JP3779508B2 - 金属検出機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルトコンベア等の搬送路上を搬送される例えば食品等の被検査体に金属片が含まれているか否かを検査する金属検出機に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品の安全を確保するための品質管理システムとして、近年、HACCP(Hazard Analysis Critical Control Point 危険分析重要管理点)が導入されている。このHACCPは、消費者保護の観点から、食品中に金属片などの異物が混入しないよう品質管理することを要求している。
【0003】
この食品等の被検査体に金属片が含まれているか否かを検査する手法は種々の手法が提唱されているが、磁界中に金属が入ることにより、磁界が乱れることを利用した金属検出手法が一般的である。
【0004】
この検出手法を採用した金属検出機は例えば図6に示すように構成されている。食品等の被検査体1を一定方向に搬送する搬送路としてのベルトコンベア2を囲むようにフレーム3が設置されている。このフレーム3の正面に操作パネル4が設けられている。
【0005】
図7は、特開昭59―60276号公報に提唱されているフレーム3内に組込まれている金属検出機の概略構成を示すブロック図である。
【0006】
交流電源5から出力された励磁電流aは、ベルトコンベア2の搬送方向に配設された送信コイル6に印加される。したがって、この送信コイル6によって、被検査体1の搬送路内に一定磁界が形成される。この送信コイル6の対向位置に一対のコイル7a、7bが互いに巻回方向が逆になるように差動接続された受信コイル7が配設されている。この受信コイル7の出力端子相互間に接続された可変抵抗8の可変端子からこの受信コイル7の出力信号bが取出されて各同期検波器9a、9bへ入力される。
【0007】
受信コイル7の各コイル7a、7bは送信コイル6にて生起された磁界を検出して誘起電圧を生成するが、各コイル7a、7bは巻回方向が互いに逆方向であるので、誘起電圧は互いに相殺され、出力信号bの信号レベルは0である。具体的には、出力信号bの信号レベルが0となるように可変抵抗8の可変端子の摺動位置が調整されている。
【0008】
したがって、このベルトコンベア2上を搬送される被検査体1に金属片が含まれない状態においては、受信コイル7の出力信号bは0レベルである。しかし、被検査体1に金属片が含まれると、一方のコイル7aの誘起電圧に金属片の大きさに対応した変化分+ΔEが生じる。巻回方向が異なる他方のコイル7bの誘起電圧にも金属片の大きさに対応した変化分―ΔEが生じる。その結果、受信コイル7の出力信号bには(+2ΔE)の信号レベルが現れる。
【0009】
交流電源5から出力された励磁電流aは送信コイル6に印加されるとともに、移相回路10で微小角度θだけ移相されて新たな励磁信号a1 として一方の同期検波器9aへ印加される。微小角度θだけ移相された励磁信号a1は90°移相回路11でさらに90°だけ移相されて新たな励磁信号a2 として他方の同期検波器9bへ印加される。
【0010】
一方の同期検波器9aは受信コイル7の出力信号bを微小角度θだけ移相された励磁信号a1で同期検波する。この同期検波器9aの出力信号c1 はBPF12aで雑音成分が除去され増幅器13aで増幅された後、加算回路14へ入力される。
【0011】
また、他方の同期検波器9bは受信コイル7の出力信号bを(θ+90°)だけ移相された励磁信号a2で同期検波する。この同期検波器9aの出力信号c2 はBPF12bで雑音成分が除去され増幅器13bで増幅された後、加算回路14へ入力される。
【0012】
加算回路14は入力された増幅後の各出力信号c1 、c2 の信号レベルを加算して金属片の検出信号dとして判定回路15へ送出する。判定回路15は入力された検出信号dの信号レベルが予め定められたしきい値(許容限界)を超えると、金属片ありと判定して、警告を出力する。
【0013】
次に、一対の同期検波器9a、9bを用いる理由を説明する。被検査体1に含まれる金属片が鉄等の磁性体の場合、前述したように、各コイル7a、7bに互いに逆方向の誘起電圧の変化分ΔEが生じるので、出力信号bには(+2ΔE)の信号が現れる。この場合、図8(a)に示すように出力信号bの位相は励磁信号aの位相に対して変化しない。したがって、この出力信号bを励磁信号a1 で同期検波すればよい。
【0014】
一方、被検査体1に含まれる金属片がステンレスやアルミ等の非磁性体の場合、磁界の存在により、非磁性体内に渦電流が生じる。磁束がこの渦電流のジュール熱に消費されることに起因して受信コイル7の出力信号bに(―ΔE)の信号が現れる。さらに、この場合、渦電流に起因して、図8(a)に示すように出力信号bの位相は励磁信号aの位相に対して90°変化する。したがって、この出力信号bを元の励磁信号aに対して90°移相した励磁信号a2 で同期検波すればよい。
