JP2023002324A - 半導体チップ接着用樹脂シート - Google Patents

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Abstract

【課題】埋め込み性に優れ、チップシフトの発生が抑制される半導体チップ接着用樹脂シート等の提供。【解決手段】支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層とを含む、半導体チップ接着用樹脂シートであって、樹脂組成物層は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)平均粒径が200nm以下の無機充填材、を含み、樹脂組成物層の最低溶融粘度をA(poise)とし、該最低溶融粘度の温度T1(℃)から20℃高い温度T2(℃)における溶融粘度をB(poise)としたとき、B/A≧20の関係を満たす、半導体チップ接着用樹脂シート。【選択図】なし

Description

本発明は、半導体チップ接着用樹脂シートに関する。さらには、当該半導体チップ接着用樹脂シートを用いて得られる、半導体チップパッケージ、半導体装置、及び半導体チップパッケージの製造方法に関する。
Fan-out型WLP等の半導体チップパッケージは、例えば特許文献1に記載されているように、チップ個片を仮固定フィルム上に配置し、チップ個片上に封止層となりうる樹脂フィルムを設置・硬化させる方法にて製造される。
特開2016-012713号公報
引用文献1に記載されているような半導体パッケージの製造方法は、封止層を熱硬化にて形成後仮固定フィルムを剥離するが、近年、仮固定フィルムの代わりに樹脂組成物層を有する樹脂シートを用い、半導体チップを樹脂シートの樹脂組成物層上に埋め込むよう配置することで半導体チップパッケージを製造する方法が行われている。引用文献1に記載されているような仮固定フィルムとは異なり、半導体チップが埋め込まれた樹脂組成物層は剥離されることはない。
半導体チップを樹脂シートの樹脂組成物層上に埋め込むように配置するには、樹脂組成物層の最低溶融粘度を低くすることが求められるが、高温下においても樹脂組成物層の溶融粘度が低いと、封止層の形成工程、及び封止層の研磨工程等において半導体チップが動いてしまう、いわゆるチップシフトが発生し、歩留まり低下の原因になることがある。
また、樹脂組成物層の高温環境下での貯蔵弾性率が高いと、高温環境下でシリコン(Si)等の金属との密着強度が低下し、剥離することがある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、本発明は、埋め込み性に優れ、チップシフトの発生が抑制される半導体チップ接着用樹脂シート;当該半導体チップ接着用樹脂シートを用いて得られる半導体チップパッケージ、半導体装置、及び半導体チップパッケージの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題につき鋭意検討した結果、支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層とを含み、樹脂組成物層は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)平均粒径が200nm以下の無機充填材を含み、樹脂組成物層の最低溶融粘度をA(poise)とし、該最低溶融粘度の温度T1(℃)から20℃高い温度T2(℃)における溶融粘度をB(poise)としたとき、B/A≧20の関係を満たす半導体チップ接着用樹脂シートを用いることで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の内容を含む。
[1] 支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層とを含む、半導体チップ接着用樹脂シートであって、
樹脂組成物層は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)平均粒径が200nm以下の無機充填材、を含み、
樹脂組成物層の最低溶融粘度をA(poise)とし、該最低溶融粘度の温度T1(℃)から20℃高い温度T2(℃)における溶融粘度をB(poise)としたとき、B/A≧20の関係を満たす、半導体チップ接着用樹脂シート。
[2] 樹脂組成物層の厚みが、30μm以上100μm以下である、[1]に記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
[3] 樹脂組成物層の最低溶融粘度Aが、10poise以上300poise以下である、[1]又は[2]に記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
[4] 樹脂組成物層の溶融粘度Bが、500poise以上6500poise以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
[5] (A)成分と(B)成分との量比が、0.01以上5以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
[6] (C)成分の含有量が、樹脂組成物層中の不揮発成分を100質量%とした場合、40質量%以上60質量%以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
[7] (C)成分の比表面積が、10m/g以上60m/g以下である、[1]~[6]のいずれかに記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
[8] 樹脂組成物層を190℃で90分間熱硬化させた硬化物の200℃における貯蔵弾性率が、0.39GPa未満である、[1]~[7]のいずれかに記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
[9] [1]~[8]のいずれかに記載の半導体チップ接着用樹脂シートの樹脂組成物層の硬化物により形成された硬化物層と、該硬化物層上に搭載された半導体チップとを含む、半導体チップパッケージ。
[10] [9]に記載の半導体チップパッケージを備える半導体装置。
[11] (I)基材に、樹脂組成物層を形成する工程、
(II)半導体チップを、樹脂組成物層に埋め込む工程、及び、
(III)樹脂組成物層を硬化する工程、
を含み、
樹脂組成物層が、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)平均粒径が200nm以下の無機充填材、を含み、
樹脂組成物層の最低溶融粘度をA(poise)とし、該最低溶融粘度の温度T1(℃)から20℃高い温度T2(℃)における溶融粘度をB(poise)としたとき、B/A≧20の関係を満たす、半導体チップパッケージの製造方法。
本発明によれば、埋め込み性に優れ、チップシフトの発生が抑制される半導体チップ接着用樹脂シート;当該半導体チップ接着用樹脂シートを用いて得られる、半導体チップパッケージ、半導体装置、及び半導体チップパッケージの製造方法を提供することができる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。ただし、本発明は、下記実施形態及び例示物に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施され得る。
[半導体チップ接着用樹脂シート]
本発明の半導体チップ接着用樹脂シートは、支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層とを含む、半導体チップ接着用樹脂シートであって、樹脂組成物層は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)平均粒径が200nm以下の無機充填材、を含み、樹脂組成物層の最低溶融粘度をA(poise)とし、該最低溶融粘度の温度T1(℃)から20℃高い温度T2(℃)における溶融粘度をB(poise)としたとき、B/A≧20の関係を満たす。
先述のとおり、半導体チップ接着用樹脂シートを用いて半導体パッケージを製造するにあたり、半導体チップの埋め込み性を向上させるには、半導体チップ接着用樹脂シートの樹脂組成物層の最低溶融粘度を低くすることが求められる。一方、半導体チップ接着用樹脂シートの樹脂組成物層の溶融粘度が高温下でも低いとチップシフトが発生する場合がある。本発明者は、半導体チップ接着用樹脂シートの樹脂組成物層は、溶融粘度の増加率が大きいと埋め込み性及びチップシフトの発生の抑制を両立可能であることを見出した。具体的には、樹脂組成物層に(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)平均粒径が200nm以下の無機充填材を含有させ、さらに、樹脂組成物層の最低溶融粘度と該最低溶融粘度の温度T1(℃)から20℃高い温度T2(℃)における溶融粘度Bとが、B/A≧20の関係を満たすように(A)~(C)成分を調整することで、埋め込み性に優れ、チップシフトの発生を抑制することが可能となる。また、本発明は、通常、樹脂組成物層の硬化物の貯蔵弾性率、及びシリコン(Si)に対する密着強度を向上させることも可能となる。
本発明の樹脂シートは上述した特性を有するので、半導体パッケージを製造する際に用いる、半導体チップを埋め込んで接着するための樹脂シートとして好適に使用することができる。
以下、半導体チップ接着用樹脂シートを構成する各層について詳述する。
<支持体>
支持体としては、例えば、プラスチック材料からなるフィルム、金属箔、離型紙が挙げられ、プラスチック材料からなるフィルム、金属箔が好ましい。
支持体としてプラスチック材料からなるフィルムを使用する場合、プラスチック材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート(以下「PEN」と略称することがある。)等のポリエステル;ポリカーボネート(以下「PC」と略称することがある。);ポリメチルメタクリレート(以下「PMMA」と略称することがある。)等のアクリルポリマー;環状ポリオレフィン;トリアセチルセルロース(以下「TAC」と略称することがある。);ポリエーテルサルファイド(以下「PES」と略称することがある。);ポリエーテルケトン;ポリイミド;等が挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましく、安価なポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
支持体として金属箔を使用する場合、金属箔としては、例えば、銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。中でも、銅箔が好ましい。銅箔としては、銅の単金属からなる箔を用いてもよく、銅と他の金属(例えば、スズ、クロム、銀、マグネシウム、ニッケル、ジルコニウム、ケイ素、チタン等)との合金からなる箔を用いてもよい。
支持体は、樹脂組成物層と接合する面に、マット処理、コロナ処理、帯電防止処理等の処理が施されていてもよい。
また、支持体としては、樹脂組成物層と接合する面に離型層を有する離型層付き支持体を使用してもよい。離型層付き支持体の離型層に使用する離型剤としては、例えば、アルキド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、及びシリコーン樹脂からなる群から選択される1種以上の離型剤が挙げられる。離型剤の市販品としては、例えば、アルキド樹脂系離型剤である、リンテック社製の「SK-1」、「AL-5」、「AL-7」等が挙げられる。また、離型層付き支持体としては、例えば、東レ社製の「ルミラーT60」;帝人社製の「ピューレックス」;ユニチカ社製の「ユニピール」;等が挙げられる。
支持体の厚さは、5μm~75μmの範囲が好ましく、10μm~60μmの範囲がより好ましい。なお、離型層付き支持体を使用する場合、離型層付き支持体全体の厚さが上記範囲であることが好ましい。
