JP2023009219A - 非破壊検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】渦電流変化の適切なタイミングで被検査物を検査できる非破壊検査装置を提供する。【解決手段】本発明の非破壊検査装置10は、一次コイル12に印加するパルス電流を生成するパルス電流発生回路14、二次コイル16の電圧が設定電圧になった時間を出力する比較回路18、所定時点における二次コイル16の電圧を出力するサンプリング回路20、比較回路18の出力とサンプリング回路20の出力そのいずれかを選択するスイッチ22、スイッチ22で選択された出力と正常値との差動出力をおこなうアナログゼロセット回路24、およびアナログゼロセット回路24の出力を増幅する増幅回路26を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、被検査物の傷および厚み変化などの異常個所を検査できる非破壊検査装置に関するものである。
従来、種々の非破壊検査装置が開発および開示されている。たとえば下記特許文献1は、コイルにパルス電流を流し、このパルス電流によって被検査物に流れる渦電流の変化を検出することで、被検査物の異常個所を検査する装置を開示している。特許文献1は渦電流の変化を検出し、その検出の時間変化の勾配を基準値と比較することで被検査物を検査している。
しかし、磁束の変化を検出するタイミングが適切でないと、その変化を検出できない。この検出するタイミングは被検査物の形状、厚みおよび材質などによって異なる。一の被検査物に対して最適な非破壊検査装置であっても、他の被検査物に対しては適さない非破壊検査装置である可能性もある。
特開2009-079984号公報
本発明の目的は、適切なタイミングで被検査物を検査できる非破壊検査装置を提供することにある。
本発明の非破壊検査装置は、被検査物に対する非破壊検査装置である。本発明の非破壊検査装置は、パルス電流を生成するパルス電流生成回路と、前記パルス電流が流され、被検査物に渦電流を生じさせる一次コイルと、前記一次コイルの内側に配置され、前記渦電流によって生じた磁束によって電圧が変化する二次コイルと、前記二次コイルの電圧が設定電圧になった時間を出力する比較回路と、設定時点における前記二次コイルの電圧を出力するサンプリング回路と、前記比較回路の出力とサンプリング回路の出力を選択するスイッチとを備える。本発明の非破壊検査装置は前記設定電圧および設定時点が変更できる。本発明の非破壊検査装置は、比較回路とサンプリング回路のいずれか1つを備えていてもよい。
本発明によると、比較回路で用いる設定電圧およびサンプリング回路で用いる設定時点が変更可能になっていることで、適切なタイミングで被検査物を検査することが可能になっている。被検査物に応じて最適な検査を行うことができる。
本発明の非破壊検査装置の構成を示す図である。 センサの構成を示す図である。 一次コイルのパルス電流と二次コイルの電圧の関係を示すグラフである。 (a)は比較回路における正常箇所と異常個所の時間差を示すグラフであり、(b)は比較回路の出力を示すグラフである。 (a)はサンプリング回路における正常箇所と異常個所の電圧差を示すグラフであり、(b)はサンプリング回路の出力を示すグラフである。 ゼロセット回路の構成を示す図である。 非破壊検査装置の出力電圧変化を示すグラフである。 二重コアセンサの構成を示す図である。 ステンレス鋼におけるマルテンサイトの影響を示す二次コイルからの電圧変化を示すグラフである。 マルテンサイトの影響をキャンセルするために第1系列回路と第2系列回路を並列接続した構成を示す図である。 微分回路を追加した非破壊検査装置の構成示す図である。 微分回路の構成を示す図である。 微分回路の出力電圧変化を示す図である。
本発明の非破壊検査装置について図面を使用して説明する。
図1に示す本発明の非破壊検査装置10は、一次コイル12に印加するパルス電流を生成するパルス電流発生回路14、二次コイル16の電圧が設定電圧になった時間を出力する比較回路18、設定時点における二次コイル16の電圧を出力するサンプリング回路20、比較回路18の出力とサンプリング回路20の出力を選択するスイッチ22、スイッチ22で選択された出力と、それぞれの正常値との差動出力をおこなうアナログゼロセット回路24、アナログゼロセット回路24の出力を増幅する増幅回路26を備える。
