JP2023006332A - 配線基板及び配線基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体素子と電気的に接合するFCBGA用の配線基板において、半導体装置の加熱時の反りなどの変形による再配線層内部の応力に対して、メタルポストからなるピラーの破壊や変形に対する電気的な接続信頼性の高い配線基板及び配線基板の製造方法を提供する。【解決手段】本実施形態の配線基板は、半導体素子との接続端子となるFCBGA用の配線基板1に、ランドパターン2と、ランドパターンを被覆しないソルダーレジスト13と、ランドパターン2上にメタルポスト3とを配置し、メタルポスト3とランドパターン2の接続部5Aが近似的な曲率半径を有する緩やかな曲面形状を有しており、メタルポスト3の先端部と側面とをハンダ10にて被覆した構造を有する。【選択図】図4I
Description
本発明は、メタルポストを備えたFCBGA用の配線基板及び配線基板の製造方法に関する。
最近、電子産業の発達につれて、電子部品の高性能化、高機能化、小型化が要求されており、これによって、SIP(System inpackage)、3Dパッケージなどの表面実装部品基板においても、高集積化、薄型化、微細回路パターン化の要求が急増している。
特に、電子部品の基板への表面実装技術において、半導体チップをマザーボードと連結しなければならないため、フリップチップボンディング方式が多く用いられている。
特に、電子部品の基板への表面実装技術において、半導体チップをマザーボードと連結しなければならないため、フリップチップボンディング方式が多く用いられている。
フリップチップボンディング方式は、半導体チップに、金、ハンダあるいはその他の金属などの素材で数十μmないし数百μmの外部接続端子(すなわち、ポスト)を形成し、ポストの形成された半導体素子を覆して(flip)、表面が基板側に向かうように実装させるものである。更に半導体チップの微細化大型化に伴い配線基板(FCBGA用配線基板)を介して半導体素子をマザーボードと連結する方式が採用されている。
フリップチップボンディング方式は、半導体素子の外部接続端子の狭ピッチ化に対応するために、メタルポストを使用した構造に発展している。メタルポストを使用したポスト-ポスト接合の利用は半導体素子とFCBGA基板との距離を確保することによって、隣あうメタルポスト間のショートの解消による狭ピッチ化の対応はもちろんのこと、アンダーフィル樹脂の充填を容易にし、かつ放熱性能を改善する代案として注目をあびている。
従来FCBGA用配線基板の半導体素子との接続端子部分は、銅などの導電性材料にて形成したランドパターンを電気的な接続部となる部分を開口した絶縁樹脂のソルダーレジストにて被覆し、上記開口部に、ハンダなどの金属材料を高さ数十μm形成したものである。
近年外部接続端子の100μm以下の狭ピッチ化に対応するため、FCBGA用配線基板の接続端子にハンダに代えてメタルポストを形成する構造が特許文献1,2に開示されている。
近年外部接続端子の100μm以下の狭ピッチ化に対応するため、FCBGA用配線基板の接続端子にハンダに代えてメタルポストを形成する構造が特許文献1,2に開示されている。
FCBGA用配線基板にメタルポストを形成する構造は、図3の如くソルダーレジストの開口部にΦ数十μmで高さ数十μmのメタルポストを形成し、メタルポスト上に形成したハンダポストを介して、半導体素子側のメタルポストと距離を確保して接続して半導体装置を形成している。
一般にFCBGA用の配線基板のソルダーレジストの開口部はテーパ形状で形成され、メタルポストはソルダーレジストの開口部底部で下層のランドパターンと電気的に接続し、ソルダーレジストの開口部の傾斜部と表層で密着力を確保して立っている。
半導体素子と一体化した半導体装置では、半導体素子の発熱や熱プロセスによる伸縮や反りなどの熱変形により、接続端子部の弱い部分に応力が集中する。
一般にFCBGA用の配線基板のソルダーレジストの開口部はテーパ形状で形成され、メタルポストはソルダーレジストの開口部底部で下層のランドパターンと電気的に接続し、ソルダーレジストの開口部の傾斜部と表層で密着力を確保して立っている。
半導体素子と一体化した半導体装置では、半導体素子の発熱や熱プロセスによる伸縮や反りなどの熱変形により、接続端子部の弱い部分に応力が集中する。
従来のFCBGA用の配線基板では、ソルダーレジストの開口部に形成したはんだ部で応力を緩和していた。FCBGA用配線基板にメタルポストを形成する構造では、狭ピッチ化により接続部の径も小径に進むなか、半導体素子側とFCBGA用の配線基板側のメタルポストのトータルの高さによる変形に伴う力が、ソルダーレジストの開口部の上面部や底部に応力として集中し易くメタルポストの破壊による電気的断線や抵抗上昇などの信頼性が問題となる。
また、ソルダーレジストの開口部の傾斜部と表層でシード層の密着力が、内層の絶縁樹脂とシード層の密着力に比べ低いことも、同様に信頼性低下の原因となっている。
また、ソルダーレジストの開口部の傾斜部と表層でシード層の密着力が、内層の絶縁樹脂とシード層の密着力に比べ低いことも、同様に信頼性低下の原因となっている。
