JP2023001083A - 多官能ポリアリーレンエーテル樹脂及びその製造方法 - Google Patents

多官能ポリアリーレンエーテル樹脂及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性などを向上可能な多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の提供。【解決手段】本願は、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を開示し、その数平均分子量は1000~6000であり、その構造式は下記式(1)で表される。式(1)において、R1、R2、R3、R4はそれぞれ水素、ハロゲン元素、アリール基又はC1-C12アルキル基から独立して選択され、R5、R6はそれぞれ水素、メチル基又はエチル基から独立して選択され、m、nはそれぞれ1~50の整数から独立して選択される。JPEG2023001083000015.jpg1788【選択図】なし

Description

本願は、高分子合成分野に関し、具体的には、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂及びその製造方法に関する。
近年、情報化産業の発展に伴い、信号伝送速度や伝達損失に対する要求が益々高くなり、従来の銅張積層板製造業において最も広く使用されている基体樹脂はエポキシ樹脂であり、高温で使用する場合に寸法安定性が悪く、高周波数範囲内において誘電率が高すぎるため、従来のエポキシ樹脂は既に電子工業製品技術発展のニーズを満たすことができないため、低誘電率や低誘電消費の銅張積層板の開発は各大手の銅張積層板製造者が研究する課題の1つとなる。
熱可塑性のポリアリーレンエーテル(PPE)は優れたDk及びDf性能を有する。同時、その吸湿性が低く、難燃性に優れたことに鑑み、熱可塑性ポリアリーレンエーテルは非常に可能性がある銅張積層板ベースである。高分子のポリアリーレンエーテル自体は耐熱性優れた熱可塑性エンジニアリングプラスチックであり、良好な力学的性能と寸法安定性を有する。しかし、高分子のポリアリーレンエーテルの加工温度が高く、加工過程に非常に高い粘度を有するため、銅張積層板分野に直接的に応用されることが不可能である。
これらの問題を解決するために、ポリアリーレンエーテルの分子量を低減する方法を一般的に使用し、同時にポリアリーレンエーテルの両端をいずれも活性反応基に接続させ、それを熱硬化性樹脂にして、他の樹脂と架橋反応させ、ポリアリーレンエーテルの優れたDk及びDf性能を発揮させる。
特許文献1は、エポキシ官能化されたポリアリーレンエーテル樹脂を開示し、当該樹脂も、酸無水物、酸、シアン酸エステルなどと反応するしかできず、ポリアリーレンエーテルの優れた誘電特性を十分に利用することができない。
特許文献2は、低分子量のポリフェニルエーテルを製造する方法を開示し、当該樹脂の特性粘度が0.08dL/gから0.16dL/gの間にあるが、当該樹脂はモノ官能基を備える低分子量の樹脂であり、銅張積層板分野に応用される際、耐熱性が非常に大きな欠陥を有する。
特許文献3は、低分子量のポリフェニルエーテルを製造する方法を開示し、樹脂分子量は4000以下であるが、当該樹脂は高分子量のポリフェニルエーテル再分布プロセスにより、一定の量の高分子が完全に小分子に変換することができず、同時に分子には大量の開始剤が残留され、銅張積層板性能に影響を与えている。
CN100402582C公告文献 CN1334836A公告文献 CN101389691A公告文献
上記問題を解決するために、ポリアリーレンエーテルの優れた誘電特性を十分に発揮させ、ポリアリーレンエーテルを応用した銅張積層板の耐熱性などの性能を提供し、本願は、新型の多官能ポリアリーレンエーテル樹脂及びその製造方法を提供し、当該多官能ポリアリーレンエーテルは低分子量を有すると共に、両端はそれぞれ1つの官能基を有し、エポキシ樹脂などとより良く架橋反応することができ、耐熱性を向上させ、モノフェノールとビスフェノール単体を用いて直接的に合成し、モノ官能基を備える高分子量のポリフェニルエーテルの存在を回避し、メチルエチルケトンにおけるポリフェニルエーテルの溶解性の問題を解決し、ポリアリーレンエーテルの優れた誘電特性を十分に発揮させる。
本願の具体的な技術的解決手段は、
1.多官能ポリアリーレンエーテル樹脂であって、その数平均分子量は1000~6000であり、好ましくは、数平均分子量は1500~3000であり、その構造式は下記式(1)に示すように、
Figure 2023001083000001
式(1)において、R、R、R、Rは、水素、ハロゲン元素、アリール基又はC-C12アルキル基から選択され、R、Rは、水素、メチル基又はエチル基から選択され、m、nは1~50の整数から選択される、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂。
2.前記ハロゲン元素は塩素と臭素から選択され、
好ましくは、前記アリール基は、メチル基、エチル基、アリル基から選択され、
好ましくは、前記C-C12アルキル基はC-C12直鎖アルキル基又は分岐アルキル基である、第1項に記載の多官能ポリアリーレンエーテル樹脂。
3.前記R、Rは、C-Cのアルキル基から選択され、R、Rは水素であり、
好ましくは、前記R、Rは、C-Cのアルキル基から選択され、
好ましくは、前記R、Rはメチル基である、第1項又は第2項に記載の多官能ポリアリーレンエーテル樹脂。
4.前記R、Rはメチル基又はエチル基から選択され、
好ましくは、前記R、Rはメチル基であり、
好ましくは、前記R、Rはそれぞれメチル基、エチル基である、第1項~第3項のいずれか一項に記載の多官能ポリアリーレンエーテル樹脂。
5.その特性粘度は0.04~0.20 dL/gであり、0.06~0.14 dL/gが好ましい、第1項~第4項のいずれか一項に記載の多官能ポリアリーレンエーテル樹脂。
6.多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の製造方法であって、
ポリアリーレンエーテルの良溶媒にモノフェノール化合物とポリフェノール化合物を加え、単体溶液を得て、前記単体溶液を触媒と混合すると共に、酸素ガスを導入して重合反応を行い、前記重合反応が終了した後、停止剤を添加し、第1反応液を得るステップと、
前記第1反応液に対する液体と液体の分離を行い、上層の有機相である第2反応液を取り、更に前記第2反応液を貧溶媒に入れて式(1)に示される多官能ポリアリーレンエーテル樹脂が析出するステップと、を含み、
Figure 2023001083000002
