JP2023012252A - Memsモジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Toru Higuchi
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【課題】外気圧の変化を精度よく導出することが可能なMEMSモジュールを提供する。また、当該MEMSモジュールの製造方法を提供する。【解決手段】内部に中空部360が形成されている第1の基板30を備えるMEMS素子3であって、中空部360周囲の、第1の基板30の一部分である可動部340を有し、可動部340は、中空部360の内部の気圧と、可動部340を挟んだ第1の基板30の外部の気圧との気圧差によって形状が変形可能である、MEMS素子3と、第1の基板30と同一の材料であり、かつ、気圧差によらず形状が変形可能である部分を有する参照用基板90を備える参照用素子9と、MEMS素子3が検知した変化と参照用素子9が検知した変化の差を基にMEMS素子3が検出した気圧の変化を補正する電子部品2と、を備える、MEMSモジュールA1。【選択図】図2

Description

本実施形態は、MEMSモジュール及びその製造方法に関する。
半導体集積回路の製造に用いられる微細加工技術を利用して、機械要素部品と電子回路とを集積化したデバイスであるMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子が知られている。
MEMS素子は、中空部と当該中空部を塞ぐ可動部とを有する。特許文献1に開示された構成においては、凹部が形成されたSi基板の裏側にガラス基板を接合することより、中空部が形成されている。この接合は、中空部が密閉される場合、微細な隙間が生じないようにすることが求められる。また、可動部を比較的薄肉の部位として仕上げる場合、凹部を形成するためにSi基板を深く掘り込む必要がある。
また、MEMS素子は、圧力センサに組み込まれて使用されることもある。圧力センサは、外気圧の変化がMEMS素子の可動部の端に生じる応力を変化させ、可動部の変形に応じてゲージ抵抗が変化し、そのゲージ抵抗の変化が出力電圧の変化として出力される。
国際公開第2011/010571号
しかしながら、圧力センサは、外気圧の変化だけでなく、MEMS素子の可動部(メンブレンともいう)に伝わる外部からの応力によってもゲージ抵抗の変化が生じてしまう。外気圧の変化以外の要因によって上記の出力電圧が変化するため、外気圧の変化を正確に検知することが困難になるおそれがある。本実施形態の一態様は、外気圧の変化を精度よく導出することが可能なMEMSモジュールを提供する。また、本実施形態の他の一態様は、当該MEMS素子の製造方法を提供する。
本実施形態は、MEMSモジュールに、MEMS素子と、気圧差によらず形状が変形可能である部分を有する参照用基板を備える参照用素子と、を設け、MEMS素子が検知した変化と参照用素子が検知した変化の差を基にMEMS素子が検出した気圧の変化を補正することにより、MEMS素子にかかる外気圧の変化以外の要因による応力を抑制できる。本実施形態の一態様は以下のとおりである。
本実施形態の一態様は、内部に中空部が形成されている第1の基板を備えるMEMS素子であって、前記中空部周囲の、前記第1の基板の一部分である可動部を有し、前記可動部は、前記中空部の内部の気圧と、前記可動部を挟んだ前記第1の基板の外部の気圧との気圧差によって形状が変形可能である、前記MEMS素子と、前記第1の基板と同一の材料であり、かつ、前記気圧差によらず形状が変形可能である部分を有する参照用基板を備える参照用素子と、前記MEMS素子が検知した変化と前記参照用素子が検知した変化の差を基に前記MEMS素子が検出した気圧の変化を補正する電子部品と、を備える、MEMSモジュールである。
また、本実施形態の他の一態様は、第1の半導体層を備える第1の基板を準備し、前記第1の基板に含まれる第1の半導体層に複数の溝部を形成し、前記溝部の底面から前記溝部の深さ方向に垂直な方向に前記第1の半導体層をエッチングして、前記複数の溝部をつなぎ、前記第1の半導体層に対して熱処理を行い、前記熱処理によって溶融した前記第1の半導体層の一部が前記溝部を塞いで形成した中空部及び前記中空部周囲の、前記第1の基板の一部分である可動部を有するMEMS素子を形成し、前記可動部は、前記中空部の内部の気圧と、前記可動部を挟んだ前記第1の基板の外部の気圧との気圧差によって形状が変形可能であり、前記第1の基板と同一の材料であり、かつ、前記気圧差によらず形状が変形可能である部分を有する参照用基板を備える参照用素子を形成し、前記MEMS素子が検知した変化と前記参照用素子が検知した変化の差を基に前記MEMS素子が検出した気圧の変化を補正する電子部品を形成する、MEMSモジュールの製造方法である。
本実施形態によれば、外気圧の変化を精度よく導出することが可能なMEMSモジュールを提供することができる。また、当該MEMSモジュールの製造方法を提供することができる。
図1は、第1の実施形態に係るMEMSモジュールを示す斜視図である。 図2は、第1の実施形態に係るMEMSモジュールを示す要部斜視図である。 図3は、図1のIII-III線に沿う断面図である。 図4は、第1の実施形態におけるMEMS素子の一例を示す断面図である。 図5は、第1の実施形態における参照用素子の一例を示す断面図である。 図6は、第1の実施形態におけるMEMS素子の一例の製造方法を示す断面図である(その1)。 図7は、第1の実施形態におけるMEMS素子の一例の製造方法を示す断面図である(その2)。 図8は、第1の実施形態におけるMEMS素子の一例の製造方法を示す断面図である(その3)。 図9は、第1の実施形態におけるMEMS素子の一例の製造方法を示す断面図である(その4)。 図10は、第1の実施形態におけるMEMS素子の一例の製造方法を示す断面図である(その5)。 図11は、第2の実施形態に係るMEMSモジュールを示す要部斜視図である。 図12は、第2の実施形態に係るMEMSモジュールを示す断面図である。 図13は、第2の実施形態におけるMEMS素子、参照用素子、及び電子部品の一例の製造方法を示す断面図である(その1)。 図14は、第2の実施形態におけるMEMS素子、参照用素子、電子部品の一例の製造方法を示す断面図である(その2)。 図15は、第3の実施形態に係るMEMSモジュールを示す要部斜視図である。 図16は、第3の実施形態に係るMEMSモジュールを示す断面図である。 図17は、第4の実施形態に係るMEMSモジュールを示す断面図である。 図18は、第5の実施形態に係るMEMSモジュールを示す断面図である。 図19は、第1の実施形態に係るMEMSモジュールを示す等価回路図である。 図20は、第2の実施形態に係るMEMSモジュールを示す等価回路図である。
次に、図面を参照して、本実施形態について説明する。以下に説明する図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各構成部品の厚みと平面寸法との関係等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
