JP2022548336A - 面外力及び屈曲振動の位相変動を軽減するための圧電ベースのマイクロアクチュエータ構成 - Google Patents

面外力及び屈曲振動の位相変動を軽減するための圧電ベースのマイクロアクチュエータ構成 Download PDF

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Abstract

ハードディスクドライブマイクロアクチュエータなどの圧電(PZT)デバイスへのアプローチは、活性PZT層を駆動するために電源と結合されたそれぞれの電極層と結合された上面及び下面を有する、分極したPZT材料の1つ以上の層を含む。電極層は、異なる厚さを有し、特定の厚さは、対応するアクチュエータアームと記録媒体との間のz高さの動作変動に関連する面外運動又は屈曲の変動、同様に、フレクシャ振動の位相変動を軽減するように構成され得る。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、概して、ハードディスクドライブに関し、特に圧電(PZT)マイクロアクチュエータに関し得る。
ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)は、保護エンクロージャ内に収容され、かつ磁気表面を有する1つ以上の円形ディスク上にデジタル符号化データを記憶する、不揮発性記憶デバイスである。HDDが動作中のとき、各磁気記録ディスクは、スピンドルシステムによって急速に回転される。データは、アクチュエータによってディスクの特定の場所の上に位置付けられた読み取り-書き込みヘッド(又は「トランスデューサ」)を使用して磁気記録ディスクから読み取られ、磁気記録ディスクに書き込まれる。読み取り-書き込みヘッドは、磁場を使用して、磁気記録ディスクの表面にデータを書き込み、この表面からデータを読み取る。書き込みヘッドは、書き込みヘッドのコイルを通って流れる電流を使用して磁場を生成することによって機能する。異なるパターンの正及び負の電流を伴って、書き込みヘッドに電気パルスが送られる。書き込みヘッドのコイル内の電流は、ヘッドと磁気ディスクとの間の間隙にわたる局所的な磁場を生成し、次いでこの磁場が記録媒体上の小領域を磁化する。
読み取り-書き込みヘッドは、磁場を使用して、磁気記録ディスクの表面にデータを書き込み、この表面からデータを読み取る。磁気双極子場が磁極からの距離とともに急速に減少するにつれて、スライダに収容される読み取り-書き込みヘッドと、磁気記録ディスクの表面との間の距離は厳密に制御されなければならない。アクチュエータは、磁気記録ディスクが回転する間に、読み取り-書き込みヘッドと磁気記録ディスクの表面(「飛行高さ」)との間の適切な距離を提供するために、スライダ上のサスペンションの力及びスライダ空気軸受表面(air bearing surface、ABS)の空力特性に部分的に依存している。
面密度(ディスク表面の所与の領域に記憶され得る情報ビットの量の尺度)の増加により、比較的粗い位置決めを提供する一次音声コイルモータ(voice coil motor、VCM)アクチュエータに加えて、比較的微細な位置決めを介した改善されたヘッド位置決めのための二次及びさらなる三次アクチュエータの必要な開発及び実装をもたらした。いくつかのHDDは、記録トラックに対するヘッドのより正確な位置決めを可能にするために、記録ヘッドの第2及び/又は第3段階の作動を提供するために、マイクロアクチュエータ設計又はミリアクチュエータ設計を用いる。ミリ-アクチュエータは、サスペンションの前端全体:バネ、ロードビーム、フレクシャ、及びスライダを移動するアクチュエータとして広く分類されており、典型的には、第2段階のアクチュエータとして使用される。マイクロ-アクチュエータ(又は「マイクロアクチュエータ」)は、典型的には、第3段階のアクチュエータとして使用され、スライダのみを移動(例えば、回転)させるアクチュエータとして広く分類され、サスペンション及びロードビームに対してそれを移動させるか、又はスライダ本体に対して読み取り-書き込み要素のみを移動させる。第3段階のアクチュエータは、より正確なヘッド位置決めのために、第1段階のアクチュエータ(例えば、VCM)及び第2段階のアクチュエータ(例えば、ミリアクチュエータ)と併せて使用され得る。圧電(PZT)ベース及び容量性マイクロ機械加工トランスデューサは、HDDスライダとともに使用するために提案された2つのタイプのマイクロアクチュエータである。
本セクションに記載された手法は、追求し得る手法であるが、必ずしも以前に考案又は追求された手法ではない。したがって、別段の指示がない限り、本セクションに記載された手法のいずれも、それらが本セクションに含まれることによって単に先行技術として適格であると仮定されるべきではない。
実施形態は、添付図面の図において、限定としてではなく、例として示されており、同様の参照番号は類似の要素を指す。
実施形態による、ハードディスクドライブを示す平面図である。
実施形態による、ハードディスクドライブ(HDD)サスペンションを示す平面図である。
実施形態による、図2Aのサスペンションを示す分解図である。
