JP2022038521A - トイレ用手摺り装置 - Google Patents

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教代 山根
Noriyo Yamane
徳三 小林
Tokuzo Kobayashi
彰 西村
Akira Nishimura
正美 妹尾
Masami Senoo
慶倫 谷口
Yoshinori Taniguchi
健吾 田村
Kengo Tamura
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Abstract

【課題】狭いトイレ個室内における便座蓋付きの便器に対しても、腰当て付きのトイレ用手摺り装置を設置できるようにする。【解決手段】トイレ用手摺り装置10は、一体フレーム11と、左右一対の水平回動部材12とを備え、一体フレーム11は、便座51の中心Cよりも前方となる箇所に第一軸取付部11a1を有する左右一対のベース部材11aを便器50の前方を通る連結部材11bで連結し、水平回動部材12は、第一軸部12a、肘掛け部12b及び腰当て部12cを備え、第一軸部11aを中心に水平回動可能で、肘掛け部12bを外側位置P1とすると、腰当て部12cが使用位置Q1となり、肘掛け部12bを内側位置P3とすると、腰当て部12cが退避位置Q3となり、腰当て部12cが使用位置Q1又は退避位置Q3にあるときの第一軸部12aは、係止手段αによって第一軸取付部11a1に係止され、水平回動部材12が水平回動できない状態となる。【選択図】図1

Description

本発明は、便座蓋を備えた洋式の便器に組み付けて使用されるトイレ用手摺り装置に関する。
洋式の便器に取り付けて使用されるトイレ用手摺り装置としては、例えば特許文献1の図1及び図2に示されるように、便器の左側方及び右側方に立設される左右一対の支柱部材と、支柱部材の上部に対して回動可能な状態で取り付けられたアームレスト4(肘掛け部)と、便座の後部上方に配された背もたれ部3dとを備えたものが知られている。同文献のトイレ用手摺り装置において、アームレスト4(肘掛け部)は、支柱部材に対して上下回動可能な状態で取り付けられており、その高さを調節することができるようになっている。また、背もたれ部3dは、左右の支柱部材を連結して一体化させる連結部3d(連結フレーム)の中央部分に設けられている。
この種のトイレ用手摺り装置を設置すると、
[1]立ち座り(便座に座る動作と、便座から立ち上がる動作のこと。以下同じ。)の際に、肘掛けを掴んだり、肘掛けに寄り掛かったりすることが可能になり、楽に立ち座りできるようになる。
[2]排便時の姿勢を安定させることができる。
というメリットが得られる。
このため、この種のトイレ用手摺り装置は、身体の不自由な人がいる家庭や、そのような人が利用する施設に設置されることが多い。
特開2006-109893号公報
ところで、日本では、高齢化が急速に進んでおり、介護や医療費等の社会保障費がさらに増大することが予想されている。このため、近年では、フレイル(加齢によって筋力や活動が低下した状態)を予防することの重要性が指摘されるようになっている。しかし、従来のトイレ用手摺り装置は、高齢者や身体障碍者等、身体機能が既に低下した人を対象としたものとなっており、フレイルの予防を目的としたものとはなっていなかった。
また、近年は、便秘に悩む人が増えつつある。便秘にならないようにするためには、適度な運動を心掛けるとともに、決まった時間にトイレに行って排便を習慣づけることが有効であると言われている。しかし、トイレに行っても、便意が生じずなかなか排便できないのであれば、規則正しい排便を習慣づけることは難しい。この点、従来のトイレ用手摺り装置は、身体の補助を目的としたものとなっており、排便を支援することにまで着目したトイレ用手摺り装置は、存在しなかった。
