JP2023009615A - 貫通電極基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 伝送ロスの増大を抑制し、貫通電極の高密度化および微細化の要求に応じることができ、高信頼性を有する貫通電極基板を提供する。【解決手段】 貫通電極基板は、第1面及び第2面を含むとともに貫通孔が設けられた基板と、貫通孔に位置する貫通電極と、を備え、貫通孔は孔径が最小となる狭窄部を有しており、狭窄部における孔径pが10μm以上50μm以下であって、第1面における孔径D1が60μm以下であり、第2面における孔径D2が60μm以下であり、貫通電極が密着層と導電層とを有しており、導電層の厚みtが0.5μm以上10μm以下であり、貫通孔の内部の導電層の体積が貫通孔の体積の5%以上50%以下であり、基板の熱膨張係数が2ppm/K以上8ppm/K以下であり、基板の周波数20GHzにおける誘電正接が0.0003以上0.005以下である。【選択図】 図1

Description

本発明は、貫通電極を備える貫通電極基板に関する。
貫通電極基板は、例えば特許文献1に開示されるように、第1面及び第2面を含む基板と、基板に設けられた複数の貫通孔と、基板の第1面の側から第2面の側に至るように貫通孔の内部に設けられた貫通電極と、を備えている。このような貫通電極基板は、従来から様々な用途で利用されており、例えば携帯電話等の電子機器に実装されたりする。
このような貫通電極基板の貫通電極は、一般に、導電性の材料(典型的には銅)が貫通孔の全体に充填される充填タイプ(フィルドビアとも呼ぶ)と、導電性の材料層が貫通孔の側面に設けられ中空状をなす非充填タイプ(コンフォーマルビアとも呼ぶ)と、に分類される。
貫通電極を形成する方法としては、例えば、貫通孔の側面にシード層を形成し、電解めっき法によりシード層の上にめっき層を形成する方法が知られている。
特開2018-163986号公報
貫通電極基板は、スマートフォンから大規模サーバー等の様々な電子機器に実装されるが、電子機器のクロック速度の高速化、通信周波数の高周波化に伴い、高速、高周波駆動における伝送ロスの増大が顕著な問題となっている。
また、貫通電極基板に実装されるLSIデバイスにおいては高集積化が著しく、この高集積化に伴って、貫通電極基板に設けられる貫通電極にも高密度化および微細化が求められている。そして、高密度化により複雑化する貫通電極基板には、高信頼性が求められている。
この高信頼性の試験として、ヒートサイクル試験がある。ヒートサイクル試験は、例えば、貫通電極基板を1時間かけて-55℃から125℃まで加熱し、125℃で1時間保ち、その後、1時間かけて125℃から-55℃まで冷却する試験である。このヒートサイクルを貫通電極基板に1000回施す試験もある。
しかしながら、上記のようなヒートサイクル試験の熱ストレスにより、貫通電極基板にクラックや隙間が生じてしまうという問題があった。
本開示は、上記のような課題を効果的に解決し得る貫通電極基板を提供することを目的とする。
本開示の一実施形態の貫通電極基板は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含むとともに貫通孔が設けられた基板と、前記基板の前記貫通孔に位置する貫通電極と、を備え、前記貫通孔は、前記第1面と前記第2面との間に、孔径が最小となる狭窄部を有しており、前記狭窄部における孔径pが10μm以上50μm以下であって、前記第1面における孔径D1が60μm以下であり、前記第2面における孔径D2が60μm以下であり、前記貫通電極は、前記貫通孔の側面に設けられており、前記貫通電極が、前記貫通孔の側面側から前記貫通孔の中心側に向かって順に、密着層と、導電層と、を有しており、前記導電層の厚みtが、0.5μm以上10μm以下の範囲であって、前記孔径pの1/2より小さく、前記貫通孔の内部の前記導電層の体積が、前記貫通孔の体積の5%以上50%以下であり、前記基板の熱膨張係数が、2ppm/K以上8ppm/K以下であり、前記基板の周波数20GHzにおける誘電正接が、0.0003以上0.005以下である。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板においては、前記密着層が、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、または酸化亜鉛(ZnO)のいずれか1種を含んでいてもよい。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板においては、前記導電層が、銅(Cu)を含んでいてもよい。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板においては、前記基板の前記第1面または前記第2面のいずれか一方の面から他方の面の側に向かって距離dの位置に、前記貫通孔の前記狭窄部があり、前記距離dの大きさが、20μm以上であって、前記基板の厚みgの1/2以下であってもよい。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板においては、前記基板の厚みgが、200μm以上500μm以下であってもよい。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板においては、断面視で前記貫通孔を構成する一対の側面のうちの片側の側面において、前記狭窄部の縁部と前記基板の前記第1面の側の前記貫通孔の開口の縁部とを結ぶ線と、前記基板の前記第1面の法線とのなす角度θ1が、1.25°以上6.25°以下であり、前記狭窄部の縁部と前記基板の前記第2面の側の前記貫通孔の開口の縁部とを結ぶ線と、前記基板の前記第2面の法線とのなす角度θ2が、1.25°以上6.25°以下であってもよい。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板においては、前記貫通孔の側面側から前記貫通孔の中心側に向かって、前記貫通電極の上に位置し、前記貫通孔を充填する充填樹脂を有し、前記充填樹脂の周波数20GHzにおける誘電正接が、0.003以上0.02以下であってもよい。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板において、前記充填樹脂は、充填樹脂フィラーを含有し、前記充填樹脂フィラーは、熱重量変化が250℃で3重量%以内であり、熱膨張係数が0.5ppm/K以上8ppm/K以下であり、前記充填樹脂フィラーが前記充填樹脂の30体積%以上80体積%以下で含有されていてもよい。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板においては、前記基板の前記第1面の側に、絶縁樹脂層を有し、前記絶縁樹脂層を構成する絶縁樹脂の周波数20GHzにおける誘電正接が、0.001以上0.01以下であってもよい。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板において、前記絶縁樹脂は、絶縁樹脂フィラーを含有し、前記絶縁樹脂フィラーは、熱重量変化が250℃で3重量%以内であり、熱膨張係数が0.5ppm/K以上8ppm/K以下であり、前記絶縁樹脂フィラーが前記絶縁樹脂の0体積%より多く、30体積%以下で含有されていてもよい。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板においては、前記基板の前記第1面の法線方向から見て、前記貫通孔と重ならない位置に、前記絶縁樹脂層を貫通するビアホールを有し、前記ビアホールの内側に導電性材料が充填された導電ビアを有していてもよい。