JP2023019392A - 蓋付容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリスチレンの発泡層をポリスチレンの非発泡層で挟んで積層した積層構造を有する蓋付容器をノッチに沿って引きちぎる動作により、分割部にバリが発生しない蓋付容器を提供する。【解決手段】内容物を密封するための蓋付容器であって、前記内容物を収納する複数のカップ状容器本体と、前記カップ状容器本体を連結するフランジ部と、前記内容物を密封するフィルム状の蓋部と、前記蓋部を貫通して前記フランジ部の厚み方向に形成されるノッチと、を備え、前記カップ状容器本体と前記フランジ部は、一体成形されたプラスチックであり、前記プラスチックは、順にポリスチレンの非発泡層からなる第1層と、ポリスチレンの発泡層からなる第2層と、ポリスチレンの非発泡層からなる第3層と、が積層する積層構造を備え、前記ノッチは、前記第1層および前記第2層を貫通し、前記ノッチの先端は前記第3層に到達する、蓋付容器。【選択図】図5

Description

本発明は、蓋付容器に関する。
ヨーグルト等の食品等の内容物を収納するための容器として、ポリスチレンを深絞り成形したカップ状容器が用いられている。例えば、このようなカップ状容器としては、図1に示す蓋付容器100のように、複数のカップ状容器本体10とフランジ部20を備え、フランジ部20で隣り合うカップ状容器本体10が連結し、フィルム状の蓋部30がフランジ部20の表面と密着して内容物を密封する蓋付容器が挙げられる。このような蓋付容器100であれば、1食分のヨーグルトをそれぞれのカップ状容器本体10に収納することができ、4食分のヨーグルトを1商品として販売することができる。
蓋付容器100には、隣り合うカップ状容器本体10の間にあるフランジ部20において、ノッチ40が形成される。ノッチ40は、蓋部30を貫通してフランジ部20の厚み方向に形成される。
図2は、ノッチ40付近におけるフランジ部20の概略側面断面図である。カップ状容器の軽量化を目的とし、カップ状容器本体10とフランジ部20は、ポリスチレンの発泡層52をポリスチレンの非発泡層51、53で挟んで積層した積層構造となっている深絞り成形用積層シートを深絞り成形して形成される(例えば特許文献1)。
特開2018-12239号公報
図3に、蓋付容器100から個々のカップ状容器本体10を分離する態様を示す。例えばヨーグルトが収納された蓋付容器100を購入した消費者は、1食分のヨーグルトを食する際に蓋付容器100から1つのカップ状容器本体10を分割し、その後、蓋部30を開封してヨーグルトを食する。ここで、蓋付容器100から1つのカップ状容器本体10を分割するためには、蓋部30からノッチ40のあるフランジ部20を凹ませるように両手で力を加えて、フランジ部20を折り曲げる動作を行う(図3(b))。この動作により1つのカップ状容器本体10を容易に分割することができる(図3(c))。
しかしながら、消費者によっては図3に示す折り曲げる動作をせず、引きちぎる動作によりカップ状容器本体10の分割を図ろうとする場合がある。
例えば、図1の点線A上のノッチ40に沿って、4つのカップ状容器本体10を有する蓋付容器100を左右に2つずつのカップ状容器本体10に分割する場合には、左手で左側の2つのカップ状容器本体10を保持し、右手で右側の2つのカップ状容器本体10を保持した状態から、左手は左側の2つのカップ状容器本体10を保持したままで、右手で右側の2つのカップ状容器本体10を上下(矢印C、C’)にひねるように引きちぎる動作が挙げられる。
このような引きちぎる動作によりカップ状容器本体10を分割すると、分割後の分割部60(図3C)にバリ70が生じてしまい、バリが分割部60の見た目を損なうのみならず、バリに指が触れることで指が怪我をするおそれがあるため、バリの発生が問題となっている。
上記問題点に鑑み、本発明は、ポリスチレンの発泡層52をポリスチレンの非発泡層51、53で挟んで積層した積層構造を有する蓋付容器100をノッチ40に沿って引きちぎる動作によりカップ状容器本体10を分割しても、分割部60にバリ70が発生しない蓋付容器100を提供することを目的とする。
