JP2022506488A - 缶体装飾機用の振動ローラーを含むインカー組立体 - Google Patents

Abstract

飲料缶装飾機の振動ローラーシステムは、カムフォロワによって前後に駆動される。インカーシステムのフレームには、カムを有するカム本体が取り付けられる。３つの振動カムローラー組立体が、カム本体の周り位置付けられる。カムを回転させると、振動ローラーの各々のカムフォロワが振動する。振動ローラー組立体の軸受は、閉ループ潤滑システム用の入口ギャラリ及び出口ギャラリを含む。ローラーは水冷式である。【選択図】 図１１

Description

（関連出願の相互参照）

本出願は、２０１８年１０月３１日出願の米国特許出願第６２／７５３，８１８号に対する優先権を主張するものであり、その開示内容は、その全体が本明細書で記載されているかのように引用によって本明細書に組み込まれる。
本出願は、米国特許出願＿＿＿（代理人案件番号第１０２０７０．００６８８２号）、及び、米国特許出願＿＿＿（代理人案件番号第１０２０７０．００６８８６号）に主題によって関連し、これらの各々は、引用により全体が本明細書に組み込まれる。

（技術分野）
本発明は、印刷装置及び方法に関し、より詳細には、サブシステム及びサブシステムに関する方法を含む、飲料缶装飾機に関する。

アルミニウム飲料缶など、最新の缶は、多くの場合、２つの部片、すなわち、一体型基部を有する円筒容器本体と、缶が飲料で満たされた後に本体上に継ぎ合わされた端部とで製造されている。缶体は、典型的には、絞りしごき加工を使用して（業界標準国際合金記号化制度により定義されるような）３０００シリーズアルミニウム合金の円形金属ディスクから形成されている。端部は、「イージーオープン」タブ又は完全アパーチャ型プルタブなど、開口機構を含む。

グラフィックス及びテキストは、装飾機と呼ばれる回転機械によって表定速度で飲料缶体のような缶体上に印刷される。装飾機における印刷プロセス中、マンドレルは、回転中のブランケットホイール上の印刷ブランケットと回転接触するように配置された缶体を保持する。缶体は、典型的には、送り込みシュートを介して又は送り込みターレットを介して、装飾機のマンドレルホイール又はスピンドルディスクとしても知られるターレットホイール上に供給される。送り込みシュート構成において、缶の連続した流れは、コンベヤトラック作業から缶体装飾機の送り込みセクションに供給される。コンベヤスタックにおいて、缶体は、隣接した缶体の中心間の距離である線形の「ピッチ」を有する。ピッチ寸法は、典型的には、缶体のほぼ外径である。

個々の缶体は、真空を介して缶体をポケット内に保持するポケット付きの単一の回転ターレットホイール又はスターホイールによってコンベヤスタックから分離させることができる。多くの装飾機は、缶のピッチ及び周速度がターレットホイールのピッチ及び周速度に適合するように、ピッチを増大させるために送り込み装置から缶体を受け取る分離ターレットを含む。多くの場合、ターレット上にある間、缶体は、マンドレルホイール上でポケット内に保持され、その後、マンドレル上に長手方向に真空引きされる。

例えば、米国特許第５，３３７，６５９号では、缶をポケットホイールにおいてクレードルに導く送り込みシステムを開示している。ポケットホイールは、ポケットホイールのポケット内の缶体をマンドレルホイールの対応するマンドレル上に移送することができるようにマンドレルホイールとともに回転する。

多くの場合、２４又は３６本のマンドレルが、マンドレルホイール組立体又はスピンドルディスク組立体に取り付けられる。多くの商用の装飾機において、マンドレルホイール組立体は、ブランケットホイール組立体から主ギア装置によって駆動されるギアによって回転される。マンドレルホイール組立体の回転速度は、装飾機の生産高に適合し、この点に関して装飾機の生産高を決定付ける。

缶体が、マンドレル上に取り付けられている間、缶体は、オフセット印刷法において最大８色まで（又は一部の機械についてはそれ以上）印刷される。印刷プロセスにおいて、各インカー組立体の別個のインキリザーバは、印刷プレートシリンダの円周部上の印刷プレートに（典型的には単一色の）インキを供給する。インキは、印刷プレートから移送され、印刷プレートは、典型的には、ブランケットドラム組立体上の印刷ブランケットに対して表面に蝕刻されたアートワークを有する。回転ブランケットドラム組立体の円周部上の印刷ブランケットは、缶が回転マンドレルホイール組立体のマンドレル上にある間、グラフィックス及びテキストをブランケットから缶に転写する。この点に関しては、ブランケットドラム組立体及びマンドレルホイール組立体の協働によって、着色画像が印刷ブランケットから缶体に転写される。

一部の従来技術のインキ構成は、前後に振動するローラーを含む。直線運動を達成するために、振動ローラーは、カムなど、機械要素と協働する枢動レバー機構を含む。一部の構成において、振動ローラーの直線運動は、振動ローラーシャフト軸線に直接取り付けられた別個のカムによって達成される。更に、従来技術による振動ローラーシステムは、典型的には、全損式グリースシステム又は全損式滑油系統を介して潤滑される支持軸受を有する。

印刷ブランケットを過ぎて缶体を回転させた後、マンドレルホイールは、マンドレル及び缶体をオーバーワニス（ｏｖｅｒ－ｖａｒｎｉｓｈ）ユニットに搬送し、缶体とオーバーワニス塗布器ローラーとの接触によって、ブランケットによって予め施工されたグラフィックス及びテキスト上にワニスの保護フィルムが塗布される。オーバーワニスは、多くの場合「ＯＶ」と呼ばれる。オーバーワニスユニット内で装飾缶体上に塗布されるコーティングは、周知である。

上記で説明したように、缶体は、印刷ブランケット及びオーバーワニスユニットと係合されたときに、回転マンドレル上に位置する。従来のマンドレルホイールは、いつ缶体がマンドレル上に誤配置されたかを判定するシステムを有する。「誤配置」という用語は、缶体が完全にはマンドレル上に着座されず、缶がマンドレル上に配置されない場合及び／又はマンドレル上への缶体の配置の同様の不具合の缶体及び／又はマンドレルを指すために本発明で使用されている。従来技術によるマンドレルホイールは、多くの場合、誤配置されたマンドレルが印刷ブランケットと係合するのを防止するのに誤配置されたマンドレルを十分に内方に後退させるマンドレルトリップシステムを含む。

オーバーワニス塗布器ローラーと係合された際のマンドレル回転速度は、缶と塗布器ローラーとの間の角度接触の大きさを決定する１つの条件であり、これは、缶体の円周長さと同等である「缶ラップ」の単位で測定される。缶体とオーバーワニス塗布器ローラーとの接触期間は、一定の境界条件であり、すなわち、接触期間は、３６０°のマンドレルホイール回転運動の一定の割合である。

ワニスは、缶体とオーバーワニス塗布器ローラーとの接触を介して缶体に塗布される。オーバーワニス塗布器ローラーは、オーバーワニス組立体の要素である。図３１～図３４は、筐体、ファウンテンウェル（ｆｏｕｎｔａｉｎ ｗｅｌｌ）、グラビアローラー、及びオーバーワニス塗布器ローラーを含むオーバーワニスユニットの典型的な構成を示す。計量された供給オーバーワニスは、オーバーワニスユニットファウンテンウェル及びグラビアローラー機械要素を介してオーバーワニス塗布器ローラーに送給される。

ワニスミストは、ローラー接触点にて及びオーバーワニスユニットファウンテンウェルの領域において高重量である。オーバーワニス筐体は、ファウンテンウェル及びグラビアローラーとオーバーワニス塗布器ローラーとの接触によって引き起こされたワニスミストを収容する。

缶体に適用されるワニス厚さ及びワニス重量のパラメータのプロセス精度を達成するために、グラビアローラー、オーバーワニスユニット塗布器ローラー及びマンドレル／缶体の表面速度は、同じであるように設計される。オーバーワニスユニットでのワニスの塗布後、缶体は、マンドレルから移送ホイールに移送され、次いで、硬化のためにピンチェーンに移送される。

従来技術によるマンドレルは、オーバーワニス塗布器ローラーと共通のシャフト上に取り付けられるマンドレル駆動タイヤ、又は塗布器ローラーに接触する前にマンドレルに接触するマンドレル駆動ベルトとの接触によって回転する。オーバーワニス塗布器ローラー、マンドレル駆動タイヤ、及びマンドレル駆動ベルトは全て、オーバーワニス筐体内に部分的に封入される。

飲料缶の印刷には、ラベルが変わった後でも正確な位置合わせが必要である。印刷の品質は、他の部品の中でもとりわけ、プレートシリンダ及び印刷ブランケットの位置合わせを反映する。位置合わせ又はレジストレーションは、典型的には、装飾缶出口ピンチェーンコンベヤの領域にてサンプリングされた装飾缶体の検査によって判断される。典型的には、手作業による印刷レジストレーション作業は、色セクションの領域において実行される。これには、１人の機械オペレータが、ピンチェーンコンベヤと印刷レジストレーション領域の間で飲料缶印刷機械全体にわたって移動するか、又は２人の機械オペレータが高雑音環境において協働する必要がある。

典型的には、軸方向及び円周方向レジストレーションは、プレートシリンダシャフトとプレートシリンダとの間の取り付け接合面で手動の移動によって（すなわち、人の手によって）実行される。プレートシリンダシャフトは、その固有の軸線周りに回転駆動された機械要素であり、ブランケットドラム組立体の回転運動にギア接続される。

別の手法は、平行軸配置された軸方向及び円周方向レジストレーション調整組立体と協働する平行軸主ねじを手動で調整することであり、或いは、円周方向及び軸方向レジストレーション調整組立体と協働する同軸主ねじを手動で調整することである。

米国特許第５，３３７，６５９号明細書

本発明の一実施形態の一態様によれば、缶装飾機のインカー組立体は、インキウェルと、複数の横方向に固定されたローラー組立体と、複数の振動ローラー組立体と、カム本体とを含むことができる。各振動ローラー組立体は、振動本体と、振動本体を支持する振動シャフトと、振動シャフトに結合されるカムフォロワと、を含むことができる。振動ローラー組立体及び横方向に固定されたローラー組立体は、インキウェルから缶装飾機のプレートシリンダにインキを移送するよう協働するように適合させることができる。カム本体は、振動ローラー組立体のカムフォロワのうちの少なくとも１つのカムフォロワと係合することができるカムを含むことができる。従って、カム本体が回転すると、カムフォロワが前後に移動し、これにより振動ローラーが前後に移動する。

振動ローラー組立体は、カム本体の周りに円周方向に向けられた、上部振動ローラー組立体と、左振動ローラー組立体と、右振動ローラー組立体とを含むことができ、上部、左、及び右振動ローラー組立体の各々がカムと係合されるようになる。振動ローラー組立体は、カム本体の長手方向軸と一致する中心を有するピッチ円直径の周りに等間隔に配置することができる。振動ローラー組立体の本体は、水冷に適合された内部通路を有する。

カム駆動伝達装置は、カム本体に取り付けられたカム駆動ギアと、カム駆動ギアにトルクを伝達するように適合されたギアトレーンとを含むことができる。カム本体は、カム本体に結合されたカム本体アイドラーギアを含むことができる。また、上、下、左、及び右の振動ローラー組立体の各々は、カム本体アイドラーギアと係合された振動ローラー駆動ギアを含むことができる。

