JP2023000880A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】体液の防漏性に優れた吸収性物品を提供すること。【解決手段】吸収性物品1は、着用者の前後方向に対応する長手方向Zとこれに直交する幅方向Yとを有し、吸収性コア6の長手方向に沿う側縁に位置し且つ長手方向Xに伸縮可能な第1伸縮域A1と、長手方向Xに沿って延び且つ長手方向Xに伸縮可能な第2伸縮域A2を備えた内側防漏カフ8と、長手方向Xに沿って延び且つ長手方向Xに伸縮可能な第3伸縮域A3を備えた外側防漏カフ9とがそれぞれ別個に設けられてなる。各伸縮域A1,A2,A3はいずれも、対向する一対の不織布の間に、長手方向に沿って延びる弾性部材が伸長状態で配置されて構成されている。各伸縮域A1,A2,A3は吸収性物品の展開且つ最大伸長状態における平面視で互いに平行になるように形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
吸収性物品は、典型的には、パルプや吸水性ポリマー等の吸水性材料を主体とする吸収体とを含んで構成されている。
本出願人は、股下領域における両側部が起立可能な吸収性本体と、該吸収性本体の非肌当接面側に位置する外装体とを具備し、防漏カフ形成用シート及び弾性部材により形成された防漏カフと、防漏カフ形成用シートと外装体との間に脚周り部弾性部材が固定された使い捨ておむつを提案した(特許文献1参照)。
また本出願人は、中央吸収体、一対のサイド吸収体及び切離部を有する吸収体と、吸収体の全体を被覆する被覆シートとを備えた使い捨ておむつであって、切離部における肌当接面側に位置する被覆シートと非肌当接面側に位置する被覆シートとの間が、接着剤により接合固定されている使い捨ておむつを提案した(特許文献2参照)。
特開2006-81651号公報 特開2006-247363号公報
特許文献1及び2に記載の吸収性物品は、横漏れ防止性能や防漏性が良好なものであるが、防漏性、特に股下領域からの体液の横漏れの防止性能を更に優れたものとするために改善の余地があった。
したがって本発明は、体液の防漏性に優れた吸収性物品を提供することに関する。
本発明は、着用者の前後方向に対応する長手方向とこれに直交する幅方向とを有し、吸収性コアの長手方向に沿う側縁に位置し且つ長手方向に伸縮可能な第1伸縮域と、長手方向に沿って延び且つ長手方向に伸縮可能な第2伸縮域を備えた内側防漏カフと、長手方向に沿って延び且つ長手方向に伸縮可能な第3伸縮域を備えた外側防漏カフとがそれぞれ別個に設けられてなる吸収性物品であって、
各伸縮域はいずれも、対向する一対の不織布の間に、長手方向に沿って延びる弾性部材が伸長状態で配置されて構成されており、
各伸縮域は前記吸収性物品の展開且つ最大伸長状態における平面視で互いに平行になるように形成されている、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、体液の防漏性に優れた吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの自然状態を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示す吸収性物品の展開且つ伸長状態における肌対向面側(表面シート側)を模式的に示す展開平面図である。 図3は、図2に示す吸収性物品のI-I線での断面を模式的に示す断面図である。 図4は、図2に示す吸収性物品の弛緩状態における、I-I線での断面を模式的に示す断面図である。 図5は、本発明の吸収性物品の装着状態を模式的に示す断面図である。 図6は、吸収性シートの一実施形態の厚み方向に沿う断面を模式的に示す断面図である。 図7は、図6に示す吸収性シートの模式的な斜視図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1~図4には、本発明の吸収性物品の好適な実施態様であるパンツ型使い捨ておむつの一実施形態が示されている。
図1及び図2に示すように、吸収性物品としてのパンツ型使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」ともいう。)1は、その着用時に着用者の腹側に配される腹側領域F及び背側に配される背側領域Rと、腹側領域F及び背側領域Rの領域の間に位置する股下領域Mと有する。おむつ1は、着用者の前後方向に対応して、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる長手方向Xと、これに直交する幅方向Yとを有している。腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rは、着用者の前後方向である長手方向Xに沿って連続して延びている。股下領域Mは、おむつ1の着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部(図示せず)を有している。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、すなわち着用者の肌から相対的に近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側に向けられる面、すなわち着用者の肌から相対的に遠い側である。なお、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、すなわち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味する。
図1及び図2に示すように、おむつ1は、排泄物の吸収保持が可能な吸収性本体2と、該吸収性本体2の非肌対向面側に配される外装体10とを備えている。外装体10は、おむつ1の外形を形成する部材である。外装体10の周縁は、おむつ1の腹側領域F及び背側領域Rの輪郭線をそれぞれ形成している。外装体10は、幅方向Yに延び、腹側領域Fに配されている腹側外装体10Fと、これとは別体で、幅方向Yに延び、背側領域Rに配されている背側外装体10Rとを備える。つまり、本実施形態におけるおむつ1は、分割タイプとして知られるパンツ型の使い捨ておむつである。吸収性本体2は、腹側領域Fから背側領域Rにわたって長手方向Xに延在しており、長手方向Xに所定間隔を置いて配された腹側外装体10Fと背側外装体10Rとの間に架け渡されるように配置されている。
おむつ1は、腹側外装体10Fの幅方向Yにおける両側部と、背側外装体10Rの幅方向Yにおける両側部とが互いに接合された一対のサイドシール部S,Sが形成されている。これによって、各外装体10F,10Rが環状に連結されている。また、おむつ1は、着用者の胴が通されるウエスト開口部WH、及び着用者の下肢が通される一対のレッグ開口部LHが形成されている。サイドシール部Sは、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の接合方法によって形成されている。
本明細書において、吸収性物品あるいはおむつ1の「展開且つ最大伸長状態」とは、おむつ1をサイドシール部Sで切り離して展開状態とし、その展開状態のおむつ1を各部の弾性部材を最大伸長させて、設計寸法、すなわち弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に拡げたときの寸法と同じとなるまで拡げた状態をいう。
吸収性本体2は、着用者の肌から相対的に近い位置に配置された液透過性の表面シート3、着用者の肌から相対的に遠い位置に配置された液不透過性若しくは液難透過性又は撥水性の裏面シート4、及び両シート3,4間に介在配置された吸収体5を含んで構成されている。吸収性本体2を構成するこれらの部材どうしは、接着剤等の公知の接合方法により一体とされている。
表面シート及び裏面シートとしてはそれぞれ、使い捨ておむつなどの吸収性物品に従来用いられているものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シートとしては各種の不織布等を用いることができる。裏面シートとしては樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。またコアラップシートとして、表面シートと同様のものを用いることができる。また、防漏カフ形成用のシートとしては、裏面シートと同様のものを用いることができる。
本実施形態における表面シート3は、吸収体5の肌対向面を覆う表面シート3として、表面に複数の凸部と、該凸部の周辺に位置する凹部を含んで形成された凹凸形状30を有する表面シートが用いられている。これに代えて、表面シート3として凹凸形状を有しない平坦なシートを用いてもよい。
表面シート3は、図3及び図4に示すように、吸収体5(後述する一対の吸収体起立部50及び非起立部51)の肌対向面側を幅方向Yに横断し、且つ表面シート3における吸収体5の長手方向Xに沿う両側部(一対の吸収体起立部50,50)からの延出部3Eが、吸収体5の非肌対向面側に巻きかけられている。
本実施形態では、表面シート3の一対の延出部3E,3Eは、それぞれ、後述する内側防漏カフ8の第1基端部81にて、吸収体5と後述する防漏カフ形成用シート80との間に固定されている。表面シート3は、吸収体5の非肌対向面の全域を覆ってはおらず、吸収体5の非肌対向面の幅方向Yの中央部(一対の第1基端部81,81の間に位置する部分)は、表面シート3で覆われていない。
本実施形態では、表面シート3は、吸収体5の肌対向面の全域を被覆可能な大きさを有し、吸収体5の肌対向面及び吸収体5の長手方向Xに沿う両側部をそれらの全域にわたって被覆し、更に、吸収体5の非肌対向面における該両側部から幅方向Yの内方に所定範囲にわたる領域を被覆している。
