JP2023006883A - 銅担持酸化チタンスラリー、銅担持酸化チタンスラリーの製造方法および塗料組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能な銅担持酸化チタンスラリーを提供すること。【解決手段】銅担持酸化チタン粒子、酸および水性媒体を含む、銅担持酸化チタンスラリーであって、銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が、1~25nmであり、前記銅担持酸化チタンスラリーのpHが、6.0以下であり、酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位が、100~700mVである、銅担持酸化チタンスラリー。【選択図】なし
Description
本発明は、銅担持酸化チタンスラリー、銅担持酸化チタンスラリーの製造方法および塗料組成物の製造方法に関する。
酸化チタンなどの光触媒は、光照射による光触媒反応によって、様々な物質を分解し得ることが知られている。そして、光触媒は、抗ウイルス、抗菌、空気浄化、防汚およびセルフクリーニングなどに応用されている。
例えば、特許文献1には、液剤の安定性に優れた光触媒コーティング組成物の提供を目的として、酸化チタン粒子、無機酸化物粒子、銅元素、銀元素、水酸化第四アンモニウム、および溶媒を含んでなる光触媒コーティング組成物が開示されている。
しかし、特許文献1の酸化チタン粒子は、銅を担持した酸化チタン粒子ではない。
銅または銅化合物を担持した酸化チタン粒子(以下、「銅担持酸化チタン粒子」ということがある。)は、担持した銅(II)によってエネルギーの低い可視光でも光触媒機能を発現する。さらに、銅を担持した酸化チタン粒子は、担持した銅(I)によって暗所でも抗ウイルス性と抗菌性を発現する(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2では、銅担持酸化チタン粒子を含むスラリー(以下、「銅担持酸化チタンスラリー」ということがある。)の貯蔵安定性とそのスラリーを用いた塗膜の透明性については着目がない。
本発明者らが検討したところ、銅担持酸化チタンスラリーでは、スラリーの貯蔵安定性に劣ること、そのスラリーを用いた塗膜では塗膜の透明性を確保できないことが分かった。
そこで、本発明は、貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能な銅担持酸化チタンスラリーを提供することを目的とする。
本発明の別の目的は、貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能な銅担持酸化チタンスラリーの製造方法を提供することである。
本発明の別の目的は、銅担持酸化チタン粒子を含みながら、透明性の高い塗膜を形成可能な塗料組成物の製造方法を提供することである。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーは、銅担持酸化チタン粒子、酸および水性媒体を含む、銅担持酸化チタンスラリーであって、
前記銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が、1~25nmであり、
前記銅担持酸化チタンスラリーのpHが、6.0以下であり、
前記酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位が、100~700mVである、銅担持酸化チタンスラリーである。これによって、スラリーの貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能である。
前記銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が、1~25nmであり、
前記銅担持酸化チタンスラリーのpHが、6.0以下であり、
前記酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位が、100~700mVである、銅担持酸化チタンスラリーである。これによって、スラリーの貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能である。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの一実施形態では、前記酸が、カルボン酸、塩酸、硫酸および硝酸からなる群より選択される1種以上である。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの一実施形態では、前記酸が、直鎖状または分岐状のヒドロキシカルボン酸である。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの一実施形態では、銅担持酸化チタンスラリーは、クリヤー塗料組成物用である。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの製造方法は、
酸化チタン粒子PのスラリーS1に銅化合物を添加して、銅担持酸化チタン粒子のスラリーS2を得る、担持工程と、
前記スラリーS2に酸を添加して、当該スラリーS2のpHを6.0以下に調整する、pH調整工程と、
を含み、
前記スラリーS1が、水性媒体を含み、
前記銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が、1~25nmであり、
前記酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位が、100~700mVである、銅担持酸化チタンスラリーの製造方法である。これによって、貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能な銅担持酸化チタンスラリーを製造することができる。
酸化チタン粒子PのスラリーS1に銅化合物を添加して、銅担持酸化チタン粒子のスラリーS2を得る、担持工程と、
前記スラリーS2に酸を添加して、当該スラリーS2のpHを6.0以下に調整する、pH調整工程と、
を含み、
前記スラリーS1が、水性媒体を含み、
前記銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が、1~25nmであり、
前記酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位が、100~700mVである、銅担持酸化チタンスラリーの製造方法である。これによって、貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能な銅担持酸化チタンスラリーを製造することができる。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの製造方法の一実施形態では、前記pH調整工程で添加する酸が、カルボン酸、塩酸、硫酸および硝酸からなる群より選択される1種以上である。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの製造方法の一実施形態では、前記pH調整工程で添加する酸が、直鎖状または分岐状のヒドロキシカルボン酸である。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの製造方法の一実施形態では、前記酸化チタン粒子Pが、有機酸処理酸化チタン粒子、無機酸処理酸化チタン粒子および無機酸化物処理酸化チタン粒子からなる群より選択される1種以上である。
本発明に係る塗料組成物の製造方法は、上記いずれかの製造方法により得られた銅担持酸化チタンスラリー、バインダー樹脂および溶媒を混合する工程を含む、塗料組成物の製造方法である。これによって、銅担持酸化チタン粒子を含みながら、透明性の高い塗膜を形成可能である。
本発明によれば、貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能な銅担持酸化チタンスラリーを提供することができる。また、本発明によれば、貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能な銅担持酸化チタンスラリーの製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、銅担持酸化チタン粒子を含みながら、透明性の高い塗膜を形成可能な塗料組成物の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。これらの記載は、本発明の例示を目的とするものであり、本発明を何ら限定するものではない。
本発明において、2以上の実施形態を任意に組み合わせることができる。
本発明において、用語「固形分」は、固形分、不揮発分および有効成分を包括する概念である。
本発明において、用語「スラリー」は、スラリー、懸濁液およびゾルを包括する概念である。
本発明において、用語「塗料」および「塗料組成物」は、相互互換的に用いることができる。
本発明において、用語「クリヤー塗料」および「クリヤー塗料組成物」は、透明な塗膜を形成する塗料を指す。
