JP2023010419A - 化粧シート、転写シート及び加飾成形品 - Google Patents

化粧シート、転写シート及び加飾成形品 Download PDF

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Kanei Usui
夏生 杉田
Natsuo Sugita
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Abstract

【課題】シート表面において滑らかな触感が向上した化粧シートを提供する。【課題手段】意匠層と、前記意匠層上に設けられた表面樹脂層とを有し、表面樹脂層が、ポリマー系滑剤と、有機粒子系滑剤とを含有する、化粧シート。【選択図】なし

Description

本開示は、化粧シート、転写シート及び加飾成形品に関する。
従来、天然の木材と同じ木目調の模様(木目模様)が基材層に印刷された化粧シートが知られている。例えば、化粧シートの表面樹脂層に粒子を含有させて表面に凹凸を設けることにより、触感を向上させることも検討されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-159507号公報
粒子を含有し凹凸のある表面樹脂層を有する従来の化粧シートは、ざらざらした触感を示し、滑らかな触感が充分ではない。本開示の一つの課題は、シート表面において滑らかな触感が向上した化粧シートを提供することにある。本開示の一つの課題は、上記触感を示す転写層を被着体に転写できる転写シートを提供することにある。本開示の一つの課題は、上記触感を示す加飾成形品を提供することにある。
本開示の化粧シートは、意匠層と、意匠層上に設けられた表面樹脂層とを有する。表面樹脂層は、ポリマー系滑剤と、有機粒子系滑剤とを含有してもよい。
本開示の転写シートは、離型性支持体と転写層とを有する。転写層は、意匠層と、意匠層上に設けられた表面樹脂層とを有してもよい。表面樹脂層は、ポリマー系滑剤と、有機粒子系滑剤とを含有してもよい。離型性支持体は、転写層における表面樹脂層上に配置されていてもよい。
本開示の加飾成形品は、成形品と、成形品の少なくとも一部の領域上に設けられた意匠層と、意匠層上に設けられた表面樹脂層とを有する。表面樹脂層は、ポリマー系滑剤と、有機粒子系滑剤とを含有してもよい。
本開示によれば、シート表面において滑らかな触感が向上した化粧シートを提供できる。本開示によれば、上記触感を示す転写層を被着体に転写できる転写シートを提供できる。本開示によれば、上記触感を示す加飾成形品を提供できる。
図1は、本開示の化粧シートの模式断面図である。 図2は、本開示の転写シートの模式断面図である。 図3は、本開示の加飾成形品の模式断面図である。
以下、本開示の実施形態について、詳細に説明する。本開示は多くの異なる形態で実施することが可能であり、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されない。図面は、説明をより明確にするため、実施形態に比べ、各層の幅、厚さ及び形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定しない。本明細書と各図において、既出の図に関してすでに説明したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
以下の説明において、登場する各成分(例えば、樹脂成分、各種樹脂、粒子、着色剤及び添加剤)は、それぞれ1種用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本開示の化粧シートは、
意匠層と、
意匠層上に設けられた表面樹脂層と
を有する。
本開示の化粧シートは、一実施形態において、基材層をさらに有する。この実施形態において、意匠層は、基材層と表面樹脂層との間に設けられてもよい。
フィルム及びシートは、相対的に厚さの薄いものから順にフィルム、シートと呼称される場合が多い。しかしながら、本開示においては、特に断りのない限り、シートは、フィルムを包含する。
図1に、本開示の化粧シートの一実施形態に係る模式断面図を示す。化粧シート1は、第1面11、及び第1面11に対向する第2面12を含む基材層10と、基材層10の第1面11上に設けられた意匠層20と、意匠層20上に設けられた表面樹脂層30とを厚さ方向にこの順に有する。すなわち、基材層10、意匠層20及び表面樹脂層30は、図1の紙面における上下方向となる厚さ方向に、重ねられている。表面樹脂層30は、後述するように有機粒子系滑剤を含有するが、図1において該粒子の表示は省略している。他の図面においても、粒子の表示は省略する。化粧シート1は、基材層10の第2面12上に、図示せぬ接着層をさらに有してもよい。
基材層としては、例えば、紙基材、樹脂基材、不織布及び織布が挙げられる。
紙基材としては、例えば、クラフト紙、チタン紙、リンター紙、コート紙、アート紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙、硫酸紙、薄葉紙、上質紙、和紙及び樹脂含浸紙が挙げられる。
樹脂基材を構成する樹脂成分としては、例えば、熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン及び塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート及びメチル(メタ)アクリレート-ブチル(メタ)アクリレート共重合体等の(メタ)アクリル樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート及びエチレングリコール-テレフタル酸-イソフタル酸共重合体等のポリエステル;ポリカーボネート;ポリアミド;ポリイミド;セルロース樹脂;並びにアイオノマー樹脂が挙げられる。樹脂基材は、1層の樹脂層から構成されてもよく、同種又は異種の2層以上の樹脂層から構成されてもよい。(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
不織布又は織布は、例えば、無機繊維及び/又は有機繊維から構成される。無機繊維としては、例えば、ガラス繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維及び炭素繊維が挙げられる。有機繊維としては、例えば、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維及び(メタ)アクリル繊維などの合成繊維、並びに絹、木綿及び麻などの天然繊維が挙げられる。
