本願は、2019年6月29日に中国国家知識産権局に出願された「Bluetoothイヤホン」と題する中国特許出願第201910581500.1号に対する優先権を主張し、その全体が参照により本願に組み込まれる。
本開示の実施形態は、Bluetoothデバイス技術の分野に、とりわけBluetoothイヤホンに関する。
現在、Bluetoothイヤホンは、利便性及び小型化のためにユーザに非常に人気があり、ますます広く用いられている。しかしながら、Bluetoothイヤホンはユーザの頭に直接装着されるため、Bluetoothイヤホンのアンテナが動作すると、イヤホンアンテナによって生成される放射はユーザの頭に容易に吸収されるために、アンテナの効率が低下し、アンテナの性能が悪くなる。
本開示の実施形態は、アンテナ性能が比較的良好なBluetoothイヤホンを提供する。
Bluetoothイヤホンはイヤホン部及びイヤホンハンドル部を含む。該イヤホン部内に受信機モジュールが配置される。該イヤホンハンドル部は、前記イヤホン部に接続される接続区画と、該接続区画の両側に位置する上部区画及び下部区画とを含む。前記イヤホンハンドル部の下部区画にはバッテリが配置される。Bluetoothイヤホンはアンテナ及びフレキシブル回路基板を含む。該アンテナは前記イヤホンハンドル部の接続区画から前記イヤホンハンドル部の上部区画に延びる。該フレキシブル回路基板は給電部と、該給電部に接続される第1の延長部とを含む。該給電部は前記イヤホンハンドル部の接続区画に位置し、前記アンテナに連結されている。該第1の延長部は前記イヤホン部に延びる。
実施形態では、アンテナはイヤホンハンドル部の接続区画からイヤホンハンドル部の上部区画に延び、フレキシブル回路基板の給電部はイヤホンハンドル部の接続区画に位置し、第1の延長部はイヤホン部に延びる。したがって、アンテナに形成される電流とフレキシブル回路基板に形成される電流とを組み合わせた電流の方向は、イヤホン部からイヤホンハンドル部の上部区画への方向であるか又はイヤホンハンドル部の上部区画からイヤホン部への方向であるため、ユーザがBluetoothイヤホンを装着した場合、Bluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの放射場タイプのゼロ放射点がユーザの頭に面するため、ユーザの頭が与えるアンテナへの悪影響が大幅に低減される。このように、アンテナは比較的良好なアンテナ性能を有する。
任意の実施形態では、前記アンテナは給電端と、該給電端から離れた末尾端とを含む。該給電端は前記給電部に連結される。前記アンテナは、該給電端から該末尾端に延びる第1の電流を形成するように構成されている。前記給電部は前記アンテナに連結される給電位置を含む。前記第1の延長部は前記給電部から離れた第1の端部を含む。前記フレキシブル回路基板は、前記第1の端部から前記供給位置に延びる第2の電流を形成するように構成されている。前記第1の電流と前記第2の電流とを組み合わせて、共振モードにある等価電流にすることができる。
アンテナは、比較的高いアンテナ効率を達成するために1/4波長アンテナである。第1の電流の電気的長さは1/4波長であり、第2の電流の電気的長さは1/4波長であり、第1の電流と第2の電流を組み合わせることによって得られる等価電流の電気的長さは1/2波長であり、等価電流は共振モードにあるため、アンテナ信号が効果的に放射される。
実施形態では、第1の電流の方向はイヤホンハンドル部の接続区画からイヤホンハンドル部の上部区画への方向であり、第2の電流の方向は、イヤホン部からイヤホンハンドル部の接続区画への方向である。したがって、有効等価電流の方向はイヤホン部からイヤホンハンドル部の上部区画への方向であるため、Bluetoothイヤホンがユーザの耳に装着された後、等価電流によって生成される放射場タイプのゼロ放射点はユーザの頭に面するため、ユーザの頭が与えるアンテナへの悪影響が大幅に低減される。このように、アンテナは比較的良好なアンテナ性能を有する。
任意の実施形態では、前記給電端と前記末尾端との間の直線距離は、前記給電位置と前記第1の端部との間の直線距離以下である。この場合、アンテナ及びフレキシブル回路基板のサイズは等価電流の方向をさらに制限するために制限されるため、アンテナアーキテクチャの放射場タイプのゼロ放射点はユーザの頭により正確に面することができ、より良好なアンテナ性能が得られる。1つの例では、給電端と末尾端との間の直線距離と、給電位置と第1の端部との間の直線距離との比は1:2以上であり得る。
任意の実施形態では、前記受信機モジュールは前記第1の延長部に電気的に接続され、前記第1の延長部が前記受信機モジュールに接続される接続位置は前記第1の端部から離間されている。「接続位置」とは、第1の延長部内にある、受信機モジュールに電気的に接続されるために用いられる位置である。
実施形態では、接続位置は第1の端部と給電部との間に位置し、第1の端部は、受信機モジュールの、イヤホンハンドル部から離れた側に延び、受信機モジュールから離間されている。すなわち、第1の延長部の長さは、第2の電流の電気的長さの要件を満たすために、給電部から離れる方向に第1の端部を伸ばすことによって増やされ得る。
任意で、電子装置はチップをさらに含む。チップは第1の延長部に固定される。チップは無線周波数回路を含む。無線周波数回路は、無線周波数信号を処理するように構成されている。無線周波回路は、第1の延長部及び給電部を介してアンテナに連結されている。給電部及びアンテナは、導電性部材又はキャパシタを用いることにより連結され得る。
任意の実施形態では、前記第1の延長部は連続的に接続される複数の領域を含む。該複数の領域は1つ以上の平坦領域及び1つ以上の湾曲領域を含む。
実施形態では、第1の延長部の場合、真っ直ぐな部分が平坦領域として表され、屈曲部分が湾曲領域として表される。第1の延長部の長さは、第1の延長部を屈曲又は真っ直ぐにすることによって、すなわち、第2の電流が電気的長さの要件を満たすように、平坦領域及び湾曲領域の数又は面積を増減することによって、効果的に調節され得る。
任意の実施形態では、前記第1の延長部は、連続的に接続される第1の平坦領域、第1の湾曲領域及び第2の平坦領域を含む。該第2の平坦領域は該第1の平坦領域に対して屈曲され、該第2の平坦領域と該第1の平坦領域との間に90°以下の角度がある。
実施形態では、第1の延長部は、第1の平坦領域、第1の湾曲領域及び第2の平坦領域に屈曲構造を形成し、第2の平坦領域と第1の平坦領域との間に90°以下の角度がある。したがって、第1の延長部の屈曲構造は比較的大きく曲げられ、これは、第2の電流の電気的長さの要求を満たすために、第1の延長部の長さを増やすのに役立つ。
任意の実施形態では、前記フレキシブル回路基板は、前記給電部に接続される第2の延長部をさらに含む。該第2の延長部は、前記イヤホンハンドル部の接続区画から前記イヤホンハンドル部の下部区画に延びる。該第2の延長部は、前記給電部から離れた第2の端部を含む。前記フレキシブル回路基板は、前記給電位置から前記第2の端部に延びる第3の電流を形成するようにさらに構成されている。該第3の電流の電気的長さは、前記第2の電流の電気的長さと等しくない。
実施形態では、第2の電流の電気的長さは1/4波長であり、第3の電流の電気的長さは第2の電流の電気的長さと等しくないため、第3の電流の電気的長さは1/4波長に等しくない。第3の電流と第1の電流を組み合わせることによって得られる等価電流の電気的長さは1/2波長と等しくなく、等価電流は共振モードにない。したがって、第3の電流は放射されず、Bluetoothイヤホンは有効な放射電流の指向性及び品質を保証するために第3の電流の放射を効果的に抑制できる。このように、比較的良好なアンテナ性能が得られる。
任意の実施形態では、前記バッテリの接続端子は、前記イヤホンハンドル部の接続区画の反対側に配置されるとともに前記第2の端部に接続されている。
実施形態では、バッテリの接続端子はイヤホンハンドル部の下端に向かって配置され、バッテリの接続端子とフレキシブル回路基板との間の接続構造は、イヤホンハンドル部の下端付近に位置する。したがって、これは、バッテリに対して後で修理作業を行うのを容易にする。
任意の実施形態では、前記Bluetoothイヤホンはマイクロホンモジュールをさらに含む。該マイクロホンモジュールは前記イヤホンハンドル部の下部区画に位置するとともに、前記バッテリの、前記イヤホンハンドル部の接続区画から離れた側に位置する。前記マイクロホンモジュールは前記第2の端部に接続されている。この場合、マイクロホンモジュールは、バッテリよりもイヤホンハンドル部の下端の近くにある。ユーザがBluetoothイヤホンを装着した場合、ユーザによって送られる音声信号をマイクロホンモジュールによってより良好な品質及びより速い高速で受信できるため、Bluetoothイヤホンの音声受信品質及び効率を確かなものにする。同様に、これは、マイクロホンモジュールに対して後で修理作業を行うのを容易にする。
任意の実施形態では、前記フレキシブル回路基板はローパス高抵抗素子をさらに含む。該ローパス高抵抗素子は前記給電部と前記第2の端部との間に直列に接続されている。すなわち、ローパス高抵抗素子は第2の延長部に直列に接続され、給電部と第2の端部との間に位置する。ローパス高抵抗素子は、Bluetooth信号周波数帯域よりも低い周波数帯域にある電流を通過させ、Bluetooth信号周波数帯域に近い周波数帯域にある電流の通過を防止するように構成されている。
この実施では、Bluetooth信号は2.4ギガヘルツ付近で動作し、ローパス高抵抗素子のパラメータは、第3の電流の電気的長さを変化させるために、Bluetooth信号周波数帯域よりも低い周波数帯域にある電流を通過させ、Bluetooth信号周波数帯域に近い周波数帯域にある電流がインターセプトされるように設計されている。この場合、第2の端部はイヤホンハンドル部の下端に位置するように、イヤホンハンドル部の下部区画の、イヤホンハンドル部の接続区画から離れた端部に延び得る。バッテリの接続端子及びマイクロホンモジュールは第2の端部に接続される。バッテリの電流及びマイクロホンモジュールの電流のそれぞれの周波数帯域は、Bluetooth信号周波数帯域よりも遥かに低いため、バッテリの電流及びマイクロホンモジュールの電流は、ローパス高抵抗素子を介して電子装置のチップと第2の端部の間で伝達され得る。
任意で、ローパス高抵抗素子はインダクタ又はフェライトビーズであってもよい。例えば、ローパス高抵抗素子がインダクタの場合、インダクタのインピーダンスは1ナノヘンリ(nH)より大きくてもよく、例えば、20ナノヘンリ~70ナノヘンリの範囲にあり得る。
任意の実施形態では、前記第2の延長部は連続的に接続される複数の領域を含む。該複数の領域は1つ以上の平坦領域及び1つ以上の湾曲領域を含む。
実施形態では、第2の延長部の場合、真っ直ぐな部分が平坦領域として表され、屈曲部分が湾曲領域として表される。第2の延長部の長さは、第2の延長部を屈曲又は真っ直ぐにすることによって、すなわち、第3の電流が電気的長さの要件を満たすように、平坦領域及び湾曲領域の数又は面積を増減することによって、効果的に調節され得る。
任意の実施形態では、前記第2の延長部は、連続的に接続される第3の平坦領域、第2の湾曲領域及び第4の平坦領域を含む。該第3の平坦領域は該第4の平坦領域に対して屈曲され、該第3の平坦領域と該第4の平坦領域との間に90°以下の角度がある
実施形態では、第2の延長部は、第3の平坦領域、第2の湾曲領域及び第4の平坦領域に屈曲構造を形成し、第3の平坦領域と第4の平坦領域との間に90°以下の角度がある。したがって、第2の延長部の屈曲構造は比較的大きく曲げられ、これは、第3の電流の電気的長さの要求を満たすために、第2の延長部の長さを増やすのに役立つ。
任意の実施形態において、前記アンテナはモノポールアンテナ又は逆Fアンテナである。電子装置はアンテナ支持体をさらに含む。1つの例では、アンテナはアンテナ支持体上に形成される。別の例では、アンテナは、一体構造を形成するためにアンテナ支持体に組み付けられる。
任意の実施形態では、前記アンテナはセラミックアンテナ、回路基板アンテナ、スタンピングアンテナ、レーザ直接構造化アンテナ又はインサート成形アンテナである。例えば、アンテナはレーザ直接構造化アンテナであり、アンテナはコーティング処理及び焼成処理を複数回交互に行うことによってアンテナ支持体上に形成されている。アンテナ支持体はセラミック又はプラスチック製であり得る。
図1は、従来のBluetoothイヤホンの概略図である。
図2は、図1に示すBluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの放射場タイプの概略図である。
図3は、図1に示すBluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの自由空間放射場タイプがヘッドファントムに対応する概略図である。
図4は、図1に示すBluetoothイヤホンのアンテナが異なる環境で用いられた場合に得られる効率の比較図である。
図5は、本開示の一実施形態に係るBluetoothイヤホンの概略構造図である。
図6は、図5に示すBluetoothイヤホンの部分概略分解図である。
図7は、図5に示すBluetoothイヤホンの内部構造の概略図である。
図8は、図6に示すフレキシブル回路基板の概略構造図である;
図9は、図8に示すフレキシブル回路基板の概略分解構造図である。
図10Aは、図7に示すBluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの概略構造図である。
図10Bは、図10Aに示す構造の別の概略図である。
図11は、図7に示すBluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの放射場タイプの概略図である。
図12は、図7に示すBluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの放射場タイプのシミュレーション図である。
図13は、図7に示すBluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの自由空間放射場タイプがヘッドファントムに対応する概略図である。
図14は、図7に示すBluetoothイヤホンのアンテナが異なる環境で用いられた場合に得られる効率の比較図である。
図15は、別の実施における図9に示すフレキシブル回路基板の第1の延長部の概略構造図である。
図16は、別の実施における図9に示すフレキシブル回路基板の第2の延長部の概略構造図である。