<樹脂組成物層>
本発明の樹脂シートにおいて、支持体上に設けられた樹脂組成物層は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)平均粒径が200nm以下の無機充填材、を含む。
樹脂組成物層は、(A)~(C)成分に組み合わせて、さらに任意の成分を含んでいてもよい。任意の成分としては、例えば、(D)硬化促進剤、(E)その他の添加剤等が挙げられる。以下、樹脂組成物層に含まれる各成分について詳細に説明する。
-(A)エポキシ樹脂-
樹脂組成物層は、(A)成分として(A)エポキシ樹脂を含有する。(A)エポキシ樹脂としては、例えば、ビキシレノール型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;トリスフェノール型エポキシ樹脂;ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、特殊ノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;tert-ブチル-カテコール型エポキシ樹脂;ナフタレン型エポキシ樹脂;ナフトール型エポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;グリシジルアミン型エポキシ樹脂;グリシジルエステル型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;線状の脂肪族エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、シクロヘキサン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等の脂肪族エポキシ樹脂;複素環式エポキシ樹脂;スピロ環含有エポキシ樹脂;シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂;トリメチロール型エポキシ樹脂;テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂;グリシジルエーテル型エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、(A)成分としては、本発明の効果を顕著に得る観点から、脂肪族エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、及びノボラック型エポキシ樹脂のいずれかを含むことが好ましく、脂肪族エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、及びノボラック型エポキシ樹脂を含むことがより好ましく、脂肪族エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、及びブタジエン構造を有するエポキシ樹脂を含むことがさらに好ましい。中でも、貯蔵弾性率を向上させる観点から、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂を含むことが特に好ましい。エポキシ樹脂は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)成分としてのブタジエン構造を有するエポキシ樹脂は、Siに対する密着強度を向上させる観点から、数平均分子量が2500以上のブタジエン構造を有するエポキシ樹脂であることが好ましく、数平均分子量が4000以上のブタジエン構造を有するエポキシ樹脂であることがより好ましく、数平均分子量が4500以上のブタジエン構造を有するエポキシ樹脂であることがさらに好ましい。数平均分子量の上限は好ましくは10000以下、より好ましくは7500以下、さらに好ましくは7000以下である。数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、ポリスチレン換算の値として測定できる。
樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂として、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含むことが好ましい。本発明の所望の効果を顕著に得る観点から、(A)エポキシ樹脂の不揮発成分100質量%に対して、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂の割合は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、特に好ましくは70質量%以上である。
エポキシ樹脂には、温度20℃で液状のエポキシ樹脂(以下「液状エポキシ樹脂」ということがある。)と、温度20℃で固体状のエポキシ樹脂(以下「固体状エポキシ樹脂」ということがある。)とがある。樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂として、液状エポキシ樹脂を用いてもよく、固体状エポキシ樹脂を用いてもよいが、本発明の効果を顕著に得る観点から、液状エポキシ樹脂と固体状エポキシ樹脂とを組み合わせて用いることが好ましい。
液状エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する液状エポキシ樹脂が好ましい。
液状エポキシ樹脂としては、脂肪族エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂;グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エステル骨格を有する脂環式エポキシ樹脂等の脂環式エポキシ樹脂、シクロヘキサン型エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂及びブタジエン構造を有するエポキシ樹脂が好ましく、ナフタレン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂がより好ましい。
液状エポキシ樹脂の具体例としては、DIC社製の「HP4032」、「HP4032D」、「HP4032SS」(ナフタレン型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「828US」、「jER828EL」、「825」、「エピコート828EL」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「jER807」、「1750」(ビスフェノールF型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「jER152」(フェノールノボラック型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「630」、「630LSD」(グリシジルアミン型エポキシ樹脂);日鉄ケミカル&マテリアル社製の「ZX1059」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合品);ナガセケムテックス社製の「EX-721」(グリシジルエステル型エポキシ樹脂);ダイセル社製の「セロキサイド2021P」(エステル骨格を有する脂環式エポキシ樹脂);ダイセル社製の「PB-3600」(ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂);日鉄ケミカル&マテリアル社製の「ZX1658」、「ZX1658GS」(液状1,4-グリシジルシクロヘキサン型エポキシ樹脂)、ナガセケムテックス社製の「EX-992LEX」、「EX-992L」(グリシジルエステル型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「YED216D」(脂肪族エポキシ樹脂(アルキルジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂))等が挙げられる。これらは、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
固体状エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する固体状エポキシ樹脂が好ましく、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する芳香族系の固体状エポキシ樹脂がより好ましい。
固体状エポキシ樹脂としては、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、特殊ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂が好ましい。
固体状エポキシ樹脂の具体例としては、DIC社製の「HP4032H」(ナフタレン型エポキシ樹脂);DIC社製の「HP-4700」、「HP-4710」(ナフタレン型4官能エポキシ樹脂);DIC社製の「N-690」(クレゾールノボラック型エポキシ樹脂);DIC社製の「N-695」(クレゾールノボラック型エポキシ樹脂);DIC社製の「HP-7200」、「HP-7200HH」、「HP-7200H」(ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂);DIC社製の「EXA-7311」、「EXA-7311-G3」、「EXA-7311-G4」、「EXA-7311-G4S」、「HP6000」(ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂);日本化薬社製の「EPPN-502H」(トリスフェノール型エポキシ樹脂);日本化薬社製の「NC7000L」(ナフトールノボラック型エポキシ樹脂);日本化薬社製の「NC3000H」、「NC3000」、「NC3000L」、「NC3100」(ビフェニル型エポキシ樹脂);日鉄ケミカル&マテリアル社製の「ESN475V」(ナフトール型エポキシ樹脂);日鉄ケミカル&マテリアル社製の「ESN485」(ナフトールノボラック型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「YX4000H」、「YX4000」、「YL6121」(ビフェニル型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「YX4000HK」(ビキシレノール型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「YX8800」(アントラセン型エポキシ樹脂);大阪ガスケミカル社製の「PG-100」、「CG-500」;三菱ケミカル社製の「YL7760」(ビスフェノールAF型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「YL7800」(フルオレン型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「jER1010」(固体状ビスフェノールA型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「jER1031S」(テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「157S70」(特殊ノボラック型エポキシ樹脂)等が挙げられる。これらは、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)エポキシ樹脂として液状エポキシ樹脂と固体状エポキシ樹脂とを組み合わせて用いる場合、それらの量比(液状エポキシ樹脂:固体状エポキシ樹脂)は、質量比で、好ましくは1:0.01~1:20、より好ましくは1:0.05~1:10、特に好ましくは1:1~1:3である。液状エポキシ樹脂と固体状エポキシ樹脂との量比が斯かる範囲にあることにより、本発明の所望の効果を顕著に得ることができる。さらに、通常は、十分な破断強度を有する硬化物を得ることができる。
