JP2023015678A - 樹脂切断装置、射出成形機および樹脂切断方法 - Google Patents

樹脂切断装置、射出成形機および樹脂切断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズルの先端部に樹脂を残存させることなく、ノズルの先端部から垂れ出た樹脂を除去する。【解決手段】樹脂切断装置300は、射出成形機に備わるノズルからパージされる樹脂を切断する装置であり、ノズルの先端部を接触可能な開口部210が設けられた樹脂除去板200と、樹脂除去板を移動させるための駆動部310を備える。【選択図】図11

Description

本発明は、樹脂切断装置、射出成形機および樹脂切断技術に関する。
特開2017-71115号公報(特許文献1)には、成形サイクルに先立って射出成形機の内部に残存している古い射出材料のパージに関する技術が記載されている。
特開2017-71115号公報
例えば、成形品は、射出成形機を連続的に稼働させる成形サイクルによって製造される。ただし、成形サイクルを中断することもあり、この場合、射出成形機の内部には、溶融状態の樹脂が残存することになる。このとき、残った樹脂は、熱などによって劣化することがあるので、樹脂を残した状態で成形サイクルを再開することは困難である。
また、今まで使用してきた樹脂とは異なる材料、色、性質などの樹脂を使用して新たな成形品を製造しようとする場合、これまでに使用してきた樹脂が射出成形機の内部に残存していると、新たな樹脂を使用した成形品の製造が困難となる。
したがって、上述した場合には、成形サイクルに先立って射出成形機の内部に残存している古い樹脂を排出する処理であるパージが行われる。このパージでは、射出成形機に備わるノズルから樹脂材料の排出が行われるが、このとき、ノズルの先端部に垂れ出た樹脂が残存することがある。この状態では、新たな成形品を製造することが困難であることから、ノズルの先端部から垂れ出た樹脂を除去する必要がある。
この点に関し、これまでの技術では、ノズルの先端部から垂れ出た樹脂を完全に除去することができずに、ノズルの先端部に樹脂が残存してしまうのが現状である。すなわち、ノズルの先端部から垂れ出た樹脂を除去するための有効な技術が求められている。言い換えれば、パージによる樹脂垂れを除去するための工夫が望まれている。
一実施の形態における樹脂切断装置は、射出成形機に備わるノズルからパージされる樹脂を切断する装置であり、ノズルの先端部を接触可能な開口部が設けられた樹脂除去板と、樹脂除去板を移動させるための駆動部を備える。
一実施の形態における射出成形機は、ノズルから樹脂をパージする機能を有する。ここで、射出成形機は、パージされた樹脂をノズルの先端部から切断する樹脂切断部と、樹脂切断部を制御する制御部を備える。このとき、樹脂切断部は、ノズルの先端部を接触可能な開口部が設けられた樹脂除去板と、樹脂除去板を移動させるための駆動部を有する。そして、制御部は、ノズルの先端部を開口部に接触させた状態でノズルの先端部からパージされた樹脂を樹脂除去板の移動で切断するように樹脂切断部を制御する。
一実施の形態における樹脂切断方法は、パージされた樹脂を切断する方法であり、樹脂除去板に設けられた開口部にノズルの先端部を接触させる工程と、ノズルの先端部から樹脂をパージする工程と、樹脂除去板を移動させる工程を備える。
一実施の形態によれば、ノズルの先端部に樹脂を残存させることなく、ノズルの先端部から垂れ出た樹脂を除去することができる。
射出成形機の構成例を示す図である。 射出成形機の動作を説明する図である。 図2に続く射出成形機の動作を説明する図である。 図3に続く射出成形機の動作を説明する図である。 図4に続く射出成形機の動作を説明する図である。 図5に続く射出成形機の動作を説明する図である。 図6に続く射出成形機の動作を説明する図である。 ノズルの先端部から垂れ出た樹脂を除去する一方法を説明する図である。 関連技術を説明する図である。 実施の形態における樹脂除去板の構成を示す平面図である。 樹脂切断装置の模式的な構成を示す図である。 実施の形態における技術的思想を説明するフローチャートである。 樹脂切断動作を説明する図である。 図13に続く樹脂切断動作を説明する図である。 図14に続く樹脂切断動作を説明する図である。 図15に続く樹脂切断動作を説明する図である。 図16に続く樹脂切断動作を説明する図である。 