図4は、バリ70が発生したカップ状容器本体10および分割部60の模式図である。図4(a)は、分割部60のバリ70をカップ状容器本体10側から撮影した写真を基にした模式図であり、図4(b)は分割部60のバリ70を蓋部30側から撮影した写真を基にした模式図である。図4(a)の分割部60と図4(b)の分割部60は、分割前はノッチ40が形成されたフランジ部20であり、分割後において、図4(a)の分割部60と対応する形状の分割部60が図4(b)に形成されており、図4(b)の蓋部30よりも出っ張った分割部60がバリ70となっている。
本発明者らは、図4(a)、(b)に示す分割部60が形成されたカップ状容器本体10を試験体として、バリ70の発生についてその原因を追究するべく検証を行った。その結果、図4(c)に示す分割部60におけるフランジ部20の断面概略図のように、ポリスチレンの発泡層52においてノッチ40が形成されていなかった領域での破断状態がバリ70を発生させることがわかった。
更なる検証を行ったところ、このようなバリ70は、ノッチ40の先端41がポリスチレンの発泡層52にあるか(図2(a))、または先端41がポリスチレンの発泡層52に到達していない場合に発生することがわかった。
これらの結果を踏まえて、バリ70が発生しない態様について検討を行ったところ、ノッチ40が蓋部30、ポリスチレンの非発泡層51およびポリスチレンの発泡層52を貫通し、ノッチ40の先端41がポリスチレンの非発泡層53に到達する態様であれば(図5(a)、(b))、上記の引きちぎる動作によりカップ状容器本体10を分割しても、分割部60にバリ70が発生しないことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、上記課題を解決するために、本発明の蓋付容器は、内容物を密封するための蓋付容器であって、前記内容物を収納する複数のカップ状容器本体と、前記カップ状容器本体の上縁から外方向に広がり、隣り合う前記カップ状容器本体を連結するフランジ部と、前記フランジ部の表面と密着して前記内容物を密封するフィルム状の蓋部と、隣り合う前記カップ状容器本体の間にある前記フランジ部において、前記蓋部を貫通して前記フランジ部の厚み方向に形成されるノッチと、を備え、前記カップ状容器本体と前記フランジ部は、一体成形されたプラスチックであり、前記プラスチックは、順にポリスチレンの非発泡層からなる第1層と、ポリスチレンの発泡層からなる第2層と、ポリスチレンの非発泡層からなる第3層と、が積層する積層構造を備え、前記第1層の表面は前記容器の内側表面であり、かつ前記蓋部と密着する前記フランジ部の表面であり、前記第3層の表面は前記容器の外側表面であり、前記ノッチは、前記第1層および前記第2層を貫通し、前記ノッチの先端は前記第3層に到達する、蓋付容器である。
前記第2層の前記発泡層の発泡倍率は1.3倍~2.5倍であってもよい。
前記第1層の厚みは200μm~250μmであり、前記第2層の厚みは100μm~150μmであり、前記第3層の厚みは550μm~700μmであってもよい。
前記フランジ部の厚み方向における前記ノッチの深さは300μm~500μmであってもよい。
前記容器本体の容量が50mL~200mLであってもよい。
本発明によれば、ポリスチレンの発泡層をポリスチレンの非発泡層で挟んで積層した積層構造を有する蓋付容器をノッチに沿って引きちぎる動作によりカップ状容器本体10を分割しても、分割部にバリが発生しない蓋付容器を提供することができる。
蓋付容器100の概略斜視図である。 ノッチ40付近におけるフランジ部20の概略側面断面図である。 蓋付容器100から個々のカップ状容器本体10を分離する態様を示す図である。 バリ70が発生したカップ状容器本体10および分割部60の模式図である。 本発明の蓋付容器100のノッチ40付近におけるフランジ部20の概略側面断面図である。
以下、本発明に係る蓋付容器の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
[蓋付容器100]
