JP2022551045A - 管型反応器及び撹拌タンク反応器を使用するリンゴ酸の製造 - Google Patents

管型反応器及び撹拌タンク反応器を使用するリンゴ酸の製造 Download PDF

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Abstract

Figure 2022551045000001
ここでの開示は、リンゴ酸の製造のための方法が開示する。その方法は、未精製無水マレイン酸、純粋な無水マレイン酸、未精製マレイン酸、未精製フマル酸、純粋なマレイン酸、純粋なフマル酸、無水マレイン酸の生産からのベントガススクラバー溶液、及び無水フタル酸の生産からのベントガススクラバー溶液のうちの1つ又は複数を含むフィードを得る工程;管型反応器アセンブリ内にフィードを通過させて、未反応のフィード及びリンゴ酸を含む第1の生成物流を得る工程であって、フィードを、第1の予め設定した期間、管型反応器アセンブリ内で水和反応させる、工程;並びに第2の予め設定した期間、撹拌タンク反応器アセンブリ内で第1の生成物流の更なる水和を引き起こして、リンゴ酸を含む最終生成物流を得る工程を含む。

Description

本主題は、概してリンゴ酸の製造に関し、特に、管型反応器及び連続撹拌タンク反応器(continuous stirred tank reactor, CSTR)を使用する、ブタン若しくはベンゼン又はオルト-キシレンから出発する、様々な原材料からのリンゴ酸の製造に関する。
リンゴ酸は従来、脱塩水への無水マレイン酸の溶解により調製されるマレイン酸の水和により、又は高圧及び高温の条件下でマレイン酸及びフマル酸の混合物を使用することにより生産されている。平衡、すなわち、リンゴ酸、フマル酸、及び微量の未反応のマレイン酸の平衡混合物の生成を達成するのにかかる時間(これは、所定の量のマレイン酸若しくはその異性体フマル酸又はそれらの混合物について反応の完了に達する時間と考えられる)は、4時間から8時間まで様々である。
触媒は、マレイン酸の水性水和においてリンゴ酸の生産性を向上させることが見出されている。典型的な水和反応において、マレイン酸は、硫酸を含めた様々な触媒の存在下で水和される。
米国特許第3379756号明細書には、高温及び高圧における水性反応混合物中のマレイン酸、フマル酸、及びそれらの混合物からのリンゴ酸の合成のための方法であって、反応混合物に曝露されるその表面が、チタン、ジルコニウム、タンタル、及び前記材料のうちの少なくとも1種を含む合金の群からの少なくとも1種の材料からなる反応器ゾーン内で実施される方法が記載されている。
米国特許第5210295号明細書には、マレイン酸、フマル酸及びその他から選択される酸の水和のための方法であって、高温反応が、指定されたモル比のナトリウムイオンの存在下で行われる方法が開示されている。
米国特許第3379757号明細書には、得られるマレイン酸溶液を空気の存在下で熟成する工程、熟成させた溶液を濾過する工程、及び超大気圧下の閉鎖系内で濾液を加熱して、マレイン酸をリンゴ酸に変換する工程を含む、ベンゼン等の有機化合物の蒸気相触媒酸化の結果生じるマレイン酸の水性溶液からのリンゴ酸の製造のための方法が開示されている。この熟成過程は、ゴムでライニングされたスチールの塔中で進められる。
IN201621024815には、チタンの管型反応器内でのリンゴ酸の調製のための方法が開示されている。それには更に、チタンのような特定の耐食性材料で作られた特定の設計の管型反応器が高圧循環ポンプと共に、詰まりを防ぎ、且つ高速転化を促進することが開示されている。
しかし、リンゴ酸の従来の生産方法は、いくつかの不利な点を有する。例えば、非常に高い温度及び圧力が反応に必要とされ、反応が平衡に達するのに長い時間がかかり、反応生成物は腐食性且つ有毒であって、反応器容器の腐食につながり、且つ、生成物から汚染物質を除去するために追加のプロセスが必要とされ、より高い運転コストにつながる。
米国特許第3379756号明細書 米国特許第5210295号明細書 米国特許第3379757号明細書 IN201621024815号明細書
大きい反応器容積が、従来の方法による工業的規模のリンゴ酸の製造において必要とされている。
本開示の態様において、(a)未精製(crude)無水マレイン酸、純粋な無水マレイン酸、未精製(crude)マレイン酸、未精製(crude)フマル酸、純粋なマレイン酸、純粋なフマル酸、無水マレイン酸の生産からのベントガススクラバー溶液、及び無水フタル酸の生産からのベントガススクラバー溶液のうちの1つ又は複数を含むフィード(供給原料)を得る工程;(b)前記のフィードを、管型反応器アセンブリ内を通過させて、未反応のフィード及びリンゴ酸を含む第1の生成物流を得る工程であって、前記のフィードを、第1の所定の期間、管型反応器アセンブリ内で水和反応させる工程;並びに(c)第2の所定の期間、撹拌したタンク反応器アセンブリ内で第1の生成物流の更なる水和を引き起こして、リンゴ酸を含む最終生成物流を得る工程を含む、リンゴ酸の製造のための方法が提供される。
詳細な説明を、添付した図面を参照して説明する。図面中、参照番号の最も左の桁により、その参照番号が最初に現れる図が分かる。可能な場合、同様の特徴及び構成要素を参照するために、図面全体を通して同じ番号が使用される。
図1は、本発明の主題の一つの実施形態による、リンゴ酸製造のスキームを示す。 図2は、本発明の主題の一つの実施形態による、リンゴ酸製造のためのカスケード反応器システムを示す。 図3は、本発明の主題の一つの実施形態による、リンゴ酸製造のためのハイブリッド反応器システムを示す。 図4(a)は、単一のCSTR反応器についての指標となるレーベンスピール・プロット(indicative Levenspiel plot)を示す。図4(b)は、本発明の主題の一つの実施形態による、複数の管型反応器と連結されたCSTR反応器についての指標となるレーベンスピール・プロットを示す。
本発明の主題は、管型反応器内及び連続撹拌タンク反応器(continuous stirred tank reactor, CSTR)内での様々な原材料及びそれらの混合物からのリンゴ酸の製造に関する。