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、メタルポストの電気的接続信頼性の高いFCBGA用の配線基板及びその製造方法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、メタルポストの酸化および腐食を防止することができるFCBGA用の配線基板及びその製造方法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、メタルポストの酸化および腐食を防止することができるFCBGA用の配線基板及びその製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するための配線基板のある態様は、半導体素子と接合される配線基板の上記半導体素子との実装面において、絶縁樹脂上に形成した上記半導体素子との接続端子部に繋がるランドパターンを配置し、上記絶縁樹脂を被覆形成したソルダーレジストの開口パターンが上記ランドパターンを被覆しないように配置され、上記ランドパターン上に上記ランドパターンの直径より小さい径にてメタルポストが形成され、上記メタルポストの直径が上部に比べ底部が太く形成され、上記メタルポストの上記ランドパターン部との接続部にかけ緩やかに径が太くなっており、上記メタルポストの先端部に形成されたドーム形状のハンダポストを有し、上記メタルポストの側面と上記ランドパターンとの接続部にかけ上記ハンダにて覆われており、上記メタルポストの表面にハンダとの合金層を形成している。
なお、上記配線基板は、リフロ―後の上記ドーム形状のハンダポストの高さが、メタルポストの高さの50%から150%であってもよい。
また、上記配線基板は、上記メタルポストの上記ランドパターンとの接続部が曲率半径2μm以上の緩やかな曲面形状(R形状)であってもよい。
また、上記配線基板は、上記メタルポストの側面及び上記ランドパターンを被覆するハンダの厚みが5μm以下であってもよい。
また、上記配線基板は、上記ハンダが、スズ、Ag、Cuからなる合金材料であってもよい。
また、上記配線基板は、上記ランドパターンと上記メタルポストが銅を主成分とする金属であってもよい。
また、上記配線基板は、上記メタルポストの上記ランドパターンとの接続部が曲率半径2μm以上の緩やかな曲面形状(R形状)であってもよい。
また、上記配線基板は、上記メタルポストの側面及び上記ランドパターンを被覆するハンダの厚みが5μm以下であってもよい。
また、上記配線基板は、上記ハンダが、スズ、Ag、Cuからなる合金材料であってもよい。
また、上記配線基板は、上記ランドパターンと上記メタルポストが銅を主成分とする金属であってもよい。
また、上記の課題を解決するための配線基板の形成方法のある態様は、絶縁樹脂上に下層の配線と電気的に接続したランドパターンを有し、上記ランドパターンの直径より広い開口径でソルダーレジストが積層形成された基板に対して、下記1)~7)の工程を有する。
1)無電解めっき又はスパッタ膜によるシード層を形成する工程
2)上記シード層を感光性樹脂にて被覆し、メタルポストを形成する位置に上記感光性樹脂の開口パターンを設ける工程
3)上記感光性樹脂の開口部に電解銅めっきにてメタルポストを形成する工程と、
4)上記感光性樹脂の開口部にハンダを充填する工程
5)上記開口部に充填したハンダを有する配線基板をハンダペーストの溶融温度で熱処理し、ドーム形状にハンダポストを溶融しメタルポストの側面と底部をハンダで覆う工程
6)上記感光性樹脂を剥離し、上記メタルポストと上記ハンダポストを露出する工程
7)上記メタルポストと上記ハンダポストを形成した配線基板をハンダの溶融温度で熱処理し、ハンダポストを再溶融する工程
1)無電解めっき又はスパッタ膜によるシード層を形成する工程
2)上記シード層を感光性樹脂にて被覆し、メタルポストを形成する位置に上記感光性樹脂の開口パターンを設ける工程
3)上記感光性樹脂の開口部に電解銅めっきにてメタルポストを形成する工程と、
4)上記感光性樹脂の開口部にハンダを充填する工程
5)上記開口部に充填したハンダを有する配線基板をハンダペーストの溶融温度で熱処理し、ドーム形状にハンダポストを溶融しメタルポストの側面と底部をハンダで覆う工程
6)上記感光性樹脂を剥離し、上記メタルポストと上記ハンダポストを露出する工程
7)上記メタルポストと上記ハンダポストを形成した配線基板をハンダの溶融温度で熱処理し、ハンダポストを再溶融する工程
本発明によれば、半導体素子を実装するFCBGA用の配線基板において、物理的な力に対し強度のあるメタルポストの構造を有し、はんだ接合による電極間の電気的接続信頼性と、近接する電極間の絶縁信頼性を向上できるため、断線やショートが無く、電気的接続信頼性の高いFCBGA用の配線基板及びその製造方法を提供することが可能となる。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきでる。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1~図4を用いて、本発明の一実施形態に係る支持基板を用いた配線基板の製造工程の一例を説明する。
まず、図1に示すように、内層配線基板1の上に、上記内層基板1の内層配線パターン14部を開口した絶縁樹脂11を形成し、上記内層配線パターン14と電気的につながったランドパーン2と上記ランドパターン2の上にメタルポスト3とハンダポスト5とを積層形成した配線基板である。
絶縁樹脂11上のソルダーレジストの開口部17は上記ランドパターン2の上を被覆していない。
まず、図1に示すように、内層配線基板1の上に、上記内層基板1の内層配線パターン14部を開口した絶縁樹脂11を形成し、上記内層配線パターン14と電気的につながったランドパーン2と上記ランドパターン2の上にメタルポスト3とハンダポスト5とを積層形成した配線基板である。
絶縁樹脂11上のソルダーレジストの開口部17は上記ランドパターン2の上を被覆していない。
上記メタルポスト3の直径は上記ランドパターン2の直径より小さく、上記メタルポスト3の底部の径dbが同メタルポスト3の上部の径dtに比べ太く、上記ランドパターン2との接合部にかけ緩やかに太くなる構造である。
