JP2023008102A - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

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智 吉川
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Abstract

【課題】ガラスファイバに塗布される樹脂の流れをガラスファイバの周方向で均一に調整できるとともに、装置の上下方向の大きさを小さくできる塗布装置を提供する。【解決手段】塗布装置は、ガラスファイバが鉛直方向下向きに通過するファイバ通路と、第1樹脂をファイバ通路に向けて流通させる流路であって、水平方向に移動する第1樹脂を水平方向に分岐させる第1分岐路を有する第1流路と、第1流路に沿って配置され、第1流路の温度調整を行う第1温度調整器と、第2樹脂をファイバ通路に向けて流通させる流路であって、水平方向に移動する第2樹脂を水平方向に分岐させる第2分岐路を有し、第1流路よりも下方に位置する第2流路と、第2流路に沿って配置され、第2流路の温度調整を行う第2温度調整器と、を備える。【選択図】図3

Description

本開示は、塗布装置及び塗布方法に関する。
特許文献1は、樹脂塗布装置を開示する。この装置は、線引きされたガラスファイバの外側に第1樹脂を塗布する第1ダイスと、第1樹脂の外側に第2樹脂を塗布する第2ダイスと、を備える。第1ダイスと第2ダイスとは、一体的に組み付けられており、第1樹脂と第2樹脂とを一括してガラスファイバに塗布する。また、この装置は、第1流体循環部と第2流体循環部とを備える。第1流体循環部は、第1ダイスの周囲に設けられており、循環する流体の温度を制御することで第1ダイスに供給された第1樹脂の温度を調整する。第2流体循環部は、第2ダイスの周囲に設けられており、循環する流体の温度を制御することで第2ダイスに供給された第2樹脂の温度を調整する。
特開2019-99392号公報
上記した樹脂塗布装置に係る技術では、ガラスファイバに塗布される樹脂の流れがガラスファイバの周方向で均一に調整されていることが望ましい。また、当該技術では、装置の上下方向の大きさを小さくすることが望ましい。
本開示は、ガラスファイバに塗布される樹脂の流れをガラスファイバの周方向で均一に調整できるとともに、装置の上下方向の大きさを小さくできる塗布装置を提供することを目的とする。
本開示の一実施形態に係る塗布装置は、ガラスファイバが鉛直方向下向きに通過するファイバ通路と、第1樹脂をファイバ通路に向けて流通させる流路であって、水平方向に移動する第1樹脂を水平方向に分岐させる第1分岐路を有する第1流路と、第1流路に沿って配置され、第1流路の温度調整を行う第1温度調整器と、第2樹脂をファイバ通路に向けて流通させる流路であって、水平方向に移動する第2樹脂を水平方向に分岐させる第2分岐路を有し、第1流路よりも下方に位置する第2流路と、第2流路に沿って配置され、第2流路の温度調整を行う第2温度調整器と、を備える。
本開示による塗布装置によれば、ガラスファイバに塗布される樹脂の流れをガラスファイバの周方向で均一に調整できるとともに、装置の上下方向の大きさを小さくできる。
図1は、一例に係る光ファイバ製造装置の構成を示す図である。 図2は、樹脂塗布装置の断面構造を示す概略図である。 図3は、図2のIII-III線に沿った断面模式図である。 図4は、図2のIV-IV線に沿った断面模式図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態の内容を列記して説明する。本開示の一実施形態に係る塗布装置は、ガラスファイバが鉛直方向下向きに通過するファイバ通路と、第1樹脂をファイバ通路に向けて流通させる流路であって、水平方向に移動する第1樹脂を水平方向に分岐させる第1分岐路を有する第1流路と、第1流路に沿って配置され、第1流路の温度調整を行う第1温度調整器と、第2樹脂をファイバ通路に向けて流通させる流路であって、水平方向に移動する第2樹脂を水平方向に分岐させる第2分岐路を有し、第1流路よりも下方に位置する第2流路と、第2流路に沿って配置され、第2流路の温度調整を行う第2温度調整器と、を備える。
上記塗布装置では、第1流路を流通し、第1温度調整器によって温度調整された第1樹脂が、ファイバ通路を通過するガラスファイバに塗布される。また、第2流路を流通し、第2温度調整器によって温度調整された第2樹脂が、第1樹脂が塗布されたガラスファイバにさらに塗布される。第1流路及び第2流路では、樹脂を水平方向に分岐させる第1分岐路及び第2分岐路がそれぞれ形成されている。そのため、周方向の複数の位置からファイバ通路に向かう流路を形成することができる。したがって、ガラスファイバに塗布される樹脂の流れをガラスファイバの周方向で均一に調整できる。また、分岐路は水平方向のみに分岐しているため、装置の上下方向の大きさを小さくできる。
一例の第1流路及び第1温度調整器は、ファイバ通路を中心にして配置される環形状を有する第1環状体を形成していてよい。第2流路及び第2温度調整器は、ファイバ通路を中心にして、第1環状体の下方に配置される環形状を有する第2環状体を形成してよい。この構成では、各流路及び各温度調整器をファイバ通路の周囲に均等に配置しやすい。
上下方向において、第1環状体と第2環状体との間には遮熱層が形成されてもよい。この構成では、第1温度調整器の熱が第2環状体に影響を及ぼすこと、及び、第2温度調整器の熱が第1環状体に影響を及ぼすことが抑制される。
第1流路及び第2流路は、上下方向において、第1温度調整器と第2温度調整器との間に位置し、第1流路は第1温度調整器により温度を調整され、第2流路は第2温度調整器により温度を調整されてよい。この構成では、第1温度調整器の熱が第2環状体に影響を及ぼすこと、及び、第2温度調整器の熱が第1環状体に影響を及ぼすことが抑制される。