式(1)において、R、R、R、Rは、水素、ハロゲン元素、アリール基又はC-C12アルキル基から選択され、R、Rは、水素、メチル基又はエチル基から選択され、m、nは1~50の整数から選択される、ことを特徴とする多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の製造方法。
7.前記ハロゲン元素は塩素と臭素から選択され、
好ましくは、前記アリール基は、メチル基、エチル基、アリル基から選択され、
好ましくは、前記C-C12アルキル基はC-C12直鎖アルキル基又は分岐アルキル基である、第6項に記載の製造方法。
8.前記R、Rは、C-Cのアルキル基から選択され、R、Rは水素であり、
好ましくは、前記R、Rは、C-Cのアルキル基から選択され、
好ましくは、前記R、Rはメチル基である、第7項又は第8項に記載の製造方法。
9.前記R、Rはメチル基又はエチル基から選択され、
好ましくは、前記R、Rはメチル基であり、
好ましくは、前記R、Rはそれぞれメチル基、エチル基である、第6項~第8項のいずれか一項に記載の製造方法。
10.前記多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の特性粘度は0.04~0.20dL/gであり、0.06~0.14dL/gが好ましく、
好ましくは、前記多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の数平均分子量は1000~6000であり、1500~3000が好ましい、第6項~第9項のいずれか一項に記載の製造方法。
12.前記重合反応の反応温度は20~90℃であり、20~75℃が好ましく、30~60℃がより好ましく、40~45℃が最も好ましい、第6項~第11項のいずれか一項に記載の製造方法。
13.前記重合反応の時間は1~10hであり、1~7hが好ましく、2~5hがより好ましく、3.5~4.5hが最も好ましい、第6項~第12項のいずれか一項に記載の製造方法。
14.前記第2反応液と前記貧溶媒の体積比は1:1~10であり、1:3~6が好ましい、第6項~第13項のいずれか一項に記載の製造方法。
15.前記ポリアリーレンエーテルの良溶媒に前記モノフェノール化合物とポリフェノール化合物を加えた後、40~80℃に昇温させ、好ましくは、50~70℃に昇温させ、前記モノフェノール化合物とポリフェノール化合物が溶解するまで撹拌し、前記単体溶液を得る、第6項~第14項のいずれか一項に記載の製造方法。
16.前記ポリアリーレンエーテルの良溶媒は、トルエン、クロロベンゼン、トリクロロメタンとキシレンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、
好ましくは、前記貧溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソブタノール、メチルエチルケトンとアセトンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択される、第6項~第15項のいずれか一項に記載の製造方法。
17.前記モノフェノール化合物は、2,6-ジメチルフェノール、2,3-ジメチルフェノール、2,5-ジメチルフェノール、3,5-ジメチルフェノールフェノール、クレゾール、m-クレゾール、2,3,6-トリメチルフェノール、2,3,5-トリメチルフェノールとフェノールのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、
好ましくは、前記モノフェノール化合物は、2,6-ジメチルフェノールである、第6項~第16項のいずれか一項に記載の製造方法。
18.ポリフェノール化合物は、ビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールM、テトラメチルビフェノール、ジヒロキシジフェニルエーテル、テトラメチルビスフェノールA、ノボラックとクレゾールノボラックのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、
好ましくは、前記ポリフェノール化合物は、テトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMである、第6項~第17項のいずれか一項に記載の製造方法。
19.前記モノフェノール化合物と前記ポリフェノール化合物の質量比は2~25:1であり、2~10:1が好ましく、1~5:1がより好ましい、第6項~第18項のいずれか一項に記載の製造方法。
20.前記ポリフェノール化合物は、テトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMであり、テトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMの質量比は0.1~10:1であり、0.5~8:1が好ましく、0.5~5:1が更に好ましく、0.5~3:1が更に好ましい、第6項~第19項のいずれか一項に記載の製造方法。
21.前記触媒は金属塩とアミンの錯体であり、前記金属塩は、塩化第一銅、塩化銅、臭化第一銅、臭化銅、塩化マンガンと臭化マンガンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、前記アミンは、モノ第一級アミン、モノ第二級アミン、モノ第三級アミンとジアミンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、
好ましくは、前記モノ第一級アミンは、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、n-ブチルアミン、sec-ブチルアミン、tert-ブチルアミン、n-ペンチルアミン、n-ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、n-ブチルアミンが好ましく、
好ましくは、前記モノ第二級アミンは、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ-n-ブチルアミン、ジ-tert-ブチルアミン、ジ-n-プロピルアミンとモルホリンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、ジ-n-ブチルアミン及び/又はモルホリンが好ましく、
好ましくは、前記モノ第三級アミンは、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルプロピルアミンとN、N-ジメチル-n-ブチルアミンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、N,N-ジメチル-n-ブチルアミンが好ましく、
好ましくは、前記ジアミンは、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ヘキサンジアミン、ブチレンジアミンとp-フェニレンジアミンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択される、第6項~第20項のいずれか一項に記載の製造方法。
