JP2023008804A - 提示制御装置、提示制御プログラム、自動運転制御装置、及び自動運転制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】周辺監視義務のない自動運転の利便性を確保可能な提示制御等の提供。【解決手段】HCUは、自動運転機能によって走行可能な自車両において用いられ、自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御装置として機能する。HCUは、自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御が自動運転機能によって実行されているか否かを把握する。そして、自律走行制御によって走行する自車両が停止した場合に、自車両の走行の再開に関する走行再開情報を報知する。【選択図】図8
Description
この明細書における開示は、自動運転機能に関連する情報提示の制御技術、及び自動運転機能による走行を可能にする技術に関する。
特許文献1には、所定値以上の長さの渋滞が発生している場合に自動運転を開始させる車両制御装置が記載されている。
近年、ドライバに周辺監視義務のある自動運転だけでなく、ドライバに周辺監視義務のない自動運転を可能にする技術が実現されつつある。こうした周辺監視義務のない自動運転が実行される場合、自車両のドライバは、自車周囲の状況を把握しなくてもよくなる。故に、例えば特許文献1のような渋滞中を走行するシーン等で自車両が停止した場合、ドライバは、自車周囲の状況を把握していない等の理由により、停止後に何をすればわからなくなり得る。こうしたシーンが生じてしまうと、周辺監視義務のない自動運転の利便性が損なわれてしまう虞があった。
本開示は、周辺監視義務のない自動運転の利便性を確保可能な提示制御装置、提示制御プログラム、自動運転制御装置、及び自動運転制御プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、自動運転機能によって走行可能な自車両(Am)において用いられ、自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御が自動運転機能によって実行されているか否かを把握する制御把握部(82)と、自律走行制御によって走行する自車両が停止した場合に、自車両の走行の再開に関する走行再開情報を報知する報知制御部(88)と、を備える提示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、自動運転機能によって走行可能な自車両(Am)において用いられ、自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御が自動運転機能によって実行されているか否かを把握し(S101,S201)、自律走行制御によって走行する自車両が停止した場合に、自車両の走行の再開に関する走行再開情報を報知する(S108~S110,S207~S209)、ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(11)に実行させる提示制御プログラムとされる。
これらの態様では、自律走行制御によって走行する自車両が停止した場合には、自車両の走行の再開に関する走行再開情報が報知される。故に、ドライバは、自車周囲の状況を把握できていなくても、停止後の行動を走行再開情報によって知ることができる。その結果、周辺監視義務のない自動運転の利便性が確保可能となる。
また開示された一つの態様は、自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する自車両が渋滞により停止した場合に、停止後の経過時間が所定時間を超えるか否かを判定する時間判定部(62)と、経過時間が所定時間を超えない場合に、自車両の走行の再開にドライバによる入力を不要とし、経過時間が所定時間を超えた場合に、ドライバによる入力に基づき自車両の走行を再開させる走行制御部(63)と、を備える自動運転制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する自車両が渋滞により停止した場合に、停止後の経過時間を計測し(S14)、経過時間が所定時間を超えない場合に、自車両の再発進にドライバによる入力を不要とし(S15)、経過時間が所定時間を超えた場合に、ドライバによる入力に基づき自車両を再発進させる(S20,S21)、ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラムとされる。
これらの態様では、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する自車両が渋滞により停止した場合、停止後の経過時間が所定時間を超えなければ、自車両の走行の再開にドライバによる入力が不要とされる。一方、停止後の経過時間が所定時間を超えた場合には、ドライバの入力に基づき自車両の走行が再開される。以上によれば、自車周囲の状況把握が必要とされるのは、自車周囲の状況把握に時間を確保し易いシーンに限られる。故に、ドライバは、すべき行動を、時間をかけて把握し得る。したがって、周辺監視義務のない自動運転の利便性が確保可能となる。
また開示された一つの態様は、自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、自車両のドライバに周辺監視義務のある運転支援制御によって自車両の走行を制御する第一走行制御部(50a)と、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって自車両の走行を制御する第二走行制御部(63)と、を備え、第一走行制御部は、運転支援制御によって走行する自車両が渋滞により停止した場合、停止後の経過時間が所定時間を超えたことを条件に、自車両の再発進にドライバによる入力を必要とし、第二走行制御部は、自律走行制御によって走行する自車両が渋滞により停止した場合、経過時間が所定時間を超えても、自車両の再発進にドライバによる入力を不要とする自動運転制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、自車両のドライバに周辺監視義務のある運転支援制御によって走行する自車両が渋滞により停止した場合、停止後の経過時間が所定時間を超えたことを条件に、自車両の再発進にドライバによる入力を必要とし(S37)、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する自車両が渋滞により停止した場合、経過時間が所定時間を超えても、自車両の再発進にドライバによる入力を不要とする(S54)、ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51,151)に実行させる自動運転制御プログラムとされる。
これらの態様では、周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する自車両が渋滞により停止した場合、停止後の経過時間が所定時間を超えても、自車両の再発進にドライバによる入力は、不要とされる。以上によれば、自車両の停止後において、自車周囲の状況を把握するようなドライバ行動も不要となる。したがって、周辺監視義務のない自動運転の利便性が確保可能となる。
また開示された一つの態様は、自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する自車両が渋滞により停止した場合に、停止後の経過時間が継続制限時間を超えるか否かを判定する時間判定部(62)と、経過時間が継続制限時間を超えた場合、自律走行制御を待機状態に移行させる走行制御部(63)と、を備える自動運転制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する自車両が渋滞により停止した場合に、停止後の経過時間が継続制限時間を超えるか否かを判定する時間判定部(62)と、経過時間が継続制限時間を超えた場合、自律走行制御を解除する走行制御部(63)と、を備え、走行制御部は、自律走行制御の解除後にドライバによる特定の再開操作の入力が把握された場合、自車両の走行制御状態を、ドライバに周辺監視義務のある運転支援制御の状態を経由させずに、自律走行制御の状態に復帰させる自動運転制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する自車両が渋滞により停止した場合に、停止後の経過時間が継続制限時間を超えるか否かを判定し(S421)、経過時間が継続制限時間を超えた場合、自律走行制御を待機状態に移行させる(S423)、ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラムとされる。
また開示された一つの態様は、自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する自車両が渋滞により停止した場合に、停止後の経過時間が継続制限時間を超えるか否かを判定し(S521)、経過時間が継続制限時間を超えた場合、自律走行制御を解除し(S522,S523)、自律走行制御の解除後にドライバによる特定の再開操作の入力が把握された場合、自車両の走行制御状態を、ドライバに周辺監視義務のある運転支援制御の状態を経由させずに、自律走行制御の状態に復帰させる(S532)、ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラムとされる。
これらの態様では、渋滞による停止後の経過時間が継続制限時間を超える場合、自律走行制御は、待機状態に移行するか、又はドライバによる特定の再開操作の入力によって自律走行制御への復帰が可能な解除状態とされる。以上によれば、ドライバによる複雑な操作を必要とせずに、自律走行制御による自車両の走行が再開可能なため、停止後にドライバが何をすればわからなくなる事態は回避され得る。したがって、周辺監視義務のない自動運転の利便性が確保可能となる。
尚、上記及び特許請求の範囲における括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
以下、複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第一実施形態)
図1~図3に示す本開示の第一実施形態によるHCU(Human Machine Interface Control Unit)は、車両(以下、自車両Am)において用いられるインターフェース制御装置である。HCU100は、自車両AmのHMI(Human Machine Interface)システム10を、複数の入出力デバイス等と共に構成している。HMIシステム10は、自車両Amのドライバ等の乗員による操作を受け付ける入力インターフェース機能と、ドライバへ向けて情報を提示する出力インターフェース機能とを備えている。
図1~図3に示す本開示の第一実施形態によるHCU(Human Machine Interface Control Unit)は、車両(以下、自車両Am)において用いられるインターフェース制御装置である。HCU100は、自車両AmのHMI(Human Machine Interface)システム10を、複数の入出力デバイス等と共に構成している。HMIシステム10は、自車両Amのドライバ等の乗員による操作を受け付ける入力インターフェース機能と、ドライバへ向けて情報を提示する出力インターフェース機能とを備えている。
HCU100は、自車両Amに搭載された車載ネットワーク1の通信バス99に通信可能に接続されている。HCU100は、車載ネットワーク1に設けられた複数のノードのうちの一つである。車載ネットワーク1の通信バス99には、ドライバモニタ29、周辺監視センサ30、ロケータ35、走行制御ECU(Electronic Control Unit)40、運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等が接続されている。通信バス99に接続されたこれらのノードは、相互に通信可能である。これら装置及び各ECU等のうちの特定ノード同士は、相互に直接的に電気接続され、通信バス99を介すことなく通信可能であってもよい。
ドライバモニタ29は、近赤外光源及び近赤外カメラと、これらを制御する制御ユニットとを含む構成である。ドライバモニタ29は、運転席のヘッドレスト部分に近赤外カメラを向けた姿勢にて、例えばステアリングコラム部の上面又はインスツルメントパネルの上面等に設置されている。ドライバモニタ29は、近赤外光源によって近赤外光を照射されたドライバの頭部を、近赤外カメラによって撮影する。近赤外カメラによる撮像画像は、制御ユニットによって画像解析される。制御ユニットは、ドライバの顔向き、アイポイントの位置及び視線方向等の情報を撮像画像から抽出する。ドライバモニタ29は、制御ユニットによって抽出された顔向き情報、アイポイントの位置情報及び視線方向情報等を、ドライバステータス情報としてHCU100等に提供する。
周辺監視センサ30は、自車両Amの周辺環境を監視する自律センサである。周辺監視センサ30には、例えばカメラユニット31、ミリ波レーダ32、ライダ33及びソナー34のうちの1つ又は複数が含まれている。周辺監視センサ30は、自車周囲の検出範囲から移動物体及び静止物体を検出可能である。周辺監視センサ30は、自車周囲の物体の検出情報を運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等に提供する。
ロケータ35は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機及び慣性センサ等を含む構成である。ロケータ35は、3次元地図データ及び2次元地図データを格納した地図データベース36をさらに有している。ロケータ35は、現在位置周辺の地図データを地図データベース36から読み出し、自車両Amの位置情報及び方角情報と共に、ロケータ情報として運転支援ECU50a及び自動運転ECU50b等に提供する。
走行制御ECU40は、マイクロコントローラを主体として含む電子制御装置である。走行制御ECU40は、ブレーキ制御ECU、駆動制御ECU及び操舵制御ECUの機能を少なくとも有している。走行制御ECU40は、ドライバの運転操作に基づく操作指令、運転支援ECU50aの制御指令及び自動運転ECU50bの制御指令のいずれか一つに基づき、各輪のブレーキ力制御、車載動力源の出力制御及び操舵角制御を継続的に実施する。
運転支援ECU50a及び自動運転ECU50bは、自車両Amの自動運転システム50を構成している。自動運転システム50の搭載により、自車両Amは、自動運転機能を備えた自動運転車両となり、自動運転機能によって走行可能となる。
運転支援ECU50aは、自動運転システム50において、ドライバの運転操作を支援する運転支援機能を実現させる。運転支援ECU50aは、米国自動車技術会の規定する自動運転レベルにおいて、レベル2程度の高度運転支援又は部分的な自動運転を可能にする。運転支援ECU50aによって実施される自動運転は、ドライバの目視による自車周辺の監視が必要な周辺監視義務のある自動運転となる。
