JP2023000654A - 車両用のドアロック装置 - Google Patents

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勉 小林
Tsutomu Kobayashi
敦司 葛山
Atsushi Katsurayama
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Abstract

【課題】キャンセリング動作において確実にロック状態からアンロック状態に切り替わる車両用のドアロック装置を提供する。【解決手段】車両用のドアロック装置10は、アンロック位置においてドアロック装置10をアンロック状態に保持し、ロック位置においてドアロック装置10をロック状態に保持するオープンリンク42およびアクティブレバー41を有しており、オープンリンク42は、アンロック位置に向かって移動するときにアクティブレバー41をアンロック位置に向かって押す第三係合部424を有し、アクティブレバー41は、オープンリンク42の第三係合部424に押される係合部412と、係合部412が当接することでオープンリンク42の傾きを防止または抑制する移動規制部413とを有している。【選択図】図4

Description

本発明は、車両用のドアロック装置に関する。
特許文献1に記載のドアロック装置は、ロック位置とアンロック位置とに移動可能なオープンリンクおよびアクティブレバーとを有している。そして、特許文献1に記載のドアロック装置は、オープンリンクおよびアクティブレバーがアンロック位置に位置することによりドアハンドルの操作によって車両ドアを開放可能なアンロック状態と、オープンリンクとアクティブレバーとがロック位置に位置することによりドアハンドルの操作によっては車両ドアを開放できないロック状態とに切替え可能に構成されている。
さらに、特許文献1に記載のドアロック装置は、ロック状態であるときに車両ドアが閉じられると、ロック状態からアンロック状態に切り替わるように構成されている。以下、このような動作を「キャンセリング動作」と記す。このキャンセリング動作により、キーの閉じ込めなどを防止または抑制できる。
特開2014-29095号公報
(発明が解決しようとする課題)
このようなドアロック装置は、車両ドアが閉じられるとポールがオープンリンクを押すことによってオープンリンクをロック位置からアンロック位置に移動させるように構成されているとともに、オープンリンクがロック位置からアンロック位置に移動する際にオープンリンクがアクティブレバーを押すことによって、アクティブレバーをロック位置からアンロック位置へ移動させるように構成されている。
このような構成では、オープンリンクにガタツキが生じると、キャンセリング動作においてポールがオープンリンクを押す際に、オープンリンクがアクティブレバーを押す方向とは異なる方向に移動するおそれがある。そして、オープンリンクがこのような方向に移動すると、オープンリンクによってアクティブレバーが押される量が少なくなり、アクティブレバーがロック位置からアンロック位置に移動しなくなるおそれがある。その結果、ドアロック装置はロック状態からアンロック状態に切り替わらないおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的の一つは、ドアロック装置のキャンセリング動作の際に、オープンリンクがアクティブレバーを押す方向とは異なる方向へ移動することを防止または抑制することにより、キャンセリング動作の確実性を高めることである。
(課題を解決するための手段)
前記課題を解決するため、本発明に係る車両用ドアロック装置は、
車両ドアを閉止状態に保持可能なラッチ位置と前記車両ドアの閉止状態を解除可能なアンラッチ位置とに移動可能に構成されているラッチと、
前記ラッチを前記ラッチ位置に保持可能な第一位置と前記ラッチの前記ラッチ位置から前記アンラッチ位置への移動を許容する第二位置とに移動可能に構成されている第一部材と、
アンロック位置とロック位置とに移動可能であるとともに初期位置と作動位置とに移動可能であり、前記アンロック位置に位置するときに前記初期位置から前記作動位置に移動することにより前記第一部材を前記第一位置から前記第二位置に移動させ、前記ロック位置に位置するときに前記初期位置から前記作動位置に移動すると前記第一部材を前記第一位置から前記第二位置に移動させないように構成されている第二部材と、
前記第二部材を前記アンロック位置に保持する第一位置と、前記第二部材を前記ロック位置に保持する第二位置とに回転移動可能に構成されている第三部材と、
を有し、
前記第二部材は、前記第三部材が前記第二位置に位置しているときに前記ロック位置から前記アンロック位置に向かって移動した場合に前記第三部材が前記第二位置から前記第一位置に向かって回転するように前記第三部材を押圧する押圧部を有し、
前記第三部材は、
前記回転移動の中心線方向視において前記中心線を中心とする円の半径方向に突出しており、前記押圧部が前記第三部材を押圧する際に前記押圧部が係合する被押圧部と、
前記第二部材の前記押圧部に対向しており、前記第二部材の前記押圧部に当接することによって前記押圧部が前記中心線に接近するように前記第二部材が移動することを規制する移動規制部と、
を有している。
第二部材のガタツキによって第二部材が第三部材を第二位置から第一位置に向かって押す方向とは異なる方向に移動した場合、前記異なる方向に移動しない場合と比較して、第二部材が第三部材を押す量が少なくなる。その結果、第三部材が第二位置から第一位置に移動しないおそれがある。本発明によれば、第二部材のガタツキによって第二部材が第三部材を第二位置から第一位置に向かって押す方向とは異なる方向に移動した場合、具体的には、第二部材の押圧部が第三部材の回転中心線に近づく方向に接近した場合、第二部材の押圧部が移動規制部に当接する。このため、第二部材の押圧部は、それ以上は第三部材の回転中心線に接近する方向に移動できない。すなわち、第三部材を第二位置から第一位置に向かって押す方向とは異なる方向の移動が防止または抑制される。したがって、第二部材による第三部材を押す量が少なくなることを防止または抑制できるから、第三部材が第二位置から第一位置に移動しないことを防止または抑制できる。したがって、キャンセリング動作の確実性を高めることができる。
前記移動規制部は、前記被押圧部に係合した前記押圧部に対して前記中心線を中心とする円の半径方向内方に対面するように隣接し、前記中心線方向視において前記中心線を中心とする円弧形状を有するである、
という構成が適用できる。