(A)エポキシ樹脂のエポキシ当量は、好ましくは50g/eq~5000g/eq、より好ましくは50g/eq~3000g/eq、さらに好ましくは80g/eq~2000g/eq、さらにより好ましくは110g/eq~1000g/eqである。この範囲となることで、樹脂組成物の硬化物の架橋密度が十分となり、表面粗さの小さい絶縁層をもたらすことができる。エポキシ当量は、1当量のエポキシ基を含む樹脂の質量である。このエポキシ当量は、JIS K7236に従って測定することができる。
(A)エポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)は、本発明の所望の効果を顕著に得る観点から、好ましくは100~5000、より好ましくは250~3000、さらに好ましくは400~1500である。
樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、ポリスチレン換算の値として測定できる。
(A)エポキシ樹脂の数平均分子量(Mn)は、本発明の所望の効果を顕著に得る観点から、好ましくは本発明の所望の効果を顕著に得る観点から、好ましくは100以上、より好ましくは500以上、さらに好ましくは1000以上であり、好ましくは10000以下、より好ましくは7500以下、さらに好ましくは7000以下である。
樹脂の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、ポリスチレン換算の値として測定できる。
(A)エポキシ樹脂の含有量は、本発明の効果を顕著に得る観点から、樹脂組成物層中の不揮発成分を100質量%としたとき、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上である。エポキシ樹脂の含有量の上限は、本発明の効果を顕著に得る観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、特に好ましくは30質量%以下である。なお、本発明において、樹脂組成物層中の各成分の含有量は、別途明示のない限り、樹脂組成物層中の不揮発成分を100質量%としたときの値である。
-(B)硬化剤-
樹脂組成物層は、(B)成分として、(B)硬化剤を含有する。硬化剤を使用することで埋め込み性を向上させることができ、また、貯蔵弾性率及び密着強度を向上させることが可能になる。(B)硬化剤としては、例えば、活性エステル系硬化剤、カルボジイミド系硬化剤、フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、ベンゾオキサジン系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤、アミン系硬化剤、及び酸無水物系硬化剤などが挙げられる。中でも、本発明の効果を顕著に得る観点から、(B)硬化剤は、活性エステル系硬化剤及びカルボジイミド系硬化剤のいずれか1種以上であることが好ましく、活性エステル系硬化剤であることがより好ましい。(B)硬化剤は1種単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。
活性エステル系硬化剤としては、1分子中に1個以上の活性エステル基を有する樹脂を用いることができる。中でも、活性エステル系硬化剤としては、フェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N-ヒドロキシアミンエステル類、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等の、反応活性の高いエステル基を1分子中に2個以上有する樹脂が好ましい。当該活性エステル系硬化剤は、カルボン酸化合物及び/又はチオカルボン酸化合物とヒドロキシ化合物及び/又はチオール化合物との縮合反応によって得られるものが好ましい。特に、耐熱性向上の観点から、カルボン酸化合物とヒドロキシ化合物とから得られる活性エステル系硬化剤が好ましく、カルボン酸化合物とフェノール化合物及び/又はナフトール化合物とから得られる活性エステル系硬化剤がより好ましい。
カルボン酸化合物としては、例えば、安息香酸、酢酸、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
フェノール化合物又はナフトール化合物としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールフタリン、メチル化ビスフェノールA、メチル化ビスフェノールF、メチル化ビスフェノールS、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、α-ナフトール、β-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,6-ジヒドロキシナフタレン、2,6-ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フロログルシン、ベンゼントリオール、ジシクロペンタジエン型ジフェノール化合物、フェノールノボラック等が挙げられる。ここで、「ジシクロペンタジエン型ジフェノール化合物」とは、ジシクロペンタジエン1分子にフェノール2分子が縮合して得られるジフェノール化合物をいう。
具体的には、活性エステル系硬化剤としては、ジシクロペンタジエン型活性エステル系硬化剤、ナフタレン構造を含むナフタレン型活性エステル系硬化剤、フェノールノボラックのアセチル化物を含む活性エステル系硬化剤、フェノールノボラックのベンゾイル化物を含む活性エステル系硬化剤等が挙げられる。中でも活性エステル系硬化剤としては、ジシクロペンタジエン型活性エステル系硬化剤、及びナフタレン構造を含むナフタレン型活性エステル系硬化剤から選ばれる1種以上であることがより好ましく、ジシクロペンタジエン型ジフェノール構造を含む活性エステル系硬化剤がさらに好ましい。ジシクロペンタジエン型活性エステル系硬化剤としては、ジシクロペンタジエン型ジフェノール構造を含む活性エステル系硬化剤が好ましい。「ジシクロペンタジエン型ジフェノール構造」とは、フェニレン-ジシクロペンチレン-フェニレンからなる2価の構造単位を表す。
活性エステル系硬化剤の市販品としては、ジシクロペンタジエン型ジフェノール構造を含む活性エステル系硬化剤として、「EXB9451」、「EXB9460」、「EXB9460S」、「HPC-8000-65T」、「HPC-8000H-65TM」、「EXB-8000L-65TM」(DIC社製);ナフタレン構造を含む活性エステル系樹脂として「EXB9416-70BK」、「EXB-8150-65T」、「HP-B-8151-62T」(DIC社製);フェノールノボラックのアセチル化物を含む活性エステル系硬化剤として「DC808」(三菱ケミカル社製);フェノールノボラックのベンゾイル化物を含む活性エステル系硬化剤として「YLH1026」(三菱ケミカル社製);フェノールノボラックのアセチル化物である活性エステル系硬化剤として「DC808」(三菱ケミカル社製);フェノールノボラックのベンゾイル化物である活性エステル系硬化剤として「YLH1026」(三菱ケミカル社製)、「YLH1030」(三菱ケミカル社製)、「YLH1048」(三菱ケミカル社製);等が挙げられる。
活性エステル系硬化剤の活性エステル基当量は、本発明の効果を顕著に得る観点から、好ましくは50g/eq.~500g/eq.、より好ましくは50g/eq.~400g/eq.、さらに好ましくは100g/eq.~300g/eq.である。活性エステル基当量は、1当量の活性エステル基を含む活性エステル系硬化剤の質量である。
カルボジイミド系硬化剤の具体例としては、日清紡ケミカル社製のカルボジライト(登録商標)V-03(カルボジイミド基当量:216、V-05(カルボジイミド基当量:216)、V-07(カルボジイミド基当量:200);V-09(カルボジイミド基当量:200);ラインケミー社製のスタバクゾール(登録商標)P(カルボジイミド基当量:302)が挙げられる。
フェノール系硬化剤及びナフトール系硬化剤としては、耐熱性及び耐水性の観点から、ノボラック構造を有するフェノール系硬化剤、又はノボラック構造を有するナフトール系硬化剤が好ましい。また、導体層との密着性の観点から、含窒素フェノール系硬化剤が好ましく、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤がより好ましい。
フェノール系硬化剤及びナフトール系硬化剤の具体例としては、例えば、明和化成社製の「MEH-7700」、「MEH-7810」、「MEH-7851」、日本化薬社製の「NHN」、「CBN」、「GPH」、新日鉄住金化学社製の「SN170」、「SN180」、「SN190」、「SN475」、「SN485」、「SN495」、「SN-495V」、「SN375」、「SN395」、DIC社製の「TD-2090」、「LA-7052」、「LA-7054」、「LA-1356」、「LA3018-50P」、「EXB-9500」等が挙げられる。
ベンゾオキサジン系硬化剤の具体例としては、昭和高分子社製の「HFB2006M」、四国化成工業社製の「P-d」、「F-a」が挙げられる。
シアネートエステル系硬化剤としては、例えば、ビスフェノールAジシアネート、ポリフェノールシアネート、オリゴ(3-メチレン-1,5-フェニレンシアネート)、4,4’-メチレンビス(2,6-ジメチルフェニルシアネート)、4,4’-エチリデンジフェニルジシアネート、ヘキサフルオロビスフェノールAジシアネート、2,2-ビス(4-シアネート)フェニルプロパン、1,1-ビス(4-シアネートフェニルメタン)、ビス(4-シアネート-3,5-ジメチルフェニル)メタン、1,3-ビス(4-シアネートフェニル-1-(メチルエチリデン))ベンゼン、ビス(4-シアネートフェニル)チオエーテル、及びビス(4-シアネートフェニル)エーテル等の2官能シアネート樹脂、フェノールノボラック及びクレゾールノボラック等から誘導される多官能シアネート樹脂、これらシアネート樹脂が一部トリアジン化したプレポリマーなどが挙げられる。シアネートエステル系硬化剤の具体例としては、ロンザジャパン社製の「PT30」及び「PT60」(フェノールノボラック型多官能シアネートエステル樹脂)、「ULL-950S」(多官能シアネートエステル樹脂)、「BA230」、「BA230S75」(ビスフェノールAジシアネートの一部又は全部がトリアジン化され三量体となったプレポリマー)等が挙げられる。
アミン系硬化剤としては、1分子内中に1個以上のアミノ基を有する硬化剤が挙げられ、例えば、脂肪族アミン類、ポリエーテルアミン類、脂環式アミン類、芳香族アミン類等が挙げられ、中でも、本発明の所望の効果を奏する観点から、芳香族アミン類が好ましい。アミン系硬化剤は、第1級アミン又は第2級アミンが好ましく、第1級アミンがより好ましい。アミン系硬化剤の具体例としては、4,4’-メチレンビス(2,6-ジメチルアニリン)、ジフェニルジアミノスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、m-フェニレンジアミン、m-キシリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジヒドロキシベンジジン、2,2-ビス(3-アミノ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、3,3-ジメチル-5,5-ジエチル-4,4-ジフェニルメタンジアミン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(4-アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4-(4-アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4-(3-アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、等が挙げられる。アミン系硬化剤は市販品を用いてもよく、例えば、日本化薬社製の「KAYABOND C-200S」、「KAYABOND C-100」、「カヤハードA-A」、「カヤハードA-B」、「カヤハードA-S」、三菱ケミカル社製の「エピキュアW」等が挙げられる。