22.前記アミンと前記金属塩における金属イオンのモル比は20~100:1であり、25~70:1が好ましい、第6項~第21項のいずれか一項に記載の製造方法。
23.前記停止剤は、酒石酸カリウムナトリウム、ニトリロ三酢酸、クエン酸、グリシン、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸とニトリロ三酢酸塩のうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、エチレンジアミン四酢酸とニトリロ三酢酸が好ましい、第6項~第22項のいずれか一項に記載の製造方法。
24.前記停止剤と前記金属塩における金属イオンのモル比は2:1より大きいことである、第6項~第23項のいずれか一項に記載の製造方法。
25.前記液体と液体の分離は静置相分離法又は液液分離機で分離を行う、第6項~第24項のいずれか一項に記載の製造方法。
本願により提供される多官能ポリアリーレンエーテル樹脂では、両端はそれぞれ1つの官能基を有し、エポキシ樹脂などとより良く架橋反応することができ、耐熱性を向上させ、モノフェノールとビスフェノール単体を用いて直接的に合成し、モノ官能基を備える高分子量のポリフェニルエーテルの存在を回避し、メチルエチルケトンにおける溶解性の問題を解決し、ポリアリーレンエーテルの優れた誘電特性を十分に発揮させる。
本願の製造方法を応用して多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を製造する場合,モノフェノール化合物とポリフェノール化合物を同時にポリアリーレンエーテルの単体とし、特にモノフェノール化合物とポリフェノール化合物の質量比を制御し、更にポリフェノール化合物をテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMに限定し、両者の質量比を制御することによって、ビスフェノール単体が良溶媒において良好な溶解性を有し、反応系に完全に参加することによって、樹脂分子量の分布がより狭くなり、樹脂性能がより優れる。
本願の製造方法を応用して多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を製造する場合,反応温度、反応時間、添加された良溶媒、貧溶媒、停止剤及び触媒の種類と含有量、各試薬の間のモル比又は質量比が本特許請求の範囲含まれるように制御することで、得られた多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の両端にそれぞれ1つの官能基を持たせ、エポキシ樹脂などとより良く架橋反応することができ、耐熱性を向上させ、モノフェノールとビスフェノール単体を用いて直接的に合成し、モノ官能基を備える高分子量のポリフェニルエーテルの存在を回避し、メチルエチルケトンにおける溶解性の問題を解決すると同時に、反応過程に良溶媒においてビスフェノール単体が析出するという問題も解決した。
以下、本願について詳細に説明する。
説明すべきことは、例えば、明細書全体及び請求項において言及されている「包含する」又は「含む」は開放式用語であるため、「...を含むが、それに限定されない」と解釈すべきであることである。明細書の後続の記述は本願を実施する好ましい実施形態であるが、その記述は明細書の一般的な原則を目的とし、本特許請求の範囲を限定するものではない。本願の特許請求の範囲は添付の特許請求の範囲により限定されるものに準ずるべきである。
本願は、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を提供し、その数平均分子量は1000~6000であり、好ましくは、数平均分子量は1500~3000であり、その構造式は下記式(1)に示すように、
Figure 2023001083000003
本願における多官能ポリアリーレンエーテル樹脂は2つの水酸基官能基のポリアリーレンエーテル樹脂を含む。
式(1)において、R、R、R、Rは、水素、ハロゲン元素、アリール基又はC-C12アルキル基から選択され、R、Rは、水素、メチル基又はエチル基から選択され、m、nは1~50の整数から選択される。
式(1)において、R-Rは水素又は置換基である。一実施形態において、Rはそれぞれ水素、ハロゲン元素、アリール基又はC-C12アルキル基から独立して選択され、Rはそれぞれ水素、ハロゲン元素、アリール基又はC-C12アルキル基から独立して選択され、Rはそれぞれ水素、ハロゲン元素、アリール基又はC-C12アルキル基から独立して選択され、Rはそれぞれ水素、ハロゲン元素、アリール基又はC-C12アルキル基から独立して選択され、R、Rはそれぞれ水素又はメチル基又はエチル基から独立して選択される。
一実施形態において、前記ハロゲン元素は塩素又は臭素であってもよく、前記アリール基は、メチル基、エチル基又はアリル基であってもよく、C-C12アルキル基はC-C12直鎖アルキル基又は分岐アルキル基であり、R、Rはメチル基又はエチル基から選択される。
一実施形態において、前記R、Rは、C-Cのアルキル基から選択され、R、Rは水素である。
一実施形態において、前記R、Rは、C-Cのアルキル基から選択され、R、Rは水素である。
一実施形態において、R、Rはメチル基であり、R、Rは水素であり、RとRは共にメチル基である。
一実施形態において、R、Rはメチル基であり、R、Rは水素であり、RとRはそれぞれメチル基とエチル基である。
式(1)において、m、nは繰り返し単位であり、一実施形態において、mは1~50の整数であり、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、18、20、22、25、27、30、32、35、37、40、42、45、47、50などであってもよく、nは1~50の整数であり、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、18、20、22、25、27、30、32、35、37、40、42、45、47、50などであってもよい。
一実施形態において、前記多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の数平均分子量Mnは1000~6000であり、例えば、1000、1200、1400、1600、1800、2000、2200、2400、2600、2800、3000、3200、3400、3600、3800、4000、4200、4400、4600、4800、5000、5200、5400、5600、5800、6000などであってもよく、1500~3000が好ましい。