図17に続く樹脂切断動作を説明する図である。 図18の代替動作を説明する図である。 固定盤の外側に樹脂除去板を配置するように、樹脂切断装置を射出成形機に取り付ける構成例を模式的に示す図である。 固定盤の内側に樹脂除去板を配置するように、樹脂切断装置を射出成形機に取り付ける構成例を模式的に示す図である。 複数の樹脂除去板を取り付ける構成例を示す図である。 変形例1における樹脂除去板の模式的な構成を示す図である。 開口部のフィッティング形状にフィットするようにノズルの先端部を接触させた状態を示す図である。 樹脂切断装置が取り付けられた射出成形機の制御部構成の一例を示すブロック図である。 樹脂切断装置が取り付けられた射出成形機の制御部構成の他の一例を示すブロック図である。
実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
<射出成形機の構成>
図1は、射出成形機100の構成例を示す図である。
図1において、射出成形機100は、型締装置1と射出装置2から構成されている。
<<型締装置の構成>>
型締装置1は、移動可能な可動盤10と、固定された固定盤11とを有しており、可動盤10と固定盤11との間の距離を可変制御することができるように構成されている。そして、可動盤10と固定盤11との間には、可動型(金型)12と固定型(金型)13とが配置可能になっている。これにより、例えば、型締装置1によって、可動盤10と固定盤11との間の距離を可変制御することで、可動型12と固定型13との間の距離を近づけて「型閉」することができるとともに、可動型12と固定型13との間の距離を遠ざけて「型開」することができる。このとき、可動型12と固定型13との間を「型閉」すると、可動型12と固定型13との間に密閉空間が形成され、この密閉空間に樹脂を流し込むことにより、成形品が形成される。特に、図1に示す射出成形機100では、可動型12と固定型13との間を「型閉」すると、1つの密閉空間が形成され、この密閉空間に樹脂を流し込むことにより成形品が形成される。このようにして、型締装置1が構成される。
<<射出装置の構成>>
次に、図1に示すように、固定盤11には、樹脂を押し出す射出装置2が接続されており、射出装置2から押し出された樹脂は、固定盤11を介して、可動型12と固定型13との間を「型閉」することにより形成される密閉空間に流れ込むようになっている。
この射出装置2は、樹脂原料を入れるためのホッパ21と、シリンダ22を有する。そして、ホッパ21に樹脂原料を入れると、この樹脂原料は、シリンダ22の内部に配置されている回転可能なスクリュ23で混練される。このとき、シリンダ22の周囲にはヒータ24が配置されており、シリンダ22の内部に入れられた樹脂原料は、ヒータ24で加熱されながら、スクリュ23で混練されて溶融樹脂25となる。そして、シリンダ22の先端には、ノズル26が設けられている。このようにして、射出装置2が構成される。
<射出成形機の動作>
続いて、射出成形機100の動作について説明する。
まず、図1に示す状態から、図2に示すように、型締装置1の可動盤10を移動させる。これにより、可動型12を固定型13に接触させて「型閉」する。このとき、可動型12と固定型13との間に隙間が生じないように可動盤10から図2の矢印方向に大きな力を加える。一方、射出装置2においては、図1に示す状態が維持され、溶融樹脂25は、ノズル26とスクリュ23との間にある。つまり、可動型12と固定型13との間の密閉空間30に溶融樹脂25は注入されていない。
次に、図3に示すように、図2に示す状態から、スクリュ23を左方向すなわち前進方向に大きな力を加えて動かす。このとき、スクリュ23は回転させない。これにより、ノズル26の先端部から可動型12と固定型13との間の密閉空間30に溶融樹脂25が注入される。ここで、射出成形の技術分野では、溶融樹脂25の密閉空間30への注入を「射出」と呼ぶ。また、可動型12と固定型13との間の密閉空間30を「キャビティ」と呼ぶことがある。
その後、図4に示すように、溶融樹脂25が射出された後、スクリュ23が密閉空間30に圧力をかけた状態が維持される。この状態を「保圧状態」と呼び、この保圧状態を維持したまま可動型12および固定型13が冷却される。そして、図4に示すように、樹脂原料40がホッパ21に充填される。ここで、可動型12および固定型13を冷却する際、スクリュ23を回転させて、次の射出のために溶融樹脂25をノズル26とスクリュ23との間に充填する。具体的に、スクリュ23を回転させると、ホッパ21から供給された樹脂原料40が射出装置2のシリンダ22で溶融されて前方方向に進む。
