JP2023013633A - 漏水補修金具 - Google Patents

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Abstract

【課題】止水性能を向上させた、漏水補修金具を提供する。【解決手段】漏水補修金具1は、流体管2の管周方向CDに間隔を置いて設けられる複数の金属バンド3と、複数の金属バンド3それぞれの内周面3aに設けられ、弾性体で形成されており、金属バンド3と流体管2の外周面2bとの間を密閉する止水シート5と、複数の金属バンド3の管周方向端部同士を締結する締結機構4と、を有する。止水シート5の内周面5aは、管周方向CDに延びる複数の第1リブ51と、管軸方向ADに延びる複数の第2リブ52と、複数の第1凹部54と、を有する。複数の第1凹部54はそれぞれ、複数の第1リブ51及び複数の第2リブ52によって閉塞されて形成される。複数の第1リブ51のうち最も管軸方向外側AD1にある最外リブ53の管軸方向外端53eは、金属バンド3の管軸方向外端3eよりも管軸方向内側AD2に位置する。【選択図】図7

Description

本開示は、水道管など流体管の漏水補修金具に関する。
水管橋などの屋外に設置される流体管(水道管など)は、管の腐食によって漏水する場合がある。漏水状況下で流体管を補修するための装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に示す補修装置は、流体管の漏水部に巻き付ける金属バンドと、金属バンドを締結する締結機構と、金属バンドの内周側に配置されるゴムシートと、を有する。
このような装置は、金属バンドにおける流体管の管軸方向の中央部にて漏水部を押さえることができれば、止水性能を発揮しやすい。しかし、水道管における漏水部の位置によっては、金属バンドと周囲構造との干渉によって金属バンドの管軸方向の端部でしか漏水部を押さえることができない状況が生じる。この場合、止水性能がうまく発揮されないおそれがある。
特開平7-19388号公報
本開示は、止水性能を向上させた、漏水補修金具を提供する。
本開示の漏水補修金具は、流体管の漏水部に装着される漏水補修金具であって、前記流体管の管周方向に間隔を置いて設けられる複数の金属バンドと、前記複数の金属バンドそれぞれの内周面に設けられ、弾性体で形成されており、前記金属バンドと前記流体管の外周面との間を密閉する止水シートと、前記複数の金属バンドの管周方向端部同士を締結する締結機構と、を備え、前記止水シートの内周面は、管周方向に延びる複数の第1リブと、管軸方向に延びる複数の第2リブと、複数の第1凹部と、を有し、前記複数の第1凹部はそれぞれ、前記複数の第1リブ及び前記複数の第2リブによって閉塞されて形成され、前記複数の第1リブのうち最も管軸方向外側にある最外リブの管軸方向外端は、前記金属バンドの管軸方向外端よりも管軸方向内側に位置する。
本開示の第1実施形態に係る、流体管に装着された漏水補修金具を示す側面図。 図1におけるII-II部位断面図。 流体管に装着する前の金属バンド及び金属バンドに一体化された止水シートを示す側面図。 金属バンドを示す平面図。 金属バンドを示す側面図。 止水シートを内周面側(管径方向内側)から見た図。 図5AにおけるV-V部位断面図。 漏水補修金具の組立工程を示す図。 組立工程における止水シートの圧縮工程を示す一部平面図及び断面図。 締結機構を示す平面図及び一部破砕断面図。 締結機構を示す側面図。 回転軸を示す平面図、左側面図、右側面図及び正面図。 第1回転姿勢および第2回転姿勢にある回転軸を示す側面図。 変形例の回転軸を示す平面図及び正面図。 変形例の第1回転姿勢および第2回転姿勢にある回転軸を示す側面図。 変形例の回転軸および締結機構を示す一部破断断面図および右側面図。 変形例の締結機構を示す平面図及び側面図。 変形例の押圧機構を示す平面図。 図15AのXV-XV部位断面図。 変形例の止水シートの断面図。 図16に示す変形例の締結状態における金属バンド及び止水シートを示す断面図。 新たな課題に関する断面図。 変形例の止水シート及び金属バンドを示す一部平面図及び断面図。 変形例の止水シート及び金属バンドを示す一部平面図及び断面図。 変形例の止水シート及び金属バンドを示す一部平面図及び断面図。 第2実施形態の金属バンド、止水シート、締結機構が組み付けられた状態を示す平面図。 第2実施形態の金属バンド、止水シート、締結機構が組み付けられた状態を示す側面図。 第2実施形態の回転軸を示す平面図、左側面図、右側面図及び図24におけるA24-A24部位断面図。 漏水補修金具の組立工程を示す図。 漏水補修金具の組立工程を示す図。
<第1実施形態>
以下、本開示の第1実施形態の漏水補修金具及び補修方法について、図面を参照しながら説明する。図3において、部材を見分けやすくするためにハッチングを付けている。図5Aでは一部位を拡大して併せて表示している。
図1及び図2に示すように、漏水補修金具1は、水道管等の流体管2の漏水部2xに装着される。漏水補修金具1は、複数の金属バンド3と、締結機構4と、止水シート5と、を有する。漏水補修金具における「金具」の用語は、複数の金属バンドの材質が金属であることを示す意味であり、その他の部材、例えば止水シートの材料を金属と限定する意味ではない。
複数の金属バンド3は、流体管2の管周方向CDに間隔を置いて設けられる。詳細は後述する。
締結機構4は、複数の金属バンド3の管周方向端部同士を締結する。締結機構4は、ボルト及びナットを有する。詳細は後述する。
止水シート5は、ゴムなどの弾性体で形成されている。図2及び図3に示すように、止水シート5は、複数の金属バンド3それぞれの内周面3aに設けられる。本実施形態では、金属バンド3の内周面3aに接着剤(非図示)を介して止水シート5が取り付けられている。図2に示すように、複数の金属バンド3が締結機構4により環状に接続された状態で締結機構4が締結されることにより、止水シート5が流体管2の外周面2bに押圧される。これにより、止水シート5は、金属バンド3と流体管2の外周面2bとの間を密閉し、流体管2の漏水を止める。
図3に示すように、止水シート5の管周方向CDの端部5c,5dの双方は、先細り形状に形成されている。これにより、第1止水シート5及び第2止水シート5を管周方向CDに隣接させ、第1止水シート5の管周方向端部5dと第2止水シート5の管周方向端部5cとを重ねることで、止水シート5の厚みが段差のように変化することを避けることができる。その結果、流体管2の外周面をなるべく均一に押圧できるようにしている。
図3及び図8Bに示すように、管周方向CDに隣接する金属バンド3同士の間における止水シート5の外周側(管径方向外側RD1)に金属板32が配置されている。金属板32は、止水シート5の対応する凹部に嵌め込まれて接着されている。金属板32は、金属バンド3同士の間の止水シート5を押さえるために設けられている。金属板32は、回転軸40の回転軸C1から流体管の中心を結ぶ線L3に重なっていることが好ましい。これにより、締結機構4で締め付ける力を止水シート5に適切に伝達でき、密閉効果を向上可能となる。金属板32の管周方向CDの端は、第1部位P11に到達しないことが好ましい。金属板32が第1部位P11に到達すれば、金属が厚くなり、全体での押圧のバランスが崩れるからである。金属板32の管周方向CDの長さは、回転軸40の直径の3倍以上あるとしてもよい。
図5A及び図5Bに示すように、止水シート5の内周面5aは、管周方向CDに延びる複数の第1リブ51と、管軸方向ADに延びる複数の第2リブ52と、複数の第1凹部54と、を有する。第1リブ51及び第2リブ52は、第1凹部54の底54sよりも管径方向内側RD2に突出している。第1凹部54は、複数の第1リブ51及び複数の第2リブ52によって閉塞されて形成されている。複数の第1リブ51及び複数の第2リブ52が、メッシュを形成する。メッシュを構成する1つのセルが1つの第1凹部54となる。本実施形態において、管径方向内側RD2から見た第1凹部54の形状は矩形状(正方形)であり、立体で見れば第1凹部54は直方体であるが、これに限定されない。例えば、菱形、円形又は楕円形状にしてもよい。