図17は、さらに別の実施における図9に示すフレキシブル回路基板の第2の延長部の概略構造図である。
図18は、さらに別の実施形態における図9に示すフレキシブル回路基板の第2の延長部の概略構造図である。
図18は、さらに別の実施形態における図9に示すフレキシブル回路基板の第2の延長部の概略構造図である。
本開示の実施形態を、本開示の実施形態における添付図面を参照しながら以下で説明する。
図1は、従来のBluetoothイヤホン200の概略図である。Bluetoothイヤホン200はイヤホンハンドル部201及びイヤホン部202を含む。イヤホン部202は、イヤホンハンドル部201の上端に接続されている。Bluetoothイヤホン200のアンテナアーキテクチャ203は、ストリップアンテナ2031と、ストリップアンテナ2031の一端に接続された伝送ケーブル(ケーブル)2032とを含む。ストリップアンテナ2031はイヤホンハンドル部201内に位置し、長手方向に延びる。伝送ケーブル2032は無線周波数信号を伝送するように構成されている。伝送ケーブル2032は、イヤホンハンドル部201の上端からイヤホン部202に延びる。アンテナアーキテクチャ203では、ストリップアンテナ2031は、アンテナ電流203aを形成するように構成され、伝送ケーブル2032は、接地電流203bを形成するように構成されている。アンテナ電流203a及び接地電流203bは図示の等価電流203cになるように組み合わされる。図1に示すように、等価電流203cの方向は、略イヤホンハンドル部201の下端からイヤホン部202への方向である。
図2は、図1に示すBluetoothイヤホン200のアンテナアーキテクチャ203の放射場タイプの概略図である。図2に示すように、等価電流203cは共振モードであり、1/2波長の電気的長さを有する。等価電流203cによって生成される放射場タイプは、比較的放射が強い強放射点2001と、比較的放射が弱いゼロ放射点2002とを含む。放射場タイプの中心2003とゼロ放射点2002とを結ぶ線は、等価電流203cの方向と平行であり、放射場タイプの中心2003と強放射点2001とを結ぶ線は、等価電流203cの方向に対して垂直である。
図3は、図1に示すBluetoothイヤホン200のアンテナアーキテクチャ203の自由空間放射場タイプがヘッドファントムに対応する概略図である。図3は、2つの角度での概略図を含む。図2及び図3から、ユーザがBluetoothイヤホン200を装着した場合、Bluetoothイヤホン200のアンテナアーキテクチャ203の等価電流203cは、ユーザの頭と略平行であり、Bluetoothイヤホン200のアンテナアーキテクチャ203の放射場タイプの強放射点2001はユーザの頭に面することが分かるであろう。
図4は、図1に示すBluetoothイヤホン200のアンテナが異なる環境で用いられた場合に得られる効率の比較図である。図4の実線の曲線は、Bluetoothイヤホン200が装着されていない場合に得られるアンテナ効率、すなわち、Bluetoothイヤホン200が初期状態にある場合に得られるアンテナ効率を表す。図4の破線の曲線は、Bluetoothイヤホン200がユーザの頭に装着された場合に得られるアンテナ効率を表す。図4において、水平座標は、周波数をギガヘルツ(GHz)の単位で表し、垂直座標は効率をデシベル(dB)の単位で表す。
図4において、ユーザがBluetoothイヤホン200を装着した場合、Bluetoothイヤホン200のアンテナ効率は、初期状態に比べて大幅に低下する。このことから、Bluetoothイヤホン200のアンテナアーキテクチャ203の放射場タイプの強放射点2001がユーザの頭に面する場合、ユーザの頭がアンテナの放射を大幅に吸収し、アンテナの効率の著しい低下及びアンテナの性能への大きな影響をもたらすことが分かるであろう。
これに基づいて、本開示の実施形態はBluetoothイヤホンを提供する。Bluetoothイヤホンがユーザの頭に装着されている場合、Bluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの等価電流によって生成される放射場タイプの強放射点は、ユーザの頭に面さずに放射場タイプのゼロ放射点がユーザの頭に面することから、ユーザの頭がアンテナ放射を吸収する望ましくない状況が改善され、ユーザの頭がアンテナ性能に与える悪影響が低減されるため、Bluetoothイヤホンのアンテナは比較的高い効率及び比較的良好な性能を有する。
図5は、本開示の一実施形態に係るBluetoothイヤホン100の概略構造図である。説明を容易にするために、以下では、図5に示すY方向を縦方向、図5に示すX方向を横方向として用いることにより説明する。
Bluetoothイヤホン100は、イヤホン部1及びイヤホンハンドル部2を含む。イヤホンハンドル部2は、イヤホン部1に接続される接続区画21と、接続区画21の両側に位置する上部区画22及び下部区画23とを含む。イヤホンハンドル部2の上部区画22、接続区画21及び下部区画23は、縦方向に連続して配置されている。イヤホン部1は、ユーザの耳内に部分的に挿入されるように構成されている。イヤホンハンドル部2は、ユーザの耳と接触するように構成されている。ユーザがBluetoothイヤホン100を装着した場合、イヤホン部1はユーザの耳内に挿入され、イヤホンハンドル部2は、ユーザの耳の外に位置し、ユーザの耳と接触する。
図5及び図6の両方を参照して、図6は、図5に示すBluetoothイヤホン100の部分概略分解図である。Bluetoothイヤホン100はハウジング10を含む。ハウジング10は、Bluetoothイヤホン100の別のコンポーネントを収容し、別のコンポーネントを固定及び保護するように構成されている。ハウジング10は、主ハウジング101、底部ハウジング102及び側部ハウジング103を含む。主ハウジング101は、Bluetoothイヤホン100のイヤホンハンドル部2に部分的に位置し、Bluetoothイヤホン100のイヤホン部1に部分的に位置する。主ハウジング101は、Bluetoothイヤホン100のイヤホンハンドル部2の下部区画23に第1の開口1011を形成し、Bluetoothイヤホン100のイヤホン部1に第2の開口1012を形成する。Bluetoothイヤホン100の別のコンポーネントは、第1の開口1011又は第2の開口1012から主ハウジング101内に組み込まれ得る。底部ハウジング102は、Bluetoothイヤホン100のイヤホンハンドル部2の下部区画23に位置し、主ハウジング101に恒久的に接続されている。底部ハウジング102は第1の開口1011に取り付けられている。側部ハウジング103は、Bluetoothイヤホン100のイヤホン部1に位置し、主ハウジング101に恒久的に接続されている。側部ハウジング103は第2の開口1012に取り付けられているる。
底部ハウジング102と主ハウジング101との間には着脱可能接続(例えば、スナップ式接続又はネジ式接続)があり、その後のBluetoothイヤホン100の修理又はメンテナンスを容易にする。別の実施形態では、底部ハウジング102と主ハウジング101との間に非着脱可能接続(例えば、接着接続)があり、底部ハウジング102が誤って落下するリスクが低減されるため、Bluetoothイヤホン100の信頼性がより高い。
側部ハウジング103と主ハウジング101との間には着脱可能接続(例えば、スナップ式接続又はネジ式接続)があり、その後のBluetoothイヤホン100の修理又はメンテナンスを容易にする。別の実施形態では、側部ハウジング103と主ハウジング101との間に非着脱可能接続(例えば、接着接続)があり、側部ハウジング103が誤って落下するリスクが低減されるため、Bluetoothイヤホン100の信頼性がより高い。
1つ以上の音響出力孔1031が側部ハウジング103に配置されているため、音響出力孔1031を介してハウジング10内の音がハウジング10の外に伝達される。音響出力孔1031の形状、位置及び数は本開示では厳密に限定されない。
図6及び図7の双方を参照して、図7は、図5に示すBluetoothイヤホン100の内部構造の概略図である。
Bluetoothイヤホン100は、アンテナ20、アンテナ支持体30、フレキシブル回路基板40、チップ50、受信機モジュール60及びバッテリ70をさらに含む。
アンテナ20は、イヤホンハンドル部2の接続区画21からイヤホンハンドル部2の上部区画22に延びる。任意で、アンテナ20は、モノポールアンテナ、逆Fアンテナ(inverted F-shaped antenna、IFA)等であり得る。任意で、アンテナ20は、セラミックアンテナ、回路基板アンテナ、スタンピングアンテナ、レーザ直接構造化(laser direct structuring、LDS)アンテナ、インサート成形アンテナ等であり得る。この実施形態では、アンテナ20がレーザ直接構造化アンテナである例を用いて説明する。
アンテナ支持体30は、イヤホンハンドル部2の接続区画21からイヤホンハンドル部2の上部区画22に延びる。アンテナブラケット30は、アンテナ20を固定及び支持するように構成されている。この実施形態では、アンテナ20はアンテナ支持体30上に形成されている。例えば、アンテナ20は、複数回にわたってコーティング処理及び焼成処理を交互に行うことによってアンテナ支持体30上に形成されている。1つの例では、アンテナ20は、製品歩留まりを高めるために、3回にわたってコーティング処理及び焼成処理を交互に行うことによって形成される。別の実施形態では、アンテナ20は、アセンブリを介してアンテナ支持体30に固定され得る。例えば、アンテナ20は、アンテナ支持体30に溶接又は接着される。
任意で、アンテナ支持体30はセラミック製であってもよい。この場合、セラミックは誘電率が比較的大きいため、アンテナ20のサイズを効果的に小さくできる。別の実施形態では、アンテナ支持体30はプラスチック製であり得る。
フレキシブル回路基板40は、イヤホンハンドル部2の接続区画21を介して、イヤホン部1からイヤホンハンドル部2の下部区画23に延びる。フレキシブル回路基板40は、イヤホン部1及びイヤホンハンドル部2と1つ以上の屈曲構造を形成し得る。フレキシブル回路基板40は信号を送信するように構成されている。
チップ50はイヤホン部1内に位置する。チップ50はフレキシブル回路基板40に固定されている。チップ50は溶接により固定されてもよく、フレキシブル回路基板40に電気的に接続されている。任意で、チップ50は、システムオンチップ(system on chip、SOC)であり得る。チップ50は無線周波数回路501を含む。無線周波数回路501は無線周波数信号を処理するように構成されている。例えば、無線周波数回路501は、無線周波数信号を変調/復調するように構成されている。無線周波数回路501は、フレキシブル回路基板40を介してアンテナ20に連結されている。任意で、Bluetoothイヤホン100は導電性部材80をさらに含む。導電部材80はバネであり得る。導電部材80は、ヤホンハンドル部2の接続区画21に位置する。導電部材80はフレキシブル回路基板40と、アンテナ支持体30上に位置するアンテナ20とに接続されている。Bluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3はフレキシブル回路基板40、アンテナ20及び導電部材80を含む。別の実施形態では、導電性部材80は、別の構造体、例えば、導電性接着剤であり得る。別の実施形態では、導電性部材80はキャパシタに置き換えられてもよく、フレキシブル回路基板40はキャパシタを用いることによりアンテナ20に連結される。
受信機モジュール60は、イヤホン部1に配置されている。受信機モジュール60はフレキシブル回路基板40に接続されている。受信機モジュール60はチップ50に連結されている。受信機モジュール60は、電気信号を音響信号に変換するように構成されている。受信機モジュール60は、チップ50の、イヤホンハンドル部2から離れた側に位置する。この場合、受信機モジュール60はBluetoothイヤホン100の外側により近く、受信機モジュール60によって形成される音響信号をBluetoothイヤホン100の外側により容易に出力される。Bluetoothイヤホン100は、固定端子対601をさらに含み得る。固定端子対601はイヤホン部1に配置される。固定端子対601は、フレキシブル回路基板40に恒久的に接続されている。受信機モジュール60の接続端子602は、フレキシブル回路基板40に電気的に接続されるように固定端子対601に挿入されている。
バッテリ70はイヤホンハンドル部2の下部区画23に配置されている。バッテリ70はフレキシブル回路基板40に接続されている。バッテリ70はチップ50に連結されている。バッテリ70は、Bluetoothイヤホン100に電力を供給するように構成されている。この実施形態では、バッテリ70は、主ハウジング101により良好に収容されるようにストリップ形状になっている。別の実施形態では、バッテリ70は別の形状であってもよい。Bluetoothイヤホン100はマイクロホンモジュール90をさらに含み得る。マイクロホンモジュール90は、イヤホンハンドル部2の下部区画23又は接続区画21に位置する。マイクロホンモジュール90は、バッテリ70の、アンテナ20から離れた側に位置し得るか又はバッテリ70とアンテナ20との間に位置し得る。マイクロホンモジュール90はフレキシブル回路基板40に接続されている。マイクロホンモジュール90はチップ50に連結されている。マイクロホンモジュール90は、音響信号を電気信号に変換するように構成されている。
図8及び図9の双方を参照して、図8は、図6に示すフレキシブル回路基板40の概略構造図であり、図9は、図8に示すフレキシブル回路基板40の概略分解構造図である。
フレキシブル回路基板40は、給電部401と、給電部401に接続された第1の延長部402とを含む。第1の延長部402は給電部401の一方側に接続されている。フレキシブル回路基板40は、給電部401に接続された第2の延長部403をさらに含む。第2の延長部403は、給電部401の他方側に接続されている。給電部401は、第1の延長部402の一方側及び第2の延長部403の他方側に接続されている。2つの側は互いに隣接して又は反対に配置され得る。
第1の延長部402は給電部401から離れた第1の端部404を含む。第2の延長部403は給電部401から離れた第2の端部405を含む。第1の端部404及び第2の端部405はフレキシブル回路基板40の2つの端部であり得る。
