JP2023012013A - 柱梁接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノンダイアフラム形式の架構において、通しダイアフラム形式の架構或いは内ダイアフラム形式の架構と同程度の剛性を有する柱梁接合構造を提供する。【解決手段】柱梁接合構造10は、柱シャフト11A、11Bと、梁13と、仕口コア12と、水平ハンチ31と、を備える。仕口コア12は、仕口コア12の板厚tpと、柱シャフト11A、11Bの外径Bcとの関係が、tp≧(Bc/10)+5となるように形成され、仕口コア12の余長部15の余長eと、柱シャフト11A、11Bの外径Bcとの関係が、e≧Bc/4となるように形成される。水平ハンチ31は、水平ハンチ31の幅方向の長さWと、仕口コア12の平板部12sの幅方向の長さW1との関係が、W≧W1となるように形成され、水平ハンチ31の長さ方向の長さLと、柱シャフト11A、11Bの外径Bc及びフランジ13aの幅方向の長さW2と、の関係が、L≧Bc-W2となるように形成される。【選択図】図2

Description

本発明は、角形鋼管によって構成される柱部と、H形鋼によって構成される梁部と、角形鋼管によって構成されて前記柱部と前記梁部との接続部分となるノンダイアフラム形式の仕口部と、を備える柱梁接合構造に関するものである。
従来、この種の柱梁接合構造は、複数の鋼管を溶接結合することによって構成されており、その際の溶接結合としては、例えば、通しダイアフラム形式、内ダイアフラム形式等の接合形式がある。
しかしながら、これら通しダイアフラム形式、内ダイアフラム形式等の接合形式によると、組立て工数(溶接箇所)が多く、且つ溶接長さが長くなるため、全体の作業が複雑化するという問題点があった。また、これら接合形式によると、柱部の内側に設けられるダイアフラムが柱部の外側から目視できないため、ダイアフラムが柱部の内側に適切に設けられているかを確認できないという問題があった。
そこで、このような問題点を解決したものとして、柱部と梁部との接続部分となる仕口部に熱間成形によって成形された厚肉の短尺角形鋼管を採用したノンダイアフラム形式の柱梁接合構造が提供されている(例えば、特許文献1)。このような熱間成形によって得た厚肉の短尺角形鋼管を採用した柱梁接合構造によると、組立て工数を削減できるとともに溶接長さを短くでき、全体の作業が簡略化できる。また、柱部の内側にダイアフラムを設けないため、ダイアフラムを柱部の外側から確認する必要がない。
特開2003-268877号公報
しかしながら、特許文献1の柱梁接合構造では、柱部と梁部との接続部分である仕口部に、地震等による外力が加わると、梁部の接合端部に大きな応力やひずみが集中する。そのため、梁部の接合端部の損傷や梁部の押し込みによる仕口部の変形が生じる場合がある。そして、特許文献1の柱梁接合構造のようなノンダイアフラム形式の架構では、上記仕口部の変形が、通しダイアフラム形式の架構或いは内ダイアフラム形式の架構において生じる上記仕口部の変形と比べて大きいという問題がある。すなわち、特許文献1の柱梁接合構造のようなノンダイアフラム形式の架構では、その剛性が、通しダイアフラム形式の架構或いは内ダイアフラム形式の架構の剛性と比べて小さいという問題がある。
そこで、本発明は、ノンダイアフラム形式の架構において、通しダイアフラム形式の架構或いは内ダイアフラム形式の架構と同程度の剛性を有する柱梁接合構造を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上であり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明の柱梁接合構造は、角形鋼管により構成される柱部と、一対のフランジと、前記フランジを連結するウェブと、を有するH形鋼によって構成される梁部と、角形鋼管によって構成され、前記柱部と前記梁部との接続部分となるノンダイアフラム形式の仕口部と、前記フランジの一端側の端面と前記仕口部の側面との間に設けられる平板状の水平ハンチと、を備える柱梁接合構造であって、前記仕口部は、前