図5A及び図7に示すように、複数の第1リブ51は、最も管軸方向外側AD1にある最外リブ53を含む。最外リブ53の管軸方向外端53eは、金属バンド3の管軸方向外端3eよりも管軸方向内側AD2に位置する。水圧に負けないようにするために、第1リブ51及び最外リブ53の管軸方向寸法D1は1mm以上であることが好ましい。本実施形態では、D1は2.5mmであるが、この数値に限定されない。
また、最外リブ53が水圧で管軸方向外側AD1に変形しようとした場合に、変形した最外リブ53が止水シート5から確実にはみ出ないようにするために、最外リブ53の管軸方向外端53eは、止水シート5の管軸方向外端5eよりも管軸方向内側AD2に位置することが好ましい。最外リブ53の管軸方向外端53eから止水シート5の管軸方向外端5eまでの管軸方向寸法D3は、最外リブ53の管軸方向寸法D1の1/2以上であることが好ましい。
なお、図5B及び図7に示すように第1リブ(最外リブ53を含む)及び第2リブ52の内周面には、幅D2及び突出高さが0.75mm以下となる微小突起55が形成されているが、微小突起55は省略可能である。また、微小突起55の代わりに幅及び深さが0.75mm以下となる微小窪みを形成してもよい。微小突起55又は微小窪みを設けることで、管表面に生じた錆や腐食などの微小な凹凸を吸収できる。
図5B及び図7に示すように、止水シート5の外周面5bには、複数の第1凹部54のうちの少なくとも一部の第1凹部54に対応する第2凹部56が形成されている。第2凹部56は、管径方向RDに平行に投影した場合に、第1凹部54と重なる範囲Ar1内のみに配置されている。第2凹部56が上記範囲Ar1外にあれば、第1リブ51又は第2リブ52の足場が弱くなるので、第1リブ51又は第2リブ52が流体管2の外周面2bを適切に押さえることができなくなる。本実施形態の第2凹部56は、管径方向RDに平行な視線で見て円形に形成され、立体で見れば円柱形状に形成されているが、円形に限定されない。例えば、第2凹部56は、管径方向RDに平行な視線で見て、第1凹部54と同様に短形状でもよい。
図3に示すように、止水シート5は、管周方向CDの両側に先細端部5c,5dと、先細端部5c,5dの間にある中間部5fと、を有する。特に限定されないが、本実施形態では、中間部5fの厚みは、6.0mm~6.5mmである。止水性能を発揮させるためには、4mm以上且つ8mm以下であることが好ましい。4mm未満であれば、止水性能が不足し、8mmを超えると、止水シート5が管の外周面に沿いにくく適切に圧縮されなくなって止水性能が逆に低下するおそれがある。
漏水補修金具1の組立工程(補修方法)について、簡単に説明する。
まず、図6の上部及び図7の上部に示すように、流体管2の漏水部2xから漏水Wが生じている状況において、流体管2の管径方向外側RD1に、金属バンド3及び止水シート5を配置する。金属バンド3及び止水シート5は、漏水部2xから管軸方向ADにずらした位置に配置し、漏水部2xから噴出する水の水圧を受けないようにする。
次に、隣接する金属バンド3の端部同士を締結機構4により仮締結する(ボルト及びナットの仮止め)。
次に、図6の下部及び図7の中央部に示すように、締結機構4による仮締結が完了した後に、金属バンド3及び止水シート5を管軸方向ADにずらし、漏水部2xを覆う位置へ移動させる。このとき、流体管2の外周面2bで閉塞された第1凹部54が水で満たされる。図7において水を斜線で模式的に示している。
次に、図7の下部に示すように、締結機構4を締結して、複数の金属バンド3の間の径を縮小させ、止水シート5を流体管2の外周面2bに押し付けて圧縮する。止水シート5のゴム硬度が60度以上且つ80度以下であることが好ましい。止水シート5のゴム硬度が60度の場合の圧縮量は、管径方向RDに沿って1.0mm以上且つ1.6mm以下であることが好ましい。止水シート5のゴム硬度が60度の場合の圧縮量が1.0mm未満であると漏水が発生して止水効果が発揮できず、圧縮量が1.6mmを超えると、止水シート5がつぶれすぎて止水効果が向上しないからである。止水シート5のゴム硬度が80度の場合の圧縮量は、管径方向RDに沿って0.5mm以上且つ1.0mm以下であることが好ましい。止水シート5のゴム硬度が80度の場合の圧縮量が0.5mm未満であると漏水が発生して止水効果が発揮できず、圧縮量が1.0mmを超えると、止水シート5がつぶれすぎて止水効果が向上しない。本明細書でいうゴム硬度は、JIS K7312に基づく計測方法の硬度であり、タイプCを用いた23℃の環境下で計測される。水は非圧縮性流体であり、各々の第1凹部54に水が満たされていると止水シート5のうち、第1リブ51及び第2リブ52が圧縮する際の抵抗になる。第1凹部54の外周側(管径方向外側RD1)に第2凹部56があるので、止水シート5の圧縮時に、止水シート5のうち第1凹部54と第2凹部56の間の部位P1が管径方向外側RD1へ変形し、第1凹部54の容積は一定の状態で圧縮ができるので、第1凹部54が水で満たされていても漏水を止めることができる。
図5B及び図7の上部に示すように、止水シート5に外力が作用していない自然状態(非圧縮状態)において、第2凹部(56)1つあたりの体積は、1つの第1凹部54が管径方向RDに1mm圧縮された場合の体積変化量以上であることが好ましい。さらに好ましくは、第2凹部(56)1つあたりの体積は、1つの第1凹部54が管径方向RDに1.5mm圧縮された場合の体積変化量以上であることが好ましい。上記体積変化量は、第1凹部54の底面積×圧縮量(1mm~1.5mm)で近似的に算出可能である。
図3、図4A及び図4Bに示すように、金属バンド3は、管周方向CDの両端部にそれぞれ環状部30を有する。環状部30は、板金を折り曲げて板金の管周方向CDの両側にある先端31を板金に溶接することで形成されている。同図に示す実施形態では、金属バンド3は、板金の溶接された先端31が管径方向内側RD2となる姿勢で配置される。板金を折り曲げて環状部30を形成した場合には、板金の先端31の溶接部分が管径方向外側RD1に向けて浮こうとする。溶接固定された板金の先端31が管径方向内側RD2にあれば、管径方向外側RD1にある場合に比べて、先端31の厚肉部分で管径方向内側RD2の止水ゴムを押圧しやすくなる。図4Bに示すように、環状部30は、ボルト及びナットを挿通するための複数対の開口30sを有する。開口30sは、管径方向外側RD1及び管周方向外側を向いて開いている。本実施形態では、2対の開口30sが形成されているが、対の数は金属バンド3の管軸方向ADの寸法に応じて適宜変更可能である。
金属バンド3は、金属製である。本実施形態では、金属バンド3はSUSを用いている。特に限定されないが、SUSの場合に、金属バンド3を構成する板金の厚みは、1.0mm以上且つ1.5mm以下であることが好ましい。本実施形態では、1.2mmとしている。板金の厚みが1.0mm未満であれば、締結機構4を締結して金属バンド3に引っ張り荷重をかけた場合に、金属バンド3が延びてしまい、止水シート5を適切に圧縮できなくなる。板金の厚みが1.5mmを超えると、人手で金属バンド3を曲げることが難しく、金属バンド3を流体管2に合わせた形状に曲げることが困難となる。
図8A、図8B及び図9に示すように、締結機構4は、環状部30に挿通され且つ環状部30内で回転可能な回転軸40と、回転軸40同士を締結するボルト41及びナット42と、を有する。回転軸40は、金属バンド3の環状部30内で回転軸C1を中心に回転可能に構成されている。これにより、金属バンド3の装着位置に応じて環状部30同士の距離が変化しても、径サイズが異なる様々な流体管2に金属バンド3を用いることで流体管2の外周面がどのような曲率であっても、回転軸40が回転可能であることでボルト41及びナット42にボルト軸に平行な力のみを作用させることができ、金属バンド3が止水シート5を管周方向CD全体にわたって均一に押圧することが可能となる。