本発明の蓋付容器100は、内容物を密封するための容器である。内容物としては、ヨーグルト、プリン、卵豆腐、ドレッシング、ソース、ゼリー等の液状または固形状の飲食物や、医薬品、化粧品等が挙げられる。
また、蓋付容器100のカップ状容器本体10の容量は特に限定されないが、例えば上記の飲食物を1食分密封する場合、カップ状容器本体10の容量が50mL~200mLである。
〈蓋付容器100の構成〉
図1に、蓋付容器の一例である蓋付容器100の概略斜視図を示す。蓋付容器100は、内容物を収納する複数のカップ状容器本体10と、カップ状容器本体10の上縁から外方向に広がり、隣り合うカップ状容器本体10を連結するフランジ部20と、フランジ部20の表面と密着して内容物を密封するフィルム状の蓋部30と、隣り合うカップ状容器本体10の間にあるフランジ部20において、蓋部30を貫通してフランジ部の厚み方向に形成されるノッチ40と、を備える。なお、図1ではカップ状容器本体10が2つずつ2列に配されているが、一列に4つ配されていてもよく、複数のカップ状容器本体10が一列または複数列配されていてもよい。
通常は、カップ状容器本体10に内容物が入れられてから蓋部30で内容物が密封され、続いてノッチ40が形成された後、消費者に供給される。
(蓋部30)
蓋部30は、通常用いられている蓋付容器の蓋と同様に、積層フィルムであってもよい。例えば、表基材層/シーラント層、または表基材層/接着層/アルミニウム箔層/シーラント層等により構成される積層フィルム等である。表基材層としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。また、シーラント層は、例えば、アクリル酸アルキルエステル-塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等の粘着性プラスチックであり、通常、ヒートシールによってフランジ部20に剥離可能に接着されている。蓋部30の形状は、フランジ部20の表面を覆って、フランジ部20と接着可能な形状であればよい。また、蓋部30は、フランジ部20の外周よりも大きくてもよく、フランジ部20と同じ外周を有してもよい。
(カップ状容器本体10、フランジ部20)
カップ状容器本体10とフランジ部20は、一体成形されたプラスチックであり、図5に示す蓋付容器100のノッチ40付近におけるフランジ部20の概略側面断面図のように、前記プラスチックは、順に以下に説明するポリスチレンの非発泡層からなる第1層51と、ポリスチレンの発泡層からなる第2層52と、ポリスチレンの非発泡層からなる第3層53とが積層する積層構造を備える。
第1層51の表面は蓋付容器100の内側表面であり、かつ蓋部30と密着するフランジ部20の表面である。また、第3層53の表面は蓋付容器100の外側表面である。
(第1層51)
第1層51はポリスチレンの非発泡層からなり、ポリスチレンは、スチレンをモノマーとするポリマーであり、プラスチック樹脂である。第1層51のポリスチレンとしては、ゴム成分を加えて衝撃性を改良したHIPS(耐衝撃性ポリスチレン)や、透明性が高く硬いGPPS(汎用ポリスチレン)等が挙げられ、これらを単独または併用して第1層51を形成することができる。
また、第1層51は、着色剤を含有しても良い。着色剤としてはプラスチックの着色に用いられる一般的な着色剤を用いることができる。たとえば、白、黒、赤、青、緑、黄色等の染料、顔料、マスターバッチ、着色ペレット、着色コンパウンド、ドライカラー、ペーストカラー等が挙げられる。これらの着色剤を一種または複数組み合わせて色を調製してもよい。
(第2層52)
第2層52はポリスチレンの発泡層からなり、ポリスチレンは、スチレンをモノマーとするポリマーであり、プラスチック樹脂である。第2層52のポリスチレンとしては、ゴム成分を加えて衝撃性を改良したHIPS(耐衝撃性ポリスチレン)や、透明性が高く硬いGPPS(汎用ポリスチレン)等が挙げられ、これらを単独または併用して第2層52を形成することができる。
