JP2022188662A - フロートガラス製造方法 - Google Patents

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Kazuaki Sumida
尚起 沼澤
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Katsuyuki Nakano
丈宜 三浦
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Abstract

【課題】ドロス欠陥の発生を抑制しつつ、カーボン部材の焼失を抑制する、技術を提供する。【解決手段】フロートガラス製造方法は、フロートバスに貯留した溶融金属の上で成形したガラスリボンを、ドロスボックスの内部に設けたn個(nは2以上の自然数)の搬送ロールによって前記フロートバスから引き出し、徐冷炉に送ることを含む。フロートガラス製造方法は、前記ドロスボックスの下部空間において、n個の前記搬送ロールの各々にカーボン部材を当接させることを含む。前記下部空間を前記ガラスリボンの搬送方向に前記カーボン部材で区画したn+1個の空間のうち、前記搬送方向の上流側から下流側に向けてk番目に位置する前記空間を、第k空間と定義する。フロートガラス製造方法は、前記下部空間のうちの第1空間に不活性ガスを供給することと、前記下部空間のうちの第i空間(iは2以上n以下の自然数)に還元性ガスを供給することと、を含む。【選択図】図1

Description

本開示は、フロートガラス製造方法に関する。
フロートガラス製造方法は、フロートバスに貯留した溶融金属の上でガラスリボンを成形し、成形したガラスリボンをドロスボックスの内部に設けた複数の搬送ロールによってフロートバスから引き出し、徐冷炉に送ることを含む。また、フロートガラス製造方法は、ガラスリボンを、徐冷炉の内部で徐冷した後、所望の寸法及び形状に切断することを含む。ガラスリボンを切断することで、フロートガラスが得られる。
フロートバスの内部は、溶融金属の酸化を抑制すべく、還元性ガスで満たされる。一方、徐冷炉の内部は、徐冷炉の出口から流入する大気で満たされる。その結果、ドロスボックスの内部には、フロートバスの内部から還元性ガスが流入し、また、徐冷炉の内部から大気が流入する。大気は、ドロスボックスの外壁に形成された穴(例えば搬送ロールを挿通する穴)、あるいは、ドロスボックスと徐冷炉の間の隙間などからも、ドロスボックスの内部に流入する。
フロートガラス製造方法は、ドロスボックスの内部において、搬送ロールに付着した異物を除去すべく、搬送ロールにカーボン部材を当接させることを含む。異物は、例えばガラスリボンと共にドロスボックスの内部に持ち込まれた溶融金属が酸化した酸化物、いわゆるドロスを含む。ドロスボックスの内部に大気が流入すると、大気中の酸素ガスによってカーボン部材が酸化消耗してしまうため、ドロスの除去が困難になる。その結果、ガラスリボンの下面に傷が発生してしまう。また、ドロスボックスの内部に大気が流入すると、ガラスリボンの下面に付着した溶融金属が酸化して、ドロス欠陥が生成してしまう。
特許文献1には、雰囲気仕切装置によって、徐冷炉の内部からドロスボックスの内部に大気が流入するのを抑制する技術が開示されている。雰囲気仕切装置は、仕切部材と、仕切部材を鉛直方向に移動させる昇降機構と、を備える。仕切部材は、ドロスボックス内のガラスリボンが搬送される搬送経路よりも下側の空間と、徐冷炉内の搬送経路よりも下側の空間とを仕切る。
特許文献2には、ガス流れ形成手段によって、搬送ロールに付着した溶融スズを除去する除去部材を非酸化性ガスでシールドする技術が開示されている。
特開2016-050160号公報 特開2011-132099号公報
特許文献1によれば、徐冷炉の内部からドロスボックスの内部に大気が流入するのを抑制できるが、ドロスボックスの外壁に形成された穴(例えば搬送ロールを挿通する穴)、あるいは、ドロスボックスと徐冷炉の間の隙間などからドロスボックスの内部に大気が流入することがある。そのため、特許文献1に記載の技術では、ドロスボックスの内部に大気が流入するのを十分に抑制できない。従って、大気中の酸素ガスによってカーボン部材が酸化消耗するのを十分に抑制できない。また、ガラスリボンの下面に生じるドロス欠陥を十分に低減できない。