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板においては、前記基板の前記第1面の法線方向から見て、前記貫通孔と重なる位置に、前記絶縁樹脂層を貫通するビアホールを有し、前記ビアホールの内側に導電性材料が充填された導電ビアを有していてもよい。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板においては、前記絶縁樹脂層として、前記基板と接する第1の絶縁樹脂層と、前記第1の絶縁樹脂層の上側に積層された第2の絶縁樹脂層を有し、前記基板の前記第1面の法線方向から見て、前記貫通孔と重なる位置に、前記第1の絶縁樹脂層を貫通する第1のビアホールを有し、前記第1のビアホールの内側に導電性材料が充填された導電ビアを有し、前記基板の前記第1面の法線方向から見て、前記導電ビアと重なる位置に、前記第2の絶縁樹脂層を貫通する第2のビアホールを有し、前記第2のビアホールの内側の側面に導電性材料から構成される側面導電層を有していてもよい。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板においては、前記絶縁樹脂層として、前記基板と接する第1の絶縁樹脂層と、前記第1の絶縁樹脂層の上側に積層された第2の絶縁樹脂層を有し、前記基板の前記第1面の法線方向から見て、前記貫通孔と重なる位置に、前記第1の絶縁樹脂層を貫通する第1のビアホールを有し、前記第1のビアホールの内側の側面に導電性材料から構成される第1の側面導電層を有し、前記基板の前記第1面の法線方向から見て、前記第1のビアホールと重なる位置に、前記第2の絶縁樹脂層を貫通する第2のビアホールを有し、前記第2のビアホールの内側の側面に導電性材料から構成される、第2の側面導電層を有していてもよい。
本開示によれば、高速、高周波駆動における伝送ロスの増大を抑制し、貫通電極の高密度化および微細化の要求に応じることができ、高信頼性を有する貫通電極基板を提供することができる。
本開示の貫通電極基板の一例を示す断面図 図1に示す貫通電極基板の貫通孔について示す断面図 本開示の貫通電極基板の他の例を示す断面図 本開示の貫通電極基板の他の例を示す断面図 本開示の貫通電極基板の他の例を示す断面図 本開示の貫通電極基板の他の例を示す断面図 本開示の貫通電極基板の他の例を示す断面図 貫通電極基板の製造工程の一例を示す図 図8に続く貫通電極基板の製造工程の一例を示す図 図9に続く貫通電極基板の製造工程の一例を示す図 図10に続く貫通電極基板の製造工程の一例を示す図 図11に続く貫通電極基板の製造工程の一例を示す図 図12に続く貫通電極基板の製造工程の一例を示す図
以下、本開示の実施形態に係る貫通電極基板及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。また、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
(第1の実施形態)
<貫通電極基板>
以下、本開示の実施形態について説明する。まず、図1、図2を用いて、本開示の一実施形態に係る貫通電極基板1の構成について説明する。ここで、図1は、本開示の貫通電極基板の第1の実施形態の一例を示す断面図であり、図2は、図1に示す貫通電極基板の貫通孔について示す断面図である。
図1に示すように、貫通電極基板1は、第1面11及び第1面11の反対側に位置する第2面12を含むとともに貫通孔13が設けられた基板10と、基板10の貫通孔13に位置する貫通電極20と、を備える。貫通孔13が中空状となるように、貫通電極20は貫通孔13の側面に設けられている。すなわち、貫通電極基板1は、コンフォーマルビアの形態を有する。
ここで、図1においては、一例として、貫通電極基板1が有する1つの貫通電極(貫通電極20)の断面図を拡大して示しているが、通常、貫通電極基板1には複数の貫通電極が設けられている。
以下、貫通電極基板1の各構成要素について説明する。
(基板)
図1および図2に示すように、基板10は、第1面11及び第1面11の反対側に位置する第2面12を含む。
基板10は、一定の絶縁性を有する無機材料を含んでいる。温度変化に対して基板10の膨張若しくは収縮を小さくできることから、基板10の熱膨張係数は小さいことが好ましい。例えば、基板10の熱膨張係数は、2ppm/K以上8ppm/K以下であることが好ましい。また、貫通電極基板の高周波における伝送ロスを小さく抑制するために、基板10の誘電正接は小さいことが好ましい。例えば、基板10の周波数20GHzにおける誘電正接は、0.0003以上0.005以下であることが好ましい。
例えば、基板10は、ガラス基板、石英基板である。基板10で用いるガラスの例としては、無アルカリガラスなどを挙げることができる。
無アルカリガラスとは、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ成分を含まないガラスである。無アルカリガラスは、例えば、アルカリ成分の代わりにホウ酸を含む。また、無アルカリガラスは、例えば、酸化カルシウムや酸化バリウムなどのアルカリ土類金属酸化物を含む。無アルカリガラスの例としては、旭硝子社製のEN-A1や、コーニング社製のイーグルXGなどを挙げることができる。
基板10の厚みgは、200μm以上500μm以下であることが好ましい。貫通電極基板の製造工程では、研磨工程、典型的にはCMP(Chemical Mechanical Polishing、化学機械研磨)工程が含まれるが、基板10の厚みgが200μmよりも小さい場合、厚みが薄いため強度が不足し、研磨工程で破損してしまう場合がある。
また、貫通電極基板の製造工程では、貫通電極を電解めっきで肉厚に形成するためにシード層を形成する工程が含まれるが、基板10の厚みgが500μmよりも大きい場合、貫通孔の深さが開口に対して大きくなってしまい、シード層をスパッタリング法で形成すると、貫通孔の奥では必要な膜厚のシード層を形成できない場合があり、その後の電解めっきで形成される貫通電極も所望のものが得られない場合がある。
一方、基板10の厚みgが、200μm以上500μm以下である場合は、上記のような問題が生じることはなく、貫通電極基板1を良好に得ることができる。
(貫通孔)
図2に示すように、基板10には、第1面11から第2面12に至る貫通孔13が設けられている。また、基板10に形成された貫通孔13は、基板10の第1面11から第2面12の側に向かって距離dの位置に、貫通孔13の孔径が最小となる狭窄部14を有している。
換言すれば、断面視において、基板10に形成された貫通孔13の側面は、基板10の第1面11側から狭窄部14に向けて先細りとなるテーパ状の第1面側部分15と、基板10の第2面12側から狭窄部14に向けて先細りとなるテーパ状の第2面側部分16と、を有している。
平面視における貫通孔13の第1面11側及び第2面12側の開口の形態は、通常、円形状であることから、貫通孔13は、面積が小さい方の底面(上底)が同じである2つの円錐台を、それぞれの上底同士で結合した形態と表現することもできる。この場合、上記結合された上底の部分が、狭窄部14に相当する。
なお、上述したテーパ状とは、大局的に見た場合に「テーパ」であることを意味し、図2に示すような貫通孔13の断面視において、各部分の側面が直線的に延びる態様に限らず、曲線状に延びていたり、一部に曲線部分を含んでいたり、直線状部分と曲線状部分とを有していたりする場合でも、大局的に見て「テーパ」であれば、これらの形状はテーパ状の概念に含まれる。
本開示の貫通電極基板において、貫通孔13の狭窄部14の位置は、基板10の第1面11または第2面12のいずれか一方の面から他方の面の側に向かって、20μm以上であって、基板10の厚みgの1/2以下であることが好ましい。例えば、図2に示す例において、貫通孔13の狭窄部14の位置は、基板10の第1面11から第2面12の側に向かって距離dの位置であり、この距離dの大きさは、20μm以上であって、基板10の厚みgの1/2以下であることが好ましい。