記仕口部の板厚tpと、前記柱部の外径Bcとの関係が、tp≧(Bc/10)+5となるように形成され、前記仕口部の上端及び/又は下端と前記梁部の上端及び/又は下端との間に形成される余長部の余長eと、前記柱部の外径Bcとの関係が、e≧Bc/4となるように形成され、前記水平ハンチは、前記水平ハンチの幅方向の長さWと、前記仕口部の平板部における幅方向の長さW1との関係が、W≧W1となるように形成され、前記水平ハンチの長さ方向の長さLと、前記柱部の外径Bc及び前記フランジの幅方向の長さW2と、の関係が、L≧Bc-W2となるように形成されるものである。
本発明の柱梁接合構造によれば、柱梁接合部の梁材端である梁部のフランジの一端側に、所定の条件によって形成される水平ハンチを設け、さらに、所定の条件によって形成されたノンダイアフラム形式の仕口部を組み合わせることから、架構の剛性を大きくすることができ、通しダイアフラム形式の架構或いは内ダイアフラム形式の架構と同程度の剛性を有するノンダイアフラム形式の架構を構成することができる。そのため、ノンダイアフラム形式を採用した建物の構造設計において、梁の梁端部を剛接合としてモデル化することができる。
本発明に係る柱梁接合構造の要部の一部切り欠き斜視図である。 本発明に係る柱梁接合構造の要部の縦断正面図である。 本発明に係る柱梁接合構造の要部の横断平面図である。 本発明に係る柱梁接合構造の要部の一部拡大横断平面図である。 FEM解析に用いた柱梁接合構造の解析モデルを示す概要図である。 FEM解析に用いたGeneral Yield法の概要図である。 FEM解析の結果一覧を示す図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。まず、本発明に係る柱梁接合構造10について説明する。なお、本発明は、以下に説明する柱梁接合構造10に限定されるものではない。
図1に示すように、柱梁接合構造10は、上下方向に延設される上下の柱シャフト11A、11B(「柱部」の一例)と、上下の柱シャフト11A、11Bの間に配設される仕口コア12(「仕口部」の一例)と、仕口コア12の四方に向く外側面12cのそれぞれから水平方向に延びて設けられる梁13(「梁部」の一例)と、仕口コア12の外側面12cと梁13の一端側の端面との間に設けられるビルドH形鋼30と、から構成される。
図1から図3に示すように、柱シャフト11A、11Bは、加熱炉等の加熱手段によって加熱され、成形ロール装置等の成形手段によって熱間成形された長尺の角形鋼管である。柱シャフト11A、11Bの外径Bc(シャフト幅)は、200mmから550mmである。柱シャフト11A、11Bの板厚tcは、9mmから25mmである。柱シャフト11A、11Bの隅角部分11aの外側曲率半径は、柱シャフト11A、11Bの板厚tcの2.0倍から3.0倍となるように設定されている。柱シャフト11A、11Bは、切削加工装置等の加工手段によって、その端部の外側部分を切削加工することで、所定角度の開先部が形成されている。
仕口コア12は、加熱炉等の加熱手段によって加熱され、成形ロール装置等の成形手段によって熱間成形された短尺の角形鋼管である。図1から図3に示すように、仕口コア12は、柱シャフト11A、11Bと梁13との接続部であり、ノンダイアフラム形式によって構成される。仕口コア12の長手方向(鉛直方向)の高さH1は、梁13の高さH2(上下のフランジ13a間の高さ)より長くなるように設定されている。仕口コア12の外径Bpは、220mmから575mmである。仕口コア12の板厚(パネル厚)tpは、19mmから50mmである。ここで、仕口コア12の板厚(パネル厚)tpは、接合される柱シャフト11A、11Bの外径(シャフト幅)Bcとの関係で決定され、仕口コア12の板厚(パネル厚)tpと、上下の柱シャフト11A、11Bの外径(シャフト幅)Bcとの関係が、tp≧(Bc/10)+5となるように形成される。例えば、柱シャフト11A、11Bの外径Bcが400mmの場合には、仕口コア12の板厚tpは、45mm以上に設定される。仕口コア12の隅角部分12aの外側曲率半径は、仕口コア12の板厚tpの1.5倍から2.5倍に設定される。ここで、仕口コア12の隅角部分12aの外側曲率半径とは、仕口コア12における隣り合う内側面と外側面を直交する辺と45度の角度をなす線と隅角部分12aの外側の交点での曲率半径をいう。