本願は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の分子量分布を測定する。クロマトグラフィーシステムはAgilentシリーズ1100システムで構成され、等圧ポンプ、自動サンプラ、定温カラムコンパートメントと多波長検出器を含む。溶出溶媒は50ppmのジ-n-ブチルアミンを含むクロロホルムである。GPC分析前にGelman 0.45マイクロメートル注射フィルターでサンプル溶液を濾過し、他のサンプルの調製を実行しない。注射体積は50ミリリットル且つ溶出液の流速は1mL/minに設定される。検出波長は280nmに設定される。データを収集し、集積されたGPCデータ分析ソフトウェアを有するAgilent ChemStationを用いて処理を行う。分子量分布結果はポリスチレン標準サンプルを用いて補正する。いかなる補正がしない場合,結果は、Mn/Mwで、すなわち、数平均分子量/重量平均分子量で報告される。
一実施形態において、前記多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の特性粘度は0.04~0.20dL/gであり、例えば、0.04dL/g、0.05dL/g、0.06dL/g、0.07dL/g、0.08dL/g、0.09dL/g、0.1dL/g、0.11dL/g、0.12dL/g、0.13dL/g、0.14dL/g、0.15dL/g、0.16dL/g、0.17dL/g、0.18dL/g、0.19dL/g、0.20dL/gなどであってもよく、0.06~0.14dL/gが好ましい。
本願は、25℃でクロロホルムにおいて、既に125℃で真空中に1時間乾燥した多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の特性粘度を測定し、クロロホルムにおける多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の濃度は0.008g/mLである。多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の特性粘度は本特許請求の範囲に含まれ、エポキシ樹脂、炭化水素樹脂とより良く相互溶解することができ、プリント回路基板の製造プロセスに適する。
本願は、更に、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の製造方法を提供し、
ポリアリーレンエーテルの良溶媒にモノフェノール化合物とポリフェノール化合物を加え、単体溶液を得て、前記単体溶液を触媒と混合すると共に、酸素ガスを導入して重合反応を行い、前記重合反応が終了した後、停止剤を添加し、第1反応液を得るステップと、
前記第1反応液に対する液体と液体の分離を行い、上層の有機相である第2反応液を取り、更に前記第2反応液を貧溶媒に入れて式(1)に示される多官能ポリアリーレンエーテル樹脂が析出するステップと、を含み、
Figure 2023001083000004
式(1)において、R、R、R、Rは、水素、ハロゲン元素、アリール基又はC-C12アルキル基から選択され、R、Rは、水素、メチル基又はエチル基から選択され、m、nは1~50の整数から選択される。
一実施形態において、前記重合反応の反応温度は20~90℃であり、例えば、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、80℃、85℃、90℃などであってもよく、20~75℃が好ましく、30~60℃がより好ましく、40~45℃が最も好ましく、前記重合反応の時間は1~10hであり、例えば、1h、2h、3h、4h、5h、6h、7h、8h、9h、10hなどであってもよく、1~7hが好ましく、2~5hがより好ましく、3.5~4.5hが最も好ましい。
一実施形態において、前記ステップ(1)において、前記ポリアリーレンエーテルの良溶媒にモノフェノール化合物とポリフェノール化合物を加えた後、40~80℃に昇温させ、例えば、40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、80℃などであってもよく、好ましくは、50~70℃に昇温させ、前記モノフェノール化合物とポリフェノール化合物が溶解するまで撹拌し、前記単体溶液を得る。
一実施形態において、単体溶液を得た後、またポリアリーレンエーテルの良溶媒を取り、触媒を添加し、酸素ガスを導入し続け、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスを導入しつつあり、添加が終了した後、20~90℃で、好ましくは、20~75℃で、より好ましくは、30~60℃で、最も好ましくは、40~45℃という条件下で、酸素ガスの導入を続けて重合反応させ、酸素ガスの導入を続ける時間は重合反応時間であり、1~10hであり、1~7hが好ましく、2~5hがより好ましく、3.5~4.5hが最も好ましい。
本願における「ポリアリーレンエーテルの良溶媒」とは、ポリアリーレンエーテルに対して強い溶解性を有し、ポリアリーレンエーテルとの相互作用パラメータχが0.5以下である溶媒である。一実施形態において、前記ポリアリーレンエーテルの良溶媒は、トルエン、クロロベンゼン、トリクロロメタンとキシレンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択されてよいが、それらに限定されない。好ましくは、前記ポリアリーレンエーテルの良溶媒は、トルエンとキシレンのうちの1種又は2種を含み、更に好ましくは、前記ポリアリーレンエーテルの良溶媒はトルエンを含む。
本願における「貧溶媒」は、ポリアリーレンエーテルに対して弱い溶解性を有し、ポリアリーレンエーテルとの相互作用パラメータχが0.5程度又はそれ以上である溶媒である。一実施形態において、前記貧溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソブタノール、メチルエチルケトンとアセトンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択されてよい。
一実施形態において、前記第2反応液と前記貧溶媒の体積比は1:1~10であり、例えば、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10などであってもよく、1:3~6が好ましく、前記液体と液体の分離は静置相分離法又は液液分離機で分離を行う。
一実施形態において、前記ポリフェノール化合物は、ビスフェノール化合物である。