上記のように、貫通電極基板の製造工程では、研磨工程、典型的にはCMP(Chemical Mechanical Polishing、化学機械研磨)工程が含まれるが、距離dの大きさが20μmよりも小さい場合、貫通孔13の第1面11側の開口の縁部が、この研磨工程で欠けやすくなる。
一方、距離dの大きさが20μm以上である場合には、上記のような問題が生じることを抑制できる。
なお、距離dの最大値については、基板10における第1面11と第2面12の関係が、基板10の表裏いずれかの一面(例えば表面)を第1面11と定めた場合に、その反対側の面(裏面)が第2面12と定まるものゆえ、距離dの最大値は、第1面11から第2面12に至る距離の1/2で十分ということになる。すなわち、距離dの最大値は、基板10の厚みgの1/2ということになる。
例えば、狭窄部14の位置が、基板10の表裏いずれかの一面(例えば表面)から、その反対側の面(裏面)に向かって、基板10の厚みgの1/2を超える場合は、その反対側の面(裏面)から狭窄部14の位置までの距離は、基板10の厚みgの1/2未満となる。
また、図2に示す貫通孔13において狭窄部14における貫通孔13の孔径pは、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
なお、基板10の第1面11側の貫通孔13の開口の孔径D1は、狭窄部14の孔径pよりも大きく、また、基板10の第2面12側の貫通孔13の開口の孔径D2も、狭窄部14の孔径pよりも大きい。また、貫通電極の高密度化および微細化の要求に応じるために、孔径D1は60μm以下であり、孔径D2も60μm以下であることが好ましい。
貫通孔13の形成はレーザ加工等によって行われるが、狭窄部14における貫通孔13の孔径pが10μmよりも小さい場合、狭窄部14が狭くなり過ぎてしまい、所望の形状の貫通孔13を形成することが困難になる。
また、狭窄部14における貫通孔13の孔径pが50μmよりも大きい場合、貫通孔13の側面の角度(例えば、図2に示す角度θ)を所定の大きさ以上に保ちつつ、貫通孔13の開口の孔径D1および孔径D2を、60μm以下に形成することが困難になる。
一方、狭窄部14における貫通孔13の孔径pが10μm以上50μm以下である場合には、上記のような問題が生じることはなく、貫通電極基板1を良好に得ることができる。
また、図2に示す貫通孔13においては、断面視において、貫通孔13を構成する一対の側面のうちの片側の側面における、狭窄部14の縁部(Rp)と基板10の第1面11の側の貫通孔13の開口の縁部(R1)とを結ぶ線と、基板10の第1面11の法線N1とのなす角度θ1が、1.25°以上6.25°以下であることが好ましく、狭窄部14の縁部(Rp)と基板10の第2面12の側の貫通孔13の開口の縁部(R2)とを結ぶ線と、基板10の第1面11の法線N2との、なす角度θ2が、1.25°以上6.25°以下であることが好ましい。
上記のように、貫通電極基板の製造工程では、貫通電極を電解めっきで肉厚に形成するためにシード層を形成する工程が含まれるが、上記の角度θ1および角度θ2が1.25°よりも小さい場合、貫通孔の側面の傾斜が垂直に近く、シード層をスパッタリング法で形成すると、貫通孔の奥では必要な膜厚のシード層を形成できない場合があり、その後の電解めっきで形成される貫通電極も所望のものが得られない場合がある。
また、上記の角度θ1が6.25°よりも大きい場合、貫通孔13の第1面11側の開口が大きくなってしまい、高密度実装に適さなくなるおそれがある。同様に、上記の角度θ2が6.25°よりも大きい場合、貫通孔13の第2面12側の開口が大きくなってしまい、高密度実装に適さなくなるおそれがある。
一方、上記角度θ1および角度θ2が、1.25°以上6.25°以下である場合には、上記のような問題が生じることはなく、貫通電極基板1を良好に得ることができる。
(貫通電極)
貫通電極20は導電性を有する部材であり、図1に示すように、貫通電極基板1において貫通孔13に位置する。より詳しくは、図1に示すように、貫通電極20は、貫通孔13が中空状となるように、貫通孔13の側面に設けられている。すなわち、貫通電極基板1は、コンフォーマルビアの形態を有する。ここで、貫通孔13の内部の導電層23の体積は、貫通孔13の体積の5%以上50%以下であることが好ましい。
貫通孔13の内部の導電層23の体積が、貫通孔13の体積の5%よりも小さい場合、貫通電極20の電気抵抗が大きくなり過ぎて、伝送ロスが大きくなってしまう。
また、貫通孔13の内部の導電層23の体積が、貫通孔13の体積の50%よりも大きい場合、ヒートサイクル試験のように低温と高温とを繰り返す環境下において、貫通電極20と基板10を構成する材料との間にストレスが発生し、基板10にクラックが入ってしまうことがある。
一方、貫通孔13の内部の導電層23の体積が、貫通孔13の体積の5%以上50%以下である場合には、上記のような問題が生じることはなく、貫通電極基板1を良好に得ることができる。
また、貫通電極20は、通常、複数の層から構成されている。例えば、図1に示す例において、貫通電極20は、貫通孔13の側面の側に密着層21を有し、密着層21の上にシード層22を有し、シード層22の上に導電層23を有している。換言すれば、貫通電極20は、貫通孔13の側面側から貫通孔13の中心側に向かって順に、密着層21と、シード層22と、導電層23と、を有している。
密着層21は、基板10とシード層22との間に設けられ、基板10とシード層22との密着性を高める効果を奏する。密着層21は、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、または酸化亜鉛(ZnO)のいずれか1種を含み、スパッタイオン蒸着、PVD、若しくはゾルゲル法により形成される。密着層21の厚みは、例えば20nm以上200nm以下である。
シード層22は導電性を有する層であり、電解めっき処理によって導電層23を形成する電解めっき工程の際に、めっき液中の金属イオンを析出させて導電層23を成長させるための土台となる。シード層22の材料としては、銅(Cu)、チタン(Ti)、これらの組み合わせなどの導電性を有する材料を用いることができる。シード層22の材料は、導電層23の材料と同一であってもよく、異なっていてもよい。シード層22の厚みは、例えば50nm以上1000nm以下である。このシード層22を形成するには、例えば、スパッタリング法、蒸着法、またはスパッタリング法及び蒸着法の組み合わせの手法を用いることができる。
導電層23は、シード層22の上に電解めっきによって形成され、導電性を有する層である。導電層23を構成する材料としては、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、錫(Sn)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)などの金属又はこれらを用いた合金など、あるいはこれらを積層したものを使用することができる。
導電層23の厚みtは、図2に示す貫通孔13の狭窄部14における孔径pの1/2より小さく、0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。なお、図1に示す貫通電極20において、密着層21の厚み、及びシード層22の厚みは、通常、導電層23の厚みに比べて小さいため、この厚みtは、密着層21と、シード層22と、導電層23と、を合わせた厚みと近似であるとして扱ってもよい。
