JP2022507801A - ガラス融液表面の気泡寿命を縮める方法 - Google Patents

ガラス融液表面の気泡寿命を縮める方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022507801000001
自由表面の上方の自由容積を含む容器内に含まれるか、または容器を通って流れる溶融ガラスの体積の自由表面における気泡寿命を短くし、それにより、溶融ガラスの体積に戻る気泡の再混入を最小限に抑え、完成したガラス製品内のブリスターの発生を抑える方法。方法は、揮発性物質を気化させるステップと、蒸気をキャリヤガスに混入させて富化ガスを形成するステップと、富化ガスを自由容積内に流して容器内の溶融ガラスの表面における揮発性物質の濃度を高めるステップとを含む。

Description

関連出願
本出願は、2018年11月21日に出願された米国仮出願第62/770,250号の優先権の利益を主張するものであり、その内容は、以下に完全に記載されているかのように、その全体が参照により本明細書に援用される。
本開示は、概して、ガラス物品を形成するための方法に関し、より詳細には、界面活性剤を容器内に導入して容器内の溶融ガラスの体積表面の気泡寿命を縮めるための方法に関する。
照明パネルまたは液晶もしくは他の形態の視覚的ディスプレイの製造に使用されるガラス基材などの光学的品質のガラス物品の製造には、様々な通路(例えば、容器)を通る溶融ガラスの輸送を含む高温プロセスが伴う。これらの通路の幾つかには、自由容積、例えば、溶融ガラスの表面の上方のガス状雰囲気が含まれていてよい。表面に上昇した気泡は、表面に到達すると直ぐに自然にはじける、すなわち「破裂」することが一般に期待されるが、場合によっては破裂せず、それによって溶融ガラスに再混入するおそれがある。気泡の破裂のこのような遅れは、気泡膜の表面張力の増大によってもたらされ得る。
本明細書に記述する方法は、容器(例えば、導管、コンテナ、タンクなど)に含まれるかつ/または容器を通って流れる溶融ガラスの自由表面に存在する気泡膜の表面張力を変化させ、それにより、溶融ガラスの表面の気泡寿命を短くし、溶融ガラスの体積内への気泡の再混入の可能性を最小限に抑えることができる。それゆえ、完成したガラス物品内のブリスター(気泡)の発生を抑えることができる。
したがって、溶融ガラス中の気泡寿命を短くする方法であって、溶融容器内で溶融ガラスを形成するステップと、溶融容器の下流の調整容器を通して溶融ガラスを導くステップであって、調整容器が、調整容器内の溶融ガラスの自由表面の上方に自由容積を含む、ステップと、自由容積内に、揮発性物質を含む富化ガスを流すステップであって、揮発性物質が、調整容器内の溶融ガラスの表面張力を小さくする、ステップとを含む方法が記述される。
幾つかの実施形態では、富化ガスを流すステップが、揮発性物質供給源上にキャリヤガスを流し、揮発性物質供給源を加熱するステップを含む。
方法は、揮発性物質供給源の温度を制御することにより、富化ガス中の揮発性物質の濃度を制御するステップをさらに含んでよい。
幾つかの実施形態では、方法は、富化ガスの流量を制御することにより、富化ガス中の揮発性物質の濃度を制御するステップを含んでよい。
様々な実施形態では、自由容積内の雰囲気が、揮発性物質で飽和されてよい。
調整容器は、清澄容器または撹拌容器を含んでよい。
幾つかの実施形態では、調整容器は、清澄容器を含んでよい。
様々な実施形態では、揮発性物質は、Bを含んでよい。
他の実施形態では、ガラス製作プロセスにおいて気泡寿命を短くする方法であって、溶融容器内で溶融ガラスを形成するステップと、溶融容器の下流の調整容器に溶融ガラスを通流させるステップであって、調整容器が、溶融ガラスの自由表面の上方に自由容積を含む、ステップとを含む方法が記述される。方法は、B供給源を含む界面活性剤分配容器にキャリヤガスを通流させるステップと、界面活性剤分配容器を加熱して、B供給源を溶融させ、ホウ素を含む蒸気を形成するステップとをさらに含んでよい。方法は、また、ホウ素を含む蒸気をキャリヤガスに混入させて、富化ガスを形成するステップと、調整容器の自由容積内に富化ガスを流すステップとをさらに含んでもよい。
幾つかの実施形態では、自由容積は雰囲気を含み、雰囲気中のBの濃度が飽和状態に維持される。
実施形態では、自由容積内のBの分圧が、溶融ガラス中の気泡中のBの分圧以上であってよい。
幾つかの実施形態では、自由容積内のBの分圧が、界面活性剤分配容器内のB供給源の温度を制御することによって制御されてよい。
幾つかの実施形態では、B供給源は純粋なBであってよい。
幾つかの実施形態では、調整容器内の溶融ガラスは第1の溶融ガラスであり、界面活性剤分配容器内のB供給源は第2の溶融ガラスである。例えば、第2の溶融ガラスの組成は、第1の溶融ガラスの組成と異なっていてよい。
幾つかの実施形態では、調整容器は、清澄容器を含んでよい。
幾つかの実施形態では、調整容器は、撹拌容器を含んでよい。
幾つかの実施形態では、調整容器は、清澄容器および撹拌容器を含んでよい。
方法は、溶融ガラスを調整容器から成形体に導くステップと、溶融ガラスを成形体から延伸するステップとをさらに含んでよい。
また、他の実施形態では、ガラス製作プロセスにおいて気泡寿命を短くするための装置であって、溶融ガラスを形成するように構成された溶融容器と、溶融容器の下流にあり、溶融容器から溶融ガラスを受け入れるように構成された調整容器であって、調整容器内の溶融ガラスの自由表面の上方に自由容積を含む調整容器と、調整容器と流体連通している界面活性剤分配容器であって、揮発性物質、例えばBなどの供給源を含む界面活性剤分配容器と、界面活性剤分配容器と流体連通しているキャリヤガス供給源とを備える装置が記述される。
実施形態では、加熱要素が、界面活性剤分配容器を加熱するように配置されていてよい。
本明細書に開示する実施形態の追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明に記載され、部分的には、その説明から当業者にとって容易に明らかになるか、または以下の詳細な説明、特許請求の範囲、および添付図面を含めて、本明細書に記述するような実施形態を実践することによって認識されるであろう。
上述した全般的な説明と以下の詳細な説明との両方が、本明細書に開示する実施形態の性質および特徴を理解するための概要または枠組みを提示することを意図した実施形態を提示していることを理解されたい。添付図面は、更なる理解をもたらすために含まれており、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は、本開示の様々な実施形態を示し、説明と合わせて、それらの原理および動作を説明する役割を果たす。