また、第2層52は、着色剤を含有しても良い。着色剤としてはプラスチックの着色に用いられる一般的な着色剤を用いることができる。たとえば、白、黒、赤、青、緑、黄色等の染料、顔料、マスターバッチ、着色ペレット、着色コンパウンド、ドライカラー、ペーストカラー等が挙げられる。これらの着色剤を一種または複数組み合わせて色を調製してもよい。
ポリスチレンの発泡層からなる第2層52は、製造工程において化学発泡剤や物理発泡剤等を添加して発泡剤を発泡させることで、発泡層を形成することができる。
化学発泡剤としては、例えば炭酸水素ナトリウムとクエン酸の混合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノベンゼン、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラアミン、N,N’-ジメチル-N,N’-ジニトロテレフタルアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p、p’-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等の有機物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等の炭酸水素塩が挙げられる。これらの中では、炭酸水素ナトリウムとクエン酸の混合物が好適に用いられ、発生する発泡ガスは炭酸ガスである。また発泡核剤として、タルク、クレー等を使用しても良く、発泡助剤としてクエン酸を使用しても良い。
化学発泡剤の添加方法は、通常の発泡層が形成されれば特に限定されず、各種原料樹脂の混合物または溶融混練物にドライブレンドする方法や、押出機のホッパー中で定量フィーダーを使用して添加する方法、またはポリスチレン系樹脂をベースとするマスターバッチを作成し添加する方法等を用いることができる。
これらの化学発泡剤の添加量は、目的とする発泡倍率に応じて調整され、その量はその種類により異なるが、一般的にはポリスチレン100質量部に対して0.1~5.0質量部程度の割合で配合できる。
物理発泡剤は、発泡ガスをポリスチレンに注入しながら押し出しを行う方法または発泡ガスをあらかじめ含浸したポリスチレンを用いて押し出しを行う方法で使用される。物理発泡剤としては、常温(25℃)、常圧(1気圧)で気体のもの、例えば、窒素、炭酸ガス、プロパン、n-ブタン、i-ブタン、ジメチルエーテル等が挙げられる。
(第2層52の発泡倍率)
第2層52の発泡層の発泡倍率は1.3倍~2.5倍であることが好ましい。発泡倍率が1.3倍未満の場合には、蓋付容器100を十分に軽量化できないおそれがある。また、発泡倍率が2.5を超えると、発泡層の気泡の影響によりフランジ部20の表面に凹凸が発生してしまい、蓋付容器100の外観を損ねるおそれがある。蓋付容器100を軽量化することを考慮すると、発泡倍率は1.7倍~1.9倍であることがより好ましい。
発泡倍率は、前記積層構造品の比重と、別に押出成形した前記積層構造品同一配合の非発泡層の比重を、電子比重計アルファーミラージュ製「MDS-300」を用いて測定後、前記積層構造品の発泡層と非発泡層の厚さの比率より発泡層の比重を算出し、非発泡層の比重を発泡層の比重で除して算出することができる。
(第3層53)
第3層53はポリスチレンの非発泡層からなり、ポリスチレンは、スチレンをモノマーとするポリマーであり、プラスチック樹脂である。第3層53のポリスチレンとしては、ゴム成分を加えて衝撃性を改良したHIPS(耐衝撃性ポリスチレン)や、透明性が高く硬いGPPS(汎用ポリスチレン)等が挙げられ、これらを単独または併用して第3層53を形成することができる。
なお、第1層51と第3層53は、同じ組成の樹脂から形成されてもよく、異なる組成の樹脂から形成されてもよい。例えば、第1層51と第3層53は同じ製品のHIPSとGPPSを同じ混合比で混ぜた同一組成の層であってもよく、第1層51と第3層53では異なるメーカーから購入したHIPSとGPPSを異なる混合比で混ぜた異なる組成の層であってもよい。
また、第3層53は、着色剤を含有しても良い。着色剤としてはプラスチックの着色に用いられる一般的な着色剤を用いることができる。たとえば、白、黒、赤、青、緑、黄色等の染料、顔料、マスターバッチ、着色ペレット、着色コンパウンド、ドライカラー、ペーストカラー等が挙げられる。これらの着色剤を一種または複数組み合わせて色を調製してもよい。
