JP2023009404A - 喫煙室 - Google Patents

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恵太 渡邊
Keita Watanabe
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Abstract

【課題】 利用者の利便性を高めるとともに、外部への煙や臭いの漏れを抑制することが可能な改善された喫煙室を提供する。【解決手段】 一実施形態に係る喫煙室は、喫煙のための空間を囲う壁部と、前記空間から空気を排出する排気設備と、前記壁部に設けられた出入口と、前記出入口の少なくとも一部を塞ぐ暖簾と、前記出入口に近づく利用者を検知するセンサと、前記センサにより利用者が検知された場合に前記暖簾を開き、当該利用者が前記出入口を通過した後に前記暖簾を閉じる駆動機構と、を備えている。前記排気設備は、前記暖簾が閉じられた状態における前記出入口の開口面積をA[m2]とした場合に、0.2×A[m3/sec]以上の排気風量を有している。【選択図】 図1

Description

本発明は、喫煙室に関する。
近年、健康増進法や各種条例の施行など、受動喫煙を防止するための規制が強化されている。これに伴い、公共の建物内においては、喫煙室を設けることにより分煙を実現する取り組みがよく実施されている。また、例えば特許文献1のように、喫煙室の快適性を改善するための各種提案がなされている。
喫煙室を設ける場合、内部空間の煙や臭いが出入口から外部に漏れない工夫が求められる。例えば、出入口に扉を設けることが困難である場合には、出入口を通じて喫煙室内に空気が流れ込む気流を発生させることにより、外部への煙や臭いの漏れを抑制することができる。
しかしながら、喫煙室の排気設備による排気風量が小さいと出入口の風速が低くなり、外部への煙や臭いの漏れを十分に抑制できない。この対策としては、出入口に暖簾やカーテンを設置して出入口の開口面積を小さくし、出入口の風速を高めることが考えられる。
出入口に暖簾を設置する場合、当該暖簾が自動的に開閉されれば利便性が向上する。これに関連し、例えば特許文献2には、人の出入りをセンサにより感知し、暖簾を自動的に開閉する装置(開閉器)が開示されている。
国際公開第2009/131157号 登録実用新案第3137821号公報
仮に特許文献2に記載の装置を喫煙室の出入口に適用しようとした場合であっても、喫煙室に特有の要件を考慮すれば、種々の改善の余地がある。
そこで、本発明は、利用者の利便性を高めるとともに、外部への煙や臭いの漏れを抑制することが可能な改善された喫煙室を提供することを目的の一つとする。
一実施形態に係る喫煙室は、喫煙のための空間を囲う壁部と、前記空間から空気を排出する排気設備と、前記壁部に設けられた出入口と、前記出入口の少なくとも一部を塞ぐ暖簾と、前記出入口に近づく利用者を検知するセンサと、前記センサにより利用者が検知された場合に前記暖簾を開き、当該利用者が前記出入口を通過した後に前記暖簾を閉じる駆動機構と、を備えている。前記排気設備は、前記暖簾が閉じられた状態における前記出入口の開口面積をA[m]とした場合に、0.2×A[m/sec]以上の排気風量を有している。
本発明の一態様に係る喫煙室によれば、利用者の利便性を高めるとともに、外部への煙や臭いの漏れを抑制することが可能な改善された喫煙室を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る喫煙室の模式図である。 図2は、第1実施形態に係る開閉装置の閉状態における概略的な斜視図である。 図3は、第1実施形態に係る開閉装置の開状態における概略的な斜視図である。 図4は、第1実施形態に係る開閉装置および出入口の概略的な正面図である。 図5は、第2実施形態に係る開閉装置の開状態における概略的な斜視図である。 図6は、第2実施形態に係る開閉装置および出入口の概略的な正面図である。 図7は、第3実施形態に係る喫煙室の模式図である。 図8は、第4実施形態に係る喫煙室の模式図である。
いくつかの実施形態につき、図面を参照しながら説明する。各図は喫煙室やその構成要素を模式的に示したものに過ぎず、実際の形状、長さ、配置位置などは各図に示したものから適宜に変形し得る。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る喫煙室1の模式図である。喫煙室1は、喫煙のための空間Sを囲う壁部10を備えている。図1の例において、壁部10は、側壁11,12,13,14と、床面15と、天井16とを含む直方体状である。ただし、壁部10の形状はこの例に限られない。