一次コイル12と二次コイル16がフェライトコア28に巻きまわされ、それらでセンサ30を構成している(図2)。一次コイル12の内側に二次コイル16が巻かれている。センサ30が被検査物32に近接させられ、さらに被検査物32の表面から一定距離(0mmを含む)を保って走査(移動)させられる。センサ30が近接および走査させられることで、被検査物32の傷および厚み変化などの異常箇所34、35の有無が検知又は検出される。被検査物32は非磁性の金属または合金からなる物であり、その形状は限定されない。異常箇所34は被検査物32の表面(センサ30が近接された面)にある傷であり、異常個所35は被検査物32の裏面の傷である。本願は被検査物32の裏面または内部にあって、目視できない異常箇所35も検査できることを特徴とする。被検査物32は複数枚の重ねた構造であっても検査できる事も特徴である。
パルス電流発生回路14は、図3に示すように、矩形のパルス電流Iを生成する回路である。パルス電流Iのパルス幅の一例は約25μs、周期はその10倍の約250μsである。比較法ではこれらの時間は約10倍長くする。パルス電流発生回路14で生成したパルス電流Iは一次コイル12に流される。一次コイル12にパルス電流Iが流れることで被検査物32に渦電流が発生する(図2)。被検査物32の正常箇所36と異常箇所34、35とで渦電流が異なる。この周期は約250μsから約5msの範囲に設定する。
被検査物32に流れた渦電流は面にほぼ平行に流れて磁束が生じ、渦電流の減衰に伴うその磁束の変化によって二次コイル16に誘導電圧Vが生じる(図3)。誘導電圧Vは被検査物32の材質、厚さなどのサイズによって微妙に変わる。具体的には、被検査物32の材質が異なれば抵抗や透磁率が異なるため、渦電流が異なり、誘導電圧Vが異なる。例えば、被検査物32の厚みが部分的に変わると、その位置で渦電流の減衰特性が変わるので、誘導電圧Vが変わる。被検査物32に亀裂などの傷があると渦電流が流れにくくなり、誘導電圧Vが変わる。正常位置のVと異常位置のVとの差でそれらの亀裂や板厚変化などの欠陥を検出する。
パルス電流Iがオンになるときとオフになるときの両方で二次コイル16に誘導電圧Vが生じるが、本願はパルス電流Iがオフになるときの誘導電圧Vを利用する。二次コイル16に生じる誘導電圧Vは、指数関数的(e-at)に減少する。パルス電流Iはオンの時間よりもオフの時間の方が長くなっているため、パルス電流Iがオフになるときの誘導電圧Vはパルス電流Iがオンになるときの誘導電圧に比べて時間が長く、一次電流に含まれるノイズの影響は少なく安定している。
二次コイル16の誘導電圧Vは比較回路18およびサンプリング回路20に入力される。二次コイル16の誘導電圧Vを増幅する増幅回路38が備えられてもよい。必要に応じて二次コイル16の誘導電圧Vが増幅回路38によって増幅される。
比較回路18はオペアンプおよび比較電圧Vを設定する可変抵抗を用いて構成できる。二次コイル16の電圧(増幅回路38の出力)がオペアンプの非反転入力端子に入力され、設定電圧がオペアンプの反転入力端子に入力される。設定電圧は安定化電源電圧VCCを可変抵抗で調整することで得る。二次コイル16の出力Vが増幅されてから設定電圧より低くなるまでの時間τが矩形波の電圧として出力される。
非破壊検査装置10を使用するに際して設定電圧を調整する。たとえば、図4(a)に示すように、被検査物32の正常箇所36における二次コイル16の出力をV、異常箇所34、35における二次コイル16の出力をV2Xとする。設定電圧がVR1のときは、VとV2Xの時間差はΔτである。設定電圧がVR2のときは、VとV2Xの時間差はΔτである。図4(a)に示すように、Δτ<Δτである。設定電圧VRによって正常箇所36と異常個所34、35の時間差が異なる。さらに二次コイル16の電圧Vは被検査物32の材質および形状などによっても異なる。被検査物32に応じて設定電圧を調整することで、正常箇所36と表面異常個所34又は、裏面異常個所35についての時間変化Δτを求めて異常を検出する。Δτは電圧変化に変換されて出力する。
表面亀裂34は通常用いられている交流法と同じであるから、ここでは裏面欠陥35のみについて述べる。比較回路18に入力された二次コイル16の誘導電圧Vは図4(b)に示すように、矩形のパルス電圧Vとなって出力される。パルス電圧Vは比較回路18に誘導電圧Vが入力されてから設定電圧よりも高い間はオペアンプから正電圧として出力され、設定電圧を下回ると負電圧として出力される。電圧VとV2Xが異なるため、被検査物32の異常箇所35における比較回路18の出力は、電圧Vと異なるパルス幅になったパルス電圧VAXとなる。この異なったパルス電圧V、VAXは後述する平滑回路44で比較回路18の出力が平滑され、異なった電圧となる。