任意で、給電部401、第1の延長部402及び第2延長部403は一体形成されている。他の実施形態では、給電部401、第1の延長部402、第2の延長部403は、アセンブリを介して一体構造を形成し得る。
任意で、フレキシブル回路基板40は1つ以上の補強プレート(図示せず)を含み得る。1つ以上の補強プレートは、フレキシブル回路基板40の補強領域に配置される。フレキシブル回路基板40の補強領域は主に、フレキシブル回路基板40の他のコンポーネントに接続する必要のある領域であるか又は他のコンポーネントを支持するために用いられる領域である。
図9及び図10Aの双方を参照して、図10Aは、図7に示すBluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の概略構造図である。
フレキシブル回路基板40の給電部401はイヤホンハンドル部2の接続区画21に位置し、アンテナ20に連結されている。この実施形態では、給電部401は、導電性部材80を介してアンテナ20に連結されている。第1の延長部402はイヤホン部1に延びている。第1の延長部402の大型部又は小型部がイヤホン部1に位置しているか又は第1の延長部402はイヤホン部1に位置していない。第2の延長部403はイヤホンハンドル部2の接続区画21からイヤホンハンドル部2の下部区画23に延びる。
本実施形態では、イヤホンハンドル部2の接続区画21からイヤホンハンドル部2の上部区画22にアンテナ20が延び、フレキシブル回路基板40の給電部401はイヤホンハンドル部2の接続区画21に位置し、第1の延長部402はイヤホン部1に延びる。したがって、アンテナ20上で形成される電流と、フレキシブル回路基板40上に形成される電流とが組み合わされた電流の方向は、イヤホン部1からイヤホンハンドル部2の上部区画22への又はイヤホンハンドル部2の上部区画22からイヤホン部への方向であるため、ユーザがBluetoothイヤホン100を装着すると、Bluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の放射場タイプのゼロ放射点がユーザの頭に面するため、ユーザの頭によるアンテナ20への悪影響が大幅に低減される。このように、アンテナ20は比較的良好なアンテナ性能を有する。
図10A及び図10Bの双方を参照して、図10Bは、図10Aに示す構造の別の概略図である。
任意で、アンテナ30は給電端301と、給電端301から離れた末尾端302とを含む。給電端301は給電部401に連結されている。アンテナ30は、給電端301から末尾端302に延びる第1の電流3aを形成するように構成されている。第1の電流3aはアンテナ電流である。給電部401は、アンテナ30に連結された給電位置4011を含む。第1の延長部402は給電部401から離れた第1の端部404を含む。フレキシブル回路基板40は、第1の端部404から給電位置4011に延びる第2の電流3bを形成するように構成されている。第2の電流3bは接地電流である。第1の電流3aと第2の電流3bとを組み合わせて共振モードの等価電流にすることができる。
図10Aに示すように、第1の電流3aの流れ方向は、アンテナ20の形状方向によって変化する。説明を容易にするために、第1の電流3aは図10Bの縦方向の第1の等価電流3a’と等価である。図10Aに示すように、第2の電流3bの流れ方向は、フレキシブル回路基板40の、給電位置4011から第1の端部404までの部分の形状によって変化する。説明を容易にするために、第2の電流3bは図10Bの縦方向の第2の等価電流3b’と等価である。第1の電流3aと第2の電流3bとを組み合わせることにより得られる等価電流は、第1の等価電流3a’と第2の等価電流3b’とを組み合わせることにより得られる等価電流3cである。
アンテナ20は、比較的高いアンテナ効率を得るために1/4波長アンテナである。第1の電流3aの電気的長さは1/4波長であり、第2の電流3bの電気的長さは1/4波長であり、第1の電流3aと第2の電流3bとを組み合わせることにより得られる等価電流の電気的長さは1/2波長であり、等価電流は共振モードにあるため、アンテナ信号が効果的に放射される。
本実施形態では、第1の電流3aの方向は、イヤホンハンドル部2の接続区画21からイヤホンハンドル部2の上部区画22への方向であり、第2の電流3bの方向は、イヤホン部1からイヤホンハンドル部2の接続区画21への方向である。したがって、第1の電流3aと第2の電流3bとを組み合わることにより得られる等価電流3cの方向は、イヤホン部1からイヤホンハンドル部2の上部区画22への方向である。
なお、第1の電流3aは交流であるため、別の状態では、第1の電流3aの方向はイヤホンハンドル部2の上部区画22からイヤホンハンドル部2の接続区画21への方向であり、第2の電流3bの方向はイヤホンハンドル部2の接続区画21からイヤホン部1への方向であり、等価電流3cの方向は、イヤホンハンドル部2の上部区画22からイヤホン部1への方向であり得る。
なお、本開示では、電気的長さが1/4波長である第1の電流3a又は第2の電流3bを運ぶ媒体は、第1の電流3a又は第2の電流3bの経路を取り囲む媒体によって影響を受けるため、第1の電流3a又は第2の電流3bの実際の物理的長さは1/4波長よりも小さい。
図11及び図12を参照して、図11は、図7に示すBluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の放射場タイプの概略図であり、図12は、図7に示すBluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の放射場タイプのシミュレーション図である。
図11及び図12に示すように、Bluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の等価電流3cの方向は、Bluetoothイヤホン100のイヤホン部1からイヤホンハンドル部2の上部区画22への方向であり、放射場タイプの中心3Aとゼロ放射点3Bとを結ぶ線は、イヤホン部1からイヤホンハンドル部2の上部区画22への方向と平行であり、放射場タイプの中心3Aと強放射点3Cとを結ぶ線は、イヤホン部1からイヤホンハンドル部2の上部区画22への方向に対して垂直である。
図13及び図14の双方を参照して、図13は、図7に示すBluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の自由空間放射場タイプがヘッドファントムに対応する概略図であり、図14は、図7に示すBluetoothイヤホン100のアンテナ20が異なる環境で用いられた場合に得られる効率の比較図である。図14の実線の曲線は、Bluetoothイヤホン100が装着されていない場合に得られるアンテナ効率、すなわち、Bluetoothイヤホン100が初期状態にある場合に得られるアンテナ効率を表す。図14の破線の曲線は、Bluetoothイヤホン100がユーザの頭に装着された場合に得られるアンテナ効率を表す。図14では、水平座標は周波数をギガヘルツ(GHz)の単位で表し、垂直座標は効率をデシベル(dB)の単位で表す。
図11及び図13から、ユーザがBluetoothイヤホン100を装着した場合、Bluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の放射場タイプのゼロ放射点3Bがユーザの頭に面し、強い放射点3Cはユーザの頭と実質的に平行な方向に位置し、Bluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の等価電流3cはユーザの頭と実質的に平行であることが分かり得る。図14から、Bluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の放射場タイプのゼロ放射点3Bがユーザの頭に面している場合、Bluetoothイヤホン100のアンテナ効率はわずかに低下するが、ユーザがイヤホンを装着している場合には大きく低下しないことが分かり得る。1つの例では、アンテナ効率は、初期状態にあるアンテナ効率の80%以上に達することができる。したがって、Bluetoothイヤホン100は、比較的良好なアンテナ性能を有する。
以上をまとめると、本開示の本実施形態に示すBluetoothイヤホン100によれば、アンテナ20はイヤホンハンドル部2の接続区画21及び上部区画22に配置され、アンテナ20の給電点がイヤホンハンドル部2の接続区画21に適切に配置されているため、アンテナ20上に形成される第1の電流3aとフレキシブル回路基板40の第1の延長部402に形成される第2の電流3bとを組み合わせることにより得られる等価電流3cの電気的長さは1/2波長共振構造を満たす。加えて、Bluetoothイヤホン100がユーザの耳に装着された後で、等価電流3cによって生成される放射場タイプのゼロ放射点3Bはユーザの頭に面して、アンテナ20に対してユーザの頭がもたらす悪影響が大幅に低減されるため、アンテナ20は比較的良好なアンテナ性能を有する。
任意で、図10(a)及び図10(b)を参照して、給電端301と末尾端302との間の直線距離は、給電位置4011と第1の端部404との間の直線距離以下である。この場合、アンテナ20上の第1の等価電流3a’の長さは、第1の延長部402上の第2の等価電流3b’の長さ以下である。この場合、アンテナ30及びフレキシブル回路基板40のサイズが制限されることから等価電流3cの方向がさらに制限されるため、アンテナアーキテクチャ3の放射場タイプのゼロ放射点3Bはより正確にユーザの頭に面することができる。このように、アンテナ20はより良好な性能を有する。1つの例では、給電位置4011と第1の端部404との間の直線距離に対する給電端301と末尾端302との間の直線距離の比は1:2以上であり得る。すなわち、第2の等価電流3b’の長さに対する第1の等価電流3a’の長さの比は1:2以上であり得る。
本開示では、Bluetoothイヤホン100の第1の電流3aの電気的長さは、アンテナ20の長さを調節することにより実施され得る。例えば、図10Aに示すように、アンテナ20は、イヤホンハンドル部2の上部区画22のスペースが不十分になる問題を解消し、アンテナ20の長さを増やすために螺旋状であるため、アンテナ20上に形成される第1の電流3aの電気的長さは1/4波長の要件を満たすことができる。また、アンテナ20の長さは、アンテナ20の巻回量、巻密度、巻回形状等を変更することにより変更され得る。別の実施形態では、アンテナ20は、複数の積層アンテナ区画を含む構造に配置され得る。アンテナ20の特定の形状は本開示では厳密に限定されない。
本開示では、Bluetoothイヤホン100の第2の電流3bの電気的長さは、フレキシブル回路基板40の第1の延長部402の長さを調節することにより実施され得る。
1つの実施では、図9に示すように、第1の端部404は、第1の延長部402の長さを増やすために給電部401から離れる方向に延ばされ得る。この場合、第1の端部404は、第1の延長部402の長さを増やすために配置されており、Bluetoothイヤホン100の別のコンポーネントに接続されるように構成されていなくてもよい。例えば、図7及び図9を参照して、Bluetoothイヤホン100のチップ50は、フレキシブル回路基板40の第1の延長部402に固定され、固定位置は第1の端部404から離間されている。固定位置は、第1の端部404と給電部401との間に位置する。「固定位置」とは、チップ50を固定するために用いられる第1の延長部402上の位置である。受信機モジュール60は第1の延長部402に電気的に接続され、第1の延長部402が受信機モジュール60に接続される接続位置は第1の端部404から離間されている。「接続位置」とは、受信機モジュール60に電気的に接続されるために用いられる第1の延長部402における位置である。この実施形態では、接続位置は、第1の端部404と給電部401との間に位置する。第1の端部404は、受信機モジュール60の、イヤホンハンドル部2から離れた側に延びる。
別の実施では、第1の延長部402の長さは、第1の延長部402を屈曲させるか又は真っ直ぐにすることよって調節され得る。例えば、図9に示すように、第1の延長部402は、連続的に接続された複数の領域(4021/4022)を含む。複数の領域(4021/4022)は1つ以上の平坦領域4021及び1つ以上の湾曲領域4022を含む。第1の延長部402の場合、真っ直ぐになった部分が平坦領域4021として表され、屈曲部分が湾曲領域4022として表される。複数の領域(4021/4022)における平坦領域4021の面積及び形状は同じであってもいいし異なっていてもよい。複数の領域(4021/4022)における湾曲領域4022は同じであってもいいし異なっていてもよい。第1の延長部402の長さは、第1の延長部402を屈曲させるか又は真っ直ぐにすることによって、すなわち、平坦領域4021及び湾曲領域4022の数又は面積を増減させることによって効果的に調節され得るため、第2の電流3bの電気的長さは要件を満たす。
任意で、第1の延長部402の長さは、第1の延長部402を屈曲させることによって増やされ得る。例えば、図9に示すように、第1の延長部402は、連続的に接続された第1の平坦領域4023、第1の湾曲領域4024及び第2の平坦領域4025を含む。第1の平坦領域4023及び第2の平坦領域4025は、第1の延長部402の2つの平坦領域4021である。第1の湾曲領域4024は、第1の延長部402の湾曲領域4022である。第2の平坦領域4025は第1の平坦領域4023に対して屈曲され、第2の平坦領域4025と第1の平坦領域4023との間には90°以下の角度がある。この場合、第1の延長部402は、第1の平坦領域4023、第1の湾曲領域4024及び第2の平坦領域4025に屈曲構造を形成し、第2の平坦領域4025と第1の平坦領域4023との間には90°以下の角度がある。したがって、第1の延長部402の屈曲構造は比較的大きく曲げられており、これは、第2の電流3bの電気的長さの要件を満たすために第1の延長部402の長さを増やすのに役立つ。
1つの例では、図9に示すように、第1の平坦領域4023は第2の平坦領域4025と平行である。この場合、第1の平坦領域4023と第2の平坦領域4025は、第1の延長部402の長さを伸ばしながら過剰なスペースを占有するのを避けるために互いに近づき得る。別の例では、第1の平坦領域4023と第2の平坦領域4025との間には30°未満の鋭角がある。この場合、第1の平坦領域4023と第2の平坦領域4025との間には依然として比較的短い距離がある。さらに別の例では、第1の平坦領域4023と第2の平坦領域4025との間に90°の角度が存在する。第1の平坦領域4023と第2の平坦領域4025とは互いに垂直である。この場合、第1の平坦領域4023及び第2の平坦領域4025は比較的大きなスペースを占有し、Bluetoothイヤホン100の、比較的十分な設置スペースがある位置に配置されていると考えられ得る。