上記メタルポスト3の底部の径は上記ランドパターン2と同じ径であってもよい。
また上記メタルポスト3の先端部の上記ハンダポスト5は熱処理により溶融しドーム形状となっている。
また、ハンダにより上記メタルポスト3の側面と上記ランドパターン2との接続部5Aにかけ上記ハンダにて覆われている。また、上記メタルポスト3と上記ランドパターン2の接続部5Aを被覆するハンダはランドパターン2の側面を被覆していてもよい。
上記メタルポスト3の底部の径は上記ランドパターン2と同じ径であってもよい。
また上記メタルポスト3の先端部の上記ハンダポスト5は熱処理により溶融しドーム形状となっている。
また、ハンダにより上記メタルポスト3の側面と上記ランドパターン2との接続部5Aにかけ上記ハンダにて覆われている。また、上記メタルポスト3と上記ランドパターン2の接続部5Aを被覆するハンダはランドパターン2の側面を被覆していてもよい。
上記絶縁樹脂11上に形成したソルダーレジスト13はランドパターン2を被覆しないように開口しており、ソルダーレジストの開口部は図2の如く下層の絶縁樹脂11の表面が見えることとなる。
上記ソルダーレジストの開口部は、図2-Aの如く上記ランドパターン2の間にソルダーレジストパターンを残して配置することも、図2-Bの如く半導体素子15が重なるエリアのソルダーレジストの全てを開口することも可能である。
上記ソルダーレジストの開口部は、図2-Aの如く上記ランドパターン2の間にソルダーレジストパターンを残して配置することも、図2-Bの如く半導体素子15が重なるエリアのソルダーレジストの全てを開口することも可能である。
従来FCBGA用の配線基板の構造では、ランドパターン2の端部をソルダーレジストで被覆するように配置する為、ランドパターン2の上面は上記ソルダーレジスト表面より低い構造となる。この上にメタルポストを形成する構造も提案されているが、メタルポストの底部にソルダーレジストの開口部による縊れを生じ、半導体素子とのポスト―ポスト接合時、この縊れ部に応力が集中する点と、ソルダーレジストとメタルポストのシード層とのの密着力が低く、メタルポストの破断の原因となるため、メタルポスト3の底部にソルダーレジスト13は存在しないことが望ましい。
また、上記絶縁樹脂11表面からの上記ランドパターン2と上記メタルポスト3のトータルの高さは、同じく上記絶縁樹脂11上に形成したソルダーレジスト13の厚みより高くても低くても何れでもよい。
また、上記絶縁樹脂11表面からの上記ランドパターン2と上記メタルポスト3のトータルの高さは、同じく上記絶縁樹脂11上に形成したソルダーレジスト13の厚みより高くても低くても何れでもよい。
上記ランドパターン2と上記メタルポスト3のトータルの高さの方が高い場合で、半導体素子15に形成したメタルポスト20とハンダを介して接続し、アンダーフィル16で充填するさいボイドなどの不良の発生が抑制できる。
また、上記ランドパターン2と上記メタルポスト3のトータルの高さの方が低い場合、ランドパターン2とソルダーレジスト13が重なっていない為、特に図2-Bの構造ではソルダーレジスト13が半導体素子15のメタルポスト20との接近を阻害せず実装が可能である。
また、上記ランドパターン2と上記メタルポスト3のトータルの高さの方が低い場合、ランドパターン2とソルダーレジスト13が重なっていない為、特に図2-Bの構造ではソルダーレジスト13が半導体素子15のメタルポスト20との接近を阻害せず実装が可能である。
メタルポスト3の上のハンダポスト5は、ハンダ印刷法や、電解めっき法により形成することが可能で、ハンダが溶融する温度でのリフロ―処理によりドーム形状を得ることができる。ハンダ材料としてはSn-Ag-Cu合金が240℃近辺の低温で溶融でき、メタルポスト3の銅と合金を容易に形成できる。ハンダとして他の合金も使用可能でありSn-Pb、Pb-Sn-Sb、Sn-Sb、Sn-Pb-Bi、Bi-Sn、Sn-Cu、Sn-Pb-Cu、Sn-In、Sn-Ag、Sn-Pb-Agなどの合金を適宜使用することが可能である。
上記ドーム形状のハンダポストの高さは、上記メタルポスト3の高さを基準として50から150%で形成することが望ましい。
メタルポスト3の高さはパターンの配置や粗密により電解めっきの高さがバラつきを伴う。本実施形態のメタルポストの高さは、設計値又は複数ポイントの平均値より定めれば良い。
上記ドーム形状のハンダポストの高さは、上記メタルポスト3の高さを基準として50から150%で形成することが望ましい。
メタルポスト3の高さはパターンの配置や粗密により電解めっきの高さがバラつきを伴う。本実施形態のメタルポストの高さは、設計値又は複数ポイントの平均値より定めれば良い。
本実施形態の配線基板22は、配線基板自体の反りや、メタルポストの高さのバラつきを有する状態で形成され、図3に示すように半導体素子15側のメタルポスト20と実装する際に接続不良を回避するために、ハンダポスト5が潰れて電気的な接続を確保している。ハンダポスト3の高さが50%より少ないと、上記配線基板自体の反りや、メタルポスト3の高さのバラつきを吸収できず、上記半導体素子15側のメタルポスト20との接続不良が多く発生する。
また、150%より多いと、上記半導体素子15側のメタルポスト20との間で潰され横にはみ出したハンダが近接するメタルポストとの間で繋がりショート不良が多く発生することとなる。
また、150%より多いと、上記半導体素子15側のメタルポスト20との間で潰され横にはみ出したハンダが近接するメタルポストとの間で繋がりショート不良が多く発生することとなる。
