JP3325989B2 - 固化土の造成方法 - Google Patents
固化土の造成方法Info
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- soil
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- Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スラリー状又は粉体状
のセメント系硬化材を原地盤に添加し、硬化材と前記土
とを混合して混合土を得、この混合土を固化させて固化
土を造成する方法に関するものである。
のセメント系硬化材を原地盤に添加し、硬化材と前記土
とを混合して混合土を得、この混合土を固化させて固化
土を造成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、地盤改良工事(深層混合処理工
法、表層地盤改良工法、泥土処理工法など)、ソイルセ
メント柱列式連続地中壁工事等の造成工事においては、
硬化材を原地盤に添加し、両者を混合して混合土を得、
この混合土を固化させて固化土を造成する。こうした造
成工事においては、固化土の強度等が不良になるのを防
止するため、何らかの方法で固化土の品質を管理する必
要がある。この品質管理方法として、以下の方法が知ら
れている。
法、表層地盤改良工法、泥土処理工法など)、ソイルセ
メント柱列式連続地中壁工事等の造成工事においては、
硬化材を原地盤に添加し、両者を混合して混合土を得、
この混合土を固化させて固化土を造成する。こうした造
成工事においては、固化土の強度等が不良になるのを防
止するため、何らかの方法で固化土の品質を管理する必
要がある。この品質管理方法として、以下の方法が知ら
れている。
【0003】(1)スラリー式の深層混合処理工法にお
いては硬化材を原泥土に混合する段階で、同時に混合状
態を検出する方法がある。具体的には、硬化材の単位体
積当たりの重量を測定してその濃度を管理し、硬化材の
吐き出し量を流量計で計測し、改良深度を深度計によっ
て計測する。また、攪拌用のオーガーの駆動モーターの
電流値の推移を測定することによって、地盤の状態を検
出する。硬化化材の単位体積当たりの重量、吐き出し
量、改良深度(施工深度)、電流値の推移を、それぞれ
時間の経過に沿って自動的に記録する。これらの測定値
を、施工計画時の値と照合することで、固化土の品質を
管理している。
いては硬化材を原泥土に混合する段階で、同時に混合状
態を検出する方法がある。具体的には、硬化材の単位体
積当たりの重量を測定してその濃度を管理し、硬化材の
吐き出し量を流量計で計測し、改良深度を深度計によっ
て計測する。また、攪拌用のオーガーの駆動モーターの
電流値の推移を測定することによって、地盤の状態を検
出する。硬化化材の単位体積当たりの重量、吐き出し
量、改良深度(施工深度)、電流値の推移を、それぞれ
時間の経過に沿って自動的に記録する。これらの測定値
を、施工計画時の値と照合することで、固化土の品質を
管理している。
【0004】(2)硬化材と原泥土とを混合し、施工し
た後、所定時間放置して混合土を固化させ、固化土の物
理的特性を測定し、この測定値を目標値と照合する。具
体的には、混合直後の土を採取し、モールド中に成形し
たり、ボーリングによってコアを採取して、供試体を作
成し、固化土の強度を測定する。
た後、所定時間放置して混合土を固化させ、固化土の物
理的特性を測定し、この測定値を目標値と照合する。具
体的には、混合直後の土を採取し、モールド中に成形し
たり、ボーリングによってコアを採取して、供試体を作
成し、固化土の強度を測定する。
【0005】(3)混合土が固化する前に、混合土を塩
酸溶液中に分散させ、混合土中の硬化材を塩酸に溶解さ
せる。次いで、過剰の塩酸を中和滴定し、硬化材の量を
求める。
酸溶液中に分散させ、混合土中の硬化材を塩酸に溶解さ
せる。次いで、過剰の塩酸を中和滴定し、硬化材の量を
求める。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した
(1)の方法によれば、硬化材の量、攪拌の回数等の情
報は得られるが、原泥土と硬化材とがどの程度混ざり合
