本開示の実施例は、光制御装置、パッシブ発光型画像ソース及びヘッドアップディスプレイシステムを提供する。
本開示の実施例は、ヘッドアップディスプレイシステムを提供し、光源、コリメート素子、集光素子、分散素子、液晶パネル、及び半透過半反射型の反射結像装置を含み、前記集光素子、前記分散素子、及び前記液晶パネルは前記光源の同一側に積層して設置され、前記コリメート素子は前記光源から発する光の出射方向を予め設定した角度範囲内に調整するように構成され、前記集光素子は前記光源から発する光を集光するように構成され、前記分散素子は前記光源から発する光を分散するように構成され、前記液晶パネルは、前記光源から発する光を結像光に変換し、かつ前記結像光を前記反射結像装置に入射するように構成され、前記反射結像装置は前記結像光を前記予め設定した領域に反射するように構成される。
いくつかの例では、前記光源から発する光は前記コリメート素子、前記集光素子、前記分散素子、前記液晶パネル、及び前記反射結像装置を通過して前記予め設定した領域に到達し、前記集光素子は、前記光源から前記予め設定した領域までの光路から前記分散素子が除去された場合、前記光源から発する光を前記予め設定した領域内の予め設定した位置に集光するように構成され、前記予め設定した位置の面積は前記予め設定した領域の面積よりも小さい。
いくつかの例では、前記コリメート素子の一部又は全部は前記光源と前記集光素子との間に設置され、前記コリメート素子は調整された後の光を前記集光素子に放射するように構成される。
いくつかの例では、前記コリメート素子は前記光源から発する光を平行光に調整するように構成される。
いくつかの例では、前記コリメート素子は前記光源と前記集光素子との間に設置され、前記コリメート素子はコリメータレンズ及びコリメートフィルムの少なくとも1つの集光素子を含み、前記コリメータレンズは凸レンズ、フレネルレンズ、又はレンズの組み合わせのうちの1つ又は複数を含む。
いくつかの例では、前記コリメート素子はコリメータレンズを含み、前記コリメータレンズと前記光源の位置との間の距離は前記コリメータレンズの焦点距離である。
いくつかの例では、前記コリメート素子は中空ランプカップを含み、前記中空ランプカップは、内部反射面が設けられる中空ハウジングを含み、かつ前記中空ランプカップの開口方向は前記集光素子を向き、前記光源は前記中空ランプカップの前記開口から離れた端部に設置される。
いくつかの例では、前記コリメート素子は前記中空ランプカップの内部に設置され、かつ前記コリメート素子のサイズが前記中空ランプカップの開口のサイズよりも小さく、前記コリメート素子は前記中空ランプカップ内の前記光源から発する光の一部をコリメートした後に前記集光素子に放射するように構成され、前記コリメート素子はコリメータレンズ及びコリメートフィルムの少なくとも1つを含む。
いくつかの例では、前記コリメート素子は中実ランプカップを含み、前記中実ランプカップは中実透明部材であり、前記中実透明部材の屈折率は1よりも大きく、前記中実ランプカップの開口方向が前記集光素子を向き、前記光源は前記中実ランプカップの開口から離れた端部に設置され、かつ前記光源から発する光は前記中実透明部材の内面に入射するときに全反射が発生する。
いくつかの例では、前記中実ランプカップは中実ランプカップの開口から離れた端部にキャビティが設けられ、前記キャビティの前記中実ランプカップの開口に近い面は凸面であり、又は前記中実ランプカップは中実ランプカップの開口に近い端部の中間位置に溝が設けられ、前記溝の底面は凸面である。
いくつかの例では、前記集光素子は前記コリメート素子と前記分散素子との間に設置され、前記集光素子は集光した光を前記分散素子に放射するように構成される。
いくつかの例では、前記集光素子は凸レンズ、フレネルレンズ、又はレンズの組み合わせのうちの1つ又は複数を含む。
いくつかの例では、前記集光素子とミラー位置との間の距離は前記集光素子の焦点距離であり、前記ミラー位置は前記予め設定した位置が前記反射結像装置によって形成される虚像の位置である。
いくつかの例では、前記分散素子は、前記光源と前記液晶パネルとの間に設置される第1分散素子を含み、前記第1分散素子は前記集光素子によって集光される光を分散するように構成される。
いくつかの例では、前記分散素子は第2分散素子をさらに含み、前記第1分散素子と前記第2分散素子は積層して設置され、かつ前記第1分散素子と前記第2分散素子との間には予め設定した距離を離れている。
いくつかの例では、前記第1分散素子及び前記第2分散素子はそれぞれ前記集光素子の両側に設置され、又は、前記第1分散素子及び前記第2分散素子はいずれも前記集光素子の前記液晶パネルに近い側に設置される。
いくつかの例では、前記予め設定した距離の範囲は40~50mmである。
いくつかの例では、前記分散素子は回折光学素子又は散乱光学素子を含む。
いくつかの例では、前記回折光学素子は、それを通過した光を分散して予め設定した断面形状を有する1つ又は複数の観察範囲を形成し、前記予め設定した断面形状は円形、楕円形、正方形又は長方形を含む。
いくつかの例では、ヘッドアップディスプレイシステムは偏光制御素子をさらに含み、前記液晶パネルは第1偏光板、液晶層、及び第2偏光板を含み、前記第1偏光板及び前記第2偏光板はそれぞれ前記液晶層の両側に設置され、かつ前記第1偏光板は前記液晶層と前記光源との間に設置され、前記第1偏光板は第1直線偏光を透過させるように構成され、前記第2偏光板は前記第1直線偏光の偏光方向に垂直な第2直線偏光を透過させるように構成され、前記偏光制御素子は前記光源と前記第1偏光板との間に設置され、前記偏光制御素子は、前記第1直線偏光を透過させ、かつ前記第2直線偏光を反射又は吸収するように構成される。
いくつかの例では、ヘッドアップディスプレイシステムは、遮光層をさらに含み、前記遮光層は前記液晶パネルの前記光源から離れた側に設置され、前記遮光層は前記液晶パネルの出射光の出射角を制限するように構成される。
いくつかの例では、ヘッドアップディスプレイシステムは遮断層をさらに含み、前記遮断層は前記液晶パネルの前記光源から離れた側に設置され、かつ前記遮断層と前記液晶パネルとの間に予め設定した距離が設定され、前記遮断ユニットは液晶であり、又は前記遮断層は一体型液晶であり、前記一体型液晶の液晶ユニットの動作状態を制御することで、間隔をおいて設置される複数の遮断ユニットを形成する。
いくつかの例では、ヘッドアップディスプレイシステムは光散乱層をさらに含み、前記光散乱層は前記遮光層の前記液晶パネルから離れた側に設置され、外部環境光を散乱するように構成される。
いくつかの例では、前記光源は複数あり、複数の光源は異なる位置に位置し、前記集光素子は異なる位置の光源から発する光を収束するように構成される。
いくつかの例では、前記コリメート素子の数は複数であり、かつ異なるコリメート素子は、異なる位置に設置され、異なる位置の光源から発する光の出射方向を調整し、かつ異なる位置の光源から発する光の出射方向をいずれも同じ予め設定した位置に指向させるように構成される。
いくつかの例では、前記光源は1つ又は複数の電界発光モジュールからなる電界発光アレイであり、各前記電界発光モジュールは1つ又は複数の電界発光デバイスを含み、かつ各電界発光モジュールには少なくとも1つの中空ランプカップが対応して設けられる。
いくつかの例では、前記光源は複数グループの光源を含み、前記異なる光源グループから発する光が異なる方向又は領域に放射される。
いくつかの例では、前記液晶パネルは赤緑青の3色フィルターを含み、又は前記液晶パネルは液晶層を含み、前記液晶層は青色相液晶であり、かつ前記光源は赤色光源、緑色光源、及び青色光源を含み、前記赤色光源、前記緑色光源、及び前記青色光源は周期的に動作し、かつ同時に動作しない。
いくつかの例では、ヘッドアップディスプレイシステムは液晶変換層をさらに含み、前記液晶パネルは液晶層を含み、前記液晶変換層は前記集光素子の前記光源から離れた側に設置され、前記液晶変換層は間隔をおいて設置される複数の液晶ユニットを含み、かつ前記液晶変換層内の1つの液晶ユニットは前記液晶層内の1つの液晶ユニットに対応しており、前記液晶層の液晶ユニットは第1偏光方向の光を第2偏光方向の光に変換するように構成され、前記液晶変換層の液晶ユニットは第2偏光方向の光を前記第2偏光方向に垂直な第1偏光方向の光に変換するように構成される。
いくつかの例では、前記液晶変換層内のすべての液晶ユニットの総面積は前記液晶層内のすべての液晶ユニットの総面積の半分以上である。
いくつかの例では、ヘッドアップディスプレイシステムはレンチキュラレンズ層をさらに含み、前記レンチキュラレンズ層は前記液晶層の前記光源から離れた側に設置され、前記レンチキュラレンズ層は垂直に設置される複数のレンチキュラレンズを含み、かつ各レンチキュラレンズは前記液晶層の2つの異なる列の液晶ユニットを少なくともカバーし、前記レンチキュラレンズは、1列の液晶ユニットから発する光を第1位置に出射し、もう1列の液晶ユニットから発する光を第2位置に出射するように構成される。
本開示の実施例は光制御装置をさらに提供し、分散素子及び方向制御素子を含み、前記方向制御素子は異なる位置にある複数の光源から発する光を収束するように構成され、前記分散素子は前記方向制御素子の前記複数の光源から離れた側に設置され、前記分散素子は前記方向制御素子の出射光を分散し、かつスポットを形成するように構成される。
いくつかの例では、前記複数の光源から発する光は前記方向制御素子、前記分散素子を通過して第1予め設定した領域に到達し、前記集光素子は、前記光源から前記第1予め設定した領域までの光路から前記分散素子が除去された場合、前記複数の光源から発する光を前記第1予め設定した領域内の第2予め設定した領域に集光するように構成され、前記第2予め設定した領域の面積は前記第1予め設定した領域の面積よりも小さい。
本開示の実施例はパッシブ発光型画像ソースをさらに提供し、光源、液晶パネル及び上記いずれかの光制御装置を含み、前記光源及び前記液晶パネルはそれぞれ前記光制御装置の方向制御素子の両側に設置される。
本開示の実施例はヘッドアップディスプレイシステムをさらに提供し、上記いずれかのパッシブ発光型画像ソースを含む。
本開示の説明において、理解されるように、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」「内」、「外」、「時計回り」、及び「反時計回り」等が示す方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であり、本開示を容易に説明し及び説明を簡略化するためのものに過ぎず、係る装置又は素子が特定の方向を有し、特定の方向で構成及び操作する必要があることを指示又は暗示するものではなく、従って、本開示を限定しないと理解すべきである。
また、用語「第1」、「第2」は、説明の目的だけに用いられ、相対的な重要性を指示又は暗示したり、指示される技術的特徴の数を暗黙的に示したりするものではないと理解すべきである。よって、「第1」、「第2」で限定される特徴は1つ又は複数の該特徴を含むことを明示的又は暗黙的に含んでもよい。本発明の説明において、特に明記しない限り、「複数」の意味は2つ又は2つ以上である。
本開示の実施例において、特に規定及び限定されない限り、「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」等の用語は広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続又は一体接続であってもよく、機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよく、直接接続であってもよく、中間媒体を介した間接接続であってもよく、2つの素子の内部の連通であってもよい。当業者は、具体的な状況に応じて本開示の実施例における上記用語の具体的な意味を理解してもよい。
本開示の一実施例はヘッドアップディスプレイシステムを提供し、光を集光及び分散することで光の出射角を制御し、それにより、ヘッドアップディスプレイシステムの結像の輝度を向上させる。図1に示すように、該ヘッドアップディスプレイシステムは、光源10、コリメート素子20、方向制御素子30、第1分散素子41、液晶パネル50、及び半透過半反射型の反射結像装置60を含む。図1に示すように、該方向制御素子30、第1分散素子41及び液晶パネル50は光源10の同一側に積層して設置される。