(ノッチ40)
ノッチ40は、蓋部30を貫通してフランジ部20の厚み方向に形成されると共に、第1層51および第2層52を貫通し、ノッチ40の先端41は第3層53に到達する(図5)。
ノッチ40はポリスチレンの発泡層からなる第2層52を貫通することが重要である。例えば、図2に示すように、ノッチ40の先端41が第2層52内にある場合(図2(a))や、第2層52に到達せずに第1層51内に先端41がある場合(図2(b))には、前記の引きちぎる動作によりカップ状容器本体10を分割した場合に、分割部60にバリ70が発生する。
そのため、分割部60にバリ70が発生しないためには、ノッチ40の先端41が第2層52を通過して第3層53に到達していればよく、例えば図5(a)に示すように先端31が第3層53内にあってもよく、また、図5(b)に示すように先端41が第3層53の表面に形成されていてもよい。これらの場合には、図3に示す前述の動作により1つのカップ状容器本体10を分割した場合において、分割部60にバリ70が発生せず、また、前記の引きちぎる動作によりカップ状容器本体10を分割した場合であっても、分割部60にバリ70が発生しない。
ノッチ40は、例えばカップ状容器本体10に内容物が収納され蓋部30で密封された後に、ノッチカッター等の刃で蓋部30ごとフランジ部20に切り込みを入れることで形成することができる。また、図5に示すようにV字型の切り込みとなるVノッチ形状となるようにノッチ40を形成してもよく、または直線型の切り込みとなるIノッチ形状、U字型の切り込みとなるU字形状、ホームベース形状の切り込みとなるベースノッチ形状のいずれかであってもよい。
フランジ部20の厚み方向におけるノッチ40の深さD(図5)は、300μm~500μmであることが好ましい。ノッチ40の深さDが300μm未満の場合、深さDが浅いことで蓋付容器100からカップ状容器本体10を分割することができない、または困難となる場合がある。また、ノッチ40の深さDが500μmを超えると、深さDが深いことで蓋付容器100からカップ状容器本体10を分割する操作をしなくても、蓋付容器100の運搬中の衝撃や蓋付容器100を落下してしまった場合の衝撃がフランジ部20に伝わることで、蓋付容器100からカップ状容器本体10が分割してしまうおそれがある。
また、フランジ部20の厚みから深さDを除して求められる破断部80の長さLは、例えば350μm~700μmとすることができる。破断部80は、蓋付容器100からカップ状容器本体10を分割する操作により破断する部分である。長さLが350μm未満の場合、蓋付容器100からカップ状容器本体10を分割する操作をしなくても、蓋付容器100の運搬中の衝撃や蓋付容器100を落下してしまった場合の衝撃がフランジ部20に伝わることで、蓋付容器100からカップ状容器本体10が分割してしまうおそれがある。また、長さLが700μmよりも長いと、蓋付容器100からカップ状容器本体10を分割することができない、または困難となる場合がある。
[第1層51、第2層52および第3層53の厚み]
第1層51、第2層52および第3層53の厚みの合計がプラスチックの厚み、すなわちカップ状容器本体10とフランジ部20の厚みであり、原料コストや耐久性等を考慮してプラスチックの厚みを決定することができる。また、各層の厚みは、ノッチ40の深さDや破断部80の長さLを考慮して設定することができる。例えば、ノッチ40の先端41が第2層52を通過して第3層53に到達するように、深さDは第1層51の厚みと第2層52の厚みの合計以上の深さであることが条件となる。
以上を考慮して、例えば、第1層51の厚みを200μm~250μm、第2層52の厚みを100μm~150μm、第3層53の厚みを550μm~600μmに設定することができる。
以下、本発明について、実施例を用いてさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[蓋付容器用シートの製造例]