このような構成であると、第三部材が回転した場合であっても、第二部材の押圧部と第三部材の移動規制部との距離(第二部材の押圧部と第三部材の移動規制部との間の隙間)が変化しないようにできる(または変化を小さくできる)。このため、第三部材が回転した場合に、第二部材の押圧部が第三部材の回転中心線に近づく方向に移動することを防止または抑制できる。
前記被押圧部と前記円弧形状を有する面との前記回転移動の中心線方向視の寸法は同じであるとともに、前記被押圧部と前記円弧形状を有する面との前記回転移動の中心線方向視の位置は同じである、
という構成が適用できる。
このような構成によれば、第二部材の押圧部と第三部材の被押圧部とが相対的に移動した場合、第二部材の押圧部が第三部材の円弧形状を有する面に当接することで、第二部材の押圧部が第三部材の被押圧部から離れることを防止できる。したがって、キャンセリング動作の確実性をさらに高めることができる。
図1は、車両ドアの構成例を示す模式図である。 図2は、図1のII-II矢視断面図である。 図3は、ドアロック装置に含まれる各部材の構成を示す図である。 図4は、アクティブレバーとオープンリンクとオープンレバーとリフトレバーとの関係を示す図である。 図5は、アクティブレバーとオープンリンクとオープンレバーとリフトレバーとの関係を示す図である。 図6は、アクティブレバーとオープンリンクとオープンレバーとリフトレバーとの関係を示す図である。 図7は、ドアロック装置の構成を示す斜視図である。 図8は、ドアロック装置の構成を示す斜視図である。 図9は、ドアロック装置の構成を示す斜視図である。 図10Aは、アクティブレバーの構成を示す図である。 図10Bは、アクティブレバーの構成を示す図である。 図10Cは、図10Bの部分拡大図である。 図11は、従来例に係るアクティブレバーの構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。以下の説明において、ドアロック装置10の前、後、上、下、車幅方向(左右方向)の車内側、および車幅方向の車外側の各方向は、閉止状態にある車両ドア20の各方向を基準とする。また、車幅方向の車内側と車外側を、それぞれ「車内側」と「車外側」と略して記す。各図において、ドアロック装置10の前側を矢印Frで示し、後側を矢印Rrで示し、上側を矢印Upで示し、下側を矢印Dwで示し、車内側を矢印Inで示し、車外側を矢印Outで示す。
(車両ドア)
図1は、本発明の実施形態に係るドアロック装置10が適用された車両ドア20の側面図であり、車外側から見た図である。図2は、本発明の実施形態に係るドアロック装置10が適用された車両ドア20の後端部近傍の断面図であり、図1のII-II矢視断面図である。
車両ドア20の前端部は、車体101に対して回転可能に連結されている。そして、車両ドア20は、上下方向に略平行な軸線を中心として車体101に対して回転移動することで閉止と開放ができるように構成されている。車両ドア20は、その下半部を構成するドア本体部21と、その上半部に設けられているドアサッシュ22とを有している。ドア本体部21は、インナーパネル23、アウターパネル24、およびトリム25を有している。アウターパネル24は、車両ドア20の外側面を構成する。インナーパネル23は、アウターパネル24の車内側に位置しており、アウターパネル24と互いに固定されている。トリム25は、インナーパネル23の車内側に固定されており、ドア本体部21の内側面を構成する。
アウターパネル24の後端部近傍には、アウトサイドドアハンドル装置26が取り付けられている。アウトサイドドアハンドル装置26は、アウトサイドドアハンドル261とキーシリンダ262とを有している。アウトサイドドアハンドル261は、車両100の使用者により手動操作可能な操作部材であり、その前端部を中心として車両ドア20に対して回転することにより初期位置と動作位置とに移動可能である。アウトサイドドアハンドル261は、図略の付勢部材により初期位置に向かって弾性付勢されており、使用者により操作されていない状態(外力が掛かっていない状態)では、付勢部材の付勢力によって初期位置に保持される。キーシリンダ262は、プラグ(内筒と称されることもある)を有している。プラグは、中立位置に位置している状態でキーを挿抜可能に構成されているとともに、キーが挿入された状態で中立位置からロック位置とアンロック位置とに回転可能に構成されている。
インナーパネル23には、インサイドドアハンドル装置27およびロックノブ28が取り付けられている。インサイドドアハンドル装置27は、車両ドア20に対して回転移動可能なインサイドドアハンドル271を有する。インサイドドアハンドル271は、使用者により手動操作可能な操作部材であり、車両ドア20に対して回転することにより初期位置と動作位置とに回転移動可能である。インサイドドアハンドル271は、図略の付勢部材によって初期位置に向けて弾性付勢されており、使用者により操作されていない状態では(外力が掛かっていない状態では)初期位置に保持されている。
ロックノブ28は、使用者により手動操作可能な操作部材である。ロックノブ28は、トリム25の上端近傍に位置しており、車両ドア20に対して上下方向に移動することによりロック位置とアンロック位置とに移動可能に構成されている。なお、ロックノブ28が取り付けられる位置は限定されるものではなく、例えばインサイドドアハンドル装置27に取り付けられていてもよい。
(ドアロック装置)
ドアロック装置10は、図2に示すように、車両ドア20の内部空間(すなわち、インナーパネル23とアウターパネル24とに囲まれる空間)に配置されている。そして、ドアロック装置10は、インナーパネル23(すなわち車両ドア20)に固定されている。なお、ドアロック装置10の一部は、車両ドア20の後端部において外部に露出している。
ドアロック装置10は、ラッチ機構30と、オープンレバー34と、ロック機構40とを有している。図3はドアロック装置10に含まれる各部材の構成および各部材どうしの関係を示す図であり、前側から見た図である。図4~図6は、ドアロック装置10に含まれるオープンレバー34と、アクティブレバー41と、オープンリンク42と、リフトレバー33の構成を示す図である。なお、図4は、車内側から見た図であり、図5は後側から見た図であり、図6は、上側から見た図である。
(ラッチ機構)