吸収体5は、典型的には、吸収性コア6と、吸収性コア6を被覆するコアラップシート(図示せず)とを含んで構成される。吸収性コア6は、例えばパルプ繊維等の吸水性天然繊維の積繊体、吸水性天然繊維と吸水性ポリマーとを含む混合積繊体、及び/又は、同一の若しくは異なる2枚の繊維シートと、該繊維シート間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備えた吸収性シートの少なくとも一種を含んで構成される。吸収性コアとして積繊体及び吸収性シートの双方を含んで構成される場合、その平面視における大きさは同一であってもよく、異なっていてもよい。コアラップシートは、ティッシュペーパーや透水性の不織布からなる。コアラップシートは、好ましくは吸収性コアの肌対向面側及び非肌対向面側の全体を被覆している。
本実施形態の吸収性コア6は、図2及び図3に示すように、非肌対向面側に位置する吸収性シート60と、吸収性シート60の肌対向面に隣接して配された補助層61を有する積層構造である。補助層61は、好ましくは吸水性天然繊維と吸水性ポリマーとを少なくとも含む混合積繊体である。このような積層構造の吸収性コア6は、少なくとも股下領域Mに配されており、股下領域Mに加えて、腹側領域F及び背側領域Rのうち少なくとも一方に連続的に配されている。
本実施形態では、図2に示すように、吸収性シート60は平面視矩形状であり、吸収性シート60の長手方向をおむつ1の長手方向Xと一致させた状態で、腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rの全域に配されている。補助層61は、吸収性シート60の平面積よりも小さい形状となっており、補助層61を背側領域Rから腹側領域Fに向けてみたときに、幅方向Yの長さが連続的に又は階段状に増加した部位を有する。
吸収性コア6はおむつ1の少なくとも股下領域Mにおいて、補助層61の幅方向Yの幅は吸収性シート60の幅方向Yの幅よりも短く構成されており、吸収性シート60の幅方向側部域が補助層61の幅方向Yの両側縁からそれぞれ幅方向Y外方に延出している部分を有する。一方、腹側領域Fにおける補助層61の幅方向Yの長さは、吸収性シート60の幅方向Yの長さと概ね一致している。
吸収性コア6を備える吸収体5は、少なくとも股下領域Mに、該吸収体5の幅方向Yの中央部を挟んで両側に位置し、着用時に着用者の肌側に向かって起立する一対の吸収体起立部50,50と、該中央部に位置し、該一対の吸収体起立部50,50に挟まれた非起立部51とを有する。
本実施形態では、吸収性シート60は吸収体起立部50及び非起立部51の双方に連続して配されており、吸収体起立部50及び非起立部51はともに吸収性シート60を含む。一方、補助層61は非起立部51に配されているが、吸収体起立部50には配されていない。
おむつ1は、吸収性コア6の長手方向Xに沿う側縁に位置し、長手方向に伸縮可能な第1伸縮域A1が設けられている。本実施形態における第1伸縮域A1は長手方向Xに延びるように配されている。
本実施形態では、図2及び図3に示すように、吸収体5における吸収性コア6長手方向Xに沿う両側部に、吸収体起立部50を起立させるための一対の側部弾性部材52が配置されている。側部弾性部材52は、吸収体5と、吸収体5の長手方向Xに沿う両側部に沿って二つ折りされて対向した表面シート3との間に、長手方向Xに沿って延びるように伸長状態で配置されている。側部弾性部材52は、少なくとも股下領域Mに配されている。本実施形態では、側部弾性部材52は、その両端部が吸収性コア6の長手方向Xの両端部まで延在しており、腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rに連続して配されている。側部弾性部材52は、その少なくとも両端部が少なくとも吸収体5に、更には表面シート3に、接着剤等の公知の固定方法によって固定されている。側部弾性部材52は、図示のように1本でもよく、複数本でもよい。
本実施形態においては、吸収性コア6を含む吸収体5と、二つ折りされて対向した表面シート3との間に、吸収性コア6の長手方向Xに沿う両側部に一対の側部弾性部材52を配置することによって、少なくとも股下領域Mに第1伸縮域A1が形成されている。つまり、第1伸縮域A1は、吸収体5における側部弾性部材52が配されている領域であり、当該領域は長手方向Xに伸縮性を有する。
吸収体5の幅方向Yの両側部に側部弾性部材52が伸長状態で固定されていることで、おむつ1の着用時においては、図4に示すように、この吸収体5の幅方向Yの両側部が、側部弾性部材52の収縮により、一対の吸収体起立部50,50として、着用者の肌側に向かって起立する。このとき、吸収体5は、非起立部51を底部とし、該底部から着用者の肌側に向かって斜めに延びる一対の吸収体起立部50,50を側部とするトレイ状をなす。
また図2及び図3に示す形態では、補助層61に、該補助層61を厚み方向に貫通し長手方向Xに延在する低坪量部65を有する。低坪量部65は、補助層61の構成材料の坪量が補助層61における低坪量部65以外の領域よりも少ない部位であるか、又は補助層61の構成材料が存在しない部位である。後者の場合、低坪量部65は、底部を有しない溝である。本実施形態における低坪量部65はそれぞれ、長手方向Xに沿って延びる矩形状であり、股下領域Mを含む領域に幅方向Yに間欠配置されている。
図2に示す形態では、股下領域Mに複数の低坪量部65が幅方向Yに間欠配置されている。この一対の低坪量部65は、それぞれ、平面視において長手方向Xに長い形状、例えば長方形形状を有している。低坪量部65は、股下領域Mから腹側領域Fに延出してもよく、また、股下領域Mから背側領域Rに延出してもよい。
補助層61に低坪量部65を設けることによって、おむつが体圧等の外力を受けたときに、低坪量部が可撓軸として機能し、吸収体5の着用者の身体形状に沿う変形が促される。その結果、おむつの着用時の違和感が低減され、おむつの使用感及びフィット性が向上する。また低坪量部65は、排泄液の流路として機能するので、吸収体5の高い吸収性能を効果的に発現することができる。
本実施形態のおむつ1は、吸収性本体2の長手方向Xに沿う両側に、一対の内側防漏カフ8,8が吸収性本体2とは別個に設けられている。各内側防漏カフ8は、それぞれ独立して、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性の防漏カフ形成用シート80を含んで構成されており、該シート80が長手方向に沿って二つ折りされて対向した部分を含んでいる。各内側防漏カフ8(防漏カフ形成用シート80)は、吸収性本体2の長手方向Xの略全長にわたって、吸収性本体2の長手方向Xに沿う側部に沿って連続的に配されている。
防漏カフ形成用シート80としては、不織布等のこの種の吸収性物品において防漏カフの素材として用いられているものを特に制限なく用いることができ、例えば、単層又は多層の撥水性不織布、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート材等を用いることができる。
内側防漏カフ8は、防漏カフ形成用シート80が他の部材に固定された第1基端部81と、該シート80が着用者側に起立する第1起立部82とを有している。第1起立部82は、防漏カフ形成用シート80における他の部材との非固定部である。第1起立部82は、少なくとも股下領域Mに存在する。
第1基端部81は、おむつ1の着用時に第1起立部82が着用者の肌側に向かって起立する際の起立基端又は起立基端部を構成する部分であり、不織布等の防漏カフ形成用シート80が、ホットメルト等の接着剤、熱融着等の公知の固定方法によって、他の部材、具体的には吸収性本体2及び/又は外装体10に固定された部分である。第1基端部81は、防漏カフ形成用シート80の長手方向Xの略全長にわたって長手方向Xに連続又は不連続に延在している。
第1起立部82は、長手方向Xに延び且つ長手方向に伸縮可能な第2伸縮域A2を含んで構成されている。
本実施形態では、図3に示すように、第1起立部82の自由端部に、第1の防漏カフ形成用弾性部材83が、長手方向Xに沿って延びるように伸長状態で配置されている。また、第1起立部82の自由端部と第1基端部81との中間位置に、第2の防漏カフ形成用弾性部材84が、長手方向Xに沿って延びるように伸長状態で配置されている。各弾性部材83,84は、長手方向Xに沿って二つ折りされて対向した一対の防漏カフ形成用シート80,80間に伸長状態で接着剤等の固定方法によって固定されている。各弾性部材83,84はそれぞれ独立して、少なくとも股下領域Mに配されている。本実施形態では、各弾性部材83,84は、これらの両端部がそれぞれ独立して、内側防漏カフ8の長手方向Xの両端部まで延在しており、腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rに連続して配されている。
弾性部材83,84の数は特に制限されず、それぞれ独立して、1本でも複数本でもよい。これに代えて、第1の防漏カフ形成用弾性部材83のみが一本又は複数本配され、第2の防漏カフ形成用弾性部材84は無くてもよい。
上述した実施形態では、1枚の防漏カフ形成用シート80が長手方向Xに沿って二つ折りされて対向した状態での一対のシートを例にとり説明したが、この形態に限られず、2枚の別体の防漏カフ形成用シート80を対向するように配して、これらの一対の不織布の間に、上述の弾性部材83,84を配してもよい。
上述の構成を有することによって、第1起立部82は、少なくとも弾性部材83が配されている自由端部において長手方向Xに伸縮性を有する領域を有しており、弾性部材83を含む自由端部が本実施形態における第2伸縮域A2を構成する。第1伸縮域A1と第2伸縮域A2とは別個に設けられており、おむつの伸長状態において、第2伸縮域A2は、第1伸縮域A1と互いに平行になるように形成されている。平行とは、第1伸縮域A1と第2伸縮域A2とが全く交差しない厳密な意味での平行と、第1伸縮域A1と第2伸縮域A2とが互いに交差しない程度に蛇行して形成されている場合との双方を含む。