酸無水物系硬化剤としては、1分子内中に1個以上の酸無水物基を有する硬化剤が挙げられる。酸無水物系硬化剤の具体例としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、水素化メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロ-3-フラニル)-3-メチル-3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無水物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンソフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物、3,3’-4,4’-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b-ヘキサヒドロ-5-(テトラヒドロ-2,5-ジオキソ-3-フラニル)-ナフト[1,2-C]フラン-1,3-ジオン、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、スチレンとマレイン酸とが共重合したスチレン・マレイン酸樹脂などのポリマー型の酸無水物などが挙げられる。
(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤との量比は、[硬化剤の反応基の合計数]/[エポキシ樹脂のエポキシ基の合計数]の比率で、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.3以上、さらに好ましくは0.5以上であり、好ましくは5以下、より好ましくは3以下、さらに好ましくは2以下である。ここで、「エポキシ樹脂のエポキシ基の合計数」とは、樹脂組成物層中に存在するエポキシ樹脂の不揮発成分の質量をエポキシ当量で除した値を全て合計した値である。また、「硬化剤の反応基の合計数」とは、樹脂組成物層中に存在する硬化剤の不揮発成分の質量を反応基当量で除した値を全て合計した値である。(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤との量比をかかる範囲内とすることにより、本発明の効果を顕著に得ることが可能になる。
(B)硬化剤の含有量は、埋め込み性、貯蔵弾性率及びシリコンとの密着強度を向上させる観点から、樹脂組成物層中の不揮発成分を100質量%とした場合、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上である。また、上限は好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下である。
-(C)平均粒径が200nm以下の無機充填材-
樹脂組成物層は、(C)成分として、(C)平均粒径が200nm以下の無機充填材を含有し、(C)成分の含有量は、樹脂組成物層中の不揮発成分を100質量%とした場合、40質量%以上60質量%以下である。所定量の(C)成分を樹脂組成物層に含有させることで樹脂組成物層の最低溶融粘度を低下させることができ、その結果埋め込み性を向上させることが可能となる。また、(C)成分を含有させることで貯蔵弾性率を向上させることも可能となる。
(C)成分の含有量は、チップシフトの発生を抑制し、貯蔵弾性率を向上させる観点から、樹脂組成物層中の不揮発成分を100質量%とした場合、40質量%以上であり、好ましくは43質量%以上、より好ましくは45質量%以上である。上限は、樹脂組成物層の最低溶融粘度を低くし、埋め込み性を向上させる観点から、60質量%以下であり、好ましくは57質量%以下、より好ましくは55質量%以下である。
(C)成分の平均粒径は、チップシフトの発生を抑制し、光透過性を向上させる観点から、200nm以下であり、好ましくは180nm以下、より好ましくは150nm以下である。下限は、本発明の効果を顕著に得る観点から、好ましくは1nm以上、より好ましくは10nm以上、さらに好ましくは50nm以上である。
(C)成分の平均粒径は、ミー(Mie)散乱理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的には、レーザー回折散乱式粒径分布測定装置により、無機充填材の粒径分布を体積基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。測定サンプルは、無機充填材100mg、メチルエチルケトン10gをバイアル瓶に秤取り、超音波にて10分間分散させたものを使用することができる。測定サンプルを、レーザー回折式粒径分布測定装置を使用して、使用光源波長を青色及び赤色とし、フローセル方式で(C)成分の体積基準の粒径分布を測定し、得られた粒径分布からメディアン径として平均粒径を算出できる。レーザー回折式粒径分布測定装置としては、例えば堀場製作所社製「LA-960」等が挙げられる。
(C)成分の比表面積としては、チップシフトの発生を抑制し、光透過性を向上させる観点から、10m/g以上であり、好ましくは15m/g以上、より好ましくは20m/g以上、さらに好ましくは25m/g以上である。上限は、本発明の効果を顕著に得る観点から、好ましくは60m/g以下、50m/g以下又は40m/g以下である。比表面積は、BET法に従って、BET全自動比表面積測定装置(マウンテック社製Macsorb HM-1210)を使用して試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて比表面積を算出することで得られる。
(C)成分の比表面積と(C)成分の含有量との積としては、本発明の効果を顕著に得る観点から、好ましくは400以上、より好ましくは600以上、さらに好ましくは800以上であり、好ましくは4000以下、より好ましくは3000以下、さらに好ましくは2000以下である。なお、含有量は樹脂組成物層中の不揮発成分を100質量%とした場合の含有量である。
(C)成分の材料としては、無機化合物を用いる。(C)成分の材料の例としては、シリカ、アルミナ、アルミノシリケート、ガラス、コーディエライト、シリコン酸化物、硫酸バリウム、炭酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト、ベーマイト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化マンガン、ホウ酸アルミニウム、炭酸ストロンチウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸バリウム、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、及びリン酸タングステン酸ジルコニウム等が挙げられる。これらの中でも炭酸カルシウム、シリカが好適であり、シリカが特に好適である。シリカとしては、例えば、無定形シリカ、溶融シリカ、結晶シリカ、合成シリカ、中空シリカ等が挙げられる。また、シリカとしては、球状シリカが好ましい。(C)成分は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)成分の市販品としては、例えば、デンカ社製の「UFP-30」;アドマテックス社製の「YC100C」、「YA050C」、「YA050C-MJE」、「YA010C」;トクヤマ社製の「シルフィルNSS-3N」、「シルフィルNSS-4N」、「シルフィルNSS-5N」;などが挙げられる。
(C)成分は、耐湿性及び分散性を高める観点から、表面処理剤で処理されていることが好ましい。表面処理剤としては、例えば、ビニルシラン系カップリング剤、(メタ)アクリル系カップリング剤、フッ素含有シランカップリング剤、アミノシラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリング剤、メルカプトシラン系カップリング剤、シラン系カップリング剤、アルコキシシラン、オルガノシラザン化合物、チタネート系カップリング剤等が挙げられる。中でも、本発明の効果を顕著に得る観点から、アミノシラン系カップリング剤が好ましい。また、表面処理剤は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
表面処理剤の市販品としては、例えば、信越化学工業社製「KBM1003」(ビニルトリエトキシシラン)、信越化学工業社製「KBM503」(3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン)、信越化学工業社製「KBM403」(3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業社製「KBM803」(3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業社製「KBE903」(3-アミノプロピルトリエトキシシラン)、信越化学工業社製「KBM573」(N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業社製「SZ-31」(ヘキサメチルジシラザン)、信越化学工業社製「KBM103」(フェニルトリメトキシシラン)、信越化学工業社製「KBM-4803」(長鎖エポキシ型シランカップリング剤)、信越化学工業社製「KBM-7103」(3,3,3-トリフルオロプロピルトリメトキシシラン)等が挙げられる。
表面処理剤による表面処理の程度は、無機充填材の分散性向上の観点から、所定の範囲に収まることが好ましい。具体的には、無機充填材100質量部は、0.2質量部~5質量部の表面処理剤で表面処理されていることが好ましく、0.2質量部~3質量部で表面処理されていることが好ましく、0.3質量部~2質量部で表面処理されていることが好ましい。
表面処理剤による表面処理の程度は、無機充填材の単位表面積当たりのカーボン量によって評価することができる。無機充填材の単位表面積当たりのカーボン量は、無機充填材の分散性向上の観点から、0.02mg/m以上が好ましく、0.1mg/m以上がより好ましく、0.2mg/m以上が更に好ましい。一方、樹脂ワニスの溶融粘度及びシート形態での溶融粘度の上昇を抑制する観点から、1mg/m以下が好ましく、0.8mg/m以下がより好ましく、0.5mg/m以下が更に好ましい。
無機充填材の単位表面積当たりのカーボン量は、表面処理後の無機充填材を溶剤(例えば、メチルエチルケトン(MEK))により洗浄処理した後に測定することができる。具体的には、溶剤として十分な量のMEKを表面処理剤で表面処理された無機充填材に加えて、25℃で5分間超音波洗浄する。上澄液を除去し、固形分を乾燥させた後、カーボン分析計を用いて無機充填材の単位表面積当たりのカーボン量を測定することができる。カーボン分析計としては、堀場製作所社製「EMIA-320V」等を使用することができる。
-(D)硬化促進剤-
樹脂組成物層は、任意の成分として、更に、(D)成分として、(D)硬化促進剤を含有していてもよい。
(D)成分としては、例えば、リン系硬化促進剤、アミン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤、グアニジン系硬化促進剤、金属系硬化促進剤等のエポキシ樹脂硬化促進剤;過酸化物系硬化促進剤等の熱重合硬化促進剤等が挙げられる。(D)成分は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