さらに、従来のトイレ用手摺り装置は、嵩張るものが多く、一般家屋でよく見られる内幅が750mm程度のトイレ個室には、設置しにくいものとなっていた。特に、腰当てや背もたれ等、便器の使用者の身体を便座の後方から支持する部分を備えたトイレ用手摺り装置は、家庭用の洋式の便器には使用しにくかった。というのも、家庭用の洋式の便器には、通常、便座蓋が備え付けられているところ、便座蓋を開閉する際に、腰当て等が邪魔になるからである。この問題は、便座蓋を開閉する際に、腰当て等を邪魔にならない位置に退避できる構造を採用すれば、解決することができるところ、上記のように、狭いトイレ個室の壁等に干渉しない状態で同構造を実現することは、困難であった。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、一般家屋等における狭いトイレ個室内の便座蓋付きの便器に対しても、腰当て付きのトイレ用手摺り装置を好適に設置できるようにすることを目的とするものである。また、便座に対する立ち座りを容易にすることや、フレイル予防運動や便秘の人の快便支援に有効なトイレ用手摺り装置を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
便座蓋を備えた洋式の便器に組み付けて使用されるトイレ用手摺り装置であって、
便座中心よりも前方となる箇所に第一軸取付部を有する左右一対のベース部材を、便器の前方を通る連結部材で連結した一体フレームと、
第一軸取付部に取り付けられた第一軸部、第一軸部の上部前方に設けられた肘掛け部、及び、第一軸部の上部後方に設けられた腰当て部で構成され、第一軸部を中心として水平回動可能な状態とされた左右一対の水平回動部材と
を備え、
肘掛け部を便器から遠い外側位置とすると、腰当て部が便座蓋前方の使用位置となり、
肘掛け部を便器に近い内側位置とすると、腰当て部が便座蓋側方の退避位置となる
ようにするとともに、
腰当て部が使用位置又は退避位置にあるときの第一軸部を第一軸取付部に係止して水平回動部材が水平回動しないようにするための係止手段を設けた
ことを特徴とするトイレ用手摺り装置
を提供することによって解決される。
これにより、一般家屋等における狭いトイレ個室内の便座蓋付きの便器に対しても、腰当て付きのトイレ用手摺り装置を好適に設置することが可能になる。すなわち、本発明のトイレ用手摺り装置は、便座蓋を開閉する際に、水平回動部材を水平回動して腰当て部を使用位置から退避位置に移動させることで、腰当て部が邪魔にならないようにするものとなっているところ、水平回動部材の回転中心(第一軸部)が、便座中心よりも前方に位置しているため、使用位置から退避位置に移動するときの腰当て部が後方に大きく迫り出さず便座蓋に干渉しないようになっている。加えて、トイレ個室の狭い間口からトイレ用手摺り装置を搬入して設置する際には、左右一対の水平回動部材(肘掛け部及び腰当て部)をトイレ個室の壁等に干渉しない位置に移動させることも可能となっている。
また、本発明のトイレ用手摺り装置を設置すると、便座に対して立ち座りをする際に、肘掛け部を掴んだり、肘掛け部に寄り掛かったりすることができるようになる。このため、便座に対する立ち座りを容易にすることも可能になる。さらに、便座に座った後には、肘掛け部に腕を載せたり、腰当て部に腰を当てたりすることで、排便しやすい姿勢で安定させることができる。さらに、肘掛け部を掴みながらスクワットをしたり、腰を捻ったり、腰当て部に腰を当てて上体を後側に反らせたり等、内臓を刺激する運動を行うことも可能になる。この種の運動を排便前に行うことで、快便を実現することが可能になる。さらにまた、上記の運動を毎日継続することによって、フレイルの予防効果も期待できる。このとき、肘掛けや腰当て部を適切な位置に調節すれば、便意を促す排便姿勢やフレイルを予防する運動をより効果的に行うことが可能である。
本発明のトイレ用手摺り装置における肘掛け部や腰当て部の設け方として、いくつかの好ましい態様を紹介する。
まず、水平回動部材における第一軸部よりも後方となる箇所に第二軸部を設け、肘掛け部を、第二軸部を中心として上下回動可能な状態で設ける態様である。これにより、肘掛け部の高さ調節を行うことが可能になる。したがって、使用者の体格やその使用者が行う運動の種類等に応じた適切な高さに肘掛け部を設定することができるようになり、上述したフレイル予防効果や快便効果をさらに高めることが可能になる。加えて、本発明のトイレ用手摺り装置では、既に述べたように、腰当て部を使用位置とするときには、肘掛け部は、便器から離れた外側位置となるところ、このときの肘掛け部を上向きにして便器の側方の壁(トイレ個室の壁)等に当たらないようにすることも可能になる。このため、トイレ個室が狭い場合であっても、腰当て部を使用しやすくなる。肘掛け部の高さ(第二軸部を中心とした上下回動の角度)は、無段階(ロックばね方式等)で調節できるようにしてもよいし、多段階(ラッチ式やON-OFF式等)で調節できるようにしてもよい。