気泡がマランゴニ効果を受けるときの溶融ガラスの気泡の一連の概略図である。 の濃度(質量%)に応じた表面張力を示すプロットである。 本開示の実施形態による例示的なガラス製作装置の概略図である。 清澄容器に富化ガスを供給するための富化ガス供給管を含む、例示的な清澄容器の断面図である。 純粋なBおよびCorning(登録商標)Eagle XG(商標)ガラスについて温度に応じたBの平衡分圧を示すプロットである。
次に、本開示の実施形態について詳細に言及し、それらの例を添付図面に示す。可能な場合には、同一の参照数字は、同一または同様の部分を参照するために図面を通して使用される。しかし、本開示は多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載された実施形態に限定して解釈されるべきではない。
本明細書では、「約」ある特定の値から、かつ/または「約」別の特定の値までとして、範囲を表現する可能性がある。そのような範囲を表現するときに、別の実施形態が、ある特定の値から、かつ/または他の特定の値までを含む。同様に、先行詞「約」の使用により近似値として値を表現するときに、特定の値が別の実施形態を形成することが理解されるであろう。各範囲の端点は、他の端点との関係でも、他の端点から独立してでも、有意であることがさらに理解されるであろう。
本明細書で使用し得る方向を示す用語、例えば、上、下、右、左、前、後、頂、底は、描かれた図についてのみ言及しており、絶対的な向きを示唆することを意図していない。
特に明示しない限り、本明細書に記載する任意の方法が、そのステップを特定の順序で実行することを要求していると解釈されることも、装置の任意の特定の向きを要求していると解釈されることも意図していない。したがって、方法の請求項がそのステップが従うべき順序を実際に記載していない場合、装置の請求項が個々の構成要素に対する順序もしくは向きを実際に記載していない場合、ステップが特定の順序に限定されることを請求項もしくは明細書が特に具体的に記載していない場合、または装置の構成要素に対する特定の順序もしくは向きを記載していない場合に、いかなる観点でも順序または向きが推測されることを決して意図していない。このことは、ステップの配列、動作フロー、構成要素の順序、または構成要素の向きに関する論理的な事項、文法的な構成または句読点から得られる平易な意味、および本明細書に記載する実施形態の数または種類を含む、解釈のためのあらゆる潜在的な明示されていない根拠に当てはまる。
本明細書で使用するとき、単数形の「(a)」、「(an)」、および「(the)」は、文脈が別段に明示していない限り、複数の参照対象を含む。したがって、例えば、「1つの(a)」構成要素についての言及は、文脈が別段に明示していない限り、2つ以上のそのような構成要素を有する態様を含む。
本明細書で使用する場合、溶融ガラスなどの溶融材料を含む導管または他の容器の文脈中での用語「自由容積」は、溶融ガラスによって占められていない容器の容積を指すと解釈されるべきである。より詳細には、自由容積は、容器内の溶融ガラスの表面と容器の頂部との間に広がり、例えば、1種以上のガス、蒸気、または他の非固体状もしくは非液状の成分を含み得る。自由容積は、溶融材料の「自由表面」で溶融材料と接触する。溶融材料は、容器内に含まれてもよく、または容器を通って流れてもよい。
本明細書で使用する場合、「溶融ガラス」は、冷却されるとガラス状態になり得る溶融材料を意味すると解釈されるべきである。溶融ガラスという用語は、「融液」という用語と同義に使用される。溶融ガラスは、例えば、大部分がシリカガラスを形成してもよいが、本開示はそのように限定されない。
本明細書で使用する場合、「酸化還元」という用語は、還元化学反応または酸化化学反応のいずれか一方または両方を指す。
本明細書で使用する場合、耐火性材料は、約538℃を上回る環境にさらされる構造体に、またはシステムの構成要素として、適用可能な化学的および物理的特性を有する非金属材料である。
最終的なガラス物品内のブリスター(気泡)は、生産歩留まりを低下させる可能性があり、商業的には一般に望ましくない。ガラス中の気泡は、例えば、溶融ガラスを加熱して溶融ガラスの粘度を低下させ、また溶融ガラスの酸化還元状態を変化させて、既存の気泡中に追加の酸素を放出させ、気泡を成長させる、清澄プロセスによって除去することができる。気泡の浮力が増し、溶融ガラスの粘度の低下と相まって、溶融ガラスの自由表面への気泡の上昇が促され、そこで気泡が破裂する。気泡中に含まれていたガスは、自由容積に入った後、意図的な排気によって、または容器内の漏出口もしくは他の出口を通って、容器から出ることができる。
従来、気泡の破裂は、気泡がガラス融液の自由表面に到達すると直ぐに起きるものと想定されていた。しかし、気泡は、融液の上方のガス状雰囲気との交換が行われ、その後に融液内に再混入できるほどの十分な時間にわたり、融液の表面で持続できることが判明した。
完成したガラス物品内のブリスターを分析すると、かなりの割合でNガスが含まれていた。調査されたガラスは、元々は測定可能な量の溶存窒素を含んでおらず、窒素は、溶融ガラスを搬送するための金属容器の自由容積内に含まれる雰囲気中で、金属容器の酸化を抑えるためにしばしば使用されるガスの大部分であるため、ブリスターは、融液の上方、すなわち融液の自由表面の上方の雰囲気との交換中に、高いNガス含有量を得たと理論づけられる。このようなガス交換には、ガス交換に適応し、また気泡が溶融ガラスの体積に再進入した後に、最終的なガラス製品に固定されるのに十分な時間にわたり、融液の表面で気泡が持続する必要がある。再混入に寄与する可能性がある自由表面は、例えば、清澄容器や撹拌容器に見られるが、自由表面は他の容器にも見られる場合がある。しかし、融液中の気泡が融液の自由表面に到達した後に最終的なガラス物品内のブリスターとして現れるには、気泡はまず、融液の自由表面にあるときに破裂しないようにしなければならない。
溶融ガラスのプール内では、気泡の破裂には、気泡が融液の表面にあるときの気泡膜の流出が先行する。流出は、規則的な流出および不規則な流出の2つの主要な手段によって起きる。規則的な流出では、気泡膜を構成する液体が重力によって流出して融液中に戻るため、気泡膜は時間とともに薄くなる。十分な材料が膜から流出して、特に気泡頂部で、膜の厚さが閾値厚さまで薄くなると、気泡が破裂する。不規則な流出では、溶融材料の帯が気泡膜の表面を横切る場合があり、気泡膜の厚さは、規則的な流出の場合よりもはるかにゆっくりと時間とともに薄くなる。不規則な流出は、気泡膜に沿った表面張力の勾配により、表面張力の低い領域から高い領域への物質の流れが生じるマランゴニ効果(ギブス-マランゴニ効果)によって生じると考えられている。マランゴニ効果は、重力による流出とは逆の流れを生じさせ、特に気泡頂部で、気泡膜の厚さを、破裂が起きる閾値を上回る厚さに保つことができる。