本開示の一実施例では、光源10は光を発することができ、コリメート素子20は、光源10から発する光の出射方向を予め設定した角度範囲内に調整し、光源10から発する光のコリメートを実現するように構成される。方向制御素子30は光源10から発する光を集光するように構成され、第1分散素子41は光源10から発する光を分散するように構成される。液晶パネル50は光源10から発する光を結像光に変換し、かつ結像光を反射結像装置60に入射するように構成され、反射結像装置60は、結像光を予め設定した領域200に反射するように構成され、それにより観察者(例えば、運転者、乗客等)の両眼が該予め設定した領域200に位置するときに液晶パネル50に形成される画像を見ることができる。すなわち、光源から発する光はコリメート素子、集光素子、第1分散素子、液晶パネル及び反射結像装置を通過して予め設定した領域に到達する。本実施例では、該結像光は液晶パネル50から発する光であり、結像光は本質的に光源10から発する光由来のものであり、液晶パネル50の各ピクセルは光源10から発する光を透過させるかどうかを制御することができ、それにより、観察者が液晶パネル50を透過する光(すなわち結像光)を見るときに液晶パネル50に形成される画像を見ることができ、液晶パネル50に形成される画像は、観察者が見ることできるHUD画像である。
本開示の一実施例では、光源10が一般的に点光源であり、すなわち、光源10から発する光が各角度に出射するため、本実施例は、コリメート素子20によって光源10から発する光の出射方向を予め設定した角度範囲内に調整し、それにより、光の伝播方向をコリメートすることができる。
光源から予め設定した領域までの光路から第1分散素子41が除去された場合、方向制御素子30は光源10から直接又は間接的に発する光を予め設定した位置100に集光することができる。予め設定した位置100は予め設定した領域内に位置し、予め設定した位置の面積は予め設定した領域の面積よりも小さい。例えば、該光源10から直接発する光とは、光源10から発した該方向制御素子30に直接入射した光を指し、光源10から間接的に発する光とは、光源から発した他の部材(例えば、コリメート素子20、第1分散素子41等)を通過した後に該方向制御素子30に入射した光を指す。本実施例では、方向制御素子30を設置することで、光を予め設定した位置100に集中的に集光することができ、集光される光を液晶パネル50のバックライトとして該光が結像に使用でき、更に目が光を集光した予め設定した位置100にある観察者は完全な画像を観察でき、かつ光の集光により、結像の輝度が高くなり、観察者は輝度のより高い画像を見ることができる。任意選択で、コリメート素子20は、方向制御素子30がコリメートされた後の平行光の出射方向を統一的に調整することを容易にするように、光源10から発する光を平行光又は略平行光に調整するように構成される。任意選択で、方向制御素子30は、凸レンズ、凹レンズ、フレネルレンズ、又は上記複数のレンズの組み合わせのうちの1つ又は複数を含む。すなわち、方向制御素子30は具体的にはフレネルレンズであってもよく、凸レンズであってもよく、さらにレンズの組み合わせ(例えば、凸レンズと凹レンズの組み合わせ、フレネルレンズと凸レンズの組み合わせ等)であってもよい。
また、結像範囲を拡げて、観察者が画像を観察する領域を増加させるために、本開示の一実施例では、第1分散素子41に基づいて光源10から発する光を分散し、それにより、光を予め設定した観察範囲(所定領域)200に分散することができる。例えば、第1分散素子41は光源10から直接又は間接的に発する光を分散することができ、このとき、該光源10から直接発する光とは、光源10から発した該第1分散素子41に直接入射した光を指し、光源10から間接的に発する光とは、光源から発した他の部材(例えば、コリメート素子20、方向制御素子30等)を通過した後に該第1分散素子41に入射した光を指す。
本実施例では、方向制御素子30及び第1分散素子41に基づいて光源10から発する光を集光及び分散し、かつ集光及び分散された後の光を液晶パネル50のバックライトとし、液晶パネル50が正常に結像することができ、かつ結像時の結像光が反射結像装置60によって反射された後に予め設定した位置100に到達し、それにより、目が予め設定した位置100にある観察者は液晶パネル50に形成される画像を見ることができ、このとき、観察者が見た画像は反射結像装置60によって反射結像方式で形成された虚像300であり、また、第1分散素子41の作用下で、結像光を観察範囲200に分散し、それにより、観察者の両眼が観察範囲200内の任意の位置にあっても液晶パネル50に形成される画像を見ることができる。例えば、該予め設定した位置100は観察範囲200内の位置である。例えば、観察者は運転者又は乗客であってもよく、このとき、実際の需要に応じて観察者が画像を見る必要がある領域、すなわちアイボックス(eyebox)を予め設定することができ、該アイボックスとは、観察者の両眼が位置する、HUD画像を見ることができる領域を指す。このとき、上記観察範囲200が該アイボックスをカバーすればよく、また、アイボックスの中心を該予め設定した位置100とすることもできる。本実施例では、アイボックスは一定のサイズを有し、観察者の両眼がアイボックスの中心から所定の距離ずれても、例えば、上下、左右に所定の距離移動しても、観察者の両眼がアイボックス内に位置する限り、観察者はHUDの画像を見ることができる。
例えば、該ヘッドアップディスプレイシステムの動作原理は図2に示され、説明の便宜上、図2では、反射結像装置60が平面であることを例として説明する。図2に示すように、コリメート素子20は光源10から発する光をコリメートし、図2ではコリメートされた後の光が平行光であることを例として説明し、該平行光が方向制御素子30及び第1分散素子41を通過すると、結像に必要な光として調整できる。図2では、最左側の光A’を例として説明し、光A’が方向制御素子30を通過した後に予め設定した位置100を向く光Aとして調整され、反射結像装置60の存在により、該光Aが実際に予め設定した位置100のミラー位置101を向き、第1分散素子41が存在しない場合、該光Aは光路aに沿って反射結像装置60によって反射された後に予め設定した位置100に出射し、第1分散素子41が存在する場合、第1分散素子41は該光Aを複数の出射角の光(図2の光A1、光A2等)に分散し、分散された後の光は反射結像装置60によって反射された後に特定の範囲内、すなわち、観察範囲200に拡散することができ、それにより、観察者の目が観察範囲200内にある限り、観察者は液晶パネル50に形成される画像を見ることができる。同様に、分散された後の光A1、光A2等は観察範囲200のミラー範囲201を直接向く。また、実際の応用では、反射結像装置60は所定の曲率を有し、その結像原理が図2に示されるものと同様であり、ここで、詳細な説明は省略する。当業者であれば理解できるように、曲面反射結像装置60、例えば、フロントガラスは、異なる位置で観察される場合、虚像300の位置が一定ではなく、従って、反射結像装置60は曲率のあるフロントガラス又は結像ウィンドウである場合、本実施例の虚像300とは、予め設定した位置100で観察される場合に見ることができる虚像300を指し、すなわち、虚像300の位置は観察者が予め設定した位置100で観察するときの虚像位置である。
例えば、第1分散素子41はコストの低い散乱光学素子、例えば、光均一化シート、拡散シート等であってもよい。又は、第1分散素子41は拡散効果を良好に制御する回折光学素子(Diffractive Optical Elements、DOE)、例えばビームシェイパー(Beam Shaper)等であってもよい。例えば、光が光均一化シート等の散乱光学素子を透過するときに散乱し、光が様々な角度で透過し、少量の回折も発生するが、光の散乱は主な作用を果たし、形成されるスポットが大きい。しかしながら、回折光学素子は、表面に特定の微細構造を設計することで、主に回折によってビームの拡大の作用を果たし、スポットが小さく、かつスポットのサイズ及び形状が制御可能である。
本実施例では、光が第1分散素子41を通過した後に変換したビームは、主光軸の伝播方向に垂直な断面に特定の形状を有し、すなわち、第1分散素子41は、それを通過した光を回折して特定の形状の観察範囲200を形成することができ、回折して形成される観察範囲200のサイズ及び形状は主に第1分散素子41の微細構造に決められる。任意選択で、観察範囲200の形状は、円形、楕円形、正方形又は長方形を含むが、それらに限定されず、図3aに示すように、光が具体的には回折光学素子の第1分散素子41を通過した後、光が分散しかつ特定の断面形状を形成し、該断面形状は、観察範囲200の形状に対応し、図3aは、該観察範囲200が矩形であることを例として説明し、上記図2では観察範囲200が矩形であることを例として説明する。
さらに、第1分散素子41は分離式分散素子であってもよく、すなわち第1分散素子41はそれを通過した光を複数の範囲に分散することができ、各範囲の形状は、円形、楕円形、正方形又は長方形を含むが、それらに限定されない。図3bに示すように、光が分離式第1分散素子41を通過した後、複数の領域に分散することができ、各領域は1つの観察範囲200に対応しており、図3bでは光が2つの矩形領域に分散することを例として説明する。図3bは、第1分散素子41に入射した光L1及び第1分散素子41によって拡散された後の光L2を示す。
また、任意選択で、集光効果をよりよく実現するために、予め設定した位置100は該方向制御素子30の焦点に対応している。本実施例では、方向制御素子30とミラー位置101との間の距離は方向制御素子30の焦点距離である。例えば、具体的には、図4に示すように、該ミラー位置101は予め設定した位置100が反射結像装置60によって形成される虚像の位置である。
本開示の一実施例では、反射結像装置60に加えて、光源10、コリメート素子20、方向制御素子30、第1分散素子41、及び液晶パネル50等は、該ヘッドアップディスプレイシステムの画像ソース1を構成することができ、すなわち、該画像ソース1は光源10、コリメート素子20、方向制御素子30、第1分散素子41及び液晶パネル50等を含む。図4に示すように、画像ソース1から発する結像光(液晶パネル50から発する結像光でもある)は、反射結像装置60によって反射された後に予め設定した位置100に到達し、それにより、目が予め設定した位置100にある観察者は反射結像装置60により形成される虚像300を見ることができ、また、予め設定した位置100での物体については、反射結像装置60の他側にも該物体の虚像を形成することができ、該物体の虚像の位置はミラー位置101である。また、反射結像装置60が必ずしも平面ではないため、本実施例の「方向制御素子30とミラー位置101との間の距離」は、具体的には、光が方向制御素子30からミラー位置101に入射するときの光路である。
例えば、該ヘッドアップディスプレイシステムが車両等の交通手段に取り付けられ、本実施例の反射結像装置60は車両のフロントガラス、又はフロントガラスに貼られたフィルムであってもよく、かつ該反射結像装置60は半透過半反射特性を有し、それにより、液晶パネル50から発する結像光は反射結像装置60によって予め設定した位置100に反射され、また、車外の光も該反射結像装置60を透過して予め設定した位置100に到達し、それにより、予め設定した位置100にある観察者も車外の光景を正常に見ることができる。例えば、本実施例の「半透過半反射」とは、該反射結像装置60は光を透過させることができるだけでなく、光を反射することができ、50%の光を透過させ、50%の光を反射することに限定されていない。
任意選択で、該ヘッドアップディスプレイシステムが車両等の交通手段に取り付けられる場合、分離式第1分散素子41を用いてもよく、すなわち、第1分散素子41は光源10から発する光を複数の観察範囲200に分散する。例えば、第1分散素子41は光源10から発する光を2つの観察範囲200に分散し、2つの観察範囲200はそれぞれ運転者及び助手席の乗客に対応しており、それにより、運転者及び助手席の乗客はいずれも液晶パネル50の画像を見ることができ、かつ光損失を最大限に減少させ、光の利用率を向上させることができる。