側壁11には、喫煙室1の利用者が出入りするための出入口17が設けられている。空間Sには、少なくとも1つの照明18が設けられている。図1の例においては、天井16の中央付近に1つの照明18が取り付けられている。
空間Sには、少なくとも1つの灰皿19が配置されている。例えば、灰皿19は、上部にたばこの灰や吸い殻を投入するための開口が設けられたスタンド式である。灰皿19は、例えばカウンター型の空気清浄機の天板に配置されたものなど、他の形態を有してもよい。
喫煙室1は、出入口17に設けられた開閉装置2をさらに備えている。詳しくは後述するが、開閉装置2は、出入口17の少なくとも一部を塞ぐ暖簾20および仕切板30を備えている。
本実施形態に係る喫煙室1は、いわゆる第1種換気方式であり、排気設備4および給気設備5を備えている。図1の例においては、排気設備4および給気設備5が天井16に配置されている。排気設備4は、排気ファンを備えており、天井16に設けられた少なくとも1つの排気口を通じて空間Sの空気を外部に排出する。給気設備5は、給気ファンを備えており、天井16に設けられた少なくとも1つの給気口を通じて空間Sに空気を供給する。なお、排気設備4および給気設備5の配置位置は、図1の例に限られない。また、排気口および給気口は、側壁11,12,13,14のいずれかなど、天井16以外の位置に設けられてもよい。
本実施形態においては、排気設備4により空間Sから排出される空気の風量である排気風量Q1が、給気設備5により空間Sに供給される空気の風量である給気風量Q2よりも大きい(Q1>Q2)。これにより、出入口17においては、喫煙室1の外部から空間Sに向けた気流が生じる。例えば、壁部10に排気口、給気口および出入口17以外の空気の流出・流入経路が存在しないか、あるいは当該経路が存在しても当該経路を通じた空気の流入・流出量が無視できる程度である場合、出入口17から空間Sに流入する空気の給気風量Q3は、排気風量Q1-給気風量Q2で表すことができる。
図2は、開閉装置2の概略的な斜視図であり、暖簾20が閉じられた状態(閉状態)を示している。この図においては、図1に示した仕切板30を省略している。以下、図1に示した出入口17の幅方向Xと、鉛直方向Zとを定義する。幅方向Xと鉛直方向Zは、互いに直交する。
開閉装置2は、暖簾20に加え、フレーム3と、駆動機構6とを備えている。フレーム3は、一対の支柱31,32と、横杆33と、支持部材34と、一対の脚部材35,36とを備えている。
支柱31,32は、幅方向Xにおいて間隔を空けて配置され、鉛直方向Zと平行に延びる長尺な形状を有している。横杆33は、支柱31,32の鉛直方向Zにおける上端部にそれぞれ連結されている。支持部材34は、鉛直方向Zにおける横杆33の下方において支柱31,32に連結されている。脚部材35は、支柱31の鉛直方向Zにおける下端部に連結されている。脚部材36は、支柱32の鉛直方向Zにおける下端部に連結されている。脚部材35,36により支柱31,32が起立する。
暖簾20は、支持部材34から鉛直方向Zにおける下方に吊り下げられている。本実施形態において、暖簾20は、幅方向Xに並ぶ第1部分21および第2部分22を有している。第1部分21は支柱31寄りに位置し、第2部分22は支柱32寄りに位置している。このような暖簾20は、例えば1枚の布材の中央にスリット23を設けることにより形成することができる。他の例として、暖簾20は、完全に分離された第1部分21と第2部分22を組み合わせることで形成されてもよい。
駆動機構6は、コントローラ60と、第1センサ61と、第2センサ62とを備えている。コントローラ60は、横杆33と支持部材34の間に配置されている。図2の例においては、横杆33と支持部材34にそれぞれ連結されたブラケット37にコントローラ60が取り付けられている。
第1センサ61および第2センサ62は、支持部材34の幅方向Xにおける中心付近にそれぞれ取り付けられている。第1センサ61は、喫煙室1の外部において出入口17の近傍に所在する人(利用者)を検知する。第2センサ62は、喫煙室1の内部において出入口17の近傍に所在する人を検知する。これらセンサ61,62の検知方式は特に限定されないが、一例では赤外線または可視光を用いた光学方式や超音波方式を用いることができる。他の例として、センサ61,62は、床面15に設けられた重量センサであってもよい。