【0015】
したがって、加算回路14で各同期検波器9a、9bの各出力信号c1 、c2 の信号レベルを加算することによって、被検査体1に磁性体と非磁性体とのいずれの金属片が含まれていた場合であっても、これらの金属片を確実に検出することができる。
【0016】
次に、励磁電流aを移相回路10で微小角度θだけ移相させる理由を説明する。被検査体1が食品の場合、その食品の材質(食材)によっては、この食品に元々微小の鉄等の金属成分が含まれる場合が多々ある。このような、被検査体1においては、たとえ、除去すべき有害な金属片が含まれていなかったとしても、図8(b)に示すように、受信コイル7の出力信号bの位相が励磁信号aの位相に対して微小角度θだけ移相する。
【0017】
したがって、移相回路10で励磁信号aを微小角度θだけ移相させて、この微小角度θだけ移相された各励磁信号a1 、a2 で受信コイル7の出力信号bを同期検波している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6、図7に示す金属検出機においても、まだ解消すべき次のような課題があった。
【0019】
すなわち、金属検出器のような品質管理装置は、毎日の業務開始前などに、装置自体が正常に作動するか否かを確認する必要がある。
【0020】
具体的には、それぞれ大きさが異なる複数種類の準金属片を含む試験被検査体(テストピース)を予め準備しておき、この各試験被検査体(テストピース)と被検査体とを同時にベルトコンベア2に載せて、この金属検出機で、各被検査体が正常に検出されるか否かを検査する。この場合、検出感度を過度に高く設定すると、前述したように、食品が本来有する金属成分も検出してしまうので、しきい値(許容値)を設けて、このしきい値を超える大きさの試験被検査体(テストピース)が検出されたときのみ正常に検出されたと判定するようにしている。
【0021】
そして、このしきい値を超える大きさの試験被検査体(テストピース)を測定した場合に警告が出力され、しきい値未満の大きさの試験被検査体(テストピース)を測定した場合に警告が出力されないように、感度(ゲイン)を校正する必要がある。
【0022】
しかし、この複数の試験被検査体(テストピース)を用いた感度(ゲイン)を校正する作業はこの金属検出機の管理者にとって非常に煩雑である。さらに、試験被検査体(テストピース)に含まれる基準の金属片は腐食や錆等に起因する経時変化等にて大きさや導電率が変化する。その結果、感度(ゲイン)の校正精度が低下する問題がある。
さらに、複数の試験被検査体(テストピース)を最良状態で保管するための場所を確保する必要がある。
【0023】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、試験被検査体(テストピース)の代りに擬似的な校正信号を印加することによって、試験被検査体(テストピース)を用いずに、簡単にかつ短時間で検出感度の校正が自動的に実施でき、常に高い検出精度を維持でき、信頼性を大幅に向上できる金属検出機を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被検査体の搬送路に沿って、交流の励磁信号が印加される送信コイルと差動接続された受信コイルとを配設し、同期検波器で前記受信コイルの出力信号を励磁信号で同期検波し、同期検波器の出力信号の信号値に基づいて被検査体に含まれる金属片を検出する金属検出機に適用する。
【0025】
そして、上記課題を解消するために、本発明の金属検出機においては、試験被検査体における受信コイルの出力信号と同一信号レベルを有する校正信号の波形を記憶する校正信号波形メモリと、この校正信号波形メモリから波形を詠出して校正信号(g)として同期検波器へ印加する校正信号印加手段と、この印加された校正信号に基づいて同期検波器の出力信号を金属片の大きさに変換するための変換係数を校正する校正手段とを備えている。
【0026】
このように構成された金属検出機において、この金属検出機の検出感度を校正する場合には、被検査体を搬送路へ搬入する前に、校正信号を同期検波器へ印加する。この校正信号の信号レベルは、試験被検査体(テストピース)における受信コイルの出力信号と同一信号レベルを有している。そして、この印加された校正信号に基づいて同期検波器の出力信号を金属片の大きさに変換するための変換係数が自動的に校正される。
【0027】
したがって、試験被検査体(テストピース)を用いて校正する必要がないので、この金属検出機の検出感度の校正作業を大幅に簡素化できる。また、試験被検査体(テストピース)を常備しておく必要がない。