基材層は、上記基材を単独で又は複数種を組み合わせて有してもよい。基材層は、例えば、複数の紙基材を有してもよく、紙基材と不織布又は織布とを有してもよく、紙基材と樹脂基材とを有してもよく、樹脂基材と不織布又は織布とを有してもよく、紙基材と不織布又は織布と樹脂基材とを有してもよい。
基材層は、添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、充填剤、発泡剤、難燃剤、可塑剤、滑剤及び着色剤が挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤及びヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤が挙げられる。光安定剤としては、例えば、ピペリジニルセバケート系光安定剤等のヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。
基材層は、着色剤を含有してもよい。例えば、化粧シートが貼付される被着体の表面色相がばらついている場合に、表面色相を隠蔽し、意匠層の色調の安定性を向上させたい場合は、基材層は、白色顔料等の無機顔料を含有してもよい。
基材層の厚さは、好ましくは20μm以上1,000μm以下、より好ましくは30μm以上500μm以下、さらに好ましくは50μm以上200μm以下である。紙基材、不織布又は織布の場合における坪量は、好ましくは20g/m2以上150g/m2以下、より好ましくは30g/m2以上100g/m2以下である。
基材層の片面又は両面に、表面処理を施してもよい。表面処理としては、例えば、酸化法及び凹凸化法等の物理的表面処理、並びに化学的表面処理が挙げられる。酸化法としては、例えば、コロナ放電処理法、クロム酸化処理法、火炎処理法、熱風処理法及びオゾン-紫外線処理法が挙げられる。凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法及び溶剤処理法が挙げられる。基材層は、その片面又は両面に、易接着層を有してもよい。これにより、例えば、基材層と他の層との層間密着性を向上できる。
本開示の化粧シートは、意匠層を有する。
一実施形態において、意匠層は、基材層上に設けられている。言い換えると、この実施形態では、化粧シートは、基材層と厚さ方向に重ねられた意匠層を有する。基材層と意匠層とは接触していてもよく、基材層と意匠層との間に他の層が存在してもよい。
意匠層及び表面樹脂層を有する本開示の化粧シートは、触感及び意匠性に優れる。意匠層は、一実施形態において、化粧シートに装飾性を付与する目的で、基材層と表面樹脂層との間に設けられている。意匠層は、化粧シートが表現する意匠を表示するために設けられている。すなわち、意匠層は意匠を表示する。
意匠層は、例えば、絵柄を有する。絵柄としては、例えば、木材板表面における年輪又は導管溝等を模した木目模様、大理石及び花崗岩等の岩石の表面を模した石目模様、布目又は布状の模様を模した布地模様、皮革表面を模した皮シボ模様、梨地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、幾何学模様、並びに文字、図形、記号、水玉及び花柄等の抽象柄模様が挙げられる。絵柄は、単色無地(いわゆるベタ画像)でもよい。絵柄は、これらの2種以上を含む複合模様でもよい。意匠層は、二以上の層を有してもよい。例えば、意匠層は、着色された第1層と、第1層上に設けられて絵柄を形成する第2層とを有してもよい。
これらの中でも、木材板表面における年輪又は導管溝等を模した木目模様が好ましい。木目模様としては、例えば、導管部を含む木目模様が挙げられる。導管部は、木目模様の導管溝を模した絵柄である。上記木目模様において、導管部以外の絵柄領域は、例えば、木肌部である。木肌部は、木目模様の木部繊維を模した絵柄である。木目模様としては、例えば、早材部と晩材部とを含む木目模様が挙げられる。
意匠層は、例えば、印刷方法又は塗布方法によって形成できる。印刷方法としては、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写による印刷、及びインクジェット印刷が挙げられる。塗布方法としては、例えば、グラビアコート、グラビアリバースコート、グラビアオフセットコート、スピンナーコート、ロールコート、及びリバースロールコートが挙げられる。以下に説明する各層も、例えば、これらの方法によって形成できる。
意匠層は、一実施形態において、樹脂成分と着色剤とを含有する。
樹脂成分としては、例えば、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-(メタ)アクリル共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ウレタン-(メタ)アクリル共重合体、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ブチラール樹脂、ニトロセルロース及び酢酸セルロースが挙げられる。
着色剤としては、例えば、顔料及び染料が挙げられる。具体的には、カーボンブラック、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青及びコバルトブルー等の無機顔料;キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー、アゾメチンアゾブラック及びニッケルアゾ錯体等の有機顔料又は染料;アルミニウム及び真鍮等の、鱗片状箔片からなる金属顔料;並びに二酸化チタン被覆雲母及び塩基性炭酸鉛等の、鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料が挙げられる。
意匠層における着色剤の含有量は、意匠層に含まれる樹脂成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上500質量部以下、より好ましくは30質量部以上300質量部以下、さらに好ましくは50質量部以上200質量部以下である。
意匠層は、添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、可塑剤及び滑剤が挙げられる。