従来、リンゴ酸は、未精製(crude)無水マレイン酸の蒸留により得られる純粋な無水マレイン酸を使用して、又は純粋なフマル酸から商業的に生産されている。未精製(crude)無水マレイン酸又は未精製(crude)フマル酸は、ブタン、ベンゼン、フラン、フルフラール、及び同種のもの等の有機化合物の気相酸化によって得られる。反応器の出口から放出される、主に無水マレイン酸のガス状混合物は、凝縮器(コンデンサー)内で冷却されて、物質が得られ、これは、未精製(crude)無水マレイン酸として知られている。この未精製無水マレイン酸は、蒸留に供されて、純粋な無水マレイン酸が生産される。凝縮器から出てくる非凝縮ガスは、水中で洗浄されて、スクラバー溶液とよばれる未精製(crude)マレイン酸が生産される。このマレイン酸スクラバー溶液は、更に、o-キシレンとともに共沸蒸留に供されて、未精製(crude)無水マレイン酸が生産され、続いて真空蒸留に供されて、純粋な無水マレイン酸が生産される。次いで、純粋な無水マレイン酸は、リンゴ酸の生産のために使用される。
しかし、従来の反応器を使用する無水マレイン酸の精製は、時間がかかり、且つエネルギー集約的な方法である。更に、純粋な形態の無水マレイン酸を使用することは、リンゴ酸生産のコストの大幅な増大につながる。加えて、従来使用されている反応器の構成は、すべてのより小さい規模の重要な特徴を適切に組み込んでおらず、それが、無水マレイン酸の精製方法を費用がかかるものにしている。
本発明の主題のリンゴ酸の製造は、リンゴ酸の従来の生産方法に関連する問題及び不利な点を克服する。本発明の主題は、ブタン若しくはベンゼンからの、又は無水マレイン酸若しくは無水フタル酸の生産中に形成されるいずれかの他の中間生成物からのリンゴ酸の製造及びフマル酸の同時製造に関する。無水マレイン酸、無水フタル酸、マレイン酸、フマル酸、及び同種のものの生産中に形成される未精製の生成物、並びにスクラバー溶液と一般によばれる、水中に溶解させることによって回収される凝縮されていないベントガスを、純粋な形態のこれらの生成物を原材料として使用することに加えて、使用してもよい。一例では、未精製生成物を精製するために、当業者に公知の以下のプロセスのうちのいずれか1つ又は複数を次に行うことができる:吸着、吸収、噴霧乾燥法、及び流下液膜蒸発。製造は、連続モード、半連続モード、バッチモード、又はそれらの任意の組合せで行うことができる。反応器は、管型反応器及び連続撹拌タンク反応器の配列を含んでよく、これらは、任意の組合せで使用されて、反応器のハイブリッドセット又はカスケードセットを形成してもよい。更に、反応器の組合せを、連続モード、半連続モード、又はバッチモードのうちの1つでの製造のために使用してもよい。反応器の組合せは、同じ反応条件及び同レベルの転化率に対し、単一の撹拌タンク反応器又は単一の管型反応器のみを使用するときと比べて、製造される所定量のリンゴ酸について、全反応器システム容積(累積)の大きさの低下を可能にする。
上記方法は、従来の方法において必要とされるような、純粋な原材料を必要とせず、したがって、著しくコストを低減する。上記の方法は、純粋な無水マレイン酸又は純粋なマレイン酸若しくは純粋なフマル酸の生産中に処理されるべき排出物の量も低減する。上記の方法は、反応器アセンブリに応じて反応の時間を約1~3時間へと短縮させる。時間のこの短縮は、運転中に消費されるエネルギーを減らし、したがって、運転コストを低減する。
1つの実施形態において、使用される反応器アセンブリは、連続モード、半連続モード、又はバッチモードで運転される、管型反応器及び撹拌タンク反応器の組合せである。本開示の方法は、詰まりを防ぐのに適した設計の管型反応器内で行うことができ、且つ約2900~約10000のレイノルズ数を有する乱流を維持することにより、高率の転化を促進する。いくつかの実施形態において、反応器内の流れは、約3000~約9000、約4000~約8000、約5000~約8000、約5000~約7000、約5500~約7000、又は約6500~約7000のレイノルズ数を有することができる。いくつかの実施形態において、レイノルズ数は、例えば、少なくとも2500、3000、3500、4000、4500、5000、5500、6000、6500、7000、7500、8000、8500、9000、9500、10000、又は前述のレイノルズ数のうちの任意の2つにより画定される範囲内であることができる。別の実施形態において管型反応器アセンブリに供給物(フィード)を通過させる工程は、約5000~約7000のレイノルズ数で管型反応器内にフィードを通過させる工程を含む。反応器は、チタンでできていてよく、したがって、耐食性であってもよい。
本開示は、リンゴ酸を製造するための方法を提供し、その方法では、供給原料(フィード)を1つ又は複数の管型反応器(管型反応器アセンブリとよばれる)の組合せを含む反応器アセンブリ及び1つ又は複数の連続撹拌タンク反応器(continuous stirred tank reactors, CSTR)(撹拌タンク反応器アセンブリとよばれる)内で反応させる。フィードは、未精製(crude)無水マレイン酸、純粋な無水マレイン酸、未精製(crude)マレイン酸、未精製(crude)フマル酸、純粋なマレイン酸、純粋なフマル酸;有機化合物、例えば、ブタン、ベンゼン等からの無水マレイン酸の製造からのベントガススクラバー溶液;有機化合物、例えば、o-キシレン又はナフタレン等からの無水フタル酸の製造からのベントガススクラバー溶液;及び任意のそれらの組合せから選択してよい。上記の反応器アセンブリは、ハイブリッド反応器システム又はカスケード反応器システムのうちの1つあってよい。フィードを、反応器アセンブリ内で145~200℃及び11~15barで約1~3時間反応させて、リンゴ酸及びフマル酸の混合物を得ることができる。ハイブリッドシステムでは、フィードは、反応器アセンブリを通して連続的に循環されてよく、一方、カスケードシステムでは、フィードを、第1の管型反応器に供給し、予め設定された時間の間反応させ、次いで、次の管型反応器又はCSTR反応器に供給し、それを反応完了まで続けてよい。フィードを、管型反応器の組内でまず反応させ、次いで、CSTR反応器の組内で反応させるように、任意の数の管型反応器又はCSTR反応器を使用しうる。管型反応器は、管のループ、円形の管等の配列を有する1組の管、又は管の球状配列、並びにツイスタ(twister)及びスワラ(swirler)を含んでもよい。反応器内のフィードの反応は、触媒の存在下又は触媒なしで実施してよい。触媒が使用される場合、触媒は、微粒子化形態のアルミニウム金属、そのホウ酸塩又は炭酸塩を含んでよい。ハイブリッドシステム内での反応は、バッチモード、半連続モード、又は連続モードのうちの1つで実施してよい。バッチモードにおいては、反応器アセンブリ内での反応完了後、溶液は排出され、更なるプロセスのためにとられる。半連続モードでは、溶液の一部が、しばらくして排出され、触媒