第1温度調整器における熱源は、第1流路に沿って配置された発熱器であり、第2温度調整器における熱源は、第2流路に沿って配置され、温度調整された流体が流通する第3流路であってよい。この構成では、例えば、第1流路に流通する第1樹脂を第2樹脂よりも高い温度に容易に調整することができる。
第1分岐路は、1つの入口と2つの出口とを有し、2つの出口のそれぞれの断面積は、1つの入口の断面積の半分であってよい。この構成では第1分岐路によって第1樹脂を均等に分岐させることができる。
第1分岐路は、1つの入口と複数の出口とを有し、1つの入口の断面積は、複数の出口のそれぞれの断面積の合計に等しくてよい。この構成では第1分岐路によって第1樹脂を均等に分岐させることができる。
第1流路は、第1分岐路によって分岐した4つの出口を含み、4つの出口は、ファイバ通路を中心として周方向に均等に配置されていてよい。この構成では、ファイバ通路の近傍における第1樹脂の流れが周方向において均一になりやすい。なお、「周方向に均等」は、厳密に等間隔である場合だけでなく、実質的に等間隔とみなされる略均等を含む。
第2分岐路は、1つの入口と2つの出口とを有し、2つの出口のそれぞれの断面積は、1つの入口の断面積の半分であってよい。この構成では第2分岐路によって第2樹脂を均等に分岐させることができる。
第2分岐路は、1つの入口と複数の出口とを有し、1つの入口の断面積は、複数の出口のそれぞれの断面積の合計に等しくてよい。この構成では第2分岐路によって第2樹脂を均等に分岐させることができる。
第2流路は、第2分岐路によって分岐した4つの出口を含み、4つの出口は、ファイバ通路を中心として周方向に均等に配置されていてよい。この構成では、ファイバ通路の近傍における第2樹脂の流れが周方向において均一になりやすい。なお、この場合も、「周方向に均等」は、厳密に等間隔である場合だけでなく、実質的に等間隔とみなされる略均等を含む。
一実施形態に係る塗布方法は、ガラスファイバを鉛直方向下向きにファイバ通路内を通過させる工程と、水平方向に分岐する第1流路に第1樹脂を流通させ、第1温度調整器により温度を調整することによって、第1樹脂の温度を第1温度に調整する工程と、第1流路よりも下方に位置し、水平方向に分岐する第2流路に第2樹脂を流通させ、第2温度調整器により温度を調整することによって、第2樹脂の温度を第2温度に調整する工程と、ファイバ通路内を移動するガラスファイバに第1流路を流通した第1樹脂を塗布する工程と、ファイバ通路内を移動し第1樹脂が塗布されたガラスファイバに第2流路を流通した第2樹脂を塗布する工程と、を備える。
上記塗布方法では、第1流路を流通し、第1温度に調整された第1樹脂が、ファイバ通路を通過するガラスファイバに塗布される。また、第2流路を流通し、第2温度に調整された第2樹脂が、第1樹脂が塗布されたガラスファイバにさらに塗布される。第1流路及び第2流路では、樹脂が分岐されるため、周方向の複数の位置からファイバ通路に向かう流路を形成することができる。したがって、ガラスファイバに塗布される樹脂の流れをガラスファイバの周方向で均一に調整できる。また、樹脂を水平方向のみに分岐させるため、装置の上下方向の大きさを小さくできる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示に係る塗布装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。塗布装置は、ガラスファイバの表面に樹脂が塗布された光ファイバ素線を製造する装置であり、光ファイバ製造装置の全体を意味してもよいし、光ファイバ製造装置の一部を意味してもよい。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、一例の光ファイバ製造装置1の構成を示す。図1に示されるように、光ファイバ製造装置1は、コア及びクラッドを含むガラスファイバF11と被覆樹脂とを有する光ファイバ素線Fを製造するための装置であって、線引炉11、強制冷却装置12、外径測定器13、樹脂塗布装置100、偏肉測定器16、UV炉17、外径測定器18、ガイドローラ20、キャプスタン21、及び巻き取りボビン22を、ガラスファイバF11及び光ファイバ素線Fの通過経路に沿って順に備えている。
光ファイバ製造装置1においては、光ファイバ素線Fの初期の移動方向は鉛直方向に設定され、ガイドローラ20より後段では、光ファイバ素線Fの移動方向は水平方向や斜め方向に設定される。線引炉11は、石英ガラスを主成分とするプリフォーム(ガラス母材)10を線引きして、コア及びクラッドを含むガラスファイバF11を形成する。線引炉11は、線引炉11内にセットされるプリフォーム10を挟んで配置されるヒータを有する。ヒータはプリフォーム10を囲んでいてもよい。プリフォーム10は、その端部がヒータの加熱によって溶融し、線引きされてガラスファイバF11となる。線引きされたガラスファイバF11は、鉛直方向に沿って下向きに移動する。
強制冷却装置12は、線引きされたガラスファイバF11を冷却する。強制冷却装置12は、ガラスファイバF11を十分に冷却するために鉛直方向に沿って十分な長さを備えている。強制冷却装置12は、ガラスファイバF11を冷却するために例えば図示しない吸気口及び排気口を備え、この吸気口から冷却用ガスを導入することによってガラスファイバF11を冷却する。
外径測定器13は、冷却後のガラスファイバF11の外径を測定する。例えば、外径測定器13は、ガラスファイバF11に光を照射し、ガラスファイバF11を通過した後の光を撮像することにより、ガラスファイバF11の外径を測定する。
樹脂塗布装置100は、ガラスファイバF11に樹脂を塗布する。樹脂塗布装置100には、紫外線によって硬化する2種類の液状の樹脂が保持されている。樹脂塗布装置100では、保持されている樹脂中をガラスファイバF11が通過することによって、ガラスファイバF11の表面に内層樹脂(第1樹脂14)と外層樹脂(第2樹脂15)とが順に塗布される。樹脂塗布装置100の詳細については後述する。