本発明において、用語「エナメル塗料」および「エナメル塗料組成物」は、「クリヤー塗料」および「クリヤー塗料組成物」以外の無色不透明または有色不透明な塗膜を形成する塗料組成物を指す。
本明細書において、数値範囲は、別段の記載がない限り、その範囲の上限値および下限値を含むことを意図している。例えば、1~25nmは、1nm以上25nm以下の範囲を意味する。
本発明において、酸化チタン粒子Pおよび銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径は、実施例に記載の方法によって求める。
本明細書において、酸化チタン粒子Pの粒度分布および銅担持酸化チタン粒子の粒度分布は、実施例に記載の方法によって求める。
本発明において、pHの測定は、温度25℃で行う。
本発明において、酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位は、実施例に記載の方法によって求める。
(銅担持酸化チタンスラリー)
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーは、銅担持酸化チタン粒子、酸および水性媒体を含む、銅担持酸化チタンスラリーであって、
前記銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が、1~25nmであり、
前記銅担持酸化チタンスラリーのpHが、6.0以下であり、
前記酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位が、100~700mVである、銅担持酸化チタンスラリーである。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーは、銅担持酸化チタン粒子、酸および水性媒体を含む、銅担持酸化チタンスラリーであって、
前記銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が、1~25nmであり、
前記銅担持酸化チタンスラリーのpHが、6.0以下であり、
前記酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位が、100~700mVである、銅担持酸化チタンスラリーである。
以下、本発明の銅担持酸化チタンスラリー(以下、単に「スラリーI」ということがある。)が含む各成分について説明する。
・銅担持酸化チタン粒子
銅担持酸化チタン粒子は、光触媒機能を担う。
銅担持酸化チタン粒子は、光触媒機能を担う。
銅担持酸化チタン粒子の酸化チタン粒子P、すなわち、銅または銅化合物を担持する前の酸化チタン粒子は、光触媒機能を有する公知の酸化チタン粒子を用いることができる。
酸化チタンとしては、アナターゼ型、ルチル型およびブルッカイト型のうちの1種以上を用いることができる。
酸化チタン粒子Pの比表面積は、特に限定されず、適宜調節すればよい。酸化チタン粒子Pの比表面積は、例えば、1~200m2/gである。
酸化チタン粒子Pの一次平均粒子径は、銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が1~25nmの範囲であれば特に限定されない。酸化チタン粒子Pの一次平均粒子径は、例えば、1~25nmである。一実施形態では、酸化チタン粒子Pの一次平均粒子径は、1nm以上、2nm以上、3nm以上、4nm以上、5nm以上、6nm以上、7nm以上、8nm以上、9nm以上、10nm以上、15nm以上または20nm以上である。別の実施形態では、酸化チタン粒子Pの一次平均粒子径は、25nm以下、20nm以下、15nm以下、10nm以下、9nm以下、8nm以下、7nm以下、6nm以下、5nm以下、4nm以下、3nm以下または2nm以下である。
酸化チタン粒子Pの粒度分布は、例えば、1~150nmの分布範囲であり、個数平均径(Mn)が、5~50nmである。一実施形態では、酸化チタン粒子Pの粒度分布は、Mnが5nm以上、9nm以上、10nm以上、15nm以上、20nm以上、25nm以上、30nm以上、35nm以上、40nm以上または45nm以上である。別の実施形態では、酸化チタン粒子Pの粒度分布は、Mnが50nm以下、45nm以下、40nm以下、35nm以下、30nm以下、25nm以下、20nm以下、15nm以下または10nm以下である。
酸化チタン粒子Pとして、例えば、非処理酸化チタン粒子を用いてもよいし、有機酸処理酸化チタン粒子、無機酸処理酸化チタン粒子または無機酸化物処理酸化チタン粒子などの処理酸化チタン粒子を用いてもよい。有機酸処理酸化チタンは、有機酸によって修飾または処理された酸化チタン粒子をいう。無機酸処理酸化チタンは、無機酸によって修飾または処理された酸化チタン粒子をいう。無機酸化物処理酸化チタン粒子は、無機酸化物によって修飾または処理された酸化チタン粒子をいう。
有機酸処理酸化チタン粒子を形成するための有機酸としては、例えば、ヒドロキシカルボン酸(ヒドロキシ酸ともいう。)などが挙げられる。ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、グルコン酸、グリセリン酸などが挙げられる。
有機酸処理酸化チタン粒子は、例えば、特開2013-150972号公報の第2の半導体ヘテロ粒子の製造方法において、有機分子としてヒドロキシカルボン酸を用いることによって製造することができる。
有機酸処理酸化チタン粒子は、市販品を用いてもよい。このような市販品としては、例えば、多木化学社製の商品名「タイノック AM-15」、「タイノック M-6」、「タイノック CZP-223」などのタイノック(登録商標)シリーズが挙げられる。これらのタイノックシリーズは、アナターゼ型の有機酸処理酸化チタン粒子スラリーである。
無機酸処理酸化チタン粒子を形成するための無機酸としては、例えば、硝酸、塩酸、硫酸などが挙げられる。
無機酸処理酸化チタン粒子は、例えば、酸化チタン粒子を無機酸の存在下で水性媒体に分散させることによって製造することができる。
無機酸処理酸化チタン粒子は、市販品を用いてもよい。このような市販品としては、例えば、堺化学工業社製の商品名「SAD-W」などのSADシリーズ、「SRD-W」などのSRDシリーズなどが挙げられる。SADシリーズは、アナターゼ型の無機酸処理酸化チタン粒子スラリーである。SRDシリーズは、ルチル型の無機酸処理酸化チタン粒子スラリーである。
無機酸化物処理酸化チタン粒子を形成するための無機酸化物としては、例えば、ケイ素の含水酸化物、ジルコニウムの含水酸化物、アルミニウムの含水酸化物;酸化ケイ素、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛などが挙げられる。
無機酸化物処理酸化チタン粒子は、例えば、特開2008-069193号公報に記載の微粒子二酸化チタン組成物の製造方法によって製造することができる。この特開2008-069193号公報では、微粒子二酸化チタンの粒子表面をケイ素の含水酸化物で被覆し、その後、ジルコニウムの含水酸化物とアルミニウムの含水酸化物を沈着させているが、本発明の無機酸化物処理酸化チタン粒子の態様はこの手順に限定されない。本発明の無機酸化物処理酸化チタン粒子は、酸化チタン粒子の表面の少なくとも一部が無機酸化物で修飾されていればよい。
無機酸化物処理酸化チタン粒子は、市販品を用いてもよい。このような市販品としては、例えば、テイカ社製の商品名「TS-310」、石原産業社製の商品名「TTO-W-5」などが挙げられる。このTS-310は、ルチル型の無機酸化物処理酸化チタン粒子スラリーである。
一実施形態では、酸化チタン粒子Pは、有機酸処理酸化チタン粒子、無機酸処理酸化チタン粒子および無機酸化物処理酸化チタン粒子からなる群より選択される1種以上である。
酸化チタン粒子Pは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
銅担持酸化チタン粒子は、銅および銅化合物からなる群より選択される1種以上を担持している。銅化合物は、一価銅化合物および二価銅化合物である。
一価銅化合物としては、例えば、Cu2O、Cu2S、CuF、CuCl、CuBr、CuI、Cu(OH)、Cu(CH3COO)、Cu2SO4、Cu2(NO3)2および銅(I)と後述する酸との化合物などが挙げられる。
二価銅化合物としては、例えば、CuO、CuS、CuF2、CuCl2、CuBr2、CuI2、Cu(OH)2、Cu(CH3COO)2、CuSO4、Cu(NO3)2および銅(II)と後述する酸との化合物などが挙げられる。
一実施形態では、銅担持酸化チタン粒子が担持する銅化合物は、Cu2OおよびCu(OH)2を含む。
一実施形態では、銅担持酸化チタン粒子が担持する銅化合物の一価銅および二価銅の合計に対する一価銅の割合は、20mol%以上、30mol%以上、40mol%以上、50mol%以上または60mol%以上である。別の実施形態では、銅担持酸化チタン粒子が担持する銅化合物の一価銅および二価銅の合計に対する一価銅の割合は、70mol%以下、60mol%以下、50mol%以下、40mol%以下または30mol%以下である。
酸化チタン粒子Pに銅または銅化合物を担持させて銅担持酸化チタン粒子を調製する方法は、後述する銅担持酸化チタンスラリーの製造方法の担持工程において説明する。
銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径は、1~25nmである。銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が1~25nmの範囲であることによって、透明性の高い塗膜を形成することができる。また、銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が25nm以下であることによって、スラリーIを塗料組成物に用いた場合に、銅担持酸化チタン粒子が塗膜表面を含めた塗膜全体に分布しやすく、銅担持酸化チタン粒子が塗膜に良好な抗ウイルス性を付与することができる。銅担持酸化チタン粒子は、その一次平均粒子径が1~25nmであればよく、粒子径25nmを超える銅担持酸化チタン粒子が含まれていてもよい。一実施形態では、銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径は、1nm以上、2nm以上、3nm以上、4nm以上、5nm以上、6nm以上、7nm以上、8nm以上、9nm以上、10nm以上、15nm以上または20nm以上である。別の実施形態では、銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径は、25nm以下、20nm以下、15nm以下、10nm以下、9nm以下、8nm以下、7nm以下、6nm以下、5nm以下、4nm以下、3nm以下または2nm以下である。
銅担持酸化チタン粒子の粒度分布は、例えば、1~150nmの分布範囲であり、個数平均径(Mn)が、5~50nmである。一実施形態では、銅担持酸化チタン粒子の粒度分布は、Mnが5nm以上、9nm以上、10nm以上、15nm以上、20nm以上、25nm以上、30nm以上、35nm以上、40nm以上または45nm以上である。別の実施形態では、銅担持酸化チタン粒子の粒度分布は、Mnが50nm以下、45nm以下、40nm以下、35nm以下、30nm以下、25nm以下、20nm以下、15nm以下または10nm以下である。
銅担持酸化チタン粒子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
スラリーIにおける銅担持酸化チタン粒子の量は、特に限定されず、用途などに応じて適宜調節すればよい。スラリーIにおける銅担持酸化チタン粒子の量は、例えば、スラリーIの固形分の総量に対して、50.0~98.0質量%である。一実施形態では、銅担持酸化チタン粒子の量は、スラリーIの固形分の総量に対して、50.0質量%以上、55.0質量%以上、60.0質量%以上、65.0質量%以上、70.0質量%以上、75.0質量%以上、80.0質量%以上、85.0質量%以上、90.0質量%以上または95.0質量%以上である。別の実施形態では、銅担持酸化チタン粒子の量は、スラリーIの固形分の総量に対して、98.0質量%以下、95.0質量%以下、90.0質量%以下、85.0質量%以下、80.0質量%以下、75.0質量%以下、70.0質量%以下、65.0質量%以下、60.0質量%以下または55.0質量%以下である。
・酸
酸は、スラリーIの貯蔵安定性を確保する働きを有する。
酸は、スラリーIの貯蔵安定性を確保する働きを有する。
酸は、酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位が、100~700mVである。この「酸の濃度1M水溶液」は、スラリーIではない。「酸の濃度1M水溶液」は、水と、酸と、必要に応じてpHを3.5に調整するためのNaOHからなる水溶液である。以下、酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位100~700mVを単に「特定の酸化還元電位」ということがある。また、「特定の酸化還元電位を満たす酸」を単に「酸A」ということがある。
酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位は、実施例に記載の方法によって測定する。
酸Aを用いることによって、スラリーIの貯蔵安定性が良好となり、透明性の高い塗膜を形成可能となる。
酸Aとしては、例えば、ヒドロキシカルボン酸、酢酸、ギ酸、コハク酸、クエン酸などのカルボン酸;塩酸;硫酸;硝酸などが挙げられる。
特定の酸化還元電位を満たすヒドロキシカルボン酸としては、例えば、乳酸、グリコール酸、3-ヒドロキシ酪酸、3-ヒドロキシプロピオン酸などのモノヒドロキシカルボン酸;リンゴ酸、ジヒドロキシ酢酸、ゲンチジン酸などのジヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。
特定の酸化還元電位を満たすヒドロキシカルボン酸1分子が有するヒドロキシ基とカルボキシ基の数は、特に限定されない。例えば、ヒドロキシカルボン酸1分子が有するヒドロキシ基の数は、1、2、3、4または5である。例えば、ヒドロキシカルボン酸1分子が有するカルボキシ基の数は、1、2、3、4または5である。
ジヒドロキシカルボン酸の一例には、エンジオール型ジヒドロキシカルボン酸、単結合型ジヒドロキシカルボン酸も挙げられる。本明細書では、用語「エンジオール型ジヒドロキシカルボン酸」は、隣り合う2個の炭素原子にそれぞれ、ヒドロキシ基が結合しており、かつ、その2個の炭素原子間の結合が二重結合であるジヒドロキシカルボン酸を指す。本明細書では、用語「単結合型ジヒドロキシカルボン酸」は、隣り合う2個の炭素原子にそれぞれ、ヒドロキシ基が結合しており、かつ、その2個の炭素原子間の結合が単結合であるジヒドロキシカルボン酸を指す。
特定の酸化還元電位を満たすエンジオール型ジヒドロキシカルボン酸としては、例えば、プロトカテク酸などが挙げられる。
特定の酸化還元電位を満たす単結合型ジヒドロキシカルボン酸としては、例えば、グリセリン酸などが挙げられる。
一実施形態では、特定の酸化還元電位を満たすヒドロキシカルボン酸は、モノヒドロキシカルボン酸およびジヒドロキシカルボン酸からなる群より選択される1種以上である。別の実施形態では、特定の酸化還元電位を満たすヒドロキシカルボン酸は、モノヒドロキシカルボン酸および単結合型ジヒドロキシカルボン酸からなる群より選択される1種以上である。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの一実施形態では、前記酸が、カルボン酸、塩酸、硫酸および硝酸からなる群より選択される1種以上である。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの一実施形態では、前記酸が、直鎖状または分岐状のヒドロキシカルボン酸である。
一実施形態では、酸Aは、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、乳酸、リンゴ酸およびギ酸からなる群より選択される1種以上である。
酸Aは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸Aが満たす酸化還元電位は、100~700mVである。酸化還元電位が100mVより低い酸を用いた場合、スラリーの貯蔵安定性に劣り、また、塗膜の抗ウイルス性にも劣る。一方、酸化還元電位が高いほど、銅の酸化数を高くする傾向があるが、スラリーIのpHを6.0以下にする酸Aの通常の配合量では、酸化還元電位が高くても本発明の効果に影響はない。本発明では、酸Aの通常の配合量を考慮して、本発明の効果が十分に得られる酸の酸化還元電位の上限を700mVとする。一実施形態では、その酸化還元電位は、100mV以上、150mV以上、200mV以上、210mV以上、220mV以上、230mV以上、240mV以上、250mV以上、260mV以上、270mV以上、280mV以上、290mV以上、300mV以上、350mV以上、400mV以上、450mV以上、500mV以上、550mV以上、600mV以上または650mV以上である。別の実施形態では、その酸化還元電位は、700mV以下、650mV以下、600mV以下、550mV以下、500mV以下、450mV以下、400mV以下、350mV以下、300mV以下、290mV以下、280mV以下、270mV以下、260mV以下、250mV以下、240mV以下、230mV以下、220mV以下、210mV以下、200mV以下または150mV以下である。さらに別の実施形態では、その酸化還元電位は、100~450mVである。
スラリーIにおける酸Aの量は、スラリーIのpHが6.0以下であれば特に限定されず、貯蔵安定性および透明性などに応じて適宜調節すればよい。スラリーIにおける酸Aの量は、例えば、銅担持酸化チタン粒子100質量部に対して、0.01~25質量部である。一実施形態では、スラリーIにおける酸Aの量は、銅担持酸化チタン粒子100質量部に対して、0.01質量部以上、0.1質量部以上、0.5質量部以上、1.0質量部以上、2.0質量部以上、3.0質量部以上、4.0質量部以上、5.0質量部以上、6.0質量部以上、7.0質量部以上、8.0質量部以上、9.0質量部以上、10.0質量部以上、11.0質量部以上、12.0質量部以上、13.0質量部以上、14.0質量部以上、15.0質量部以上または20.0質量部以上である。別の実施形態では、スラリーIにおける酸Aの量は、銅担持酸化チタン粒子100質量部に対して、25.0質量部以下、20.0質量部以下、19.0質量部以下、18.0質量部以下、17.0質量部以下、16.0質量部以下、15.0質量部以下、14.0質量部以下、13.0質量部以下、12.0質量部以下、11.0質量部以下、10.0質量部以下、9.0質量部以下、8.0質量部以下、7.0質量部以下、6.0質量部以下、5.0質量部以下、4.0質量部以下、3.0質量部以下、2.0質量部以下、1.0質量部以下、0.5質量部以下または0.1質量部以下である。
