JP2023000029A - 撮像素子、及び、撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】チップ面積の増大を抑制可能な撮像素子を提供する。【解決手段】撮像素子は、光を電荷に変換する光電変換部と、前記光電変換部で変換された電荷に基づく信号を基準信号と比較する比較部と、カウント結果に基づくデジタル信号を出力するカウント部と、前記比較部による比較結果に基づいて、前記カウント部から入力されるデジタル信号を出力する第1スイッチ部と、前記第1スイッチ部から出力されたデジタル信号を保持する容量と、前記容量に保持されたデジタル信号に基づく信号を読み出す読み出し部と、を備える。【選択図】図4
Description
本発明は、撮像素子、及び、撮像装置に関する。
A/D変換部を備える撮像素子が知られている(例えば、特許文献1)。従来より、撮像素子の回路規模が大きくなるという問題があった。
第1の態様によると、撮像素子は、光を電荷に変換する光電変換部と、前記光電変換部で変換された電荷に基づく信号を基準信号と比較する比較部と、カウント結果に基づくデジタル信号を出力するカウント部と、前記比較部による比較結果に基づいて、前記カウント部から入力されるデジタル信号を出力する第1スイッチ部と、前記第1スイッチ部から出力されたデジタル信号を保持する容量と、前記容量に保持されたデジタル信号に基づく信号を読み出す読み出し部と、を備える。
第2の態様によると、撮像装置は、第1の態様による撮像素子を備える。
第2の態様によると、撮像装置は、第1の態様による撮像素子を備える。
(実施の形態)
図1は、実施の形態に係る撮像装置の一例であるカメラ1の構成例を示す図である。カメラ1は、撮影光学系(結像光学系)2、撮像素子3、制御部4、メモリ5、表示部6、及び操作部7を備える。撮影光学系2は、フォーカスレンズ(焦点調節レンズ)を含む複数のレンズと絞り(開口絞り)を有し、撮像素子3に被写体像を結像する。なお、撮影光学系2は、カメラ1から着脱可能にしてもよい。
図1は、実施の形態に係る撮像装置の一例であるカメラ1の構成例を示す図である。カメラ1は、撮影光学系(結像光学系)2、撮像素子3、制御部4、メモリ5、表示部6、及び操作部7を備える。撮影光学系2は、フォーカスレンズ(焦点調節レンズ)を含む複数のレンズと絞り(開口絞り)を有し、撮像素子3に被写体像を結像する。なお、撮影光学系2は、カメラ1から着脱可能にしてもよい。
撮像素子3は、CMOSイメージセンサ、CCDイメージセンサ等の撮像素子である。撮像素子3は、撮影光学系2を通過した光束を受光し、撮影光学系2により形成される被写体像を撮像する。撮像素子3には、光電変換部を有する複数の画素が二次元状(行方向及び列方向)に設けられる。光電変換部は、フォトダイオード(PD)によって構成され、入射した光を電荷に変換する。撮像素子3は、受光した光を光電変換して信号を生成し、生成した信号を制御部4に出力する。
メモリ5は、不揮発性の記憶媒体等により構成される。メモリ5には、画像データ、カメラ1の各部の制御に用いるプログラム及びデータ等が記憶される。制御部4は、メモリ5へのデータの書き込み、及びメモリ5からのデータの読み出しを行う。
表示部6は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。表示部6は、被写体のスルー画像(ライブビュー画像)、メモリ5に記憶された画像データに基づく画像、AF枠などの焦点検出領域(AFエリア)を示す画像、シャッター速度、絞り値等の撮影に関する情報、及びメニュー画面等を表示する。表示部6は、タッチパネルを含んでもよく、入出力部としても機能し得る。表示部(入出力部)6は、ユーザによる操作に基づく信号を生成し、制御部4に出力してもよい。
操作部7は、レリーズボタン、電源ボタン(スイッチ)、操作ボタン、各種モードを切り替えるためのスイッチ等の部材を含み、カメラ1に対する操作を受け付ける。操作部7は、ユーザによる操作を検出し、操作に基づく信号を制御部4へ出力する。なお、操作部7は、表示部6のタッチパネルを含み得る。
制御部4は、プロセッサ及びメモリを有し、カメラ1の各部の制御を行う。制御部4は、CPU、GPU、FPGA、ASIC等のデバイス、及びROM、RAM等のメモリを有する。制御部4は、メモリに格納されたプログラムを読み込んで実行する。制御部4は、プログラムに基づいて情報処理を行う処理部(情報処理部)ともいえる。
制御部4は、撮像素子3を制御する信号を撮像素子3に供給し、撮像素子3の動作を制御する。制御部4は、静止画撮影を行う場合、動画撮影を行う場合、表示部6に被写体のスルー画像を表示する場合等に、撮像素子3に被写体像を撮像させて、画素の信号を出力させる。制御部4は、撮像素子3から出力される各画素の信号に各種の画像処理を行って、各画素の信号を含む画像データを生成する。制御部4は、画像データを生成する生成部4でもあり、撮像素子3から出力される信号に基づいて静止画像データ、動画像データを生成する。制御部4は、色補間処理、階調変換処理などの画像処理を行う。
図2は、実施の形態に係る撮像素子の構成例を示すブロック図である。撮像素子3は、複数の画素10が形成された第1基板111と、複数のアナログ/デジタル変換部(AD変換部)40が形成された第2基板112とを積層して構成される。第1基板111及び第2基板112は、それぞれ半導体基板を用いて構成される。第1基板111に設けられた回路、及び第2基板112に設けられた回路は、電極、バンプ等の接続部により電気的に接続される。