ボルト41は、回転軸40に形成されたボルト挿通孔40sに挿入される。ボルト挿通孔40sの内面はねじ溝を有さない平坦面である。ボルト挿通孔40sの内径は、ボルト41の外径よりも大きい。
図9及び図10に示すように、回転軸40は、棒状に形成されている。回転軸40は、金属バンド3に干渉して回転軸40が環状部30から脱落することを防止する突起40tを有する。突起40tは、回転軸40の外周面40bから回転軸40の軸径方向外側に向けて突出している。同図に示す実施形態では、突起40tが、回転軸40の外周面40bから突出しているが、これに限定されない。図10の上部に示すように、回転軸40同士がボルト41及びナット42で締結される第1回転姿勢において突起40tが金属バンド3に干渉して脱落を防止している。図10の下部に示すように、第1回転姿勢とは異なる第2回転姿勢において突起40tが金属バンド3に干渉せず回転軸40を環状部30から抜くことが可能に構成されている。
図6、図8A及び図8Bに示すように、ボルト41にスペーサ43を取り付けてもよい。スペーサ43は、回転軸40よりもボルト軸41xの径方向外側に突出している。具体的には、スペーサ43は、鍔部43cを有し、鍔部43cが回転軸40よりもボルト軸41xの径方向外側に突出している。これにより、スペーサ43が金属バンド3に接触することでナット42と金属バンド3との間に、ナット42を締結する工具Kを配置可能な空間SP1が形成される。スペーサ43の最大径部分(鍔部43c)の外径が、工具Kの外径よりも大きければよい。スペーサ43は、ナット42の締結位置を回転軸40から離すために設けてもよい。ナット42を回転軸40から離すことで、ナット42と金属バンド3との間の隙間を増大でき、工具Kを配置可能な工具代を確保しやすくなるからである。
図8A及び図9に示すように、ボルト41は、第1端に頭41aを有し、第2端41bにねじ溝が形成され、第2端41bにナット42が取り付けられる、頭付きボルトである。一対の回転軸40,40のうち頭41a側の回転軸40は、頭41aに係合してボルト41の回転を規制する回転規制溝41cを有する。回転規制溝41cは、ボルト41の頭41aの少なくとも一部が埋まる収容溝である。勿論、回転規制溝41cは、頭41aを完全に収容してもよいし、頭41aを収容できない溝でもよい。本実施形態のボルト41の頭41aは六角形状であり、これに対応して、回転規制溝41cは六角形状の凹溝となっているが、頭及び回転規制溝の形状は適宜変更可能である。例えば、頭41aをT字頭にしてもよい。
図8A及び図9に示すようにボルト41の頭41aの回転止めを行う場合、又は、両ネジボルトの第1端のナットの回転止めを行う場合に、回転軸40を挟んで回転止めした頭41a又はナットとは反対側となる位置に、ボルト41の抜け止めを防止する抜け止め部材44を設けることが好ましい。抜け止め部材44は、ナットでもよく、ボルト挿通孔40s内に入れるゴム製又は樹脂製のOリングなどの弾性リングでもよい。
図4Bに示すように、金属バンド3の管周方向CDに沿った長さL1は、適宜変更可能である。流体管2の径サイズが種々ある状況において、各々の径サイズに合わせて金属バンド3を設計すれば、種類の異なる金属バンド3の在庫が多数必要となる。例えば、流体管2の内径300mm~700mmまでには補修対象の流体管2が7種類ある。例えば、300mm、350mm、400mm、450mm、500mm、600mm、700mmの7種類が挙げられる。これらに対応するためには、複数の金属バンド3は、管周方向CDに沿った長さL1が250mm、400mm、600mmとなる3種類のうち2種類又は3種類を有するようにすればよい。これにより、3種類の在庫で7種類の流体管に対応可能となり、漏水時に迅速に対応可能であると共に在庫コストを低減可能となる。
具体的には、内径300mmの流体管に対応するためには、管外径が318.5mmであるので、L1=400mmの金属バンドが1つ、L1=600mmの金属バンドが1つあればよい。
内径350mmの流体管に対応するためには、管外径が355.6mmであるので、L1=250mmの金属バンドが2つ、L1=600mmの金属バンドが1つあればよい。
内径400mmの流体管に対応するためには、管外径が406.7mmであるので、L1=250mmの金属バンドが1つ、L1=400mmの金属バンドが1つ、L1=600mmの金属バンドが1つあればよい。
内径450mmの流体管に対応するためには、管外径が457.2mmであるので、L1=400mmの金属バンドが2つ、L1=600mmの金属バンドが1つあればよい。
内径500mmの流体管に対応するためには、管外径が508.0mmであるので、L1=400mmの金属バンドが1つ、L1=600mmの金属バンドが2つあればよい。
内径600mmの流体管に対応するためには、管外径が609.6mmであるので、L1=250mmの金属バンドが1つ、L1=400mmの金属バンドが1つ、L1=600mmの金属バンドが2つあればよい。
内径700mmの流体管に対応するためには、管外径が711.2mmであるので、L1=400mmの金属バンドが1つ、L1=600mmの金属バンドが3つあればよい。
<変形例>
(1)図9及び図10に示す実施形態では、突起40tが、回転軸40の筒部の外周面40bから突出しているが、これに限定されない。例えば、図11及び図12に示すように、突起140tが、回転軸140の軸方向端部から軸径方向外側に向けて突出する、としてもよい。
(2)図13に示すように構成してもよい。図13に示すように、頭41a側にある第1回転軸240は、環状部30に対して回転可能となるように、頭41aが少なくとも一部埋まる頭収容溝241cを有する。頭収容溝241cは、回転規制溝41cと同じく、頭41aの回転を規制する。ナット42側にある第2回転軸340は、第1回転軸240の回転に伴ってボルト41の軸を、第2回転軸340の径方向外側から受ける開放溝340cを有する。開放溝340cは、第2回転軸340の軸径方向外側及び軸方向に開放されている。第2回転軸340とナット42との間には、第2回転軸340に係合してボルト41の軸が開放溝340cから抜けることを規制する抜止ワッシャ45が取り付けられている。抜止ワッシャ45は、ボルト41の軸を挿通するための挿通孔と、流体管2の管径方向内側RD2となる端が折り曲げられて第2回転軸340に係合するための係合片45aを有する。係合片45aは、締結状態において第2回転軸340の管径方向内側RD2における第2回転軸340と干渉する位置に配置される。
(3)図9に示す回転規制溝41cの代わりに、図14に示すように、回転規制ワッシャ141を設けてもよい。すなわち、回転軸440は、金属バンド3の環状部30内で回転軸C1を中心に回転可能に構成されている。ボルト41の頭41aと回転軸440の間には、頭41a及び回転軸440に係合してボルト41の回転を規制する回転規制ワッシャ141が取り付けられている。回転規制ワッシャ141は、ボルト41を挿通する挿通孔141hと、頭41aを挟み込む挟持片141aと、回転軸440の外周面に干渉する干渉片141bと、を有する。この構成によっても、回転規制ワッシャ141がボルト41の回転を規制するので、ナット42のみを回すことで締結可能となり、作業性を向上させることが可能となる。図9に示す実施形態に比べて、回転軸440に回転規制溝41cを形成する必要がなく、利便性を向上させることが可能となる。また、図14に示すように、流体管2のサイズが小さい場合(例えば径300mmなど)には、図9に示すスペーサ43が無くてもよく、回転軸440に直接回転規制ワッシャ141を利用可能となる。また、管サイズの曲率に応じて図14の矢印Y1に示すように角度調整ができ、どのサイズの管でも金属バンド3に局部的な応力をかけずに均一に締結機構4により締め付けが可能となる。
(4)上記実施形態において、図3に示すように、金属バンド3は、板金の先端31が溶接された第1部位P11と、第1部位P11よりも管周方向CD内側の第2部位P12と、を有する。第1部位P11は管径方向外側RD1に向けて浮こうとするため、止水シート5を押さえる力が弱くなる。そこで、止水シート5のうち第1部位P11に接触する部分の厚みは、止水シート5のうち第2部位P12に接触する部分の厚みよりも大きい、としてもよい。このようにすれば、第1部位P11が第2部位P12よりも浮いても、止水シート5の厚みが異なることで、圧縮力を調整でき、止水シート5で流体管2を均一に押圧可能となる。