駆動機構6は、第1糸材63および第2糸材64をさらに備えている。第1糸材63は、接続点63aにおいて第1部分21に接続されている。第2糸材64は、接続点64aにおいて第2部分22に接続されている。例えば、接続点63aは第1糸材63の一端であり、接続点64aは第2糸材64の一端である。
本実施形態においては、接続点63aを除き、第1糸材63が第1部分21に接続されていない。同様に、接続点64aを除き、第2糸材64が第2部分22に接続されていない。他の例として、第1糸材63が第1部分21に対して少なくとも一回縫い通されてもよい。同様に、第2糸材64の一部が第2部分22に対して少なくとも1回縫い通されてもよい。
駆動機構6は、第1プーリ65と、第2プーリ66と、第1モータ67と、第2モータ68とをさらに備えている。第1プーリ65には、第1糸材63の一端(接続点63aの反対側の端)が接続されている。第2プーリ66には、第2糸材64の一端(接続点64aの反対側の端)が接続されている。第1モータ67は第1プーリ65を回動させ、第2モータ68は第2プーリ66を回動させる。
コントローラ60は、第1センサ61、第2センサ62、第1モータ67および第2モータ68と配線により接続されている。コントローラ60は、第1センサ61および第2センサ62の一方により出入口17に近づく人が検知されたことに応じて、第1モータ67および第2モータ68を所定方向に回転させる。これにより、第1糸材63が第1プーリ65に巻き取られ、第2糸材64が第2プーリ66に巻き取られ、暖簾20が開かれた状態(開状態)となる。
図3は、開状態の開閉装置2の概略的な斜視図である。第1糸材63が第1プーリ65に巻き取られると、接続点63aが鉛直方向Zにおける上方へ移動し、これにより第1部分21が引き上げられる。同様に、第2糸材64が第2プーリ66に巻き取られると、接続点64aが鉛直方向Zにおける上方へ移動し、これにより第2部分22が引き上げられる。
第1部分21および第2部分22が引き上げられると、スリット23の幅が拡大する。これにより、喫煙室1の利用者は、喫煙室1の外部から内部へ、あるいは喫煙室1の内部から外部へと移動することが可能となる。
コントローラ60は、第1センサ61および第2センサ62の双方により人が検知されなくなると、第1モータ67および第2モータ68を巻き上げ時とは逆方向に回転させる。これにより、第1プーリ65から第1糸材63が送り出されるとともに、第2プーリ66から第2糸材64が送り出され、暖簾20が図2に示した閉状態に戻る。
第1センサ61または第2センサ62により人が検知されてから開状態に移行するまでの時間(第1糸材63および第2糸材64を巻き取り終えるまでの時間)は、例えば2秒以下であり、好ましくは1秒以下である。
第1センサ61または第2センサ62により人が検知されなくなってから閉状態に移行するまでの時間(巻き上げられた第1糸材63および第2糸材64を送り出し終えるまでの時間)は、例えば2秒以下であり、好ましくは1秒以下である。
閉状態における暖簾20の揺らぎを抑制するとともに、開状態から閉状態への移行を迅速化するために、暖簾20は200g/m以上の重さを有することが好ましい。また、暖簾20は、耐火性を有することが好ましい。一例として、暖簾20は、防炎加工が施されたポリエステル帆布により形成することができる。
図4は、出入口17および開閉装置2の概略的な正面図である。出入口17は、暖簾20の第1部分21に沿う第1側縁171と、第2部分22に沿う第2側縁172と、床面15に対向する上縁173とを有している。出入口17の高さはH0であり、出入口17の幅はW0である。高さH0は、床面15から上縁173までの鉛直方向Zにおける距離に相当する。幅W0は、側縁171,172の間の幅方向Wにおける距離に相当する。図4の例においては、幅W0が高さH0よりも小さい。一例では、高さH0が200cmであり、幅W0が100cmである。
図4の例においては、支柱31が第1側縁171と近接し、支柱32が第2側縁172と近接するように、開閉装置2が出入口17に配置されている。支柱31と第1側縁171の間、および、支柱32と第2側縁172の間に、それぞれ隙間が形成されていないことが好ましい。一例では、支柱31と第1側縁171が接触し、支柱32と第2側縁172が接触している。支柱31と第1側縁171の隙間、および、支柱32と第2側縁172の隙間が、それぞれテープなどで塞がれていてもよい。
