JP2023010294A - 逆浸透膜の運転監視方法および運転監視システム - Google Patents

逆浸透膜の運転監視方法および運転監視システム Download PDF

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Abstract

【課題】適正に逆浸透膜処理装置の運転を制御することを可能にする逆浸透膜の運転を逆浸透膜の運転監視方法および運転監視システムを提供する。【解決手段】被処理水を濃縮水と透過水とに分離する逆浸透膜処理装置10へ被処理水を加圧して供給する給水ポンプ12の消費電力を測定し、得られた電力値を監視する、逆浸透膜の運転監視方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、逆浸透膜処理装置の運転を監視するための逆浸透膜の運転監視方法および運転監視システムに関する。
逆浸透膜処理装置は処理を継続していると、微生物、有機物、無機物等が逆浸透膜に付着する、いわゆるファウリングが発生することが知られている。ファウリングが発生すると、処理水質や処理水量の低下等の問題が発生するため、ファウリングの発生を検知して抑制することは安定した処理水を得るうえで非常に重要である。従来のファウリングの抑制方法としては、ファウリングの指標に応じたスライム抑制剤等の薬剤の添加制御等が挙げられる。ファウリングの指標としては、通水差圧、給水圧、透過流速、透過流量、およびそれらの変化速度等がある。
特許文献1では、逆浸透膜のファウリングの指標として通水差圧または給水圧の平均変化速度を挙げている。しかし、例えば通水差圧が変化しても処理にほとんど影響がない場合でも薬剤の添加制御をしており、必要以上の制御が行われていた。
国際特許出願公開第2020/158645号パンフレット
本発明の目的は、適正に逆浸透膜処理装置の運転を制御することを可能にする逆浸透膜の運転を逆浸透膜の運転監視方法および運転監視システムを提供することにある。
本発明は、被処理水を濃縮水と透過水とに分離する逆浸透膜処理装置へ前記被処理水を加圧して供給するポンプの消費電力を測定し、得られた電力値を監視する、逆浸透膜の運転監視方法である。
前記逆浸透膜の運転監視方法において、前記電力値に対して、前記逆浸透膜処理装置への前記被処理水の実際の供給流量と目標供給流量との変動を補正した供給流量補正電力値、および、前記電力値に対して、前記逆浸透膜処理装置への前記被処理水の実際の供給圧と目標供給圧との変動を補正した供給圧補正電力値、のうちの少なくとも1つを算出し、前記供給流量補正電力値および前記供給圧補正電力値のうちの少なくとも1つを監視することが好ましい。
前記逆浸透膜の運転監視方法において、前記電力値、前記供給流量補正電力値、および前記供給圧補正電力値のうちの少なくとも1つに基づいて前記逆浸透膜処理装置のファウリングの判定を行うことが好ましい。
前記逆浸透膜の運転監視方法において、前記ファウリングの判定によってファウリング傾向が有りと判定された場合に、前記被処理水への薬剤の添加、前記被処理水のpHの変更、前記被処理水の水温の変更のうちの少なくとも1つを制御することが好ましい。
前記逆浸透膜の運転監視方法において、前記電力値に対して、前記被処理水の水温の変動を補正した水温補正電力値を算出し、前記水温補正電力値を監視することが好ましい。
本発明は、被処理水を濃縮水と透過水とに分離する逆浸透膜処理装置へ前記被処理水を加圧して供給するポンプの消費電力を測定する電力測定装置と、前記電力測定装置により得られた電力値を監視するモニタリング手段と、を備える、逆浸透膜の運転監視システムである。
前記逆浸透膜の運転監視システムにおいて、前記電力値に対して、前記逆浸透膜処理装置への前記被処理水の実際の供給流量と目標供給流量との変動を補正した供給流量補正電力値、および、前記電力値に対して、前記逆浸透膜処理装置への前記被処理水の実際の供給圧と目標供給圧との変動を補正した供給圧補正電力値、のうちの少なくとも1つを算出する算出手段をさらに備え、前記モニタリング手段は、前記供給流量補正電力値および前記供給圧補正電力値のうちの少なくとも1つを監視することが好ましい。