カムフォロワ支持体の各々は、インカー組立体フレームに滑動可能に結合されて、カムフォロワが、振動ローラー組立体の長手方向軸の周りの回転及び振動ローラー組立体の長手方向軸に沿った並進に制約されるようになる。横方向に固定されたローラー組立体は、左ディストリビュータローラー組立体と右ディストリビュータローラー組立体とを含むことができ、左ディストリビュータローラー組立体が上部振動ローラー組立体及び左振動ローラー組立体と係合され、右ディストリビュータローラー組立体が、上部の振動ローラー組立体及び右振動ローラー組立体と係合される。更に、横方向に固定されたローラー組立体は、左フォームローラー組立体及び右フォームローラー組立体を含むことができ、左フォームローラー組立体は、左振動ローラー組立体と係合され、右フォームローラー組立体は、右振動ローラー組立体と係合され、左及び右のフォームローラー組立体の各々がプレートシリンダを係合する。

振動ローラー組立体の各々は、インカー組立体フレームに取り付けられた少なくとも１つの支持軸受を含むことができる。また、各振動ローラー組立体支持軸受は、潤滑剤供給ギャラリ、潤滑剤回収ハウジング、及び潤滑剤リターンギャラリを含むことができる。閉ループ潤滑システムは、振動ローラー組立体支持軸受に潤滑剤を供給し、振動ローラー組立体支持軸受から潤滑剤を受け取るように適合させることができる。

本発明の実施形態の別の態様によれば、缶装飾機のインカー組立体用のインキ冷却システムは、インキから冷却剤に熱を伝達するように適合された再循環チラーと、インカーからの冷却剤の出口の温度センサと、温度センサからのデータに応じて冷却剤の流量を制御して、インキ温度を目標温度に調整する弁と、を含むことができる。

温度センサは、インカー組立体のうちの１つのインカー組立体の出口にある単一の温度センサとすることができ、温度センサからの信号が単一のインカー組立体の冷却剤出口温度を表すようになる。或いは、インカー組立体は、複数のインカー組立体を含むことができ、温度センサは、インカー組立体の全部又は一部の共通の流れにおける単一の温度センサとすることができる。或いは、インカー組立体は、複数のインカー組立体を含むことができ、温度センサは、複数の温度センサとすることができ、各インカー組立体は、１つの温度センサを含み（すなわち、各インカー組立体は固有の温度センサを有する）、インカー組立体の各々は、固有の制御弁を有し、これにより他のインカー組立体へのインキの冷却剤温度制御とは関係なく、各インカー組立体へのインキの冷却剤温度制御が可能となる。

インカー組立体の各々は、少なくとも１つのローラーを含むことができ、この少なくとも１つのローラーを冷却剤が流れて、少なくとも１つのローラーと接触してインキを間接的に冷却する。

本発明の実施形態の態様を示す飲料缶装飾機械の部分概略一般配置図である。 送り込みシュートを示す飲料缶装飾機の概略図である。 マンドレルホイール機能の態様を示す、図２Ａの装飾機の一部の拡大図である。 送り込みターレットを示す飲料缶装飾機の概略図である。 飲料缶装飾機の色部分の斜視図である。 機械フレームの一部を除去することによって示される、軸方向及び円周方向レジストレーション及び印刷シリンダ組立体の上面図である。 図５に示すレジストレーションシステム及び印刷シリンダ組立体の一部の斜視図である。 図５に示すレジストレーションシステム及び印刷シリンダ組立体の一部の別の斜視図である。 図５に示すレジストレーションシステム及び印刷シリンダ組立体の一部の別の斜視図である。 明確にするために装飾機の複数の部分が除去されたレジストレーションシステムの斜視図である。 明確にするために装飾機の複数の部分が除去されたレジストレーションシステムの別の斜視図である。 明確にするために複数の部分が除去されたインカー組立体の斜視図である。 図１１のインカー組立体の別の斜視図である。 インカー組立体の正面図である。 インカー組立体の斜視正面図である。 インカー組立体の斜視断面正面図である。 軸受ハウジングを断面で示す、振動支持軸受組立体の拡大図である。 図１６に示すよりも浅いレベルで取られた、図１６の軸受ハウジングを断面で示す、振動支持軸受組立体の別の拡大図である。 振動ローラー組立体の拡大斜視図である。 潤滑冷却剤システムの斜視図である。 オーバーワニス組立体及びマンドレルプリスピン組立体の態様を示す缶装飾組立体の概略図である。 図２０の構造体の別の概略図である。 図２０の構造体の別の概略斜視図である。 図２１の一部の拡大図である。 オーバーワニス組立体及びマンドレルプリスピン組立体の態様を示す缶装飾組立体の別の実施形態の概略図である。 図２４の構造体の別の図である。 図２５の一部の拡大図である。 実施形態によるオーバーワニスユニット及びマンドレルプリスピン組立体の一部の拡大図である。 別の実施形態によるオーバーワニスユニット及びマンドレルプリスピン組立体の一部の拡大図である。 本発明の実施形態によるマンドレルホイールの拡大斜視部分断面図である。 別の断面位置で断面が取られた、図２９のマンドレルホイールの別の拡大斜視部分断面図である。 オーバーワニスユニット及びマンドレルホイールの一部の斜視図である（従来技術）。 図３１の構造体の別の図である（従来技術）。 図３１の構造体の別の図である（従来技術）。 図３３の構造体の拡大図である（従来技術）。

飲料缶体９９のような缶体上にテキスト及びグラフィックスを印刷するための缶体装飾機械又は装飾機１０は、構造フレーム２０と、送り込み組立体１００と、印刷組立体２００と、印刷レジストレーションシステム４００、温度調節システム５００及びインカーアレイ６００を含む色組立体３００と、オーバーワニス組立体７００と、排出組立体９００とを含む。装飾機１０の一部のサブシステムが図１に示されている。

図示の実施形態における缶体９９は、飲料缶体であり、直立リングの内側にドーム形底面を含む基部と、基部から上方に延びる円筒形側壁と、基部の反対側の円形開口部とを有する絞りしごき加工された缶体である。送り込み組立体１００によって処理された缶体９９は、典型的には、ブライト缶と呼ばれることがある、非コーティングアルミニウムである外装部を有する。缶体９９は、表定速度で、多くの場合毎分１，０００缶を超える、ほぼ２，２００缶／分での装飾に精通した者には周知である、従来の作製及び取扱い手法によって、装飾機１０においてコーティングするよう作製されることが予測される。最新の装飾機１０は、多くのパラメータに応じてより大きなスループット（３４００缶／分など）を達成することができるので、缶装飾機スループットは、２，２００缶／分が実施可能な上限ではないように上流側及び下流側プロセスに適合するように選ばれる。

飲料缶体９９は、典型的には、従来の１２オンス絞りしごき加工（ＤＷＩ）飲料缶については０．０１０インチ未満の厚さ、多くの場合、ほぼ０．００４インチの厚さなど、薄肉の側壁を有する。薄肉及び開口端に起因して、缶体は、特に横方向（長手方向に垂直な）荷重による粉砕又は塑性変形を受ける可能性がある。典型的には、缶体は、（業界標準国際合金記号化制度により定義されるような）３０００シリーズアルミニウム合金で形成されている。本発明は、何れかの缶体構成に限定されず、むしろ、（非制限的な実施例として）２０２（５３ｍｍ）、２０４．５（５８ｍｍ）及び２１１（６６ｍｍ）の公称（直径）サイズの絞りしごき加工された飲料又は食品缶、任意の商用サイズのスリーピース缶、１１２（４５ｍｍ）、２１４（７０ｍｍ）及び３００（７３ｍｍ）のエアゾール缶、無蓋又は継ぎ合わされた缶体、３０００のシリーズアルミニウム合金など、アルミニウム、錫鉄板、鋼缶体、及びその他など、任意の形式の缶体を包含する。

構造フレーム２０は、基部２２及び機械フレーム３０を含み、機械フレーム３０は、図２及び図３に概略的に示され、図８に最も良好に示されるように、平坦な後面３２と対向する前面３４とを含む。この点に関して、「前部」という用語は、色組立体３００のブランケットホイールを有する機械の側面を指し、「背部」及び「後部」という用語は、前部の反対側の側面を指し、前部は、図示の実施形態において主駆動モーターを含む。面３２及び３４は、装飾機１０の構成要素を支持するように側壁によって取り囲まれている。フレーム２０の一部は、図２に概略的に示すように、送り込み組立体１００を支持するように延びることができる。複数の固定円筒形支持体３８は、以下でより完全に説明するように、印刷シリンダ組立体３４０を支持する前面３４の内側部分から延びる。フレーム２０、並びに支持体３８は、回転機械に精通した者によって十分に理解されるように、鋳鉄又は鋳鋼で、及び／又は炭素鋼成形加工又はその両方の組み合わせによって形成することができる。

図２Ａは、送り込みシュート１１０を含む第１の実施形態による送り込み供給組立体１００を示す。図中の実施形態の送り込みシュート１１０は、水平積層配向で（すなわち、各缶体９９の長手方向軸が水平である）缶体９９を保持し案内する垂直部分１１２と、垂直部分１１２の基部にて湾曲した部分１１４と、シュート出口／マンドレルホイール送り込み部１１６とを含む。

図３は、送り込みシュート１１０’及び送り込みターレット１３０’を含む第２の実施形態による送り込み組立体１００’を示す。送り込みシュート１１０’は、水平配向で缶体を保持し分配する垂直部分１１２’と、垂直シュート１１２’の最下端部で出口１１６’とを含む。送り込みターレット１３０’のポケット１３４’は、缶体を缶出口１１６’から取り出す。

送り込みターレット１３０’は、（図３に示す配向で反時計回りに）回転して、ポケット１３４’において缶体をスターホイール又はターレット１３０’の外側円周部の周りに搬送する。ポケット１３４’は、ターレット１３０’の外周部の周りに等間隔に配置され、真空圧力下でポケット１３４’内で缶体９９を保持する真空入口を含む湾曲クレードル状の構造体である。ポケット構造体は、装飾機における缶体処理に精通した者によって理解されるように、従来のものとすることができる。缶体９９は、送り込み点１３８’にて送り込みターレット１３０’から印刷組立体２００のマンドレルホイール２１０に引き渡される。マンドレルホイール２１０は、（図３の配向で）時計回りに回転し、印刷ブランケットと接触するよう缶体９９を搬送する。缶体が、印刷ブランケットに接触し、オーバーワニス塗布器ローラーに接触し、印刷できる位置から後退して、マンドレルホイールから排出されるなどする地点など、マンドレルホイールの円周部の周りの送り込み点１１６又は１３８’及び他の作業点の角度位置は、以下で説明するように選ぶことができる。

マンドレルホイール組立体２１０は、マンドレルスターホイール又はマンドレルホイールターレット２２０、及び、マンドレル組立体２２８を含む。マンドレルホイールターレット２２０は、缶体９９を送り込みシステム１００／１００’から受け取る湾曲クレードル形の周辺凹部又はポケット２２２を含む。ターレット２２０がマンドレルホイールシャフト２１２によって定められた軸線の周りに回転すると、各ポケット２２２に真空が印加され、缶体９９を保持する。ポケット２２２を形成する構造体は、従来通りに、缶体９９を取り込む能力を高めるために半径方向線を中心として対称ではない。