開閉装置2の上部には、上述の仕切板30が配置されている。仕切板30により、図2および図3に示した横杆33と支持部材34の間の領域が塞がれている。仕切板30の形状は、当該領域を塞ぐことができるものであれば特に限定されない。仕切板30は、出入口17の外側および内側の双方に配置されてもよい。この場合においては、図2および図3に示したコントローラ60、プーリ65,66およびモータ67,68が一対の仕切板30の間に位置する。仕切板30と第1側縁171の間、仕切板30と第2側縁172の間、および、仕切板30と上縁173の間には、それぞれ隙間が形成されていないことが好ましい。一例では、仕切板30は、第1側縁171、第2側縁172および上縁173と接触している。仕切板30と第1側縁171の隙間、仕切板30と第2側縁172の隙間、および、仕切板30と上縁173の隙間が、それぞれテープなどで塞がれていてもよい。
図4においては、暖簾20が閉状態にある。閉状態において、第1糸材63および第2糸材64は、鉛直方向Zと略平行に垂れている。幅方向Xにおいて、接続点63aは、第1部分21の幅方向Xの中心Cx1と、第1側縁171との間に位置している。鉛直方向Zにおいて、接続点63aは、第1部分21の鉛直方向Zにおける中心Cz1と、第1部分21の下端211との間に位置している。
また、幅方向Xにおいて、接続点64aは、第2部分22の幅方向Xの中心Cx2と、第2側縁172との間に位置している。鉛直方向Zにおいて、接続点64aは、第2部分22の鉛直方向Zにおける中心Cz2と、第2部分22の下端221との間に位置している。
接続点63a,64aをこのように配置することで、糸材63,64を巻き上げた際に、人が通りやすい好適な形状に暖簾20が開く。なお、接続点63a,64aの位置は、所望される暖簾20の開き方に応じて適宜に変更し得る。
本実施形態においては、第1部分21の下端211と床面15の間、および、第2部分22の下端221と床面15の間に、それぞれ間隔が設けられている。これにより、暖簾20の下方に開口領域APが形成される。図4の例においては、床面15から下端211,221までの高さがいずれもH1である。ただし、下端211の高さと下端221の高さは、厳密に一致していなくてもよい。
利用者の喫煙動作や煙が喫煙室1の外部から視認されることが好ましくない場合、下端211,221を起立した利用者の呼吸域よりも下方に位置させればよい。起立した利用者の呼吸域は概ね150cm以上に位置していることから、一例では高さH1は150cm以下であり、好ましくは100cm以下である。
喫煙動作や煙が外部から視認されることを一層抑制する観点からは、灰や吸い殻の投入口が設けられた灰皿19の上端190が暖簾20と重なることが好ましい。この場合においては、図4に示すように下端211,221が上端190よりも下方に位置している。
上述のように、本実施形態においては、排気設備4による排気風量Q1が給気設備5による給気風量Q2よりも大きい。そのため、閉状態の出入口17においては、主に開口領域APを通じて喫煙室1の内部に空気が流入する。
ここで、閉状態の出入口17の開口面積をA[m]と定義する。開口面積Aは、開口領域APの面積、スリット23に形成され得る隙間の面積、支柱31,32と側縁171,172の間に形成され得る隙間の面積など、閉状態の出入口17において形成される空気の流路の面積を合計したものである。図4の例においては、開口領域APの面積が他の流路(隙間)の面積に比べて十分に大きい。この場合において、開口面積Aは、開口領域APの面積とみなすことができる。
本実施形態においては、閉状態の出入口17を通る空気の流速が0.2[m/sec]以上となるように、排気風量Q1、給気風量Q2および高さH1等が定められている。当該流速が0.2[m/sec]以上であれば、喫煙室1の外部への煙や臭いの漏れを良好に抑制することができる。
換言すれば、給気風量Q3(=排気風量Q1-給気風量Q2)は、0.2×A[m/sec]以上である。閉状態の出入口17を通る空気の流速が少なくとも0.2[m/sec]となるように、開口面積Aの値を定める。
実際には、閉状態の出入口17を通る空気の流速には分布が生じ、均一に0.2[m/sec]ではない。そこで、安全係数k[-]を用いて、Q3(=排気風量Q1-給気風量Q2)0.2×A×k[m/sec]以上とする。ここで、安全係数kは1.3程度である。1時間あたりの換気量に換算すれば、Q3≧720×A×k[m/h]である。