を含む等量のフィード溶液が管内に供給され、再循環され、再び一定期間の後、別の一定量が排出され、そのプロセスが繰り返され、一方、連続モードでは、非常に少量の溶液が連続的にフラッシュタンク内に排出され、同時に、触媒を含む同量のフィード溶液が管内に供給される。
本主題のいろいろな側面を、添付した図面と併せて更に説明する。説明及び図面は、本主題の原則を単に例示するにすぎないことに留意すべきである。したがって、本明細書に明示的に記載又は示されていないが、本主題の原則を実施する様々な配列が説明から考案されることができ、且つその範囲内に含まれることが理解されるであろう。更に、本主題の原則、態様、及び実施、並びにそれらの特定の例を記載する本明細書のすべての記述は、その均等物を包含することが意図されている。
本開示の一つの実施形態において、リンゴ酸の製造方法が提供され、その方法は、(a)未精製無水マレイン酸、純粋な無水マレイン酸、未精製マレイン酸、未精製フマル酸、純粋なマレイン酸、純粋なフマル酸、無水マレイン酸の生産からのベントガススクラバー溶液、及び無水フタル酸の生産からのベントガススクラバー溶液のうちの1つ又は複数を含むフィード(供給原料)を得る工程;(b)管型反応器アセンブリ内にそのフィードを通過させて未反応のフィード及びリンゴ酸を含む第1の生成物流を得る工程であって、そのフィードを、第1の所定の期間、管型反応器アセンブリ内で水和反応させる、工程;並びに(c)第2の所定の期間、撹拌タンク反応器アセンブリ内で第1の生成物流の更なる水和を引き起こさせて、リンゴ酸を含む最終生成物流を得る工程を含む。本開示の別の実施形態において、最終生成物流は、リンゴ酸を含んでよい。一例では、最終生成物流は、リンゴ酸及び同時に生じる生成物であるフマル酸を含む。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法は、最終生成物流を得る前に、予め設定されたサイクル数の間、工程(b)及び工程(c)を通して撹拌タンク反応器アセンブリから得られる第2の生成物流を再循環させる工程を含む。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法は、最終生成物流として撹拌タンク反応器アセンブリから得られる第2の生成物流の一部を除去する工程、並びに工程(b)及び工程(c)を通して撹拌タンク反応器アセンブリから得られる第2の生成物流の残りの部分を新たなフィードと共に再循環させる工程を含む。本明細書において使用される「再循環」という用語は、先の段階のいずれかに戻る、又は新たな未反応の入口流と混合するための出口流の循環を意味する。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では第2の生成物流の一部が連続的に排出される。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、第2の生成物流の一部が、予め設定された時間間隔で排出される。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、第2の生成物流の一部が、完全に排出され、且つ再循環されない。
本開示のある実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、管型反応器アセンブリが、単一の管型反応器を含む。
本開示のある実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、管型反応器アセンブリが、直列に接続された複数の管型反応器を含む。
本開示のある実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、管型反応器アセンブリが、並列に接続された複数の管型反応器を含む。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、管型反応器アセンブリが、直列組合せ又は並列組合せで接続された複数の管型反応器を含む。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、撹拌タンク反応器アセンブリが、単一の撹拌タンク反応器を含む。
本開示のある実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、撹拌タンク反応器アセンブリが、直列に接続された複数の撹拌タンク反応器を含む。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、撹拌タンク反応器アセンブリが、並列に接続された複数の撹拌タンク反応器を含む。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、撹拌タンク反応器アセンブリが、直列配置及び並列配置の組合せで接続された複数の撹拌タンク反応器を含む。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、管型反応器アセンブリにフィードを通過させる工程の前に、フィードに触媒を添加する工程を含む。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、触媒が、アルミニウム金属、アルミニウムのホウ酸塩、及びアルミニウムの炭酸塩からなる群から選択される。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、フィード対触媒の比が、約1:0.00005~約1:0.0005の範囲内である。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、管型反応器アセンブリにフィードを通過させる工程が、約2900~約10000、好ましくは約5000~約7000のレイノルズ数で管型反応器内にフィードを通過させる工程を含む。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法では、フィードを、管型反応器アセンブリの各管型反応器内及び撹拌タンク反応器アセンブリの各撹拌タンク反応器内で約135~195℃の範囲内の温度及び約11~15barの圧力で反応させる。全反応時間は、1~3時間である。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法で、最終生成物流を精製して、純粋なリンゴ酸を得る工程を含む。
