JP2023012028A - クロロスルホン化塩化ゴム及びその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 溶解性改良により、作業性、加工性等に優れる塗料・コーティング・接着剤を得ることができるクロロスルホン化塩化ゴムとその製造方法を提供する。【解決手段】 塩素含量60.0重量%以上、硫黄含量が0.2~2.0重量%であることを特徴とするクロロスルホン化塩化ゴム。【選択図】 なし

Description

本発明は接着剤やコーティング剤に用いられるクロロスルホン化塩化ゴム及びその製造法に関する。詳しくは反応性及び金属との相溶性に優れるクロロスルホン化塩化ゴム及びその製造法に関するものである。
塩化ゴムは、耐候性、耐油性、耐薬品性、耐熱性、難燃性、などに優れるポリマーであり、塗料やコーティング、接着剤用途などに用いられている。これらの用途で用いる際の多くは、トルエンやキシレン、クロロホルム等をはじめとした溶剤へ溶解し、配合剤や硬化剤、架橋剤等を配合し溶液として用いられる。この際、塗料やコーティング材、接着剤としての性能向上のためには、各種溶剤や材料との親和性や塗膜の成形性、架橋反応性向上が求められている。塩化ゴムは水分散による懸濁法或いは溶剤に溶解してから塩素化する溶液法にて製造される。その際、塩化ゴム組成の変更等による物性改良について検討された例は無い。
日本ゴム協会誌 第27巻第7巻第434~441頁
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は成形性、架橋特性に優れるクロロスルホン化塩化ゴムであり、塗膜性、接着性に優れる塗料、コーティングや接着剤等を作製可能なクロロスルホン化塩化ゴムを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに至ったものである。すなわち本発明は、以下の[1]~[4]である。
[1]塩素含量60.0重量%以上、硫黄含量が0.1~2.0重量%であるクロロスルホン化塩化ゴム。
[2]原料ポリマーを溶剤に溶解させた状態で、塩素化及びクロロスルホン化させるクロロスルホン化塩化ゴムの製造方法。
[3]原料ポリマーが天然ゴム、ポリイソプレン、ポリブタジエン及びクロロプレンゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種である上記[2]のクロロスルホン化塩化ゴムの製造方法
[4]塩素化反応時、溶剤として1,1,2-トリクロロエタンを用いる上記[2]又は[3]に記載のクロロスルホン化塩化ゴムの製造方法。
本発明の一態様であるクロロスルホン化塩化ゴムは、成形性、架橋特性に優れることにより、加工性、作業性に優れる、塗料及びコーティング、接着剤の製造が可能になる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の一態様であるクロロスルホン化塩化ゴムの塩素含有率は良好な接着性、耐油性、耐薬品性、難燃性のため60.0wt%以上が望ましい。更に望ましくは64.0wt%以上70.0wt%以下が好ましい。
本発明の一態様であるクロロスルホン化塩化ゴムの硫黄含有率は良好な接着性、架橋特性のため0.1wt%以上2.0wt%以下が望ましい。更に望ましくは0.3wt%以上1.2wt%以下が好ましい。
本発明の一態様であるクロロスルホン化塩化ゴムは、様々な原料ポリマーを塩素化及びクロロスルホン化して得られるポリマーである。
原料ポリマーとしては例えば、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、EPDM、SBR、NBR等があげられ、これらを単独或いは複数混合して用いることができる。塗料或いはコーティング用途としての性能や加工性、生産性を考えると、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレンが好ましい。