自動運転ECU50bは、ドライバの運転操作を代行可能であり、米国自動車技術会の規定する自動運転レベルにおいて、システムが制御主体となるレベル3以上の自律走行を実施可能である。自動運転ECU50bによって実施される自動運転は、自車周囲の監視が不要となる、即ち、周辺監視義務のないアイズオフの自動運転となる。
以上の自動運転システム50では、運転支援ECU50aによる周辺監視義務のある運転支援制御と、自動運転ECU50bによる周辺監視義務のない自律走行制御とを少なくとも含む複数のうちで、自動運転機能の走行制御状態が切り替えられる。以下の説明では、運転支援ECU50aによるレベル2以下の自動運転制御を「運転支援制御」と記載し、自動運転ECU50bによるレベル3以上の自動運転制御を「自律走行制御」と記載する。
自律走行制御によって自車両Amが走行する自動運転期間では、予め規定された運転以外の特定の行為(以下、セカンドタスク)がドライバに許可され得る。セカンドタスクは、自動運転ECU50b及びHCU100が連携して行う運転操作の実施要求、即ち、運転交代の要請が発生するまで、ドライバに法規的に許可される。例えば、動画コンテンツ等のエンターテイメント系のコンテンツの視聴、スマートフォン等のデバイス操作及び食事等の行為が、セカンドタスクとして想定される。
運転支援ECU50aは、処理部151、RAM、記憶部153、入出力インターフェース及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含むコンピュータである。運転支援ECU50aは、処理部151でのプログラムの実行により、ACC(Adaptive Cruise Control)及びLTC(Lane Trace Control)等の運転支援機能を実現する。運転支援ECU50aは、ACC及びLTCの各機能の連携により、走行中の自車レーンに沿って自車両Amを走行させる運転支援制御を実施する。加えて運転支援ECU50aは、運転支援制御の状態を示す制御ステータス情報を、自動運転ECU50bに提供する。
自動運転ECU50bは、運転支援ECU50aよりも高い演算能力を備えており、ACC及びLTCに相当する走行制御を少なくとも実施できる。自動運転ECU50bは、自律走行制御が一時的に中断されるシーン等において、運転支援ECU50aに代わって、ドライバに周辺監視義務のある運転支援制御を実施可能であってよい。自動運転ECU50bは、処理部51、RAM52、記憶部53、入出力インターフェース54及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含むコンピュータである。処理部51は、RAM52へのアクセスにより、本開示の自動運転制御方法を実現するための種々の処理を実行する。記憶部53には、処理部51によって実行される種々のプログラム(自動運転制御プログラム等)が格納されている。処理部51によるプログラムの実行により、自動運転ECU50bには、自動運転機能を実現するための複数の機能部として、情報連携部61、環境認識部62、行動判断部63及び制御実行部64等が構築される(図2参照)。
情報連携部61は、HCU100の情報連携部82への情報提供と、情報連携部82からの情報取得とを実施する。これら情報連携部61,82の連携により、自動運転ECU50b及びHCU100は、それぞれが取得した情報を共有する。情報連携部61は、自動運転機能の動作状態を示す制御ステータス情報を生成し、生成した制御ステータス情報を情報連携部82に提供する。加えて情報連携部61は、情報連携部82へ向けた報知の実施要求の出力により、自動運転機能の動作状態に同期したHCU100による報知を可能にする。一方、情報連携部61は、後述するドライバの操作情報及び行動情報等を情報連携部82から取得する。情報連携部61は、操作情報に基づき、HMIシステム10等へ入力されるドライバ操作を把握する。さらに、情報連携部61は、行動情報に基づき、ドライバによる周辺監視の実施の有無を把握する。尚、情報連携部61は、ドライバモニタ29からドライバステータス情報を取得し、ドライバによる周辺監視の実施の有無を把握してもよい。
環境認識部62は、ロケータ35より取得するロケータ情報と、周辺監視センサ30より取得する検出情報とを組み合わせ、自車両Amの走行環境を認識する。具体的に、環境認識部62は、自車両Amが走行する道路に関する情報と、自車周囲の動的な物標(他車両等)の相対位置及び相対速度等を把握する。加えて環境認識部62は、自車両Amの状態を示す車両情報を通信バス99から取得する。一例として、環境認識部62は、自車両Amの現在の走行速度を示す車速情報を取得する。
環境認識部62は、自車周囲の他車両の情報と車速情報等とを組み合わせて、自車両Amの周囲の渋滞を把握する。環境認識部62は、現在の自車両Amの走行速度が渋滞速度(例えば、30km/h程度)以下であり、かつ、自車レーンを走行する前方車両及び後方車両が共に存在する場合、自車周囲が渋滞状態にあると判定する。
環境認識部62は、自車両Amの走行する道路又は走行予定の道路が予め設定された自動運転可能エリア(以下、ADエリア)又は制限付きADエリアであるか否かを判別する。ADエリア及び制限付きADエリアであるか否かを示す情報は、地図データベース36に格納された地図データに記録されていてもよく、車載通信機によって受信する受信情報に含まれていてもよい。
ADエリア及び制限付きADエリアは、ドライバによる周辺監視義務のない自動運転が法規的に許可される運行設計領域(Operational Design Domain)に相当し得る。周辺監視義務のない自動運転には、複数の制御モードとして、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御(以下、渋滞時レベル3)と、特定エリア(ADエリア)内に限定して実施されるエリア限定制御(以下、エリアレベル3)と、が含まれている。ADエリア内の道路では、渋滞時レベル3及びエリアレベル3の両方の実施が許可され、制限付きADエリア内の道路では、渋滞時レベル3のみが実施を許可される。ADエリア及び制限付きADエリアのいずれにも含まれない手動運転エリア(以下、MDエリア)では、レベル3の自律走行制御での走行は、原則的に禁止される。MDエリアでは、レベル2以上の自動運転での走行が禁止されてもよい。ADエリア又は制限付きADエリアは、例えば高速道路又は自動車専用道路等に設定される。さらに、周辺監視義務のない自動運転が実施可能となるように道路環境を整備された特定の一般道が、ADエリア又は制限付きADエリアとされてもよい。
行動判断部63は、運転支援ECU50a及びHCU100と連携し、自動運転システム50及びドライバ間での運転交代を制御する。行動判断部63は、自動運転システム50に運転操作の制御権がある場合、環境認識部62による走行環境の認識結果に基づき、自車両Amを走行させる予定走行ラインを生成し、生成した予定走行ラインを制御実行部64に出力する。行動判断部63は、自動運転機能の動作状態を制御するためのサブ機能部として、制御切替部77及び緊急回避制御部78を有する。
制御切替部77は、運転支援ECU50aと連携し、ドライバによる周辺監視義務のある運転支援制御の開始及び終了を制御する。加えて制御切替部77は、運転支援ECU50aと連携し、ドライバによる周辺監視義務のある運転支援制御と、ドライバによる周辺監視義務のない自律走行制御とを切り替える。詳記すると、制御切替部77には、自律走行制御への移行を許可するための移行条件(以下、レベル3開始条件)が、複数設定されている。レベル3開始条件は、自車両Amのドライバに関する要件と、自車両Amの走行状態に関する要件と、自車周囲の走行環境に関する要件等とを含んでいる。例えば、ADエリアを走行していること、自車周囲の渋滞が把握されたこと等が、レベル3開始条件として設定されている。制御切替部77は、複数のレベル3開始条件の一部又は全てが成立したことに基づき、運転支援制御から自律走行制御への移行を許可する。さらに、制御切替部77は、自律走行制御によって自車両Amを走行させる場合、渋滞時レベル3及びエリアレベル3を含む複数のうちで、自律走行制御の制御モードを切り替える。
緊急回避制御部78は、車両前方に存在する物体との衝突を予見した場合に、少なくとも制動制御を自動的に実行する。即ち、緊急回避制御部78は、自動緊急ブレーキ(Automatic Emergency Braking,AEB)機能を実現する機能部である。一例として、緊急回避制御部78は、衝突余裕時間(Time-To-Collision,TTC)が所定時間以下になった場合に、緊急制動を開始する。緊急回避制御部78による制動制御は、運転支援ECU50aによる運転支援制御、及び制御切替部77による自律走行制御に対して優先的に実行される。尚、緊急回避制御部78の機能は、運転支援ECU50aに実装されていてもよい。
制御実行部64は、自動運転ECU50bに運転操作の制御権がある場合、走行制御ECU40との連携により、行動判断部63にて生成された予定走行ラインに従って、自車両Amの加減速制御及び操舵制御等を実行する。具体的に、制御実行部64は、予定走行ラインに基づく制御指令を生成し、生成した制御指令を走行制御ECU40へ向けて逐次出力する。
次に、HMIシステム10に含まれる複数の表示デバイス、オーディオ装置24、アンビエントライト25、操作デバイス26及びHCU100の各詳細を順に説明する。
表示デバイスは、画像表示等により、ドライバの視覚を通じて情報を提示する。表示デバイスには、メータディスプレイ21、センターインフォメーションディスプレイ(以下、CID)22及びヘッドアップディスプレイ(以下、HUD)23等が含まれている。CID22は、タッチパネルの機能を有しており、ドライバ等による表示画面へのタッチ操作を検出する。
オーディオ装置24は、運転席を囲む配置にて車室内に設置された複数のスピーカを有しており、報知音又は音声メッセージ等をスピーカによって車室内に再生させる。アンビエントライト25は、インスツルメントパネル及びステアリングホイール等に設けられている。アンビエントライト25は、発光色を変化させるアンビエント表示により、ドライバの周辺視野を利用した情報提示を行う。
操作デバイス26は、ドライバ等によるユーザ操作(以下、ドライバ操作)を受け付ける入力部である。操作デバイス26には、例えば自動運転機能の作動及び停止に関連するドライバ操作等が入力される。一例として、運転支援制御の開始を指示するドライバ操作(以下、レベル2移行操作)、運転支援制御から自律走行制御への移行を指示するドライバ操作(以下、レベル3移行操作)等が操作デバイス26には入力される。ステアリングホイールのスポーク部に設けられたステアスイッチ、ステアリングコラム部に設けられた操作レバー、及びドライバの発話内容を認識する音声入力装置等が、操作デバイス26に含まれる。
HCU100は、複数の表示デバイス、オーディオ装置24及びアンビエントライト25を用いた情報提示を統合的に制御する情報提示装置である。HCU100は、自動運転システム50との連携により、自動運転に関連する情報の提示を制御する。HCU100は、処理部11、RAM12、記憶部13、入出力インターフェース14及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含むコンピュータである。処理部11は、RAM12へのアクセスにより、提示制御処理のための種々の処理を実行する。RAM12は、映像データ生成のためのビデオRAMを含む構成であってよい。記憶部13は、不揮発性の記憶媒体を含む構成である。記憶部13には、処理部11によって実行される種々のプログラム(提示制御プログラム等)が格納されている。HCU100は、記憶部13に記憶されたプログラムを処理部11によって実行することにより、複数の機能部を構築する。HCU100には、情報取得部81、情報連携部82及び提示制御部88等の機能部が構築される(図3参照)。
情報取得部81は、自車両Amの状態を示す車両情報(例えば、車速情報等)を通信バス99から取得する。情報取得部81は、車速情報に基づき、自車両Amが停止中か否かを把握する。加えて情報取得部81は、ドライバ操作の内容を示す操作情報をCID22及び操作デバイス26等から取得する。さらに、情報取得部81は、ドライバステータス情報をドライバモニタ29から取得する。情報取得部81は、ドライバステータス情報に基づき、ドライバによる周辺監視の実施の有無を継続的に把握する。
情報連携部82は、自動運転ECU50bと連携し、自動運転システム50及びHCU100間での情報の共有を可能にする。情報連携部82は、情報取得部81にて把握される操作情報と、周辺監視の実施の有無を示す行動情報とを、自動運転ECU50bに提供する。加えて情報連携部82は、自動運転機能に関連する情報提示の実施要求と、自動運転機能の状態を示す制御ステータス情報とを、自動運転ECU50bから取得する。
情報連携部82は、制御ステータス情報に基づき、自動運転システム50による自動運転の動作状態を把握する。具体的に、情報連携部82は、実施中の走行制御が運転支援制御及び自律走行制御のいずれであるか、即ち、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御が自動運転機能によって実行されているか否かを把握する。情報連携部82は、ドライバに周辺監視義務のない状態で自車両Amが走行している場合、自律走行制御の制御モードをさらに把握する。
情報連携部82は、自動運転システム50が運転支援制御又は自律走行制御によって自車両Amを走行させている場合、制御ステータス情報に基づき、自車両Amの停止を把握する。情報連携部82は、情報取得部81による車速情報に基づいた停止判定の結果を参照し、自車両Amの停止を把握してもよい。情報連携部82は、自車両Amの停止を把握した場合、今回の自車両Amの停止についての停止理由を、制御ステータス情報に基づいてさらに把握する。停止理由は、追従走行によって渋滞中を走行する自車両Amが前方車両に続いて停止した、緊急回避制御部78の緊急回避制御に伴う自動緊急ブレーキの作動によって自車両Amが停止した等である。
提示制御部88は、各表示デバイス、オーディオ装置24及びアンビエントライト25(以下、情報提示デバイス)を用いたドライバへの情報の提供を統合的に実施する。提示制御部88は、情報連携部82にて取得される制御ステータス情報及び実施要求に基づき、自動運転の動作状態に合わせたコンテンツ提供及び情報提示を実施する。提示制御部88は、情報連携部82にてアイズオフでの自律走行制御の実施が把握されると、動画コンテンツ等の再生を可能にする。加えて提示制御部88は、情報連携部82にて取得される実施要求に基づき、ドライバへ向けた運転交代の要請等を実施する。
提示制御部88は、運転支援制御又は自律走行制御によって走行中の自車両Amの停止が情報連携部82により把握されると、自車両Amの走行の再開に関する走行再開情報を、情報提示デバイスを用いて報知する。提示制御部88は、情報連携部82にて把握される自車両Amの停止理由に応じて、走行再開情報の内容を変更する。