【0029】
さらに、同期検波器に印加する校正信号は予め校正信号波形メモリに記憶保持されている。したがって、金属検出機の検出感度を確認する場合は、この校正信号波形メモリからこの波形を読出して校正信号とするのみでよいので、より一層、検出感度の校正作業が簡素化される。
【0030】
さらに、別の発明においては、上述した発明の校正手段における変換係数の校正結果を校正実施時刻とともに記憶保持する校正結果記憶手段を備えている。
【0031】
このように構成された金属検出機においては、校正処理結果の履歴が自動的に記憶保持されるので、この金属検出機に対する管理業務の簡素化を図ることができる。
【0032】
さらに別の発明においては、搬送路に被検査体を搬送させない状態において、同期検波器の出力信号の信号レベルが0になる信号レベルの校正信号をバイアス信号レベルとして求めるバイアス信号レベル検出手段と、バイアス信号レベル検出手段で求められたバイアス信号レベルを有する校正信号をバイアス信号として同期検波器へ常時印加するバイアス信号印加手段とを備えている。
【0033】
交流の励磁信号が印加される送信コイルと差動接続された受信コイルとを配設した金属片の検出機構においては、被検査体が搬送されていない状態においては、受信コイルから信号が出力されない。しかし、経年変化などで、差動接続された受信コイルの平衡度が崩れると、非常に大きな信号が出てしまい、前述の同期検波器が正常に動作しなくなり、検出感度が著しく低下してしまう。
【0034】
そこで、上記のように校正信号をバイアス信号として同期検波器の入力端へ常時印加することにより、同期検波器の出力信号の信号レベルを強制的に0としている。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係わる金属検出機の概略構成を示すブロック図である。図7に示す従来の金属検出機と同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略している。また、この金属検出機の外観図は図6に示す外観図と同じである。
【0038】
この第1実施形態の金属検出機においては、フレーム3に設けられた操作パネル4を操作することによって、動作モードを通常の「測定動作モード」と検出感度を校正する「校正動作モード」とを実現できる。
【0039】
先ず、通常の「測定動作モード」で使用する各部の構成及び動作を説明する。図6におけるフレーム3上における送信コイル6と受信コイル7の近傍位置に、ベルトコンベア2上を搬送される被検査体1を検出する位置検出器16が配設されている。この位置検出器16は被検査体1が送信コイル6と受信コイル7とに接近すると、被検査体検出信号eをマイクロコンピユータからなる制御部17へ送出する。
【0040】
図7に示した従来の金属検出機と同様に、交流電源5から出力された励磁電流aは送信コイル6に印加される。一対のコイル7a、7bが互いに巻回方向が逆になるように差動接続された受信コイル7の出力端子相互間に接続された可変抵抗8の可変端子からこの受信コイル7の出力信号bが取出されて加算器18を介して各同期検波器9a、9bへ入力される。なお、通常の「測定動作モード」時においては、この加算器18へ校正信号gは入力されないので、受信コイル7の出力信号bはそのまま各同期検波器9a、9bへ入力される。
【0041】
交流電源5から出力された励磁電流aは送信コイル6に印加されるとともに、移相回路10で微小角度θだけ移相されて新たな励磁信号a1 として一方の同期検波器9aへ印加される。微小角度θだけ移相された励磁信号a1は90°移相回路11でさらに90°だけ移相されて新たな励磁信号a2 として他方の同期検波器9bへ印加される。
【0042】
一方の同期検波器9aは受信コイル7の出力信号bを微小角度θだけ移相された励磁信号a1で同期検波する。この同期検波器9aの出力信号c1 はBPF12aで雑音成分が除去され増幅器13aで増幅された後、A/D変換器19aでデジタルデータに変換され、制御部17へ入力される。
【0043】
また、他方の同期検波器9bは受信コイル7の出力信号bを(θ+90°)だけ移相された励磁信号a2で同期検波する。この同期検波器9aの出力信号c2 はBPF12bで雑音成分が除去され増幅器13bで増幅され、A/D変換器19bでデジタルデータに変換され、制御部17へ入力される。
【0044】
マイクロコンピユータからなる制御部17は例えば図2に示すように構成されている。
【0045】
取込タイミング発生部20は、位置検出器16から被検査体検出信号eが入力されると、データ取込部21にデータの取込指令を送出する。データ取込部21は、各A/D変換器19a、19bでA/D変換された各出力信号c1 、c2 を加算部22へ送出する。加算部22は各出力信号c1 、c2 の信号レベルを加算して、金属片の検出信号d1 として、次の換算部23へ送出する。
