JP2008075884A - 管継手 - Google Patents
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Abstract
【課題】寸法誤差のある同径の配管や、異径管や材質の異なる配管の場合でも、高いシール性を発揮しながら強固に接合することのできる縮径用継手とこれを配管に接合した配管システムを提供することにある。
【解決手段】密封スリーブ161を囲繞する断面C形状の筒形のハウジング151の両端をボルト締結部材168で締付けて前記ハウジング151内に装着したロックリング機構160で配管Pを接合する縮径用継手において、前記ハウジング151の両端部の一方、又は双方から円周方向に沿って適宜の長さのスリット154を設けた縮径用継手である。
【選択図】 図2
【解決手段】密封スリーブ161を囲繞する断面C形状の筒形のハウジング151の両端をボルト締結部材168で締付けて前記ハウジング151内に装着したロックリング機構160で配管Pを接合する縮径用継手において、前記ハウジング151の両端部の一方、又は双方から円周方向に沿って適宜の長さのスリット154を設けた縮径用継手である。
【選択図】 図2
Description
本発明は、縮径用継手と配管システムに関し、特に、配管の突き合わせ接合に用いられるものであり、両側から配管を差し込んでおき、継手本体を縮径締めすることによって配管を接合するための縮径用継手と、縮径用継手を配管に接合した配管システムに関する。
従来より、継手本体の両端からパイプを差し込み、断面C形状に設けたハウジング両端をボルトによって締め付けて、管端同士の連結を行う方式の継手が知られている。この種の管継手としては、例えば、特許文献1又は2の管接手がある。
この管接手において、ハウジングは、密封状に締付ける金具または締付けカラーの形状であり、このハウジングは円筒形状を呈し、そのボルト締付け箇所は軸線方向においてハウジングを構成する部材で一体的に繋がっている。ハウジング内部には、軸線方向に対する横断面がC字形の密封ガスケットが収納され、このガスケットは、鋼製のバンドライナや鋼製帯状挿入物を介して外側部分がハウジングの内側面に当接している。バンドライナ等は、主にハウジングの端部に形成したフラップの湾曲部分の間にあるギャップを架橋するのに使用され、通常、1枚の薄板をハウジング内周壁に沿うような形状に形成している。
この管接手において、ハウジングは、密封状に締付ける金具または締付けカラーの形状であり、このハウジングは円筒形状を呈し、そのボルト締付け箇所は軸線方向においてハウジングを構成する部材で一体的に繋がっている。ハウジング内部には、軸線方向に対する横断面がC字形の密封ガスケットが収納され、このガスケットは、鋼製のバンドライナや鋼製帯状挿入物を介して外側部分がハウジングの内側面に当接している。バンドライナ等は、主にハウジングの端部に形成したフラップの湾曲部分の間にあるギャップを架橋するのに使用され、通常、1枚の薄板をハウジング内周壁に沿うような形状に形成している。
この管接手に配管を接合する際には、配管を挿入した状態で締付ボルトを締付けることによってハウジングを縮径させて、管端部を接合するようにしている。締付け時には、両側の締付け力が変わらないようにする必要があり、このため、締付ボルトを少しずつ交互に締付けてハウジングを均等に縮径させて、両側接合配管へのシール面圧を均等に確保しなければならない。
さらに、異径管を接合できるようにした管継手があり、例えば、特許文献3の管の取り付け具において、ゴム製のスリーブの開口を、軸線方向左右でその内径を異なるように形成した技術が開示されている。これは、左右のリップ部内径を変えることで異なる径の管を接続できるようにしたものであり、いわゆる、レデューサ機能を発揮できるようにしたものである。
しかしながら、接合に使用される配管は、たとえ呼び径が同じであっても、正確に同じ径にはならない場合もあり、規格やパイプ材料などにより若干の誤差が生じることがある。このため、配管を接合する際に、この配管中心が完全に一致した状態で締付けることは難しくなっている。特許文献1においては、例えば、配管表面の凹凸によって外径に若干の差があると、挿入したときに両側の配管の中心位置にずれが生じるおそれがあった。また、配管が金属と樹脂であるなどの材質が異なると、各配管の縮径方向の弾性応力や表面の平滑さなどが異なり、必要な締付け力に差が生じることがあった。これらの理由によって、締付ボルトの締付け時に、両側のハウジングを均等に締付けることができなくなることがあった。
この場合、この管継手は、上記のように軸線方向におけるボルト締付け箇所がハウジングを構成する部材で繋がっているため、ハウジング全体に歪みが生じ、両側の配管に対して締結力が縮径方向に正しく働かずに、延いては、配管がハウジングに対して曲がった状態で装着されてシール性の悪い状態で接合されることがあった。
一方、特許文献3の管の取り付け具は、外径の異なる異径管を接続することはできるが、この異径管を接続する場合には、管径に応じた専用のスリーブが必要になっていた。
また、この取り付け具を異径管接続用として設ける場合には、ゴム厚の差と相まってグリップ力が低下する危険性があるため、締結リングを設けることができなかった。よって、接合する力が弱くなってシール性が悪くなったり管が抜けやすくなる等の大きな問題が発生するおそれがあった。このような異径管用の管継手は、特許文献2と同様にロックリング機能を持たないものが主流であるため、同じような問題を抱えていた。
また、この取り付け具を異径管接続用として設ける場合には、ゴム厚の差と相まってグリップ力が低下する危険性があるため、締結リングを設けることができなかった。よって、接合する力が弱くなってシール性が悪くなったり管が抜けやすくなる等の大きな問題が発生するおそれがあった。このような異径管用の管継手は、特許文献2と同様にロックリング機能を持たないものが主流であるため、同じような問題を抱えていた。