また、以下に示す実施形態は、技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を特定するものではない。本実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
具体的な本実施形態の一態様は、以下の通りである。
<1> 内部に中空部が形成されている第1の基板を備えるMEMS素子であって、前記中空部周囲の、前記第1の基板の一部分である可動部を有し、前記可動部は、前記中空部の内部の気圧と、前記可動部を挟んだ前記第1の基板の外部の気圧との気圧差によって形状が変形可能である、前記MEMS素子と、前記第1の基板と同一の材料であり、かつ、前記気圧差によらず形状が変形可能である部分を有する参照用基板を備える参照用素子と、前記MEMS素子が検知した変化と前記参照用素子が検知した変化の差を基に前記MEMS素子が検出した気圧の変化を補正する電子部品と、を備える、MEMSモジュール。
<2> 前記参照用基板は、前記第1の基板と同一の形状であり、かつ、前記中空部を有さない、<1>に記載のMEMSモジュール。
<3> 前記電子部品は、第2の基板に形成されており、前記第2の基板上に、前記MEMS素子及び前記参照用素子が搭載されており、前記可動部の厚さ方向に対して垂直な方向において、前記電子部品及び前記参照用素子は互いに離間している、<1>又は<2>に記載のMEMSモジュール。
<4> 前記参照用素子は、前記参照用基板に形成されており、前記第2の基板上に前記参照用基板が位置している、<3>に記載のMEMSモジュール。
<5> 前記参照用基板は、前記第1の基板の一部であり、前記参照用素子及び前記電子部品は、それぞれ前記第1の基板に形成されており、前記可動部の厚さ方向に対して垂直な方向において、前記参照用素子は、前記電子部品及び前記MEMS素子のそれぞれと互いに離間している、<1>に記載のMEMSモジュール。
<6> 前記参照用基板は、前記第1の基板と同一の構造であり、前記参照用基板の周囲の空間の圧力と前記第1の基板の周囲の空間の圧力が互いに異なる、<1>に記載のMEMSモジュール。
<7> 前記参照用素子は、前記参照用基板に形成されており、前記電子部品は、第2の基板に形成されており、前記第2の基板上に、前記第1の基板が搭載されており、前記参照用素子が形成されている前記参照用基板は、外気から隔離されている空間に位置している、<1>又は<6>に記載のMEMSモジュール。
<8> 前記外気から隔離されている空間は、真空状態である、<7>に記載のMEMSモジュール。
<9> 前記外気から隔離されている空間は、大気雰囲気である、<7>に記載のMEMSモジュール。
<10> 前記第1の基板はシリコンからなる、<1>~<9>のいずれか1項に記載のMEMSモジュール。
<11> 第1の半導体層を備える第1の基板を準備し、前記第1の基板に含まれる第1の半導体層に複数の溝部を形成し、前記溝部の底面から前記溝部の深さ方向に垂直な方向に前記第1の半導体層をエッチングして、前記複数の溝部をつなぎ、前記第1の半導体層に対して熱処理を行い、前記熱処理によって溶融した前記第1の半導体層の一部が前記溝部を塞いで形成した中空部及び前記中空部周囲の、前記第1の基板の一部分である可動部を有するMEMS素子を形成し、前記可動部は、前記中空部の内部の気圧と、前記可動部を挟んだ前記第1の基板の外部の気圧との気圧差によって形状が変形可能であり、前記第1の基板と同一の材料であり、かつ、前記気圧差によらず形状が変形可能である部分を有する参照用基板を備える参照用素子を形成し、前記MEMS素子が検知した変化と前記参照用素子が検知した変化の差を基に前記MEMS素子が検出した気圧の変化を補正する電子部品を形成する、MEMSモジュールの製造方法。
<12> 前記参照用基板は、前記第1の基板と同一の形状であり、かつ、前記中空部を有さない、<11>に記載のMEMSモジュールの製造方法。
<13> さらに第2の半導体層を備える第2の基板を準備し、前記参照用基板に、前記参照用素子を形成し、前記第2の基板に、前記電子部品を形成し、前記第2の基板上に、前記第1の基板及び前記参照用基板をそれぞれ搭載し、前記溝部の深さ方向に対して垂直な方向において、前記第1の基板及び前記参照用基板は互いに離間している、<11>又は<12>に記載のMEMSモジュールの製造方法。
<14> 前記参照用基板は、前記第1の基板の一部であり、前記参照用基板に、前記参照用素子を形成し、前記第1の基板に、前記電子部品を形成し、前記溝部の深さ方向に対して垂直な方向において、前記参照用素子は、前記電子部品及び前記MEMS素子のそれぞれと互いに離間している、<11>又は<12>に記載のMEMSモジュールの製造方法。
<15> 前記参照用基板は、前記第1の基板と同一の構造であり、前記参照用基板の周囲の空間の圧力と前記第1の基板の周囲の空間の圧力が互いに異なる、<11>に記載のMEMSモジュールの製造方法。
<16> さらに第2の半導体層を備える第2の基板を準備し、前記参照用基板に、前記参照用素子を形成し、前記第2の基板に、前記電子部品を形成し、前記第2の基板上に、前記第1の基板を搭載し、前記参照用素子が形成されている前記参照用基板を外気から隔離する、<11>又は<15>に記載のMEMSモジュールの製造方法。
<17> 前記外気から隔離されている空間は、真空状態である、<16>に記載のMEMSモジュールの製造方法。
<18> 前記外気から隔離されている空間は、大気雰囲気である、<16>に記載のMEMSモジュールの製造方法。
<19> 前記中空部は、深掘りエッチング及び等方性エッチングにより形成する、<11>~<18>のいずれか1項に記載のMEMSモジュールの製造方法。
<20> 前記熱処理は、1100~1200℃で行い、前記第1の半導体層に熱マイグレーション現象を生じさせて前記溝部を塞いで前記中空部を形成する、<11>~<19>のいずれか1項記載のMEMSモジュールの製造方法。
(第1の実施形態)
本実施形態に係るMEMSモジュールA1について説明する。
図1は、MEMSモジュールA1を示す斜視図である。図2は、図1に示すMEMSモジュールA1の一部の構成(後述のカバー6及び接合材7等)の図示を省略した要部斜視図である。図3は、図1のIII-III線に沿う断面図である。図4は、MEMSモジュールA1におけるMEMS素子の一例を示す断面図である。図5は、MEMSモジュールA1における参照用素子の一例を示す断面図である。MEMSモジュールA1は、基板1、電子部品2、MEMS素子3、複数の配線4、カバー6、接合材7、及び参照用素子9を備えている。本実施形態のMEMSモジュールA1は、気圧を検出するものであり、例えば、携帯端末などの各種電子機器の回路基板に表面実装される。例えば、携帯端末においては、MEMSモジュールA1は大気圧を検出する。検出された大気圧は、高度を演算するための情報として用いられる。
また、本実施形態において、MEMSモジュールA1の厚さ方向(平面視方向)をz方向(z1-z2方向)とし、z方向に直交するMEMSモジュールA1の一方の辺に沿う方向をx方向(x1-x2方向)、z方向及びx方向に直交する方向をy方向(y1-y2方向)とする。本実施形態において、MEMSモジュールA1は、例えば、x方向寸法が、2mm程度、y方向寸法が、5mm程度、z方向寸法が0.8mm~1mm程度である。