図示の実施形態において、マンドレルホイール２１０は、マンドレルホイール駆動モーターを含む固有のマンドレルホイール駆動装置（図示せず）によって駆動される。主駆動システム３０４からトルクを伝達するギアなどの他の構成も企図される。

表定装飾機速度では、エラーなしに缶体９９を反復可能にマンドレル２３０上へ配置することは、困難となる可能性がある。不正確に配置された缶体は、過大な損傷、機械停止時間、一部の場合ではマンドレルの部品、印刷ブランケット、又は他の構成要素への損傷を引き起こす可能性がある。

ポケット２２２は、図２９及び図３０に示すように、各ポケット２２２がマンドレル２３０のうちの対応する１つと位置合わせされるように構成されて離間されている。缶体９９は、真空によってマンドレルホイール２１０のポケット２２２から、マンドレル２３０上へ長手方向に移送される。各マンドレル２３０は、周知のように、長手方向軸周りに回転することができる。マンドレルホイール２１０が缶体９９を搬送して、ブランケットドラム組立体３２０の印刷ブランケット３３０と係合するようになると、マンドレル２３０は、印刷ブランケットとの接触に応答して必要に応じて回転する。

マンドレル組立体２２８は、個々のマンドレル２３０とマンドレルアーム組立体２４０を含み、マンドレルアーム組立体２４０は、マンドレルトリップ組立体２５０を含む。マンドレル組立体２２８は、ターレット２２０と共通のシャフト２１２で回転する。

図１に概略的に示すマンドレルアーム組立体２４０は、マンドレル２３０を搬送し、マンドレルトリップ組立体２５０を含む。アーム組立体２４０は、マンドレルホイール２１０の円周部の周りにマンドレル２３０を搬送し、また配置の際には缶体９９を搬送する。マンドレル２３０は、アーム組立体２４０によって搬送される間、既知のパラメータに従って選ぶことができる所定の経路を辿る。アーム組立体はまた、マンドレルが必要に応じて半径方向に後退し、印刷ブランケット３３０と共に缶体９９の所望の接触圧を印加することができる。更に、マンドレル又は缶が誤配置されていることを感知すると、マンドレルトリップ組立体２５０は、マンドレル２３０を印刷できる位置（すなわち、缶体９９が通常の印刷中に印刷ブランケットに接触する直径位置）から後退又はバイパス位置（すなわち、シャフト２１２の軸線からマンドレル２３０の半径方向距離で反映されたその直径位置で－缶体９９は、印刷ブランケットに接触しない）に後退させる。

本発明は、請求項によって明示的に必要とされない限り、本明細書で開示される任意の特定のマンドレルアーム組立体の構造体又は手動トリップ組立体に限定されることは意図されていない。むしろ、本発明は、本明細書で記載される機能に合致したアーム組立体及びトリップ組立体に関係する任意の構造体及び方法を包含する。

本発明の装飾機において、マンドレルトリップについて２つの主要な形式のシステムがある。第１に、「キャリッジトリップ」システムにおいて、マンドレルホイール組立体は、マンドレルが、全体として印刷ブランケットと係合しないようにブランケットドラムから分離する。第２に、「単一マンドレルトリップ」システムにおいて、個々のマンドレル組立体は、印刷できる位置（すなわち、マンドレルホイール上の半径方向位置又は寸法を含めて、マンドレル／缶体がブランケットホイールの印刷ブランケットと係合しようとしている位置）から後退するために他のマンドレル組立体から独立して移動することができる。「後退」という用語は、好ましくは、缶装飾機マンドレルホイールの周知の特徴を使用してマンドレルの半径方向又は直径位置を減少することを含む。

装飾機１０は、図の実施形態において、『単一マンドレルトリップ』の機能性及び特徴を有し、ここでは個々のマンドレルは、缶が存在しないか又は缶が十分に配置されていないかもしくは缶に欠陥があるときには、マンドレルのうちの何れかが誤配置された場合に印刷されるのを回避するよう、印刷できる位置の外に独立して「トリップ」することができる。マンドレルホイール２１０上の角位置又は円周方向位置を定める地点について、以下で説明する。以下に提供される角度範囲は、従来の飲料缶装飾機におけるものよりも大きく、２０００缶体／分近く又は（将来的には）これを超えるなど、飲料缶装飾機の増大するスループットに関連する問題に対処するように選択される。

図２Ｂは、送り込み構成を示す装飾機１０の拡大図である。送り込みシステムは、例示のためにのみ示されており、構造又は機能的な詳細は、特許請求の範囲において明示的に記載されない限り、マンドレルホイールに関係する本発明の範囲を限定することを意図するものではない。送り込み点と呼ばれる点Ａは、缶体９９が送り込みシステム１００／１００’から解放されてマンドレルホイール２１０上に配置される、マンドレルホイール２１０に対する点を定める。各ポケット２２２は、上記で説明したように、缶体９９をマンドレルポケット２２２上へ付勢し缶体９９をポケット２２２内に保持するように真空引きされる通路又は孔を含む。典型的には、缶体９９を点Ａの後又はその下流側でマンドレルホイール２１０のポケット２２２からマンドレル２３０に向けて押し出すためのガイドが設けられている。着座点と呼ばれる点Ｂは、缶体９９が完全に着座されるか又はマンドレル２３０上に配置されるマンドレルホイール組立体２１０上の円周方向の点である。上記で説明したように、真空を利用して、各缶体９９を対応するマンドレル２３０上に配置するか又は配置するのを支援することができる。好ましくは従来通りであり概略的に示されるセンサ２３２は、点Ｂにおいて、缶がマンドレル上に完全に且つ適切に配置されているかどうかを検出する。従来の装飾機技術に精通した者によって理解されるように、何れかの従来のセンサを利用してもよい。

トリップ点と呼ばれる点Ｃでは、缶が誤ってマンドレル上に不正確に配置されたか、又は他の方法で取り外しが必要であるとセンサ２３２が識別するほど欠陥があるものとして点Ｂにてセンサによって検出された場合に、空気圧を用いて缶をマンドレルから除去する（すなわち、吹き飛ばす）し、このようにして、印刷ブランケット及び他の装置に損傷を及ぼす可能性が防がれる。また、点Ｃでは、誤配置されたマンドレルは、マンドレルトリップ機構２５０によって印刷位置の外に「トリップ」され、缶体９９が存在しないときに誤配置されたマンドレル２８０の表面に印刷するのが回避される。トリップ機構２５０は、当技術分野で周知であり、本発明は、任意のトリップ機構を採用することを企図している。印刷点と呼ばれる点Ｄでは、缶体９９は、缶体９９と印刷ブランケット３３０との係合によって印刷される。正確にするために、点Ｄは、印刷ブランケット３３０との缶体の初期接触点によって定めることができる。

リセット点と呼ばれる点Ｅでは、印刷できる位置からトリップされた何れかの誤配置されたマンドレルは、デフォルト直径位置にリセットされ、更なる缶体９９をマンドレルホイール２１０上に配置できるようにする。オーバーワニスユニットに関連して以下で説明するように、缶体は、マンドレルホイール２１０から排出システム９００に排出される。

上記の一連のマンドレルホイールイベントには、空気圧システムと機械システムとの間の正確なタイミング及び協働を正しく行う必要がある。高速（特に、機械速度が２０００缶体／分に接近するような）では、少なくとも熟練したオペレータによる極めて正確なセットアップがなければ、正しく実行するのに十分な時間がない恐れがある。この点に関しては、点Ａと点Ｄとの間の（すなわち、マンドレルホイール上への缶体９９の配置及び印刷を保証する）時間は、配置、配置の確認、エラー感知、及び（必要であれば）トリップを達成するのに十分なものであることが必要であるが、缶体９９が印刷ブランケット３３との係合の後でオーバーワニスユニットを通過し、その後、マンドレル配置プロセスが再び始まる前に（オーバーワニスユニットの後で）後退されたマンドレルのリセットステップに十分な時間を有するという要件によって制約される。このような手順の（マンドレルの経路を制御するための）マスタカムはまた、本明細書で記載される機能を達成するように設計される必要がある。最終的には、これは、機械が通常の動作条件下で実行することを予想できる速度の上限としての役目を果たす。

上述の角度、特に１６０～２００°の範囲の角度Ａ～Ｄは、装飾機機械１０は、高速（ほぼ２０００ｃｐｍ）で稼動するのに（本発明者らの推測として）適切とすることができ、角度によって反映されたプロセスウインドウが開かれたときによりセットアップが容易であり、スクラップの缶体を生成する傾向が低いようなものである。本明細書で記載される構造及び機能を達成するために、マスタカムプロファイルは、本開示に鑑みて飲料缶装飾機設計に精通した者には理解されるように、複雑なカムプロフィル（例えば、７次多項式曲線）などに従うように設計されている。

従って、発明者らは、機械がより高い回転速度及びより高い缶スループットで稼動することを可能にするために、及びより設定が容易で損傷物を生成し難くするためには、送り込みと印刷位置との間の時間間隔（従って、所与のマンドレルホイール回転速度での角度Ａ～Ｄ）が本発明において増大すると推測する。角度Ａ～Ｄは、「マスタカム」（装飾機部品の相対運動を制御する）の設計によって設定され、マスタカムの設計を変えることによって点ＡとＤの間でより多くの時間が可能になる。角度Ａ～Ｄを最適化するようにマスタカムを設計すると同時に、角度Ａ～Ｄを例えば１６０°～２００°の範囲内まで増大させるように角度Ｅ～Ａを選ぶことによって、本発明に既存の機械に優る利点が得られる。マスタカム（図示せず）の構造及び本明細書で記載される機能を達成するようにマスタカムを設計することは、本開示に鑑みて缶装飾機技術に精通した者には理解されるであろう。

色組立体３００は、機械フレーム２０によって支持され、主駆動装置３０４（図４）、ブランケットドラム又はブランケットホイール組立体３２０、プレートシリンダ又は印刷シリンダ組立体３４０、印刷シリンダレジストレーションシステム４１０、温度調節システム５１０、及びインカー組立体６００のアレイを含む。主駆動装置３０４は、以下でより完全に説明するように、フレーム後面３２に取り付けられているモーター及びギアボックス３０８と、好ましくは螺旋状である主駆動ギア３１２とを含む。

ブランケットホイール組立体３２０は、主駆動ギア３１２と共通で軸受（図示せず）によって支持された水平主シャフト３２２（図１及び図４では浮き彫りにして示されている）を含む。ドラム又はホイール３２６は、駆動装置３０４がホイール３２６を所望の回転速度で回転させるようにシャフト３２２に取り付けられている。ホイール３２６の周辺部は、パッド３２８の半径方向外側寄りの面がホイール３２６の円周部上にあるように湾曲又は円周方向に成形された複数のパッド３２８を含む。ブランケットホイールパッド３２８は、プレートシリンダ３５０からインキ装飾を受け取るための従来の印刷パッドとすることができる。