意匠層の厚さは、好ましくは0.5μm以上20μm以下、より好ましくは1μm以上15μm以下、さらに好ましくは2μm以上10μm以下である。これにより、例えば、化粧シートの意匠性を向上できる。
意匠層は、金属薄膜を有してもよい。金属薄膜を構成する金属としては、例えば、スズ、インジウム、クロム、アルミニウム、ニッケル、鉄、コバルト、銅、銀、金、白金及び亜鉛、並びにこれらの金属から選択される少なくとも1種を含む合金が挙げられる。合金としては、例えば、真鍮、青銅及びステンレス鋼が挙げられる。金属薄膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法及びイオンプレーティング法が挙げられる。金属薄膜の厚さは、例えば、0.1μm以上1μm以下である。
本開示の化粧シートは、基材層と意匠層との間に、隠蔽層を有してもよい。隠蔽層を設けることにより、例えば、基材層が化粧シートの色調又は絵柄に悪影響を及ぼすことを抑制できる。
隠蔽層は、不透明色の層でもよい。
隠蔽層は、一実施形態において、樹脂成分と着色剤とを含有する。隠蔽層における樹脂成分及び着色剤は、意匠層における樹脂成分及び着色剤からそれぞれ適宜選択できるので、ここでの説明は省略する。
隠蔽層は、上記添加剤を含有してもよい。
隠蔽層の厚さは、例えば、1μm以上20μm以下である。
本開示の化粧シートは、表面樹脂層を有する。一実施形態において、表面樹脂層は、意匠層の全面に設けられている。表面樹脂層は、意匠層と厚さ方向に重ねられている。表面樹脂層を設けることにより、例えば、化粧シートの耐熱性、耐擦傷性及び耐汚染性を向上できる。
表面樹脂層は、化粧シートの一方側の最外層を構成する。
表面樹脂層は、ポリマー系滑剤と、有機粒子系滑剤とを含有する。これにより、例えば、化粧シートに滑らかな触感と表面凹凸感とを付与できる。例えば、有機粒子系滑剤により、表面樹脂層の表面に凹凸が設けられる。この凹凸は、有機粒子系滑剤に基づくことから、すべすべした触感を示す。さらに、ポリマー系滑剤により、表面樹脂層の表面全体における滑らかな触感がさらに向上する。このように、ポリマー系滑剤と有機粒子系滑剤とを併用することにおり、表面凹凸感と、滑らかな触感とを両立した化粧シートが得られる。このような表面樹脂層を有する化粧シートは、一実施形態において、ソープフィニッシュ処理がなされた木材のような触感を示す。
ソープフィニッシュ処理とは、石鹸の泡を木材表面に塗装し、塗膜を形成する処理である。該処理は、例えば、木材の質感を維持しながら、滑らかな触感を向上させるために行われている。ソープフィニッシュ処理では、形成される上記塗膜の耐熱性、耐擦傷性及び耐汚染性が低い傾向にある。一方、本開示の化粧シートにおける表面樹脂層は、これらの物性に優れる。例えば、木材のリサイクル材の表面に本開示の化粧シートを貼付することにより、木材の触感を再現でき、よって天然木材の使用量を削減できる。
ポリマー系滑剤としては、例えば、シリコーンポリマー、フッ素樹脂及び合成ポリエチレンワックス等の有機ポリマー系滑剤が挙げられる。これらの中でも、シリコーンポリマーが好ましい。本開示において、有機ポリマー系滑剤には、シリコーンポリマーのように有機無機ハイブリッドポリマーも含める。
シリコーンポリマーとしては、例えば、シリコーンレジン、変性シリコーンレジン、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル及びシリコーン変性ポリマーが挙げられる。シリコーンポリマーは、直鎖状でもよく、分岐又は三次元構造を有してもよい。
シリコーンレジンとしては、例えば、メチルシリコーンレジン及びメチルフェニルシリコーンレジン等のストレートシリコーンレジンが挙げられる。変性シリコーンレジンとしては、例えば、アルキッド変性シリコーンレジン、エポキシ変性シリコーンレジン、(メタ)アクリル変性シリコーンレジン及びポリエステル変性シリコーンレジンが挙げられる。
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル及びメチルフェニルシリコーンオイル等のストレートシリコーンオイルが挙げられる。変性シリコーンオイルとしては、例えば、ポリエーテル変性シリコーンオイル(ポリエーテル変性ジメチルシリコーンオイル等)、アルキル変性シリコーンオイル(アルキル変性ジメチルシリコーンオイル等)、アラルキル変性シリコーンオイル(アラルキル変性ジメチルシリコーンオイル等)、高級脂肪酸エステル変性シリコーンオイル(高級脂肪酸エステル変性ジメチルシリコーンオイル等)及びフルオロアルキル変性シリコーンオイル(フルオロアルキル変性ジメチルシリコーンオイル等)が挙げられる。
シリコーン変性ポリマーとしては、例えば、シリコーン変性(メタ)アクリル樹脂、シリコーン変性ポリエステル、シリコーン変性ポリエーテル及びシリコーン変性ポリウレタンが挙げられる。
フッ素樹脂として、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン-ペルフルオロビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体、フッ化ビニリデンポリマー、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン-フッ化ビニリデン共重合体、及びフッ化ビニルポリマーが挙げられる。
ポリマー系滑剤は、例えば、非反応性滑剤でもよく、架橋性官能基又は重合性官能基を有する反応性滑剤でもよい。反応性滑剤は、表面樹脂層から脱落し難く、優れた触感が経時的に低下することを抑制できるという観点から好ましい。
反応性滑剤としては、具体的には、上記シリコーンポリマー又は上記フッ素樹脂であって、架橋性官能基又は重合性官能基を有するポリマーが挙げられる。架橋性官能基又は重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基及びアリル基などのエチレン性二重結合を有する官能基(エチレン性不飽和基)、水酸基、メルカプト基、イソシアネート基並びにエポキシ基が挙げられる。これらの中でも、エチレン性不飽和基が好ましい。反応性滑剤において、1分子当たりの上記官能基数は、例えば1個以上3個以下である。
エチレン性不飽和基を有する反応性滑剤は、電子線及び紫外線等の電離放射線照射により、後述する電離放射線硬化性化合物と反応できる。これにより、上記反応性滑剤の脱落を抑制できる。反応性滑剤が表面樹脂層の硬化系に組み込まれている場合は、反応性滑剤(硬化系に組み込まれた反応性滑剤を含む)の含有割合は、例えば、表面樹脂層を形成する樹脂組成物における反応性滑剤の固形分比から算出できる。