基板1は、図2等に示すように、電子部品2を搭載し、MEMSモジュールA1を各種電子機器の回路基板に実装するための部材である。基板1は、図3に示すように、基材1A、配線部1B、及び絶縁層1Cを有する。なお、基板1の具体的な構成は、特に限定されず、電子部品2等を適切に支持できるものであればよく、例えば、プリント回路基板等が挙げられる。
基材1Aは、絶縁体からなり、基板1の主要構成部材である。基材1Aとしては、例えば、ガラスエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、セラミックスなどが挙げられる。基材1Aは、例えば、平面視において矩形状の板状であり、搭載面1a及び実装面1bを有する。搭載面1a及び実装面1bは、基板1の厚さ方向(z方向)において互いに反対側を向いている。搭載面1aは、z1方向を向く面であり、電子部品2が搭載される面である。実装面1bは、z2方向を向く面であり、MEMSモジュールA1を各種電子機器の回路基板に実装する際に利用される面である。本実施形態において、基板1のz方向の寸法は100~200μm程度であり、x方向寸法が、2mm程度、y方向寸法が、5mm程度である。
配線部1Bは、電子部品2、MEMS素子3、及び参照用素子9とMEMSモジュールA1外の回路等とを導通させるための導通経路をなすものである。配線部1Bとしては、例えば、Cu、Ni、Ti、Au等の1種類または複数種類の金属からなり、例えば、メッキによって形成される。本実施形態においては、配線部1Bは、複数の搭載面部100及び裏面パッド19を有するが、これらは配線部1Bの具体的な構成の一例であり、その構成は特に限定されない。
複数の搭載面部100は、基材1Aの搭載面1aに形成されており、互いに離間した複数の独立領域である。搭載面部100は、電極パッド11を有し、電極パッド11には、配線4の端部がボンディングされる。
裏面パッド19は、実装面1bに設けられており、MEMSモジュールA1を回路基板等に実装する際に、導通接合される電極として用いられるものである。裏面パッド19は、搭載面部100の適所と導通している。
絶縁層1Cは、配線部1Bの適所を覆うことにより、当該部位を絶縁保護する。絶縁層1Cは、絶縁材料からなるものであり、例えば、レジスト樹脂によって形成される。絶縁層1Cは、例えば、平面視において矩形環状に形成されてもよい。
接合材7は、基板1及びカバー6を接合するものであり、例えば、Ag等の金属を含むペースト接合材からなる。本実施形態においては、接合材7は、平面視において矩形環状に設けられており、接合材7の一部は絶縁層1Cと重なる領域に形成されている。
電子部品2は、センサが検出した電気信号を処理するものであり、いわゆるASIC(Application Specific Integrated Circuit)素子として構成されている。電子部品2は、例えば、温度センサを備えていてもよく、当該温度センサが検出した電気信号、及び、MEMS素子3及び参照用素子9が検出した電気信号の処理を行う。電子部品2は、温度センサが検出した電気信号とMEMS素子3及び参照用素子9が検出した電気信号とをマルチプレクサで多重化して、アナログ/デジタル変換回路でデジタル信号に変換する。そして、信号処理部が、クロック信号に基づいて、記憶部の記憶領域を利用しながら、増幅、フィルタリング、論理演算などの処理を行う。信号処理後の信号は、インターフェイスを介して出力される。このとき、電子部品2は、MEMS素子3が検知した変化(気圧の変化及び温度の変化等)と参照用素子9が検知した変化(気圧の変化及び温度の変化等)の差を基にMEMS素子3が検出した気圧の変化を補正する。これにより、MEMSモジュールA1は、気圧及び気温を検出した信号を適切な信号処理を行った上で、出力することができる。
電子部品2は、基板上に各種素子を搭載してパッケージングした制御のためのものである。図3に示すように、電子部品2は、平面視において矩形板状であり、主面2a及び実装面2bを有する基板30を備える。主面2a及び実装面2bは、基板30の厚さ方向(z方向)において互いに反対側を向いている。本実施形態において、主面2aは搭載面であり、電子部品2のz方向の寸法は、例えば、200~300μm程度であり、x方向の寸法は、例えば、1~1.2mm程度であり、y方向の寸法は、例えば、1~4.2mm程度である。
電子部品2は、基板1の搭載面1aのx1方向寄りに搭載されている。電子部品2と基板1とは、電極であるバンプ(図示せず)によって接合されているがこれに限定されない。電子部品2の主面2aには、複数の電極パッド24が設けられている。電極パッド24は、基板1の電極パッド11に導通接合している(電気的に接続している)電極として用いられる。電極パッド24には、配線4がボンディングされている。電極パッド24は、例えば、Al又はアルミニウム合金などの金属からなり、例えば、スパッタリング又はメッキによって形成される。本実施形態では、スパッタリングによって形成されたAl層を電極パッド24とする。電極パッド24は、主面2aの配線パターンに接続している。なお、本明細書等において、「電気的に接続」とは、「何らかの電気的作用を有するもの」を介して接続されている場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有するもの」は、接続対象間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に限定されない。例えば、「何らかの電気的作用を有するもの」には、電極、配線、スイッチング素子、抵抗素子、インダクタ、容量素子、その他の各種機能を有する素子などが含まれる。なお、電子部品2と基板1との接合方法は、特に限定されず、例えば、電子部品2は、シリコーン樹脂及びダイアタッチフィルムなどの応力緩和材を介して基板1と導通接合してもよい。
MEMS素子3は、気圧を検出するための気圧センサとして構成されている。MEMS素子3は、気圧を検出し、その検出結果を電気信号として電子部品2に出力する。図3に示すように、MEMS素子3は、主面3a及び実装面3bを有する基板30を備える。主面3a及び実装面3bは、基板30の厚さ方向(z方向)において互いに反対側を向いている。主面3aは、z1方向を向く面である。実装面3bは、z2方向を向く面であり、MEMS素子3を電子部品2に実装する際に利用される面である。本実施形態において、MEMS素子3のz方向の寸法は、例えば、200~300μm程度であり、x方向の寸法は、例えば、1~1.2mm程度であり、y方向の寸法は、例えば、1~1.2mm程度である。
MEMS素子3は、電子部品2の主面2aに搭載されている。MEMS素子3と電子部品2とは、例えば、シリコーン樹脂及びダイアタッチフィルムなどの応力緩和材(図示せず)によって接合されているがこれに限定されない。
MEMS素子3の主面3aには、複数の電極パッド34が設けられている。電極パッド34は、基板1の電極パッド11に導通接合している(電気的に接続している)電極として用いられる。電極パッド34には、配線4がボンディングされている。電極パッド34は、例えば、Al又はアルミニウム合金などの金属からなり、例えば、スパッタリング又はメッキによって形成される。電極パッド34は、電極パッド24と同じの材料であっても異なる材料であってもよい。本実施形態では、スパッタリングによって形成されたAl層を電極パッド34とする。