第1基板111は、二次元状に配置される複数の画素10を有する。画素10は、後述する光電変換信号及びダーク信号を、第2基板112へ出力する。信号線20は、画素10とAD変換部40とを結ぶ信号線であり、画素10から信号が出力される。信号線20は、電極、バンプ等の接続部を用いた信号線である。複数の信号線20の各々に対して、AD変換部40が設けられる。
第2基板112は、複数のAD変換部40と、カウント部70と、信号生成部80と、読出制御部90と、信号処理部100とを有する。読出制御部90は、タイミングジェネレータ、論理回路(AND回路、OR回路等)、ラッチ回路、バッファ等の複数の回路により構成される。読出制御部90は、カメラ1の制御部4によって制御され、後述する信号TX、信号FDRSTなどの信号を各画素に供給して、各画素の動作を制御する。読出制御部90は、画素の各トランジスタのゲートに信号を供給して、トランジスタをオン状態(接続状態、導通状態、短絡状態)又はオフ状態(切断状態、非導通状態、開放状態、遮断状態)とする。各画素の信号は、その画素に接続された信号線20に出力される。
信号生成部80は、読出制御部90のタイミングジェネレータからのパルス信号に基づき、時間経過とともに変化する基準信号であるランプ信号を生成する。信号生成部80は、基準信号を生成する回路(信号生成回路)であり、画素10毎に設けられる各AD変換部40に共通に接続され、基準信号を各AD変換部40に出力する。
カウント部70は、カウンタ回路であり、読出制御部90のタイミングジェネレータからのパルス信号に基づいて、カウント結果に基づくデジタル信号を生成する。カウント部(カウンタ)70は、画素10毎に設けられる各AD変換部40に共通に接続され、カウント結果に基づくデジタル信号を各AD変換部40に出力する。カウント部70は、カウント値を示す信号を生成して出力するともいえる。
AD変換部40は、画素10毎に設けられる。AD変換部40は、後述する比較部と記憶部を含んで構成される。AD変換部40は、各画素10から信号線20を介して入力されるアナログ信号である画素の信号(光電変換信号、ダーク信号)を、所定のビット数のデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換された画素の信号は、信号処理部100に出力される。
本実施の形態に係る撮像素子3では、画素10毎に設けられた信号線20を用いて、複数の画素10からの画素の信号の読み出しが並列に行われる。読出制御部90は、画素の信号を画素10毎に設けられるAD変換部40に同時に(並列に)出力させて、各AD変換部40において画素の信号を同時に信号処理することができる。
信号処理部100は、論理回路、メモリ回路、高速インタフェースに対応した出力回路等の複数の回路により構成される。信号処理部100は、入力された画素の信号に対して、相関二重サンプリング(CDS;Correlated Double Sampling)、信号量を補正する処理等の信号処理を行う。信号処理部100は、処理後の信号をカメラ1の制御部4に出力する。
図3は、実施の形態に係る撮像素子の画素の構成例を示す図である。画素10は、光電変換部11と、転送部12と、フローティングディフュージョン(FD)14と、リセット部15と、増幅部16と、電流源17とを有する。光電変換部11は、フォトダイオードPDであり、入射した光を電荷に変換し、光電変換された電荷を蓄積する。
転送部12は、信号TXにより制御されるトランジスタM1から構成され、光電変換部11とFD14とを電気的に接続又は切断する。転送部12は、光電変換部11で光電変換された電荷をFD14に転送する。トランジスタM1は、転送トランジスタである。
FD14の容量Cは、FD14に転送された電荷を蓄積(保持)する容量である。FD14は、光電変換部11で生成された電荷を蓄積する。
電流源17は、画素10から信号を読み出すための電流を生成し、生成した電流を信号線20及び増幅部16に供給する。
FD14の容量Cは、FD14に転送された電荷を蓄積(保持)する容量である。FD14は、光電変換部11で生成された電荷を蓄積する。
電流源17は、画素10から信号を読み出すための電流を生成し、生成した電流を信号線20及び増幅部16に供給する。
増幅部16は、ゲート(端子)がFD14に接続されるトランジスタM3から構成される。増幅部16は、FD14の容量Cに蓄積された電荷による信号を増幅して出力する。トランジスタM3のドレイン(端子)は、電源線(電源電圧VDD1)に接続される。トランジスタM3のソース(端子)は、電流源17および信号線20に接続される。トランジスタM3は、増幅トランジスタである。増幅部16は、光電変換部11により生成された電荷に基づく信号を生成し出力する出力部ともいえる。
リセット部15は、信号FDRSTにより制御されるトランジスタM2から構成される。リセット部(排出部)15は、FD14に蓄積された電荷を排出し、FD14の電圧をリセット電圧(電圧VDD1に応じた電圧)にリセットする。リセット部(排出部)15は、転送部12を介して、光電変換部11に蓄積された電荷を排出し、光電変換部11の電圧をリセットし得る。トランジスタM2は、リセットトランジスタである。
画素10は、FD14の電圧をリセットしたときの信号(ダーク信号)と、転送部12により光電変換部11からFD14に転送された電荷に応じた信号(光電変換信号)とを、信号線20に順次出力する。光電変換信号は、光電変換部11によって光電変換された電荷に基づいて生成されるアナログ信号である。ダーク信号は、光電変換信号に対する基準レベルを示すアナログ信号となり、光電変換信号の補正に用いられる。ダーク信号は、光電変換信号に含まれるノイズの除去に用いる信号ともいえる。
読出制御部90(図2参照)は、各画素10に入力される信号TX、信号FDRST等を制御することにより、ダーク信号の読み出しと、光電変換信号の読み出しとを行う。画素10から順次出力されるダーク信号及び光電変換信号は、信号線20を介してAD変換部40に入力され、デジタル信号に変換される。