サンプリング回路20はサンプリングパルスが入力された時に、図5のようにパルス電圧Vを出力する回路である。サンプリングパルスは一定周期のパルス電圧であり、設定時点のパルスをサンプリング回路20に入力される。
サンプリング回路20は、アナログスイッチを用いた回路である。アナログスイッチにパルスが入力されることで、アナログスイッチがオンの時点のV2Xの電圧パルスが出力される。一次電流がオフからのある設定時間でアナログスイッチに入力されるサンプリングパルスの時点を変更することで、サンプリング回路20から出力される電圧が異なる。
時点設定回路42がアナログスイッチ40にサンプリングパルスを入力する。時点設定回路42で生成されるサンプリングパルスは、一定周期のクロックパルスであり、設定された時点のサンプリングパルスを出力する。設定時間は、一次パルス電流Iがオフになってから電圧差を求める時間である。時点設定回路42は設定時間の調整手段として機能する。サンプリングパルスはディジタル的に設定してもよく、アナログ的に可変にしたパルスであってもよい。
非破壊検査装置10を使用するに際して二次コイル16の変化している電圧からサンプリングされたパルス電圧が出力されるサンプリング時点の設定を調整する。たとえば、図5(a)に示すように、時間τsでの誘導電圧VとV2Xの電圧差をΔVaとし、時間τsでのVとV2Xの電圧差をΔVbとする。図5(a)に示すように、ΔVa>ΔVbである。設定時間によって正常箇所36と異常個所35の電圧が異なる。さらに二次コイル16の出力Vは被検査物32の材質および形状などによっても異なる。被検査物32に応じてサンプリングパルスの時点τを調整することで、正常箇所36と異常個所35の電圧差が大きくなる時点を選択することができ、変化した電圧差を大きくすることで異常個所34が検出されやすくする。
サンプリング回路20に入力された二次コイル16の誘導電圧Vは図5(b)に示すように、パルス電圧Vとなって出力される。被検査物32の異常箇所35におけるサンプリング回路20の出力は、パルス電圧Vと異なる電圧になったパルス電圧VBXが出力される。サンプリング回路20の出力電圧によって欠陥の有無が判別できる。後述するようにサンプリング回路20の出力は平滑されて電圧の違いで欠陥が検出できる。
比較回路18とサンプリング回路20の出力は平滑回路44によって直流化(平滑)する。比較回路18の出力はパルス幅に応じた直流電圧に平滑回路44で変換され、サンプリング回路20の出力は電圧値に応じた直流電圧に平滑回路44で変換される。回路構成によっては比較回路18と平滑回路44の間にパルス幅を電圧に変換する回路を挿入しておいてもよい。また、回路構成によってはサンプリング回路20と平滑回路44の間に電圧に応じてパルス幅に変化する回路を挿入しておいてもよい。
図1のスイッチ22は比較回路18とサンプリング回路20を選択する回路である。アナログゼロセット回路24に入力される出力V、Vを平滑した電圧をスイッチ22で選択する。
アナログゼロセット回路24は、被検査物32の正常箇所36における比較回路の出力Vまたはサンプリング回路の出力Vを平滑した電圧を記憶しておき、検査時の被検査物32における比較回路18の出力Vまたはサンプリング回路20の出力Vを平滑した電圧との差動出力する回路である。アナログゼロセット回路24は電圧を記憶する記憶部としてデジタルメモリーを備えてもよい。
図6に示すように、アナログゼロセット回路24は、アナログスイッチ46が押されたときの比較回路18またはサンプリング回路20の出力V、Vを平滑した電圧を一時保持するコンデンサC1、コンデンサC1の電極電圧を保持するホールド回路48、ホールド回路48の出力と比較回路18またはサンプリング回路20の出力V、Vを平滑した電圧を差動出力するオペアンプOP1を備える。アナログスイッチ46は押しボタンスイッチなどの操作者の操作でオンとオフを切り替えられるスイッチとスイッチのオン・オフで切り替わるフォトカプラまたはFETを備える。スイッチを押すと、フォトカプラまたはFETがオン状態になり、アナログスイッチ46がオンになる。ホールド回路48はCMOS入力のオペアンプが利用できる。
