JP5753242B2 - 土の湿潤密度試験方法 - Google Patents
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Description
この場合において、より具体的には、請求項2に記載のように、前記飽和試料土の体積と重量は飽和試料土を計量モールドに充填した状態で求めるものとする。
同様に、請求項4に記載のように、前記飽和試料土に添加されている液体の体積は次式(3)により求めるものとする。
さらに、請求項5に記載のように、前記原土が不飽和土である場合の当該原土の湿潤密度は次式(4)により求めるものとする。
ここで、本発明を特定するにあたって必要な主要な用語を定義するならば、下記のとおりである。図1は土の3層構成図を示し、同図(A)は不飽和土の場合を、同図(B)は飽和土の場合をそれぞれに示す。
(2)前記試料土2500g、水(液体)250gをそれぞれを計量し、前記試料土と水を撹拌混合して飽和試料土(空気間隙率が零の状態をいう。)2750gを作製する。この時の飽和試料土の流動値は、テーブルフロー値にて162mmであった。また、ブリージング現象は見られなかった。
(3)飽和試料土の重量および体積を求める。
(4)前記飽和試料土に添加されている液体の重量および体積を求める。
(5)試料土の単位体積質量(湿潤密度)を次式にて求める。
=(2750−250)/(1942−250)=1.478g/cm3
ここに、試料土の単位体積質量(湿潤密度)は1.478g/cm3となる。
(6)前記試料土の単位体積質量は、改良範囲の採取土を混ぜ合わせた土砂であって原位置における原土の互層地盤を一つの均質な原土とみなした場合の単位体積質量と言える。つまり、当該原土を単一の湿潤密度をもって評価したこととなる。
(7)先に(3)で説明した飽和試料土の重量および体積を計量モールドにて求めてみる。前記(3)では、飽和試料土の全量(2750g)の重量および体積を求めたが、この方法での体積計量は量も多くビーカー等への充填も面倒であり、計量誤差が生じることがある。よって、定量計量であり計量誤差の少ない計量モールド(1000cm3)にて飽和試料土の重量および体積を求めてみることとする。
=3765g−2350g=1415g
計量モールドの容積は1000cm3であり、飽和試料土の単位体積質量(湿潤密度)は1.415g/cm3となる。作製した飽和試料土の全量を計量したケースでの単位容体積質量は1.416g/cm3であり、ほぼ同じ値が求められたと言える。
=1415×(250/2750)=128.6g
一方、その体積は、水の比重が1g/cm3であることから、水の体積は128.6cm3となる。
=(1415−128.6)/(1000−128.6)
=1.476g/cm3
先に求めた試料土の単位体積質量は、1.478g/cm3であった。その差は僅かであり、この値をもとに行う室内配合試験には支障のない値と言える。
(8)ここまでの説明では添加液体を水としているが、原土の土質性状が砂質土の場合には、飽和試料土がブリージング現象を起こし易く、その結果、試料土(土砂)と水が分離し、計量誤差となることがある。このようなケースでは、水にセメントやベントナイト等の細粒分を混練りした固化材ミルクを予め作成しておき、この固化材ミルクを添加液体とすることが望ましい。これは、セメントやベントナイトには増粘効果があり、高含水な砂質土であってもブリージング現象が発生しにくいとされていることに基づいている。
=3820g−2350g=1470g
一方、その体積は、容積が1000cm3の計量モールドを使用していることからして、言うまでもなく1000cm3となる。よって、飽和試料土の重量1470gとモールド体積1000cm3より、飽和試料土の単位体積質量(湿潤密度)は1470g/cm3となる。当然のことではあるが、添加液体を水とした場合(1415g/cm3)よりも大きな単位体積質量となった。
=250×{1470/(2500+250)}=133.6g
5)前記飽和試料土に添加されている固化材ミルクの体積を次式より求める。
=133.6/1.36=98.2cm3
6)試料土の単位体積質量を次式にて求める。
=(1470−133.6)/(1000−98.2)=1.482g/cm3
ここに、試料土の単位体積質量(湿潤密度)は、1.482g/cm3となる。
(9)以上の説明から明らかなように、同一の試料土の単位体積質量について実施例1〜3にて求めた。先に述べたように、実施例1は添加液体を水として飽和試料土の全量より求めた場合であり、実施例2は添加液体を水として飽和土の体積を計量モールドにて求めた場合である。さらに、実施例3は添加液体を固化材ミルクとし飽和土の体積を計量モールドにて求めた場合である。