印刷シリンダ組立体３４０及びインカー組立体６００は、ホイール３２６が印刷シリンダ組立体３４０及びインカー組立体６００に対して回転するように機械フレーム２０によって収容又は支持されている。アレイの各インカー組立体６００は、１つの色インキに関連付けられ、各インカーは、固有の印刷シリンダ組立体３４０に関連付けられて、各プレートシリンダ３５０が、単一色を各印刷シリンダ３５０に塗布することができ、次いで、各印刷シリンダ３５０は、単一色の画像を回転ブランケット３３０に移送する。プレートシリンダ３５０のうちの各々は、所望の色に対応する固有のパターン、画像、テキストなどを有することができ、これらが組み合わされたときに、完全な缶装飾をブランケット３３０に提供する。ブランケット３３０がプレートシリンダ３５０に接触すると、プレートシリンダ３５０は、ほぼ１回転する。ブランケット及びプレートシリンダ材料及び構造体は、従来のものとすることができる。図１～図３において、８つの印刷シリンダ組立体が概略的に示されている。図２のハウジング壁部３２内の７つの開口部は、好ましくは、印刷シリンダを収容すると理解されるので、図４～図１０において、１つの印刷シリンダ組立体のみが明確にするために示されている。本発明は、缶体に塗布される所望の数の色など、周知のパラメータに従って任意の数の印刷シリンダを有する装飾機を包含する。

図５において最も良好に示されるように、各印刷シリンダ組立体３４０は、プレートシリンダ３５０（図５では点線によって示される）が取り付けられるテーパー状の遠位端面３４９を有する印刷シリンダシャフト３４４を含む。プレートシリンダ３５０にシャフト３４４を接合する他の手段が知られているので、面３４９でのテーパー部は任意選択である。シャフト３４４は、端面３４９がフレーム３０の筐体の外装であるか又は外側にあるように、機械フレーム３０の内部から前面３４を通って延びる。印刷シリンダシャフト３４４は、前面３４によって支持される主軸受３４８と、印刷シリンダシャフト３４４とスリーブ３４６の内側面との間に位置する内部軸受（図示せず）とによって支持されている。

フレーム３０は、前面３４から内方に延びる中空の円筒形印刷シリンダ構造支持体３８を含む。印刷シリンダスリーブ３４６は、支持体３８内に位置し、支持体３８に対して移動可能である。図の実施形態において、スリーブ３４６（図８で最も良好に示すように）は、機械フレーム及びスリーブの一部に固定されているばね付勢の支持体によって回転が阻止される。従って、スリーブ３４６は、印刷シリンダシャフト３４４と共に回転しない。むしろ、スリーブ３４６は、軸方向並進が可能であり、この並進（前後）は、印刷シリンダシャフト３４４及び印刷シリンダ３５０に与えられる。スリーブ３４６の軸方向並進の大きさは、印刷シリンダ３５０の軸方向レジストレーションの所望の大きさに従って選ぶことができる。スリーブ３４６は、一部の実施形態において、円周方向レジストレーションに対応するために僅かな量の角度移動又は回転が可能である。

ヘリカルギア３１６は、ハウジングフレーム３０内でシャフト３４４上に取り付けられ、主駆動ギア３１２と係合するように位置合わせされ、主駆動ギア３１２及びギアボックス３０８によって駆動することができる。動作中、シャフト３４４の回転が、軸受３４８及び内部軸受によって支持されているので、主ギア３１２は、ヘリカル印刷シリンダギア３１６を介してシャフト３４４を駆動する。

上記で説明したように、缶体９９がマンドレルホイール組立体２１０上にある間、缶体は、回転ブランケットホイール３２６のブランケット３３０と接触状態になり、インキをブランケット３３０から缶体９９の外側面に移送する。

缶体９９は、印刷ブランケット３３０との接触後、オーバーワニスシステム７００からオーバーワニスを受け取る。缶は、オーバーワニス塗布後に排出組立体９００に引き渡されると、マンドレルホイール組立体２１０から出る。

飲料缶装飾機の印刷プレート３５０は、典型的にはレジストレーションされ、すなわち、指定されたアートワークデザインが印刷ブランケット３３０上に正確に転写されるように共通の基準線に反復可能な高度な精度で位置合わせされる。印刷プレート３５０のうちの各々は、軸方向（すなわち、プレートシリンダ３５０及び缶体９９の回転軸に沿って長手方向）及び円周方向（すなわち、角度的に印刷ブランケット及び缶体９９の回転に対して）で印刷プレートの他の１つとレジストレーションされる。

図の実施形態において、レジストレーション駆動ギアトレーンは、軸方向印刷レジストレーション駆動モーター４２４及び円周方向印刷レジストレーション駆動モーター４６２の回転運動を同軸の出力シャフト構成に組み合わせるように構成されている。軸方向レジストレーションシャフトの回転運動は、軸方向レジストレーション滑動組立体４４２の直線移動又は変位に変換され、この直線移動又は変位は、印刷シリンダシャフト３４４を介してプレートシリンダ３５０に伝達される。円周方向レジストレーションシャフトの回転運動は、円周方向レジストレーション滑動組立体の直線移動又は変位に変換され、この直線移動又は変位は、ヘリカルギア３１６に伝達される。ヘリカルギア３１６の線形移動又は変位は、固定ヘリカル主ギア３１２に押し付けられたときに、（ギア３１６が取り付けられている）印刷シリンダシャフト３４４の角度又は円周方向移動又は変位に変換され、この円周方向移動又は変位は、印刷シリンダシャフト３５０によって印刷シリンダ３５０に伝達される。

図４～図１０に示すように、自動化された印刷プレートレジストレーション組立体４００は、軸方向位置合わせ又はレジストレーション組立体４２０及び円周方向の位置合わせ又はレジストレーション組立体４６０を含む。軸方向レジストレーションシステム４２０は、好ましくは長手方向又は軸方向並進によってのみプレートシリンダ３５０を移動させる。円周方向レジストレーションシステム４６０は、好ましくは、プレートシリンダ３５０を円周方向にのみ移動させるが、一部の実施形態においては、円周方向レジストレーション中の少量の軸方向移動が発生する可能性がある。本発明は、各々が軸方向のみ及び半径方向のみに移動するレジストレーションに限定されない。むしろ、１つのレジストレーションシステムが、軸方向及び円周方向構成のうちの一方でのみプレートシリンダをレジストレーションする別のレジストレーションシステムと連動して、軸方向及び円周方向の両方でプレートシリンダを同時にレジストレーションする他の構成を採用することもできる。

図４～図１０を再び参照すると、プレートシリンダ３５０の各々についての軸方向レジストレーションシステム４２０は、軸方向印刷レジストレーション駆動装置４２２、駆動装置４２２の出力シャフトに結合された（図示の実施形態によれば主ねじとも呼ばれる）軸方向レジストレーションシャフト４４０、軸方向システム摺動部４４２、摺動部４４２に固定されて主ねじシャフト４４０とねじ接続された軸方向レジストレーションシステムナット４４４、摺動部４４２内の軸方向レジストレーション組立体リニア軸受４４６、摺動部４４２と共に並進する移送プレート４５０、及び摺動部４４２を移送プレート４５０に固定するクランプ４５２を含む。軸方向システム摺動部４４２は、リニア軸受４４６を取り付ける１対の貫通孔を有し、摺動部４４２は、機械フレーム３０の前面３４の内側部分から延びる１対の固定、平行、水平支持アーム４０上で並進することができるようになる。軸方向レジストレーション駆動装置４２２は、フレーム３０に取り付けられているハウジング４２８内にモーター４２４及びギアボックス４２６を含むことができる。

印刷プレート又はプレートシリンダのうちの各々についての円周方向印刷レジストレーションシステム４６０は、円周方向レジストレーション駆動装置４６２、ギア４９０ａ及び４９０ｂ又は他の伝達装置を介して駆動装置４６２の出力シャフトに結合された円周方向レジストレーションシャフト（主ねじとも呼ばれる）４７０、円周方向システム摺動部４７２、摺動部４７２に固定されて主ねじシャフト４７０とねじ接続された円周方向システムナット４７４、摺動部４７２が固定支持アーム４０上で並進するのを可能にする摺動部４７２内の円周方向システムリニア軸受４７６、伝達アーム４８０、伝達アーム４８０によって摺動部４７２に取り付けられるハブ４８２、及びハブボアを従動ギア３１６に固定するキー（図示せず）を含む。少なくとも１つのマンマシンインターフェースパネル（ＨＭＩ）も設けられる。

本発明は、ギア４９０ａ及び４９０ｂの使用に限定されない。非限定的な例として、ベルト及びプーリー構成又はチェーン及びスプロケット構成は、レジストレーション駆動ギアトレーンの代替オプションである。「伝達装置」という用語は、ギアトレーン、ベルト及びプーリーシステム、スプロケット組立体及び同様のものなど、トルクを伝達するための何らかの手段を指すのに使用される。円周方向レジストレーション駆動装置４６２は、モーター４６４と、ギアボックス４６６と、フレーム３０に取り付けられたハウジング４６８とを含むことができる。

軸方向及び円周方向レジストレーション滑りリニア軸受４４６及び４７６は、非限定的な実施例として、円形プレーンボア軸受、柱状プレーンボア軸受、ボールブッシュ軸受、再循環ボールブッシュ軸受、又は再循環ボール柱状軸受とすることができる。主ねじシャフト４４０及び４７０は、シャフト４４０及び４７０が回転するが軸方向に移動しないように機械フレームに制約される。

駆動装置４２２及び４６２のモーターは、交流誘導モーターすなわちＡＣモーター、ステッピングモーター又はサーボモーター、直流モーターすなわちＤＣモーター、油圧モーター、又は空気圧モーターなど、本明細書で記載されるレジストレーション機能を実行することができる何れかの適切な形式のものとすることができる。各モーター形式は、適切な制御システムハードウェア及びソフトウェア論理回路を伴うことになる。モーターの出力シャフトにてギアボックスを使用することができる。

ＨＭＩ（図示せず）は、ユーザ及び／又は制御システムが軸方向レジストレーションシステム及び円周方向レジストレーションシステムの一方又は両方を作動させることを可能にする何れかのインターフェースとすることができる。

図中の実施形態において、軸方向レジストレーション駆動装置４２２及び円周方向レジストレーション駆動装置は、軸方向レジストレーション摺動部４４２及び円周方向摺動部４７２をそれぞれ所望の位置に正確且つ反復可能に移動又は割り出すことができる何れかの形式とすることができる。軸方向レジストレーション駆動装置４２２及び円周方向レジストレーション駆動装置４６２は、平行軸上に配置することができ、すなわち、駆動装置は、相互に平行とすることができる。代替的に（図示せず）、軸方向印刷レジストレーション駆動モーター及び円周方向印刷レジストレーション駆動モーターは、垂直な軸線上に又は他の構成で配置することができる。更に、本発明は、レジストレーション滑動組立体に直接接続された線形作動形式であるレジストレーション駆動モーターを包含し、これは、一部の構成において、レジストレーション主ねじ及び主ねじナットを含むか、又はレジストレーション主ねじ及び主ねじナットを排除する。

図の実施形態において、円周方向レジストレーション主ねじ４７０及び軸方向レジストレーション主ねじ４４０は、同軸状に配置されている。円周方向レジストレーション主ねじ及び軸方向レジストレーション主ねじは、例えば、切削ねじのねじ山、再循環ボールねじ形式としても知られる再循環ボールトラック形式とすることができる。円周方向レジストレーション滑動組立体及び軸方向レジストレーション滑動組立体は、付随する別個の主ねじナットと共に構成される。図の実施形態において、各主ねじナットは、付随するレジストレーション滑動組立体に制約される。

