JP2023007816A - トイレ用手摺り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】肘掛けの向きの調節自由度が高く、肘掛けを適切な状態で使用しやすいトイレ用肘掛け装置を提供する。【解決手段】洋式の便器50に組み付けて使用されるトイレ用手摺り装置10を、便座中心C0よりも前方となる箇所に第一軸支部11a1を有する左右一対のベース部材11aを便器50の前方を通る連結部材11bで連結した一体フレーム11と、第一軸支部11a1に水平回動可能な状態で取り付けられて第一軸支部11a1とは水平方向にずれた箇所に第二軸支部12bを有する第一下側回動部材12と、第二軸支部12bに水平回動可能な状態で取り付けられ、肘掛け13aと、肘掛け13aの後方に一体的に設けられた背もたれ13bを有する第一上側回動部材13とで構成し、肘掛け13a及び背もたれ13bを水平方向に平行移動できるようにした。【選択図】 図1

Description

本発明は、洋式の便器に組み付けて使用されるトイレ用手摺り装置に関する。
洋式の便器に組み付けて使用されるトイレ用手摺り装置としては、例えば特許文献1の図1に示されるように、支柱取り付け部11cを有する左右一対のベース部材11aを便器50の前方を通る連結部材11bで連結した一体フレーム11と、一体フレーム11におけるそれぞれの支柱取り付け部11cに取り付けられ、便器50の左右で立設される左右一対の支柱部材12と、支柱部材12の上部に対して回動可能な状態で取り付けられた肘掛け13と、肘掛け13に一体化された背もたれ14とを備えたものが提案されている。このトイレ用手摺り装置では、背もたれ14を肘掛け13と一体に回動させることで、背もたれ14を便座蓋51の前面の所望の場所に配置できるようになっている。
この種のトイレ用手摺り装置を設置すると、
[1]立ち座り(便座に座る動作と、便座から立ち上がる動作のこと。以下同じ。)の際に、肘掛けを掴んだり、肘掛けに寄り掛かったりすることが可能になり、楽に立ち座りできるようになる。
[2]排便時の姿勢を安定させることができる。
というメリットが得られる。
このため、この種のトイレ用手摺り装置は、身体の不自由な人がいる家庭や、そのような人が利用する施設に設置するものとして好適である。
また、日本では、高齢化が急速に進んでおり、介護や医療費等の社会保障費がさらに増大することが予想されている。このため、近年では、フレイル(加齢によって筋力や活動が低下した状態)を予防することの重要性が指摘されるようになっている。この点、特許文献1のトイレ用手摺り装置は、フレイルの予防にも役立つものとなっている。
すなわち、特許文献1のトイレ用手摺り装置を設置すると、便器の前に立ち、肘掛け13を掴みながらスクワットをすることや、便器に座って、肘掛け13を掴みながら腰を捻ったり、背もたれ14に腰を当てて上体を後側に反らせたり等の運動を行うことができる。このような運動を毎日継続することによって、フレイルを予防することができる。
また、世の中には、便秘に頭を悩ませている人も多いところ、特許文献1のトイレ用手摺り装置は、快便を支援して、便秘を予防することも可能なものとなっている。
すなわち、上記の腰を捻る運動や、上体を反らせる運動を行うと、内臓を刺激することができる。この種の運動を排便前に行うことで、便秘気味の人でも、便意を催しやすくなる。加えて、便座に座った際に、肘掛け13に腕を載せたり、背もたれ14に腰を当てたりすることで、排便しやすい姿勢で安定させることができる。
特許第6817665号公報
以上のように、特許文献1のトイレ用手摺り装置は、身体の不自由な人を支援するだけでなく、フレイルや便秘の予防にも役立つものとなっている。しかし、特許文献1のトイレ用手摺り装置では、肘掛け13の向きの調節自由度が低く、肘掛け13を適切な状態で使用しにくくなることもあった。例えば、特許文献1のトイレ用手摺り装置で、左右の肘掛けの間隔を狭くするために、それぞれの肘掛け13を内方に回動させると、同文献の図1(a)の紙面左側の肘掛け13のように、肘掛け13の先端が内方を向く。このため、腕を前後方向に向けた状態では、肘掛け13に腕を載せにくくなる。これと同様のことが背もたれ14についても言える。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、肘掛けの向きの調節自由度が高く、肘掛けを適切な状態で使用しやすいトイレ用肘掛け装置を提供するものである。
上記課題は、
洋式の便器に組み付けて使用されるトイレ用手摺り装置であって、
便座中心よりも前方となる箇所に第一軸支部を有する左右一対のベース部材を、便器の前方を通る連結部材で連結した一体フレームと、