(10)実施例1〜3で求めた湿潤密度と従来法(ノギス法とタッピング法)で求めた湿潤密度との比較してみる。
よって、4層から形成される互層地盤(砂混じり有機質シルト)の湿潤密度(単位体積質量)は1.54g/cm3と測定された。
=3746g−2350g=1396g
計量モールドの容積は1000cm3であることより、試料土の単位体積質量は1.396g/cm3となる。
ノギス法では1.54g/cm3、タッピング法では1.396g/cm3といった値となった。一般的には、ノギス法による場合は計測結果が大きく出る傾向にあり、タッピング法による場合は計測結果が小さく出る傾向にあると言われているが、先の実施例1〜3ではそれら三つの平均値にて1.479g/cm3となった。結果的には、従来法のそれぞれの中間値を示すこととなった。いずれの値も原位置での原土の湿潤密度ではないが、実施例1〜3による評価値(測定値)が、その値により近いといえる。また、計測モールドへの充填後の測定ではあるが試料土を飽和試料土とした上での測定であり、測定者による誤差も小さくなると言える。なお、それぞれの計測値を不等式にて表すと以下の通りとなる。
(11)原土が不飽和土の場合の再評価方法
一般的な土(土砂)は、図1の(A)に示したように土粒子と水および空気の3層にて構成されている。また、地下水面以下の土(土砂)は、気体(空気)による間隙部分が水で満たされ飽和状態となっている。その常態の土を飽和土といい、その模式図は図1の(B)に示す。通常の軟弱地盤は地下水面が高く、その原土の多くは飽和土となっている。しかし、原位置の状況によっては、地下水面が低く不飽和土となっている場合もあり、このような場合には先の方法で得られた湿潤密度を評価し直す必要がある。その方法について以下に述べる。
1)不飽和土の計算例を以下に示す。
=1.479×{1−(3/100)}=1.435g/cm3
上記より、不飽和土の湿潤密度A1は1.435g/cm3と再評価される。
(12)その他
1)土質性状とブリージング現象の目安
飽和試料土を計測モールドに空隙もなく充填するには、少なくともテーブルフロー値にて120mm以上を確保することが望ましいことは言うまでもないが、そのテーブルフロー値が大きすぎてもブリージング現象を起こすこととなる。よって、原土に液体を添加した場合の土質性状によって異なるブリージング現象について考察する。
Claims (5)
- 異なる土質にて形成される互層地盤を原土とする土の湿潤密度試験方法であって、下記(a)〜(d)の工程を含むことを特徴とする土の湿潤密度試験方法。
(a)前記原土より採取した採取土から湿潤密度を求めようとする範囲の土を抽出採取土として抽出し、その抽出採取土をかき混ぜ合わせて一つの土質性状の試料土とする工程。
(b)前記試料土と液体とをそれぞれに計量した上で両者を撹拌混合して、ブリージング現象を起こさない程度の流動値としてテーブルフロー値にて120〜200mmの範囲内の流動性を有する飽和試料土を作製する工程。
(c)前記飽和試料土とそれに添加されている液体の重量および体積をそれぞれに求める工程。
(d)前記試料土の単位体積質量を前記原土の湿潤密度として次式(1)により求める工程。
・試料土の単位体積質量=(飽和試料土の重量−飽和試料土に添加されている液体の重量)/(飽和試料土の体積−飽和試料土に添加されている液体の体積)‥‥(1) - 前記飽和試料土の体積と重量は飽和試料土を計量モールドに充填した状態で求めることを特徴とする請求項1に記載の土の湿潤密度試験方法。
- 前記飽和試料土に添加されている液体の重量は次式(2)により求めることを特徴とする請求項1または2に記載の土の湿潤密度試験方法。
・飽和試料土に添加されている液体の重量=添加液体の重量×{飽和試料土の重量/(試料土の重量+添加液体の重量)}‥‥(2) - 前記飽和試料土に添加されている液体の体積は次式(3)により求めることを特徴とする請求項1または2に記載の土の湿潤密度試験方法。
・飽和試料土に添加されている液体の体積=飽和試料土に添加されている液体の重量/飽和試料土に添加されている液体の比重‥‥(3) - 前記原土が不飽和土である場合の当該原土の湿潤密度は次式(4)により求めることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の土の湿潤密度試験方法。
・原土の湿潤密度≒試料土の単位体積質量×{1−(原土の空気間隙率/100)}‥‥(4)
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