基板30は、半導体層を含み、半導体層としては、例えば、シリコン層等が挙げられる。基板30は、例えば、シリコン層のみからなってもよいし、酸化シリコン層などの酸化膜とシリコン層の積層膜からなってもよい。
図4に示すように、基板30の内部にはMEMS素子3の中空部360が設けられている。また、中空部360周囲の、基板30の一部分は、MEMS素子3の可動部340である。さらに、基板30にはMEMS素子3の固定部370設けられている。
可動部340は、z方向において中空部360と重畳し、気圧を検出すべくz方向に可動する。本実施形態において、可動部340は、z方向から見て矩形状である。可動部340の膜厚Tは、中空部360内の気圧と可動部340を挟んだ基板30の外部の気圧との気圧差によって形状が変形可能な厚さであればよく、例えば、5~15μmである。
中空部360は、基板30内に設けられた空洞であり、本実施形態においては、密閉されている。中空部360は、真空であってもよい。また、本実施形態においては、中空部360は、z方向視において矩形状であるが、これに限られない。中空部360の深さ(z方向寸法)は、例えば、5~15μmである。
固定部370は、可動部340を支持する部位であり、可動部340が動作する際に、基板1に対して固定された部位である。本実施形態において、基板30のうち可動部340及び中空部360以外の部分を固定部370とする。
本実施形態において、可動部340及び固定部370は、互いの境界に接合部を有さない、同一、かつ、単一の半導体からなり、例えば、シリコンからなる。可動部340は、領域330に凹部を有している。凹部は、可動部340のうちz方向視において中空部360と重畳する領域に位置し、z方向になだらかに凹んでいる。
凹部は、後述の製造方法で説明するように、熱処理によって溶融した基板の一部が溝部を塞ぐことによって形成される。溝部を塞いだだけでは、可動部340の膜厚Tが薄いため、当該膜厚Tを大きくするために可動部340上に層間膜350を設けてもよい。本実施形態では、層間膜350を設ける場合、層間膜350は可動部340の一部として機能する領域335を有する。よって、可動部340は、基板30の領域330及び層間膜350の領域335を有する。また、MEMS素子3の主面3aは、層間膜350のz1方向の面である。本明細書等において、「平坦面」とは、平均面粗さが0.5μm以下の表面を含む。なお、平均面粗さは、例えば、JIS B 0601:2013やISO 25178に準拠して求めることができる。層間膜350は、例えば、基板30と同様の材料を用いることができ、シリコンからなってもよい。層間膜350を設けると、層間膜350上に設けられる保護膜(図示せず)等が形成される面は平坦面であり、保護膜の被覆性が向上するため好ましい。
MEMS素子3は、中空部360内の気圧と可動部340を挟んだ基板30の外部の気圧との差で変形する可動部340の形状(歪み具合)に応じた電気信号を生成して、電子部品2に出力する。MEMS素子3は、図3に示すように、可動部340の変形に応じて抵抗値が変化するゲージ抵抗320が設けられている。
参照用素子9は、気圧を検出するための気圧センサとして構成されている。参照用素子9は、気圧を検出し、その検出結果を電気信号として電子部品2に出力する。電子部品2に入力された、MEMS素子3が検知した変化と参照用素子9が検知した変化の差を基に、電子部品2はMEMS素子3が検出した気圧の変化を補正する。図3に示すように、参照用素子9は、主面9a及び実装面9bを有する参照用基板90を備える。主面9a及び実装面9bは、参照用基板90の厚さ方向(z方向)において互いに反対側を向いている。主面9aは、z1方向を向く面である。実装面9bは、z2方向を向く面であり、参照用基板90を電子部品2に実装する際に利用される面である。本実施形態において、参照用素子9の寸法は、例えば、MEMS素子3と同一である。
参照用素子9は、MEMS素子3が検知した変化と比較して外気圧の変化のみが異なるように構成されている。例えば、参照用素子9の参照用基板90は、MEMS素子3の基板30と同一の材料であり、かつ、MEMS素子3のような中空部360内の気圧と基板30の外部の気圧との気圧差によらず形状が変形可能である部分を有する、つまり、図5に示すように、参照用基板90は、基板30と同一の材料及び同一の形状であり、かつ、中空部360を有さない。言い換えると、参照用素子9とMEMS素子3の違いは中空部360を有するか否かである。
参照用素子9は、電子部品2の主面2aに搭載されている。参照用素子9と電子部品2とは、例えば、シリコーン樹脂及びダイアタッチフィルムなどの応力緩和材(図示せず)によって接合されているがこれに限定されない。
参照用素子9の主面9aには、複数の電極パッド94が設けられている。電極パッド94は、基板1の電極パッド11に導通接合している(電気的に接続している)電極として用いられる。電極パッド94には、配線4がボンディングされている。電極パッド94は、例えば、Al又はアルミニウム合金などの金属からなり、例えば、スパッタリング又はメッキによって形成される。電極パッド94は、電極パッド34と同じの材料であるが、電極パッド24と同じの材料であっても異なる材料であってもよい。本実施形態では、スパッタリングによって形成されたAl層を電極パッド94とする
参照用基板90は、半導体層を含み、半導体層としては、例えば、シリコン層等が挙げられる。参照用基板90は、例えば、シリコン層のみからなってもよいし、酸化シリコン層などの酸化膜とシリコン層の積層膜からなってもよい。
また、MEMS素子3及び参照用素子9は保護膜によって覆われていてもよい。保護膜で覆うことによりMEMS素子3及び参照用素子9の内部を保護することができる。保護膜としては、例えば、樹脂、絶縁膜等が挙げられる。
配線4は、基板1の電極パッド11を、電子部品2の電極パッド24、MEMS素子3の電極パッド34、及び参照用素子9の電極パッド94とそれぞれ導通させ、例えば、Au等の金属からなる。なお、配線4の素材は限定されず、例えばAl、Cuなどであってもよい。配線4は電極パッド11、電極パッド24、電極パッド34、及び電極パッド94にボンディングされている。
カバー6は、金属製の箱形状の部材であり、電子部品2、MEMS素子3、配線4、及び参照用素子9を囲うようにして、基板1の搭載面1aに接合材7によって接合されている。図示された例においては、カバー6は、平面視において矩形状である。なお、カバー6は金属以外の素材であってもよい。また、カバー6の製造方法は特に限定されない。カバー6と基板1との間の空間は、中空又はシリコーン樹脂などの柔らかい樹脂で充填された状態になっている。
カバー6は、図1及び図3に示すように、開口部61及び延出部62を有する。開口部61は、内部に外気を取り入れるためのものである。開口部61が設けられ、中空又は柔らかい樹脂で充填された状態になっていることで、MEMS素子3及び参照用素子9はMEMSモジュールA1の周囲の気圧(例えば、大気圧)を検出することができ、電子部品2の温度センサはMEMSモジュールA1の周囲の気温を検出することができる。本実施形態では、開口部61は、MEMS素子3のz1方向側の位置に1つだけ配置されている。なお、開口部61の数は、特に限定されない。延出部62は、開口部61の端縁から延出しており、平面視において開口部61の少なくとも一部と重なる。延出部62は、開口部61の端縁から離れるほどz2方向に位置し、基板1に近づくように傾斜している。また、図示された構成においては、延出部62の先端は、平面視において電子部品2及びMEMS素子3を避けた位置に設けられている。また、延出部62の根元は、MEMS素子3と重畳する位置に設けられている。なお、延出部62は設けなくてもよい。