第一軸支部に水平回動可能な状態で取り付けられ、第一軸支部とは水平方向にずれた箇所に第二軸支部を有する第一下側回動部材と、
第二軸支部に水平回動可能な状態で取り付けられ、肘掛けと、肘掛けの後方に一体的(少なくとも水平方向に動かない状態)に設けられた背もたれを有する第一上側回動部材と
を備えることにより、
肘掛け及び背もたれを水平方向に平行移動できるようにした
ことを特徴とするトイレ用手摺り装置
を提供することによって解決される。
本発明のトイレ用手摺り装置において、肘掛け(手摺り部)は、同一直線上にない2つの回転中心(第一軸支部及び第二軸支部)を中心として水平回動することができるようになっている。このため、左右の肘掛けの間隔を狭くするために、それぞれの肘掛けを内方に移動させる場合でも、それぞれの肘掛けを平行移動させることが可能となっている。したがって、肘掛けの平行を保ちながら、肘掛けの間隔を変えるといったことも可能となっている。
加えて、本発明のトイレ用手摺り装置は、背もたれも設けられている。このため、背もたれに腰を当てて上体を後側に反らせる等の運動を行うことができる。したがって、上述したフレイルや便秘をさらに予防しやすくなる。この背もたれは、肘掛けの後方に一体的に設けられているため、肘掛けと一体となって水平回動する。このため、肘掛けも平行移動させることができる。
本発明のトイレ用手摺り装置においては、
第一軸支部に対して水平回動可能な状態で取り付けられて、第一軸支部の後方で便座に当接する当接部を有する後方脚をさらに設け、
便器の側面における便座高の半分よりも高くなる箇所に前記当接部を押し当てることによって、便器に対してトイレ用手摺り装置を固定できるようにする
ことが好ましい。
これにより、肘掛けや背もたれに掛かった後方下向きの力を後方脚でしっかりと受け止め、トイレ用手摺り装置が後側に倒れないようにすることができる。また、後方脚を便器の側方に押し当てる構造とすることで、トイレ用手摺り装置を便器に対して左右方向に動かない状態で固定することが可能になる。この後方脚の水平角度を保持できる構造を採用すれば、便器周りを清掃する際等にトイレ用手摺り装置を便器からいったん取り外した後でも、便器に対してトイレ用手摺り装置を容易に取り付けることが可能になる。
本発明のトイレ用手摺り装置においては、
第一軸支部に水平回動可能な状態で取り付けられ、第一軸支部とは前方又は後方の水平方向にずれた箇所に第三軸支部を有する第二下側回動部材と、
第三軸支部に水平回動可能な状態で取り付けられた第二上側回動部材と
をさらに備えたものとし、
第二上側回動部材を、第一軸支部及び第三軸支部を中心として水平回動させることによって、肘掛け又は安全ガードとして使用可能とする
ことも好ましい。
本発明のトイレ用手摺り装置においては、肘掛けを、背もたれに対して上下回動可能なものとすることも好ましい。これにより、肘掛けの向きを上下方向でも調節することが可能になる。また、肘掛けが不要なときには、肘掛けを格納位置(例えば肘掛けが略真上を向く位置)に退避させるといったことも可能になる。
この場合、肘掛けの上下方向での向きは、1つの使用位置と1つの格納位置との2位置で切り替え可能としてもよいが、使用位置を多段階又は無段階で調節できるようにすることも好ましい。この構成は、例えば、肘掛けの基端部に、ロックばねを備えた角度調節機構を設けることで実現することができる。
以上のように、本発明によって、肘掛けの向きの調節自由度が高く、肘掛けを適切な状態で使用しやすいトイレ用肘掛け装置を提供することが可能になる。
第一実施形態のトイレ用手摺り装置を洋式の便器に組み付けた様子を、(a)上方から見た状態と、(b)側方から見た状態とを、それぞれ示した図である。 第一実施形態のトイレ用手摺り装置における左右の肘掛けを、平行を保ちながら内側位置に移動させている様子を上方から見た状態を示した図である。 (a)トイレ用手摺り装置を構成する一体フレーム及び後方脚の斜視図と、(b)それらを便器に組み付けた様子を側方から見た図である。 (a)トイレ用手摺り装置を構成する一体フレーム及び後方脚を便器に組み付けた様子を上方から見た図と、(b)便器から取り外して後方脚を折り畳んだ様子を上方から見た図である。 トイレ用手摺り装置における押し当て操作手段の周辺を水平面で切断した状態を示した拡大断面図である。 第二実施形態のトイレ用手摺り装置を洋式の便器に組み付けた様子を、(a)上方から見た状態と、(b)側方から見た状態とを、それぞれ示した図である。