また、特許文献1や2、非特許文献1における継手は、作業性や可撓性が良い反面、配管にバルブを装着するには、非特許文献1に示されているように、この種の継手とは別に単体のバルブを配管の途中に装着しなければならず、配管器材の必要個数が多くなるばかりでなく、作業性も低下する。更に、単体のバルブは依然として、特許文献1のような接合方式で接合しているのが一般的であり、バルブの取付けも面倒であった。
更に、上記の課題の解決に加えて、この種の継手には次のような機能の開発が願われている。
先ず、継手を接合する際において、継手の左右(一次側と二次側)の何れか一方を緩めたときに、他方側が緩むことの無い、左右の締付けが独立した構造の継手が要望されている。
先ず、継手を接合する際において、継手の左右(一次側と二次側)の何れか一方を緩めたときに、他方側が緩むことの無い、左右の締付けが独立した構造の継手が要望されている。
更に、継手の片側の接続口のみに管を接合して流路を閉状態にできる配管(例えば、片配管や末端配管)に設けた場合に、あらたに継手の他の側に配管を接合しようとしたときに、既に接合された管と継手部位の間から漏れを発生させることなく接合でき、例えば、配管の増設を目的として、配管の末端に配置できるような継手の開発が要望されている。
本発明は、従来の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、寸法誤差のある同径の配管や、異径管や材質の異なる配管の場合でも、高いシール性を発揮しながら強固に接合することのできる縮径用継手とこれを配管に接合した配管システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、密封スリーブを囲繞する断面C形状の筒形のハウジングの両端をボルト締結部材で締付けて前記ハウジング内に装着したロックリング機構で配管を接合する縮径用継手において、ハウジングの両端部の一方、又は双方から円周方向に沿って適宜の長さのスリットを設けた縮径用継手である。
請求項2に係る発明は、ハウジングの円周方向両端部に前記スリットを1つ設けた縮径用継手である。
請求項3に係る発明は、ハウジングを長筒形状に形成し、このハウジングの円周方向両端部に複数のスリットを設けた縮径用継手である。
請求項4に係る発明は、ハウジングの内周側に配管を被覆可能な薄板状のスライド板を設け、このスライド板をハウジングの内周方向に沿って少なくとも2つ以上に分割した縮径用継手である。
請求項5に係る発明は、ハウジングを拡縮する両端部間に位置するボルト締結部材に、ハウジングの縮径状態を確認するインジケータを取付け、このインジケータは、ハウジングの縮径時の両端部間隙に対応した巾形状に形成した縮径用継手である。
請求項6に係る発明は、請求項1における縮径継手部を配管に接合したことを特徴とする配管システムである。
請求項1に係る発明によると、同一の呼び径の配管を接合する場合に実際の管径に誤差が生じていたり、或は、呼び径の異なる異径管や金属と樹脂などの異なる材質の配管を接合する場合にも、ロックリング機能を働かせつつ、高いシール性を発揮しながら強固に接合することができる縮径用継手を提供することができる。
しかも、ハウジングの両端部の双方からスリットを設けた場合には、ハウジングの縮径変形を大きくできるため、管径差の大きい異径管を接合することができ、高いレデューサ機能を発揮できる。また、この場合、ハウジングの両端側を変形させることができるため、密封スリーブに対する縮径を均一的に行って高シール性を発揮できる。
一方、ハウジングの端部の一方からスリットを設けた場合には、他方側端部を一体的に剛体として機能させることができ、曲げ剛性を高くすることができる。これにより、例えば、船体やトンネル等における曲線部(湾曲した配管)に用いたり、或は、工事現場等の人が乗ることで強い負荷がかかる危険性のある場所に用いることもできる縮径用継手である。
請求項2に係る発明によると、ハウジング両側の締付け部分をそれぞれ独立して締付けて拡径したり縮径したりでき、各配管ごとに締付けを行って高いシール性によって強固に接合することができる縮径用継手である。さらに、予めハウジング両側部の口径を変えて形成することにより、異なる口径の配管を接合することができ、この場合でも高いシール性を維持しながら接合することができる縮径用継手である。
請求項3に係る発明によると、配管の挿入しろを長くでき、この配管の複数の外周位置を締付けることで高いシール性と抜け止め性を発揮して強固に接合でき、しかも、密封スリーブの縮径方向の肉厚が双方の配管挿入側において同じであるため、均等な締付力を得ることができる縮径用継手である。
請求項4に係る発明によると、ハウジングの各側部において高いシール性により配管を接合して締付け部位からの漏れを確実に防ぐことができ、また、優れた配管の抜け止め効果を発揮することができる縮径用継手である。
請求項5に係る発明によると、端部の締付け忘れを防ぐことができ、また、異径管を接合する場合でも、各配管の径に対応した適切な締付け量を確保でき、双方の配管を共に強固に接合することができる縮径用継手である。
請求項6に係る発明によると、配管に請求項1に係る縮径継手を接合することにより寸法誤差のある同径の配管や、異径管や材質の異なる配管の場合でも、高いシール性を発揮しながら強固に接合することのできる配管システムを構成することができる。