前記逆浸透膜の運転監視システムにおいて、前記電力値、前記供給流量補正電力値、および前記供給圧補正電力値のうちの少なくとも1つに基づいて前記逆浸透膜処理装置のファウリングの判定を行う判定手段をさらに備えることが好ましい。
前記逆浸透膜の運転監視システムにおいて、前記ファウリングの判定によってファウリング傾向が有りと判定された場合に、前記被処理水への薬剤の添加、前記被処理水のpHの変更、前記被処理水の水温の変更のうちの少なくとも1つを制御する制御手段をさらに備えることが好ましい。
前記逆浸透膜の運転監視システムにおいて、前記電力値に対して、前記被処理水の水温の変動を補正した水温補正電力値を算出する水温補正電力値算出手段をさらに備え、前記モニタリング手段は、前記水温補正電力値を監視することが好ましい。
本発明は、被処理水を濃縮水と透過水とに分離する逆浸透膜処理工程を含み、前記逆浸透膜処理工程へ前記被処理水を加圧して供給するポンプの消費電力を測定し、得られた電力値を監視する、水処理方法である。
本発明は、被処理水を濃縮水と透過水とに分離する逆浸透膜処理装置と、前記逆浸透膜処理装置へ前記被処理水を加圧して供給するポンプと、前記ポンプの消費電力を測定する電力測定装置と、前記電力測定装置により得られた電力値を監視するモニタリング手段と、を備える、水処理装置である。
本発明によって、適正に逆浸透膜処理装置の運転を制御することを可能にする逆浸透膜の運転を逆浸透膜の運転監視方法および運転監視システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る運転監視システムを備える水処理装置の一例を示す概略構成図である。 実施例における被処理水給水ポンプの補正電力値の時間変化を示すグラフである。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る運転監視システムを備える水処理装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。
水処理装置1は、被処理水を濃縮水と透過水とに分離する逆浸透膜処理装置10と、逆浸透膜処理装置10へ被処理水を加圧して供給するポンプとして給水ポンプ12と、を備える。水処理装置1は、逆浸透膜処理装置10へ被処理水を加圧して供給する給水ポンプ12の消費電力を測定する電力測定装置14と、電力測定装置14により得られた電力値を監視するモニタリング手段として、制御装置16と、を有する、逆浸透膜の運転監視システム3を備える。
水処理装置1は、逆浸透膜処理装置10の透過水の流量を制御する透過水流量制御手段として透過水流量制御装置18を備える。また、水処理装置1は、被処理水に薬液を供給する薬液供給手段として、薬液タンク22と、被処理水にpH調整剤を供給するpH調整剤供給手段として、pH調整剤タンク24と、被処理水の水温を調製する水温調整手段として、温度調節装置26と、を備える。
図1の水処理装置1において、逆浸透膜処理装置10の入口には、弁36、給水ポンプ12を介して配管52が接続されている。逆浸透膜処理装置10の透過水出口には、弁38を介して配管54が接続され、濃縮水出口には、弁40を介して配管56が接続されている。配管54の弁38の上流側には、透過水の流量を測定する透過水流量測定手段として、透過水流量計20が設置されている。配管56の弁40の上流側から分岐した配管58が、弁42を介して、弁36の下流側であって配管52の給水ポンプ12の上流側に接続されている。
薬液タンク22の出口と配管52の弁36の下流側であって配管58の上流側とは、弁44、ポンプ28を介して配管60により接続されている。pH調整剤タンク24の出口と配管52の弁36の下流側であって配管58の上流側とは、弁46、ポンプ30を介して配管62により接続されている。配管52の弁36の下流側であって配管58の上流側と温度調節装置26の入口とは、弁48、ポンプ32を介して配管64により接続され、温度調節装置26の出口と配管52の弁36の下流側であって配管58の上流側とは、弁50、ポンプ34を介して配管66により接続されている。