この結果、図5に示すように、溶融樹脂25がノズル26とシリンダ22との間に溜まっていく。そして、その反動でスクリュ23は後方方向に押されて、射出前の状態に戻る。このとき、溶融樹脂25を射出できるように溶融樹脂25を前方方向に送りながら、スクリュ23を後方方向に後退させる工程を「計量」と呼ぶ。なお、シリンダ22の周囲には、シリンダ22を加熱するためのヒータ24が配置されている。ヒータ24は、シリンダ22の周囲を取り囲むように配置されており、ヒータ24による熱およびスクリュ23の回転により生じるせん断発熱によって、ホッパ21から供給された樹脂原料40は、加熱されて溶融することにより溶融樹脂25となる。
続いて、密閉空間30内に充填されている溶融樹脂25が凝固する温度以下の温度まで、可動型12および固定型13を冷却する。その後、図6に示すように、型締装置1を動作させることにより、可動型12と固定型13との間を「型開」する。このように、可動型12と固定型13との間を「型開」すると、成形された成形品50が固定型13から剥がれて、可動型12から突き出される。この成形品50は、射出成形機100によって成形された製品となる。
次に、図7に示すように、成形品50を可動型12から取り出す。このような一連の工程(図2~図7)を繰り返すことにより、連続して同一形状の成形品50を製造することができる。以上のようにして、射出成形機100を繰り返し動作させることにより、成形品50を量産できることがわかる。
<パージの必要性>
上述したように、成形品50は、射出成形機100を連続的に稼働させる成形サイクルによって製造される。ただし、射出成形機100の清掃、樹脂の入れ替え、型締装置1に装着する金型(可動型12と固定型13)の入れ替えなどによって、射出成形機100の動作を停止して成形サイクルを中断することがある。この場合、射出成形機100の内部には、溶融した樹脂が残存することになる。このとき、残った樹脂は、熱などによって劣化することがあるので、樹脂を残した状態で成形サイクルを再開することは困難である。さらには、今まで使用してきた樹脂とは異なる材料、色、性質などの樹脂を使用して新たな成形品50を製造しようとする場合、これまでに使用してきた樹脂が射出成形機100の内部に残存していると、新たな樹脂を使用した成形品50の製造が困難となる。
したがって、成形サイクルに先立って射出成形機100の内部に残存している古い樹脂を排出する処理を行う必要がある。この処理が「パージ」である。このパージでは、スクリュ23を回転駆動させて射出成形機100に備わるノズル26から樹脂の排出が行われる。このとき、ノズル26の先端部に垂れ出た樹脂が残存することがある。この状態では、新たな成形品を製造することが困難であることから、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂を除去する必要がある。
<関連技術の説明>
ここで、例えば、図8に示すように、パージ後、人が「掻き棒70」を使用することによって、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂60を除去することが行われている。ところが、この方法では、パージによってノズル26の先端部から垂れ出た樹脂60を充分に除去することができないおそれがある。そこで、パージによってノズル26の先端部から垂れ出た樹脂60を除去する技術として、例えば、以下に示す関連技術がある。
ここで、本明細書でいう「関連技術」とは、公知技術ではないが、本発明者が見出した課題を有する技術であって、本願発明の前提となる技術である。
図9は、関連技術を説明する図である。図9に示す関連技術では、ノズル26の先端部の上方から移動してきた樹脂除去板80をノズル26の先端部に接触させることにより、パージによってノズル26の先端部から垂れ出た樹脂60を除去する。ただし、この関連技術でも、樹脂除去板80で樹脂60を除去した後において、ノズル26の先端部に樹脂60の一部が残存することを充分に抑制できないのが現状である。したがって、関連技術においては、パージによってノズル26の先端部から垂れ出た樹脂60を充分に除去する観点から改善の余地が存在する。そこで、本実施の形態では、関連技術に存在する改善の余地を克服するための工夫を施している。以下では、この工夫を施した本実施の形態における技術的思想について説明することにする。