(5)図15A及び図15Bに示すように、管周方向CDに隣接する金属バンド3同士の間に、ボルト41の軸を足場として金属板32を押圧する押圧機構6を設けてもよい。本実施形態の押圧機構6は、金属板32を押圧するくさび部材60と、くさび部材60を閉まる方向に移動させ且つ位置固定するための固定ボルト61と、を有する。固定ボルト61を回してくさび部材60同士を離間させることにより、くさび部材60がボルト41と金属板32の間に侵入し、金属板32を押圧するように構成されている。もちろん、押圧機構6は、くさび方式に限定されない。例えば、くさび部材を用いずにボルトで押圧するようにしてもよい。
(6)第1実施形態において、止水シート5が金属バンド3に接着により固定されているが、これに限定されず、止水シート5が金属バンド3に固定されていなくてもよい。
(7)金属バンド3の環状部30は、板金を折り曲げて溶接することで形成されているが、これ以外の方法で形成してもよい。
(8)板金の溶接された先端31が管径方向外側RD1となる姿勢で配置されていてもよい。
(9)図16に示すように、最外リブ53の管軸方向外端53eが、金属バンド3の管軸方向外端3eよりも管軸方向内側AD2に位置していれば、止水シート5の管軸方向外端5eと、最外リブ53の管軸方向外端53eとが同じ位置にあってもよい。これにより、最外リブ53が水圧で管軸方向外側AD1に変形しようとした場合に、金属バンド3で最外リブ53の変形を押さえることができ、変形を抑制可能となる。
(10)上記実施形態では、ボルト41は、頭付きボルトであるが、これに限定されない。例えば、両ネジボルトであってもよい。
(11)上記実施形態では、回転軸40に形成されたボルト挿通孔40sの内面はねじ溝を有さない平坦面であるが、これに限定されない。両ネジボルトを用いる場合には、ボルト挿通孔40sの内面にねじ溝を設けて、両ネジボルトの第1端をネジ固定するようにしてもよい。
(12)図17は、変形例の締結状態における金属バンド及び止水シートを示す断面図である。図17に示すように、締結機構4により金属バンド3が締結された状態において、金属バンド3はそれぞれ、管軸方向外端3eが管軸方向中央部3cよりも流体管2の管径方向内側RD2に曲がっている、としてもよい。この構成によれば、止水シート5の管軸方向外端5eを他の部位よりも強く圧縮でき、止水シート5の管軸方向外端5eの止水性能を向上させることが可能となる。この曲げ変形は、最外リブ53の管軸方向外端53eが金属バンド3の管軸方向外端3eよりも管軸方向内側AD2に位置するため、締結機構4の締結によって発生させることができる。
金属バンド3の管軸方向外端3eが管径方向内側RD2に曲がる構成は、図7に示す金属バンド3の管軸方向外端3eと止水シート5の管軸方向外端5eが面一であり、最外リブ53の管軸方向外端53eが金属バンド3の管軸方向外端3eよりも管軸方向内側AD2にある構成でも採用可能である。また、金属バンド3の管軸方向外端3eが管径方向内側RD2に曲がる構成は、図16に示す止水シート5の管軸方向外端5eと最外リブ53の管軸方向外端53eが面一である構成にも採用可能である。
(13)図7に示す構成において、止水シート5のゴム硬度が50度であり、最も管軸方向外側AD1にある第1凹部54の裏に第2凹部56を形成した場合には、図18に示すように、第2凹部56によって止水シート5のゴムが変形しやすいためか、水圧に押されて止水シート5が金属バンド3の管軸方向外端3eから飛び出し、第2凹部56が逆効果になる場合があることが分かった。
(14)(13)に記載の不具合の発生を抑制又は防止する第1構成は、図19に示すように、金属バンド3の管軸方向外端3eを止水シート5の管軸方向外端5eよりも管軸方向外側AD1に突出させる。複数の第1凹部54のうち最も管軸方向外側AD1にある第1凹部54の管径方向外側RD1に対応する第2凹部56が形成されており、止水シート5と金属バンド3の管軸方向外側端部35xを固定する。固定は、接着またはライニング固定が挙げられる。止水シート5のゴム硬度を60度以上且つ80度以下にする。なお、最外リブ53の管軸方向外端53eは、止水シート5の管軸方向外端5eと面一でもよいし、最外リブ53の管軸方向外端53eは、止水シート5の管軸方向外端5eよりも管軸方向内側AD2に位置してもよい。
この構成によれば、第2凹部56が悪影響を与えることを避けて、止水性能を向上させることが可能となる。
(15)(13)に記載の不具合の発生を抑制又は防止する第2構成は、図20に示すように、金属バンド3の管軸方向外端3eを止水シート5の管軸方向外端5eよりも管軸方向外側AD1に突出させる。複数の第1凹部54のうち最も管軸方向外側AD1にある第1凹部54の管径方向外側RD1に対応する第2凹部56が形成されており、止水シート5と金属バンド3の管軸方向外側端部35xを固定する。固定は、接着またはライニング固定が挙げられる。止水シート5は、管軸方向外側AD1の端部領域Ar2の硬度が、端部領域Ar2よりも管軸方向内側AD2の内側領域Ar3の硬度よりも高い、ハイブリッド構造である。端部領域Ar2と内側領域Ar3の界面Br1は、管軸方向外側AD1から2番目の第1リブ51に重なる位置または前記2番目の第1リブ51よりも管軸方向内側AD2の位置にある。例えば前記界面Br1は、管軸方向外側AD1から2番目の第1リブ51と3番目の第1リブ51の間に配置されている、としてもよい。
例えば、端部領域Ar2の止水シート5のゴム硬度を、内側領域Ar3の止水シート5のゴム硬度よりも高くすることが挙げられる。内側領域Ar3のゴム硬度が50度であり、端部領域Ar2のゴム硬度が60度以上且つ80度以下であってもよい。また、内側領域Ar3のゴム硬度が60度であり、端部領域Ar2のゴム硬度が60度よりも大きく且つ80度以下であってもよい。
例えば、端部領域Ar2と内側領域Ar3の止水シート5のゴム硬度が同じである場合には、端部領域Ar2の止水シート5に補強布や補強繊維などの補強層を設け、内側領域Ar3に補強層を設けないことが挙げられる。なお、最外リブ53の管軸方向外端53eは、止水シート5の管軸方向外端5eと面一でもよいし、最外リブ53の管軸方向外端53eは、止水シート5の管軸方向外端5eよりも管軸方向内側AD2に位置してもよい。
この構成によれば、2番目の第1リブ51よりも管軸方向外側AD1の領域は必ず端部領域Ar2になって高硬度となり、第2凹部56が悪影響を与えることを避けて、止水性能を向上させることが可能となる。
(16)(13)に記載の不具合の発生を抑制又は防止する第3構成は、図21に示すように、金属バンド3の管軸方向外端3eを止水シート5の管軸方向外端5eよりも管軸方向外側AD1に突出させる。止水シート5と金属バンド3の管軸方向外側端部35xを固定する。固定は、接着またはライニング固定が挙げられる。複数の第1凹部54のうち最も管軸方向外側AD1にある第1凹部54の管径方向外側RD1には対応する第2凹部56が形成されていない。この構成によれば、第2凹部56が悪影響を与えることを避けて、止水性能を向上させることが可能となる。
<第2実施形態>
以下、本開示の第2実施形態の漏水補修金具及び補修方法について、図面を参照しながら説明する。第1実施形態と同じ部分には同じ符号を用いて説明を省略する。
図22は、第2実施形態の金属バンド3、止水シート5、締結機構4が組み付けられた状態を示す平面図である。図23は、第2実施形態の金属バンド3、止水シート5、締結機構4が組み付けられた状態を示す側面図である。図24は、第2実施形態の回転軸を示す平面図、左側面図、右側面図及びA24-A24部位断面図である。図22及び図23は、販売時の漏水補修金具を示している。