任意で、第1の延長部402の長さは湾曲領域4022の形状を変更することによって変更され得る。1つの例では、図9に示すように、第1の湾曲領域4024は比較的大きく湾曲され、長さが比較的大きいため、第1の延長部402は長さが比較的大きい。別の例では、図15は、別の実施における、図9に示すフレキシブル回路基板40の第1の延長部402の概略構造図である。第1の平坦領域4023と第2の平坦領域4025との間に接続される第1の湾曲領域4024は、比較的小さく湾曲され、長さが比較的小さいため、第1の延長部402は長さが比較的短い。
別の実施形態では、Bluetoothイヤホン100は、前述の2つの実施の組み合わせの解決策を用いり得る。
本開示では、第2の電流3b及び第1の電流3aが組み合わされて、1/2波長の等価電流3cにされ、等価電流3cは共振モードにあり、有効な放射電流である。フレキシブル回路基板40の第2の延長部403も給電部401に接続されているため、第2の延長部403も電流を形成する。本開示では、電流のこの部分の電気的長さがさらに制御されるため、電流のこの部分と第1の電流3aとを組み合わせて共振モードの等価電流とすることができず、電流のこの部分の放射を抑制し、有効な放射電流の指向性及び品質を保証する。このように、比較的良好なアンテナ性能が得られる。
具体的には、図10A及び図10Bに示すように、フレキシブル回路基板40は、給電位置4011から第2の端部405に延びる第3の電流3dを形成するようにさらに構成されている。第3の電流3dは接地電流である。第3の電流3dの電気的長さは第2の電流3bの電気的長さと等しくない。図10Aに示すように、第3の電流3dの流れ方向は、フレキシブル回路基板40の、給電位置4011から第2の端部405までの部分の形状により変化する。説明を容易にするために、第3の電流3dは図10Bの縦方向の第3の等価電流3d’と等価である。
この実施形態では、第2の電流3bの電気的長さは1/4波長であり、第3の電流3dの電気的長さは第2の電流3bの電気的長さと等しくないため、第3の電流3dの電気的長さは1/4波長と等しくない。第3の電流3dと第1の電流3aとを組み合わせることにより得られる等価電流(図示せず)の電気的長さは1/2波長と等しくなく、等価電流は共振モードにない。したがって、第3の電流3dは放射されず、Bluetoothイヤホン100は、第3の電流3dの放射を効果的に抑制できる。
本開示では、Bluetoothイヤホン100の第3の電流3dの電気的長さは、フレキシブル回路基板40の第2の延長部403の長さを調節することによって実施され得る。
1つの実施では、第2の延長部403の長さは、第2の延長部403を屈曲させるか又は真っ直ぐにすることよって調節され得る。例えば、図9に示すように、第2の延長部403は、連続的に接続された複数の領域(4031/4032)を含む。複数の領域(4031/4032)は1つ以上の平坦領域4031及び1つ以上の湾曲領域4032を含む。第2の延長部403の場合、真っ直ぐになった部分が平坦領域4031として表され、屈曲部分が湾曲領域4032として表される。複数の領域(4031/4032)における平坦領域4031の面積及び形状は同じであってもいいし異なっていてもよい。複数の領域(4031/4032)における湾曲領域4032は同じであってもいいし異なっていてもよい。第2の延長部403の長さは、第2の延長部402を屈曲させるか又は真っ直ぐにすることによって、すなわち、平坦領域4021及び湾曲領域4022の数又は面積を増減させることによって効果的に調節され得るため、第3の電流3dの電気的長さは要件を満たす。
任意で、第2の延長部403の長さは、第2の延長部403を屈曲させることによって増やされ得る。例えば、図9に示すように、第2の延長部403は、連続的に接続された第3の平坦領域4033、第2の湾曲領域4034及び第4の平坦領域4035を含む。第3の平坦領域4023及び第4の平坦領域4035は、第2の延長部403の2つの平坦領域4031である。第2の湾曲領域4034は、第2の延長部403の湾曲領域4032である。第3の平坦領域4033は第4の平坦領域4035に対して屈曲され、第3の平坦領域4033と第4の平坦領域4035との間には90°以下の角度がある。この場合、第2の延長部403は、第3の平坦領域4033、第2の湾曲領域4034及び第4の平坦領域4035に屈曲構造を形成し、第3の平坦領域4033と第4の平坦領域4035との間には90°以下の角度がある。したがって、第2の延長部403の屈曲構造は比較的大きく曲げられており、これは、第3の電流3dの電気的長さの要件を満たすために第2の延長部403の長さを増やすのに役立つ。
1つの例では、第3の平坦領域4033と第4の平坦領域4035との間に90°の角度がある。第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035は互いに垂直である。図9に示すように、第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035は、第2の延長部403の、給電部401に近い側に位置し得る。イヤホンハンドル部2の接続区画21には比較的三次元的のスペースがあるため、第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035をスムーズに収容できる。別の例では、第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035は互いに平行である。この場合、第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035は、第2の延長部403の長さを伸ばしながら過剰なスペースを占有するのを避けるために互いに近づき得る。図9に示すように、第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035は第2の端部405に位置してもよく、第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035は積み重ねられている。さらに別の例では、第3の平坦領域4033と第4の平坦領域4035との間には30°未満の鋭角があり得る。この場合、第3の平坦領域4033と第4の平坦領域4035との間には依然として比較的短い距離がある。
任意で、第2の延長部403の長さは、第2の延長部403を真っ直ぐにすることにより短くされ得る。図9及び図16の双方を参照して、図16は、別の実施における、図9に示すフレキシブル回路基板40の第2の延長部403の概略構造図である。図9に示す実施では、第2の延長部403が給電部401に接続される端部に3つの屈曲構造が配置され、4つの平坦領域4031が形成されている。図16に示す実施では、第2の延長部403が給電部401に接続される端部に2つの屈曲構造が配置され、3つの平坦領域4031が形成されている。図9に示す実施と比較して、図16に示す実施では、第2の延長部403が給電部401に接続される端部において、1つの屈曲構造が省略され、第2の延長部403の一部が真っ直ぐにされ、1つの平坦領域4031が省略され、第2の延長部403の長さが短くされているため、第3の電流3dの電気的長さが短くなっている。
また、図17及び図18の双方を参照して、図17は、さらに別の実施における、図9に示すフレキシブル回路基板40の第2の延長部403の概略構造図であり、図18は、さらに別の実施における、図9に示すフレキシブル回路基板40の第2の延長部403の概略構造図である。図17に示す実施では、第2の延長部403が給電部401に接続される端部に1つの屈曲構造が配置され、2つの平坦領域4031が形成されている。図18に示す実施では、第2の延長部403が給電部401に接続される端部に屈曲構造がなく、1つの平坦領域4031が形成されている。図16に示す実施と比較して、図17及び図18に示す実施では、屈曲構造の数がさらに減らされ、第2の延長部403の一部がさらに真っ直ぐにしされ、平坦領域4031の数が減らされ、第2の延長部403の長さが短くされているため、第3の電流3dの電気的長さが短くなっている。
前述の実施では、第2の延長部403は、給電部401に近い端部が屈曲されるか又は真っ直ぐになるように設計されているため、第2の延長部403の長さは要件を満たし、第3の電流3dの電気的長さを1/4波長と等しくないようにできる。この場合、第2の延長部403の第2の端部405は、イヤホンハンドル部2の下部区画23の、イヤホンハンドル部2の接続区画21から離れた端部に、すなわちイヤホンハンドル部2全体の下端に位置するため、Bluetoothイヤホン100の一部のコンポーネントが柔軟に配置される。
詳細は以下の通りである。
任意で、図7を参照して、バッテリ70の接続端子701は、イヤホンハンドル部2の接続区画21の反対側に配置され、第2の端部405に接続されている。この場合、バッテリ70の接続端子701はイヤホンハンドル部2の下端に向かって配置され、バッテリ70の接続端子701とフレキシブル回路基板40との間の接続構造は、イヤホンハンドル部2の下端の近くに位置する。したがって、これは、バッテリ70に対する後の修理作業を促進する。別の実施形態では、バッテリ70の接続端子701は、イヤホンハンドル部2の接続部区画21に向かって配置され得る。この場合、バッテリ70の接続端子701は、第2の延長部403の、給電部401に近い端部に接続される。
任意で、図7を参照して、マイクロホンモジュール90はイヤホンハンドル部2の下部区画23に位置し、バッテリ70の、イヤホンハンドル部2の接続区画21から離れた側に位置する。マイクロホンモジュール90は第2の端部405に接続されている。マイクロホンモジュール90は、バッテリ70よりもイヤホンハンドル部2の下端に近い。この場合、ユーザがBluetoothイヤホン100を装着した場合、ユーザによって送信される音声信号がより良好な品質及びより速い速度でマイクロホンモジュール90によって受信できるため、Bluetoothイヤホン100の音声受信品質及び効率が保証される。同様に、これは、マイクロホンモジュール90に対する後の修理作業をより促進する。
別の実施では、第3の電流3dが電気的長さの要件を満たすようにするために、素子が第2の延長部403に直列に接続されて第3の電流3dが遮断される。例えば、図19は、さらに別の実施における、図9に示すフレキシブル回路基板40の第2の延長部403の概略構造図である。フレキシブル回路基板40はローパス高抵抗素子404をさらに含み、ローパス高抵抗素子404は、給電部401(図9参照)と第2の端部405との間に直列に接続される。すなわち、ローパス高抵抗素子404は第2の延長部403に直列に接続され、給電部401と第2の端部405との間に位置する。ローパス高抵抗素子404は、Bluetooth信号周波数帯域よりも低い周波数帯域にある電流を通過させ、Bluetooth信号周波数帯域に近い周波数帯域にある電流の通過を防止するように構成されている。
この実施では、Bluetooth信号は2.4ギガヘルツ(GHz)付近で動作し、ローパス高抵抗素子404のパラメータは、第3の電流3dの電気的長さを変化させるために、Bluetooth信号周波数帯域よりも低い周波数帯域にある電流を通過させ、Bluetooth信号周波数帯域に近い周波数帯域にある電流がインターセプトされるように設計されている。
この場合、第2の端部405はイヤホンハンドル部2の下端に位置するように、依然としてイヤホンハンドル部2の下部区画23の、イヤホンハンドル部2の接続区画21から離れた端部に延び得る。バッテリ70の接続端子701は依然として、イヤホンハンドル部2の接続区画21と反対側に配置されてもよく、第2の端部405に接続される。マイクロホンモジュール90は依然としてイヤホンハンドル部2の下部区画23に位置してもよく、バッテリ70の、イヤホンハンドル部2の接続区画21から離れた側に位置する。マイクロホンモジュール90は第2の端部405に接続されている。バッテリ70の電流及びマイクロホンモジュール90の電流のそれぞれの周波数帯域はBluetooth信号周波数帯域よりもはるかに低いため、バッテリ70の電流及びマイクロホンモジュール90の電流は、ローパス高抵抗素子404を介して第2の端部405とチップ50との間で伝達され得る。
任意で、ローパス高抵抗素子404はインダクタ又はフェライトビーズであってもよい。例えば、ローパス高抵抗素子404がインダクタの場合、インダクタのインピーダンスは1ナノヘンリ(nH)より大きくてもよく、例えば、20ナノヘンリ~70ナノヘンリの範囲にあり得る。
別の実施では、Bluetoothイヤホン100は、前述の2つの実施の組み合わせの解決策を用いり得る。
別の実施では、Bluetoothイヤホン100では、第3の電流3dの電気的長さは、第2の延長部403の長さを調節することによって制御され得るため、第3の電流3dの電気的長さは1/4波長と等しくなく、1/4波長に近いことが理解されるであろう。この場合、第3の電流3dと第1の電流3aとを組み合わせることによって得られる等価電流の小さな部分は放射に関与し、第3の電流3dに対する放射に関与する部分の比率は、第2の電流3bに対する放射に関与する部分の比率よりも著しく小さいため、アンテナ20の有効な放射電流の方向はわずかに時計回りに又は反時計回りに回転され、アンテナ20の放射場タイプの向きは適応的に変化される。すなわち、本開示の実施形態では、第3の電流3dは、異なるモデルのBluetoothイヤホン100が装着される角度に対して設定され得るため、アンテナ20の有効な放射電流の方向を適切な向きに調節するために第3の電流3dの小さな部分を放射に関与させることができる。このように、アンテナ20の放射場タイプのゼロ放射点3Bはユーザの頭により正確に面するため、比較的良好なアンテナ性能が得られる。
前述の説明は本開示の具体的な実施にすぎず、本開示の保護範囲を制限することを意図していない。本開示で開示された技術的範囲内で当業者によって容易に解明されるいかなる変形又は置換も本開示の保護範囲内に含まれるものとする。矛盾がない場合、本開示の実施形態及び実施形態における特徴は互いに組み合わされ得る。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものと解すべきである。