図1及び図2に示すように、柱梁接合構造10では、柱シャフト11A、11Bと、仕口コア12と、が直線状に配置される。具体的には、下側の柱シャフト11Bの上端部に仕口コア12の下端部が配置され、上側の柱シャフト11Aの下端部に仕口コア12の上端部が配置される。すなわち、仕口コア12を柱シャフト11A、11Bによって上下方向から挟み込むように配置される。柱シャフト11A、11Bと仕口コア12とは、外側から溶接17によって接合される。柱梁接合構造10では、柱シャフト11A、11Bの端面が仕口コア12の端面に載置可能となるように、仕口コア12の外径Bpが、柱シャフト11A、11Bの外径Bcより長く設定されている。
図1から図3に示すように、梁13は、H形鋼によって形成される。梁13は、対向する2枚の平板状のフランジ13aと、対向するフランジ13aの間に形成されるウェブ13bと、から構成されている。梁13は、フランジ13aが上下方向に対向した位置となるように配置され、フランジ13a及びウェブ13bの一端側がビルドH形鋼30に溶接接合される。
ビルドH形鋼30は、略H字状の部材である。ビルドH形鋼30の一端は、梁13の一端に溶接接合され、ビルドH形鋼30の他端は、仕口コア12の外側面12cに溶接整合される。これにより、ビルドH形鋼30は、仕口コア12の外側面12cと梁13の一端との間に設けられて、仕口コア12と梁13とを接合する。ビルドH形鋼30は、対向する2枚の平板状の水平ハンチ31と、対向する水平ハンチ31の間に形成される仕切り板32と、から構成される。
水平ハンチ31は、梁13のフランジ13aと同じ厚みの略長方形状の平板状の部材によって構成される。水平ハンチ31の一端面は、フランジ13aの一端面に溶接接合される。水平ハンチ31の他端面は、仕口コア12の外側面12cに溶接接合される。具体的には、水平ハンチ31の一端側とフランジ13aの一端側に第1裏当て金33を当接させた状態で、水平ハンチ31とフランジ13aとを溶接34によって接合する。また、水平ハンチ31の他端側と仕口コア12の外側面12cに第2裏当て金35を当接させた状態で水平ハンチ31と仕口コア12の外側面12cとを溶接36によって接合する。仕口コア12の外側面12cと梁13の一端との間に水平ハンチ31を設けることで、仕口コア12に生じる応力が小さくなり、仕口コア12の鋼管壁の面外変形が小さくなる。
図4に示すように、水平ハンチ31のフランジ幅(フランジ13aの一端面及び仕口コア12の外側面12cに溶接接合される部分の長さ)Wは、仕口コア12の平板部12sにおける幅方向の長さW1(仕口コア12の各側面の両端の2つのR止まりR0間の長さ)以上(W≧W1)の長さである。具体的には、水平ハンチ31のフランジ幅Wは、水平ハンチ31の他端面が仕口コア12の側面(平板部12s)に溶接接合される際に、水平ハンチ31の端面の両端のそれぞれを、中間位置R2(仕口コア12の隅角部分12aの頂点R1と、頂点R1を含む隅角部分12aのR止まりR0と、の中間位置)に配置可能な長さに設定される。ここで、図4に示すように、仕口コア12の隅角部分12aの頂点R1とは、仕口コア12の隅角部分12aの外径側面と仕口コア12の対角線Tとが交わる位置をいう。また、隅角部分12aのR止まりR0とは、隅角部分12aの外径側面であって隅角部分12aの湾曲部分が終了する位置(仕口コア12の側面における平板部12sが開始する位置)をいう。
水平ハンチ31のフランジ長さ(フランジ幅Wと水平に直交する方向の長さ)Lは、柱シャフト11A、11Bの外径Bcと、フランジ13aの幅(水平ハンチ31に溶接接合される部分の長さ)W2と、の関係から設定される。具体的には、水平ハンチ31は、フランジ長さLが、L≧Bc-W2となるように形成される。例えば、柱シャフト11A、11Bの外径Bcが400mm、フランジ13aの幅W2が200mmの場合には、水平ハンチ31のフランジ長さLは、200mm以上に設定される。ノンダイアフラム形式の仕口コア12においては、仕口コア12の頂部及び底部に設けられる水平ハンチ31のフランジ長さLが、ノンダイアフラム形式の架構の剛性及び耐力に大きく影響を及ぼす。