・水性媒体
水性媒体は、銅担持酸化チタン粒子を分散させる働きを有する。
水性媒体は、銅担持酸化チタン粒子を分散させる働きを有する。
水性媒体としては、例えば、脱イオン水、蒸留水、水道水などの水;メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノールなどのアルコール;エチレングリコール;アセトン;テトラヒドロフラン;アセトニトリルなどが挙げられる。
一実施形態では、水性媒体は、水、メタノール、エタノールおよび2-プロパノールからなる群より選択される1種以上である。
水性媒体が水と水以外の混合物の場合、その混合物の総質量に対する水の割合は、例えば、50~99質量%である。一実施形態では、水性媒体が水と水以外の混合物の場合、その混合物の総質量に対する水の割合は、80質量%以上または90質量%以上である。別の実施形態では、水性媒体が水と水以外の混合物の場合、その混合物の総質量に対する水の割合は、99質量%以下または95質量%以下である。
水性媒体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
スラリーIにおける水性媒体の量は、特に限定されず、貯蔵安定性および銅担持酸化チタン粒子の分散性などに応じて適宜調節すればよい。スラリーIにおける水性媒体の量は、例えば、固形分濃度3~25%となる量である。
一実施形態では、スラリーIの固形分濃度は、3.0%以上、5.0%以上、6.0%以上、7.0%以上、8.0%以上、9.0%以上、10.0%以上、12.5%以上、15.0%以上、17.5%以上、20.0%以上または23.0%以上である。別の実施形態では、スラリーIの固形分濃度は、25.0%以下、23.0%以下、20.0%以下、17.5%以下、15.0%以下、12.5%以下、10.0%以下、9.0%以下、8.0%以下、7.0%以下、6.0%以下、5.0%以下または4.0%以下である。
・その他の成分
スラリーIは、銅担持酸化チタン粒子、酸Aおよび水性媒体のみからなっていてもよいし、他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、還元剤、有機溶媒、塩基、酸A以外の酸、紫外線吸収剤、光安定剤、分散剤などが挙げられる。他の成分は、それぞれ、1種単独でも用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
スラリーIは、銅担持酸化チタン粒子、酸Aおよび水性媒体のみからなっていてもよいし、他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、還元剤、有機溶媒、塩基、酸A以外の酸、紫外線吸収剤、光安定剤、分散剤などが挙げられる。他の成分は、それぞれ、1種単独でも用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
還元剤は、二価銅を一価銅に還元する働きを有する。還元剤としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属;アルミニウム;亜鉛;アルカリ金属または亜鉛と水銀との合金;ホウ素またはアルミニウムの水素化物;低酸化状態の金属塩;硫化水素;硫化物;チオ硫酸塩;グルコースなどのアルデヒド結合を有する物質;フェノールなどが挙げられる。一実施形態では、還元剤は、グルコースである。
後述する還元工程で使用した還元剤の残りがスラリーIに含まれていてもよく、残りの還元剤の量が少ない方が好ましい。
塩基は、例えば、後述するスラリーIの製造方法の担持工程で必要に応じて用いる塩基が挙げられる。塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルアミン、トリメチルアミン、アンモニア、塩基性界面活性剤などが挙げられる。
スラリーIのpHは、6.0以下である。pHが6.0以下であることによって、抗ウイルス性および抗菌性などの光触媒機能が良好となり、また、スラリーIの貯蔵安定性も良好となる。pHが6.0より大きい場合、スラリーIの貯蔵安定性が低下する。一実施形態では、スラリーIのpHは、1.0以上、1.5以上、2.0以上、2.5以上、3.0以上、3.5以上、3.6以上、3.7以上、3.8以上、3.9以上、4.0以上、4.5以上、5.0以上または5.5以上である。別の実施形態では、スラリーIのpHは、6.0以下、5.5以下、5.0以下、4.5以下、4.4以下、4.3以下、4.2以下、4.1以下、4.0以下、3.9以下、3.8以下、3.7以下、3.6以下、3.5以下、3.0以下、2.5以下、2.0以下、1.5以下または1.0以下である。さらに別の実施形態では、スラリーIのpHは、2.0~4.1である。
・用途
スラリーIの用途は、光触媒機能が求められる用途であれば特に限定されず、クリヤー塗料およびエナメル塗料などの塗料、壁紙、フィルム、フィルター、内装建材などが挙げられる。スラリーIは、透明性の高い塗膜を形成可能であるため、透明なクリヤー塗膜を形成するためのクリヤー塗料に好適に用いることができる。また、スラリーIは、透明性の高い塗膜を形成可能であることから、有色の塗膜の本来の発色を阻害しないため、不透明な有色または不透明な無色の塗膜を形成するためのエナメル塗料にも好適に用いることができる。
スラリーIの用途は、光触媒機能が求められる用途であれば特に限定されず、クリヤー塗料およびエナメル塗料などの塗料、壁紙、フィルム、フィルター、内装建材などが挙げられる。スラリーIは、透明性の高い塗膜を形成可能であるため、透明なクリヤー塗膜を形成するためのクリヤー塗料に好適に用いることができる。また、スラリーIは、透明性の高い塗膜を形成可能であることから、有色の塗膜の本来の発色を阻害しないため、不透明な有色または不透明な無色の塗膜を形成するためのエナメル塗料にも好適に用いることができる。
一実施形態では、スラリーIは、塗料組成物用である。別の実施形態では、スラリーIは、クリヤー塗料組成物用またはエナメル塗料組成物用である。さらに別の実施形態では、スラリーIは、クリヤー塗料組成物用である。
(銅担持酸化チタンスラリーの製造方法)
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの製造方法は、
酸化チタン粒子PのスラリーS1に銅化合物を添加して、銅担持酸化チタン粒子のスラリーS2を得る、担持工程と、
前記スラリーS2に酸を添加して、当該スラリーS2のpHを6.0以下に調整する、pH調整工程と、
を含み、
前記スラリーS1が、水性媒体を含み、
前記銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が、1~25nmであり、
前記酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位が、100~700mVである、銅担持酸化チタンスラリーの製造方法である。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの製造方法は、
酸化チタン粒子PのスラリーS1に銅化合物を添加して、銅担持酸化チタン粒子のスラリーS2を得る、担持工程と、
前記スラリーS2に酸を添加して、当該スラリーS2のpHを6.0以下に調整する、pH調整工程と、
を含み、
前記スラリーS1が、水性媒体を含み、
前記銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が、1~25nmであり、
前記酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位が、100~700mVである、銅担持酸化チタンスラリーの製造方法である。
以下、スラリーIの製造方法の各工程を説明する。
・担持工程
担持工程では、酸化チタン粒子PのスラリーS1に銅化合物を添加して、銅担持酸化チタン粒子のスラリーS2を得る。
担持工程では、酸化チタン粒子PのスラリーS1に銅化合物を添加して、銅担持酸化チタン粒子のスラリーS2を得る。
酸化チタン粒子Pは、上述した銅または銅化合物を担持する前の酸化チタン粒子と同様である。酸化チタン粒子Pは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの製造方法の一実施形態では、前記酸化チタン粒子Pが、有機酸処理酸化チタン粒子、無機酸処理酸化チタン粒子および無機酸化物処理酸化チタン粒子からなる群より選択される1種以上である。
スラリーS1は、水性媒体を含む。水性媒体は、上述した水性媒体と同様である。