給水ポンプ12と電力測定装置14、電力測定装置14と制御装置16、制御装置16とポンプ28,30,32,34とは、それぞれ有線または無線の電気的接続等によって接続されている。透過水流量制御装置18と給水ポンプ12、透過水流量計20とは、それぞれ有線または無線の電気的接続等によって接続されている。
本実施形態に係る運転監視方法を含む水処理方法および運転監視システムを備える水処理装置1の動作について説明する。
通常運転のときは、弁36,38,40,42が開状態とされ、給水ポンプ12が作動され、配管52を通して被処理水が逆浸透膜処理装置10へ送液される。逆浸透膜処理装置10において、逆浸透膜によって逆浸透膜処理が行われ、濃縮水と透過水とに分離される(逆浸透膜処理工程)。透過水は、配管54を通して排出され、濃縮水は、配管56を通して排出されるか、または配管58を通して配管52に供給されてもよい。
給水ポンプ12にはポンプの回転数を制御するインバータ(図示せず)が設置されており、透過水流量制御装置18によって、透過水流量計20で検出された透過水の流量ができるだけ一定になるように、給水ポンプ12の回転数が制御される。例えば、被処理水の水温が変化すると、水の粘性が変化することによって、逆浸透膜処理装置10で分離される透過水の流量も変化する。この変化に応じて、透過水流量制御装置18は、給水ポンプ12の回転数を制御するようになっている。例えば、被処理水の水温が低くなると、水の粘性は高くなり、その結果、逆浸透膜処理装置10で分離される透過水の流量は減少する。そのため、透過水流量制御装置18は、この減少分を補うように、給水ポンプ12の回転数を上げることによって、被処理水の供給圧力を増加させる。また、被処理水の水温が高くなると、水の粘性は低くなり、その結果、逆浸透膜処理装置10で分離される透過水の流量は増加する。そのため、透過水流量制御装置18は、この増加分を打ち消すように、給水ポンプ12の回転数を下げることによって、被処理水の供給圧力を低下させる。
本実施形態に係る運転監視方法および運転監視システムでは、逆浸透膜処理装置10へ被処理水を加圧して供給する給水ポンプ12の消費電力を測定し、得られた電力値を監視する。そして、この得られた電力値に基づいて逆浸透膜処理装置10のファウリングの判定を行い、ファウリングの判定によってファウリング傾向が有りと判定された場合に、例えば、被処理水への薬剤の添加、被処理水のpHの変更、被処理水の水温の変更のうちの少なくとも1つを制御すればよい。
例えば、給水ポンプ12の電力値を電力測定装置14で測定し、電力値が予め定めた閾値A以上であり、逆浸透膜処理装置10において通水差圧の上昇がある場合、制御装置16によりポンプ28が作動され、弁44が開状態にて薬液タンク22から配管60を通してスライム抑制剤、洗浄剤等の薬液が配管52に添加され、調整される。薬液添加後、電力値が予め定めた閾値Bを下回ったら、制御装置16によりポンプ28が停止され、薬液の添加が停止される。
例えば、電力値が予め定めた閾値A以上であり、逆浸透膜処理装置10において通水差圧の上昇がほとんどなく、膜間差圧の上昇がある場合、制御装置16によりポンプ28が作動され、弁44が開状態にて薬液タンク22から配管60を通してスケール分散剤、洗浄剤等の薬液が配管52に添加され、調整される。または、制御装置16によりポンプ30が作動され、弁46が開状態にてpH調整剤タンク24から配管62を通してpH調整剤を配管52に添加され、被処理水のpHが変更されてもよい。または、制御装置16によりポンプ32,34が作動され、配管52から弁48,50が開状態にて温度調節装置26に配管64を通して被処理水が供給され、温度調整された後、配管66より配管52へ排出され、被処理水の水温が変更されてもよい。薬液の添加、pH調整剤の添加、温度調節装置26による被処理水の水温変化、いずれかの操作後に電力値が予め定めた閾値Bを下回ったら、制御装置16により操作が停止される。