被検査物32を検査する前にセンサ30を当てて前後左右に移動してほとんど変化の無い所を正常位置とする。正常箇所36を見つけ、その正常箇所36にセンサ30を当てまたは一定距離にする。その状態でアナログスイッチ46を押すと、ホールド回路48に比較回路18またはサンプリング回路20の出力V、Vを平滑した電圧が保持される。また、被検査物32の代わりに被検査物32の正常サンプルを準備して同様の工程を経てもよい。被検査物32とセンサ30との距離を同じに保った状態で走査させることで、センサ30が走査されている位置における比較回路18の出力Vまたはサンプリング回路20の出力Vを平滑した電圧とホールド回路48に保持されている電圧とがオペアンプOP1から差動出力される。差動出力が0であれば、その時にセンサ30が近接されている位置は正常箇所36である。なお、出力VとVは被検査物32の異常箇所34、35ではVAX、VBXになり、その他の説明でも同じである。
アナログゼロセット回路24の出力を増幅する増幅回路26を備える。アナログゼロセット回路24の出力を増幅させて、差動出力の値を大きくする。差動出力の値が大きくなることで、小さな異常箇所34、35が見つけやすくなる。
アナログゼロセット回路24と増幅回路26は複数段接続されている。アナログゼロセット回路24の出力が増幅回路26で増幅され、増幅回路26の出力がさらに後段のアナログゼロセット回路24に入力される。回路に使用される素子、回路特性などによって1つのアナログゼロセット回路24でゼロセットにすることは難しい。増幅回路26の出力をアナログゼロセット回路24でゼロセットすることで、この多段接続された回路の出力は0に限りなく近づけられる。後段にあるアナログゼロセット回路24は、前段にある増幅回路26で増幅されたゼロレベルからのずれを補正する。図1ではアナログゼロセット回路24と増幅回路26が2段に接続しているが、さらに多段になるように接続してもよい。なお、1つのアナログゼロセット回路24でゼロセットすることができれば、1段であってもよい。
増幅回路26の出力Vは任意に利用することができる。たとえば、一定スピードでセンサ30を走査して出力Vをオシロスコープに表示した場合、図7に示すように、異常個所34、35の電圧VOXは高くなる。電圧VOXは異常個所34、35の異常度合いによって異なる。異常個所34、35が複数箇所あれば、電圧VOXは複数箇所で表示される。センサ30を被検査物32に近接させて一定距離を保ちながら走査することで、被検査物32にある異常個所34、35を発見することができ、異常個所34、35を示した位置でセンサ30を停止させれば、その位置に異常個所34、35があると判断する。本願は、図7に示すような出力Vを表示できる小型のオシロスコープを備えてもよい。
以上のように、本願は設定電圧およびサンプリング時点を変更できるようにしたことで、使用者が異常個所34、35を見つけやすいように適宜設定を変更できるようになっている。従来検出しにくかった異常個所34、35を検査担当者が検出し易いように調整することができる。
以上、本願について一実施形態を説明したが、本願は上記実施形態に限定されない。たとえば、設定電圧またはサンプリング時点のいずれかのみを変更できる回路であってもよい。比較回路18とサンプリング回路20のいずれか1つのみを使用した回路であってもよい。
図8のセンサ50のように、円筒状のフェライトコア52の中に棒状のフェライトコア54を備えてもよい。フェライトコア52には一次コイル12が巻きまわされ、フェライトコア54には二次コイル16が巻きまわされている。
図4または図5におけるVとV2Xの差が最も大きい電圧または時間を自動的に求められるようにしてもよい。たとえば、被検査物32の表面をセンサ30で走査し、VとV2Xをアナログ・ディジタル変換してメモリに記憶し、マイクロコンピュータで記憶されたデータにおいて電圧または時間を変えながら差分を取り、最も差の大きい電圧または時間の変化を求める。求められた電圧になるように比較回路18の可変設定電圧を自動で変更したり、最適になるように時点設定回路42のサンプリングパルスを発する時点を変更したりする。自動で変更できるようにする以外に、手動で変更できるようにしても良い。
アナログゼロセット回路24は可変抵抗で構成してもよい。被検査物32の正常箇所36にセンサ30、50を近接させて被検査物32から一定距離にしたとき、可変抵抗の抵抗値を調整して、アナログゼロセット回路24の出力が0Vになるようにする。