なお、上述した実施形態に示すように、各弾性部材83,84がそれぞれ同一の部材である防漏カフ形成用シート80間に固定されている場合、内側防漏カフ8は、弾性部材83によって形成された伸縮域と、弾性部材84によって形成された伸縮域との2つの伸縮域とが形成され得るが、異なる弾性部材が同一のシート間に配されたことに起因して形成される伸縮域は本明細書における「別個に設けられている」には含まれない。
内側防漏カフ8の長手方向Xの両端部には、防漏カフ形成用シート80の起立が阻害された部分である起立阻害部88が形成されていることが好ましい。起立阻害部88は腹側領域F及び背側領域Rにそれぞれ一対形成されており、両起立阻害部88,88に挟まれた長手方向に沿う部分が第1起立部82である。起立阻害部88は、典型的には防漏カフ形成用シート80が吸収性本体2の肌対向面(表面シート3)に固定されることによって形成されている。
内側防漏カフ8の長手方向Xの両端部に一対の起立阻害部88が形成されていることで、おむつ1の着用時において、両起立阻害部に挟まれた部分である第1起立部82が、防漏カフ形成用弾性部材83,84の収縮力により、第1基端部81を起立基端として着用者の肌側に向かって起立する。このような内側防漏カフ8の起立状態では、起立した第1起立部82が、着用者が排泄した尿等の体液の幅方向Yの外方への移動を堰き止めるため、吸収体5の幅方向Yの両側の一対の吸収体起立部50,50による体液の堰き止め効果と相俟って、特に股下領域Mにおける横漏れが効果的に抑制される。
また、図示していないが、内側防漏カフ8の起立状態では、防漏カフ形成用弾性部材83,84の収縮力により、おむつ1の全体が、吸収性本体2の長手方向Xの中央部が非肌対向面側(裏面シート4側)に凸となるように湾曲変形するため、おむつ1が着用者の身体形状にフィットしやすくなる。
おむつ1は、少なくとも股下領域Mにおける幅方向Yの両側部に、長手方向に延びる一対の外側防漏カフ9を有する。図2に示すおむつの展開且つ伸長状態において、外側防漏カフ9は、内側防漏カフ8よりも幅方向Yの外方に別個に位置しており、長手方向Xに延び且つ長手方向に伸縮可能な第3伸縮域A3を含んで構成されている。第3伸縮域A3は、第1伸縮域A1及び第2伸縮域A2とそれぞれ別個に設けられており、おむつの最大伸長状態において、第3伸縮域A3は、上述した第1伸縮域A1及び第2伸縮域A2とそれぞれ互いに平行になるように形成されている。
外側防漏カフ9は、それぞれ独立して、内側防漏カフ8と同様に、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性の外側防漏カフ形成用シート90を含んで構成されており、該シート90が長手方向に沿って二つ折りされて対向した部分を含んでいる。各外側防漏カフ9は、吸収性本体2の幅方向Yの両側部において、少なくとも股下領域Mの全域に長手方向に連続的に配されている。
外側防漏カフ9は、内側防漏カフ8と同様に、外側防漏カフ形成用シート90が他の部材に固定された第2基端部91と、該シート90が着用者側に起立可能な第2起立部92とを有している。第2起立部92は、防漏カフ形成用シート90における他の部材との非固定部である。第2起立部92は、少なくとも股下領域Mに存在する。
第2基端部91は、おむつ1の着用時に第2起立部92が着用者の肌側に向かって起立する際の起立基端となる部分であり、不織布等の外側防漏カフ形成用シート90が、他の部材、具体的には吸収性本体2の非肌対向面側に接合された部分である。第2基端部91は、外側防漏カフ形成用シート90の長手方向Xの略全長にわたって長手方向Xに連続又は不連続に延在している。
第2起立部92は、長手方向Xに延び且つ長手方向に伸縮可能な第3伸縮域A3を含んで構成されている。
本実施形態では、図3に示すように、第2起立部92の自由端部に、一本又は複数本の外側防漏カフ形成用弾性部材93が、長手方向Xに沿って延びるように伸長状態で配置されている。各弾性部材93は、長手方向Xに沿って二つ折りされて対向した外側防漏カフ形成用シート90の間に伸長状態で接着剤等の固定方法により固定されている。本実施形態では、弾性部材93はそれぞれ、その一方の端部が腹側領域Fに位置し、他方の端部が背側領域Rに位置しており、各弾性部材93は、腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rに連続して配されている。
これによって、第2起立部92は、少なくとも弾性部材93が配されている自由端部において長手方向Xに伸縮性を有する領域を有しており、弾性部材93を含む自由端部が本実施形態における第3伸縮域A3を構成する。
このように、第3伸縮域A3を含む外側防漏カフ9が形成されていることで、内側防漏カフ8と同様に、おむつ1の着用時において、第2起立部92が、防漏カフ形成用弾性部材93の収縮力により、第2基端部91を起立基端として着用者の肌側に向かって起立する。外側防漏カフ9の起立状態では、起立した第2起立部92が、起立した内側防漏カフ8よりも幅方向Yの外方へ意図せず移動してしまった排泄された体液(排泄液)の吸収性物品外部への漏れを効果的に防ぐことができる。その結果、特に股下領域Mにおける横漏れが効果的に抑制される。
図2に示すように、吸収性物品(おむつ1)の伸長状態において、内側防漏カフ8に含まれる第2伸縮域A2を構成する防漏カフ形成用弾性部材83と、外側防漏カフ9に含まれる第3伸縮域A3を構成する外側防漏カフ形成用弾性部材93とは、互いに非交差状態となるように配されていることが好ましい。本実施形態では、おむつ1の伸長状態において、外側防漏カフ9が、内側防漏カフ8の幅方向Y両側部に両防漏カフ8,9が互いに重ならないように位置している。このような構成となっていることによって、内側防漏カフ8と外側防漏カフ9とがそれぞれ独立に起立して、着用者の肌に密着しやすくなるので、排泄液の防漏性が更に向上する。
側部弾性部材52をはじめとする、おむつ1における各種の弾性部材の素材としては、特に断らない限り、この種の吸収性物品に通常用いられる各種公知の弾性材料を特に制限なく用いることができる。例えば、スチレン-ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等が挙げられる。各弾性部材の形態としては、それぞれ独立して、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状(糸ゴム等)若しくは帯(平ゴム等)のもの、又はマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を好ましく用いることができる。
吸収性シート60は、同一の又は異なる2枚の繊維シートと該繊維シート間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備える。吸収性シート60は、補助層61と比較して繊維材料が少ないので、厚みが薄く、しかも薄型でありながら十分な液吸収性能を有する、したがって、第1伸縮域A1により吸収体起立部50が一層確実に起立し得るようになるとともに、横漏れが一層確実に防止される。
吸収性シート60を構成する繊維シートは、好ましくは液透過性ないし液吸収性を有する非弾性のシートである。繊維シートの構成繊維としては、例えば、針葉樹パルプや広葉樹パルプ等の木材パルプ、綿パルプや麻パルプ等の非木材パルプ等の吸水性天然繊維;ポリエチレン及びポリプロピレン等の樹脂を含んで構成される合成繊維等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
前記繊維シートの形態としては、例えば、紙、織布、不織布が挙げられる。繊維シートは、典型的には、単層構造であるが、2種以上が積層一体化した積層構造でもよい。
補助層61は、少なくとも吸水性天然繊維及び吸水性ポリマーを含む混合積繊体であることが好ましい。吸水性天然繊維は、例えば上述した各種パルプ繊維を用いることができる。
吸収性シート60及び補助層61において用いられる吸水性ポリマーとしては、この種の吸収性物品で通常用いられているものと同様のものを用いることができる。吸水性ポリマーは、典型的には、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合物又は共重合物を主体とする。その例としては、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリメタクリル酸及びその塩が挙げられる。
前記吸収性シートを構成する繊維シートの1枚当たりの坪量は、好ましくは4g/m以上、より好ましくは6g/m以上、そして、好ましくは50g/m以下、より好ましくは30g/m以下である。
前記吸収性シートにおいて、吸水性ポリマーの坪量は、好ましくは60g/m以上、より好ましくは100g/m以上、そして、好ましくは500g/m以下、より好ましくは400g/m以下である。
補助層61の全体の坪量は、好ましくは100g/m以上、より好ましくは200g/m以上、そして、好ましくは1200g/m以下、より好ましくは1000g/m以下である。
前記吸収性シートの厚みは、液吸収性向上の観点から、好ましくは0.3mm以上、より好ましくは0.6mm以上である。また、吸収性シート又は該シートを含む吸収性物品を使用したときの使用者の使用感向上の観点から、前記吸収性シートの厚みは、好ましくは4mm以下、より好ましくは3mm以下、更に好ましくは2mm以下である。上述した吸収性シートの厚みは、1.7kPaの圧力付与下にて測定された吸収性シート全体の厚みである。
上述のとおり、おむつ1は吸収性コア6の非肌対向面側に配された外装体10を有する。本実施形態における外装体10は、腹側領域Fに配された腹側外装体10Fと、これとは別体に且つ背側領域Rに配された背側外装体10Rとを有している。外装体10は、図2に示すおむつ1の展開且つ伸長状態において、背側領域Rに対応する長手方向Xの両端部が、長手方向Xよりも幅方向Yの長さが長い長方形形状を有し、且つ股下領域Mに対応する長手方向Xの中央部では、該中央部の長手方向Xに沿う両側部が湾曲するように配されている。