スラリーS1における酸化チタン粒子Pの量は、例えば、スラリーS1の固形分の総量に対して、50.0~98.0質量%である。一実施形態では、酸化チタン粒子Pの量は、スラリーS1の固形分の総量に対して、50.0質量%以上、55.0質量%以上、60.0質量%以上、65.0質量%以上、70.0質量%以上、75.0質量%以上、80.0質量%以上、85.0質量%以上、90.0質量%以上または95.0質量%以上である。別の実施形態では、酸化チタン粒子Pの量は、スラリーS1の固形分の総量に対して、98.0質量%以下、95.0質量%以下、90.0質量%以下、85.0質量%以下、80.0質量%以下、75.0質量%以下、70.0質量%以下、65.0質量%以下、60.0質量%以下または55.0質量%以下である。
スラリーS1のpHは、例えば、2.0~11.0である。スラリーS1のpHを調整するために、酸および塩基の1種以上を用いてもよい。
スラリーS1のpHを調整するための酸は、pH調整工程における酸(すなわち、酸A)と同じであってもよいし、異なっていてもよいし、酸A以外の酸であってもよい。
スラリーS1のpHを調整するための塩基は、上述した塩基と同様である。
スラリーS1の温度は、例えば、50~100℃であり、好ましくは、60~80℃である。担持工程または後述するエージング工程においてスラリーS1またはスラリーS2を加熱することによって、酸化チタン粒子Pに二価銅(例えば、CuO)を担持することもできる。そして、スラリーIまたは塗料組成物に光を照射することで銅担持酸化チタン粒子のその二価銅を一価銅に還元することもできる。
スラリーS1は、市販品を用いてもよい。スラリーS1の市販品は、例えば、上述した有機酸処理酸化チタン粒子、無機酸処理酸化チタン粒子および無機酸化物処理酸化チタン粒子の市販品が挙げられる。これらの市販品は、水性媒体を含むスラリーの形態で入手可能である。
スラリーS1に添加する銅化合物は、上述した銅担持酸化チタン粒子が担持する銅化合物と同様である。具体的には、上記一価銅化合物、上記二価銅化合物およびこれらの水和物などを用いることができる。銅化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
銅化合物は、銅化合物単体で添加してもよいし、銅化合物の水溶液または分散液として添加してもよい。
スラリーS1に添加する銅化合物の量は、例えば、酸化チタンのモル数に対して、Cuのモル数が0.001~0.1倍のモル数である。
スラリーS1に銅化合物を添加する場合、添加する予定の銅化合物の全量を一度に添加してもよいし、2回以上に分けて、一定間隔または異なる間隔で、同一の量または異なる量で銅化合物を添加してもよい。
スラリーS1に銅化合物を添加する場合、スラリーS1を撹拌しながら銅化合物を添加してもよい。スラリーS1を撹拌する場合、撹拌速度は、例えば、周速0.2~3.0m/sである。
担持工程で得られる銅担持酸化チタン粒子のスラリーS2のpHは、例えば、2.0~11.0である。担持工程のスラリーS1とスラリーS2のpHは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
・pH調整工程
pH調整工程では、スラリーS2に酸を添加して、当該スラリーS2のpHを6.0以下に調整する。
pH調整工程では、スラリーS2に酸を添加して、当該スラリーS2のpHを6.0以下に調整する。
スラリーS2に添加する酸は、上述した酸Aと同様である。酸Aは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸Aが満たす酸化還元電位は、上述した酸化還元電位と同様である。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの製造方法の一実施形態では、前記pH調整工程で添加する酸が、カルボン酸、塩酸、硫酸および硝酸からなる群より選択される1種以上である。
本発明に係る銅担持酸化チタンスラリーの製造方法の一実施形態では、前記pH調整工程で添加する酸が、直鎖状または分岐状のヒドロキシカルボン酸である。
酸Aは、酸A単体で添加してもよいし、酸Aの水溶液として添加してもよい。
スラリーS2に酸Aを添加する場合、添加する予定の酸Aの全量を一度に添加してもよいし、2回以上に分けて、一定間隔または異なる間隔で、同一の量または異なる量で酸Aを添加してもよい。
pH調整工程では、スラリーS2に酸Aを添加して、スラリーS2のpHを6.0以下に調整する。スラリーS2のpHを6.0以下とすることによって、抗ウイルス性および抗菌性などの光触媒機能が良好となり、また、スラリーIの貯蔵安定性も良好となる。pHが6.0より大きい場合、スラリーIの貯蔵安定性が低下する。一実施形態では、pH調整工程での酸Aを添加した後のスラリーS2のpHは、1.0以上、1.5以上、2.0以上、2.5以上、3.0以上、3.5以上、3.6以上、3.7以上、3.8以上、3.9以上、4.0以上、4.5以上、5.0以上または5.5以上である。別の実施形態では、pH調整工程での酸Aを添加した後のスラリーS2のpHは、6.0以下、5.5以下、5.0以下、4.5以下、4.4以下、4.3以下、4.2以下、4.1以下、4.0以下、3.9以下、3.8以下、3.7以下、3.6以下、3.5以下、3.0以下、2.5以下、2.0以下、1.5以下または1.0以下である。さらに別の実施形態では、pH調整工程での酸Aを添加した後のスラリーS2のpHは、2.0~4.1である。
スラリーIの製造方法において、後述するエージング工程と還元工程を行う場合、一例では、各工程の順序は、担持工程、エージング工程、還元工程およびpH調整工程の順序である。
pH調整工程で得られたスラリーS2をスラリーIとしてもよいし、必要に応じて後述する分級工程を行い、生成物をスラリーIとして得てもよい。
・その他の工程
スラリーIの製造方法では、担持工程とpH調整工程に加えて、任意にその他の工程を含んでいてもよい。その他の工程としては、例えば、担持工程で得られたスラリーS2を昇温して、次いで、スラリーS2をエージングする、エージング工程;エージング工程から得られたスラリーS2に還元剤を添加する、還元工程;pH調整工程で得られたスラリーS2をろ過して銅担持酸化チタン粒子を分級する、分級工程などが挙げられる。
スラリーIの製造方法では、担持工程とpH調整工程に加えて、任意にその他の工程を含んでいてもよい。その他の工程としては、例えば、担持工程で得られたスラリーS2を昇温して、次いで、スラリーS2をエージングする、エージング工程;エージング工程から得られたスラリーS2に還元剤を添加する、還元工程;pH調整工程で得られたスラリーS2をろ過して銅担持酸化チタン粒子を分級する、分級工程などが挙げられる。
・エージング工程
エージング工程では、担持工程で得られたスラリーS2を昇温して、次いで、スラリーS2をエージングする。エージングによって、酸化チタン粒子Pと銅イオンとの反応の均一性が高まる。
エージング工程では、担持工程で得られたスラリーS2を昇温して、次いで、スラリーS2をエージングする。エージングによって、酸化チタン粒子Pと銅イオンとの反応の均一性が高まる。
例えば、スラリーS2を昇温して、スラリーS2の温度を50~100℃とする。
昇温後のスラリーS2をエージングする場合、スラリーS2の温度を50~100℃としながら、スラリーS2を5分~2時間保管する。保管中にスラリーS2を静置してもよいし、撹拌してもよい。
・還元工程
還元工程では、エージング工程から得られたスラリーS2に還元剤を添加する。還元剤は、上述した還元剤と同様である。還元剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
還元工程では、エージング工程から得られたスラリーS2に還元剤を添加する。還元剤は、上述した還元剤と同様である。還元剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
スラリーIの製造方法では、例えば、担持工程の温度によっては、還元剤を用いなくとも銅担持酸化チタン粒子が得られるため、還元工程はスラリーIの製造方法の必須の工程ではない。
還元剤を用いる場合における、還元剤の量は、適宜調節すればよく、例えば、銅のモル数に対して、0.1~8倍、好ましくは0.1~4倍である。
スラリーS2に還元剤を添加する場合、添加する予定の還元剤の全量を一度に添加してもよいし、2回以上に分けて、一定間隔または異なる間隔で、同一の量または異なる量で還元剤を添加してもよい。
還元工程では、スラリーS2の温度は、エージング工程でのスラリーS2の温度と同じでもよいし、異なっていてもよい。
還元工程の所要時間は、還元剤の濃度、スラリーS2の量などに応じて適宜調節すればよいが、例えば、30分~5時間である。
・分級工程
分級工程では、pH調整工程で得られたスラリーS2をろ過して銅担持酸化チタン粒子を分級する。分級手段は特に限定されず、メッシュフィルター、分級機などの公知の分級手段を用いることができる。
分級工程では、pH調整工程で得られたスラリーS2をろ過して銅担持酸化チタン粒子を分級する。分級手段は特に限定されず、メッシュフィルター、分級機などの公知の分級手段を用いることができる。