実施形態による、図2Aのサスペンションのフレクシャ及び圧電(PZT)マイクロアクチュエータを示す斜視図である。
理想的なPZTマイクロアクチュエータを示す側面図である。
ランダムな変動電極を有するPZTマイクロアクチュエータを示す側面図である。
低いz高さ構成のPZTマイクロアクチュエータを示す側面図である。
高いz高さ構成のPZTマイクロアクチュエータを示す側面図である。
実施形態による、厚さの異なる電極を有するPZTマイクロアクチュエータを示す側面図である。
実施形態による、第1のパターンの電極を示す平面図である。
実施形態による、第2のパターンの電極を示す平面図である。
実施形態による、第3のパターンの電極を示す平面図である。
実施形態による、PZTデバイスを製造する方法を示すフロー図である。
圧電(PZT)ベースのデバイスへのアプローチが記載されている。以下の説明では、説明を目的として、本明細書に記載された本発明の実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本明細書に記載された本発明の実施形態は、これらの具体的な詳細なしで実施され得ることは明らかであろう。他の例では、本明細書に記載された本発明の実施形態を不必要に不明瞭にすることを回避するために、周知の構造及びデバイスがブロック図の形態で表される。
序論
本明細書における「実施形態」、「一実施形態」などへの言及は、記載されている特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味することが意図される。しかしながら、そのような語句の実例は、必ずしも全てが同じ実施形態を指すとは限らない。
「実質的に」という用語は、大部分又はほぼ構造化された、構成された、寸法決めされたなどの特徴を記載していることが理解されるであろうが、その製造公差などは、実際には、構造、構成、寸法などが、常には又は必ずしも正確に述べられない状況を結果として生じ得る。例えば、「実質的に垂直な」として構造を記載するとすれば、側壁は全ての実用上の目的で垂直であるが、正確に90度ではない場合があるように、その用語にはその明白な意味が割り当てられる。
「最適な」、「最適化する」、「最小の」、「最小化する」、「最大の」、「最大化する」などの用語は、それに関連付けられた特定の値を有しない場合があるが、そのような用語が本明細書で使用される場合、当業者であれば、そのような用語が、本開示の全体と一致する有益な方向に、値、パラメータ、メトリックなどに影響を及ぼすことを含むと理解することが意図される。例えば、何かの値を「最小」として記載することは、値が実際に理論上の最小値(例えば、ゼロ)に等しいことを必要としないが、対応する目標が理論上の最小値に向かって有益な方向に値を移動させることになるという点で、実際的な意味で理解されるべきである。
一般に、圧電効果は、適用された機械的応力に応答して電荷を発生させ、また逆に、電場が印加されるときに応力を発生させる特定の材料の能力を指し、これは材料の下にある結晶構造の操作を介して材料を拡張及び圧縮するように動作することができる。したがって、材料の偏光の向き及び印加電圧に応じて、圧電アクチュエータは、電場が印加されるとき、すなわち、作動されるときに伸長又は収縮するように構成され得る。典型的な製造/合成型の圧電材料は、セラミックの、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb[ZrTi1-x]O、0≦x≦1)であり、これは一般に「PZT」と称される。この説明全体の実施形態によれば、記載された圧電アクチュエータの各々に使用される材料は、PZTである。しかしながら、他の圧電材料を利用することができるため、各実施形態は必ずしもその特定の材料に限定されない。
圧電(PZT)マイクロアクチュエータ(microactuator、MA)は、ハードディスクドライブの文脈において、PZT運動によってスライダを回転させるように設計されている。PZT MAは、フレクシャに位置し、フレクシャ構造を介してスライダを駆動するために利用され得る。したがって、そのようなマイクロアクチュエータは、PZTによってフレクシャモード励起の潜在的な問題を有し得る。サーボシステムの観点から、励起されたフレクシャモードは、制御することがかなり困難であり、しばしばノッチフィルタに依存する。多層PZTの電極は、隣接するPZT層の活性長と、振動のフレクシャモードに影響を及ぼす面外力との差を引き起こす。多層PZT構造の設計により、そのような面外力及びフレクシャモードの制御を可能にし得るが、いくつかの状況では、より低いコストのために単層PZTが望ましい場合がある。
PZTマイクロアクチュエータの面外運動
図2Aは、実施形態による、ハードディスクドライブ(HDD)を示す平面図であり、図2Bは、実施形態による、図2Aのサスペンションを示す分解図であり、図2Cは、実施形態による、図2A(図2Bの破線ボックスの拡大図)のサスペンションのフレクシャ及び圧電(PZT)マイクロアクチュエータを示す斜視図である。