本開示の実施形態は、Bluetoothデバイス技術の分野に、とりわけBluetoothイヤホンに関する。
現在、Bluetoothイヤホンは、利便性及び小型化のためにユーザに非常に人気があり、ますます広く用いられている。しかしながら、Bluetoothイヤホンはユーザの頭に直接装着されるため、Bluetoothイヤホンのアンテナが動作すると、イヤホンアンテナによって生成される放射はユーザの頭に容易に吸収されるために、アンテナの効率が低下し、アンテナの性能が悪くなる。
本開示の実施形態は、アンテナ性能が比較的良好なBluetoothイヤホンを提供する。
Bluetoothイヤホンはイヤホン部及びイヤホンハンドル部を含む。該イヤホン部内に受信機モジュールが配置される。該イヤホンハンドル部は、前記イヤホン部に接続される接続区画と、該接続区画の両側に位置する上部区画及び下部区画とを含む。前記イヤホンハンドル部の下部区画にはバッテリが配置される。Bluetoothイヤホンはアンテナ及びフレキシブル回路基板を含む。該アンテナは前記イヤホンハンドル部の接続区画から前記イヤホンハンドル部の上部区画に延びる。該フレキシブル回路基板は給電部と、該給電部に接続される第1の延長部とを含む。該給電部は前記イヤホンハンドル部の接続区画に位置し、前記アンテナに連結されている。該第1の延長部は前記イヤホン部に延びる。
実施形態では、アンテナはイヤホンハンドル部の接続区画からイヤホンハンドル部の上部区画に延び、フレキシブル回路基板の給電部はイヤホンハンドル部の接続区画に位置し、第1の延長部はイヤホン部に延びる。したがって、アンテナに形成される電流とフレキシブル回路基板に形成される電流とを組み合わせた電流の方向は、イヤホン部からイヤホンハンドル部の上部区画への方向であるか又はイヤホンハンドル部の上部区画からイヤホン部への方向であるため、ユーザがBluetoothイヤホンを装着した場合、Bluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの放射場タイプのゼロ放射点がユーザの頭に面するため、ユーザの頭が与えるアンテナへの悪影響が大幅に低減される。このように、アンテナは比較的良好なアンテナ性能を有する。
任意の実施形態では、前記アンテナは給電端と、該給電端から離れた末尾端とを含む。該給電端は前記給電部に連結される。前記アンテナは、該給電端から該末尾端に延びる第1の電流を形成するように構成されている。前記給電部は前記アンテナに連結される給電位置を含む。前記第1の延長部は前記給電部から離れた第1の端部を含む。前記フレキシブル回路基板は、前記第1の端部から前記供給位置に延びる第2の電流を形成するように構成されている。前記第1の電流と前記第2の電流とを組み合わせて、共振モードにある等価電流にすることができる。
アンテナは、比較的高いアンテナ効率を達成するために1/4波長アンテナである。第1の電流の電気的長さは1/4波長であり、第2の電流の電気的長さは1/4波長であり、第1の電流と第2の電流を組み合わせることによって得られる等価電流の電気的長さは1/2波長であり、等価電流は共振モードにあるため、アンテナ信号が効果的に放射される。
実施形態では、第1の電流の方向はイヤホンハンドル部の接続区画からイヤホンハンドル部の上部区画への方向であり、第2の電流の方向は、イヤホン部からイヤホンハンドル部の接続区画への方向である。したがって、有効等価電流の方向はイヤホン部からイヤホンハンドル部の上部区画への方向であるため、Bluetoothイヤホンがユーザの耳に装着された後、等価電流によって生成される放射場タイプのゼロ放射点はユーザの頭に面するため、ユーザの頭が与えるアンテナへの悪影響が大幅に低減される。このように、アンテナは比較的良好なアンテナ性能を有する。
任意の実施形態では、前記給電端と前記末尾端との間の直線距離は、前記給電位置と前記第1の端部との間の直線距離以下である。この場合、アンテナ及びフレキシブル回路基板のサイズは等価電流の方向をさらに制限するために制限されるため、アンテナアーキテクチャの放射場タイプのゼロ放射点はユーザの頭により正確に面することができ、より良好なアンテナ性能が得られる。1つの例では、給電端と末尾端との間の直線距離と、給電位置と第1の端部との間の直線距離との比は1:2以上であり得る。
任意の実施形態では、前記受信機モジュールは前記第1の延長部に電気的に接続され、前記第1の延長部が前記受信機モジュールに接続される接続位置は前記第1の端部から離間されている。「接続位置」とは、第1の延長部内にある、受信機モジュールに電気的に接続されるために用いられる位置である。
実施形態では、接続位置は第1の端部と給電部との間に位置し、第1の端部は、受信機モジュールの、イヤホンハンドル部から離れた側に延び、受信機モジュールから離間されている。すなわち、第1の延長部の長さは、第2の電流の電気的長さの要件を満たすために、給電部から離れる方向に第1の端部を伸ばすことによって増やされ得る。
任意で、電子装置はチップをさらに含む。チップは第1の延長部に固定される。チップは無線周波数回路を含む。無線周波数回路は、無線周波数信号を処理するように構成されている。無線周波回路は、第1の延長部及び給電部を介してアンテナに連結されている。給電部及びアンテナは、導電性部材又はキャパシタを用いることにより連結され得る。
任意の実施形態では、前記第1の延長部は連続的に接続される複数の領域を含む。該複数の領域は1つ以上の平坦領域及び1つ以上の湾曲領域を含む。
実施形態では、第1の延長部の場合、真っ直ぐな部分が平坦領域として表され、屈曲部分が湾曲領域として表される。第1の延長部の長さは、第1の延長部を屈曲又は真っ直ぐにすることによって、すなわち、第2の電流が電気的長さの要件を満たすように、平坦領域及び湾曲領域の数又は面積を増減することによって、効果的に調節され得る。
任意の実施形態では、前記第1の延長部は、連続的に接続される第1の平坦領域、第1の湾曲領域及び第2の平坦領域を含む。該第2の平坦領域は該第1の平坦領域に対して屈曲され、該第2の平坦領域と該第1の平坦領域との間に90°以下の角度がある。
実施形態では、第1の延長部は、第1の平坦領域、第1の湾曲領域及び第2の平坦領域に屈曲構造を形成し、第2の平坦領域と第1の平坦領域との間に90°以下の角度がある。したがって、第1の延長部の屈曲構造は比較的大きく曲げられ、これは、第2の電流の電気的長さの要求を満たすために、第1の延長部の長さを増やすのに役立つ。
任意の実施形態では、前記フレキシブル回路基板は、前記給電部に接続される第2の延長部をさらに含む。該第2の延長部は、前記イヤホンハンドル部の接続区画から前記イヤホンハンドル部の下部区画に延びる。該第2の延長部は、前記給電部から離れた第2の端部を含む。前記フレキシブル回路基板は、前記給電位置から前記第2の端部に延びる第3の電流を形成するようにさらに構成されている。該第3の電流の電気的長さは、前記第2の電流の電気的長さと等しくない。
実施形態では、第2の電流の電気的長さは1/4波長であり、第3の電流の電気的長さは第2の電流の電気的長さと等しくないため、第3の電流の電気的長さは1/4波長に等しくない。第3の電流と第1の電流を組み合わせることによって得られる等価電流の電気的長さは1/2波長と等しくなく、等価電流は共振モードにない。したがって、第3の電流は放射されず、Bluetoothイヤホンは有効な放射電流の指向性及び品質を保証するために第3の電流の放射を効果的に抑制できる。このように、比較的良好なアンテナ性能が得られる。
任意の実施形態では、前記バッテリの接続端子は、前記イヤホンハンドル部の接続区画の反対側に配置されるとともに前記第2の端部に接続されている。
実施形態では、バッテリの接続端子はイヤホンハンドル部の下端に向かって配置され、バッテリの接続端子とフレキシブル回路基板との間の接続構造は、イヤホンハンドル部の下端付近に位置する。したがって、これは、バッテリに対して後で修理作業を行うのを容易にする。
任意の実施形態では、前記Bluetoothイヤホンはマイクロホンモジュールをさらに含む。該マイクロホンモジュールは前記イヤホンハンドル部の下部区画に位置するとともに、前記バッテリの、前記イヤホンハンドル部の接続区画から離れた側に位置する。前記マイクロホンモジュールは前記第2の端部に接続されている。この場合、マイクロホンモジュールは、バッテリよりもイヤホンハンドル部の下端の近くにある。ユーザがBluetoothイヤホンを装着した場合、ユーザによって送られる音声信号をマイクロホンモジュールによってより良好な品質及びより速い高速で受信できるため、Bluetoothイヤホンの音声受信品質及び効率を確かなものにする。同様に、これは、マイクロホンモジュールに対して後で修理作業を行うのを容易にする。
任意の実施形態では、前記フレキシブル回路基板はローパス高抵抗素子をさらに含む。該ローパス高抵抗素子は前記給電部と前記第2の端部との間に直列に接続されている。すなわち、ローパス高抵抗素子は第2の延長部に直列に接続され、給電部と第2の端部との間に位置する。ローパス高抵抗素子は、Bluetooth信号周波数帯域よりも低い周波数帯域にある電流を通過させ、Bluetooth信号周波数帯域に近い周波数帯域にある電流の通過を防止するように構成されている。
この実施では、Bluetooth信号は2.4ギガヘルツ付近で動作し、ローパス高抵抗素子のパラメータは、第3の電流の電気的長さを変化させるために、Bluetooth信号周波数帯域よりも低い周波数帯域にある電流を通過させ、Bluetooth信号周波数帯域に近い周波数帯域にある電流がインターセプトされるように設計されている。この場合、第2の端部はイヤホンハンドル部の下端に位置するように、イヤホンハンドル部の下部区画の、イヤホンハンドル部の接続区画から離れた端部に延び得る。バッテリの接続端子及びマイクロホンモジュールは第2の端部に接続される。バッテリの電流及びマイクロホンモジュールの電流のそれぞれの周波数帯域は、Bluetooth信号周波数帯域よりも遥かに低いため、バッテリの電流及びマイクロホンモジュールの電流は、ローパス高抵抗素子を介して電子装置のチップと第2の端部の間で伝達され得る。
任意で、ローパス高抵抗素子はインダクタ又はフェライトビーズであってもよい。例えば、ローパス高抵抗素子がインダクタの場合、インダクタのインピーダンスは1ナノヘンリ(nH)より大きくてもよく、例えば、20ナノヘンリ~70ナノヘンリの範囲にあり得る。
任意の実施形態では、前記第2の延長部は連続的に接続される複数の領域を含む。該複数の領域は1つ以上の平坦領域及び1つ以上の湾曲領域を含む。
実施形態では、第2の延長部の場合、真っ直ぐな部分が平坦領域として表され、屈曲部分が湾曲領域として表される。第2の延長部の長さは、第2の延長部を屈曲又は真っ直ぐにすることによって、すなわち、第3の電流が電気的長さの要件を満たすように、平坦領域及び湾曲領域の数又は面積を増減することによって、効果的に調節され得る。
任意の実施形態では、前記第2の延長部は、連続的に接続される第3の平坦領域、第2の湾曲領域及び第4の平坦領域を含む。該第3の平坦領域は該第4の平坦領域に対して屈曲され、該第3の平坦領域と該第4の平坦領域との間に90°以下の角度がある
実施形態では、第2の延長部は、第3の平坦領域、第2の湾曲領域及び第4の平坦領域に屈曲構造を形成し、第3の平坦領域と第4の平坦領域との間に90°以下の角度がある。したがって、第2の延長部の屈曲構造は比較的大きく曲げられ、これは、第3の電流の電気的長さの要求を満たすために、第2の延長部の長さを増やすのに役立つ。
任意の実施形態において、前記アンテナはモノポールアンテナ又は逆Fアンテナである。電子装置はアンテナ支持体をさらに含む。1つの例では、アンテナはアンテナ支持体上に形成される。別の例では、アンテナは、一体構造を形成するためにアンテナ支持体に組み付けられる。
任意の実施形態では、前記アンテナはセラミックアンテナ、回路基板アンテナ、スタンピングアンテナ、レーザ直接構造化アンテナ又はインサート成形アンテナである。例えば、アンテナはレーザ直接構造化アンテナであり、アンテナはコーティング処理及び焼成処理を複数回交互に行うことによってアンテナ支持体上に形成されている。アンテナ支持体はセラミック又はプラスチック製であり得る。
図1は、従来のBluetoothイヤホンの概略図である。
図2は、図1に示すBluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの放射場タイプの概略図である。
図3は、図1に示すBluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの自由空間放射場タイプがヘッドファントムに対応する概略図である。
図4は、図1に示すBluetoothイヤホンのアンテナが異なる環境で用いられた場合に得られる効率の比較図である。
図5は、本開示の一実施形態に係るBluetoothイヤホンの概略構造図である。
図6は、図5に示すBluetoothイヤホンの部分概略分解図である。
図7は、図5に示すBluetoothイヤホンの内部構造の概略図である。
図8は、図6に示すフレキシブル回路基板の概略構造図である;
図9は、図8に示すフレキシブル回路基板の概略分解構造図である。
図10Aは、図7に示すBluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの概略構造図である。
図10Bは、図10Aに示す構造の別の概略図である。
図11は、図7に示すBluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの放射場タイプの概略図である。
図12は、図7に示すBluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの放射場タイプのシミュレーション図である。
図13は、図7に示すBluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの自由空間放射場タイプがヘッドファントムに対応する概略図である。
図14は、図7に示すBluetoothイヤホンのアンテナが異なる環境で用いられた場合に得られる効率の比較図である。
図15は、別の実施における図9に示すフレキシブル回路基板の第1の延長部の概略構造図である。
図16は、別の実施における図9に示すフレキシブル回路基板の第2の延長部の概略構造図である。