また、第一軸部を、第一軸取付部に対して着脱可能とし、左側の水平回動部材と右側の水平回動部材とを入れ替えるとともに、水平回動部材の前後を反転させることによって、腰当て部を、便器前方を覆う安全ガードとして使用できるようにする態様も好適に採用することができる。身体の不自由な人は、便座に座って上半身を前傾させたときに、バランスを崩して前方に転倒するおそれがあるところ、上記のように、安全ガードを設けることで、上半身を前傾させるときに安全ガードに寄り掛かることができるようになり、転倒を防止することが可能になる。
さらに、水平回動部材における第一軸部よりも前方となる箇所に第三軸部を設け、肘掛け部を、第三軸部を中心として水平回動可能な状態で設け、肘掛け部を、第三軸部を中心として内側に水平回動させることによって、便器前方を覆う安全ガードとして使用できるようにする態様も好適に採用することができる。安全ガードを設けることで、上半身を前傾させたときの転倒を防止できることについては既に述べたが、第三軸部を中心として肘掛け部を水平回動(腰当て部とは独立して水平回動)できるようにすることで、左右の水平回動部材を入れ替えることなく、安全ガードを利用できるようになる。また、その安全ガード(肘掛け部)を外側に移動する操作を行うだけで、その安全ガード(肘掛け部)を、本来の肘掛け部として使用することも可能になるし、同時に、腰当て部を使用することも可能になる。
本発明のトイレ用手摺り装置においては、一体フレームにおける連結部材と左右一対の第一軸取付部とを、1本のパイプ材によって形成するとともに、一体フレームを前側から支持する前方支持部と、一体フレームを後側から支持する後方支持部とを、一体フレームにおける第一軸取付部の近傍に水平回動可能な状態で組み付けることも好ましい。これにより、組み付けられた状態で入り口の幅の狭いトイレ(例えば幅700mm)にも搬入が可能であり、前方支持部及び後方支持部を水平回動させて、前方支持部又は後方支持部の一方をトイレ個室の壁に当てることで、トイレ用手摺り装置を動きにくい状態で設置することが可能になる。
以上のように、本発明によって、一般家屋等における狭いトイレ個室内の便座蓋付きの便器に対しても、腰当て付きのトイレ用手摺り装置を好適に設置できるようにすることが可能になる。また、便座に対する立ち座りを容易にすることや、フレイル予防運動や便秘の人の快便支援に有効なトイレ用手摺り装置を提供することも可能になる。
第一実施形態のトイレ用手摺り装置をトイレ個室に設置した状態を示した図である。 第一実施形態のトイレ用手摺り装置における係止手段の拡大図である。 第一実施形態のトイレ用手摺り装置において、左側の水平回動部材と右側の水平回動部材とを入れ替える前の状態と入れ替えた後の状態とをそれぞれ示した図である。 第二実施形態のトイレ用手摺り装置をトイレ個室に設置した状態を示した図である。 第二実施形態のトイレ用手摺り装置において、左側の水平回動部材と右側の水平回動部材とを入れ替える前の状態と入れ替えた後の状態とをそれぞれ示した図である。 第三実施形態のトイレ用手摺り装置をトイレ個室に設置した状態を示した図である。 第四実施形態のトイレ用手摺り装置をトイレ個室に設置した状態を示した図である。
本発明のトイレ用手摺り装置の好適な実施形態について、図面を用いてより具体的に説明する。以下においては、4つの実施形態(第一実施形態から第四実施形態)を例に挙げて、本発明のトイレ用手摺り装置を説明する。しかし、本発明のトイレ用手摺り装置の技術的範囲は、これらの実施形態に限定されない。本発明のトイレ用手摺り装置には、発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更を施すことができる。
1.第一実施形態のトイレ用手摺り装置
まず、第一実施形態のトイレ用手摺り装置について説明する。図1は、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10をトイレ個室に設置した状態を示した図である。図1(a)は、トイレ用手摺り装置10を上方から見た状態(平面図)を、図1(b)は、トイレ用手摺り装置10を前方から見た状態(正面図)を、図1(c)は、トイレ用手摺り装置10を側方から見た状態(側面図)をそれぞれ示している。このトイレ用手摺り装置10は、図1に示すように、便座蓋52を備えた洋式の便器50に組み付けて使用するものとなっており、一体フレーム11と、左右一対の水平回動部材12とを備えている。