偏肉測定器16は、光ファイバ素線Fの中心位置に対するガラスファイバF11の中心位置のずれを測定する。換言すると、偏肉測定器16は、ガラスファイバF11と、その周面に塗布された内層樹脂及び外層樹脂の偏りを測定する。例えば、偏肉測定器16は、光ファイバ素線Fに光を照射し、光ファイバ素線Fを通過した後の光を撮像することにより、中心ずれを測定する。
UV炉17は、ガラスファイバF11の表面に塗布された2種類の樹脂(第1樹脂14、第2樹脂15)に紫外線を照射して硬化させる樹脂硬化部である。表面に2種類の樹脂14,15が塗布されたガラスファイバF11がUV炉17を通過することによって、ガラスファイバF11及び2層の被覆層を有する光ファイバ素線Fが形成される。
外径測定器18は、ガラスファイバF11に樹脂が塗布されてなる光ファイバ素線Fの外径を測定する。外径の測定方法は、前述した外径測定器13と同様である。
ガイドローラ20は、光ファイバ素線Fが所定の方向に沿って移動するように光ファイバ素線Fを案内する。光ファイバ素線Fは、ガイドローラ20により移動方向が変更されて、キャプスタン21に引き取られ、巻き取りボビン22へ送られる。巻き取りボビン22は、完成した光ファイバ素線Fを巻き取る。
続いて、樹脂塗布装置100について、さらに詳細に説明する。一例の樹脂塗布装置100は、2種類の樹脂14,15をそれぞれ異なる温度に調整した状態で、2種類の樹脂14,15をガラスファイバに順番に塗布する。図2は、一例の樹脂塗布装置100の縦断面を示す断面模式図である。図3は、図2のIII-III線に沿った断面模式図である。図4は、図2のIV-IV線に沿った断面模式図である。
図2に示すように、一例の樹脂塗布装置100は、光ファイバ製造装置1において所定の高さ位置に設けられたステージ101に固定される。ステージ101は、上下方向を厚さ方向とする板形状を有している。ステージ101の中央には、樹脂塗布装置100をセットするための開口101aが形成されている。一例として、開口101aは、上または下から見て円形状を呈していてよい。
樹脂塗布装置100は、内スリーブ102と、外スリーブ103と、ダイス105とを備えている。内スリーブ102は、本体部分111と、支持片113とを含む。本体部分111は、鉛直方向に沿った中心軸100aを有する円筒形状を呈している。軸方向から見たとき、本体部分111の外径はステージ101の開口101aの径よりも小さい。本体部分111には、側壁を貫通する複数の第1貫通孔112aおよび複数の第2貫通孔112bが形成されている。
第1貫通孔112aは、本体部分111の周方向に等間隔で形成されており、互いに同じ高さ位置に形成されている。図示例において、第1貫通孔112aは、4つ形成されている。第2貫通孔112bは、本体部分111の周方向に等間隔で形成されており、互いに同じ高さ位置に形成されている。図示例において、第2貫通孔112bは、4つ形成されている。
第2貫通孔112bが形成される高さ位置は、第1貫通孔112aが形成される高さ位置から下側に離隔している。第1貫通孔112aが形成されている高さ位置と第2貫通孔112bが形成されている高さ位置との中間において、本体部分111の外周面は、周方向に連続した凹部111bを有している。
支持片113は、本体部分111の下端に位置している。支持片113は、例えば、小径部113aと大径部113bとを含む。小径部113aは、本体部分111の下端から径方向の外側に延在する板状を呈している。小径部113aの外形は、上または下から見て円形である。小径部113aの外径は、ステージ101の開口101aの径と実質的に同じであってよい。
大径部113bは、小径部113aの上側に位置している。大径部113bと小径部113aとは互いに隣接している。大径部113bと小径部113aとは一体的に形成されていてもよい。大径部113bは、本体部分111の外周面から径方向の外側に延在する板状を呈している。大径部113bの外形は、上または下から見て円形であってもよい。大径部113bの外径は、小径部113aの外径、すなわち、ステージ101の開口101aの径よりも大きい。小径部113aがステージ101の開口101aに嵌合し、大径部113bがステージ101の上面101bに載置されることによって、樹脂塗布装置100はステージ101に固定される。
ダイス105は、内スリーブ102の内側空間に配置されている。ダイス105は、第1ダイス120と、第2ダイス130と、ポイント140とを含む。第1ダイス120は、円筒状を呈している。第1ダイス120は、内スリーブ102の本体部分111と軸(中心軸100a)を共通にする。第1ダイス120の外径の大きさは、内スリーブ102の内径の大きさと同じであってよい。円筒状をなす第1ダイス120のダイス孔120Sは、ガラスファイバF11が通過するためのファイバ通路105Sの一部を形成している。第1ダイス120は、第1貫通孔112aの高さ位置と第2貫通孔112bの高さ位置との間の範囲に設けられている。
第2ダイス130は、第1ダイス120の下側に隣接して配置されている。第2ダイス130は、円筒状を呈している。第2ダイス130は、内スリーブ102の本体部分111と軸(中心軸100a)を共通にする。第2ダイス130の外径の大きさは、内スリーブ102の内径の大きさと同じであってよい。第2ダイス130における第1ダイス120側の端面は、径方向の内側である内側部分131と、径方向の外側である外側部分132とを含む。円筒状をなす第2ダイス130のダイス孔130Sは、内側部分131の中心に位置している。ダイス孔130Sは、ガラスファイバF11が通過するためのファイバ通路105Sの一部を形成している。内側部分131の高さ位置は、外側部分132の高さ位置よりも低くなっている。そのため、第1ダイス120に第2ダイス130が隣接した状態では、外側部分132が第1ダイス120に接触し、内側部分131と第1ダイス120との間には間隙131Sが形成される。第2ダイス130の下面には、略円柱状の凹部が形成されている。ダイス孔130Sは、この凹部に連通している。