理論に拘束されることを望むものではないが、溶融ガラスを含む容器内の高温、溶融ガラス中の揮発成分の存在、および特定のガラス製作プロセスにおいて気泡が一般的に別々になる(相互に関連しない)性質により、気泡膜の表面張力の勾配がもたらされ得ると考えられる。この勾配により、マランゴニ効果の結果として、融液の表面での気泡寿命を長くする、例えば気泡頂部での、気泡膜の厚膜化が生じる。図1を参照すると、気泡寿命の一連の期間が示されている。(a)では、溶融ガラスの自由表面6に到達した直後の気泡4が示されている。気泡4は、頂部厚さt1と基部厚さt2との間の概ね均一な膜厚を伴って示されている。(b)では、気泡膜は、矢印8で示し、また気泡頂部での著しい薄膜化(t1が減少し、t2が増加を示し得る)によって表されるように、流出して融液に戻り始めている。高温では、ガラス融液の様々な化学成分が融液の自由表面で揮発によって失われ得ることに留意すべきである。ホウ素(B)など、溶融ガラスの揮発しやすい特定の化学成分が失われると、溶融ガラスの表面張力が大きくなる。例えば、図2は、アルミノ-ホウケイ酸ガラスの3つの組成A、B、およびCの溶融相におけるBの濃度(質量%)に応じた表面張力(ニュートン/メートル(N/m))を示すプロットである。プロットは、ガラス中のBの濃度に対する表面張力の強い依存性を示している。
他の揮発成分としては、アルカリ元素(Li、Na、K、Rb、Cs、およびFr)ならびにアルカリ土類元素(Be、Mg、Ca、Sr、Ba、およびRa)を挙げることができる。追加の揮発成分としては、V、Ti、および/またはFを挙げることができる。融液からのガラス成分の揮発は、溶融ガラスの自由表面と比べて気泡膜において多くなる。これは、気泡膜が大量の融液から大きく隔てられ、膜の両側に雰囲気を含んでいるためである。より重要なことに、気泡膜の初期流出による気泡頂部での気泡膜の薄膜化は、気泡頂部での成分の揮発が、気泡基部でのガラス成分の揮発よりも、気泡頂部での表面張力に大きな影響を及ぼすことを意味する。このことは、所与の蒸発速度により、気泡膜の厚い部分よりも気泡膜の薄い部分で局所的な融液の組成がより速く変化し、したがって、気泡膜の薄い部分が気泡膜の基部よりも表面張力の大きな変化を比例して受けることによって少なくとも起こり得る。例えば、揮発性のガラス成分が気泡膜の内部から周囲の雰囲気に放出される経路は、気泡膜の薄い部分の方が気泡膜の厚い部分よりも短くなる。気泡の上側(頂部)部分と大量の融液の表面に最も近い気泡基部との間に結果として形成される表面張力の勾配が、マランゴニ効果を促す。したがって、図1を再び参照すると、(c)では、気泡膜内の溶融ガラスの流れ8が反転し、溶融ガラスが流出せずに気泡膜頂部に流れ、それにより、例えば(b)と比べて、頂部厚さt1が増す。このマランゴニ効果は、対処しなければ、不規則な流出を引き起こし、かつ/または長引かせ、気泡寿命を延ばしてしまう。したがって、局所温度を上昇させて粘度を低下させ、気泡の流出、さらには気泡の破裂の誘発を助けることにより、逆にマランゴニ効果が深刻化し、気泡寿命が延びてしまうことが理解できる。
本開示によれば、界面活性剤としての揮発性物質、例えばホウ素を含む材料(例えば、B)を溶融ガラスの表面で溶融ガラス内に、より詳細には、気泡膜内に再添加することで、気泡膜での表面張力を小さくし、それにより、マランゴニ効果、不規則な流出、および結果としての気泡寿命の延長を抑えられるまたは避けられることが分かった。
図3に示すのは、例示的なガラス製造装置10である。幾つかの実施形態では、ガラス製造装置10は、溶融容器14を含み得るガラス溶融炉12を備えることができる。溶融容器14に加えて、ガラス溶融炉12は、原料を加熱して溶融ガラスに変化させるように構成された加熱要素(例えば、燃焼バーナおよび/または電極)などの1つ以上の追加の構成要素を任意に含むことができる。例えば、溶融容器14は、燃焼バーナと、電流を原料に流すことにより原料のジュール加熱によってエネルギーを加える直接加熱との両方により、原料にエネルギーを加える電気ブーストされた溶融容器であってもよい。本明細書で使用する場合、電気ブーストされた溶融容器とは、ジュール加熱とガラス表面上の燃焼加熱との両方によって熱エネルギーを得る溶融容器であり、ジュール加熱によって原料および/または融液に付与されるエネルギーの量は、融液に加えられる全エネルギーの約20%以上である。
更なる実施形態では、ガラス溶融炉12は、溶融容器からの熱損失を抑える熱管理装置(例えば、断熱構成要素)を含んでもよい。また更なる実施形態では、ガラス溶融炉12は、ガラス融液への原料の溶融を促す電子デバイスおよび/または電気機械デバイスを含んでもよい。さらにまた、ガラス溶融炉12は、支持構造(例えば、支持シャーシ、支持部材など)または他の構成要素を含んでもよい。
ガラス溶融容器14は典型的に、耐火性セラミック材料のような耐火性材料、例えばアルミナまたはジルコニアを含む耐火性セラミック材料から形成されるが、耐火性セラミック材料は、代替的にまたは任意の組み合わせで使用する、イットリウム(例えば、イットリア、イットリア安定化ジルコニア、リン酸イットリウム)、ジルコン(ZrSiO)、またはアルミナ-ジルコニア-シリカ、さらには酸化クロムなどの他の耐火性材料を含んでもよい。幾つかの例では、ガラス溶融容器14は、耐火性セラミックレンガから構築されてもよい。
幾つかの実施形態では、溶融炉12は、ガラス物品、例えば不定長のガラスリボンを作製するように構成されたガラス製造装置の構成要素として組み込まれてもよいが、更なる実施形態では、ガラス製造装置は、他のガラス物品、限定することなく、他の多くのガラス物品が企図されるが、例えば、ガラス棒、ガラス管、ガラス外囲器(例えば、照明具、例えば電球用のガラス外囲器)、およびガラスレンズを形成するように構成されてもよい。幾つかの例では、溶融炉は、スロットドロー装置、フロートバス装置、ダウンドロー装置(例えば、フュージョンダウンドロー装置)、アップドロー装置、プレス装置、圧延装置、チューブ引き装置、または本開示の恩恵を受ける任意の他のガラス製造装置を構成するガラス製造装置の構成要素として組み込まれてもよい。例として、図3は、後続の処理で個々のガラスシートにするためにガラスリボンを融着延伸するか、またはガラスリボンをスプール上に圧延するためのフュージョンダウンドローガラス製造装置10の構成要素としてのガラス溶融炉12を模式的に示している。