図1から図3に示すように、仕切り板32は、梁13のウェブ13bと同じ厚みの平板状の部材によって構成される。仕切り板32の一端面は、ウェブ13bの一端面に溶接接合される。仕切り板32の他端面は、仕口コア12の外側面12cに溶接接合される。
仕口コア12の余長部15(仕口コア12の上端及び/又は下端と梁13のフランジ13aの上端(上面)及び/又は下端(下面)との間に形成される部分)の余長eは、柱シャフト11A、11Bの外径Bcに基づいて設定されている。具体的には、仕口コア12の余長部15は、余長eが、e≧Bc/4となるように形成される。例えば、柱シャフト11A、11Bの外径Bcが400mmの場合には、仕口コア12の余長部15の余長eは、100mm以上に設定される。
以上のように、柱梁接合構造10では、仕口コア12が、ノンダイアフラム形式によって構成されている。また、仕口コア12の板厚tpと、柱シャフト11A、11Bの外径Bcとの関係が、tp≧(Bc/10)+5となるように、仕口コア12が増厚コラムに形成されている。さらに、仕口コア12の余長部15の余長eと、柱シャフト11A、11Bの外径Bcとの関係が、e≧Bc/4となるように、仕口コア12の余長部15が形成されている。さらに、梁13が、梁端に水平ハンチ31のビルドH形鋼30を含むH形鋼の梁によって構成されている。また、水平ハンチ31の幅方向の長さWと、仕口コア12の平板部12sにおける幅方向の長さW1との関係が、W≧W1となるように、水平ハンチ31が形成されている。さらに、水平ハンチ31の長さ方向の長さLと、上下の柱シャフト11A、11Bの外径Bc及びフランジ13aの幅W2と、の関係が、L≧Bc-W2となるように、水平ハンチ31が形成されている。以上のような条件で柱梁接合構造10を構成することで、柱梁接合構造10は、ノンダイアフラム形式の架構において、通しダイアフラム形式の架構或いは内ダイアフラム形式の架構と同程度の剛性を有する柱梁接合構造を構成することができる。
次に、本発明の効果をFEM解析によって確認したため、これについて以下の実施例で説明する。
以下の実施例1-1から1-5Aでは、柱梁接合構造10における柱シャフト11A、11Bを、□-400×400×19(R=75)、SHC490Bの熱間ロール成形の角形鋼管によって構成し、梁13を、H-600×300×12×22、F値235N/mm又は325N/mm、SN400B又はSN490BのH形鋼で構成した、ノンダイアフラム形式の十字形架溝(試験体)を用いてFEM解析を行った。
実施例1-1、1-1Aにおける十字形架溝の仕口コア12は、□-410×410×40(R=80)、SHC490Cの熱間成形の角形鋼管によって構成した。なお、実施例1-1では、仕口コア12の板厚(パネル厚)tpを40mm、仕口コア12の余長部15の余長eを100mm、フランジ13aの幅(梁幅)W2を300mm、梁13のF値を235N/mmとした。実施例1-1Aでは、仕口コア12の板厚tpを40mm、仕口コア12の余長部15の余長eを100mm、フランジ13aの幅W2を300mm、梁13のF値を325N/mmとした。さらに、実施例1-1、1-1Aにおける十字形架溝の梁13は、SN490BのH形鋼で構成した。
実施例1-2における十字形架溝の仕口コア12は、□-410×410×40(R=80)、SHC490Cの熱間成形の角形鋼管によって構成した。なお、実施例1-2では、仕口コア12の板厚tpを40mm、仕口コア12の余長部15の余長eを50mm、フランジ13aの幅W2を300mm、梁13のF値を235N/mmとした。さらに、実施例1-2における十字形架溝の梁13は、SN400BのH形鋼で構成した。