表1に示す配合に基づき、原料を溶融混合してから2種3層共押出機によって、第1層51が250μm、第2層52が100μm、第3層53が550μmの厚さとなるように、蓋付容器用シートとして第1層51と第3層53との間に第2層52が積層されている深絞り成形用積層シートを得た。詳細には、第1層51および第3層53用に配合した原料をシングル押出機(径65mm、L/D:32)に供給し、第2層52用に配合した原料もシングル押出機(径130mm、L/D:32)に供給し、前記シングル押出機のインジェクターから窒素ガスを圧力47MPa、流量0.011kg/hrで圧入して、それぞれの押出機から所定の温度で溶融混合させた原料を2種3層用フィードブロック式Tダイへ供給した。適正なリップクリアランスに調整されたダイにより3層シートを押し出し、3本ポリシングロールで圧延し、常温になるまで冷却し、総厚900μmの3層シートを成形してからロール状に巻取り、蓋付容器用シートとした。なお、第2層52の発泡倍率は1.5倍であり、発泡倍率はガスの注入圧力、流量により調整可能である。
蓋付容器用シートの原料としては、HIPSとして475D(PSJ製)、GPPSとしてHF77(PSJ製)またはHMT1(東洋スチレン株式会社製)、白色顔料としてPS-NX0326(日弘ビックス製)を使用した。
Figure 2023019392000002
上記のように製造した蓋付容器用シートを深絞り成形して本体とフランジ部を形成し、内容物を収納して蓋をした後、ノッチを形成することで、本発明の蓋付容器が完成する。
(まとめ)
以上より、本発明であれば、ポリスチレンの発泡層をポリスチレンの非発泡層で挟んで積層した積層構造を有する蓋付容器をノッチに沿って引きちぎる動作によりカップ状容器本体を分割しても、分割部にバリが発生しない蓋付容器を提供することができるため、産業上有用である。
10 カップ状容器本体
20 フランジ部
30 蓋部
40 ノッチ
41 先端
51 ポリスチレンの非発泡層(第1層)
52 ポリスチレンの発泡層(第2層)
53 ポリスチレンの非発泡層(第3層)
60 分割部
70 バリ
80 破断部
100 蓋付容器
A 点線
C 矢印
C’ 矢印

Claims (5)

  1. 内容物を密封するための蓋付容器であって、
    前記内容物を収納する複数のカップ状容器本体と、
    前記カップ状容器本体の上縁から外方向に広がり、隣り合う前記カップ状容器本体を連結するフランジ部と、
    前記フランジ部の表面と密着して前記内容物を密封するフィルム状の蓋部と、
    隣り合う前記カップ状容器本体の間にある前記フランジ部において、前記蓋部を貫通して前記フランジ部の厚み方向に形成されるノッチと、
    を備え、
    前記カップ状容器本体と前記フランジ部は、一体成形されたプラスチックであり、
    前記プラスチックは、順に
    ポリスチレンの非発泡層からなる第1層と、
    ポリスチレンの発泡層からなる第2層と、
    ポリスチレンの非発泡層からなる第3層と、
    が積層する積層構造を備え、
    前記第1層の表面は前記容器の内側表面であり、かつ前記蓋部と密着する前記フランジ部の表面であり、
    前記第3層の表面は前記容器の外側表面であり、
    前記ノッチは、前記第1層および前記第2層を貫通し、前記ノッチの先端は前記第3層に到達する、
    蓋付容器。
  2. 前記第2層の前記発泡層の発泡倍率は1.3倍~2.5倍である、請求項1に記載の蓋付容器。
  3. 前記第1層の厚みは200μm~250μmであり、
    前記第2層の厚みは100μm~150μmであり、
    前記第3層の厚みは550μm~700μmである、
    請求項1または2に記載の蓋付容器。
  4. 前記フランジ部の厚み方向における前記ノッチの深さは300μm~500μmである、請求項1~3のいずれかに記載の蓋付容器。
  5. 前記容器本体の容量が50mL~200mLである、請求項1~4のいずれかに記載のポーション容器。
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