本発明のトイレ用手摺り装置の好適な実施形態について、図面を用いてより具体的に説明する。以下においては、2つの実施形態(第一実施形態及び第二実施形態)を例に挙げて、本発明のトイレ用手摺り装置を説明する。しかし、本発明のトイレ用手摺り装置の技術的範囲は、これらの実施形態に限定されない。本発明のトイレ用手摺り装置には、発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更を施すことができる。

1.第一実施形態のトイレ用手摺り装置
まず、第一実施形態のトイレ用手摺り装置について説明する。図1は、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10を様式の便器50に組み付けた様子を示した図である。図1(a)は、トイレ用手摺り装置10を上方から見た状態(平面図)を、図1(b)は、トイレ用手摺り装置10を側方から見た状態(側面図)をそれぞれ示している。このトイレ用手摺り装置10は、図1に示すように、洋式の便器50に組み付けて使用するものとなっており、一体フレーム11と、左右一対の第一下側回動部材12と、左右一対の第一上側回動部材13と、左右一対の第二下側回動部材19と、左右一対の上側回動部材20とを備えている。
一体フレーム11は、図1(a)に示すように、左右一対のベース部材11aを、便器50の前方を通る連結部材11bで連結したものとなっている。ベース部材11aは、トイレ用手摺り装置10の設置安定性を高めるための脚部として機能する。それぞれのベース部材11aにおける、便座51の中心Cよりも前方となる箇所には、第一軸支部11aが上向きに起立して設けられている。第一軸支部11aは、中空なパイプ部材によって形成されており、その上端が解放されている。連結部材11bは、便器50の前面に沿うように湾曲して形成されている。この連結部材11bは、左右2箇所(左右一対の当接部11b)で便器に当接される。
それぞれの第一下側回動部材12は、図1(b)に示すように、下側軸部12aと上側軸部12bとがクランク状に接続された部材となっている。第一実施形態のトイレ用手摺り装置10においては、1本のパイプ部材を折り曲げたものを、それぞれの第一下側回動部材12として用いている。下側軸部12aの外径は、第一軸支部11aの内径よりも小さく設定されており、第一下側回動部材12の下側軸部12aを、第一軸支部11aに内挿して軸支した状態としている。このため、それぞれの第一下側回動部材12は、一体フレーム11におけるそれぞれの第一軸支部11aに対して、中心線C回りに水平回動可能な状態となっている。第一下側回動部材12における上側軸部12bは、後述する第二軸支部として機能する部分となっている。
それぞれの第一上側回動部材13は、図1(a)に示すように、前方の肘掛け13aと、後方の背もたれ13bとを備えている。
トイレ用手摺り装置10に肘掛け13aを設けたことによって、便器50に対して立ち座りをする際に、肘掛け13aを手で掴んだり、肘掛け13aに寄り掛かったりすることができるため、楽に立ち座りできるようになる。また、便器50に座って排便する際には、肘掛け13aに肘を置いて上体を前傾させることで、快便姿勢をとりやすくなる。さらに、排便前に、肘掛け13aを掴みながらスクワットをしたり、腰を捻ったり等、内臓を刺激する運動を行うこともできる。このため、快便しやすくなるだけでなく、フレイルの予防運動を行うことも可能になる。
加えて、トイレ用手摺り装置10に背もたれ13bを設けたことによって、便器50に座った人の腰付近を背もたれ13bで後方から支持することができる。このため、排便姿勢をさらに安定させることができる。また、背もたれ13bに腰を当てた状態で上体を後側に反らせたりする等、内臓を刺激する運動を行うことも可能になる。この運動も、快便やフレイルの予防に繋がる。
第一実施形態のトイレ用手摺り装置10においては、肘掛け13aと背もたれ13bとを、1本のパイプ部材を折り曲げることによって連続する形で一体的に形成している。それぞれの第一上側回動部材13における背もたれ13bは、図1(a)に示すように、後端側になるに連れて互いに接近するように湾曲されている。
第一上側回動部材13の前端側には、取付軸部13cが下向きに設けられている。取付軸部13cは、中空なパイプ部材によって形成されており、その下端が解放されている。取付軸部13cの内径は、第一下側回動部材12の上側軸部(第二軸支部)12bの外径よりも大きく設定されており、取付軸部13cを、第二軸支部12bに外挿して軸支した状態としている。このため、それぞれの第一上側回動部材13は、それぞれの第一下側回動部材12における第二軸支部12bに対して、中心線C回りに水平回動可能な状態となっている。