また、給水ポンプ12の電力値は被処理水の流量や水温により変動するため、逆浸透膜処理装置10の運転において、あらかじめ設定されていた供給流量、濃縮流量、透過流量それぞれの目標値から算出する流量補正係数、圧力補正係数、水温と電力値との関係から得られる温度補正係数を、電力値に乗じて、供給流量補正電力値、供給圧補正電力値、水温補正電力値を算出することが好ましい。電力値を補正する場合は、給水ポンプ12の電力値を電力測定装置14で測定した後に補正し、補正電力値を算出する。電力値を補正する場合の補正方法の例を以下に示す。ただし補正方法はこれらに限定されるものではない。
[パターン1:供給流量補正]
逆浸透膜処理装置10へ供給される被処理水の実際の供給流量を測定し、目標供給流量との比率(目標供給流量/供給流量)を算出し、その値を供給流量補正係数とし電力値に乗じて補正して、供給流量補正電力値を得る。
[パターン2:供給圧補正(供給流量、濃縮流量の変動由来)]
逆浸透膜処理装置10へ供給される被処理水の実際の電気伝導率を測定し、目標供給流量、目標濃縮流量から目標濃縮水電気伝導率を算出する。実際の供給水電気伝導率、透過水電気伝導率を測定し、浸透圧補正係数、目標濃縮水電気伝導率から目標浸透圧を算出する。実際の供給圧、浸透圧を測定し、目標浸透圧から目標供給圧を算出する。実際の供給圧を測定し、目標供給圧から供給圧補正係数を算出する。供給圧補正係数を電力値に乗じて補正して、供給圧補正電力値を得る。
算出式を以下に示す。
・目標濃縮水電気伝導率=供給水電気伝導率×目標供給流量/目標濃縮流量
・目標浸透圧=((供給水電気伝導率+目標濃縮水電気伝導率)/2-透過水電気伝導率)×浸透圧と電気伝導率の相関係数
・目標供給圧=供給圧-浸透圧+目標浸透圧
・供給圧補正係数=目標供給圧/供給圧
[パターン3:供給圧補正(供給流量、濃縮流量、透過流量の変動由来)]
逆浸透膜処理装置10へ供給される被処理水の実際の電気伝導率、透過水の実際の電気伝導率を測定し、目標供給流量、目標濃縮流量、目標透過流量から目標濃縮水電気伝導率を算出する。実際の供給水電気伝導率、透過水電気伝導率を測定し、浸透圧補正係数、目標濃縮水電気伝導率から目標浸透圧を算出する。実際の供給圧、浸透圧を測定し、目標浸透圧から目標供給圧を算出する。供給圧を測定し、目標供給圧から供給圧補正係数を算出する。供給圧補正係数を電力値に乗じて補正して、供給圧補正電力値を得る。
算出式を以下に示す。
・目標濃縮水電気伝導率=(目標供給流量×供給水電気伝導率-目標透過流量×透過水電気伝導率)/目標濃縮流量
・目標浸透圧=((供給水電気伝導率+目標濃縮水電気伝導率)/2-透過水電気伝導率)×浸透圧と電気伝導率の相関係数
・目標供給圧=供給圧-浸透圧+目標浸透圧
・供給圧補正係数=目標供給圧/供給圧
[パターン4:水温補正]
逆浸透膜処理装置10へ供給される被処理水の水温を測定し、水温と電力値の関係から得られる温度補正係数を電力値に乗じて補正する。水温が下がると透過水が得られにくくなるので、回転数を上げる。水温が上がると透過水が得られやすくなるので、回転数を下げる。水温が著しく変動する場合や、前段で水温の調整を行っていない場合は、水温補正を行うとよい。
処理対象となる被処理水は、特に限定されないが、例えば海水、かん水、工業用水、回収水等が挙げられる。
被処理水の給水ポンプの消費電力値を測定する電力測定装置14としては、給水ポンプの電力値を測定することができるものであればよく、特に制限はない。給水ポンプの電力の測定は、連続的に行ってもよいし、断続的に行ってもよく、例えば、1分から60分に一回、10分に一回の測定が好ましい。
給水ポンプの電力値のデータは常時監視することが望ましく、遠隔監視システムを備えることが好ましい。
例えば、電力値が予め定めた閾値Aを超えた場合、ファウリングの傾向が有りと判定し、被処理水への薬注を開始、または被処理水の水温やpHを変更すればよい。また、例えば、薬注、または水温やpHの変更により電力値が予め定めた閾値Bを下回った場合、ファウリングが抑制されたと判定し、薬注、または水温やpHの変更を停止すればよい。