【0046】
変換係数メモリ24内には、検出信号d1 を金属片の大きさmに変換するための変換係数kが記憶されている。換算部23は、入力された検出信号d1 を変換係数メモリ24の変換係数kを用いて金属片の大きさmに変換して、次の判定部25へ送出する。
【0047】
しきい値メモリ26内には、金属片ありと判定する金属片の大きさmのしきい値mT が記憶されている。判定部25は入力された金属片の大きさmをしきい値メモリ26に記憶されたしきい値mT と比較して、このしきい値mT を超える金属片検出信号nを出力部27へ送出する。出力部27は操作パネル4の表示画面に金属片検出の警告表示を行うとともに、警告音を出力する。また、必要に応じて警告を印字出力する。
【0048】
次に、検出感度を校正する「校正動作モード」で使用する各部の構成及び動作を説明する。
校正信号波形メモリ28内には、基準大mSの試験被検査体(テストピース)における受信コイル7の出力信号bと同一信号レベルを有する校正信号gの信号波形を記憶する。具体的には、磁性金属及び非磁性金属の互いに位相が90°異なる一対の校正信号波形が記憶されている。
【0049】
そして、この金属検出機の管理者が操作パネル4でこの金属検出機の動作モードを「校正動作モード」に設定した後、操作入力部29を介してこの金属検出機に対する金属片の検出感度校正指令を入力すると、校正信号送出部30が起動して、校正信号波形メモリ28内に記憶された互いに位相が90°異なる一対の信号波形を読出してそれぞれD/A変換器33a、33bへ送出する。また、基準大mS は変換係数校正処理部31へ入力される。各D/A変換器33a、33bは入力された各デジタルの校正信号波形を互いに位相が90°異なるアナログの校正信号g1 、g2 に変換して乗算回路34a、34bへ入力する。
【0050】
この乗算回路34a、34bには、励磁信号aを微小角度θだけ移相させた励磁信号a1、及び(θ+90°)だけ移相させた励磁信号a2が入力されている。乗算回路34a、34bにて、入力されたアナログの校正信号g1 、g2 さらに各励磁信号a1、a2で変調され、さらに加算器35で信号合成され、最終の校正信号gとして加算器18に入力される。
【0051】
「校正動作モード」時には、被検査体1は搬入されないので、受信コイル7の出力信号bは0レベルである。したがって、各同期検波器9a、9bには、基準大mS の試験被検査体(テストピース)における受信コイル7の出力信号bと同一信号レベルを有する校正信号gが入力される。
【0052】
この校正信号gは、受信コイル7から出力された正規の出力信号bと同様に、同期検波器9a,9b、BPF12a,12b、増幅器13a,13b、A/D変換器19a,19bを経て、制御部17へ入力され、加算部22で検出信号d1 となる。このデジタルの検出信号d1は変換係数校正処理部31へ入力される。
【0053】
変換係数校正処理部31は、デジタルの検出信号d1の信号レベルを基準大mS で除算して変換係数kを得る。次に、変換係数メモリ24に記憶されている変換係数kを今回新たに算出した変換係数kで更新する。すなわち、変換係数メモリ24に記憶されている変換係数kを正しい変換係数kに校正する。また、変換係数校正処理部31は、この校正した新たな変換係数kを校正結果として、現在の日時である校正実施時刻とともに校正記録メモリ32に時系列的に記憶保持する。
【0054】
このように構成された金属検出機においては、例えば、1日の業務開始前に、操作パネル4を操作して動作モードを「校正動作モード」に設定して、校正開始ボタンを押すと、基準大mSの試験被検査体(テストピース)における受信コイル7の出力信号bと同一信号レベルを有する校正信号gが各同期検波器9a、9bへ自動的に印加される。そして、この校正信号g印加時に加算部22の検出信号d1 を金属片の大きさmに変換するための変換係数kが自動的に正しい値に校正される。
【0055】
したがって、基準大mSの試験被検査体(テストピース)を用いて校正する必要がないので、この金属検出機の検出感度の校正作業を大幅に簡素化できる。また、試験被検査体(テストピース)を常備しておく必要がない。
【0056】
さらに、同期検波器9a、9bに印加する校正信号gは予め校正信号波形メモリ28に記憶保持されている。したがって、金属検出機における検出信号d1 を金属片の大きさmに変換するための変換係数kを正しい値に変換する検出感度校正作業を実施する場合は、この校正信号波形メモリ28からこの波形を読出して校正信号gとするのみでよいので、より一層、検出感度の校正作業が簡素化される。
【0057】