閉状態において暖簾20のスリット23が開いていると、開口面積Aが増加し、出入口17における流速が低下し得る。そこで、図4に示したように、閉状態において第1部分21と第2部分22がスリット23の近傍で重なることが好ましい。
喫煙室1の内部の空間Sにおいて、粉塵濃度が0.15[mg/m]以下に保たれるように排気風量Q1が定められることが好ましい。例えば、喫煙室1の内部の空間Sの床面積がF[m]であり、1mに1人の利用者が常にいる場合考えると、この喫煙室の定員はF[人]である。F人の喫煙者が同時にたばこ1本を5分で吸い(すなわち1時間あたり12本を喫煙する)、たばこ1本当たりで排出される粉塵(煙)が10[mg/本]であると仮定する。この場合においては、喫煙室1で1時間当たりに生じる粉塵が120×F[mg/h]となる。粉塵濃度を0.15[mg/m]以下に保つための排気風量Q1は、120×F[mg/h]÷0.15[mg/m]=800×F[m/h]以上と表すことができる。しかし、ここで求めた排気風量Q1は、理論的に喫煙室内で一瞬の隙間時間がなく喫煙した場合であって、実際の状況とは異なる。例えば、実際には、1人が1時間あたり4本のたばこを喫煙したとすれば、4本÷12本で0.33倍の排気風量となる。そのため、補正計数α[-]を導入し、排気風量Q1は800×F×α[m/h]以上とする。αは対象とする喫煙所の1時間当たりの喫煙本数を観察して決定する。
以上説明した本実施形態によれば、出入口17に暖簾20を設けたことにより、煙や臭いが外部に漏れにくい喫煙室1を実現することができる。
近年、日本国においては健康増進法の一部を改正する法律(平成30年法律第78号)の施行により、喫煙室の出入口における喫煙室内に向けた空気の流速を0.2[m/sec]以上とすることが求められている。しかしながら、喫煙室を設置する対象の施設の構造上の問題やコストの観点から、喫煙室の出入口に扉を設けたり、排気設備による排気風量を十分に高めたりすることができず、結果として出入口における0.2[m/sec]以上の流速が達成困難なケースも生じ得る。
例えば、仮に出入口17の高さH0が200cmであり、幅W0が100cmであり、開閉装置2が設置されていない場合、仮に給気風量Q2が零であったとしても0.2[m/sec]の流速を実現するためには少なくとも1440[m/h]の排気風量Q1が必要となる。このような膨大な排気風量Q1の排気設備4を設けることは容易でなく、冷暖房時のエネルギーロスも極めて大きい。
これに対し、本実施形態のように出入口17に暖簾20を設ければ、出入口17の開口面積が小さくなるため、流速を高めやすい。結果として、排気設備4の選定幅が広がるし、排気風量Q1を極力小さくすれば冷暖房時のエネルギーロスも低減できる。また、暖簾20は扉に比べて設置が容易である。
本実施形態においては、利用者が出入口17に近づくと暖簾20が自動的に開くため、利用者はストレスなく喫煙室1に出入りすることができる。特に、利用者が荷物や飲み物等を手に持っている場合でも出入口17の通過が容易であり、喫煙室1の利便性が向上する。
利用者が出入口17を通過した後には、暖簾20が自動的に閉じる。また、開状態においても出入口17の全体が開放されるのではなく、図3に示すように出入口17の一部が暖簾20により塞がれている。これらにより、利用者の出入り時における煙や臭いの漏れを良好に抑制することができる。
暖簾により開閉する喫煙室は新規なものであり、本実施形態に係る喫煙室1は話題性の観点でも期待される。自動的に開く暖簾20の動作は、利用者を歓迎する雰囲気を醸し出す。
本実施形態においては、暖簾20やその駆動機構6がフレーム3により支持された開閉装置2として組み立てられている。このような開閉装置2は、予め喫煙室1に作り込む必要がなく、出入口17に対して容易に設置することが可能である。
以上の他にも、本実施形態からは種々の好適な効果を得ることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。特に言及しない構成は第1実施形態と同様である。
図5は、本実施形態に係る開閉装置2の開状態における概略的な斜視図である。本実施形態においては、暖簾20の第1部分21に少なくとも1つの第1吸着部材24が設けられ、第2部分22に少なくとも1つの第2吸着部材25が設けられている。