リン系硬化促進剤としては、例えば、トリフェニルホスフィン、ホスホニウムボレート化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、n-ブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラブチルホスホニウムデカン酸塩、(4-メチルフェニル)トリフェニルホスホニウムチオシアネート、テトラフェニルホスホニウムチオシアネート、ブチルトリフェニルホスホニウムチオシアネート等が挙げられ、トリフェニルホスフィン、テトラブチルホスホニウムデカン酸塩が好ましい。
アミン系硬化促進剤としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン等のトリアルキルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6,-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)-ウンデセン等が挙げられ、4-ジメチルアミノピリジン、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)-ウンデセンが好ましい。
イミダゾール系硬化促進剤としては、例えば、2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-ウンデシルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-エチル-4’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]ベンズイミダゾール、1-ドデシル-2-メチル-3-ベンジルイミダゾリウムクロライド、2-メチルイミダゾリン、2-フェニルイミダゾリン等のイミダゾール化合物及びイミダゾール化合物とエポキシ樹脂とのアダクト体が挙げられ、2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾールが好ましい。
イミダゾール系硬化促進剤としては、市販品を用いてもよく、例えば、三菱ケミカル社製の「P200-H50」等が挙げられる。
グアニジン系硬化促進剤としては、例えば、ジシアンジアミド、1-メチルグアニジン、1-エチルグアニジン、1-シクロヘキシルグアニジン、1-フェニルグアニジン、1-(o-トリル)グアニジン、ジメチルグアニジン、ジフェニルグアニジン、トリメチルグアニジン、テトラメチルグアニジン、ペンタメチルグアニジン、1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン、7-メチル-1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン、1-メチルビグアニド、1-エチルビグアニド、1-n-ブチルビグアニド、1-n-オクタデシルビグアニド、1,1-ジメチルビグアニド、1,1-ジエチルビグアニド、1-シクロヘキシルビグアニド、1-アリルビグアニド、1-フェニルビグアニド、1-(o-トリル)ビグアニド等が挙げられ、ジシアンジアミド、1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エンが好ましい。
金属系硬化促進剤としては、例えば、コバルト、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、マンガン、スズ等の金属の、有機金属錯体又は有機金属塩が挙げられる。有機金属錯体の具体例としては、コバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナート等の有機コバルト錯体、銅(II)アセチルアセトナート等の有機銅錯体、亜鉛(II)アセチルアセトナート等の有機亜鉛錯体、鉄(III)アセチルアセトナート等の有機鉄錯体、ニッケル(II)アセチルアセトナート等の有機ニッケル錯体、マンガン(II)アセチルアセトナート等の有機マンガン錯体等が挙げられる。有機金属塩としては、例えば、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸スズ、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。
過酸化物系硬化促進剤としては、例えば、ジt-ブチルパーオキシド、t-ブチルクミルパーオキシド、t-ブチルパーオキシアセテート、α,α’-ジ(t-ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、t-ブチルパーオキシラウレート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエートt-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキシベンゾエート等の過酸化物が挙げられる。
過酸化物系硬化促進剤の市販品としては、例えば、日油社製の「パーヘキシルD」、「パーブチルC」、「パーブチルA」、「パーブチルP」、「パーブチルL」、「パーブチルO」、「パーブチルND」、「パーブチルZ」、「パークミルP」、「パークミルD」等が挙げられる。
(D)成分の含有量は、本発明の所望の効果を顕著に得る観点から、樹脂組成物層中の不揮発成分を100質量%とした場合、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である。
-(E)その他の添加剤-
樹脂組成物層は、上述した成分以外に、任意の成分として、更にその他の添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば、熱可塑性樹脂、エラストマー、着色剤、顔料、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、密着性付与剤等の樹脂添加剤などが挙げられる。これらの添加剤は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。それぞれの含有量は当業者であれば適宜設定できる。
樹脂組成物層は、揮発性成分として、さらに任意の溶剤を含有していてもよい。樹脂組成物層の形成に用いる樹脂組成物に溶剤を含有させることによりワニス粘度を調整できる。溶剤としては、例えば、有機溶剤が挙げられる。
有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン等のケトン類、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルジグリコールアセテート等のエステル類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
樹脂組成物層の厚さは、本発明の効果を顕著に得る観点から、好ましくは30μm以上、より好ましくは40μm以上、さらに好ましくは50μm以上であり、好ましくは100μm以下、より好ましくは90μm以下、さらに好ましくは80μm以下である。
半導体チップ接着用樹脂シートの樹脂組成物層の最低溶融粘度Aは、良好な埋め込み性を得る観点から、好ましくは300poise以下、より好ましくは200poise以下、さらに好ましくは150poise以下であり、好ましくは10poise以上、より好ましくは20poise以上、さらに好ましくは30poise以上である。
最低溶融粘度は、樹脂組成物層の60℃~200℃における最低溶融粘度を表し、樹脂組成物層の樹脂が溶融した際に樹脂組成物層が呈する最低の粘度をいう。詳細には、一定の昇温速度で樹脂組成物層を加熱して樹脂を溶融させると、初期の段階は溶融粘度が温度上昇とともに低下し、その後、ある程度を超えると温度上昇とともに溶融粘度が上昇する。最低溶融粘度とは、斯かる極小点の溶融粘度をいう。樹脂組成物層の最低溶融粘度Aは、動的粘弾性法により測定することができ、例えば、最低溶融粘度の測定は、後述する実施例に記載の方法に従って測定することができる。
樹脂組成物層の、最低溶融粘度となる温度(T1:60℃~200℃の間)よりも20℃高い温度(T2)における溶融粘度Bとしては、チップシフトを抑制する観点から、好ましくは500poise以上、より好ましくは750poise以上、さらに好ましくは1000poise以上であり、埋め込み性を確保する観点から、好ましくは6500poise以下、より好ましくは6000poise以下、さらに好ましくは3500poise以下、3000poise以下、2500poise以下である。樹脂組成物層の溶融粘度Bは、動的粘弾性法により測定することができ、例えば、溶融粘度Bは後述する実施例に記載の方法に従って測定することができる。
樹脂組成物層の最低溶融粘度をA(poise)とし、該最低溶融粘度の温度T1(℃)から20℃高い温度T2(℃)における溶融粘度をB(poise)としたとき、B/A≧20の関係を満たすことが好ましく、B/A≧21の関係を満たすことがより好ましく、B/A≧22の関係を満たすことがさらに好ましい。B/Aの上限は特に限定されないが、好ましくは50以下、より好ましくは40以下、さらに好ましくは30以下である。比B/Aが満たす前記の関係は、最低溶融粘度を示す温度T1から昇温された場合に、樹脂組成物層が急激な粘度上昇を示すことを表す。このような粘度上昇が生じると、埋め込まれた半導体チップの樹脂組成物中での移動が抑制されるので、チップシフトの抑制が可能である。前記の比B/Aの範囲は、例えば、樹脂組成物層に含まれる樹脂成分の組成を適切に調整することと、適切な範囲の平均粒径を有する(C)成分を適切な量で使用することと、の組み合わせにより、実現できる。ここで、樹脂組成物層に含まれる樹脂成分とは、樹脂組成物層に含まれる不揮発成分のうち、(C)無機充填剤以外の成分を表す。
半導体チップ接着用樹脂シートの樹脂組成物層は、最低溶融粘度が低いので埋め込み性に優れるという特性を示す。例えば、半導体チップとしての厚みが400μmのシリコンチップを樹脂組成物層に埋め込むように配置させ、130℃で30分、190℃で90分の硬化条件で樹脂組成物層を硬化させる。その際、シリコンチップの埋め込み深さは20μm以上である。埋め込み性の評価は、後述する実施例に記載の方法にしたがって測定することができる。
半導体チップ接着用樹脂シートの樹脂組成物層は、溶融粘度Bが最低溶融粘度よりも高いので、チップシフトの発生が抑制されるという特性を示す。例えば、半導体チップとしての厚みが400μmのシリコンチップを樹脂組成物層に埋め込み、ワンショット3D形状測定機にてシリコンチップの4隅を測定する。測定後、130℃で30分、190℃で90分の硬化条件で樹脂組成物層を硬化させ、再度ワンショット3D形状測定機にてシリコンチップの4隅の直線移動距離を測定する。その際、シリコンチップの4隅の直線移動距離の合計値は、好ましくは50μm未満、より好ましくは40μm未満である。チップシフトの評価は、後述する実施例に記載の方法にしたがって測定することができる。
半導体チップ接着用樹脂シートの樹脂組成物層を、190℃で90分間熱硬化させた硬化物は、通常、200℃における貯蔵弾性率が優れるという特性を示す。200℃における貯蔵弾性率は、好ましくは0.39GPa未満、より好ましくは0.29GPa未満、さらに好ましくは0.25GPa以下である。下限は特に限定されないが、0.01GPa以上等とし得る。貯蔵弾性率は、後述する実施例に記載の方法にしたがって測定することができる。
半導体チップ接着用樹脂シートの樹脂組成物層を、130℃で30分、190℃で90分の条件で熱硬化させた硬化物は、通常、シリコンウェハ等のシリコンとの密着強度が優れるという特性を示す。具体的には、Stud pull試験機を用いてシリコンウェハ上に積層された硬化物を剥離する。硬化物が剥離した時点の荷重値を測定し、荷重値は好ましくは500kgf/cm以上、より好ましくは600kgf/cm以上、さらに好ましくは700kgf/cm以上である。上限は特に限定されないが、5000kgf/cm以下等とし得る。
<その他の層>