ラッチ機構30は、車両ドア20を車体101に対して閉止している状態(以下、「閉止状態」と記す)に保持可能なラッチ状態と、車両ドア20の車体101に対する閉止状態を解除可能なアンラッチ状態とに切替可能に構成されている。ラッチ状態には、フルラッチ状態とハーフラッチ状態が含まれる。図3はラッチ機構30がフルラッチ状態である状態を示す。ラッチ機構30は、ラッチ31と、ポール32と、リフトレバー33と、図略のラッチ復帰バネと、図略のポール復帰バネとを有している。
ラッチ31は、ドアロック装置10のベースプレート(なお、ベースプレートは、ドアロック装置10の筐体であるハウジングなどに取り付けられている金属板である)などに対して、前後方向に略平行な直線を中心として回転可能に支持されている。ラッチ31は、フルラッチ爪311と、ハーフラッチ爪312と、ストライカ保持溝313とを有している。フルラッチ爪311とハーフラッチ爪312は、ラッチ31の回転中心から半径方向外側に向かって延伸する板状の構成を有している。ストライカ保持溝313は、車体101に設けられているストライカ102を挿抜可能な溝であり、フルラッチ爪311とハーフラッチ爪312との間に設けられている。
ラッチ31は、回転することによってアンラッチ位置とハーフラッチ位置とフルラッチ位置とに移動可能である。そして、ラッチ31は、図略のラッチ復帰バネによってアンラッチ位置に向けて常時弾性付勢されている。ラッチ31のアンラッチ位置は、ラッチ31とストライカ102とが係合および分離自在な位置である。なお、図3は、ラッチ31がアンラッチ位置に位置する状態を示す。ラッチ31がアンラッチ位置に位置している場合、車両ドア20は開放可能である。ラッチ31のフルラッチ位置およびハーフラッチ位置は、車両ドア20が閉止状態にある場合にストライカ102を保持する位置(換言すると、ラッチ31とストライカ102との係合を解除できない位置)である。フルラッチ位置は、図3中においては、アンラッチ位置から時計回りの方向に所定の角度回転した位置である。ハーフラッチ位置は、アンラッチ位置とフルラッチ位置との間の位置である。
ポール32およびリフトレバー33は、本発明の第一部材の例である。ポール32は、ドアロック装置10のベースプレートなどに、前後方向に略平行な軸線を中心として回転可能に支持されている。ポール32は、ラッチ爪係合部321を有している。ラッチ爪係合部321は、フルラッチ位置に位置するラッチ31のフルラッチ爪311およびハーフラッチ位置に位置するラッチ31のハーフラッチ爪312に係合可能な部分である。
ポール32は、回転することによって第一位置と第二位置とに移動可能に構成されている。そして、ポール32は、ポール復帰バネによって、第一位置に向かって常時弾性付勢されている。ポール32の第一位置は、ラッチ爪係合部321がラッチ31のフルラッチ爪311およびハーフラッチ爪312の回転軌跡の内側に位置する位置である。ポール32の第二位置は、ラッチ爪係合部321がフルラッチ爪311およびハーフラッチ爪312の移動軌跡の外側に位置する位置である。
リフトレバー33は、ポール32と結合されており、ポール32と一体となって回転するように構成されている。従って、ポール32が第一位置に回転するとリフトレバー33も第一位置に回転し、ポール32が第二位置に回転するとリフトレバー33も第二位置に回転する。リフトレバー33は、第一係合部331と第二係合部332とを有している。リフトレバー33の第一係合部331は、後述するオープンリンク42の第一係合部422と係合可能に構成されている。リフトレバー33の第二係合部332は、後述するオープンリンク42の第二係合部423と係合可能に構成されている。リフトレバー33の第一係合部331と第二係合部332とは、例えば前側に突出する突起状の構成を有している。そして、リフトレバー33の第二係合部332は回転中心よりも車外側(すなわち、車幅方向についてポール32のラッチ爪係合部321と同じ側)に設けられており、リフトレバー33の第一係合部331は回転中心よりも車内側に設けられている。
車両ドア20が閉止状態にあり、ラッチ31がフルラッチ位置に位置するときにポール32およびリフトレバー33が第一位置に位置すると、ポール32のラッチ爪係合部321がラッチ31のフルラッチ爪311に係合する。これにより、ポール32はラッチ31をフルラッチ位置に保持する(換言すると、ポール32はラッチ31がフルラッチ位置からアンラッチ位置に向かって移動することを阻止する)。このため、車両ドア20は閉止状態に保持される。ラッチ機構30のこの状態がフルラッチ状態である。車両ドア20が閉止状態にあり、ラッチ31がハーフラッチ位置に位置するときにポール32およびリフトレバー33が第一位置に位置すると、ポール32のラッチ爪係合部321がラッチ31のハーフラッチ爪312に係合する。これにより、ポール32はラッチ31をハーフラッチ位置に保持する。このため、車両ドア20は閉止状態に保持される。ラッチ機構30のこの状態がハーフラッチ状態である。なお、フルラッチ状態とハーフラッチ状態とは、まとめてラッチ状態と称される。
車両ドア20が閉止状態であり、かつラッチ機構30がラッチ状態である場合に、ポール32およびリフトレバー33がポール復帰バネの付勢力に抗して第一位置から第二位置に移動すると、ポール32のラッチ爪係合部321はフルラッチ爪311およびハーフラッチ爪312の移動軌跡の外側に位置する。そして、ラッチ31はラッチ復帰バネの付勢力によってアンラッチ位置に移動し、ストライカ102はラッチ31に保持されない状態になる。このため、車両ドア20の閉止状態は解除可能になる。ラッチ機構30のこの状態が、アンラッチ状態である。このように、ラッチ機構30は、車両ドア20が閉止状態にある場合にポール32およびリフトレバー33が第一位置から第二位置に移動することによって、ラッチ状態からアンラッチ状態に切り替わるように構成されている。
ドアロック装置10は、前記したラッチ機構30に加え、オープンレバー34と、ロック機構40とを有している。
オープンレバー34は、ドアロック装置10の筐体であるハウジングなどに、前後方向に平行な軸線を中心に回転可能に支持されている。また、オープンレバー34はオープンリンク支持部341を有している。そして、オープンレバー34は、このオープンリンク支持部341により後述するオープンリンク42を回転可能に支持している。