高さの測定方法は、レーザ顕微鏡、焦点式顕微鏡、断面を出しての画像解析、等の方法が可能である。
図2C-1や図2C-2は、上記メタルポストの上記ランドパターンとの接続部5Aが、緩やかな曲面形状(R形状)となっていることを示したものである。メタルポスト3はハンダポスト5からハンダ側面6とハンダ裾野7へとハンダにより被覆されており、メタルポスト3の裾野とハンダ裾野7が緩やかな曲面形状となっている構造、ハンダ裾野7のみ緩やかな曲面形状となっている構造を記載している。
図2C-1や図2C-2は、上記メタルポストの上記ランドパターンとの接続部5Aが、緩やかな曲面形状(R形状)となっていることを示したものである。メタルポスト3はハンダポスト5からハンダ側面6とハンダ裾野7へとハンダにより被覆されており、メタルポスト3の裾野とハンダ裾野7が緩やかな曲面形状となっている構造、ハンダ裾野7のみ緩やかな曲面形状となっている構造を記載している。
また、シード層12の径は特に規定しない。図2Cではメタルポスト3と同等の構造にて示しているが、メタルポスト3の裾野の径より大きい構造、ハンダ裾野7と同等の構造であってもよい。
半導体素子15のメタルポスト20と実装し、本実施形態の配線基板との間隙をアンダーフィル16にて充填した構造では、半導体素子と本実施形態の配線基板のあいだで弱い部分に熱変形により外力が加わり、本実施形態のポスト-ポスト接続ではランドパターン2とメタルポスト3の接続部5Aに応力が集中することになる。この応力が集中する部分を緩やかな曲面形状にすることで力が一点に集中し構造的な破断することを回避することが可能となる。
半導体素子15のメタルポスト20と実装し、本実施形態の配線基板との間隙をアンダーフィル16にて充填した構造では、半導体素子と本実施形態の配線基板のあいだで弱い部分に熱変形により外力が加わり、本実施形態のポスト-ポスト接続ではランドパターン2とメタルポスト3の接続部5Aに応力が集中することになる。この応力が集中する部分を緩やかな曲面形状にすることで力が一点に集中し構造的な破断することを回避することが可能となる。
この曲面構造はそのカーブが形成する値を近似する曲率半径のRの値で示すと、R=2μmより大きい曲面形状であれば、この破断防止効果を得ることができる。
そして上記ハンダ側面6とハンダ裾野7のハンダの厚みは5μm以下であることが望ましい。ハンダにてメタルポスト3を被覆しハンダとの合金層を形成することで、上のハンダポストのハンダがその後の熱工程にて溶融し過度に流れ落ちることを防ぐことができる。
そして上記ハンダ側面6とハンダ裾野7のハンダの厚みは5μm以下であることが望ましい。ハンダにてメタルポスト3を被覆しハンダとの合金層を形成することで、上のハンダポストのハンダがその後の熱工程にて溶融し過度に流れ落ちることを防ぐことができる。
上記ハンダとの合金層を形成することで、例えばCu6Sn5合金よりCu3Sn合金は脆く、硬さのことなる合金を粒塊状に複数種形成させ、ハンダ合金層の中の脆い部分が合金層の最表面に連続的に露出することを防ぎ、合金層がメタルポスト3の表面を被覆することで接合信頼性を向上させることが可能となる。
配線基板22のランドパターン2とメタルポスト3はFCBGA用の配線基板にて一般的に使用される銅を主成分とする金属にて形成されている。ここで、銅を主成分とする金属とは、銅が量的に主成分であることを示す。
配線基板22のランドパターン2とメタルポスト3はFCBGA用の配線基板にて一般的に使用される銅を主成分とする金属にて形成されている。ここで、銅を主成分とする金属とは、銅が量的に主成分であることを示す。
形成方法は電解めっきにより形成することが可能であり、図4Dに記載の如く感光性樹脂8にてメタルポスト3を形成する部分を開口形成し、電解めっきによりメタルポスト3を形成すればよい。この際、上記感光性樹脂8の開口部9の断面形状により上記メタルポスト3の裾野形状を制御することが可能で、図4C-2に記載の如く上記感光性樹脂8がランドパターン2との接する開口部9の底部を上記感光性樹脂8の開口部9の上部より緩やかに広くなるよう形成することで、この開口部9に形成する上記メタルポスト3の底部を緩やかな曲面形状とすることが可能である。
銅を主成分とする金属は大気放置や熱処理、薬品処理により金属表面に酸化膜を形成し易い為、本実施形態に記載のハンダポスト5、ハンダ側面6、ハンダ裾野7にて被覆しハンダとの合金層を形成することで、ランドパターン2とメタルポスト3の表面の酸化による劣化等を防止することができる。
本実施形態の配線基板の製造方法を図4Aから図4Iの図に従い説明する。なお、説明図は発明の1形態を示したもので、図に示した構造に限定されるものではない。
図4Aに示すように、絶縁樹脂上11に下層の配線と電気的に接続したランドパターン2を有し、上記ランドパターン3と離してソルダーレジスト13が配置された基板である。
ソルダーレジスト13は図2-Bの如く半導体素子15が重なる部分全てを除いて配置する場合、図1Aの如く配線基板の一部を拡大して示した図にはソルダーレジスト13は記載されない構造となる。
図4Aに示すように、絶縁樹脂上11に下層の配線と電気的に接続したランドパターン2を有し、上記ランドパターン3と離してソルダーレジスト13が配置された基板である。
ソルダーレジスト13は図2-Bの如く半導体素子15が重なる部分全てを除いて配置する場合、図1Aの如く配線基板の一部を拡大して示した図にはソルダーレジスト13は記載されない構造となる。
次いで、図4Bに示すように、無電解めっき膜又はスパッタ膜によるシード層12を形成する。シード層12はメタルポスト3の電解めっきの給電層として作用する。無電解めっき膜は例えばCu、Pd、Al、Sn、Ni,Crなどの金属が使用可能である。