以下、本発明における縮径継手を図面に基づいて詳細に説明する。図1、図2において、縮径用継手本体150は、パイプ(配管)P、Pを両側から挿入し、密封スリーブ161を囲繞する断面C形状の筒形のハウジング151の両端部152、152をボルト締結部材168で締付けてハウジング151内に装着したロックリング機構160でパイプPの外周面部位を締付けてこのパイプPを接合するようにしたものである。
ハウジング151は、一枚のステンレス等の金属材料をプレス成形によって図4のような薄板153に形成加工し、この薄板153を曲折加工して図5のように断面略C字状に形成している。薄板153の形成時にはスリット154を設けており、このスリット154は、ハウジング151の状態に形成するときに端部152、152の双方から円周方向に沿って1つづつ形成している。
本例におけるスリット154は、ハウジング151の軸線方向における略中央位置に設けて、両分割部155、155の幅K1、K2がほぼ同じになるように設けているが、挿入するパイプPの口径及び材質等に応じて、この幅K1、K2が異なるような位置にスリット154を形成してもよい。
スリット154の形成時には、このスリット154を、薄板153の端部部位から適宜の長さに形成すればよいが、少なくともスリット154を設けることによって形成される分割部155、155を、図5、図6のようにハウジング151の外周側に折り返すことができるような長さMに設ける必要がある。また、各分割部155、155を折り返すときに、これらが互いに干渉することなく折り返し可能になるような広さの適宜の空隙Nによって設ける。さらに、スリット154の先端部分にφdの径によって円弧状の拡径切欠部154aを形成し、この拡径切欠部154aの径φd≧スリット154の空隙Nの寸法の関係になるようにしている。この拡径切欠部154aを設けることで、ボルト168締付け時の応力によって、スリット154先端側の分割部155が割れるのを防止している。
長穴156、157は、各分割部155、155の円周方向において適宜の間隔で穿孔して形成しており、ハウジング151をC字状に曲げ加工して分割部155を折り返したときに、長穴156から長穴157にボルト168を挿脱できるような間隔に設けている。
各分割部155、155の折り返し時には、図5のように、棒状ワッシャ158、158を、ボルト168の挿入側の分割部155の折返し部位の内側に挟み込み、一方、棒状ナット159、159を、他方側の分割部155の折返し部位の内側に挟み込むようにし、各折返し部位の端部側をスポット溶接等の溶接部151a、151aによって固着することで、棒状ワッシャ158、棒状ナット159を固定しながらハウジング151に締付け用の端部152、152を形成している。
図8に示すように、棒状ワッシャ158は、ボルト168のおねじ168aが挿通可能な貫通孔158aを有し、また、棒状ナット159は、おねじ168aが螺着可能なめねじ159aを有している。
ボルト168は、棒状ワッシャ158側の長穴156から棒状ワッシャ158の貫通孔158aに挿入し、棒状ナット159のめねじ159aにおねじ168aを螺入する。これにより端部152、152が締め付けられ、ハウジング151を縮径することができる。
ボルト168は、棒状ワッシャ158側の長穴156から棒状ワッシャ158の貫通孔158aに挿入し、棒状ナット159のめねじ159aにおねじ168aを螺入する。これにより端部152、152が締め付けられ、ハウジング151を縮径することができる。
棒状ワッシャ158、及び棒状ナット159は、各分割部155、155に対して個別に取付けることで、ボルト168によって締付けたときにハウジング151のパイプPの挿入側である側部151b、151bを個々に縮径することができる。
スリット154、154をハウジング151の両端部152、152に設け、両分割部155、155の幅K1、K2をほぼ同じに設けた場合には、各棒状ワッシャ158、158と各棒状ナット159、159の長さをそれぞれ同じにすることができ、部品の共通化が可能である。
スリット154、154をハウジング151の両端部152、152に設け、両分割部155、155の幅K1、K2をほぼ同じに設けた場合には、各棒状ワッシャ158、158と各棒状ナット159、159の長さをそれぞれ同じにすることができ、部品の共通化が可能である。
図3のように、側部151b、151bの各端部側には、適宜の長さに突出部位を形成し、この突出部位を内径側に折り曲げることによってフランジ部151c、151cを形成している。このフランジ部151c、151cの内側には、密封スリーブ161、スプリング162、ロックリング163、三角リング164、保持リング165、スライド板166を有するロックリング機構160を収納保持している。このロックリング機構160により、ハウジング151の両端部152、152をボルト168で締付けてパイプP、Pを接合している。
密封スリーブ161は、環状に形成された内圧封止式のゴム製スリーブを採用している。密封スリーブ161の内周側には、両端部を内方に折曲形成したリップ部161aと、このリップ部161aの折り曲げ部位の内側に環状溝161bを設け、この環状溝161bに環状に形成したスプリング162を装着している。また、密封スリーブ161の内周面には、波形に膨出させてリブ161cを形成し、このリブ161cにより補強して形状を安定させている。これにより、密封スリーブ161が捩れたりするのを防ぎ、特に、スリーブ本体に繰り返し熱応力が加わって膨張力や圧縮力が働いたときに、外周面側がハウジング151の内周やスライド板166から遊離するのを防止している。本例においては、リブ161cを波形に設けているが、この形状に限定するものではなく、例えば、図示しない断面三角形や断面四角形などの歯形状などにしてもよい。
密封スリーブ161は、ハウジング151の内周面側に、スライド板166を介在した状態で取り付けている。