第2ダイス130における内側部分131と外側部分132との間には、内側部分131の外周および外側部分132の内周に沿って溝133が形成されている。第2ダイス130には、溝133に連通する複数の流路136が形成されている。複数の流路136は、第2ダイス130の外周面と溝133とを連通する。複数の流路136は、軸方向から見て、周方向に均等に配置されている。図示例において、複数の流路136は、4つの流路であり、第2ダイス130が内スリーブ102に配置された状態で、第2貫通孔112bにそれぞれ接続される。複数の流路136は、第2ダイス130の径方向に沿って水平に延在している。
ポイント140は、第1ダイス120の上側に隣接して配置されている。ポイント140は、円筒状を呈している。ポイント140は、内スリーブ102の本体部分111と軸(中心軸100a)を共通にする。ポイント140の外径の大きさは、内スリーブ102の内径の大きさと同じであってよい。ポイント140における第1ダイス120側の端面は、径方向の内側である内側部分141と、径方向の外側である外側部分142とを含む。円筒状をなすポイント140のポイント孔140Sは、内側部分141の中心に位置している。ポイント孔140Sは、ガラスファイバF11が通過するためのファイバ通路105Sの一部を形成している。図示例においては、ポイント140のポイント孔140Sと第1ダイス120のダイス孔120Sと第2ダイス130のダイス孔130Sとによって、鉛直方向下向きにガラスファイバF11が通過するためのファイバ通路105Sが構成されている。ファイバ通路105Sは、中心軸100aを中心にして鉛直方向に沿って延在する。
ポイント140における内側部分141の高さ位置は、外側部分142の高さ位置よりも高くなっている。そのため、第1ダイス120にポイント140が隣接した状態では、外側部分142が第1ダイス120に接触し、内側部分141と第1ダイス120との間には間隙141Sが形成される。ポイント140の上面には、略円錐状の凹部が形成されている。ポイント孔140Sは、この凹部に連通している。
ポイント140における内側部分141と外側部分142との間には、内側部分141の外周および外側部分142の内周に沿って溝143が形成されている。ポイント140には、溝143に連通する複数の流路146が形成されている。複数の流路146は、ポイント140の外周面と溝143とを連通する。複数の流路146は、軸方向から見て、周方向に均等に配置されている。図示例において、複数の流路146は、4つの流路であり、ポイント140が内スリーブ102に配置された状態で、第1貫通孔112aにそれぞれ接続される。複数の流路146は、ポイント140の径方向に沿って水平に延在している。
外スリーブ103は、内スリーブ102の外周面に固定されている。外スリーブ103は、第1環状体150と第2環状体170とを含む。第1環状体150は、ファイバ通路105S(中心軸100a)を中心にして配置される環形状を有する。一例において、第1環状体150は、内スリーブ102の外径と同じ大きさの内径を有する円筒形状を有している。第1環状体150は、第1流路151及び第1温度調整器160を含む。
第1流路151は、第1樹脂14をファイバ通路105Sに向けて流通させる。第1流路151は、第1樹脂14が供給される供給口152と、内スリーブ102の第1貫通孔112aに接続される排出口153とを有する。供給口152から供給された第1樹脂14は、排出口153から排出されることで、第1貫通孔112aに供給される。第1貫通孔112aに供給された第1樹脂14は、ポイント140の流路146、溝143及び間隙141Sを介してファイバ通路105Sに至る。
第1流路151は、水平方向に移動する第1樹脂14を水平方向に分岐させる分岐路を有する。第1流路151は、第1環状体150の内側で水平方向に延在している。第1流路151は、内スリーブ102に形成された第1貫通孔112aの数に対応するように、分岐路によって複数の流路に分岐する。なお、第1流路151は、厳密に水平方向に沿っていなくてもよく、実質的に水平方向に沿っていればよい。例えば、第1流路151は、水平に対して-3°から3°程度の角度をもって形成されてもよい。
図示例の第1流路151は、上流側分岐路154(上流側の第1分岐路)と下流側分岐路155(下流側の第1分岐路)とを含む。上流側分岐路154は、供給口152から続く流路151aを複数に分岐する。下流側分岐路155は、上流側分岐路154によって分岐された複数の流路151bのそれぞれを、さらに複数に分岐する。図示例において、上流側分岐路154及び下流側分岐路155は、いずれも1つの入口と2つの出口とを有する。すなわち、上流側分岐路154及び下流側分岐路155は、流路を2つに分岐する。
図3に示すように、供給口152に繋がる流路151aは、上流側分岐路154によって2つの流路151bに分岐する。分岐した2つの流路151bは、それぞれ周方向に沿って逆向きに延在する。2つの流路151b同士の長さは互いに等しい。分岐した流路151bは、それぞれ下流側分岐路155に接続される。下流側分岐路155同士は、ファイバ通路105Sを挟んで互いに対向する。下流側分岐路155は、流路151bを周方向に沿って分岐させる。すなわち、下流側分岐路155は、流路151bの端部から径方向の内側に延在し、その位置で分岐して周方向に沿って逆向きに延在する2つの流路151cに接続する。2つの流路151c同士の長さは互いに等しい。互いに対向する一対の下流側分岐路155によって分岐された4つの流路151cは、終端の位置が周方向に均等に配置されるように周方向に延在する。4つの流路151cは、排出口153を介して4つの第1貫通孔112aにそれぞれ接続される。