外装体10は、吸収体5から相対的に遠い位置に配置され、おむつ1の外面を形成する外層シート11と、吸収体5から相対的に近い位置に配置され、おむつ1の内面を形成する内層シート12とを含んで構成されている。両シート11,12どうしは、接着剤や融着等によって互いに接合され一体化されている。
本実施形態では、腹側領域F及び背側領域Rに胴周りギャザーが形成されている。前記胴周りギャザーは、外装体10と、外装体10に固定された複数の胴周りギャザー形成用弾性部材13とを含んで構成されている。複数の弾性部材13は、それぞれ幅方向Yに延在し、長手方向Xに間欠配置されている。前記胴周りギャザーは、外装体10を構成する外層シート11と内層シート12との間に、弾性部材13を幅方向Yに伸長させた状態で固定した後、弾性部材13を伸長状態から解放することで作製されている。これによって、外装体10は幅方向Yに伸縮性を発現できるようになっている。またおむつ1の着用時には、弾性部材13の収縮により、おむつ1の全周にわたって実質的に連続した環状の前記胴周りギャザーが形成される。
本実施形態では、一対のレッグ開口部LH,LHそれぞれの開口縁部を形成するレッグ縁部にレッグギャザーが形成されている。前記レッグギャザーは、外装体10と、外装体10に固定されたレッグギャザー形成用弾性部材14とを含んで構成されている。弾性部材14は、少なくとも股下領域Mに配されており、好ましくは股下領域Mから腹側領域F及び背側領域Rに向かって長手方向Xに連続的に延びている。前記レッグギャザーは、外装体10を構成する外層シート11と内層シート12との間に、弾性部材14を伸長状態で固定した後、弾性部材14を伸長状態から解放することで作製されている。おむつ1の着用時には、弾性部材14の収縮により、レッグ開口部LHの開口縁部の全周にわたって実質的に連続した環状の前記レッグギャザーが形成される。弾性部材14は1本でも複数本でもよい。
外装体10を構成する両シート11,12は、互いに同種のシートでもよく、あるいは異種のシートでもよい。シート11,12は、伸縮性、特に幅方向Yに伸縮性を有していてもよい。シート11,12としては、各種製法による不織布を用いることができ、具体的には例えば、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等からなる単層の不織布又は2層以上の積層不織布が挙げられる。またシート11,12は、これらの不織布とフィルムとが積層一体化された複合シートであり得る。
図4には、吸収性物品(おむつ1)の弛緩状態における断面図が模式的に示されている。吸収性物品(おむつ1)の弛緩状態とは、吸収性物品に配されている各弾性部材に外力を加えずに、吸収性物品を伸長させていない状態であることを意味する。
図4に示すように、おむつ1の弛緩状態において、第3伸縮域A3を含む第2起立部92の少なくとも一部が第2伸縮域A2を含む第1起立部82よりも幅方向Y外方に位置することが好ましく、股下領域Mに位置する第3伸縮域A3を含む第2起立部92が、股下領域Mに位置する第2伸縮域A2を含む第1起立部82よりも幅方向Y外方に位置することがより好ましい。このような構成となっていることによって、内側防漏カフ8と外側防漏カフ9とがそれぞれ独立に起立して、着用者の肌の異なる位置で当接しやすくなるので、排泄液の幅方向への流出をせき止めやすくすることができ、防漏性が更に向上する。
第3伸縮域A3の少なくとも一部が第2伸縮域A2よりも平面視で幅方向外方に位置するように構成するためには、例えば、吸収性物品の製造工程において、該物品を伸長状態としたときに、第3伸縮域A3を構成する弾性部材93を、第2伸縮域A2を構成する弾性部材83の配置位置よりも幅方向外側に配置し、且つ各弾性部材83,93を互いに平行に配置することによって、達成することができる。
また図4に示すように、おむつ1の弛緩状態において、内側防漏カフ8及び外側防漏カフ9がともに起立して、その起立状態において、内側防漏カフ8と外側防漏カフ9とによって画成される空間B1が形成されることが好ましい。空間B1は、少なくとも股下領域Mにおける内側防漏カフ8と外側防漏カフ9との間に形成されており、長手方向Xに沿って延びている。このような構成を有することによって、起立した内側防漏カフ8を超えて幅方向Yの外方に意図せず漏れてしまった排泄液を空間B1で保持することができるので、排泄液が吸収性物品の外部に漏れることを防ぐことができる。
内側防漏カフ8と外側防漏カフ9との間に空間B1を形成するためには、例えば、吸収性物品の製造工程において、内側防漏カフ8と、外側防漏カフ9とをそれぞれ別体に成形し、その後、内側防漏カフ8の外面に外側防漏カフ9を積層した状態で各防漏カフの長手方向中央部で接合し、且つ長手方向両側部では接合しないように構成することによって、達成することができる。
また図4に示すように、おむつ1の弛緩状態において、吸収体5の幅方向両側部に位置する吸収体起立部50と、内側防漏カフ8とがともに起立して、その起立状態において、吸収体5と内側防漏カフ8とによって画成される第2空間B2が形成されることも好ましい。第2空間B2は、少なくとも股下領域Mにおける吸収体5と内側防漏カフ8との間に形成されており、長手方向Xに沿って延びている。このような構成を有することによって、吸収体5の肌対向面に接触した排泄液が幅方向Yに流れ出てしまった場合であっても、排泄液が第2空間B2に保持されるとともに、第2空間B2に保持された排泄液を吸収体5(吸収体起立部50)の非肌対向面側から吸収させることができるので、排泄液が吸収性物品の外部に漏れることを効果的に防ぐことができる。
吸収体5と内側防漏カフ8との間に第2空間B2を形成するためには、例えば、側部弾性部材52の伸長倍率が内側防漏カフ8における弾性部材83の伸長倍率よりも高いものを用い、且つ吸収体起立部50と第1起立部82とを互いに接合しないようにすることによって、達成することができる。
上述のとおり、内側防漏カフ8は、起立端である第1基端部81と、第1起立部82の自由端部である第2伸縮域A2とを有するところ、第2伸縮域A2、具体的には弾性部材83を含む第1起立部82の自由端部は、吸収性物品の弛緩状態において、幅方向Yの外方に張り出すように形成されていることが好ましい。このような構成を有することによって、内側防漏カフ8の第2伸縮域A2を着用者の肌へ面接触させることができるので、防漏カフの密着性を向上させて、排泄液の漏れを一層効果的に低減することができる。
図4に示すとおり、内側防漏カフ8は、第1基端部81と第1起立部82の自由端部との間において、長手方向Xに沿って延びる折り曲げ部8fにおいて外方に折り曲げられて、第1基端部81側に位置する下方域8bと、第1起立部82の自由端部側に位置する上方域8uとに区分される。
おむつ1の弛緩状態では、少なくとも股下領域での平面視において、折り曲げ部8fにおいて折り曲げられた内側防漏カフ8は、折り曲げ部8fが、第1起立部82の自由端部よりも幅方向Yの内方に位置している。したがって、おむつ1の弛緩状態では、内側防漏カフ8は、折り曲げ部8fにおいて屈曲して、第1起立部82の自由端部が幅方向外方に張り出している。本実施形態では、内側防漏カフ8は、弾性部材84が配されている位置においても屈曲している。下方域8b及び上方域8uはいずれも長手方向Xに沿って延びており、平面視においていずれも略矩形をしている。
吸収性コア6が吸収性シート60を備える場合、吸収性物品の弛緩状態において、第2伸縮域A2を構成する内側防漏カフ8の自由端部が、吸収性シート60の幅方向Y側部域上に位置するように構成することが好ましい。このような構成となっていることによって、排泄液の幅方向の液漏れを効率的に防いで、液の防漏性により優れた吸収性物品となる。
内側防漏カフ8の自由端部が吸収性シート60の幅方向Y側部域上に位置するように構成するためには、例えば、吸収性物品の製造工程において、下方域8b及び上方域8uが構成されるように、内側防漏カフ8における防漏カフ形成用シート80を折り曲げつつ弾性部材83を伸長状態で配置する。これに加えて、内側防漏カフ8の長手方向Xの両端部に、防漏カフ形成用シート80の起立を阻害するための起立阻害部88を形成するように吸収性シートに固定したり、あるいは、吸収体に貼り付けるといった構成を採用することによって、達成することができる。
また外側防漏カフ9は、内側防漏カフ8と同様に、起立端である第2基端部91と、第2起立部92の自由端部である第3伸縮域A3とを有するところ、第3伸縮域A3、具体的には弾性部材93を含む第2起立部92の自由端部は、吸収性物品の弛緩状態において、幅方向Yの外方に張り出すように形成されていることが好ましい。このような構成を有することによって、外側防漏カフ9の第3伸縮域A3を着用者の肌へ面接触させることができるので、防漏カフの密着性を向上させて、内側防漏カフ8から意図せず流出してしまった排泄液の漏れを一層効果的に低減することができる。
図4に示すとおり、外側防漏カフ9は、第2基端部91と第2起立部92の自由端部との間において、長手方向Xに沿って延びる第2折り曲げ部9fにおいて外方に折り曲げられて、第2基端部91側に位置する第2下方域9bと、第2起立部92の自由端部側に位置する第2上方域9uとに区分される。
おむつ1の弛緩状態では、少なくとも股下領域おいて、第2折り曲げ部9fにおいて折り曲げられた外側防漏カフ9は、第2折り曲げ部9fが、第2起立部92の自由端部よりも幅方向Yの内方に位置している。したがって、おむつ1の弛緩状態では、外側防漏カフ9は、第2折り曲げ部9fにおいて屈曲して、第2起立部92の自由端部が幅方向外方に張り出している。第2下方域9b及び第2上方域9uはいずれも長手方向Xに沿って延びており、平面視においていずれも略矩形をしている。