一実施形態において、表面樹脂層におけるポリマー系滑剤の含有割合は、樹脂成分100質量%に対して、好ましくは2質量%以上40質量%以下、より好ましくは5質量%以上30質量%以下である。含有割合が上限値以下であると、例えば、表面樹脂層の表面硬さの低下を抑制できる。含有割合が下限値以上であると、表面樹脂層の滑らかな触感を向上できる。上記樹脂成分には、ポリマー系滑剤も含める。
有機粒子系滑剤としては、例えば、シリコーン粒子及びフッ素樹脂粒子が挙げられる。これらの中でも、シリコーン粒子が好ましい。本開示において、有機粒子系滑剤には、シリコーン粒子のように有機無機ハイブリッド粒子も含める。
有機粒子系滑剤の平均粒子径は、好ましくは0.5μm以上15μm以下、より好ましくは1μm以上12μm以下、さらに好ましくは2μm以上10μm以下である。これにより、例えば、表面樹脂層の凹凸感と滑らかな触感とを向上できる。
本開示において、平均粒子径は、各層の厚さ方向の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、無作為に選択した100個の粒子の非凝集体について測定した粒子径の平均値(算術平均径)を意味する。
一実施形態において、表面樹脂層における有機粒子系滑剤の含有量は、表面樹脂層に含まれる樹脂成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上50質量部以下、より好ましくは12質量部以上40質量部以下、さらに好ましくは15質量部以上30質量部以下である。上記含有量が下限値以上であると、例えば、表面樹脂層の滑らかな触感を向上できる。上記含有量が上限値以下であると、例えば、表面樹脂層における後述する無機粒子の含有量を確保できることから、高いマット感を得ることができる。上記樹脂成分には、ポリマー系滑剤も含める。
表面樹脂層は、ポリマー系滑剤及び有機粒子系滑剤以外の有機系滑剤成分をさらに含有してもよい。このような有機系滑剤成分としては、例えば、炭化水素系滑剤、脂肪酸系滑剤、高級アルコール系滑剤、脂肪酸エステル系滑剤、脂肪酸アミド系滑剤、リン酸エステル系滑剤及び金属石鹸系滑剤が挙げられる。
炭化水素系滑剤としては、例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスが挙げられる。脂肪酸系滑剤としては、例えば、ステアリン酸及びモンタン酸が挙げられる。高級アルコール系滑剤としては、例えば、ステアリルアルコールが挙げられる。脂肪酸エステル系滑剤としては、例えば、ステアリン酸モノグリセリド及びステアリルステアレート等のステアリン酸エステル系滑剤が挙げられる。脂肪酸アミド系滑剤としては、例えば、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド及びエチレンビスステアリン酸アミドが挙げられる。リン酸エステル系滑剤としては、例えば、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステルが挙げられる。金属石鹸系滑剤としては、例えば、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウムが挙げられる。
滑剤成分としては、例えば、蜜蝋、鯨蝋及びウールワックス等の動物由来のワックス;並びにカルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス及び木蝋等の植物由来のワックスも挙げられる。
表面樹脂層は、一実施形態において、シリコーンポリマー及びフッ素樹脂から選択される少なくとも1種と、シリコーン粒子及びフッ素樹脂粒子から選択される少なくとも1種とを含有し、好ましくは、シリコーンポリマーとシリコーン粒子とを含有する。これらの滑剤成分は、表面保護層を構成しえる樹脂成分との相溶性に優れる。このような構成により、例えば、上述したソープフィニッシュ処理がなされた木材のような滑らかな触感がより得られやすい。
表面樹脂層は、一実施形態において、ポリマー系滑剤以外のさらなる樹脂成分を含有する。例えば、表面樹脂層の耐熱性、耐擦傷性及び耐汚染性をより向上させるという観点から、表面樹脂層は、さらなる樹脂成分を含有することが好ましい。
樹脂成分は、例えば、表面樹脂層におけるバインダーとして機能する。樹脂成分としては、例えば、熱可塑性樹脂、及び硬化性化合物の硬化物が挙げられる。硬化性化合物の硬化物としては、例えば、電離放射線硬化性化合物の硬化物、及び熱硬化性樹脂の硬化物が挙げられる。表面樹脂層は、これらの樹脂成分を2種以上含有してもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカードネート、ポリアミド及びポリイミドが挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和基含有(メタ)アクリル樹脂、不飽和ポリエステル、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノアルキッド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、メラミン-尿素共縮合樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂及びシリコーン樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂とともに、必要に応じて硬化剤が用いられる。不飽和基含有(メタ)アクリル樹脂及び不飽和ポリエステルの場合は、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、又はアゾイソブチルニトリル等のラジカル開始剤が用いられる。ウレタン樹脂の場合は、例えば、イソシアネート系硬化剤が用いられる。エポキシ樹脂の場合は、例えば、有機アミン系硬化剤が用いられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリオールを主剤とし、イソシアネート化合物を硬化剤とする二液硬化型ウレタン樹脂が挙げられる。ポリオールとしては、例えば、(メタ)アクリルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールが挙げられる。イソシアネート化合物は、2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートであり、例えば、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート及び水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(又は脂環族)イソシアネートが挙げられる。