図17は、さらに別の実施における図9に示すフレキシブル回路基板の第2の延長部の概略構造図である。
図18は、さらに別の実施形態における図9に示すフレキシブル回路基板の第2の延長部の概略構造図である。
図18は、さらに別の実施形態における図9に示すフレキシブル回路基板の第2の延長部の概略構造図である。
本開示の実施形態を、本開示の実施形態における添付図面を参照しながら以下で説明する。
図1は、従来のBluetoothイヤホン200の概略図である。Bluetoothイヤホン200はイヤホンハンドル部201及びイヤホン部202を含む。イヤホン部202は、イヤホンハンドル部201の上端に接続されている。Bluetoothイヤホン200のアンテナアーキテクチャ203は、ストリップアンテナ2031と、ストリップアンテナ2031の一端に接続された伝送ケーブル(ケーブル)2032とを含む。ストリップアンテナ2031はイヤホンハンドル部201内に位置し、長手方向に延びる。伝送ケーブル2032は無線周波数信号を伝送するように構成されている。伝送ケーブル2032は、イヤホンハンドル部201の上端からイヤホン部202に延びる。アンテナアーキテクチャ203では、ストリップアンテナ2031は、アンテナ電流203aを形成するように構成され、伝送ケーブル2032は、接地電流203bを形成するように構成されている。アンテナ電流203a及び接地電流203bは図示の等価電流203cになるように組み合わされる。図1に示すように、等価電流203cの方向は、略イヤホンハンドル部201の下端からイヤホン部202への方向である。
図2は、図1に示すBluetoothイヤホン200のアンテナアーキテクチャ203の放射場タイプの概略図である。図2に示すように、等価電流203cは共振モードであり、1/2波長の電気的長さを有する。等価電流203cによって生成される放射場タイプは、比較的放射が強い強放射点2001と、比較的放射が弱いゼロ放射点2002とを含む。放射場タイプの中心2003とゼロ放射点2002とを結ぶ線は、等価電流203cの方向と平行であり、放射場タイプの中心2003と強放射点2001とを結ぶ線は、等価電流203cの方向に対して垂直である。
図3は、図1に示すBluetoothイヤホン200のアンテナアーキテクチャ203の自由空間放射場タイプがヘッドファントムに対応する概略図である。図3は、2つの角度での概略図を含む。図2及び図3から、ユーザがBluetoothイヤホン200を装着した場合、Bluetoothイヤホン200のアンテナアーキテクチャ203の等価電流203cは、ユーザの頭と略平行であり、Bluetoothイヤホン200のアンテナアーキテクチャ203の放射場タイプの強放射点2001はユーザの頭に面することが分かるであろう。
図4は、図1に示すBluetoothイヤホン200のアンテナが異なる環境で用いられた場合に得られる効率の比較図である。図4の実線の曲線は、Bluetoothイヤホン200が装着されていない場合に得られるアンテナ効率、すなわち、Bluetoothイヤホン200が初期状態にある場合に得られるアンテナ効率を表す。図4の破線の曲線は、Bluetoothイヤホン200がユーザの頭に装着された場合に得られるアンテナ効率を表す。図4において、水平座標は、周波数をギガヘルツ(GHz)の単位で表し、垂直座標は効率をデシベル(dB)の単位で表す。
図4において、ユーザがBluetoothイヤホン200を装着した場合、Bluetoothイヤホン200のアンテナ効率は、初期状態に比べて大幅に低下する。このことから、Bluetoothイヤホン200のアンテナアーキテクチャ203の放射場タイプの強放射点2001がユーザの頭に面する場合、ユーザの頭がアンテナの放射を大幅に吸収し、アンテナの効率の著しい低下及びアンテナの性能への大きな影響をもたらすことが分かるであろう。
これに基づいて、本開示の実施形態はBluetoothイヤホンを提供する。Bluetoothイヤホンがユーザの頭に装着されている場合、Bluetoothイヤホンのアンテナアーキテクチャの等価電流によって生成される放射場タイプの強放射点は、ユーザの頭に面さずに放射場タイプのゼロ放射点がユーザの頭に面することから、ユーザの頭がアンテナ放射を吸収する望ましくない状況が改善され、ユーザの頭がアンテナ性能に与える悪影響が低減されるため、Bluetoothイヤホンのアンテナは比較的高い効率及び比較的良好な性能を有する。
図5は、本開示の一実施形態に係るBluetoothイヤホン100の概略構造図である。説明を容易にするために、以下では、図5に示すY方向を縦方向、図5に示すX方向を横方向として用いることにより説明する。
Bluetoothイヤホン100は、イヤホン部1及びイヤホンハンドル部2を含む。イヤホンハンドル部2は、イヤホン部1に接続される接続区画21と、接続区画21の両側に位置する上部区画22及び下部区画23とを含む。イヤホンハンドル部2の上部区画22、接続区画21及び下部区画23は、縦方向に連続して配置されている。イヤホン部1は、ユーザの耳内に部分的に挿入されるように構成されている。イヤホンハンドル部2は、ユーザの耳と接触するように構成されている。ユーザがBluetoothイヤホン100を装着した場合、イヤホン部1はユーザの耳内に挿入され、イヤホンハンドル部2は、ユーザの耳の外に位置し、ユーザの耳と接触する。
図5及び図6の両方を参照して、図6は、図5に示すBluetoothイヤホン100の部分概略分解図である。Bluetoothイヤホン100はハウジング10を含む。ハウジング10は、Bluetoothイヤホン100の別のコンポーネントを収容し、別のコンポーネントを固定及び保護するように構成されている。ハウジング10は、主ハウジング101、底部ハウジング102及び側部ハウジング103を含む。主ハウジング101は、Bluetoothイヤホン100のイヤホンハンドル部2に部分的に位置し、Bluetoothイヤホン100のイヤホン部1に部分的に位置する。主ハウジング101は、Bluetoothイヤホン100のイヤホンハンドル部2の下部区画23に第1の開口1011を形成し、Bluetoothイヤホン100のイヤホン部1に第2の開口1012を形成する。Bluetoothイヤホン100の別のコンポーネントは、第1の開口1011又は第2の開口1012から主ハウジング101内に組み込まれ得る。底部ハウジング102は、Bluetoothイヤホン100のイヤホンハンドル部2の下部区画23に位置し、主ハウジング101に恒久的に接続されている。底部ハウジング102は第1の開口1011に取り付けられている。側部ハウジング103は、Bluetoothイヤホン100のイヤホン部1に位置し、主ハウジング101に恒久的に接続されている。側部ハウジング103は第2の開口1012に取り付けられているる。
底部ハウジング102と主ハウジング101との間には着脱可能接続(例えば、スナップ式接続又はネジ式接続)があり、その後のBluetoothイヤホン100の修理又はメンテナンスを容易にする。別の実施形態では、底部ハウジング102と主ハウジング101との間に非着脱可能接続(例えば、接着接続)があり、底部ハウジング102が誤って落下するリスクが低減されるため、Bluetoothイヤホン100の信頼性がより高い。
側部ハウジング103と主ハウジング101との間には着脱可能接続(例えば、スナップ式接続又はネジ式接続)があり、その後のBluetoothイヤホン100の修理又はメンテナンスを容易にする。別の実施形態では、側部ハウジング103と主ハウジング101との間に非着脱可能接続(例えば、接着接続)があり、側部ハウジング103が誤って落下するリスクが低減されるため、Bluetoothイヤホン100の信頼性がより高い。
1つ以上の音響出力孔1031が側部ハウジング103に配置されているため、音響出力孔1031を介してハウジング10内の音がハウジング10の外に伝達される。音響出力孔1031の形状、位置及び数は本開示では厳密に限定されない。
図6及び図7の双方を参照して、図7は、図5に示すBluetoothイヤホン100の内部構造の概略図である。
Bluetoothイヤホン100は、アンテナ20、アンテナ支持体30、フレキシブル回路基板40、チップ50、受信機モジュール60及びバッテリ70をさらに含む。
アンテナ20は、イヤホンハンドル部2の接続区画21からイヤホンハンドル部2の上部区画22に延びる。任意で、アンテナ20は、モノポールアンテナ、逆Fアンテナ(inverted F antenna、IFA)等であり得る。任意で、アンテナ20は、セラミックアンテナ、回路基板アンテナ、スタンピングアンテナ、レーザ直接構造化(laser direct structuring、LDS)アンテナ、インサート成形アンテナ等であり得る。この実施形態では、アンテナ20がレーザ直接構造化アンテナである例を用いて説明する。
アンテナ支持体30は、イヤホンハンドル部2の接続区画21からイヤホンハンドル部2の上部区画22に延びる。アンテナブラケット30は、アンテナ20を固定及び支持するように構成されている。この実施形態では、アンテナ20はアンテナ支持体30上に形成されている。例えば、アンテナ20は、複数回にわたってコーティング処理及び焼成処理を交互に行うことによってアンテナ支持体30上に形成されている。1つの例では、アンテナ20は、製品歩留まりを高めるために、3回にわたってコーティング処理及び焼成処理を交互に行うことによって形成される。別の実施形態では、アンテナ20は、アセンブリを介してアンテナ支持体30に固定され得る。例えば、アンテナ20は、アンテナ支持体30に溶接又は接着される。
任意で、アンテナ支持体30はセラミック製であってもよい。この場合、セラミックは誘電率が比較的大きいため、アンテナ20のサイズを効果的に小さくできる。別の実施形態では、アンテナ支持体30はプラスチック製であり得る。
フレキシブル回路基板40は、イヤホンハンドル部2の接続区画21を介して、イヤホン部1からイヤホンハンドル部2の下部区画23に延びる。フレキシブル回路基板40は、イヤホン部1及びイヤホンハンドル部2と1つ以上の屈曲構造を形成し得る。フレキシブル回路基板40は信号を送信するように構成されている。
チップ50はイヤホン部1内に位置する。チップ50はフレキシブル回路基板40に固定されている。チップ50は溶接により固定されてもよく、フレキシブル回路基板40に電気的に接続されている。任意で、チップ50は、システムオンチップ(system on chip、SOC)であり得る。チップ50は無線周波数回路501を含む。無線周波数回路501は無線周波数信号を処理するように構成されている。例えば、無線周波数回路501は、無線周波数信号を変調/復調するように構成されている。無線周波数回路501は、フレキシブル回路基板40を介してアンテナ20に連結されている。任意で、Bluetoothイヤホン100は導電性部材80をさらに含む。導電部材80はバネであり得る。導電部材80は、ヤホンハンドル部2の接続区画21に位置する。導電部材80はフレキシブル回路基板40と、アンテナ支持体30上に位置するアンテナ20とに接続されている。Bluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3はフレキシブル回路基板40、アンテナ20及び導電部材80を含む。別の実施形態では、導電性部材80は、別の構造体、例えば、導電性接着剤であり得る。別の実施形態では、導電性部材80はキャパシタに置き換えられてもよく、フレキシブル回路基板40はキャパシタを用いることによりアンテナ20に連結される。
受信機モジュール60は、イヤホン部1に配置されている。受信機モジュール60はフレキシブル回路基板40に接続されている。受信機モジュール60はチップ50に連結されている。受信機モジュール60は、電気信号を音響信号に変換するように構成されている。受信機モジュール60は、チップ50の、イヤホンハンドル部2から離れた側に位置する。この場合、受信機モジュール60はBluetoothイヤホン100の外側により近く、受信機モジュール60によって形成される音響信号をBluetoothイヤホン100の外側により容易に出力される。Bluetoothイヤホン100は、固定端子対601をさらに含み得る。固定端子対601はイヤホン部1に配置される。固定端子対601は、フレキシブル回路基板40に恒久的に接続されている。受信機モジュール60の接続端子602は、フレキシブル回路基板40に電気的に接続されるように固定端子対601に挿入されている。
バッテリ70はイヤホンハンドル部2の下部区画23に配置されている。バッテリ70はフレキシブル回路基板40に接続されている。バッテリ70はチップ50に連結されている。バッテリ70は、Bluetoothイヤホン100に電力を供給するように構成されている。この実施形態では、バッテリ70は、主ハウジング101により良好に収容されるようにストリップ形状になっている。別の実施形態では、バッテリ70は別の形状であってもよい。Bluetoothイヤホン100はマイクロホンモジュール90をさらに含み得る。マイクロホンモジュール90は、イヤホンハンドル部2の下部区画23又は接続区画21に位置する。マイクロホンモジュール90は、バッテリ70の、アンテナ20から離れた側に位置し得るか又はバッテリ70とアンテナ20との間に位置し得る。マイクロホンモジュール90はフレキシブル回路基板40に接続されている。マイクロホンモジュール90はチップ50に連結されている。マイクロホンモジュール90は、音響信号を電気信号に変換するように構成されている。
図8及び図9の双方を参照して、図8は、図6に示すフレキシブル回路基板40の概略構造図であり、図9は、図8に示すフレキシブル回路基板40の概略分解構造図である。
フレキシブル回路基板40は、給電部401と、給電部401に接続された第1の延長部402とを含む。第1の延長部402は給電部401の一方側に接続されている。フレキシブル回路基板40は、給電部401に接続された第2の延長部403をさらに含む。第2の延長部403は、給電部401の他方側に接続されている。給電部401は、第1の延長部402の一方側及び第2の延長部403の他方側に接続されている。2つの側は互いに隣接して又は反対に配置され得る。
第1の延長部402は給電部401から離れた第1の端部404を含む。第2の延長部403は給電部401から離れた第2の端部405を含む。第1の端部404及び第2の端部405はフレキシブル回路基板40の2つの端部であり得る。
任意で、給電部401、第1の延長部402及び第2延長部403は一体形成されている。他の実施形態では、給電部401、第1の延長部402、第2の延長部403は、アセンブリを介して一体構造を形成し得る。