実施例1-3における十字形架溝の仕口コア12は、□-410×410×36(R=80)、SHC490Cの熱間成形の角形鋼管によって構成した。なお、実施例1-3では、仕口コア12の板厚tpを36mm、仕口コア12の余長部15の余長eを100mm、フランジ13aの幅W2を300mm、梁13のF値を235N/mmとした。さらに、実施例1-3における十字形架溝の梁13は、SN400BのH形鋼で構成した。
実施例1-4、1-5、1-5Aにおける十字形架溝の仕口コア12は、□-410×410×45(R=80)、SHC490Cの熱間成形の角形鋼管によって構成した。なお、実施例1-4では、仕口コア12の板厚tpを45mm、仕口コア12の余長部15の余長eを50mm、フランジ13aの幅W2を300mm、梁13のF値を235N/mmとした。また、実施例1-5では、仕口コア12の板厚tpを45mm、仕口コア12の余長部15の余長eを30mm、フランジ13aの幅W2を300mm、梁13のF値を235N/mmとした。さらに、実施例1-5Aでは、仕口コア12の板厚tpを45mm、仕口コア12の余長部15の余長eを30mm、フランジ13aの幅W2を300mm、梁13のF値を325N/mmとした。さらにまた、実施例1-4、1-5、1-5Aにおける十字形架溝の梁13は、SN490BのH形鋼で構成した。
比較例1
実施例1―1から1-5Aに対する比較例1では、柱梁接合構造10における柱シャフト11A、11Bを、□-400×400×19(R=75)、SHC490Bの熱間ロール成形の角形鋼管によって構成し、梁13を、H-600×300×12×22、SN400BのH形鋼で構成した通しダイアフラム形式の十字形架溝(試験体)を用いてFEM解析を行った。
比較例1における十字形架溝の仕口コア12は、□-400×400×19(R=75)、SHC490Bの熱間成形の角形鋼管によって構成した。さらに、ダイアフラムは、板厚28mm、SN490Cの板材で構成した。
以下の実施例2-1から2-4では、柱梁接合構造10における柱シャフト11A、11Bを、□-400×400×19(R=75)、SHC490Bの熱間ロール成形の角形鋼管によって構成し、梁13を、H-600×200×12×22、F値235N/mm又は325N/mm、SN400BのH形鋼で構成したノンダイアフラム形式の十字形架溝(試験体)を用いてFEM解析を行った。
実施例2-1、2-2における十字形架溝の仕口コア12は、□-410×410×40(R=80)、SHC490Cの熱間成形の角形鋼管によって構成した。なお、実施例2-1では、仕口コア12の板厚tpを40mm、仕口コア12の余長部15の余長eを100mm、フランジ13aの幅W2を200mm、梁13のF値を235N/mmとした。また、実施例2-2では、仕口コア12の板厚tpを40mm、仕口コア12の余長部15の余長eを150mm、フランジ13aの幅W2を200mm、梁13のF値を235N/mmとした。
実施例2-3、2-3Aにおける十字形架溝の仕口コア12は、□-410×410×45(R=80)、SHC490Cの熱間成形の角形鋼管によって構成した。なお、実施例2-3では、仕口コア12の板厚tpを45mm、仕口コア12の余長部15の余長eを100mm、フランジ13aの幅W2を200mm、梁13のF値を235N/mmとした。さらに、実施例2-3Aでは、仕口コア12の板厚tpを45mm、仕口コア12の余長部15の余長eを100mm、フランジ13aの幅W2を200mm、梁13のF値を325N/mmとした。
実施例2-4における十字形架溝の仕口コア12は、□-410×410×45(R=80)、SHC490Cの熱間成形の角形鋼管によって構成した。なお、実施例2-4では、仕口コア12の板厚tpを45mm、仕口コア12の余長部15の余長eを50mm、フランジ13aの幅W2を200mm、梁13のF値を235N/mmとした。
比較例2
実施例2-1から2-4に対する比較例2では、柱梁接合構造10における柱シャフト11A、11Bを、□-400×400×19(R=75)、SHC490Bの熱間ロール成形の角形鋼管によって構成し、梁13を、H-600×200×12×22、SN400BのH形鋼で構成した通しダイアフラム形式の十字形架溝(試験体)を用いてFEM解析を行った。