アナログゼロセット回路24の出力が完全に0Vにならない場合、その出力を基準に異常箇所34、35の有無を判断してもよい。
センサ30、50に小型カメラを取り付けてもよい。配管などの内部を見えないところにセンサ30、50を入れるときに、センサ30、50の位置を小型カメラで確認できるようにする。
センサ30、50は走査させず、所定位置に固定してもよい。検査する位置が特定されている場合、センサ30、50を所定位置に固定し、被検査物32の変化を観測する。出力結果Vは有線または無線で自動収集できるようにしてもよい。
被検査物32は加工されるときに被検査物32の組織で、例えばオーステナイトステンレス鋼が部分的にマルテンサイトに変態することがある。たとえば、鋼や鋳鉄などを板状からパイプ状に加工したり熱処理したりすることで、被検査物32の組織が変化する。マルテンサイトに変態することで、図4と図5に示したVが図9のVのように上昇する。被検査物32の異常箇所34、35が検出されにくくなる。したがって、マルテンサイトの影響を除去することが必要になる。溶接部においても同様の処理をする。
図10に示す第1系列回路60と第2系列回路70に二次コイル16の出力Vが入力されるようにする。第1系列回路60と第2系列回路70は並列に接続されている。第1直列回路60は、増幅回路38、サンプリング回路20、平滑回路44、増幅回路64およびアナログゼロセット回路24からなる。サンプリング回路20に時点設定回路42が接続されている。第1系列回路60は図9に示すVの裾の部分66の電圧を出力する。第1系列回路60の動作については、同じ構成の回路を上述しているため省略する。
第2系列回路70はVの異常情報を含まないピーク付近76の電圧を出力する。第2系列回路70は、増幅回路38、平滑回路44、ゼロセット回路72、増幅回路64、アナログゼロセット回路24および反転回路74からなる。ゼロセット回路72は抵抗R1および可変抵抗R2で構成され、可変抵抗R2は負電圧-Vcoが印加されている。第2系列回路70は図9に示すVのピーク付近76の電圧を出力するため、可変抵抗R2を調節して平均電圧を0または0付近にシフトさせ、増幅回路64で増幅できるようにする。反転回路74は、非反転入力端子がアースに接続されたオペアンプOP2、アナログゼロセット回路24と反転入力端子の間に接続された抵抗R3、反転入力端子と出力端子の間に接続された抵抗R4を備える。R3=R4とすると反転回路74によってVのピーク付近76の電圧の正負の変化が反転される。
なお、第1系列回路60と第2直列回路70の増幅回路38は各回路60、70で共用されてもよい。また、各増幅回路38、64は入力される電圧変化が大きければ省略されてもよい。
第1系列回路60と第2系列回路70はバランス回路78に接続され、各回路60、70の出力はバランス回路78に入力される。バランス回路78として可変抵抗が使用され、可変抵抗の出力は増幅回路26を介して出力される。マルテンサイトの影響はどの位置でもほぼ一様であり、Vがほぼ一様に高くなってVになっている。第1系列回路60と逆転されている第2系列回路70の出力をバランス回路78に入力することで、マルテンサイトの影響が相殺される。第1系列回路60と第2系列回路70は、マルテンサイトなど材質変化によって生じる基準値からのずれを補正できる。異常箇所35があれば、その部分だけ図7のように出力される。バランス回路78の出力から異常箇所を検出できる。
第1系列回路60は図10の構成に限定されない。たとえば、サンプリング回路20と時点設定回路42は比較回路18に変更されてもよい。また、2つの第1系列回路60を並列接続し、スイッチによって選択できるようにしても良い。その場合、一方の第1系列回路60はサンプリング回路20を使用し、他方の第1系列回路60は比較回路18を使用する。
反転回路74を第2系列回路70に設けず、第1系列回路60のアナログゼロセット回路24の後段に接続してもよい。この場合、第1系列回路60の出力の変化の正負を反転し、第2系列回路70の出力の正負を反転させない。本願は第1系列回路60または第2系列回路70のいずれかの出力の正負が反転されるように、いずれかの系列回路60、70のアナログゼロセット回路24の後段に反転回路74を接続する。
図1と同様に、増幅回路26の後段にアナログゼロセット回路24と増幅回路26が多段接続されてもよい。
