JP2023009992A - 流動化処理土の品質管理方法 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

【課題】強度の不安定性を回避することができる流動化処理土の品質管理方法を提供する。【解決手段】土質材料の細粒分含有率またはセメント系固化材の添加量を調整して、流動化処理土の粘度を所定の範囲内に予め調整するステップと、施工直前の未固結状態の流動化処理土を採取するステップと、採取した流動化処理土の粘度を測定し、測定した粘度が所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、採取した流動化処理土に含まれるセメント系固化材量または水に対するセメント系固化材の配合比率を推定し、推定したセメント系固化材量または配合比率が、設計基準強度に基づいて設定した所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、施工後の固結状態の流動化処理土のせん断波速度を測定し、測定したせん断波速度が、設計基準強度に基づいて設定した所定の範囲内であるか否かを判定するステップとを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、流動化処理土の品質管理方法に関するものである。
従来、再開発案件では、新設構造物に既存構造物の躯体や杭を再利用しない場合、新設構造物に干渉する既存構造物の一部を予め撤去し、その領域を埋戻すのが通常である。埋戻し材料には、強度の発現性と安定性を確保しやすい流動化処理土を用いることが多い。流動化処理土は、主に建設発生土と水、セメントから構成され、流動性と自硬性を有することから、狭小な空間や締固めの困難な箇所の埋戻し・裏込め・充填工事にも採用される。例えば、既存杭撤去・埋戻し工事では、既存杭径より大径なケーシングを地盤に回転圧入し、ケーシング内部をハンマークラブ等で破砕・撤去した後に、流動化処理土をトレミー管で撤去した孔底から注入することがある。しかしながら、撤去・埋戻し孔長が長尺になると、流動化処理土の浅部においてブリーディング等による材料分離が生じ、強度が不安定となる事例が報告されている(例えば、非特許文献1を参照)。
一般的な流動化処理土の品質は、製造時あるいは打設時の吐出口から採取したモールド試験体の強度で検査する(例えば、特許文献1を参照)。原位置強度の確認は、「必要に応じて原位置において不攪乱試料を採取して、強度を確認する」に留まり(例えば、非特許文献2を参照)、実施の判断は事業者に依る。
一方、ソイルセメントの強度を化学的な手法により判定する方法として、例えば、特許文献2~8に記載の方法(以下、CW-QUICという。)が知られている。また、せん断波速度を用いてソイルセメントの品質を管理する方法として、例えば、特許文献9、10に記載の方法(以下、Vs-QUICという。)が知られている。
「既存杭撤去後の掘削孔に埋戻された流動化処理土の品質調査」、崎浜博史、堀井宏謙、八重樫光、2014年度日本建築学会大会学術講演梗概集、pp.435-436、2014 「流動化処理土利用技術マニュアル」、独立行政法人土木研究所/流動化処理工法総合監理(編)、技報堂出版、2008
特開2009-161906号公報 特開2018-119337号公報 特開2018-193716号公報 特開2018-199935号公報 特開2019-019449号公報 特開2019-019471号公報 特開2019-105118号公報 特開2020-094872号公報 特許第4120809号公報 特願2020-059799号(現時点で未公開)
流動化処理土の強度不足の例として、2つの事例を図に示す。図4(1)は非特許文献1に記載のもの(A現場と表記)、図4(2)は近年調査されたB現場のものである。これらの図に示すように、吐出口から採取したモールド試験体の強度は、A現場で400~450kPa、B現場で240kPaであり、いずれも設計基準強度を満足している。しかしながら、ボーリングコアを採取した不攪乱試料の原位置強度は、特に浅部で設計基準強度を満足していない。