密封スリーブ161は、ハウジング151の内周面側に、スライド板166を介在した状態で取り付けている。
ロックリング163は、一部をスリット状に切欠いて環状に形成し、その内側先端に複数の爪部163aを設けている。ハウジング151の縮径時には、ロックリング163も縮径し、爪部163aがパイプPの接合外周面部位に食い込んで、パイプPの抜け出しを阻止可能に設けている。また、同時に、パイプPの外周面に密封スリーブ161を圧着させて、パイプPとの密封構造を形成できるようにしている。
三角リング164は、一部をスリット状に切欠いた環形状に形成し、縮径可能に設けている。また、内方には、頂点部位を有する断面三角形状を呈しており、各円錐面164a、164aに密封スリーブ161側とロックリング163をそれぞれ係合してこれらを支持する機能を働かせるようにしている。
保持リング165は、三角リング164と同様にスリット状部位を設けた環形状に形成し、縮径可能に設けている。保持リング165は、断面円形状に形成しており、外周面側をフランジ部151cとロックリング163に当接させるようにこれらの間に配置することで、ロックリング163を保持している。
スライド板166は、薄板状部材を曲折して略円弧状に形成している。本例において、このスライド板166は、図3、図7に示すようにハウジング151の円周方向に沿って少なくとも2つ以上に分割し、各スライド板166´、166"の一部を重ね合わせた状態で、円弧状に曲折したものをハウジング151の内周側に収納している。スライド板166は、分割されていることにより、ハウジング151の各分割部155、155を締付けて個々に収縮させることができるようにしている。
また、スライド板166におけるパイプP挿入側の縁部位は、三角リング164の円錐面164aと重なり合うような傾斜のテーパ状に曲折して曲部166aを形成している。
スライド板166は、密封スリーブ161とハウジング151の間に配置し、このスライド板166がハウジング151の内周に沿ってスライドしながらパイプPを被覆可能に設けている。これにより、ハウジング151の切欠き部位である端部152、152の隙間をカバーしている。
スライド板166は、密封スリーブ161とハウジング151の間に配置し、このスライド板166がハウジング151の内周に沿ってスライドしながらパイプPを被覆可能に設けている。これにより、ハウジング151の切欠き部位である端部152、152の隙間をカバーしている。
スライド板166は、図示しない一枚の薄板によって形成してもよく、特に、この場合には、例えば、内方を頂点側とする断面略山形状のリブを円周方向に沿って設けるようにすれば、このリブによって締付時の捩れを防ぐことができ、締付け力を均等に働かせながら縮径することができる。このリブは、密封スリーブ161の均等な縮径を維持するため、できるだけ山を低く設けるようにするとよい。
次に、上記実施形態の継手本体150にパイプPを接合する場合を説明する。
先ず、予め継手本体150と接合するパイプPの外周面の接合部分に図示しないマーキングを施しておく。このマーキングは省略することも可能であるが、パイプPを継手本体150の中央位置に対して正しく突き合わせた状態で接合を行うためには、マーキングを設けて視認することにより、パイプPを適正な挿入状態にするのが望ましい。マーキングは、サインペン等によって容易に行うことができる。
パイプPは、鋼管等の金属、樹脂パイプ等の非金属等の中の何れの組み合わせであってもよく、このパイプPを継手本体150の両側部151b、151bから挿入して、中央付近で端部を突き合わせた状態で保持する。
先ず、予め継手本体150と接合するパイプPの外周面の接合部分に図示しないマーキングを施しておく。このマーキングは省略することも可能であるが、パイプPを継手本体150の中央位置に対して正しく突き合わせた状態で接合を行うためには、マーキングを設けて視認することにより、パイプPを適正な挿入状態にするのが望ましい。マーキングは、サインペン等によって容易に行うことができる。
パイプPは、鋼管等の金属、樹脂パイプ等の非金属等の中の何れの組み合わせであってもよく、このパイプPを継手本体150の両側部151b、151bから挿入して、中央付近で端部を突き合わせた状態で保持する。
続いて、ボルト168を棒状ワッシャ158、棒状ナット159に対して締付けて、ハウジング151の折り返し部位である端部152、152を次第に近接させるようにこのハウジング151を縮径させる。
ハウジング151を縮径させると、内周側と、パイプPの外周側に挟まれた密封スリーブ161には縮径方向に押圧力が加わり、密封スリーブ161が縮径する。密封スリーブ161は、縮径するに伴って潰れる方向に力が加わって、長さ方向に延伸し、各端部付近にもパイプPの挿入側に延びようとする力が働く。
ハウジング151を縮径させると、内周側と、パイプPの外周側に挟まれた密封スリーブ161には縮径方向に押圧力が加わり、密封スリーブ161が縮径する。密封スリーブ161は、縮径するに伴って潰れる方向に力が加わって、長さ方向に延伸し、各端部付近にもパイプPの挿入側に延びようとする力が働く。
密封スリーブ161とハウジング151の間にはスライド板166を設け、このスライド板166は、前述のように、2つに分割して一部を重ね合わせた状態で装着しているため、それぞれ軸方向に摺動可能な状態になっている。密封スリーブ161は、スライド板166に対して外周側が接しているため、密封スリーブ161に力が加わると、各スライド板166´、166"は摩擦力によって密封スリーブ161が摺動する方向にスライドし、これにより、密封スリーブ161は、全体が押し潰されながら軸方向に延伸する。この作用により、パイプPに対して高い押圧力を均等に働かせながら密封スリーブ161を密接させることができ、シール性を高めることができる。