電離放射線硬化性化合物は、電離放射線を照射することにより、架橋及び硬化する化合物を意味し、電離放射線硬化性官能基を有する。電離放射線硬化性官能基とは、電離放射線の照射によって架橋する基であり、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基及びアリル基などのエチレン性二重結合を有する官能基(エチレン性不飽和基)が挙げられる。電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合又は架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味する。電離放射線としては、例えば、電子線(EB)及び紫外線(UV)が挙げられ、X線及びγ線などの電磁波;α線及びイオン線などの荷電粒子線も挙げられる。
電離放射線硬化性化合物としては、例えば、電離放射線硬化性化合物として従来慣用されている、重合性モノマー及び重合性オリゴマーが挙げられる。
重合性モノマーとしては、分子中に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマーが好ましく、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートモノマーがより好ましい。多官能(メタ)アクリレートモノマーにおける(メタ)アクリロイル基数は、2以上であり、好ましくは8以下、より好ましくは6以下である。
重合性モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエトキシジ(メタ)アクリレート及びビスフェノールAテトラプロポキシジ(メタ)アクリレート等の二官能(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の三官能以上の(メタ)アクリレート;並びにこれらの(メタ)アクリレートの、エチレンオキシド変性物、プロピレンオキシド変性物、カプロラクトン変性物、イソシアヌル酸変性物又はプロピオン酸変性物が挙げられる。
重合性オリゴマーとしては、例えば、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリカーボネート(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンウレタン(メタ)アクリレート及びポリカプロラクトンジオールウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。重合性オリゴマーにおける(メタ)アクリロイル基数は、2以上であり、好ましくは8以下、より好ましくは6以下である。
重合性オリゴマーの重量平均分子量は、好ましくは500以上100,000以下、より好ましくは1,000以上50,000以下である。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析によって測定され、かつ標準ポリスチレンで換算された平均分子量である。
電離放射線硬化性化合物としては、多官能(メタ)アクリレートとともに、粘度を低下させるなどの目的で、単官能(メタ)アクリレートを適宜併用してもよい。単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート及びイソボルニル(メタ)アクリレートが挙げられる。
電離放射線硬化性化合物が紫外線硬化性化合物である場合は、紫外線硬化性化合物とともに、光重合開始剤及び光重合促進剤から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
表面樹脂層は、耐熱性、耐擦傷性及び耐汚染性に優れるという観点から、硬化性化合物の硬化物を含有することが好ましく、電離放射線硬化性化合物の硬化物を含有することがより好ましい。電離放射線硬化性化合物の中でも、電子線硬化性化合物は、無溶剤化が可能であり、光重合開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られることから、表面樹脂層を形成する成分として好ましい。電離放射線硬化性化合物の中でも、重合性オリゴマーが好ましく、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーがより好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
一実施形態において、表面樹脂層における樹脂成分の含有割合は、好ましくは60質量%以上90質量%以下、より好ましくは70質量%以上80質量%以下である。上記樹脂成分の含有割合には、ポリマー系滑剤の含有割合も含める。これにより、例えば、化粧シートの耐熱性、耐擦傷性及び耐汚染性を向上できる。
表面樹脂層は、一実施形態において、無機粒子をさらに含有する。表面保護層がポリマー系滑剤と有機粒子系滑剤とともに無機粒子を含有することにより、例えば、化粧シートに滑らかな触感に加えてマット感をも付与できる。例えば、木目模様におけるマット感と、ソープフィニッシュ処理された木材のような滑らかな触感とを有する化粧シートが得られる。
無機粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、カオリナイト、クレー、アルミノシリケート、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム及びケイ酸カルシウムが挙げられる。これらの中でも、マット感の向上という観点から、シリカ粒子が好ましい。無機粒子の形状は、例えば、球状、多面体状又は鱗片状である。
無機粒子の平均粒子径は、好ましくは0.5μm以上15μm以下、より好ましくは1μm以上12μm以下、さらに好ましくは2μm以上10μm以下である。これにより、例えば、化粧シートのマット感を向上できる。