本開示の一実施例に係るヘッドアップディスプレイシステムでは、方向制御素子30及び第1分散素子41はそれぞれ光を集光及び分散し、それにより、光源10から発する光を観察範囲200内に効果的に制限でき、観察者が該観察範囲200内に反射結像装置60によって反射されて液晶パネル50に形成される画像を正常に見ることができ、かつ集光、分散方式により、光源10の大部分又は全部の光を観察範囲200内に収束することができ、それにより、結像時の輝度を向上させ、光の利用率を向上させることができ、光源10が低電力でも結像の輝度を確保することもでき、それにより、該ヘッドアップディスプレイシステムの消費電力を低減させ、かつ発熱量を低減させることができる。サイズの大きい画像を必要とするため、大面積の液晶パネル50を設置する必要があるとしても、このようにして増加する消費電力が小さく、すなわち、該ヘッドアップディスプレイシステムは大面積結像にも適用する。また、コリメート素子20に基づいて光源10から発する光をコリメートし、方向制御素子30及び第1分散素子41が光を効果的に集光及び分散することを容易にし、光を制御することを容易にする。
上記実施例に基づき、方向制御素子30、第1分散素子41、及び液晶パネル50は複数種の積層方式で設置されてもよい。図1に示すように、光源10の光の出射方向に沿って方向制御素子30、第1分散素子41、及び液晶パネル50が順に積層して設置され、すなわち、光源10の光をまず集光し、さらに分散し、その後にバックライトとして結像する。又は、図5に示すように、光源10の光の出射方向に沿って第1分散素子41、方向制御素子30、及び液晶パネル50が順に積層して設置され、すなわち、光源10の光をまず分散し、さらに集光し、その後にバックライトとして結像する。又は、図6に示すように、光源10の光の出射方向に沿って方向制御素子30、液晶パネル50、及び第1分散素子41が順に積層して設置され、すなわち、光源10の光をまず集光し、その後にそのままバックライトとして結像し、最終的に結像光を分散する。他の積層設置の方式を用いてもよく、ここで詳細な説明は省略する。
例えば、光を容易に制御するために、一般的には、まず集光し、その後に分散する方式を用いてもよく、すなわち、光源10及び第1分散素子41はそれぞれ方向制御素子30の両側に設置され、第1分散素子41は方向制御素子30によって集光される光を分散するように構成され、具体的な構造は図1又は図6に示される。また、液晶パネル50の結像に対する影響を低減させるために、図1に示すように、該第1分散素子41は光源10と液晶パネル50との間に設置される。また、まず、コリメート素子20が光をコリメートし、その後、集光し、分散してもよく、すなわち、方向制御素子30及び第1分散素子41もコリメート素子20の同一側に設置される。本実施例では、方向制御素子30はコリメート素子20と第1分散素子41との間に設置され、方向制御素子30はコリメートされた後の光を集光し、かつ集光された光を第1分散素子41に放射するように構成される。
上記実施例に基づき、該ヘッドアップディスプレイシステムには複数のコリメート素子20が設けられ、各コリメート素子20内に1つ又は複数の光源10が設けられる。例えば、複数の光源10は光源ドットマトリックスとしてマトリックス状に配列され、例えば、4つの光源10は2×2のドットマトリックスとして配列され、又は、複数の光源10も線形アレイとして配列され、例えば、4つの光源10は1×4のアレイとして配列されるようにしてもよい。コリメート素子20はその内の光源10から発する光をコリメートすることができ、また、一部の領域にバックライトが形成できないことを回避するように、複数のコリメート素子20は緊密に堆積する方式で配列されてもよい。例えば、図7a及び図7bに示すように、コリメート素子20の外形は円形であり、かつ複数のコリメート素子20は緊密に堆積して配列される。例えば、本実施例の「コリメート素子の外形」とは、コリメート素子20の断面の外郭形状を指し、図1は該ヘッドアップディスプレイシステムの側面図であり、図7a及び図7bは上面方向から観察したコリメート素子20の配列方式の模式図である。
光源10が一般的に点光源であるため、円形のコリメート素子20を用いると、光源10から発する光を最も効率的に利用し、光の利用率を向上させることができる。しかし、円形のコリメート素子20を緊密に配列する場合、2つのコリメート素子20の間に隙間が必ず存在し、それにより空間の利用率が低下する。光の利用率と空間の利用率を両立させるために、コリメート素子20は完全に緊密に堆積する方式で配列されてもよく、本実施例の「完全に緊密に堆積する」とは、緊密に堆積した後、コリメート素子20の間に隙間が存在しなくてもよいことを指す。コリメート素子20の外形が四角形(例えば、菱形、矩形等)又は六角形(好ましくは正六角形)である場合、完全に緊密に堆積して配列されることを実現できる。図8a及び図8bに示すように、コリメート素子20の外形が矩形であり、かつ複数のコリメート素子20が完全に緊密に堆積して配列され、図8a及び図8bは、矩形のコリメート素子20を完全に緊密に堆積する方式を2種示す。又は、図9に示すように、コリメート素子20の外形が正六角形であり、かつ複数のコリメート素子20が完全に緊密に堆積して配列される。
例えば、正六角形の配列方式は、空間の利用率を向上させるが、光の利用率をわずかに低下させる。任意選択で、コリメート素子20の外形が八角形(例えば、正八角形)であり、かつ複数のコリメート素子20が緊密に堆積して配列される。さらに、八角形が完全に緊密に堆積することを実現できないため、隙間に小さい光源をさらに充填してもよい。例えば、図10a及び図10bに示すように、複数のコリメート素子20間の隙間に、サイズが隙間にマッチングするサブコリメート素子が付加的に設置される。例えば、サブコリメート素子は任意の形状であってもよく、図中では、サブコリメート素子も八角形であることを例として説明する。八角形が六角形よりも円形に近いため、光の利用率がより高く、円形として配列されるアレイよりも高い空間の利用率を有する。
図10a及び図10bに示すように、大きい八角形はコリメート素子20aを示し、小さい八角形はサブコリメート素子20bを示す。図10a及び図10bに示すように、空間をよりよく利用するために、1つのサブコリメート素子20bが4つのコリメート素子20aで形成される隙間内に設置され、4つのコリメート素子20aのうち、互いに隣接する2つのコリメート素子20aは接触し、かつ隙間内に位置するサブコリメート素子20bは該4つのコリメート素子20aに接触する。例えば、各サブコリメート素子20bに光源を配置し、各コリメート素子20aに光源を配置する。大きい八角形で示されるコリメート素子20aは第1コリメート素子と呼ばれてもよく、小さい八角形で示されるサブコリメート素子20bは第2コリメート素子と呼ばれてもよい。
上記実施例に基づき、コリメート素子20は光源10から発する光をコリメートすることができるが、実際には完璧なコリメートを実現できず、その結果、コリメート素子20のエッジ部位の輝度が低い。例えば、複数のコリメート素子20は緊密に堆積する方式で配列される場合、コリメート素子20間の隙間に光の暗い領域が形成され易く、本実施例では間隔をおいて設置される複数の分散素子によって光の輝度を均一にする。図11に示すように、該ヘッドアップディスプレイシステムは、第2分散素子42をさらに含むがそれに限定されず、第1分散素子41及び第2分散素子42は積層して設置され、かつ第1分散素子41と第2分散素子42との間に予め設定した距離を離れている。
本開示の一実施例では、第1分散素子41及び第2分散素子42はいずれも光源10から発する光を分散することができ、また、第1分散素子41及び第2分散素子42はコリメート素子20によってコリメートされた後の光を均一にすることができ、それにより、液晶パネル50の結像の輝度を均一にする。例えば、第1分散素子41及び第2分散素子42は本質的にいずれも分散素子であり、該分散素子は、具体的には回折光学素子(Diffractive Optical Elements、DOE)、例えばビームシェイパー(Beam Shaper)等であってもよく、回折して形成される観察範囲200のサイズ及び形状はビームシェイパーの微細構造に決められる。又は、分散素子は散乱光学素子、例えば、光均一化シート、拡散シート等であってもよい。回折素子の具体的な構造は、上記第1分散素子41の関連説明を参照すればよく、ここで、詳細な説明は省略する。
本実施例では、該ヘッドアップディスプレイシステムは間隔をおいて設置される複数の分散素子(第1分散素子41、第2分散素子42を含む)によって、光を分散する作用を果たすとともに、光の輝度を均一にすることもでき、液晶パネル50の結像の輝度の均一化を確保する。
また、複数の分散素子がいずれも対応する作用を果たすために、隣接する分散素子の間に予め設定した距離を離れており、該予め設定した距離は、具体的には40~50mmであってもよい。また、本実施例の複数の分散素子はいずれも方向制御素子30の同一側に設置されてもよく、図11に示すように、第1分散素子41及び第2分散素子42はいずれも方向制御素子30の液晶パネル50に近い側に設置される。又は、方向制御素子30の厚さが該予め設定した距離以下である場合、分散素子を方向制御素子30の両側に分散して設置してもよく、それにより、画像ソース1全体の厚さを低減させる。図12に示すように、第1分散素子41及び第2分散素子42はそれぞれ方向制御素子30の両側に設置される。
上記実施例に基づき、方向制御素子30及び第1分散素子41による光の集光及び分散効果を向上させるために、本実施例では、まず、光源10から発する光をコリメートし、すなわち、光源10及びコリメート素子20が方向制御素子30(又は第1分散素子41)の同一側に設置され、また、コリメート素子20の一部又は全部は光源10と方向制御素子30との間に設置され、コリメート素子20は調整された後の光を方向制御素子30に放射するように構成される。
本実施例では、該コリメート素子20はコリメータレンズ21及び/又はコリメートフィルムを含んでもよく、かつコリメータレンズ21及び/又はコリメートフィルムは光源10と方向制御素子30との間に設置される。例えば、該コリメータレンズ21は、凸レンズ、凹レンズ、フレネルレンズ、又は上記複数のレンズの組み合わせ(例えば凸レンズと凹レンズの組み合わせ、フレネルレンズと凹レンズの組み合わせ等)のうちの1つ又は複数を含む。該コリメートフィルムは輝度向上フィルム(Brightness Enhancement Film、BEF)であってもよく、光の出射方向を予め設定した角度範囲内に調整し、例えば光をコリメートフィルムの法線の±35°の角度範囲内に集光することに用いられる。また、図13に示されるように、光源10をコリメータレンズ21の焦点位置に設置してもよく、すなわち、コリメータレンズ21と光源10の位置との間の距離はコリメータレンズ21の焦点距離であり、それにより、光源10から発する異なる方向の光は該コリメータレンズ21を通過した後に平行に出射することができる。
本実施例では、コリメート素子20はコリメータレンズ21及び/又はコリメートフィルムのみを含む場合、該コリメート素子20の全部は光源10と方向制御素子30との間に位置してもよい。又は、該コリメート素子20は反射方式によって光源10の光の出射方向を調整する。例えば、該コリメート素子20には光源10から発する光を反射できる反射面が設けられ、反射面の曲率を設定することで、光の反射角度を調整することができ、それにより、光源10から発する光の出射方向を予め設定した角度範囲内に制約し、ひいては光源10の光を平行光に調整することができる。例えば、該反射面はランプカップ構造で実現され、例えば、中空ランプカップの内部反射面であってもよい。
図13に示すように、該コリメート素子20は中空ランプカップ22を含む。該中空ランプカップ22は、内部反射面を有する中空ハウジングを含み、かつ中空ランプカップ22の開口方向が方向制御素子30を向き、光源10は中空ランプカップ22の開口から離れた端部に設置され、該中空ランプカップ22の内部反射面を利用して光源10の光の出射方向を調整する。例えば、中空ランプカップ22の内部反射面は、放物線形状、自由曲面形状、正三角錐形状、二等辺三角錐形状又は正六角錐形状等であってもよい。