図4は、実施の形態に係る撮像素子の一部の構成例を示す図である。撮像素子3は、画素10毎に設けられるAD変換部40及び読出部50を有する。AD変換部40は、比較部41及び記憶部42を有し、信号線20を介して入力される画素からの信号をデジタル信号に変換する。記憶部42は、第1スイッチ部43及び容量C1を有し、デジタル信号に変換された画素の信号(ダーク信号に基づくデジタル信号、光電変換信号に基づくデジタル信号)を記憶する。なお、記憶されるデジタル信号のビット数に対応して、複数の記憶部42及び複数の読出部50が設けられる。
比較部41は、コンパレータ回路を含んで構成される。比較部41の一方の入力端子には、画素10から信号線20に出力される信号(光電変換信号、ダーク信号)が入力される。比較部41の他方の入力端子には、信号生成部80(図2参照)から、時間経過とともに信号レベルが変化する基準信号であるランプ信号Rampが入力される。比較部41は、画素10から入力される信号と基準信号Rampとを比較し、比較結果である出力信号CMPを出力端子から出力する。比較部41の出力端子は、各記憶部42の第1スイッチ部43に電気的に接続される。
第1スイッチ部43は、比較部41の出力信号CMPにより制御されるトランジスタM5により構成され、カウント部70と容量C1とを電気的に接続又は切断する。第1スイッチ部43は、接続および切断を切り替える切替部(接続部)ともいえる。第1スイッチ部43には、比較部41から比較結果を示す出力信号CMPが入力され、カウント部70からカウント結果に基づくデジタル信号が入力される。図4に示す例では、複数の第1スイッチ部43には、カウント値を示すカウンタ信号cnt<0>~cnt<n>が入力される。第1スイッチ部43は、オン状態の場合に、カウンタ信号cntを容量C1に出力する。
容量C1は、拡散容量、MOS容量、MIM容量、又はこれらを積層した容量である。容量C1は、第1スイッチ部43から出力されるデジタル信号であるカウンタ信号cntを保持し得る。本実施の形態では、容量C1は、第1スイッチ部43と読出部50の第2スイッチ部51のMOSトランジスタのドレイン(又はソース)により付加される容量(拡散容量)によって構成される。容量C1は、MOSトランジスタのドレイン(又はソース)におけるPN接合の空乏層に起因して生じる容量、即ちMOSトランジスタの電極に形成される寄生容量により構成されるともいえる。なお、記憶部42は、第2スイッチ部51も含むように構成されてもよい。
第1スイッチ部43及び容量C1は、比較部41の出力信号とカウント部70の出力信号とに基づいて、比較部41による比較開始から比較結果が反転するまでの経過時間に応じたカウント値を示すデジタル信号を、変換後の画素の信号として保持する。図4に示す例では、第1スイッチ部43及び容量C1は、比較部41から出力される信号CMPに基づき、画素10から出力された信号のレベルと基準信号Rampのレベルとの大小関係が変化する(反転する)までの時間に応じたカウンタ信号cntのカウント値を保持する。
画素10のダーク信号が比較部41に入力されると、比較部41は、ダーク信号と基準信号とを比較して、比較結果を第1スイッチ部43に出力する。ダーク信号と基準信号との比較結果に応じて第1スイッチ部43がオン状態となっている間、容量C1には、カウント部70からカウンタ信号cntが入力される。ダーク信号と基準信号との比較結果に応じて第1スイッチ部43がオフ状態になると、容量C1は、比較部41による比較開始時から比較結果の反転時までの経過時間に応じたカウンタ信号cntの値のデジタル信号を、ダーク信号に基づくデジタル信号として保持する。
画素10の光電変換信号が比較部41に入力されると、比較部41は、光電変換信号と基準信号とを比較して、比較結果を第1スイッチ部43に出力する。光電変換信号と基準信号との比較結果に応じて第1スイッチ部43がオン状態となっている間、容量C1には、カウント部70からカウンタ信号cntが入力される。光電変換信号と基準信号との比較結果に応じて第1スイッチ部43がオフ状態になると、容量C1は、比較部41による比較開始時から比較結果の反転時までの経過時間に応じたカウンタ信号cntの値のデジタル信号を、光電変換信号に基づくデジタル信号として記憶する。
AD変換部40は、上述したように、デジタル信号のビット数に対応して複数の第1スイッチ部43及び容量C1を有する。複数の容量C1には、それぞれ第1のスイッチ部43を介して、カウント値を示すカウンタ信号が入力される。図4に示す例では、複数の容量C1には、それぞれ、カウンタ信号cnt<0>~カウンタ信号cnt<n>が入力される。AD変換部40は、複数の第1スイッチ部43及び容量C1により、アナログ信号であるダーク信号を所定のビット数のデジタル信号に変換し、アナログ信号である光電変換信号を所定のビット数のデジタル信号に変換し得る。
読出部50は、AD変換して得られるデジタル信号のビット数に対応して複数の第2スイッチ部51を有する。第2スイッチ部51は、容量C1毎に設けられる。また、読出部50は、保持部52と、リセット部53(信号リセット部53と称する)と、出力部55とを有する。読出部50は、容量C1に保持されたデジタル信号に基づく信号を信号線60(読出信号線60と称する)に読み出す。読出信号線60は、複数の読出部50毎に設けられる。読出信号線60は、読出部50毎に設けられてもよい。