外径が同一のパイプPを接合する場合には、重ね合わせたスライド板166´、166"のうち、内側のスライド板166´が位置する側(図7において、左側)の挿入口側から配管(ボルト168の締付け)を行うようにする。また、異径管を配管する時には、小口径の配管を内側のスライド板166´が位置する側の挿入口に配置するように挿入し、ボルト168の締付けを行うようにする。
この締付け順序や、管の径(の大きさ)は、図示しないが、ハウジング151の外周側にプレス加工などによって標記することができ、このようにした場合、ボルト168を正しい順序で締付けることが可能となる。この標記は、締付け順序を示す番号や、大や小などの管径の大きさを表わしたものなど、任意に設定できる。
この締付け順序や、管の径(の大きさ)は、図示しないが、ハウジング151の外周側にプレス加工などによって標記することができ、このようにした場合、ボルト168を正しい順序で締付けることが可能となる。この標記は、締付け順序を示す番号や、大や小などの管径の大きさを表わしたものなど、任意に設定できる。
締付け後には、密封スリーブ161のリップ部161aが、ハウジング151の縮径力と、流体圧の自緊力と、スプリング162の求心力によって、パイプPの両端部外周面に密封性と適度の可撓性(具体例として、可撓角片側±2°、両側4°)を有して圧着するため、極めて優れた密封構造が形成される。
さらに、内圧封止式の密封スリーブ161の採用により、パイプP内を流れる流体の圧力を利用した密封構造が形成される。これにより、パイプPの突き合わせ部位から流体が漏れ出そうとして密封スリーブ161が拡径しようとした場合、自緊力が働いて密封性をより向上させることができる。
一方、密封スリーブ161が配管挿入方向に延伸すると、図3において、この密封スリーブ161のテーパ部161dと当接した三角リング164の一方側の円錐面164aが押されて、三角リング164がこの方向に摺動しようとする。三角リング164の他方側の円錐面164a側には、ロックリング163とフランジ部151cとの間に保持リング165を設けており、この保持リング165は金属製であるため、三角リング164によって保持リング165が押されたときには縮径することがなく、ロックリング163は、保持リング165を支点として回転しようとする。よって、ロックリング163は、内周先端側が内周方向に隆起するように徐々に起立していき、爪部163aをパイプPの接合外周面に食い込ませることができる。このとき、三角リング164がスライドしない場合と比較して、より深く食い込ませることができる。
これにより、継手本体150は、締付け作業後に、パイプPから漏水したり、パイプPが脱管したりするおそれがなく、優れた密封接合状態が実現される。例えば、パイプPに引抜き力が加わった場合でもこのパイプPが抜け難く、極めて高い接合強度を維持しながら長期間の使用に耐えることができる。
継手のハウジング151には、少なくとも端部152、152から円周方向に沿って適宜の長さのスリット154を設けて分割部155、155を形成しているので、両側のボルト168、168を少しずつ交互に締付けてハウジング151を均等に縮径させる必要がなく、両ボルト168、168を適宜の順序で締付けるだけで各側部151b、151bに挿入されたパイプPを、スリット154によってより大きく縮径して強いシール面圧によってシールしながら強固に接合することができる。
このとき、パイプP、Pが異径管であったり、異なる材質であっても、ボルト168の締結力をパイプPに対して個別に働かせて効果的に接合することができる。しかも、両側のボルト168、168のうちの一方側のみを締付けることもできるため、片側のパイプPから順番に締付けて接合することもできる。さらには、予め、両側部151b、151bの径を変えておくことにより、呼び径の異なる配管を接合することもできる。
しかも、異径管などを接合する場合にも専用のスリーブを必要とすることがなく、両端の形状が同一の密封スリーブ161を用いることができ、ロックリング163による強いグリップ力を働かせながら接合することができる。
しかも、異径管などを接合する場合にも専用のスリーブを必要とすることがなく、両端の形状が同一の密封スリーブ161を用いることができ、ロックリング163による強いグリップ力を働かせながら接合することができる。
図8に示すように、継手本体150のハウジング151を拡縮する両端部152、152間に位置するボルト締結部材168に、ハウジング151の縮径状態を確認するインジケータ167を取付けるようにしてもよい。このインジケータ167は、ハウジング151縮径時の両端部152、152の間隙Oに対応した巾形状に形成している。インジケータ167には、連通孔167a、167aを設けており、この連通孔167a、167aにボルト168を挿通させながら端部152、152の間に取付ける。
ボルト締結部材168を締付けると、インジケータ167は、端部152、152の間に挟着され、このときのインジケータ167と端部152の当接状態を視認することで、ボルト168、168の締め忘れを防止することができる。また、インジケータ167によってボルト168の締付け量を規制することもでき、端部152、152の締付け後の巾を常に一定にできることで所定の締付量によって締付けることができる。このように、インジケータ167を設けることにより、接合状況を確認しながら容易に接合を完了でき、接合作業を迅速に行うことができると共に、接合時の所定の締付け力を確保しながら接合することができる。