オープンレバー34は、インサイドドアハンドル271およびアウトサイドドアハンドル261と連係しており、インサイドドアハンドル271およびアウトサイドドアハンドル261の操作(すなわち、インサイドドアハンドル271およびアウトサイドドアハンドル261の初期位置から作動位置への移動)に連動して初期位置から作動位置に移動するように構成されている。図3においては、オープンレバー34が初期位置に位置する状態を示す。オープンレバー34の作動位置は、図3中においては、初期位置から反時計回り方向に回転した位置であり、より具体的には、初期位置に位置している場合よりもオープンリンク支持部341が上昇している位置である。なお、オープンレバー34は、オープンレバー復帰バネによって、初期位置に向けて常時弾性付勢されている。このため、オープンレバー34は、インサイドドアハンドル271およびアウトサイドドアハンドル261が操作されていない状態では、オープンレバー復帰バネの付勢力によって初期位置に保持される。
ロック機構40は、アンロック状態とロック状態とに選択的に切り替え可能に構成されている。アンロック状態は、インサイドドアハンドル271およびアウトサイドドアハンドル261の操作によってラッチ機構30をラッチ状態からアンラッチ状態に切替えることができる状態である。ロック状態は、インサイドドアハンドル271およびアウトサイドドアハンドル261が操作されてもラッチ機構30をラッチ状態に保持する状態(ラッチ機構30をラッチ状態からアンラッチ状態に切替えることができない状態)である。
ロック機構40は、本発明の第三部材の例であるアクティブレバー41と、本発明の第二部材の例であるオープンリンク42と、図略のオープンリンク付勢バネとを有している。アクティブレバー41は、ドアロック装置10のハウジングなどに対して、車幅方向に略平行な直線を中心に回転可能に支持されている。具体的には、アクティブレバー41には、図4に示すように、車幅方向に貫通する軸孔411が設けられており、この軸孔411にドアロック装置10のハウジングなどに設けられている支持軸が挿通されている。このため、アクティブレバー41は、この軸孔411(支持軸)の中心線(図5、図6のC1)を中心として回転可能である。
そして、アクティブレバー41は、回転することによって本発明の第二位置の例であるロック位置と第一位置の例であるアンロック位置とに選択的に移動可能に構成されている。さらに、アクティブレバー41は、ロックノブ28およびキーシリンダ262と連係している。そして、車両100の使用者はロックノブ28およびキーシリンダ262の操作によって、アクティブレバー41をロック位置とアンロック位置とに選択的に移動させることができる。なお、図4~図6は、アクティブレバー41がロック位置に位置する状態を示す。アクティブレバー41のアンロック位置は、アクティブレバー41がロック位置に位置している場合よりも、後述する係合部412が下降している位置である。図4において、アクティブレバー41のアンロック位置は、ロック位置から時計回り方向に所定の角度回転した位置である。
なお、アクティブレバー41は、図略の節度スプリングによって、ターンオーバー点よりもアンロック位置の側に位置する場合にはアンロック位置に向かって弾性付勢され、ターンオーバー点よりもロック位置の側に位置する場合にはロック位置に向かって弾性付勢される。なお、ターンオーバー点は、アンロック位置とロック位置との中間に位置する点であり、節度スプリングの付勢力の向きが変化する点である。このため、アクティブレバー41は、節度スプリングの付勢力以外の外力がかかっていない状態では、節度スプリングの付勢力によってアンロック位置とロック位置とのいずれか一方に位置する状態に保持されている。
アクティブレバー41は、後述するオープンリンク42の第三係合部424と係合可能な係合部412を有している。アクティブレバー41の係合部412は、後述するキャンセリング動作の際に、オープンリンク42の第三係合部424に押圧される被押圧部の例である。図4に示すように、アクティブレバー41の係合部412は、アクティブレバー41の軸孔411の中心線C1(すなわち、アクティブレバー41の回転中心線)から、軸孔411の中心線C1を中心とする円の半径方向に突出するアーム状の構成を有している。そして、第三係合部424の上面(すなわち、軸孔411の中心を中心とする円の周方向の一方の面)に、オープンリンク42の第三係合部424が係合(換言すると当接)可能である。さらに、アクティブレバー41には、オープンリンク42の移動を規制する移動規制部413が設けられている。この移動規制部413については後述する。
オープンリンク42は、オープンレバー34に対して、前後方向に略平行な直線を中心として回転可能に支持されている。このため、オープンリンク42は、オープンレバー34に対して移動可能(回転可能)であるとともに、オープンレバー34と一体的に移動可能である。
オープンリンク42は、被支持部421と、第一係合部422と、第二係合部423と、第三係合部424とを有している。被支持部421は、オープンレバー34に回転可能に支持される部分である。本実施形態では、オープンレバー34のオープンリンク支持部341は前後方向に貫通する開口部(貫通孔)であり、オープンリンク42の被支持部421は前側に向かって突出する板状の部分である。そして、オープンリンク42の被支持部421がオープンレバー34のオープンリンク支持部341に入り込んでいる。このため、オープンリンク42は、オープンリンク支持部341の中心線(前後方向に略平行な直線)を中心として回転可能である。なお、オープンリンク42の被支持部421は、オープンリンク42の下端部に設けられている。このため、オープンリンク42がオープンレバー34のオープンリンク支持部341を中心に回転すると、オープンリンク42の上端部側は略左右方向に移動する。
そして、オープンリンク42は、オープンレバー34に対して回転することによってロック位置とアンロック位置とに選択的に移動可能である。また、オープンリンク42は、アンロック位置に位置する状態とロック位置に位置する状態とのそれぞれにおいて、オープンレバー34と一体的に初期位置と作動位置とに移動できる。図3は、オープンリンク42がロック位置かつ初期位置に位置する状態を示す。オープンリンク42のアンロック位置は、図3に示すロック位置に位置する場合よりも、オープンリンク42の第一係合部422および第二係合部423が車内側に移動している位置である。また、オープンリンク42の作動位置は、初期位置よりも上側の位置である。なお、オープンリンク42とオープンレバー34との間には図略のオープンリンク付勢バネが設けられており、オープンリンク42はこのオープンリンク付勢バネによって、アンロック位置に向かって常時弾性付勢されている。