ガラス製造装置10(例えば、フュージョンダウンドロー装置10)は、ガラス溶融容器14に対して相対的に上流に配置された上流側ガラス製造装置16を任意に含むことができる。幾つかの例では、上流側ガラス製造装置16の一部分または全体が、ガラス溶融炉12の一部として組み込まれてもよい。
図3に示す実施形態に示すように、上流側ガラス製造装置16は、原料貯蔵ビン18と、原料送出装置20と、原料送出装置に接続されたモータ22とを含むことができる。原料貯蔵ビン18は、矢印26で示すように、1つ以上の供給ポートを通してガラス溶融炉12の溶融容器14に供給可能な量の原料24を貯蔵するように構成されてもよい。原料24は典型的に、1種以上のガラス形成用金属酸化物および1種以上の改質剤を含む。幾つかの例では、原料送出装置20には、原料送出装置20が所定量の原料24を貯蔵ビン18から溶融容器14に送出するように、モータ22によって動力を供給することができる。更なる例では、モータ22は、原料送出装置20に動力を供給して、溶融ガラスの流れ方向に対して相対的に溶融容器14の下流で感知される溶融ガラスのレベルに基づいて、制御された速度で原料24を導入することができる。溶融容器14内の原料24は、その後に加熱されて溶融ガラス28を形成することができる。典型的には、最初の溶融段階では、原料は、例えば様々な「砂」を構成するような、粒子として溶融容器に添加される。原料はまた、以前の溶融および/または形成運転による廃棄ガラス、例えばカレットを含んでもよい。溶融プロセスを開始するために、燃焼バーナが通常使用される。電気ブーストされた溶融プロセスでは、原料の電気抵抗が十分に低下すると(例えば、原料が液化し始めると)、原料と接触して配置された電極間に電位を発生させることによって電気ブーストが開始され、それにより、原料を流れる電流が形成され、原料は典型的に、溶融状態になるか、または溶融状態にある。
ガラス製造装置10はまた、溶融ガラス28の流れ方向に対して相対的にガラス溶融炉12の下流に配置された下流側ガラス製造装置30を任意に含むことができる。幾つかの例では、下流側ガラス製造装置30の一部分が、ガラス溶融炉12の一部として組み込まれてもよい。しかし、幾つかの例では、後述する第1の接続導管32、または下流側ガラス製造装置30の他の部分が、ガラス溶融炉12の一部として組み込まれてもよい。第1の接続導管32を含む、下流側ガラス製造装置の要素が、貴金属から形成されてもよい。適切な貴金属としては、白金、イリジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム、およびパラジウムからなる金属群から選択される白金族金属、またはそれらの合金が挙げられる。例えば、ガラス製造装置の下流側構成要素は、約70質量%~約90質量%の白金と約10質量%~約30質量%のロジウムとからなる白金-ロジウム合金から形成されてもよい。しかし、他の適切な金属としては、モリブデン、レニウム、タンタル、チタン、タングステン、およびそれらの合金を挙げることができる。
下流側ガラス製造装置30は、溶融容器14の下流に位置し、上述した第1の接続導管32を介して溶融容器14に結合された、清澄容器34などの第1の調整(すなわち処理)容器を含むことができる。幾つかの例では、溶融ガラス28は、第1の接続導管32を介して溶融容器14から清澄容器34に重力供給されてもよい。例えば、重力によって溶融ガラス28が第1の接続導管32を通って溶融容器14から清澄容器34に推進されてもよい。しかし、他の調整容器が、溶融容器14の下流に、例えば溶融容器14と清澄容器34との間などに、配置されてもよいことは理解されるべきである。幾つかの実施形態では、溶融容器と清澄容器との間に、調整容器を採用して、一次溶融容器からの溶融ガラスを、溶融プロセスを継続するために二次容器内でさらに加熱してもよく、または清澄容器に入る前に一次溶融容器内で溶融ガラスの温度よりも低い温度に冷却してもよい。
前述したように、様々な技術によって溶融ガラス28から気泡を除去してもよい。例えば、原料24は、加熱されると化学還元反応を起こして酸素を放出する酸化スズなどの多価化合物(すなわち、清澄剤)を含んでもよい。他の適切な清澄剤としては、限定しないが、ヒ素、アンチモン、鉄、およびセリウムが挙げられるが、前述したように、ヒ素およびアンチモンの使用は、用途によっては環境上の理由から推奨されない場合がある。清澄容器34は、溶融容器の温度よりも高温に加熱され、それによって清澄剤を加熱する。融液に含まれる1種以上の清澄剤の温度誘発化学還元によって生成された酸素富化気泡は、清澄容器内の溶融ガラスを通って上昇し、溶融プロセスにおいて溶融炉内で生成された溶融ガラス中のガスは、清澄剤によって生成された酸素富化気泡に合体または拡散することができる。拡大して浮力を増したガス気泡は、清澄容器内の溶融ガラスの自由表面に上昇して破裂し、気泡中のガスは、清澄容器の外に排気される。酸素の泡は、溶融ガラスを通って上昇するときに、清澄容器内の溶融ガラスの機械的混合をさらに誘発することができる。
ガラス製作装置の1つ以上の容器、例えば清澄容器内の溶融ガラスの表面の気泡は概して、別々の気泡として上昇し、溶融ガラスの自由表面に一般に別々の気泡の深さよりも大きくない気泡の層を形成する場合がある。ガラス製作プロセスには、水中燃焼プロセスのように、溶融ガラスの表面に多数の気泡の深さで厚くて持続する泡を生成するものがあり、融液自体は、最大で30%の空隙を含む場合がある。本明細書で使用する場合、泡とは、相互接続された薄い膜によって分離された大量のガスの集合である。泡の例としては、グラスに入ったビールおよび泡風呂の泡が挙げられる。一方、本開示の対象である溶融ガラスの自由表面に到達する気泡は、典型的に性質上別々であり、シャンパングラス内の気泡のように溶融ガラスを通って上昇するものであり、溶融炉内または表面下での燃焼プロセスが行われる方法に見られる、持続する厚い泡とは区別されるべきである。本明細書に記述する方法は、泡の形成および持続に対処するのに有用であり得る。しかし、泡を含む気泡の表面層のみが界面活性剤にさらされるため、効果は低下する。