次に、MEMSモジュールA1の製造方法について説明する。
まず、MEMSモジュールA1におけるMEMS素子3の製造方法について説明する。
図6に示すように、半導体層を備える基板30を準備する。当該半導体層としては、例えば、シリコン層が挙げられる。基板30の厚さは、例えば、700~800μm程度である。
次に、図7に示すように、基板30に複数の溝部31を形成する。溝部31は、例えば、ボッシュ法等の深掘りエッチングにより形成することができる。なお、複数の溝部31の寸法等の一例を挙げると、z方向視において円形状である溝部31の直径が0.2~0.8μm、隣り合う溝部31のピッチ(中心間距離)が0.4~1.4μmである。また、本実施形態において、複数の溝部31のz方向視における寸法は、略同一である。
次に、図8に示すように、溝部31の底面から溝部31の深さ方向に垂直な方向に基板30をエッチングして、複数の溝部31をつなぐ中空部360を形成する(中空部形成工程)。中空部形成工程において、z方向と直角である断面積が徐々に大きくなるように等方性エッチングを行う。これにより、溝部31を形成する工程と中空部形成工程とを同一の処理によって連続して行うことが可能であり、効率よく中空部360を形成することができる。
次に、図9に示すように、基板30に対して水素を含む雰囲気下で熱処理(例えば、1100~1200℃)を行い、熱処理によって溶融した基板30の一部が溝部31を塞ぐ。これにより、中空部360が密閉される。また、同時に基板30の領域330が可動部340の一部となる(可動部形成工程)。本製造方法では、可動部340及び中空部360を形成するために、異なる複数の部材を接合する工程が不要である。これにより、接合箇所において密閉性が低下するおそれがないという利点がある。また、中空部360を形成するために、例えば、基板30を貫通するような過大な溝部を設ける必要がないという利点がある。
可動部形成工程において、熱マイグレーションを用いて半導体層を部分的に移動させることにより複数の溝部31を塞ぐ。このため、可動部340は、半導体層の材料のみからなる部位であり、同じく半導体層の材料からなる固定部370と、接合部を介することなく一体的に繋がった構成となる。これにより、中空部360の密閉性を高めることができる。
また、可動部340は、領域330に凹部を有している。可動部340の膜厚Tを大きくするため、図10に示すように、z1方向を向く基板30の主面(凹部)に層間膜350を形成する。層間膜350は可動部340の一部として機能する領域335を有する。よって、可動部340は、基板30の領域330及び層間膜350の領域335を有する。層間膜350は、例えば、CVD法により堆積したシリコン層を用いることができる。層間膜350により、層間膜350上に設けられる保護膜等が形成される面は平坦面となり、保護膜等の被覆性が向上する。
以上の工程により、MEMS素子3を製造することができる。
次に、MEMSモジュールA1における参照用素子9の製造方法について説明する。
MEMS素子3と同様に、半導体層を備える参照用基板90を準備する。当該半導体層としては、例えば、シリコン層が挙げられる。参照用基板90の厚さは、例えば、700~800μm程度である。
次に、MEMS素子3と同様に、参照用基板90を覆う層間膜350を形成する。
以上の工程により、MEMS素子3の中空部360が設けられていない素子である参照用素子9を製造することができる。
次に、図3に示すように、基板1に電子部品2を搭載し、電子部品2にMEMS素子3及び参照用素子9を搭載する。さらに、基板1の電極パッド11と、電子部品2の電極パッド24と、MEMS素子3の電極パッド34と、参照用素子9の電極パッド94と、を導通させる配線4を形成し、最後にカバー6と基板1とを接合材7によって接合する。
以上の工程により、MEMSモジュールA1を製造することができる。MEMSモジュールA1は、MEMS素子3と、MEMS素子3が検知した変化と比較して外気圧の変化のみが異なるように構成されている参照用素子9と、を備えることにより、電子部品2に入力された、MEMS素子3が検知した変化と参照用素子9が検知した変化の差を基に、電子部品2はMEMS素子3が検出した気圧の変化を補正することができる。
<MEMSモジュールA1の動作例>
以下に、MEMSモジュールA1の動作の一例について説明する。なお、以下の動作例に限定されるものではない。
図19は、上述のMEMSモジュールA1の等価回路図である。以下の説明において、具体的に、MEMSモジュールA1を用いて説明する。
MEMSモジュールA1のMEMS素子3は、例えば、4つのゲージ抵抗320を備える。ゲージ抵抗は、隣り合うゲージ抵抗と電気的に接続している。また、ゲージ抵抗同士が接続している4つの接続点があり、1つ目は、電源端子VDDに接続し、2つ目は、接地端子GNDに接続し、3つ目は、電子部品2の入力端子INP1に接続し、4つ目は、電子部品2の入力端子INN1に接続している。
同様に、MEMSモジュールA1の参照用素子9は、例えば、4つのゲージ抵抗320を備える。ゲージ抵抗同士が接続している4つの接続点があり、1つ目は、電源端子VDDに接続し、2つ目は、接地端子GNDに接続し、3つ目は、電子部品2の入力端子INP2に接続し、4つ目は、電子部品2の入力端子INN2に接続している。
電子部品2は、電源端子VDD及び接地端子GNDと接続している。電子部品2には、MEMS素子3及び参照用素子9の検出結果が入力端子(INP1、INN1、INP2、INN2)に入力される。入力端子INP1に入力される電圧をVINP1、入力端子INN1に入力される電圧をVINN1、入力端子INP2に入力される電圧をVINP2、及び入力端子INN2に入力される電圧をVINN2とする。
電子部品2は、MEMS素子3が検知した変化(VINP1とVINN1との差)と参照用素子9が検知した変化(VINP2とVINN2との差)の差を基にMEMS素子3が検出した気圧の変化を補正することができる。したがって、MEMSモジュールA1は、外気圧の変化を精度よく導出することができる。
本実施形態によれば、MEMS素子3と、MEMS素子3が検知した変化と比較して外気圧の変化のみが異なるように構成されている参照用素子9と、を備えるMEMSモジュールA1は、外気圧の変化を精度よく導出することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態に係るMEMSモジュールA2について説明する。
図11は、MEMSモジュールA2を示す要部斜視図である。図12は、MEMSモジュールA2を示す断面図である。本実施形態に係るMEMSモジュールA2が第1の実施形態に係るMEMSモジュールA1と異なる点は、電子部品2A、MEMS素子3A、及び参照用素子9Aが1つのチップ(基板30A)に設けられている点である。つまり、MEMSモジュールA2の参照用基板は、基板30Aの一部である。本実施形態において、第1の実施形態と共通する点(例えば、基板1、複数の配線4、カバー6、及び接合材7等)は第1の実施形態の説明を援用し、以下、異なる点について説明する。