このように、第一下側回動部材12に対して第一上側回動部材13を水平回動可能な構造とすることによって、肘掛け13a及び背もたれ13bを、中心線Cを中心として水平回動させることができる。具体的には、肘掛け13bの位置を、便器50から側方に離れた外側位置と、便器50に近づいた内側位置との間で調節することができる。同様に、背もたれ13bの位置も、便器50における便座の後方に突き出る内側位置と、便座の後方から側方に控えた外側位置との間で調節することができる。第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、肘掛け13aと背もたれ13bとを一体的に設けたため、肘掛け13aを移動すると背もたれ13bも一体となって移動するようになっている。
既に述べたように、肘掛け13a及び背もたれ13bは、便器50に立ち座りする人の身体を支える機能や、便器50に座った人の姿勢を安定させる機能や、快便の促進やフレイルの予防を行う機能があるところ、肘掛け13a及び背もたれ13bを水平回動可能な構造としたことによって、肘掛け13a及び背もたれ13bの使用態様や、トイレ用手摺り装置10の使用者の体格等に応じて、肘掛け13a及び背もたれ13bの位置(水平位置)を調節することができる。また、便器50には、便座蓋を備えたタイプもあるところ、便座蓋を開閉する際には、背もたれ13bを便座蓋の開閉の邪魔にならない位置(外側位置)に退避させることもできる。
ただし、肘掛け13a及び背もたれ13bを、中心線C回りに水平回動させるだけでは、例えば、左右の肘掛け13aの間隔を狭くするために、それぞれの肘掛け13aを内側位置に移動させたときに、肘掛け13aの前端が内方を向いてしまう。このため、腕を前後方向に向けた状態では、肘掛け13aに腕を載せにくくなる等、肘掛け13a及び背もたれ13bの使い勝手が必ずしも良くない。
この点、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、肘掛け13a及び背もたれ13bを備えた第一上側回動部材13を水平回動可能な状態で軸支する第一下側回動部材12自体も、一体フレーム11に対して中心線C回りに水平回動させることが可能となっている。換言すると、肘掛け13a及び背もたれ13bは、水平方向にずれた2本の中心線(中心線C及び中心線C)のそれぞれを中心として水平回動できるようになっている。このため、内側位置に移動させた肘掛け13の先端を前向きにする等、外側位置から内側位置に至るまでの各位置にある肘掛け13の向きを水平方向で調節することができる。すなわち、肘掛け13aや背もたれ13bの向きの調節自由度が高く、肘掛け13や背もたれ13bを適切な状態で使用しやすくなっている。
図2は、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10における左右の肘掛け13aを、平行を保ちながら内側位置に移動させている様子を上方から見た状態を示した図である。図2(b)に示す状態にあっては、図2(a)に示す状態よりも左右の肘掛け13が内側に移動している。第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図2に示すように、左右の肘掛け13aを、平行を保ちながら内側位置に移動させるといったことも可能である。このとき、左右の背もたれ13bの間隔も狭くなるが、背もたれ13bの向きは変わっていない。これにより、肘掛け13aや背もたれ13bをより適切な向きで使用することが可能になる。
第一上側回動部材13の高さ(上下位置)は、不変としてもよいが、調節できるようにしてもよい。これにより、トイレ用手摺り装置10の使用者の体格等に合わせて、肘掛け13aや背もたれ13bの高さを調節することが可能になる。第一実施形態のトイレ用手摺り装置10においては、上述したように、第一下側回動部材12の下側軸部12aをベース部材11aの第一軸支部11aに内挿し、第一上側回動部材13の取付軸部13cを第一下側回動部材12の上側軸部12b(第二軸支部)に外挿する構造を採用しているところ、第一軸支部11aに対して下側軸部12aを内挿する深さや、第二軸支部12bに対して取付軸部13cを外挿する深さを可変とすることで、第一上側回動部材13の高さを調節できるようになる。
また、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図1に示すように、一体フレーム11におけるそれぞれの第一軸支部11aに、第二下側回動部材19を介して第二上側回動部材20を取り付けている。第二下側回動部材19は、図1(b)に示すように、側面視L字状を為しており、その下端側に下側軸部19aを有し、その上端側に上側軸部19bを有している。第二下側回動部材19の上側軸部19bは、後述する第三軸支部として機能する部分となっている。また、第二上側回動部材20は、側面視逆U字状を為しており、その後端側に後側軸部20aを有している。この第二上側回動部材20における水平部分は、第二の手摺りや安全ガードとして使用することが可能となっている。