詳記すると、自車両Amが自動停止した場合、自車両Amの走行を再開させる再始動時の制御(以下、再始動制御)は、停止前に実施されていた走行制御の内容によって異なってくる。加えて、自車両Amの停止理由が緊急回避制御か、渋滞中での通常停止かによっても、異なった再始動制御が実行される。提示制御部88は、走行制御及び停止理由に応じた内容の走行再開情報を提示することにより、走行制御及び停止理由に応じて変更される再始動制御の内容を、ドライバに適切に案内する。
以下、図4に基づき、図1~図3を参照しつつ、走行制御及び停止理由によって異なる再始動制御及び情報提示の詳細を、4つのシーンに分けて順に説明する。
<1.緊急回避制御によって停止するシーン>
緊急回避制御(自動緊急ブレーキ)の作動によって自車両Amが停止した場合、運転支援制御及び自律走行制御は、一旦終了される。即ち、自動緊急ブレーキの作動によって自車両Amが停止した場合、自車両Amの走行制御状態は、強制的に手動運転に移行される。そのため、ドライバは、アクセル操作によって自車両Amを再発進させる必要がある。このように、停止時に実行されていた走行制御に関わらず、自動緊急ブレーキの作動時には、ドライバの手動運転による再発進が必要となる。
緊急回避制御(自動緊急ブレーキ)の作動によって自車両Amが停止した場合、運転支援制御及び自律走行制御は、一旦終了される。即ち、自動緊急ブレーキの作動によって自車両Amが停止した場合、自車両Amの走行制御状態は、強制的に手動運転に移行される。そのため、ドライバは、アクセル操作によって自車両Amを再発進させる必要がある。このように、停止時に実行されていた走行制御に関わらず、自動緊急ブレーキの作動時には、ドライバの手動運転による再発進が必要となる。
以上の再始動制御に対応し、提示制御部88は、停止理由が緊急回避制御(自動緊急ブレーキ)の作動による停止であった場合、実行中であった走行制御の内容に関わらず、手動運転による走行の再開に必要なドライバの行動を走行再開情報の報知によって示す。具体的に、提示制御部88は、メータディスプレイ21及びHUD23を用いて、自車両Amの制御状態が手動運転に移行したことを報知する。加えて提示制御部88は、自車周囲の状況確認を促す報知と、アクセル操作の開始を示唆する報知とを順に実施する(図8 S108参照)。
<2.運転支援制御下で渋滞によって停止するシーン>
自動運転レベル2以下の運転支援制御(ACC機能)によって走行していた自車両Amが渋滞中で停止した場合、運転支援ECU50aは、運転支援制御の作動を継続させる。ACC機能は、停止後の経過時間が所定時間(例えば、30秒)を超えない場合、ドライバによる操作(以下、再発進トリガ)の入力を必要とせずに、再発進した前方車両を追従するように、自車両Amを自動で再発進させる。一方、停止後の経過時間が所定時間を超えた場合、ACC機能は、ドライバによる再発進トリガの入力に基づき、自車両Amを再発進させ、追従走行を再開する。例えば、ステアスイッチ(レジュームボタン,セットボタン等)へのブッシュ操作、又はアクセルペダルを一時的に踏む操作等が、再発進トリガとされる。こうした再発進トリガに相当するドライバ操作は、適宜変更されてよい。
自動運転レベル2以下の運転支援制御(ACC機能)によって走行していた自車両Amが渋滞中で停止した場合、運転支援ECU50aは、運転支援制御の作動を継続させる。ACC機能は、停止後の経過時間が所定時間(例えば、30秒)を超えない場合、ドライバによる操作(以下、再発進トリガ)の入力を必要とせずに、再発進した前方車両を追従するように、自車両Amを自動で再発進させる。一方、停止後の経過時間が所定時間を超えた場合、ACC機能は、ドライバによる再発進トリガの入力に基づき、自車両Amを再発進させ、追従走行を再開する。例えば、ステアスイッチ(レジュームボタン,セットボタン等)へのブッシュ操作、又はアクセルペダルを一時的に踏む操作等が、再発進トリガとされる。こうした再発進トリガに相当するドライバ操作は、適宜変更されてよい。
以上の再始動制御に対応し、提示制御部88は、停止理由が渋滞中での停止であり、かつ、停止後の経過時間が所定時間以内である場合、ACC機能による自動での再発進が実施されることを、走行再開情報として報知する。この場合の走行再開情報の報知は、例えばアイコン又は文字メッセージ等の誘目性を抑えたコンテンツを、メータディスプレイ21又はHUD23によって表示させる情報提示とされる。また提示制御部88は、ACC機能による自動再発進が行われる場合、走行再開情報の報知を省略してもよい。
一方、停止理由が渋滞中での停止であり、かつ、停止後の経過時間が所定時間を超えた場合、提示制御部88は、再発進トリガの入力を示唆又は促す報知を実施する。再発進トリガの入力を促す報知は、再発進のために必要なドライバの行動を示す走行再開情報の報知に相当する。この場合、提示制御部88は、再発進トリガの入力を示唆するコンテンツを、メータディスプレイ21及びHUD23等に表示させる(図8 S106参照)。
<3.渋滞時レベル3の制御下で渋滞によって停止するシーン>
自動運転レベル3以上の自律走行制御によって走行していた自車両Amが渋滞中で停止した場合、自動運転ECU50bは、実行中であった自律走行制御の制御モードに応じて、再始動制御の内容を変更する。渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行していた自車両Amが渋滞中で停止した場合、自動運転ECU50bは、渋滞時レベル3の作動を継続させる。自動運転ECU50bは、運転支援ECU50aのACC機能と同様に、停止後の経過時間が所定時間(例えば30秒)を超えない場合、ドライバによる再発進トリガの入力を必要としない。自動運転ECU50bは、再発進した前方車両を追従するように、自車両Amを自動で再発進させる。一方、停止後の経過時間が所定時間を超えた場合、自動運転ECU50bは、ドライバによる再発進トリガの入力に基づき、自車両Amを再発進させ、追従走行を再開する。自律走行制御を再開させる再発進トリガも、運転支援制御を再開させる再発進トリガと同一であってよい。
自動運転レベル3以上の自律走行制御によって走行していた自車両Amが渋滞中で停止した場合、自動運転ECU50bは、実行中であった自律走行制御の制御モードに応じて、再始動制御の内容を変更する。渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行していた自車両Amが渋滞中で停止した場合、自動運転ECU50bは、渋滞時レベル3の作動を継続させる。自動運転ECU50bは、運転支援ECU50aのACC機能と同様に、停止後の経過時間が所定時間(例えば30秒)を超えない場合、ドライバによる再発進トリガの入力を必要としない。自動運転ECU50bは、再発進した前方車両を追従するように、自車両Amを自動で再発進させる。一方、停止後の経過時間が所定時間を超えた場合、自動運転ECU50bは、ドライバによる再発進トリガの入力に基づき、自車両Amを再発進させ、追従走行を再開する。自律走行制御を再開させる再発進トリガも、運転支援制御を再開させる再発進トリガと同一であってよい。
以上の再始動制御に対応し、提示制御部88は、停止理由が渋滞中での停止であり、かつ、停止後の経過時間が所定時間以内である場合、渋滞時レベル3の作動継続による自動での再発進が実施されることを、走行再開情報として報知する。この場合でも、自動再発進を報知するアイコン又は文字メッセージ等が、メータディスプレイ21又はHUD23によって表示される。一方、停止理由が渋滞中での停止であり、かつ、停止後の経過時間が所定時間を超えた場合、提示制御部88は、再発進トリガの入力を示唆又は促すコンテンツを、メータディスプレイ21及びHUD23等に表示させる。
尚、運転支援ECU50a及び自動運転ECU50bは、再発進トリガの要否が変更される所定時間を、自車両Amの走行する道路種別に応じて変更することが可能である。一例として、自車両Amが高速道路及び自動車専用道路を走行している場合、所定時間は、上述したように、30秒程度に設定される。一方、自車両Amが一般道を走行している場合、所定時間は、3秒程度に設定される。以上のように、高速道路及び自動車専用道路を走行している場合の所定時間は、一般道を走行している場合の所定時間よりも長く設定される(図8 S109参照)。
<4.エリアレベル3の制御下で渋滞によって停止するシーン>
エリアレベル3の自律走行制御によって走行していた自車両Amが渋滞中で停止した場合、自動運転ECU50bは、エリアレベル3の作動を停止させる。エリアレベル3の作動シーンでは、渋滞時レベル3の作動シーンよりも、自車両Am及び自車周囲の他車両の走行速度が大きくなる傾向にある。故に、エリアレベル3の実行中に自車両Amが停止した場合、自動運転ECU50bは、エリアレベル3を終了させて、自車両Amの走行制御状態を手動運転に切り替える。エリアレベル3から手動運転への切り替えに伴い、自車両Amの再発進には、ドライバによるアクセル操作が必要となる。
エリアレベル3の自律走行制御によって走行していた自車両Amが渋滞中で停止した場合、自動運転ECU50bは、エリアレベル3の作動を停止させる。エリアレベル3の作動シーンでは、渋滞時レベル3の作動シーンよりも、自車両Am及び自車周囲の他車両の走行速度が大きくなる傾向にある。故に、エリアレベル3の実行中に自車両Amが停止した場合、自動運転ECU50bは、エリアレベル3を終了させて、自車両Amの走行制御状態を手動運転に切り替える。エリアレベル3から手動運転への切り替えに伴い、自車両Amの再発進には、ドライバによるアクセル操作が必要となる。
以上の再始動制御に対応し、提示制御部88は、エリアレベル3の制御下で自車両Amが停止した場合、手動運転による走行の再開に必要なドライバの行動を走行再開情報の報知によって示す。この場合でも、提示制御部88は、自車両Amの制御状態が手動運転に移行したことを報知すると共に、自車周囲の状況確認を促す報知と、アクセル操作の開始を示唆する報知とを順に実施する(図8 S110参照)。
尚、自車周囲の渋滞が把握された場合、通常であれば、制御切替部77は、エリアレベル3から渋滞時レベル3に制御モードを切り替える。故に、エリアレベル3を継続したまま渋滞中で停止するシーンは、例えば急な渋滞発生によって渋滞時レベル3への制御移行が間に合わなかった等のレアケースに限られる。
次に、ここまで説明した再始動制御を実現する発進制御処理、及び走行再開情報の報知を実現する報知制御処理の各詳細を、図5~図8に基づき、図1~図4を参照しつつ、以下説明する。
図5及び図6に示す発進制御処理は、自律走行制御への移行完了に基づき、自動運転ECU50bによって開始され、自律走行制御の終了まで継続的に実施される。
S11では、環境認識部62が、自律走行制御によって走行する自車両Amが停止したか否かを判定する。自車両Amが停止していない場合、S11の判定を繰り返す。S11にて、自車両Amが停止したと判定した場合、S12に進む。
S12では、行動判断部63が、今回の自車両Amの停止理由を把握する。S12にて、今回の自車両Amの停止が渋滞中の停止ではなく、緊急回避制御に起因する停止であると判定した場合、S22に進み、実行中の自律走行制御(自動運転)を終了させる。一方、S12にて、今回の自車両Amの停止理由が渋滞中の停止であると判定した場合、S13に進む。
S13では、行動判断部63が、実行中の自律走行制御の制御モードを判別する。エリアレベル3を実行中である場合、S22に進み、実行中のエリアレベル3の自動運転を終了させる。一方、渋滞時レベル3を実行中である場合、S14に進む。S14では、渋滞中にて停止した自車両Amについて、停止後の経過時間の計測を開始し、S15に進む。S15では、再発進のための操作(再発進トリガ)を不要な状態に設定し、S16に進む。
S16では、環境認識部62が、停止後の経過時間が所定時間を超えたか否かを判定する。S16にて所定時間の経過前であると判定した場合、S17に進む。S17では、自車両Amの発進条件が成立したか否かを判定する。例えば前方車両の発進後に所定時間(数秒)が経過したことが、発進条件として設定される。S17にて、発進条件が成立したと判定した場合、S21に進み、渋滞時レベル3の自律走行制御を継続しつつ、自車両Amを自動で再発進させる。一方、S17にて、発進条件が成立していないと判定した場合、S16に戻る。
S16にて、停止後の経過時間が所定時間を超えたと判定した場合、S18に進む。S18では、再発進のための再発進トリガが必要な状態に設定し、S19に進む。S19では、S17と同様に、自車両Amの発進条件が成立したか否かを判定する。S19にて、自車両Amの発進条件が成立したと判定した場合、S20に進む。
S20では、再発進トリガとなるドライバ操作の有無が判定される。再発進トリガとなるドライバ操作は、例えば操作デバイス26の押圧操作、又はアクセルペダルを一時的に踏む操作等である。S20にて再発進トリガとなるドライバ操作の入力があったと判定した場合、S21に進み、渋滞時レベル3の自律走行制御を継続しつつ、自車両Amを自動で再発進させる。
以上の発進制御処理によれば、渋滞時レベル3の実行中に自車両Amが渋滞により停止するシーンにおいて、経過時間が所定時間を超えない場合には、自車両Amの再発進にドライバによる入力は不要となる。一方で、停止後の経過時間が所定時間を超えた場合、ドライバによる入力に基づき、自車両Amは再発進し、渋滞時レベル3での走行を再開する。
図7に示す発進制御処理は、運転支援制御の起動に基づき、運転支援ECU50aによって開始され、運転支援制御の終了まで継続的に実施される。運転支援ECU50aにて実施される発進制御処理におけるS31~S41の各処理は、自動運転ECU50bにて実施される発進制御処理のS11,S12,S14~S22(図5参照)と実質的に同一である。
以上の発進制御処理によれば、運転支援制御の実行中に自車両Amが渋滞により停止するシーンにおいて、経過時間が所定時間を超えない場合には、自車両Amの再発進にドライバによる入力は不要となる。一方で、停止後の経過時間が所定時間を超えた場合、ドライバによる入力に基づき、自車両Amは再発進し、運転支援制御による走行を再開する。
図8に示す報知制御処理は、自動運転システム50による運転支援制御又は自律走行制御の開始に基づき、HCU100によって開始される。報知制御処理は、運転支援制御又は自律走行制御が終了されるまで、繰り返し開始される。
S101では、情報連携部82が、自動運転システム50にて実行される走行制御の制御状態を把握し、S102に進む。S101では、ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御が自動運転ECU50bによって実行されているか否か、及びドライバに周辺監視義務のある運転支援制御が運転支援ECU50aによって実行されているのか否か、が把握される。自動運転ECU50bによって自律走行制御が実行されている場合、S101では、実行中の制御モードがさらに把握される。