電子部品2A、MEMS素子3A、及び参照用素子9Aは、基板30Aに形成されている。また、y方向において、電子部品2A、MEMS素子3A、及び参照用素子9Aは互いに離間している。具体的には、y方向において、参照用素子9Aは、電子部品2A及びMEMS素子3Aの間に設けられている。電子部品2A、MEMS素子3A、及び参照用素子9Aは、基板30Aに形成されているため、工程を簡略化することができる。
また、電子部品2A、MEMS素子3A、及び参照用素子9Aと基板1とは、例えば、シリコーン樹脂及びダイアタッチフィルムなどの応力緩和材によって接合されている。当該応力緩和材は、電子部品2A、MEMS素子3A、及び参照用素子9Aが1つのチップ(基板30A)に形成されているため、十分に厚くして外部からの応力がMEMS素子3Aの可動部340Aに及ぼす影響を抑制することができる。例えば、応力緩和材の厚さ(z方向の寸法)が35μm以上であると、外部からの応力が可動部340Aに及ぼす影響を抑制することができる。また、応力緩和材の厚さが大きくなるにつれて外部からの応力が小さくなり、80μmを超えると外部からの応力は限りなく小さくなる。よって、応力緩和材の厚さ(z方向の寸法)は、例えば、35~80μmであると好ましく、45~70μmであるとより好ましい。
基板30Aは、第1の実施形態の基板30と同様の材料を用いることができる。可動部340A、中空部360A、及び固定部370Aは、第1の実施形態の可動部340、中空部360、及び固定部370の説明を援用することができる。
次に、MEMSモジュールA2の製造方法について説明する。
まず、半導体層を備える基板30Aを準備する。次に、図13に示すように、基板30Aに複数の溝部31Aを形成する。溝部31Aは、例えば、ボッシュ法等の深掘りエッチングにより形成することができる。なお、複数の溝部31Aの寸法等の一例を挙げると、z方向視において円形状である溝部31Aの直径が0.2~0.8μm、隣り合う溝部31のピッチ(中心間距離)が0.4~1.4μmである。また、本実施形態において、複数の溝部31Aのz方向視における寸法は、略同一である。
次に、図14に示すように、溝部31Aの底面から溝部31Aの深さ方向に垂直な方向に基板30Aをエッチングして、複数の溝部31Aをつなぐ中空部360Aを形成する(中空部形成工程)。中空部形成工程において、z方向と直角である断面積が徐々に大きくなるように等方性エッチングを行う。これにより、溝部31Aを形成する工程と中空部形成工程とを同一の処理によって連続して行うことが可能であり、効率よく中空部360Aを形成することができる。
次に、基板30Aに対して水素を含む雰囲気下で熱処理(例えば、1100~1200℃)を行い、熱処理によって溶融した基板30Aの一部が溝部31Aを塞ぐ。これにより、中空部360Aが密閉される。また、同時に基板30Aの領域330Aが可動部340Aの一部となる(可動部形成工程)。
また、可動部340Aは、領域330Aに凹部を有している。可動部340Aの膜厚Tを大きくするため、図14に示すように、z1方向を向く基板30Aの主面(凹部)に層間膜350Aを形成する。層間膜350Aは可動部340Aの一部として機能する領域335Aを有する。よって、可動部340Aは、基板30Aの領域330A及び層間膜350Aの領域335Aを有する。層間膜350Aは、例えば、CVD法により堆積したシリコン層を用いることができる。層間膜350Aにより、層間膜350A上に設けられる保護膜等が形成される面は平坦面となり、保護膜等の被覆性が向上する。
以上の工程により、MEMS素子3A及び参照用素子9Aを製造することができる。
さらに、可動部340Aの厚さ方向に対して垂直な方向(y方向)において、参照用素子9Aが形成される領域と離間する領域の基板30A及び層間膜350の内部に複数の配線(図示せず)及び複数の電極層(図示せず)を形成する。
以上の工程により、電子部品2Aを製造することができる。さらに、基板1の電極パッド11と、電子部品2Aの電極パッド24と、MEMS素子3Aの電極パッド34と、参照用素子9Aの電極パッド94と、を導通させる配線4を形成し、最後にカバー6と基板1とを接合材7によって接合することによって電子部品2A、MEMS素子3A、及び参照用素子9Aが1つのチップ(基板30A)に形成されているMEMSモジュールA2を製造することができる。MEMSモジュールA2は、MEMS素子3Aと、MEMS素子3Aが検知した変化と比較して外気圧の変化のみが異なるように構成されている参照用素子9Aと、を備えることにより、電子部品2Aに入力された、MEMS素子3Aが検知した変化と参照用素子9Aが検知した変化の差を基に、電子部品2AはMEMS素子3Aが検出した気圧の変化を補正することができる。
<MEMSモジュールA2の動作例>
以下に、MEMSモジュールA2の動作の一例について説明する。なお、以下の動作例に限定されるものではない。
図20は、上述のMEMSモジュールA2の等価回路図である。上述のように、MEMSモジュールA2がMEMSモジュールA1と異なる点は、電子部品2A、MEMS素子3A、及び参照用素子9Aが1つのチップ(基板30A)に設けられている点であり、回路構成においてはMEMSモジュールA1と同様である。このため、MEMSモジュールA2の等価回路図は、上述のMEMSモジュールA1の等価回路図の説明を援用することができる。
本実施形態によれば、MEMS素子3Aと、MEMS素子3Aが検知した変化と比較して外気圧の変化のみが異なるように構成されている参照用素子9Aと、を備えるMEMSモジュールA2は、外気圧の変化を精度よく導出することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態に係るMEMSモジュールA3について説明する。
図15は、MEMSモジュールA3を示す要部斜視図である。図16は、MEMSモジュールA3を示す断面図である。本実施形態に係るMEMSモジュールA3が第1の実施形態に係るMEMSモジュールA1と異なる点は、参照用素子9BがMEMS素子3Bと同一の構造である点、参照用基板90の周囲の空間と基板30の周囲の空間が分離壁65により隔離され、参照用基板90の周囲の空間の圧力と基板30の周囲の空間の圧力が互いに異なる点、具体的には参照用素子9Bが外気から隔離されている空間に位置している点である。本実施形態において、第1の実施形態と共通する点(例えば、基板1、複数の配線4、及び接合材7等)は第1の実施形態の説明を援用し、以下、異なる点について説明する。
参照用素子9Bは、基板1の搭載面1aに搭載されている。参照用素子9Bと基板1とは、シリコーン樹脂及びダイアタッチフィルムなどの応力緩和材(図示せず)によって接合されているがこれに限定されない。
また、電子部品2Bは、基板1の搭載面1aに搭載されている。MEMS素子3Bは、電子部品2Bの主面2aに搭載されている。電子部品2Bと基板1とは、電極であるバンプ(図示せず)によって接合されているがこれに限定されない。MEMS素子3Bと電子部品2Bとは、シリコーン樹脂及びダイアタッチフィルムなどの応力緩和材(図示せず)によって接合されているがこれに限定されない。