また、光源10から発する光を全面的にコリメートするために、該コリメート素子20には、反射面が設けられるとともに、コリメータレンズ21及び/又はコリメートフィルムが設けられるようにしてもよい。コリメータレンズ21及び/又はコリメートフィルムは、中空ランプカップ22の内部に設置され、かつコリメータレンズ21及び/又はコリメートフィルムのサイズが中空ランプカップの開口のサイズよりも小さく、コリメータレンズ21及び/又はコリメートフィルムは、中空ランプカップ22内の光源10から発する光の一部をコリメートした後に方向制御素子30に放射するように構成される。図13に示すように、コリメート素子20のコリメータレンズ21は光源10から発する光の一部(すなわち、図13の太い矢印に示される光)をコリメートし、該部分の光の出射角は小さく、光源10から発する出射角が大きい光(すなわち、図13の細い矢印に示される光)は、中空ランプカップ22の内部反射面によりコリメートを実現し、それにより、コリメータレンズ21及び中空ランプカップ22と組み合わせて光源10から発する光を効果的にコリメートすることができる。
任意選択で、コリメータレンズ21及び/又はコリメートフィルムを中空ランプカップ22の開口位置に完全にカバーしてもよく、このとき、中空ランプカップ22は主に反射作用を果たし、コリメータレンズ21及び/又はコリメートフィルムは主にコリメート作用を果たす。コリメート素子20の構造模式図は図14に示され、光源10から発する出射角の大きい光(図13の細い矢印に示される光と類似する)が中空ランプカップを通過してコリメートされた後、コリメータレンズ21を再び通過した後に出射方向が変化するが、光源10の特性(例えば、光源10はLEDランプである)により、一般的には、光源10から発する光のエネルギーの大部分は扇形領域、例えば、図13の太い矢印に対応する領域に集中しており、すなわち、光源10から発する光の大部分(例えば、80%程度)はコリメータレンズ21によってコリメートされる。図14に示されるコリメート素子20もコリメート機能を実現することができ、かつ該コリメート素子20の製造プロセスが簡単であり、容易に製造できる。また、複数のコリメート素子20が存在する場合、各コリメート素子20のコリメータレンズ21は切断でき、例えば正三角形、正六角形又は正四角形として切断され、それにより、コリメート素子20は緊密に配列されることを実現できる。
任意選択で、コリメート素子20の数が多く、製造プロセスを簡略化するために、本実施例のコリメート素子20としては内部反射面を有する四角柱形状の中空ハウジングを用いてもよく、すなわち、コリメート素子20は四角柱状であり、コリメート素子20の断面形状又は開口形状は四角形であり、例えば、平行四辺形、矩形、正方形又は台形であってもよい。該コリメート素子20は、徐々に大きくなる開口を有し、かつ該開口がコリメート素子20の光出口である。図15a及び図15bに示すように、光源10はコリメート素子20の開口の底部(図15aのコリメート素子20の左側)に設置され、光源10から発する光はコリメート素子20の内側の反射面によって反射されると、開口(図15aのコリメート素子20の右側)から出射される。また、上記のように、コリメート素子20内に複数の光源10が設置されてもよい。図15cに示すように、複数の光源10は光源ドットマトリックスとしてマトリックス状に配列されてもよく、図15cでは、2×3のドットマトリックスで6つの光源10が配列して設けられ、又は、図15dに示すように、複数の光源10も線形アレイとして配列されてもよく、図15dでは3つの光源10が線形に配列される。
任意選択で、図16に示すように、該コリメート素子20は開口を有する屋根状ランプカップであり、光源10は屋根状ランプカップの開口から離れた端部に一列に配置され、該屋根状ランプカップによって1列の光源10から発する光を開口方向に沿って均一に出射することができ、それにより、画像ソース1に均一な光を提供することができる。
例えば、本開示の一実施例では、図17に示すように、該コリメート素子20は中実ランプカップ23を含んでもよく、該中実ランプカップ23は中実透明部材であり、中実透明部材の屈折率は1よりも大きく、中実ランプカップ23の開口方向は方向制御素子30を向き、光源10は中実ランプカップ23の開口から離れた端部に設置され、かつ光源10から発する光は中実透明部材の内面に出射するときに全反射が発生する。
本実施例では、中実ランプカップ23は中実透明部材であり、中実ランプカップ23の開口方向とは、中実ランプカップ23の反射面231の開口方向を指す。図17に示すように、中実ランプカップ23の反射面231は中実透明部材の内面であり、中実透明部材の開口から離れた端部にキャビティ232が設けられ、光源10を収容するように構成され、すなわち、光源10は中実ランプカップの開口から離れたランプカップの底部に設置され、光源10から発する光が中実ランプカップ23の反射面231に入射した後、中実ランプカップ23の屈折率が1よりも大きく、中実ランプカップ23の周囲の媒体がエア(屈折率1)であるため、光源10から発する光が中実ランプカップ23の反射面231に到達すると、光は光学的に密な媒体(すなわち中実ランプカップ23)から光学的に疎な媒体(すなわち中実ランプカップ23の周囲のエア)に入射し、光源10から発する光が反射面231に入射するときの入射角が予め設定した角度に達すると、全反射が発生し、中実ランプカップの反射面231の形状を設定することで、光源10から斜め出射した光をコリメートすることができる。例えば、中実ランプカップの反射面231は自由曲面(すなわち、単純な曲面関数で数学的に表すことはできない)、又は複合放物面(すなわち、複数の放物面で該反射面を構成する)であり、いずれも光源10から発する光をよりよくコリメートすることができるが、それらに限定されない。
例えば、コリメータレンズ21を中実ランプカップ23に集積することができ、さらにコリメート効果を向上させる。図17に示すように、中実透明部材は中実ランプカップの開口から離れた端部にキャビティ232が設けられ、該キャビティ232の中実ランプカップの開口に近い面は凸面233である。又は、図18に示すように、中実透明部材の中実ランプカップの開口に近い端部の中間位置に溝234が設けられ、前記溝234の底面は凸面235である。図17又は図18に示される中実ランプカップ23はそのままコリメート素子20とすることができる。
本実施例では、キャビティ232の凸面233又は溝234の凸面235はいずれも光源10から発する光をコリメートするように構成され、すなわち、凸面233又は凸面235はコリメータレンズ21に相当する。凸面233又は凸面235はいずれも中実透明部材の中間位置に設置され、かつ凸面233又は凸面235のサイズは中実ランプカップ23の開口のサイズよりも小さく、凸面233又は凸面235は中実ランプカップ23内の光源10から発する光の一部をコリメートした後に方向制御素子30に放射するように構成される。図17に示すように、凸面233を中実ランプカップの末端のキャビティ内に設置すると、該凸面233は凸レンズとなり、該凸面233に入射した光をコリメートする。又は、図18に示すように、中実透明部材の中間位置に溝234が設けられ、かつ溝234の底面は凸面235であり、中実ランプカップの凸面235は中実ランプカップの反射面231が反射できない光をコリメートし、出射角の大きい他の光を中実ランプカップ23内で全反射した後にコリメートして中実ランプカップ23に放出するように構成される。中実ランプカップ23の材質は屈折率が1よりも大きい透明材料、例えば、高分子透明材料、ガラス等である。
任意選択で、コリメータレンズ21及び/又はコリメートフィルムを中実ランプカップ23の開口位置に完全にカバーしてもよく、このとき、中実ランプカップ23は主に反射作用を果たし、コリメータレンズ21及び/又はコリメートフィルムは主にコリメート作用を果たす。このとき、コリメート素子20の構造は図14に示され、その動作原理も上記説明の関連内容と同じである。ここで、詳細な説明は省略する。
上記実施例に基づき、第1分散素子41が分離式分散素子であり、コリメート素子20が光のコリメート効果に優れた中実ランプカップ23である場合、コリメートされた後の光が第1分散素子41を通過した後、光が拡散し複数の範囲に分散し、すなわち、光が複数の領域に直接分散し、各領域は1つの観察範囲200に対応する。本実施例では、分離式第1分散素子41は、光を分散する以外、光を異なる観察範囲200に分離することもでき、光を異なる観察範囲200に分離するプロセスは、方向制御素子30が光の方向を制御する作用と類似し、いずれも光の方向を制御することができ、すなわち、分散素子も方向制御作用を果たすことができ、かつ光を異なる方向に対応する観察範囲200に出射することができる。
上記実施例に基づき、図19に示すように、該ヘッドアップディスプレイシステムは偏光制御素子70をさらに含み、液晶パネル50は第1偏光板51、液晶層52及び第2偏光板53を含む。
例えば、第1偏光板51及び第2偏光板53はそれぞれ液晶層52の両側に設置され、かつ第1偏光板51は液晶層52と光源10との間に設置され、第1偏光板51は第1直線偏光を透過させるように構成され、第2偏光板53は第1直線偏光の偏光方向に垂直な第2直線偏光を透過させるように構成され、偏光制御素子70は光源10と第1偏光板51との間に設置され、偏光制御素子70は第1直線偏光を透過させ、かつ第2直線偏光を反射又は吸収するように構成される。
本開示の一実施例では、液晶パネル50の液晶層52の上下両側には、それぞれ偏光状態が垂直な偏光板、すなわち、第1偏光板51及び第2偏光板53が設けられ、第1直線偏光は第1偏光板51を透過することができ、第2直線偏光は第2偏光板52を透過することができ、かつ第1直線偏光の偏光方向は第2直線偏光の偏光方向に垂直である。光源10から発する光は一般的には非偏光であり、すなわち、約50%の光エネルギーが液晶層と光源10との間の第1偏光板51によって吸収され、偏光板が一般的には液晶層52の表面に貼着されるため、この部分の光エネルギーは第1偏光板51及び液晶層52の発熱につながり、液晶パネル50の耐用年数を損なう。
本開示の一実施例では、光源10と第1偏光板51との間に偏光制御素子70が設置され、該偏光制御素子70は第1直線偏光を透過させ、かつ第2直線偏光を反射又は吸収することができ、それにより、第1偏光板51に到達する光は第1直線偏光のみであり、そのため、第1偏光板51が第2直線偏光を吸収することを回避し、液晶パネル50の吸熱を回避し、それにより、液晶パネル50の耐用年数を延ばすことができる。例えば、光源10から発する光のうち、第2直線偏光は該偏光制御素子70によって吸収でき、該偏光制御素子70と液晶パネル50が一定の距離を離れるだけでよい。また、該偏光制御素子70が第2直線偏光を反射できる場合、該反射された第2直線偏光は、他の部材(例えば、コリメート素子20の反射面等)の反射作用によって偏光制御素子70に再び反射され、かつその一部の光は第1直線偏光に変換でき、それにより、より多くの光は液晶パネル50の結像に使用でき、さらに光の利用率を向上させる。
任意選択で、該偏光制御素子70は、反射型偏光反射フィルムであり、具体的には、DBEF(二重輝度向上フィルム、Dual Brightness Enhancement Film)、BEF、偏光及び入射角度選択透過性を有するフォトニック結晶等であってもよく、かつ偏光制御素子70が第2直線偏光を反射できる場合、該偏光制御素子70は液晶パネル50の外面に貼着できる。
上記実施例に基づき、図20に示すように、該ヘッドアップディスプレイシステムは遮光層80をさらに含み、該遮光層80は液晶パネル50の光源10から離れた側に設置され、遮光層80は液晶パネル50の出射光の出射角を制限するように構成される。
本開示の一実施例では、遮光層80は予め設定した高さが設けられる複数の遮光バリアを含み、複数の突起した遮光バリアによってバリアアレイを形成し、光の特定の方向の伝播を物理的に遮断する。遮光バリアの高さ及び幅を設計することで、観察者が見ることができる光の角度を制限することができる。図20に示すように、遮光層80によって、光を視角α内に制限し、それにより、観察可能領域を形成し、すなわち、目E1が観察可能領域内に位置し、このとき、光源10から発する光を見ることができるが、目E2が観察可能領域外に位置し、目E2が光源10から発する光を見ることができず、目E2が液晶パネル50の結像を観察できない。