図22~24に示すように、金属バンド3に締結機構4が組みつけられている。締結機構4は、金属バンド3の環状部30に挿入される回転軸540と、回転軸540のボルト挿通孔540sに挿入されたボルト41と、ボルト41に装着されるナット542と、を有する。ボルト41は、頭41a付きのボルトである。締結機構4は、更に、抜け止め部材544及びスペーサ543を有していてもよい。第2実施形態の抜け止め部材544は、六角ナットであるが、これに限定されない。抜け止め部材544に、第1実施形態又は第1実施形態の変形例を採用可能である。第2実施形態のスペーサ43は、外径及び内径が一定の筒状のスペーサであり、ボルト41の外径よりも大きな内径の馬鹿穴を有する。ナット542は、第1実施形態のスペーサ43の鍔部43cに対応する鍔部542aを有する、としてもよい。鍔部542aは、ナット及びスペーサとは別個の部材である座金でもよい。
図23に示すように、金属バンド3は、板金の先端31が溶接された第1部位P11を有する。金属バンド3に止水シート5が取り付けてある。止水シート5の管周方向CDの一方側の端部5cは、金属バンド3の管周方向CDの一方側の第1部位P11よりも管周方向CDの先端側に位置する。また、止水シート5の管周方向CDの他方側の端部5dは、金属バンド3の管周方向CDの他方側の第1部位P11よりも管周方向CDの先端側に位置する。これにより、第1実施形態に比べて、止水シート5が金属バンド3の管周方向CDの端部から突出する量を低減可能となる。
図23に示すように、回転軸540の回転軸C1から金属バンド3の環状部30の管径方向内面に対して垂線L2を引いた場合に、止水シート5のうち垂線L2よりも管周方向CDの先端側の部位P13は、止水シート5のうち垂線L2よりも管周方向CDの内側の部位P14よりもゴム硬度が高いとしてもよい。第2実施形態では、止水シート5の部位P13のゴム硬度は80度であり、止水シート5の部位P14のゴム硬度が60度である。仮に、止水シート5全体のゴム硬度が60度であれば、止水シート5のうち第1部位P11と第1部位P11の間の中間部5fが流体管の凹凸に追従して密着しやすく、好ましい。しかし、流体管に接触し、端部5dにおける金属板32がない先端部分に対して締め付けによって止水シート5を先端側に向けて進行させる力が働くが、ゴム硬度が60度の場合には金属板32がないゴム先端部分が寄れてしまい、管に密着しにくいことがある。一方、部位P13のゴム硬度を80度にすれば、止水シート5が先端側に向けて進みやすくなり、流体管と止水シート5の密着性が向上する。中間部5fのゴム硬度は流体管への追従性を考慮して60度にしている。
なお、部位P14のゴム硬度について、第1部位P11と第1部位P11の間の中間部5fのゴム硬度が60度であれば、第1部位P11よりも先端の端部5cのゴム硬度は60度でもよいし、80度でもよいし、60~80度の間の任意の硬度にしてもよい。
図20に示す端部領域Ar2と内側領域Ar3とで止水シート5のゴム硬度を異ならせる場合には、ゴム硬度の関係は次の[1]又は[2]のいずれかにしてもよい。
[1]部位P13 ≧ 部位P14の端部領域Ar2 > 部位P14の内側領域Ar3
[2]部位P13 = 部位P14の端部領域Ar2 > 部位P14の内側領域Ar3
図24に示すように、第2実施形態の回転軸540は、外周面40bから突出する突起540tを有するとしてもよい。これにより、回転軸540が金属バンド3の環状部30から脱落することを防止する。第2実施形態において、突起540tは、回転軸540の軸方向の両端よりも軸方向内側に位置する。これにより、複数の金属バンド3を流体管の軸方向に沿って隣接させて隙間なく配置可能となる。突起540tによる脱落防止機能について、図10と同じであり、第1回転姿勢のときに突起540tが環状部30に干渉して回転軸540の脱落を防止し、第2回転姿勢のときに突起540tと環状部30の干渉が解除されて着脱可能になる。
第2実施形態において回転軸540の突起540tは、回転軸540のボルト41の先端(41b)側へ向けて外周面40bから突出する、としてもよい。これにより、ボルト41にナット542を取り付けた状態において、ナットやボルト41の重量によって回転軸540のボルト41の先端側の外周面40bが環状部30に密着し、回転軸540の脱落防止効果が発揮されやすくなる。
図22に示すように、突起540tは、締結機構4の締結状態において、回転軸540の外周面40bから突出する。また、突起540tは、金属バンド3の管周方向CDの外端30aよりも管周方向CDの内側に位置する。突起540tが、金属バンド3の管周方向CDの外端30aから突出しなければ、突起540tと外端30aが面一であってもよい。これにより、第2回転姿勢にすれば回転軸540を金属バンド3に着脱可能にできると共に、第1回転姿勢にすれば回転軸540を金属バンド3から脱落を防止ができ、金属バンド3同士が接触するくらい接近しても突起540t同士が直接接触しない。回転軸540は、図24に示すように、ボルト41の先端(41b)側に凹部を有し、凹部は、ボルト軸41xに直交する面540aと、回転軸540の軸及び面540aに直交する面540bとで形成されている。突起540tは、板金であり、面540bに溶接されている、としてもよい。
図22に示すように、回転軸540は、回転規制溝541cを有し、回転規制溝541cは、回転軸540の回転軸C1と回転軸C1に直交する面の両方に交差する2つ面を有する。2つの面は互いに平行である。当該面は、回転軸C1に対して60度傾斜しているとしてもよいし、回転軸C1に直交する方向に対して30度傾斜している、としてもよい。これにより、ボルト41の六角頭41aを、回転軸540の直径R1内に収める姿勢にすることができ、回転軸540の直径R1の更なる小型化を追求可能となる。回転軸540の直径R1が小さくなれば、図23に示すボルト軸41xの流体管からの離間距離が短くなり、適切な押圧が可能となる。なお、ボルト軸41xの流体管からの離間距離が大きくなれば、第1部位P11に管径方向外側に起き上がろうとする力が作用して力が逃げてしまうからである。
第1又は第2実施形態の漏水補修金具を、図25に示すように組み立てしてもよい。図25に示す例は、少なくとも2つの金属バンド3を管軸方向ADに沿って隣接させて組み立てる方法(補修方法)である。漏水Wが発生する箇所が多い場合に有効である。同図の上部に示すように、流体管2に対して第1の金属バンド3(図中左側)及び止水シート5を配置して締結機構4を締結する。図中の例では、いまだに漏水Wが生じている。更に、第1の金属バンド3に隣接させる第2の金属バンド3(図中右側)及び止水シート5を配置して締結機構4で仮止めする。第1の金属バンド3と第2の金属バンド3の間に、紐状ゴム7を巻き付けて、紐状ゴム7の端部7a同士を接着剤で接着し無端環状にする。図25の例では、紐状ゴム7の断面は円形であるが、形状は種々変更可能である。次に、紐状ゴム7及び第2の金属バンド3を第1の金属バンド3に向けて移動させ、紐状ゴム7を第1の金属バンド3と第2の金属バンド3で挟んで紐状ゴム7を圧縮し、第2の金属バンド3を締結機構4で締結して固定する。図25及び図19に示すように、第1及び第2の金属バンド3の管軸方向外端を止水シート5の管軸方向外端よりも管軸方向外側に突出させる。これにより、第1及び第2の金属バンド3の管軸方向外端が紐状ゴム7を保持するので、漏水防止性能が向上可能となる。
第1又は第2実施形態の漏水補修金具を、図26に示すように組み立ててもよい。図26に示す例は、流体管2に管径方向に延びる構造物20が設けられており、流体管2のうち構造物20の付近で漏水Wが発生している場合に有効である。同図の上部に示すように、流体管2に対して金属バンド3及び止水シート5を配置して締結機構4を仮止めする。金属バンド3と構造物20の間に紐状ゴム7を巻き付け、紐状ゴム7を接着剤で接着して環状ゴムにする。次に、金属バンド3を構造物20へ向けて移動させ、紐状ゴム7を金属バンド3と構造物20とで挟んで紐状ゴム7を圧縮し、金属バンド3を締結機構4で締結して固定する。ゴムの圧縮については図25と同じである。これにより、金属バンド3は流体管2及び構造物20の両方にゴムを介して密着するので、漏水防止性能が向上可能となる。