さらに、例えば、規格品でサイズが異なる異径管を接続する場合、ハウジング両端部152、152をこの異径管に対応した間隙Oに変形できるように形成し、図の一点鎖線のようにインジケータ167の厚さの異なるような段部167bを設けることにより、各端部152、152を締付けたときに両側で異なる間隙Oに対応して適切な締付力を得ることができる。このように、インジケータ167を間隙Oに対応した形状に設けるようにすれば、径の異なるパイプPであってもその径に対応して締付力で締付けることができ、両端側のシール性や引抜き防止性などを確保できる。また、スリット片側タイプに適用する場合には、締付け時にスリット側の端部152が縮径していくので、インジケータ169を図10のように階段形状に設けるのが好ましい。
図9、図10においては、縮径用継手の他の実施形態を示したものである。なお、以降の実施形態において、上記の実施形態と同一箇所は同一符号によって表わし、その説明を省略する。
図におけるハウジング171は、端部172の一方から円周方向に沿ってスリット174を設けている。このように、スリットは、ハウジングの両端部の一方、或は前述のように双方に設けることができる。
図におけるハウジング171は、端部172の一方から円周方向に沿ってスリット174を設けている。このように、スリットは、ハウジングの両端部の一方、或は前述のように双方に設けることができる。
スリット174は、棒状ワッシャ178装着側に設けるようにし、ハウジング171が図3のハウジング151と同じ大きさである場合、スリット174の図示しない長さは、図4に示したスリット154の長さMより長くなるように設けるとよい。これにより、このハウジング171によって継手本体を構成した後に大きく縮径させることができ、管径差の大きいパイプP、Pを両端部172、172に接合することができる。スリット174の長さは、スリット154の長さMの2倍の長さ以下に設けるようにするのが望ましい。
棒状ワッシャ178には、ボルト168の頭部168bを固定するための平面状の座178aを形成し、この座178aに頭部168bが当接することでボルト168の棒状ワッシャ178に対する回転を防ぎ、締付け後に緩むのを防止して強い接合状態を維持できるようにしている。座178aを形成すると、その分棒状ワッシャ178の棒径が小さくなって棒全体の剛性が弱くなるおそれがあるが、この棒状ワッシャ178を一体構造のストレート状に形成することで、スリット片側タイプの場合でも剛性を高めるようにしている。従って、剛性の要求度が高い場所において有効であり、強い曲げ応力を発揮しながらの接合が可能である。一方、棒状ナット159は、分割構造に設けることでハウジング171の各分割部175、175を個別に締付けることが可能になっている。
図11においては、縮径用継手の更に他の実施形態を示したものである。
この継手本体180は、ハウジング181を長筒状に形成し、このハウジング181の円周方向の各両端部182、182に、2つづつスリット184、184を設けている。これにより、3つの分割部185を設け、各パイプP、Pをこの分割部185によって締付けて接合している。継手本体180は、パイプPの図示しない挿入しろを長くとることができ、この挿入しろを複数箇所で締付けることにより、シール性と抜け止め性の機能性を向上している。また、各パイプPに対して2箇所で締付けることにより、このパイプPが軸方向に振れるのを防いで、安定した取付け状態を維持できる。
この継手本体180は、ハウジング181を長筒状に形成し、このハウジング181の円周方向の各両端部182、182に、2つづつスリット184、184を設けている。これにより、3つの分割部185を設け、各パイプP、Pをこの分割部185によって締付けて接合している。継手本体180は、パイプPの図示しない挿入しろを長くとることができ、この挿入しろを複数箇所で締付けることにより、シール性と抜け止め性の機能性を向上している。また、各パイプPに対して2箇所で締付けることにより、このパイプPが軸方向に振れるのを防いで、安定した取付け状態を維持できる。
さらに、挿入しろによってパイプPの挿入度合いを調節でき、現場等においてパイプPの寸法誤差を吸収しながら接合することもできる。また、気温の変化によるパイプPの熱伸縮の変動を吸収することもできる。
この例においては、スリット184を2つ設けているが、このスリットは適宜の数によって設けることができ、継手本体の長さに応じて3つ以上の複数箇所に設けることもできる。
この例においては、スリット184を2つ設けているが、このスリットは適宜の数によって設けることができ、継手本体の長さに応じて3つ以上の複数箇所に設けることもできる。
また、図示しないが、ハウジング181の略中央部分に内部と連通した筒状の分岐部を設けるようにしてもよく、この場合、分岐継手として応用することができる。さらに、分岐部は、ソケット状に形成することもでき、この分岐部に他の分岐管を容易に接合することができる。
次に、本発明における縮径継手の基本的性能と、ハウジング強度および耐圧強度を測定するため以下の試験をした。
縮径継手の初期基本性能の確認用としては、スリット付きの縮径継手を基準に形成した。ハウジング形状は、スリットを折り返し部位の両側それぞれ2ヵ所に形成し(両スリット)、このスリット深さを、図3におけるステム62の鉛直方向の中心線を基準に、開口部位から90°づつ形成し、スリット巾を4mmとした。また、ハウジングの水平方向における全長を94mm、直径をφ78mmとし、縮径継手部68、固定部80、縮径継手部68の水平方向の長さをそれぞれ、29mm、24mm、29mmとした。
また、グランド側にめねじを形成し、枠体側(軸筒部)におねじを形成し、これらを螺着した締上げ構造の縮径継手にする。