一実施形態において、モノフェノール化合物は、2,6-ジメチルフェノール、2,3-ジメチルフェノール、2,5-ジメチルフェノール、3,5-ジメチルフェノールフェノール、クレゾール、m-クレゾール、2,3,6-トリメチルフェノール、2,3,5-トリメチルフェノールとフェノールのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、2、6-ジメチルフェノールが好ましく、ポリフェノール化合物は、ビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールM、テトラメチルビフェノール、ジヒロキシジフェニルエーテル、テトラメチルビスフェノールA、ノボラックとクレゾールノボラックのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、テトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMが好ましい。
テトラメチルビスフェノールA(TMBPA)の化学名称は2、2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロパンであり、英語名称は2、2-Bis(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)propaneであり、分子式はC1924であり、分子量は284.39であり、構造式は以下のとおり。
Figure 2023001083000005
テトラメチルビスフェノールM(TMBPM)の化学名称は2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ブタンでもあり、英語名称は2、2-Bis(4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl)butaneであり、分子式はC2026であり、分子量は298.42であり、構造式は以下のとおり。
Figure 2023001083000006
一実施形態において、前記モノフェノール化合物と前記ポリフェノール化合物の質量比は2~25:1であり、例えば、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1、20:1、21:1、22:1、23:1、24:1、25:1などであってもよく、2~10:1が好ましく、1~5:1がより好ましい。モノフェノール化合物と前記ポリフェノール化合物の質量比は当該範囲内において、低分子量のポリマーを得ることができ、ポリヒドロキシ官能基の化合物を得ることができる。
一実施形態において、前記ポリフェノール化合物は、テトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMであり、テトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMの質量比は0.1~10:1であり、例えば、0.1:1、0.5:1、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1などであってもよく、0.5~8:1が好ましく、0.5~5:1が更に好ましく、0.5~3:1が更に好ましい。テトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMの質量比は上記範囲内に含まれることで、ビスフェノール化合物が良好な溶解性を有し、分子量分布がより狭くなり、樹脂性能がより優れる。
一実施形態において、前記触媒は金属塩とアミンの錯体であり、前記金属塩は、塩化第一銅、塩化銅、臭化第一銅、臭化銅、塩化マンガンと臭化マンガンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、前記アミンは、モノ第一級アミン、モノ第二級アミン、モノ第三級アミンとジアミンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、前記アミンと前記金属塩における金属イオンのモル比は20~100:1であり、例えば、20:1、25:1、30:1、35:1、40:1、45:1、50:1、55:1、60:1、65:1、70:1、75:1、80:1、85:1、90:1、95:1、100:1などであってもよく、25~70:1が好ましく、好ましくは、前記モノ第一級アミンは、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、n-ブチルアミン、sec-ブチルアミン、tert-ブチルアミン、n-ペンチルアミン、n-ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、n-ブチルアミンが好ましく、好ましくは、前記モノ第二級アミンは、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ-n-ブチルアミン、ジ-tert-ブチルアミン、ジ-n-プロピルアミンとモルホリンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、ジ-n-ブチルアミン及び/又はモルホリンが好ましく、好ましくは、前記モノ第三級アミンは、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルプロピルアミンとN、N-ジメチル-n-ブチルアミンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、N,N-ジメチル-n-ブチルアミンが好ましく、好ましくは、前記ジアミンは、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ヘキサンジアミン、ブチレンジアミンとp-フェニレンジアミンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択される。
一実施形態において、前記停止剤は、酒石酸カリウムナトリウム、ニトリロ三酢酸、クエン酸、グリシン、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸とニトリロ三酢酸塩のうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とニトリロ三酢酸が好ましく、前記停止剤と前記金属塩における金属イオンのモル比は2:1より大きく、例えば、2.1:1、2.3:1、2.5:1、2.8:1、3:1、3.2:1、3.4:1、3.5:1、4:1、5:1、6:1、7:1などであってもよい。