分岐路の入口の断面積は、複数の出口のそれぞれの断面積の合計に等しい。すなわち、図示例において、上流側分岐路154に接続された2つの流路151b(出口)のそれぞれの断面積は、上流側分岐路154に接続された流路151a(入口)の断面積の半分であってよい。同様に、下流側分岐路155に接続された2つの流路151c(出口)のそれぞれの断面積は、下流側分岐路155に接続された流路151b(入口)の断面積の半分であってよい。なお、分岐路の入口の断面積は、複数の出口のそれぞれの断面積の合計に実質的に等しければよく、例えば10%以下の誤差が許容される。同様に、複数の出口のそれぞれの断面積は、実質的に等しければよく、例えば10%以下の誤差が許容される。
第1温度調整器160は、第1流路151に沿って配置され、第1流路151を流通する第1樹脂14の温度調整を行う。一例において、第1温度調整器160の熱源は、第1流路151に沿って配置された発熱器162であってもよい。発熱器162は、例えば、外部から供給される電力によって発熱する抵抗体を含んでいてよい。発熱器162は、第1流路151に対して上下方向のいずれかにずれた高さ位置に水平に配置されている。図示例においては、第1流路151の上側に発熱器162が配置されている。また、例えば、上または下から見て、ファイバ通路105Sを中心にして供給口152の反対側の位置に、発熱器162の端部162a,162bが位置している。発熱器162は、端部162aから端部162bにかけて周方向に沿って延在している。径方向において、発熱器162は、流路151cの内縁から流路151bの外縁までを含むように延在している。また、周方向において、発熱器162は、少なくとも、流路151b,151cが形成される範囲に延在している。これにより、上または下から見たときに、流路151b及び流路151cの位置は、発熱器162の位置に重複する。
第2環状体170は、ファイバ通路105Sを中心にして配置される環形状を有する。一例において、第2環状体170は、内スリーブ102の外径と同じ大きさの内径を有する円筒形状を有している。第2環状体170は、第2流路171及び第2温度調整器180を含む。
第2流路171は、第2樹脂15をファイバ通路105Sに向けて流通させる。第2流路171は、第2樹脂15が供給される供給口172と、内スリーブ102の第2貫通孔112bに接続される排出口173とを有する。供給口172から供給された第2樹脂15は、排出口173から排出されることで、第2貫通孔112bに供給される。第2貫通孔112bに供給された第2樹脂15は、第2ダイス130の流路136、溝133及び間隙131Sを介してはファイバ通路105Sに至る。
第2流路171は、水平方向に移動する第2樹脂15を水平方向に分岐させる分岐路を有する。一例の第2流路171は、第2環状体170の内側で水平方向に延在している。第2流路171は、内スリーブ102に形成された第2貫通孔112bの数に対応するように、分岐路によって複数の流路に分岐する。なお、第2流路171は、厳密に水平方向に沿っていなくてもよく、実質的に水平方向に沿っていればよい。例えば、第2流路171は、水平に対して-3°から3°程度の角度をもって形成されてもよい。
図示例の第2流路171は、上流側分岐路174(上流側の第2分岐路)と下流側分岐路175(下流側の第2分岐路)とを含む。上流側分岐路174は、供給口172から続く流路171aを複数に分岐する。下流側分岐路175は、上流側分岐路174によって分岐された複数の流路171bのそれぞれを、さらに複数に分岐する。図示例において、上流側分岐路174及び下流側分岐路175は、いずれも1つの入口と2つの出口とを有する。すなわち、上流側分岐路174及び下流側分岐路175は、流路を2つに分岐する。
図4に示すように、供給口172に繋がる流路171aは、上流側分岐路174によって2つの流路171bに分岐する。分岐した流路171bは、それぞれ周方向に沿って逆向きに延在する。分岐した2つの流路171bは、それぞれ下流側分岐路175に接続される。2つの流路171b同士の長さは互いに等しい。下流側分岐路175同士は、ファイバ通路105Sを挟んで互いに対向する。下流側分岐路175は、流路171bを周方向に沿って分岐させる。すなわち、下流側分岐路175は、流路171bの端部から径方向の内側に延在し、その位置で分岐して周方向に沿って逆向きに延在する2つの流路171cに接続する。2つの流路171c同士の長さは互いに等しい。互いに対向する一対の下流側分岐路175によって分岐された4つの流路171cは、終端の位置が周方向に均等に配置されるように周方向に延在する。4つの流路171cは、排出口173を介して4つの第2貫通孔112bにそれぞれ接続される。
分岐路の入口の断面積は、複数の出口のそれぞれの断面積の合計に等しい。すなわち、図示例において、上流側分岐路174に接続された流路171a(入口)の断面積の半分であってよい。同様に、下流側分岐路175に接続された2つの流路171c(出口)のそれぞれの断面積は、下流側分岐路175に接続された流路171b(入口)の断面積の半分であってよい。
第2温度調整器180は、第2流路171に沿って配置され、第2流路171を流通する第2樹脂の温度調整を行う。一例において、第2温度調整器180の熱源は、温度調整された流体が流通する流路(以下、温調水流路)であってもよい。流体は、温度調整された水(以下、温調水)であってよい。第2温度調整器180は、第2流路171に沿って配置されている。
温調水流路182(第3流路)は、第2流路171に対して上下方向のいずれかにずれた高さ位置に水平に配置されている。図示例においては、第2流路171の下側に温調水流路182が配置されている。そのため、第1流路151及び第2流路171は、上下方向において、第1温度調整器160と第2温度調整器180との間に位置している。