本実施例では、遮光層80は1層のバリアアレイであってもよく、該バリアアレイは水平方向、又は垂直方向、又は任意の角度であってもよく、このようにして、バリアに平行な方向の光のみが透過できる。遮光層80の視角は48度、60度、75度、又は他の必要な任意の角度であってもよい。また、遮光層80は2層のバリアアレイが直交して積み重なる、又は2層のバリアが所定の角度でずらして積み重なるようにしてもよい。各層のバリアアレイは水平方向、又は垂直方向、又は任意の角度であってもよい。視角は48度、60度、75度、又は他の必要な任意の角度であってもよい。例えば、該遮光層80は覗き見防止回折格子であってもよい。
本開示の一実施例では、液晶パネル50の外面に遮光層80を追加すると、光出射角を制限し、いくつかの特別な目的を実現することができ、例えば、該遮光層80がない画像ソース1を車両のコンソールの表面に設置し、このように運転者は液晶パネル50の画像及びフロントガラスによって反射された後の画像を同時に見ることができ、運転者が車両を運転することに悪影響を与える。一方、該遮光層80は、光がフロントガラスの方向のみに出射し、運転者の角度で液晶パネル50自体の画像を見ることができず、それにより、液晶パネル50自体の画像が運転に悪影響を与えることを回避する。
任意選択で、図21に示すように、該ヘッドアップディスプレイシステムは光散乱層90をさらに含み、光散乱層90は遮光層80の液晶パネル50から離れた側に設置され、光散乱層90は外部の環境光を散乱するように構成される。本開示の一実施例では、遮光層80の外側に1層の光散乱層90が設置され、外部の環境光、例えば太陽光等を散乱することができ、それにより、外部の太陽光が遮光層80の表面に照射することによるグレアを回避することができる。例えば、光散乱層90及び遮光層80は一体成形されてもよく、例えば、磨り覗き見防止回折格子である。
なお、上記すべての実施例では、ヘッドアップディスプレイシステムの構造を容易に説明し、又は光の伝播状況又は方向を容易に説明するために、各素子の間にはいずれも所定の距離を離れており、例えば、図1における方向制御素子30と第1分散素子41との間に所定の間隔があるが、両者の間に間隔を必要とすることを限定するためのものではなく、すなわち、方向制御素子30と第1分散素子41は密着して設置され、又は両者の間の間隔が非常に小さいようにしてもよい。他の隣接する2つの素子間の設置形態もそれと同様であり、特に説明しない限り、2つの素子の間には所定の距離を離れる必要があり、例えば、上記第1分散素子41と第2分散素子42との間には間隔が設けられる必要がある。また、上記実施例の図面は例示的な構造図に過ぎず、各素子のサイズを例示的に示すものに過ぎず、実際のサイズ比を表すものではない。
本開示の上記実施例では、分散素子については、第1分散素子のみが設置されてもよく、第1分散素子及び第2分散素子が設置されてもよい。第1分散素子のみが設置される場合、第1分散素子は分散素子と呼ばれてもよい。第1分散素子及び第2分散素子が設置される場合、分散素子は第1分散素子及び第2分散素子を含む。必要に応じて、分散素子は2つ以上設置されてもよいことが理解できる。
本開示の上記実施例では、方向制御素子30は、例えば集光素子である。以下説明される本開示の実施例では、方向制御素子108はコリメート素子を含んでもよく、さらに集光素子等の他の素子を含んでもよい。
本開示の一実施例は、光制御装置をさらに提供し、図22に示すように、分散素子106及び方向制御素子108を含む。
方向制御素子108は、異なる位置の光源から発する光を収束し、すなわち、同じ予め設定した位置1062に収束するように構成され、分散素子106は方向制御素子108の光源から離れた側に設置され、分散素子106は、方向制御素子108の出射光を分散し、かつ予め設定した形状のスポット1061を形成するように構成される。スポット1061は第1予め設定した領域に対応する。
例えば、複数の方向制御素子108によって光の収束を実現する。例えば、図22に示すように、異なる位置にはいずれも光源104が設置され、図22では7個の光源104が設置されることを例として説明し、それに対応しており、7個の方向制御素子108が設置され、光源104から発する光の方向を制御する。図22に示すように、各光源104に1つの方向制御素子108が設置される。図22に示すように、分散素子106が設置されない場合、方向制御素子108は複数の光源104から発する光を予め設定した位置1062に収束する。予め設定した位置1062は第2予め設定した領域に対応する。第2予め設定した領域の面積は第1予め設定した領域の面積よりも小さい。例えば、図22では、1062が点位置であることを例として説明し、本実施例の予め設定した位置1062は非常に小さい領域であってもよく、すなわち、光源104から発する光を該領域内に収束するだけでよい。例えば、各々の方向制御素子108は小型光制御装置と類似し、異なる位置の方向制御素子108の向きを設定することで光源104から発する光の方向を調整し、それにより、光収束を実現する。
また、異なる位置の光を非常に小さい範囲の予め設定した位置1062に収束するだけで、該光制御装置が画像ソースの光源に使用される場合、画像ソースは非常に小さい範囲内のみに結像でき、観察者が画像ソースにより形成される画像を見ることが不便である。本実施例では、分散素子106によって光を分散し、かつ予め設定した形状で、結像範囲がより大きいスポット1061を形成し、それにより、観察者が大きい範囲内に画像ソースの結像を見ることを容易にする。例えば、図22の最左側の方向制御素子108を例として説明し、図22に示すように、分散素子106が設置されない場合、最左側の光源104から発する光Aは光路aに沿って予め設定した位置1062に入射することができ、方向制御素子108の外部に分散素子106が設置された場合、分散素子106は光Aを複数の光(光A1、光A2等を含む)を分散し、かつ同じ範囲内、すなわちスポット1061に分散し、観察者がスポット1061の範囲内で画像ソースの結像を観察することができる。任意選択で、分散素子106は、回折光学素子(Diffractive Optical Elements、DOE)、例えばビームシェイパー(Beam Shaper)であってもよく、スポットのサイズ及び形状はビームシェイパーの微細構造に決められ、スポットの形状は円形、楕円形、正方形、長方形、及びコウモリの翼の形状を含むが、それらに限定されない。例えば、分散された後のスポットは、側面方向の分散角が10度であり、さらに例えば5度であるが、それらに限定されず、正面方向の分散角が50度であり、さらに例えば30度であるが、それらに限定されない。例えば、側面方向は左右方向又は水平方向であり、例えば、正面方向は上下方向又は垂直方向である。
例えば、方向制御素子108の数は複数であり、異なる方向制御素子108は、異なる位置に設置され、異なる位置の光源から発する光の出射方向を調整することに用いられ、かつ異なる位置の光源から発する光の出射方向はいずれも同じ予め設定した位置に指向する。図22に示すように、図22中の方向制御素子108の数は7個である。例えば、1つの方向制御素子108は1つの光源104から発する光を調整することができ、複数の光源104から発する光を調整することもでき、本実施例はこれについて限定しない。すなわち、1つの方向制御素子108内に1つ又は複数の光源104が設置されてもよい。
当業者であれば分かるように、図22では分散素子106の分散作用を例示的に説明するものに過ぎず、分散素子106は、光源104から発する光をスポット1061内に完全に制限するのではなく、光をスポット1061の範囲内に分散することができる。すなわち、光Aは分散素子106を通過した後により大きい範囲のスポットを形成することができ、他の光源104から発する光は分散素子106を通過して他のスポットを形成することができ、しかしながら、すべての光源104から発する光はいずれもスポット1061に到達することができる。
本開示の実施例に係る光制御装置は、方向制御素子によって異なる位置の光を同じ位置に収束し、光の輝度を向上させることができるとともに、分散素子によって光を分散し、それにより予め設定した形状のスポットを形成することができ、後でスポット範囲内に結像することを容易にし、それにより、光の輝度を向上させるとともに、結像範囲を拡げることができる。また、光源は高電力を必要とせずに十分な輝度の光を提供でき、それにより光源の機器の放熱要求を低下させることができる。
上記実施例に基づき、図23に示すように、方向制御素子108はコリメート素子107を含み、コリメート素子107は光源104から発する光をコリメートすることができ、すなわち、光源から異なる方向に出射する光をコリメートし、方向制御素子108から出射される光の方向を一致又は略一致させる。
例えば、コリメート素子107はコリメータレンズであり、該コリメータレンズは、凸レンズ、凹レンズ、フレネルレンズ、又は上記複数のレンズの組み合わせのうちの1つ又は複数を含み、該レンズの組み合わせは凸レンズと凹レンズの組み合わせ、フレネルレンズと凹レンズの組み合わせ等であってもよく、又は、前記コリメート素子107は、コリメートフィルムであり、光の出射方向を予め設定した角度範囲内に調整するように構成される。このとき、コリメート素子107と光源104の位置との間の距離は前記コリメート素子107の焦点距離であり、すなわち光源104はコリメート素子107の焦点位置に設置される。
任意選択で、図22に示すように、方向制御素子108の出射方向を調整することによって異なる位置の光に対する収束を実現することができる。又は、集光素子によって光に対する収束を実現することもできる。図23に示すように、方向制御素子108は集光素子105をさらに含み、集光素子105は光源104と分散素子106との間に設置される。方向制御素子108がコリメート素子107を含む場合、該集光素子105はコリメート素子107と分散素子106との間に設置され、該集光素子105は異なる光を同じ予め設定した位置1062に収束するように構成される。すなわち、方向制御素子108の向きを特に設定しなくても、集光素子105によって異なる光を同じ予め設定した位置1062に収束することもできる。例えば、図23に示すように、集光素子105には複数のコリメート素子107が対応して設置できる。
上記実施例に基づき、図20に示すように、該光制御装置は遮光層80をさらに含み、具体的には、図20及び上記関連説明を参照すればよく、ここで、詳細な説明は省略する。
また、遮光層80は結像機器の外面に設置される必要がある。例えば、液晶ディスプレイが本実施例に係る光制御装置をバックライト光源として使用する場合、該遮光層80は液晶ディスプレイの外面に設置される必要があり、このとき、液晶ディスプレイの結像を遮断することができ、すなわち、観察領域内の観察者のみが液晶ディスプレイの結像を見ることができる。
任意選択で、該光制御装置は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)に使用でき、ヘッドアップディスプレイに対する光制御を実現し、また、遮光層80によって運転者がヘッドアップディスプレイの画面を直接見ることを回避することができる。図24に示すように、遮光層80の遮光バリアの高さ方向はフロントガラス701を向く。例えば、遮光バリアの高さ方向とは、遮光素子が光源104の一側から光制御装置の外部への方向を指し、光制御装置が光を出射する方向でもあり、図24では、小さい矩形で遮光バリアを表し、該矩形の長さ方向は上記「遮光バリアの高さ方向」である。ヘッドアップディスプレイが動作するとき、画面表面に実像が形成され、かつフロントガラス701によって虚像がさらに形成され、遮光層80が設置されるため、運転者の目E3がヘッドアップディスプレイの画面上の実像を見ることができず、ヘッドアップディスプレイに形成される虚像のみをフロントガラス701から見ることができ、すなわち、ユーザーの位置からヘッドアップディスプレイの画面を直接見ることができず、それにより、ユーザーが車両を運転するとき、ヘッドアップディスプレイの画面に実像が形成されるときの輝度がユーザーの視野に悪影響を与えたり、ユーザーに眩暈をもたらしたりすることを回避でき、運転時の安全性を向上させることができる。