<樹脂除去板の構成>
図10は、本実施の形態における樹脂除去板200の構成を示す平面図である。
図10において、樹脂除去板200は、矩形形状をしており、内部に開口部210が設けられている。このように構成されている樹脂除去板200は、パージによってノズルの先端部から垂れ出た樹脂を切断する機能を有している。そして、樹脂除去板200に設けられている開口部210には、ノズルの先端部を接触可能に構成されている。
<樹脂切断装置の構成>
次に、上述した樹脂除去板200を使用して、射出成形機に備わるノズルからパージされる樹脂を切断する樹脂切断装置300について説明する。
図11は、樹脂切断装置300の模式的な構成を示す図である。
図11において、樹脂切断装置300は、ノズルの先端部を接触可能な開口部210が設けられた樹脂除去板200と、樹脂除去板200を移動させるための駆動部310とを有している。例えば、図11に示すように、駆動部310は、モータから構成され、このモータに樹脂除去板200が接続されている。これにより、モータからなる駆動部310によって、樹脂除去板200は上下方向に移動可能に構成されていることになる。
<実施の形態における技術的思想>
本実施の形態における技術的思想は、上述した樹脂切断装置300を動作させることによって実現される。以下では、この技術的思想について説明する。
図12は、本実施の形態における技術的思想を説明するフローチャートである。
図12において、まず、射出成形機による成形サイクルを中断した後、固定盤に接触されているノズルを後退させる(S101)。具体的には、図13に示すように、ノズル26を矢印方向に移動させる。このとき、ノズル26の上方には、樹脂除去板200が配置されており、この樹脂除去板200には、開口部210が設けられている。
次に、図12において、樹脂除去板を下降させる(S102)。具体的には、図14に示すように、開口部210が設けられた樹脂除去板200を矢印方向に移動させる。
続いて、図12において、樹脂除去板に設けられた開口部にノズルの先端部を接触させる(S103)。具体的には、図15に示すように、ノズル26を矢印方向に移動させることにより、図16に示すように、樹脂除去板200に設けられた開口部210にノズル26の先端部を接触させる。
その後、図12において、パージを実施する(S104)。具体的には、図17に示すように、パージを実施すると、パージによって排出された樹脂60がノズル26の先端部から垂れ出す。このとき、本実施の形態において、ノズル26の先端部は、樹脂除去板200に設けられた開口部210と接触していることから、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂60は、開口部210の内部を介して外部に排出されることになる。
次に、図12において、樹脂除去板を上昇させる(S105)。具体的には、図18に示すように、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂60は、開口部210の上方方向への移動によって切断される。言い換えれば、樹脂除去板200を固定盤と平行な方向へ移動させることによって、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂60を切断できる。これにより、本実施の形態における技術的思想によれば、パージによってノズル26の先端部から垂れ出た樹脂60をノズル26の先端部からしっかりと除去することができる。
なお、図18では、開口部210の上方方向への移動によって、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂60を切断する構成例を示している。ただし、本実施の形態における技術的思想は、これに限らず、例えば、図19に示すように、開口部210の水平方向(矢印方向)への移動によって、ノズル26の先端部から垂れ出た樹脂60を切断するように構成してもよい。