貫通電極20は貫通電極基板に実装される素子と電気的に接合されるものであるが、上記の厚みtが0.5μmよりも小さい場合、電気的な抵抗が大きくなってしまい、電気特性が低下してしまうという問題がある。また、厚みtが過度に小さい場合、貫通電極20を均一な厚みに形成することも困難になるという問題がある。また、上記の厚みtが10μmよりも大きい場合、ヒートサイクル試験の熱ストレスにより、貫貫通電極基板にクラックが生じ易くなる。
一方、上記の厚みtが0.5μm以上10μm以下である場合には、上記のような問題が生じることはなく、貫通電極基板1を良好に得ることができる。
(第2の実施形態)
図3は、本開示の貫通電極基板の第2の実施形態の一例を示す断面図である。なお、上述の貫通電極基板1と同様の構成部分については、同一の符号を付して、その繰り返しの説明は省略する。
本開示の貫通電極基板は、例えば、図3に例示する貫通電極基板2のように、充填樹脂31を有する形態であっても良い。
より詳しくは、図3に示す貫通電極基板2は、図1に示した貫通電極基板1が有する構成に加えて、貫通孔13の側面側から貫通孔13の中心側に向かって、貫通電極20の上に位置し、貫通孔13を充填する充填樹脂31を有している。さらに、図3に例示する貫通電極基板2においては、基板10の第2面12の側にも、充填樹脂31を有している。
図3に示す貫通電極基板2においては、充填樹脂31を有するため、応力を緩和する効果や、貫通孔13の内部に異物が混入してしまうことを抑制する効果を奏することができる。
充填樹脂31の形成方法としては、例えば、図1に示す貫通電極基板1に対して、充填樹脂31を構成する材料からなるフィルムを、基板10の第2面12の側に貼り付け、真空ラミネート等の手法により貫通孔13に充填樹脂31を埋め込む方法を挙げることができる。
(充填樹脂)
充填樹脂31は、有機材料を含み、絶縁性を有している。充填樹脂31は、感光性材料を含んでいても良い。充填樹脂31の有機材料の例としては、ポリイミド、エポキシ、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアミド、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、液晶ポリマー、ポリアミドイミド、ポリベンゾオキサゾール、シアネート樹脂、アラミド、ポリオレフィン、ポリエステル、BTレジン、FR-4、FR-5、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、シンジオタクチック・ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテルポリサルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミドなどを用いることができる。上記樹脂は、単体で用いられてもよく、2種類以上の樹脂が組み合わせて用いられてもよい。
充填樹脂31は、ガラス、タルク、マイカ、シリカ、アルミナ等のフィラー(充填樹脂フィラー)を含んでいても良い。ヒートサイクル試験を受けても充填樹脂31にクラックが生じることを抑制するために、充填樹脂フィラーは、熱重量変化が250℃で3重量%以内であり、熱膨張係数が0.5ppm/K以上8ppm/K以下であることが好ましい。また、充填樹脂フィラーは充填樹脂31の30体積%以上80体積%以下で含有されていることが好ましい。
また、図3に示す貫通電極基板2においては、充填樹脂31の周波数20GHzにおける誘電正接は、0.003以上0.02以下であることが好ましい。貫通孔13に設ける充填樹脂31の高周波における誘電正接を、上記所定の範囲の値とすることで、貫通電極基板2の高周波における伝送ロスを小さくできるからである。
(第3の実施形態)
図4は、本開示の貫通電極基板の第3の実施形態の一例を示す断面図である。なお、上述の貫通電極基板1および貫通電極基板2と同様の構成部分については、同一の符号を付して、その繰り返しの説明は省略する。
図4に示す貫通電極基板3は、図3に示す貫通電極基板2の形態に加えて、絶縁樹脂層50を有する。また、導電ビア61も有している。
より詳しくは、図4に示す貫通電極基板3は、図3に示す貫通電極基板2の形態に加えて、基板10の第1面11の側に、絶縁樹脂層50を有する。さらに、図4に例示する貫通電極基板3においては、絶縁樹脂層50を貫通するビアホールを有し、このビアホールの内側に導電性材料が充填された導電ビア61を有している。ここで、貫通電極基板3においては、基板10の第1面11の法線方向から見て、貫通孔13と重ならない位置に、導電ビア61を有している。導電ビア61は、貫通電極20と電気的に接続されている。
このような構成を有するため、図4に示す貫通電極基板3においては、絶縁樹脂層50の上に配線層をさらに積層することができる。また、絶縁樹脂層50を構成する樹脂に、充填樹脂31を構成する樹脂よりも誘電正接が小さい樹脂、すなわち、より伝送特性に優れた樹脂を用いることもできる。
さらに、図4に示す貫通電極基板3においては、導電ビア61の径を、貫通孔13の開口径(より詳しくは、図2に示す基板10の第1面11側の貫通孔13の開口の孔径D1)よりも小さくできるため、高密度化に有利となる。例えば、絶縁樹脂層50を構成する樹脂に感光性型の樹脂を用いれば、フォトリソグラフィ法により、2μm~30μm径のビアホールを設けることができ、同サイズ(2μm~30μm径)の導電ビア61を設けることができる。また、UVレーザを用いれば、5μm~30μm径のビアホールを設けることができ、同サイズ(5μm~30μm径)の導電ビア61を設けることができる。
(絶縁樹脂層)
絶縁樹脂層50は、有機材料を含み、絶縁性を有している。絶縁樹脂層50は、感光性材料を含んでいても良い。絶縁樹脂層50の有機材料の例としては、ポリイミド、エポキシ、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアミド、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、液晶ポリマー、ポリアミドイミド、ポリベンゾオキサゾール、シアネート樹脂、アラミド、ポリオレフィン、ポリエステル、BTレジン、FR-4、FR-5、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、シンジオタクチック・ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテルポリサルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミドなどを用いることができる。上記樹脂は、単体で用いられてもよく、2種類以上の樹脂が組み合わせて用いられてもよい。
絶縁樹脂層50は、ガラス、タルク、マイカ、シリカ、アルミナ等のフィラー(絶縁樹脂フィラー)を含んでいても良い。ヒートサイクル試験を受けても絶縁樹脂層50にクラックが生じることを抑制するために、絶縁樹脂フィラーは、熱重量変化が250℃で3重量%以内であり、熱膨張係数が0.5ppm/K以上8ppm/K以下であることが好ましい。また、絶縁樹脂フィラーは絶縁樹脂層50の0体積%より多く30体積%以下で含有されていることが好ましい。
また、図4に示す貫通電極基板3において、絶縁樹脂層50を構成する絶縁樹脂の周波数20GHzにおける誘電正接は、0.001以上0.01以下であることが好ましい。絶縁樹脂層50の高周波における誘電正接を、上記所定の範囲の値とすることで、貫通電極基板3の高周波における伝送ロスを小さくできるからである。
(導電ビア)
導電ビア61は導電性材料から構成され、絶縁樹脂層50を貫通するビアホールの内側に設けられている。ここで、図4に示す貫通電極基板3においては、基板10の第1面11の法線方向から見て、貫通孔13と重ならない位置に、導電ビア61が設けられている。そして、導電ビア61は、貫通電極20と電気的に接続されている。