スラリーIの製造方法の各工程は、窒素バブリングなどの脱酸素条件下で行ってもよい。
(塗料組成物の製造方法)
本発明に係る塗料組成物の製造方法は、上記いずれかの製造方法により得られた銅担持酸化チタンスラリー、バインダー樹脂および溶媒を混合する工程を含む、塗料組成物の製造方法である。
本発明に係る塗料組成物の製造方法は、上記いずれかの製造方法により得られた銅担持酸化チタンスラリー、バインダー樹脂および溶媒を混合する工程を含む、塗料組成物の製造方法である。
バインダー樹脂は、特に限定されず、公知の塗料組成物のバインダー樹脂を用いることができる。バインダー樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
バインダー樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶媒としては、特に限定されず、公知の塗料組成物の溶媒を用いることができる。溶媒としては、例えば、脱イオン水、イオン交換水、純水、蒸留水、精製水、水道水などの水;メタノール、エタノール、2-プロパノール、1-ブタノールなどのアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル類;ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1、3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、1、3-オクチレングリコールなどのグリコール類;ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、N-メチルピロリドン(NMP)などのアミド類;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、メシチレン、ドデシルベンゼンなどの芳香族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメチレンなどのハロゲン系溶媒などが挙げられる。
溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
塗料組成物の製造方法では、銅担持酸化チタンスラリー、バインダー樹脂および溶媒に加えて、その他の成分を添加する工程を含んでいてもよい。その他の成分としては、顔料、顔料分散剤、造膜助剤、凍結防止剤、タレ防止剤、沈降防止剤、架橋促進剤、硬化剤、レベリング剤、表面調整剤、消泡剤、可塑剤、防腐剤、防カビ剤、紫外線安定剤、粘性調整剤などが挙げられる。その他の成分は、それぞれ、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上述したように、スラリーIは透明性の高い塗膜を形成可能であるため、塗料組成物は、透明なクリヤー塗膜を形成するためのクリヤー塗料および不透明な有色または不透明な無色の塗膜を形成するためのエナメル塗料に好適に用いることができる。
一実施形態では、塗料組成物は、クリヤー塗料組成物またはエナメル塗料組成物である。別の実施形態では、塗料組成物は、クリヤー塗料組成物である。さらに別の実施形態では、塗料組成物は、内装用塗料組成物である。さらに別の実施形態では、塗料組成物は、外装用塗料組成物である。
塗料組成物を塗布する対象、すなわち、被塗物は、特に限定されず、抗ウイルス性、抗菌性または光触媒機能が要求される対象とすることができる。塗料組成物を塗布する対象としては、例えば、自動車、電車などの車両の内装および外装;航空機の内装および外装;建築物の内装および外装;便器、ドアノブ、ボタン、手すり、買い物かご、蛇口のハンドルないしレバー、テーブル、机、いす、キーボード、タッチパネル、スマートフォン、タブレットコンピューター、リモコン、マイク、玩具;冷蔵庫、エアコン、空気清浄機などの家電製品、エアコンまたは空気清浄機などのフィルター;医療機器、アクリル板などの飛沫感染防止用パーティションなどが挙げられる。
本発明の製造方法によって得られた塗料組成物は、従来と同様の塗装方法によって塗装し、塗膜を形成することができる。
塗料組成物を塗装する量は、例えば、1~5000g/m2である。あるいは、乾燥膜厚0.01μm~2mmとなるように、塗料組成物を塗装してもよい。
塗料組成物の液膜または未硬化膜を乾燥させる温度は、例えば、0~60℃であり、時間は、1~1800秒である。
一実施形態では、本発明の製造方法により得られた塗料組成物を用いた塗膜は、抗菌性塗膜または抗ウイルス性塗膜である。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例は、本発明の例示を目的とするものであり、本発明を何ら限定するものではない。
実施例で用いた材料は以下のとおりである。
・酸化チタン粒子P
酸化チタン粒子P1:多木化学社製の商品名「タイノック(登録商標) M-6」、有機酸処理酸化チタン粒子、アナターゼ型、固形分濃度6質量%のスラリー、一次平均粒子径5nm、pH3~4、表1では「M6」と表記
酸化チタン粒子P2:テイカ社製の商品名「TS-310」、無機酸化物処理酸化チタン粒子、ルチル型、固形分濃度25質量%のスラリー、一次平均粒子径6nm、pH9、表1では「TS310」と表記
酸化チタン粒子P3:堺化学工業社製の商品名「SRD-W」、硝酸修飾酸化チタン粒子、ルチル型、固形分濃度15質量%のスラリー、一次平均粒子径8nm、pH2~3、表1では「SRDW」と表記
酸化チタン粒子P4:堺化学工業社製の商品名「SAD-W」、硝酸修飾酸化チタン粒子、アナターゼ型、固形分濃度15質量%のスラリー、一次平均粒子径8nm、pH2~3、表1では「SADW」と表記
比較酸化チタン粒子P5:テイカ社製の商品名「MT-500B」、非修飾酸化チタン粒子、ルチル型、固形分濃度100質量%の粉末形態、一次平均粒子径35nm、表1では「MT500B」と表記
比較酸化チタン粒子P6:石原産業社製の商品名「TTO-55(A)」、水酸化アルミニウム修飾酸化チタン粒子、ルチル型、固形分濃度95質量%のスラリー、一次平均粒子径30~50nm、表1では「TTO55A」と表記
比較酸化チタン粒子P7:昭和電工セラミックス社製の商品名「スーパータイタニア(登録商標)F-10」、非修飾酸化チタン粒子、ルチル型、固形分濃度100質量%の粉末形態、一次平均粒子径150nm、表1では「F10」と表記
・酸
酸A1:酢酸、富士フイルム和光純薬社製の酢酸、試薬特級
酸A2:乳酸、富士フイルム和光純薬社製の乳酸、試薬特級
酸A3:リンゴ酸、富士フイルム和光純薬社製のリンゴ酸、和光特級
酸A4:ギ酸、富士フイルム和光純薬社製のギ酸、試薬特級
酸A5:塩酸、富士フイルム和光純薬社製、試薬特級
酸A6:硝酸、富士フイルム和光純薬社製、和光一級
酸A7:硫酸、富士フイルム和光純薬社製、試薬特級
比較酸:アスコルビン酸、富士フイルム和光純薬社製のアスコルビン酸、試薬特級
・水性媒体
脱イオン水
・還元剤
グルコース:関東化学社製のD(+)-グルコース、純度98.0%以上、表2~4では「グルコース」と表記
・銅化合物
CuCl2:関東化学社製の塩化銅(II)(無水)、表2~4では「CuCl2」と表記
・担持工程でのpH調整試薬
リンゴ酸:富士フイルム和光純薬社製のリンゴ酸、和光特級
水酸化ナトリウム:富士フイルム和光純薬社製の2mol/L 水酸化ナトリウム溶液、濃度7.3%
・酸化チタン粒子P
酸化チタン粒子P1:多木化学社製の商品名「タイノック(登録商標) M-6」、有機酸処理酸化チタン粒子、アナターゼ型、固形分濃度6質量%のスラリー、一次平均粒子径5nm、pH3~4、表1では「M6」と表記
酸化チタン粒子P2:テイカ社製の商品名「TS-310」、無機酸化物処理酸化チタン粒子、ルチル型、固形分濃度25質量%のスラリー、一次平均粒子径6nm、pH9、表1では「TS310」と表記
酸化チタン粒子P3:堺化学工業社製の商品名「SRD-W」、硝酸修飾酸化チタン粒子、ルチル型、固形分濃度15質量%のスラリー、一次平均粒子径8nm、pH2~3、表1では「SRDW」と表記
酸化チタン粒子P4:堺化学工業社製の商品名「SAD-W」、硝酸修飾酸化チタン粒子、アナターゼ型、固形分濃度15質量%のスラリー、一次平均粒子径8nm、pH2~3、表1では「SADW」と表記
比較酸化チタン粒子P5:テイカ社製の商品名「MT-500B」、非修飾酸化チタン粒子、ルチル型、固形分濃度100質量%の粉末形態、一次平均粒子径35nm、表1では「MT500B」と表記
比較酸化チタン粒子P6:石原産業社製の商品名「TTO-55(A)」、水酸化アルミニウム修飾酸化チタン粒子、ルチル型、固形分濃度95質量%のスラリー、一次平均粒子径30~50nm、表1では「TTO55A」と表記
比較酸化チタン粒子P7:昭和電工セラミックス社製の商品名「スーパータイタニア(登録商標)F-10」、非修飾酸化チタン粒子、ルチル型、固形分濃度100質量%の粉末形態、一次平均粒子径150nm、表1では「F10」と表記
・酸
酸A1:酢酸、富士フイルム和光純薬社製の酢酸、試薬特級
酸A2:乳酸、富士フイルム和光純薬社製の乳酸、試薬特級
酸A3:リンゴ酸、富士フイルム和光純薬社製のリンゴ酸、和光特級
酸A4:ギ酸、富士フイルム和光純薬社製のギ酸、試薬特級