第二下側回動部材19の下側軸部19aは、一体フレーム11の第一軸支部11aに対して水平回動可能な状態で軸支されている。また、第二上側回動部材20の後側軸部20aは、第二下側回動部材19の上側軸部19b(第三軸支部)に対して水平回動可能な状態で軸支されている。上側軸部19b(第三軸支部)は、第一軸支部11aに対して水平方向にずれた箇所に位置している。このため、第二上側回動部材20(第二の手摺り)を、第一軸支部11a(中心線C)及び第三軸支部19b(中心線C)を中心として水平回動させることができるようになっている。
このように、第二上側回動部材20を、2つの軸(第一軸支部11a及び第三軸支部19b)を中心として水平回動可能な構造とすることで、
第二上側回動部材20を、便器50の前方に位置させて安全ガードとして使用することができる。また、その安全ガードを外側に水平回動すると、その安全ガードを肘掛けや手摺り(第二の手摺り)として使用することができる。
ところで、立ち座りの際等に肘掛け13a(第一の手摺り)や第二上側回動部材20(第二の手摺り)に過大な荷重を掛けると、トイレ用手摺り装置10の後側が床面から浮き上がるおそれがあるところ、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図1(b)に示すように、第二上側回動部材20の折り曲げ部(前側軸部20b)の下端が床面に接地するようにしている。このため、肘掛け13a(第一の手摺り)や第二上側回動部材20(第二の手摺り)に加えられた荷重をしっかりと受け止め、トイレ用手摺り装置10の後側が浮き上がらないようにすることができる。このため、立ち座りの際は勿論のこと、便秘やフレイルを予防する運動を行う際にも、肘掛け13aにより大きな荷重を掛けることができるようになっている。
ところで、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10においては、第一回動規制手段14(図1(b))と第二回動規制手段15(図1(b))とを設けている。第一回動規制手段14を操作して、一体フレーム11の第一軸支部11aに対して第一下側回動部材12の下側軸部12aが回動しないようにすることで、一体フレーム11に対する第一下側回動部材12の水平回動(中心線C回りの水平回動)が規制されるようになっている。また、第二回動規制手段15を操作して、第一下側回動部材12の第二軸支部12bに対して第一上側回動部材13の取付軸部13cが回動しないようにすることで、第一下側回動部材12に対する第一上側回動部材13の水平回動(中心線C回りの水平回動)が規制されるようになっている。
第一回動規制手段14及び第二回動規制手段15の構造は、特に限定されない。第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、いずれも、ネジ軸の基端側にノブを取り付けた締付ボルトとしている。これらの締付ボルトは、ネジ軸を外側のパイプ部材(第一回動規制手段14においては第一軸支部11a、第二回動規制手段15においては取付軸部13c)に螺合されており、ノブを一方に回転操作すると、ネジ軸の先端が内側のパイプ部材(第一回動規制手段14においては下側軸部12a、第二回動規制手段15においては第二軸支部12b)の外周面に強く押し当たることで、水平回動を規制するものとなっている。逆に、ノブを他方に回転操作すると、ネジ軸の先端が内側のパイプ部材の外周面から離れて、水平回動が許容されるようになっている。
また、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図1に示すように、一体フレーム11よりも後方に、左右一対の後方脚16を設けている。このため、肘掛け13aや背もたれ13bに掛かった後方下向きの力を後方脚16でしっかりと受け止め、トイレ用手摺り装置10が後側に倒れないようになっている。
図3(a)に、一体フレーム11及び後方脚16の斜視図を示し、図3(b)それらを便器50に組み付けた様子を側方から見た図を示す。この後方脚16は、左右のベース部材11aにおける第一軸支部11aの上端部付近に対して中心線C回りに水平回動可能な状態で取り付けられている。したがって、便器50の横幅やトイレ個室の左右の内幅等に応じた適切な位置に、後方脚16aを配置できるようになっている。また、トイレ用手摺り装置10を便器50から取り外したときに、後方脚16aを邪魔にならないように折り畳むことも可能となっている。図4(a)に、一体フレーム11及び後方脚16を便器50に組み付けた様子を上方から見た図を示し、図4(b)に、便器50から取り外して後方脚16を折り畳んだ様子を上方から見た図を示す。