サスペンション200は、ロードビーム204に結合された、ベースプレート202(典型的には、図1のアーム132などのアクチュエータアーム(ここでは図示せず)に交換される)と、ヘッドスライダ210を移動/回転させるためのマイクロアクチュエータ208を収容するフレクシャ206と、ヘッドスライダ210、マイクロアクチュエータ208、及びプレアンプ、チャネル電子機器などのいくつかの他の比較的遠隔の電気/電子部品との間などの電気信号を運ぶための電気トレース212と、を備える。更に、サスペンション200などのサスペンションは、サスペンション動的モードを管理するために、ダンパー205構造を更に備え得る。
実施形態によれば、マイクロアクチュエータ208は、圧電(PZT)ベースのマイクロアクチュエータであり、マイクロアクチュエータ208のPZT素子は、その上面及び下面の各々に活性電極を備える。電圧が電極に印加されると、垂直方向(PZT材料に垂直)の電場がPZTにひずみを生じさせる。したがって、PZT素子は、その電極に印加される電圧によって、その長手方向に収縮又は伸長することができる。PZTマイクロアクチュエータ208及びスライダ210は、フレクシャ206の両側に構成され、例えば、小さなPZTを用いた共振周波数を増加させるために、PZTがスライダ210に近づくことを可能にすることに留意されたい。
図3Aは、理想的なPZTマイクロアクチュエータを示す側面図である。PZTマイクロアクチュエータ308は、PZT材料、すなわちPZT素子320を備え、その表面上には、電極321a(ここでは、上部)及び電極321b(ここでは、下部)があるように示されている。構造的/寸法的に(すなわち、「理想的な」PZTマイクロアクチュエータと)正確に一致するように、幸運なことに、上部及び下部電極321a、321bを製造及び形成できる場合、概して、そのような対称的なPZTマイクロアクチュエータ308、及び特に、その構成PZT素子320は、図示されるように、平面方向に直線的に移動する(収縮/伸長する)。しかしながら、部品の製造変動は、上部電極厚と下部電極厚との差を含み得、これは、厚さの変動に基づいて(制御されるのではなく)ランダムに見なされる屈曲を引き起こし、すなわち、PZT素子を面外方向に移動させる。図3Bは、ランダムな変動電極を有するPZTマイクロアクチュエータを示す側面図である。PZTマイクロアクチュエータ328は、PZT材料、すなわちPZT素子330を含み、その表面上に、電極331a(ここでは、上部)及び電極331b(ここでは、下部)があるように示されていて、ここで、一方の電極は、比較的ランダム(例えば、効果的に制御不能)であるが、有意な製造制限及び変動などに起因して、他の電極よりもランダムに厚い。例えば、より厚い上部電極331aは、比較的に剛性の高い上部側をもたらすことができ、その結果、PZT素子330は、図示されるように、伸長するときに上向きに移動又は屈曲し、収縮するときに下向きに移動又は屈曲する。同様に、より厚い下部電極321bは、比較的により剛性の低い下部側をもたらすことができ、その結果、PZT素子330は、伸長するときに下向きに移動又は屈曲し、収縮するときに上向きに移動又は屈曲する(図3Bに示すものとは反対)。
PZTマイクロアクチュエータの挙動に対するZ高さの影響
動作HDDは、アクチュエータアーム(例えば、図1のアーム132を参照)と、対応する記録ディスク(例えば、図1の記録媒体120を参照)との間のz高さの変動を経験することができ、一般に、ここで、ヘッドジンバル組立品(head gimbal assembly、HGA)が(例えば、ディンプルの周りで)ジンバル支持されている。図4Aは、低いz高さ構成のPZTマイクロアクチュエータを示す側面図であり、図4Bは、高いz高さ構成のPZTマイクロアクチュエータを示す側面図である。
アーム及びディスクがより遠くに離れると、高いz高さの場合(例えば、図4B)と見なされ、PZTマイクロアクチュエータ208は、ディスク120から比較的遠く離れ、スライダ210の端部で下方に向かう。図2A~図2Cを参照すると、フレクシャ206は、PZTマイクロアクチュエータ208及び対応するスライダ210を支持する、アウトリガ206a部分及びトレース212の一部分を含む。フレクシャ206は、ロードビーム204及びベースプレート202と機械的に結合され、スライダ210は、ディスク120の上に位置し、ディンプルによって支持されている。高いz高さでは、ベースプレート202が上昇し、ロードビーム204がディンプルの周りを移動する。したがって、アウトリガ206a及びトレース212は、PZTマイクロアクチュエータ208を下方に傾斜させるロードビーム204とともに移動する。同様に、アーム及びディスクが閉じているとき、低いz高さの場合(例えば、図4A)と見なされ、PZTマイクロアクチュエータ208は、ディスク120に比較的近づいて、PZTマイクロアクチュエータ208が再びアウトリガ206a及びトレース212とともに移動するため、スライダ210の端部で上向きに回転する。すなわち、低いz高さでは、ベースプレート202が下がり、ロードビーム204がディンプルの周りを移動する。したがって、アウトリガ206a及びトレース212は、ロードビーム204とともに移動し、これにより、PZTマイクロアクチュエータ208を上向きに傾斜させる。
高性能PZTマイクロアクチュエータ