S102では、情報取得部81又は情報連携部82が、自車両Amが停止したか否かを判定する。S102にて、自車両Amが停止したと判定した場合、S103に進む。S103では、情報連携部82が、今回の自車両Amの停止理由を把握し、S104に進む。
S104では、情報連携部82が、S103にて把握した今回の停止理由について、渋滞中の停止か否かを判定する。S104にて、今回の自車両Amの停止が緊急回避制御に起因する停止であると判定した場合、S108に進む。S108では、手動運転による走行の再開をドライバに要求する内容を走行再開情報として報知し、今回の報知制御処理を終了する。
一方、S104にて、今回の自車両Amの停止が渋滞中の停止であると判定した場合、S105に進む。S105では、レベル3の自律走行制御が実行中であったか否かを判定する。S105にて、レベル2以下の運転支援制御によって走行する自車両Amが停止したと判定した場合、S106に進む。S106では、レベル2の運転支援制御に対応した走行再開情報の報知を行い、今回の報知制御処理を終了する。S106では、ACC機能による自動再発進が実施されること、又はACC機能による走行再開に再発進トリガが必要なことが、走行再開情報として報知される。
S105にて、自律走行制御によって走行する自車両Amが停止したと判定した場合、S107に進む。S107では、実行中の制御モードが渋滞時レベル3であったか否かを判定する。S107にて、渋滞時レベル3によって走行する自車両Amが停止したと判定した場合、S109に進む。S109では、渋滞時レベル3に対応した走行再開情報の報知を行い、今回の報知制御処理を終了する。S109では、自律走行制御による自動再発進が実施されること、又は渋滞時レベル3の作動再開に再発進トリガが必要なことが、走行再開情報として報知される。
一方、S107にて、エリアレベル3によって走行する自車両Amが停止したと判定した場合、S110に進む。S110では、エリアレベル3に対応した走行再開情報の報知を行い、今回の報知制御処理を終了する。S110では、手動運転による走行の再開をドライバに要求する情報提示が、走行再開情報の報知として実施される。
以上の報知制御処理は、自動運転ECU50bが主体となって実施されてもよい。即ち、報知の実施タイミングは、自動運転ECU50bによって決定され、HCU100は、情報連携部61から提供される実施要求に基づき、各報知及び要求を実施するだけであってもよい。
ここまで説明した第一実施形態では、自律走行制御によって走行する自車両Amが停止した場合には、自車両Amの走行の再開に関する走行再開情報が報知される。故に、ドライバは、自車周囲の状況を把握できていなくても、停止後の行動を走行再開情報によって知ることができる。その結果、周辺監視義務のない自動運転の利便性が確保可能となる。
加えて第一実施形態では、自車両Amが停止した場合に、この停止についての停止理由が把握される。そして、提示制御部88は、走行再開情報の内容を停止理由に応じて変更する。故に、停止理由に応じた再始動制御が自動運転ECU50bによって実施されても、提示制御部88は、今回の再始動制御に応じた内容の走行再開情報をドライバに提供できる。以上によれば、ドライバは、自動運転の制御内容を適切に把握し得る。したがって、自動運転の利便性がいっそう確保される。
また第一実施形態では、自動緊急ブレーキの作動が停止理由である場合、手動運転による走行再開を示す走行再開情報が報知される。故に、自動緊急ブレーキが作動するような複雑な運転環境下では、運転操作の制御権をドライバに円滑に移譲させることが可能になる。一方、渋滞中を走行する自車両Amが前方車両に続いて停止した場合、自律走行制御による走行再開を示す走行再開情報が報知される。こうした情報の報知によれば、ドライバは、自律走行制御の利用を安心して継続できる。したがって、自動運転の利便性も確保可能となる。
さらに、渋滞中にて他車両の割り込みがあった場合、ドライバは、今回の自車両Amの停止が、通常の渋滞中での停止か、自動緊急ブレーキの作動による停止かを区別することが難しかった。故に、上述のように走行再開情報の内容が変更されれば、ドライバは、自車両Amが停止した状況を適切に把握し、再発進のための行動を円滑に開始できる。
加えて第一実施形態では、渋滞時レベル3とエリアレベル3とを含む複数のうちで、自律走行制御の制御モードが切り替えられ、情報連携部82は、自動運転ECU50bにて実行される自律走行制御の制御モードを把握する。そして、渋滞時レベル3での走行中に自車両Amが停止した場合、渋滞時レベル3による走行再開を示す走行再開情報が報知される。故に、ドライバは、渋滞時レベル3による自律走行の利用を安心して継続できる。
一方、エリアレベル3での走行中に自車両Amが停止した場合、手動運転による走行再開を示す走行再開情報が報知されるので、ドライバは、運転操作の制御権を円滑に引き取ることができる。その結果、自車周囲の他車両の走行速度が比較的高い走行シーンであっても、ドライバは、自らの運転によって自車両Amの走行を速やかに再開させることができる。
また第一実施形態の走行再開情報には、自車両Amを再発進させるために必要なドライバの行動を示す情報が含まれている。具体的には、周辺監視の実施、アクセル操作、及び再発進トリガの入力等が、走行再開情報によって示される。このように、自車両Amの再発進にドライバの行動が必要となる場合に、必要とされている行動がドライバに都度通知される。以上によれば、自車両Amの走行再開にドライバの行動が必要であっても、ドライバは、すべき行動を容易に把握し得る。その結果、ドライバの利便性が確保可能となる。
また第一実施形態では、周辺監視義務のない渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが渋滞により停止した場合、停止後の経過時間が所定時間を超えなければ、自車両Amの走行の再開にドライバによる入力が不要とされる。一方、停止後の経過時間が所定時間を超えた場合には、ドライバの入力に基づき自車両Amの走行が再開される。以上によれば、自車周囲の状況把握が必要となるのは、自車周囲の状況把握に時間を確保し易いシーンに限られ得る。故に、ドライバは、すべき行動を、時間をかけて把握し得る。したがって、周辺監視義務のない自動運転の利便性が確保可能となる。
さらに第一実施形態では、自車両Amの停止から所定時間が経過するまでは、再発進にドライバ操作が不要とされることに対応し、提示制御部88は、停止から所定時間が経過した後に、走行再開情報の報知を開始する。以上によれば、ドライバによる操作が必要となったタイミングで、走行再開情報の報知が開始されるので、ドライバに煩わしく感じられ難い情報提示が可能になる。したがって、自動運転の利便性がいっそう確保され易くなる。
尚、第一実施形態では、環境認識部62が「時間判定部」に相当し、行動判断部63が「走行制御部」に相当し、情報連携部82が「制御把握部」に相当し、提示制御部88が「報知制御部」に相当する。さらに、HCU100が「提示制御装置」に相当し、自動運転ECU50bが「自動運転制御装置」に相当する。
(第二実施形態)
本開示の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態では、渋滞時レベル3が実行されていた場合の再始動制御が、第一実施形態と異なっている。以下、第二実施形態における再始動制御及び走行再開情報の提示の詳細を、図9~図11に基づき、図1~図3を参照しつつ説明する。
本開示の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態では、渋滞時レベル3が実行されていた場合の再始動制御が、第一実施形態と異なっている。以下、第二実施形態における再始動制御及び走行再開情報の提示の詳細を、図9~図11に基づき、図1~図3を参照しつつ説明する。
図9に示すように、自動運転ECU50bは、渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが停止した場合、停止理由が緊急回避制御の作動であっても、渋滞によって停止したときと同様に、渋滞時レベル3の作動を継続させる。故に、渋滞区間を走行中に他車両の割り込みによって緊急回避制御が作動した場合でも、自動運転ECU50bは、通常の渋滞中での停止と同様に、ドライバによる再発進トリガの入力を必要とせずに、自車両Amを自動で再発進させる。
加えて自動運転ECU50bは、渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが渋滞により停止した場合、停止後の経過時間に関わらず、自車両Amの再発進に再発進トリガの入力を必要としない。故に、自動運転ECU50bは、自車両Amの停止状態が長く(例えば、30秒を超えて)継続した場合でも、再発進した前方車両を追従するように自車両Amを自動で再発進させる。
以上の再始動制御に対応し、提示制御部88は、提示制御部88は、渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが停止した場合、渋滞時レベル3の作動継続によって自動再発進が実施されることを、走行再開情報として報知する。この場合、自動再発進を報知するアイコン又は文字メッセージ等が、メータディスプレイ21又はHUD23によって表示される。加えて、緊急回避制御によって自車両Amが停止した場合、自動再発進を報知する音声メッセージ等が、オーディオ装置24によって再生される。
さらに、停止理由が緊急回避制御の作動である場合、提示制御部88は、情報取得部81にて把握される行動情報に基づき、自動再発進の実施を示す走行再開情報の報知を省略する。詳記すると、ドライバが周辺監視を実施していない場合、提示制御部88は、走行再開情報を報知する。この走行再開情報には、周辺監視を促す通知が含まれていてもよい。対して、ドライバが周辺監視を実施している場合、実施中の周辺監視を報知によって妨げないように、提示制御部88は、走行再開情報の報知を省略する。但し、停止後の経過時間が所定時間(例えば、30秒)を超えた場合、提示制御部88は、ドライバが周辺監視を実施していても、走行再開情報の報知を実施してよい。
加えて提示制御部88は、走行再開情報の報知を、自車両Amの停止前に開始できる。詳記すると、情報連携部82は、制御ステータス情報に基づき、自車両Amの停止だけでなく、自車両Amの停止予測も把握できる。提示制御部88は、情報連携部82によって自車両Amの停止予測が把握されると、自車両Amが停止していなくても、走行再開情報の報知を開始する。提示制御部88は、自車両Amが停止するよりも先に、ドライバによる再発進トリガの入力が不要であり、自動で再発進が行われることを、ドライバに通知できる。
次に、第二実施形態の発進制御処理及び報知制御処理の各詳細を、図10及び図11に基づき、図1~図3及び図9を参照しつつ、以下説明する。
図10に示す発進制御処理のS51~S53,S57の各処理は、第一実施形態のS11~S13,S22(図5参照)と実質的に同一である。自動運転ECU50bは、渋滞時レベル3が実行中であると判定した場合(S53:YES)、再発進トリガの入力を不要な状態に設定する(S54)。自動運転ECU50bは、自車両Amの発進条件の成立に基づき(S55:YES)、渋滞時レベル3の自律走行制御を継続しつつ、自車両Amを自動で再発進させる(S56)。
図11に示す報知制御処理のS201では、自動運転システム50にて実行される走行制御の制御状態が把握される。S202では、自車両Amの停止に加えて、自車両Amの停止予測が把握される。S202にて、自車両Amの停止又は停止予測が把握された場合、S203にて、今回の停止理由がさらに把握される。
S204では、情報連携部82が、渋滞時レベル3が実行中か否かを判定する。S204にて、渋滞時レベル3が実行中であると判定された場合、提示制御部88は、S208にて、渋滞時レベル3に対応した走行再開情報の報知を行う。この場合、渋滞時レベル3の継続による自動再発進の実施予定がドライバに通知される。但し、緊急回避制御による停止であり、かつ、ドライバが周辺監視を実施している場合には、自動再発進の実施予定を示す通知は中止される。
S205では、今回の停止理由が判別される。S205にて、緊急回避制御による停止と判定した場合、提示制御部88は、S207にて、手動運転による走行の再開をドライバに要求する。一方、S205にて、渋滞中での通常停止であると判定した場合、S206にて、情報連携部82が、エリアレベル3が実行中であったか否かを判定する。
S206にて、エリアレベル3が実行中であったと判定された場合、提示制御部88は、S209にて、エリアレベル3に対応した走行再開情報の報知を行う。この場合、手動運転による走行の再開がドライバに要請される。一方、S206にて、エリアレベル3ではなく、運転支援制御が実行中であったと判定された場合、提示制御部88は、S210にて、運転支援制御に対応した走行再開情報の報知を行う。この場合、ACC機能による自動再発進が実施されること、又はACC機能による走行再開に再発進トリガが必要なことが、走行再開情報として報知される。
ここまで説明した第二実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、ドライバは、自動運転システム50の制御によって停止した後の行動を、走行再開情報によって知ることができる。したがって、周辺監視義務のない自動運転の利便性が確保可能となる。
加えて第二実施形態では、渋滞時レベル3の実行中に自車両Amが停止した場合、停止理由が緊急回避制御の作動か否かに関わらず、渋滞時レベル3による自動での走行再開予定がドライバに通知される。こうした再始動制御の簡素化によれば、ドライバは、自律走行制御による自動運転を安心して利用できる。
また第二実施形態では、自車両Amが停止すると予想された場合、自車両Amの停止よりも早く、走行再開情報が報知される。故に、ドライバは、自車両Amの停止後にとるべき行動を早期に把握できる。その結果、自律走行制御が解除されるシーンでは、自車周囲の状況確認の時間が確保容易になるため、自動運転の利便性が損なわれ難くなる。
さらに第二実施形態では、渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが渋滞により停止した場合、停止後の経過時間が所定時間を超えても、自車両Amの再発進にドライバによる入力は不要とされる。以上によれば、自車両Amの停止後において、自車周囲の状況を把握するようなドライバ行動も不要となるため、ドライバが何をすればよいか分からなくなる事態も、実質的に生じない。したがって、周辺監視義務のない自動運転の利便性が確保可能となる。
尚、第二実施形態では、運転支援ECU50aが「第一走行制御部」に相当し、行動判断部63が「走行制御部」及び「第二走行制御部」に相当し、情報取得部81が「監視把握部」に相当する。
(第三実施形態)
本開示の第三実施形態は、第一実施形態の別の変形例である。第三実施形態では、渋滞時レベル3及びエリアレベル3が実行されていた場合の再始動制御が、第一実施形態と異なっている。