オープンリンク42の第一係合部422は、リフトレバー33の第一係合部331に係合可能な部分である。オープンリンク42の第一係合部422は、被支持部421よりも上側であってオープンリンク42の上端部近傍に設けられており、前側に向かって突出する棒状または板状の構成を有している。オープンリンク42の第二係合部423は、リフトレバー33の第二係合部332と係合可能な部分である。オープンリンク42の第二係合部423は、オープンリンク42の被支持部421よりも上側であって、前後方向視(オープンリンク42の回転中心に平行な方向視)における車外側の側面に設けられている。
オープンリンク42がアンロック位置かつ初期位置に位置する場合、オープンリンク42の第一係合部422はリフトレバー33の第一係合部331の直下に位置する。一方、オープンリンク42がロック位置かつ初期位置に位置する場合、オープンリンク42の第一係合部422は、リフトレバー33の第一係合部331から車幅方向に関して車外側にずれた位置に位置する。
オープンリンク42の第二係合部423は、オープンリンク42がロック位置に位置する状態でリフトレバー33が第一位置から第二位置に移動した場合、リフトレバー33の第二係合部332によって車内側に向かって押されるように構成される。そして、オープンリンク42の第二係合部423が車内側に向かって押されることによって、オープンリンク42はロック位置からアンロック位置に移動する。
オープンリンク42の第三係合部424は、後述するキャンセリング動作の際に、アクティブレバー41の係合部412を押圧する押圧部の例である。オープンリンク42の第三係合部424は、被支持部421よりも上側に設けられており、車内側および前側に向かって突出する板状の構成を有している。そして、オープンリンク42の第三係合部424は、アクティブレバー41の係合部412の上側に位置している。オープンリンク42の第三係合部424は、オープンリンク42がロック位置からアンロック位置に移動すると下降し、オープンリンク42がアンロック位置からロック位置に移動すると上昇する。
オープンリンク42は、オープンリンク付勢バネによってアンロック位置に向かって(すなわち、第三係合部424が下降する向きに)常時弾性付勢されているため、オープンリンク42の第三係合部424はアクティブレバー41の係合部412の上面に当接している状態に保持される。このため、アクティブレバー41がアンロック位置に位置すると、オープンリンク42はオープンリンク付勢バネによってアンロック位置に保持される。一方、アクティブレバー41がアンロック位置からロック位置に移動すると、アクティブレバー41の係合部412がオープンリンク42の第三係合部424を押し上げる。このため、オープンリンク42は、オープンリンク付勢バネの付勢力に抗して、アンロック位置からロック位置に移動する。このように、アクティブレバー41がアンロック位置に位置するとオープンリンク42もアンロック位置に位置し、アクティブレバー41がロック位置に位置するとオープンリンク42もロック位置に位置する。
ここで、ロック機構40がアンロック状態である場合とロック状態である場合のドアロック装置10の動作について説明する。まず、ラッチ機構30がラッチ状態であり、かつ、ロック機構40がアンロック状態である場合を想定する。この場合、インサイドドアハンドル271またはアウトサイドドアハンドル261が操作されてオープンレバー34が初期位置から作動位置に移動すると、オープンリンク42は、アンロック位置に位置する状態で、初期位置から作動位置に移動する。前記のとおり、オープンリンク42がアンロック位置に位置していると、オープンリンク42の第一係合部422はリフトレバー33の第一係合部331の下側に位置している。このため、リフトレバー33の第一係合部331がオープンリンク42の第一係合部422により押し上げられることにより、ポール32およびリフトレバー33は第一位置から第二位置に移動する。そして、ラッチ31はラッチ位置からアンラッチ位置に移動し、ラッチ機構30はラッチ状態からアンラッチ状態に切り替わる。このように、オープンリンク42がアンロック位置に位置している状態では、インサイドドアハンドル271およびアウトサイドドアハンドル261の操作によってラッチ機構30をラッチ状態からアンラッチ状態に切り替えることができる。オープンリンク42がアンロック位置に位置している状態が、ロック機構40のアンロック状態である。
次に、ラッチ機構30がラッチ状態であり、かつ、オープンリンク42がロック位置に位置する状態を想定する。このような状態である場合、オープンレバー34が初期位置から作動位置に移動すると、オープンリンク42は、ロック位置に位置する状態で、初期位置から作動位置に移動する。オープンリンク42がロック位置に位置していると、オープンリンク42の第一係合部422とリフトレバー33の第一係合部331とが車幅方向に互いにずれている。このため、オープンリンク42が初期位置から作動位置に移動しても、オープンリンク42の第一係合部422はリフトレバー33の第一係合部331に係合しないから、ポール32およびリフトレバー33は第一位置に保持され、第二位置に移動しない。このため、ラッチ機構30はラッチ状態に保持される。このように、オープンリンク42がロック位置に位置している状態では、インサイドドアハンドル271およびアウトサイドドアハンドル261の操作によってはラッチ機構30をラッチ状態からアンラッチ状態に切り替えることができない。オープンリンク42がロック位置に位置している状態が、ロック機構40のロック状態である。そして、ロック機構40は、アクティブレバー41をアンロック位置とロック位置の何れかに移動させることにより、アンロック状態とロック状態の何れかに切り替わるように構成されている。
次に、ドアロック装置10のキャンセリング動作について説明する。キャンセリング動作は、開放状態の車両ドア20のドアロック装置10がロック状態であるときに車両ドア20が閉じられた場合に、ドアロック装置10のロック機構40がロック状態からアンロック状態に切り替わる動作である。
図3に示すように、車両ドア20が開放状態である場合、ラッチ31はアンラッチ位置に位置している。この状態では、ポール32およびリフトレバー33は第一位置またはその近傍に位置しており、リフトレバー33の第二係合部332とオープンリンク42の第二係合部423とは離間している。また、この状態では、ポール32のラッチ爪係合部321がハーフラッチ爪312の外周面に当接している。この状態で、車両ドア20が閉位置に向かって移動すると(換言すると、車両ドア20の後端部が車体101に接近すると)、ストライカ102がラッチ31のハーフラッチ爪312に当接する。