前述を考慮して、PZT運動の方向が、電極の厚さ及びz高さの変動によって容易かつ多くの場合、望ましくない影響を受ける可能性があることを理解することができる。更に、PZTによって面外力の方向を容易に反転させることができ、PZT励起によるフレクシャ振動の位相変化を引き起こす。マイクロアクチュエータ208などのマイクロアクチュエータ(例えば、図2Cを参照)は、ヘッドスライダ210(例えば、図2Aを参照)などの対応するスライダの変位に基づいて評価され、フレクシャ206の振動(例えば、図2A~2Cを参照)はそれに影響を及ぼす。前述の実施例に基づいて、厚い上部電極331a(図3B)及び低いz高さ(例えば、図4A)の場合は、PZTマイクロアクチュエータ208、328の移動方向をスライダ210から遠ざけるようにし、伝達特性を低下させ得る。したがって、より厚い下部電極331b(図3B)は、低いz高さの場合においてスライダ210に近いPZTマイクロアクチュエータ208、328の移動方向を改善することが予想される。特に、一般に、上部及び下部電極の異なる厚さの設計により、実施形態による、PZTマイクロアクチュエータ208などのPZTマイクロアクチュエータの移動方向のオフセットを可能にし、z高さに基づくPZT移動の変動を軽減する。
図5は、実施形態による、異なる厚さの電極を有するPZTマイクロアクチュエータを示す側面図である。PZTマイクロアクチュエータ508は、必ずしも真の上部又は下部を有していないため、本明細書で使用される場合、「上部」及び「下部」、「上」及び「下」、「上方」及び「下方」、「上の方」及び「下の方」などの対向する用語は、相対的であるが任意的に使用され、絶対的な意味ではないことに留意されたい。図5を参照すると、PZTマイクロアクチュエータ508の側面図は、分極したPZT材料510の1つ以上の層が集合的に上面510a及び対向する下面510bを有することを示す。PZT材料510の上面510aは、上部又は第1の導電性電極層511aで覆われている(例えば、コーティング又は堆積される)。同様に、PZT材料510の下面510bは、下部又は第2の導電性電極層511bを用いて覆われている(例えば、コーティング又は堆積される)。電極層511a及び電極層511bの各々は、PZTマイクロアクチュエータ508の作動を駆動するために、PZT材料510のそれぞれの上面510a及び下面510bに電気的に結合されている。
特に、実施形態によれば、電極層511a(例えば、「第1の電極層」)は、第1の厚さを有し、電極層511b(例えば、「第2の電極層」)は、第1の厚さとは異なる第2の厚さを有する。言い換えれば、第1及び第2の電極層511a、511bは、例えば、図3Bを参照して説明したように、制御不能なランダムに変化する厚さではなく、意図的に異なる特定の厚さのものである。図5では、電極層511aよりも厚い電極層511bの描写は、任意的であり、例示目的であることに留意されたい。したがって、繰り返すと、上部及び下部電極層511a、511bの異なる厚さの設計により、PZTマイクロアクチュエータ508の移動方向のオフセットを可能にし、z高さに基づくPZT移動の変動を軽減し、同様に、フレクシャ206(図2A~図2C)の振動に対応する位相変動を軽減する。例えば、位相変動は、入力としてのPZT電圧及び出力としての対応するスライダ変位など、入力信号からの出力信号の時間遅れに対応し得る。そのシナリオでは、位相変動は、遅延としてシステム性能に影響を及ぼす。更に、場合によっては、位相は、リード側にあり得、それにより、出力相は入力相をリードする。そのシナリオでは、制御又は管理されたPZT運動を利用して、そのようなリード側位相変動を可能にし、遅延を低減し、より良好なシステム性能を可能にすることが予想される。一般に、リード側及びラグ側の両方における広い位相変動は、PZTデバイス又はマイクロアクチュエータのシナリオでは望ましくないが、一方の側の小さな位相変動は、制御する方が良いと考えられる。
分極したPZT材料510の層の数は、実装ごとに変化し得る。したがって、実施形態によれば、PZT材料510の1つ以上の層は、分極したPZT材料510の複数の層を含み、代替の実施形態によれば、PZT材料510の1つ以上の層は、分極したPZT材料510の単一層からなる。実施形態によれば、第1の電極層511a及び第2の電極層511bの両方は、電源(当技術分野で知られているような電力又は駆動回路など)に電気的に接続することによって「活性」作動電極層であり、それによって、分極した活性PZT材料510の作動を駆動して、面内方向に伸長及び収縮するように構成される。PZT材料510層の各々又はいずれかは、PZTマイクロアクチュエータ508が作動されたときに、例えば、電圧が電極層511a、511bに又はそれを横切って印加され、PZT材料510にひずみを生じさせるときに、PZT層が電場に供されるように、所与のPZT層を分極することによって、及び対応する電極層511a、511bを構成することによって「活性」にすることができる。不活性PZT層と活性PZT層との組み合わせは、単層PZTマイクロアクチュエータの実施形態の屈曲運動を制御するために不適用である。しかしながら、「調整された厚さ」の上部及び下部電極、例えば、第1及び第2の電極層511a、511bの組み合わせを利用して、単層PZTマイクロアクチュエータ(例えば、PZTマイクロアクチュエータ508の単層実施形態)の屈曲運動を制御することができる。更に、全てのPZT層が活性である多層PZTマイクロアクチュエータの実施形態では、「調整された厚さ」の上部と下部電極との組み合わせを利用して、多層PZTマイクロアクチュエータ(例えば、PZTマイクロアクチュエータ508の多層実施形態)の屈曲運動を制御することができる。