っているのかは、確認することができない。この種の工
法においては、原泥土と硬化材との混合の程度が、固化
土の強度を大きく左右する。このため、原泥土と硬化材
との混合状態が不十分であると、固化土の強度が所定の
基準値に達しない。
(1)の方法によれば、硬化材の量、攪拌の回数等の情
報は得られるが、原泥土と硬化材とがどの程度混ざり合
っているのかは、確認することができない。この種の工
法においては、原泥土と硬化材との混合の程度が、固化
土の強度を大きく左右する。このため、原泥土と硬化材
との混合状態が不十分であると、固化土の強度が所定の
基準値に達しない。
【0007】従って、安定した性能の固化土によって改
良層を形成することができない。これを防止するため、
予備試験を実施して施工基準を決定することもあるが、
原泥土の土質は、場所によって大きく変動するので、こ
うした予備試験が必ずしも有効ではなく、原泥土と硬化
材との混合状態を把握することは困難であり、混合状態
が不十分な箇所が生ずる。
良層を形成することができない。これを防止するため、
予備試験を実施して施工基準を決定することもあるが、
原泥土の土質は、場所によって大きく変動するので、こ
うした予備試験が必ずしも有効ではなく、原泥土と硬化
材との混合状態を把握することは困難であり、混合状態
が不十分な箇所が生ずる。
【0008】上記した(2)の方法によれば、ボーリン
グによるコアの採取が必要であるが、これには多大な手
間と費用とがかかる。このため、試験回数を多くするこ
とができないので、全体の施工量に比べると、施工部分
のごく一部分しか確認することができない。また、試験
結果が目標値に達していないことが判明した場合には、
改めて再施工する必要がある。しかし、ある程度硬化し
た地盤に対しては、施工法がないことがあるし、混合後
の経過時間が長いために、再施工が困難になっている場
合も多い。このため、設計条件の変更が必要になる場合
があった。
グによるコアの採取が必要であるが、これには多大な手
間と費用とがかかる。このため、試験回数を多くするこ
とができないので、全体の施工量に比べると、施工部分
のごく一部分しか確認することができない。また、試験
結果が目標値に達していないことが判明した場合には、
改めて再施工する必要がある。しかし、ある程度硬化し
た地盤に対しては、施工法がないことがあるし、混合後
の経過時間が長いために、再施工が困難になっている場
合も多い。このため、設計条件の変更が必要になる場合
があった。
【0009】上記した(3)の方法によれば、確かに混
合土中の硬化材の量を測定することはできるが、塩酸へ
と硬化材を溶解させる操作だけでも30分間以上も必要
であり、工程全体では、50分間〜60分間以上もかか
る。このため、混合状態を測定してから、この測定結果
に対応して処置を施すのが遅れるので、不都合である。
合土中の硬化材の量を測定することはできるが、塩酸へ
と硬化材を溶解させる操作だけでも30分間以上も必要
であり、工程全体では、50分間〜60分間以上もかか
る。このため、混合状態を測定してから、この測定結果
に対応して処置を施すのが遅れるので、不都合である。
【0010】本発明の課題は、硬化材を原地盤中に添加
し、硬化材と原地盤とを混合して混合土を得、この混合
土を固化させて固化土を造成するのに際し、混合土が固
化する前に、硬化材と原泥土との混合状態を迅速に検出
し、施工に反映させ、安定した特性を有する改良層(な
いしは改良体)を造成することである。
し、硬化材と原地盤とを混合して混合土を得、この混合
土を固化させて固化土を造成するのに際し、混合土が固
化する前に、硬化材と原泥土との混合状態を迅速に検出
し、施工に反映させ、安定した特性を有する改良層(な
いしは改良体)を造成することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明においては、スラ
リー状又は粉体状の硬化材を原地盤中に添加しながら、
硬化材と原泥土とを混合して混合土を得、この混合土を
固化させて固化土を造成するのに際し、混合土中に含ま
れる各元素の含有量を蛍光X線分析法によって分析し、
この分析値を、硬化材に含まれる各元素の含有量及び原
泥土中に含まれる各元素の含有量と照合することによ