本願の多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を製造する過程に、反応温度と反応時間,及び良溶媒、貧溶媒、停止剤と触媒の種類と含有量を制御し、各試薬の間のモル比又は質量比を本特許請求の範囲に限定することで、特にモノフェノール化合物とポリフェノール化合物の質量比を制御し、更にポリフェノール化合物をテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMに限定し、両者の質量比を制御することによって、ビスフェノール単体は良溶媒において良好な溶解性を有し、反応系に完全に参加することによって、樹脂分子量の分布がより狭くなり、樹脂性能がより優れ、具体的には、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の特性粘度は0.35dL/gより小さく、更に0.093dL/gになってもよく、水酸基含有量は5000ppmより大きく、更に19980ppm又はそれ以上になってもよく、数平均分子量は6000より小さく、更に1900又はそれ以下になってもよく、重量平均分子量は11600より小さく、更に3701又はそれ以下になってもよい。
下記具体的な実施例において、各材料と試薬の由来は、特に説明がない限り、いずれも市販されるものである。
N,N-ジメチル-n-ブチルアミン:純度≧98%,湖北巨勝科技有限会社、
n-ブチルアミン:純度≧99.5%,山東盛倉化学工業科技有限会社、
2,6-ジメチルフェノール:純度≧99.5%,南通星辰合成材料有限会社ぜい城支社、
テトラメチルビスフェノールA:純度≧98%,Sigma-Aldrich、
テトラメチルビスフェノールM:純度≧98%,深セン市愛拓化学有限会社、
塩化銅:純度≧98%,上海品力繍環境保護科技有限会社、
EDTA:純度≧99%,麗水博瑞特化学工業有限会社、
実施例1
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール95g、テトラメチルビスフェノールA4g、テトラメチルビスフェノールM1gを添加し、60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
実施例2
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール90g、テトラメチルビスフェノールA8g、テトラメチルビスフェノールM2gを添加し、60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃の間に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
実施例3
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール90g、テトラメチルビスフェノールA4g、テトラメチルビスフェノールM6gを添加し、60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃の間に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
実施例4
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール80g、テトラメチルビスフェノールA16g、テトラメチルビスフェノールM4gを添加し、60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃の間に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
実施例5
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール80g、テトラメチルビスフェノールA8g、テトラメチルビスフェノールM12gを添加し、60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃の間に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
実施例6
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール70g、テトラメチルビスフェノールA24g、テトラメチルビスフェノールM6gを添加し、60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃の間に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
実施例7
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール70g、テトラメチルビスフェノールA12g、テトラメチルビスフェノールM18gを添加し、60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃の間に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
実施例8
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール95g、テトラメチルビスフェノールA4gを添加し、テトラメチルビフェノール1g、60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビフェノールが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
実施例9
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール95g、テトラメチルビスフェノールA4gを添加し、ジヒロキシジフェニルエーテル1g,60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAとジヒロキシジフェニルエーテルが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
実施例10
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール90g、テトラメチルビスフェノールA8.85g、テトラメチルビスフェノールM1.15gを添加し、60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃の間に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
実施例11
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール90g、テトラメチルビスフェノールA9.05g、テトラメチルビスフェノールM0.95gを添加し、60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃の間に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
実施例12