本開示の一つの実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法は、管型反応器アセンブリにフィードを通過させる工程の前に、フィードを精製する工程を含む。その精製は、従来の精製プロセスによって行うことができる。
本開示のある実施形態において、本明細書に記載されるリンゴ酸の製造のための方法が提供され、その方法は、管型反応器アセンブリ及び撹拌タンク反応器アセンブリに蒸気を加えて、水和反応を引き起こす工程を含む。
図1は、本発明の主題の一つの実施形態による、リンゴ酸製造のスキームを示す。1つの実施形態において、出発原材料110は、ブタン又はベンゼンである。別の実施形態において、出発原材料110は、o-キシレン又はナフタレンのうちの1つである。一例では、ブタン又はベンゼンを触媒の存在下、気相中で反応させて、未精製(crude)無水マレイン酸ガス114を製造する。その未精製無水マレイン酸ガス114は、凝縮されて、未精製無水マレイン酸116を製造する。反応生成物蒸気が水に溶解される場合、その反応は、未精製マレイン酸118を作り出してもよい。未精製マレイン酸118は、マレイン酸及びフマル酸の混合物であってよい。未精製無水マレイン酸116は、更に加水分解されて、未精製マレイン酸118を生成してよい。未精製マレイン酸118又は未精製無水マレイン酸116は、精製されて、それぞれ純粋なマレイン酸126及び純粋な無水マレイン酸122を得ることができる。純粋なマレイン酸126は、純粋なマレイン酸及び純粋なフマル酸の混合物であってもよい。未精製無水マレイン酸116と共に、凝縮されていないベントガス(非凝縮ベントガス)が作り出される。非凝縮ベントガスを、スクラバーを通過させて、本明細書においてベントガススクラバー溶液132aとよばれる溶液を形成する。ベントガススクラバー溶液132aは、無水マレイン酸、マレイン酸、いずれかの未反応の原材料110、及びいずれかの他の不純物を含む。
別の実施形態において、原材料110は、o-キシレン又はナフタレンである。その原材料を反応させて、無水フタル酸128を製造する。凝縮されていない生成ガスを水に通して、いずれか未反応の原材料110、無水フタル酸128、及びいずれか他の不純物を通常は含む別のベントガススクラバー溶液132bを形成する。
リンゴ酸の製造のためのフィード140は、未精製(crude)無水マレイン酸、純粋な無水マレイン酸、未精製(crude)マレイン酸、未精製(crude)フマル酸、純粋なマレイン酸、純粋なフマル酸;有機化合物、例えば、ブタン、ベンゼン等からの無水マレイン酸の製造により生じるベントガススクラバー溶液;有機化合物、例えば、o-キシレン又はナフタレン等からの無水フタル酸の製造により生じるベントガススクラバー溶液、及び任意のそれらの組合せからなる群から選択してよい。
未精製フマル酸は、無水マレイン酸、マレイン酸のいずれかから、無水フタル酸の製造の副生成物として、又は当技術分野において既知のバイオテクノロジー経路によって得られてもよい。
フィードは、145~200℃の温度範囲及び適した圧力での反応を経て、リンゴ酸及びフマル酸の混合物を生成する。この反応は、触媒の存在下又は触媒なしのいずれかで行ってよい。1つの実施形態において、フィード142は、触媒の非存在下で反応をする。別の実施形態においては、フィード144は、触媒を含むフィード流であり、且つ触媒の存在下で反応をする。触媒の使用が反応器容器の内面において腐食を引き起こさず、したがって、触媒過程が非腐食性であることが確実になるようにして、触媒は、微粒子化形態のアルミニウム金属又はそのホウ酸塩若しくは炭酸塩から選択される。代替のホウ酸アルミニウム溶液の使用は、結果としてホウ酸の生成をもたらす。ホウ酸は弱酸であるので、反応器を腐食しない。
上記の反応において使用される触媒の濃度は、プロセス時間、平衡を達成する反応速度、及び使用した触媒の除去のための追加の精製工程の必要性に影響する。この触媒過程において、微粒子化形態のアルミニウム金属又はホウ酸アルミニウム若しくは炭酸アルミニウムの濃度は、フィード中の未精製無水マレイン酸溶液に対して50~500mg/lの範囲内である。粉末形態又は顆粒形態の微粒子化されたアルミニウム金属又はそのホウ酸塩若しくは炭酸塩は、10ミクロン~800ミクロンの粒径を有する。フィード140中に可溶化されたアルミニウム金属又はそのホウ酸塩又は炭酸塩は、平衡までの反応を著しく速める。一例では、未精製マレイン酸と触媒の比は、得られる溶液中で1:0.0001である。
フィード140は、反応器アセンブリ150内で反応させてよい。反応器アセンブリ150は、カスケード構成又はハイブリッド構成の管型反応器(すなわち、管型反応器アセンブリ)及び連続撹拌タンク反応器(すなわち、撹拌タンク反応器アセンブリ)の組合せ152を含んでよい。反応器アセンブリ150は、連続モード、半連続モード、バッチモード、又はそれらの任意の組合せのうちのいずれか1つで運転するように構成されていてよい。反応は、触媒の存在下又は非存在下のいずれかで実施されてよい。ハイブリッド反応器構成は、入口流及び中間流に戻る配管接続によって運転上の柔軟性を有し、一方、カスケード反応器構成は、バッチモードで運転される。
カスケード反応器システム又はハイブリッド反応器システム152の一部である管型反応器は、適した材料で作られてよく、且つ連続モード、半連続モード、又はバッチモード等の様々なモードで運転されてよい。フィード溶液からリンゴ酸を製造するために使用される管型反応器は、詰まりを防ぐように適切に設計され、且つ高速転化を促進する。反応器は、チタン、タンタル、ハステロイ、アルミニウム-青銅、又はジルコニウム等の適した構成材料で作られてよい。ハイブリッドアセンブリのなかの高圧循環ポンプは、溶液の供給及び再循環を可能にし、その溶液は、フィード及び部分的に反応したフィードを含んでよい。管型反応器のフィード端はポンプに接続され、一方、他端は、バイパス弁で、圧力による連続循環のためにポンプの吸込みに戻るように接続される。或いは、フラッシュタンク内又はドレンタンク内へのすべて又は一部の材料の除去のために、管型反応器の後の配管内にバイパスが存在する。フラッシュタンクは、循環ポンプ吸込みに戻るように接続されてもよい。