図示の実施形態を再び参照すると、軸方向印刷レジストレーション駆動装置４２２は、同軸で且つ円周方向レジストレーション主ねじ４７０の内側にあるインライン軸方向レジストレーション主ねじ（又はシャフト）４４０に結合される。シャフト４４０は、軸方向レジストレーション摺動部４４２の本体を通り、且つ軸方向レジストレーションシステム軸受４４６を通って延び、これは好ましくは従来の滑り軸受である。シャフト４４０は、ナット４４４を通って延び、ナット４４４は、摺動部４４２に固定されて、シャフト４４０の回転が摺動部４４２を並進させるようになる。「ナット」及び「主ねじ」という用語は、本明細書では、ねじ又はシャフトの回転運動を線形並進に変換可能にする何れかの形式の構造体を指すのに使用されている。

作動時には、軸方向駆動装置４２２の作動は、軸方向レジストレーションシャフト４４０を回転させ、これは、軸方向レジストレーション摺動部４４２を支持アーム４０上の装飾機１０に対して前後に（又は軸方向駆動装置４２２に対してそれぞれ遠位に又は近位方向に）並進させる。

円周方向レジストレーション駆動装置４６２は、図６、図９、及び図１０で底部ギアとして示される、出力シャフト上に取り付けられたギア４９０ａを有する。底部ギア４９０ａは、上部ギア４９０ｂと係合され、上部ギア４９０ｂは、円周方向レジストレーションシャフト４７０上に取り付けられ、ここを通って軸方向レジストレーション主ねじ４４０が通過する。従って、円周方向レジストレーション主ねじ４７０は、上部ギア４９０ｂに取り付けられ、円周方向駆動装置４６２のモーターの回転が下部ギア４９０ａを回転させ、下部ギア４９０ａは、上部ギア４９０ｂを介して円周方向主ねじ４７０にトルクを伝達する。円周方向摺動部４７２は、上述したように円周方向主ねじ４７０に取り付けられている。軸方向レジストレーション摺動部４４２は、上述したように軸方向レジストレーション主ねじ４４０に取り付けられている。従って、円周方向滑動組立体及び軸方向レジストレーション摺動部組立体は、図の実施形態においてインラインで且つ同軸であり、独立して調整可能であり、印刷シリンダ３５０の位置を独立して調整することができる。

軸方向レジストレーション滑動組立体４２０の移動に基づいてプレートシリンダ３５０を移動させる何れかの機構を使用することができる。また、円周方向滑動組立体の移動に基づいて、プレートシリンダ３５０を移動させる何れかの機構を使用することができる。軸方向レジストレーション機構の一般的な実施例において、レジストレーション滑動組立体の前後移動がプレートシリンダの前後移動を引き起こすように、プレートシリンダに関連した第１の（軸方向の）レジストレーション滑動組立体とスリーブとの機械的結合が存在することができる。

図示の実施形態において、軸方向レジストレーション摺動部４４２は、Ｕ字形の垂直に配向された移送プレート４５０に固定される。移送プレート４５０の１対の直立アームは、１対のクランプ４５２によって軸方向レジストレーション摺動部４４２の後方面に保持されている。一方のクランプ４５２は、プレート４５０の左アームに施され、他方のクランプ４５２は、プレート４５０の右アームに施されている。プレート４５０の下部は、スリーブ３４６に固定されている。クランプ４５２を移送プレート４５０に保持する１対のカムねじ４５３は、クランプ４５２が移送プレートを軸方向摺動部４４２に対して確実に保持するように偏心又はテーパー状とすることができる。従って、軸方向レジストレーション摺動部４４２の前方又は後方の移動は、スリーブ３４６を並進させ、これにより印刷シリンダシャフト３４４及びプレートシリンダ３５０を並進させる。移送プレート４５０は、スリーブ３４６（一部の実施形態において）が円周方向レジストレーションシステムの間に印刷シリンダシャフト３４４と共に円周方向に自由に移動することができるように、スリーブ３４６には固定されないようにすることができる。軸方向レジストレーション摺動部４４２の移動に応じたプレートシリンダ３５０の移動を可能にするために、シャフト３４４を移送プレート４５０に対して後方に付勢するために印刷シリンダシャフト３４４に作用するばね、移送プレート４５０とスリーブ３４６及び／又は印刷シャフト３４４との間の機械的接続部、及び同様のものなどの他の構造体が企図されている。

図示の実施形態において、円周方向レジストレーション機構４６０は、円周方向レジストレーション摺動部４７２とハブ４８２の間の機械的接続部を含むことができ、この機械的接続部は、ハブ４８２の内側面とプレートシリンダシャフト３４４との間の軸受（図示せず）を含む。従って、ハブ４８２のハウジングは、アーム４８０（図８で最もよく示すように）によって円周方向レジストレーション摺動部４７２に取り付けられてハブ４８２のハウジングが回転するのを防止するので、印刷シリンダシャフト３４４は、ハブ４８２に対して回転することができる。

この点に関して、ハブ４８２は、プレートシリンダシャフト３４４に対して軸方向移動のみを有するように抑制され、一方、ハブ４８２の回転する内部部分は、長手方向キー（図示せず）によってプレートシリンダシャフト３４４にキー止めされている。従動ギア３１６はまた、内部ハブ内径部の長手方向キー溝のキーを介してプレートシリンダシャフト３４４にキー止めされて固定される。一部の実施形態において、ギア３１６とプレートシリンダシャフト３４４との間のキーアタッチメントは、シャフト３４４の軸方向移動が結果的に発生することなく円周方向レジストレーションを可能にするのに十分な寸法だけギア３１６がシャフト３４４に対して長手方向に摺動できるようなものとすることができる。

従って、円周方向レジストレーション駆動ギア４９０ａ及び４９０ｂの回転運動は、円周方向主ねじ４７０の回転を引き起こし、これによりナット４７４との相互作用によって円周方向摺動部４７２を前方又は後方に移動させる。円周方向摺動部４７２の前方又は後方の移動は、支持体アーム４８０を介してハブ４８２のハウジングに伝達される。ハブ４８２は、印刷シリンダシャフト３４４に対して前方へ又は後方に並進し（摺動部４７２の並進の方向に応じて）、すなわち、ハブ４８２が並進する間、プレートシリンダシャフト３４４及びプレートシリンダ３５０は並進しない（すなわち、軸方向に移動しない）。ハブ４８２の並進により、ギア３１６がシャフト３４４に対して並進する。図示するように、ギア３１６は螺旋状であり、ギア３１６のヘリカル歯が主駆動ギア３１２のヘリカル歯と噛み合わせ接触するようになる。ギア３１２は、機械式ブレーキによって、主駆動モーターに作用する電気ブレーキ、及び／又は慣性又は同様のものによって効果的に固定され、レジストレーションプロセス中に回転していないか又は回転可能でない主ギア３１２に対する従動ギア３１６の並進によって、従動ギア３１６の角度変位又は回転が生じるようになる。ギア３１６がキーを介して回転固定されているので、円周方向レジストレーション摺動部４７２の移動及びハブ４８２の軸方向変位は、ギア３１６と駆動ギア３１２との間でタイミングのシフトを引き起こし、このようにして、印刷シリンダの円周方向レジストレーションを達成するために印刷シリンダ３５０を所望量だけ回転させる。円周方向レジストレーション滑動組立体の軸方向移動に応じてプレートシリンダ円周部のシフトを達成する他の構成又は機構が企図される。

一部の実施形態については、缶装飾生成中に印刷レジストレーション活動が実施可能で且つ望ましいので、生産性効率は増大することができる。本明細書で開示されるレジストレーションシステムは、機械オペレータの作業環境及び安全を向上させることができ、印刷レジストレーション（一部の実施形態において）は、飲料缶印刷機からの出力領域内に設置された遠隔ＨＭＩを使用して単一の機械オペレータによって達成又は実現することができる。

レジストレーションシステム４００の別の態様によれば、フィードバックシステムは、軸方向レジストレーション近接センサ４９２及び円周方向レジストレーション近接センサ４９４を含む。軸方向レジストレーションセンサ４９２は、好ましくは、摺動部４４２の前向き部分など、軸方向システム摺動部４４２上に取り付けられている。円周方向システムセンサ４９４は、好ましくは、摺動部４７２の前向き部分など、円周方向システム摺動部４７２上に取り付けられている。

センサ４９２及び４９４は、本明細書で記載されるフィードバック機能を実行する何れかの適切な形式とすることができる。センサ４９２及び４９４は、限定ではなく、（渦電流又は誘導形式など）１又は２以上の誘導近接センサ、マイクロスイッチ接点、好ましくは対応するレジストレーション摺動部４４２、４７２に接続されるが、同様又は代替的にプレートシリンダシャフト組立体に接続することができるリニアエンコーダー型レジストレーション位置センサとすることができる。従って、ロータリーエンコーダー型レジストレーション位置センサ４９６は、使用される場合、レジストレーション駆動モーター４３２、４６２と共通の軸線に接続することができ、及び／又はレジストレーション主ねじ４４０、４７０は、モーターと一体化することができ、及び／又はプレートシリンダシャフトアセンブリ又は他の適切な場所に接続することができる。

本明細書で記載されるフィードバックシステムは、印刷レジストレーション機構内での「ロスト」モーションを軽減することができ、印刷プレートレジストレーション調整中に高い精度をもたらす。ロストモーションの非限定的な実施例は、軸受、モーター、摺動部、及び／又は主ねじにおけるクリアランス又は「遊び」、システムのヒステリシスに関係するエラー、入力と予想出力との間の差異、及び同様のものを含むことができる。

レジストレーションシステム４００の作動の実施例として、ユーザ又は自動化された制御システムは、レジストレーションされる特定のプレートシリンダ３５０の所望量の軸方向調整及び／又は半径方向調整を含む情報に基づいて、ＨＭＩを介して又は他の手段によってレジストレーションを開始することができる。

印刷シリンダ３５０のうちの第１の印刷シリンダ３５０について所望される円周方向移動の大きさを決定すると、円周方向レジストレーション駆動装置４６２のモーターは、円周方向レジストレーション主ねじ４７０を回転させるように係合され、支持体アーム４０上で円周方向レジストレーション摺動部４７２を並進させる。円周方向並進の大きさは、円周方向レジストレーション摺動部４７２、ハブ４８２又は円周方向レジストレーションシステム４６０の他の並進部分に取り付けられた場合に円周方向レジストレーションセンサ４９４によって、及び／又は円周方向レジストレーションモーター４６２、軸方向レジストレーション主ねじ４７０、又は軸方向レジストレーションシステム４６０の他の回転部分に関連したセンサ４９６によって測定又は感知することができる。上記で説明したように、摺動部４７２の軸方向変位は、印刷シリンダ３５０の円周方向変位に変換される。

印刷シリンダ３５０のうちの第１の印刷シリンダ３５０について所望される軸方向移動の大きさを決定すると、軸方向駆動装置４２２のモーターは、軸方向主ねじ４４０を回転させて支持体アーム４０上で軸方向レジストレーション摺動部４７２を並進させるように係合される。摺動部４４２の並進は、プレートシリンダシャフト３４４に伝達される。軸方向並進の大きさは、軸方向レジストレーション摺動部４４２の並進に基づいてセンサ４９２によって、及び／又は軸方向レジストレーションモーター４２２、軸方向レジストレーション主ねじ４４０又は軸方向レジストレーションシステム４２０の他の回転部品に関連したセンサ４９６によって測定又は感知することができる。円周方向レジストレーション中に印刷シリンダ３５０の何らかの軸方向移動が発生した場合、センサ出力に基づいて、軸方向移動の所望の大きさを補正のために調整することができる。印刷シリンダ３５０の何らかの円周方向移動が軸方向レジストレーション中に発生した場合、センサ出力に基づいて、円周方向移動の所望の大きさを補正のために調整することができる。軸方向又は円周方向レジストレーションが、最初に発生することができ、又はレジストレーションは同時に、又は中断して、或いは交互の順序とすることができる。