ファイバ通路105Sを中心にして供給口172の反対側の位置に、温調水流路182の端部182a,182bが位置している。温調水流路182は、端部182aから端部182bにかけて周方向に沿って延在している。温調水流路182を流通される温調水は、例えば端部182aから供給されて端部182bから排出される。端部182a及び端部182bには、温調水を供給又は排出する接続端181が別々に設けられている。端部182bから排出された温調水は、再び温度調整されて端部182aに供給されてよい。径方向において、温調水流路182は、流路171cの内縁から流路171bの外縁までを含むように延在している。また、周方向において、温調水流路182は、少なくとも、流路171b,171cが形成される範囲に延在している。これにより、上または下から見たときに、流路171b及び流路171cの位置は、温調水流路182の位置に重複する。
上下方向において、第1環状体150と第2環状体170との間には遮熱層191が形成されている。図示例では、第1環状体150と第2環状体170とは、上下方向に互いに離隔している。すなわち、第1環状体150と第2環状体170との間には、遮熱層191として機能する空気層が形成されている。なお、一例においては、空気層は、内スリーブ102の外周面に形成された凹部111bの位置に沿って形成されている。
続いて、光ファイバ製造装置1における光ファイバの製造方法について説明する。上記の光ファイバ製造装置1では、まず母材となるプリフォーム10が線引炉11にセットされる。そして、プリフォーム10がヒータによって溶融される。溶融されたプリフォーム10は、線引きされ、ガラスファイバF11が形成される。ガラスファイバF11は、鉛直方向に沿って下向きに移動し、強制冷却装置12を通過する。強制冷却装置12では、線引きされたガラスファイバF11が冷却される。
冷却されたガラスファイバF11は、外径測定器13を通過し、ガラスファイバF11の外径が測定される。外径が測定されたガラスファイバF11は、鉛直方向に沿って下向きに移動し、樹脂塗布装置100を通過する。
樹脂塗布装置100では、第1流路151に第1樹脂14が所定の流量で供給され、第2流路171に第2樹脂15が所定の流量で供給される。第1流路151に供給された第1樹脂14は、第1温度調整器160によって所定の第1温度に調整され、第2流路171に供給された第2樹脂15は、第2温度調整器180によって所定の第2温度に調整される。第1温度調整器160によって調整される温度と第2温度調整器180によって調整される温度とは互いに異なっている。
樹脂塗布装置100では、樹脂の温度が調整されることにより、樹脂の粘度が所定の範囲に入るように調整される。一般に、樹脂の粘度(Pa・s)は、温度に依存しており、温度が高いほど低くなり、温度が低いほど高くなる。上記の光ファイバ製造装置1においては、樹脂の粘度を所定の範囲に調整することにより、ガラスファイバF11の周面に適切に樹脂を塗布することができる。一例において、第1樹脂14は、ガラスファイバF11と接触して外部歪みを吸収するために、柔軟性が必要とされており、高い粘度を有する傾向にある。また、第2樹脂15は、外部応力に耐えるために、硬さと靭性とが必要とされており、低い粘度を有する傾向にある。すなわち、同じ温度条件であれば、第1樹脂14の粘度は、第2樹脂15の粘度よりも高くなっている。この場合、第1樹脂14及び第2樹脂15の粘度を塗布に適した範囲に調整するためには、第1樹脂14の温度を第2樹脂15の温度よりも高い温度に調整する必要がある。そのため、一例の樹脂塗布装置100では、第1温度は、第2温度よりも高く設定される。
一例の樹脂塗布装置100では、ガラスファイバF11に塗布される際の第1樹脂14及び第2樹脂15の粘度が、0.8Pa・sから2.0Pa・s程度に調整される。一例として、第1温度調整器160によって調整される第1温度が35℃から70℃程度であり、第2温度調整器180によって調整される第2温度が30℃から45℃の場合に、第1樹脂14及び第2樹脂15が上述の粘度を充足し得る。なお、この場合、第1樹脂14と第2樹脂15との粘度比(第2樹脂の粘度/第1樹脂の粘度)は、例えば、0.5から0.9程度であってよい。
温度調整された第1樹脂14は、第1流路151、第1貫通孔112a、流路146、溝143及び間隙141Sを経てファイバ通路105Sに流入する。第1樹脂14は、周方向に均等に配置された複数の流路146からファイバ通路105Sを周方向の全域にわたって囲む溝143及び間隙141Sに流入する。これにより、ファイバ通路105Sの近傍における第1樹脂14の流れが周方向において均一になる。同様に、第2樹脂15は、第2流路171、第2貫通孔112b、流路136、溝133及び間隙131Sを経てファイバ通路105Sに流入する。第2樹脂は、周方向に均等に配置された流路136からファイバ通路105Sを周方向の全域にわたって囲む溝133及び間隙131Sに流入する。これにより、ファイバ通路105Sの近傍における第2樹脂15の流れが周方向において均一になる。
鉛直下向きに移動するガラスファイバF11がファイバ通路105Sを通過すると、まず、ガラスファイバF11の周面に第1樹脂14が塗布される。そして、ガラスファイバF11の下方への移動に伴って、ガラスファイバF11に塗布された第1樹脂14の上にさらに第2樹脂15が塗布される。
続いて、偏肉測定器16によって、光ファイバ素線Fの中心位置に対するガラスファイバF11の中心位置のずれが測定される。そして、樹脂14,15が塗布されたガラスファイバF11は、鉛直方向に沿って下向きに移動し、UV炉17を通過する。ガラスファイバF11がUV炉17を通過することにより、樹脂14,15に紫外線が照射され、光ファイバ素線Fが形成される。光ファイバ素線Fは、ガイドローラ20を経由して所定方向に沿って移動し、キャプスタン21に引き取られ、巻き取りボビン22へ送られる。