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール100g、テトラメチルビスフェノールA3.2g、テトラメチルビスフェノールM0.8gを添加し、60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、多官能ポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
比較例1
2000mL四ツ口フラスコにおいて、トルエン130g、2,6-ジメチルフェノール70g、テトラメチルビスフェノールA 30gを添加し、60℃まで加熱して全てのテトラメチルビスフェノールAが完全に溶解するまで撹拌し、常温まで降温し、単体溶液を得て、他の2000mL四ツ口リアクターに溶媒としてトルエン100gを加え、N,N-ジメチル-n-ブチルアミン0.5g、n-ブチルアミン2g、40%の塩化銅水溶液0.375gを順に添加し、0.1L/minで酸素ガスを導入し、時間が10minで、触媒を含有するトルエン溶液を得て、単体溶液を徐々に触媒を含有するトルエン溶液に加え、添加する期間中に酸素ガスの導入量を0.1L/minに保持し、添加が終了した後、反応温度を42℃に維持し、添加が終了した後に酸素ガスを4h導入し続け、その後、酸素ガスの導入を停止し、0.1L/minで窒素ガスを導入し、質量分率が10%であるEDTA水溶液9gを添加し、60min静置して相分離させ、上層の有機相である反応液を出し、反応液をメタノールに加え、ここで、反応液とメタノールの体積比は1:6であり、沈殿して濾過し、真空乾燥箱に入れて60℃で2h乾燥し、比較例1のポリアリーレンエーテル樹脂を得る。
実施例1~12及び比較例1の実験条件及び合成した多官能ポリアリーレンエーテルの各パラメータを下記表1~表2にリストする。

Figure 2023001083000007

Figure 2023001083000008
表1のデータ結果から分かるように、TMBPMは比較的高い溶解性を有し、他の性能はTMBPAに相当する。
最終的に得られた各実施例及び比較例の構造式以下のとおりである。
ここで、実施例1-7、10-12は下記式(I)に示すような構造を有する。
Figure 2023001083000009
実施例8は下記式(II)に示すような構造を有する。
Figure 2023001083000010
実施例9は下記式(III)に示すような構造を有する。
Figure 2023001083000011
比較例1は下記式(IV)に示すような構造を有する。
Figure 2023001083000012
上記内容は、本願の好ましい実施例に過ぎず、その他の形態で本願を限定するものではなく、当業者は、上記開示されている技術内容から、変更又は変形により同様に変化した等価実施例を得ることができる。しかし、本願の技術的解決手段の内容から離脱せず、本願の技術趣旨に基づいて以上の実施例に対して行われたいかなる簡単な修正、等価の変化と変形は、依然として本願の特許請求の範囲に含まれるべきである。

Claims (10)

  1. 多官能ポリアリーレンエーテル樹脂であって、その数平均分子量は1000~6000であり、好ましくは、数平均分子量は1500~3000であり、その特性粘度は0.04~0.20dL/gであり、0.06~0.14dL/gが好ましく、その構造式は下記式(1)に示すように、
    Figure 2023001083000013
    式(1)
    式(1)において、R、R、R、Rは、水素、ハロゲン元素、アリール基又はC-C12アルキル基から選択され、R、Rは、水素、メチル基又はエチル基から選択され、m、nは1~50の整数から選択され、
    前記ハロゲン元素は塩素と臭素から選択され、
    好ましくは、前記アリール基は、メチル基、エチル基、アリル基から選択され、
    好ましくは、前記C-C12アルキル基はC-C12直鎖アルキル基又は分岐アルキル基であり、前記R、Rは、C-Cのアルキル基から選択され、R、Rは水素であり、
    好ましくは、前記R、Rは、C-Cのアルキル基から選択され、
    好ましくは、前記R、Rはメチル基であり、
    前記R、Rはメチル基又はエチル基から選択され、
    好ましくは、前記R、Rはメチル基であり、
    好ましくは、前記R、Rはそれぞれメチル基、エチル基である、ことを特徴とする多官能ポリアリーレンエーテル樹脂。
  2. 多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の製造方法であって、
    ポリアリーレンエーテルの良溶媒にモノフェノール化合物とポリフェノール化合物を加え、単体溶液を得て、前記単体溶液を触媒と混合すると共に、酸素ガスを導入して重合反応を行い、前記重合反応が終了した後、停止剤を添加し、第1反応液を得るステップと、
    前記第1反応液に対する液体と液体の分離を行い、上層の有機相である第2反応液を取り、更に前記第2反応液を貧溶媒に入れて式(1)に示される多官能ポリアリーレンエーテル樹脂が析出するステップと、を含み、
    前記多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の特性粘度は0.04~0.20dL/gであり、0.06~0.14dL/gが好ましく、前記多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の数平均分子量は1000~6000であり、1500~3000が好ましく、
    Figure 2023001083000014
    式(1)
    式(1)において、R、R、R、Rは、水素、ハロゲン元素、アリール基又はC-C12アルキル基から選択され、R、Rは、水素、メチル基又はエチル基から選択され、m、nは1~50の整数から選択され、
    好ましくは、前記ハロゲン元素は塩素と臭素から選択され、
    前記アリール基は、メチル基、エチル基、アリル基から選択され、
    好ましくは、前記C-C12アルキル基はC-C12直鎖アルキル基又は分岐アルキル基である、ことを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
    前記R、Rは、C-Cのアルキル基から選択され、R、Rは水素であり、
    好ましくは、前記R、Rは、C-Cのアルキル基から選択され、
    好ましくは、前記R、Rはメチル基であり、
    前記R、Rはメチル基又はエチル基から選択され、
    好ましくは、前記R、Rはメチル基であり、
    好ましくは、前記R、Rはそれぞれメチル基、エチル基である、ことを特徴とする多官能ポリアリーレンエーテル樹脂の製造方法。
  3. 前記重合反応の反応温度は20~90℃であり、前記重合反応の時間は1~10hであり、