軸方向及び円周方向配向での第１のプレートシリンダ３５０の所望の大きさの移動が達成された場合、上記の方法に従って、第２のプレートシリンダ３５０の所望の大きさの軸方向及び円周方向調整を実行することができる。従来の制御システム及び手法を使用することができる。必要に応じて、プレートシリンダ３５０のうちの各々は、所望の画質が達成されるまで固有のレジストレーションシステム４１０、４６０によってレジストレーションすることができる。レジストレーションプロセスは、必要に応じて繰り返すことができる。

本明細書の印刷レジストレーションシステム及び対応するフィードバックシステムの構造及び機能の説明は、単に１つの実施形態を反映しているので、実施例及び例示として提供される。本発明は、特許請求の範囲に明示的に記載されていない限り、（図面を含め）本明細書内の特定の構造及び機能に限定されることを意図するものではない。単に一部の非限定的な実施例において、本発明は、軸方向及び円周方向レジストレーションシステムのシャフトの同軸の構成、駆動装置レジストレーションギアトレーンの何れかの構成、装飾機の何れかの数の印刷シリンダ、特定の制御システム又は制御装置の型式（ある場合）及び同様のものに限定されない。

オフセット印刷は、図示のように、印刷段階の各段階で複数の異なる面間でのインキの移送に依存する。インカー組立体６００内のインキの粘度は、装置の機能及び印刷プロセスの品質に影響を及ぼす可能性がある。インキの温度は、粘度に直接的に影響を与える。一部の状況において、インキ温度は、好ましい温度よりも高いか又は低い可能性がある。従って、本発明の態様によれば、インキの温度は、インキがインカー組立体を介してプレートシリンダ３５０に移送されるときに１又は２以上の水冷式ローラーによって制御される。選択される温度設定点は、所望のインキ粘度を達成するように選ぶことができる。

図１９を参照すると、インキ温度調節システム５１０は、再循環チラー５２０と、インカー組立体６００のローラーと、インカー組立体６００の出口５９９での冷却剤流内のインライン温度センサ５３０などの温度センサと、冷却剤流を制御する弁５４０と、冷却剤出口温度を評価して弁５４０の位置及び動きを制御する制御システム（図示せず）と、を含む。ポンプ５５０は、本開示に鑑みて従来の冷却のシステムに精通した者によって理解されるように、何れかの形式のものとすることができる。ポンプ５５０からの流れは、何れかの手段によって制御することができる。１つの実施形態において、可変速駆動装置（可変周波数駆動装置（ＶＦＤ）など）は、弁５４０の位置に関係なく、ほぼ一定の冷却剤圧力を維持するように使用及び構成される。他の駆動装置が企図される。

システム５１０は、インカー組立体６００の各々の冷却剤出口に温度センサ５３０が存在し、冷却剤出口流が組み合わされて（例えば、マニホルドを介してなど）、単一の（すなわち１つのみの）温度センサが複合ストリーム内に位置するようになるか、又は２又は３以上のインカー組立体からの冷却剤ストリームが組み合わされて、冷却剤流が複数のゾーンに分離されるように構成することができる。各ゾーンは、固有の温度センサを有することに加えて、固有のポンプ及び／又は弁を有することができる。

好ましくは、以下でより完全に説明される振動ローラー組立体６１０ｕ、６１０ａ、及び６１０ｂは、チラー５２０から冷却剤を受け取る。各組立体については、冷却剤は、好ましくは振動ローラーシャフト６１２ｕ、６１２ａ及び６１２ｂの各々の中央を通って流れ、その後、冷却剤入口と同じローラー組立体の端部を通って同心状に（流入部の内側又は外側で）逆流する。他の構成が企図される。

インカー組立体６００の出口５９９でのセンサ５３０は、チラー５２０の入口側にある。従って、弁５４０は、温度センサ５３０での冷却剤出口温度が所定の設定値又は範囲よりも高い場合には、冷却剤流量を増大させることができ、冷却剤出口温度が所定の設定値又は範囲よりも低い場合には冷却剤流量を減少させることができる。

温度センサ５３０並びに他の従来の入力及びデータに基づいて弁５４０を作動させるコントローラは、業界の装置コントローラに精通した者によって理解されるように、ＰＩＤ制御（すなわち、比例・積分・微分制御）又は他の制御など、何れかのアルゴリズム又は方法を使用する何れかの形式のものとすることができる。

チラー５２０は、冷却剤をインカー組立体６００のみに供給する独立チラーとすることができ、或いは、冷却剤を缶装飾機械又は他のプラント設備の他の部品に供給するチラー又は冷却器とすることができる。

各印刷シリンダ３５０は、インカー組立体６００によって単一色のインキが供給される。従って、インカー組立体６００の数は、本明細書で記載される印刷シリンダ組立体の数に一致する。

プレートシリンダ３５０にインキを供給する各インカー組立体６００は、構造フレーム６０４に取り付けられたインキウェル（ファウンテンとも呼ばれる）６０２及び一連のローラーを含む。インキウェル６０２は、何れかの形式のものとすることができる。ローラーは、インキをインキウェル６０２からプレートシリンダ３５０に移送して円滑化し、ある程度まで計量する。図１１～図１６を参照すると、インカー組立体６００内では、均一なインキ塗布を促進させるために、振動ローラー組立体６１０は、以下でより完全に説明するように、インキローラーを軸方向に前後に移動させることができる。

インカー組立体６００は、図示の実施形態において、振動ローラー組立体６１０を含み、振動ローラー組立体６１０は、単一の振動ローラー駆動組立体６４０と３つの振動ローラー組立体６１１ｕ、６１１ａ、及び６１１ｂとを含む。インカー組立体６００はまた、ディストリビュータローラー組立体６６０ｕ、６６０ａ、及び６６０ｂと、フォームローラー組立体６７０ａ及び６７０ｂとを含む。図示するように、好ましい実施形態のシステムは、３つの振動ローラー組立体６１１ｕ、６１１ａ、６１１ｂの全ての振動を達成するために単一の振動ローラー駆動組立体６４０を有する。

各振動ローラー組立体６１１ｕ、６１１ａ、６１１ｂは、振動ローラーシャフト６１２、振動ローラー本体６１４、リニア軸受６１６、及び支持軸受組立体６２０を含む。一部の実施形態において、軸受組立体６２０は、油系潤滑剤が振動子（ｏａｓｃｉｌｌａｔｏｒ）シャフト支持軸受６２０に供給され、回収されて、潤滑回収ハウジング６２２及び潤滑リターンギャラリの協働を介して管理される潤滑供給ギャラリを含む。各軸受６１６及び６２０は、フレーム６０４によって支持されている。

各ディストリビュータローラー組立体６６０ａ及び６６０ｂは、ディストリビュータローラーシャフト６６２ａ及び６６２ｂ、ディストリビュータローラー本体６６４ａ及び６６４ｂ、及びギア６６６ａ及び６６６ｂをそれぞれ含む。各フォームローラー組立体６７０ａ及び６７０ｂは、フォームローラーシャフト６７２ａ及び６７２ｂ、フォームローラー本体６７４ａ及び６７４ｂ、及びギア６７６ａ及び６７６ｂをそれぞれ含む。ローラー６６０及び６７０は、フレーム６０４によって支持される軸受によって支持されている。

上記の使用から明らかであるように、１よりも多い構成要素がある場合、個々の構成要素（振動ローラー組立体６１１ｕ、６１１ａ、６１１ｂなど）は、文字ａ、ｂ又はｃを追加することによって識別される。全体的な又はグループとしての構成要素は、添付文字なしの参照番号（振動ローラー組立体を指すために参照番号６１０によってなど）として言及されている。参照番号への付加文字によって個々の構成要素を参照し、グループとして又は全体として構成要素を指すために付加なしの参照番号を使用するこの慣例は、本明細書において他の場所でも使用することができる。

インカー組立体６００は、３つのゾーン、すなわち、駆動装置ゾーン６０５、インキゾーン６０６、及びオペレータゾーン６０７に分離することができる。駆動装置ゾーン６０５は、片側で好ましくは筐体であるインカー組立体フレーム６０４の外側寄りにあり、オペレータゾーン６０７は、その反対側にある。インキゾーン６０６は、フレーム６０４の対向するプレート間にあり、ローラーを含む。

図１１及び図１２で最も良好に示されるように、インカー組立体６００は、上部振動ローラー６１１ｕ、左及び右ディストリビュータローラー６６０ａ及び６６０ｂを含む。左及び右ディストリビュータローラー６６０ａ及び６６０ｂの本体６６４ａ及び６６４ｂは、上部振動ローラー６１１ｕのローラー本体６１４ｕと係合される。左及び右振動ローラー６１０ａ及び６１０ｂの本体６１４ａ及び６１４ｂは、左及び右ディストリビュータローラー６６０ａ及び６６０ｂの対応する本体と係合される。左及び右フォームローラー９７０ａ及び９７０ｂの本体は、左及び右下部振動ローラー６１０ａ及び６１０ｂの対応する本体と係合され、フォームローラー６７０ａ及び６７０ｂの各々は、プレートシリンダ３５０と係合する。

図１３～図１５を参照すると、各インカー組立体はまた、インキウェル６０２に位置するファウンテンローラー６８０と、ファウンテンローラー６８０を係合するように適合された呼出しローラー６８２と、呼出しローラー６８２を係合するように適合された転写ローラー６８４と、転写ローラー６８４を係合し且つ上部振動ローラー６１１ｕを係合するように適合された上部ディストリビュータローラー６６０ｕと、を含む。ローラー６８０、６８２及び６８４は、従来のインカーローラー技術を使用することができる。説明の便宜上、ローラー組立体６６０、６７０、６８２、６８４及び６８６は、横方向振動ローラー組立体６１０と区別するために、「横方向固定ローラー組立体」と呼ばれる。横方向固定ローラー組立体は、従来のものとすることができ、側方位置を維持するために特別な構造体を必要とせず、それを有する必要がない。むしろ、「横方向固定」という用語は、インキを分配するローラーの横方向の又は振動運動を生成するシステムを有していない従来のローラーを単に指すのに使用される。

図示の実施形態において、振動ローラー組立体６１０は、単一の振動駆動組立体６４０を含み、単一の振動駆動組立体６４０は、カム本体６４４上に取り付けられた（好ましくは）単一のカム駆動ギア６４２を含む。カム６４６は、カム本体６４４内に形成され、好ましくは、カム本体６４４の円周部の周りの上下する又は起伏のある連続的な凹部又は溝である。カムギア又はアイドラーギア６４８はまた、カム本体６４４に取り付けられる。カム本体６４４、カム６４６、及びアイドラーギア６４８は、（フレーム６０４に取り付けられた）カムシャフトに取り付けられ、要素６４４、６４６及び６４８の各々が一致するか、又は同じ中心線を共有するので、カム本体６４４、カム６４６及びアイドラーギア６４８は、（図１１内の線ＣＳＡと識別された）カムシャフト中心軸周りに回転するように制約される。