第2スイッチ部51は、信号BSELにより制御されるトランジスタM6により構成され、容量C1と保持部52とを電気的に接続又は切断する。第2スイッチ部51は、容量C1と保持部52とを電気的に接続することによって、容量C1に保持されたデジタル信号を保持部52に出力する。なお、第2スイッチ部51は、容量C1と保持部52との接続および切断を切り替える切替部(接続部)ともいえる。第2スイッチ部51は、オン状態の場合に、容量C1に保持されたデジタル信号を保持部52に出力する。
保持部52は、容量C2により構成され、第2スイッチ部51から入力されるデジタル信号を保持(蓄積)する。容量C2は、例えば保持部52に付加される容量(浮遊容量)により構成される。容量C2には、第2スイッチ部51の拡散容量、及び出力部55の増幅部56(信号増幅部56と称する)のゲート容量等が含まれる。容量C2は、拡散容量、MOS容量、MIM容量、又はこれらを積層した容量であってもよい。
出力部55は、信号増幅部56および選択部57を有し、保持部52に保持されたデジタル信号に基づく信号を読出信号線60に出力する。信号増幅部56は、ゲートが保持部52に接続されるトランジスタM8から構成される。信号増幅部56は、保持部52の容量C2に保持されたデジタル信号を増幅して出力する。トランジスタM8のドレイン及びソースは、それぞれ、電源線(電源電圧VDD2)、選択部57に接続される。信号増幅部56のソースは、選択部57を介して読出信号線60に接続される。
選択部57は、信号GSELにより制御されるトランジスタM9から構成され、信号増幅部56と読出信号線60とを電気的に接続又は切断する。選択部57のトランジスタM9は、オン状態の場合に、信号増幅部56からの信号を読出信号線60に出力する。
信号リセット部53は、信号RSTにより制御されるトランジスタM7から構成され、保持部52に保持されたデジタル信号をリセットする。信号リセット部(排出部)53は、保持部52に保持されたデジタル信号を排出し、保持部52の電圧をリセット電圧(電圧Vrstに応じた電圧)にリセットする。電圧Vrstの値を信号増幅部56が弱反転領域での動作とならないように定め、ソースフォロワ回路を正常に動作させることが可能となる。
読出制御部90(図2参照)は、上述した信号BSEL、信号GSEL、信号RSTなどの信号を各読出部50に供給して、各読出部50の動作を制御する。読出部50は、容量C1に保持されたデジタル信号に基づく信号を、デジタル信号に変換された画素の信号(光電変換信号、ダーク信号)として読出信号線60に読み出す。読出制御部90は、複数の読出部50を順次選択して、選択した読出部50からデジタル信号に変換された画素の信号を読み出す。図4に示す例では、複数の第2スイッチ部51と出力部55により、デジタル信号に変換された複数ビットの画素の信号が、読出信号線60に順次出力される。
図4に示すように、撮像素子3では、読出信号線60に対して、電流源61とセンスアンプ62が設けられる。電流源61は、読出信号線60を介して各読出部50に接続される。電流源61は、読出部50からデジタル信号に変換された光電変換信号及びダーク信号を読み出すための電流を生成し、生成した電流を読出信号線60と各読出部50の出力部55とに供給する。
読出信号線60は、各読出部50から入力される信号をセンスアンプ62に転送(伝送)する。センスアンプ62は、読出信号線60に入力された信号を増幅して読み出す。こうして、AD変換部40によりデジタル信号に変換された画素の信号は、読出部50及び読出信号線60及びセンスアンプ62を介して、信号処理部100に順次出力される。信号処理部100は、センスアンプ62から入力された画素の信号に対して、相関二重サンプリング等の信号処理を行う。信号処理部100は、信号処理後の信号を制御部4に出力する。なお、信号処理部100は、センスアンプ62も含むように構成されてもよい。
このように、本実施の形態に係る撮像素子3では、記憶部42は、第1スイッチ部43及び容量C1を用いて構成される。このため、SRAMのように多数のトランジスタを用いた記憶部を設ける場合と比較して、AD変換部を小型化することができる。画素10毎の回路の面積を低減することが可能となる。これにより、撮像素子3のチップ面積の増大、製造コストの増大を抑制することができる。また、多ビットのAD変換部40を小さな回路面積で実現することが可能となる。
また、PMOSトランジスタを用いずNMOSトランジスタのみで記憶部42を構成可能であり、記憶部42において寄生サイリスタが構成されることを防ぎ、ラッチアップが生じることを防ぐことができる。なお、本実施の形態に係る記憶部42の形成には一般的な半導体プロセスを用いることができ、製造コストの増大を防ぐことができる。
なお、信号処理部100は、図5に示す例のように、光電変換信号用の記憶部101と、ダーク信号用の記憶部102とを有していてもよい。信号処理部100は、スイッチSW1をオンオフ制御して、デジタル信号に変換された光電変換信号を記憶部101に記憶させ、デジタル信号に変換されたダーク信号を記憶部102に記憶させる。信号処理部100は、記憶部101に記憶された光電変換信号と、記憶部102に記憶されたダーク信号との差分処理を行うCDS処理を行う。信号処理部100は、CDS処理等の信号処理を行った後に、処理後の信号を制御部4に出力する。
撮像素子3は、上述したように、1つのAD変換部40毎に、複数の記憶部42と複数の読出部50を有していてもよい。図6に示す例では、1つのAD変換部40あたり、6つの記憶部42(記憶部42a1~42a6)と、2つの読出部50(読出部50a1、50a2)が設けられる。
図7は、実施の形態に係る撮像素子の動作例を示すタイミングチャートである。このフローチャートを参照して、図6に示す撮像素子3の動作例について説明する。図7において、縦軸は信号の電圧レベルを示し、横軸は時刻を示している。また、図7において、ハイレベル(例えば電源電圧)の制御信号(信号FDRST、信号TX、信号RST、信号BSEL、信号GSEL)が入力されるトランジスタはオン状態となり、ローレベル(例えば接地電圧)の制御信号が入力されるトランジスタはオフ状態となる。