管型反応器は、管のループ、円形の管等の管の配列、又は管の球状配列を有してよく、これらは、反応速度を向上させ、その結果、化学量論的収率でリンゴ酸の製造を達成するための加工時間を短縮させることができる。管型反応器内の管の組は、そのように配列及び相互接続され、且つ約1.25~2.5m/sの流速を実現するようにツイスタ(twister)及びスワラ(swirler)を備え、これが、短縮されたプロセス時間で最終平衡へのフィード材料の化学量論的転化につながる。
一つの実施形態において、フィード溶液は、管型反応器アセンブリ内へポンプ輸送され、循環ポンプを通して循環され、高速度で管型反応器アセンブリ内に排出される。溶液は、管を通して連続的に循環され、且つ11~15barの圧力で145~200℃の温度まで約1~2時間加熱される。別の実施形態において、この方法が触媒の存在下で実施される場合、アルミニウム金属又はそのホウ酸塩又は炭酸塩溶液は、管型反応器内にポンプ輸送される前にフィード溶液に添加され、フィード溶液対触媒の比は、得られる溶液中で1:0.0001である。
更に、部分的に反応したフィードを、管型反応器と直列に接続されていてよい1つ又は複数の連続撹拌タンク反応器(CSTR)へと通してよい。生成物への反応物の完全に近い化学量論的転化を確実にするために、部分的に反応したフィードを、CSTRタンク内で撹拌機又はアジテータにより、所望する時間のあいだ、連続的に撹拌してよい。CSTRから、生成物は、生成物出口を介して排出され、凝縮物は、凝縮物出口を介して排出され、ガスは、気化物質の出口を介して除去される。
管型反応器及びCSTRのなかでの反応は、触媒、例えば、アルミニウム金属又はアルミニウムのホウ酸塩若しくは炭酸塩の存在下で、又は触媒の非存在下で行ってよい。ハイブリッド構成中の製造プロセスは、バッチプロセス、半連続プロセス、又は連続プロセスのうちのいずれか1つで行うことができる。バッチプロセスにおいて、上記の運転後、溶液は、フラッシュタンク内に排出され、さらなる工程、例えば、生成物の精製、濾過、及び分離に供される。半連続プロセスにおいては、上記の運転後、溶液の一部が排出され、触媒を含む同量のフィード溶液が管内に供給され、再循環され、再び一定期間の後、別の一定量が排出され、そのプロセスが繰り返される。排出された溶液は、バッチプロセスを参照して述べた更なる処理に供される。連続プロセスにおいては、上記の運転後、非常に少量の溶液が連続的にフラッシュタンク内に排出され、同時に、触媒を含む同量のフィード溶液が管内に供給される。排出された溶液は、バッチプロセスを参照して述べた更なる処理に供される。
得られた反応生成物は、フマル酸及びリンゴ酸の混合物を含む。これら2種の酸は、従来の手段によって混合物から分離される。未精製無水マレイン酸及びスクラバー溶液に由来する揮発性の不純物及び色の原因となる化合物は、従来の精製プロセスによって排出される。リンゴ酸を含む母液は、リンゴ酸を回収するために濃縮され、これは、更に精製される。得られるリンゴ酸の精製は、イオン交換体、粉末形態の活性炭の使用、又はリンゴ酸を一連のカーボンカラムに通すことを含むがこれらに限定されない様々な手段により行うことができる。
ホウ酸アルミニウムを触媒として使用した場合に生成するホウ酸は、当技術分野において既知のプロセスによって混合物から除去される。
管型反応器を高レイノルズ流れ条件で運転して、反応速度を大きくすることができるのと同時に、反応の完了を確実にするために使用されるべき管の長さは、非常に長くなることがあり、製作の観点、必要に応じて輸送可能性の観点から、事実上実現可能ではなく、且つ不経済になり得る。他方、CSTR内で平衡を達成するためにかかる時間は、特に工業的規模において、非常に遅い。更に、CSTRのみが使用されるとき、同様の反応条件において同様の量の転化を達成するために必要とされるCSTRのサイズは、CSTRが管型反応器と組み合わせて使用されるときと比べて非常に大きい。したがって、カスケード構成又はハイブリッド構成において管型反応器及びCSTRの組合せを使用することによって、本主題は、リンゴ酸の効率的生産のための管型反応器及びCSTR反応器の両方の利益を有利に得ることを可能にする。
本明細書に記載される反応器アセンブリ構成及び運転モードは、当技術分野において既知の従来の反応器構成及び対応する運転モードと比べて、反応器アセンブリの単位容積(kl)あたりの生産されるkg/hの点からリンゴ酸及びフマル酸の生産性を改善することを実験データは示している。
図2は、本主題の一つの実施形態による、リンゴ酸の製造のためのカスケード反応器システムを示す。フィードタンク210からのフィードが、循環ポンプ220を介して管型反応器に供給される。この図は、2つの管型反応器230及び240を示している。しかし、任意の数の管型反応器を使用してよいことが理解されるであろう。フィードを、第1の管型反応器230内で、ある温度において、予め設定された時間、反応させる。一例では、フィードを、145~200℃において60~120分間反応させる。蒸気が、蒸気入口232を介して反応器230内に供給され、任意の凝縮物が、凝縮物出口234を介して排出される。予め設定された時間の後、溶液又はスラリーが、第2の反応器240内に供給され、ここで反応は継続する。別の予め設定された時間の後、混合物が、更なる反応のために第3の反応器250へと送られる。
1つの実施形態において、反応器230及び240は管型反応器であり、反応器250は撹拌タンク反応器である。反応器250内の反応物-生成物混合物を、撹拌機又はアジテータ252によって撹拌し、反応は、予め設定された温度及び圧力の条件において、予め設定された時間進む。一つの例では、反応は、145~200℃において10~15barで進みうる。反応器250は、蒸気のための入口254及び気化物質を除去するための出口256及び任意の凝縮物を除去するための出口258を備える。生成物スラリーは、反応完了後、反応器250が減圧されるにつれてフラッシュタンク260内に排出され、生成物270は、更なる処理、例えば精製のために送られる。この図は、2つの管型反応器及び1つの撹拌タンク反応器を示しているが、任意の数のそのような反応器を任意の組合せで使用してよい。このプロセスは、バッチモードで運転してよい。