そして、図3に示す状態から車両ドア20がさらに閉位置に向かって移動すると、図7に示すように、ストライカ102がラッチ31のハーフラッチ爪312を車外側に向かって押すため、ラッチ31はアンラッチ位置からラッチ位置に向かって移動する。そして、ラッチ31の移動に伴って、ラッチ31のハーフラッチ爪312がポール32を第一位置またはその近傍の位置から第二位置に向かって押す。このため、リフトレバー33もポール32と一体に第二位置に向かって図3の位置から反時計回転方向に回転移動し、図7に示すように、リフトレバー33の第二係合部332がオープンリンク42の第二係合部423に当接してオープンリンク42の第二係合部423を押す。このため、オープンリンク42はロック位置からアンロック位置に向かって移動する。そして、オープンリンク42がアンロック位置に向かって移動すると、オープンリンク42の第三係合部424がアクティブレバー41の係合部412を押し下げる。このため、アクティブレバー41は、節度スプリングの付勢力に抗してロック位置からアンロック位置に向かって移動する。
図7に示す状態から車両ドア20がさらに閉位置に向かって移動すると、ラッチ31はさらにフルラッチ位置に向かって移動し、ラッチ31の移動に伴ってポール32およびリフトレバー33は第二位置に向かって移動する。図8は、ラッチ31がハーフラッチ位置に到達する直前の状態を示す。図8に示すように、ラッチ31がハーフラッチ位置に到達する直前に、ポール32およびリフトレバー33は第二位置に到達する。ポール32およびリフトレバー33が第二位置に移動すると、オープンリンク42に押されたアクティブレバー41は、ターンオーバー点よりもアンロック位置に近い側に移動し、節度スプリングの付勢力によってアンロック位置に移動する。これにより、ロック機構40はロック状態からアンロック状態に切り替わる。
図8に示す状態から車両ドア20がさらに閉位置に向かって移動してラッチ31がハーフラッチ位置に到達すると、ラッチ31のハーフラッチ爪312がポール32のラッチ爪係合部321よりも車外側に移動し、ポール32およびリフトレバー33は、ポール復帰バネの付勢力によって第二位置から第一位置に移動する。そして、ポール32のラッチ爪係合部321がラッチ31のハーフラッチ爪312に係合する。このため、ラッチ31はハーフラッチ位置からアンラッチ位置に向かって移動できなくなる。この状態がラッチ機構30のハーフラッチ状態である。
ラッチ31がハーフラッチ状態に切り替わってからさらに車両ドア20が閉位置に向かって移動すると、ラッチ31はハーフラッチ位置からフルラッチ位置に向かって移動する。この際、ポール32はラッチ31のフルラッチ爪311に押されて第一位置から第二位置に移動する。図9は、ラッチ31がフルラッチ位置に到達した状態を示す。ラッチ31がフルラッチ位置に到達すると、図9に示すように、ポール32およびリフトレバー33は、ポール復帰バネの付勢力によって第二位置から第一位置に移動する。そして、ポール32のラッチ爪係合部321がラッチ31のフルラッチ爪311に係合する。これにより、ラッチ31がフルラッチ位置からアンラッチ位置に向かって移動できなくなる。この状態が、ラッチ機構30のフルラッチ状態である。
なお、図9に示すように、アクティブレバー41がアンロック位置に位置すると、オープンリンク42は、オープンリンク付勢バネによって、アンロック位置に保持される。したがって、ロック機構40はアンロック状態に保持される。以上が、ドアロック装置10のキャンセリング動作である。
ドアロック装置10のキャンセリング動作によってロック機構40をロック状態からアンロック状態に切替えるためには、アクティブレバー41をターンオーバー点よりもアンロック位置に近い位置に移動させなければならない。すなわち、オープンリンク42がアクティブレバー41を移動させる量(以下、この量を「ストローク量」と記す)が少ないと、アクティブレバー41がターンオーバー点を越えないおそれがある。そして、アクティブレバー41がターンオーバー点を越えないと、車両ドア20が閉位置に到達して(ラッチ31がフルラッチ位置に到達して)ポール32が第一位置に移動した際に、アクティブレバー41は節度スプリングの付勢力によってロック位置に戻る。その結果、オープンリンク42の第三係合部424がアクティブレバー41の係合部412に押されるため、オープンリンク42もロック位置に戻る。すなわち、ロック機構40はロック状態からアンロック状態に切り替わらない。
ここで、本実施形態においては、オープンリンク42の被支持部421がオープンレバー34のオープンリンク支持部341である開口部(貫通孔)に入り込んでいる。そして、オープンリンク42がオープンレバー34に対して回転できるように、オープンリンク42の被支持部421とオープンレバー34のオープンリンク支持部341(すなわち開口部の内周面)との間にはクリアランスが設けられている。このためオープンリンク42は、オープンレバー34に対してオープンリンク支持部341の貫通方向に平行な直線を中心として回転できるほか、オープンレバー34に対して上下方向に略平行な直線を中心としても回転できる。すなわち、オープンリンク42は、キャンセリング動作における「アクティブレバー41をロック位置からアンロック位置に移動させる方向とは異なる方向」(以下、この方向を「非正規方向」と記す)にも移動可能である。
キャンセリング動作において、オープンリンク42が非正規方向に移動すると、非正規方向に移動しない場合と比較して、ストローク量が少なくなることがある。そして、キャンセリング動作においてストローク量が少なくなると、アクティブレバー41がアンロック位置に移動せず、ロック機構40がアンロック状態に切り替わらないおそれがある。
例えば、図4および図6に示すように、オープンリンク42の第二係合部423と第三係合部424とがオープンリンク42の回転中心線の方向(本実施形態では略前後方向)に互いにずれている。このため、オープンリンク42の第二係合部423がリフトレバー33の第二係合部332に押されてオープンリンク42に荷重が掛かった場合、この荷重は、オープンリンク42を非正規方向に移動させる向きに作用する。特に、オープンリンク42の第三係合部424が第二係合部423よりもアクティブレバー41の軸孔411の中心線C1に近い側に位置していると、前記荷重によってオープンリンク42は、オープンリンク42の第三係合部424がアクティブレバー41の回転中心(中心線C1)に接近する方向に傾く(または回転する)。そして、オープンリンク42が前記のように傾くと、オープンリンク42の第三係合部424とアクティブレバー41の係合部412との位置関係(特に上下方向視における位置関係)が変化する。この結果、ストローク量が少なくなるおそれがある。