ドロスボックスの内部は、ガラスリボンGよりも上側の上部空間と、ガラスリボンGの下側の下部空間と、を含む。ドロスボックスの上部空間には、フロートバスの内部から還元性ガスが流入する。流入した還元性ガスは、ガラスリボンの上方から下方に回り込むことがあり、ドロスボックスの下部空間からフロートバスの内部に向けて逆流することがある。逆流した還元性ガスがガラスリボンの下面と溶融金属の上面との間に供給されると、溶融金属がガラスリボンと共にドロスボックスの内部に持ち込まれやすく、ガラスリボンの下面に生じるドロス欠陥が増加してしまう。
特許文献2によれば、除去部材の酸化による劣化を防止できるが、搬送ロール表面に付着したスズが酸化したり、ガラスリボンの表面に付着したスズが搬送ロールで搬送されている間に酸化するため、フロートガラスの品質低下を起こしてしまう。
本開示の一態様は、ドロス欠陥の発生を抑制しつつ、カーボン部材の酸化消耗を抑制する、技術を提供する。
本開示の一態様に係るフロートガラス製造方法は、フロートバスに貯留した溶融金属の上で成形したガラスリボンを、ドロスボックスの内部に設けたn個(nは2以上の自然数)の搬送ロールによって前記フロートバスから引き出し、徐冷炉に送ることを含む。フロートガラス製造方法は、前記ドロスボックスの内部であって前記ガラスリボンよりも下側の下部空間において、n個の前記搬送ロールの各々にカーボン部材を当接させることを含む。前記下部空間を前記ガラスリボンの搬送方向に前記カーボン部材で区画したn+1個の空間のうち、前記搬送方向の上流側から下流側に向けてk番目に位置する前記空間を、第k空間と定義する。フロートガラス製造方法は、前記下部空間のうちの第1空間に不活性ガスを供給することと、前記下部空間のうちの第i空間(iは2以上n以下の自然数)に還元性ガスを供給することと、を含む。
本開示の一態様によれば、最上流の第1空間に不活性ガスを供給することで、第1空間の圧力を高めることができ、第1空間に大気が流入するのを抑制できる。また、最上流の第1空間に不活性ガスを供給することで、第1空間の真上の空間から第1空間に還元性ガスが回り込むのを抑制しつつ、第1空間の還元性ガス濃度を低減でき、第1空間からフロートバスの内部へ還元性ガスが逆流するのを抑制できる。更に、第i空間に還元性ガスを供給することで、第i空間の圧力を高めることができ、第i空間に大気が流入するのを抑制できる。更にまた、第i空間に還元性ガスを供給することで、第i空間に流入した大気中の酸素ガスを水蒸気などに変えることができ、酸素ガスによる酸化を抑制できる。これらの結果、ドロス欠陥の発生を抑制しつつ、カーボン部材の酸化消耗を抑制できる。
図1は、一実施形態に係るフロートガラス製造装置を示す断面図である。 図2は、図1のドロスボックスを拡大して示す断面図である。 図3は、第1変形例に係るドロスボックスを拡大して示す断面図である。 図4は、図3に示す第2空間に配置したノズルを示す斜視図である。 図5は、第2変形例に係るノズルを示す斜視図である。 図6は、第3変形例に係るノズルを示す斜視図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。各図面において、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は互いに垂直な方向であって、X軸方向及びY軸方向は水平方向、Z軸方向は鉛直方向である。X軸方向がガラスリボンGの搬送方向であり、Y軸方向がガラスリボンGの幅方向である。明細書中、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