おむつ1の弛緩状態における、第1伸縮域A1を含む吸収体起立部50と、第2伸縮域A2を含む内側防漏カフ8との起立の度合いの関係については、図4に示すように、第2伸縮域A2を含む内側防漏カフ8は、第1伸縮域A1を含む吸収体起立部50よりも高く起立するように構成されていることが好ましい。このような構成を有することによって、吸収体5を着用者の排泄部及びその近傍に沿わせるようにして液吸収性の向上と幅方向への液拡散の防止とを両立するとともに、内側防漏カフ8を着用者に十分に密着させて、幅方向Yに意図せず拡散した排泄液を内側防漏カフ8で効率的にせき止めて、吸収体5に吸収させることができるので、幅方向への液の防漏性が一層向上する。
第2伸縮域A2を第1伸縮域A1よりも高く起立させるためには、例えば、第2伸縮域A2を構成する不織布(防漏カフ形成用シート80)を第1伸縮域A1の幅方向の端部よりも外方に長く増やしたり、第2伸縮域A2における弾性部材の伸長倍率が第1伸縮域の伸長倍率よりも高い弾性部材を用いたりするなどの方法を採用することによって、達成することができる。
おむつ1の弛緩状態における、第2伸縮域A2を含む内側防漏カフ8と、第3伸縮域A3を含む外側防漏カフ9との起立の度合いの関係については、図4に示すように、第2伸縮域A2を含む内側防漏カフ8は、第3伸縮域A3を含む外側防漏カフ9よりも鉛直方向に高く起立するように構成されていることが好ましい。このような構成を有することによって、内側防漏カフ8を着用者に十分に密着させて、排泄液の幅方向Yへの流出を効果的に防止することができるとともに、内側防漏カフ8を超えて意図せず流出してしまった排泄液を外側防漏カフ9でせき止めることができるので、幅方向への液の防漏性が一層向上する。特に、第2伸縮域A2を第3伸縮域A3よりも高く起立させる構成に加えて、上述した第2伸縮域A2を第1伸縮域A1よりも鉛直方向に高く起立させる構成を組み合わせて採用することによって、幅方向への液の防漏性をより一層向上できる点で有利である。
第2伸縮域A2を第3伸縮域A3よりも高く起立させるためには、例えば、第2伸縮域A2における弾性部材の伸長倍率を第3伸縮域における弾性部材の伸長倍率よりも高いものを用いたり、第2伸縮域A2を構成する弾性部材83の長手方向に沿う配置長さを、第3伸縮域A3を構成する弾性部材93の長手方向に沿う配置長さよりも長くしたりするなどの構成を採用することによって、達成することができる。
おむつ1の弛緩状態における、第1伸縮域A1を含む吸収体起立部50と、第3伸縮域A3を含む外側防漏カフ9との起立の度合いの関係については、第1伸縮域A1が第3伸縮域A3よりも鉛直方向に高く起立するように構成されていてもよく、あるいは第3伸縮域A3が第1伸縮域A1よりも鉛直方向に高く起立するように構成されていてもよい。
本明細書において、各伸縮域A1,A2,A3の鉛直方向に沿う高さは、以下の方法で測定された値とする。具体的には、水平な台の上に、弛緩状態のおむつ1を肌対向面側が上となるように載置し、水平な台から各伸縮域A1,A2,A3における防漏カフの自由端部までの鉛直方向に沿う距離を、目視あるいは公知の測定方法にて比較する。
吸収性コア6は、おむつ1の展開且つ最大伸長状態での平面視において、第1伸縮域A1よりも幅方向Yの内方の位置に、長手方向Xに沿って延びる屈曲誘導部68を有することが好ましい。そして、吸収性コア6は、第1伸縮域A1と屈曲誘導部68との間が起立するように形成されていることが好ましい。これによって、排泄液の幅方向への移動を低減して、液の吸収性能をより一層高めることができる。
屈曲誘導部68は、おむつの弛緩状態において、吸収性コア6の幅方向側部が着用者の肌側に向けて起立する際の可撓軸として機能する部位であり、起立起点と同一の部分である。吸収性コア6は、屈曲誘導部68が可撓軸となって、第1伸縮域A1に配された側部弾性部材52の収縮によって起立する。
屈曲誘導部68、つまり吸収性コア6の起立起点は、例えば、図4に示す実施形態に示すように、屈曲誘導部68は、吸収性コア6において剛性差又は密度差が生じている部位であり得る。このような屈曲誘導部68としては、例えば吸収性シート60と補助層61とを備える吸収性コア6において、幅方向の長さが吸収性シート60よりも短く構成された補助層61の幅方向両側部の位置が挙げられる。また、補助層61における低坪量部65が挙げられる。これに代えて、吸収性コア6を含む吸収体5の非肌対向面とこれに対向配置された他の部材(例えば外装体10)とが、非起立部51を中心として部分的に接着剤等により接合されている場合に、その接合部と非接合部との境界であり得る。
いずれの場合であっても、屈曲誘導部68は、吸収体起立部50の起立起点となり得る。
内側防漏カフ8は、対向する一対の不織布等の防漏カフ形成用シート80と、その間に配された各弾性部材83,84とを含んで構成されるところ、図3及び図4に示すように、防漏カフ形成用シート80の間に、液不透過性のフィルム85を更に備えることが好ましい。フィルムを更に備えることによって、尿や便の物品外部への染み出し等が抑制され、横漏れを一層低減することができる。
フィルム85の構成材料としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなる樹脂フィルムなどが挙げられる。また、樹脂フィルムは、透湿性を有するものを用いてよい。透湿性を有する樹脂フィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練してシート状物を成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた多孔性の樹脂フィルム等が挙げられる。
上述した好適な実施形態を有するおむつ1は、吸収性物品の着用時において、吸収性物品のフィット性を更に高めて、おむつの使用感を優れたものとしつつ、排泄液の防漏性を更に高めることができる点で有利である。このことを、着用時におけるおむつ1の股下部での配置形態を模式的に示す図5を例にとり説明する。
図5に示すように、おむつ1の着用状態において、第1伸縮域A1を有する吸収体5は、側部弾性部材52の収縮によって第1伸縮域A1を含む吸収体起立部50が着用者の肌側に向かって起立し、着用者の排泄部P1及びその近傍を覆う。これによって、排泄部から排泄された尿などの排泄液を吸収体5の肌対向面に接触させて吸収することができ、排泄液の横漏れを防止する。
着用者の動きや姿勢の変化によって排泄液がおむつ幅方向Yに移動してしまった場合は、着用者の肌側に向かって起立した内側防漏カフ8によって排泄液をせき止めつつ、吸収体起立部50の肌対向面又は非対向面から排泄液を吸収する。
おむつの着用時においては、図5に示すように、内側防漏カフ8における第2伸縮域A2、すなわち第1起立部82の自由端部が平面視で幅方向の外方に折れ曲がった状態で、脚の付け根である鼠径部P2及びその近傍に接触する。鼠径部は凹んでおり、脚周りと比較して凹凸の差が大きい部分であるので、外側防漏カフ9及びこれを構成するシート90が内側防漏カフ8を外方から支持して、内側防漏カフ8を高く起立させて面接触させることによって、内側防漏カフ8の鼠径部及びその近傍への密着性を高めることができる。その結果、幅方向へ移動した排泄液の鼠径部からの漏れを効率的に防止し、吸収体5への排泄液の吸収効率を高めることができる。
更に、着用者の動きや姿勢のさらなる変化によって、排泄液が内側防漏カフ8を超えて幅方向Yに意図せず流出してしまった場合であっても、内側防漏カフ8よりも幅方向Y外方に位置し、着用者の肌側に向かって起立した外側防漏カフ9によって排泄液をせき止めつつ、内側防漏カフ8と外側防漏カフ9との間に形成された空間B1に排泄液を保持させる。おむつの着用時においては、同図に示すように、外側防漏カフ9における第3伸縮域A3、すなわち第2起立部92の自由端部が外方に折れ曲がった状態で、大腿部P3に接触する。その結果、吸収性物品外部への排泄液の漏れを効果的に防止して、排泄液の防漏性に優れた吸収性物品となる。
以下に、同一の又は異なる2枚の繊維シートと、両繊維シートの間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備える吸収性シート60の好ましい実施形態について、図6及び図7を参照して説明する。
吸収体5に吸収性シート60を備える場合、吸収性シート60は、第1繊維シート2aと、第2繊維シート2bとが、接着剤2eによって互いに接合されていることが好ましい。このような構成になっていることによって、両繊維シート2a,2b間の接着強度を高めて吸収性シート60の強度を高めつつ、ポリマーの脱落を低減して液吸収性を高めることができる。図6及び図7に示す接着剤2eは、各繊維シート2a,2bにおける吸水性ポリマー2cに対向する面にそれぞれ配されている。同図に示す第1繊維シート2a及び第2繊維シート2bの外面はいずれも、接着剤2eや他の部材が存在していない。
両繊維シート2a,2bが接着剤2eによって互いに接合されている場合、第1繊維シート2a及び第2繊維シート2bは、吸水性ポリマー2cを介さずに、接着剤2eによって直接接合されている部位(以下、これを単に「直接接合部位」ともいう。)2fと、両繊維シート2a,2bが吸水性ポリマー2cを介して接着剤2eによって接合された部位(以下、これを「間接接合部位」ともいう。)2gとを有することが好ましい。このような構成となっていることによって、吸水性ポリマー2cを吸収性シート60の所定の位置に保持させて、吸水性ポリマー2cの意図しない移動や偏在をより低減できるとともに、吸収性シート60の液吸収性をより高めることができる。
図6及び図7に示す直接接合部位2fは、吸水性ポリマー2cが配されている領域における吸水性ポリマー2cの粒子どうしの隙間にそれぞれ形成されている。直接接合部位2fは、これをシート厚み方向に断面視したときに、接着剤2eが柱状となって両繊維シート2a,2bどうしを直接接合している。また図6及び図7に示すように、直接接合部位2fは、吸収性シート60をシート平面方向に視たときに、規則的な又は不規則的な散点状となって複数形成されている。