一体フレーム11は、図1(a)に示すように、左右一対のベース部材11aを、便器50の前方を通る連結部材11bで連結したものとなっている。ベース部材11aは、トイレ用手摺り装置10の設置安定性を高めるための脚部として機能するものとなっている。それぞれのベース部材11aには、便座51の中心Cよりも前方となる箇所に、第一軸取付部11aを有している。
一方、それぞれの水平回動部材12は、図1(c)に示すように、第一軸部12aと、第一軸部12aの上部前方に設けられた肘掛け部12bと、第一軸部12aの上部後方に設けられた腰当て部12cとで構成されている。第一軸部12aは、一体フレーム11における第一軸取付部11aに水平回動可能な状態で取り付けられている。このため、それぞれの水平回動部材12(肘掛け部12b及び腰当て部12c)は、中心C回りに一体的に水平回動することができるようになっている。
このトイレ用手摺り装置10では、肘掛け部12bを便器50から遠い外側位置(図1(a)における位置P))とすると、腰当て部12cが便座蓋52の前方の使用位置(図1(a)における位置Q)となる。また、肘掛け部12bを便器50に近い内側位置(図1(a)における位置P)とすると、腰当て部12cが、便座蓋22の側方の退避位置(図1(a)における位置Q)となるようになっている。図1は、肘掛け部12bが、外側位置Pと内側位置Pとの間の中間位置Pにある状態を示している。
第一軸取付部11aと第一軸部12bとの連結部分には、図1(b)に示すように、係止手段αを設けている。この係止手段αは、腰当て部12cが使用位置Q(肘掛け部12bが外側位置P)にあるとき、腰当て部12cが中間位置Q(肘掛け部12bが中間位置P)にあるとき、又は、腰当て部12cが退避位置Q(肘掛け部12bが内側位置P)にあるときの第一軸部12bを第一軸取付部11aに係止して水平回動部材12が水平回動しないようにする(水平回動部材12を位置決めする)ためのものとなっている。
係止手段αは、上記の機能を発揮できるのであれば、その構造を特に限定されないが、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図2に示す構造を採用している。図2は、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10における係止手段α(図1における丸囲み部分α)の拡大図である。すなわち、第一軸取付部11aの上端部近傍の管壁に、位置決め穴αを設けるとともに、第一軸部12aの下端部近傍の外周部に、位置決めピンαを設けている。位置決めピンαは、位置決め穴αに挿入された状態となっている。位置決め穴αは、第一軸取付部11aの周方向に沿って長孔状に設けられており、その下縁部における3箇所に凹部が形成されている。
このため、図2に示す状態から、水平回動部材12を僅かに持ち上げて、位置決め穴αの凹部から位置決めピンαを外すと、水平回動部材12を中心C回りに矢印Aの方向へ水平回動させることができる状態となる。水平回動部材12を所望の場所まで水平回動させ、水平回動部材12から手を放して水平回動部材12を下降させると、位置決めピンαが位置決め穴αの凹部に再び係止され、水平回動部材12が水平回動できない状態となる。位置決めピンαを係止させる凹部を切り替えることで、水平回動部材12の水平回動位置を多段階で位置決めすることができる。
図2は、図1(b)における紙面に向かって右側(便器50の使用者から見ると左側)の係止手段αを前面から見たものであるところ、図2における紙面に向かって左側の凹部に位置決めピンαを係止させると、腰当て部12cが使用位置Q(肘掛け部12bが外側位置P)で位置決めされ、真ん中の凹部に位置決めピンαを係止させると、腰当て部12cが中間位置Q(肘掛け部12bが中間位置P)で位置決めされ、図2における紙面に向かって右側の凹部に位置決めピンαを係止させると、腰当て部12cが退避位置Q(肘掛け部12bが内側位置P)で位置決めされるようになっている。反対側の係止手段α(図1(b)における紙面に向かって左側(便器50の使用者から見ると右側)の係止手段α)においては、上で述べたものと左右が逆になる。