酸A5:塩酸、富士フイルム和光純薬社製、試薬特級
酸A6:硝酸、富士フイルム和光純薬社製、和光一級
酸A7:硫酸、富士フイルム和光純薬社製、試薬特級
比較酸:アスコルビン酸、富士フイルム和光純薬社製のアスコルビン酸、試薬特級
・水性媒体
脱イオン水
・還元剤
グルコース:関東化学社製のD(+)-グルコース、純度98.0%以上、表2~4では「グルコース」と表記
・銅化合物
CuCl2:関東化学社製の塩化銅(II)(無水)、表2~4では「CuCl2」と表記
・担持工程でのpH調整試薬
リンゴ酸:富士フイルム和光純薬社製のリンゴ酸、和光特級
水酸化ナトリウム:富士フイルム和光純薬社製の2mol/L 水酸化ナトリウム溶液、濃度7.3%
・クリヤー塗料組成物用材料
ヒドロキシ基含有アクリル樹脂エマルション:DIC社製の商品名「バーノックWE-306」、樹脂固形分45%
消泡剤:エボニック社製の商品名「TEGO(登録商標)Formex800」
表面調整剤:ビックケミー社製の商品名「BYK-307」
酸化高密度ポリエチレンワックス:ビックケミー社製の商品名「AQUACER 515」
イソシアヌレート化合物:住化コベストロウレタン社製の商品名「バイヒジュール(登録商標)3100」
・エナメル塗料組成物用材料
分散剤:ビックケミー社製の商品名「Disperbyk 190」、ノニオン・アニオン系分散剤
消泡剤:ビックケミー社製の商品名「BYK-011」
白色顔料:石原産業社製の商品名「タイペーク CR-97」
炭酸カルシウム:丸尾カルシウム社製の商品名「スペシャルライスSSS」
珪藻土:丸東社製の商品名「ラヂオライト #100」
アクリル樹脂エマルション:pH8.5、酸価AV15、固形分50質量%、粘度2000Pa・s
ヒドロキシ基含有アクリル樹脂エマルション:DIC社製の商品名「バーノックWE-306」、樹脂固形分45%
消泡剤:エボニック社製の商品名「TEGO(登録商標)Formex800」
表面調整剤:ビックケミー社製の商品名「BYK-307」
酸化高密度ポリエチレンワックス:ビックケミー社製の商品名「AQUACER 515」
イソシアヌレート化合物:住化コベストロウレタン社製の商品名「バイヒジュール(登録商標)3100」
・エナメル塗料組成物用材料
分散剤:ビックケミー社製の商品名「Disperbyk 190」、ノニオン・アニオン系分散剤
消泡剤:ビックケミー社製の商品名「BYK-011」
白色顔料:石原産業社製の商品名「タイペーク CR-97」
炭酸カルシウム:丸尾カルシウム社製の商品名「スペシャルライスSSS」
珪藻土:丸東社製の商品名「ラヂオライト #100」
アクリル樹脂エマルション:pH8.5、酸価AV15、固形分50質量%、粘度2000Pa・s
実施例で用いたその他の材料および装置は以下のとおりである。
pH計:Horiba社製の商品名「LAQUA(登録商標)D-220PD-S」
酸化還元電位計:Horiba社製の商品名「LAQUA(登録商標)D-73」
メッシュフィルター:PTFEメッシュ テフロン(登録商標)ネット、目開き:100μm、メッシュ:120
粒子径分布測定装置:日機装社製の商品名「ナノトラック UPA-ST」
ガラス板:縦50mm、横50mm、厚さ2mm
ヘーズメーター:日本電色工業社製、商品名「NDH 2000」
光源:東芝ライテック社製の商品名「ネオラインFL20S・W」、20W、白色蛍光灯
紫外線カットフィルター:日東樹脂工業社製の商品名「N-169」
照度計:トプコン社製の商品名「IM-5」
pH計:Horiba社製の商品名「LAQUA(登録商標)D-220PD-S」
酸化還元電位計:Horiba社製の商品名「LAQUA(登録商標)D-73」
メッシュフィルター:PTFEメッシュ テフロン(登録商標)ネット、目開き:100μm、メッシュ:120
粒子径分布測定装置:日機装社製の商品名「ナノトラック UPA-ST」
ガラス板:縦50mm、横50mm、厚さ2mm
ヘーズメーター:日本電色工業社製、商品名「NDH 2000」
光源:東芝ライテック社製の商品名「ネオラインFL20S・W」、20W、白色蛍光灯
紫外線カットフィルター:日東樹脂工業社製の商品名「N-169」
照度計:トプコン社製の商品名「IM-5」
実施例での撹拌は、全て50rpmの速度で行った。また、実施例の担持工程、エージング工程、還元工程およびpH調整工程は、窒素バブリングしながら行った。
(酸化還元電位の測定)
表1に示す酸を用いて、1M水溶液を調製し、必要に応じて水酸化ナトリウム水溶液を用いて1M水溶液のpHを3.5に調整した。そして、温度25℃で酸化還元電位計を用いて酸化還元電位を測定した。その結果を表1に示す。
表1に示す酸を用いて、1M水溶液を調製し、必要に応じて水酸化ナトリウム水溶液を用いて1M水溶液のpHを3.5に調整した。そして、温度25℃で酸化還元電位計を用いて酸化還元電位を測定した。その結果を表1に示す。
スラリーの製造方法で使用する酸は、全て濃度10%の水溶液に調整した。また、グルコースは、濃度25%の水溶液に調整した。また、塩化銅(II)は、濃度10%の水溶液に調整した。
(実施例1)
・担持工程
500mLの丸底フラスコに、酸化チタン粒子P1のスラリーS1を70.65質量部入れ、スラリーS1のpHを5.26に調整した。次いで、Cu(II)1モルに対してTiO2が16.7モルとなるように、スラリーS1に5.38質量部のCuCl2水溶液を添加してスラリーS2を得た。そのスラリーS2を1時間撹拌した。
・担持工程
500mLの丸底フラスコに、酸化チタン粒子P1のスラリーS1を70.65質量部入れ、スラリーS1のpHを5.26に調整した。次いで、Cu(II)1モルに対してTiO2が16.7モルとなるように、スラリーS1に5.38質量部のCuCl2水溶液を添加してスラリーS2を得た。そのスラリーS2を1時間撹拌した。
・エージング工程
次いで、スラリーS2を90℃まで加熱し、温度80℃を維持しながら1時間撹拌した。
次いで、スラリーS2を90℃まで加熱し、温度80℃を維持しながら1時間撹拌した。
・還元工程
次いで、スラリーS2に11.44質量部のグルコース水溶液を添加して、温度80℃を維持しながら1時間撹拌した。
次いで、スラリーS2に11.44質量部のグルコース水溶液を添加して、温度80℃を維持しながら1時間撹拌した。
・pH調整工程
次いで、スラリーS2に2.85質量部のリンゴ酸水溶液を添加して、スラリーS2のpHを4.05に調整した。次いで、そのスラリーS2を40℃まで冷却した。次いで、メッシュフィルターでスラリーS2をろ過し、ろ液としてスラリーIを得た。
次いで、スラリーS2に2.85質量部のリンゴ酸水溶液を添加して、スラリーS2のpHを4.05に調整した。次いで、そのスラリーS2を40℃まで冷却した。次いで、メッシュフィルターでスラリーS2をろ過し、ろ液としてスラリーIを得た。
スラリーIを希釈して、測定台で乾燥させ、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、画像データを得た。得られた画像データから倍率を適宜調節して一次粒子径を求めた。50個の銅担持酸化チタン粒子の一次粒子径の平均値を算出して、一次平均粒子径とした。一次平均粒子径は5nmであった。また、粒子径分布測定装置で銅担持酸化チタン粒子の粒度分布を測定したところ、個数平均径Mnが20nmであった。
(実施例2~16および比較例1、2、5および6)
表2~4に示すように、酸化チタン粒子Pの種類および量、pH調整工程の酸の種類および量、銅化合物の量ならびに還元剤の量を変更したこと以外は、実施例1と同様にして、各工程を行い、スラリーIまたは比較スラリーを得た。
表2~4に示すように、酸化チタン粒子Pの種類および量、pH調整工程の酸の種類および量、銅化合物の量ならびに還元剤の量を変更したこと以外は、実施例1と同様にして、各工程を行い、スラリーIまたは比較スラリーを得た。
(比較例3、4および7)
表4に示す種類と量の比較酸化チタン粒子Pに脱イオン水を添加して、濃度10質量%の比較スラリーS1を調製した。その比較スラリーS1を用いたこと、pH調整工程の酸の種類および量、銅化合物の量ならびに還元剤の量を変更したこと以外は、実施例1と同様にして、各工程を行い、比較スラリーを得た。
表4に示す種類と量の比較酸化チタン粒子Pに脱イオン水を添加して、濃度10質量%の比較スラリーS1を調製した。その比較スラリーS1を用いたこと、pH調整工程の酸の種類および量、銅化合物の量ならびに還元剤の量を変更したこと以外は、実施例1と同様にして、各工程を行い、比較スラリーを得た。
(貯蔵安定性の評価)
得られたスラリーIまたは比較スラリーを50℃で14日間静置した。静置後のスラリーの状態を目視で観察し、以下の評価基準で貯蔵安定性を評価した。
合格:銅担持酸化チタン粒子の沈降が生じなかった
不合格:銅担持酸化チタン粒子の沈降が生じた
得られたスラリーIまたは比較スラリーを50℃で14日間静置した。静置後のスラリーの状態を目視で観察し、以下の評価基準で貯蔵安定性を評価した。
合格:銅担持酸化チタン粒子の沈降が生じなかった
不合格:銅担持酸化チタン粒子の沈降が生じた
(クリヤー塗料組成物の調製)
・実施例1