スパッタ膜では、Cu、Ni,Al,Ti,Cr,Mo,W,Ta,Au,Ir,Ru,Pd,Pt,AlSi,AlSiCu,AiCu,NIFe、ITO,IZO,AZO,ZnO,PZT,TiN,Cu3N4、Cu合金や、これらを複数組み合わせたものを使用することができる。
本実施形態では、電気特性、製造の容易性の観点およびコスト面を考慮して、無電解銅めっきを使用する。無電解銅めっきの膜厚は、電解めっきの給電層として1μm以下とするのが好ましい。本発明の一実施形態ではCu:300nmを形成する。
スパッタ膜では、Cu、Ni,Al,Ti,Cr,Mo,W,Ta,Au,Ir,Ru,Pd,Pt,AlSi,AlSiCu,AiCu,NIFe、ITO,IZO,AZO,ZnO,PZT,TiN,Cu3N4、Cu合金や、これらを複数組み合わせたものを使用することができる。
本実施形態では、電気特性、製造の容易性の観点およびコスト面を考慮して、無電解銅めっきを使用する。無電解銅めっきの膜厚は、電解めっきの給電層として1μm以下とするのが好ましい。本発明の一実施形態ではCu:300nmを形成する。
次いで、図4Cに示すように、上記シード層12を感光性樹脂8にて被覆し、メタルポストを形成する位置に上記感光性樹脂8の開口部9を形成する。
感光性樹脂8は液状レジストやフォルム状に形成されたドライフィルムを使用することができる。感光性樹脂8は開口部9に、メタルポストとハンダポストを形成するために、数十μmの厚みが必要である。本発明の一実施形態ではドライフィルムを使用する。
またネガ型レジスト、ポジ型レジストの何れも使用することができるが、ポジ型レジストは光硬化性樹脂でありプロセス中の安定性と最終的に剥離が可能である材料より本発明の一実施形態ではアクリル系のネガ型ドライフィルムレジストを使用する。
感光性樹脂8は液状レジストやフォルム状に形成されたドライフィルムを使用することができる。感光性樹脂8は開口部9に、メタルポストとハンダポストを形成するために、数十μmの厚みが必要である。本発明の一実施形態ではドライフィルムを使用する。
またネガ型レジスト、ポジ型レジストの何れも使用することができるが、ポジ型レジストは光硬化性樹脂でありプロセス中の安定性と最終的に剥離が可能である材料より本発明の一実施形態ではアクリル系のネガ型ドライフィルムレジストを使用する。
次いで、図4Dに示すように、上記感光性樹脂8の開口部9に電解銅めっきにてメタルポスト3を形成する。
メタルポスト3は銅を主成分とする金属からなり、その高さと径は製品設計により選択すればよく、特に規定しないが、高さの安定制御のためにはメタルポスト3の高さは感光性樹脂8より低く形成することが望ましい。
この時、上記感光性樹脂8の開口部9の上記メタルポスト3の上に表面処理層4を形成することも可能である。表面処理層4は製品設計により形成の有無を選択すればよく、また上記メタルポスト3の上面、側面の形成面を選択すればよい。
メタルポスト3は銅を主成分とする金属からなり、その高さと径は製品設計により選択すればよく、特に規定しないが、高さの安定制御のためにはメタルポスト3の高さは感光性樹脂8より低く形成することが望ましい。
この時、上記感光性樹脂8の開口部9の上記メタルポスト3の上に表面処理層4を形成することも可能である。表面処理層4は製品設計により形成の有無を選択すればよく、また上記メタルポスト3の上面、側面の形成面を選択すればよい。
上記感光性樹脂8の開口部9は断面視で開口部が上部に行くほど広くなるテーパ形状に形成することができ、電解めっきは上記感光性樹脂8の開口部9の壁面に添って成長するが上記感光性樹脂8の開口部9の壁面の完全に密着しているわけではなく、開口部9の内側ではメタルポスト3と絶縁樹脂12の間に1から5μmの幅で間隙を生じることとなる。この間隙が広ければ表面処理層4をメタルポスト3の上面だけでなく側面にも形成することが可能となる。上記表面処理層4としてはニッケル、パラジウム、金、スズの何れかの金属の1層又は複数層の構造にて、その材料は記載の材料の中より選択すればよい。
表面処理層4の形成方法としては、電解めっき法や無電解めっき法が使用可能である。
次いで、図4Eに示すように、上記感光性樹脂8の開口部9のメタルポスト3の上にハンダ10を積層形成する。ハンダ10の積層形成方法はハンダペーストをスキージで開口部9に充填する方法と電解めっきにてハンダ10を析出させる方法が使用することが可能である。
次いで、図4Eに示すように、上記感光性樹脂8の開口部9のメタルポスト3の上にハンダ10を積層形成する。ハンダ10の積層形成方法はハンダペーストをスキージで開口部9に充填する方法と電解めっきにてハンダ10を析出させる方法が使用することが可能である。
ハンダペーストを充填する方法では、上記感光性樹脂8の開口部9をマスクパターンとして使用し、上記感光性樹脂8の上に置いたハンダペーストをスキージでかき開口部9に押し込むことで充填することが可能である。
電解めっき法では、メタルポスト3を形成する際に使用したシード層12より給電しハンダ10を析出することが可能である。
何れの工法でも、上記感光性樹脂8の開口部9の高さより、ハンダ10の積層高さを低く形成することで、メタルポスト3とハンダポスト5とを合わせた高さを制御することが可能となる。
電解めっき法では、メタルポスト3を形成する際に使用したシード層12より給電しハンダ10を析出することが可能である。
何れの工法でも、上記感光性樹脂8の開口部9の高さより、ハンダ10の積層高さを低く形成することで、メタルポスト3とハンダポスト5とを合わせた高さを制御することが可能となる。