本開示の第三実施形態は、第一実施形態の別の変形例である。第三実施形態では、渋滞時レベル3及びエリアレベル3が実行されていた場合の再始動制御が、第一実施形態と異なっている。
図12に示すように、自動運転ECU50bは、渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが渋滞により停止した場合、第二実施形態と同様に、停止後の経過時間に関わらず、自車両Amの再発進に再発進トリガの入力を必要としない。故に、停止後の経過時間が所定時間を超えた場合でも、自動運転ECU50bは、渋滞時レベル3の作動を継続し、自車両Amを自動で再発進させる。
自動運転ECU50bは、エリアレベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが渋滞により停止した場合、運転支援ECU50a(又は自動運転ECU50b)による運転支援制御に移行させる。運転支援ECU50aは、停止後の経過時間に関わらず、自車両Amの再発進に再発進トリガの入力を必要とする。運転支援ECU50aは、自車周囲の状況を確認したドライバによる再発進トリガの入力に基づき、ACCの機能による走行を開始する。
以上の再始動制御に対応し、提示制御部88は、渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが停止した場合、走行再開情報の報知を省略する。故に、渋滞によって停止した後、所定時間が経過した場合でも、走行再開情報の報知は実施されない。一方、エリアレベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが停止した場合、提示制御部88は、再発進トリガの入力を示唆又は促す報知を実施する。
ここまで説明した第三実施形態でも、第一実施形態と同様に、ドライバは、自動運転システム50の制御によって停止した後の行動を、走行再開情報によって知ることができる。加えて第三実施形態では、第二実施形態と同様に、渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが渋滞により停止した場合、停止後の経過時間に関わらず、自車両Amの再発進にドライバによる入力は不要とされる。以上により、第三実施形態でも、周辺監視義務のない自動運転の利便性が確保可能となる。
加えて第三実施形態では、運転支援制御によって走行する自車両Amが渋滞により停止した場合、停止からの所定時間の経過に基づき、自車両Amを再発進させるためのドライバ入力として、再発進トリガの入力が要請される。一方で、渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが渋滞により停止した場合、走行再開情報の報知が省略され、再発進トリガの入力要請も中止される。以上によれば、渋滞時レベル3の実行中に渋滞で停止した場合であれば、ドライバは、セカンドタスクを継続してもよくなる。したがって、周辺監視義務のない自動運転の利便性がいっそう向上する。
(第四実施形態)
本開示の第四実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。第四実施形態では、渋滞中での停止後の経過時間と比較される閾値時間として、上記の所定時間(以下、半自動移行時間)とは別に、継続制限時間が設定されている。以下、第四実施形態における再始動制御及び当該制御に関連する情報提示の詳細を、図13~図17に基づき、図1~図3,図5及び図8を参照しつつ説明する。尚、図13に示す表では、緊急回避制御によって停止するシーンでの制御に関する記載が省略されている。緊急回避制御によって停止するシーンにおける第四実施形態の制御は、第一実施形態の制御(図4参照)と実質的に同じである。
本開示の第四実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。第四実施形態では、渋滞中での停止後の経過時間と比較される閾値時間として、上記の所定時間(以下、半自動移行時間)とは別に、継続制限時間が設定されている。以下、第四実施形態における再始動制御及び当該制御に関連する情報提示の詳細を、図13~図17に基づき、図1~図3,図5及び図8を参照しつつ説明する。尚、図13に示す表では、緊急回避制御によって停止するシーンでの制御に関する記載が省略されている。緊急回避制御によって停止するシーンにおける第四実施形態の制御は、第一実施形態の制御(図4参照)と実質的に同じである。
<運転支援制御下で渋滞によって停止するシーン>
自動運転レベル2以下の運転支援制御(ACC機能)によって走行する自車両Amが渋滞中にて停止した場合、運転支援ECU50aは、停止後の経過時間が継続制限時間を超えたか否かを判定する。継続制限時間は、半自動移行時間よりも長い時間(例えば、60秒程度)に設定されている。
自動運転レベル2以下の運転支援制御(ACC機能)によって走行する自車両Amが渋滞中にて停止した場合、運転支援ECU50aは、停止後の経過時間が継続制限時間を超えたか否かを判定する。継続制限時間は、半自動移行時間よりも長い時間(例えば、60秒程度)に設定されている。
停止後の経過時間が半自動移行時間を経過し、かつ、継続制限時間の経過以前である場合、運転支援ECU50aは、第一実施形態と同様に、ドライバによる再発進トリガの入力に基づき、自車両Amを再発進させ、追従走行を再開する。一方、停止後の経過時間が継続制限時間を超える場合、運転支援ECU50aは、運転支援制御を解除する。運転支援制御の解除状態は、少なくとも再発進トリガの入力による再発進が実施されない状態である。第四実施形態では、運転支援制御の解除により、自車両Amの走行制御状態は、手動運転の状態に移行する。その結果、自車両Amの再発進には、再発進トリガとは異なる通常のアクセル操作が必要となる。
以上の運転支援制御の解除処理に対応し、提示制御部88は、停止後の経過時間が継続制限時間を超える以前に、運転支援制御の終了(解除)を予告する(図16 S467参照)。運転支援制御の終了予告は、例えば継続制限時間の数秒~10秒前に開始される。運転支援制御の終了予告は、運転支援制御が渋滞中での停止継続によって終了されることを予告する報知である。運転支援制御の終了予告では、「まもなく手動運転に移行します」等のメッセージが、メータディスプレイ21及びHUD23に表示される。さらに、停止後の経過時間が継続制限時間を超えた場合、提示制御部88は、メータディスプレイ21及びHUD23を用いて、自車両Amの制御状態が手動運転に移行したことを報知する。
<自律走行制御下で渋滞によって停止するシーン>
渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが渋滞中にて停止した場合、環境認識部62は、停止後の経過時間が継続制限時間を超えたか否かを判定する。自律走行制御に対し設定される継続制限時間は、運転支援制御に対し設定される継続制限時間と同じであってよく、例えば60秒程度に設定されている。
渋滞時レベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが渋滞中にて停止した場合、環境認識部62は、停止後の経過時間が継続制限時間を超えたか否かを判定する。自律走行制御に対し設定される継続制限時間は、運転支援制御に対し設定される継続制限時間と同じであってよく、例えば60秒程度に設定されている。
停止後の経過時間が継続制限時間の経過以前である場合、自動運転ECU50bは、第一実施形態と同様に、ドライバによる再発進トリガの入力に基づき、自車両Amを再発進させ、渋滞時レベル3による追従走行を再開する。一方、停止後の経過時間が継続制限時間を超える場合、自動運転ECU50bは、自律走行制御を待機状態に移行させる。自律走行制御の待機状態は、少なくともドライバによる周辺監視が走行の再開に必要となっている状態であり、ドライバの指示に基づく発進許可を待っている中断状態である。自律走行制御の待機状態では、例えば自車周囲の走行環境認識は、継続されている。第四実施形態では、自律走行制御が待機状態に移行すると、自車両Amは、自動運転ECU50b又は運転支援ECU50aによる運転支援制御(ACC機能)によって停止保持される。ドライバは、周辺監視を行ったうえで、再発進トリガを入力することにより、自車両Amを再発進させ、渋滞時レベル3による追従走行を再開させることができる。
以上の自律走行制御の待機移行処理に対応し、提示制御部88は、停止後の経過時間が継続制限時間を超える以前に、自律走行制御の終了(待機移行)を予告する(図17 S497参照)。自律走行制御の終了予告は、運転支援制御の終了予告と同様に、継続制限時間の数秒~10秒前に開始される。自律走行制御の終了予告は、セカンドタスクの終了をドライバに要請する報知となるため、運転支援制御の終了予告よりも報知強度が高く設定される。具体的に、自律走行制御の終了予告では、「まもなく自動運転が終了になります」等のメッセージが、運転支援制御の終了予告よりも強調された様態で、メータディスプレイ21及びHUD23に表示される。またCID22にセカンドタスクに関連するコンテンツが表示されている場合、自律走行制御の終了を予告するメッセージが、表示中のコンテンツの視認を妨げるかたちで提示されてもよい。さらに、自律走行制御の終了を予告する音声メッセージがオーディオ装置24によって再生されてもよい。そして、停止後の経過時間が継続制限時間を超えた場合、提示制御部88は、メータディスプレイ21及びHUD23を用いて、自車周囲の確認が必要なこと及び再発進トリガの入力が必要なことを、ドライバに報知する。
尚、第四実施形態でも、エリアレベル3の自律走行制御によって走行する自車両Amが渋滞中にて停止した場合、自動運転ECU50bは、エリアレベル3の作動を停止させ、自車両Amの走行制御状態を手動運転に切り替える。即ち、エリアレベル3で走行していた場合、停止後の経過時間と半自動移行時間及び継続制限時間との比較は、省略されてよい。
運転支援ECU50a及び自動運転ECU50bは、半自動移行時間と同様に、自車両Amの走行する道路種別に応じて継続制限時間を変更できる。一例として、自車両Amが高速道路及び自動車専用道路を走行している場合、継続制限時間は、上述の60秒程度に設定される。一方、自車両Amが一般道を走行している場合、継続制限時間は、高速道路等を走行している場合よりも長い時間、具体的には、数分~10分程度に設定される。さらに、自律走行制御に対し設定される継続制限時間は、運転支援制御に対し設定される継続制限時間と異なっていてもよい。具体的に、自律走行制御に紐づく継続制限時間は、運転支援制御に紐づく継続制限時間よりも長い時間とされてもよく、又は運転支援制御に紐づく継続制限時間よりも短い時間とされてもよい。
次に、ここまで説明した再始動制御を実現する発進制御処理及びレベル3復帰処理と、当該制御に関連した報知を実施する報知実行処理の各詳細を、図5,図14~図17に基づき、図1~図3及び図8を参照しつつ、以下説明する。
図5及び図14に示す発進制御処理において、S11~S18(図5参照)の各処理は、第一実施形態と実質的に同一である。渋滞による停止後の経過時間が半自動移行時間を超え(S16:YES)、再発進のための再発進トリガが必要な状態に設定された後、環境認識部62が、S19にて自車両Amの発進条件が成立したか否かを判定する。S19にて、自車両Amの発進条件が成立していないと判定した場合、S421に進む。
一方、S19にて、発進条件が成立したと判定した場合、S20に進み、情報連携部61又は行動判断部63が、再発進トリガとなるドライバ操作の有無を判定する。S20にて、再発進トリガとなるドライバ操作が入力されたと判定した場合、S21に進み、渋滞時レベル3の自律走行制御を継続しつつ、自車両Amを再発進させる。対して、再発進トリガとなるドライバ操作が入力されていないと判定した場合、S20からS421に進む。
S421では、環境認識部62が、停止後の経過時間が継続制限時間を超えるか否かを判定する。S421にて、継続制限時間の経過前であると判定した場合、S19に戻る。一方、S421にて、継続制限時間の経過後であると判定した場合、S422にてレベル3復帰処理(図15参照)が開始される。そして、S423にて、行動判断部63が、自車両Amの走行制御状態を自律走行制御の待機状態に移行させる。
図15に示すレベル3復帰処理のS431では、情報連携部61又は行動判断部63が、再発進トリガとなるドライバ操作の有無を判定する。S431にて把握される再発進トリガは、半自動再発進を実施させるドライバ操作、具体的には、レジュームボタン又はセットボタン等へのブッシュ操作、或いはアクセルペダルを一時的に踏む操作等であってよい。加えてS431では、ドライバによる周辺監視が実施されたか否かが、例えばドライバ監視装置の情報に基づき、さらに判定されてもよい。
S431にて、再発進トリガとなるドライバ操作が把握されたと判定した場合、S432にて、行動判断部63が、渋滞時レベル3への復帰処理を開始する。以上により、行動判断部63は、自律走行制御の待機状態を終了させ、自律走行制御の作動を再開させる。その結果、渋滞時レベル3による追従走行が再開される。
一方、S431にて、再発進トリガとなるドライバ操作が把握されていないと判定した場合、S433に進む。S433では、行動判断部63が、終了条件の成立可否を判定する。例えば、渋滞による停止後に継続制限時間よりもさらに長い時間(例えば、15分以上)が経過した場合、又は追従対象となる前方車両が検知できなくなった場合、行動判断部63は、終了条件の成立を判定する。S433にて、終了条件が成立してないと判定した場合、S431に戻る。対して、S433にて、終了条件が成立したと判定した場合、S434に進む。S434では、行動判断部63が、待機状態とされていた渋滞時レベル3の自律走行制御を終了させる。その結果、自車両Amは、手動運転の状態に移行する。
図16及び図17に示す各報知実行処理は、報知制御処理(図8参照)のサブ処理として、HCU100及び運転支援ECU50aの連携により実施される。詳記すると、図16に示す報知実行処理は、報知制御処理にて、レベル2の運転支援制御に対応した情報提示の実施(S106参照)が決定されたことに基づき開始される。同様に、図17に示す報知実行処理は、報知制御処理にて、渋滞時レベル3に対応した情報提示の実施(S109参照)が決定されたこと基づき開始される。各報知実行処理は、運転支援ECU50a又は自動運転ECU50b(情報連携部61)が主体となって実施されてもよく、或いはHCU100の提示制御部88が主体となって実施されてもよい。
図16に示す報知実行処理のS461では、渋滞による停止後の経過時間が半自動移行時間を超えたか否かを判定する。S461にて、半自動移行時間の経過前であると判定した場合、S462に進む。S462では、発進条件が成立したか否かを判定する。S462にて、発進条件が成立していないと判定した場合、S461に戻る。一方、S462にて、発進条件が成立したと判定した場合、S463に進む。S463では、ACC機能による自動再発進の実施が走行再開情報として報知される。