下流側ガラス製造装置30は、清澄容器34の下流に流れる溶融ガラスを混合するための、混合装置36、例えば撹拌容器などの別の調整容器をさらに含むことができる。混合装置36は、均質なガラス融液を供給するために使用され、それにより、さもなければ清澄容器から出る清澄化された溶融ガラス中に存在し得る、化学的または熱的な不均質性を抑えることができる。図示したように、清澄容器34は、第2の接続導管38によって混合装置36に結合されてもよい。幾つかの実施形態では、溶融ガラス28は、第2の接続導管38を通って清澄容器34から混合装置36に重力供給されてもよい。例えば、重力によって溶融ガラス28が第2の接続導管38を通って清澄容器34から混合装置36に推進されてもよい。典型的に、混合装置内の溶融ガラスは、自由表面を有し、自由表面と混合装置の頂部との間には、自由容積が広がる。混合装置36は、溶融ガラスの流れ方向に対して相対的に清澄容器34の下流に示されているが、混合装置36は、他の実施形態では清澄容器34の上流に配置されてもよいことに留意されたい。幾つかの実施形態では、下流側のガラス製造装置30は、複数の混合装置、例えば、清澄容器34の上流の混合装置と、清澄容器34の下流の混合装置とを含んでもよい。これら複数の混合装置は、同じ設計であってもよいし、互いに異なる設計であってもよい。幾つかの実施形態では、容器および/または導管の1つ以上は、内部に配置されて溶融ガラスの混合およびその後の均質化を促す静的混合ベーンを含んでもよい。
下流側ガラス製造装置30は、混合装置36の下流に配置され得る送出容器40のような別の調整容器をさらに含むことができる。送出容器40は、下流側の成形装置に供給される溶融ガラス28を調整してもよい。例えば、送出容器40は、溶融ガラス28の均一な流れを調節し、出口導管44を通して成形体42に供給する、蓄積器および/または流量制御器として機能することができる。送出容器40内の溶融ガラスは、幾つかの実施形態では、自由表面を有することができ、自由容積が、自由表面から送出容器の頂部まで上向きに広がる。図示するように、混合装置36は、第3の接続導管46によって送出容器40に結合されてもよい。幾つかの例では、溶融ガラス28は、第3の接続導管46を通って混合装置36から送出容器40に重力供給されてもよい。例えば、重力によって溶融ガラス28が第3の接続導管46を通って混合装置36から送出容器40に推進されてもよい。
下流側のガラス製造装置30は、入口導管50を含む、上述した成形体42を備える成形装置48をさらに含むことができる。出口導管44は、溶融ガラス28を送出容器40から成形装置48の入口導管50に送出するように配置することができる。フュージョンダウンドローガラス製作装置の成形体42は、成形体の上面に配置された樋52と、成形体の底縁(根部)56に沿って延伸方向に収束する収束成形面54(一面のみを示す)とを備えることができる。送出容器40、出口導管44、および入口導管50を経て成形体樋に送出された溶融ガラスは、樋の壁から溢れ、溶融ガラスの個別の流れとして収束成形面54に沿って下降する。成形体樋内の溶融ガラスは、自由表面を有し、自由容積が、溶融ガラスの自由表面から、成形体が配置された筐体の頂部まで広がっていることに留意されたい。収束成形面の少なくとも一部分を流下する溶融ガラスの流れは、ダムおよびエッジ誘導器によって遮断されて誘導される。溶融ガラスの個別の流れは、収束成形面同士が合わさる成形体の底縁(根部)56に沿って下方で合流し、溶融ガラスが冷却されて材料の粘度が増すと、重力、エッジロール、引っ張りロール(図示せず)などによってガラスリボンに下向きの張力をかけてガラスリボンの寸法を制御することにより、根部56から延伸方向60に延伸される溶融ガラスの単一のリボン58を生成する。したがって、ガラスリボン58は、粘弾性転移を経て、ガラスリボン58に安定した寸法特性を与える機械的特性を獲得する。ガラスリボン58は、幾つかの実施形態では、ガラスリボンの弾性領域においてガラス分離装置(図示せず)によって個々のガラスシート62に分離されてもよく、更なる実施形態では、ガラスリボンは、スプールに巻かれ、更なる処理のために保管されてもよい。
以下では、本開示の主題である原理について清澄容器の文脈で記述するが、このような原理は、清澄容器に限定されず、溶融ガラスの体積の上に自由容積を含む他の容器に適用されてもよく、このような容器としては、撹拌容器、送出容器、および溶融ガラスを含み、かつ/または搬送し、また自由容積を含み得る他の容器が挙げられることが理解される。以下で使用する場合、「容器」という用語は、例えば清澄容器や撹拌容器などの個別の処理容器と、そのような個別の処理容器同士を接続する導管との両方を包含すると考えられる。
図4は、例示的な清澄容器34の側断面図である。図4によれば、清澄容器34は、内部を通って流れる溶融ガラス28の体積と、溶融ガラス28の自由表面66の上方に位置する自由容積64内に含まれるガス状雰囲気とを含む。溶融ガラスは、矢印68で示すように、第1の端部で清澄容器34に流入し、矢印70で示すように、反対側の第2の端部から流出する。例えば、溶融ガラス28は、導管32を通って清澄容器34に流入し、第2の接続導管38を通って清澄容器34から流出することができる。清澄容器34内の溶融ガラスは、典型的には容器自体を流れる電流によって、例えば約1600℃~約1720℃の範囲、約1650℃~1700℃の範囲など、溶融温度よりも高温に加熱することができるが、更なる実施形態では、清澄容器34は、他の手段、例えば外部加熱要素(図示せず)によって加熱することができる。
図4に示すように、清澄容器34は、電気フランジ72、例えば少なくとも2つの電気フランジを備えることができ、電気フランジは、電気フランジ間および清澄容器の1つ以上の仕切り壁を通って電流が流れるように、それぞれの電極部分74および適切な導線によって給電源(図示せず)と電気的に連通している。幾つかの実施形態では、例えば、3つの電気フランジ、4つの電気フランジ、または5つ以上の電気フランジなど、多数の電気フランジを使用してもよく、それにより、例えば電気フランジの対の間での温度ゾーンの局所的な選択加熱によって、清澄容器を複数の温度ゾーンに熱的に区分することができる。
気泡の成長による気泡4の浮力の増加、および温度上昇による溶融ガラスの粘度の低下により、気泡にかかる上向きの力を増加させると同時に、溶融ガラス中での気泡4の上向きの上昇に対する抵抗を減少させ、それによって自由表面66への気泡の上昇が促される。自由表面66では、気泡が破裂し、内部に含まれるガスが自由容積64内に放出されてもよい。ガスは、幾つかの実施形態では、矢印82で示すように、任意的な排出管80を介して清澄容器から排出されてもよい。実施形態では、排出管80は、例えば、外部電気抵抗加熱要素84などの1つ以上の加熱要素により、加熱されてもよいが、更なる実施形態では、排出管80は、清澄容器34と同様の方法で排出管内に直接電流を流すことによって加熱されてもよい。排出管80を加熱することで、排出管における凝縮物、例えば凝縮した揮発性物質の蓄積を防ぐことができ、結果として生じる凝縮物が溶融ガラスに落下して欠陥となる可能性を最小限に抑えることができる。しかし、さらに記述するように、自由表面66に到達した幾つかの気泡が、前述した理由により自由表面66での長い滞留時間中でも破裂しない場合があり、清澄容器を通って流れる溶融ガラス中に再混入する場合がある。