導電ビア61も貫通電極20を構成する導電層23と同様に、電解めっきによって形成することができる。導電ビア61を構成する導電性材料としては、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、錫(Sn)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)などの金属又はこれらを用いた合金など、あるいはこれらを積層したものを使用することができる。
(第4の実施形態)
図5は、本開示の貫通電極基板の第4の実施形態の一例を示す断面図である。なお、上述の貫通電極基板1~3と同様の構成部分については、同一の符号を付して、その繰り返しの説明は省略する。
図5に示す貫通電極基板4は、図4に示す貫通電極基板3の形態と同様に、絶縁樹脂層50を有するが、貫通電極基板4が有する導電ビア62は、基板10の第1面11の法線方向から見て、貫通孔13と重なる位置に設けられている。
なお、貫通孔13と「重なる」とは、貫通孔13を包含する形態や、貫通孔13と一部が重なる形態も含むものである。
図5に示す貫通電極基板4が有する導電ビア62も、図4に示す貫通電極基板3が有する導電ビア61と同様に、導電性材料から構成され、絶縁樹脂層50を貫通するビアホールの内側に設けられている。導電ビア62を構成する導電性材料としては、上述した導電ビア61を構成する導電性材料と同じものを挙げることができる。そして、導電ビア62も、貫通電極20と電気的に接続されている。
このような構成を有するため、図5に示す貫通電極基板4においては、基板10の第1面11の法線方向から見て、貫通孔13が設けられた位置で、絶縁樹脂層50の上側と下側とに設けられる配線や電極を電気的に接続することができる。このため、積層配線の設計が容易になる。また、導電ビア62を、貫通孔13の開口(より詳しくは、図2に示す基板10の第1面11側の貫通孔13の開口)の縁の貫通電極20に接続させることで、導電ビア62の径を貫通孔13の開口径と同程度の大きさに抑制でき、高密度化にも対応できる。
図5に示す貫通電極基板4においても、図4に示した貫通電極基板3と同様に、絶縁樹脂層50を構成する樹脂に感光性型の樹脂を用いて、フォトリソグラフィ法やUVレーザにより、ビアホールを設けることができる。
なお、図5に示す貫通電極基板4において、基板10の第1面11側の貫通孔13の開口は、導電ビア62を構成する導電性材料で封じられているが、基板10の第2面12側の貫通孔13の開口は、充填樹脂31を構成する樹脂が、封じられずに露出する形態になっている。それゆえ、貫通電極基板4においては、充填樹脂31を構成する樹脂中のガスを、基板10の第2面12側の貫通孔13の開口から放出することができる。
(第5の実施形態)
図6は、本開示の貫通電極基板の第5の実施形態の一例を示す断面図である。なお、上述の貫通電極基板1~4と同様の構成部分については、同一の符号を付して、その繰り返しの説明は省略する。
図6に示す貫通電極基板5は、図3に示す貫通電極基板2の形態に加えて、基板10の第1面11の側に、まず、第1の絶縁樹脂層51を有し、第1の絶縁樹脂層51を貫通するビアホール(第1のビアホール)の内側に導電性材料が充填された導電ビア63を有している。さらに、第1の絶縁樹脂層51の上側に第2の絶縁樹脂層52を有し、第2の絶縁樹脂層52を貫通するビアホール(第2のビアホール)の側面に導電性材料から構成される側面導電層70を有している。そして、側面導電層70の上側(より詳しくは、第2のビアホールの側面側から第2のビアホールの中心側に向かう方向における側面導電層70の上側)には、充填材80を有している。
貫通電極基板5が有する導電ビア63は、基板10の第1面11の法線方向から見て、貫通孔13と重なる位置に設けられている。そして、側面導電層70が設けられている第2の絶縁樹脂層52を貫通するビアホール(第2のビアホール)は、基板10の第1面11の法線方向から見て、導電ビア63と重なる位置に設けられている。
そして、側面導電層70は導電ビア63と電気的に接続されており、導電ビア63は貫通電極20と電気的に接続されている。
このような構成を有するため、図6に示す貫通電極基板5においては、絶縁樹脂層の積層数が増加しても、基板10の第1面11の法線方向から見て、貫通孔13が設けられた位置で、各絶縁樹脂層の上側と下側とに設けられる配線や電極を電気的に接続することができるため、積層配線の設計が容易になる。
また、導電ビア63を、貫通孔13の開口(より詳しくは、図2に示す基板10の第1面11側の貫通孔13の開口)の縁の貫通電極20に接続させることで、導電ビア63の径を貫通孔13の開口径と同程度の大きさに抑制でき、高密度化にも対応できる。なお、側面導電層70外径は、導電ビア63の径と同程度の大きさとすることもできるし、貫通孔13の開口径よりも小さいものにすることも可能である。
図6に示す貫通電極基板5が有する導電ビア63および側面導電層70も、図5に示す貫通電極基板4が有する導電ビア62と同様に導電性材料から構成され、その導電性材料としては、上述した導電ビア61を構成する導電性材料と同じものを挙げることができる。
側面導電層70の厚みとしては、例えば1μm以上10μm以下とすることができる。
図6に示す貫通電極基板5が有する充填材80は、有機材料を含み、絶縁性を有している。充填材80は、感光性材料を含んでいても良い。充填材80を構成する材料は、上述の絶縁樹脂層50を構成する材料と同じとすることができる。
充填材80は、ガラス、タルク、マイカ、シリカ、アルミナ等のフィラー(充填材フィラー)を含んでいても良い。ヒートサイクル試験を受けても充填材80にクラックが生じることを抑制するために、充填材フィラーは、熱重量変化が250℃で3重量%以内であり、熱膨張係数が0.5ppm/K以上8ppm/K以下であることが好ましい。また、充填材フィラーは充填材80の0体積%より多く30体積%以下で含有されていることが好ましい。
また、図6に示す貫通電極基板5において、充填材80の周波数20GHzにおける誘電正接は、0.001以上0.01以下であることが好ましい。充填材80の高周波における誘電正接を、所定の範囲の小さい値とすることで、貫通電極基板5の高周波における伝送ロスを小さくできるからである。
第1の絶縁樹脂層51および導電ビア63の形成方法は、図5に示す貫通電極基板4と同様の方法を用いることができる。
第2の絶縁樹脂層52も、第1の絶縁樹脂層51と同様にして、感光性型の樹脂を用いてフォトリソグラフィ法やUVレーザにより、ビアホールを設けることができる。この際、第2の絶縁樹脂層52に設けるビアホールをリング状に形成することで、図6に示す充填材80として、円柱状の第2の絶縁樹脂層52を残すこともできる。
側面導電層70の形成方法としては、例えば、上記のようにして設けた第2の絶縁樹脂層52のビアホールに、スパッタリング法でシード層を形成し、電解めっき法で側面導電層70を形成する。導電ビア63により第1の絶縁樹脂層51のビアホールが埋まっているため、上記のシード層の形成においては、段差による断線の発生を抑制できる。
図6に示す貫通電極基板5においても、図5に示す貫通電極基板4と同様に、基板10の第1面11側の貫通孔13の開口は、導電ビア63を構成する導電性材料で封じられているが、基板10の第2面12側の貫通孔13の開口は、充填樹脂31を構成する樹脂が、導電性材料で封じられずに露出する形態になっている。それゆえ、貫通電極基板5においても、充填樹脂31を構成する樹脂中のガスを、基板10の第2面12側の貫通孔13の開口から放出することができる。
(第6の実施形態)