以上のように、特に限定されないが、第1実施形態のように、漏水補修金具1は、流体管2の漏水部2xに装着される漏水補修金具であって、流体管2の管周方向CDに間隔を置いて設けられる複数の金属バンド3と、複数の金属バンド3それぞれの内周面3aに設けられ、弾性体で形成されており、金属バンド3と流体管2の外周面2bとの間を密閉する止水シート5と、複数の金属バンド3の管周方向端部同士を締結する締結機構4と、を備え、止水シート5の内周面5aは、管周方向CDに延びる複数の第1リブ51と、管軸方向ADに延びる複数の第2リブ52と、複数の第1凹部54と、を有し、複数の第1凹部54はそれぞれ、複数の第1リブ51及び複数の第2リブ52によって閉塞されて形成され、複数の第1リブ51のうち最も管軸方向外側AD1にある最外リブ53の管軸方向外端53eは、金属バンド3の管軸方向外端3eよりも管軸方向内側AD2に位置する、としてもよい。
締結機構4によって複数の金属バンド3を締め付けることで、止水シート5が圧縮される。止水シート5の内周面5aに、閉塞する複数の第1凹部54が形成される。第1凹部54は、管周方向CDに延びる第1リブ51及び管軸方向ADに延びる第2リブ52により形成される。第1リブ51は、漏水によって管軸方向外側AD1に逃げようとする。特に、複数の第1リブ51のうち最も管軸方向外側AD1にある最外リブ53が顕著である。最外リブ53の管軸方向外端53eが、金属バンド3の管軸方向外端3eよりも管軸方向内側AD2に配置されているので、最外リブ53が管軸方向外側AD1へ逃げようとしても、金属バンド3で最外リブ53を押さえ込むことができ、最外リブ53が変形することによる漏水を防止可能となる。
特に限定されないが、図17に示す実施形態のように、締結機構4により金属バンド3が締結された状態において、金属バンド3はそれぞれ、管軸方向外端3eが管軸方向中央部3cよりも流体管2の管径方向内側RD2に曲がっている、としてもよい。この構成によれば、止水シート5の管軸方向外端5eを他の部位よりも強く圧縮でき、止水シート5の管軸方向外端5eの止水性能を向上させることが可能となる。
特に限定されないが、第1実施形態のように、複数の第1リブ51のうち最も管軸方向外側AD1にある最外リブ53の管軸方向外端53eは、止水シート5の管軸方向外端5eよりも管軸方向内側AD2に位置する、としてもよい。この構成によれば、止水シート5の管軸方向外端5eによっても最外リブ53の変形を抑制でき、漏水を更に防止可能となる。
特に限定されないが、第1実施形態のように、止水シート5の外周面5bには、第1凹部54それぞれに対応する第2凹部56が形成されており、第2凹部56は、管径方向RDに平行に投影した場合に、第1凹部54と重なる範囲Ar1内のみに配置されている、としてもよい。
この構成によれば、止水シート5の外周面5bに形成される第2凹部が、第1凹部54と重なる範囲Ar1内のみに配置され、第2凹部が第1リブ51及び第2リブ52と重なる位置に配置されていないので、第1リブ51及び第2リブ52が流体管2の外周面2bを適切に押さることによる止水効果を損なわない。さらに、第1凹部54の外周側に第2凹部56があるので、第1凹部54が漏水で満たされた場合であっても、止水シート5のうち第1凹部54と第2凹部56の間の部位P1を管径方向外側RD1へ変形させることが可能となる。この変形により、第1凹部54内が水で満たされた状態であっても止水シート5を圧縮でき、漏水による圧縮阻害を回避して、止水シート5を適切に圧縮して密閉可能となる。
特に限定されないが、第1実施形態のように、止水シート5に外力が作用していない自然状態において、第2凹部(56)1つあたりの体積は、1つの第1凹部54が管径方向RDに1mm圧縮された場合の体積変化量以上である、としてもよい。これにより、第1凹部54内を水が満たしていたとしても、第2凹部56へ向けて水を逃がすことができ、止水シート5を的確に圧縮可能となる。
特に限定されないが、図19に示す実施形態のように、金属バンド3の管軸方向外端3eは、止水シート5の管軸方向外端5eよりも管軸方向外側AD1に突出しており、複数の第1凹部54のうち最も管軸方向外側AD1にある第1凹部54の管径方向外側RD1に対応する第2凹部56が形成されており、止水シート5と金属バンド3の管軸方向外側端部35xが固定されており、止水シート5はゴムであり、止水シート5のゴム硬度は60度以上且つ80度以下である、としてもよい。この構成によれば、最も管軸方向外側AD1にある第2凹部56が悪影響を与えることを避けて、止水性能を向上させることが可能となる。
特に限定されないが、図20に示す実施形態のように、金属バンド3の管軸方向外端3eは、止水シート5の管軸方向外端5eよりも管軸方向外側AD1に突出しており、複数の第1凹部54のうち最も管軸方向外側AD1にある第1凹部54の管径方向外側RD1に対応する第2凹部56が形成されており、止水シート5と金属バンド3の管軸方向外側端部35xが固定されており、止水シート5は、管軸方向外側AD1の端部領域Ar2の硬度が、端部領域Ar2よりも管軸方向内側AD2の内側領域Ar3の硬度よりも高い、ハイブリット構造であり、端部領域Ar2と内側領域Ar3の界面Br1は、管軸方向外側AD1から数えて2番目の第1リブ51に重なる位置または前記2番目の第1リブ51よりも管軸方向内側AD2の位置にある、としてもよい。この構成によれば、2番目の第1リブ51よりも管軸方向外側AD1の領域は必ず端部領域Ar2になって高硬度となり、最も管軸方向外側AD1にある第2凹部56が悪影響を与えることを避けて、止水性能を向上させることが可能となる。
特に限定されないが、図21に示す実施形態のように、金属バンド3の管軸方向外端3eを止水シート5の管軸方向外端5eよりも管軸方向外側AD1に突出させる。止水シート5と金属バンド3の管軸方向外側端部35xを固定する。固定は、接着またはライニング固定が挙げられる。複数の第1凹部54のうち最も管軸方向外側AD1にある第1凹部54の管径方向外側RD1には対応する第2凹部56が形成されていない。この構成によれば、第2凹部56が悪影響を与えることを避けて、止水性能を向上させることが可能となる。
特に限定されないが、第1実施形態のように、金属バンド3は、板金を折り曲げて板金の管周方向CDの両側にある先端31を板金に溶接することで管周方向CDの両端部にそれぞれ形成された環状部30を有し、締結機構4は、環状部30に挿通され且つ環状部30内で回転可能な回転軸40と、回転軸40同士を締結するボルト41及びナット42と、を有し、金属バンド3は、溶接された板金の先端31が管径方向内側RD2となる姿勢で配置される、としてもよい。
板金を折り曲げて環状部30を形成した場合には、板金の先端31の溶接部分(P11)が管径方向外側RD1に向けて浮こうとする。本実施形態のように、溶接固定された板金の先端31が管径方向内側RD2にあれば、管径方向外側RD1にある場合に比べて、先端31の厚肉部分で管径方向内側RD2の止水シート5を押圧しやすくなるので、止水効果が低下することを抑制可能となる。
特に限定されないが、第1実施形態の変形例のように、金属バンド3は、板金を折り曲げて板金の管周方向CDの両側にある先端31を板金に溶接することで管周方向CDの両端部にそれぞれ形成された環状部30を有し、締結機構4は、環状部30に挿通され且つ環状部30内で回転可能な回転軸40と、回転軸40同士を締結するボルト41及びナット42と、を有し、金属バンド3は、板金の先端31が溶接された第1部位P11と、第1部位P11よりも管周方向内側の第2部位P12と、を有し、止水シート5のうち第1部位P11に接触する部分の厚みは、止水シート5のうち第2部位P12に接触する部分の厚みよりも大きい、としてもよい。
板金を折り曲げて環状部30を形成した場合には、板金の先端31の溶接部分(P11)が管径方向外側RD1に向けて浮こうとする。本実施形態のように、止水シート5のうち第1部位P11に接触する部分の厚みを、第1部位P11よりも管周方向内側の第2部位P12に接触する部分の厚みよりも大きくしているので、止水シート5の厚みを太くすることで、第1部位P11において止水効果が局所的に低下することを抑制可能となる。