本実施形態では、アクティブレバー41に設けられている移動規制部413により、オープンリンク42の非正規方向の移動を防止または抑制する。図10A~図10Cに示すように、アクティブレバー41には、軸孔411と、係合部412と、移動規制部413とが設けられている。なお図10Aと図10Bは、アクティブレバー41の構成を示す斜視図である。また、図10Aは車内側から見た図であり、図10Bは車外側から見た図である。図10Cは、移動規制部413の拡大図である。軸孔411は車幅方向に略平行な方向に貫通する貫通孔である。係合部412は、軸孔411の中心線C1から略前方に突出する突起状(または棒状と言うこともできる)の構成を有している。そして、係合部412の上側にオープンリンク42の第三係合部424が位置し、係合部412の上面にオープンリンク42の第三係合部424が係合(当接)する。
移動規制部413は、第二部材の押圧部の例であるオープンリンク42の第三係合部424に対向しており、オープンリンク42の第三係合部424に当接することによって、第三係合部424がアクティブレバー41の軸孔411の中心線C1に接近するようにオープンリンク42が移動することを防止または抑制する。本実施形態では、移動規制部413は、軸孔411の中心線C1に平行な方向に所定の幅B2を有するとともに、軸孔411の中心線C1を中心とする円弧形状を有する面である。移動規制部413は、係合部412よりも上側(中心線C1を中心とする円の周方向のうちのオープンリンク42の第三係合部424が係合する側)に、係合部412に隣接して設けられている。そして、移動規制部413は、オープンリンク42およびアクティブレバー41がロック位置、アンロック位置とロック位置との間の位置のいずれに位置している場合であっても、オープンリンク42の第三係合部424の前側に位置しており、オープンリンク42の第三係合部424に対向している。換言すると、前後方向視において、移動規制部413とオープンリンク42の第三係合部424とが互いに重畳している。
アクティブレバー41がこのような移動規制部413を有していると、オープンリンク42が非正規方向に移動してオープンリンク42の第三係合部424がアクティブレバー41の軸孔411の中心線C1に接近した場合、オープンリンク42の第三係合部424の後端面がアクティブレバー41の移動規制部413に当接する。そして、オープンリンク42の第三係合部424は、それ以上はアクティブレバー41の軸孔411の中心線C1に接近する方向に移動できない。すなわち、オープンリンク42の非正規方向の移動が防止または抑制される。
ここで、移動規制部413の機能について、アクティブレバーが移動規制部413を有さない例と対比して説明する。図11は、移動規制部413を有さないアクティブレバー90(以下、「比較例に係るアクティブレバー90」と記す)とオープンリンク42とオープンレバー34との関係を示す図であり、図4に対応する図である。比較例に係るアクティブレバー90は、キャンセリング動作によりロック位置からアンロック位置に回転移動する際に、オープンリンク42の第三係合部424に隣接する外周面913がオープンリンク42の第三係合部424に近づく方向に相対移動する。よって、キャンセリング動作中にアクティブレバー90の外周面とオープンリンク42の第三係合部424が干渉しないように、外周面913とオープンリンク42の第三係合部424との距離をある程度確保しなければならない。このため、オープンリンク42が前記のように傾くことを防止できない。
これに対して本実施形態では、図10A~図10Cに示すように、アクティブレバー41には移動規制部413が設けられている。そして、この移動規制部413が、アクティブレバー41の軸孔411の中心線C1を中心とする円弧形状を有する面であると、キャンセリング動作中にアクティブレバー41が回転しても、オープンリンク42の第三係合部424とアクティブレバー41の移動規制部413との相対距離が変化しない(または、アクティブレバー41の外周面が平面である場合に比較して、この相対距離の変化が小さい)。このため、アクティブレバー41が回転した場合にオープンリンク42の第三係合部424と移動規制部413とが干渉することなく、オープンリンク42の第三係合部424と移動規制部413との間の隙間を小さくできる。そして、この隙間を小さくすることによって、オープンレバー34の前記のような傾きを防止または抑制できる。
さらに、移動規制部413は、所定の高さ方向寸法(または、軸孔411の中心線C1を中心とする円の周方向寸法ということもできる)を有している。そして、移動規制部413は、アクティブレバー41およびオープンリンク42がアンロック位置とロック位置との間のいずれに位置している場合であっても、オープンリンク42の第三係合部424の後ろ側に位置するように構成されている。このため、キャンセリング動作においてアクティブレバー41がロック位置からアンロック位置に向かって移動している間においても、オープンリンク42の第三係合部424が移動規制部413に当接している状態にできる。よって、オープンリンク42が前記のように傾くことを防止または抑制できる。或いは、オープンリンク42が前記のように傾いた場合であっても、その傾きの量が変化しないようにできる(傾きが大きくならないようにできる)。なお、このような作用を実現するため、移動規制部413の高さ方向寸法には、オープンリンク42の第三係合部424の高さ寸法以上の寸法が適用できる。ただし、移動規制部413の高さ方向寸法は具体的に限定されるものではない。
本実施形態においては、図10Cに示すように、移動規制部413の幅B2(軸孔411の中心線C1方向の寸法)と係合部412の幅B1は同じである。さらに、移動規制部413および係合部412は、軸孔411の中心線C1方向に関しては同じ位置に設けられている。すなわち、移動規制部413の端面415(中心線C1に平行な方向の端面をいう)と、係合部412の端面414の軸孔411の中心線C1に平行な方向の位置は互いに同じである。