肘掛け部12bを使用する場合には、肘掛け部12bを図1(a)の内側位置Pか中間位置Pとする。これにより、便座51に対して立ち座りをする際に、肘掛け部12bを掴んだり、肘掛け部12bに寄り掛かったりする等、便座51に対する立ち座りを容易に行うことが可能になる。また、便座51に着席して排便する際には、肘掛け部12bに肘を置いて上体を前傾させることで、快便姿勢をとりやすくなる。さらに、排便前に、肘掛け部12bを掴みながらスクワットをしたり、腰を捻ったり等、内臓を刺激する運動を行うことも可能になる。このため、さらに快便しやすくなるだけでなく、フレイルの予防運動を行うことも可能になる。一方、腰当て部12cを使用する場合には、腰当て部12cを図1(a)の使用位置Qとする。これにより、便座51に着席した際に腰当て部12cで腰を後方から支持し、姿勢を安定させることが可能になる。また、腰当て部12cに腰を当てた状態で上体を後側に反らせたりする等、内臓を刺激する運動を行うことも可能になる。この運動も、快便やフレイルの予防に繋がる。
以上のように、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10は、肘掛け部12b及び腰当て部12cを備えた水平回動部材12を水平回動できる構造としたため、上記のように、肘掛け部12bと腰当て部12cとを必要に応じて使い分けることができるだけでなく、図1に示すように、一般家屋等における狭いトイレ個室にも設置しやすいというメリットを有している。また、一般家屋等における洋式の便器50は、図1(c)に示すように、便座蓋52(同図における矢印Aの方向に開閉する蓋)を備えたものが多いところ、このような便座蓋付きの便器50に対してもトイレ用手摺り装置10を好適に設置することができるようになっている。
すなわち、腰当て部12cが、図1(a)に示す使用位置Qにあると、その腰当て部12cが邪魔になって、便座蓋52を図1(c)の矢印Aのように開閉することができないところ、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、腰当て部12cを図1(a)に示す退避位置Qに移動することによって、腰当て部12cが便座蓋52の開閉の邪魔にならないようにすることが可能となっている。この点、腰当て部12cの回動中心(すなわち、水平回動部材12の回動中心C)が、便座51の中心Cよりも後方に位置していると、水平回動部材12を水平回動する際に、腰当て部12cが後方に大きく迫り出すようになり、腰当て部12cが便座蓋52に干渉するおそれがあるところ、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、水平回動部材12の回動中心Cが便座51の中心Cよりも前方に位置するようにしており、水平回動部材12を水平回動する際に、腰当て部12cが後方に大きく迫り出さないようにしている。
ところで、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、第一軸取付部11aに対して第一軸部12aを着脱可能な構造としており、図3(a),(b)に示すように、左側の水平回動部材12と右側の水平回動部材12とを入れ替えることができるようにしている。図3は、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10において、左側の水平回動部材12と右側の水平回動部材12とを入れ替える前の状態と入れ替えた後の状態とをそれぞれ示した図である。
すなわち、図3(a)に示すように、それぞれの水平回動部材12が正規の左右位置にある状態から、それぞれの水平回動部材12を取り外し、それぞれの水平回動部材12の前後を反転させて、左側の水平回動部材12と右側の水平回動部材12とを入れ替える(図3(a)で左側のベース部材11aに取り付けられていた水平回動部材12を右側のベース部材11aに取り付けて、図3(a)で右側のベース部材11aに取り付けられていた水平回動部材12を左側のベース部材11aに取り付ける)ことで、図3(b)に示す状態とすることができるようになっている。図3(b)に示す状態にあっては、腰当て部12cが前方に位置し、肘掛け部12bが後方に位置するようになっている。この状態では、腰当て部12cを、便器50の前方を覆う安全ガードとして使用することができる。このため、身体の不自由な人が、便座51に座って上体を前傾させたときに、バランスを崩して前方に転倒しないようにすることが可能となっている。