り、混合土中における硬化材及び原泥土の配合比率を算
出し、この配合比率によって固化土の配合状態を管理す
ることを特徴とする。
リー状又は粉体状の硬化材を原地盤中に添加しながら、
硬化材と原泥土とを混合して混合土を得、この混合土を
固化させて固化土を造成するのに際し、混合土中に含ま
れる各元素の含有量を蛍光X線分析法によって分析し、
この分析値を、硬化材に含まれる各元素の含有量及び原
泥土中に含まれる各元素の含有量と照合することによ
り、混合土中における硬化材及び原泥土の配合比率を算
出し、この配合比率によって固化土の配合状態を管理す
ることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明によれば、施工中において、混合の最中
の混合土や、混合直後の混合土を採取し、湿潤状態のま
まこの試料中に含まれる各元素の含有量を、蛍光X線分
析法によって迅速に分析することができる。一方、硬化
材に含まれる各元素の含有量と、原泥土中に含まれる各
元素の含有量とは、いずれも予め測定し、記憶装置中に
貯蔵しておく。そして、上記の分析値に基づいて、混合
土中における硬化材及び原泥土の配合比率を算出し、こ
の配合比率によって固化土の配合状態を管理する。
の混合土や、混合直後の混合土を採取し、湿潤状態のま
まこの試料中に含まれる各元素の含有量を、蛍光X線分
析法によって迅速に分析することができる。一方、硬化
材に含まれる各元素の含有量と、原泥土中に含まれる各
元素の含有量とは、いずれも予め測定し、記憶装置中に
貯蔵しておく。そして、上記の分析値に基づいて、混合
土中における硬化材及び原泥土の配合比率を算出し、こ
の配合比率によって固化土の配合状態を管理する。
【0013】この管理に際しては、配合比率が所定の計
画値に合致しているかどうかを確認し、必要に応じて硬
化材及び原泥土の吐き出し量を調整する。また、部分的
に混合状態にムラが生じ、配合比率が変動した場合に
は、すぐに混合装置ないし攪拌装置の作動状態を調整
し、配合の精度を確保することができる。
画値に合致しているかどうかを確認し、必要に応じて硬
化材及び原泥土の吐き出し量を調整する。また、部分的
に混合状態にムラが生じ、配合比率が変動した場合に
は、すぐに混合装置ないし攪拌装置の作動状態を調整
し、配合の精度を確保することができる。
【0014】この際、分析の結果を、直ちに施工方法に
対して反映させ、硬化材及び原泥土の混合比率や、攪拌
装置の作動状態等を調整する必要がある。従って、分析
結果はできるだけ早く、オペレーターが入手できるよう
にすることが必要であり、試料の採取から少なくとも3
0分間以内に、分析結果を出力できるようにする必要が
ある。
対して反映させ、硬化材及び原泥土の混合比率や、攪拌
装置の作動状態等を調整する必要がある。従って、分析
結果はできるだけ早く、オペレーターが入手できるよう
にすることが必要であり、試料の採取から少なくとも3
0分間以内に、分析結果を出力できるようにする必要が
ある。
【0015】この結果、混合土が固化する前に、硬化材
と原泥土との混合状態を迅速に検出することができ、安
定した特性を有する改良層(ないし改良体)を造成する
ことができる。
と原泥土との混合状態を迅速に検出することができ、安
定した特性を有する改良層(ないし改良体)を造成する
ことができる。
【0016】また、硬化した後の固化土の特性を測定す
る方法とは異なり、再施工の必要性はなく、再施工が困
難な場合に行われていた設計変更の必要もない。
る方法とは異なり、再施工の必要性はなく、再施工が困
難な場合に行われていた設計変更の必要もない。
【0017】特に、ソイルセメント柱列連続地中土留壁
工事においては、掘削後の強度の不足や漏水対策のため
に、高コストの注入工法を実施することが、通常必要で
あった。しかし、本発明によれば、上記したように、改
良体の各部分で高精度で配合比率を制御し、混合土の性
状を安定させることができるので、注入工法等の手直し
が不要である。従って、経済的効果が大きい。
工事においては、掘削後の強度の不足や漏水対策のため
に、高コストの注入工法を実施することが、通常必要で
あった。しかし、本発明によれば、上記したように、改
良体の各部分で高精度で配合比率を制御し、混合土の性