任意で、フレキシブル回路基板40は1つ以上の補強プレート(図示せず)を含み得る。1つ以上の補強プレートは、フレキシブル回路基板40の補強領域に配置される。フレキシブル回路基板40の補強領域は主に、フレキシブル回路基板40の他のコンポーネントに接続する必要のある領域であるか又は他のコンポーネントを支持するために用いられる領域である。
図9及び図10Aの双方を参照して、図10Aは、図7に示すBluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の概略構造図である。
フレキシブル回路基板40の給電部401はイヤホンハンドル部2の接続区画21に位置し、アンテナ20に連結されている。この実施形態では、給電部401は、導電性部材80を介してアンテナ20に連結されている。第1の延長部402はイヤホン部1に延びている。第1の延長部402の大型部又は小型部がイヤホン部1に位置しているか又は第1の延長部402はイヤホン部1に位置していない。第2の延長部403はイヤホンハンドル部2の接続区画21からイヤホンハンドル部2の下部区画23に延びる。
本実施形態では、イヤホンハンドル部2の接続区画21からイヤホンハンドル部2の上部区画22にアンテナ20が延び、フレキシブル回路基板40の給電部401はイヤホンハンドル部2の接続区画21に位置し、第1の延長部402はイヤホン部1に延びる。したがって、アンテナ20上で形成される電流と、フレキシブル回路基板40上に形成される電流とが組み合わされた電流の方向は、イヤホン部1からイヤホンハンドル部2の上部区画22への又はイヤホンハンドル部2の上部区画22からイヤホン部への方向であるため、ユーザがBluetoothイヤホン100を装着すると、Bluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の放射場タイプのゼロ放射点がユーザの頭に面するため、ユーザの頭によるアンテナ20への悪影響が大幅に低減される。このように、アンテナ20は比較的良好なアンテナ性能を有する。
図10A及び図10Bの双方を参照して、図10Bは、図10Aに示す構造の別の概略図である。
任意で、アンテナ30は給電端301と、給電端301から離れた末尾端302とを含む。給電端301は給電部401に連結されている。アンテナ30は、給電端301から末尾端302に延びる第1の電流3aを形成するように構成されている。第1の電流3aはアンテナ電流である。給電部401は、アンテナ30に連結された給電位置4011を含む。第1の延長部402は給電部401から離れた第1の端部404を含む。フレキシブル回路基板40は、第1の端部404から給電位置4011に延びる第2の電流3bを形成するように構成されている。第2の電流3bは接地電流である。第1の電流3aと第2の電流3bとを組み合わせて共振モードの等価電流にすることができる。
図10Aに示すように、第1の電流3aの流れ方向は、アンテナ20の形状方向によって変化する。説明を容易にするために、第1の電流3aは図10Bの縦方向の第1の等価電流3a’と等価である。図10Aに示すように、第2の電流3bの流れ方向は、フレキシブル回路基板40の、給電位置4011から第1の端部404までの部分の形状によって変化する。説明を容易にするために、第2の電流3bは図10Bの縦方向の第2の等価電流3b’と等価である。第1の電流3aと第2の電流3bとを組み合わせることにより得られる等価電流は、第1の等価電流3a’と第2の等価電流3b’とを組み合わせることにより得られる等価電流3cである。
アンテナ20は、比較的高いアンテナ効率を得るために1/4波長アンテナである。第1の電流3aの電気的長さは1/4波長であり、第2の電流3bの電気的長さは1/4波長であり、第1の電流3aと第2の電流3bとを組み合わせることにより得られる等価電流の電気的長さは1/2波長であり、等価電流は共振モードにあるため、アンテナ信号が効果的に放射される。
本実施形態では、第1の電流3aの方向は、イヤホンハンドル部2の接続区画21からイヤホンハンドル部2の上部区画22への方向であり、第2の電流3bの方向は、イヤホン部1からイヤホンハンドル部2の接続区画21への方向である。したがって、第1の電流3aと第2の電流3bとを組み合わることにより得られる等価電流3cの方向は、イヤホン部1からイヤホンハンドル部2の上部区画22への方向である。
なお、第1の電流3aは交流であるため、別の状態では、第1の電流3aの方向はイヤホンハンドル部2の上部区画22からイヤホンハンドル部2の接続区画21への方向であり、第2の電流3bの方向はイヤホンハンドル部2の接続区画21からイヤホン部1への方向であり、等価電流3cの方向は、イヤホンハンドル部2の上部区画22からイヤホン部1への方向であり得る。
なお、本開示の実施形態では、電気的長さが1/4波長である第1の電流3a又は第2の電流3bを運ぶ媒体は、第1の電流3a又は第2の電流3bの経路を取り囲む媒体によって影響を受けるため、第1の電流3a又は第2の電流3bの実際の物理的長さは1/4波長よりも小さい。
図11及び図12を参照して、図11は、図7に示すBluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の放射場タイプの概略図であり、図12は、図7に示すBluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の放射場タイプのシミュレーション図である。
図11及び図12に示すように、Bluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の等価電流3cの方向は、Bluetoothイヤホン100のイヤホン部1からイヤホンハンドル部2の上部区画22への方向であり、放射場タイプの中心3Aとゼロ放射点3Bとを結ぶ線は、イヤホン部1からイヤホンハンドル部2の上部区画22への方向と平行であり、放射場タイプの中心3Aと強放射点3Cとを結ぶ線は、イヤホン部1からイヤホンハンドル部2の上部区画22への方向に対して垂直である。
図13及び図14の双方を参照して、図13は、図7に示すBluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の自由空間放射場タイプがヘッドファントムに対応する概略図であり、図14は、図7に示すBluetoothイヤホン100のアンテナ20が異なる環境で用いられた場合に得られる効率の比較図である。図14の実線の曲線は、Bluetoothイヤホン100が装着されていない場合に得られるアンテナ効率、すなわち、Bluetoothイヤホン100が初期状態にある場合に得られるアンテナ効率を表す。図14の破線の曲線は、Bluetoothイヤホン100がユーザの頭に装着された場合に得られるアンテナ効率を表す。図14では、水平座標は周波数をギガヘルツ(GHz)の単位で表し、垂直座標は効率をデシベル(dB)の単位で表す。
図11及び図13から、ユーザがBluetoothイヤホン100を装着した場合、Bluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の放射場タイプのゼロ放射点3Bがユーザの頭に面し、強い放射点3Cはユーザの頭と実質的に平行な方向に位置し、Bluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の等価電流3cはユーザの頭と実質的に平行であることが分かり得る。図14から、Bluetoothイヤホン100のアンテナアーキテクチャ3の放射場タイプのゼロ放射点3Bがユーザの頭に面している場合、Bluetoothイヤホン100のアンテナ効率はわずかに低下するが、ユーザがイヤホンを装着している場合には大きく低下しないことが分かり得る。1つの例では、アンテナ効率は、初期状態にあるアンテナ効率の80%以上に達することができる。したがって、Bluetoothイヤホン100は、比較的良好なアンテナ性能を有する。
以上をまとめると、本開示の本実施形態に示すBluetoothイヤホン100によれば、アンテナ20はイヤホンハンドル部2の接続区画21及び上部区画22に配置され、アンテナ20の給電点がイヤホンハンドル部2の接続区画21に適切に配置されているため、アンテナ20上に形成される第1の電流3aとフレキシブル回路基板40の第1の延長部402に形成される第2の電流3bとを組み合わせることにより得られる等価電流3cの電気的長さは1/2波長共振構造を満たす。加えて、Bluetoothイヤホン100がユーザの耳に装着された後で、等価電流3cによって生成される放射場タイプのゼロ放射点3Bはユーザの頭に面して、アンテナ20に対してユーザの頭がもたらす悪影響が大幅に低減されるため、アンテナ20は比較的良好なアンテナ性能を有する。
任意で、図10(a)及び図10(b)を参照して、給電端301と末尾端302との間の直線距離は、給電位置4011と第1の端部404との間の直線距離以下である。この場合、アンテナ20上の第1の等価電流3a’の長さは、第1の延長部402上の第2の等価電流3b’の長さ以下である。この場合、アンテナ30及びフレキシブル回路基板40のサイズが制限されることから等価電流3cの方向がさらに制限されるため、アンテナアーキテクチャ3の放射場タイプのゼロ放射点3Bはより正確にユーザの頭に面することができる。このように、アンテナ20はより良好な性能を有する。1つの例では、給電位置4011と第1の端部404との間の直線距離に対する給電端301と末尾端302との間の直線距離の比は1:2以上であり得る。すなわち、第2の等価電流3b’の長さに対する第1の等価電流3a’の長さの比は1:2以上であり得る。
本開示の実施形態では、Bluetoothイヤホン100の第1の電流3aの電気的長さは、アンテナ20の長さを調節することにより実施され得る。例えば、図10Aに示すように、アンテナ20は、イヤホンハンドル部2の上部区画22のスペースが不十分になる問題を解消し、アンテナ20の長さを増やすために螺旋状であるため、アンテナ20上に形成される第1の電流3aの電気的長さは1/4波長の要件を満たすことができる。また、アンテナ20の長さは、アンテナ20の巻回量、巻密度、巻回形状等を変更することにより変更され得る。別の実施形態では、アンテナ20は、複数の積層アンテナ区画を含む構造に配置され得る。アンテナ20の特定の形状は本開示では厳密に限定されない。
本開示の実施形態では、Bluetoothイヤホン100の第2の電流3bの電気的長さは、フレキシブル回路基板40の第1の延長部402の長さを調節することにより実施され得る。
1つの実施では、図9に示すように、第1の端部404は、第1の延長部402の長さを増やすために給電部401から離れる方向に延ばされ得る。この場合、第1の端部404は、第1の延長部402の長さを増やすために配置されており、Bluetoothイヤホン100の別のコンポーネントに接続されるように構成されていなくてもよい。例えば、図7及び図9を参照して、Bluetoothイヤホン100のチップ50は、フレキシブル回路基板40の第1の延長部402に固定され、固定位置は第1の端部404から離間されている。固定位置は、第1の端部404と給電部401との間に位置する。「固定位置」とは、チップ50を固定するために用いられる第1の延長部402上の位置である。受信機モジュール60は第1の延長部402に電気的に接続され、第1の延長部402が受信機モジュール60に接続される接続位置は第1の端部404から離間されている。「接続位置」とは、受信機モジュール60に電気的に接続されるために用いられる第1の延長部402における位置である。この実施形態では、接続位置は、第1の端部404と給電部401との間に位置する。第1の端部404は、受信機モジュール60の、イヤホンハンドル部2から離れた側に延びる。
別の実施では、第1の延長部402の長さは、第1の延長部402を屈曲させるか又は真っ直ぐにすることよって調節され得る。例えば、図9に示すように、第1の延長部402は、連続的に接続された複数の領域(4021/4022)を含む。複数の領域(4021/4022)は1つ以上の平坦領域4021及び1つ以上の湾曲領域4022を含む。第1の延長部402の場合、真っ直ぐになった部分が平坦領域4021として表され、屈曲部分が湾曲領域4022として表される。複数の領域(4021/4022)における平坦領域4021の面積及び形状は同じであってもいいし異なっていてもよい。複数の領域(4021/4022)における湾曲領域4022は同じであってもいいし異なっていてもよい。第1の延長部402の長さは、第1の延長部402を屈曲させるか又は真っ直ぐにすることによって、すなわち、平坦領域4021及び湾曲領域4022の数又は面積を増減させることによって効果的に調節され得るため、第2の電流3bの電気的長さは要件を満たす。
任意で、第1の延長部402の長さは、第1の延長部402を屈曲させることによって増やされ得る。例えば、図9に示すように、第1の延長部402は、連続的に接続された第1の平坦領域4023、第1の湾曲領域4024及び第2の平坦領域4025を含む。第1の平坦領域4023及び第2の平坦領域4025は、第1の延長部402の2つの平坦領域4021である。第1の湾曲領域4024は、第1の延長部402の湾曲領域4022である。第2の平坦領域4025は第1の平坦領域4023に対して屈曲され、第2の平坦領域4025と第1の平坦領域4023との間には90°以下の角度がある。この場合、第1の延長部402は、第1の平坦領域4023、第1の湾曲領域4024及び第2の平坦領域4025に屈曲構造を形成し、第2の平坦領域4025と第1の平坦領域4023との間には90°以下の角度がある。したがって、第1の延長部402の屈曲構造は比較的大きく曲げられており、これは、第2の電流3bの電気的長さの要件を満たすために第1の延長部402の長さを増やすのに役立つ。
1つの例では、図9に示すように、第1の平坦領域4023は第2の平坦領域4025と平行である。この場合、第1の平坦領域4023と第2の平坦領域4025は、第1の延長部402の長さを伸ばしながら過剰なスペースを占有するのを避けるために互いに近づき得る。別の例では、第1の平坦領域4023と第2の平坦領域4025との間には30°未満の鋭角がある。この場合、第1の平坦領域4023と第2の平坦領域4025との間には依然として比較的短い距離がある。さらに別の例では、第1の平坦領域4023と第2の平坦領域4025との間に90°の角度が存在する。第1の平坦領域4023と第2の平坦領域4025とは互いに垂直である。この場合、第1の平坦領域4023及び第2の平坦領域4025は比較的大きなスペースを占有し、Bluetoothイヤホン100の、比較的十分な設置スペースがある位置に配置されていると考えられ得る。