また、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図1(b)に示すように、左右それぞれのベース部材11aにおける上部と下部に、上側固定手段13と下側固定手段14とを設けている。上側固定手段13は、便器50の左右両側から便器50に押し当てることで、便器50を挟持するためのものとなっている。一方、下側固定手段材14は、便器50の側面とトイレ個室の内壁面との間で突っ張った状態とするための部分のものとなっている。これら上側固定手段13及び下側固定手段14によって、ベース部材11aを便器50に対して動かない状態で設置できるようになっている。
2.第二実施形態のトイレ用手摺り装置
続いて、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10について説明する。第二実施形態のトイレ用手摺り装置10については、主に、図1~3で示した第一実施形態のトイレ用手摺り装置10と異なる構成に絞って説明する。第二実施形態のトイレ用手摺り装置10で言及しない構成については、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10と同様の構成を採用することができる。図4は、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10をトイレ個室に設置した状態を示した図である。図4(a)は、トイレ用手摺り装置10を上方から見た状態(平面図)を、図4(b)は、トイレ用手摺り装置10を前方から見た状態(正面図)を、図4(c)は、トイレ用手摺り装置10を側方から見た状態(側面図)をそれぞれ示している。
第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図1に示すように、左右それぞれの水平回動部材12における肘掛け部12bから腰当て部12cに至るまでの部分が、1本のパイプ材によって形成されており、肘掛け部12bは、同パイプ材における逆U字状に折り曲げられた部分となっていた。これに対し、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図4に示すように、肘掛け部12bが、腰当て部12cを形成するパイプ材とは別部材によって形成されている。この肘掛け部12bは、水平回動部材12における第一軸部12aよりも後方となる箇所(図4(c)における中心Cの箇所)に設けられた軸(第二軸部)によって、上下回動可能な状態で支持されている。すなわち、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10では、肘掛け部12bを、図4(c)における下向き位置Pと上向き位置Pとの間で、矢印Aの方向に回動(上下回動)できるようになっている。肘掛け部12bを使用する際(肘を掛ける際)には、通常、肘掛け部12bは、下向き位置Pと上向き位置Pとの間の前向き位置P付近に設定される。
このように、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10では、肘掛け部12bの高さを調節することができるようになっており、使用者の体格やその使用者が行う運動の種類等に応じた適切な高さに肘掛け部12bを設定することができるようになっている。したがって、上述したフレイル予防効果や快便効果をさらに高めることができる。加えて、図4(a)に示すように、腰当て部12cを使用位置Qとするときには、肘掛け部12bが外側位置Pとなるところ、このときの肘掛け部12bを上向きにすることで、肘掛け部12bがトイレ個室の内壁に当たらないようにすることも可能となっている。このため、狭いトイレ個室であっても、腰当て部12cを使用しやすくなっている。
肘掛け部12bの高さは、ラッチ機構等を用いて調節できるようにしてもよいが、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10では、ロックばね機構を用いて調節できるようにしている。具体的には、水平回動部材12の本体部分(肘掛け部12b以外の部分)に対して動かない状態で取り付けられた取り付け部材と、取り付け部材に一体的に固定されたロックドラムと、ロックドラムと同一軸上に配されるように肘掛け部12bに形成された筒状壁部と、ロックドラム及び筒状壁部に外嵌されたコイルばねからなるロックばねと、ロックばねの自由端を操作するカム機構とからなるロックばね機構を採用している。このロックバネ機構は、特許第6685527号公報に記載の「高さ調節式のアームレスト」で採用されたものと同様のものである。これにより、肘掛け部12bの高さを無段階で調節することが可能となっている。