また図6及び図7に示すように、間接接合部位2gは、吸収性シート60を断面視したときに、第1繊維シート2aにおける接着剤2eの塗布部位、吸水性ポリマー2cの存在部位、及び第2繊維シート2bにおける接着剤2eの塗布部位がそれぞれ厚み方向で重なっている部位である。
接着剤2eとしては、吸水性ポリマー2cの液吸収に伴う膨潤変化に追随して伸長し得る柔軟性を有するものを用いることが好ましい。このような原料としては、例えば、2-エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、エチルアクリレート、シアノアクリレート、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル等をはじめとするビニルモノマーの(共)重合体(エチレン酢酸ビニル共重合体など)等を一種以上含有するアクリル系接着剤、ポリジメチルシロキサンポリマー重合体等を含有するシリコーン系接着剤、並びに、天然ゴム等を含む天然ゴム系接着剤、ポリイソプレン、クロロプレン等を一種以上含有するイソプレン系接着剤、スチレン-ブタジエン共重合体(SBR)、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(SEPS)を一種以上含有するスチレン系接着剤等といった、ゴム系接着剤等が挙げられる。これらは単独で又は二種以上組み合わせて用いてもよい。図6及び図7に示すように、接着剤2eが、各繊維シート2a,2bにおける吸水性ポリマー2cに対向する面にそれぞれ配されている場合、第1繊維シート2aに配されている接着剤と、第2繊維シート2bに配されている接着剤とは、同種であってもよく、異種であってもよい。
これらのうち、柔軟性及び伸縮性に優れ、吸水性ポリマーの保持性を高める観点から、接着剤2eはホットメルト接着剤であることが好ましく、またゴム系接着剤を用いることがより好ましく、またゴム系接着剤のうちスチレン系接着剤を用いることが更に好ましい。
また図6及び図7に示すように、第1繊維シート2aの吸水性ポリマー2cと対向する面と、第2繊維シート2bの吸水性ポリマー2cと対向する面とのそれぞれに接着剤2eが塗布されていることが好ましい。この場合、第2繊維シート2bにおける接着剤2eの塗布面積が、第1繊維シート2aにおける接着剤2eの塗布面積よりも大きいことも好ましい。このような構成になっていることによって、接着剤2eの塗布面積が第1繊維シート2aよりも大きい第2繊維シート2b上に吸水性ポリマー2cを均一に保持して、吸水性ポリマー2cの意図しない移動や脱落を抑制するとともに、接着剤2eの塗布面積が第2繊維シート2bよりも小さい第1繊維シート2a側からの通液性を確保して、液吸収性をより一層高めることができる。
各繊維シートに対する接着剤2eの塗布面積を互いに異なるようにするためには、例えば、第1繊維シート2aにおいて、非塗布部を有するように不連続に接着剤2eが塗布され、第2繊維シート2bにおいては、シートの一方の面の全域に接着剤2eが連続的に塗布された形態が挙げられる。
第1繊維シート2a及び第2繊維シート2bは、これらのクレム吸水高さが異なるように構成されていることが好ましい。詳細には、後述する測定方法に基づいてクレム吸水高さを測定したときに、第1繊維シート2aのクレム吸水高さが、第2繊維シート2bのクレム吸水高さよりも高いものである。各繊維シートがこのような物性を有していることによって、第1繊維シート2a側では、シート面方向への液拡散性を向上させ、拡散させた液を各吸水性ポリマー2cに接触させて、各吸水性ポリマー2cの利用効率を向上させることができる。その結果、液吸収性を高めることができる。これに加えて、第2繊維シート2b側では、第1繊維シート2aと比較して、第2繊維シート2b自体の液保持性が低くなっているので、通気性が向上したものとなる。
上述の効果を顕著にする観点から、第1繊維シート2aのクレム吸水高さC1は、好ましくは10mm以上、より好ましくは20mm以上、更に好ましくは25mm以上、より更に好ましくは30mm以上であり、60mm以下が現実的である。
同様の観点から、第2繊維シート2bのクレム吸水高さC2は、C1>C2を条件として、好ましくは30mm以下、より好ましくは20mm以下、更に好ましくは10mm以下であり、1mm以上が現実的である。
クレム吸水高さは、例えば、JIS P8141の試験方法に準じて測定することができる。
本発明の吸収性物品は、前記実施形態に示されたパンツ型使い捨ておむつに制限されず、人体から排泄される体液(尿、経血、軟便、汗等)の吸収に用いられる物品を広く包含し、いわゆるファスニングテープを具備する展開型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、生理用ショーツ等も包含される。
上述した実施形態のおむつ1では、外装体10が腹側外装体と背側外装体とに分離して形成された形態であったが、これに代えて、外装体10は、腹側領域Fから背側領域Rにわたって連続的に延在する形態であってもよい。
以上、本発明をその実施形態に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に制限されることなく適宜変更が可能である。また、上述した各実施形態は、すべて適宜相互に組み合わせて利用できる。
上述した実施形態に関し、更に以下の吸収性物品を開示する。
<1>
着用者の前後方向に対応する長手方向とこれに直交する幅方向とを有し、吸収性コアの長手方向に沿う側縁に位置し且つ長手方向に伸縮可能な第1伸縮域と、長手方向に沿って延び且つ長手方向に伸縮可能な第2伸縮域を備えた内側防漏カフと、長手方向に沿って延び且つ長手方向に伸縮可能な第3伸縮域を備えた外側防漏カフとがそれぞれ別個に設けられてなる吸収性物品であって、
各伸縮域はいずれも、対向する一対の不織布の間に、長手方向に沿って延びる弾性部材が伸長状態で配置されて構成されており、
各伸縮域は前記吸収性物品の展開且つ最大伸長状態における平面視で互いに平行になるように形成されている、吸収性物品。
<2>
前記吸収性物品の弛緩状態において、第3伸縮域の少なくとも一部が第2伸縮域よりも平面視で幅方向外方に位置する、前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記吸収性物品の着用時に腹側に配される腹側領域と、着用者の背側に配される背側領域と、該腹側領域及び該背側領域の間に位置する股下領域とを有し、
前記吸収性物品の弛緩状態において、前記股下領域に位置する第3伸縮域が第2伸縮域よりも平面視で幅方向外方に位置する、前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記吸収性物品の弛緩状態において、内側防漏カフと外側防漏カフとが起立して、これらの防漏カフの間に、これらの防漏カフによって画成される空間が形成されるようになされている、前記<1>~<3>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<5>
前記吸収性コアの非肌対向面側に配された外装体を更に有し、
前記外装体は、前記腹側領域に配された腹側外装体と、前記背側領域に配された背側外装体とを備え、
前記吸収性コアを備えた吸収性本体が、前記腹側外装体と前記背側外装体との間に架け渡されるように配置されている、前記<1>~<4>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<6>
前記吸収性コアは、吸水性天然繊維の積繊体、吸水性天然繊維と吸水性ポリマーとを含む混合積繊体、及び/又は、同一の若しくは異なる2枚の繊維シートと、該繊維シート間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備えた吸収性シートの少なくとも一種を含んで構成される、前記<1>~<5>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<7>
前記吸収性コアは、同一の又は異なる2枚の繊維シートと該繊維シート間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備えた吸収性シートと、
前記吸収性シートの肌対向面に隣接して配された補助層を備える積層構造を有し、
前記補助層は、少なくとも吸水性天然繊維及び吸水性ポリマーを含む混合積繊体である、前記<1>~<6>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<8>
前記吸収性シートの側部域が、前記補助層の側縁よりも平面視で幅方向外方に延出している、前記<7>に記載の吸収性物品。
<9>
前記内側防漏カフは、該内側防漏カフの起立端となる基端部と、自由端部である第2伸縮域と、前記基端部と前記自由端部との間に位置し且つ長手方向に延びる折り曲げ部とを有し、
前記吸収性物品の弛緩状態且つ平面視において、前記折り曲げ部において第2伸縮域が幅方向の外方に張り出すようになされている、前記<1>~<8>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<10>
前記吸収性コアは、同一の又は異なる2枚の繊維シートと該繊維シート間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備えた吸収性シートと、
前記吸収性シートの肌対向面に隣接して配された補助層を備える積層構造を有し、
前記補助層は、少なくとも吸水性天然繊維及び吸水性ポリマーを含む混合積繊体であり、
前記吸収性シートの側部域が、前記補助層の側縁よりも平面視で幅方向外方に延出しており、
前記吸収性物品の弛緩状態において、第2伸縮域が平面視における前記吸収性シートの前記側部域上に位置している、前記<9>に記載の吸収性物品。
<11>
前記内側防漏カフは、対向する前記一対の不織布の間に配された液不透過性のフィルムを更に備える、前記<1>~<10>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<12>