S461にて、半自動移行時間の経過後であると判定した場合、S464に進む。S464では、継続制限時間の経過が間近となっているか否か、言い替えれば、継続制限時間まで数秒~10秒前のタイミングか否かを判定する。S464にて、継続制限時間の経過まで余裕があると判定した場合、S465に進む。S465では、S462と同様に、発進条件が成立したか否かを判定する。S465にて、発進条件が成立していないと判定した場合、S464に戻る。一方、S465にて、発進条件が成立したと判定した場合、S466に進む。S466では、ACC機能による走行再開のために再発進トリガの入力が必要なことを示唆する報知が実施される。
S464にて、継続制限時間まで数秒~10秒前のタイミングとなっており、停止後の経過時間が継続制限時間に近づいていると判定した場合、S467に進む。S467では、運転支援制御の終了が予告される。上述したように、運転支援制御の終了予告の報知強度は、自律走行制御の終了予告(図17 S497参照)の報知強度よりも弱く設定されている(図13参照)。
図17に示す報知実行処理のS491では、渋滞による停止後の経過時間が半自動移行時間を超えたか否かを判定する。S491にて、半自動移行時間の経過前であると判定した場合、S492にて、発進条件が成立したか否かを判定する。S492にて、発進条件が成立していないと判定した場合、S491に戻る。対して、発進条件が成立したと判定した場合、自動再発進に関連する報知を省略し(S493)、報知実行処理を終了する。
S491にて、半自動移行時間の経過後であると判定した場合、S494に進む。S494では、継続制限時間の経過が間近となっているか否かを判定し、継続制限時間の経過まで余裕があると判定した場合、S495に進む。S495では、発進条件の成立可否を判定し、発進条件が成立していないと判定した場合、S494に戻る。一方、S495にて、発進条件が成立したと判定した場合、S496にて、再発進トリガの入力が必要なことを示唆する報知が実施される。
S494にて、渋滞による停止後の経過時間が継続制限時間に近づいていると判定した場合、S497に進む。S497では、渋滞時レベル3による自律走行制御の終了が予告される。こうした終了予告は、セカンドタスクの終了予告を兼ねた報知となる。上述したように、自律走行制御の終了予告の報知強度は、運転支援制御の終了予告の報知強度よりも強く設定されている(図13参照)。
ここまで説明した第四実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、自動運転の利便性が確保可能となる。詳記すると、第四実施形態では、渋滞による停止後の経過時間が継続制限時間を超える場合、自律走行制御は、待機状態に移行する。故に、ドライバによる複雑な操作を必要とせずに、自律走行制御による自車両Amの走行が再開可能となる。その結果、停止後にドライバが何をすればわからなくなる事態は回避され得る。したがって、周辺監視義務のない自動運転の利便性が確保可能となる。
加えて第四実施形態では、待機状態への移行後、ドライバによる特定の再発進トリガの入力が把握された場合、行動判断部63は、待機状態を終了させ、自律走行制御の作動を再開させる。こうした再発進トリガの設定によれば、ドライバは、自律走行制御による自車両Amの走行を容易に再開させることができる。したがって、自動運転の利便性は、いっそう確保され得る。
また第四実施形態では、渋滞による停止後の経過時間が継続制限時間を超える以前に、自律走行制御の終了を予告する報知が実施される。故に、ドライバは、セカンドタスクを実施中であり、運転に意識が向いていない状態であったといしても、自律走行制御の待機状態への移行に余裕を持って対応できる。
さらに第四実施形態では、自律走行制御の終了を予告する報知は、ドライバに周辺監視義務のある運転支援制御の終了を予告する報知よりも強調される。故に、自律走行制御の実行中では運転支援制御の実行中よりも、ドライバの意識が運転から離れ易くても、継続制限時間が経過するまでに、ドライバの意識を運転に向けさせることが可能になる。以上によれば、ドライバは、自律走行制御の待機状態への移行に迅速に対応し得る。したがって、自動運転の利便性がいっそう確保され得る。
尚、第四実施形態では、情報連携部61が「報知制御部」に相当し、再発進トリガとして把握されるS431の特定のドライバ操作が「再開操作」に相当する。
(第五実施形態)
本開示の第五実施形態は、第四実施形態の変形例である。第五実施形態では、渋滞による停止後の経過時間が継続制限時間を超えた場合、自律走行制御が解除される。以下、第五実施形態の発進制御処理及びレベル3復帰処理の詳細を、図5,図18及び図19に基づき、図1~図3を参照しつつ説明する。
本開示の第五実施形態は、第四実施形態の変形例である。第五実施形態では、渋滞による停止後の経過時間が継続制限時間を超えた場合、自律走行制御が解除される。以下、第五実施形態の発進制御処理及びレベル3復帰処理の詳細を、図5,図18及び図19に基づき、図1~図3を参照しつつ説明する。
図5及び図18に示す発進制御処理において、S11~S18(図5参照)及びS19,S20の各処理は、第一実施形態及び第四実施形態と実質的に同一である。S19にて、自車両Amの発進条件が成立していないと判定した場合、又はS20にて、再発進トリガとなるドライバ操作が入力されていないと判定した場合、S521にて、環境認識部62が、渋滞による停止後の経過時間と継続制限時間とを比較する。
S521にて、継続制限時間の経過後であると判定した場合、行動判断部63が、自律走行制御を解除する。自律走行制御の解除状態は、レベル3復帰処理(図19参照)を実施させたうえで、自律走行制御が終了された状態である。自律走行制御が解除(終了)された状態では、例えば自車周囲の環境認識等の処理が停止されている。S521にて、停止後の経過時間が継続制限時間を超えたと判定した場合、S522にて、レベル3復帰処理が開始される。さらに、S523にて、渋滞時レベル3の自動走行制御が終了される。その結果、自車両Amの走行制御状態は、手動運転の状態に移行する。尚、レベル3復帰処理は、自動走行制御を終了させる処理の後に実施されてもよい。
図19に示すレベル3復帰処理のS531では、再発進トリガとなるドライバ操作の有無を判定する。S531にて、再発進トリガの入力が把握されていない場合、S533にて、終了条件の成立可否を判定する。S533にて、終了条件が成立したと判定した場合、自動運転ECU50bは、レベル3復帰処理を終了させる。
一方、S531にて、再発進トリガの入力が把握された場合、S532にて、行動判断部63が、渋滞時レベル3への復帰処理を開始する。行動判断部63は、自車両Amの走行制御状態を、手動運転の状態から、運転支援制御の状態を経由させずに、自律走行制御の状態に復帰させる。その結果、渋滞時レベル3による追従走行が再開される。
ここまで説明した第五実施形態でも、第四実施形態と同様の効果を奏する。詳記すると、第五実施形態では、渋滞による停止後の経過時間が継続制限時間を超える場合、自律走行制御は、ドライバによる特定の再発進トリガの入力によって自律走行制御への復帰が可能な解除状態とされる。故に、ドライバによる複雑な操作を必要とせずに、自律走行制御による自車両Amの走行が再開可能となる。その結果、停止後にドライバが何をすればわからなくなる事態は回避され得る。
以上のように、第五実施形態では、継続制限時間を超えた場合の自動運転ECU50bによる処理が第四実施形態とは異なるものの、ドライバは、周辺監視の実施と再発進トリガの入力とによって、渋滞時レベル3による走行を再開させることができる。したがって、周辺監視義務のない自動運転の利便性が確保可能となる。
(第六実施形態)
本開示の第六実施形態は、第二実施形態の別の変形例である。第六実施形態では、自律走行制御の制御モードを切り替える自動運転ECU50bの機能が省略されている。自動運転ECU50bは、制御モードの切り替えを行うことなく、レベル3の自動運転機能の使用が許可された高速道路及び一般道において、自律走行制御による自律走行を可能にする。加えて第六実施形態では、自律走行制御によって走行する自車両Amが停止した場合に、自車両Amの再始動制御及び走行再開情報の報知に、ドライバによる周辺監視の実施の有無を示す行動情報が用いられる。以下、第六実施形態における再始動制御及び当該制御に関連する情報提示の詳細を、図20~図24に基づき、図1~図3を参照しつつ説明する。
本開示の第六実施形態は、第二実施形態の別の変形例である。第六実施形態では、自律走行制御の制御モードを切り替える自動運転ECU50bの機能が省略されている。自動運転ECU50bは、制御モードの切り替えを行うことなく、レベル3の自動運転機能の使用が許可された高速道路及び一般道において、自律走行制御による自律走行を可能にする。加えて第六実施形態では、自律走行制御によって走行する自車両Amが停止した場合に、自車両Amの再始動制御及び走行再開情報の報知に、ドライバによる周辺監視の実施の有無を示す行動情報が用いられる。以下、第六実施形態における再始動制御及び当該制御に関連する情報提示の詳細を、図20~図24に基づき、図1~図3を参照しつつ説明する。
自動運転ECU50bは、他車両の急な割り込み等、自車周囲に発生したリスク物標に起因して自車両Amが緊急回避のために停止(以下、緊急停車)した場合に、自車両Amに生じた減速方向の加速度(以下、減速G)の大きさを把握する。減速Gを示す加速度情報は、自車両Amに搭載された加速度センサ又はIMU(inertial Measurement Unit)等によって計測され、自動運転ECU50b及びHCU100等に提供される。自動運転ECU50bは、環境認識部62にて加速度情報を取得し、自車両Amが停止する場合に減速Gの大きさを把握する。
自動運転ECU50bは、減速Gが所定値以上か否かに応じて、行動判断部63による再始動制御の内容を変更する。所定値は、緊急回避制御部78が自動緊急ブレーキを作動させた場合に生じさせる減速Gを基準に決定される。一例として、所定値は、1Gに設定される。所定値は、緊急停車に際して発生した減速Gの最大値と比較される。マイナス方向の加速度である減速Gの最大値の絶対値が1G以上の場合、行動判断部63は、高Gの緊急回避制御によって停止したと判断する。この場合、行動判断部63は、情報連携部61にて把握される行動情報に基づき、ドライバが周辺監視を実施していることを条件に、自律走行制御による自車両Amの走行再開を許可する。
一方、減速Gの最大値が1Gを超えない場合、行動判断部63は、低Gの緊急回避制御によって停止したと判断する。この場合、行動判断部63は、渋滞中等にて前方車両に追従して停止した場合と同様の再始動制御を実施し、ドライバが周辺監視を実施しているか否かに関わらず、自律走行制御による自車両Amの走行再開を許可する。
ここで、緊急回避制御部78が自動緊急ブレーキを作動させた場合、減速Gが所定値以上となる高Gの緊急回避制御による停止と判定されてよい。こうした形態では、緊急回避制御部78による自動緊急ブレーキの作動がなく、通常の減速制御によって自車両Amを停止させた場合、行動判断部63は、低Gの緊急回避制御による停止と判定する。尚、減速Gが所定値と同一となる場合は、上述のように高Gの緊急回避制御とされてもよく、又は低Gの緊急回避制御に振り分けられてもよい。
HCU100は、上述した自動運転ECU50bの再始動制御に対応し、減速Gが所定値を超えるか否か、及びドライバが周辺監視を実施しているか否かに応じて、走行再開情報を報知する情報提示の制御内容を変更する。詳記すると、情報連携部82は、自動運転ECU50bから提供される制御ステータス情報に基づき、自車両Amが停止した場合の減速Gの大きさを把握し、今回の自車両Amの停止が高Gの緊急回避制御による停止か否かを判定する。
提示制御部88は、減速Gが上記の所定値(以下、報知閾値)を超えており、今回の緊急停車が高Gの緊急回避制御による停止である場合、自律走行制御による自動再発進の実施を走行再開情報として報知する。自動再発進後も自律走行制御が継続される場合、走行再開情報として報知には、ハンズオン報知は含まれない。ハンズオン報知は、例えばハンズオンの運転支援制御以下に自動運転レベルが移行する場合に実施され、ステアリングホイール(ステアリング部)の把持をドライバに要請する。ハンズオン報知では、ステアリングホイールを模ったアイコンを含むコンテンツが表示デバイスに表示される。
一方、今回の自車両Amの停止が低Gの緊急回避制御による停止である場合、又は渋滞中での停止である場合、提示制御部88は、停止後の経過時間が所定時間(以下、報知開始時間)を超えないうちは走行再開情報の報知を省略する。報知開始時間は、第一実施形態の所定時間及び第四実施形態の半自動移行時間と同様に30秒程度に設定される。そして、停止後の経過時間が報知開始時間を超えると、提示制御部88は、自律走行制御による自動再発進の実施を走行再開情報として報知する。但し、ドライバによって周辺監視が実施されている場合、停止後の経過時間が報知開始時間を超えていても、走行再開情報の報知は省略されてよい。
次に、ここまで説明した再始動制御を実現する発進制御処理と、発進制御処理に関連した報知を実施する報知制御処理及び報知実行処理の各詳細を、図21~図24に基づき、図1~図3及び図20を参照しつつ、以下説明する。
図21に示す発進制御処理のS61にて、環境認識部62は、自律走行制御によって走行する自車両Amの停止を判定すると、S62にて、停止に際して発生した減速Gの大きさを把握する。環境認識部62は、S63にて、停止後の経過時間が継続制限時間を超えたか否かを判定する。継続制限時間は、60秒程度に設定されてもよく、又は数分~10分程度に設定されてもよい。停止後の経過時間が継続制限時間を超えた場合、S68に進み、実行中の自律走行制御(自動運転)を終了させる。
一方、S63にて、停止後の経過時間が継続制限時間を超えていないと判定した場合、環境認識部62は、S64にて、自車両Amの発進条件が成立したか否かを判定する。S64にて、発進条件が成立していないと判定された場合、S63に戻り、発進条件の成立が待機される。対して、S64にて、発進条件が成立したと判定した場合、環境認識部62は、S65にて、今回の自車両Amの停止が高Gの緊急回避制御による停止であるか否かを判定する。
S65にて、今回の自車両Amの停止が高Gの緊急回避制御による停止であると判定された場合、情報連携部61は、S66にて、行動情報に基づきドライバによる周辺監視の実施の有無を把握する。S66にて、周辺監視が実施されていないと判定された場合、S63に戻り、ドライバによる周辺監視の開始が待機される。対して、S65にて、今回の自車両Amの停止が高Gの緊急回避制御による停止でないと判定された場合、S66の判定はスキップされる。そして、行動判断部63は、S67にて、レベル3の自律走行制御を継続しつつ、自車両Amを自動で再発進させる。