図7に示す時刻t1において、信号FDRSTがハイレベルになる。信号FDRSTがハイレベルになることで、画素10において、リセット部15のトランジスタM2がオン状態になる。また、時刻t1では、信号TXがハイレベルになることで、転送部12のトランジスタM1がオン状態になり、光電変換部11とFD14とが電気的に接続される。リセット部15のトランジスタM2と転送部12のトランジスタM1とが共にオン状態となることで、FD14及び光電変換部11の電荷が排出され、FD14及び光電変換部11の電圧がリセットされる。時刻t2では、信号TXがローレベルになり、転送部12のトランジスタM1がオフ状態になる。また、信号FDRSTがローレベルになり、リセット部15のトランジスタM2がオフ状態になる。
時刻t3において、信号FDRSTがハイレベルになる。信号FDRSTがハイレベルになることで、リセット部15のトランジスタM2がオン状態になり、FD14の電荷がリセットされ、FD14の電圧がリセット電圧になる。画素10のリセット電圧に基づく信号、即ち画素10のFD14の電荷をリセットした後の信号が、増幅部16により信号線20に出力される。リセット電圧に基づく信号は、ダーク信号(リセット信号)として、信号線20を介してAD変換部40に入力される。また、時刻t3では、AD変換部40の比較部41は、信号生成部80からダーク信号の電圧よりも低い電圧の信号Rampが入力され、ハイレベルの信号CMPを出力する。
時刻t4では、信号FDRSTがローレベルになり、リセット部15がオフ状態になる。また、時刻t4では、信号RSTがハイレベルになる。信号RSTがハイレベルになることで、読出部50において、信号リセット部53のトランジスタM7がオン状態になり、保持部52の電荷がリセットされ、保持部52がリセットされた状態となる。
時刻t4から時刻t5までの期間ΔT1では、信号Rampの電位(レベル)が時間の経過と共に増加する。比較部41は、ダーク信号の電位と信号Rampの電位との比較を行う。比較部41は、ダーク信号及び信号Rampの各々の電位の大小関係が変化するときに、信号CMPの信号レベルを反転させる。この場合、記憶部42a1~42a6において第1スイッチ部43のトランジスタM5がオン状態からオフ状態となり、記憶部42a1~42a6の各々の容量C1は、カウンタ信号cnt<0>~cnt<5>によるカウント値をそれぞれ保持する。こうして、記憶部42a1~42a6では、画素のダーク信号に基づくデジタル信号が保持される。
時刻t5において、信号RSTがローレベルになり、信号BSEL1がハイレベルになる。信号BSEL1がハイレベルになることで、読出部50a1、50a2の各々において、第2スイッチ部51aのトランジスタM6aがオン状態となる。記憶部42a1の容量C1と、読出部50a1の保持部52とが電気的に接続される。読出部50a1の容量C2の電圧は、記憶部42a1の容量C1から入力されるダーク信号のデジタル信号の電圧に応じた電圧となる。また、記憶部42a4の容量C1と、読出部50a2の保持部52とが電気的に接続される。読出部50a2の容量C2の電圧は、記憶部42a4の容量C1から入力されるダーク信号のデジタル信号の電圧に応じた電圧となる。
また、時刻t5では、信号GSEL1がハイレベルになる。信号GSEL1がハイレベルになることで、読出部50a1において、出力部55の選択部57のトランジスタM9がオン状態になる。これにより、読出部50a1の保持部52に保持されたデジタル信号に基づく信号、即ち記憶部42a1からのダーク信号のデジタル信号に基づく信号が、出力部55により読出信号線60に出力される。
次に、信号GSEL2がハイレベルになり、読出部50a2において、出力部55の選択部57のトランジスタM9がオン状態になる。これにより、読出部50a2の保持部52に保持されたデジタル信号に基づく信号、即ち記憶部42a4からのダーク信号のデジタル信号に基づく信号が、出力部55により読出信号線60に出力される。その後、信号RSTがハイレベルになることで、読出部50a1、50a2において、信号リセット部53がオン状態になり、保持部52の電圧がリセットされる。
時刻t6において、信号BSEL2がハイレベルになる。信号BSEL2がハイレベルになることで、読出部50a1、50a2において、第2スイッチ部51bがオン状態となる。また、時刻t6では、信号GSEL1がハイレベルになり、読出部50a1の選択部57がオン状態になる。これにより、記憶部42a2により保持されたダーク信号のデジタル信号に基づく信号が、出力部55により読出信号線60に出力される。次に、信号GSEL2がハイレベルになり、読出部50a2の選択部57がオン状態になる。これにより、記憶部42a5により保持されたダーク信号のデジタル信号に基づく信号が、出力部55により読出信号線60に出力される。その後、信号RSTがハイレベルになり、保持部52の電圧がリセットされる。
時刻t7では、信号BSEL3がハイレベルになる。信号BSEL3がハイレベルになることで、読出部50a1、50a2において、第2スイッチ部51cがオン状態となる。また、時刻t7では、信号GSEL1がハイレベルになり、読出部50a1の選択部57がオン状態になる。これにより、記憶部42a3により保持されたダーク信号のデジタル信号に基づく信号が、出力部55により読出信号線60に出力される。次に、信号GSEL2がハイレベルになり、読出部50a2の選択部57がオン状態になる。これにより、記憶部42a6により保持されたダーク信号のデジタル信号に基づく信号が、出力部55により読出信号線60に出力される。その後、信号RSTがハイレベルになり、保持部52の電圧がリセットされる。このように、図7に示す時刻t5から時刻t8までの期間では、複数ビットのデジタル信号に変換されたダーク信号の読み出しが行われる。