半導体チップ接着用樹脂シートは、さらに必要に応じて、その他の層を含んでいてもよい。斯かるその他の層としては、例えば、樹脂組成物層の支持体と接合していない面(即ち、支持体とは反対側の面)に設けられた保護フィルム等が挙げられる。保護フィルムの厚さは、特に限定されるものではないが、例えば、1μm~40μmである。保護フィルムを積層することにより、樹脂組成物層の表面へのゴミ等の付着やキズを抑制することができる。
<半導体チップ接着用樹脂シートの製造方法>
半導体チップ接着用樹脂シートは、例えば、有機溶剤に樹脂組成物を溶解した樹脂ワニスを調製し、この樹脂ワニスを、ダイコーター等を用いて支持体上に塗布し、更に乾燥させて樹脂組成物層を形成させることにより製造することができる。有機溶剤については上述したものを用いることができる。
支持体上に樹脂ワニスを塗布する前に、カートリッジフィルター等を用いて、樹脂ワニスに含まれる凝集物、粒径が大きい無機充填材等を取り除く濾過を行ってもよい。
乾燥は、加熱、熱風吹きつけ等の公知の方法により実施してよい。乾燥条件は特に限定されないが、樹脂組成物層中の有機溶剤の含有量が10質量%以下、好ましくは5質量%以下となるように乾燥させる。樹脂ワニス中の有機溶剤の沸点によっても異なるが、例えば30質量%~60質量%の有機溶剤を含む樹脂ワニスを用いる場合、50℃~150℃で3分間~10分間乾燥させることにより、樹脂組成物層を形成することができる。
半導体チップ接着用樹脂シートは、ロール状に巻きとって保存することが可能である。半導体チップ接着用樹脂シートが保護フィルムを有する場合、保護フィルムを剥がすことによって使用可能となる。
[半導体チップパッケージ、及びその製造方法]
本発明の半導体チップパッケージは、本発明の半導体チップ接着用樹脂シートの樹脂組成物層の硬化物により形成された硬化物層と、該硬化物層上に搭載された半導体チップとを含む。半導体チップパッケージとしては、例えば、Fan-out型WLP、Fan-out型PLP等が挙げられる。
半導体チップパッケージは、本発明の半導体チップ接着用樹脂シートを用いて、下記(I)~(III)工程を含む方法により製造することができる。
(I)基材に、樹脂組成物層を形成する工程、
(II)半導体チップを、樹脂組成物層に埋め込む工程、及び、
(III)樹脂組成物層を硬化させる工程。
また、前記の半導体チップパッケージの製造方法は、
(IV)半導体チップ上に封止層を形成する工程、
(V)封止層を研磨する工程、
(VI)封止層の研磨した面上に、絶縁層としての再配線形成層を形成する工程、
(VII)基材を剥離する工程、
(VIII)樹脂組成物層の硬化物層を研磨する工程、
(IX)硬化物層の研磨した面上に、絶縁層としての再配線形成層を形成する工程、
(X)再配線形成層上に、導体層としての再配線層を形成する工程、並びに、
(XI)再配線層上にソルダーレジスト層を形成する工程、及び
(XII)複数の半導体チップパッケージを、個々の半導体チップパッケージにダイシングし、個片化する工程を含んでいてもよい。以下、この製造方法について詳細に説明する。
<工程(I)>
工程(I)は、基材に樹脂組成物層を形成する工程である。樹脂組成物層は、半導体チップ接着用樹脂シートが備える樹脂組成物層と同じでありうる。この樹脂組成物層は、半導体チップ接着用樹脂シートを基板と積層することによって、形成できる。半導体チップ接着用樹脂シート及び樹脂組成物層については上記したとおりである。
基材としては、例えば、シリコンウェハ;ガラスウェハ;ガラス基板;銅、チタン、ステンレス、冷間圧延鋼板(SPCC)等の金属基板;FR-4基板等の、ガラス繊維にエポキシ樹脂等をしみこませ熱硬化処理した基板;BT樹脂等のビスマレイミドトリアジン樹脂からなる基板;などが挙げられる。
基材と半導体チップ接着用樹脂シートの積層は、例えば、支持体側から半導体チップ接着用樹脂シートを基材に加熱圧着することにより行うことができる。半導体チップ接着用樹脂シートを基材に加熱圧着する部材(以下、「加熱圧着部材」ともいう。)としては、例えば、加熱された金属板(SUS鏡板等)又は金属ロール(SUSロール)等が挙げられる。なお、加熱圧着部材を半導体チップ接着用樹脂シートに直接プレスするのではなく、基材の表面凹凸に半導体チップ接着用樹脂シートが十分に追随するよう、耐熱ゴム等の弾性材を介してプレスしてもよい。
基材と半導体チップ接着用樹脂シートの積層は、真空ラミネート法により実施してよい。真空ラミネート法において、加熱圧着温度は、好ましくは60℃~160℃、より好ましくは80℃~140℃の範囲であり、加熱圧着圧力は、好ましくは0.098MPa~1.77MPa、より好ましくは0.29MPa~1.47MPaの範囲であり、加熱圧着時間は、好ましくは20秒間~400秒間、より好ましくは30秒間~300秒間の範囲である。積層は、好ましくは圧力26.7hPa以下の減圧条件下で実施する。
積層は、市販の真空ラミネーターによって行うことができる。市販の真空ラミネーターとしては、例えば、名機製作所社製の真空加圧式ラミネーター、ニッコー・マテリアルズ社製のバキュームアップリケーター、バッチ式真空加圧ラミネーター等が挙げられる。
積層の後に、常圧下(大気圧下)、例えば、加熱圧着部材を支持体側からプレスすることにより、積層された半導体チップ接着用樹脂シートの平滑化処理を行ってもよい。平滑化処理のプレス条件は、上記積層の加熱圧着条件と同様の条件とすることができる。平滑化処理は、市販のラミネーターによって行うことができる。なお、積層と平滑化処理は、上記の市販の真空ラミネーターを用いて連続的に行ってもよい。
支持体は、通常、工程(I)の後工程(II)の前に除去する。
<工程(II)>
工程(II)は、半導体チップを、基板上に形成された樹脂組成物層に埋め込む工程である。この埋め込みにより、半導体チップは樹脂組成物層に固定される。
半導体チップの埋め込みは、例えば、フリップチップボンダー、ダイボンダー等の装置を用いて行うことができる。半導体チップの配置のレイアウト及び配置数は、樹脂組成物層の形状、大きさ、目的とする半導体パッケージの生産数等に応じて適切に設定できる。例えば、複数行で、かつ複数列のマトリックス状に半導体チップを整列させて固定してもよい。
埋め込みは、樹脂組成物層が最低溶融粘度を示す温度T1に近い温度で行うことが好ましい。例えば、埋め込み時の樹脂組成物層の温度は、好ましくはT1-60℃以上、より好ましくはT1-40℃以上、さらに好ましくはT1-20℃以上であり、好ましくはT1+50℃以下、より好ましくはT1+40℃以下、さらに好ましくはT1+30℃以下でありうる。埋め込み時の樹脂組成物層の具体的な温度は、好ましくは60℃~160℃、より好ましくは80℃~140℃の範囲であってもよい。また、埋め込み時に加える圧力は、好ましくは0.098MPa~1.77MPa、より好ましくは0.29MPa~1.47MPaの範囲である。
<工程(III)>
工程(III)は、半導体チップが埋め込まれた樹脂組成物層を硬化させる工程である。樹脂組成物層の硬化は、通常、熱硬化によって行う。樹脂組成物層の熱硬化条件は、樹脂組成物に含まれる樹脂成分の種類によっても異なりうるが、硬化温度は好ましくは120℃~240℃、より好ましくは150℃~220℃、さらに好ましくは170℃~210℃である。硬化時間は好ましくは5分間~120分間、より好ましくは10分間~100分間、さらに好ましくは15分間~100分間とすることができる。
樹脂組成物層を硬化させる前に、樹脂組成物層に対して、硬化温度よりも低い温度で加熱する予備加熱処理を施してもよい。例えば、樹脂組成物層を熱硬化させるのに先立ち、50℃以上140℃未満(好ましくは60℃以上135℃以下、より好ましくは70℃以上130℃以下)の温度にて、組成物を含む層を5分間以上(好ましくは5分間~150分間、より好ましくは15分間~120分間、さらに好ましくは15分間~100分間)予備加熱してもよい。
工程(II)での樹脂組成物層への半導体チップの埋め込みは、樹脂組成物層が低い粘度を示す温度において行われるが、その後、工程(III)で熱硬化のために加熱されると、樹脂組成物層の粘度は急激に上昇できる。よって、半導体チップの移動が抑制されるので、この製造方法では、半導体チップの埋め込みを円滑に行うことができ、且つ、半導体チップのチップシフトを抑制できる。また、従来の製造方法で使用されていた仮固定フィルムとは異なり、樹脂組成物層は硬化して半導体チップと共に半導体チップパッケージに残り続けるが、通常、樹脂組成物層が硬化して得られる硬化物層は、半導体チップとの密着性に優れる。よって、通常は、半導体チップパッケージの製造過程及び製造後における半導体チップの脱離を抑制できる。
<工程(IV)>
工程(IV)は、半導体チップ上に封止層を形成する工程である。封止層は、通常、プリント配線板の封止層又は絶縁層を形成するために用いられる組成物の硬化物によって形成する。封止層は、通常、半導体チップ上に前記組成物を含む層を形成する工程と、この組成物を含む層を熱硬化させて封止層を形成する工程とを含む方法で形成する。
半導体チップ上への組成物を含む層の形成方法としては、通常、支持体と組成物を含む層とを有する樹脂シートを用いて行われる。具体的には、樹脂シートの組成物を含む層と半導体チップとを積層することによって、半導体チップ上に組成物を含む層を形成する。
半導体チップと樹脂シートの積層は、例えば、支持体側から樹脂シートを半導体チップに加熱圧着することにより、半導体チップに組成物を含む層を貼り合わせることで、行うことができる。樹脂シートを半導体チップに加熱圧着する加熱圧着部材としては、例えば、加熱された金属板(SUS鏡板等)又は金属ロール(SUSロール)等が挙げられる。なお、加熱圧着部材を樹脂シートに直接プレスするのではなく、半導体チップの表面凹凸に樹脂シートが十分に追随するよう、耐熱ゴム等の弾性材を介してプレスするのが好ましい。
また、半導体チップと樹脂シートの積層は、真空ラミネート法により実施してもよい。真空ラミネート法における積層条件は、工程(I)における基材と半導体チップ接着用樹脂シートとの積層条件と同様でありうる。
樹脂シートの支持体は、半導体チップ上に樹脂シートを積層する前に剥離してもよく、半導体チップと樹脂シートとを積層した後且つ組成物を含む層を熱硬化する前に剥離してもよく、半導体チップと樹脂シートとを積層し組成物を含む層を熱硬化した後に剥離してもよい。
半導体チップ上に組成物を含む層を形成した後で、この組成物を含む層を熱硬化させて、半導体チップを覆う封止層を得る。
熱硬化条件は、組成物の種類等によっても異なるが、硬化温度は好ましくは120℃~240℃、より好ましくは150℃~220℃、さらに好ましくは170℃~210℃である。硬化時間は好ましくは5分間~120分間、より好ましくは10分間~100分間、さらに好ましくは15分間~100分間とすることができる。
熱硬化させる前に、組成物を含む層を硬化温度よりも低い温度にて予備加熱してもよい。例えば、組成物を含む層を熱硬化させるのに先立ち、50℃以上120℃未満(好ましくは60℃以上115℃以下、より好ましくは70℃以上110℃以下)の温度にて、組成物を含む層を5分間以上(好ましくは5分間~150分間、より好ましくは15分間~120分間、さらに好ましくは15分間~100分間)予備加熱してもよい。
<工程(V)>
工程(V)は、封止層を研磨する工程である。余剰の封止層を研磨することにより除去し、封止層表面を平坦化する。研磨方法としては、例えば、バフ研磨、ベルト研磨等が挙げられる。市販されているバフ研磨装置としては石井表記社製「NT-700IM」等が挙げられる。
封止層の研磨面の算術平均粗さ(Ra)としては、好ましくは500nm以下、より好ましくは300nm以下、特に好ましくは100nm以下である。下限は、特段の制限は無く、例えば、10nm以上、20nm以上などでありうる。表面粗さ(Ra)は、例えば、非接触型表面粗さ計を用いて測定することができる。
<工程(VI)>
工程(VI)は、封止層の研磨した面上に、絶縁層としての再配線形成層を形成する工程である。