このように流動化処理土の原位置強度が設計基準強度を満足しない場合、既存杭撤去・埋戻し工事においては、新設杭施工時に孔曲がりや孔壁崩壊、杭芯ずれ等の不具合を生じ、新設杭の設計に用いる地盤物性値の見直し作業が発生するおそれがある。このような事態を回避するためには、埋戻し部を再掘削し、埋め戻す必要があるが、工期の圧迫と施工および材料費用の増大を招くこととなる。このため、流動化処理土の強度の不安定性を回避することができる品質管理方法が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、強度の不安定性を回避することができる流動化処理土の品質管理方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る流動化処理土の品質管理方法は、土質材料とセメント系固化材と水とを含有するとともに、地盤に打設して施工される流動化処理土の施工品質を管理するための方法であって、流動化処理土の配合計画の際に、土質材料の細粒分含有率またはセメント系固化材の添加量を調整して、流動化処理土の粘度を材料分離抵抗性を高める所定の範囲内に予め調整するステップと、施工直前の未固結状態の流動化処理土を採取するステップと、採取した流動化処理土の粘度を測定し、測定した粘度が所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、採取した流動化処理土に含まれるセメント系固化材量または水に対するセメント系固化材の配合比率を推定し、推定したセメント系固化材量または配合比率が、設計基準強度に基づいて設定した所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、施工後の固結状態の流動化処理土のせん断波速度を測定し、測定したせん断波速度が、設計基準強度に基づいて設定した所定の範囲内であるか否かを判定するステップとを有することを特徴とする。
また、本発明に係る他の流動化処理土の品質管理方法は、上述した発明において、流動化処理土を酸で中和した際の初期のpHの時間変化特性を利用して、セメント系固化材量または配合比率を推定することを特徴とする。
また、本発明に係る他の流動化処理土の品質管理方法は、上述した発明において、流動化処理土の施工に先立って、土質材料と、セメント系固化材と、水とを混合して配合試験を行うステップをさらに有し、この配合試験は、流動化処理土の供試体についてセメント系固化材添加量と材齢を変えながらせん断波速度の測定と圧縮強度の試験を行い、セメント系固化材添加量と圧縮強度の関係、および、せん断波速度と圧縮強度の関係を取得するステップと、取得した関係に基づいて、所定の設計基準強度に対応するセメント系固化材添加量およびせん断波速度を設定するステップとを含むことを特徴とする。
本発明に係る流動化処理土の品質管理方法によれば、土質材料とセメント系固化材と水とを含有するとともに、地盤に打設して施工される流動化処理土の施工品質を管理するための方法であって、流動化処理土の配合計画の際に、土質材料の細粒分含有率またはセメント系固化材の添加量を調整して、流動化処理土の粘度を材料分離抵抗性を高める所定の範囲内に予め調整するステップと、施工直前の未固結状態の流動化処理土を採取するステップと、採取した流動化処理土の粘度を測定し、測定した粘度が所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、採取した流動化処理土に含まれるセメント系固化材量または水に対するセメント系固化材の配合比率を推定し、推定したセメント系固化材量または配合比率が、設計基準強度に基づいて設定した所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、施工後の固結状態の流動化処理土のせん断波速度を測定し、測定したせん断波速度が、設計基準強度に基づいて設定した所定の範囲内であるか否かを判定するステップとを有するので、流動化処理土の配合時に材料分離抵抗性を高める粘度調整を行うことで、強度の不安定性を回避することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の流動化処理土の品質管理方法によれば、流動化処理土を酸で中和した際の初期のpHの時間変化特性を利用して、セメント系固化材量または配合比率を推定するので、迅速かつ安価にセメント系固化材量または配合比率を推定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の流動化処理土の品質管理方法によれば、流動化処理土の施工に先立って、土質材料と、セメント系固化材と、水とを混合して配合試験を行うステップをさらに有し、この配合試験は、流動化処理土の供試体についてセメント系固化材添加量と材齢を変えながらせん断波速度の測定と圧縮強度の試験を行い、セメント系固化材添加量と圧縮強度の関係、および、せん断波速度と圧縮強度の関係を取得するステップと、取得した関係に基づいて、所定の設計基準強度に対応するセメント系固化材添加量およびせん断波速度を設定するステップとを含むので、所定の設計基準強度の発現に必要なセメント系固化材添加量およびせん断波速度を精度よく把握することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る流動化処理土の品質管理方法の実施の形態を示すフローチャート図である。 図2(1)はセメント添加量と圧縮強度の関係を示す図、(2)はせん断波速度と圧縮強度の関係を示す図、(3)は流動化処理土が強度を確保していると判定される場合のイメージ図である。 図3は、設計基準強度を満足した流動化処理土の一軸圧縮強さの一例を示す深度分布図である。 図4は、従来の流動化処理土の一軸圧縮強さの事例を示す深度分布図である。
