JP2005292461A - 熱収縮性筒状ラベル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 熱収縮性フィルム層21に発泡樹脂層22が積層されており90℃に於ける周方向の収縮応力が1MPa以上である熱収縮性筒状ラベルを解決手段とする。熱収縮性フィルム層21は、90℃に於ける収縮応力が10MPa以上のポリエステル系フィルムが用いられ、発泡樹脂層22は、非熱収縮性のポリスチレン系発泡シートが用いられる。
【選択図】 図2
Description
ここで、90℃に於ける周方向の収縮応力とは、筒状ラベルを周方向に80mm、縦方向に15mmに切り取り、この周方向の両端部を応力測定器のチャックに保持し(チャック間距離50mm)、これを90℃の温水中に10秒間浸漬した際に生じる周方向に於ける収縮応力の最大値をいう。
図1に於いて、1は、熱収縮性を有するラベル基材2の両側端部を重ね合わせ、センターシールすることにより筒状に形成された熱収縮性筒状ラベルを示す。この筒状ラベル1は、90℃に於ける周方向の収縮応力が1MPa以上、好ましくは、3MPa以上とされている。
熱収縮性フィルム層21は、意匠印刷表示を透視可能な無色透明又は有色透明の熱収縮性フィルムからなり、その材質については特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂からから選ばれる1種、又は2種以上の混合物などからなるフィルム、及びこれらの積層フィルムなどが例示される。中でも、発泡樹脂層22を引張って確実に収縮させるため、比較的収縮力の強いポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルムを用いることが好ましい。フィルムは、Tダイ法やインフレーション法などの公知の製法で製膜し延伸処理することにより熱収縮性フィルムを得ることができる。延伸処理は、通常、70〜110℃程度の温度で、幅方向(筒状ラベル1とした場合に周方向。以下同様)に2.0〜8.0倍、好ましくは3.0〜7.0倍程度延伸することにより行われる。さらに、縦方向(幅方向と直交する方向。以下同様)にも、例えば1.5倍以下の低倍率で延伸処理を行ってもよい。得られたフィルムは、一軸延伸フィルム又は主延伸方向と直交する方向に若干延伸された二軸延伸フィルムとなる。フィルム層21の厚みは、概ね15〜60μm程度が好ましく、30〜50μm程度がより好ましい。
熱収縮性フィルム層21は、発泡樹脂層22が非熱収縮性のものである場合には、90℃に於ける幅方向の収縮応力が、10MPa以上のフィルムを用いることが好ましい。もっとも、発泡断熱層22が熱収縮性を有する場合には、これよりも低いフィルムでも構わない。但し、フィルム層21の収縮応力とは、幅方向に80mm、縦方向に15mmに切り取り、このフィルム片の幅方向の両端部を応力測定器のチャックに保持し(チャック間距離50mm)、これを90℃の温水中に10秒間浸漬した際に生じる幅方向に於ける収縮応力の最大値をいう。
また、フィルム層21を構成するフィルムは、幅方向に於ける熱収縮率が、例えば90℃の温水中に10秒間浸漬した際、約30%以上、好ましくは約40%以上、特に好ましくは60%以上のものが用いられる。尚、縦方向の熱収縮率は、0〜10%、好ましくは0〜6%程度のものが例示される。
但し、熱収縮率(%)=[{(幅方向(又は縦方向)の元の長さ)−(幅方向(又は縦方向)の浸漬後の長さ)}/(幅方向(又は縦方向)の元の長さ)]×100。
尚、意匠印刷層23は、フィルム層21の内面側に設けることが好ましいが、フィルム層21の外面に設けることも可能である。
発泡樹脂層22の厚みは、筒状ラベル1に断熱性を付与するため80μm以上、好ましくは100μm以上がよく、一方、高い断熱性を付与できることから出来るだけ厚く形成することが好ましいが、余りに厚過ぎると、容器にシュリンク装着した際に縁部から発泡樹脂層が目立って外観が損なわれる虞があるので、その上限は、500μm以下、好ましくは400μm以下程度がよい。
発泡樹脂層22は、未延伸又は低延伸されているが実質的に熱収縮しないもの(非熱収縮性のもの)が用いられる。もっとも、発泡樹脂層22は、延伸処理などを施すことにより、少なくとも幅方向に30〜60%程度熱収縮するものを用いてもよい。
かかる押出ラミネーションとしては、例えば、フィルム層がポリエチレンテレフタレートで、発泡性樹脂がポリスチレンの場合には、印刷済みのポリエチレンテレフタレートフィルムに、薄く接着剤を塗工し、その上に有機又は無機発泡剤を含むポリスチレンを押出温度約170℃で押し出すことにより積層することができる。
装着する容器としては、断熱性が求められる容器の他、耐衝撃性が求められる容器、その他、断熱や耐衝撃が必要とされない一般的な飲料容器、食品容器、薬品容器などに装着して使用してもよい。断熱性が求められる容器としては、例えば、冷蔵庫又はホットウォーマーなどで冷やし又は暖められ得る飲料容器、即席麺などを収容する容器、アイスクリームなどを充填する氷菓用容器などが例示される。容器の材質も特に限定されず、アルミニウム、スチール(合成樹脂製フィルムが積層されたアルミニウム板やスチール板などを含む)などからなる金属製、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂製、ガラス製など各種のものに装着できるが、比較的熱が伝わり易いことから金属製の容器に装着するとより効果的である。