(第2実施形態)
図3は本発明の第2実施形態に係わる金属検出機の概略構成の要部を取出してを示すブロック図である。図1に示す第1実施形態の金属検出機と同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略している。また、この金属検出機の外観図は図6に示す外観図と同じである。
【0058】
この第2実施形態の金属検出機においては、受信コイル7の両端は整合トランス36の一方の一次巻線36aに接続されている。この整合トランス36の他方の一次巻線36bには、「校正動作モード」に加算器35から出力される校正信号gが入力される。
【0059】
さらに、この整合トランス36の二次巻線36cの両端子相互間には、可変コンデンサ37が接続され、さらにこの二次巻線36cの両端子相互間には増幅器38が接続され、この増幅器38の出力信号が受信コイル7の出力信号b1として各同期検波器9a、8bへ入力される。
【0060】
可変コンデンサ37の容量は、制御部17の操作パネル4を操作して任意の値に設定することが可能である。具体的には、受信コイル7の出力信号b1の信号レベルが最大になるように可変コンデンサ37の容量を調整する。
【0061】
したがって、この整合トランス36とこの整合トランス36の二次巻線36aと可変コンデンサ37とで、受信コイル7の出力インピーダンスと各同期検波器9a、99bの入力インピーダンスとの間のインピーダンス整合を行うための同調回路を構成する。
【0062】
このように、インピーダンス整合を行うための同調回路を受信コイル7と各同期検波器9a、9bとの間に介挿させることによって、出力信号の伝送ロスが減少して、金属片の検出感度を向上できる。
【0063】
(第3実施形態)
図4は本発明の第3実施形態に係わる金属検出機の要部を取出してを示す切欠ブロック図である。図1に示す第1実施形態の金属検出機と同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略している。また、この金属検出機の外観図は図6に示す外観図と同じである。
【0064】
この第3実施形態の金属検出機においては、受信コイル7には、図1の第1実施形態の受信コイル7で設けられていた可変抵抗8は設けられておらず、受信コイル7の端子電圧が直接、この受信コイル7の出力信号b2となる。そして、この出力信号b2 が直接各同期検波器9a、9bへ入力される。
【0065】
そして、この第3実施形態の金属検出機におけるマイクロコンピユータからなる制御部17aは、図1に示した第1実施形態の金属検出機の制御部17と同様に、「校正動作モード」設定時に、前述した手順で、変換係数メモリ24に記憶された変換係数kの校正処理を実施するとともに、この「校正動作モード」時における校正処理の実施に先だって、校正信号gを用いた「初期設定処理」を実施する。
【0066】
図5は、制御部17aが行う「初期設定処理」の動作を示す流れ図である。 先ず、交流電源5を起動して励磁電流aを送信コイル6へ印加する(S1)。この場合、被検査体1は搬入しない。そして、校正信号gの出力を開始する(S2)。なお、この「初期設定処理」時においては、出力される校正信号gの信号レベルは任意に変更可能である。
【0067】
そして、校正信号gの信号レベルを順次増加しながら、加算部22から出力される検出信号d1 の値を順番に読取って行く(S3)。そして、読取った検出信号d1 の各値のうち最も値の小さい検出信号d1 に対応する校正信号gの信号レベルを決定する(S4)。
【0068】
この決定した校正信号gの信号レベルをバイアス信号レベル(信号値)として記憶保持する(S5)。そして、これ以降、このバイアス信号レベルの校正信号gをバイアス信号として、常時加算器18に印加する(S6)。
【0069】
なお、このバイアス信号は、「校正動作モード」時や通常の「測定動作モード」時においても、継続して印加されている。
【0070】
このように構成された第3実施形態の金属検出機においては、励磁信号aが印加される送信コイル6と差動接続された受信コイル7とを配設した金属検出機構においては、経時変化などで受信コイル7の平衡が崩れると、受信コイル7の出力信号bの信号レベルは完全に0にならない場合がある。
【0071】
そこで、この第3実施形態の金属検出機のように校正信号gをバイアス信号として加算器18を介して各同期検波器9a,9bへ常時印加することにより、各同期検波器9a,9bの出力信号c1、c2の信号レベルを強制的に0としている。
【0072】
したがって、算出部22から出力されるデジタルの検出信号d1 のダイナミックレンジが広くなり、金属片の検出精度を大幅に向上できる。
【0073】