それぞれの後方脚16の回動中心(前端)付近には、押し当て操作手段17を設けている。この押し当て操作手段17は、後方脚16を内方(便器50に接近する側)に水平回動させて便器50の側方に押し当てるためのものとなっている。これにより、トイレ用手摺り装置10は、連結部材11bに設けられている当接部11bと後方脚16によって、便器50に対して左右方向に動かない状態で固定することが可能になる。後方脚16の水平部分には、当接部16aが設けられている。この当接部16aが、便器50の側面における便座高の半分よりも高くなる箇所(便器50の側面上部)に当接するようになっており、トイレ用手摺り装置10が幅方向(左右方向)にぐらつきにくくなっている。
押し当て操作手段17は、上記の機能を発揮できるのであれば、その具体的な構造を特に限定されない。第一実施形態のトイレ用手摺り装置10においては、図5に示すように、押し当て操作手段17として、ネジ軸の基端側にノブを取り付けた締付ボルトを用いている。図5は、トイレ用手摺り装置10における押し当て操作手段17の周辺を水平面で切断した状態を示した拡大断面図である。
この締付ボルト17(押し当て操作手段)のネジ軸は、固定ブラケット11cに対して、外方(便器50とは反対側)から螺合されている。固定ブラケット11cは、ベース部材11aにおける連結部材11bの外周部に対して一体的に固定されている。この固定ブラケット11cには、回動ブラケット16bが中心線C回りに水平回動可能な状態で軸支されている。後方脚16の前端は、この回動ブラケット16bに対して一体的に固定されている。締付ボルト17(押し当て操作手段)のノブを一方に回転操作すると、その締付ボルト17のネジ軸の先端が内方(便器50の側)に突き出て、回動ブラケット16bの当接部16bに当接し、当接部16bを内方に押すことで、後方脚16aが内方に水平回動するようになっている。
押し当て操作手段17として上記の構造のものを採用することで、後方脚16が便器50に押し当たる適切な角度で保持することが可能になる。このため、便器50に対してトイレ用手摺り装置10をしっかりと組み付けることは勿論のこと、便器50の周辺を清掃する際等に、トイレ用手摺り装置10を便器50から一旦取り外すときでも、締付ボルト17(押し当て操作手段)をそのときの状態のままで保持すれば、トイレ用手摺り装置10を便器50に再度組み付ける際には、左右の後方脚16aの間隔を元の状態(トイレ用手摺り装置10を便器50から取り外す前の状態)に容易に戻すことができる。

2.第二実施形態のトイレ用手摺り装置
続いて、第二実施形態のトイレ用手摺り装置について説明する。第二実施形態のトイレ用手摺り装置10については、上述した第一実施形態のトイレ用手摺り装置10(図1)と異なる構成に絞って説明し、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10と共通する構成の説明を割愛する。第二実施形態のトイレ用手摺り装置10で言及しない構成については、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10で述べたものと同様の構成を採用することができる。
図6は、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10を洋式の便器50に組み付けた様子を、(a)上方から見た状態と、(b)側方から見た状態とを、それぞれ示した図である。上述した第一実施形態のトイレ用手摺り装置10(図1)では、左右の第一上側回動部材13における肘掛け13aから背もたれ13bに至るまでの部分が、1本のパイプ部材によって形成されており、背もたれ13bに対して肘掛け13aを上下回動することができない構造となっていた。これに対し、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図6(b)に示すように、肘掛け13aが、背もたれ13bとは別部材によって形成されているが、上側軸部12bで一体的に水平移動し平行移動を可能にしている。この肘掛け13aの後端部は、第一上側回動部材13における他の部分に対して、中心線C回りに上下回動可能な状態で軸支されている。中心線Cは、第一軸支部11aにおける水平回動の中心線Cよりも後方となっている。