一実施形態において、表面樹脂層における無機粒子の含有量は、有機粒子系滑剤100質量部に対して、好ましくは10質量部以上250質量部以下、より好ましくは30質量部以上200質量部以下、さらに好ましくは50質量部以上150質量部以下である。これにより、例えば、化粧シートの滑らかな表面凹凸感とマット感とのバランスをより向上できる。上記樹脂成分には、ポリマー系滑剤も含める。
表面樹脂層は、添加剤を含有してもよい、添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、耐摩耗性向上剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、消泡剤、難燃剤、可塑剤及びブロッキング防止剤が挙げられる。これらの中でも、紫外線吸収剤及び光安定剤が好ましい。
表面樹脂層は、一実施形態において、硬化性組成物を調製し、該組成物を意匠層に塗布して、未硬化樹脂層を形成し、該未硬化樹脂層を架橋硬化することにより形成できる。架橋硬化の態様は、熱硬化性樹脂を用いる場合は加熱処理による硬化であり、電離放射線硬化性化合物を用いる場合は電子線及び紫外線等の電離放射線の照射による硬化である。
電離放射線として電子線を用いる場合、照射線量は、例えば5kGy以上300kGy以下(0.5Mrad以上30Mrad以下)、好ましくは10kGy以上100kGy以下(1Mrad以上10Mrad以下)である。電離放射線として紫外線を用いる場合は、波長190nm以上380nm以下の紫外線を含む光線を放射してもよい。
表面樹脂層の平均厚さは、好ましくは1μm以上10μm以下、より好ましくは1.5μm以上9μm以下、さらに好ましくは2μm以上8μm以下である。平均厚さが下限値以上であると、例えば、粒子等の脱落を抑制でき、また耐擦傷性を向上できる。平均厚さが上限値以下であると、例えば、上記触感を向上できる。
表面樹脂層の平均厚さは、化粧シートの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、各測定値の平均値として算出した値である。表面樹脂層の平均厚さは、例えば、下記(X1)及び(X2)のステップで算出できる。
(X1)化粧シートの幅が500μm以上1500μm以下の範囲で撮像されている断面写真を10枚用意する。各断面写真において、表面樹脂層の厚さを、化粧シートの幅方向5μmごとに測定する。例えば、各断面写真における化粧シートの幅が500μmの場合、各断面写真で100箇所の表面樹脂層の厚さを測定する。
(X2)測定した全高さデータから、表面樹脂層の平均厚さを算出する。
表面樹脂層に含まれる粒子の平均粒子径と、表面樹脂層の平均厚さとの比(平均粒子径/平均厚さ)は、好ましくは1.0以上2.5以下、より好ましくは1.2以上2.3以下、さらに好ましくは1.3以上2.0以下である。表面樹脂層に含まれる粒子は、例えば、有機粒子系滑剤及び無機粒子である。これにより、例えば、有機粒子系滑剤による触感をさらに向上でき、又は無機粒子による上記効果をさらに向上できる。
本開示の化粧シートは、意匠層と表面樹脂層との間に、プライマー層を有してもよい。プライマー層は、表面樹脂層の密着性を向上させること等を目的として、必要に応じて設けられる。
プライマー層は、一実施形態において、樹脂成分を含有する。
樹脂成分としては、例えば、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-(メタ)アクリル共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ウレタン-(メタ)アクリル共重合体、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ブチラール樹脂、ニトロセルロース及び酢酸セルロースが挙げられる。樹脂成分は、硬化剤による、これらの樹脂の架橋硬化物でもよい。樹脂成分は、例えば、上述した二液硬化型ウレタン樹脂の硬化物でもよい。
プライマー層は、上記添加剤を含有してもよい。
プライマー層の厚さは、好ましくは0.1μm以上10μm以下、より好ましくは0.5μm以上8μm以下、さらに好ましくは1μm以上6μm以下である。
本開示の化粧シートは、基材層における表面樹脂層側の面とは反対側の面上に、接着層を有してもよい。接着層は、加飾成形品における被着体(成形品)との密着性を高めることを目的として必要に応じて設けられる。
接着層は、例えば、接着剤から構成される。接着剤としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル変性ポリオレフィン、塩素化ポリオレフィン、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、スチレン-(メタ)アクリル共重合体、ポリエステル、ポリウレタン及びポリアミドが挙げられる。イソシアネート化合物等を硬化剤とする、二液硬化型のポリウレタン系接着剤又はポリエステル系接着剤も適用し得る。接着剤としては、(メタ)アクリル系、ウレタン系、シリコーン系又はゴム系の粘着剤(感圧接着剤)も挙げられる。
接着層の厚さは、優れた接着性を得るという観点から、好ましくは1μm以上100μm以下、より好ましくは5μm以上50μm以下、さらに好ましくは10μm以上30μm以下である。
本開示の転写シートは、離型性支持体と、転写層とを有する。
転写層は、離型性支持体から剥離可能に設けられている。
転写層は、意匠層と、意匠層上に設けられた表面樹脂層とを有する。
表面樹脂層が、ポリマー系滑剤と、有機粒子系滑剤とを含有する。
転写層は、意匠層と表面樹脂層との間に、プライマー層を有してもよい。転写層は、意匠層における表面樹脂層側の面とは反対側の面上に、隠蔽層を有してもよい。
転写層における意匠層、表面樹脂層、隠蔽層及びプライマー層は、上記化粧シートにおける意匠層、表面樹脂層、隠蔽層及びプライマー層とそれぞれ同様であるので、ここでの説明は省略する。
離型性支持体は、転写層における表面樹脂層上に配置されている。
離型性支持体としては、上述した樹脂基材が挙げられる。離型性支持体における転写層側の表面には、必要に応じて、公知の離型処理が施されていてもよく、シリコーン樹脂等の離型層が設けられていてもよい。これにより、例えば、転写層を被着体(成形品)の表面に転写する際の離型性支持体と転写層との間の離型性を向上できる。