カバー6Aは、金属製の箱形状の部材であり、電子部品2B、MEMS素子3B、配線4、及び参照用素子9Bを囲うようにして、基板1の搭載面1aに接合材7によって接合されている。示された例においては、カバー6Aは、平面視において矩形状である。なお、カバー6Aは金属以外の素材であってもよい。また、カバー6Aの製造方法は特に限定されない。カバー6Aと基板1との間の空間は、中空又はシリコーン樹脂などの柔らかい樹脂で充填された状態になっている。
カバー6Aは、図16に示すように、開口部61、延出部62、開口部63、延出部64、及び分離壁65を有する。開口部63及び延出部64については、開口部61及び延出部62の説明を援用することができる。また、電子部品2B及びMEMS素子3Bと、参照用素子9Bとは、カバー6Aの分離壁65によって分離されている。参照用素子9Bは、延出部64を閉じることにより外気から隔離することができる。つまり、参照用素子9Bの周囲の空間の圧力は、外気から隔離されていないMEMS素子3Bの周囲の空間の圧力と異なる。
外気から隔離されている空間は、真空状態であってもよい。真空状態にすることにより、外気温度の変化による該空間の熱膨張を抑制することができ、隔離した参照用素子9Bの周囲の空間の圧力が、熱膨張及び収縮によって変動してしまうことを抑制することができる。なお、このとき、MEMSモジュールA3が受ける温度の影響は、電子部品2Bの温度センサによって補正される。
また、外気から隔離されている空間は、大気雰囲気であってもよい。大気雰囲気にすることにより、MEMSモジュールA3が受ける温度の影響も参照用素子9Bの検知した変化を基に電子部品2Bによって補正することができる。
電子部品2Bは、第1の実施形態の電子部品2の説明を援用することができる。
次に、MEMSモジュールA3の製造方法について説明する。
第1の実施形態において説明したMEMS素子3のようにMEMS素子3B及び参照用素子9Bを製造する。次に、図16に示すように、基板1に電子部品2B及び参照用素子9Bを搭載し、電子部品2BにMEMS素子3Bを搭載する。さらに、基板1の電極パッド11と、電子部品2Bの電極パッド24と、MEMS素子3Bの電極パッド34と、参照用素子9Bの電極パッド94と、を導通させる配線4を形成し、最後にカバー6Aと基板1とを接合材7によって接合することによってMEMSモジュールA3を製造することができる。MEMSモジュールA3は、MEMS素子3Bと、MEMS素子3Bと同一の構造の参照用素子9Bと、を備え、参照用素子9Bを外気から隔離させることにより、電子部品2Bに入力された、MEMS素子3Bが検知した変化と参照用素子9Bが検知した変化の差を基に、電子部品2BはMEMS素子3Bが検出した気圧の変化を補正することができる。
MEMSモジュールA3の動作の一例は、上述のMEMSモジュールA1及びMEMSモジュールA2の動作の説明を援用することができる。
本実施形態によれば、MEMS素子3Bと、MEMS素子3Bと同一の構造の参照用素子9Bと、を備え、参照用素子9Bを外気から隔離させるMEMSモジュールA3は、外気圧の変化を精度よく導出することができる。
(第4の実施形態)
本実施形態に係るMEMSモジュールA4について説明する。
図17は、MEMSモジュールA4を示す断面図である。本実施形態に係るMEMSモジュールA4が第1の実施形態に係るMEMSモジュールA1と異なる点は、MEMS素子3Cと参照用素子9Cが1つのチップ(基板30B)に設けられている点である。本実施形態において、第1の実施形態と共通する点(例えば、基板1、複数の配線4、カバー6、及び接合材7等)は第1の実施形態の説明を援用し、以下、異なる点について説明する。
MEMS素子3C及び参照用素子9Cは、基板30Bに形成されている。具体的には、y方向において、MEMS素子3C及び参照用素子9Cは、基板30Bに形成されているため、工程を簡略化することができる。
基板30Bは、第1の実施形態の基板30と同様の材料を用いることができる。電子部品2Cは、第1の実施形態の電子部品2の説明を援用することができる。MEMS素子3C及び参照用素子9Cは、第2の実施形態のMEMS素子3A及び参照用素子9Aの説明を援用することができる。
次に、MEMSモジュールA4の製造方法について説明する。
第2の実施形態において説明したMEMS素子3A及び参照用素子9AのようにMEMS素子3C及び参照用素子9Cを製造する。次に、図17に示すように、基板1に電子部品2Cを搭載し、電子部品2CにMEMS素子3C及び参照用素子9Cを搭載する。基板1の電極パッド11と、電子部品2Cの電極パッド24と、MEMS素子3Cの電極パッド34と、参照用素子9Cの電極パッド94と、を導通させる配線4を形成し、最後にカバー6と基板1とを接合材7によって接合することによってMEMS素子3C及び参照用素子9Cが1つのチップ(基板30B)に形成されているMEMSモジュールA4を製造することができる。MEMSモジュールA4は、MEMS素子3Cと、MEMS素子3Cが検知した変化と比較して外気圧の変化のみが異なるように構成されている参照用素子9Cと、を備えることにより、電子部品2Cに入力された、MEMS素子3Cが検知した変化と参照用素子9Cが検知した変化の差を基に、電子部品2CはMEMS素子3Cが検出した気圧の変化を補正することができる。
MEMSモジュールA4の動作の一例は、上述のMEMSモジュールA1及びMEMSモジュールA2の動作の説明を援用することができる。
本実施形態によれば、MEMS素子3Cと、MEMS素子3Cが検知した変化と比較して外気圧の変化のみが異なるように構成されている参照用素子9Cと、を備えるMEMSモジュールA4は、外気圧の変化を精度よく導出することができる。
(第5の実施形態)
本実施形態に係るMEMSモジュールA5について説明する。
図18は、MEMSモジュールA5を示す断面図である。本実施形態に係るMEMSモジュールA5が第2の実施形態に係るMEMSモジュールA2と異なる点は、電子部品2Dが、MEMS素子3D及び参照用素子9Dの間に設けられている点である。本実施形態において、第2の実施形態と共通する点(例えば、基板1、複数の配線4、カバー6、及び接合材7等)は第2の実施形態の説明を援用し、以下、異なる点について説明する。
電子部品2DがMEMS素子3D及び参照用素子9Dの間に設けられていることにより、MEMS素子3Dの条件(MEMS素子3Dと接続している配線4等の配置による条件)と参照用素子9Dの条件(参照用素子9Dと接続している配線4等の配置による条件)をより近づけることができるため、MEMSモジュールA5は、外気圧の変化をより精度よく導出することができる。
電子部品2D、MEMS素子3D、及び参照用素子9Dは、第2の実施形態の電子部品2A、MEMS素子3A、及び参照用素子9Aの説明を援用することができる。
MEMSモジュールA5は、第2の実施形態において電子部品2A、MEMS素子3A、及び参照用素子9Aの位置が異なるのみであるため、MEMSモジュールA5の製造方法の説明は割愛する。
MEMSモジュールA5の動作の一例は、上述のMEMSモジュールA1及びMEMSモジュールA2の動作の説明を援用することができる。
本実施形態によれば、MEMS素子3Dと、MEMS素子3Dが検知した変化と比較して外気圧の変化のみが異なるように構成されている参照用素子9Dと、を備えるMEMSモジュールA5は、外気圧の変化を精度よく導出することができる。