1Lの金属製容器に、ヒドロキシ基含有アクリル樹脂エマルション60.0質量部、水道水25.5質量部を添加して、ディスパーで撹拌した。次いで消泡剤0.1部、表面調整剤0.3質量部、酸化高密度ポリエチレンワックス2.2質量部、得られたスラリーIを、銅担持酸化チタン粒子の固形分として8質量部、イソシアヌレート化合物4.5質量部を順次添加しディスパーで撹拌をして、クリヤー塗料組成物を得た。
・実施例1
1Lの金属製容器に、ヒドロキシ基含有アクリル樹脂エマルション60.0質量部、水道水25.5質量部を添加して、ディスパーで撹拌した。次いで消泡剤0.1部、表面調整剤0.3質量部、酸化高密度ポリエチレンワックス2.2質量部、得られたスラリーIを、銅担持酸化チタン粒子の固形分として8質量部、イソシアヌレート化合物4.5質量部を順次添加しディスパーで撹拌をして、クリヤー塗料組成物を得た。
・実施例2~15および比較例1~7
実施例1のクリヤー塗料組成物の調製において、銅担持酸化チタン粒子(固形分)の添加量を表2~4に示すように変更したこと以外は、実施例1のクリヤー塗料組成物の調製と同様にして、クリヤー塗料組成物を得た。
実施例1のクリヤー塗料組成物の調製において、銅担持酸化チタン粒子(固形分)の添加量を表2~4に示すように変更したこと以外は、実施例1のクリヤー塗料組成物の調製と同様にして、クリヤー塗料組成物を得た。
(エナメル塗料組成物の調製)
・実施例1
分散剤2.5質量部、消泡剤0.5質量部、イオン交換水7質量部、白色顔料20質量部、炭酸カルシウム10質量部および珪藻土5質量部を予備混合した。次いで、ペイントコンディショナー中でガラスビーズ媒体を加え、室温で粒度50μm以下となるまで混合し、顔料分散ペーストを得た。顔料分散ペーストからガラスビーズ媒体を除去した。その顔料分散ペーストに、アクリル樹脂エマルション20質量部を加え、そこにさらに実施例1のスラリーIを10質量部添加してエナメル塗料を得た。
・実施例1
分散剤2.5質量部、消泡剤0.5質量部、イオン交換水7質量部、白色顔料20質量部、炭酸カルシウム10質量部および珪藻土5質量部を予備混合した。次いで、ペイントコンディショナー中でガラスビーズ媒体を加え、室温で粒度50μm以下となるまで混合し、顔料分散ペーストを得た。顔料分散ペーストからガラスビーズ媒体を除去した。その顔料分散ペーストに、アクリル樹脂エマルション20質量部を加え、そこにさらに実施例1のスラリーIを10質量部添加してエナメル塗料を得た。
(試験板の作成)
得られたクリヤー塗料組成物を、ガラス板上にはけを用いて乾燥膜厚45μmとなるように塗装し、室温で7日乾燥してクリヤー塗膜を有する試験板を作成した。
得られたクリヤー塗料組成物を、ガラス板上にはけを用いて乾燥膜厚45μmとなるように塗装し、室温で7日乾燥してクリヤー塗膜を有する試験板を作成した。
(透明性の評価)
ヘーズメーターを用いて試験板のクリヤー塗膜のヘーズ値を測定し、以下の基準で透明性を評価した。結果を表2~4に合わせて示す。
合格:ヘーズ値が5以下である
不合格:ヘーズ値が5を超える
ヘーズメーターを用いて試験板のクリヤー塗膜のヘーズ値を測定し、以下の基準で透明性を評価した。結果を表2~4に合わせて示す。
合格:ヘーズ値が5以下である
不合格:ヘーズ値が5を超える
(抗ウイルス性の評価)
作成した試験板を用いて、JIS R 1756(2020)に準拠して、バクテリオファージQβを用いて、抗ウイルス試験を実施した。より具体的には、試験板の表面および裏面をそれぞれ、クリンベンチ内で殺菌灯からの光を15分間照射して、滅菌処理した。15Wの殺菌灯(波長254nm)が、クリンベンチの側面に各1本、計2本設置した。次いで、白色蛍光灯の光源から380nm以上の可視光を紫外線カットフィルターN-169を通して、照度500ルクスで4時間照射した。照度は、照度計を用いて測定した。明所の抗ウイルス活性値Vを以下の式から算出した。基準板は、抗ウイルス加工が成されていないソーダガラス板を用いた。
V=Log10(UV/TV)
TV:光照射後の試験板あたりのバクテリオファージ感染価(pfu)
UV:光照射後の基準板あたりのバクテリオファージ感染価(pfu)
そして、以下の基準で抗ウイルス性を評価した。結果を表2~4に合わせて示す。
合格:Vが2以上
不合格:Vが2未満
作成した試験板を用いて、JIS R 1756(2020)に準拠して、バクテリオファージQβを用いて、抗ウイルス試験を実施した。より具体的には、試験板の表面および裏面をそれぞれ、クリンベンチ内で殺菌灯からの光を15分間照射して、滅菌処理した。15Wの殺菌灯(波長254nm)が、クリンベンチの側面に各1本、計2本設置した。次いで、白色蛍光灯の光源から380nm以上の可視光を紫外線カットフィルターN-169を通して、照度500ルクスで4時間照射した。照度は、照度計を用いて測定した。明所の抗ウイルス活性値Vを以下の式から算出した。基準板は、抗ウイルス加工が成されていないソーダガラス板を用いた。
V=Log10(UV/TV)
TV:光照射後の試験板あたりのバクテリオファージ感染価(pfu)
UV:光照射後の基準板あたりのバクテリオファージ感染価(pfu)
そして、以下の基準で抗ウイルス性を評価した。結果を表2~4に合わせて示す。
合格:Vが2以上
不合格:Vが2未満
表2~4に示したように、本発明によれば、貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能な銅担持酸化チタンスラリーを提供することができた。また、本発明によれば、貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能な銅担持酸化チタンスラリーの製造方法を提供することができた。また、本発明によれば、銅担持酸化チタン粒子を含みながら、透明性の高い塗膜を形成可能な塗料組成物の製造方法を提供することができた。
本発明によれば、貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能な銅担持酸化チタンスラリーを提供することができる。また、本発明によれば、貯蔵安定性が良好で、透明性の高い塗膜を形成可能な銅担持酸化チタンスラリーの製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、銅担持酸化チタン粒子を含みながら、透明性の高い塗膜を形成可能な塗料組成物の製造方法を提供することができる。
Claims (9)
- 銅担持酸化チタン粒子、酸および水性媒体を含む、銅担持酸化チタンスラリーであって、
前記銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が、1~25nmであり、
前記銅担持酸化チタンスラリーのpHが、6.0以下であり、
前記酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位が、100~700mVである、銅担持酸化チタンスラリー。 - 前記酸が、カルボン酸、塩酸、硫酸および硝酸からなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載の銅担持酸化チタンスラリー。
- 前記酸が、直鎖状または分岐状のヒドロキシカルボン酸である、請求項1または2に記載の銅担持酸化チタンスラリー。
- クリヤー塗料組成物用である、請求項1~3のいずれか一項に記載の銅担持酸化チタンスラリー。
- 酸化チタン粒子PのスラリーS1に銅化合物を添加して、銅担持酸化チタン粒子のスラリーS2を得る、担持工程と、
前記スラリーS2に酸を添加して、当該スラリーS2のpHを6.0以下に調整する、pH調整工程と、
を含み、
前記スラリーS1が、水性媒体を含み、
前記銅担持酸化チタン粒子の一次平均粒子径が、1~25nmであり、
前記酸の濃度1M水溶液におけるpH3.5での酸化還元電位が、100~700mVである、銅担持酸化チタンスラリーの製造方法。 - 前記pH調整工程で添加する酸が、カルボン酸、塩酸、硫酸および硝酸からなる群より選択される1種以上である、請求項5に記載の製造方法。
- 前記pH調整工程で添加する酸が、直鎖状または分岐状のヒドロキシカルボン酸である、請求項5または6に記載の製造方法。
- 前記酸化チタン粒子Pが、有機酸処理酸化チタン粒子、無機酸処理酸化チタン粒子および無機酸化物処理酸化チタン粒子からなる群より選択される1種以上である、請求項5~7のいずれか一項に記載の製造方法。
- 請求項5~8のいずれか一項に記載の製造方法により得られた銅担持酸化チタンスラリー、バインダー樹脂および溶媒を混合する工程を含む、塗料組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021109722A JP2023006883A (ja) | 2021-06-30 | 2021-06-30 | 銅担持酸化チタンスラリー、銅担持酸化チタンスラリーの製造方法および塗料組成物の製造方法 |
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- 2021-06-30 JP JP2021109722A patent/JP2023006883A/ja active Pending
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