状を安定させることができるので、注入工法等の手直し
が不要である。従って、経済的効果が大きい。
【0018】蛍光X線装置は、スラリー状態の試料を直
接分析することができる。特に、コンパクトであって、
施工装置のごく近い場所に設置して、迅速に試料を分析
できるものが好ましい。
接分析することができる。特に、コンパクトであって、
施工装置のごく近い場所に設置して、迅速に試料を分析
できるものが好ましい。
【0019】硬化材の配合量を算出するために、分析す
る元素の項目は、硬化材と固化土との代表的な成分であ
るカルシウム、珪素、アルミニウム等が好ましい。
る元素の項目は、硬化材と固化土との代表的な成分であ
るカルシウム、珪素、アルミニウム等が好ましい。
【0020】
【実施例】本発明では、混合土中における硬化材及び原
泥土の配合比率を算出する。この算出のプロセスについ
て、更に具体的に説明する。まず、混合土の試料が、セ
メント系固化材とベントナイトと原泥土と余剰水とから
なる場合について述べる。
泥土の配合比率を算出する。この算出のプロセスについ
て、更に具体的に説明する。まず、混合土の試料が、セ
メント系固化材とベントナイトと原泥土と余剰水とから
なる場合について述べる。
【0021】Zをセメント系固化材の割合(%)とし、
Vをベントナイトの割合(%)とし、Mを原泥土の割合
(%)とし、Wを練り混ぜ用の水の割合(%)とする。
セメント系固化材、原泥土、ベントナイト中に含有され
るカルシウム、珪素及びアルミニウムの割合を、蛍光X
線分析法によって測定しておく。そして、前記したよう
に、混合土中に含有される各元素の割合を、蛍光X線分
析法によって順次測定する。ここで、各物質中における
各元素の割合の測定値を、以下のように表記する。
Vをベントナイトの割合(%)とし、Mを原泥土の割合
(%)とし、Wを練り混ぜ用の水の割合(%)とする。
セメント系固化材、原泥土、ベントナイト中に含有され
るカルシウム、珪素及びアルミニウムの割合を、蛍光X
線分析法によって測定しておく。そして、前記したよう
に、混合土中に含有される各元素の割合を、蛍光X線分
析法によって順次測定する。ここで、各物質中における
各元素の割合の測定値を、以下のように表記する。
【0022】
【表1】
【0023】そして、上記の各変数の間には、以下の等
式が成立します。
式が成立します。
【0024】
【数1】 Z×CZ/100+V×CV/100+M×CM/100=C Z×SZ/100+V×SV/100+M×SM/100=S Z×AZ/100+V×AV/100+M×AM/100=A W=100−(Z+V+M)
【0025】実際に、上記の等式に従って、本発明を実
施した例について述べる。まず、原泥土としては、容量
1830kg/m3 、含水比22.1%の砂質土を使用
した。セメント系固化材としては、普通ポルトランドセ
メントを使用した。増粘材としてはベントナイトを使用
した。練り混ぜ用の水としては水道水を使用した。
施した例について述べる。まず、原泥土としては、容量
1830kg/m3 、含水比22.1%の砂質土を使用
した。セメント系固化材としては、普通ポルトランドセ
メントを使用した。増粘材としてはベントナイトを使用
した。練り混ぜ用の水としては水道水を使用した。
【0026】実際の混合実験においては、実験室レベル
の規模にまで、各材料の配合量を減らして実験した。各
材料の配合量を表2に示し、各材料の配合比率を表3に
示す。
の規模にまで、各材料の配合量を減らして実験した。各
材料の配合量を表2に示し、各材料の配合比率を表3に
示す。
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】表2、表3に示す配合番号1、2、3の各
混合土を、小型ハンドミキサーを用いて、以下の手順で
調製した。まず、ポリビーカー内で、ベントナイトと水
とを混合し、ベントナイトを水中に均一に分散させた。
次いで、この中にセメント系固化材を投入して1分間ビ
ーカーを振り混ぜ、これに原泥土を投入して2分間振り
混ぜ、分析用の混合土を得た。
混合土を、小型ハンドミキサーを用いて、以下の手順で
調製した。まず、ポリビーカー内で、ベントナイトと水
とを混合し、ベントナイトを水中に均一に分散させた。