図21に示す報知制御処理のS601にて、自動運転システム50の実行する走行制御の制御状態が情報連携部82によって把握されると、S602では、情報取得部81又は情報連携部82により自車両Amの停止が待機される。S602にて、自車両Amの停止が判定されると、情報連携部82は、S603にて、自車両Amに生じた減速Gの大きさを把握する。さらに、情報連携部82は、S604にて、レベル3の自律走行制御が実行中であったか否かを判定する。
情報連携部82は、レベル2以下の運転支援制御が実行中であった場合、S605にて、今回の自車両Amの停止が高Gの緊急回避制御による停止であるか否かを判定する。低Gの緊急回避制御による停止、又は渋滞中等での前方車両に追従した通常の停止である場合、提示制御部88は、S606にて、レベル2の運転支援制御に対応した走行再開情報の報知(図16参照)を実施する。対して、高Gの緊急回避制御による停止である場合、提示制御部88は、S607にて、手動運転による走行の再開をドライバに要求する行動提示を、走行再開情報として報知する。
情報連携部82は、レベル3の自律走行制御が実行中であった場合でも、S608にて、今回の自車両Amの停止が高Gの緊急回避制御による停止であるか否かを判定する。低Gの緊急回避制御による停止、又は渋滞中等での前方車両に追従した通常の停止である場合、提示制御部88は、S609にて、低Gの緊急回避制御による停止又は渋滞中の停止用に準備された報知実行処理(図23参照)を開始する。これにより、通常の停車制御に対応した走行再開情報の報知が実施される。
S609にて実施される報知実行処理のS621では、停止後の経過時間が報知開始時間を超えたか否かを判定する。S621にて、報知開始時間の経過前であると判定した場合、S622にて、発進条件が成立したか否かを判定する。S622にて、発進条件が成立していないと判定した場合、S621に戻る。対して、発進条件が成立したと判定した場合、自動再発進に関連する報知を省略し(S623)、報知実行処理を終了する。こうした処理により、報知開始時間が経過するまで、自動再発進の報知の実施は保留される。
一方、S621にて、報知開始時間の経過後であると判定した場合、S624にて、継続制限時間の経過が間近となっているか否かを判定する。S624にて、経過時間が継続制限時間に近づいていると判定した場合、S628にて、レベル3自動運転の終了を予告する。対して、S624にて、継続制限時間の経過まで余裕があると判定した場合、S625にて、S622と同様に発進条件の成立可否を判定する。発進条件が成立していると判定した場合、S626にて、ドライバによる周辺監視の実施の有無を判定する。ドライバが周辺監視を実施している場合、自動再発進に関連する報知は省略される(S623)。一方、ドライバが周辺監視を実施していない場合、S627にて、自律走行制御による自動再発進の実施が走行再開情報として報知される。
対して、今回の自車両Amの停止が高Gの緊急回避制御による停止である場合、提示制御部88は、S610にて、高Gの緊急回避制御による停止用に準備された報知実行処理(図24参照)を開始する。これにより、高Gの緊急停車に対応した走行再開情報の報知が実施される。
S610にて実施される報知実行処理のS631では、継続制限時間の経過が間近となっているか否かを判定する。S631にて、経過時間が継続制限時間に近づいていると判定した場合、S635にて、レベル3自動運転の終了を予告する。対して、S631にて、継続制限時間の経過まで余裕があると判定した場合、S632にて、発進条件の成立可否を判定する。発進条件が成立していると判定した場合、S633にて、ドライバによる周辺監視の実施の有無を判定する。
ここで、高Gの緊急回避制御による停止の場合、発進条件が不成立の場合に加えて、ドライバが周辺監視を実施していない場合でも、自車両Amの自動再発進は、許可されない。故に、ドライバが周辺監視を実施していない場合、S631~S633の処理の繰り返しにより、ドライバによる周辺監視の開始が待機される。そして、S633にて、ドライバが周辺監視を実施していると判定された場合、S634にて、自律走行制御による自動再発進の実施が走行再開情報として報知される。この場合の自動再発進の報知では、上述したようなハンズオン報知は実施されない。
ここまで説明した第六実施形態でも、上記の各実施形態と同様の効果を奏し、自動運転の利便性が確保可能となる。詳記すると、第六実施形態の報知制御処理では、自車両Amに生じた減速Gの大きさが把握される。そして、減速Gが報知閾値を超える場合の報知実行処理(図24参照)では、走行再開情報として自動再発進の実施が報知される。一方、減速Gが報知閾値未満の場合の報知実行処理(図23参照)では、自動再発進の報知が省略される。故に、他車両の割り込み等によって自車両Amが停止した場合でも、ドライバが驚かいない程度の停止であれば、自動再発進の報知が省略され得る。以上によれば、自動再発進の報知が煩わしく感じられ難くなるため、自動運転の利便性が確保可能となる。
加えて第六実施形態では、緊急停車での減速Gが報知閾値を超えても、発進条件が成立し、かつ、ドライバが周辺監視をしている場合、自動運転ECU50bは、自律走行制御を継続したまま自車両Amを再発進させ得る。こうした再始動制御に合わせて、減速Gが報知閾値を超えている場合の自動再発進の報知は、ステアリングホイールの把持をドライバに要請するハンズオン報知を含まない。故に、自律走行制御が継続可能にも関わらず、ドライバがステアリング操作を開始してしまう事態は、発生し難くなる。その結果、自動運転の利便性は、いっそう確保され得る。
また第六実施形態では、情報取得部81にて、ドライバによる周辺監視の実施の有無が把握される。そして、低Gの緊急回避制御等による停車シーンでは、ドライバが周辺監視を実施していない場合に、自動再発進の実施が走行再開情報として報知される。一方、こうした停車シーンであっても、ドライバが周辺監視を実施している場合には、自動再発進の報知は省略される。故に、自動再発進の報知によってドライバによる周辺監視の実施が妨げられる事態は回避され得る。その結果、自動運転の利便性は損なわれ難くなる。
さらに第六実施形態では、自律走行制御による自車両Amの走行再開が予定される場合、停止から報知開始時間が経過するまで自動再発進の報知が中止される。そして、報知開始時間の経過後に、自動再発進の報知が開始される。故に、混雑した交通環境下で自車両Amが発進と停止とを繰り返すシーンにおいて、自動再発進の報知の頻繁な実施が抑制され得る。その結果、自動再発進の報知が煩わしく感じられ難くなるため、自動運転の利便性が確保可能となる。
加えて第六実施形態では、自律走行制御によって走行する自車両Amが緊急回避のための高Gの減速により停止した場合、行動判断部63は、ドライバが周辺監視を実施していることを条件に、自律走行制御による自車両Amの走行を再開させる。このように、周辺監視義務のない自律走行制御が継続できる場合でも、敢えて周辺監視の実施をドライバに要求することにより、ドライバの安心感が醸成され得る。その結果、ドライバに信頼され易い自動運転が実現可能となる。
尚、第六実施形態では、情報連携部61及び情報取得部81が、それぞれ自動運転ECU50b及びHCU100における「監視把握部」に相当する。
(第七実施形態)
図25及び図26に示す本開示の第七実施形態は、第六実施形態の変形例である。第七実施形態では、発進制御処理及び報知制御処理の一部が、第六実施形態と異なっている。以下、第七実施形態における各処理の詳細を説明する。
図25及び図26に示す本開示の第七実施形態は、第六実施形態の変形例である。第七実施形態では、発進制御処理及び報知制御処理の一部が、第六実施形態と異なっている。以下、第七実施形態における各処理の詳細を説明する。
図25に示す発進制御処理において、停止後の経過時間が継続制限時間を超えた場合(S73:YES)に、行動判断部63が後退制御を実施する(S79)。行動判断部63は、後退制御にて、自車両Amが後退可能かどうかを判定する。行動判断部63は、後退が可能と判定した場合、自車両Amを一定距離(例えば、5m程度)だけ後退させる。行動判断部63は、自車周囲の認識結果に応じて後方への移動量を調整可能である。行動判断部63は、後退後に再び前進可能か否かを判定する。行動判断部63は、前進可能と判定した場合、自車両Amを再発進させる。
以上の後退制御を行う場合に、提示制御部88は、特に自車両Amの後方の監視をドライバに促す報知を実施する。加えて、後退後の自車両Amの再発進には、ドライバによる再発進トリガの入力が必要とされてもよい。また、行動判断部63は、後退制御を実施できない場合、第六実施形態と同様に、自動運転を終了させる。
加えて行動判断部63は、高Gでの緊急回避制御によって停止した場合(S75:YES)、所定時間の経過以前であれば(S76:NO)、ドライバによる周辺監視が実施されていなくても、再発進を可能にする。所定時間は、報知開始時間と同様に30秒程度に設定される。尚、第七実施形態の発進制御処理におけるS71~S75,S77,S78は、第六実施形態のS61~S67(図21参照)と実質的に同一である。
図26に示す報知制御処理では、レベル3の自律走行制御中に自車両Amが停止した場合(S704:YES)、高Gの緊急回避制御による停止か否かに関わらず、同一の報知実行処理(S708)が実施される。提示制御部88は、報知開始時間の経過前であれば、走行再開情報の報知を省略する。一方、報知開始時間の経過後、かつ、継続制限時間の経過前では、自動再発進の報知が実施される。尚、第七実施形態の報知制御処理におけるS701~S707は、第六実施形態のS601~S607(図22参照)と実質的に同一である。
ここまで説明した第七実施形態でも、上記第六実施形態と同様の効果を奏し、ドライバが驚かいない程度の停止であれば、自動再発進の報知が省略され得る。その結果、自動再発進の報知が煩わしく感じられ難くなるため、自動運転の利便性が確保可能となる。
また第七実施形態では、停止後の経過時間が継続制限時間を超えた場合に、後退制御が実施される。こうした後退制御によれば、単純な操舵制御だけでは回避できないような自車前方の障害物を、回り込むような走行によって避けることが可能になる。以上によれば、自動運転の利便性がいっそう向上し得る。
(他の実施形態)
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態の変形例1の自動運転システム50は、緊急回避制御によって停止した場合も、前方車両に追従して停止した場合も、同一の再始動制御を実施する。故に、変形例1では、自車両Amの停止理由を把握する処理、及び停止理由に応じて走行再開情報の内容を変更する処理が省略される。
上記実施形態の変形例2の自動運転ECU50bでは、エリアレベル3の自律走行制御が実施されない。自動運転ECU50bは、ADエリア内であり、かつ、自車周囲の渋滞が把握された場合に、上記実施形態の渋滞時レベル3に相当する自律走行制御を実行する。こうした変形例2でも、提示制御部88は、自動運転ECU50bにて実行される再始動制御に対応した内容の走行再開情報を報知する。
上記実施形態における走行再開情報の報知の様態は、適宜変更されてよい。一例として、提示制御部88は、再発進のためのドライバ行動を示す場合にはHUD23を使用し、ドライバ行動が不要な場合にはHUD23を使用しない。また提示制御部88は、走行再開情報の報知に用いるコンテンツの表示色、表示サイズ、表示輝度、並びにアニメーション及び点滅の有無等に違いを持たせることにより、ドライバ行動を要する場合の情報提示を強調することができる。さらに、ドライバ行動を要する場合に、音声メッセージの再生が適宜実施されてもよい。
上記実施形態の所定時間(半自動移行時間)及び継続制限時間は、適宜変更されてよい。上記実施形態の変形例3では、高速道路等を走行している場合の半自動移行時間(例えば、30秒)は、一般道を走行している場合の半自動移行時間(例えば、60秒)よりも短く設定される。また、上記実施形態の変形例4では、高速道路等を走行している場合の継続制限時間(例えば、数分程度)は、一般道を走行している場合の継続制限時間(例えば、60秒程度)よりも長く設定される。
上記第五実施形態の変形例5では、渋滞時レベル3の自律走行制御が解除された場合、走行制御状態は、運転支援制御に移行する。即ち、ACC機能が待機状態となり、自車両Amは、ACC機能によって停止保持されている。こうした変形例5では、停止後の経過時間が継続制限時間を超えた場合、自動運転ECU50bは、ドライバによる再発進トリガの入力に基づき、運転支援制御の状態で自車両Amを発進させる。さらに、自動運転ECU50bは、所定のレベル3移行条件の成立に基づき、運転支援制御から自律走行制御へと移行させる。
上記第五実施形態の変形例6,7では、渋滞時レベル3の自律走行制御が解除された場合、自車両Amは、手動運転の状態となる。変形例6では、継続制限時間の経過後、自車両Amを再発進させる場合、再発進トリガとして、複数のドライバ操作の入力が必要とされる。また、変形例7では、自律走行制御を復帰させる機能が設けられていない。ドライバは、通常の運転操作によって自車両Amを発進させた後、必要に応じて運転支援制御(ACC機能)を起動させる。
上記実施形態の変形例8では、運転支援ECU50a及び自動運転ECU50bの各機能は、一つの自動運転ECUによって提供されている。即ち、変形例8の自動運転ECU50bには、運転支援ECU50aの機能が実装されている。こうした変形例8では、統合された自動運転ECUが「自動運転制御装置」に相当する。さらに、上記実施形態の変形例9では、自動運転ECU50bにHCU100の機能が実装されている。こうした形態では、自動運転ECUが「自動運転制御装置」及び「提示制御装置」に相当する。
さらに、自動運転ECU50b及びHCU100の連携によって本開示による自動運転制御及び提示制御が実施されている場合、これらを含むシステムが「自動運転制御装置」及び「提示制御装置」に相当する。
上記第七実施形態の変形例10では、自動運転ECU50bが渋滞時レベル3とエリアレベル3とを切り替える機能を備えている。自動運転ECU50bは、渋滞時レベル3での走行中に自車両Amが停止した場合、第七実施形態と同様に、減速Gの大きさに関わらず自動再発進を許可する。一方、エリアレベル3での走行中に高Gの緊急回避制御によって自車両Amが停止した場合、自動運転ECU50bは、手動運転に切り替える。またエリアレベル3での走行中に低Gの緊急回避制御によって自車両Amが停止した場合、自動運転ECU50bは、ドライバが周辺監視を実施している場合に限り、自動再発進を許可する。
上記第六,第七実施形態にて、所定値と比較される減速Gの大きさは、最大値に限定されない。例えば、緊急停車に際して発生した減速方向の加速度の平均値又は時間積分値等を所定値と比較し、報知を省略するか否かが切り替えられてもよい。さらに、減速Gの大きさを評価する所定値は、1Gに限定されず適宜変更されてよい。また所定値は、ドライバによって変更可能であってもよい。
上記実施形態にて、運転支援ECU、自動運転ECU及びHCUによって提供されていた各機能は、ソフトウェア及びそれを実行するハードウェア、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの複合的な組合せによっても提供可能である。さらに、こうした機能がハードウェアとしての電子回路によって提供される場合、各機能は、多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によっても提供可能である。