電極層511a、511bの意図的に異なる厚さだけでなく、PZTマイクロアクチュエータ508の面外運動(例えば、屈曲)を制御するように構成及び実装され得るが、追加的に、実施形態によれば、電極層は、異なるヤング率を有する異なる材料から形成され得る。すなわち、第1の電極層511aは、第1のヤング率を有する第1の材料と、第1のヤング率とは異なる第2のヤング率を有する第2の材料から形成された第2の電極層511bとから形成され得る。更に、実施形態によれば、各電極層は、異なる製造プロセスによって形成されて、異なる材料及び/又は厚さで異なるそれぞれの機械的特性を提供し得る。すなわち、第1の電極層511aは、スパッタリングプロセスなどの第1のプロセスから形成され得、第2の電極層511bは、スクリーン印刷プロセスなどの第2の異なるプロセスから形成され得、逆もまた同様である。異なる電極厚さ、材料、及び/又は製造プロセスなどのPZTマイクロアクチュエータの屈曲運動を制御するための本明細書に記載の様々な実施形態の各々の使用は、単独で又は組み合わせて実装されてもよく、依然として特許請求される実施形態の意図された範囲内にある。
パターン化電極
図6Aは、実施形態による、第1のパターン化電極を示す平面図であり、図6Bは、実施形態による、第2のパターン化電極を示す平面図であり、図6Cは、実施形態による、第3のパターン化電極を示す平面図である。図6Aは、実施形態による、例示的なパターン化電極層601を示す。図6Bは、実施形態による、例示的なパターン化電極層611を示す。図6Cは、実施形態による、例示的なパターン化電極層621を示す。図6A~6Cに示されるこれらの非限定的な例は、パターン形成によって差次的に形成された上部電極及び下部電極を含み、上部又は下部電極層のうちの1つは、図示のように概して同様に形成され、他の電極層はパターン化されていない。パターン化電極の使用により、一方の側が剛性を低下させ、PZT素子の面外運動を引き起こすであろう。したがって、本明細書の他の箇所で説明される異なる厚さの電極の実施形態と同様に、パターン化電極の設計により、PZTマイクロアクチュエータ508(図5)などのPZTマイクロアクチュエータの移動方向のオフセットを可能にすることができ、z高さに基づくPZT移動の変動を軽減することができる。
圧電デバイスを製造する方法
図7は、実施形態による、PZTデバイスを製造する方法を示すフロー図である。例えば、図7の方法は、図1のHDD100などのハードディスクドライブ(HDD)のための、PZTマイクロアクチュエータ508(図5)などの圧電マイクロアクチュエータを製造するために使用され得る。
ブロック702において、圧電材料の1つ以上の層のグループの第1の表面は、第1の厚さを有する第1の電極を用いてコーティングされている。例えば、PZTアクチュエータ508のPZT材料510(図5)の片側は、電極層511aを用いて少なくとも部分的にコーティングされている。
ブロック704において、圧電材料の1つ以上の層のグループの第2の表面は、第1の厚さとは異なる第2の厚さを有する第2の電極を用いてコーティングされている。例えば、PZTアクチュエータ508のPZT材料510の他方側は、電極層511b(図5)を用いて少なくとも部分的にコーティングされている。
ブロック706において、第1の電極及び第2の電極の両方が電気(電力)源に電気的に結合されている。例えば、電極層511aは、当該技術分野における知識内で、電力ドライバ回路に電気的に結合され、電極層511bは、電力ドライバ回路に電気的に結合され、それによって作動され、活性化され、PZT材料510の1つ以上の層のグループの作動を可能にする。
したがって、単層及び多層PZTデバイスの両方のPZT素子の面外力の制御が可能になり、単層PZTデバイスは、多層PZTデバイスよりも単純な構造を有し、したがって、より低いコストを可能にする。様々なz高さに対するフレクシャ振動モード及び位相の研究により、特定の位相特性を有するPZTマイクロアクチュエータの設計を可能にする。結果として、単一及び多層PZTデバイスの上部電極及び下部電極の異なる厚さの組み合わせにより、フレクシャ振動の位相変動を軽減するPZTマイクロアクチュエータの設計を可能にする(これは、前述のノッチフィルタの除去、したがって、低コスト設計を可能にし得る)。
例示的な動作コンテキストの物理的説明
実施形態は、ハードディスクドライブ(HDD)用のPZTベースのマイクロアクチュエータなどの圧電(PZT)ベースの作動デバイスのコンテキストで使用され得る。したがって、実施形態により、従来のHDDが典型的にどのように動作するかを説明するのを助けるために、従来のHDD100を示す平面図が図1に示されている。