図1を参照して、一実施形態に係るフロートガラス製造装置1について説明する。フロートガラス製造装置1は、ガラスリボンGの搬送方向上流側から下流側に向けて、フロートバス2と、ドロスボックス3と、徐冷炉5と、を備える。フロートガラス製造装置1は、フロートバス2に貯留した溶融金属Mの上でガラスリボンGを成形し、成形したガラスリボンGをドロスボックス3の内部に設けた複数の搬送ロール31によってフロートバス2から引き出し、徐冷炉5に送る。また、フロートガラス製造装置1は、ガラスリボンGを、徐冷炉5の内部で徐冷した後、所望の寸法及び形状に切断する。ガラスリボンGを切断することで、フロートガラスが得られる。
フロートガラスは、例えば無アルカリガラス、アルミノシリケートガラス、ホウケイ酸ガラス又はソーダライムガラスなどである。無アルカリガラスとは、NaO、KO等のアルカリ金属酸化物を実質的に含有しないガラスを意味する。ここで、アルカリ金属酸化物を実質的に含有しないとは、アルカリ金属酸化物の含有量の合量が0.1質量%以下を意味する。
フロートガラスの用途は、特に限定されないが、例えばディスプレイ(例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等)のカバーガラスである。フロートガラスの用途がカバーガラスである場合、フロートガラスは化学強化用ガラスである。化学強化用ガラスは、無アルカリガラスとは異なり、アルカリ金属酸化物を含有する。
化学強化用ガラスは、例えば酸化物基準のモル%表示で、SiO:62%~68%、Al:6%~12%、MgO:7%~13%、NaO:9%~17%、KO:0%~7%を含有し、NaO及びKOの含有量の合計からAl含有量を減じた差が10%未満であり、ZrOを含有する場合、その含有量が0.8%以下である。
別の化学強化用ガラスは、酸化物基準のモル%表示で、SiO:65%~85%、Al:3%~15%、NaO:5%~15%、KO:0%~2%未満、MgO:0%~15%、ZrO:0%~1%を含有し、SiO及びAlの含有量の合計SiO+Alが88%以下である。
別の化学強化用ガラスは、酸化物基準のモル%表示で、SiOを50%~75%、Alを9%~20%、NaOを10%~20%、KOを0%~6%、MgOを0%~15%、CaO、SrO及びBaOを合量(CaO+SrO+BaO)で0%~10%、ZrO及びTiOを合量(ZrO+TiO)で0%~5%、Bを0%~10%、LiOを0%~20%含有する。
フロートガラスの用途は、ディスプレイの薄膜トランジスタ又はカラーフィルター等を形成するガラス基板であってもよい。フロートガラスの用途がガラス基板である場合、フロートガラスは無アルカリガラスである。無アルカリガラスは、化学強化用ガラスとは異なり、アルカリ金属酸化物を実質的に含有しない。
無アルカリガラスは、例えば、酸化物基準の質量%表示で、SiO:50%~73%、Al:10.5%~24%、B:0%~12%、MgO:0%~10%、CaO:0%~14.5%、SrO:0%~24%、BaO:0%~13.5%、MgO+CaO+SrO+BaO:8%~29.5%、ZrO:0%~5%を含有する。
無アルカリガラスは、高い歪点と高い溶解性とを両立する場合、好ましくは、酸化物基準の質量%表示で、SiO:58%~66%、Al:15%~22%、B:5%~12%、MgO:0%~8%、CaO:0%~9%、SrO:3%~12.5%、BaO:0%~2%、MgO+CaO+SrO+BaO:9%~18%を含有する。
無アルカリガラスは、特に高い歪点を得たい場合、好ましくは、酸化物基準の質量%表示で、SiO:54%~73%、Al:10.5%~22.5%、B:0%~5.5%、MgO:0%~10%、CaO:0%~9%、SrO:0%~16%、BaO:0%~2.5%、MgO+CaO+SrO+BaO:8%~26%を含有する。
フロートガラスの厚みは、フロートガラスの用途に応じて選択される。フロートガラスの用途がディスプレイのカバーガラスである場合、フロートガラスの厚みは例えば0.1mm~2.0mmである。一方、フロートガラスの用途がディスプレイのガラス基板である場合、フロートガラスの厚みは例えば0.1mm~0.7mmである。