振動駆動組立体６４０は、３つのカムフォロワ支持体６５０ｕ、６５０ａ、６５０ｂ及び３つの対応するカムフォロワ６５２ｕ、６５２ａ、６５２ｂを含むと考えることができ、その各々は、対応するカムフォロワ支持体と固定されるか又は単体構造である。各カムフォロワ６５２ｕ、６５２ａ、６５２ｂ及び関連するカムフォロワ支持体６５０ｕ、６５０ａ、６５０ｂは、対応する振動ローラーシャフト６１２ｕ、６１２ａ、６１２ｂ上に取り付けられ、カム溝６４６と直接的に協働する。カムフォロワ支持体は、「上下する」又は「前後の」並進を対応する振動ローラー本体６１４ｕ、６１４ａ及び６１４ｂに伝達するように構成されている。リニア軸受６１６ｕ、６１６ａ、６１６ｂは、対応するカムフォロワ支持体６５０ｕ、６５０ａ、６５０ｂを直線運動に制約するためにフレーム６０４と協働する。

図示するように、３つの複数の振動ローラー組立体６１１ｕ、６１１ａ、６１１ｂは、単一の振動カム本体６４４の周りに配置されている。振動ローラー組立体６１１ｕ、６１１ａ、６１１ｂは、ピッチ円直径の周りに等間隔に配置することができ、ここでピッチ円直径の中心点は、単一の振動カム本体６４４の軸線と一致し、上部振動ローラー組立体６１１ｕが、上部中央にあり（すなわち、カム本体６４４の中心線に対して１２時）、ローラー組立体６１１ａ及び６１１ｂは、上部ローラー組立体６１１ｕから及び互いから１２０°離間されるようになっている。他の構成も企図される。

図１３～図１５を参照すると、各インカー駆動組立体は、モーター（図示せず）から又は別の動力源（図示せず）に接続されたギアを介して動力を受け取るカップリング６９１を含む。第１のアイドラーギア６９２ａは、カップリング６９１と共通のシャフト上に取り付けられている。第１のアイドラーギア６９２ａは、転写ローラー６９４のシャフト上に取り付けられた駆動ギア６９５と係合される（すなわち、トルクを伝達することができるように噛み合い接触している）。転写ローラー駆動ギア６９５は、第２のアイドラーギア６９２ｂと係合され、第２のアイドラーギア６９２ｂは、より低いレベルで第３のアイドラーギア６９２ｃと係合され、第３のアイドラーギア６９２ｃは、第４のアイドラーギア６９２ｄと係合され、第４のアイドラーギア６９２ｄは、ファウンテンローラー駆動ギア６８１と係合される。

第３のアイドラーギア６９２ｃが取り付けられるシャフトは、第３のアイドラーギア６９２ｃから遠位にある端部上に取り付けられている別のギア、すなわち、第４のアイドラーギア６９２ｄを有する。第４のアイドラーギア６９２ｄは、第５のトランスファーギア６９２ｅと係合し、第５のトランスファーギア６９２ｅは、第６のトランスファーギア６９２ｆと係合し、第６のトランスファーギア６９２ｆは、カム駆動ギア６４２と係合する。

インカーシステム６００において本明細書で記載されるギアは、従来のスパーギアなど従来のものとすることができる。図は、ギア比、タンデムギア（すなわち、１つのシャフトに２又は３以上のギア）及びギアトレーンの他の詳細を示している。更に、ギア比及びギア設計は、インキシステムの所望のパラメータに従って選ぶことができる。更に、トルクを伝達するための他の手段が可能である。この点に関しては、「伝達装置」という用語は、ギアトレーン、ベルト及びプーリーシステム、スプロケット組立体などなど、トルクを伝達する何れかの手段を指すのに使用される。

（上記で説明したように）代替的にギアシステムは、必要に応じて機能を達成するためにプーリー及びベルトシステムか、或いはスプロケット及びチェーンシステムとすることができるので、本発明は、どのようなギア構成又はギアにも限定されない。インカーシステム構造及び機能に精通した者は、所望のシステム関数を達成する設計パラメータを理解するであろう。従って、本明細書で示され記載されるインカーギアトレーンは、単に例証の便宜上として提供されており、明示的に請求項に記載されない限り、本明細書で開示される発明の範囲を限定することを意図していない。

好ましくは、振動ローラー組立体６１０の支持軸受６２０ｕ、６２０ａ及び６２０ｂのうちの各々は、ハウジング６２２と、潤滑剤をハウジング６２２内に形成された入口プレナム６２６に供給する供給システム６２４と、出口プレナム６３０からの潤滑剤の排出を可能にするリターンシステム６２８とを含む潤滑システムを含む。

図１６～図１８は、支持軸受６２０ｕ、６２０ａ及び６２０ｂの好適な実施形態の拡大図を示す。図示するように、支持軸受６２０ｕ、６２０ａ及び６２０ｂのうちの各々は、潤滑剤を保持し、その中の軸受６３２（すなわち、軸受６３２ｕ、６３２ａ及び６３２ｂ）を潤滑するために潤滑剤が対応するハウジング６２２ｕ、６２２ａ及び６２２ｂを通って流れること可能にする、入口プレナム及び出口プレナムを形成する２分割ハウジング６２２（すなわち、６２２ｕ、６２２ａ及び６２２ｂ）を含む。２分割潤滑剤回収ハウジング６２２ｕ、６２２ａ及び６２２ｂは、基部６１９（すなわち、６１６ｕ、６１９ａ及び６１９ｂ）と、キャップ６２１（すなわち、６２１ａ、６２１ｂ及び６２１ｂと示すような）とを含む。

各軸受６２０について、（図１６に示す）入口６２５は、潤滑剤供給システムを入口プレナム６２６に接続し、（出口６３１ａ及び６３１ｂとして図１７に示す）出口６３１は、潤滑剤リターンシステムを出口プレナム６３０に接続する。プレナム６２６及び６３０の特定の構成は、所望の軸受形式、サイズ、定格、及び他の既知のパラメータに従って選ぶことができる。

図の実施形態において、各軸受基部６２２ｕ、６２２ａ及び６２２ｂは、フレーム６０４に固定される。軸受キャップ６２２ｕ、６２２ａ及び６２２ｂは、キャップの角度位置決めを可能にするスロットを含み、水平基準線に対する対応する出口６３１ｕ、６３１ａ及び６３１ｂの円周方向位置が、必要に応じて選択及び／又は調整することができるようになる。一部の実施形態において、出口６３１の円周方向位置は、プレナム６２６及び６３０内の潤滑剤の深さを決定付けることになる。任意選択に、入口６２５の位置はまた、円周方向に調整可能とすることができる。「供給ギャラリ」という用語は、本明細書では、潤滑剤及び入口プレナム６２６を受ける入口６２５を指すのに使用される。「リターンプレナム」という用語は、本明細書では、出口６３１及び出口プレナム６３０を指すのに使用される。図示される供給ギャラリ及びリターンギャラリの特定の構造及び機能は、限定であることを意図しておらず、むしろ、構造用語の一般的意味に従って且つ特許請求の範囲に記載されたような他の構造体を包含する。

潤滑システムは、ポンプ、フィルタ、冷却器、計装、及び制御装置並びに他の従来の油調整装置を含むことができる閉ループシステムとすることができる。潤滑システム構成要素は、当技術分野で周知の設計パラメータに従って、及び振動ローラー組立体６１０の軸受６２０及び他の構成要素の特定の構成に応じて選ぶことができる。従って、潤滑剤は、潤滑剤供給ギャラリ及び軸受ハウジングの協働を介して振動シャフト支持軸受６２０に供給される。振動シャフト支持軸受に供給された潤滑剤は、回収されて、潤滑回収ハウジング及び潤滑リターンギャラリの協働を介して管理される。潤滑剤は、好ましくは油である。

インカーシステム６００の構造体の機能を例示するため、及びインカー組立体を作動する方法を説明するために、カップリング６９１との回転シャフトの接続によってトルクがギアトレーンに供給され、カップリング６９１は、駆動トレーンを介してトルクを伝達して、ファウンテンローラー駆動ギア６８１を回転させ、及びカム駆動ギア６４２を回転させる。任意選択に、第３のアイドラーギア６９２ｃは、上部振動ローラー駆動ギア６５４ｕと係合することができる。

カム本体６４４が、カム駆動ギア６４２を介して印加されたトルクにより長手方向軸の周りに回転すると、振動ローラー組立体６１０ｕ、６１０ａ及び６１０ｂの各々上のカムフォロワ６５２ｕ、６５２ａ及び６５２ｂは、回転カム６４６と係合する。

他のローラーの説明は同じであるので、例示のために、３つの振動ローラー組立体システムのうちの１つだけを参照すると、カム６４６の起伏する経路は、カムフォロワ６５２ｕの振動並進を（前後又は後前に）引き起こし、この動きは、カムフォロワ支持体６５２ｕに伝達されて、次に、ローラーシャフト及びローラー６１２ｕに伝達される。この点に関しては、振動シャフト支持軸受６２０ｕ及び線形軸受６１６ｕは、軸受ハウジング６０４に固定され、振動ローラーシャフト６１２ｕが、振動シャフト支持軸受によって支持されて制約されるようになっている。振動ローラーシャフト６１２ｕは、固有の軸線周りに回転して並進し、その上方及び下方のローラーと相互作用すると、インキを拡散して均一化し、プレートシリンダに送給する。振動ローラー組立体６１０ａ及び６１０ｂは、組立体６１０ｕについて記載されたように動作する。

ファウンテンローラー６８０、呼出しローラー６８２及び転写ローラー６８４などの他のローラーは、振動ローラーの直線運動から独立して回転し、又は他のローラーとの接触を介してギアトレーンから直接的に駆動することができる。

本明細書で記載されるインカー構成は、従来技術システムに優る幾つかの利点を有する。本発明は、特許請求の範囲に明示的に記載されていない限り、利点を具現化するか又は含む機能の構造体に限定されず、また、本明細書に記載する利点は、本発明の構造又は機能を区別することを意図していない。むしろ、利点は、単に例示のためである。従来技術による枢動レバータイプ構成は、多くの場合、僅か２つの振動シャフトを有する協働に事実上協調に限定されるので、図示する構造体は、３つの振動ローラーシステムと係合する。従来技術によるカム及びカムフォロワは、典型的には、より高い慣性、及びカムが振動ローラーシャフト上に直接に取り付けられる構成での反力の合計の大きさをもたらした。図中の構造は、従来技術の振動ローラー構造体と比較して慣性の大きさを低減する。更に、カム及びカムフォロワに掛かる動的荷重が低減される。「上昇－下降－上昇」カムプロフィルと組み合わされた単一のカムの周りの複数の振動ローラー組立体の対称的構成によって、相補的な反力がゼロになり、これにより振動源が排除され、構成要素の寿命が延びる。更に、全損式潤滑システムは、インキゾーン及びオペレータゾーンを汚染する可能性がある。現在の商業的に入手可能な飲料缶印刷機械は、全損式潤滑剤を手作業で拭き取る定期的なオペレータの介在に依存しており、このオペレータの介在は、図の実施形態において排除又は低減される。