容器の形状としては、筒状、カップ状、ボトル状など各種の形状の容器に装着できるが、特に、本発明のラベルは、発泡樹脂層22が積層されているものでありながら、容器の径差が大きい部分に装着しても良好に密着させることができるから、このような容器に装着する場合により顕著な効果を奏する。例えば、図4に示すような、胴部31の上方に順次径が小さくなる首部32を有するボトル型容器3の該胴部31から首部32にかけて、筒状ラベル1をシュリンク装着することにより、筒状ラベル1の上縁部を容器3の首部32に綺麗に密着させることができる。本発明の筒状ラベル1は、1.3〜2.3倍(周長さに於ける比)程度の径差を有する容器部分に、シュリンク装着によって確実に密着させることができる。
実施例1〜10及び比較例1、2
フィルム層及び発泡樹脂層として、表1に示す熱収縮性フィルム及び発泡シートを用い、両者をドライラミネート法(接着剤は、商品名:ティックドライ(大日本インキ化学工業製)を使用。乾燥厚3μm)により積層し、実施例1〜10及び比較例1、2に係る試験用積層体を作製した。
フィルム層の「PET(1)」…東洋紡績(株)製、熱収縮タイプポリエステルフィルム、商品名:スペースクリーン S7561。
フィルム層の「PET(2)」…三菱樹脂(株)製、ポリエステル系熱可塑性樹脂延伸フィルム、商品名:ヒシペット LX−10。
フィルム層の「PS」…シーアイ化成(株)製、ポリスチレン系熱収縮性フィルム、商品名:ボンセット EPS−LB2。
フィルム層の「オレフィン」…グンゼ(株)製、オレフィン系熱収縮性フィルム、商品名:FL。
発泡シートの「PS(1)」…発泡倍率3倍に発泡させた中心層の表面に、非発泡の表層を積層した2層構造のシート(中心層:表層(厚み比)=9:1)。中心層は、GPPS(東洋スチレン(株)製、汎用ポリスチレン、商品名:トーヨースチロールGP HRM12)を炭酸ガスで3倍に発泡させた発泡体であり、表層は、GPPSを90重量%、SBR(旭化成ケミカルズ(株)製、スチレン−ブタジエンゴム、商品名:タフプレン−126)を10重量%に酸化チタン3PHR添加した組成からなり、両者を170℃で共押出して積層した積層体。
発泡シートの「PS(2)」…発泡倍率3倍に発泡させた中心層の表裏面に、非発泡の表裏層を積層した3層構造のシート(表層:中心層:裏層(厚み比)=1:10:1)。中心層は、GPPS(東洋スチレン(株)製、汎用ポリスチレン、商品名:トーヨースチロールGP HRM12)20重量%、SBS(BASF社製、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)80重量%からなる炭酸ガスで3倍に発泡させた発泡体であり、表裏層は、GPPSを20重量%、SBSを80重量%に酸化チタン3PHR添加した組成からなり、それぞれ170℃で共押出して積層した後、テンター方式で幅方向に5倍延伸した積層体。
但し、ラベルの収縮応力の測定は、積層体を幅方向80mm、縦方向15mmの長方形状に切り取り、この試験片の幅方向の両端部を、応力測定器のチャックに保持し(チャック間距離50mm)、90℃の温水中に10秒間浸漬し、幅方向に発生する応力を測定した。測定の間の最大値を収縮応力(MPa)として表1に示す。
また、熱収縮率は、各積層体を幅方向100mm、縦方向100mmに切り取り、これを90℃温水中に10秒間浸漬し、上記式に基づいて幅方向の熱収縮率を算出した。
このものを、円筒胴部の直径D1:52mm、高さH1:80mm、首部の最小直径D2:38mm、胴部上端から首部上端までの高さH2:20mmの水平断面が何れの箇所も円状のボトル缶(図4参照)に、胴部から首部にかけて嵌挿し、シュリンクトンネルにて90℃10秒間スチームに曝すことにより、シュリンク装着した。
得られたラベル付きボトル型容器のラベルの上縁部の装着状態を目視で確認したところ表1に示す通りとなった。実施例のものは、装着外観が非常に良好であった。一方、比較例のものは、ラベルの上縁部が容器に密着しておらず、浮き上がりが生じていた。
Claims (1)
- 熱収縮性フィルム層に発泡樹脂層が積層されており、90℃に於ける周方向の収縮応力が1MPa以上であることを特徴とする熱収縮性筒状ラベル。
Priority Applications (1)
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2004
- 2004-03-31 JP JP2004107402A patent/JP2005292461A/ja active Pending
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