以下に、本発明に係る流動化処理土の品質管理方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
上述したように、流動化処理土の材料分離抵抗性を確保できる配合が重要となる。したがって、本実施の形態では、流動化処理土の粘度を適切に確保しつつ、設計基準強度に対応した固化材添加量とせん断波速度を決定する。次に、検査対象となる流動化処理土を受け入れ検査として未固結状態で採取し、流動化処理土の強度を化学的な手法により判定する方法(CW-QUIC)によって、強度発現に必要なセメント添加量を満足していることを確認する。流動化処理土が固化した後は、流動化処理土の表面において、せん断波速度を用いた品質検査方法(Vs-QUIC)を実施し、原位置強度が設計基準強度を満足していることを確認する。なお、本発明は流動化処理土の適用先に限定されない。
以下に、本実施の形態の具体的な実施手順について説明する。
(室内配合試験)
図1に示すように、流動化処理土の実施工に先立ち、以下のステップS1~S4による室内配合試験を行う。
まず、ステップS1では、流動化処理土製造プラントのストックヤードから対象土質材料(例えば、建設発生土)を採取し、細粒分含有率を調整する。この調整は一般的な粒度調整の手順で行うことができる。調整後の細粒分含有率は、5%~30%であることが望ましく、10%~20%であることがより望ましい。採取時の対象土質材料の細粒分含有率があらかじめ設定した所定範囲(例えば上記の範囲)に分布する場合は、このステップS1を省略できる。なお、細粒分の調整はベントナイト等の添加によっても可能であるが、フロー低下を生じやすくなるおそれがある。このため、フロー保持性が求められる流動化処理土の場合は、ストックヤードに保管してある対象土質材料を組み合わせて細粒分を調整したり、規定の細粒分含有率を満足する建設発生土等の土質材料を採用して調整することが望ましい。
次のステップS2では、上記のステップS1で粒度調整した対象土質材料に対して、セメント系固化材の添加量を3~4水準程度設定し、流動化処理土を作製する。セメント系固化材の添加量は、例えば50kg/m~400kg/mの間で変化させる。ただし、この時の粘度μspeは、流動化処理土の材料分離抵抗性を高めるために、500mPa・s~4000mPa・sであることが望ましく、ブリーディングを生じない1500mPa・s~3000mPa・sであることがより望ましい。流動化処理土の粘度は、セメント系固化材の添加量や、使用する対象土質材料の細粒分含有率によって調整することができる。流動化処理土の供試体は、配合毎に30本程度作製することが望ましい。
次のステップS3では、材齢を変化させた流動化処理土の供試体を用いて、せん断波速度Vsの測定と圧縮試験を実施する。例えば、材齢8時間、12時間、24時間、2日、3日、7日、14日、28日について実施するのが好ましいが、これ以外の材齢でもよい。Vs測定と圧縮試験の供試体数は、1つの材齢に対して2~3本とするのが好ましい。
次のステップS4では、セメント添加量と材齢28日圧縮強度の関係、および、せん断波速度Vsと圧縮強度の関係を取得する。図2(1)、(2)に、取得された関係の例を示す。続いて、これらの関係に基づいて、設計基準強度Fc(品質確認上の強度の目標値)に対応する固化材添加量Cspe、またはセメント水比C/WspeとVs値(以下、Vs,speという。)を決定する。固化材添加量Cspeは、設計基準強度Fcの発現に必要な添加量である。
次のステップS5では、上記のステップS4を満足する流動化処理土を製造プラントにて作製し、建設現場にデリバリーする。
(粘度の測定)
次に、以下のステップS6~S8で流動処理土の粘度を測定する。
まず、ステップS6では、デリバリーされた流動化処理土の受け入れ検査として、配達車から流動化処理土を採取する。
次のステップS7では、採取した未固結状態の流動化処理土に対して粘度測定を実施する。例えば、B型粘度計を利用して、粘度を測定してもよい。