図5は、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10において、左側の水平回動部材12と右側の水平回動部材12とを入れ替える前の状態と入れ替えた後の状態とをそれぞれ示した図である。第一実施形態のトイレ用手摺り装置10と同様、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10でも、水平回動部材12をベース部材11aから取り外して水平回動部材12の前後を反転させ、水平回動部材12の左右を入れ替えることで、腰当て部12cを前側に配置し、安全ガードとして使用することができるようになっている。
3.第三実施形態のトイレ用手摺り装置
続いて、第三実施形態のトイレ用手摺り装置10について説明する。第三実施形態のトイレ用手摺り装置10については、主に、図1~3で示した第一実施形態のトイレ用手摺り装置10と異なる構成に絞って説明する。第三実施形態のトイレ用手摺り装置10で言及しない構成については、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10や、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10(図4及び図5)と同様の構成を採用することができる。図6は、第三実施形態のトイレ用手摺り装置10をトイレ個室に設置した状態を示した図である。図6(a)は、トイレ用手摺り装置10を上方から見た状態(平面図)を、図6(b)は、トイレ用手摺り装置10を前方から見た状態(正面図)を、図6(c)は、トイレ用手摺り装置10を側方から見た状態(側面図)をそれぞれ示している。
第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図1に示すように、左右それぞれの水平回動部材12における肘掛け部12bから腰当て部12cに至るまでの部分が、1本のパイプ材によって形成されていた。また、肘掛け部12bにおける前側部分(パイプ材を下向きに折り曲げた部分)が短くなっており、当該前側部分の下端が、床に当たらないようになっていた。これに対し、第三実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図6に示すように、水平回動部材12における第一軸部12aよりも前方となる箇所(中心C)に軸部(第三軸部)を設けており、肘掛け部12bが、中心C(第三軸部)回りに矢印A(図6(a))の方向に水平回動できるようになっている。すなわち、肘掛け部12bが、腰当て部12cとは独立して水平回動できるようになっている。また、肘掛け部12bにおける前側部分(パイプ材を下向きに折り曲げた部分)が長くなっており、当該前側部分の下端が、床に当たるようになっている。
このため、第三実施形態のトイレ用手摺り装置10では、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10や第二実施形態のトイレ用手摺り装置10のように、左右の水平回動部材12を入れ替えなくても、肘掛け部12bを、中心C(第三軸部)を中心として内側に水平回動させることで、肘掛け部12bを、便器50の前方を覆う安全ガードとして使用することができる。また、その安全ガード(肘掛け部12b)を外側に水平回動すると、その安全ガード(肘掛け部12b)を、本来の肘掛け部として使用することができる。第三実施形態のトイレ用手摺り装置10では、肘掛け部12bと腰当て部12cとを同時に使用することも可能である。
4.第四実施形態のトイレ用手摺り装置
最後に、第四実施形態のトイレ用手摺り装置10について説明する。第四実施形態のトイレ用手摺り装置10については、主に、図1~3で示した第一実施形態のトイレ用手摺り装置10と異なる構成に絞って説明する。第四実施形態のトイレ用手摺り装置10で言及しない構成については、第一実施形態のトイレ用手摺り装置10や、第二実施形態のトイレ用手摺り装置10(図4及び図5)や、第三実施形態のトイレ用手摺り装置10(図6)と同様の構成を採用することができる。図7は、第四実施形態のトイレ用手摺り装置10をトイレ個室に設置した状態を示した図である。図7(a)は、トイレ用手摺り装置10を上方から見た状態(平面図)を、図7(b)は、トイレ用手摺り装置10を前方から見た状態(正面図)を、図7(c)は、トイレ用手摺り装置10を側方から見た状態(側面図)をそれぞれ示している。