図5の例においては、スリット23に沿う第1部分21の縁部212に一対の第1吸着部材24が設けられ、スリット23に沿う第2部分22の縁部222に一対の第2吸着部材25が設けられている。一方の第1吸着部材24は縁部212の下端に位置し、他方の第1吸着部材24は縁部212の中腹に位置している。また、一方の第2吸着部材25は縁部222の下端に位置し、他方の第2吸着部材25は縁部222の中腹に位置している。ただし、吸着部材24,25の配置位置はこの例に限定されない。
第1吸着部材24と第2吸着部材25の間には、磁気的な吸引力が発生する。例えば、第1吸着部材24および第2吸着部材25は、いずれも永久磁石である。他の例として、第1吸着部材24および第2吸着部材25のいずれか一方が永久磁石であり、他方が当該永久磁石と吸着可能な鉄などの強磁性体である。
図6は、本実施形態に係る喫煙室1の出入口17および開閉装置2の閉状態における概略的な正面図である。暖簾20が閉じられると、第1吸着部材24および第2吸着部材25が磁力によって結合する。これにより、スリット23における隙間の発生が抑制される。
図6の例においては、スリット23の近傍において第1部分21と第2部分22が重なっている。第1部分21と第2部分22の重なり幅W1は、2cm以上であることが好ましい。幅W1は、例えばスリット23の各所における重なり幅の平均値である。
開状態に移行する際には、第1部分21および第2部分22を巻き上げる力により第1吸着部材24と第2吸着部材25の結合が解除される。第1吸着部材24および第2吸着部材25の吸着力(磁力)は、閉状態から開状態への移行が妨げられないように定めることが好ましい。
本実施形態の構成であれば、閉状態においてスリット23の隙間が低減される。これにより出入口17の開口面積Aが小さくなり、出入口17から喫煙室1の内部に向けて流れる空気の流速を高めることができる。また、閉状態において、スリット23を通じて喫煙室1の内部が外部から視認されにくくなる。
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。特に言及しない構成は上述の各実施形態と同様である。
図7は、本実施形態に係る喫煙室1の模式図である。本実施形態に係る喫煙室1は、図1に示した給気設備5に代えて、床吹き出し式の給気設備7を備えている。
給気設備7は、床面15に設けられた複数の給気孔70を備えている。図7の例においては、複数の給気孔70が床面15の全体に一定の間隔を空けて分散配置されている。給気設備7は、各給気孔70を通じて空間Sに空気を供給する。
本実施形態の構成においては、床面15から天井16に向けた気流が発生するために、空間Sにおいて煙が呼吸域の上方に流れやすい。そのため、利用者にとって快適な空間Sを実現することができる。
このような構成の喫煙室1においても、上述の各実施形態と同様の開閉装置2を出入口17に設けることで、喫煙室1の利便性を高めるとともに、外部への煙や臭いの漏れを抑制することが可能である。
床吹き出し式の給気設備を採用した喫煙室において出入口が常時開放されていると、通過する気流の速度を0.2[m/sec]以上に維持するために、出入口から流入する大量の空気によって床面から天井に向けた気流が乱れやすい。この点に関し、本実施形態に係る喫煙室1のように出入口17の一部が暖簾20で塞がれていれば、出入口17を通過する気流の速度を0.2[m/sec]以上に維持しつつ、出入口17から流入する空気の量を少なくできるため、空間Sにおける気流の乱れが抑制されるので、喫煙室1の快適性を高めることができる。
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。特に言及しない構成は上述の各実施形態と同様である。
図8は、本実施形態に係る喫煙室1の模式図である。本実施形態に係る喫煙室1は、いわゆる第3種換気方式であり、排気設備4を備えるが給気設備を備えていない。仮に壁部10に排気設備4の排気口と出入口17以外の空気の流出・流入経路が存在しないか、あるいは当該経路が存在しても当該経路を通じた空気の流入・流出量が無視できる程度である場合、出入口17から空間Sに流入する空気の給気風量Q3は、排気風量Q1と等しくなる。
このような構成の喫煙室1においても、上述の各実施形態と同様の開閉装置2を出入口17に設けることで、喫煙室1の利便性を高めるとともに、外部への煙や臭いの漏れを抑制することが可能である。また、喫煙室1が給気設備を備えていないために、出入口17における流速を高めやすい。