次のステップS8では、測定した粘度が上記のステップS2にて定めたμspeの範囲内であるかを判定する。すなわち、材料分離抵抗に必要な粘度μspeの範囲内であるという要件を満たすか否かを判定する。判定の結果、合格(範囲内)であれば(ステップS8でYes)、次のステップS9に進む。不合格(範囲外)であれば(ステップS8でNo)、製造プラントに返却し(流動化処理土を廃棄する)(ステップS14)、製造方法と配合を見直した後に(ステップS18)、ステップS5に戻る。
(固化材量の推定)
次のステップS9では、上記のステップS8を満足する未固結状態の流動化処理土に含まれる固化材量を推定する。推定には、例えば上記のCW-QUICを用いることができる。すなわち、流動化処理土を酸で中和した際の初期のpHの変化速度(時間変化特性)を利用して、固化材量を推定する。酸は、例えばpH=2.0程度に調整した一定濃度の酸を用いることができ、例えば塩酸や有機酸などの酸を使用することができる。この方法によれば、流動化処理土の採取から30分程度での推定が可能である。また、高額な装置を必要としないため安価に実施することができる。したがって、迅速かつ安価に固化材量を推定することができる。参考までに、図2(3)に、流動化処理土が強度を確保していると判定される場合のイメージを示す。
次のステップS10では、推定した流動化処理土に含まれる固化材量が、上記のステップS4にて定めた固化材添加量Cspeを満たすか否か、またはセメント水比C/Wspeを満たすか否かを判定する。判定の結果、満たす場合は(ステップS10でYes)、所定の施工品質を充足する(合格)と判定して次のステップS11に進む。満たさない場合は(ステップS10でNo)、所定の施工品質を充足しない(不合格)と判定し、製造プラントに返却し(流動化処理土を廃棄する)(ステップS15)、製造方法と配合を見直した後に(ステップS18)、ステップS5に戻る。なお、施工品質は、撹拌が十分行われているか、固化材が十分添加されているか、それにより強度を確保していると判定され得るかなどの施工上の品質である。
次のステップS11では、上記のステップS10を満足する未固結状態の流動化処理土を建設現場の所定箇所に打設する。これにより流動化処理土が施工される。
(せん断波速度による強度の推定)
次に、以下のステップS12~S13、S16で硬化した流動化処理土の強度を推定する。推定には、例えば上記のVs-QUICを用いることができる。
まず、ステップS12では、原位置の流動化処理土が硬化した後に、流動化処理土の表面でせん断波速度を測定し、Vs-QUICを実施する。
次のステップS13では、測定されたせん断波速度Vs値が、上記のステップS4にて定めたVs,spe以上か否かを判定する。Vs,spe以上であれば、原位置の流動化処理土の強度が設計基準強度Fc以上となることが見込まれる。そこで、測定されたVs値がVs,spe以上である場合を合格と判定し、処理を終了する(ステップS13でYes)。一方、測定されたVs値がVs,spe未満であり(ステップS13でNo)、かつ測定時の材齢が28日に満たなければ(ステップS16でYes)、ステップS12に戻り、せん断波速度Vsを後日に再度測定する。他方、測定されたVs値がVs,spe未満であり(ステップS13でNo)、かつ測定時の材齢が28日以降であれば(ステップS16でNo)、打設済み強度不足箇所を掘削し(ステップS17)、製造方法と配合を見直した後に(ステップS18)、ステップS5に戻る。なお、せん断波速度Vs値の測定にはボーリングコアを利用してもよい。この場合、ボーリングコアを採取し、採取したコアに対してVs-QUICを実施すればよい。以上の手順により、品質検査を終了する。
図3は、本実施の形態を適用して施工された流動化処理土の一軸圧縮強さの深度分布例である。この図に示されるように、施工された流動化処理土は、全深度にわたり設計基準強度を上回る強度を有していると判断できる。
したがって、本実施の形態によれば、流動化処理土の配合計画時に材料分離抵抗性を高める粘度調整を行うことで、強度の不安定性を回避することができる。また、受け入れ検査時における未固結状態の流動化処理土にCW-QUICを適用することで、固化材が十分添加されているか否かなどの施工品質を短時間(例えば1時間)で判定することができる。
また、現場打設時の粘度測定とCW-QUICによって、粘度または固化材量の過不足が判明した場合は、直ちに製造方法と配合計画を見直し、固まらないうちに流動化処理土の再施工が可能である。
流動化処理土が固化した後に、原位置にてVs-QUICを実施することで、原位置で発現している強度を直接評価することができる。従来の製造時あるいは打設時の吐出口から採取したモールド供試体の28日材齢時の圧縮試験と比較して、品質検査に要する時間を大幅に短縮でき、施工品質を早期に判断することができる。