また、本実施例では、図22及び図23の各々の方向制御素子108は反射素子をさらに含み、反射素子は光源104から発する光を分散素子106に反射するように構成される。
例えば、反射素子はランプカップを含み、ランプカップは反射面で囲まれる中空ハウジングであり、かつランプカップの開口方向は分散素子106を向き、ランプカップの開口から離れた底部は光源104を設置することに用いられる。例えば、ランプカップの内壁(すなわち、反射素子の溝の内壁)はランプカップの反射面である。
また、図23に示すように、該方向制御素子108はコリメート素子107をさらに含み、前記コリメート素子107は、前記ランプカップの内部に設置され、かつ前記コリメート素子107のサイズが前記ランプカップの開口のサイズよりも小さく、前記コリメート素子107は前記ランプカップ内の光源から発する光の一部をコリメートした後に前記分散素子106に放射するように構成される。
例えば、いくつかの他の実施例では、ランプカップは中実ランプカップであり、すなわち、ランプカップは反射面を有する中実透明部材であり、前記中実透明部材の屈折率は1よりも大きく、前記中実ランプカップの開口方向は分散素子106を向き、前記中実ランプカップの開口から離れた末端は光源104を設置することに用いられる。中実ランプカップの具体的な構造は図17及び図18を参照すればよく、ここで、詳細な説明は省略する。
同じ開示の構想に基づき、本開示の別の実施例はパッシブ発光型画像ソースをさらに提供し、図25又は図26に示すように、該パッシブ発光型画像ソースは光制御装置100、光源104及び液晶層200を含む。前記光源104及び前記液晶層200は前記光制御装置100の方向制御素子108の両側に設置される。
本実施例では、液晶層200の液晶材料は、具体的には、ねじれネマティック(Twisted Nematic、TN)液晶、高ねじれネマティック(High Twisted Nematic、HTN)液晶、超ねじれネマティック(Super Twisted Nematic、STN)液晶、フォーマットされた超ねじれネマティック(Formated Super Twisted Nematic、FSTN)液晶等の通常の液晶であってもよく、液晶層200は青色相液晶であってもよい。光源104は、電界発光デバイスであってもよく、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)、白熱電球、レーザ、量子ドット光源等が挙げられ、例えば、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)、ミニ発光ダイオード(Mini LED)、マイクロ発光ダイオード(Micro LED)、冷陰極蛍光管(Cold Cathode Fluorescent Lamp、CCFL)、電界発光ディスプレイ(Electroluminescent Display、ELD)、コールドLEDライト(Cold LED Light、CLL)、電気発光ディスプレイ(Electro Luminescent、EL)、電界放出ディスプレイ(Field Emission Display、FED)、タングステンハロゲンランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。
本実施例に係るパッシブ発光型画像ソースの動作原理は、一般的なパッシブ発光型画像ソースの原理と略同様であり、例えば、光源104から発する光は光制御装置100によって処理された後、液晶層200に光を提供し、すなわち、光制御装置100及び光源104は、一体的なバックライト光源とすることができ、液晶層200の結像に光を提供する。液晶層200は液晶を含み、液晶層200の特性に基づいて、液晶層200は直線偏光を偏向させる。
また、光制御装置100は光源104から発する光をコリメート及び分散することができる。図26に示すように、光制御装置100による光のコリメート及び分散作用によって、液晶層200が予め設定した位置1061に予め設定した形状のスポットを形成することができ、図26では矩形スポットを例として示す。すなわち、観察者が予め設定した位置1061で液晶層200に形成される鮮明な画像を観察することができる。また、図26では、分散素子106が液晶層200の下面に設置される(分散素子106が液晶層200の光源104に近い側に設置される)ことを例として説明し、分散素子106は液晶層200の光源104から離れた側に設置されてもよく、同様の分散効果を実現することもできる。
ヘッドアップディスプレイ(head up display、HUD)技術は、光反射の原理を利用し、車速等の車両情報をフロントガラス又は他のガラスに投影し、運転者が運転中にダッシュボードを見下ろすことによる注意散漫を回避することができ、それにより、運転安全係数を向上させることができるとともに、より良い運転体験をもたらすことができる。通常、フロントガラスに現像するHUDの画像ソースは、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)であることが多い。HUDが一般的なLCD画像ソースを用いると、HUDがフロントガラスに画像を表示する輝度が低く、一般的にはLCD画像ソースの輝度を向上させることでHUDがフロントガラスに画像を表示する輝度を確保し、このようにして画像ソースの消費電力が高くなり、かつ発熱量が大きくなり、HUDに対する放熱要求が高まる。また、一般的なHUDの光源は自由曲面反射鏡の光学設計方法に基づいて視野角及び表示領域を拡げることができるが、輝度不足等の問題もあり、画面の輝度を確保すると、光源の非常に高い電力消費量をもたらす。本願に係るパッシブ発光型画像ソースをHUDに使用すると、画像ソースの光出射角を制御することができ、光をスポットの範囲内に制限し、それにより、光源から出射した光の利用率及び光透過率を向上させ、低電力光源によって高輝度の光を透過させることができ、後の高輝度結像を容易にし、光源のエネルギー消費量を減少させ、また、光透過率を向上させるため、光制御装置が大量の光エネルギーを吸収せず、発熱量が小さく、HUDに対する放熱要求が低い。
例えば、図25に示すように、複数の光制御装置100の光出口の位置する平面と液晶層200との夾角は同じである。例えば、複数の光制御装置100の光出口の位置する平面は液晶層200に平行である。この設置形態は複数の光制御装置100の配置に有利である。図25に示すように、複数の光制御装置100は順に配列される。
例えば、図26に示すように、複数の光制御装置100は順に配列され、複数の光制御装置100の光出口の位置する平面と液晶層200との夾角は異なる。図26に示すように、複数の光制御装置100の光出口の位置する平面と液晶層200との夾角は徐々に大きくなる。
上記実施例に基づき、図27aに示すように、光源104は1つ又は複数の電界発光モジュール1041からなる電界発光アレイであり、各電界発光モジュール1041は1つ又は複数の電界発光デバイス1042を含む。図27aでは、1つの電界発光モジュール1041が6個の電界発光デバイス1042を含むことを例として説明する。光制御装置100は1つ又は複数の反射素子を含み、かつ各電界発光モジュール1041には1つの反射素子(反射素子は中空ランプカップの内面であってもよい)が対応して設けられる。すなわち、本実施例の反射素子には1つの電界発光デバイス1042が対応して設置されてもよく、複数の電界発光デバイス1042が設置されてもよく、実際の状況に応じて決定することができる。例えば、電界発光デバイスは白熱電球、LED、レーザ、量子ドット光源等であってもよい。
本実施例の図27aはパッシブ発光型画像ソースの上面図であり、図27aに示されるのは電界発光アレイの表現形態である。例えば、電界発光デバイス1042が光制御装置100内に位置するため、パッシブ発光型画像ソースのバックライト光源の形状は光制御装置100に決められる。電界発光デバイス1042が一般的には点光源であるため、円形の光制御装置100(例えば、光制御装置100内の円形開口を有するランプカップ)を用いると、電界発光デバイス1042から発する光を最も効率的に利用することができ、しかしながら、円形の光制御装置100を配列する場合、2つの光制御装置の間に所定の隙間が存在し、それにより、空間の利用率を低減させる。光の利用率と空間の利用率を両立させるために、電界発光アレイは具体的には、図27bに示すように、正六角形の配列方式を使用することができ、正六角形の配列方式により空間の利用率を向上させるが、光の利用率を低減させる。任意選択で、電界発光アレイは、図27c又は図27dに示すように、正八角形の配列方式を用い、隙間はさらに小さい正八角形の光制御装置100で充填されてもよく、正八角形が正六角形よりも円形に近いため、光の利用率がより高く、円形に配列されるアイレよりも高い空間の利用率を有する。
上記実施例に基づき、図28に示すように、該パッシブ発光型画像ソースは複数グループの光制御装置100を含み、異なる光制御装置100は、光源104から発する光を異なる方向又は領域に放射するように構成される。図28に示すように、図中では、2グループの光制御装置100を含むことを例として説明し、光制御装置100によって光源104から発する光を制御し、それにより異なる位置又は領域で液晶層200の異なる画像を見ることができる。図28では、2つの光制御装置100を区別するために、2つの光制御装置100の光出射方向が異なり、当業者であれば理解できるように、2つの光制御装置100は液晶層200の異なる位置に対応しているため、光制御装置100が光を出射する方向が同じであっても(例えば、いずれも液晶層200に垂直である)、2つのアイボックス範囲を形成することができる。本実施例の光制御装置100は、上記図22~図24のいずれかの実施例の光制御装置であってもよい。例えば、アイボックス範囲とは、観察者がスポットにより表示される画像を観察できる領域を指す。
例えば、観察者はパッシブ発光型画像ソースの画像を見るときの模式図は、図29に示され、パッシブ発光型画像ソースはLCD表示装置であり、2グループの光制御装置を含み、それぞれアイボックス範囲E01及びアイボックス範囲E02を形成し、アイボックス範囲E01に位置する観察者はパッシブ発光型画像ソースの左側部分の画像のみを見ることができ、アイボックス範囲E02に位置する観察者はパッシブ発光型画像ソースの右側部分の画像のみを見ることができる。複数の光制御装置100を設置することで複数の観察者に対する異なる結像を実現することができ、異なる観察者が異なる結像内容を確認することを容易にする。図29は中点Pを示す。中点Pで2つの画像を見ることができ、すなわち、クロストーク画像が形成される。2つの画像を同時に見ることができる領域はクロストーク領域である。
任意選択で、光制御装置100は分散素子106を有し、分散素子106によって大きいスポットを形成し、それにより、異なる位置の観察者はいずれもパッシブ発光型画像ソースの画像を観察することができる。光源104から発する光の利用率を向上させるために、分散素子106はコウモリの翼の形状のスポット(無限大の記号「∞」形状と同様のスポット)を形成するように構成され、すなわち、分散素子106によって1グループの光制御装置が2つの主な領域のスポット、すなわち、アイボックス範囲E01及びアイボックス範囲E02を形成することができ、アイボックス範囲E01及びアイボックス範囲E02での観察者はパッシブ発光型画像ソースの画像を見ることができ、このとき、結像模式図は図30に示される。
上記実施例に基づき、該パッシブ発光型画像ソースの光制御装置100から発する光は反射装置700によって目に反射され、それにより、反射装置700外に輝度の高い虚像VTが形成され、その結像模式図は図31に示される。例えば、該反射装置700は、通常のガラス、石英ガラス、自動車のフロントガラス及び透明樹脂板等の透明材料であってもよく、反射層がコーティングされた平面/凹面/凸面/自由曲面ミラー、反射フィルム及び滑らかな金属反射面等の不透明材料であってもよい。