1つの実施形態において、第1及び第2の予め決めた期間/予め設定された時間は、全反応時間が1~3時間であるように設定してよい。したがって、各反応器(管型又は撹拌タンク)内での反応の時間は、約15分~約1時間の間の様々な時間であることができる。
図3は、本発明の主題の一つの実施形態による、リンゴ酸の製造のためのハイブリッド反応器システムを示す。フィードタンク310からのフィードを一連の反応器に通し、その混合物を、循環ポンプ320を使用して反応器システムを通し、予め設定した時間連続的に循環される。反応は、予め規定した温度及び圧力で起こる。一つの例では、反応は、145~200℃において10~15barで進みうる。図3に示すように、反応器システムは、直列に接続された2つの管型反応器330及び340並びに1つの撹拌タンク反応器350を含む。しかし、任意の組合せで接続された任意の数の2つのタイプの反応器(管型反応器及び撹拌タンク反応器)が使用されうる。反応器は、連続モード、半連続モード、又はバッチモードのうちのいずれか1つで運転されうる。反応が完了した後、生成物スラリーは、フラッシュタンク360の中へ排出され、生成物370は、更なる処理のために送られる。
カスケード反応器構成において、図2を参照して論じたように、フィード溶液は、各反応器段階を通じて供給され、それを反応器段階においてある一定の時間反応させ、次いで、次の反応器段階へと移す。生成物は、最終の反応器の段階における反応後に排出される。反応器は、バッチ運転モードで運転し、ここで、フィードは、部分的な転化の後に次の段階へと送られ、最終生成物は、最後の反応器の段階における反応後に排出される。
ハイブリッド反応器構成において、フィード溶液は、再循環用の設備を有する一連の反応器を通って循環される。ハイブリッド構成におけるバッチプロセスにおいて、最終生成物は、反応の完了後に排出される。ハイブリッド構成における半連続プロセスにおいて、反応がある時間進んだ後に、ある量の生成物がフラッシュタンク360の中へ排出される。同量のフィードが反応器内に供給される。連続プロセスにおいて、反応完了後、ある量の生成物が、ある速度で連続的に排出され、同量のフィード溶液が連続的に添加される。カスケード反応器構成及びハイブリッド反応器構成の両方について、反応は、触媒の存在下又は非存在下のいずれかで実施してよい。触媒が使用されるとき、反応平衡を達成する時間は、触媒が使用されないときよりも更に短縮される。
1つの実施形態において、ハイブリッド反応器構成及びカスケード反応器構成の両方について、第1及び第2の予め定めた期間/予め設定された時間は、全反応時間が1~3時間であるように設定してよい。したがって、各反応器(管型又は撹拌タンク)内の反応の時間は、約15分~約1時間のあいだの様々な時間であってよい。
図4(a)は、単一のCSTR反応器についての指標となるレーベンスピール・プロットを示し、図4(b)は、本発明の主題の一つの実施形態による、複数の管型反応器と連結されたCSTR反応器についての指標となるレーベンスピール・プロットを示す。図4(a)及び図4(b)において、x軸は、転化率(X)に対応し、y軸は、-1/r(式中、rは反応速度である)に対応する。転化率(X)が大きくなるにつれて、供給原料の濃度は低下する。当業者には理解されるであろう通り、ある変換率を、与えられた反応条件において達成するために必要なCSTRの容積は、(-1/r)に比例する高さと、Xに等しい幅とを有する長方形の面積に等しい。ある転化率を、与えられた反応条件において達成するために必要とされる管型反応器の容積は、Xに対してプロットされる(-1/r)の曲線下面積に等しい。
図4(a)に示されるように、バッチモードで運転している単一のCSTR反応器について、化学量論的転化を達成するために必要とされる反応器容積は、402の番号が付されたプロットの斜線の領域から導かれ、それは、点404に対応するXに等しい幅と、点406における(-1/r)に対応する高さ、すなわち転化率Xの量に対応するy座標とを有する長方形の面積に対応する。同じ方法に従って、x軸に沿った任意の特定の転化率値に必要とされるCSTRの反応器容積を導くことができる。
図4(b)を参照して、管型反応器がCSTR反応器と連結されているときに、管型反応器を使用するとき、同じ反応条件において、且つ同量の転化率について、単一のCSTRの反応器容積と比べて、より小さい反応器容積が必要とされる。例えば、2つの管型反応器がCSTR反応器と共に使用されるとき、408の番号が付された斜線の領域によって示されるように、0.6の転化率を管型反応器1により達成することができ、必要とされる反応器の容積は、プロットから決定することができ、これは、曲線下面積と一致する。410、すなわち曲線下面積により表される斜線領域は、第2の管型反応器により達成される転化率及び対応する反応器容積を示す。長方形を形成する、412として表される斜線の領域は、CSTR反応器に対応し、必要とされるCSTR反応器容積は、その長方形の面積である。したがって、図4(b)に示されるように、同じ反応条件に対して、化学量論による同量の完全な転化に必要とされる合わせた全反応器システムの容積は、図4(a)に示されるような単一のCSTRのものよりも著しく小さく、資本コスト及び運転コストの低減につながる。
ここで本開示を実施例により説明し、これらは、開示が機能することを説明することを意図しており、本開示の範囲に対する何らかの制限を意味すると限定することは意図していない。別段の規定がない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者に一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載される方法及び材料と類似又は同等の方法及び材料を、開示される方法及び組成物の実施において使用することができるが、例示的な方法、デバイス及び材料が本明細書に記載される。記載される特定の方法、及び実験条件が適用され得るとき、本開示はそのような方法及び条件に限定されないと理解されるべきである。