多くの従来技術による機械において、飲料缶体は、印刷領域を出て、固定である（すなわち、マンドレルの長手方向軸周りに回転しない）か又は摩擦に起因して（印刷ブランケットと係合した直後の回転速度と比較して）回転速度が低減されたマンドレル上のオーバーワニスユニットに入る。本明細書で使用される場合、「プリスピン」という用語は、ブランケットドラム組立体の印刷ブランケット３３０と係合解除した後に長手方向軸の周りで飲料缶体９９に回転を与えることを指す。オーバーワニスユニットの前にマンドレルのプリスピンがない装飾機においては、マンドレルの回転は、マンドレル駆動タイヤとびマンドレルとの接触で瞬時に発生し、これは、缶体とオーバーワニス塗布器ローラーとの接触と同時である。従って、プリスピンがなければ、「缶ラップ」の精度は、缶体とオーバーワニス塗布器ローラーとの間のスキッドに起因して失われる可能性がある。

従来技術の図３１～図３４を参照すると、従来技術によるオーバーワニスユニット１２００は、オーバーワニスファウンテンウェル１２０４を含み、これは、コーティングをグラビアローラー１２０６に供給し、グラビアローラー１２０６は、コーティングを塗布器ローラー１２０８に供給し、次いで、塗布器ローラー１２０８は、コーティングをマンドレル２３０上の缶体９９に塗布する。マンドレルホイール１２１０は、マンドレル駆動タイヤ１２１４によって駆動され、マンドレル駆動タイヤ１２１４は、駆動ベルト（図示せず）によって駆動される。ベルト、塗布器ローラー１２０８、及び駆動タイヤ１２１４は、ワニスユニット筐体１２９０内にある。

オーバーワニスプロセスによって生成されたワニスミスト及びミストからの凝縮液は、マンドレル駆動タイヤを含め、構成要素上に蓄積する可能性があり、マンドレル駆動タイヤは、ワニスをオーバーワニス筐体１２９０内から飲料缶装飾機械印刷セクションの一般的な環境に移送することができる。一般的な機械環境のワニスによる汚染は、クリーンアップスケジュールに対するワニスの不経済な消費量及び場合によっては品質に関する問題につながる。

図２０～図３０に示す実施形態を参照すると、装飾機１０のオーバーワニスユニット７００は、オーバーワニスファウンテンウェル２０４を含み、オーバーワニスファウンテンウェル２０４は、コーティングをグラビアローラー２０６に供給し、グラビアローラー２０６は、コーティングを塗布器ローラー２０８に供給し、塗布器ローラー２０８は、次に、コーティングをマンドレル２３０上の缶体９９に塗布する。

マンドレルプリスピンシステム２７０は、機械フレーム３０によって（任意選択に）支持することができるので、マンドレルホイール２１０及びオーバーワニスユニット７００構成は、マンドレルプリスピンシステム２７０の独立した支持を提供する。この実施形態において、オーバーワニス組立体７００は、（保守又は補修のためになど）取り外すことができ、一方、オーバーワニスプリスピン組立体２７０は、飲料缶装飾機機械上に取り付けられたままである。また、オーバーワニスユニットの支持体から独立したプリスピン組立体２７０の支持体によって、オーバーワニス塗布器ローラー２０８を取り外すことなくマンドレル駆動ベルト２２４を交換することができる。他の実施形態は、マンドレル駆動ベルト構成要素の一部をワニスミスト及び凝縮液から保護する。

マンドレルプリスピン駆動装置２７０は、モーター（図示せず）、モーターシャフト２７１、シャフト２７１上に取り付けられた駆動プーリー２７４、アイドラプーリー２７６、及びマンドレル駆動ベルト２７２を含む。マンドレル駆動ベルト２７２は、プーリー２７４と２７６との間に延びてマンドレル２８０に接触する。この点に関しては、ブランケットパッド３３０との接触後の缶体９９は、缶体が配置されているマンドレル２８０の回転を与えるために塗布器ローラー２０８と缶体９９が係合する直前にマンドレル駆動ベルト２７２によって係合される。マンドレル及び缶体のこの「プリスピン」によって、塗布器ローラー２０８との缶体９９の係合が向上する。

図２９に示すように、プリスピン駆動組立体２７０は、機械フレーム３０によって支持（又は図中では図示していない別個の独立したフレームによって支持）することができる。マンドレル駆動ベルト２７２及び駆動プーリー２７４及びアイドラプーリー２７６は、全てオーバーワニスユニット筐体２９０の外側にある。図の実施形態において、ベルト２７２は、塗布器ローラー２０８及びその筐体２９０の後壁の後ろに延びている。従って、ベルトプーリー２７４及び２７６並びにベルト２７２は、オーバーワニスユニット筐体から離間され、オーバーワニスユニット筐体によってワニスミストから少なくとも部分的に及び好ましくは完全に保護される。プリスピンベルトに関係する本明細書で使用される場合の「ベルト」という用語は、チェーン、ギア及び同様のものなど、他の手段を包含する。

本明細書で図示し記載されるプリスピン構成の利点はまた、「缶ラップ」の精度は、マンドレルとマンドレル駆動ベルトとの摩擦特性が一貫しているので、プリスピンによって向上することを含む。更に、マンドレル回転プリスピン速度は、マンドレル駆動ベルトが固有のモーターを有する実施形態において飲料缶装飾機械において他の駆動装置から独立している。

缶体９９がオーバーワニスユニット７００内でコーティングされた後、缶体は、回転缶移送組立体９０２及びピンチェーンコンベヤ９０４に移送される。図の実施形態において、缶体９９は、トリップリセット点Ｅの前でマンドレルホイール２１０から出るが、他の構成及び順序も企図される。マンドレルブレーキ（図示せず）は、缶体を点Ａで受け取る位置にある前に、マンドレル２８０のスピンを停止することができる。

缶装飾機の特徴部の構造及び機能は、装飾機及びその構成要素についての本発明の種々の態様を例示するために本明細書で開示され例示されている。更に、構造及び機能の幾つかの利点は、上記で説明されている。部分的に上記で説明したように、本発明は、本明細書で開示される実施形態の特定の構造及び／又は機能に限定されず、また、本発明は、本明細書で記載された利点の何れかを有するどのような構造又は機能に限定されるものではない。むしろ、本明細書及び図面の構造及び機能並びに利点は、単に例示のものであり、本発明の範囲を限定することを意図していない。特許請求の範囲には、公正且つ広義の範囲を与えることが意図されている。

Claims (17)

1. 缶装飾機のインカー組立体であって、
   インキウェルと、
   複数の横方向に固定されたローラー組立体と、
   複数の振動ローラー組立体であって、振動本体と、前記振動本体を支持する振動シャフトと、前記振動シャフトに結合されるカムフォロワとを各々が含む、複数の振動ローラー組立体と、
   を備え、
   前記振動ローラー組立体と前記横方向に固定されたローラー組立体とが、前記インキウェルから前記缶装飾機のプレートシリンダにインキを移送するよう協働するように適合されており、
   前記インカー組立体が、
   前記振動ローラー組立体の前記カムフォロワのうちの少なくとも１つのカムフォロワと係合されるカムを有するカム本体と、
   前記カム本体及び前記カムを回転させるためのカム駆動伝達装置と、
   を備え、
   前記カム本体の回転により前記カムフォロワを前後に移動させ、これにより前記振動ローラーを前後に移動させるようにする、インカー組立体。
2. 前記振動ローラー組立体が、前記カム本体の周りに円周方向に向けられた、上部振動ローラー組立体と、左振動ローラー組立体と、右振動ローラー組立体とを含み、前記上、左、及び右振動ローラー組立体の各々が前記カムと係合されている、請求項１に記載のインカー組立体。
3. 前記振動ローラー組立体が、前記カム本体の長手方向軸と一致する中心を有するピッチ円直径の周りに等間隔に配置されている、請求項２に記載のインカー組立体。
4. 前記カム駆動伝達装置が、前記カム本体に取り付けられたカム駆動ギアと、前記カム駆動ギアにトルクを伝達するように適合されたギアトレーンとを含む、請求項３に記載のインカー組立体。
5. 前記カム本体は、前記カム本体に結合されたカム本体アイドラーギアを含み、前記上、左、及び右振動ローラー組立体の各々が、前記カム本体アイドラーギアと係合された振動ローラー駆動ギアを含む、請求項３に記載のインカー組立体。
6. 前記カムフォロワ支持体の各々が、インカー組立体フレームに滑動可能に結合されて、
   前記カムフォロワの、振動ローラー組立体の長手方向軸の周りの回転及び前記振動ローラー組立体の長手方向軸に沿った並進が制約される、請求項５に記載のインカー組立体。
7. 前記横方向に固定されたローラー組立体が、左ディストリビュータローラー組立体と右ディストリビュータローラー組立体とを含み、前記左ディストリビュータローラー組立体が、前記上部振動ローラー組立体及び前記左振動ローラー組立体と係合され、前記右ディストリビュータローラー組立体が、前記上部振動ローラー組立体及び前記右振動ローラー組立体と係合される、請求項６に記載のインカー組立体。
8. 前記横方向に固定されたローラー組立体が、左フォームローラー組立体及び右フォームローラー組立体を含み、前記左フォームローラー組立体が前記左振動ローラー組立体と係合され、前記右フォームローラー組立体が前記右振動ローラー組立体と係合され、前記左及び右フォームローラー組立体の各々が前記プレートシリンダを係合する、請求項７に記載のインカー組立体。
9. 前記振動ローラー組立体の各々が、インカー組立体フレームに取り付けられた少なくとも１つの支持軸受を含む、請求項３に記載のインカー組立体。
10. 前記振動ローラー組立体支持軸受の各々が、潤滑剤供給ギャラリ、潤滑剤回収ハウジング、及び潤滑剤リターンギャラリを含む、請求項９に記載のインカー組立体。
11. 前記振動ローラー組立体支持軸受に潤滑剤を供給し、前記振動ローラー組立体支持軸受から潤滑剤を受け取るように適合された閉ループ潤滑システムを更に備える、請求項１０に記載のインカー組立体。
12. 前記振動ローラー組立体の本体が、水冷に適合された内部通路を有する、請求項３に記載のインカー組立体。
13. 缶装飾機のインカー組立体用のインキ冷却システムであって、
    インキから冷却剤に熱を伝達するように適合された再循環チラーと、
    前記インカーからの冷却剤の出口の温度センサと、
    前記温度センサからのデータに応じて冷却剤の流量を制御して、インキ温度を目標温度に調整する弁と、
    を備える、ことを特徴とするインキ冷却システム。
14. 前記温度センサは、前記インカー組立体のうちの１つのインカー組立体の出口にある単一の温度センサであり、前記温度センサからの信号が１つの前記インカー組立体の前記冷却剤出口温度を表すようにする、請求項１３に記載のインキ冷却システム。
15. 前記インカー組立体が、複数のインカー組立体を含み、前記温度センサが、前記インカー組立体の全部または一部の共通の流れにおける単一の温度センサである、請求項１３に記載のインキ冷却システム。
16. 前記インカー組立体が複数のインカー組立体を含み、前記温度センサが複数の温度センサであり、前記インカー組立体が各々１つの温度センサを含み、前記インカー組立体の各々が固有の制御弁を有し、これにより、他の前記インカー組立体へのインキの冷却剤温度制御とは独立した、前記インカー組立体の各々へのインキの冷却剤温度制御を可能にする、請求項１３に記載のインキ冷却システム。
17. 前記インカー組立体の各々が、少なくとも１つのローラーを含み、該少なくとも１つのローラーを前記冷却剤が流れて、前記少なくとも１つのローラーと接触して前記インキを間接的に冷却する、請求項１３に記載のインキ冷却システム。

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