複数の観察者の場合、複数の光制御装置100を用いると、その結像模式図は図32aに示され、図32aでは、2つの光制御装置100は2つのスポット、すなわち、2つのアイボックス範囲E01及びE02を形成する。より大きいスポット(例えば、より大きい矩形スポット、又はコウモリの翼状スポット等)を有する分散素子を用いると、その結像模式図は図32bに示され、図32bは1グループの光制御装置100が分散素子によってコウモリの翼状スポット(無限大の記号「∞」の形状と同様のスポット)を形成する模式図である。例えば、図32a及び図32bでは、LCD結像方式を例として説明する。図32aは中点Pを示す。
上記実施例に基づき、液晶層200はRGB光学フィルターを含み、RGB光学フィルターによってパッシブ発光型画像ソースはRGBの3色光を発し、それによりカラー画像を形成することができる。
例えば、いくつかの実施例では、青色相液晶によってカラー画像を実現する。例えば、本実施例の液晶層300は青色相液晶であり、かつ光源104は赤色光源、緑色光源及び青色光源を含み、赤色光源、緑色光源及び青色光源は周期的に動作し、かつ同時に動作しない。例えば、3種の色の光源(赤色光源、緑色光源及び青色光源)はRGBバックライトを形成することができ、かつ3種の光源は同時に動作せず、すなわち、異なる時間に多くとも1種の色の光源が発光し、すなわち、青色相液晶はある時点で1種の色の光を発することができる。青色相液晶の応答速度が速く、かつ光源(例えば、LED)の切り替え速度も非常に速いが、目で色を識別するときに約0.2秒の遅延があり、従って、光源を迅速に切り替え及びそれに応じて青色相液晶の動作状態を制御することで、目が赤色、緑色、青色を受けることができ、目で統合すると、複数の色(例えば、黄色、マゼンタ、白色等)を合成でき、それにより、人々はカラー画像を見ているように感じることができる。同一時点には、青色相液晶の光源のうち、三分の一の光源のみが動作し、かつカラーフィルターを必要とせず、光源の消費電力を低減させ、また、青色相液晶の1つのピクセルはカラー画素(従来の液晶は3つのピクセルが必要である)を形成することができ、それにより、画素密度を増加させることができ、結像の鮮明度及び解像度を向上させることができる。
上記実施例に基づき、該パッシブ発光型画像ソースは、3D画像ソースとすることができ、観察者が3D画像又はビデオを見ることに使用される。例えば、図33に示すように、該パッシブ発光型画像ソースは液晶変換層201をさらに含み、液晶変換層201は液晶層200の光源104から離れた側に設置される。該液晶変換層201は液晶層200の外側に設置されてもよく、液晶層200の内側に設置されてもよく、本実施例はこれについて限定しない。図33では、液晶変換層201が液晶層200の外側に設置されることを例として説明する。
例えば、液晶変換層201は間隔をおいて設置される複数の液晶ユニット2011を含み、かつ液晶変換層201の1つの液晶ユニット2011は液晶層200の1つの液晶ユニット2001に対応しており、液晶層200の液晶ユニット2001は、第1偏光方向の光を第2偏光方向の光に変換するように構成され、液晶変換層201の液晶ユニット2011は第2偏光方向の光を第1偏光方向の光に変換するように構成され、第1偏光方向は第2偏光方向に垂直である。
本実施例では、液晶層200は通常の液晶を用いてもよく、液晶層200の1つの液晶ユニット2001は1つの画素に対応しており、液晶変換層201が設置されない場合、液晶層200は2D画像を正常に表示することができる。本実施例では、付加的に設置される液晶変換層201は、間隔をおいて設置される液晶ユニット2011からなるデバイスであり、かつ液晶変換層201の各液晶ユニット2011は液晶層200の1つの液晶ユニット2001に対応する。図33に示すように、液晶層200は、A1~A4、B1~B4、C1~C4、及びD1~D4の16個の液晶ユニット2001を含み、液晶変換層201は、それぞれa1、a3、b2、b4、c1、c3、d2、dである8個の液晶ユニット2011を含み、例えば、液晶ユニットa1は液晶ユニットA1に対応しており、液晶ユニットa3は液晶ユニットA3に対応しており、以下同様である。液晶変換層201を設置することで、液晶層200の液晶ユニットを2つの部分に分割し、液晶ユニットA1、A3、B2、B4等の8個の液晶ユニット等の一部の液晶ユニットは液晶変換層201に対応しており、液晶ユニットA2、A4、B1、B3等の8個の液晶ユニット等の残りの液晶ユニットは液晶変換層201に対応していない。実際の製造工程において、液晶変換層201の液晶ユニットは透明材料を介して固定して接続されてもよく、例えば、液晶ユニットa1と液晶ユニットc1との間に透明材料が設けられ、液晶層200の液晶ユニットB1が外部へ光を発することに影響を与えないとともに、液晶変換層201全体を一体として製造することもできる。
また、液晶層200及び液晶変換層201はいずれも本質的に液晶であるが、両者の偏光特性は完全に同じではない。例えば、液晶層200は第1偏光方向の光を第2偏光方向の光に変換するように構成され、液晶変換層201は第2偏光方向の光を第1偏光方向の光に変換するように構成され、例えば、第1偏光方向は第2偏光方向に垂直である。
図33に示すように、光源104から発する光は第1偏光方向の光を含み、又は光源104から発する光は光制御装置100を通過した後、より多くの第1偏光方向の光に変換することができる。液晶の動作原理に基づき、結像時に液晶が光の偏光状態を変換し、すなわち、予め設定した偏光方向の直線偏光が液晶を透過した後に該予め設定した偏光方向に垂直な直線偏光に変換され、該予め設定した偏光方向の具体的な方向は、液晶自体の特性に決められる。本実施例の液晶層200及び液晶変換層201は2種の異なる液晶を用いる。例えば、光源104から発する光は液晶層200を通過した後、第2偏光特性の光に変換され、その後に該光は液晶変換層201を再び通過した後、第1偏光特性の光に変換されるが、液晶変換層201によって遮断されない液晶層は依然として第2偏光特性の光を発する。従って、図33では、液晶ユニットa1、a3等は第1偏光特性の光を発するが、液晶ユニットA2、A4等は第2偏光特性の光を発し、すなわち、本実施例のパッシブ発光型画像ソースの画素の一部は、第1偏光特性の光を発するが、残りの画素は第2偏光特性の光を発する。
観察者が2D画像を見る必要がある場合、液晶層200及び液晶変換層201はいずれも動作し、目が異なる偏光状態の光を区別できないため、この時の液晶変換層201は透明であることに相当し、そのため、観察者は2D画像を正常に見ることができる。観察者が3D画像を見ることを必要とする場合、液晶層200及び液晶変換層201は依然として通常に動作し、液晶層の異なる液晶ユニットを制御して異なる画像を表示させると同時に、観察者が偏光3Dメガネを着用するだけで、観察者の左目LEは画像の一部を見ることができ、右目REは残りの画像を見ることができ、2つの部分の画像間の視差により、観察者に3D感覚をもたらす。偏光3Dメガネは従来の成熟した技術であり、ここで、詳細な説明は省略する。
また、実際のシーンでは、液晶変換層201は光を100%透過することは不可能であり、すなわち、液晶変換層201は動作するときに完全に透明ではなく、その結果、液晶変換層201を透過した光の輝度は低くなる。図33に示すように、液晶ユニットB1から出射される光の輝度は高いが、液晶ユニットa1から出射される光は、2層の液晶(すなわち、液晶ユニットA1及び液晶ユニットa1)を通過するため、輝度が低い。例えば、液晶層200は1000個の液晶ユニットを含み、そのうち、500個の液晶ユニットの外側に液晶変換層201が被覆され、残りの500個の液晶ユニットには液晶変換層が対応して設置されておらず、従って、液晶変換層201で被覆された500個の液晶ユニットから出射される光の輝度は低い。
画像ソースの結像の輝度が均一であることを確保するために、液晶変換層201のすべての液晶ユニットの総面積は液晶層200のすべての液晶ユニットの総面積の半分以上であり、すなわち、液晶層200では、液晶変換層201に対応する液晶ユニット(例えば、A1、C1等)の数は、液晶変換層201に対応していない液晶ユニット(例えば、B1、D1等)の数よりも大きく又はやや大きく、それにより、液晶変換層201全体の輝度を向上させ、全体の輝度をより均一にすることができる。例えば、液晶層200は、1000個の液晶ユニットを含み、そのうち、550個の液晶ユニットの外側に液晶変換層201が被覆され(すなわち、液晶変換層201は間隔をおいて設置される550個の液晶ユニットを含む)、液晶層200内の残りの450個の液晶ユニットには液晶変換層201が対応して設置されておらず、液晶層200内の液晶変換層201に対応する液晶ユニットの液晶層200に対する比を増加させることで、液晶層200内の該部分の液晶ユニット全体の輝度を向上させる。
なお、本実施例の「間隔をおいて設置される」の目的は、液晶変換層201の液晶ユニットを均一に設置するためであり、それにより、液晶層200内の液晶変換層201に対応する液晶ユニット(例えば、A1、A3等)と、液晶変換層201に対応していない液晶ユニット(例えば、A2、A4等)との比はほぼ1:1であり、又は1:1よりもやや大きい。図34に示すように、液晶変換層201の液晶ユニット2011は間隔をおいて列状に設置される。他の間隔をおいて設置される方式を用いてもよく、本実施例はこれについて限定しない。また、液晶層200と液晶変換層201との間の位置関係を容易に表示するために、図33及び図34の液晶層200と液晶変換層201との間に間隔があり、当業者であれば理解できるように、実際の応用では、液晶層200と液晶変換層201は完全に密着し、両者の間に隙間が存在しないようにしてもよい。
上記実施例に基づき、図35に示すように、該パッシブ発光型画像ソースは遮断層202をさらに含み、遮断層202は液晶層200の光源104から離れた側に設置され、かつ遮断層202と液晶層200との間の距離は予め設定した距離であり、遮断層202は間隔をおいて設置される複数の遮断ユニットを含む。
図35では、液晶層200が6個の液晶ユニットを含み、遮断層202が5個の遮断ユニットを含むことを例として説明する。図35に示すように、遮断層202と液晶層200との間に間隔が存在し、遮断層202が光を遮断することができ、従って、液晶層200内の一部の液晶ユニット(R1、R2、R3)から発する光は左目の位置に到達することができず、従って、左目LEは画素ユニットL1、L2、L3から発する光のみを見ることができ、同様に、右目REは画素ユニットR1、R2、R3から発する光のみを見ることができる。従って、遮断層202は液晶層200の液晶ユニットを2つの部分に分割してもよく、一部の液晶ユニット、例えば、液晶ユニットL1、L2、L3から発する光は左目の位置のみに到達することができ、残りの液晶ユニット、例えば、液晶ユニットR1、R2、R3から発する光は右目の位置のみに到達することができる。画像を表示するとき、液晶層200の異なる液晶ユニットに視差を有する2種の画像を表示することにより、左目が見る画像と右目が見る画像に視差が存在し、さらに3D結像を実現する。
例えば、遮断層202の各遮断ユニット2021のサイズ、及び遮断ユニット2021間の位置は精確な計算によって設計され、さらに所定の位置で結像することができる。このようにして、観察者は特別なメガネを着用せずに3D画像を見ることができるが、優れた3D結像効果を見るには、観察者は所定の位置にある必要がある。
任意選択で、遮断層202の遮断ユニット2021は液晶である。遮断層202の液晶が動作する場合、液晶は光が透過でき、液晶が動作しない場合、液晶は不透明なバッフルに相当し、遮断ユニットが光を遮断する効果も実現することができる。例えば、観察者が2D画像を見る必要がある場合、遮断層202の液晶が動作し、この時の液晶層200が2D画像を正常に表示する。観察者が3D画像を見る必要がある場合、遮断層202の液晶は動作せず、液晶層200の異なる画素に視差を有する画像を表示し、それにより、観察者は特定の位置で3D画像を見ることができる。