本実施の形態における技術的思想は、樹脂除去板に開口部を設けて、この開口部にノズルの先端部を接触させた後、ノズルの先端部を開口部に接触させた状態でノズルの先端部からパージされた樹脂を樹脂除去板の移動によって切断するという思想である。この思想の本質は、樹脂を切断するカッタとして、ノズルの先端部に接触している開口部を利用する点にあり、これによって、ノズルの先端部から垂れ出た樹脂を確実に除去することができるという顕著な効果が得られる。すなわち、この思想によれば、パージによってノズルの先端部から垂れ出た樹脂がノズルの先端部に残存することを効果的に抑制できる。
さらに、この技術的思想では、ノズルの先端部から垂れ出た樹脂の自重を利用することにより、ノズルの先端部から垂れ出た樹脂を確実に除去する工夫も施している。
以下に、この点について説明する。
例えば、ノズルの先端部を開口部に接触させた状態でノズルの先端部からパージされた樹脂を樹脂除去板の垂直移動(上昇移動)によって切断する構成を考えると、樹脂除去板に設けられた開口部の移動方向が上方方向である一方、垂れ出た樹脂は自重で下方方向に移動する。このように開口部の移動方向(上方方向)と垂れ出た樹脂の移動方向(下方方向)が逆方向であることに起因して、開口部による樹脂の切断がしやすくなる。
また、例えば、ノズルの先端部を開口部に接触させた状態でノズルの先端部からパージされた樹脂を樹脂除去板の水平移動(横移動)によって切断する構成を考えると、樹脂除去板に設けられた開口部の移動方向が水平方向である一方、垂れ出た樹脂は自重で下方方向に移動する。このように開口部の移動方向(水平方向)と垂れ出た樹脂の移動方向(下方方向)が異なる方向であることに起因して、開口部による樹脂の切断がしやすくなる。
つまり、この工夫点の本質は、ノズルの先端部を開口部に接触させた状態でノズルの先端部から樹脂をパージすることを前提として、その後、開口部の移動方向を垂れ出た樹脂の自重が加わる下方方向と異なる方向に移動させる点にあるといえる。なぜなら、開口部の移動方向を垂れ出た樹脂の自重が加わる下方方向と異なる方向に移動させる場合、開口部による樹脂の切断がしやすくなるからである。この点において、開口部が設けられた樹脂除去板の移動方向は、下方方向と異なる方向であることが望ましく、水平方向でも上方方向でもよい。特に、開口部が設けられた樹脂除去板の移動方向を上方方向とする場合、垂れ出た樹脂の自重による移動方向である下方方向と真逆方向となるため、開口部による樹脂の切断がよりしやすくなるので望ましい。
以上のことをまとめると、本実施の形態における技術的思想は、(1)ノズルの先端部を開口部に接触させた状態でノズルの先端部からパージされた樹脂を樹脂除去板(開口部)の移動によって切断するという第1工夫点に主たる本質がある。そして、この技術的思想には、主たる本質の他に従たる工夫点があり、この従たる工夫点は、(2)開口部の移動方向を垂れ出た樹脂の自重が加わる下方方向と異なる方向に移動させるという第2工夫点であるということができる。
<樹脂除去板の取り付け構造>
次に、樹脂切断装置300は、射出成形機100に取り付けられる。そこで、樹脂切断装置300を射出成形機100に取り付ける構成例について説明する。
図20は、固定盤11におけるノズルの先端部が挿入されるすり鉢状の孔の外側に樹脂除去板200を配置するように、樹脂切断装置300を射出成形機に取り付ける構成例を模式的に示す図である。この構成では、樹脂除去板200の開口部210によって切断された樹脂が固定盤11の外部に落下するため、切断された樹脂を固定盤11の内部から取り除く手間を省くことができる。
図21は、固定盤11におけるノズルの先端部が挿入されるすり鉢状の孔の内側に樹脂除去板200を配置するように、樹脂切断装置300を射出成形機に取り付ける構成例を模式的に示す図である。この構成では、樹脂除去板200の開口部210にノズルを接触させるためにノズルを移動させる距離を短くすることができる。これにより、図21に示す構成では、ノズルの先端部を開口部210に接触させた状態でノズルの先端部からパージされた樹脂を切断するために要する時間を短縮することができる利点が得られる。
図22は、複数の樹脂除去板200を取り付ける構成例を示す図である。図22において、複数の樹脂除去板200には、固定盤11におけるノズルの先端部が挿入されるすり鉢状の孔の内側に配置された樹脂除去板200Aと、固定盤11におけるノズルの先端部が挿入されるすり鉢状の孔の外側に配置された樹脂除去板200Bが含まれる。