再配線形成層の材料は、再配線形成層の形成時に絶縁性を有する任意の材料を用いることができる。中でも、半導体チップパッケージの製造のしやすさの観点から、感光性樹脂及び熱硬化性樹脂が好ましい。再配線形成層の形成は、公知の種々の方法により形成してもよい。
再配線形成層を形成した後、半導体チップと再配線層とを層間接続するために、再配線形成層にビアホールを形成してもよい。
再配線形成層の材料が感光性樹脂である場合のビアホールの形成方法では、通常、再配線形成層の表面に、マスクパターンを通して活性エネルギー線を照射して、照射部の再配線形成層を光硬化させる。活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、可視光線、電子線、X線等が挙げられ、特に紫外線が好ましい。紫外線の照射量及び照射時間は、感光性樹脂に応じて適切に設定できる。露光方法としては、例えば、マスクパターンを再配線形成層に密着させて露光する接触露光法、マスクパターンを再配線形成層に密着させずに平行光線を使用して露光する非接触露光法、などが挙げられる。
再配線形成層を光硬化させた後で、再配線形成層を現像し、未露光部を除去して、ビアホールを形成する。現像は、ウェット現像、ドライ現像のいずれを行ってもよい。現像の方式としては、例えば、ディップ方式、パドル方式、スプレー方式、ブラッシング方式、スクラッピング方式等が挙げられ、解像性の観点から、パドル方式が好適である。
再配線形成層の材料が熱硬化性樹脂である場合のビアホールの形成方法としては、例えば、レーザー照射、エッチング、メカニカルドリリング等が挙げられる。中でも、レーザー照射が好ましい。レーザー照射は、炭酸ガスレーザー、UV-YAGレーザー、エキシマレーザー等の光源を用いる適切なレーザー加工機を用いて行うことができる。
ビアホールの形状は、特に限定されないが、一般的には円形又は略円形とされる。ビアホールのトップ径は、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、さらに好ましくは20μm以下であり、好ましくは3μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上である。ここで、ビアホールのトップ径とは、再配線形成層の表面でのビアホールの開口の直径をいう。
<工程(VII)>
工程(VII)は、基材を剥離する工程である。基材の剥離方法は特に限定されない。
<工程(VIII)>
工程(VIII)は、樹脂組成物層の硬化物層を研磨する工程である。研磨方法は、工程(V)と同様の方法にて行うことができる。
硬化物層の研磨面の算術平均粗さ(Ra)としては、好ましくは500nm以下、より好ましくは300nm以下、特に好ましくは100nm以下である。下限は、特段の制限は無く、例えば、10nm以上、20nm以上などでありうる。表面粗さ(Ra)は、例えば、非接触型表面粗さ計を用いて測定することができる。
<工程(IX)>
工程(IX)は、硬化物層の研磨した面上に、絶縁層としての再配線形成層を形成する工程である。再配線形成層については工程(VI)にて説明したとおりである。
<工程(X)>
工程(X)は、再配線形成層上に、導体層としての再配線層を形成する工程である。導体層に使用する導体材料は特に限定されない。好適な実施形態では、導体層は、金、白金、パラジウム、銀、銅、アルミニウム、コバルト、クロム、亜鉛、ニッケル、チタン、タングステン、鉄、スズ及びインジウムからなる群から選択される1種以上の金属を含む。導体層は、単金属層であっても合金層であってもよく、合金層としては、例えば、上記の群から選択される2種以上の金属の合金(例えば、ニッケル・クロム合金、銅・ニッケル合金及び銅・チタン合金)から形成された層が挙げられる。中でも、導体層形成の汎用性、コスト、パターニングの容易性等の観点から、クロム、ニッケル、チタン、アルミニウム、亜鉛、金、パラジウム、銀若しくは銅の単金属層、又はニッケル・クロム合金、銅・ニッケル合金、銅・チタン合金の合金層が好ましく、クロム、ニッケル、チタン、アルミニウム、亜鉛、金、パラジウム、銀若しくは銅の単金属層、又はニッケル・クロム合金の合金層がより好ましく、銅の単金属層が更に好ましい。
導体層は、単層構造であっても、異なる種類の金属若しくは合金からなる単金属層又は合金層が2層以上積層した複層構造であってもよい。導体層が複層構造である場合、絶縁層と接する層は、クロム、亜鉛若しくはチタンの単金属層、又はニッケル・クロム合金の合金層であることが好ましい。
導体層の厚さは、所望のプリント配線板のデザインによるが、一般に3μm~35μm、好ましくは5μm~30μmである。
一実施形態において、導体層は、めっきにより形成してよい。例えば、セミアディティブ法、フルアディティブ法等の従来公知の技術により絶縁層の表面にめっきして、所望の配線パターンを有する導体層を形成することができ、製造の簡便性の観点から、セミアディティブ法により形成することが好ましい。以下、導体層をセミアディティブ法により形成する例を示す。
まず、絶縁層の表面に、無電解めっきによりめっきシード層を形成する。次いで、形成されためっきシード層上に、所望の配線パターンに対応してめっきシード層の一部を露出させるマスクパターンを形成する。露出しためっきシード層上に、電解めっきにより金属層を形成した後、マスクパターンを除去する。その後、不要なめっきシード層をエッチング等により除去して、所望の配線パターンを有する導体層を形成することができる。
また、工程(VI)、工程(IX)、及び工程(X)を繰り返し行い、再配線層及び再配線形成層を交互に積み上げて(ビルドアップ)もよい。
<工程(XI)>
工程(XI)は、再配線層上にソルダーレジスト層を形成する工程である。ソルダーレジスト層の材料は、ソルダーレジスト層の形成時に絶縁性を有する任意の材料を用いることができる。中でも、半導体チップパッケージの製造のしやすさの観点から、感光性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれかが好ましい。
また、工程(XI)では、必要に応じて、バンプを形成するバンピング加工を行ってもよい。バンピング加工は、半田ボール、半田めっきなどの方法で行うことができる。また、バンピング加工におけるビアホールの形成は、工程(VI)と同様に行うことができる。
<工程(XII)>
工程(XII)は、複数の半導体チップパッケージを個々の半導体チップパッケージにダイシングし、個片化する工程である。半導体チップパッケージを個々の半導体チップパッケージにダイシングする方法は特に限定されない。
[半導体装置]
半導体装置は、半導体チップパッケージを備える。半導体装置としては、例えば、電気製品(例えば、コンピューター、携帯電話、スマートフォン、タブレット型デバイス、ウェラブルデバイス、デジタルカメラ、医療機器、及びテレビ等)及び乗物(例えば、自動二輪車、自動車、電車、船舶及び航空機等)等に供される各種半導体装置が挙げられる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の記載において、別途明示のない限り、「部」及び「%」は「質量部」及び「質量%」をそれぞれ意味する。
<使用した無機充填材>
無機充填剤1:フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業社製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径120nm、比表面積28m/g。
無機充填材2:フェニルアミノシラン系カップリング剤(信越化学工業社製、「KBM573」)で表面処理された球状溶融シリカ、平均粒径0.5μm、比表面積5.9m/g。
<実施例1>
脂肪族エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「YED216D」、エポキシ当量120g/eq)8部、ビキシレノール型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「YX4000H」、エポキシ当量185g/eq)16部、特殊ノボラック型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「157S70」、エポキシ当量210g/eq)16部をMEK55部に撹拌しながら加熱溶解させた。室温まで冷却した後、ポリブタジエン骨格含有エポキシ樹脂(ダイセル化学社製「PB3600」、数平均分子量Mn:5900、エポキシ当量190g/eq)5部、活性エステル系硬化剤(DIC社製「HPC-8000-65T」、活性基当量約223g/eq、不揮発成分65質量%のトルエン溶液)60部、アミン系硬化促進剤(4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、固形分5質量%のMEK溶液)4部、イミダゾール系硬化促進剤(四国化成工業社製「1B2PZ」1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、固形分5質量%のMEK溶液)4部、無機充填剤1 80部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散した後に、カートリッジフィルター(ROKITECHNO社製「SHP020」)で濾過して、樹脂ワニスを作製した。
<実施例2>
実施例1において、無機充填剤1の量を80部から95部に変え、MEKの量を55部から60部に変えた。以上の事項以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを作製した。
<実施例3>
実施例1において、さらにカルボジイミド化合物(日清紡ケミカル社製「V-03」、活性基当量約216g/eq、不揮発成分50質量%のトルエン溶液)20部を用いた。以上の事項以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを作製した。
<実施例4>
実施例1において、
1)脂肪族エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「YED216D」、エポキシ当量120g/eq)の量を8部から6部に変え、
2)ビキシレノール型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「YX4000H」、エポキシ当量185g/eq)の量を16部から13部に変え、
3)特殊ノボラック型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「157S70」、エポキシ当量210g/eq)の量を16部から13部に変え、
4)活性エステル系硬化剤(DIC社製「HPC-8000-65T」、活性基当量約223g/eq、不揮発成分65質量%のトルエン溶液)の量を60部から70部に変えた。
以上の事項以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを作製した。
<実施例5>
実施例1において、ポリブタジエン骨格含有エポキシ樹脂(ダイセル化学社製「PB3600」、数平均分子量Mn:5900、エポキシ当量190g/eq)を用いなかった。以上の事項以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを作製した。
<実施例6>
実施例1において、ポリブタジエン骨格含有エポキシ樹脂(ダイセル化学社製「PB3600」、数平均分子量Mn:5900、エポキシ当量190g/eq)5部を、液状ポリブタジエンエポキシ樹脂(日本曹達社製「JP-400」、数平均分子量Mn:3500、エポキシ当量230g/eq)5部に変えた。以上の事項以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを作製した。
<比較例1>
実施例1において、無機充填剤1の量を80部から40部に変え、MEKの量を55部から35部に変えた。以上の事項以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを作製した。