制御装置16は、例えば、プログラムを演算するCPU等の演算手段、プログラムや演算結果を記憶するROMおよびRAM等の記憶手段等を含んで構成されるマイクロコンピュータと電子回路等で構成される。制御装置16は、電力測定装置14により得られた電力値を監視するモニタリング手段、供給流量補正電力値および供給圧補正電力値のうちの少なくとも1つを算出する算出手段、水温補正電力値を算出する水温補正電力値算出手段、電力値、供給流量補正電力値、供給圧補正電力値、水温補正電力値のうちの少なくとも1つに基づいて逆浸透膜処理装置10のファウリングの判定を行う判定手段、ファウリングの判定によってファウリング傾向が有りと判定された場合に、被処理水への薬剤の添加、処理水のpHの変更、処理水の水温の変更のうちの少なくとも1つを制御する制御手段として機能することができる。
運転監視システム3は、所定の出力を行う出力手段として、出力部を備えてもよい。出力部における出力としては、逆浸透膜処理装置10におけるファウリングの状況を示す表示や音等の視聴覚的に認知可能な警報の他に、ファウリングの状況に対応するための対応方法、改善提案等が表示されてもよい。出力部は、例えば、情報を表示、出力することができるものであればよく、特に制限はないが、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示手段である表示装置や、スピーカ等の音声出力手段である音声出力装置等が挙げられる。例えば、警報の方法としては、制御盤のタッチパネル上に表示する、インターネット通信を介して運転員に通知する、監視室等に通知する等が挙げられる。
透過水流量制御装置18は、例えば、プログラムを演算するCPU等の演算手段、プログラムや演算結果を記憶するROMおよびRAM等の記憶手段等を含んで構成されるマイクロコンピュータと電子回路等で構成される。透過水流量制御装置18は、透過水流量計20で検出された透過水の流量に基づいて、給水ポンプ12の回転数を制御する透過水流量制御手段として機能することができる。なお、制御装置16と透過水流量制御装置18は、1つの制御装置として構成してもよい。
透過水流量計20は、透過水の流量を測定することができるものであればよく、特に制限はない。運転監視システム3は、被処理水の流量を測定する被処理水流量測定手段として被処理水流量計、濃縮水の流量を測定する濃縮水流量測定手段として濃縮水流量計、被処理水の温度を測定する被処理水温度測定手段として温度計等をさらに備えてもよい。
添加する薬液に含まれる薬剤に関しては、通水差圧の上昇がある場合、スライム抑制剤や洗浄剤を添加することが好ましい。スライム抑制剤の種類としては、特に制限はないが、有機系または無機系のスライム抑制剤等が挙げられる。
有機系のスライム抑制剤としては、特に制限はないが、DBNPA(2,2-ジブロモ-3-ニトリロプロピオンアミド)等のハロシアノアセトアミド化合物、イソチアゾロン化合物、ブロノポール(2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール)等の有機臭素系化合物等が挙げられる。被処理水への有機系のスライム抑制剤の添加量は、例えば0.1~1,000mg/Lの範囲である。
無機系のスライム抑制剤としては、特に制限はないが、次亜塩素酸や次亜臭素酸等の遊離ハロゲン化合物、結合塩素系のスライム抑制剤、結合臭素系のスライム抑制剤、ヨウ素系酸化剤等が挙げられる。特に、臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物や、塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜塩素酸組成物は逆浸透膜への影響が軽微かつ、十分な殺菌力を有するため、より好ましい。被処理水への無機系のスライム抑制剤の添加量は、例えば0.1~1,000mg/Lの範囲である。