図7は、本開示の貫通電極基板の第6の実施形態の一例を示す断面図である。なお、上述の貫通電極基板1~5と同様の構成部分については、同一の符号を付して、その繰り返しの説明は省略する。
図7に示す貫通電極基板6は、図3に示す貫通電極基板2の形態に加えて、基板10の第1面11の側に、まず、第1の絶縁樹脂層51を有し、第1の絶縁樹脂層51を貫通するビアホール(第1のビアホール)の側面に導電性材料から構成される第1の側面導電層71を有している。そして、第1の側面導電層71の上側(より詳しくは、第1のビアホールの側面側から第1のビアホールの中心側に向かう方向における第1の側面導電層71の上側)には、第1の充填材81を有している。
さらに、第1の絶縁樹脂層51の上側に第2の絶縁樹脂層52を有し、第2の絶縁樹脂層52を貫通するビアホール(第2のビアホール)の側面に導電性材料から構成される第2の側面導電層72を有している。そして、第2の側面導電層72の上側(より詳しくは、第2のビアホールの側面側から第2のビアホールの中心側に向かう方向における第2の側面導電層72の上側)には、第2の充填材82を有している。
貫通電極基板6が有する第1の側面導電層71が設けられている第1のビアホール(すなわち、第1の絶縁樹脂層51を貫通するビアホール)は、基板10の第1面11の法線方向から見て、貫通孔13と重なる位置に設けられている。そして、第2の側面導電層72が設けられている第2のビアホール(すなわち、第2の絶縁樹脂層52を貫通するビアホール)は、基板10の第1面11の法線方向から見て、第1のビアホールと重なる位置に設けられている。
そして、第2の側面導電層72は第1の側面導電層71と電気的に接続されており、第1の側面導電層71は貫通電極20と電気的に接続されている。
このような構成を有するため、図7に示す貫通電極基板6においても、絶縁樹脂層の積層数が増加しても、基板10の第1面11の法線方向から見て、貫通孔13が設けられた位置で、各絶縁樹脂層の上側と下側とに設けられる配線や電極を電気的に接続することができるため、積層配線の設計が容易になる。
また、第1の側面導電層71を、貫通孔13の開口(より詳しくは、図2に示す基板10の第1面11側の貫通孔13の開口)の縁の貫通電極20に接続させることで、第1の側面導電層71の外径を、貫通孔13の開口径と同程度の大きさに抑制できる。同様に、第2の側面導電層72を、第1の側面導電層71に接続させることで、第2の側面導電層72の外径を、第1の側面導電層71の外径と同程度の大きさに抑制できる。すなわち、第2の側面導電層72の外径を、貫通孔13の開口径と同程度の大きさに抑制できる。それゆえ、絶縁樹脂層の積層数が増加しても、高密度化にも対応できる。
ここで、図7に示す貫通電極基板6においても、基板10の第2面12側の貫通孔13の開口は、充填樹脂31を構成する樹脂が、導電性材料で封じられずに露出する形態になっている。さらに、貫通電極基板6においては、基板10の第1面11側の貫通孔13の開口も、樹脂(充填樹脂31を構成する樹脂、第1の充填材81を構成する樹脂、および、第2の充填材82を構成する樹脂)が、導電性材料で封じられずに露出する形態になっている。それゆえ、貫通電極基板6においては、充填樹脂31を構成する樹脂中のガスを、
基板10の第1面11側の貫通孔13の開口と、基板10の第2面12側の貫通孔13の開口の、両方から放出することができ、より効果的にガスを放出することができる。
図7に示す貫通電極基板6が有する第1の側面導電層71も、図6に示す貫通電極基板5が有する側面導電層70と同様に導電性材料から構成され、その導電性材料としては、上述した導電ビア61を構成する導電性材料と同じものを挙げることができる。また、第2の側面導電層72も、同様に導電性材料から構成され、その導電性材料としては、上述した導電ビア61を構成する導電性材料と同じものを挙げることができる。
第1の側面導電層71および第2の側面導電層72の厚みとしては、例えば1μm以上10μm以下とすることができる。
図7に示す貫通電極基板6が有する第1の充填材81および第2の充填材82は、有機材料を含み、絶縁性を有している。第1の充填材81および第2の充填材82は、感光性材料を含んでいても良い。第1の充填材81および第2の充填材82を構成する材料は、上述の絶縁樹脂層50を構成する材料と同じとすることができる。
第1の充填材81および第2の充填材82は、ガラス、タルク、マイカ、シリカ、アルミナ等のフィラー(充填材フィラーと呼ぶ)を含んでいても良い。ヒートサイクル試験を受けても第1の充填材81および第2の充填材82にクラックが生じることを抑制するために、充填材フィラーは、熱重量変化が250℃で3重量%以内であり、熱膨張係数が0.5ppm/K以上8ppm/K以下であることが好ましい。また、充填材フィラーは第1の充填材81および第2の充填材82の0体積%より多く30体積%以下で含有されていることが好ましい。
また、図7に示す貫通電極基板6において、第1の充填材81および第2の充填材82の周波数20GHzにおける誘電正接は、0.001以上0.01以下であることが好ましい。第1の充填材81および第2の充填材82の高周波における誘電正接を、所定の範囲の小さい値とすることで、貫通電極基板6の高周波における伝送ロスを小さくできるからである。
図7に示す貫通電極基板6の第1の絶縁樹脂層51および第1の側面導電層71の形成方法としては、図6に示した貫通電極基板5の第2の絶縁樹脂層52、側面導電層70の形成方法と同様の方法を用いることができる。そして、第1の絶縁樹脂層51に設けるビアホールをリング状に形成することで、図7に示す第1の充填材81として、円柱状の第1の絶縁樹脂層51を残すこともできる。
また、貫通電極基板6の第2の絶縁樹脂層52および第2の側面導電層72も、第1の絶縁樹脂層51および第1の側面導電層71と同様にして、形成できる。そして、第2の絶縁樹脂層52に設けるビアホールをリング状に形成することで、図7に示す第2の充填材82として、円柱状の第2の絶縁樹脂層52を残すこともできる。
<貫通電極基板の製造方法>
次に、本開示の貫通電極基板の製造方法の一例について説明する。ここでは、図8から図13を用いて、図1に示す貫通電極基板1を製造する方法について説明する。
(貫通孔を有する基板の製造)
まず、第1面11及び第1面11の反対側に位置する第2面12を含む基板を準備し、第1面11および第2面12の各側からレーザを照射することにより、図8に示すように、所望の形状の貫通孔13が設けられた基板10を製造する。
例えば、第1面11の側からレーザを照射することにより、貫通孔13の基板10の第1面11から狭窄部14に至る部分を形成し、第2面12の側からレーザを照射することにより、貫通孔13の基板10の第2面12から狭窄部14に至る部分を形成することができる。
レーザ加工のためのレーザとしては、エキシマレーザ、Nd:YAGレーザ、フェムト秒レーザ等を用いることができる。Nd:YAGレーザを採用する場合、波長が1064nmの基本波、波長が532nmの第2高調波、波長が355nmの第3高調波等を用いることができる。
また、別の製造方法として、まず、基板の第1面11の上、および第2面12の上に、貫通孔13に対応する位置に開口を有するレジスト層を設け、次に、レジスト層の開口からエッチング加工することにより、貫通孔13を形成しても良い。
なお、上記の加工は、基板の第1面11側および第2面12側から同一工程で加工するものであっても良く、どちらか一方の側を先に加工し、その後、もう一方の側を加工するものであっても良い。
例えば、まず、基板の第1面11の上に貫通孔13に対応する位置に開口を有するレジスト層を設け、レジスト層の開口からエッチング加工して、貫通孔13の基板10の第1面11から狭窄部14に至る部分を形成し、次に、基板の第2面12に貫通孔13に対応する位置に開口を有するレジスト層を設け、レジスト層の開口からエッチング加工して、貫通孔13の基板10の第2面12から狭窄部14に至る部分を形成する加工であっても良い。