本明細書に記述する実施形態によれば、キャリヤガス88が、揮発性物質90の上に流される。揮発性物質90は、例えば、界面活性剤分配容器92に含めることができ、この容器は、キャリヤガス供給源93と流体連通している。例えば、幾つかの実施形態では、キャリヤガス供給源は、ボトル詰めされたキャリヤガスを含むことができる。界面活性剤分配容器92は、加熱要素94によって加熱することができ、その際に、界面活性剤分配容器92内の揮発性物質は、気化してキャリヤガス88に混入し、界面活性剤として機能する揮発した物質で自由容積64内の雰囲気を富化するための富化ガス96を形成する。様々な実施形態では、加熱要素94は、抵抗加熱要素とすることができる。しかし、更なる実施形態では、界面活性剤分配容器92は、電気フランジを含み、清澄容器34と同様の方法で直接加熱されてもよい。また更なる実施形態では、界面活性剤分配容器92は、燃焼バーナによって加熱することができる。
富化ガス96は、界面活性剤分配容器92と流体連通している清澄容器富化ガス供給管98を通って、自由表面66の上方の自由容積64内に搬送され、注入され得る。富化ガス96は、不活性キャリヤガス、例えば、窒素、またはアルゴン、クリプトンなどの希ガス、または他の1種以上の非反応性ガスを含むことができる。キャリヤガスは、容器材料に適合したレベルのOを含んでもよい。例えば、キャリヤガス中の酸素は、清澄容器の酸化を避ける濃度に保たれてもよい。
富化ガス96は、1種以上の揮発性物質、例えば、アルカリ(例えば、Li、Na、K、Rb、Cs、またはFr)、アルカリ土類(例えば、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、またはRa)、B、V、Ti、またはFのうちの少なくとも1種をさらに含む。限定するのではなく検討するために、富化ガス96によって運ばれる揮発した物質としてのホウ素(例えば、B)についてさらに説明する。図4の界面活性剤分配容器92は、清澄容器34および混合装置36に接続されて示されているが、清澄容器34および/もしくは混合装置36、ならびに/または下流側ガラス製作装置30の任意の他の容器に、図4に示すような個々の専用の界面活性剤分配容器、または個々の界面活性剤分配容器と共同の界面活性剤分配容器との組み合わせによって富化ガスを供給できるように、個々の界面活性剤分配容器92を使用してもよい。
幾つかの実施形態では、富化ガス供給管98を加熱し、それにより、清澄容器34に供給される富化ガスを加熱し、富化ガス供給管98内での揮発成分(例えば、B)の凝縮を避けることができる。例えば、清澄容器富化ガス供給管98、ひいては富化ガス96は、外部電気抵抗加熱要素100などの1つ以上の加熱要素によって加熱されてもよいが、更なる実施形態では、清澄容器富化ガス供給管98は、清澄容器34を加熱する方法と同様に、清澄容器のガス供給管内に直接電流を流すことによって加熱されてもよい。例えば、清澄容器富化ガス供給管98は、清澄容器34に関して記述したような、給電源と電気的に連通している1つ以上の電気フランジ(図示せず)を含んでもよい。
Corning(登録商標)Eagle XG(登録商標)ガラスを1650℃で使用したラボ実験では、4時間にわたって乾燥空気中で約5.5×10-8モル/cm・sの凡そのB揮発速度が示されている。30分の表面滞留時間および1×10-5cm/sのホウ素拡散率を例として用いると、ガラス融液のB推定減少量は、表面拡散層内の当初のBの約1%~2%である。この減少量から生じる表面張力の変化により、マランゴニ流と気泡膜の不規則な流出によって、表面気泡の寿命が非常に長くなることが懸念される。
清澄容器内の溶融ガラスの表面からのBの揮発を防ぐために、自由容積64を占める清澄容器の雰囲気中のBの分圧を、清澄容器の運転温度におけるガラス融液の平衡分圧と少なくとも等しくすることができる。
図5は、純粋なB(例えば、約99質量%以上のB)およびCorning(登録商標)Eagle XG(登録商標)について温度に応じたBの平衡分圧を示すプロットである。純粋なB供給源を使用したこのガラスのホウ素雰囲気富化の例として、清澄容器内の溶融ガラス温度が1670℃の場合、約1400℃の純粋なBによって約5.5×10-4bar(55Pa)のBの分圧を発生させることができる。この例では、キャリヤガスを必要とせずに、揮発したBを清澄容器の自由容積64内に導くことができる。すなわち、例によれば、清澄容器内の溶融ガラスの表面からのBの揮発は、1400℃の温度の純粋なB供給源によって補償することができ、純粋なB供給源から揮発したBは、清澄容器に送出される。
1400℃以上の純粋なBの供給リザーバを使用することで、表面揮発の推進力を抑え、より均一な表面張力および規則的な流出に導くことができる。B供給源上を流れるキャリヤガスが、供給源の融液から気化するBを著しく希釈する場合、B供給源の温度を上昇させて、Bの分圧を所望の範囲にすることができる。すなわち、B供給源の温度を制御することにより、清澄容器34に運ばれるBの量、および内部のBの分圧を制御することができる。
幾つかの実施形態では、ガラス融液の表面でのBの揮発によるわずかな損失のみが存在し得るので、界面活性剤分配容器92からのBの大きな流速は必要となり得ない。他の実施形態では、キャリヤガスにより、清澄容器(および/または混合装置、例えば撹拌容器)雰囲気へのBの供給を制御することが可能となる。例えば、Bの送出は、B供給源の局所的な冷却または急速な減少が生じないように制限することができる。一方、B供給源の温度を上昇させることで、キャリヤガスの希釈を補償し、自由容積、例えば自由容積64内の所望のBの分圧を維持することができる。界面活性剤分配容器は、連続運転をもたらすために再充填可能であるべきである。幾つかの実施形態では、B供給源は、制御された温度に保持された純粋なB(例えば、約99質量%以上のB)とすることができるが、更なる実施形態では、B供給源は、例えば、純粋な供給源よりも著しく少ないBを含むホウ素含有ガラス融液とすることができる。例えば、10%のCaO、20%のBおよび70%のSiOを含むガラス融液は、約1200℃~約1600℃の温度範囲で、純粋なBの約1/2のB蒸気圧を生成することができる。