なお、この金属検出機における稼働期間中において、例えば、一定周期で、位置検出器16が被検査体1を検出すると、制御部17から強制的に校正信号gを加算器18へ印加することも可能である。この場合、たとえ、通常の稼働期間中であっても、加算器18以降の各信号処理回路が正常に動作するか否かを一定周期で定期的に確認できる。そして、この動作試験結果を制御部17において時系列的に記憶保持することが可能である、
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の金属検出機においては、試験被検査体(テストピース)の代りに、この試験被検査体(テストピース)における受信コイルの出力信号と同一信号レベルを有する擬似的な校正信号を同期検波回路に印加している。
【0075】
したがって、試験被検査体(テストピース)を用いずに、簡単にかつ短時間で検出感度の校正が自動的に実施でき、常に高い検出精度を維持でき、信頼性を大幅に向上できる。
【0076】
また、校正した新たな変換係数は校正結果として校正実施時刻とともに校正記録メモリに時系列的に記憶保持している。したがって、校正処理結果の履歴が自動的に記憶保持されるので、この金属検出機に対する管理業務の簡素化を図ることができる。
【0077】
さらに、受信コイルの出力信号の信号レベルを見かけ上0にするためのバイアス信号の印加を校正信号を用いて実現している。したがって、検出信号のダイナミックレンジが広くなり、金属片の検出精度を大幅に向上できる。
【0078】
また、受信コイルと同期検波器との間にインピーダンス整合を行うための同調回路を介挿している。したがって、受信コイルから同期検波器へ伝送される信号の伝送ロスが減少して、金属片の検出感度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる金属検出機の概略構成を示すブロック図
【図2】同第1実施形態に係わる金属検出機の制御部の詳細構成を示すブロック図
【図3】本発明の第2実施形態に係わる金属検出機の要部を取出して示す切欠ブロック図
【図4】本発明の第3実施形態に係わる金属検出機の概略構成を示すブロック図
【図5】同第3実施形態に係わる金属検出機の制御部が行う初期化処理動作を示す流れ図
【図6】一般的な金属検出機を示す外観図
【図7】従来の金属検出機の概略構成を示すブロック図
【図8】送信コイルに印加する励磁信号の位相と受信コイルから出力される出力信号の位相との関係を示す図
【符号の説明】
1…被検査体
2…ベルトコンベア
4…操作パネル
5…交流電源
6…送信コイル
7…受信コイル
8…可変抵抗
9a,9b…同期検波器
10…移相器
11…90°移相器
12a,12b…BPF
13a、13b…増幅器
16…位置検出器
17,17a…制御部
18,35,22…加算器
20…取込タイミング発生部
21…データ取込部
23…換算部
24…変換係数メモリ
25…判定部
26…しきい値メモリ
27…出力部
28…校正信号波形メモリ
29…操作入力部
30…校正信号送出部
31…変換係数校正処理部
32…校正記録メモリ
33a,33b…D/A変換器
34a,34b…乗算回路
36…整合トランス

Claims (3)

  1. 被検査体(1)の搬送路(2)に沿って、交流の励磁信号が印加される送信コイル(6)と差動接続された受信コイル(7)とを配設し、同期検波器(9a,9b)で前記受信コイルの出力信号を前記励磁信号で同期検波し、前記同期検波器の出力信号の信号値に基づいて前記被検査体に含まれる金属片を検出(23,25)する金属検出機において、
    試験被検査体における前記受信コイルの出力信号と同一信号レベルを有する校正信号の波形を記憶する校正信号波形メモリ(28)と、
    この校正信号波形メモリから前記波形を詠出して校正信号(g)として前記同期検波器へ印加する校正信号印加手段(34a、34b、35、18)と、
    この印加された校正信号に基づいて前記同期検波器の出力信号を金属片の大きさに変換するための変換係数(k)を校正する校正手段(31)と
    を備えた金属検出機。
  2. 前記校正手段における前記変換係数の校正結果を校正実施時刻とともに記憶保持する校正結果記憶手段(32)を備えたことを特徴とする請求項1記載の金属検出機。
  3. 前記搬送路に被検査体を搬送させない状態において、前記同期検波器の出力信号の信号レベルが0になる信号レベルの校正信号をバイアス信号レベルとして求めるバイアス信号レベル検出手段(S4)と、
    このバイアス信号レベル検出手段で求められたバイアス信号レベルを有する校正信号をバイアス信号として前記同期検波器へ常時印加するバイアス信号印加手段(S6)と
    を備えた請求項1記載の金属検出機。
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