<タイプ1:再循環あり(ハイブリッド構成)>
運転モード:バッチ、半連続及び連続
<試験の詳細>:
マレイン酸溶液:77リットル(又は)フマル酸溶液:77リットル
水中のマレイン酸溶液/フマル酸の濃度:45% w/v
触媒:100mg/リットル(ppm)のホウ酸アルミニウム
反応温度:185℃
反応器圧力:12bar。
<供給原料>:
3種の異なる供給原料組成を表1に示す。
Figure 2022551045000002
これらの試験における供給原料は、以下のうちのいずれか1つとして定義することができる:
1. マレイン酸の量が34.65kgであるように、60リットルの脱塩水中に溶解された29.27kgの純粋な無水マレイン酸。
2. 34.65kgの純粋なフマル酸。
3. そのような混合物の量が34.65kgのマレイン酸と同等である、任意の割合又は組合せの項目1及び項目2の混合物。
<試験手順>:
29.27kgの純粋な無水マレイン酸又は34.65kgの純粋なフマル酸又は任意の割合若しくは組合せのこれらの酸の混合物(したがって、マレイン酸又はフマル酸の総量は、マレイン酸として表して34.65kgである)を、別個の容器内の59.5リットルの脱塩水に入れる。この容器に、入れたフィードに対して100mg/l(ppm)のホウ酸アルミニウム触媒を最終溶液が含むようにホウ酸アルミニウムを添加し、よく撹拌する。原材料対触媒の比は、1:0001である。必要な場合は、いくらか加熱して、触媒を溶かした。
この供給原料(フィード)を管型反応器内に投入し、別の管型反応器とのハイブリッド配列を通して十分に循環させ、続いて、一定の再循環を伴って、すべて直列の撹拌タンク反応器内で循環させる。反応器内の溶液の温度を145~200℃までゆっくり上昇させ、反応器内の圧力はおよそ12barまで上昇する。反応の迅速な完了のために、循環を継続して、この条件を維持する。
バッチプロセスの場合、反応の完了後、加熱を停止する。そのシステム内の反応器を注意深く減圧する。蒸気をゆっくり排出し、圧力も徐々に低下する。反応器の温度は約80~90℃まで下がる。反応器容器からの液体スラリー物質全体を、別個の容器内に完全に排出する。その溶液を周囲温度まで冷やす。フマル酸を分離し、溶液中にリンゴ酸、いくらかのフマル酸及びわずかな割合の未反応のマレイン酸を含む母液を、精製の更なる段階に使用する。
半連続プロセスの場合、反応の完了後、4500mlのその溶液をフラッシュタンク内に排出し、反応器圧力は、およそ10barまで低下し、同量のフィードであるマレイン酸溶液をチタン管アセンブリ内へ供給し、反応を更に20分間行い、次いで、別の4500ml溶液をフラッシュタンク内に排出する。このプロセスを数時間継続し、これを半連続プロセスという。完了後、反応器容器からの液体スラリー物質全体を、別個の容器内に完全に排出する。その溶液を周囲温度まで冷却する。この後、プロセスは、バッチプロセスと同じステップに従う。
連続プロセスの場合、反応の完了後、反応器内の溶液を、225ml/minの速度でフラッシュタンク内に排出する。同時に、同量のフィードであるマレイン酸溶液をチタン管内へ供給する。このプロセスを数時間継続し、反応器容器からの液体スラリー物質全体を、別個の容器内に完全に排出する。この溶液を室温まで冷却する。この後、プロセスは、バッチプロセスと同じステップに従う。
上記の試験を、3種すべての運転モード - バッチ、半連続、及び連続で、いかなる触媒も使用せずにさらに行った。これらの試験の結果を表2(表2A及びB)に示す。
<タイプ2:再循環なし(カスケード構成)>
モード:バッチプロセス
バッチの詳細>:
マレイン酸溶液:77リットル(又は)フマル酸溶液:77リットル
マレイン酸溶液/水中のフマル酸の濃度:45% w/v
反応温度:185℃
反応器圧力:12bar。
触媒:100mg/リットル(ppm)のホウ酸アルミニウム
試験手順>:
この試験において使用される供給原料は、以下のうちのいずれか1つと定義される:
1. マレイン酸の量が34.65kgであるように、60リットルの脱塩水に溶かした29.27kg純粋な無水マレイン酸。
2. 34.65kgの純粋なフマル酸。
3. そのような混合物の量が34.65kgのマレイン酸と同等である任意の割合又は組合せの項目1及び項目2の混合物。
構成は、3つの段階からできている。この試験おける、合わせた反応器容積は、77リットルである。供給原料を、フィードタンク中で60リットルの脱塩水に溶かす。それを、別個の容器にとる。この容器に、採取されたフィードに対して、100mg/l(ppm)のホウ酸アルミニウム触媒を最終溶液が含むようにホウ酸アルミニウム触媒を添加し、よく撹拌する。原材料対触媒の比は、1:0001である。必要な場合には、いくらか加熱して、触媒を溶かした。
供給原料を、第1の反応器に入れ、温度を145~200℃まで上昇させ、反応完了のために循環させる。第2の反応器において、溶液の体積は、17リットルであり、反応を継続する。第3の容器において、反応時間は、反応の完了のためにより長い。運転手順のあいだに平衡状態に達したとき、反応器は、中断なく連続的に稼働している。3つのすべての反応器において、圧力は、およそ12barであり、温度は145~200℃である。第3の反応器からの反応混合物を排出し、その溶液を周囲温度まで冷却する。
フマル酸を分離し、リンゴ酸、溶液中のいくらかのフマル酸及びわずかな割合の未反応のマレイン酸を含む母液を、分離及び精製の更なる段階に供する。リンゴ酸、フマル酸、及び未反応のマレイン酸の厳密な量を、得られた量から測定し、化学量論的転化率を計算する。
上記の試験を、触媒を使用せずに同様に行った。これらの試験の結果は表2に含まれている。
以下に示す表2(2A及び2B)は、異なる供給原料組成、反応器構成、運転モード、再循環、及び触媒の存在/非存在、並びにこれらのパラメータの異なる組合せについて平衡を達成するのにかかる時間(反応期間)を含めた表である。供給原料濃度、圧力、温度等のすべての反応条件は、試験のすべての組についてのものであり、別段の特定のない限り45% W/V、13bar、及び185℃である。
Figure 2022551045000003
Figure 2022551045000004