時刻t9において、信号TXがハイレベルになる。信号TXがハイレベルになることで、画素10において、転送部12がオン状態になり、光電変換部11で光電変換された電荷がFD14に転送される。画素10の光電変換部11で生成された電荷に基づく信号(光電変換信号)が、増幅部16により信号線20に出力される。光電変換信号は、信号線20を介してAD変換部40に入力される。時刻t10では、信号TXがローレベルになり、転送部12がオフ状態になる。また、時刻t10では、信号RSTがハイレベルになり、読出部50の保持部52がリセットされた状態となる。
時刻t10から時刻t11までの期間ΔT2では、信号Rampの電位が時間の経過と共に増加する。比較部41は、光電変換信号の電位と信号Rampの電位との比較を行う。比較部41は、光電変換信号及び信号Rampの各々の電位の大小関係が変化するときに、信号CMPの信号レベルを反転させる。この場合、記憶部42a1~42a6において第1スイッチ部43がオン状態からオフ状態となり、記憶部42a1~42a6の各々の容量C1は、カウンタ信号cnt<0>~cnt<5>によるカウント値をそれぞれ保持する。こうして、記憶部42a1~42a6では、画素の光電変換信号に基づくデジタル信号が保持される。
時刻t11において、信号RSTがローレベルになり、信号BSEL1がハイレベルになる。信号BSEL1がハイレベルになることで、読出部50a1、50a2において、第2スイッチ部51aがオン状態となる。この場合、読出部50a1の容量C2の電圧は、記憶部42a1の容量C1から入力される光電変換信号のデジタル信号の電圧に応じた電圧となる。読出部50a2の容量C2の電圧は、記憶部42a4の容量C1から入力される光電変換信号のデジタル信号の電圧に応じた電圧となる。
また、時刻t11では、信号GSEL1がハイレベルになり、読出部50a1の選択部57がオン状態になる。これにより、読出部50a1の保持部52に保持されたデジタル信号に基づく信号、即ち記憶部42a1からの光電変換信号のデジタル信号に基づく信号が、出力部55により読出信号線60に出力される。次に、信号GSEL2がハイレベルになり、読出部50a2の選択部57がオン状態になる。これにより、読出部50a2の保持部52に保持されたデジタル信号に基づく信号、即ち記憶部42a4からの光電変換信号のデジタル信号に基づく信号が、出力部55により読出信号線60に出力される。その後、信号RSTがハイレベルになることで、読出部50a1、50a2において、信号リセット部53がオン状態になり、保持部52の電圧がリセットされる。
時刻t12において、信号BSEL2がハイレベルになる。信号BSEL2がハイレベルになることで、読出部50a1、50a2において、第2スイッチ部51bがオン状態となる。また、時刻t12では、信号GSEL1がハイレベルになり、読出部50a1の選択部57がオン状態になる。これにより、記憶部42a2により保持された光電変換信号のデジタル信号に基づく信号が、出力部55により読出信号線60に出力される。次に、信号GSEL2がハイレベルになり、読出部50a2の選択部57がオン状態になる。これにより、記憶部42a5により保持された光電変換信号のデジタル信号に基づく信号が、出力部55により読出信号線60に出力される。その後、信号RSTがハイレベルになり、保持部52の電圧がリセットされる。
時刻t13では、信号BSEL3がハイレベルになる。信号BSEL3がハイレベルになることで、読出部50a1、50a2において、第2スイッチ部51cがオン状態となる。また、時刻t13では、信号GSEL1がハイレベルになり、読出部50a1の選択部57がオン状態になる。これにより、記憶部42a3により保持された光電変換信号のデジタル信号に基づく信号が、出力部55により読出信号線60に出力される。次に、信号GSEL2がハイレベルになり、読出部50a2の選択部57がオン状態になる。これにより、記憶部42a6により保持された光電変換信号のデジタル信号に基づく信号が、出力部55により読出信号線60に出力される。その後、信号RSTがハイレベルになり、保持部52の電圧がリセットされる。このように、図7に示す時刻t11から時刻t14までの期間では、複数ビットのデジタル信号に変換された光電変換信号の読み出しが行われる。
デジタル信号に変換されたダーク信号と光電変換信号は、読出信号線60及びセンスアンプ62を介して、信号処理部100に順次出力される。信号処理部100は、入力される画素の信号に対してCDS処理等の信号処理を行った後に、処理後の信号を制御部4に出力する。
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)撮像素子3は、光を電荷に変換する光電変換部11と、光電変換部11で変換された電荷に基づく信号を基準信号と比較する比較部41と、カウント結果に基づくデジタル信号を出力するカウント部70と、比較部41による比較結果に基づいて、カウント部70から入力されるデジタル信号を出力する第1スイッチ部43と、第1スイッチ部43から出力されたデジタル信号を保持する容量C1と、容量C1に保持されたデジタル信号に基づく信号を読み出す読み出し部(読出部50)と、を備える。このようにしたので、本実施の形態に係る撮像素子3は、第1スイッチ部43を制御することにより、デジタル信号に変換された画素の信号を容量C1に保持させることができる。また、撮像素子3は、読み出し部50を制御して、デジタル信号に変換された画素の信号を出力させることができる。