以上説明したように、本発明に係る流動化処理土の品質管理方法によれば、土質材料とセメント系固化材と水とを含有するとともに、地盤に打設して施工される流動化処理土の施工品質を管理するための方法であって、流動化処理土の配合計画の際に、土質材料の細粒分含有率またはセメント系固化材の添加量を調整して、流動化処理土の粘度を材料分離抵抗性を高める所定の範囲内に予め調整するステップと、施工直前の未固結状態の流動化処理土を採取するステップと、採取した流動化処理土の粘度を測定し、測定した粘度が所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、採取した流動化処理土に含まれるセメント系固化材量または水に対するセメント系固化材の配合比率を推定し、推定したセメント系固化材量または配合比率が、設計基準強度に基づいて設定した所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、施工後の固結状態の流動化処理土のせん断波速度を測定し、測定したせん断波速度が、設計基準強度に基づいて設定した所定の範囲内であるか否かを判定するステップとを有するので、流動化処理土の配合時に材料分離抵抗性を高める粘度調整を行うことで、強度の不安定性を回避することができる。
また、本発明に係る他の流動化処理土の品質管理方法によれば、流動化処理土を酸で中和した際の初期のpHの時間変化特性を利用して、セメント系固化材量または配合比率を推定するので、迅速かつ安価にセメント系固化材量または配合比率を推定することができる。
また、本発明に係る他の流動化処理土の品質管理方法によれば、流動化処理土の施工に先立って、土質材料と、セメント系固化材と、水とを混合して配合試験を行うステップをさらに有し、この配合試験は、流動化処理土の供試体についてセメント系固化材添加量と材齢を変えながらせん断波速度の測定と圧縮強度の試験を行い、セメント系固化材添加量と圧縮強度の関係、および、せん断波速度と圧縮強度の関係を取得するステップと、取得した関係に基づいて、所定の設計基準強度に対応するセメント系固化材添加量およびせん断波速度を設定するステップとを含むので、所定の設計基準強度の発現に必要なセメント系固化材添加量およびせん断波速度を精度よく把握することができる。
以上のように、本発明に係る流動化処理土の品質管理方法は、埋戻し材料などに用いられる流動化処理土の施工管理に有用であり、特に、流動化処理土における強度の不安定性を回避するのに適している。

Claims (3)

  1. 土質材料とセメント系固化材と水とを含有するとともに、地盤に打設して施工される流動化処理土の施工品質を管理するための方法であって、
    流動化処理土の配合計画の際に、土質材料の細粒分含有率またはセメント系固化材の添加量を調整して、流動化処理土の粘度を材料分離抵抗性を高める所定の範囲内に予め調整するステップと、施工直前の未固結状態の流動化処理土を採取するステップと、採取した流動化処理土の粘度を測定し、測定した粘度が所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、採取した流動化処理土に含まれるセメント系固化材量または水に対するセメント系固化材の配合比率を推定し、推定したセメント系固化材量または配合比率が、設計基準強度に基づいて設定した所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、施工後の固結状態の流動化処理土のせん断波速度を測定し、測定したせん断波速度が、設計基準強度に基づいて設定した所定の範囲内であるか否かを判定するステップとを有することを特徴とする流動化処理土の品質管理方法。
  2. 流動化処理土を酸で中和した際の初期のpHの時間変化特性を利用して、セメント系固化材量または配合比率を推定することを特徴とする請求項1に記載の流動化処理土の品質管理方法。
  3. 流動化処理土の施工に先立って、土質材料と、セメント系固化材と、水とを混合して配合試験を行うステップをさらに有し、この配合試験は、流動化処理土の供試体についてセメント系固化材添加量と材齢を変えながらせん断波速度の測定と圧縮強度の試験を行い、セメント系固化材添加量と圧縮強度の関係、および、せん断波速度と圧縮強度の関係を取得するステップと、取得した関係に基づいて、所定の設計基準強度に対応するセメント系固化材添加量およびせん断波速度を設定するステップとを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の流動化処理土の品質管理方法。
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