次いで、図4F-1に示すように、上記感光性樹脂8の開口部9に充填したハンダ10を有する配線基板を、上記ハンダ10の溶融温度で熱処理することで、溶融した上記ハンダ10は表面張力によりドーム形状にハンダポスト5を形成することができる。
ハンダの溶融温度はその材料組成により変化し、発明の一実施例ではSnAgCuの合金材料を使用し、溶融温度は250℃にて制御した。
ハンダの溶融温度はその材料組成により変化し、発明の一実施例ではSnAgCuの合金材料を使用し、溶融温度は250℃にて制御した。
図4F-2に示すように、ハンダ材料の溶融する温度での加熱により上記感光性樹脂8は収縮変形することで、上記感光性樹脂8とメタルポスト3の間の間隙は、ハンダ10の積層形成時より広くなる。
ハンダ10を溶融する工程で、上記光性樹脂12とメタルポスト3の間の間隙に溶融ハンダ10が入り込み、メタルポストの側面にハンダ側面6を形成することが可能となる。
ハンダ10を溶融する工程で、上記光性樹脂12とメタルポスト3の間の間隙に溶融ハンダ10が入り込み、メタルポストの側面にハンダ側面6を形成することが可能となる。
次いで、図4Gに示すように、上記感光性樹脂8を剥離液にて剥離し、上記メタルポストと上記ハンダポストを露出する構造を得る。
剥離液としては特に規定しないが、感光性樹脂8を剥離可能で、メタルポストやハンダ材料へのダメージの少ない薬液を選択すればよい。例えば、アルカリ系のアミン系の水溶液が使用可能である。
次いで、図4Hに示すように、上記シード層12をエッチング液にて溶解除去し、上記メタルポスト3とランドパターン2とを近接するそれらより孤立形成する構造を得る。
エッチング液としては特に規定しないが、ハンダ材料へのダメージの少ない薬液を選択すればよい。
剥離液としては特に規定しないが、感光性樹脂8を剥離可能で、メタルポストやハンダ材料へのダメージの少ない薬液を選択すればよい。例えば、アルカリ系のアミン系の水溶液が使用可能である。
次いで、図4Hに示すように、上記シード層12をエッチング液にて溶解除去し、上記メタルポスト3とランドパターン2とを近接するそれらより孤立形成する構造を得る。
エッチング液としては特に規定しないが、ハンダ材料へのダメージの少ない薬液を選択すればよい。
次いで、図4Iに示すように、上記メタルポストと上記ハンダポストを形成した配線基板をハンダ材料の溶融温度で再度熱処理し、ハンダ材料を再度溶融し上記感光性樹脂8の剥離処理や上記シード層12のエッチングにより荒れた上記ハンダポスト5の表面の結晶粒界を整えることができる。
また、図4Iにてシード層12をエッチング除去してできたメタルポスト3とランドパターン2との界面のサイドエッチ部をハンダ裾野7に被覆でき、メタルポスト3とランドパターン2の間の裾野部にくびれの無い連続的な曲面形状を形成でき、応力に対する強度を向上することが可能となる。
ランドパターン2とメタルポスト3の裾野部の寸法制御と温度制御の制御により、再溶融したハンダ材料をランドパターン2の側面まで濡れ広げてもよい。
また、図4Iにてシード層12をエッチング除去してできたメタルポスト3とランドパターン2との界面のサイドエッチ部をハンダ裾野7に被覆でき、メタルポスト3とランドパターン2の間の裾野部にくびれの無い連続的な曲面形状を形成でき、応力に対する強度を向上することが可能となる。
ランドパターン2とメタルポスト3の裾野部の寸法制御と温度制御の制御により、再溶融したハンダ材料をランドパターン2の側面まで濡れ広げてもよい。
また、図4Iにて実施した上記シード層12のエッチング除去をハンダの再溶融の後に行い、メタルポストとランドパターンとの界面のシード層のサイドエッチによる縊れの発生位置をハンダ裾野7位置までずらし、メタルポスト3のくびれ部への応力の集中を緩和することも可能である。
また、上記メタルポスト3の上の上記ハンダポスト5をコイニングにて潰し、メタルポストとハンダポストの合わせた高さを整える際、メタルポストの底部が緩やかな曲面形状を持つことでメタルポストが倒れることを防止することも可能である。
このようにして得た配線基板22と、半導体素子15を実装し、アンダーフィル16を充填し図3に示す半導体装置23が完成する。
また、上記メタルポスト3の上の上記ハンダポスト5をコイニングにて潰し、メタルポストとハンダポストの合わせた高さを整える際、メタルポストの底部が緩やかな曲面形状を持つことでメタルポストが倒れることを防止することも可能である。
このようにして得た配線基板22と、半導体素子15を実装し、アンダーフィル16を充填し図3に示す半導体装置23が完成する。
本実施形態における効果確認として、図2B-2の構造で、図4Aから図4Jの工程にて、銅めっきからなるメタルポスト3を100μmピッチにてメタルポスト3の高さ/上部の径=20μmt/Φ40μm、銅めっきからなるランドパターン径Φ60μm、メタルポスト3とランドパターン2の接合部の曲面形状を近似する曲率半径のR=5μmにて形成し、
上記メタルポスト3の上に、SnAgCuハンダにてハンダポストの高さ20μmt、ハンダ側面からハンダ裾野までを厚み3μmt被覆した構造を得た。
上記メタルポスト3の上に、SnAgCuハンダにてハンダポストの高さ20μmt、ハンダ側面からハンダ裾野までを厚み3μmt被覆した構造を得た。
こうして得た本実施形態の配線基板22と半導体素子15とをポスト-ポスト接合して半導体装置23を形成し、ポスト構造部の接続信頼性を評価した。
評価方法としては、温度サイクル試験(JESD22-A104:-55℃⇔125℃、15℃/min、1000cycle)にてのポスト-ポスト接合部の破断の有無を評価した。
本実施形態で得た配線基板22はメタルポスト3をハンダ10にて被覆した構造を有しハンダ合金層を形成することで工程での銅メタルポストの酸化劣化を回避し、半導体素子15とポスト―ポスト間でのハンダ接合を形成し半導体装置23を得ることができた。