特に限定されないが、図9~12に示す実施形態のように、金属バンド3は、管周方向CDの両端部にそれぞれ環状部30を有し、締結機構4は、環状部30に挿通され且つ環状部30内で回転可能な回転軸(40,140)と、回転軸(40,140)同士を締結するボルト41及びナット42と、を有し、回転軸(40,140)は、金属バンド3に干渉して回転軸(40,140)が環状部30から脱落することを防止する突起(40t,140t)を有し、回転軸(40,140)同士がボルト41及びナット42で締結される第1回転姿勢において突起(40t,140t)が金属バンド3に干渉して脱落を防止し、第1回転姿勢とは異なる第2回転姿勢において突起(40t,140t)が金属バンド3に干渉せずに回転軸(40,140)を環状部30から抜くことが可能に構成されている、としてもよい。
このような金属バンド3及び締結機構4であれば、流体管2の径サイズまたは締結力を変化させたとしても、回転軸(40,140)が回転することによってボルト41及びナット42を締結に適切な姿勢にすることができるので、金属バンド3の締結力を高めることが可能となる。それでいて、回転軸(40,140)に脱落防止機能の突起(40t,140t)を設けているので、着脱時には第2回転姿勢にすればよく、第1回転姿勢では脱落が防止されるので、作業中に脱落することを抑制又は防止でき、施工作業を容易にすることが可能となる。
特に限定されないが、第1実施形態のように、回転軸40は、ボルト41が挿通されるボルト挿通孔40sを有し、ボルト挿通孔40sの内面は、ねじ溝を有さない平坦面である、としてもよい。これにより、周辺障害物によってボルト41の向きを付け替える必要がある場合は、ボルト挿通孔40sの内面がねじ溝を有さない平坦面であることにより回転軸40を抜く必要がなくなる。ボルトを1本ずつ順に入れ替えればよく、金属バンド3の仮組を崩す必要がなく、それゆえ、回転軸を脱落させることがなくなり、回転軸の紛失を防止可能となる。特に、下方に川がある水管橋に取り付ける際に好ましい。
特に限定されないが、第1実施形態のように、金属バンド3は、管周方向CDの両端部にそれぞれ環状部30を有し、締結機構4は、環状部30に挿通され且つ環状部30内で回転可能な回転軸40と、回転軸40同士を締結するボルト41及びナット42と、を有し、ボルト41には、回転軸40よりもボルト軸41xの径方向に突出するスペーサ43が取り付けられ、スペーサ43が金属バンド3に接触することでナット42と金属バンド3との間に、ナット42を締結する工具Kを配置可能な空間SP1が形成される、としてもよい。
この構成によれば、ナット42と金属バンド3の間に工具Kを配置する空間SP1が無くなることを避けることできるので、作業性を向上させることが可能となる。
特に限定されないが、図8A及び図9又に示す実施形態のように、金属バンド3は、管周方向CDの両端部にそれぞれ環状部30を有し、締結機構4は、環状部30に挿通され且つ環状部30内で回転可能な回転軸40と、回転軸40同士を締結するボルト41及びナット42と、を有し、ボルト41は、第1端に頭41aを有し、第2端41bにナット42が取り付けられる、頭付きボルトであり、頭41a側の回転軸40は、頭41aに係合してボルト41の回転を規制する回転規制溝41cを有する、としてもよい。
これにより、回転軸40に形成された回転規制溝41cによってボルト41の回転が規制されるので、ナット42を締めるだけで、締結可能となり、作業性を向上させることが可能となる。
特に限定されないが、図13に示す実施形態のように、金属バンド3は、管周方向CDの両端部にそれぞれ環状部30を有し、締結機構4は、環状部30に挿通され且つ環状部30内で回転可能な回転軸(240,340)と、回転軸(240,340)同士を締結するボルト41及びナット42と、を有し、ボルト41は、第1端に頭41aを有し、第2端41bにナット42が取り付けられる、頭付きボルトであり、頭41a側にある第1回転軸240は、環状部30に対して回転可能となるように、頭41aが埋まる頭収容溝241cを有し、ナット42側にある第2回転軸340は、第1回転軸240の回転に伴ってボルト41の軸を、第2回転軸340の径方向外側から受ける開放溝340cを有し、第2回転軸340とナット42との間には、第2回転軸340に係合してボルト41の軸が開放溝340cから抜けることを規制する抜止ワッシャ45が取り付けられている、としてもよい。
この構成によれば、流体管2に漏水補修金具1を装着する前の時点で、ボルト41及びナット42が取り付けられており、ナット42を外すことなく、流体管2に漏水補修金具1を装着可能となる。したがって、ナットなどの締結機構4を構成する部品を川に落としてしまうなど、現場で紛失することを防止可能となる。
特に限定されないが、図14に示す実施形態のように、金属バンド3は、管周方向CDの両端部にそれぞれ環状部30を有し、締結機構4は、環状部30に挿通され且つ環状部30内で回転可能な回転軸440と、回転軸440同士を締結するボルト41及びナット42と、を有し、ボルト41は、第1端に頭41aを有し、第2端41bにナット42が取り付けられる、頭付きボルトであり、頭41aと回転軸440との間には、前記頭及び回転軸440に係合してボルト41の回転を規制する回転規制ワッシャ141が取り付けられている、としてもよい。
この構成によれば、回転規制ワッシャ141によってボルト41の回転が規制されるので、ナット42を締めるだけで、締結可能となり、作業性を向上させることが可能となる。
特に限定されないが、図15A及び図15Bに示す実施形態のように、金属バンド3は、管周方向CDの両端部にそれぞれ環状部30を有し、締結機構4は、環状部30に挿通され且つ環状部内で回転可能な回転軸40と、回転軸40同士を締結するボルト41及びナット42と、を有し、管周方向CDに隣接する金属バンド3同士の間には、止水シート5の外周に配置された金属板32と、ボルト41の軸を足場として金属板32を押圧する押圧機構6と、が設けられている、としてもよい。
この構成によれば、止水シート5を押さえる力が金属バンド3に比べて弱くなる部分である金属板32の締め付け力を高めることができ、止水性能を向上させることが可能となる。
特に限定されないが、第1実施形態のように、複数の金属バンド3は、管周方向CDに沿った長さL1が250mm、400mm、600mmとなる3種類のうち2種類又は3種類を有する、としてもよい。
この構成によれば、3種類のうち2種類の金属バンドを組み合わせることで、300mm、350mm、400mm、450mm、500mm、600mm、700mmの7種類サイズの流体管に対応可能となり、在庫数を減らしつつ且つ緊急の漏水に対応可能となる。
以上、本開示の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1 漏水補修金具(漏水補修装置、漏水補修用具)
2 流体管
2x 漏水部
3 金属バンド
P11 第1部位
P12 第2部位
30 環状部
4 締結機構
40,140,240,340,440 回転軸
40t,140t 突起
41 ボルト
42 ナット
43 スペーサ
44 抜け止め部材
45 抜止ワッシャ
5 止水シート
51 第1リブ
52 第2リブ
53 最外リブ
54 第1凹部
56 第2凹部
6 押圧機構
CD 管周方向

Claims (17)

  1. 流体管の漏水部に装着される漏水補修金具であって、
    前記流体管の管周方向に間隔を置いて設けられる複数の金属バンドと、
    前記複数の金属バンドそれぞれの内周面に設けられ、弾性体で形成されており、前記金属バンドと前記流体管の外周面との間を密閉する止水シートと、
    前記複数の金属バンドの管周方向端部同士を締結する締結機構と、を備え、
    前記止水シートの内周面は、管周方向に延びる複数の第1リブと、管軸方向に延びる複数の第2リブと、複数の第1凹部と、を有し、