ここで、樹脂除去板200Aには、開口部210Aが設けられており、この開口部210Aが設けられた樹脂除去板200Aは、モータからなる駆動部310Aによって上下方向に移動可能になっている。同様に、樹脂除去板200Bには、開口部210Bが設けられており、この開口部210Bが設けられた樹脂除去板200Bは、モータからなる駆動部310Bによって上下方向に移動可能になっている。
図22に示す構成では、例えば、パージ後に垂れ出た樹脂を樹脂除去板200Bで除去した後、ノズルを前進させる途中にノズルから垂れ出た樹脂を樹脂除去板200Aで除去することができる。
また、図22に示す構成では、射出成形後に樹脂除去板200Bまでノズルを後退させずに、パージされて垂れ出た樹脂を樹脂除去板200Aで除去することも可能となる結果、ノズルの後退距離を短くすることができる。
さらに、図22に示す構成では、樹脂除去板200Aにノズルの先端部を接触させた状態での第1パージと、樹脂除去板200Bにノズルの先端部を接触させた状態での第2パージを行なうこともできる。これにより、図22に示す構成では、複数回(2回)のパージを行うことができるため、射出成形機のシリンダ内に残存する樹脂を確実に排出できる。
<変形例1>
続いて、実施の形態の変形例1について説明する。
図23は、変形例1における樹脂除去板200の模式的な構成を示す図である。図23において、樹脂除去板200には、フィッティング形状220を有する開口部210が設けられている。このように構成されている樹脂除去板200によれば、例えば、図24に示すように、開口部210のフィッティング形状220にフィットするようにノズル26の先端部を接触させることができる。すなわち、開口部210のフィッティング形状220は、ノズル26の先端部に合う形状に加工されている。この結果、本変形例1によれば、ノズル26の先端部を開口部210のフィッティング形状220にフィットさせた状態でノズル26の先端部からパージされた樹脂を樹脂除去板200の移動によって切断しやすくなる利点が得られる。
<変形例2>
次に、実施の形態の変形例2について説明する。
例えば、パージされた樹脂を樹脂除去板200の移動によって切断する際、樹脂除去板200が加熱されていると切断しやすくなる。このことを考慮して、樹脂切断装置300に樹脂除去板200を加熱するための加熱部を設けるように構成してもよい。ここで、加熱部としては、ヒータなどを挙げることができる。この場合、例えば、ヒータによって樹脂除去板200を直接加熱する構成やヒータからの熱を間接的な温風として樹脂除去板200に当てる構成などを採用して、樹脂除去板200を加熱することができる。
なお、樹脂除去板200は、加熱しやすくする観点から、例えば、金属材料に代表される熱伝導率の高い材料から構成することが望ましい。
<変形例3>
続いて、実施の形態の変形例3について説明する。
樹脂切断装置300は、射出成形機100に取り付けられるが、樹脂切断装置300によるパージされた樹脂の切断動作は、射出成形機100とは独立した制御部で行うことができる。すなわち、樹脂切断装置300の動作は、射出成形機100の動作を制御する制御部とは独立して設けることができる。
例えば、図25は、樹脂切断装置300が取り付けられた射出成形機100の制御部構成の一例を示すブロック図である。図25において、射出成形機100は、制御部110を有しており、この制御部110は、例えば、図1~図7に示す成形サイクルの動作を制御するように構成されている。一方、図25において、射出成形機100には、樹脂切断装置300が取り付けられているが、この樹脂切断装置300は、制御部110とは異なる制御部230を有している。この制御部230は、例えば、図12~図19に示す樹脂切断動作を制御するように構成されており、射出成形機100における成形サイクルの動作を制御する制御部110とは独立別個に設けられている。このように、本実施の形態における技術的思想は、図25に示す制御部構成で実現することができる。
ただし、本実施の形態における技術的思想を具現化する制御部構成は、図25に示す制御部構成に限らず、例えば、図26に示す制御部構成でも実現することができる。図26において、射出成形機100は、制御部110を有しており、この制御部110は、例えば、成形サイクルの動作を制御するとともに、射出成形機100に取り付けられている樹脂切断装置300(樹脂切断部)による樹脂切断動作も制御するように構成されている。すなわち、制御部110は、射出成形機100と樹脂切断装置300(樹脂切断部)の両方を制御するように構成されている。このように、本実施の形態における技術的思想は、図26に示す制御部構成で実現することもできる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