    好ましくは、重合反応の反応温度は20~75℃であり、重合反応の時間は1~7hであり、
    より好ましくは、重合反応の反応温度は30~60℃であり、重合反応の時間は2~5hであり、
    最も好ましくは、重合反応の反応温度は40~45℃であり、重合反応の時間は3.5~4.5hであり、
    更に好ましくは、前記第2反応液と前記貧溶媒の体積比は1:1~10であり、1:3~6が好ましい、ことを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記ポリアリーレンエーテルの良溶媒に前記モノフェノール化合物とポリフェノール化合物を加えた後、40~80℃に昇温させ、前記モノフェノール化合物とポリフェノール化合物が溶解するまで撹拌し、前記単体溶液を得て、好ましくは、50~70℃に昇温させる、ことを特徴とする請求項2~3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記ポリアリーレンエーテルの良溶媒は、トルエン、クロロベンゼン、トリクロロメタンとキシレンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、
    好ましくは、前記貧溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソブタノール、メチルエチルケトンとアセトンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、
    好ましくは、前記モノフェノール化合物は、2,6-ジメチルフェノール、2,3-ジメチルフェノール、2,5-ジメチルフェノール、3,5-ジメチルフェノールフェノール、クレゾール、m-クレゾール、2,3,6-トリメチルフェノール、2,3,5-トリメチルフェノールとフェノールのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、
    好ましくは、前記モノフェノール化合物は、2,6-ジメチルフェノールであり、
    前記ポリフェノール化合物は、ビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールM、テトラメチルビフェノール、ジヒロキシジフェニルエーテル、テトラメチルビスフェノールA、ノボラックとクレゾールノボラックのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、
    好ましくは、前記ポリフェノール化合物は、テトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMである、ことを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記モノフェノール化合物と前記ポリフェノール化合物の質量比は2~25:1であり、2~10:1が好ましく、1~5:1がより好ましく、
    前記ポリフェノール化合物は、テトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMであり、テトラメチルビスフェノールAとテトラメチルビスフェノールMの質量比は0.1~10:1であり、0.5~8:1が好ましく、0.5~5:1が更に好ましく、0.5~3:1が更に好ましい、ことを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 前記触媒は金属塩とアミンの錯体であり、前記金属塩は、塩化第一銅、塩化銅、臭化第一銅、臭化銅、塩化マンガンと臭化マンガンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、前記アミンは、モノ第一級アミン、モノ第二級アミン、モノ第三級アミンとジアミンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、ここで、前記アミンと前記金属塩における金属イオンのモル比は20~100:1であり、25~70:1が好ましく、
    好ましくは、前記モノ第一級アミンは、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、n-ブチルアミン、sec-ブチルアミン、tert-ブチルアミン、n-ペンチルアミン、n-ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、n-ブチルアミンが好ましく、
    好ましくは、前記モノ第二級アミンは、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ-n-ブチルアミン、ジ-tert-ブチルアミン、ジ-n-プロピルアミンとモルホリンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、ジ-n-ブチルアミン及び/又はモルホリンが好ましく、
    好ましくは、前記モノ第三級アミンは、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルプロピルアミンとN、N-ジメチル-n-ブチルアミンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、N,N-ジメチル-n-ブチルアミンが好ましく、
    好ましくは、前記ジアミンは、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ヘキサンジアミン、ブチレンジアミンとp-フェニレンジアミンのうちからいずれか1種又は2種以上が選択される、ことを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 前記停止剤は、酒石酸カリウムナトリウム、ニトリロ三酢酸、クエン酸、グリシン、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸とニトリロ三酢酸塩のうちからいずれか1種又は2種以上が選択され、エチレンジアミン四酢酸とニトリロ三酢酸が好ましい、ことを特徴とする請求項2~7のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 前記停止剤と前記金属塩における金属イオンのモル比は2:1より大きいことである、ことを特徴とする請求項2~8のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. 前記液体と液体の分離は静置相分離法又は液液分離機で分離を行う、ことを特徴とする請求項2~9のいずれか一項に記載の製造方法。

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