このような構成であると、キャンセリング動作においてオープンリンク42およびアクティブレバー41がロック位置からアンロック位置に移動する場合、オープンリンク42の第三係合部424とアクティブレバー41の係合部412とが離れることなく、オープンリンク42によりアクティブレバー41を押し続けることができる。すなわち、オープンリンク42の前記のような傾きが大きくなると、オープンリンク42の第三係合部424とアクティブレバー41の係合部412との上下方向視における相対位置の変化が大きくなる。そして、移動規制部413の軸孔411の中心線C1方向の寸法が係合部412の軸孔411の中心線C1方向の寸法よりも小さいと、キャンセリング動作中にオープンリンク42の第三係合部424がアクティブレバー41の移動規制部413に当接せずに、オープンリンク42が非正規方向に傾く虞があり、また、第三係合部424が移動規制部413に当接せずに大きく非正規方向に傾けば、第三係合部424が係合部412から離れるおそれがある。しかしながら、本実施形態によれば、移動規制部413の幅と係合部412の幅は同じであるので、第三係合部424が係合部412に当接していれば、第三係合部424は移動規制部413に当接することができ、それによりオープンリンク42の非正規方向への移動が規制される。このため、オープンリンク42の第三係合部424がアクティブレバー41の係合部412から離れることが防止される。
なお、アクティブレバー41の移動規制部413の軸孔411の中心線C1方向の寸法が、係合部412の軸孔411の中心線C1方向の寸法よりも大きくてもよい。このような構成であれば、オープンリンク42の第三係合部424がアクティブレバー41の係合部412から分離することを防止する効果の確実性を高めることができる。なおこの場合には、移動規制部413の軸孔411の端面415が、係合部412の端面414から突出している構成であることが好ましい。このような構成であれば、オープンリンク42の第三係合部424がアクティブレバー41の係合部412から分離することを防止する効果の確実性を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において改変が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、前記実施形態では、アクティブレバー41の移動規制部413が軸孔411の中心線C1を中心とする円弧形状を有する面である構成を示したが、このような構成に限定されない。移動規制部413は、オープンリンク42の第三係合部424と当接することによって、オープンリンク42の第三係合部424が軸孔411の中心線C1に接近するようにオープンリンク42が移動すること(回転または傾くこと)を防止または抑制できればよい。したがって、移動規制部413は円弧形状を有する面に限定されない。例えば、軸孔411の中心線C1方向視において楕円形状の曲面であってもよい。また、移動規制部413は、複数の平面または曲面の組み合わせであってもよい。
また、アクティブレバー41の移動規制部413とオープンリンク42の第三係合部424との、オープンリンク42が非正規方向に移動していない場合の距離は小さいほど好ましい。ただし、この距離は特に限定されるものではない。この距離は、各部材の組付け公差などに応じて適宜設定される。また、オープンリンク42が非正規方向に移動していない状態で、アクティブレバー41の移動規制部413とオープンリンク42の第三係合部424とが当接していてもよい。
このほか、ラッチ機構30の構成は特に限定されるものではなく、従来公知の構成が適用できる。要は、ラッチ機構30は、ラッチ状態とアンラッチ状態とに切替可能に構成されていればよい。
さらに、ロック機構40の構成も前記構成に限定されるものではない。ロック機構40は、オープンリンク42とアクティブレバー41を有しており、キャンセリング動作においてリフトレバー33に押されたオープンリンク42がアクティブレバー41を押すことによって、アクティブレバー41がロック位置からアンロック位置に移動するように構成されていればよい。
10…ドアロック装置、30…ラッチ機構、31…ラッチ、32…ポール、33…リフトレバー、40…ロック機構、41…アクティブレバー、411…アクティブレバーの軸孔、412…アクティブレバーの係合部、413…アクティブレバーの移動規制部、42…オープンリンク、424…オープンリンクの第三係合部

Claims (3)

  1. 車両ドアを閉止状態に保持可能なラッチ位置と前記車両ドアの閉止状態を解除可能なアンラッチ位置とに移動可能に構成されているラッチと、
    前記ラッチを前記ラッチ位置に保持可能な第一位置と前記ラッチの前記ラッチ位置から前記アンラッチ位置への移動を許容する第二位置とに移動可能に構成されている第一部材と、
    アンロック位置とロック位置とに移動可能であるとともに初期位置と作動位置とに移動可能であり、前記アンロック位置に位置するときに前記初期位置から前記作動位置に移動することにより前記第一部材を前記第一位置から前記第二位置に移動させ、前記ロック位置に位置するときに前記初期位置から前記作動位置に移動すると前記第一部材を前記第一位置から前記第二位置に移動させないように構成されている第二部材と、
    前記第二部材を前記アンロック位置に保持する第一位置と、前記第二部材を前記ロック位置に保持する第二位置とに回転移動可能に構成されている第三部材と、
    を有し、
    前記第二部材は、前記第三部材が前記第二位置に位置しているときに前記ロック位置から前記アンロック位置に向かって移動した場合に前記第三部材が前記第二位置から前記第一位置に向かって回転するように前記第三部材を押圧する押圧部を有し、
    前記第三部材は、
    前記回転移動の中心線方向視において前記中心線を中心とする円の半径方向に突出しており、前記押圧部が前記第三部材を押圧する際に前記押圧部が係合する被押圧部と、
    前記第二部材の前記押圧部に対向しており、前記第二部材の前記押圧部に当接することによって前記押圧部が前記中心線に接近するように前記第二部材が移動することを規制する移動規制部と、
    を有している、車両用のドアロック装置。
  2. 請求項1に記載の車両用のドアロック装置であって、
    前記移動規制部は、前記被押圧部に係合した前記押圧部に対して前記中心線を中心とする円の半径方向内方に対面するように隣接し、前記中心線方向視において前記中心線を中心とする円弧形状を有する面である、
    車両用のドアロック装置。
  3. 請求項2に記載の車両用のドアロック装置であって、
    前記被押圧部と前記円弧形状を有する面との前記回転移動の中心線方向視の寸法は同じであるとともに、前記被押圧部と前記円弧形状を有する面との前記回転移動の中心線方向視の位置は同じである、
    車両用のドアロック装置。

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