26 ノズル
100 射出成形機
110 制御部
200 樹脂除去板
210 開口部
230 制御部
300 樹脂切断装置
310 駆動部

Claims (14)

  1. 射出成形機に備わるノズルからパージされる樹脂を切断する樹脂切断装置であって、
    前記ノズルの先端部を接触可能な開口部が設けられた樹脂除去板と、
    前記樹脂除去板を移動させるための駆動部と、
    を備える、樹脂切断装置。
  2. 請求項1に記載の樹脂切断装置において、
    前記樹脂切断装置は、前記ノズルの前記先端部を前記開口部に接触させた状態で前記ノズルの前記先端部からパージされた前記樹脂を前記樹脂除去板の移動によって切断するように構成されている、樹脂切断装置。
  3. 請求項2に記載の樹脂切断装置において、
    前記樹脂切断装置は、パージされた前記樹脂を前記樹脂除去板の垂直移動によって切断するように構成されている、樹脂切断装置。
  4. 請求項2に記載の樹脂切断装置において、
    前記樹脂切断装置は、パージされた前記樹脂を前記樹脂除去板の水平移動によって切断するように構成されている、樹脂切断装置。
  5. 請求項1に記載の樹脂切断装置において、
    前記開口部は、前記先端部の形状にフィットする形状から構成される、樹脂切断装置。
  6. 請求項1に記載の樹脂切断装置において、
    前記樹脂切断装置は、前記樹脂除去板を加熱可能な加熱部を有する、樹脂切断装置。
  7. 請求項1に記載の樹脂切断装置において、
    前記樹脂除去板は、固定盤における前記ノズルが挿入される孔の外側に配置可能に構成されている、樹脂切断装置。
  8. 請求項1に記載の樹脂切断装置において、
    前記樹脂除去板は、固定盤における前記ノズルが挿入される孔の内部に配置可能に構成されている、樹脂切断装置。
  9. 請求項1に記載の樹脂切断装置において、
    前記樹脂切断装置は、複数の前記樹脂除去板を有する、樹脂切断装置。
  10. 請求項9に記載の樹脂切断装置において、
    複数の前記樹脂除去板には、
    固定盤における前記ノズルが挿入される孔の外側に配置可能な第1樹脂除去板と、
    前記孔の内部に配置可能な第2樹脂除去板と、
    が含まれる、樹脂切断装置。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の樹脂切断装置を備える射出成形機。
  12. ノズルから樹脂をパージする機能を有する射出成形機であって、
    パージされた樹脂を前記ノズルの先端部から切断する樹脂切断部と、
    前記樹脂切断部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記樹脂切断部は、
    前記ノズルの前記先端部を接触可能な開口部が設けられた樹脂除去板と、
    前記樹脂除去板を移動させるための駆動部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記ノズルの前記先端部を前記開口部に接触させた状態で前記ノズルの前記先端部からパージされた前記樹脂を前記樹脂除去板の移動で切断するように前記樹脂切断部を制御するように構成されている、射出成形機。
  13. パージされた樹脂を切断する樹脂切断方法であって、
    (a)樹脂除去板に設けられた開口部にノズルの先端部を接触させる工程、
    (b)前記(a)工程の後、前記ノズルの前記先端部から樹脂をパージする工程、
    (c)前記(b)工程の後、前記樹脂除去板を移動させる工程、
    を備える、樹脂切断方法。
  14. 請求項13に記載の樹脂切断方法において、
    前記(c)工程では、前記樹脂除去板を移動させることにより、前記ノズルの前記先端部を前記開口部に接触させた状態で前記ノズルの前記先端部からパージされた前記樹脂を前記樹脂除去板の移動で切断する、樹脂切断方法。
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