(1)撮像素子3は、光を電荷に変換する光電変換部11と、光電変換部11で変換された電荷に基づく信号を基準信号と比較する比較部41と、カウント結果に基づくデジタル信号を出力するカウント部70と、比較部41による比較結果に基づいて、カウント部70から入力されるデジタル信号を出力する第1スイッチ部43と、第1スイッチ部43から出力されたデジタル信号を保持する容量C1と、容量C1に保持されたデジタル信号に基づく信号を読み出す読み出し部(読出部50)と、を備える。このようにしたので、本実施の形態に係る撮像素子3は、第1スイッチ部43を制御することにより、デジタル信号に変換された画素の信号を容量C1に保持させることができる。また、撮像素子3は、読み出し部50を制御して、デジタル信号に変換された画素の信号を出力させることができる。
(2)本実施の形態では、容量C1によって、デジタル信号に変換された画素の信号の保持を行う。このため、SRAMのように多数のトランジスタを用いた記憶部を設ける場合と比較して、AD変換部を小型化することができる。撮像素子3のチップ面積の増大を抑制することができる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
撮像素子3は、光電変換信号用の記憶部42及び読出部50と、ダーク信号用の記憶部42及び読出部50とを有していてもよい。図8は、変形例1に係る撮像素子の一部の構成例を示す図である。図8に示す例では、1つのAD変換部40毎に、光電変換信号用の3つの記憶部42a(42a1~42a3)及び読出部50aと、ダーク信号用の3つの記憶部42b(42b1~42b3)及び読出部50bとが設けられる。
撮像素子3は、光電変換信号用の記憶部42及び読出部50と、ダーク信号用の記憶部42及び読出部50とを有していてもよい。図8は、変形例1に係る撮像素子の一部の構成例を示す図である。図8に示す例では、1つのAD変換部40毎に、光電変換信号用の3つの記憶部42a(42a1~42a3)及び読出部50aと、ダーク信号用の3つの記憶部42b(42b1~42b3)及び読出部50bとが設けられる。
図8において、第3スイッチ部45a(45a1~45a3)は、信号SW_SIGにより制御されるトランジスタM10aにより構成される。第3スイッチ部45aは、カウント部70と、光電変換信号用の記憶部42aの第1スイッチ部43とを電気的に接続又は切断する。第3スイッチ部45b(45b1~45b3)は、信号SW_DARKにより制御されるトランジスタM10bにより構成される。第3スイッチ部45bは、カウント部70と、ダーク信号用の記憶部42bの第1スイッチ部43とを電気的に接続又は切断する。
読出制御部90は、信号SW_SIG及び信号SW_DARKにより、第3スイッチ部45a及び第3スイッチ部45bをオンオフ制御する。読出制御部90は、第3スイッチ部45a1~45a3をオン状態とすることで、カウンタ信号cntを光電変換信号用の記憶部42a1~42a3に出力させ、光電変換信号のAD変換を行うことができる。また、読出制御部90は、第3スイッチ部45b1~45b3をオン状態とすることで、カウンタ信号cntをダーク信号用の記憶部42b1~42b3に出力させ、ダーク信号のAD変換を行うことができる。
(変形例2)
上述した実施の形態および変形例では、信号増幅部56が、ソースフォロワ回路の一部として機能するトランジスタM8により構成される例について説明した。しかし、信号増幅部56は、バッファ回路であってもよい。例えば、信号増幅部56は、図9に示すように、PMOSトランジスタM8aおよびNMOSトランジスタM8bにより構成されるNOT(INV)回路であってもよい。
上述した実施の形態および変形例では、信号増幅部56が、ソースフォロワ回路の一部として機能するトランジスタM8により構成される例について説明した。しかし、信号増幅部56は、バッファ回路であってもよい。例えば、信号増幅部56は、図9に示すように、PMOSトランジスタM8aおよびNMOSトランジスタM8bにより構成されるNOT(INV)回路であってもよい。
(変形例3)
複数ビットのデジタル信号に変換された画素の信号を、複数の読出信号線60に分けて読み出すようにしてもよい。例えば、図10に示す例のように、読出部50に対して、2つの読出信号線60a、60bを設けるようにしてもよい。図10に示す電流源61a及びセンスアンプ62aは、読出信号線60aに対して設けられる。電流源61b及びセンスアンプ62bは、読出信号線60bに対して設けられる。読出部50a1から読出信号線60aへの信号読み出しと、読出部50a2から読出信号線60bへの信号読み出しとを同時に(並列に)行うことができる。本変形例に係る撮像素子3は、デジタル信号に変換された各画素の信号を高速に読み出すことが可能となる。
複数ビットのデジタル信号に変換された画素の信号を、複数の読出信号線60に分けて読み出すようにしてもよい。例えば、図10に示す例のように、読出部50に対して、2つの読出信号線60a、60bを設けるようにしてもよい。図10に示す電流源61a及びセンスアンプ62aは、読出信号線60aに対して設けられる。電流源61b及びセンスアンプ62bは、読出信号線60bに対して設けられる。読出部50a1から読出信号線60aへの信号読み出しと、読出部50a2から読出信号線60bへの信号読み出しとを同時に(並列に)行うことができる。本変形例に係る撮像素子3は、デジタル信号に変換された各画素の信号を高速に読み出すことが可能となる。
(変形例4)