図1は、磁気読み取り-書き込みヘッド110aを含むスライダ110bを含むHDD100の構成要素の機能的配置を示す。まとめて、スライダ110b及びヘッド110aはヘッドスライダと称され得る。HDD100は、ヘッドスライダを含む少なくとも1つのヘッドジンバル組立品(head gimbal assembly、HGA)110と、典型的にはフレクシャを介してヘッドスライダに取り付けられたリードサスペンション110cと、リードサスペンション110cに取り付けられたロードビーム110dと、を含む。HDD100はまた、スピンドル124上に回転可能に取り付けられた少なくとも1つの記録媒体120と、媒体120を回転させるためにスピンドル124に取り付けられた駆動モータ(不可視)と、を含む。トランスデューサとも称され得る読み取り-書き込みヘッド110aは、HDD100の媒体120に記憶された情報をそれぞれ書き込み及び読み取るための書き込み要素及び読み取り要素を含む。媒体120又は複数のディスク媒体は、ディスククランプ128でスピンドル124に固定されてもよい。
HDD100は、HGA110に取り付けられたアーム132と、キャリッジ134と、キャリッジ134に取り付けられたボイスコイル140を含む電機子136とボイスコイル磁石(不可視)を含むステータ144とを含むボイスコイルモータ(voice coil motor、VCM、又は「ボイスコイルアクチュエータ」)と、を更に備える。VCMの電機子136は、キャリッジ134に取り付けられており、アーム132及びHGA110を移動させ、かつ媒体120の部分にアクセスするように構成されており、全てまとめて、介在するピボット軸受組立品152で枢動シャフト148上に装着されている。複数のディスクを有するHDDの場合、キャリッジ134は、キャリッジに櫛の外観を与える連動したアームアレイを搬送するようにキャリッジが配置されているため、「Eブロック」又は櫛と称され得る。
ヘッドスライダが結合されたフレクシャと、フレクシャが結合されたアクチュエータアーム(例えば、アーム132)及び/又はロードビームと、アクチュエータアームが結合されたアクチュエータ(例えば、VCM)と、を含む、ヘッドジンバル組立品(例えば、HGA110)を備える組立品は、ヘッドスタック組立品(head stack assembly、HSA)と総称され得る。ただし、HSAは、記載されたものよりも多い又は少ない構成要素を含んでもよい。例えば、HSAは、電気相互接続構成要素を更に含む組立品を指し得る。一般に、HSAは、読み取り動作及び書き込み動作のために、ヘッドスライダを媒体120の部分にアクセスするように移動させるように構成された組立品である。
図1を更に参照すると、電気信号(例えば、VCMのボイスコイル140への電流、及びヘッド110aへの書き込み信号及びヘッド110aからの読み取り信号)は、ときに可撓性印刷回路(flexible printed circuit、FPC)とも称される、可撓性ケーブル組立品(flexible cable assembly、FCA)156(又は「フレックスケーブル」)によって電源から送信される。フレックスケーブル156とヘッド110aとの間の相互接続は、読み出し信号用のオンボード前置増幅器、並びに他の読み取りチャネル及び書き込みチャネル電子構成要素を有し得る、アーム電子機器(arm-electronics、AE)モジュール160を含んでもよい。AEモジュール160は、図示のようにキャリッジ134に取り付けられてもよい。フレックスケーブル156は、いくつかの構成では、HDD筐体168によって提供された電気フィードスルーを通して電気通信を提供する電気コネクタブロック164に結合されてもよい。HDD筐体168(又は「エンクロージャベース」又は「ベースプレート」又は単に「ベース」)は、HDDカバーとともに、HDD100の情報記憶構成要素のための半封止された(又は、いくつかの構成では気密封止された)保護エンクロージャを提供する。
デジタル信号プロセッサ(digital-signal processor、DSP)を含むディスクコントローラ及びサーボ電子機器を含む他の電子構成要素は、駆動モータ、VCMのボイスコイル140及びHGA110のヘッド110aに、電気信号を提供する。駆動モータに提供される電気信号は、駆動モータがスピンドル124にトルクを提供しながら回転することを可能にし、次いでトルクはスピンドル124に添設された媒体120に伝達される。その結果、媒体120は、方向172に回転する。回転媒体120は、スライダ110bが、情報が記録された薄い磁気記録層と接触することなく媒体120の表面の上方に浮上するように、スライダ110bの空気軸受表面(ABS)が乗る空気軸受として作用する空気のクッションを形成する。非限定的な例としてのヘリウムなどの、空気より軽いガスが利用されるHDDにおいても同様に、回転媒体120は、スライダ110bが乗るガス又は流体軸受として作用するガスのクッションを形成する。