洗浄剤の種類としては、特に制限はないが、アルカリ剤、酸、界面活性剤、キレート剤等が挙げられる。被処理水への洗浄剤の添加量は、例えば0.1~1,000mg/Lの範囲である。
通水差圧の上昇がほとんどなく、膜間差圧の上昇がある場合は、スケール分散剤や洗浄剤の添加が好ましい。スケール分散剤の種類としては、特に制限はないが、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ホスホン酸等が挙げられる。被処理水へのスケール分散剤の添加量は、例えば、逆浸透膜濃縮水中の濃度として0.1~1,000mg/Lの範囲である。
洗浄剤の種類としては、特に制限はないが、アルカリ剤、酸、界面活性剤、キレート剤等が挙げられる。被処理水への洗浄剤の添加量は、例えば0.1~1,000mg/Lの範囲である。
また、分散剤を使用せずにスケール発生によるファウリングを抑制するためには、例えば、逆浸透膜濃縮水中のシリカ濃度を溶解度以下に、カルシウムスケールの指標であるランゲリア指数を0以下になるように、被処理水のpH、水温等の運転条件を調整してもよい。
被処理水のpHを調整するためのpH調整剤としては、例えば、塩酸、硫酸等の酸や、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ剤等が挙げられる。
被処理水の水温を調整するための温度調節装置26としては、被処理水の水温を調節できるものであればよく、特に制限はないが、例えば、ヒーター、熱交換器、チラー等が挙げられる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[試験方法]
海水淡水化逆浸透膜処理装置の被処理水の給水ポンプの消費電力値を10分ごとに測定し、薬液添加なしの系と薬液添加ありの系とで電力値を比較した。薬液添加ありの系ではスライム抑制剤として、臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化次亜臭素酸組成物を使用した。安定化次亜臭素酸組成物は、窒素雰囲気下で、液体臭素:16.9重量%(wt%)、スルファミン酸:10.7重量%、水酸化ナトリウム:12.9重量%、水酸化カリウム:3.94重量%、水:残分を混合して、調製した組成物である(安定化次亜臭素酸組成物のpH:14、全塩素濃度:7.5重量%)。
[試験条件]
被処理水:海水
被処理水の電気伝導率:50000±2000μS/cm
被処理水のpH:7
流量(1系列あたり) 供給水:600L/h、濃縮水:500L/h、透過水:100L/h
電力測定器:クランプオンパワーロガー PW3360(日置電機株式会社)
<実施例1および実施例2>
実施例1では被処理水にスライム抑制剤として安定化次亜臭素酸組成物を添加、実施例2では被処理水にスライム抑制剤を添加せず、それぞれの給水ポンプの消費電力値を測定した。目標供給流量と供給流量との比率(目標供給流量/供給流量)から算出した供給流量補正係数、目標供給圧と供給圧との比率(目標供給圧/供給圧)から算出した供給圧補正係数の二つを電力値に乗じた補正電力値の時間(h)変化を、図2に示す。
また薬注条件は以下の通りである。
[薬注条件]
添加薬剤:安定化次亜臭素酸組成物
添加濃度:13.3mg/L(濃縮水における濃度)
添加時間:1h/day
図2に示す通り、約5800時間経過で実施例2では、測定開始時と比較して電力値の増加が約20%であるのに対し、実施例1では約9%の増加に留まっており、給水ポンプの電力値を監視してスライム抑制剤を添加することによって、よりファウリングを抑制できたことがわかる。
このように、実施例の方法によって、適正に逆浸透膜処理装置の運転を制御することが可能となった。
1 水処理装置、3 運転監視システム、10 逆浸透膜処理装置、12 給水ポンプ、14 電力測定装置、16 制御装置、18 透過水流量制御装置、20 透過水流量計、22 薬液タンク、24 pH調整剤タンク、26 温度調節装置、28,30,32,34 ポンプ、36,38,40,42,44,46,48,50 弁、52,54,56,58,60,62,64,66 配管。