転写層は、一実施形態において、意匠層における表面樹脂層側の面とは反対側の面上に、接着層をさらに有する。これにより、被着体に対する転写層の密着性を向上できる。転写層における接着層は、上記化粧シートにおける接着層と同様であるので、ここでの説明は省略する。
転写層は、一実施形態において、接着層と意匠層との間に、基材層をさらに有する。転写層における基材層は、上記化粧シートにおける基材層と同様であるので、ここでの説明は省略する。
図2に、本開示の転写シートの一実施形態に係る模式断面図を示す。転写シート2は、離型性支持体40と、転写層42とを有する。転写層42は、接着層50と、意匠層20と、意匠層20上に設けられた表面樹脂層30とを厚さ方向にこの順に有する。
本開示の加飾成形品は、成形品と、成形品の少なくとも一部の領域上に設けられた意匠層と、意匠層上に設けられた表面樹脂層とを有する。
加飾成形品は、意匠層と表面樹脂層との間に、プライマー層を有してもよい。加飾成形品は、意匠層における表面樹脂層側の面とは反対側の面上に、隠蔽層を有してもよい。加飾成形品は、成形品と意匠層との間に、基材層を有してもよい。加飾成形品は、成形品と基材層との間に、接着層を有してもよい。
加飾成形品における基材層、意匠層、表面樹脂層、隠蔽層、プライマー層及び接着層は、上記化粧シートにおける基材層、意匠層、表面樹脂層、隠蔽層、プライマー層及び接着層とそれぞれ同様であるので、ここでの説明は省略する。
成形品としては、例えば、樹脂部材、木質部材及び無機部材が挙げられる。
樹脂部材としては、例えば、ポリオレフィン、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロース樹脂、フェノール樹脂、ゴム等から構成される、シート、板材又は立体形状物品が挙げられる。
木質部材としては、例えば、木材単板、木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)及び集成材等の木質繊維板等から構成される、板材又は立体形状物品が挙げられる。加飾成形品は、一実施形態において、成形品が木質部材である化粧板である。
無機部材としては、例えば、金属部材及び他の無機部材が挙げられる。金属部材としては、例えば、鉄、アルミニウム、銅、錫、チタニウム、これらの金属を少なくとも1種含む合金(例えば、炭素鋼、ステンレス鋼、ジュラルミン、真鍮及び青銅)等から構成される、シート、板材又は立体形状物品が挙げられる。他の無機部材としては、例えば、ガラス、陶磁器等のセラミックス、石膏等の非セメント窯業系材料、軽量気泡コンクリート(ALC)板等から構成される、板材又は立体形状物品が挙げられる。
本開示の加飾成形品は、例えば、机、椅子、食器棚及び箪笥等の家具;建築物における壁、天井及び床等の内装用部材;建築物における外壁、屋根、軒天井、柵及び門扉等の外装用部材;玄関ドア等の各種扉、手すり、幅木、廻り縁、窓枠、扉枠及びモール等の、建具又は造作部材;家電製品又はOA機器の筐体や、キッチン設備又は厨房家具における表面化粧板;車両の内装用部材又は外装用部材に用いることができる。
図3に、本開示の加飾成形品の一実施形態に係る模式断面図を示す。加飾成形品3は、成形品60と、接着層50と、基材層10と、基材層10上に設けられた意匠層20と、意匠層20上に設けられた表面樹脂層30とを厚さ方向にこの順に有する。
本開示の加飾成形品は、例えば、本開示の化粧シートを被着体(成形品)表面に配置することで得られる。本開示の加飾成形品は、例えば、本開示の転写シートを用いて、該転写シートの転写層を被着体(成形品)表面に転写することで得られる。
一実施形態において、本開示の化粧シートにおける基材層又は接着層と被着体(成形品)の表面とが接するように、該シートを被着体の表面の少なくとも一部の領域に貼付する。一実施形態において、本開示の転写シートにおける接着層と被着体(成形品)の表面とが接するように、該シートを被着体の表面の少なくとも一部の領域に貼付する。次いで、転写シートにおける離型性支持体を剥離する。このようにして、加飾成形品が得られる。貼付は、加熱加圧下において行ってもよい。転写としては、例えば、公知のロール転写又はプレス転写を採用できる。
本開示の加飾成形品は、例えば、本開示の化粧シート又は転写シートを用いて、インサート成形法及び射出成形同時加飾法等の各種射出成形法により作製してもよい。
本開示は、例えば以下の[1]~[15]に関する。
[1]意匠層と、意匠層上に設けられた表面樹脂層とを有し、表面樹脂層が、ポリマー系滑剤と、有機粒子系滑剤とを含有する、化粧シート。
[2]ポリマー系滑剤が、シリコーンポリマー及びフッ素樹脂から選択される少なくとも1種であり、有機粒子系滑剤が、シリコーン粒子及びフッ素樹脂粒子から選択される少なくとも1種である、上記[1]に記載の化粧シート。
[3]表面樹脂層が、シリコーンポリマーと、シリコーン粒子とを含有する、上記[2]に記載の化粧シート。
[4]表面樹脂層に含まれる有機粒子系滑剤の平均粒子径と、表面樹脂層の平均厚さとの比(平均粒子径/平均厚さ)が、1.0以上2.5以下である、上記[1]~[3]のいずれかに記載の化粧シート。
[5]有機粒子系滑剤の含有量が、表面樹脂層に含まれる樹脂成分100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下である、上記[1]~[4]のいずれかに記載の化粧シート。
[6]表面樹脂層が、無機粒子をさらに含有する、上記[1]~[5]のいずれかに記載の化粧シート。
[7]表面樹脂層に含まれる無機粒子の平均粒子径と、表面樹脂層の平均厚さとの比(平均粒子径/平均厚さ)が、1.0以上2.5以下である、上記[6]に記載の化粧シート。
[8]無機粒子の含有量が、有機粒子系滑剤100質量部に対して、10質量部以上250質量部以下である、上記[6]又は[7]に記載の化粧シート。
[9]表面樹脂層の平均厚さが、1μm以上10μm以下である、上記[1]~[8]のいずれかに記載の化粧シート。
[10]意匠層が、木目模様を有する、上記[1]~[9]のいずれかに記載の化粧シート。
[11]化粧シートが、基材層をさらに有し、基材層と表面樹脂層との間に、意匠層が位置する、上記[1]~[10]のいずれかに記載の化粧シート。
[12]基材層における表面樹脂層側の面とは反対側の面上に、接着層をさらに有する、上記[11]に記載の化粧シート。
[13]離型性支持体と転写層とを有する転写シートであって、転写層が、意匠層と、意匠層上に設けられた表面樹脂層とを有し、表面樹脂層が、ポリマー系滑剤と、有機粒子系滑剤とを含有し、離型性支持体が、転写層における表面樹脂層上に配置されている、転写シート。