例えば、該遮断層202は完全な液晶、すなわち、遮断層202が一体型の液晶であってもよく、遮断層202は構造において複数の遮断ユニットに分割されないが、該遮断層202の液晶の動作状態を制御することで、間隔をおいて設置される複数の遮断ユニットを形成することができ、すなわち、該遮断層のどの部分が光を遮断する必要があるか(遮断ユニットに相当)、どの部分が光を透過させる必要があるかを判断でき、このとき、光を遮断しない作用を実現することもできる。また、目の位置と組み合わせて遮断層202の液晶の動作状態を制御することもでき、それにより、遮断層202は目の位置に従ってどの液晶ユニットが動作しないか(すなわち、光を遮断する)、どの液晶ユニットが光を透過させる必要があるか(すなわち、遮断ユニットが存在しないことに相当)をリアルタイムに調整することができ、それにより、観察者は任意の位置で3D画像を見ることができ、遮断層202の遮断ユニットを固定した後、観察者が特定の位置のみで3D画像を見ることができることを解決する。
上記実施例に基づき、図36に示すように、該パッシブ発光型画像ソースはレンチキュラレンズ層203をさらに含み、レンチキュラレンズ層203は液晶層200の光源104から離れた側に設置される。レンチキュラレンズ層203は垂直に設置される複数のレンチキュラレンズを含み、かつ各レンチキュラレンズは液晶層200の2つの異なる列の液晶ユニット2001を少なくともカバーし、レンチキュラレンズは、1列の液晶ユニットから発する光を第1位置に入射し、もう1列の液晶ユニットから発する光を第2位置に入射するように構成される。
本実施例では、レンチキュラレンズによって異なる列の液晶ユニットから発する光を異なる位置に屈折し、それにより、3D結像を実現することができる。例えば、図36に示すように、図36は上面図であり、垂直方向において、液晶層200は12列の液晶を含み、各列の液晶は1つ又は複数の液晶ユニットを含み、説明を簡略化するために、本実施例は、各列に1つの液晶ユニットが含まれることを例とする。レンチキュラレンズ層203は複数のレンチキュラレンズ2031を含む。例えば、レンチキュラレンズ層203は6個のレンチキュラレンズを含み、各レンチキュラレンズは2列の液晶ユニットをカバーし、図36に示すように、最上部のレンチキュラレンズは液晶ユニットR1及びL1をカバーする。レンチキュラレンズの屈折特性に基づき、レンチキュラレンズの曲面を設定することで、一列の液晶ユニットから発する光がレンチキュラレンズを通過した後に第1位置に入射し、例えば、液晶ユニットR1から発する光が右目の位置に入射し、同時に、もう1列の液晶ユニットから発する光がレンチキュラレンズを通過した後に第2位置に入射し、例えば、液晶ユニットL1から発する光が左目LEの位置に入射する。レンチキュラレンズの形状を正確に設定することで、一部の液晶ユニットから発する光がある位置に入射し、かつ残りの液晶ユニットから発する光が他の位置に入射する。すなわち、図36に示すように、液晶ユニットR1、R2、R3、R4、R5、R6等から発する光は右目REの位置に収束することができ、液晶ユニットL1、L2、L3、L4、L5、L6等から発する光は左目の位置に収束することができ、さらに液晶層200の異なる液晶ユニットには視差を有する画像が表示される場合、観察者は特定の位置で3D画像を見ることができる。
本開示の一実施例に係る解決手段では、方向制御素子によって異なる位置の光を同じ位置に収束することで、光の輝度を向上させ、また、分散素子によって光を分散することで、予め設定した形状のスポットを形成することができ、後でスポット範囲内に結像することを容易にし、それにより、光の輝度を向上させるとともに、結像範囲を拡げることができる。
本開示の実施例では、分散とはビーム内の光が外部に発散することを指し、分散素子を通過したビームの光軸は変化しなくてもよく、変化してもよい。例えば、いくつかの実施例では、ビームは分散素子を通過した後に2つのビームに分散でき、該2つのビームの光軸は分散素子に入射されるビームの光軸とは異なる。分散素子は、ビームを拡散することに用いられる。分散素子に入射したビームの断面の面積は分散素子を通過した後のビームの断面よりも小さい。例えば、本開示の実施例では、「光軸」とは、ビームの中心線であり、光の主な伝播方向を指すこともできる。
例えば、本開示の上記実施例では、それぞれヘッドアップディスプレイシステム、光制御装置及びパッシブ発光型画像ソースを提供したが、本開示の実施例はそれらに限定されない。例えば、上記実施例の光制御装置及びパッシブ発光型画像ソースは上記実施例のヘッドアップディスプレイシステムに適用できる。図22又は図23で説明される実施例の光制御装置は、上記いずれかの実施例のヘッドアップディスプレイシステムの光源及び反射結像装置以外の部分を置換でき、或いは図22又は図23に示される実施例のパッシブ発光型画像ソースは上記いずれかの実施例の反射結像装置以外の部分を置換できる。
上記実施例に基づき、本開示は以下の技術案をさらに提供する。
(1)、光制御装置であって、分散素子及び方向制御素子を含み、
前記方向制御素子は異なる位置の光源から発する光を収束することに用いられ、
前記分散素子は前記方向制御素子の光源から離れた側に設置され、前記方向制御素子から出射した光を分散し、かつスポットを形成する。
(2)、(1)に記載の光制御装置であって、前記方向制御素子はコリメート素子を含み、
前記コリメート素子は光の出射方向を予め設定した角度範囲内に調整し、かつ調整された後の光を前記分散素子に放射することに用いられる。
(3)、(2)に記載の光制御装置であって、前記コリメート素子はコリメータレンズ又はコリメートフィルムであり、前記コリメータレンズは凸レンズ、凹レンズ、フレネルレンズ、又は上記複数のレンズの組み合わせのうちの1つ又は複数を含む。
(4)、(3)に記載の光制御装置であって、前記コリメート素子と光源の位置との間の距離は前記コリメート素子の焦点距離である。
(5)、(1)に記載の光制御装置であって、前記方向制御素子の数は複数であり、かつ異なる方向制御素子は異なる位置に設置され、異なる位置の光源から発する光の出射方向を調整することに用いられ、かつ異なる位置の光源から発する光の出射方向はいずれも同じ予め設定した位置に指向する。
(6)、(1)に記載の光制御装置であって、前記方向制御素子は集光素子をさらに含み、前記集光素子は光源と前記分散素子との間に設置され、異なる光源から発する光を同じ予め設定した位置に収束することに用いられる。
(7)、(1)に記載の光制御装置であって、前記方向制御素子は反射素子をさらに含み、前記反射素子はランプカップを含み、前記ランプカップは反射面で囲まれる中空ハウジングであり、かつ前記ランプカップの開口方向が前記分散素子を向き、前記ランプカップの開口から離れた末端は光源を設置することに用いられる。
(8)、(7)に記載の光制御装置であって、前記方向制御素子はコリメート素子をさらに含み、前記コリメート素子は前記ランプカップの内部に設置され、かつ前記コリメート素子のサイズは前記ランプカップの開口のサイズよりも小さく、前記コリメート素子は前記ランプカップ内の光源から発する光の一部をコリメートした後に前記分散素子に放射することに用いられる。
(9)、(1)に記載の光制御装置であって、前記方向制御素子は反射素子をさらに含み、前記反射素子は中実ランプカップを含み、前記中実ランプカップは反射面を有する中実透明部材であり、前記中実透明部材の屈折率は1よりも大きく、前記中実ランプカップの開口方向は前記分散素子を向き、前記中実ランプカップの開口から離れた端部は光源を設置することに用いられ、前記光源から発する光は反射面に入射するときに全反射する。
(10)、(9)に記載の光制御装置であって、前記中実透明部材は中実ランプカップの開口から離れた端部にキャビティが設けられ、前記キャビティの中実ランプカップの開口に近い面は凸面であり、又は前記中実透明部材は中実ランプカップの開口に近い端部の中間位置に溝が設けられ、前記溝の底面は凸面である。
(11)、本開示の実施例はパッシブ発光型画像ソースをさらに提供し、光源、液晶層及び上記(1)-(10)のいずれかに記載の光制御装置を含み、前記光源及び前記液晶層は前記光制御装置の方向制御素子の両側に設置される。
(12)、(11)に記載のパッシブ発光型画像ソースであって、前記光源は1つ又は複数の電界発光モジュールからなる電界発光アレイであり、各前記電界発光モジュールは1つ又は複数の電界発光デバイスを含み、前記光制御装置は1つ又は複数の反射素子を含み、かつ各前記電界発光モジュールには少なくとも1つの反射素子が対応して設けられる。
(13)、(11)に記載のパッシブ発光型画像ソースであって、複数グループの光制御装置を含み、異なる光制御装置は前記光源から発する光を異なる方向又は領域に放射することに用いられる。
(14)、(11)に記載のパッシブ発光型画像ソースであって、前記液晶層はRGB光学フィルターを含み、又は前記液晶層は青色相液晶であり、かつ前記光源は赤色光源、緑色光源、及び青色光源を含み、前記赤色光源、前記緑色光源、及び前記青色光源は周期的に動作し、かつ同時に動作しない。
(15)、(11)に記載のパッシブ発光型画像ソースであって、パッシブ発光型画像ソースは液晶変換層をさらに含み、前記液晶変換層は前記方向制御素子の前記光源から離れた側に設置され、前記液晶変換層は間隔をおいて設置される複数の液晶ユニットを含み、かつ前記液晶変換層内の1つの液晶ユニットは前記液晶層内の1つの液晶ユニットに対応しており、前記液晶層の液晶ユニットは第1偏光方向の光を第2偏光方向の光に変換することに用いられ、前記液晶変換層の液晶ユニットは第2偏光方向の光を第1偏光方向の光に変換することに用いられ、前記第1偏光方向は前記第2偏光方向に垂直である。
(16)、(15)に記載のパッシブ発光型画像ソースであって、前記液晶変換層内のすべての液晶ユニットの総面積は前記液晶層内のすべての液晶ユニットの総面積の半分以上である。
(17)、(11)に記載のパッシブ発光型画像ソースであって、パッシブ発光型画像ソースは遮断層をさらに含み、前記遮断層は前記液晶層の前記光源から離れた側に設置され、かつ前記遮断層と前記液晶層との間に予め設定した距離が設定され、前記遮断層は間隔をおいて設置される遮断ユニットを含む。
(18)、(17)に記載のパッシブ発光型画像ソースであって、前記遮断ユニットは液晶であり、又は
前記遮断層は一体型液晶であり、前記一体型液晶の液晶ユニットの動作状態を制御することで、間隔をおいて設置される複数の遮断ユニットを形成する。
(19)、(11)に記載のパッシブ発光型画像ソースであって、パッシブ発光型画像ソースはレンチキュラレンズ層をさらに含み、前記レンチキュラレンズ層は前記液晶層の前記光源から離れた側に設置され、前記レンチキュラレンズ層は垂直に設置される複数のレンチキュラレンズを含み、かつ各レンチキュラレンズは前記液晶層の2つの異なる列の液晶ユニットを少なくともカバーし、前記レンチキュラレンズは、1列の液晶ユニットから発する光を第1位置に入射し、もう1列の液晶ユニットから発する光を第2位置に入射することに用いられる。
(20)、(11)に記載のパッシブ発光型画像ソースであって、前記光制御装置は遮光素子をさらに含み、前記遮光素子は前記液晶層の前記光源から離れた側に設置され、前記遮光素子は前記パッシブ発光型画像ソースの出射光の出射角を制限することに用いられる。
(21)、(11)-(20)のいずれかに記載のパッシブ発光型画像ソースであって、パッシブ発光型画像ソースは反射装置をさらに含み、前記反射装置は前記光制御装置によって分散されたスポットを反射し、それにより、前記スポットが前記反射装置外に虚像を形成することに用いられる。
(22)、本開示の実施例はヘッドアップディスプレイシステムをさらに提供し、(11)-(21)のいずれかに記載のパッシブ発光型画像ソースを含む。
本開示の実施例に係る光制御装置、パッシブ発光型画像ソースは本開示の実施例に係るヘッドアップディスプレイシステムに適用できる。矛盾しない場合、異なる実施例の異なる特徴を互いに組み合わせて新しい実施例を得ることができる。
本開示の実施例では、液晶層は液晶セルとも呼ばれ、対向して設置される2つの第1基板、第2基板、及び第1基板と第2基板との間に封入される液晶材料層を含む。第1偏光板及び第2偏光板はそれぞれ第1基板の液晶材料層から離れた側及び第2基板の液晶材料層から離れた側に設置されてもよい。
以上は、本発明の具体的な実施形態に過ぎないが、本発明の保護範囲はこれに限定されない。当業者が本発明に開示される技術範囲内に容易に想到できる変更や置換の技術案は、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。従って、本発明の保護範囲は上記特許請求の範囲に準じるべきである。