の分圧(p(B))は、B供給源容器内の温度とキャリヤガスの流量との両方に影響される。単位時間当たりに気化するBの量は、溶融したBの表面積と揮発速度とを乗算した値に等しい。理想気体の法則によって与えられる、Bの等価体積Vbは、単位時間に供給されるキャリヤガスの体積Vcによって希釈され、ガス流中のBの濃度X(B2O3)=Vb/(Vb+Vc)、または常圧にある系でのX(B2O3)・1bar(1×10Pa)の分圧を与える。この分圧は、Bの揮発を抑制するために、溶融ガラス28上のBの平衡蒸気圧と少なくとも等しくなければならない。B供給源の温度、B供給源の表面積、およびキャリヤガスの流量の様々な組み合わせを使用して、指定された容器(例えば、清澄容器および/または撹拌容器)の自由容積に供給される所望のBの分圧を提供できることを認識すべきである。さらに、純粋なB以外のガラス融液を供給源バスとして使用することができるが、純粋なBには、経時的に一定の揮発速度を有するという利点がある。例えば、B-SiO溶液は、B供給源の融液の表面でBの減少およびSiOの富化を受け、所望のBの分圧を受入れ側の自由容積(例えば、自由容積64)に送出することを保証するために、Bの測定された定期的な補充の調節、または供給源の融液の撹拌を必要とするであろう。
上述したことによれば、自由容積64内(例えば、自由容積64を占める雰囲気中)のBの分圧を清澄容器の運転温度での自由容積64内のBの平衡分圧以上にすることにより、溶融ガラスの表面層(例えば、自由表面66)と気泡膜との両方からのBの損失を抑えまたは防ぐことができる。ホウ素に富んだ雰囲気は、それにより、気泡膜の規則的な流出を促すことによって表面気泡の除去を支援する。表面層が高濃度のBを維持し、その結果として小さな表面張力を維持する場合、表面から表出する気泡は、表出とは反対に下向きのより小さな力を受け、表出に際して気泡膜の通常の流出により、気泡膜が破裂限界厚さにより早く到達することができる。
の場合、300℃で気化する揮発性水和化合物、例えばホウ酸(HBO)などが形成されるため、湿気を含んだキャリヤガスを使用してB供給源からのBの揮発速度を高めることが好ましい場合がある。加えて、気泡膜に水を加えると、表面張力および粘度がさらに小さくなり、流出時間を多少短縮させることができる。高い湿度により、表面気泡の寿命が著しく短縮することがラボ実験で示されている。したがって、幾つかの実施形態では、富化ガスの露点は、約41℃~約92℃の範囲、例えば、約60℃~約92℃の範囲、または約80℃~約92℃の範囲とすることができる。例えば、幾つかの実施形態では、キャリヤガスは、界面活性剤分配容器92に入る前に加湿器(図示せず)を通って供給されてもよい。
前述したように、富化ガス中のBの濃度は、界面活性剤分配容器92を流れるキャリヤガスの流量を制御することによって制御することができる。例えば、キャリヤガスの流量を減少させることで、界面活性剤分配容器内のキャリヤガスの滞留時間を増加させ、それにより、富化ガス中のBの濃度、および清澄容器に送出されるBの濃度を高めることができる。
富化ガス96の流量は、約1回転/分以上~約1回転/時間以下の範囲(それらの間の全ての範囲および部分範囲を含む)とすることができる。本明細書では、「回転」とは、単位時間当たりで自由容積の容積に相当する流量を意味する。例えば、容積が1立方メートルである場合、1回転/分は、1立方メートル/分に等しいガス流量を意味する。4立方メートルの容積に対する2回転/分のガスの供給は、8立方メートル/分の流量を意味する。流量は、例えば、約0.02回転/分~約1回転/分の範囲、約0.05回転/分~約1回転/分の範囲、約0.1回転/分~約1回転/分の範囲、約0.5回転/分~約1回転/分の範囲、または約0.8回転/分~約1回転/分の範囲など、富化ガスが供給される自由容積のサイズに依存する。
温度の不均一性によって表面張力の勾配およびマランゴニ力が生じる場合があるため、富化ガス流は自由表面の加熱または冷却を最小限に抑えるべきであることを理解すべきである。
溶融ガラスの上方の雰囲気中のBの分圧の増加により、溶融ガラスの表面層のB含有量が増加する場合がある。しかし、表面の減少は通常、厚さ約1ミリメートルのみであり、溶融ガラスの流れ断面積のわずかな部分を占める。補償するために、溶融容器14に供給される原料中のBの量をわずかに調節して、ガラス組成中のホウ素の変化を補償することができる。したがって、気泡膜からの揮発を抑制するために必要とされる以上のBの分圧は、自由容積64内および関連する配管内の低温表面上での酸化ホウ素の凝縮などの二次的な問題を回避するために避けるべきである。
本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、本開示の実施形態に様々な変更および変形を施せることは、当業者にとって明らかであろう。例えば、先の説明では、清澄容器および撹拌容器を中心に説明したが、本明細書に記述する原理は、自由表面を有する溶融ガラスを含む他の容器に適用することができる。加えて、B以外の揮発性界面活性剤材料は、そのような他の揮発性界面活性剤材料が、容器によって処理される溶融ガラスと適合する(例えば、結果として得られるガラス物品の特性を変更しない)ことを条件として、本明細書に記述するように、Bに付加して、またはBの代替として使用できる。それゆえ、本開示は、そのような変更および変形を、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内に入ることを条件に包含することが意図されている。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラス製作プロセスにおいて気泡寿命を短くする方法であって、
溶融容器内で溶融ガラスを形成するステップと、
前記溶融容器の下流の調整容器を通して前記溶融ガラスを導くステップであって、前記調整容器が、前記調整容器内の前記溶融ガラスの自由表面の上方に自由容積を含む、ステップと、
前記自由容積内に、揮発性物質を含む富化ガスを流すステップであって、前記揮発性物質が、前記調整容器内の前記溶融ガラスの表面張力を小さくする、ステップと
を含む方法。
実施形態2
富化ガスを流す前記ステップが、揮発性物質供給源上にキャリヤガスを流し、前記揮発性物質供給源を加熱するステップを含む、実施形態1記載の方法。
実施形態3
前記揮発性物質供給源の温度を制御することにより、前記富化ガス中の前記揮発性物質の濃度を制御するステップをさらに含む、実施形態2記載の方法。
実施形態4
前記自由容積内の雰囲気が、揮発した物質で飽和される、実施形態1記載の方法。
実施形態5
前記調整容器が、清澄容器または撹拌容器を含む、実施形態1記載の方法。
実施形態6
前記揮発性物質がBを含む、実施形態1から5までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態7