次いで、この中にセメント系固化材を投入して1分間ビ
ーカーを振り混ぜ、これに原泥土を投入して2分間振り
混ぜ、分析用の混合土を得た。
【0030】この混合土を液体用試料セル内に収容し、
エネルギー分散型蛍光X線分析装置を用いて、混合土中
のカルシウム、珪素及びアルミニウムの含有比率を測定
した。これらの比率を、それぞれ、CaO、SiO2 及
びAl2 O3 の比率に換算した。また、材料であるセメ
ント系固化材、ベントナイト及び原泥土についても、上
記の各元素の比率を、エネルギー分散型蛍光X線分析装
置を用いて測定した。
エネルギー分散型蛍光X線分析装置を用いて、混合土中
のカルシウム、珪素及びアルミニウムの含有比率を測定
した。これらの比率を、それぞれ、CaO、SiO2 及
びAl2 O3 の比率に換算した。また、材料であるセメ
ント系固化材、ベントナイト及び原泥土についても、上
記の各元素の比率を、エネルギー分散型蛍光X線分析装
置を用いて測定した。
【0031】そして、前記した連立方程式に従って、混
合土中における各材料の配合比率を算出した。エネルギ
ー分散型蛍光X線分析装置による分析結果を表4に示
し、各材料の配合比率の算出結果については表5に示
す。
合土中における各材料の配合比率を算出した。エネルギ
ー分散型蛍光X線分析装置による分析結果を表4に示
し、各材料の配合比率の算出結果については表5に示
す。
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】これらの結果から判るように、ベントナイ
トの量、水の量、原泥土の量については、算出値と実際
の設定値との間に、誤差がかなり生ずる可能性がある
が、セメントの量については、比較的値高い精度で測定
ができることが判明した。また、本方法の実施に要した
時間は約15分間であり、工事現場においても充分に適
用できる。
トの量、水の量、原泥土の量については、算出値と実際
の設定値との間に、誤差がかなり生ずる可能性がある
が、セメントの量については、比較的値高い精度で測定
ができることが判明した。また、本方法の実施に要した
時間は約15分間であり、工事現場においても充分に適
用できる。
【0035】なお、上記の実験に用いた混合土において
は、比較的に材料の分離が少なかったが、材料分離が著
しい混合土を分析する場合には、吸引濾過法やセルロー
スパウダー又はでんぷん添加法によって、試料を前処理
する必要がある。また、試料中に粗粒が含まれる場合に
は、試料を粉砕する工程が必要である。
は、比較的に材料の分離が少なかったが、材料分離が著
しい混合土を分析する場合には、吸引濾過法やセルロー
スパウダー又はでんぷん添加法によって、試料を前処理
する必要がある。また、試料中に粗粒が含まれる場合に
は、試料を粉砕する工程が必要である。
【0036】吸引濾過法によって試料を前処理した場合
には、前記の算出段階において、吸引濾過によって試料
から取り除いた余剰水量を考慮する必要がある。即ち、
吸引濾過後の沈殿の量に対する余剰水量の割合をTとす
る。そして、吸引濾過後の沈殿について、前記の蛍光X
線分析を行い、前記のC,A,Sをそれぞれ測定したと
する。
には、前記の算出段階において、吸引濾過によって試料
から取り除いた余剰水量を考慮する必要がある。即ち、
吸引濾過後の沈殿の量に対する余剰水量の割合をTとす
る。そして、吸引濾過後の沈殿について、前記の蛍光X
線分析を行い、前記のC,A,Sをそれぞれ測定したと
する。
【0037】このとき、もともとの試料中における各元
素の割合は、それぞれ、吸引濾過によって除去される余
剰水量を加えて算出する。即ち、試料中におけるカルシ
ウム、アルミニウム、珪素の割合をそれぞれCT、A
T、STとすると、測定値C、A 、Tとの間に、以下
の関係が成立する。
素の割合は、それぞれ、吸引濾過によって除去される余
剰水量を加えて算出する。即ち、試料中におけるカルシ
ウム、アルミニウム、珪素の割合をそれぞれCT、A
T、STとすると、測定値C、A 、Tとの間に、以下
の関係が成立する。
【0038】
【数2】CT=C/(100+T)×100 ST=S/(100+T)×100 AT=A/(100+T)×100
【0039】そして、前記した数式は、次のように修正
される。
される。
【0040】