VCMのボイスコイル140に提供される電気信号は、HGA110のヘッド110aが、情報が記録されるトラック176にアクセスすることを可能にする。こうして、弧180を通るVCMスイングの電機子136は、HGA110のヘッド110aが媒体120上の様々なトラックにアクセスすることを可能にする。情報は、セクタ184などの媒体120上のセクタに配置された複数の半径方向に入れ子になったトラック内の媒体120上に記憶される。それに対応して、各トラックは、セクタ化されたトラック部分188などの複数のセクタ化されたトラック部分(又は「トラックセクタ」)から構成される。各セクタ化されたトラック部分188は、記録された情報と、エラー訂正符号情報、及びトラック176を識別する情報であるABCDサーボバースト信号パターンなどのサーボバースト信号パターンを含むヘッダと、を含んでもよい。トラック176にアクセスする際、HGA110のヘッド110aの読み取り要素はサーボバースト信号パターンを読み取り、サーボバースト信号パターンは、サーボ電子機器に位置誤差信号(position-error-signal、PES)を提供し、サーボ電子機器は、VCMのボイスコイル140に提供される電気信号を制御することによって、ヘッド110aがトラック176に追従することを可能にする。トラック176を見つけ、かつ特定のセクタ化されたトラック部分188を識別すると、ヘッド110aは、トラック176から情報を読み取るか、又は、外部エージェント、例えば、コンピュータシステムのマイクロプロセッサからディスクコントローラによって受信された命令に応じて、トラック176に情報を書き込む。
HDDの電子アーキテクチャは、ハードディスクコントローラ(hard disk controller、「HDC」)、インターフェースコントローラ、アーム電子モジュール、データチャネル、モータドライバ、サーボプロセッサ、バッファメモリなどの、HDDの動作のための自体のそれぞれの機能を実行するための、多数の電子部品を含む。そのような構成要素のうちの2つ以上は、「チップ上のシステム」(system on a chip、「SOC」)と称される単一の集積回路基板上で組み合わされてもよい。そのような電子部品の、全てではないがいくつかは、典型的には、HDD筐体168などのHDDの底部側に結合されたプリント基板上に配置される。
図1を参照して示され及び記載されたHDD100などの、本明細書におけるハードディスクドライブへの言及は、「ハイブリッドドライブ」と称されることがある情報記憶デバイスを包含してもよい。ハイブリッドドライブとは、一般に、電気的に消去可能でプログラム可能であるフラッシュ又は他のソリッドステート(例えば、集積回路)メモリなどの不揮発性メモリを使用するソリッドステートデバイス(solid-state storage device、SSD)と組み合わされた従来のHDD(例えば、HDD100を参照)の、両方の機能を有する記憶デバイスを指す。異なるタイプの記憶媒体の動作、管理、及び制御は、通常異なるため、ハイブリッドドライブのソリッドステート部分は、それ自体の対応するコントローラ機能を含んでもよく、コントローラ機能は、HDD機能とともに単一のコントローラに統合され得る。ハイブリッドドライブは、非限定的な例として、頻繁にアクセスされるデータを記憶する、I/O集約データなどを記憶するなどのために、ソリッドステートメモリをキャッシュメモリとして使用するなどによって、ソリッドステート部分をいくつかの方法で動作させて利用するように設計及び構成されてもよい。更に、ハイブリッドドライブは、ホスト接続のための1つ以上のインターフェースのいずれかで、単一のエンクロージャの2つの記憶デバイス、すなわち従来のHDD及びSSDとして本質的に設計及び構成されてもよい。
拡張物及び代替物
前述の説明において、本発明の実施形態は、実装態様ごとに変わり得る多数の具体的な詳細を参照して記載されてきた。したがって、実施形態のより広い趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができる。こうして、本発明であり、かつ本出願人らが本発明であることを意図するものの唯一及び排他的な指示物は、本出願に由来する特許請求の範囲のセットであり、そのような特許請求の範囲が由来し、任意の後続の補正を含む、特定の形態をなす。そのような特許請求の範囲に包含される用語について本明細書に明示的に記載される定義は、特許請求の範囲で使用されるような用語の意味を支配するものとする。それゆえ、特許請求の範囲に明示的に記載されていない限定、要素、特性、特徴、利点又は属性は、決してそのような請求項の範囲を限定すべきでない。これにより、本明細書及び図面は、制限的な意味ではなく例示的と見なされるものである。
加えて、この説明では、特定のプロセス工程が特定の順序で記載されてもよく、アルファベット及び英数字符号を使用して、特定の工程を識別することができる。説明において特記されない限り、実施形態は、そのような工程を実施する任意の特定の順序に必ずしも限定されない。特に、符号は単に工程の簡便な識別に使用され、そのような工程を実施する特定の順序を指定又は必要とすることは意図されていない。

Claims (20)

  1. 圧電デバイスであって、
    上面及び対向する下面を集合的に有する分極した圧電材料の1つ以上の層と、
    前記上面及び電源と電気的に結合され、かつ第1の厚さを有する第1の電極層と、