以上説明した光ファイバ製造装置1の樹脂塗布装置100では、第1流路151及び第2流路171において、樹脂を水平方向に分岐させる上流側分岐路154,下流側分岐路155(第1分岐路)及び上流側分岐路174,下流側分岐路175(第2分岐路)がそれぞれ形成されている。そのため、周方向の複数の位置からファイバ通路105Sに向かう流路を形成することができる。したがって、ガラスファイバF11に塗布される樹脂の流れをガラスファイバF11の周方向で均一に調整できる。また、各分岐路を含む流路は水平方向のみに分岐しているため、樹脂塗布装置100の上下方向の大きさを小さくすることができる。これにより、光ファイバ製造装置1の全体の高さが高くなることが抑制される。
一例の第1流路151及び第1温度調整器160は、ファイバ通路105Sを中心にして配置される環形状を有する第1環状体150に形成されている。また、第2流路171及び第2温度調整器180は、ファイバ通路105Sを中心にして、第1環状体150の下方に配置される環形状を有する第2環状体170に形成されている。この構成では、流路151、171及び温度調整器160,180をファイバ通路105Sの周囲に均等に配置しやすい。
一例では、上下方向において、第1環状体150と第2環状体170との間には遮熱層191が形成されている。この構成では、第1環状体150に形成された第1温度調整器160が第2環状体170に影響を及ぼすことが抑制される。また、第2環状体170に形成された第2温度調整器180が第1環状体150に影響を及ぼすことが抑制される。
また、第1流路151及び第2流路171は、上下方向において、第1温度調整器160と第2温度調整器180との間に位置しており、第1流路151は第1温度調整器160により温度を調整され、第2流路171は第2温度調整器180により温度を調整される。この構成では、第1環状体150に形成された第1温度調整器160が第2環状体170に影響を及ぼすことが抑制される。また、第2環状体170に形成された第2温度調整器180が第1環状体150に影響を及ぼすことが抑制される。
一例の第1温度調整器160は、第1流路151に沿って配置された発熱器162を熱源としている。また、第2温度調整器180は、第2流路171に沿って配置され、温度調整された流体が流通する温調水流路182を熱源としている。この構成では、例えば、第1流路151に流通する第1樹脂14を第2樹脂15よりも高い温度に容易に調整することができる。
上流側分岐路154は、流路151aを入口として有し、2つの流路151bを出口として有する。1つの流路151bの流路断面積は、流路151aの流路断面積の半分である。また、下流側分岐路155は、流路151bを入口として有し、2つの流路151cを出口として有する。1つの流路151cの流路断面積は、流路151bの流路断面積の半分である。また、それぞれの分岐路の入口の断面積は、出口のそれぞれの断面積の合計に等しくなっている。この構成ではそれぞれの分岐路によって第1樹脂14を均等に分岐させることができる。なお、上記の作用は、上流側分岐路174及び下流側分岐路175においても同様である。
第1流路151は、上流側分岐路154及び下流側分岐路155によって分岐した4つの出口である流路151cを含む。4つの流路151cは、ファイバ通路105Sを中心として周方向に均等に配置されている。この構成によって、ファイバ通路105Sの近傍における第1樹脂14の流れが周方向において均一になりやすい。
上流側分岐路174は、流路171aを入口として有し、2つの流路171bを出口として有する。1つの流路171bの流路断面積は、流路171aの流路断面積の半分である。また、下流側分岐路175は、流路171bを入口として有し、2つの流路171cを出口として有する。1つの流路171cの流路断面積は、流路171bの流路断面積の半分である。また、それぞれの分岐路の入口の断面積は、出口のそれぞれの断面積の合計に等しくなっている。この構成ではそれぞれの分岐路によって第2樹脂15を均等に分岐させることができる。
第2流路171は、上流側分岐路174及び下流側分岐路175によって分岐した4つの出口である流路171cを含む。4つの流路171cは、ファイバ通路105Sを中心として周方向に均等に配置されている。この構成によって、ファイバ通路105Sの近傍における第2樹脂15の流れが周方向において均一になりやすい。
本開示は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、遮熱層191が空気によって形成されている例を示したが、遮熱層191は、断熱材等によって形成されていてもよい。
また、第1温度調整器160の熱源が第1流路151に沿って配置された発熱器162である例を示したが、第1温度調整器160の熱源は、発熱器162に代えて、第1流路151に沿って配置された流路であってもよい。当該流路は、温調水流路182と同様の構成を備えていてよく、温調水流路182に供給される温水とは異なる温度に管理された温水が供給されてよい。また、第2温度調整器180の熱源は、温調水流路182に代えて発熱器162と同様の発熱器であってもよい。
上流側分岐路154,174及び下流側分岐路155,175において、流路が2つに分岐されている例を示したが、各分岐路の構成はこれに限定されない。例えば、分岐路は、一つの入口に対して3以上の出口を有していてもよい。また、流路151,171は、上流側流路のみを備えていてもよい。この場合も、分岐路は、一つの入口に対して3以上の出口を有していてもよい。
1…光ファイバ製造装置
10…プリフォーム(ガラス母材)
11…線引炉
12…強制冷却装置
13…外径測定器
14…樹脂
15…樹脂
16…偏肉測定器
17…UV炉
18…外径測定器
20…ガイドローラ
21…キャプスタン
22…巻き取りボビン
100…樹脂塗布装置
100a…中心軸
101…ステージ