Claims (10)

  1. 被処理水を濃縮水と透過水とに分離する逆浸透膜処理装置へ前記被処理水を加圧して供給するポンプの消費電力を測定し、得られた電力値を監視することを特徴とする逆浸透膜の運転監視方法。
  2. 請求項1に記載の逆浸透膜の運転監視方法であって、
    前記電力値に対して、前記逆浸透膜処理装置への前記被処理水の実際の供給流量と目標供給流量との変動を補正した供給流量補正電力値、および、
    前記電力値に対して、前記逆浸透膜処理装置への前記被処理水の実際の供給圧と目標供給圧との変動を補正した供給圧補正電力値、
    のうちの少なくとも1つを算出し、前記供給流量補正電力値および前記供給圧補正電力値のうちの少なくとも1つを監視することを特徴とする逆浸透膜の運転監視方法。
  3. 請求項1または2に記載の逆浸透膜の運転監視方法であって、
    前記電力値、前記供給流量補正電力値、および前記供給圧補正電力値のうちの少なくとも1つに基づいて前記逆浸透膜処理装置のファウリングの判定を行うことを特徴とする逆浸透膜の運転監視方法。
  4. 請求項3に記載の逆浸透膜の運転監視方法であって、
    前記ファウリングの判定によってファウリング傾向が有りと判定された場合に、前記被処理水への薬剤の添加、前記被処理水のpHの変更、前記被処理水の水温の変更のうちの少なくとも1つを制御することを特徴とする逆浸透膜の運転監視方法。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の逆浸透膜の運転監視方法であって、
    前記電力値に対して、前記被処理水の水温の変動を補正した水温補正電力値を算出し、前記水温補正電力値を監視することを特徴とする逆浸透膜の運転監視方法。
  6. 被処理水を濃縮水と透過水とに分離する逆浸透膜処理装置へ前記被処理水を加圧して供給するポンプの消費電力を測定する電力測定装置と、
    前記電力測定装置により得られた電力値を監視するモニタリング手段と、
    を備えることを特徴とする逆浸透膜の運転監視システム。
  7. 請求項6に記載の逆浸透膜の運転監視システムであって、
    前記電力値に対して、前記逆浸透膜処理装置への前記被処理水の実際の供給流量と目標供給流量との変動を補正した供給流量補正電力値、および、
    前記電力値に対して、前記逆浸透膜処理装置への前記被処理水の実際の供給圧と目標供給圧との変動を補正した供給圧補正電力値、
    のうちの少なくとも1つを算出する算出手段をさらに備え、
    前記モニタリング手段は、前記供給流量補正電力値および前記供給圧補正電力値のうちの少なくとも1つを監視することを特徴とする逆浸透膜の運転監視システム。
  8. 請求項6または7に記載の逆浸透膜の運転監視システムであって、
    前記電力値、前記供給流量補正電力値、および前記供給圧補正電力値のうちの少なくとも1つに基づいて前記逆浸透膜処理装置のファウリングの判定を行う判定手段をさらに備えることを特徴とする逆浸透膜の運転監視システム。
  9. 請求項8に記載の逆浸透膜の運転監視システムであって、
    前記ファウリングの判定によってファウリング傾向が有りと判定された場合に、前記被処理水への薬剤の添加、前記被処理水のpHの変更、前記被処理水の水温の変更のうちの少なくとも1つを制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする逆浸透膜の運転監視システム。
  10. 請求項6~9のいずれか1項に記載の逆浸透膜の運転監視システムであって、
    前記電力値に対して、前記被処理水の水温の変動を補正した水温補正電力値を算出する水温補正電力値算出手段をさらに備え、
    前記モニタリング手段は、前記水温補正電力値を監視することを特徴とする逆浸透膜の運転監視システム。
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