【数3】 Z×CZ/100+V×CV/100+M×CM/100=CT Z×SZ/100+V×SV/100+M×SM/100=ST Z×AZ/100+V×AV/100+M×AM/100=AT W=100−(Z+V+M)
【0041】一方、セルロースパウダー等の添加剤を試
料に添加した場合には、前記の算出段階において、添加
した添加剤の重量を、考慮する必要がある。即ち、試料
100重量部に対してP重量部の添加剤を添加したもの
とする。そして、添加後の試料について、前記の蛍光X
線分析を行い、前記のC,A,Sをそれぞれ測定したと
する。
料に添加した場合には、前記の算出段階において、添加
した添加剤の重量を、考慮する必要がある。即ち、試料
100重量部に対してP重量部の添加剤を添加したもの
とする。そして、添加後の試料について、前記の蛍光X
線分析を行い、前記のC,A,Sをそれぞれ測定したと
する。
【0042】このとき、もともとの試料中における各元
素の割合は、それぞれ、添加剤を添加量を考慮して算出
する。即ち、試料中におけるカルシウム、アルミニウ
ム、珪素の割合をそれぞれCP、AP、SPとすると、
測定値C、A 、Tとの間に、以下の関係が成立する。
素の割合は、それぞれ、添加剤を添加量を考慮して算出
する。即ち、試料中におけるカルシウム、アルミニウ
ム、珪素の割合をそれぞれCP、AP、SPとすると、
測定値C、A 、Tとの間に、以下の関係が成立する。
【0043】
【数4】CP=C(100+P)/100 SP=S(100+P)/100 AP=A(100+P)/100
【0044】そして、前記した数式は、次のように修正
される。
される。
【0045】
【数5】 Z×CZ/100+V×CV/100+M×CM/100=CP Z×SZ/100+V×SV/100+M×SM/100=SP Z×AZ/100+V×AV/100+M×AM/100=AP W=100−(Z+V+M)
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、硬
化材を原泥土に添加し、硬化材と原泥土とを混合して混
合土を得、この混合土を固化させて固化土を造成するの
に際し、混合土が固化する前に、硬化材と原泥土との混
合状態を迅速に検出することにより、安定した特性を有
する改良層(ないし改良体)を造成することができる。
化材を原泥土に添加し、硬化材と原泥土とを混合して混
合土を得、この混合土を固化させて固化土を造成するの
に際し、混合土が固化する前に、硬化材と原泥土との混
合状態を迅速に検出することにより、安定した特性を有
する改良層(ないし改良体)を造成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 年芳 大阪府大阪市大正区南恩加島7丁目1番 34号 大阪セメント株式会社 中央研究 所内 (56)参考文献 特開 平2−209519(JP,A) 特開 平1−154915(JP,A) 特開 昭63−82360(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 3/12 102
Claims (1)
- 【請求項1】 スラリー状又は粉体状の硬化材を原地盤
に添加し、前記硬化材と前記原地盤とを混合して混合土
を得、この混合土を固化させて固化土を造成する方法に
おいて、前記混合土中に含まれる各元素の含有量を蛍光
X線分析法によって分析し、この分析値を、前記硬化材
に含まれる各元素の含有量及び前記原泥土中に含まれる
各元素の含有量と照合することにより、前記混合土中に
おける前記硬化材及び前記原泥土の配合比率を算出し、
この配合比率によって前記固化土の配合状態を管理する
ことを特徴とする、固化土の造成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35027993A JP3325989B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 固化土の造成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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