クロロスルホン化塩化ゴムは原料ポリマーを溶剤に溶解させた状態で、適当な温度、圧力条件のもと塩素化及びクロロスルホン化させる溶液法にて製造される。
溶液法での塩素化に用いられる溶剤としては特に限定されるものではないが、溶解性や反応性の点から四塩化炭素、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン、1,1,2-トリクロロエチレン等が挙げられるが、塗膜性、接着性向上の為には1,1,2-トリクロロエタンが好ましい。
本発明一態様であるクロロスルホン化塩化ゴムの製造方法において、塩素化及びクロロスルホン化を行う方法は特に定めるものではなく、例えば、塩素ガス、塩素と亜硫酸ガス、塩素と塩化スルフリル、亜硫酸ガスと塩化スルフリル、塩化スルフリル単独、あるいは塩素と亜硫酸ガスと塩化スルフリルを溶剤に溶解した原料ポリマーと反応させる。また塩素化及びクロロスルホン化の際、必要に応じて反応を促進する触媒等を用いてもよい。触媒としては例えば、アゾ系化合物、有機化酸化物等が挙げられる。アゾ系化合物としては、例えば、α,α’-アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)等が挙げられ、有機化酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化t-ブチル、過安息香酸t-ブチル等が挙げられる。これらのうち、取り扱い上安定性が高いため、好ましくはアゾ化合物であり、適度な塩素化及びクロロスルホン化反応が進行するため、さらに好ましくはα,α’-アゾビスイソブチロニトリルである。更に、必要に応じて助触媒としてのピリジン、キノリン等のアミノ化合物が添加してもよい。
反応温度は、塩素化反応及びクロロスルホン化反応が進行するものであれば特に限定するものではなく、例えば、15~150℃が好ましく、更には60~120℃が好ましい。
反応圧力は、塩素化反応及びクロロスルホン化反応が進行すれば特に限定するものではなく、例えば、0.05~1.0メガパスカルが好ましく、適度な塩素化が進行するために0.1~0.5メガパスカルがさらに好ましい。
塩素化反応終了後、反応溶液中に残存する酸性ガスは窒素等の不活性ガスを導入することによって除去される。除去する際の温度条件は特に限定するものではないが、安定的に効率よく酸の除去を実施するには50~120℃が好ましく、更に80~110℃が好ましい。
残存酸性ガス除去後、得られた溶液に安定性向上の為、酸化防止剤等の添加剤を添加しても良い。使用する添加剤としては特に定めるものではないが、例えばヒンダードフェノール系酸化防止剤、エポキシ樹脂系酸化防止剤等が挙げられ、これらを単独或いは複数を併用してもよい。
得られた溶液についてはそのまま或いは、トルエンやキシレン等の溶剤へ置換し、溶液として用いることもできるが、水蒸気蒸留、ドラムドライヤー、ベント付き押出機、スプレードライヤ等の設備を用いて溶剤とポリマーを分離し、生成物となるポリマーのみを得ることもできる。
得られたクロロスルホン化塩化ゴム溶液或いは生成物を用いて塗料やコーティング、接着剤等を作製することができる。
本発明を以下の実施例により具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
<塩素・硫黄含有率>
クロロスルホン化塩化ゴムの塩素、硫黄含量はJIS K6233(1998年版)に準拠して、酸素燃焼フラスコ法にて測定した。塩素量は試料を燃焼フラスコにて燃焼させ、塩酸として純水に吸収させ、0.05mol/Lの硝酸銀水溶液を用いて、自動滴定装置にて塩素量を測定した。硫黄量は燃焼フラスコにて燃焼させ、過酸化水素水に吸収。酢酸、アルセナゾIII指示薬、イソプロパノール溶液を作製し、自動滴定装置にて硫黄量を測定した。
<製膜性評価>