ガラス製作プロセスにおいて気泡寿命を短くする方法であって、
溶融容器内で溶融ガラスを形成するステップと、
前記溶融容器の下流の調整容器を通して前記溶融ガラスを導くステップであって、前記調整容器が、前記溶融ガラスの自由表面の上方に自由容積を含む、ステップと、
供給源を含む界面活性剤分配容器にキャリヤガスを通流させるステップと、
前記界面活性剤分配容器を加熱して、前記B供給源を溶融させ、ホウ素を含む蒸気を形成するステップと、
前記ホウ素を含む蒸気を前記キャリヤガスに混入させて、富化ガスを形成するステップと、
前記調整容器の前記自由容積内に前記富化ガスを流すステップと
を含む方法。
実施形態8
前記自由容積が雰囲気を含み、前記雰囲気中のBの濃度が飽和状態に維持される、実施形態7記載の方法。
実施形態9
前記自由容積内のBの分圧が、前記溶融ガラス中の気泡中のBの分圧以上である、実施形態7記載の方法。
実施形態10
前記自由容積内のBの分圧が、前記界面活性剤分配容器内の前記B供給源の温度を制御することによって制御される、実施形態7記載の方法。
実施形態11
前記B供給源が純粋なBである、実施形態7記載の方法。
実施形態12
前記調整容器内の前記溶融ガラスが第1の溶融ガラスであり、前記B供給源が第2の溶融ガラスである、実施形態7記載の方法。
実施形態13
前記調整容器が清澄容器を含む、実施形態7から12までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態14
前記調整容器が撹拌容器を含む、実施形態7から13までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態15
前記第1の溶融ガラスを前記調整容器から成形体に導くステップと、前記第1の溶融ガラスを前記成形体から延伸するステップとをさらに含む、実施形態7から14までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態16
溶融ガラスを処理するための装置であって、
溶融ガラスを形成するように構成された溶融容器と、
前記溶融容器の下流にあり、前記溶融容器から前記溶融ガラスを受け入れるように構成された調整容器であって、前記調整容器内の前記溶融ガラスの自由表面の上方に自由容積を含む調整容器と、
前記調整容器と流体連通している界面活性剤分配容器であって、揮発性物質供給源を含む界面活性剤分配容器と、
前記界面活性剤分配容器と流体連通しているキャリヤガス供給源と
を備える装置。
実施形態17
前記揮発性物質供給源がBを含む、実施形態16記載の装置。
実施形態18
加熱要素が、前記界面活性剤分配容器を加熱するように配置されている、実施形態16記載の装置。
実施形態13
前記第1の溶融ガラスを前記調整容器から成形体に導くステップと、前記第1の溶融ガラスを前記成形体から延伸するステップとをさらに含む、実施形態12記載の方法。
実施形態14
前記調整容器が清澄容器を含む、実施形態7から13までのいずれか1つ記載の方法。
実施形態15
前記調整容器が撹拌容器を含む、実施形態7から14までのいずれか1つ記載の方法。

Claims (13)

  1. ガラス製作プロセスにおいて気泡寿命を短くする方法であって、
    溶融容器内で溶融ガラスを形成するステップと、
    前記溶融容器の下流の調整容器を通して前記溶融ガラスを導くステップであって、前記調整容器が、前記調整容器内の前記溶融ガラスの自由表面の上方に自由容積を含む、ステップと、
    前記自由容積内に、揮発性物質を含む富化ガスを流すステップであって、前記揮発性物質が、前記調整容器内の前記溶融ガラスの表面張力を小さくする、ステップと
    を含む方法。
  2. 富化ガスを流す前記ステップが、揮発性物質供給源上にキャリヤガスを流し、前記揮発性物質供給源を加熱するステップを含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記揮発性物質供給源の温度を制御することにより、前記富化ガス中の前記揮発性物質の濃度を制御するステップをさらに含む、請求項2記載の方法。
  4. 前記自由容積内の雰囲気が、揮発した物質で飽和される、請求項1記載の方法。
  5. 前記揮発性物質がBを含む、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. ガラス製作プロセスにおいて気泡寿命を短くする方法であって、
    溶融容器内で溶融ガラスを形成するステップと、
    前記溶融容器の下流の調整容器を通して前記溶融ガラスを導くステップであって、前記調整容器が、前記溶融ガラスの自由表面の上方に自由容積を含む、ステップと、
    供給源を含む界面活性剤分配容器にキャリヤガスを通流させるステップと、
    前記界面活性剤分配容器を加熱して、前記B供給源を溶融させ、ホウ素を含む蒸気を形成するステップと、
    前記ホウ素を含む蒸気を前記キャリヤガスに混入させて、富化ガスを形成するステップと、
    前記調整容器の前記自由容積内に前記富化ガスを流すステップと
    を含む方法。
  7. 前記自由容積が雰囲気を含み、前記雰囲気中のBの濃度が飽和状態に維持される、請求項6記載の方法。
  8. 前記自由容積内のBの分圧が、前記溶融ガラス中の気泡中のBの分圧以上である、請求項6記載の方法。
  9. 前記自由容積内のBの分圧が、前記界面活性剤分配容器内の前記B供給源の温度を制御することによって制御される、請求項6記載の方法。
  10. 第1の溶融ガラスを前記調整容器から成形体に導くステップと、前記第1の溶融ガラスを前記成形体から延伸するステップとをさらに含む、請求項6から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 溶融ガラスを処理するための装置であって、
    溶融ガラスを形成するように構成された溶融容器と、
    前記溶融容器の下流にあり、前記溶融容器から前記溶融ガラスを受け入れるように構成された調整容器であって、前記調整容器内の前記溶融ガラスの自由表面の上方に自由容積を含む調整容器と、
    前記調整容器と流体連通している界面活性剤分配容器であって、揮発性物質供給源を含む界面活性剤分配容器と、
    前記界面活性剤分配容器と流体連通しているキャリヤガス供給源と
    を備える装置。
  12. 前記揮発性物質供給源がBを含む、請求項11記載の装置。
  13. 加熱要素が、前記界面活性剤分配容器を加熱するように配置されている、請求項11記載の装置。
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