    前記下面及び前記電源と電気的に結合され、かつ前記第1の厚さとは異なる第2の厚さを有する、第2の電極層と、を備える、圧電デバイス。
  2. 前記圧電材料の1つ以上の層が、分極した圧電材料の複数の層を含む、請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 前記圧電材料の1つ以上の層が、分極した圧電材料の単一層からなる、請求項1に記載の圧電デバイス。
  4. 前記第1の電極層及び前記第2の電極層の両方が、前記圧電材料の作動を駆動して、面内方向に伸長及び収縮するように構成された作動電極層である、請求項1に記載の圧電デバイス。
  5. 前記第1の電極層が、第1のヤング率を有する第1の材料から形成されており、前記第2の電極層が、前記第1のヤング率とは異なる第2のヤング率を有する第2の材料から形成されている、請求項1に記載の圧電デバイス。
  6. 前記第1の電極層が、スパッタリングプロセスを使用して形成されており、前記第2の電極層が、スクリーン印刷プロセスを使用して形成されている、請求項1に記載の圧電デバイス。
  7. 前記第1の電極層及び前記第2の電極層のうちの少なくとも1つが、パターン化電極として形成されている、請求項1に記載の圧電デバイス。
  8. 請求項1に記載の圧電デバイスを備える、ハードディスクドライブ。
  9. ハードディスクドライブ(HDD)であって、
    スピンドル上に回転可能に取り付けられた1つ以上の記録ディスク媒体と、
    アクチュエータアームと結合され、かつ前記複数の記録ディスク媒体の記録ディスク媒体から読み取られ、前記記録ディスク媒体に書き込むように構成された読み取り-書き込みトランスデューサを収容するヘッドスライダと、
    前記ヘッドスライダを動かして前記記録ディスク媒体の部分にアクセスするように構成された音声コイルアクチュエータと、
    前記ヘッドスライダと結合されて前記ヘッドスライダを更に動かして前記記録ディスク媒体の部分にアクセスするマイクロアクチュエータであって、前記マイクロアクチュエータが、
    上面及び対向する下面を集合的に有する分極した圧電材料の1つ以上の層と、
    前記上面及びマイクロアクチュエータ駆動回路と電気的に結合され、かつ第1の厚さを有する第1の電極層と、
    前記下面及び前記マイクロアクチュエータ駆動回路と電気的に結合され、かつ前記第1の厚さとは異なる第2の厚さを有する第2の電極層と、を備える、マイクロアクチュエータと、を備える、ハードディスクドライブ(HDD)。
  10. 前記圧電材料の1つ以上の層が、分極した圧電材料の複数の層を含む、請求項9に記載のHDD。
  11. 前記圧電材料の1つ以上の層が、分極した圧電材料の単一層からなる、請求項9に記載のHDD。
  12. 前記第1の電極層及び前記第2の電極層の両方に駆動電圧を印加して、前記分極した圧電材料を駆動して、面内方向に伸長及び収縮するように構成されたマイクロアクチュエータ駆動回路を更に備える、請求項9に記載のHDD。
  13. 前記第1の電極層が、第1のヤング率を有する第1の材料から形成されており、前記第2の電極層が、前記第1のヤング率とは異なる第2のヤング率を有する第2の材料から形成されている、請求項9に記載のHDD。
  14. 前記第1の電極層が、スクリーン印刷プロセスを使用して形成されており、前記第2の電極層が、スパッタリングプロセスを使用して形成されている、請求項9に記載のHDD。
  15. 前記第1の電極層及び前記第2の電極層のうちの少なくとも1つが、パターン化電極として形成されている、請求項9に記載のHDD。
  16. 前記第1及び第2の厚さが、前記アクチュエータアームと前記記録ディスク媒体との間のz高さの動作変動に関連する望ましくない面外運動の変動を軽減するように集合的に構成されている、請求項9に記載のHDD。
  17. ハードディスクドライブ用の圧電マイクロアクチュエータを製造する方法であって、前記方法が、
    第1の厚さを有する第1の電極を用いて、分極した圧電材料の1つ以上の層のグループの第1の表面をコーティングすることと、
    前記第1の厚さとは異なる第2の厚さを有する第2の電極を用いて、前記分極した圧電材料の1つ以上の層のグループの第2の表面をコーティングすることと、
    前記第1の電極及び前記第2の電極の両方を電源に電気的に結合することと、を含む、方法。
  18. 前記第1の電極が、第1のヤング率を有する第1の材料から形成されており、前記第2の電極が、前記第1のヤング率とは異なる第2のヤング率を有する第2の材料から形成されている、請求項17に記載の方法。
  19. 前記第1の表面を前記コーティングすることと前記第2の表面を前記コーティングすることとのうちの少なくとも1つが、パターン化電極を形成することを含む、請求項17に記載の方法。
  20. システムであって、
    圧電マイクロアクチュエータの屈曲運動を制御し、前記マイクロアクチュエータが機械的に結合されているフレクシャに関連する振動の位相変動を軽減するための手段を備える、システム。
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