縮径継手の初期基本性能の確認用としては、スリット付きの縮径継手を基準に形成した。ハウジング形状は、スリットを折り返し部位の両側それぞれ2ヵ所に形成し(両スリット)、このスリット深さを、図3におけるステム62の鉛直方向の中心線を基準に、開口部位から90°づつ形成し、スリット巾を4mmとした。また、ハウジングの水平方向における全長を94mm、直径をφ78mmとし、縮径継手部68、固定部80、縮径継手部68の水平方向の長さをそれぞれ、29mm、24mm、29mmとした。
また、グランド側にめねじを形成し、枠体側(軸筒部)におねじを形成し、これらを螺着した締上げ構造の縮径継手にする。
一方、強度確認用の縮径継手の供試品としては、それぞれを以下のような仕様とした(全7種類)。この供試品にスリットを設ける場合、初期基本性能の確認用と同様に折り返し部位の両側それぞれ2ヵ所にスリットを形成するものとし、また、共通の仕様として、弁座をφ53.3mm、ジスクの組み込みは無しとし、ハウジングの水平方向における全長を94mm、直径をφ83mmになるような形状とした(ハウジングの単品としての数値)。
縮径継手の供試品1は、スリットを設けないものとし、座の位置を折り返し部位の対称位置に形成したものとする。供試品2は、初期基本性能の確認用のハウジングと同様の形状であり、スリット深さを、開口部の図示しない鉛直方向の中心線から90°づつ形成し、スリット巾を4mmとし、縮径継手部、固定部、縮径継手部の水平方向の長さをそれぞれ、29mm、24mm、29mmとした。供試品3は、供試品2からスリット深さを更に30°づつ増して、鉛直方向の中心線から120°づつのスリット深さに形成した。供試品4は、スリット深さを鉛直方向の中心線から135°づつに形成した。供試品5は、座の位置を水平方向中心線から45°の位置に形成し、スリットを形成しないものとした。供試品6は、供試品5の形状のハウジングに対して、鉛直方向の中心線から135°の位置まで片側にスリットを形成した(片スリット)。供試品7は、鉛直方向の中心線から165°の位置まで片側スリットを形成した。
続いて、各試験の方法と試験目的等を説明する。
初期の基本性能確認試験として、弁座試験と耐圧試験を行う。弁座試験は水圧にて行った。弁座試験は、弁座のシール性能を測定することを目的としている。縮径継手の機能の設計値はクラス175としているので、クラス175における最高使用圧力(175PSI=1.21MPa(1PSI=0.0069MPa))にて弁封止性能を確認した。さらに最高使用圧力の1.5倍となる、1.82MPaでも弁封止性能を確認した。すなわち、1.21MPa、1.82MPaを試験圧力として用いた。
初期の基本性能確認試験として、弁座試験と耐圧試験を行う。弁座試験は水圧にて行った。弁座試験は、弁座のシール性能を測定することを目的としている。縮径継手の機能の設計値はクラス175としているので、クラス175における最高使用圧力(175PSI=1.21MPa(1PSI=0.0069MPa))にて弁封止性能を確認した。さらに最高使用圧力の1.5倍となる、1.82MPaでも弁封止性能を確認した。すなわち、1.21MPa、1.82MPaを試験圧力として用いた。
耐圧試験は弁座試験同様、水圧にて行った。耐圧試験は、縮径継手の圧力容器としての耐性を測定することを目的としている。このときの試験圧力は弁座試験と同様とし、1.21MPa、1.82MPaを試験圧力として用いた。
ハウジングの強度試験には、流体圧が加わった場合の封止性をみるための耐圧試験、配管の引抜き力に対する耐性を調べるための耐脱管試験と、配管が捩れたときの封止性をみるための曲げ試験とがあり、継手(カップリング)の機械的特性を調べるためにこれらの試験を行う。
耐圧試験は、図12に示す耐脱試験装置によって以下のように行う。
1.片側端部を密閉した管2本を供試品に接合する。続いて、内部に水を充填する。
2.管内部を、0.1MPaまで加圧し、3分間保持した状況で漏水や各構造部材の異常の有無を調べる。
3.2の終了後、内部圧力を1.6MPa(カップリングのサイズ50Aにおける常用圧力)まで加圧し、3分間保持した状況で漏水や各構造部材の異常の有無を調べる。
4.3の終了後、内部圧力を2.4MPa(1.6MPa×1.5倍)まで加圧し、3分間保持した状況で漏水や各構造部材の異常の有無を調べる。
耐圧試験は、図12に示す耐脱試験装置によって以下のように行う。
1.片側端部を密閉した管2本を供試品に接合する。続いて、内部に水を充填する。
2.管内部を、0.1MPaまで加圧し、3分間保持した状況で漏水や各構造部材の異常の有無を調べる。
3.2の終了後、内部圧力を1.6MPa(カップリングのサイズ50Aにおける常用圧力)まで加圧し、3分間保持した状況で漏水や各構造部材の異常の有無を調べる。
4.3の終了後、内部圧力を2.4MPa(1.6MPa×1.5倍)まで加圧し、3分間保持した状況で漏水や各構造部材の異常の有無を調べる。
耐脱管試験は、図13に示す耐脱管試験装置によって以下のように行う。
1.片側端部を密閉した管2本を供試品に接合する。内部に水を充填した状態で図のように設置する。
2.管内部を、1.6MPaまで加圧し、管軸方向に所定の引張荷重を加えた時、漏水や各構造部材の異常を調べる。また、ハウジングの管軸方向の寸法変化量を測定する。引張荷重は、財団法人日本消防設備安全センターの性能評定に順じ、50Aで8800Nとする。
1.片側端部を密閉した管2本を供試品に接合する。内部に水を充填した状態で図のように設置する。
2.管内部を、1.6MPaまで加圧し、管軸方向に所定の引張荷重を加えた時、漏水や各構造部材の異常を調べる。また、ハウジングの管軸方向の寸法変化量を測定する。引張荷重は、財団法人日本消防設備安全センターの性能評定に順じ、50Aで8800Nとする。
曲げ試験は、図14に示す曲げ試験装置によって以下の手順で行う。
1.片側端部を密閉した管2本を供試品に接合し、曲げ試験装置に設置した後、グランド上部面に荷重が加わる様にセットする。このときの支点間の距離は、図に示すように600mmとする。