前記吸収性コアは、展開且つ最大伸長状態での平面視において第1伸縮域よりも幅方向の内方の位置に、長手方向に沿って延びる屈曲誘導部を有し、
前記吸収性物品の弛緩状態においては、前記吸収性コアは、第1伸縮域と前記屈曲誘導部との間が起立するようになされている、前記<1>~<3>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<13>
前記吸収性物品の弛緩状態において、第1伸縮域よりも第2伸縮域の方が鉛直方向に高く起立するようになされている、前記<1>~<12>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<14>
前記吸収性物品の弛緩状態において、第3伸縮域よりも第2伸縮域の方が鉛直方向に高く起立するようになされている、前記<1>~<13>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<15>
前記吸収性物品の展開且つ最大伸長状態での平面視において、第2伸縮域を構成する前記弾性部材と、第3伸縮域を構成する前記弾性部材とが非交差状態である、前記<1>~<14>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<16>
前記吸収性コアを備えた吸収体の肌対向面に、該肌対向面を覆う表面シートが配されており、
前記表面シートとして、表面に複数の凸部と、該凸部の周辺に位置する凹部を含んで形成された凹凸形状を有する表面シートが用いられる、前記<1>~<15>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<17>
前記表面シートは、前記吸収体の肌対向面側を幅方向に横断し、且つ該表面シートにおける該吸収体の長手方向に沿う両側部からの延出部が、該吸収体の非肌対向面側に巻きかけられている、前記<16>に記載の吸収性物品。
<18>
前記内側防漏カフは、該内側防漏カフの起立端となる基端部を有し、
前記表面シートの延出部は、前記基端部にて、前記吸収体と前記内側防漏カフの形成用シートとの間に固定されている、前記<17>に記載の吸収性物品。
<19>
前記表面シートは、前記吸収体の非肌対向面の全域を覆っていない、前記<17>又は<18>に記載の吸収性物品。
<20>
前記表面シートは、前記吸収体の非肌対向面の幅方向の中央部を覆っていない、前記<19>に記載の吸収性物品。
<21>
前記表面シートは、前記吸収体の肌対向面の全域及び該吸収体の長手方向に沿う両側部の全域にわたって被覆し、且つ該吸収体の非肌対向面における該両側部から幅方向の内方にわたる領域の所定範囲を被覆する、前記<17>~<20>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<22>
前記吸収性物品の着用時に腹側に配される腹側領域と、着用者の背側に配される背側領域と、該腹側領域及び該背側領域の間に位置する股下領域とを有し、
前記吸収性コアは、同一の又は異なる2枚の繊維シートと該繊維シート間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備えた吸収性シートと、
前記吸収性シートの肌対向面に隣接して配された補助層を備える積層構造を有し、
前記吸収性シートは平面視矩形状であり、該吸収性シートの長手方向を前記吸収性物品の長手方向と一致させた状態で、前記腹側領域、前記股下領域及び前記背側領域の全域に配されており、
前記補助層は、前記吸収性シートの平面積よりも小さい形状となっており、該補助層を前記背側領域から前記腹側領域に向けてみたときに、幅方向の長さが連続的に又は階段状に増加した部位を有する、前記<1>~<21>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<23>
前記吸収性物品の着用時に腹側に配される腹側領域と、着用者の背側に配される背側領域と、該腹側領域及び該背側領域の間に位置する股下領域とを有し、
前記弾性部材は、少なくとも前記股下領域に配されている、前記<1>~<22>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<24>
前記弾性部材は、その両端部が前記吸収性コアの長手方向の両端部まで延在しており、前記腹側領域、前記股下領域及び前記背側領域に連続して配されている、前記<23>に記載の吸収性物品。
<25>
前記弾性部材は、その少なくとも両端部が少なくとも前記吸収性コアを備える吸収体に固定されている、前記<1>~<24>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<26>
前記内側防漏カフは、該内側防漏カフの起立端となる基端部と、着用者側に起立する起立部とを有し、
前記起立部は、長手方向に延び且つ長手方向に伸縮可能な自由端部である第2伸縮域を含んで構成されており、
前記第2伸縮域に、第1の弾性部材が長手方向に沿って延びるように伸長状態で配置されており、
前記第2伸縮域と前記基端部との中間位置に、第2の弾性部材が長手方向に沿って延びるように伸長状態で配置されている、前記<1>~<25>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<27>
前記第1の弾性部材及び前記第2の弾性部材は、長手方向に沿って二つ折りされて対向した前記内側防漏カフの形成用シート間に固定されている、前記<26>に記載の吸収性物品。
<28>
前記吸収性物品の着用時に腹側に配される腹側領域と、着用者の背側に配される背側領域と、該腹側領域及び該背側領域の間に位置する股下領域とを有し、
前記第1の弾性部材及び前記第2の弾性部材は、それぞれ独立して前記内側防漏カフの長手方向の両端部まで延在しており、前記腹側領域、前記股下領域及び前記背側領域に連続して配されている、前記<26>又は<27>に記載の吸収性物品。
<29>
前記外側防漏カフは、着用者側に起立する起立部を有し、
前記起立部は、長手方向に延び且つ長手方向に伸縮可能な自由端部を構成する第3伸縮域を含んで構成されており、
前記第3伸縮域に、弾性部材が長手方向に沿って延びるように伸長状態で配置されている、前記<1>~<28>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<30>
前記弾性部材は、長手方向に沿って二つ折りされて対向した前記外側防漏カフの形成用シート間に固定されている、前記<29>に記載の吸収性物品。
<31>
前記吸収性物品の着用時に腹側に配される腹側領域と、着用者の背側に配される背側領域と、該腹側領域及び該背側領域の間に位置する股下領域とを有し、
前記弾性部材は、その一方の端部が前記腹側領域に位置し、他方の端部が前記背側領域に位置しており、該腹側領域、前記股下領域及び該背側領域に連続して配されている、前記<29>又は<30>に記載の吸収性物品。
<32>
前記吸収性コアは、同一の又は異なる2枚の繊維シートと該繊維シート間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備えた吸収性シートと、
前記吸収性シートの肌対向面に隣接して配された補助層を備える積層構造を有し、
前記補助層に、その構成材料の坪量が他の領域よりも少ないか、又はその構成材料が存在しない部位である低坪量部を有し、
前記低坪量部は、前記補助層を厚み方向に貫通し長手方向に延在している、前記<1>~<31>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<33>
前記低坪量部は、底部を有しない溝である、前記<32>に記載の吸収性物品。
<34>
前記吸収性物品の着用時に腹側に配される腹側領域と、着用者の背側に配される背側領域と、該腹側領域及び該背側領域の間に位置する股下領域とを有し、
前記低坪量部は、長手方向に沿って延びる矩形状であり、前記股下領域を含む領域に幅方向に間欠配置されている、前記<32>又は<33>に記載の吸収性物品。
<35>
前記内側防漏カフは、その長手方向の両端部に、該内側防漏カフの形成用シートの起立が阻害された部分である起立阻害部を有する、前記<1>~<34>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<36>
前記吸収性物品の着用時に腹側に配される腹側領域と、着用者の背側に配される背側領域と、該腹側領域及び該背側領域の間に位置する股下領域とを有し、
前記起立阻害部は、前記腹側領域及び前記背側領域にそれぞれ一対形成されており、
前記起立阻害部は、前記内側防漏カフの形成用シートが前記吸収性コアを備える吸収性本体の肌対向面に固定されることによって形成されている、前記<35>に記載の吸収性物品。
<37>
前記内側防漏カフは、着用者側に起立する起立部を有し、
前記内側防漏カフのうち、前記起立阻害部に挟まれた長手方向に沿う部分が前記起立部である、前記<35>又は<36>に記載の吸収性物品。
<38>
前記吸収性コアは、同一の又は異なる2枚の繊維シートと該繊維シート間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備えた吸収性シートと、
前記吸収性シートの肌対向面に隣接して配された補助層を備える積層構造を有し、
前記補助層は、少なくとも吸水性天然繊維及び吸水性ポリマーを含む混合積繊体であり、
前記吸水性天然繊維としては、パルプ繊維を用い、
前記吸収性シート及び前記補助層において用いられる前記吸水性ポリマーとしては、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合物又は共重合物を主体とするものを用いる、前記<1>~<37>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<39>