[14]転写層が、意匠層における表面樹脂層側の面とは反対側の面上に、接着層をさらに有する、上記[13]に記載の転写シート。
[15]成形品と、成形品の少なくとも一部の領域上に設けられた意匠層と、意匠層上に設けられた表面樹脂層とを有し、表面樹脂層が、ポリマー系滑剤と、有機粒子系滑剤とを含有する、加飾成形品。
以下、実施例に基づき本開示の化粧シートをより詳細に説明するが、本開示の化粧シートは実施例により何ら限定されない。以下の記載において、「質量部」は単に「部」と表す。
[実施例1]
基材として、建材用着色原紙(「CHPS45(型番)」、坪量:45g/m2、天間特殊製紙株式会社製)を準備した。基材の易接着処理された面に、樹脂組成物(1)をグラビア印刷法により塗布して、厚さ5μmの第1の意匠層を形成した。樹脂組成物(1)は、(メタ)アクリル樹脂及びポリウレタンの混合樹脂からなるバインダーと、チタン白、弁柄及び黄鉛を含む着色剤とを含有する。第1の意匠層上に、樹脂組成物(2)を用いて、木目模様を有する第2の意匠層を形成した。樹脂組成物(2)は、ニトロセルロースからなるバインダーと、弁柄を主成分とする着色剤とを含有する。木目模様は、導管部を有する。
意匠層の全面に、二液硬化型樹脂(主剤:(メタ)アクリルポリオール、硬化剤:ヘキサメチレンジイソシアネート)を含有するプライマー層用樹脂組成物を塗布及び乾燥し、厚さ2μmのプライマー層を形成した。
プライマー層上に、下記組成の表面樹脂層用樹脂組成物を、ロールコート法により塗布して未硬化樹脂層を形成した。未硬化樹脂層に電子線(3Mrad(30kGy))を照射して硬化させて、平均厚さ4μmの表面樹脂層を形成した。その後、70℃で24時間の加熱養生を行った。
以上のようにして、化粧シートを得た。
<表面樹脂層用樹脂組成物>
・ウレタン(メタ)アクリレート:80部
・反応性シリコーンポリマー:20部
・シリカ粒子:15部(平均粒子径:6μm)
・シリコーン粒子:15部(平均粒子径:6μm)
[実施例2、比較例1及び比較例2]
表面樹脂層における樹脂組成物の配合組成を表1に記載したとおりに変更したこと以外は実施例1と同様に行い、化粧シートを得た。
[化粧シートの触感の評価]
得られた化粧シートについて、表面樹脂層の表面を手の指で触り、以下の規準に従って触感を評価した。評価結果を表1に示す。
A:滑らかさが特に高く、
ソープフィニッシュ処理がなされた木材のような滑らかな触感である。
B:滑らかな触感である。
C:滑らかさが低い。
[化粧シートのマット感の評価]
得られた化粧シートについて、表面樹脂層の表面を目視で観察し、マット感を評価した。評価は、外光を遮った室内の蛍光灯照明下で行った。評価結果を表1に示す。
A:マット調である。
B:グロス調である。
Figure 2023010419000001
1・・・化粧シート
2・・・転写シート
3・・・加飾成形品
10・・・基材層
20・・・意匠層
30・・・表面樹脂層
40・・・離型性支持体
42・・・転写層
50・・・接着層
60・・・被着体(成形品)

Claims (15)

  1. 意匠層と、
    前記意匠層上に設けられた表面樹脂層と
    を有し、
    前記表面樹脂層が、ポリマー系滑剤と、有機粒子系滑剤とを含有する、
    化粧シート。
  2. 前記ポリマー系滑剤が、シリコーンポリマー及びフッ素樹脂から選択される少なくとも1種であり、前記有機粒子系滑剤が、シリコーン粒子及びフッ素樹脂粒子から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記表面樹脂層が、前記シリコーンポリマーと、前記シリコーン粒子とを含有する、請求項2に記載の化粧シート。
  4. 前記表面樹脂層に含まれる前記有機粒子系滑剤の平均粒子径と、前記表面樹脂層の平均厚さとの比(平均粒子径/平均厚さ)が、1.0以上2.5以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化粧シート。
  5. 前記有機粒子系滑剤の含有量が、前記表面樹脂層に含まれる樹脂成分100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化粧シート。
  6. 前記表面樹脂層が、無機粒子をさらに含有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の化粧シート。
  7. 前記表面樹脂層に含まれる前記無機粒子の平均粒子径と、前記表面樹脂層の平均厚さとの比(平均粒子径/平均厚さ)が、1.0以上2.5以下である、請求項6に記載の化粧シート。
  8. 前記無機粒子の含有量が、前記有機粒子系滑剤100質量部に対して、10質量部以上250質量部以下である、請求項6又は7に記載の化粧シート。
  9. 前記表面樹脂層の平均厚さが、1μm以上10μm以下である、請求項1~8のいずれか一項に記載の化粧シート。
  10. 前記意匠層が、木目模様を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の化粧シート。
  11. 前記化粧シートが、基材層をさらに有し、前記基材層と前記表面樹脂層との間に、前記意匠層が位置する、請求項1~10のいずれか一項に記載の化粧シート。
  12. 前記基材層における前記表面樹脂層側の面とは反対側の面上に、接着層をさらに有する、請求項11に記載の化粧シート。
  13. 離型性支持体と転写層とを有する転写シートであって、
    前記転写層が、
    意匠層と、
    前記意匠層上に設けられた表面樹脂層と
    を有し、
    前記表面樹脂層が、ポリマー系滑剤と、有機粒子系滑剤とを含有し、
    前記離型性支持体が、前記転写層における前記表面樹脂層上に配置されている、
    転写シート。
  14. 前記転写層が、前記意匠層における表面樹脂層側の面とは反対側の面上に、接着層をさらに有する、請求項13に記載の転写シート。
  15. 成形品と、
    前記成形品の少なくとも一部の領域上に設けられた意匠層と、
    前記意匠層上に設けられた表面樹脂層と
    を有し、
    前記表面樹脂層が、ポリマー系滑剤と、有機粒子系滑剤とを含有する、
    加飾成形品。
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