このように、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10では、肘掛け13aを上下回動できるようになっており、トイレ用手摺り装置10の使用者の体格やその使用者が行う運動の種類等に応じた適切な上下角度に肘掛け13aを設定することができるようになっている。このため、上述したフレイル予防効果や快便効果をさらに高めることもできる。加えて、肘掛け13aを使用しないときには、肘掛け13aを上向きにする(肘掛け13aを格納する)といったことも可能になる。
肘掛け13aの上下角度は、ラッチ機構等を用いて調節できるようにしてもよいが、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10では、ロックばね機構を用いて調節できるようにしている。具体的には、第一上側回動部材13の本体部分(肘掛け部13a以外の部分)に対して動かない状態で取り付けられた取り付け部材(図示省略)と、取り付け部材に一体的に固定されたロックドラム(図示省略)と、ロックドラムと同一軸上に配されるように肘掛け部13aに形成された筒状壁部(図示省略)と、ロックドラム及び筒状壁部に外嵌されたコイルばねからなるロックばね(図示省略)と、ロックばねの自由端を操作するカム機構(図示省略)とからなるロックばね機構を採用している。このロックバネ機構は、特許第6685527号公報に記載の「高さ調節式のアームレスト」で採用されたものと同様のものである。これにより、肘掛け13aの高さを無段階で調節することが可能となっている。

3.その他
以上で説明した第一実施形態及び第二実施形態のトイレ用手摺り装置10はいずれも、第一下側回動部材12の中心線C回りの水平回動と、第一上側回動部材13の中心線C回りの水平回動とが独立していたが、平行リンク機構を採用すること等により、中心線C回りの水平回動と中心線C回りの水平回動とが連動するようにしてもよい。これにより、左右の肘掛け13aが常に平行を保ちながら、肘掛け13aを外側位置と内側位置との間で平行移動するようにすることができる。
10 トイレ用手摺り装置
11 一体フレーム
11a ベース部材
11a 第一軸支部
11b 連結部材
11b 当接部
11c 固定ブラケット
12 第一下側回動部材
12a 下側軸部
12b 上側軸部(第二軸支部)
13 第一上側回動部材
13a 肘掛け
13a 折り曲げ部
13b 背もたれ
13c 取付軸部
14 第一回動規制手段
15 第二回動規制手段
16 後方脚
16b 回動ブラケット
16b 当接部
17 押し当て操作手段
18 第三回動規制手段
19 第二下側回動部材
19a 下側軸部
19b 上側軸部(第三軸支部)
20 第二下側回動部材
20a 後側軸部
20b 前側軸部
50 便器
便座の中心
第一下側回動部材及び第二下側回動部材の水平回動の中心線
第一上側回動部材の水平回動の中心線
後方脚の水平回動の中心線
第二上側回動部材の水平回動の中心線
肘掛けの上下回動の中心線

Claims (4)

  1. 洋式の便器に組み付けて使用されるトイレ用手摺り装置であって、
    便座中心よりも前方となる箇所に第一軸支部を有する左右一対のベース部材を、便器の前方を通る連結部材で連結した一体フレームと、
    第一軸支部に水平回動可能な状態で取り付けられ、第一軸支部とは水平方向にずれた箇所に第二軸支部を有する第一下側回動部材と、
    第二軸支部に水平回動可能な状態で取り付けられ、肘掛けと、肘掛けの後方に一体的に設けられた背もたれを有する第一上側回動部材と
    を備えることにより、
    肘掛け及び背もたれを水平方向に平行移動できるようにした
    ことを特徴とするトイレ用手摺り装置。
  2. 第一軸支部に対して水平回動可能な状態で取り付けられて、第一軸支部の後方で便座に当接する当接部を有する後方脚を備え、
    便器の側面における便座高の半分よりも高くなる箇所に前記当接部を押し当てることによって便器に固定される
    請求項1記載のトイレ用手摺り装置。
  3. 第一軸支部に水平回動可能な状態で取り付けられ、第一軸支部とは前方又は後方の水平方向にずれた箇所に第三軸支部を有する第二下側回動部材と、
    第三軸支部に水平回動可能な状態で取り付けられた第二上側回動部材と
    を備え、
    第二上側回動部材を、第一軸支部及び第三軸支部を中心として水平回動させることによって、肘掛け又は安全ガードとして使用可能とした
    請求項1又は2記載のトイレ用手摺り装置。
  4. 肘掛けが、背もたれに対して上下回動可能なものとされた請求項1~3記載のトイレ用手摺り装置。
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