評価方法としては、温度サイクル試験(JESD22-A104:-55℃⇔125℃、15℃/min、1000cycle)にてのポスト-ポスト接合部の破断の有無を評価した。
本実施形態で得た配線基板22はメタルポスト3をハンダ10にて被覆した構造を有しハンダ合金層を形成することで工程での銅メタルポストの酸化劣化を回避し、半導体素子15とポスト―ポスト間でのハンダ接合を形成し半導体装置23を得ることができた。
また、本実施形態で得た半導体装置23にて、配線基板22のウネリやメタルポスト3の高さバラつきをハンダ10の高さにて補い、半導体装置23の1つの内部のすべてのポスト-ポスト間でのハンダ接合に関する断線や近接するポスト間で接合するなどの、不具合なく、半導体装置23を得ることができた。
また、上記温度サイクル試験後の破壊箇所は、ランドパターン2と内層配線パターン14との界面、メタルポスト3と半導体素子側のメタルポスト20の界面のハンダ内部でのクラックが僅かに確認された。
このように、本実施形態により、配線基板22と半導体素子15とをポスト-ポスト接続の高さバラツキを制御でき、応力による破壊を回避することで、電気的な接続信頼性の高いは半導体装置23を得ることができる。
このように、本実施形態により、配線基板22と半導体素子15とをポスト-ポスト接続の高さバラツキを制御でき、応力による破壊を回避することで、電気的な接続信頼性の高いは半導体装置23を得ることができる。
(比較例)
使用する材料や、工法、構成は実施例と同じで、ソルダーレジスト13にて銅めっきからなる径Φ60μmのランドパターン2を被覆し、メタルポストとの接合のためにΦ30μmの開部を形成し、その上にメタルポスト3を100μmピッチにてメタルポスト3の高さ/上部の径=20μmt/Φ40μmにて形成し、感光性樹脂8を剥離し、シード層12をエッチングしてメタルポスト3を有する配線基板を形成する。
使用する材料や、工法、構成は実施例と同じで、ソルダーレジスト13にて銅めっきからなる径Φ60μmのランドパターン2を被覆し、メタルポストとの接合のためにΦ30μmの開部を形成し、その上にメタルポスト3を100μmピッチにてメタルポスト3の高さ/上部の径=20μmt/Φ40μmにて形成し、感光性樹脂8を剥離し、シード層12をエッチングしてメタルポスト3を有する配線基板を形成する。
上記配線基板のメタルポスト3の上に、メタルマスクを使用してフラックスを印刷しSnAgCuハンダボールを振り込み熱溶融してハンダポストの高さ20μmtを形成した。ハンダボールの振り込み熱溶融する工程で形成することで、メタルポスト3の側面はハンダ10にて被覆しない構造を比較例として説明する。
こうして得た配線基板22と半導体素子15とをポスト-ポスト接合して半導体装置23を形成し、ポスト構造部の接続信頼性を評価した。
こうして得た配線基板22と半導体素子15とをポスト-ポスト接合して半導体装置23を形成し、ポスト構造部の接続信頼性を評価した。
評価方法としては、温度サイクル試験(JESD22-A104:-55℃⇔125℃、15℃/min、1000cycle)にてのポスト-ポスト接合部の破断の有無を評価した。
比較例では、メタルポスト3の上にメタルマスクを使用してフラックス印刷とハンダボールの振り込みを行うため、配線基板の工程を経たことによる伸縮とメタルマスク寸法精度のズレのため位置合わせが難しく、振り込まれるハンダボールの個数のバラつきに伴うハンダポスト5の高さバラつきを生じた。
比較例では、メタルポスト3の上にメタルマスクを使用してフラックス印刷とハンダボールの振り込みを行うため、配線基板の工程を経たことによる伸縮とメタルマスク寸法精度のズレのため位置合わせが難しく、振り込まれるハンダボールの個数のバラつきに伴うハンダポスト5の高さバラつきを生じた。
配線基板22はメタルポスト3をハンダ10にて上部のみハンダポストにて被覆した構造となり、実装工程の中で銅メタルポストの側面に酸化膜を形成し、半導体装置23のポスト部に経時で劣化しやすい部分を有した状態にあることとなる。
また、比較例の半導体装置23にて、配線基板22のウネリやメタルポスト3の高さバラつきをハンダポスト5の高さバラつきのため、半導体装置23のポスト-ポスト間でのハンダ接合に関する断線や近接するポスト間で接合するなどの、不具合が多数確認された。
また、比較例の半導体装置23にて、配線基板22のウネリやメタルポスト3の高さバラつきをハンダポスト5の高さバラつきのため、半導体装置23のポスト-ポスト間でのハンダ接合に関する断線や近接するポスト間で接合するなどの、不具合が多数確認された。
また、上記温度サイクル試験後の破壊箇所は、ランドパターン2とメタルポスト3との接続部5A近傍のソルダーレジスト13にて縊れた部分でのメタルポスト3内部へのクラック、ソルダーレジスト13とメタルポスト3との界面のクラックが多数確認された。
ソルダーレジスト13にて縊れた部分には解析の結果より応力が集中しやすい箇所であることが確認され、半導体装置23の熱変形にともなう外的な力が構造的に集中するためである。また、ソルダーレジスト13とシード層12の密着力はソルダーレジスト13上に形成したメタルポスト3のシャア試験にて百mNと弱く、ソルダーレジスト13とシード層12の界面で剥離したためである。
ソルダーレジスト13にて縊れた部分には解析の結果より応力が集中しやすい箇所であることが確認され、半導体装置23の熱変形にともなう外的な力が構造的に集中するためである。また、ソルダーレジスト13とシード層12の密着力はソルダーレジスト13上に形成したメタルポスト3のシャア試験にて百mNと弱く、ソルダーレジスト13とシード層12の界面で剥離したためである。