101a…開口
101b…上面
102…内スリーブ
103…外スリーブ
105…ダイス
105S…ファイバ通路
111…本体部分
111b…凹部
112a…第1貫通孔
112b…第2貫通孔
113…支持片
113a…小径部
113b…大径部
120…第1ダイス
120S…ダイス孔
130…第2ダイス
130S…ダイス孔
131…内側部分
131S…間隙
132…外側部分
133…溝
136…流路
140…ポイント
140S…ポイント孔
141…内側部分
141S…間隙
142…外側部分
143…溝
146…流路
150…第1環状体
151…第1流路
151a…流路
151b…流路
151c…流路
152…供給口
153…排出口
154…上流側分岐路
155…下流側分岐路
160…第1温度調整器
162…発熱器
162a…端部
162b…端部
170…第2環状体
171…第2流路
171a…流路
171b…流路
171c…流路
172…供給口
173…排出口
174…上流側分岐路
175…下流側分岐路
180…第2温度調整器
182…温調水流路(第3流路)
182a…端部
182b…端部
191…遮熱層
F…光ファイバ素線
F11…ガラスファイバ

Claims (12)

  1. ガラスファイバが鉛直方向下向きに通過するファイバ通路と、
    第1樹脂を前記ファイバ通路に向けて流通させる流路であって、水平方向に移動する前記第1樹脂を水平方向に分岐させる第1分岐路を有する第1流路と、
    前記第1流路に沿って配置され、前記第1流路の温度調整を行う第1温度調整器と、
    第2樹脂を前記ファイバ通路に向けて流通させる流路であって、水平方向に移動する前記第2樹脂を水平方向に分岐させる第2分岐路を有し、前記第1流路よりも下方に位置する第2流路と、
    前記第2流路に沿って配置され、前記第2流路の温度調整を行う第2温度調整器と、を備える、塗布装置。
  2. 前記第1流路及び前記第1温度調整器は、前記ファイバ通路を中心にして配置される環形状を有する第1環状体を形成しており、
    前記第2流路及び前記第2温度調整器は、前記ファイバ通路を中心にして、前記第1環状体の下方に配置される環形状を有する第2環状体を形成している、請求項1に記載の塗布装置。
  3. 上下方向において、前記第1環状体と前記第2環状体との間には遮熱層が形成されている、請求項2に記載の塗布装置。
  4. 前記第1流路及び前記第2流路は、上下方向において、前記第1温度調整器と前記第2温度調整器との間に位置し、前記第1流路は前記第1温度調整器により温度を調整され、前記第2流路は前記第2温度調整器により温度を調整される、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の塗布装置。
  5. 前記第1温度調整器における熱源は、前記第1流路に沿って配置された発熱器であり、
    前記第2温度調整器における熱源は、前記第2流路に沿って配置され、温度調整された流体が流通する第3流路である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の塗布装置。
  6. 前記第1分岐路は、1つの入口と2つの出口とを有し、前記2つの出口のそれぞれの断面積は、前記1つの入口の断面積の半分である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の塗布装置。
  7. 前記第1分岐路は、1つの入口と複数の出口とを有し、前記1つの入口の断面積は、前記複数の出口のそれぞれの断面積の合計に等しい、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の塗布装置。
  8. 前記第1流路は、前記第1分岐路によって分岐した4つの出口を含み、
    前記4つの出口は、前記ファイバ通路を中心として周方向に均等に配置されている、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の塗布装置。
  9. 前記第2分岐路は、1つの入口と2つの出口とを有し、前記2つの出口のそれぞれの断面積は、前記1つの入口の断面積の半分である、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の塗布装置。
  10. 前記第2分岐路は、1つの入口と複数の出口とを有し、前記1つの入口の断面積は、前記複数の出口のそれぞれの断面積の合計に等しい、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の塗布装置。
  11. 前記第2流路は、前記第2分岐路によって分岐した4つの出口を含み、
    前記4つの出口は、前記ファイバ通路を中心として周方向に均等に配置されている、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の塗布装置。
  12. ガラスファイバに樹脂を塗布する方法であって、
    前記ガラスファイバを鉛直方向下向きにファイバ通路内を通過させる工程と、
    水平方向に分岐する第1流路に第1樹脂を流通させ、第1温度調整器により温度を調整することによって、前記第1樹脂の温度を第1温度に調整する工程と、
    前記第1流路よりも下方に位置し、水平方向に分岐する第2流路に第2樹脂を流通させ、第2温度調整器により温度を調整することによって、前記第2樹脂の温度を第2温度に調整する工程と、
    前記ファイバ通路内を移動する前記ガラスファイバに前記第1流路を流通した前記第1樹脂を塗布する工程と、
    前記ファイバ通路内を移動し前記第1樹脂が塗布された前記ガラスファイバに前記第2流路を流通した前記第2樹脂を塗布する工程と、を備える、塗布方法。
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