第一実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図1に示すように、一体フレーム11における連結部材11bと左右一対の第一軸取付部11aとが別のパイプ材となっており、これらを溶接することで一体化させていた。また、ベース部材11aにおける脚部(床に設置する部分)が、前後方向に一直線状に延びた形態を有していた。これに対し、第四実施形態のトイレ用手摺り装置10では、図7に示すように、一体フレーム11における連結部材11bと左右一対の第一軸取付部11aとが、1本のパイプ材を折り曲げることによって形成されている。また、図7(c)に示すように、ベース部材11aにおける脚部(床に設置する部分)が、逆U字状に折り曲げられた前方支持部11cと、L字状に折り曲げられた後方支持部11dとで構成されている。図7(a)に示すように、前方支持部11c及び後方支持部12d11dは、水平回動部材12の回動中心Cよりも外側の中心C回りに水平回動させることができるようになっている。
このため、第四実施形態のトイレ用手摺り装置10では、第一実施形態から第三実施形態のトイレ用手摺り装置10のような伸縮タイプの下側固定手段14を設けなくても、前方支持部11c及び後方支持部11dを水平回動させ、そのいずれかをトイレ個室の内壁に当接した状態とすることで、その内壁に対して一体フレーム11が動かない状態とすることができるようになっている。
10 トイレ用手摺り装置
11 一体フレーム
11a ベース部材
11a 第一軸取付部
11b 連結部材
11c 前方支持部
11d 後方支持部
12 水平回動部材
12a 第一軸部
12b 肘掛け部
12c 腰当て部
13 上側固定手段
14 下側固定手段
50 便器
51 便座
52 便座蓋
便座の中心
水平回動部材の回動中心
外側位置
中間位置
内側位置
下向き位置
前向き位置
上向き位置
腰当て部の使用位置
腰当て部の中間位置
腰当て部の退避位置
α 係止手段
α 位置決め穴
α 位置決めピン

Claims (5)

  1. 便座蓋を備えた洋式の便器に組み付けて使用されるトイレ用手摺り装置であって、
    便座中心よりも前方となる箇所に第一軸取付部を有する左右一対のベース部材を、便器の前方を通る連結部材で連結した一体フレームと、
    第一軸取付部に取り付けられた第一軸部、第一軸部の上部前方に設けられた肘掛け部、及び、第一軸部の上部後方に設けられた腰当て部で構成され、第一軸部を中心として水平回動可能な状態とされた左右一対の水平回動部材と
    を備え、
    肘掛け部を便器から遠い外側位置とすると、腰当て部が便座蓋前方の使用位置となり、
    肘掛け部を便器に近い内側位置とすると、腰当て部が便座蓋側方の退避位置となる
    ようにするとともに、
    腰当て部が使用位置又は退避位置にあるときの第一軸部を第一軸取付部に係止して水平回動部材が水平回動しないようにするための係止手段を設けた
    ことを特徴とするトイレ用手摺り装置。
  2. 水平回動部材における第一軸部よりも後方となる箇所に第二軸部が設けられ、
    肘掛け部が、第二軸部を中心として上下回動可能な状態で設けられた
    請求項1記載のトイレ用手摺り装置。
  3. 第一軸部が、第一軸取付部に対して着脱可能とされ、
    左側の水平回動部材と右側の水平回動部材とを入れ替えるとともに、水平回動部材の前後を反転させることによって、腰当て部を、便器前方を覆う安全ガードとして使用できるようにした請求項1又は2記載のトイレ用手摺り装置。
  4. 水平回動部材における第一軸部よりも前方となる箇所に第三軸部が設けられ、
    肘掛け部が、第三軸部を中心として水平回動可能な状態で設けられ、
    肘掛け部を、第三軸部を中心として内側に水平回動させることによって、便器前方を覆う安全ガードとして使用できるようにした
    請求項1又は2記載のトイレ用手摺り装置。
  5. 一体フレームにおける連結部材と左右一対の第一軸取付部とが、1本のパイプ材によって形成されるとともに、
    一体フレームを前側から支持する前方支持部と、一体フレームを後側から支持する後方支持部とを、一体フレームにおける第一軸取付部の近傍に水平回動可能な状態で組み付けた請求項1~4いずれか記載のトイレ用手摺り装置。
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