任意で、第1の延長部402の長さは湾曲領域4022の形状を変更することによって変更され得る。1つの例では、図9に示すように、第1の湾曲領域4024は比較的大きく湾曲され、長さが比較的大きいため、第1の延長部402は長さが比較的大きい。別の例では、図15は、別の実施における、図9に示すフレキシブル回路基板40の第1の延長部402の概略構造図である。第1の平坦領域4023と第2の平坦領域4025との間に接続される第1の湾曲領域4024は、比較的小さく湾曲され、長さが比較的小さいため、第1の延長部402は長さが比較的短い。
別の実施形態では、Bluetoothイヤホン100は、前述の2つの実施の組み合わせの解決策を用いり得る。
本開示の実施形態では、第2の電流3b及び第1の電流3aが組み合わされて、1/2波長の等価電流3cにされ、等価電流3cは共振モードにあり、有効な放射電流である。フレキシブル回路基板40の第2の延長部403も給電部401に接続されているため、第2の延長部403も電流を形成する。本開示の実施形態では、電流のこの部分の電気的長さがさらに制御されるため、電流のこの部分と第1の電流3aとを組み合わせて共振モードの等価電流とすることができず、電流のこの部分の放射を抑制し、有効な放射電流の指向性及び品質を保証する。このように、比較的良好なアンテナ性能が得られる。
具体的には、図10A及び図10Bに示すように、フレキシブル回路基板40は、給電位置4011から第2の端部405に延びる第3の電流3dを形成するようにさらに構成されている。第3の電流3dは接地電流である。第3の電流3dの電気的長さは第2の電流3bの電気的長さと等しくない。図10Aに示すように、第3の電流3dの流れ方向は、フレキシブル回路基板40の、給電位置4011から第2の端部405までの部分の形状により変化する。説明を容易にするために、第3の電流3dは図10Bの縦方向の第3の等価電流3d’と等価である。
この実施形態では、第2の電流3bの電気的長さは1/4波長であり、第3の電流3dの電気的長さは第2の電流3bの電気的長さと等しくないため、第3の電流3dの電気的長さは1/4波長と等しくない。第3の電流3dと第1の電流3aとを組み合わせることにより得られる等価電流(図示せず)の電気的長さは1/2波長と等しくなく、等価電流は共振モードにない。したがって、第3の電流3dは放射されず、Bluetoothイヤホン100は、第3の電流3dの放射を効果的に抑制できる。
本開示の実施形態では、Bluetoothイヤホン100の第3の電流3dの電気的長さは、フレキシブル回路基板40の第2の延長部403の長さを調節することによって実施され得る。
1つの実施では、第2の延長部403の長さは、第2の延長部403を屈曲させるか又は真っ直ぐにすることよって調節され得る。例えば、図9に示すように、第2の延長部403は、連続的に接続された複数の領域(4031/4032)を含む。複数の領域(4031/4032)は1つ以上の平坦領域4031及び1つ以上の湾曲領域4032を含む。第2の延長部403の場合、真っ直ぐになった部分が平坦領域4031として表され、屈曲部分が湾曲領域4032として表される。複数の領域(4031/4032)における平坦領域4031の面積及び形状は同じであってもいいし異なっていてもよい。複数の領域(4031/4032)における湾曲領域4032は同じであってもいいし異なっていてもよい。第2の延長部403の長さは、第2の延長部402を屈曲させるか又は真っ直ぐにすることによって、すなわち、平坦領域4021及び湾曲領域4022の数又は面積を増減させることによって効果的に調節され得るため、第3の電流3dの電気的長さは要件を満たす。
任意で、第2の延長部403の長さは、第2の延長部403を屈曲させることによって増やされ得る。例えば、図9に示すように、第2の延長部403は、連続的に接続された第3の平坦領域4033、第2の湾曲領域4034及び第4の平坦領域4035を含む。第3の平坦領域4023及び第4の平坦領域4035は、第2の延長部403の2つの平坦領域4031である。第2の湾曲領域4034は、第2の延長部403の湾曲領域4032である。第3の平坦領域4033は第4の平坦領域4035に対して屈曲され、第3の平坦領域4033と第4の平坦領域4035との間には90°以下の角度がある。この場合、第2の延長部403は、第3の平坦領域4033、第2の湾曲領域4034及び第4の平坦領域4035に屈曲構造を形成し、第3の平坦領域4033と第4の平坦領域4035との間には90°以下の角度がある。したがって、第2の延長部403の屈曲構造は比較的大きく曲げられており、これは、第3の電流3dの電気的長さの要件を満たすために第2の延長部403の長さを増やすのに役立つ。
1つの例では、第3の平坦領域4033と第4の平坦領域4035との間に90°の角度がある。第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035は互いに垂直である。図9に示すように、第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035は、第2の延長部403の、給電部401に近い側に位置し得る。イヤホンハンドル部2の接続区画21には比較的三次元的のスペースがあるため、第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035をスムーズに収容できる。別の例では、第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035は互いに平行である。この場合、第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035は、第2の延長部403の長さを伸ばしながら過剰なスペースを占有するのを避けるために互いに近づき得る。図9に示すように、第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035は第2の端部405に位置してもよく、第3の平坦領域4033及び第4の平坦領域4035は積み重ねられている。さらに別の例では、第3の平坦領域4033と第4の平坦領域4035との間には30°未満の鋭角があり得る。この場合、第3の平坦領域4033と第4の平坦領域4035との間には依然として比較的短い距離がある。
任意で、第2の延長部403の長さは、第2の延長部403を真っ直ぐにすることにより短くされ得る。図9及び図16の双方を参照して、図16は、別の実施における、図9に示すフレキシブル回路基板40の第2の延長部403の概略構造図である。図9に示す実施では、第2の延長部403が給電部401に接続される端部に3つの屈曲構造が配置され、4つの平坦領域4031が形成されている。図16に示す実施では、第2の延長部403が給電部401に接続される端部に2つの屈曲構造が配置され、3つの平坦領域4031が形成されている。図9に示す実施と比較して、図16に示す実施では、第2の延長部403が給電部401に接続される端部において、1つの屈曲構造が省略され、第2の延長部403の一部が真っ直ぐにされ、1つの平坦領域4031が省略され、第2の延長部403の長さが短くされているため、第3の電流3dの電気的長さが短くなっている。
また、図17及び図18の双方を参照して、図17は、さらに別の実施における、図9に示すフレキシブル回路基板40の第2の延長部403の概略構造図であり、図18は、さらに別の実施における、図9に示すフレキシブル回路基板40の第2の延長部403の概略構造図である。図17に示す実施では、第2の延長部403が給電部401に接続される端部に1つの屈曲構造が配置され、2つの平坦領域4031が形成されている。図18に示す実施では、第2の延長部403が給電部401に接続される端部に屈曲構造がなく、1つの平坦領域4031が形成されている。図16に示す実施と比較して、図17及び図18に示す実施では、屈曲構造の数がさらに減らされ、第2の延長部403の一部がさらに真っ直ぐにしされ、平坦領域4031の数が減らされ、第2の延長部403の長さが短くされているため、第3の電流3dの電気的長さが短くなっている。
前述の実施では、第2の延長部403は、給電部401に近い端部が屈曲されるか又は真っ直ぐになるように設計されているため、第2の延長部403の長さは要件を満たし、第3の電流3dの電気的長さを1/4波長と等しくないようにできる。この場合、第2の延長部403の第2の端部405は、イヤホンハンドル部2の下部区画23の、イヤホンハンドル部2の接続区画21から離れた端部に、すなわちイヤホンハンドル部2全体の下端に位置するため、Bluetoothイヤホン100の一部のコンポーネントが柔軟に配置される。
詳細は以下の通りである。
任意で、図7を参照して、バッテリ70の接続端子701は、イヤホンハンドル部2の接続区画21の反対側に配置され、第2の端部405に接続されている。この場合、バッテリ70の接続端子701はイヤホンハンドル部2の下端に向かって配置され、バッテリ70の接続端子701とフレキシブル回路基板40との間の接続構造は、イヤホンハンドル部2の下端の近くに位置する。したがって、これは、バッテリ70に対する後の修理作業を促進する。別の実施形態では、バッテリ70の接続端子701は、イヤホンハンドル部2の接続部区画21に向かって配置され得る。この場合、バッテリ70の接続端子701は、第2の延長部403の、給電部401に近い端部に接続される。
任意で、図7を参照して、マイクロホンモジュール90はイヤホンハンドル部2の下部区画23に位置し、バッテリ70の、イヤホンハンドル部2の接続区画21から離れた側に位置する。マイクロホンモジュール90は第2の端部405に接続されている。マイクロホンモジュール90は、バッテリ70よりもイヤホンハンドル部2の下端に近い。この場合、ユーザがBluetoothイヤホン100を装着した場合、ユーザによって送信される音声信号がより良好な品質及びより速い速度でマイクロホンモジュール90によって受信できるため、Bluetoothイヤホン100の音声受信品質及び効率が保証される。同様に、これは、マイクロホンモジュール90に対する後の修理作業をより促進する。
別の実施では、第3の電流3dが電気的長さの要件を満たすようにするために、素子が第2の延長部403に直列に接続されて第3の電流3dが遮断される。例えば、図19は、さらに別の実施における、図9に示すフレキシブル回路基板40の第2の延長部403の概略構造図である。フレキシブル回路基板40はローパス高抵抗素子404をさらに含み、ローパス高抵抗素子404は、給電部401(図9参照)と第2の端部405との間に直列に接続される。すなわち、ローパス高抵抗素子404は第2の延長部403に直列に接続され、給電部401と第2の端部405との間に位置する。ローパス高抵抗素子404は、Bluetooth信号周波数帯域よりも低い周波数帯域にある電流を通過させ、Bluetooth信号周波数帯域に近い周波数帯域にある電流の通過を防止するように構成されている。
この実施では、Bluetooth信号は2.4ギガヘルツ(GHz)付近で動作し、ローパス高抵抗素子404のパラメータは、第3の電流3dの電気的長さを変化させるために、Bluetooth信号周波数帯域よりも低い周波数帯域にある電流を通過させ、Bluetooth信号周波数帯域に近い周波数帯域にある電流がインターセプトされるように設計されている。
この場合、第2の端部405はイヤホンハンドル部2の下端に位置するように、依然としてイヤホンハンドル部2の下部区画23の、イヤホンハンドル部2の接続区画21から離れた端部に延び得る。バッテリ70の接続端子701は依然として、イヤホンハンドル部2の接続区画21と反対側に配置されてもよく、第2の端部405に接続される。マイクロホンモジュール90は依然としてイヤホンハンドル部2の下部区画23に位置してもよく、バッテリ70の、イヤホンハンドル部2の接続区画21から離れた側に位置する。マイクロホンモジュール90は第2の端部405に接続されている。バッテリ70の電流及びマイクロホンモジュール90の電流のそれぞれの周波数帯域はBluetooth信号周波数帯域よりもはるかに低いため、バッテリ70の電流及びマイクロホンモジュール90の電流は、ローパス高抵抗素子404を介して第2の端部405とチップ50との間で伝達され得る。
任意で、ローパス高抵抗素子404はインダクタ又はフェライトビーズであってもよい。例えば、ローパス高抵抗素子404がインダクタの場合、インダクタのインピーダンスは1ナノヘンリ(nH)より大きくてもよく、例えば、20ナノヘンリ~70ナノヘンリの範囲にあり得る。
別の実施では、Bluetoothイヤホン100は、前述の2つの実施の組み合わせの解決策を用いり得る。
別の実施では、Bluetoothイヤホン100では、第3の電流3dの電気的長さは、第2の延長部403の長さを調節することによって制御され得るため、第3の電流3dの電気的長さは1/4波長と等しくなく、1/4波長に近いことが理解されるであろう。この場合、第3の電流3dと第1の電流3aとを組み合わせることによって得られる等価電流の小さな部分は放射に関与し、第3の電流3dに対する放射に関与する部分の比率は、第2の電流3bに対する放射に関与する部分の比率よりも著しく小さいため、アンテナ20の有効な放射電流の方向はわずかに時計回りに又は反時計回りに回転され、アンテナ20の放射場タイプの向きは適応的に変化される。すなわち、本開示の実施形態では、第3の電流3dは、異なるモデルのBluetoothイヤホン100が装着される角度に対して設定され得るため、アンテナ20の有効な放射電流の方向を適切な向きに調節するために第3の電流3dの小さな部分を放射に関与させることができる。このように、アンテナ20の放射場タイプのゼロ放射点3Bはユーザの頭により正確に面するため、比較的良好なアンテナ性能が得られる。
前述の説明は本開示の具体的な実施にすぎず、本開示の保護範囲を制限することを意図していない。本開示で開示された技術的範囲内で当業者によって容易に解明されるいかなる変形又は置換も本開示の保護範囲内に含まれるものとする。矛盾がない場合、本開示の実施形態及び実施形態における特徴は互いに組み合わされ得る。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものと解すべきである。