上記実施形態の各処理部は、RAMと結合された演算処理のためのハードウェアである。処理部は、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)等の演算コアを少なくとも一つ含む構成である。処理部は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、NPU(Neural network Processing Unit)及び他の専用機能を備えたIPコア等をさらに含む構成であってよい。こうした処理部は、プリント基板に個別に実装された構成であってもよく、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)及びFPGA等に実装された構成であってもよい。
また、各種プログラム等を記憶する記憶媒体(持続的有形コンピュータ読み取り媒体,non-transitory tangible storage medium)の形態も、適宜変更されてよい。こうした記憶媒体は、回路基板上に設けられた構成に限定されず、メモリカード等の形態で提供され、スロット部に挿入されて、自動運転ECU又はHCU等の制御回路に電気的に接続される構成であってよい。さらに、記憶媒体は、自動運転ECU又はHCUへのプログラムのコピー基となる光学ディスク及びのハードディスクドライブ等であってもよい。
上記の自動運転システム及びHMIシステムを搭載する車両は、一般的な自家用の乗用車に限定されず、レンタカー用の車両、有人タクシー用の車両、ライドシェア用の車両、貨物車両及びバス等であってもよい。また、自動運転システム及びHMIシステムを搭載する車両は、右ハンドル車両であってもよく、又は左ハンドル車両であってもよい。さらに、車両が走行する交通環境は、左側通行を前提とした交通環境であってもよく、右側通行を前提とした交通環境であってもよい。本開示による情報提示制御及び自動運転制御は、それぞれの国及び地域の道路交通法、さらに車両のハンドル位置等に応じて適宜最適化されてよい。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
Am 自車両、11,51,151 処理部、50a 運転支援ECU(第一走行制御部)、50b 自動運転ECU(自動運転制御装置)、61 情報連携部(監視把握部,報知制御部)、62 環境認識部(時間判定部)、63 行動判断部(走行制御部,第二走行制御部)、81 情報取得部(監視把握部)、82 情報連携部(制御把握部)、88 提示制御部(報知制御部)、100 HCU(提示制御装置)
Claims (25)
- 自動運転機能によって走行可能な自車両(Am)において用いられ、前記自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御装置であって、
前記自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御が前記自動運転機能によって実行されているか否かを把握する制御把握部(82)と、
前記自律走行制御によって走行する前記自車両が停止した場合に、前記自車両の走行の再開に関する走行再開情報を報知する報知制御部(88)と、
を備える提示制御装置。 - 前記制御把握部は、前記自車両が停止した場合に前記自車両の停止理由を把握し、
前記報知制御部は、前記停止理由に応じて前記走行再開情報の内容を変更する請求項1に記載の提示制御装置。 - 前記報知制御部は、
自動緊急ブレーキの作動によって前記自車両が停止した場合、手動運転による走行の再開を示す前記走行再開情報を報知し、
渋滞中を走行する前記自車両が前方車両に続いて停止した場合、前記自律走行制御による走行の再開を示す前記走行再開情報を報知する請求項2に記載の提示制御装置。 - 前記自動運転機能は、渋滞中の走行に限定して実施される渋滞限定制御と、特定エリア内に限定して実施されるエリア限定制御と、を少なくとも含む複数のうちで、前記自律走行制御の制御モードを切り替え可能であり、
前記制御把握部は、前記自動運転機能にて実行される前記自律走行制御の前記制御モードを把握し、
前記報知制御部は、
前記渋滞限定制御での走行中に前記自車両が停止した場合、前記渋滞限定制御による走行の再開を示す前記走行再開情報を報知し、
前記エリア限定制御での走行中に前記自車両が停止した場合、手動運転による走行の再開を示す前記走行再開情報を報知する請求項1~3のいずれか一項に記載の提示制御装置。 - 前記制御把握部は、前記自車両が停止する場合、前記自車両に生じた減速方向の加速度の大きさを把握し、
前記報知制御部は、
前記加速度が報知閾値を超える場合、前記走行再開情報を報知し、
前記加速度が前記報知閾値未満の場合、前記走行再開情報の報知を省略する請求項1に記載の提示制御装置。 - 前記報知制御部は、
前記自車両の走行再開に前記ドライバによるステアリング部の把持が必要な場合、当該ステアリング部の把持を前記ドライバに要請するハンズオン報知を前記走行再開情報の報知に含み、
前記加速度が前記報知閾値を超える場合でも前記自律走行制御による走行の再開を示す前記走行再開情報の報知には前記ハンズオン報知を含まない請求項5に記載の提示制御装置。 - 前記ドライバによる周辺監視の実施の有無を把握する監視把握部(81)、をさらに備え、
前記報知制御部は、
前記ドライバが周辺監視を実施していない場合、前記走行再開情報を報知し、
前記ドライバが周辺監視を実施している場合、前記走行再開情報の報知を省略する請求項1~6のいずれか一項に記載の提示制御装置。 - 前記走行再開情報は、前記自車両を再発進させるために必要な前記ドライバの行動を示す情報を少なくとも含む請求項1~7のいずれか一項に記載の提示制御装置。
- 前記報知制御部は、前記自律走行制御によって走行する前記自車両の停止が予測された場合、前記自車両が停止する以前に前記走行再開情報の報知を開始する請求項1~8のいずれか一項に記載の提示制御装置。
- 前記報知制御部は、
前記自律走行制御による前記自車両の走行再開が予定される場合、停止から所定時間が経過するまで前記走行再開情報の報知を中止し、停止から前記所定時間を経過した後に前記走行再開情報の報知を開始する請求項1~9のいずれか一項に記載の提示制御装置。 - 前記報知制御部は、前記自律走行制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合、停止から所定時間が経過した後に前記走行再開情報の報知を開始する請求項1~9のいずれか一項に記載の提示制御装置。
- 前記報知制御部は、
前記ドライバに周辺監視義務のある運転支援制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合、停止から所定時間の経過に基づき、前記自車両を再発進させるドライバ入力を要請し、
前記自律走行制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合には、前記ドライバ入力の要請を中止する請求項1~9のいずれか一項に記載の提示制御装置。 - 自動運転機能によって走行可能な自車両(Am)において用いられ、前記自動運転機能に関連する情報の提示を制御する提示制御プログラムであって、
前記自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御が前記自動運転機能によって実行されているか否かを把握し(S101,S201)、
前記自律走行制御によって走行する前記自車両が停止した場合に、前記自車両の走行の再開に関する走行再開情報を報知する(S108~S110,S207~S209)、
ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(11)に実行させる提示制御プログラム。 - 自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、
前記自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合に、停止後の経過時間が所定時間を超えるか否かを判定する時間判定部(62)と、
前記経過時間が前記所定時間を超えない場合に、前記自車両の走行の再開に前記ドライバによる入力を不要とし、前記経過時間が前記所定時間を超えた場合に、前記ドライバによる入力に基づき前記自車両の走行を再開させる走行制御部(63)と、
を備える自動運転制御装置。 - 自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、
前記自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合に、停止後の経過時間を計測し(S14)、
前記経過時間が所定時間を超えない場合に、前記自車両の再発進に前記ドライバによる入力を不要とし(S15)、
前記経過時間が前記所定時間を超えた場合に、前記ドライバによる入力に基づき前記自車両を再発進させる(S20,S21)、
ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラム。 - 自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、
前記自車両のドライバに周辺監視義務のある運転支援制御によって前記自車両の走行を制御する第一走行制御部(50a)と、
前記ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって前記自車両の走行を制御する第二走行制御部(63)と、を備え、
前記第一走行制御部は、前記運転支援制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合、停止後の経過時間が所定時間を超えたことを条件に、前記自車両の再発進に前記ドライバによる入力を必要とし、
前記第二走行制御部は、前記自律走行制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合、前記経過時間が前記所定時間を超えても、前記自車両の再発進に前記ドライバによる入力を不要とする自動運転制御装置。 - 前記ドライバによる周辺監視の実施の有無を把握する監視把握部(61)、をさらに備え、
前記第二走行制御部は、前記自律走行制御によって走行する前記自車両が緊急回避のために停止した場合、前記ドライバが周辺監視を実施していることを条件に、前記自律走行制御による前記自車両の走行を再開させる請求項16に記載の自動運転制御装置。 - 自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、
前記自車両のドライバに周辺監視義務のある運転支援制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合、停止後の経過時間が所定時間を超えたことを条件に、前記自車両の再発進に前記ドライバによる入力を必要とし(S37)、
前記ドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合、前記経過時間が前記所定時間を超えても、前記自車両の再発進に前記ドライバによる入力を不要とする(S54)、
ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51,151)に実行させる自動運転制御プログラム。 - 自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、
前記自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合に、停止後の経過時間が継続制限時間を超えるか否かを判定する時間判定部(62)と、
前記経過時間が前記継続制限時間を超えた場合、前記自律走行制御を待機状態に移行させる走行制御部(63)と、
を備える自動運転制御装置。 - 前記走行制御部は、前記待機状態への移行後、前記ドライバによる特定の再開操作の入力が把握された場合、前記待機状態を終了させ、前記自律走行制御の作動を再開させる請求項19に記載の自動運転制御装置。
- 自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御装置であって、
前記自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合に、停止後の経過時間が継続制限時間を超えるか否かを判定する時間判定部(62)と、
前記経過時間が前記継続制限時間を超えた場合、前記自律走行制御を解除する走行制御部(63)と、を備え、
前記走行制御部は、前記自律走行制御の解除後に前記ドライバによる特定の再開操作の入力が把握された場合、前記自車両の走行制御状態を、前記ドライバに周辺監視義務のある運転支援制御の状態を経由させずに、前記自律走行制御の状態に復帰させる自動運転制御装置。 - 前記経過時間が前記継続制限時間を超える以前に、前記自律走行制御の終了を予告する報知を実施させる報知制御部(61)、をさらに備える請求項19~21のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
- 前記自律走行制御の終了を予告する報知は、前記ドライバに周辺監視義務のある運転支援制御が渋滞中での停止継続によって終了されることを予告する報知よりも強調される請求項22に記載の自動運転制御装置。
- 自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、
前記自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合に、停止後の経過時間が継続制限時間を超えるか否かを判定し(S421)、
前記経過時間が前記継続制限時間を超えた場合、前記自律走行制御を待機状態に移行させる(S423)、
ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラム。 - 自動運転機能による自車両(Am)の走行を可能にする自動運転制御プログラムであって、
前記自車両のドライバに周辺監視義務のない自律走行制御によって走行する前記自車両が渋滞により停止した場合に、停止後の経過時間が継続制限時間を超えるか否かを判定し(S521)、
前記経過時間が前記継続制限時間を超えた場合、前記自律走行制御を解除し(S522,S523)、
前記自律走行制御の解除後に前記ドライバによる特定の再開操作の入力が把握された場合、前記自車両の走行制御状態を、前記ドライバに周辺監視義務のある運転支援制御の状態を経由させずに、前記自律走行制御の状態に復帰させる(S532)、
ことを含む処理を、少なくとも一つの処理部(51)に実行させる自動運転制御プログラム。
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