図11は、変形例4に係る撮像素子の一部の構成例を示す図である。撮像素子3では、読出部50から画素の信号が出力される読出信号線60aに加えて、出力部65及び読出信号線60bが設けられる。電流源61及びセンスアンプ62は、読出信号線60bに対して設けられる。出力部65は、増幅部66および選択部67を有する。増幅部66は、ゲートが読出信号線60aに接続されるトランジスタM10から構成され、読出信号線60aに入力された画素の信号を増幅して出力する。
図11は、変形例4に係る撮像素子の一部の構成例を示す図である。撮像素子3では、読出部50から画素の信号が出力される読出信号線60aに加えて、出力部65及び読出信号線60bが設けられる。電流源61及びセンスアンプ62は、読出信号線60bに対して設けられる。出力部65は、増幅部66および選択部67を有する。増幅部66は、ゲートが読出信号線60aに接続されるトランジスタM10から構成され、読出信号線60aに入力された画素の信号を増幅して出力する。
選択部67は、信号G2SELにより制御されるトランジスタM11から構成され、増幅部66と読出信号線60bとを電気的に接続又は切断する。選択部67のトランジスタM11は、オン状態の場合に、増幅部66からの信号を読出信号線60bに出力する。本変形例では、読出部50から出力される画素の信号は出力部65を介してセンスアンプ62に伝送されるため、画素の信号の遅延および信号レベルの低下が抑制される。これにより、撮像素子3は、各画素の信号を高速に読み出すことができる。
(変形例5)
上述した実施の形態では、撮像素子3が第1基板111と第2基板112とを積層して構成される例について説明した。しかし、第1基板111と第2基板112とは積層されていなくてもよい。なお、撮像素子3は、3つ以上の基板によって構成してもよいし、1つの基板によって構成してもよい。
上述した実施の形態では、撮像素子3が第1基板111と第2基板112とを積層して構成される例について説明した。しかし、第1基板111と第2基板112とは積層されていなくてもよい。なお、撮像素子3は、3つ以上の基板によって構成してもよいし、1つの基板によって構成してもよい。
(変形例6)
上述した実施の形態および変形例では、光電変換部としてフォトダイオードを用いる例について説明した。しかし、光電変換部として光電変換膜(有機光電膜)を用いるようにしてもよい。
上述した実施の形態および変形例では、光電変換部としてフォトダイオードを用いる例について説明した。しかし、光電変換部として光電変換膜(有機光電膜)を用いるようにしてもよい。
(変形例7)
上述の実施の形態及び変形例で説明した撮像素子及び撮像装置は、カメラ、スマートフォン、タブレット、PCに内蔵のカメラ、車載カメラ、無人航空機(ドローン、ラジコン機等)に搭載されるカメラ等に適用されてもよい。
上述の実施の形態及び変形例で説明した撮像素子及び撮像装置は、カメラ、スマートフォン、タブレット、PCに内蔵のカメラ、車載カメラ、無人航空機(ドローン、ラジコン機等)に搭載されるカメラ等に適用されてもよい。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1…撮像装置、3…撮像素子、10…画素、11…光電変換部、40…AD変換部、41…比較部、42…記憶部、43…第1スイッチ部、50…読出部、51…第2スイッチ部、52…保持部、53…リセット部、55…出力部、70…カウント部、80…信号生成部、90…読出制御部、100…信号処理部
Claims (9)
- 光を電荷に変換する光電変換部と、
前記光電変換部で変換された電荷に基づく信号を基準信号と比較する比較部と、
カウント結果に基づくデジタル信号を出力するカウント部と、
前記比較部による比較結果に基づいて、前記カウント部から入力されるデジタル信号を出力する第1スイッチ部と、
前記第1スイッチ部から出力されたデジタル信号を保持する容量と、
前記容量に保持されたデジタル信号に基づく信号を読み出す読み出し部と、
を備える撮像素子。 - 請求項1に記載の撮像素子において、
前記第1スイッチ部は、前記比較部による比較結果に基づいて、前記カウント部と前記容量との接続および切断を切り替える撮像素子。 - 請求項1または請求項2に記載の撮像素子において、
前記光電変換部は、複数設けられ、
前記比較部と前記第1スイッチ部と前記容量とは、前記光電変換部毎に設けられる撮像素子。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記読み出し部は、前記デジタル信号を保持する保持部と、前記容量と前記保持部との接続および切断を切り替える第2スイッチ部と、前記保持部に保持された前記デジタル信号に基づく信号を出力する出力部とを有する撮像素子。 - 請求項4に記載の撮像素子において、
前記第1スイッチ部と前記第2スイッチ部とは、それぞれトランジスタである撮像素子。 - 請求項5に記載の撮像素子において、
前記容量は、前記第1スイッチ部および前記第2スイッチ部の少なくとも一方のトランジスタの電極に付加的に形成されている容量である撮像素子。 - 請求項4から請求項6までのいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記読み出し部は、前記保持部に保持された前記デジタル信号をリセットするリセット部を有する撮像素子。 - 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の撮像素子において、
前記光電変換部が設けられる第1基板と、
前記比較部と前記第1スイッチ部と前記容量とが設けられる第2基板と、を有する撮像素子。 - 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の撮像素子を備える撮像装置。
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