エッチング加工の方法としては、反応性イオンエッチング法、深掘り反応性イオンエッチング法などのドライエッチング法や、ウェットエッチング法などを用いることができる。
また、上記のレーザ照射とウェットエッチングを適宜組み合わせることもできる。例えば、まず、レーザ照射によって基板の貫通孔13が形成されるべき領域に変質層を形成し、続いて、基板をフッ化水素などに浸漬して、変質層をエッチングする。このような方法によって、貫通孔13を形成しても良い。
その他にも、基板に研磨材を吹き付けるブラスト処理によって、貫通孔13を形成しても良い。
(貫通電極の形成)
次に、貫通電極20を形成する。貫通電極20を形成するには、まず、スパッタイオン蒸着、PVD、若しくはゾルゲル法、またはこれらの組み合わせによって、基板10の第1面11の上、第2面12の上、及び貫通孔13の側面の上に、密着層21を形成し、続いて、スパッタリング法、蒸着法、またはこれらの組み合わせによって、密着層21の上にシード層22を形成する(図9参照)。
ここで理解を容易とするために、図9~図13においては、上記の密着層21およびシード層22を、下地層24(黒色の厚膜)として示しているが、密着層21およびシード層22は、通常、導電層23に比べて厚みが小さいため、上述した図1においては、この下地層24の図示は省略している。
次に、図10に示すように、基板10の第1面11の上に形成された下地層24の上にレジスト層41を部分的に形成し、第2面12の上に形成された下地層24の上にレジスト層42を部分的に形成する。
続いて、図11に示すように、電解めっき法によって、レジスト層41、42によって覆われていない下地層24の上に導電層23を形成する。
次に、図12に示すように、レジスト層41、42を除去し、さらに、図13に示すように、下地層24のうちレジスト層41、42によって覆われていた部分を、例えばウェットエッチングにより除去する。
このようにして、図1に示す貫通電極基板1を得ることができる。なお、図1に示す貫通電極基板1においては、煩雑となることを避けるため、下地層24の図示を省略している。
以下に、本開示の実施形態について実施例及び比較例を示して詳細に説明する。ただし、本開示の実施形態は、実施例に限定されない。
(実施例1~13)
直径200mmの無アルカリガラス基板(旭硝子社製EN-Al)にレーザ加工とフッ化水素を用いたウェットエッチング加工を施して、表1に示す各種数値の貫通孔を有する、図2に示す形態の基板を作製した。ここで、図2に示す孔径D1および孔径D2は、いずれも60μmとした。また、上記の基板の熱膨張係数は、3ppm/Kであり、周波数20GHzにおける誘電正接は、0.005であった。
また、貫通孔の側面等、所定の箇所に、ゾルゲル法により、50nm厚の酸化亜鉛(ZnO)を有する構成の密着層を形成し、次いで、スパッタリング法により、500nm厚の銅(Cu)を有する構成のシード層を形成した。
その後、電解めっきにより、銅(Cu)から構成される導電層を形成して、表1に示す各種数値の貫通電極を有する、図1に示す形態の貫通電極基板を作製した。このようにして、表1に示す各種数値を有する実施例1~13の貫通電極基板を準備した。
(各数値の測定および算出)
イオンミリング装置(日立ハイテク社製、IM-4000)を用いて、各貫通電極基板に対して図1に示すような断面を得た。ここで、得られた断面は、測長光学顕微鏡(オリンパス社製、STM-6-LM)を用いて貫通孔の直径を測定し、断面を得る前の平面視における貫通孔の直径と比較して、貫通孔の開口中心から±5%以内を通過する断面であることを確認した。
図1に示す厚みt、図2に示す孔径p、距離d、厚みgは、上記断面を測長光学顕微鏡(オリンパス社製、STM-6-LM)で測定して得た。なお、表1に示す厚みt、距離d、厚みgの単位はいずれもμmである。
ここで、表1に示す孔径p(μm)は、断面において貫通孔の左右の側面が最も近接する2点間の距離を測定した値である。また、表1に示す距離dは、得られた貫通孔の断面の左側側面と右側側面における数値の平均値とした。
また、表1に示す角度θ(°)は、断面写真から、貫通孔の断面の右側側面における狭窄部の縁部(断面において貫通孔の左右の側面が最も近接する部位)と基板の第2面の側の貫通孔の開口の縁部とを結ぶ線(図2に示すRpとR2を結ぶ線)を引き、この線と基板の第2面の法線(図2に示すN2)とでなす角度とした。
また、表1に示す数値V(貫通孔の体積に対する貫通孔の内部の導電層の体積の比を百分率で表した数値。単位%)は、断面写真から貫通孔の体積および貫通孔の内部の導電層の体積を、それぞれ導き出し、得られた貫通孔の体積を100として、得られた貫通孔の内部の導電層の体積を百分率で算出した。
(評価)
ヒートサイクル試験として、上記の実施例1~13の各貫通電極基板を、真空中で1時間かけて-55℃から125℃まで加熱し、125℃で1時間保ち、その後、1時間かけて125℃から-55℃まで冷却した。これを1000サイクル繰り返し、その後、光学顕微鏡(オリンパス社製STM-6-LM)により各貫通電極基板の表裏を観察し、クラック及び隙間の発生を評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1~13においては、いずれもクラックや隙間は見つからず、いずれも良好な結果であった。
Figure 2023009615000002
(比較例1~4)
実施例1~13と同様にして、表2に示す各種数値を有する比較例1~4の貫通電極基板の作製を試みた。なお、表2におけるp、V、t、d、g、θの各単位は、上述した表1におけるp、V、t、d、g、θの各単位と同じである。
ここで、比較例1は、孔径pの値が実施例1~13の値よりも小さく、比較例2は、孔径pの値が実施例1~13の値よりも大きい。また、比較例3は、数値Vの値が実施例1~13の値よりも小さく、比較例4は、数値Vの値が実施例1~13の値よりも大きい。
しかしながら、比較例1および比較例2は、所望の形状の貫通孔および貫通電極を安定して形成することが困難であり、比較例3は、貫通電極20の電気抵抗が大きくなり過ぎて、伝送ロスが大きくなってしまうものしか得られなかった。また、比較例4は、実施例1~13と同様のヒートサイクル試験を行ったところ、クラックまたは隙間が見つかった。
それゆえ、表2に示すように、比較例1~4は、いずれも不良という結果になった。
Figure 2023009615000003
(実施例14~31)
上記の実施例1~13の貫通電極基板に、表3に示す各種の充填樹脂及び絶縁樹脂層を形成し、図5に示す形態を有する実施例14~31の貫通電極基板を準備した。なお、図5に示す形態における基板10の第2面12の上の充填樹脂31の厚み(より詳しくは、図5において、基板10の第2面12から充填樹脂31の最外面までの厚み)は25μmとした。また、図5に示す形態における基板10の第1面11の上の絶縁樹脂層50の厚み(より詳しくは、図5において、基板10の第1面11から絶縁樹脂層50の最外面までの厚み)も25μmとした。
(評価)
ヒートサイクル試験として、上記の実施例14~31の貫通電極基板を、真空中で1時間かけて-55℃から125℃まで加熱し、125℃で1時間保ち、その後、1時間かけて125℃から-55℃まで冷却した。これを1000サイクル繰り返し、その後、光学顕微鏡(オリンパス社製STM-6-LM)により各貫通電極基板の表裏を観察し、クラック及び隙間の発生を評価した。結果を表3に示す。
ここで、表3において、「tanδ」とは、充填樹脂および絶縁樹脂層の周波数20GHzにおける誘電正接のことである。