前記吸収性シートを構成する前記繊維シートの1枚当たりの坪量は、好ましくは4g/m以上、より好ましくは6g/m以上、そして、好ましくは50g/m以下、より好ましくは30g/m以下である、前記<38>に記載の吸収性物品。
<40>
前記吸収性シートにおいて、前記吸水性ポリマーの坪量は、好ましくは60g/m以上、より好ましくは100g/m以上、そして、好ましくは500g/m以下、より好ましくは400g/m以下である、前記<38>又は<39>に記載の吸収性物品。
<41>
前記補助層の全体の坪量は、好ましくは100g/m以上、より好ましくは200g/m以上、そして、好ましくは1200g/m以下、より好ましくは1000g/m以下である、前記<38>~<40>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<42>
前記吸収性シートの厚みは、好ましくは0.3mm以上、より好ましくは0.6mm以上であり、そして好ましくは4mm以下、より好ましくは3mm以下、更に好ましくは2mm以下である、前記<38>~<41>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<43>
前記吸収性コアの非肌対向面側に配された外装体を更に有し、
前記外装体と、該外装体の幅方向に延在し、長手方向に間欠配置されている複数の弾性部材とを含んで構成されている胴周りギャザーを有する、前記<1>~<42>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<44>
前記吸収性物品の着用時に腹側に配される腹側領域と、着用者の背側に配される背側領域と、該腹側領域及び該背側領域の間に位置する股下領域とを有し、
前記胴周りギャザーは、前記腹側領域及び前記背側領域に形成されている、前記<43>に記載の吸収性物品。
<45>
前記吸収性物品の着用時に腹側に配される腹側領域と、着用者の背側に配される背側領域と、該腹側領域及び該背側領域の間に位置する股下領域とを有し、
前記吸収性コアの非肌対向面側に配された外装体を更に有し、
前記外装体と、前記股下領域を通って長手方向に延びている弾性部材とを含んで構成されているレッグギャザーを有する、前記<1>~<44>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<46>
前記吸収性コアを備える吸収体は、同一の又は異なる2枚の繊維シートと該繊維シート間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備えた吸収性シートを有し、
前記吸収性シートは、前記2枚の繊維シートが接着剤によって互いに接合されている、前記<1>~<45>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<47>
前記接着剤は、前記2枚の繊維シートにおける前記吸水性ポリマーに対向する面にそれぞれ配されている、前記<46>に記載の吸収性物品。
<48>
前記2枚の繊維シートのうち、一方の繊維シートにおける前記接着剤の塗布面積が、他方の繊維シートにおける前記接着剤の塗布面積よりも大きい、前記<47>に記載の吸収性物品。
<49>
前記2枚の繊維シートは、前記吸水性ポリマーを介さずに、前記接着剤によって直接接合されている部位と、該吸水性ポリマーを介して該接着剤によって接合された部位とを有する、前記<46>~<48>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<50>
前記接着剤としてゴム系接着剤を用いる、前記<46>~<49>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<51>
前記ゴム系接着剤がスチレン系接着剤である、前記<50>に記載の吸収性物品。
<52>
前記接着剤は、ホットメルト接着剤である、前記<46>~<51>のいずれか一に記載の吸収性物品。
1 パンツ型使い捨ておむつ(吸収性物品)
2 吸収性本体
3 表面シート
4 裏面シート
5 吸収体
6 吸収性コア
60 吸収性シート
61 補助層
8 内側防漏カフ
9 外側防漏カフ
10 外装体
A1 第1伸縮域
A2 第2伸縮域
A3 第3伸縮域
X 長手方向
Y 幅方向
F 腹側領域
M 股下領域
R 背側領域

Claims (14)

  1. 着用者の前後方向に対応する長手方向とこれに直交する幅方向とを有し、吸収性コアの長手方向に沿う側縁に位置し且つ長手方向に伸縮可能な第1伸縮域と、長手方向に沿って延び且つ長手方向に伸縮可能な第2伸縮域を備えた内側防漏カフと、長手方向に沿って延び且つ長手方向に伸縮可能な第3伸縮域を備えた外側防漏カフとがそれぞれ別個に設けられてなる吸収性物品であって、
    各伸縮域はいずれも、対向する一対の不織布の間に、長手方向に沿って延びる弾性部材が伸長状態で配置されて構成されており、
    各伸縮域は前記吸収性物品の展開且つ最大伸長状態における平面視で互いに平行になるように形成されている、吸収性物品。
  2. 前記吸収性物品の弛緩状態において、第3伸縮域の少なくとも一部が第2伸縮域よりも平面視で幅方向外方に位置する、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収性物品の着用時に腹側に配される腹側領域と、着用者の背側に配される背側領域と、該腹側領域及び該背側領域の間に位置する股下領域とを有し、
    前記吸収性物品の弛緩状態において、前記股下領域に位置する第3伸縮域が第2伸縮域よりも平面視で幅方向外方に位置する、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性物品の弛緩状態において、内側防漏カフと外側防漏カフとが起立して、これらの防漏カフの間に、これらの防漏カフによって画成される空間が形成されるようになされている、請求項1~3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収性コアの非肌対向面側に配された外装体を更に有し、
    前記外装体は、前記腹側領域に配された腹側外装体と、前記背側領域に配された背側外装体とを備え、
    前記吸収性コアを備えた吸収性本体が、前記腹側外装体と前記背側外装体との間に架け渡されるように配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収性コアは、同一の又は異なる2枚の繊維シートと該繊維シート間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備えた吸収性シートと、
    前記吸収性シートの肌対向面に隣接して配された補助層を備える積層構造を有し、
    前記補助層は、少なくとも吸水性天然繊維及び吸水性ポリマーを含む混合積繊体である、請求項1~5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性シートの側部域が、前記補助層の側縁よりも平面視で幅方向外方に延出している、請求項6に記載の吸収性物品。
  8. 前記内側防漏カフは、該内側防漏カフの起立端となる基端部と、自由端部である第2伸縮域と、前記基端部と前記自由端部との間に位置し且つ長手方向に延びる折り曲げ部とを有し、
    前記吸収性物品の弛緩状態且つ平面視において、前記折り曲げ部において第2伸縮域が幅方向の外方に張り出すようになされている、請求項1~7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  9. 前記吸収性コアは、同一の又は異なる2枚の繊維シートと該繊維シート間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備えた吸収性シートと、
    前記吸収性シートの肌対向面に隣接して配された補助層を備える積層構造を有し、
    前記補助層は、少なくとも吸水性天然繊維及び吸水性ポリマーを含む混合積繊体であり、
    前記吸収性シートの側部域が、前記補助層の側縁よりも平面視で幅方向外方に延出しており、
    前記吸収性物品の弛緩状態において、第2伸縮域が平面視における前記吸収性シートの前記側部域上に位置している、請求項8に記載の吸収性物品。
  10. 前記内側防漏カフは、対向する前記一対の不織布の間に配された液不透過性のフィルムを更に備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  11. 前記吸収性コアは、展開且つ最大伸長状態での平面視において第1伸縮域よりも幅方向の内方の位置に、長手方向に沿って延びる屈曲誘導部を有し、
    前記吸収性物品の弛緩状態においては、前記吸収性コアは、第1伸縮域と前記屈曲誘導部との間が起立するようになされている、請求項1~3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  12. 前記吸収性物品の弛緩状態において、第1伸縮域よりも第2伸縮域の方が鉛直方向に高く起立するようになされている、請求項1~11のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  13. 前記吸収性物品の弛緩状態において、第3伸縮域よりも第2伸縮域の方が鉛直方向に高く起立するようになされている、請求項1~12のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  14. 前記吸収性物品の展開且つ最大伸長状態での平面視において、第2伸縮域を構成する前記弾性部材と、第3伸縮域を構成する前記弾性部材とが非交差状態である、請求項1~13のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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