比較例2における十字形架溝の仕口コア12は、□-400×400×19(R=75)、SHC490Bの熱間成形の角形鋼管によって構成した。さらに、ダイアフラムは、板厚28mm、SN490Cの板材で構成した。
図5に示すように、本実施例においては、上記試験体を1/2対称モデルでモデル化を行った。仕口コア12、柱シャフト11A、11B、梁13の部材端部から部材中央までは8節点ソリッド要素(完全積分要素)でモデル化し、部材中央から部材先端までは2節点梁要素(線形材料要素)でモデル化した。梁要素とソリッド要素の接続は、接続位置で平面保持が成立するように、梁要素端接点を独立節点とし、ソリッド要素フェース節点を従属節点に設定した。拘束条件としては、ソリッド要素部は対称面で面外方向への変位を拘束し(U=0)、梁要素部は面外変位、面外方向への回転及び捩れ回転を拘束し(U=0、θ=0、θ=0)、加力点以外の梁要素先端は、材軸方向自由とするローラ支持を行う(梁13:U=0、上下の柱シャフト11A、11B:U=0)。解析は材料幾何学的非線形を考慮し、上部の柱シャフト11Aの先端位置での変位制御による増分解析とした(層間変形角で1/10radまで)。
また、FEM荷重変形によって得られる降伏耐力Qy及びFEM荷重変形によって得られる全塑性耐力Qpは、図6に示すGeneral Yield法によって算出した。なお、図7におけるsQyは、各部位短期耐力から決まる架構の短期水平耐力(kN)であり、sQpは、各部位短期耐力から決まる架構の全塑性耐力(kN)であり、sKjは、仕口コア12の側面の外曲げ回転剛性(kN.m/rad)であり、K0は、FEM荷重変形によって得られる初期剛性(kN/mm)であり、Kaは、FEM荷重変形によって得られる短期降伏耐力sQy時の割線剛性(kN/mm)であり、TDK0は、同梁幅の通しダイアフラム形式架構の初期剛性(kN/mm)である。
本FEM解析では、柱シャフト11A、11B及び仕口コア12に、熱間成形角形鋼管(SHC材)を採用した水平荷重を受けるノンダイアフラム形式の十字形試験体を試験対象とし、仕口コア12の板厚tp、仕口コア12の余長部15の余長e、フランジ13aの幅W2、梁13のF値(梁材基準強度Fb)を解析変数として、実施例1-1から1-5A、実施例2-1から2-4、比較例1、2についてFEM解析を行い、比較、検討を行った。
図7に示すノンダイアフラム形式架構の水平耐力の計算値sQy、sQpは、FEM解析の結果に対して安全側の評価となり、構造設計での運用に問題はない。なお、梁13の端部であるフランジ13aの縁部における応力が卓越することから、特に、フランジ13aの縁部が仕口コア12のR部に掛かるような場合は、裏当て金やエンドタブ等によって溶接部を保持することが好ましい。
ノンダイアフラム形式架構の場合、仕口コア12の板厚tp或いは仕口コア12の余長部15の余長eを増減させることで架構の水平剛性も増減するが、仕口コア12の余長部15の余長eより仕口コア12の板厚tpの方が、架構の剛性に与える影響が大きい。なお、柱シャフト11A、11Bの板厚tcや鋼種によっては、仕口コア12の板厚tpより仕口コア12の余長部15の余長eの方が、架構の剛性に与える影響が大きくなる可能性がある。
ノンダイアフラム形式架構の場合、仕口コア12の断面寸法(仕口コア12の板厚tp、仕口コア12の余長部15の余長e)が同じであっても、フランジ13aの幅W2によって仕口コア12の面外曲げ回転剛性(割線剛性)Kjが大きく変化し、架構の水平剛性に与える影響が大きい。
ノンダイアフラム形式架構の短期水平耐力sQy時の割線剛性Kaは、梁13における梁材の材料強度(梁材基準強度Fb)に大きな影響は受けない。
図7に示す仕口コア12の面外曲げ回転剛性sKjによるKjは、誤差10%の範囲に収まる精度で評価し、構造設計上の運用で問題ないと考えられるケースもあるが、誤差20%を超えるようなケースも存在する。評価の傾向としては、梁13における梁鋼材の梁材基準強度Fb=235N/mmのケースは回転剛性を大きく評価する傾向にあり、Fb=325N/mmのケースは回転剛性を小さく評価する傾向にある。