個々の管型反応器又はCSTR反応器それぞれと比べて、反応器容積あたりの生産性の顕著な向上が、ハイブリッド反応器系及びカスケード反応器系について観察されたことが表2A及び表2Bから明らかである。更に、単一の管型反応器及びCSTR反応器それぞれ、並びに先行技術において既知の他の従来の方法と比べて、ハイブリッド及びカスケード反応器の場合に、リンゴ酸の製造のための時間の短縮(すなわち、より高い反応速度)が観察された。
これらすべてのプロセスから得られた、供給原料の化学量論的転化率(表3)を表3に示してある。これらは、反応前の全酸量が、100%マレイン酸、100%フマル酸、又はマレイン酸として100%となるリンゴ酸であるとして、任意のバッチプロセスにおいて得られるものとほぼ同じである。
Figure 2022551045000005
試験データに基づいて、表2A中の通し番号2及び4に記載された従来の運転方法と比べたとき、表2A中の通し番号1及び3に記載された反応器構成及び運転モードは、反応器システムの単位容積(kl)あたり生産されるリンゴ酸のkg/hに関して、リンゴ酸及びフマル酸の生産性を向上することが推測できる。表2Bは、ハイブリッド及びカスケード反応器システムの両方における全反応期間に対する触媒の効果を示している。
リンゴ酸の製造のための開示を、特定の実施形態、構造、及び方法に固有の言葉で記載しているが、その特定の実施形態、構造、及び方法は、本発明の主題を実施するための例として開示していることが理解されるべきである。
110 原材料
114 未精製無水マレイン酸ガス
116 未精製無水マレイン酸
118 未精製マレイン酸
122 純粋な無水マレイン酸
126 純粋なマレイン酸
128 無水フタル酸
132 ベントガススクラバー溶液
140 フィード
142 フィード
144 フィード
150 反応器アセンブリ
152 カスケード反応器システム又はハイブリッド反応器システム
210 フィードタンク
220 循環ポンプ
230 反応器
232 蒸気入口
234 凝縮物出口
240 反応器
250 反応器
252 撹拌機又はアジテータ
254 入口
256 出口
258 出口
260 フラッシュタンク
270 生成物
310 フィードタンク
320 循環ポンプ
330 反応器
340 反応器
350 撹拌タンク反応器
360 フラッシュタンク
370 生成物

Claims (14)

  1. (a)未精製無水マレイン酸、純粋な無水マレイン酸、未精製マレイン酸、未精製フマル酸、純粋なマレイン酸、純粋なフマル酸、無水マレイン酸の生産からのベントガススクラバー溶液、及び無水フタル酸の生産からのベントガススクラバー溶液のうちの1つ又は複数を含むフィードを得る工程;
    (b)管型反応器アセンブリ内にフィードを通過させて、未反応のフィード及びリンゴ酸を含む第1の生成物流を得る工程であって、前記フィードを、第1の予め設定した期間、管型反応器アセンブリ内で水和反応させる工程;並びに
    (c)第2の予め設定した期間、撹拌タンク反応器アセンブリ内で第1の生成物流の更なる水和を引き起こして、リンゴ酸を含む最終生成物流を得る工程
    を含む、リンゴ酸の製造方法。
  2. 最終生成物流を得る前に、予め定めたサイクル数で、工程(b)及び工程(c)を通して撹拌タンク反応器アセンブリから得られる第2の生成物流を再循環させる工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 最終生成物流として撹拌タンク反応器アセンブリから得られる第2の生成物流の一部を排出する工程、並びに工程(b)及び工程(c)を通して撹拌タンク反応器アセンブリから得られる第2の生成物流の残りの部分を新たなフィードと共に再循環させる工程を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 第2の生成物流の一部が、連続して、又は予め定めた時間間隔で排出される、請求項3に記載の方法。
  5. 管型反応器アセンブリが、単一の管型反応器、或いは直列若しくは並列に又は直列接続若しくは並列接続の組合せで接続された複数の管型反応器を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 撹拌タンク反応器アセンブリが、単一の撹拌タンク反応器、或いは直列若しくは並列に又は直列接続及び並列接続の組合せで接続された複数の撹拌タンク反応器を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 管型反応器アセンブリにフィードを通過させる工程の前に、フィードに触媒を添加する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 触媒が、アルミニウム金属、アルミニウムのホウ酸塩、及びアルミニウムの炭酸塩からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
  9. フィード対触媒の比が、約1:0.00005~約1:0.0005の範囲内である、請求項7に記載の方法。
  10. 管型反応器アセンブリにフィードを通過させる工程が、約2900~約10000、好ましくは約5000~約7000のレイノルズ数で管型反応器内にフィードを通過させる工程を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. フィードを、管型反応器アセンブリの各管型反応器内及び撹拌タンク反応器アセンブリの各撹拌タンク反応器内で約135~195℃の範囲内の温度において及び約11~15barの圧力で反応させる、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 最終生成物流を精製して、純粋なリンゴ酸を得る工程を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 管型反応器アセンブリにフィードを通過させる工程の前に、フィードを精製する工程を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 水和反応を引き起こさせるために、管型反応器アセンブリ及び撹拌タンク反応器アセンブリに蒸気を添加する工程を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
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