<比較例2>
実施例1において、無機充填剤1の量を80部から140部に変え、MEKの量を55部から80部に変えた。以上の事項以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを作製した。
<比較例3>
実施例1において、
1)脂肪族エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「YED216D」、エポキシ当量120g/eq)の量を8部から9部に変え、
2)ビキシレノール型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「YX4000H」、エポキシ当量185g/eq)の量を16部から20部に変え、
3)特殊ノボラック型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「157S70」、エポキシ当量210g/eq)の量を16部から20部に変え、
4)活性エステル系硬化剤(DIC社製「HPC-8000-65T」、活性基当量約223g/eq、不揮発成分65質量%のトルエン溶液)の量を60部から45部に変えた。
以上の事項以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを作製した。
<比較例4>
実施例1において、
1)アミン系硬化促進剤(4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、固形分5質量%のMEK溶液)を用いず、
2)MEKの量を55部から85部に変え、
3)無機充填剤1の量を80部から165部に変え、
4)活性エステル系硬化剤(DIC社製「HPC-8000-65T」、活性基当量約223g/eq、不揮発成分65質量%のトルエン溶液)の量を60部から40部に変え、
5)イミダゾール系硬化促進剤(四国化成工業社製「1B2PZ」1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、固形分5質量%のMEK溶液)の量を4部から1部に変えた。
以上の事項以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを作製した。
<比較例5>
実施例2において、無機充填剤1 95部を、無機充填材2 95部に変えた。以上の事項以外は実施例2と同様にして、樹脂ワニスを作製した。
<比較例6>
実施例2において、活性エステル系硬化剤(DIC社製「HPC-8000-65T」、活性基当量約223g/eq、不揮発成分65質量%のトルエン溶液)60部を、ナフトール系硬化剤(新日鉄住金化学社製「SN485」、水酸基当量215g/eq、固形分60%のMEK溶液)65部に変えた。以上の事項以外は実施例2と同様にして、樹脂ワニスを作製した。
<半導体チップ接着用樹脂シートの作製>
実施例及び比較例で作製したワニスを、アルキド樹脂系離型剤(リンテック社製「AL-5」)で離型処理したPETフィルム(東レ社製「ルミラーR80」、厚み38μm、軟化点130℃、以下「離型PET」)上に、乾燥後の樹脂組成物層の厚さが50μmとなるようにダイコーターにて塗布し、85~100℃で3分間乾燥し半導体チップ接着用樹脂シートを得た。
<最低溶融粘度A、及び溶融粘度Bの測定>
離型PETを剥離した後、樹脂組成物層を金型で圧縮することにより、測定用ペレット(直径18mm、1.0g~1.1g)を作製した。その後、この測定用ペレットについて、動的粘弾性測定装置(ユー・ビー・エム社製「Rheosol-G3000」)を用いて、最低溶融粘度の測定を行った。具体的には、測定用ペレット1gについて、直径18mmのパラレルプレートを使用して、開始温度60℃から200℃までの温度範囲で昇温して動的粘弾性率を測定し、最低溶融粘度A(poise)および最低溶融粘度Aとなる温度(T1)よりも20℃高い温度(T2)における溶融粘度B(poise)を算出した。測定条件は、昇温速度5℃/分、測定温度間隔2.5℃、振動数1Hz、ひずみ5degとした。
<評価基板の作製>
内層回路を形成したガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ18μm、基板厚み0.8mm、パナソニック社製、R1515A)の両面を、エッチング剤(メック社製、CZ8101)にて1μmエッチングして銅表面の粗化処理を行った。
半導体チップ接着用樹脂シートを20cm角に切り出し、樹脂組成物層が内層回路基板と接するように重ね合わせ、ダイヤフラム式真空加圧ラミネーターV-160(モートン社製)にて、設定温度100℃、真空度1.2hPaの条件にて、20秒間保持した後、真空状態を大気雰囲気に戻し、大気雰囲気中の大気圧下、ラミネート圧0.1MPa、ラミネート時間60秒の条件で、これらをラミネートした。その後、離型PETを剥離して、樹脂組成物層の表面を露出させた。露出した樹脂組成物層の表面に、1cm角のシリコンチップ(厚さ400μm)を2cm間隔で16個乗せた。シリコンチップ及び樹脂組成物層を覆うように、離型処理したPETフィルムを、その離形面がシリコンチップに接するように重ね、再度同条件でラミネートした。その後、PETフィルムを剥離し、130℃で30分、その後190℃で90分で樹脂組成物層を硬化させた。
<チップシフトの評価>
ワンショット3D形状測定機(KEYENCE社製、VR-3200)を用い、<評価基板の作製>における樹脂組成物層の硬化前後でシリコンチップの4隅の直線移動距離の合計値を測定し、以下の基準で評価した。
〇:シリコンチップの4隅の直線移動距離の合計値が40μm未満。
△:シリコンチップの4隅の直線移動距離の合計値が40μm以上50μm未満。
×:シリコンチップの4隅の直線移動距離の合計値が50μm以上。
<埋め込み性の評価>
評価基板を個片に切り出し、露出しているシリコンチップの高さを、光学顕微鏡(ハイロックス社製「KH8700」)を用いて測定することで、埋め込み深さを算出し、以下の基準で評価した。
〇:シリコンチップの埋め込み深さが20μm以上。
×:シリコンチップの埋め込み深さが0μm以上20μm未満。
<貯蔵弾性率の測定>
半導体チップ接着用樹脂シートを190℃で90分間加熱することで熱硬化させ、離型PETを剥離することによりシート状の硬化物を得た。上記硬化物を幅約7mm、長さ約40mmの試験片の切断し、動的機械分析装置(セイコーインスツルメンツ社製、DMS-6100)を使用して、引張モードにて動的機械分析を行った。シート状の硬化物を前記装置に装着後、周波数1Hz、昇温速度5℃/分の測定条件にて測定した。かかる測定における200℃のときの貯蔵弾性率(E‘)の値を読み取った。また、貯蔵弾性率を以下の基準で評価した。
〇:貯蔵弾性率が0.29GPa未満。
△:貯蔵弾性率が0.29GPa以上0.39GPa未満。
×:貯蔵弾性率が0.39GPa以上。
<Si(シリコン)密着強度の評価>
半導体チップ接着用樹脂シートを、バッチ式真空加圧ラミネーター(ニチゴー・モートン社製、2ステージビルドアップラミネーター「CVP700」)を用いて、樹脂組成物層が12インチSiウェハに接合するように、12インチSiウェハの片面に積層した。積層は、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とした後、100℃、圧力0.74MPaにて30秒間圧着させることにより実施した。積層後、離型PETを剥離し、130℃、30分、190℃、90分の硬化条件で樹脂組成物層を硬化した。
得られた樹脂組成物層の硬化物層付きSiウェハを1cm角に切り出し、硬化物層が上を向くようにエポキシ接着剤付セラミック製バッキングプレート(11.4cm角、P/N901450)上に乗せた。さらに硬化物層上に、スタッドピン(鋲状冶具;接着面の直径2.7mm;P/N 901106)をエポキシ接着剤で固定し150℃1時間加熱してスタッドピンを硬化物層に接着させた。
Stud pull試験機(ROMULUS、Quad Group Inc.社製)を用いて、2kgf/秒の速度でスタッドピンを評価基板の主面に鉛直方向に引っ張り、硬化物層が剥離した時点の荷重値(kgf/cm)を測定した。また、荷重値を以下の基準で評価した。
〇:荷重値が700kgf/cm以上。
△:荷重値が500kgf/cm以上700kgf/cm未満。
×:荷重値が500kgf/cm未満。
Figure 2023002324000001
実施例1~6において、(D)成分を含有しない場合であっても、程度に差はあるものの、上記実施例と同様の結果に帰着することを確認している。

Claims (11)

  1. 支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層とを含む、半導体チップ接着用樹脂シートであって、
    樹脂組成物層は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)平均粒径が200nm以下の無機充填材、を含み、
    樹脂組成物層の最低溶融粘度をA(poise)とし、該最低溶融粘度の温度T1(℃)から20℃高い温度T2(℃)における溶融粘度をB(poise)としたとき、B/A≧20の関係を満たす、半導体チップ接着用樹脂シート。
  2. 樹脂組成物層の厚みが、30μm以上100μm以下である、請求項1に記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
  3. 樹脂組成物層の最低溶融粘度Aが、10poise以上300poise以下である、請求項1又は2に記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
  4. 樹脂組成物層の溶融粘度Bが、500poise以上6500poise以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
  5. (A)成分と(B)成分との量比が、0.01以上5以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
  6. (C)成分の含有量が、樹脂組成物層中の不揮発成分を100質量%とした場合、40質量%以上60質量%以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
  7. (C)成分の比表面積が、10m/g以上60m/g以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
  8. 樹脂組成物層を190℃で90分間熱硬化させた硬化物の200℃における貯蔵弾性率が、0.39GPa未満である、請求項1~7のいずれか1項に記載の半導体チップ接着用樹脂シート。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の半導体チップ接着用樹脂シートの樹脂組成物層の硬化物により形成された硬化物層と、該硬化物層上に搭載された半導体チップとを含む、半導体チップパッケージ。
  10. 請求項9に記載の半導体チップパッケージを備える半導体装置。
  11. (I)基材に、樹脂組成物層を形成する工程、
    (II)半導体チップを、樹脂組成物層に埋め込む工程、及び、
    (III)樹脂組成物層を硬化する工程、
    を含み、
    樹脂組成物層が、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)平均粒径が200nm以下の無機充填材、を含み、
    樹脂組成物層の最低溶融粘度をA(poise)とし、該最低溶融粘度の温度T1(℃)から20℃高い温度T2(℃)における溶融粘度をB(poise)としたとき、B/A≧20の関係を満たす、半導体チップパッケージの製造方法。
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