実施例1-1から1-5A、及び実施例2-1から2-4において、ノンダイアフラム形式架構の割線剛性Kaと、通しダイアフラム形式の架構の初期剛性TDK0と、の比Ka/TDK0が、「0.95」を上回り、建物の構造設計における架構のモデル化で梁13の梁端を節点に半剛接ではなく剛接合としてモデル化しても問題がないようなケースの試験体寸法を抜粋すると、図7に示すように、実施例1-1、1-1A、1-4、1-5、1-5A、2-3、2-3Aの7ケースの実施例(図7においてハッチングされている実施例)となった。
この7ケースの実施例(実施例1-1、1-1A、1-4、1-5、1-5A、2-3、2-3A)によって、梁13の梁端が剛接合と見なせる共通条件は、以下の2つの条件となる。
(1)tp≧(Bc/10)+5
tp:仕口コア12の板厚(パネル厚)
Bc:柱シャフト11A、11Bの外径(シャフト幅)
(2)e≧Bc/4
e:仕口コア12の余長部15の余長
Bc:柱シャフト11A、11Bの外径(シャフト幅)
さらに、梁13の梁端に、水平ハンチ31を有するビルドH形鋼30を設けることで、梁13の梁端は、剛接合としてモデル化して構造計算することができる。そのため、以下の2つの条件を満たす水平ハンチ31を有するビルドH形鋼30を配置することも考慮して、柱シャフト11A、11Bと、梁13との組み合わせを行う。
(1)W≧W1
W:水平ハンチ31のフランジ幅(フランジ13aの一端面及び仕口コア12の外側面12cに溶接接合される部分の長さ)
W1:仕口コア12の平板部12sにおける幅方向の長さ(仕口コア12の各側面の両端の2つのR止まりR0間の長さ)
(2)L≧Bc-W2
L:水平ハンチ31のフランジ長さ(フランジ幅Wと水平に直交する方向の長さ)
Bc:柱シャフト11A、11Bの外径(シャフト幅)
W2:フランジ13aの幅(水平ハンチ31に溶接接合される部分の長さ)
以上のように、柱梁接合部の梁材端である梁13のフランジ13aの一端側に、所定の条件(W≧W1、L≧Bc-W2)によって形成される水平ハンチ31を設け、さらに、所定の条件(tp≧(Bc/10)+5、e≧Bc/4)によって形成されたノンダイアフラム形式の仕口コア12を組み合わせることから、架構の剛性を大きくすることができ、通しダイアフラム形式の架構或いは内ダイアフラム形式の架構と同程度の剛性を有するノンダイアフラム形式の架構を構成することができる。そのため、ノンダイアフラム形式を採用した建物の構造設計において、梁13の梁端部を剛接合としてモデル化することができる。
10 柱梁接合構造
11A 柱シャフト(柱部)
11B 柱シャフト(柱部)
12 仕口コア(仕口部)
12s 平板部
13 梁(梁部)
13a フランジ
13b ウェブ
31 水平ハンチ

Claims (1)

  1. 角形鋼管により構成される柱部と、
    一対のフランジと、前記フランジを連結するウェブと、を有するH形鋼によって構成される梁部と、
    角形鋼管によって構成され、前記柱部と前記梁部との接続部分となるノンダイアフラム形式の仕口部と、
    前記フランジの一端側の端面と前記仕口部の側面との間に設けられる平板状の水平ハンチと、
    を備える柱梁接合構造であって、
    前記仕口部は、
    前記仕口部の板厚tpと、前記柱部の外径Bcとの関係が、tp≧(Bc/10)+5となるように形成され、
    前記仕口部の上端及び/又は下端と前記梁部の上端及び/又は下端との間に形成される余長部の余長eと、前記柱部の外径Bcとの関係が、e≧Bc/4となるように形成され、
    前記水平ハンチは、
    前記水平ハンチの幅方向の長さWと、前記仕口部の平板部における幅方向の長さW1との関係が、W≧W1となるように形成され、
    前記水平ハンチの長さ方向の長さLと、前記柱部の外径Bc及び前記フランジの幅方向の長さW2と、の関係が、L≧Bc-W2となるように形成されること
    を特徴とする柱梁接合構造。
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