なお、喫煙室1が給気設備を備えないことにより空間Sの換気量が減ると、上述した0.15[mg/m]以下の粉塵濃度を実現することが困難となる場合も想定される。このような場合には、例えば図8に示すように、カウンター型の空気清浄機8を空間Sに配置することで、空間Sの粉塵濃度を低減することができる。なお、カウンター型以外の空気清浄機を空間Sに配置してもよい。
以上の各実施形態にて開示した構成は、種々の態様に変形することが可能である。
例えば、図1および図7に示した第1種換気方式の喫煙室1においては、暖簾20により出入口17を全体的に塞いでもよい。この場合においては、図4に示した開口領域APが形成されないために出入口17の開口面積Aが極めて小さくなり、結果として出入口17の各隙間における流速を高めることができる。
暖簾20は、必ずしも第1部分21と第2部分22の2つに分割されている必要はない。例えば、スリット23を有さない1枚の暖簾20であっても、巻き上げ用の糸材を適切に接続することで、駆動機構6による開閉が可能である。
1…喫煙室、2…開閉装置、3…フレーム、4…排気設備、5…給気設備、6…駆動機構、10…壁部、17…出入口、20…暖簾、21…第1部分、22…第2部分、23…スリット、60…コントローラ、61…第1センサ、62…第2センサ、63…第1糸材、64…第2糸材、65…第1プーリ、66…第2プーリ、67…第1モータ、68…第2モータ。

Claims (9)

  1. 喫煙のための空間を囲う壁部と、
    前記空間から空気を排出する排気設備と、
    前記壁部に設けられた出入口と、
    前記出入口の少なくとも一部を塞ぐ暖簾と、
    前記出入口に近づく利用者を検知するセンサと、
    前記センサにより利用者が検知された場合に前記暖簾を開き、当該利用者が前記出入口を通過した後に前記暖簾を閉じる駆動機構と、
    を備え、
    前記排気設備は、前記暖簾が閉じられた状態における前記出入口の開口面積をA[m]とした場合に、0.2×A[m/sec]以上の排気風量を有している、
    喫煙室。
  2. 前記出入口において、前記暖簾の下方に開口領域が形成されている、
    請求項1に記載の喫煙室。
  3. 前記暖簾は、前記出入口の幅方向にスリットを介して並ぶ第1部分および第2部分を有し、
    前記駆動機構は、前記第1部分に接続された第1糸材と、前記第2部分に接続された第2糸材とを有し、前記第1糸材および前記第2糸材を巻き上げることで前記暖簾を開き、前記第1糸材および前記第2糸材を送り出すことで前記暖簾を閉じる、
    請求項1または2に記載の喫煙室。
  4. 前記出入口は、前記第1部分に沿う第1側縁と、前記第2部分に沿う第2側縁とを有し、
    前記第1糸材と前記第1部分は、前記幅方向における前記第1部分の中心と前記第1側縁の間で接続され、
    前記第2糸材と前記第2部分は、前記幅方向における前記第2部分の中心と前記第2側縁の間で接続されている、
    請求項3に記載の喫煙室。
  5. 前記暖簾が閉じられた状態において、前記第1部分と前記第2部分が2cm以上重なる、
    請求項3または4に記載の喫煙室。
  6. 前記暖簾は、前記スリットに沿う前記第1部分の縁部に設けられた第1吸着部材と、前記スリットに沿う前記第2部分の縁部に設けられ前記第1吸着部材との間で磁気的な吸引力を発生する第2吸着部材とを備え、
    前記暖簾が閉じられた際に前記第1吸着部材と前記第2吸着部材が結合し、前記暖簾が開かれた際に前記第1吸着部材と前記第2吸着部材の結合が解除される、
    請求項3乃至5のうちいずれか1項に記載の喫煙室。
  7. 前記暖簾の下端は、床面から150cm以下の範囲に位置している、
    請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の喫煙室。
  8. 前記空間に配置された灰皿をさらにさらに備え、
    前記暖簾の下端は、前記灰皿の上端よりも下方に位置している、
    請求項7項に記載の喫煙室。
  9. 前記暖簾、前記センサおよび前記駆動機構を支持する一対の支柱と、
    前記一対の支柱を床面に起立させる脚部材と、
    をさらに備える請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の喫煙室。
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