    前記複数の第1凹部はそれぞれ、前記複数の第1リブ及び前記複数の第2リブによって閉塞されて形成され、
    前記複数の第1リブのうち最も管軸方向外側にある最外リブの管軸方向外端は、前記金属バンドの管軸方向外端よりも管軸方向内側に位置する、漏水補修金具。
  2. 前記締結機構により前記金属バンドが締結された状態において、前記金属バンドはそれぞれ、前記管軸方向外端が前記管軸方向中央部よりも前記流体管の管径方向内側に曲がっている、請求項1に記載の漏水補修金具。
  3. 前記複数の第1リブのうち最も管軸方向外側にある最外リブの管軸方向外端は、前記止水シートの管軸方向外端よりも管軸方向内側に位置する、請求項1又は2に記載の漏水補修金具。
  4. 前記止水シートの外周面には、前記複数の第1凹部のうちの少なくとも一部の第1凹部それぞれに対応する第2凹部が形成されており、前記第2凹部は、管径方向に平行に投影した場合に、前記第1凹部と重なる範囲内のみに配置されている、請求項1~3のいずれかに記載の漏水補修金具。
  5. 前記止水シートに外力が作用していない自然状態において、前記第2凹部1つあたりの体積は、1つの前記第1凹部が管径方向に1mm圧縮された場合の体積変化量以上である、請求項4に記載の漏水補修金具。
  6. 前記金属バンドの管軸方向外端は、前記止水シートの管軸方向外端よりも管軸方向外側に突出しており、
    前記複数の第1凹部のうち最も管軸方向外側にある前記第1凹部の管径方向外側に対応する前記第2凹部が形成されており、前記止水シートと前記金属バンドの管軸方向外側端部が固定されており、
    前記止水シートはゴムであり、前記止水シートのゴム硬度は60度以上且つ80度以下である、請求項4又は5に記載の漏水補修金具。
  7. 前記金属バンドの管軸方向外端は、前記止水シートの管軸方向外端よりも管軸方向外側に突出しており、
    前記複数の第1凹部のうち最も管軸方向外側にある前記第1凹部の管径方向外側に対応する前記第2凹部が形成されており、前記止水シートと前記金属バンドの管軸方向外側端部が固定されており、
    前記止水シートは、管軸方向外側の端部領域の硬度が、前記端部領域よりも管軸方向内側の内側領域の硬度よりも高い、ハイブリッド構造であり、前記端部領域と前記内側領域の界面は、管軸方向外側から数えて2番目の前記第1リブに重なる位置または前記2番目の第1リブよりも管軸方向内側の位置にある、請求項4又は5に記載の漏水補修金具。
  8. 前記金属バンドの管軸方向外端は、前記止水シートの管軸方向外端よりも管軸方向外側に突出しており、
    前記止水シートと前記金属バンドの管軸方向外側端部が固定されており、
    前記複数の第1凹部のうち最も管軸方向外側にある前記第1凹部の管径方向外側には対応する第2凹部が形成されていない、請求項4又は5に記載の漏水補修金具。
  9. 前記金属バンドは、板金を折り曲げて前記板金の管周方向の両側にある先端を前記板金に溶接することで管周方向の両端部にそれぞれ形成された環状部を有し、
    前記締結機構は、前記環状部に挿通され且つ前記環状部内で回転可能な回転軸と、前記回転軸同士を締結するボルト及びナットと、を有し、
    前記金属バンドは、前記溶接された板金の先端が管径方向内側となる姿勢で配置される、請求項1~8のいずれかに記載の漏水補修金具。
  10. 前記金属バンドは、板金を折り曲げて前記板金の管周方向の両側にある先端を前記板金に溶接することで管周方向の両端部にそれぞれ形成された環状部を有し、
    前記締結機構は、前記環状部に挿通され且つ前記環状部内で回転可能な回転軸と、前記回転軸同士を締結するボルト及びナットと、を有し、
    前記金属バンドは、前記板金の先端が溶接された第1部位と、前記第1部位よりも管周方向内側の第2部位と、を有し、
    前記止水シートのうち前記第1部位に接触する部分の厚みは、前記止水シートのうち前記第2部位に接触する部分の厚みよりも大きい、請求項1~8のいずれかに記載の漏水補修金具。
  11. 前記金属バンドは、管周方向の両端部にそれぞれ環状部を有し、
    前記締結機構は、前記環状部に挿通され且つ前記環状部内で回転可能な回転軸と、前記回転軸同士を締結するボルト及びナットと、を有し、
    前記回転軸は、前記金属バンドに干渉して前記回転軸が前記環状部から脱落することを防止する突起を有し、
    前記回転軸同士が前記ボルト及びナットで締結される第1回転姿勢において前記突起が前記金属バンドに干渉して脱落を防止し、前記第1回転姿勢とは異なる第2回転姿勢において前記突起が前記金属バンドに干渉せずに前記回転軸を前記環状部から抜くことが可能に構成されている、請求項1~10のいずれかに記載の漏水補修金具。
  12. 前記金属バンドは、管周方向の両端部にそれぞれ環状部を有し、
    前記締結機構は、前記環状部に挿通され且つ前記環状部内で回転可能な回転軸と、前記回転軸同士を締結するボルト及びナットと、を有し、
    前記ボルトには、前記回転軸よりもボルト軸の径方向に突出するスペーサが取り付けられ、前記スペーサが前記金属バンドに接触することで前記ナットと前記金属バンドとの間に、前記ナットを締結する工具を配置可能な空間が形成される、請求項1~11のいずれかに記載の漏水補修金具。
  13. 前記金属バンドは、管周方向の両端部にそれぞれ環状部を有し、
    前記締結機構は、前記環状部に挿通され且つ前記環状部内で回転可能な回転軸と、前記回転軸同士を締結するボルト及びナットと、を有し、
    前記ボルトは、第1端に頭を有し、第2端に前記ナットが取り付けられる、頭付きボルトであり、
    前記頭側の前記回転軸は、前記頭に係合して前記ボルトの回転を規制する回転規制溝を有する、請求項1~12のいずれかに記載の漏水補修金具。
  14. 前記金属バンドは、管周方向の両端部にそれぞれ環状部を有し、
    前記締結機構は、前記環状部に挿通され且つ前記環状部内で回転可能な回転軸と、前記回転軸同士を締結するボルト及びナットと、を有し、
    前記ボルトは、第1端に頭を有し、第2端に前記ナットが取り付けられる、頭付きボルトであり、
    前記頭側にある第1回転軸は、前記環状部に対して回転可能となるように、前記頭が埋まる頭収容溝を有し、
    前記ナット側にある第2回転軸は、前記第1回転軸の回転に伴って前記ボルトの軸を、前記第2回転軸の径方向外側から受ける開放溝を有し、
    前記第2回転軸と前記ナットとの間には、前記第2回転軸に係合して前記ボルトの軸が前記開放溝から抜けることを規制する抜止ワッシャが取り付けられている、請求項1~13のいずれかに記載の漏水補修金具。
  15. 前記金属バンドは、管周方向の両端部にそれぞれ環状部を有し、
    前記締結機構は、前記環状部に挿通され且つ前記環状部内で回転可能な回転軸と、前記回転軸同士を締結するボルト及びナットと、を有し、
    前記ボルトは、第1端に頭を有し、第2端に前記ナットが取り付けられる、頭付きボルトであり、
    前記頭と前記回転軸との間には、前記頭及び前記回転軸に係合して前記ボルトの回転を規制する回転規制ワッシャが取り付けられている、請求項1~12のいずれかに記載の漏水補修金具。
  16. 前記金属バンドは、管周方向の両端部にそれぞれ環状部を有し、
    前記締結機構は、前記環状部に挿通され且つ前記環状部内で回転可能な回転軸と、前記回転軸同士を締結するボルト及びナットと、を有し、
    管周方向に隣接する前記金属バンド同士の間には、前記止水シートの外周に配置された金属板と、前記ボルトの軸を足場として前記金属板を押圧する押圧機構と、が設けられている、請求項1~15のいずれかに記載の漏水補修金具。
  17. 前記複数の金属バンドは、管周方向に沿った長さが250mm、400mm、600mmとなる3種類のうち2種類又は3種類を有する、請求項1~16のいずれかに記載の漏水補修金具。
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