2.管内部に水を充填し、1.6MPaに保持した状態で、曲げ角度2°に達するまで曲げ荷重を加える。このときの、漏水や各構造部材の異常を調べる。
1.片側端部を密閉した管2本を供試品に接合し、曲げ試験装置に設置した後、グランド上部面に荷重が加わる様にセットする。このときの支点間の距離は、図に示すように600mmとする。
2.管内部に水を充填し、1.6MPaに保持した状態で、曲げ角度2°に達するまで曲げ荷重を加える。このときの、漏水や各構造部材の異常を調べる。
各試験の結果を以下に示す。先ず、初期基本性能確認試験における弁座試験、耐圧試験の結果を表1に示す。
ハウジング強度確認における耐圧試験の結果を表2に示す。
ハウジング強度確認における耐脱管試験の結果を表3に示す。なお、耐脱管試験は、耐圧試験において異常が認められなかった4種類の供試品に関して行った。
寸法変化量は、圧力を内封させた状態で引張荷重をかけたときのハウジングの面間方向の寸法から、内封圧力1.6MPaをかけたときのハウジングの面間方向の寸法を引いた値とした。寸法の測定位置は、棒状ナット近傍、棒状ワッシャ近傍、ステム穴位置の3ヵ所とし、この位置における面間寸法の最大の変化のみを記載した。
寸法変化は、棒状ナットおよび棒状ワッシャ近傍が最も大きな値となった。ステム穴側の寸法変化量は、ハウジングの形状にかかわらず、約0.2mmほどの結果となった。
なお、参考として、供試品No.1における脱管時の荷重は、約25000Nとなった。
寸法変化は、棒状ナットおよび棒状ワッシャ近傍が最も大きな値となった。ステム穴側の寸法変化量は、ハウジングの形状にかかわらず、約0.2mmほどの結果となった。
なお、参考として、供試品No.1における脱管時の荷重は、約25000Nとなった。
ハウジング強度確認における曲げ試験の結果を表4に示す。
弁座試験と耐圧試験の結果、弁座による封止性能、および耐圧性能は、設計値(クラス175で示す弁座封止圧力1.21MPa、耐圧性能1.82MPa)を満足していることが理解された。
スライド板の板厚を、板厚0.5mmに対して0.8mmにすると、ボルトの締付けによる変形をなくすことができた。
スライド板の板厚を、板厚0.5mmに対して0.8mmにすると、ボルトの締付けによる変形をなくすことができた。
続いて、ハウジング強度試験における耐圧試験について、試験結果(表2)をもとに、供試品におけるスリット深さと耐圧試験結果を表5に示す。
表5の結果より、スリットの配置が両側、又は片側に係わらず、スリット深さの合計の閾値としては、1.6MPa耐圧に対する閾値が、スリット深さの合計が240°まで、安全率1.5倍の2.4MPa耐圧に対する閾値は、スリット深さの合計が180°以上となる。
ハウジング強度試験における耐脱管試験については、耐圧試験で異常の無かった4種類の供試品No.1、2、6、7について行ったが、漏れや抜けは発生しなかった。耐脱管試験におけるハウジングの寸法変化は、表3より、両側スリットの供試品No.2が最も大きくなり、約2mmの増加となった。スリット無しの場合と比較した場合、ハウジングの構造強度を考慮すると、より顕著に引張強度の低下が露呈する。このため、両側スリットと片側スリットを比較すると、片側スリットの方が引張強度上有利であると言える。
ハウジング強度試験における曲げ試験については、配管曲げ角度2°に対してカップリング部からの漏れは発生しなかった。
以上の試験結果より、縮径継手の実施品として、以下の表6の基本性能を満足することができる。これらの値は、縮径継手として評価した場合に、何れの項目についてもクリヤできる結果である。
以上のように、本発明の縮径継手における主要部は、その接続構造をバルブにも応用することができる。更には、継手やバルブ以外にも、ハウジングを縮径して接続するような構造であれば、各種の配管器材やその他の器材についても、この主要部を応用して接続可能な構造に設けることができる。
150 縮径継手本体
151 ハウジング
152 端部
154 スリット
160 ロックリング機構
161 密封スリーブ
163 ロックリング
166 スライド部材
167 インジケータ
168 ボルト(締結部材)
P パイプ(配管)
151 ハウジング
152 端部
154 スリット
160 ロックリング機構
161 密封スリーブ
163 ロックリング
166 スライド部材
167 インジケータ
168 ボルト(締結部材)
P パイプ(配管)
Claims (6)
- 密封スリーブを囲繞する断面C形状の筒形のハウジングの両端をボルト締結部材で締付けて前記ハウジング内に装着したロックリング機構で配管を接合する縮径用継手において、前記ハウジングの両端部の一方、又は双方から円周方向に沿って適宜の長さのスリットを設けたことを特徴とする縮径用継手。
- 前記ハウジングの円周方向両端部に前記スリットを1つ設けた請求項1に記載の縮径用継手。
- 前記ハウジングを長筒形状に形成し、このハウジングの円周方向両端部に複数のスリットを設けた請求項1に記載の縮径用継手。
- 前記ハウジングの内周側に配管を被覆可能な薄板状のスライド板を設け、このスライド板を前記ハウジングの内周方向に沿って少なくとも2つ以上に分割した請求項1に記載の縮径用継手。
- 前記ハウジングを拡縮する両端部間に位置する前記ボルト締結部材に、ハウジングの縮径状態を確認するインジケータを取付け、このインジケータは、前記ハウジングの縮径時の両端部間隙に対応した巾形状に形成した請求項1乃至4の何れか1項に記載の縮径用継手。
- 請求項1における縮径継手部を配管に接合したことを特徴とする配管システム。
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