このように、比較例の形態により、配線基板22と半導体素子15とをポスト-ポスト接続の高さバラツキを制御が難しく、ポスト構造に起因して応力による破壊を生じることで、電気的な接続信頼性が低い半導体装置23となる。
上記の実施形態は一例であって、その他、具体的な細部構造などについては適宜に変更可能なことは勿論である。
本発明は、半導体素子と接続するためのメタルポスト等を備えた配線基板に関し、配線基板と半導体素子を実装することで半導体装置に利用可能である。
上記の実施形態は一例であって、その他、具体的な細部構造などについては適宜に変更可能なことは勿論である。
本発明は、半導体素子と接続するためのメタルポスト等を備えた配線基板に関し、配線基板と半導体素子を実装することで半導体装置に利用可能である。
1 内層配線基板
2 ランドパターン(FCBGA配線基板)
3 メタルポスト(FCBGA配線基板)
4 表面処理層
5 ハンダポスト
5A 接続部
6 ハンダ側面
7 ハンダ裾野
8 感光性樹脂
9 開口部(感光性樹脂)
10 ハンダ
11 絶縁樹脂
12 シード層(メタルポスト用)
13 ソルダーレジスト
14 内層配線パターン
15 半導体素子
16 アンダーフィル
17 開口部(ソルダーレジスト)
18 シード層2(ランドパターン)
19 ランドパターン(半導体素子)
20 メタルポスト(半導体素子)
21 ソルダーレジスト(半導体素子)
22 配線基板
23 半導体装置
2 ランドパターン(FCBGA配線基板)
3 メタルポスト(FCBGA配線基板)
4 表面処理層
5 ハンダポスト
5A 接続部
6 ハンダ側面
7 ハンダ裾野
8 感光性樹脂
9 開口部(感光性樹脂)
10 ハンダ
11 絶縁樹脂
12 シード層(メタルポスト用)
13 ソルダーレジスト
14 内層配線パターン
15 半導体素子
16 アンダーフィル
17 開口部(ソルダーレジスト)
18 シード層2(ランドパターン)
19 ランドパターン(半導体素子)
20 メタルポスト(半導体素子)
21 ソルダーレジスト(半導体素子)
22 配線基板
23 半導体装置
Claims (7)
- 半導体素子と接合される配線基板の前記半導体素子との実装面において、
絶縁樹脂上に形成した前記半導体素子との接続端子部に繋がるランドパターンを配置し、
前記絶縁樹脂を被覆形成したソルダーレジストの開口パターンが前記ランドパターンを被覆しないように配置され、
前記ランドパターン上に前記ランドパターンの直径より小さい径にてメタルポストが形成され、前記メタルポストの直径が上部に比べ底部が太く形成され、前記メタルポストの前記ランドパターン部との接続部にかけ緩やかに径が太くなっており、
前記メタルポストの先端部に形成されたドーム形状のハンダポストを有し、前記メタルポストの側面と前記ランドパターンとの接続部にかけ前記ハンダにて覆われており、前記メタルポストの表面にハンダとの合金層を形成していることを特徴とする配線基板。 - リフロ―後の前記ドーム形状のハンダポストの高さが、メタルポストの高さの50%から150%であることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
- 前記メタルポストの前記ランドパターンとの接続部が曲率半径2μm以上の緩やかな曲面形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の配線基板。
- 前記メタルポストの側面及び前記ランドパターンを被覆するハンダの厚みが5μm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の配線基板。
- 前記ハンダが、スズ、Ag、Cuの合金材料からなることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の配線基板。
- 前記ランドパターンと前記メタルポストが銅を主成分とする金属であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の配線基板。
- 請求項1から6のいずれか一項に記載の配線基板を製造する配線基板の製造方法であって、
絶縁樹脂上に下層の配線と電気的に接続したランドパターンを有し、前記ランドパターンの直径より広い開口径でソルダーレジストが積層形成された基板に対して、下記1)~7)の工程を有することを特徴とする配線基板の製造方法。
1)無電解めっき又はスパッタ膜によるシード層を形成する工程
2)前記シード層を感光性樹脂にて被覆し、メタルポストを形成する位置に前記感光性樹脂の開口パターンを設ける工程
3)前記感光性樹脂の開口部に電解銅めっきにてメタルポストを形成する工程
4)前記感光性樹脂の開口部にハンダを充填する工程
5)前記開口部に充填したハンダを有する配線基板をハンダペーストの溶融温度で熱処理し、ドーム形状にハンダポストを溶融しメタルポストの側面と底部をハンダで覆う工程
6)前記感光性樹脂を剥離し、前記メタルポストと前記ハンダポストを露出する工程
7)前記メタルポストと前記ハンダポストを形成した配線基板をハンダの溶融温度で熱処理し、ハンダポストを再溶融する工程
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JP2021108878A JP2023006332A (ja) | 2021-06-30 | 2021-06-30 | 配線基板及び配線基板の製造方法 |
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