ポリマー濃度が20wt%となるトルエン溶液を作製。テープ(厚み0.15mm)を両側に張り付けたステンレス(SUS430)板50×50mmに、ドクターブレードを用いてコーティング。r.t×90min+40℃×30min+60℃×30min+80℃×30min+50℃×18hの条件で乾燥。その後、2mm間隔で100マスの格子をカット。テープ剥離後の100マスの剥がれ具合を数えて評価。剥がれ無しが80以上で〇、80未満50以上で△、50未満で×と判定した。
ポリマー30g、メタクリル酸メチル60g、メタクリル酸10g、ベンゾイルパーオキサイド1g、n-ブチルアルデヒドアミン10gを20wt%なるようトルエンに溶解させ、得られた溶液をシリコンウエハー上にドクターブレードを用いて塗布した。50℃、18時間乾燥させた際の塗膜成形性を評価した。
実施例1
1.0リッターのガラス製オートクレーブに1,1,2-トリクロロエタンを720gと天然ゴムRSS#3を36g仕込んだ。内温を80℃まで昇温し、内圧0.25MPaの条件を維持しつつ、反応器に2ml/分の流速で塩化スルフリル、α,α-アゾビスイソブチロニトリルの2.0g/Lの1,1,2-トリクロロエタン溶液を0.2ml/分で連続的に8時間導入後、ピリジンを15mg添加し、更に連続的に3時間導入し反応を行った。反応後は窒素ガスを100ml/分の速度で通液し、残存酸成分を除去した。ビスフェノールAエポキシ樹脂を1.1g添加した。その後、ドラム乾燥機にて溶剤を除去し、クロロスルホン化塩化ゴム組成物を得た。分析の結果、塩素含量64.5重量%、硫黄含量1.0重量%で、製膜性評価結果は93で〇であった。
実施例2
原料の天然ゴムをSMR-Lに変更し、実施例1と同様に塩素化及びクロロスルホン化を行った。得られたクロロスルホン化塩化ゴムの塩素含量は64.8重量%、硫黄含量0,98重量%で、製膜性評価結果は95で〇であった。
実施例3
1.0リッターのガラス製オートクレーブに1,1,2-トリクロロエタンを720gと天然ゴムRSS#3を36g仕込んだ。内温を50℃まで昇温し、内圧0.1MPaの条件を維持しつつ、反応器に6L/分の流速で塩素ガスを連続的に8時間導入した。その後、内温を80℃まで昇温し、ピリジンを15mg添加。内圧0.25MPaの条件で塩化スルフリルを2ml/分の流速で、α―アゾビスイソブチロニトリルの2.0g/Lの1,1,2-トリクロロエタン溶液を0.2ml/分で連続的に1時間導入した。反応後は窒素ガスを100ml/分の速度で通液し残存酸成分を除去した。ヒンダードフェノール系酸化防止剤を1.1g添加した。その後、ドラム乾燥機にて溶剤を除去し、クロロスルホン化塩化ゴム組成物を得た。分析の結果、塩素含量65.5重量%、硫黄含量0.4重量%で、製膜性評価結果は86で〇であった。
比較例1
塩素化剤を塩化スルフリルから塩素ガスに変更した以外は、実施例1と同等の方法で反応を実施した。得られたポリマーの塩素含量は64.8重量%で、硫黄含量は検出下限以下であり、製膜性評価結果は58で△であった。
比較例2
ピリジン添加前の塩化スルフリル導入時間を2時間に変更した以外は、実施例1と同様の条件で反応を実施した。得られたポリマーの塩素含量は40.1重量%、硫黄含量は1.0重量%であり、製膜性評価結果は43で×であった。
本発明のクロロスルホン化塩化ゴムは塗膜性、架橋性に優れる為、加工性、作業性に優れる、塗料及びコーティング、接着剤の製造が可能になる。

Claims (4)

  1. 塩素含量60.0重量%以上、硫黄含量が0.2~2.0重量%であるクロロスルホン化塩化ゴム。
  2. 原料ポリマーを溶剤に溶解させた状態で、塩素化及びクロロスルホン化させるクロロスルホン化塩化ゴムの製造方法。
  3. 原料ポリマーが天然ゴム、ポリイソプレン、ポリブタジエン及びクロロプレンゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項2記載のクロロスルホン化塩化ゴムの製造方法。
  4. 塩素化反応時、溶剤として1,1,2-トリクロロエタンを用いる請求項2又は3に記載のクロロスルホン化塩化ゴムの製造方法。
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