(その他の実施形態)
上述のように、一実施形態について記載したが、開示の一部をなす論述及び図面は例示的なものであり、限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替の実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。このように、本実施形態は、ここでは記載しない様々な実施形態等を含む。
1、30、30A、30B 基板
1a 搭載面
1b、2b、3b、9b 実装面
1A 基材
1B 配線部
1C 絶縁層
2、2A、2B、2C、2D 電子部品
2a、3a、9a 主面
3、3A、3B、3C、3D MEMS素子
4 配線
6、6A カバー
7 接合材
9、9A、9B、9C、9D 参照用素子
11、24、34、94 電極パッド
31、31A 溝部
330、330A、335、335A 領域
19 裏面パッド
61、63 開口部
62、64 延出部
65 分離壁
90 参照用基板
100搭載面部
320 ゲージ抵抗
340、340A 可動部
350、350A 層間膜
360、360A 中空部
370、370A 固定部
A1、A2、A3、A4、A5 MEMSモジュール

Claims (20)

  1. 内部に中空部が形成されている第1の基板を備えるMEMS素子であって、前記中空部周囲の、前記第1の基板の一部分である可動部を有し、前記可動部は、前記中空部の内部の気圧と、前記可動部を挟んだ前記第1の基板の外部の気圧との気圧差によって形状が変形可能である、前記MEMS素子と、
    前記第1の基板と同一の材料であり、かつ、前記気圧差によらず形状が変形可能である部分を有する参照用基板を備える参照用素子と、
    前記MEMS素子が検知した変化と前記参照用素子が検知した変化の差を基に前記MEMS素子が検出した気圧の変化を補正する電子部品と、を備える、MEMSモジュール。
  2. 前記参照用基板は、前記第1の基板と同一の形状であり、かつ、前記中空部を有さない、請求項1に記載のMEMSモジュール。
  3. 前記電子部品は、第2の基板に形成されており、
    前記第2の基板上に、前記MEMS素子及び前記参照用素子が搭載されており、
    前記可動部の厚さ方向に対して垂直な方向において、前記電子部品及び前記参照用素子は互いに離間している、請求項1又は2に記載のMEMSモジュール。
  4. 前記参照用素子は、前記参照用基板に形成されており、
    前記第2の基板上に前記参照用基板が位置している、請求項3に記載のMEMSモジュール。
  5. 前記参照用基板は、前記第1の基板の一部であり、
    前記参照用素子及び前記電子部品は、それぞれ前記第1の基板に形成されており、
    前記可動部の厚さ方向に対して垂直な方向において、前記参照用素子は、前記電子部品及び前記MEMS素子のそれぞれと互いに離間している、請求項1に記載のMEMSモジュール。
  6. 前記参照用基板は、前記第1の基板と同一の構造であり、
    前記参照用基板の周囲の空間の圧力と前記第1の基板の周囲の空間の圧力が互いに異なる、請求項1に記載のMEMSモジュール。
  7. 前記参照用素子は、前記参照用基板に形成されており、
    前記電子部品は、第2の基板に形成されており、
    前記第2の基板上に、前記第1の基板が搭載されており、
    前記参照用素子が形成されている前記参照用基板は、外気から隔離されている空間に位置している、請求項1又は6に記載のMEMSモジュール。
  8. 前記外気から隔離されている空間は、真空状態である、請求項7に記載のMEMSモジュール。
  9. 前記外気から隔離されている空間は、大気雰囲気である、請求項7に記載のMEMSモジュール。
  10. 前記第1の基板はシリコンからなる、請求項1~9のいずれか1項に記載のMEMSモジュール。
  11. 第1の半導体層を備える第1の基板を準備し、
    前記第1の基板に含まれる第1の半導体層に複数の溝部を形成し、
    前記溝部の底面から前記溝部の深さ方向に垂直な方向に前記第1の半導体層をエッチングして、前記複数の溝部をつなぎ、前記第1の半導体層に対して熱処理を行い、前記熱処理によって溶融した前記第1の半導体層の一部が前記溝部を塞いで形成した中空部及び前記中空部周囲の、前記第1の基板の一部分である可動部を有するMEMS素子を形成し、
    前記可動部は、前記中空部の内部の気圧と、前記可動部を挟んだ前記第1の基板の外部の気圧との気圧差によって形状が変形可能であり、
    前記第1の基板と同一の材料であり、かつ、前記気圧差によらず形状が変形可能である部分を有する参照用基板を備える参照用素子を形成し、
    前記MEMS素子が検知した変化と前記参照用素子が検知した変化の差を基に前記MEMS素子が検出した気圧の変化を補正する電子部品を形成する、MEMSモジュールの製造方法。
  12. 前記参照用基板は、前記第1の基板と同一の形状であり、かつ、前記中空部を有さない、請求項11に記載のMEMSモジュールの製造方法。
  13. さらに第2の半導体層を備える第2の基板を準備し、
    前記参照用基板に、前記参照用素子を形成し、
    前記第2の基板に、前記電子部品を形成し、
    前記第2の基板上に、前記第1の基板及び前記参照用基板をそれぞれ搭載し、
    前記溝部の深さ方向に対して垂直な方向において、前記第1の基板及び前記参照用基板は互いに離間している、請求項11又は12に記載のMEMSモジュールの製造方法。
  14. 前記参照用基板は、前記第1の基板の一部であり、
    前記参照用基板に、前記参照用素子を形成し、
    前記第1の基板に、前記電子部品を形成し、
    前記溝部の深さ方向に対して垂直な方向において、前記参照用素子は、前記電子部品及び前記MEMS素子のそれぞれと互いに離間している、請求項11又は12に記載のMEMSモジュールの製造方法。
  15. 前記参照用基板は、前記第1の基板と同一の構造であり、
    前記参照用基板の周囲の空間の圧力と前記第1の基板の周囲の空間の圧力が互いに異なる、請求項11に記載のMEMSモジュールの製造方法。
  16. さらに第2の半導体層を備える第2の基板を準備し、
    前記参照用基板に、前記参照用素子を形成し、
    前記第2の基板に、前記電子部品を形成し、
    前記第2の基板上に、前記第1の基板を搭載し、
    前記参照用素子が形成されている前記参照用基板を外気から隔離する、請求項11又は15に記載のMEMSモジュールの製造方法。
  17. 前記外気から隔離されている空間は、真空状態である、請求項16に記載のMEMSモジュールの製造方法。
  18. 前記外気から隔離されている空間は、大気雰囲気である、請求項16に記載のMEMSモジュールの製造方法。
  19. 前記中空部は、深掘りエッチング及び等方性エッチングにより形成する、請求項11~18のいずれか1項に記載のMEMSモジュールの製造方法。
  20. 前記熱処理は、1100~1200℃で行い、前記第1の半導体層に熱マイグレーション現象を生じさせて前記溝部を塞いで前記中空部を形成する、請求項11~19のいずれか1項に記載のMEMSモジュールの製造方法。
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