図11の非破壊検査装置80のように、スイッチ84によって増幅回路26の出力はそのまま出力しても良いし、微分回路82によって速い変化を出力できるようにしても良い。図11は微分回路82の後段にスイッチ84が接続されているが、微分回路82の前段にスイッチ84を設けて増幅回路26の出力と微分回路82の出力を選択できるようにしてもよい。図12に示すように、第一抵抗R5、第二抵抗R6、第三抵抗R7、第四抵抗R8、コンデンサC2およびオペアンプOP3を備える。第一抵抗R5と第二抵抗R6は直列接続されており、第一抵抗R5は反転入力に、第三抵抗R7およびコンデンサC2が並列接続されて非反転入力に接続されている。オペアンプOP3の反転入力端子が第一抵抗R5と第二抵抗R6の間に接続され、オペアンプOP3の非反転入力端子は第三抵抗R7に接続されている。オペアンプOP3の非反転入力端子とグランドの間に第四抵抗R8が接続されている。オペアンプOP3の出力は第二抵抗R6に接続されている。
これらの抵抗R5、R6、R7、R8による回路ではR5=R6、R7=R8とすると入力側の電圧変化に対して、出力側の電圧は変化しない。この中の第三抵抗R7に並列にコンデンサC2を接続することによってそのコンデンサC2と第四抵抗R8が微分回路82になっており、微分時定数τ(=C2・R8)より短い周期の変化または短時間の変化の電圧を入力したとき、その変化速度に応じた出力電圧を生じる。つまり、ゆっくりした変化は殆ど打ち消して出力しないで、前記亀裂による速い電圧変化のみを出力する。そのため、微分回路82は二次コイル16の検出電圧の変化が速いときにスイッチ84で選択し、図13のような急峻な山となって出力されるようにする。二次コイル16の検出電圧の変化速度が小さい場合および直流成分については後で増幅回路26の出力を選択する。
1つの非破壊検査装置10、80は複数のセンサ30、50をそなえ、スイッチでセンサ30、50を選択できるようにしてもよい。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
10、80:非破壊検査装置
12:一次コイル
14:パルス電流発生回路
16:二次コイル
18:比較回路
20:サンプリング回路
22:84:スイッチ
24:アナログゼロセット回路
26:増幅回路
28、52、54:フェライトコア
30、50:センサ
32:被検査物
34、35:異常個所
36:正常箇所
38:増幅回路
42:時点設定回路
44:平滑回路
46:アナログスイッチ
48:ホールド回路
60:第1直列回路
64:増幅回路
66:マルテンサイト化した時の電圧変化の電圧が低い部分
70:第2直列回路
72:ゼロセット回路
74:反転回路
76:マルテンサイト化した時の電圧変化の電圧が高い部分
78:バランス回路
82:微分回路
OP1、OP2、OP3:オペアンプ
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8:抵抗
C1、C2:コンデンサ

Claims (4)

  1. 被検査物に対する非破壊検査装置であって、
    パルス電流を生成するパルス電流生成回路と、
    前記パルス電流が流され、被検査物に渦電流を生じさせる一次コイルと、
    前記一次コイルの内側に配置され、前記渦電流によって生じた磁束の変化による誘導電圧を検出する二次コイルと、
    前記二次コイルの電圧が設定電圧になった時間を出力する比較回路と、
    を備え、
    前記比較回路が可変抵抗を備え、設定電圧を可変にする非破壊検査装置。
  2. 前記比較回路の出力を受けるアナログスイッチ、該アナログスイッチとアースの間に接続されたコンデンサ、該コンデンサの電極電圧を保持するホールド回路、および該ホールド回路の出力とアナログスイッチの入力とを作動出力するオペアンプを備えたアナログゼロセット回路と、
    前記アナログゼロセット回路の出力を増幅する増幅回路と、
    を備えた請求項1の非破壊検査装置。
  3. 前記アナログゼロセット回路および増幅回路が多段接続され、
    前記増幅回路の後段に接続されたアナログゼロセット回路のアナログスイッチは増幅回路の後段に接続された請求項2の非破壊検査装置。
  4. 前記増幅回路の出力を微分する微分回路を備えた請求項2または3の非破壊検査装置。
JP2022182983A 2019-03-06 2022-11-16 非破壊検査装置 Active JP7374443B2 (ja)

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