また「熱重量変化」とは、充填樹脂においては、充填樹脂に含有されている充填樹脂フィラーの250℃における熱重量変化(単位:重量%)のことであり、絶縁樹脂層においては、絶縁樹脂層に含有されている絶縁樹脂フィラーの250℃における熱重量変化(単位:重量%)のことである。
また「CTE」とは、充填樹脂においては、充填樹脂に含有されている充填樹脂フィラーの熱膨張係数(単位:ppm/K)のことであり、絶縁樹脂層においては、絶縁樹脂層に含有されている絶縁樹脂フィラーの熱膨張係数(単位:ppm/K)のことである。
また、「体積率」とは、充填樹脂においては、充填樹脂に含有されている充填樹脂フィラーの25℃における体積率(単位:%)のことであり、絶縁樹脂層においては、絶縁樹脂層に含有されている絶縁樹脂フィラーの25℃における体積率(単位:%)のことである。
Figure 2023009615000004
表3に示すように、実施例14~31においては、いずれもクラックや隙間は見つからず、良好なものであった。
1、2、3、4、5、6 貫通電極基板
10 基板
11 第1面
12 第2面
13 貫通孔
14 狭窄部
15 第1面側部分
16 第2面側部分
20 貫通電極
21 密着層
22 シード層
23 導電層
24 下地層
31 充填樹脂
41、42 レジスト層
50 絶縁樹脂層
51 第1の絶縁樹脂層
52 第2の絶縁樹脂層
61、62、63 導電ビア
70 側面導電層
71 第1の側面導電層
72 第2の側面導電層
80 充填材
81 第1の充填材
82 第2の充填材

Claims (14)

  1. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含むとともに貫通孔が設けられた基板と、
    前記基板の前記貫通孔に位置する貫通電極と、を備え、
    前記貫通孔は、前記第1面と前記第2面との間に、孔径が最小となる狭窄部を有しており、前記狭窄部における孔径pが10μm以上50μm以下であって、前記第1面における孔径D1が60μm以下であり、前記第2面における孔径D2が60μm以下であり、
    前記貫通電極は、前記貫通孔の側面に設けられており、
    前記貫通電極が、前記貫通孔の側面側から前記貫通孔の中心側に向かって順に、密着層と、導電層と、を有しており、
    前記導電層の厚みtが、0.5μm以上10μm以下の範囲であって、前記孔径pの1/2より小さく、
    前記貫通孔の内部の前記導電層の体積が、前記貫通孔の体積の5%以上50%以下であり、
    前記基板の熱膨張係数が、2ppm/K以上8ppm/K以下であり、
    前記基板の周波数20GHzにおける誘電正接が、0.0003以上0.005以下である、貫通電極基板。
  2. 前記密着層が、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、または酸化亜鉛(ZnO)のいずれか1種を含む、請求項1に記載の貫通電極基板。
  3. 前記導電層が、銅(Cu)を含む、請求項1または請求項2に記載の貫通電極基板。
  4. 前記基板の前記第1面または前記第2面のいずれか一方の面から他方の面の側に向かって距離dの位置に、前記貫通孔の前記狭窄部があり、
    前記距離dの大きさが、20μm以上であって、前記基板の厚みgの1/2以下である、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の貫通電極基板。
  5. 前記基板の厚みgが200μm以上500μm以下である、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の貫通電極基板。
  6. 断面視で前記貫通孔を構成する一対の側面のうちの片側の側面において、前記狭窄部の縁部と前記基板の前記第1面の側の前記貫通孔の開口の縁部とを結ぶ線と、前記基板の前記第1面の法線とのなす角度θ1が、1.25°以上6.25°以下であり、前記狭窄部の縁部と前記基板の前記第2面の側の前記貫通孔の開口の縁部とを結ぶ線と、前記基板の前記第2面の法線とのなす角度θ2が、1.25°以上6.25°以下である、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の貫通電極基板。
  7. 前記貫通孔の側面側から前記貫通孔の中心側に向かって、前記貫通電極の上に位置し、前記貫通孔を充填する充填樹脂を有し、
    前記充填樹脂の周波数20GHzにおける誘電正接が、0.003以上0.02以下である、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の貫通電極基板。
  8. 前記充填樹脂は、充填樹脂フィラーを含有し、
    前記充填樹脂フィラーは、
    熱重量変化が250℃で3重量%以内であり、
    熱膨張係数が0.5ppm/K以上8ppm/K以下であり、
    前記充填樹脂フィラーが前記充填樹脂の30体積%以上80体積%以下で含有されている、請求項7に記載の貫通電極基板。
  9. 前記基板の前記第1面の側に、絶縁樹脂層を有し、
    前記絶縁樹脂層を構成する絶縁樹脂の周波数20GHzにおける誘電正接が、0.001以上0.01以下である、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の貫通電極基板。
  10. 前記絶縁樹脂は、絶縁樹脂フィラーを含有し、
    前記絶縁樹脂フィラーは、
    熱重量変化が250℃で3重量%以内であり、
    熱膨張係数が0.5ppm/K以上8ppm/K以下であり、
    前記絶縁樹脂フィラーが前記絶縁樹脂の0体積%より多く、30体積%以下で含有されている、請求項9に記載の貫通電極基板。
  11. 前記基板の前記第1面の法線方向から見て、前記貫通孔と重ならない位置に、前記絶縁樹脂層を貫通するビアホールを有し、前記ビアホールの内側に導電性材料が充填された導電ビアを有する、請求項9または請求項10に記載の貫通電極基板。
  12. 前記基板の前記第1面の法線方向から見て、前記貫通孔と重なる位置に、前記絶縁樹脂層を貫通するビアホールを有し、前記ビアホールの内側に導電性材料が充填された導電ビアを有する、請求項9または請求項10に記載の貫通電極基板。
  13. 前記絶縁樹脂層として、前記基板と接する第1の絶縁樹脂層と、前記第1の絶縁樹脂層の上側に積層された第2の絶縁樹脂層を有し、
    前記基板の前記第1面の法線方向から見て、前記貫通孔と重なる位置に、前記第1の絶縁樹脂層を貫通する第1のビアホールを有し、前記第1のビアホールの内側に導電性材料が充填された導電ビアを有し、
    前記基板の前記第1面の法線方向から見て、前記導電ビアと重なる位置に、前記第2の絶縁樹脂層を貫通する第2のビアホールを有し、前記第2のビアホールの内側の側面に導電性材料から構成される側面導電層を有する、請求項9または請求項10に記載の貫通電極基板。
  14. 前記絶縁樹脂層として、前記基板と接する第1の絶縁樹脂層と、前記第1の絶縁樹脂層の上側に積層された第2の絶縁樹脂層を有し、
    前記基板の前記第1面の法線方向から見て、前記貫通孔と重なる位置に、前記第1の絶縁樹脂層を貫通する第1のビアホールを有し、前記第1のビアホールの内側の側面に導電性材料から構成される第1の側面導電層を有し、
    前記基板の前記第1面の法線方向から見て、前記第1のビアホールと重なる位置に、前記第2の絶縁樹脂層を貫通する第2のビアホールを有し、前記第2のビアホールの内側の側面に導電性材料から構成される、第2の側面導電層を有する、請求項9または請求項10に記載の貫通電極基板。
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