次に、図1を再度参照して、一実施形態に係るフロートバス2などについて説明する。フロートバス2は、浴槽21を備える。浴槽21は、溶融金属Mを収容する。溶融金属Mとしては、例えば溶融スズが用いられる。溶融スズの他に、溶融スズ合金なども使用可能であり、溶融金属Mは溶融ガラスよりも高い密度を有するものであればよい。溶融ガラスは、溶融金属Mの上に連続的に供給され、溶融金属Mの平滑な液面を利用して、帯板状のガラスリボンGに成形される。
フロートバス2は、浴槽21の上に空間を形成する天井22を備える。フロートバス2の内部は、溶融金属Mの酸化を防止するため、還元性ガスで満たされ、大気圧よりも高い気圧に維持される。還元性ガスは、例えば窒素ガスと水素ガスとの混合ガスであり、窒素ガスを85体積%~98.5体積%、水素ガスを1.5体積%~15体積%含んでいる。還元性ガスは、天井22のレンガ同士の目地及び天井22の孔から供給される。
ドロスボックス3は、ガラスリボンGを引き上げる搬送ロール31を備える。搬送ロール31は、モータ等の駆動装置(不図示)によって回転駆動され、その駆動力によってガラスリボンGを斜め上方に向けて搬送する。駆動装置は、ドロスボックス3の外部に設けられる。従って、ドロスボックス3の外壁には、搬送ロール31を挿通させる穴が形成される。
搬送ロール31は、ドロスボックス3の内部に、ガラスリボンGの搬送方向(X軸方向)に間隔をおいて複数配置される。搬送ロール31の個数は、図1では3つであるが、複数であればよく、2つであってもよく、4つ以上であってもよい。搬送ロール31の軸方向は、ガラスリボンGの幅方向(Y軸方向)と同一方向である。
ドロスボックス3は、搬送ロール31に当接されるカーボン部材32を備える。カーボン部材32は、ドロスボックス3の下部空間に配置される。ドロスボックス3の下部空間は、ガラスリボンGよりも下側の空間である。カーボン部材32は、搬送ロール31の外周面に当接し、搬送ロール31の外周面に付着した異物を除去する。異物は、例えばガラスリボンGと共にドロスボックス3の内部に持ち込まれた溶融金属Mが酸化した酸化物、いわゆるドロスを含む。
カーボン部材32は、例えば直方体である。カーボン部材32は、X軸方向視で台形又は逆台形の四角柱であってもよい。カーボン部材32は、搬送ロール31の軸方向に複数設けられてもよい。各搬送ロール31に沿って配列されるカーボン部材32の個数は、ガラスリボンGの幅(Y軸方向寸法)又は搬送ロール31の軸方向長さ(Y軸方向寸法)に応じて決定される。
カーボン部材32のY軸方向寸法は、例えば300mm~1000mmであり、好ましくは400mm~800mmである。カーボン部材32のZ軸方向寸法は、例えば50mm~200mmであり、好ましくは70mm~150mmである。カーボン部材32のX軸方向寸法は、例えば20mm~100mmであり、好ましくは30mm~80mmである。
カーボン部材32は、グラファイト粉末を含んでもよい。グラファイト粉末の最大粒径は、例えば0.1mm~3mmであり、好ましくは0.5mm~2.5mmである。グラファイト粉末の最大粒径が0.1mm~3mmであると、グラファイト粉末の成形体であるカーボン部材32の強度を確保できる。
カーボン部材32のショア硬度は、例えば20HS~90HSであり、好ましくは30HS~80HSである。カーボン部材32のショア硬度が20HS~90HSであると、搬送ロール31に対するカーボン部材32の耐摩耗性を確保できる。
ドロスボックス3は、カーボン部材32を搬送ロール31に押し付ける付勢部材33を備えてもよい。付勢部材33は、例えば、金属製のばねを含む。ばねは、板ばねである。付勢部材33は、板ばねの代わりに、コイルばね、圧縮コイルばね、皿ばね、竹の子ばね、輪ばね等を含んでもよい。なお、付勢部材33は、空気圧シリンダなどの流体圧シリンダなどを含んでもよい。
ドロスボックス3は、カーボン部材32を昇降自在に支持する支持部材34を備えてもよい。支持部材34は、ドロスボックス3の底壁35の上に配置される。支持部材34はY軸方向に垂直な断面形状がU字状であり、支持部材34の内部にカーボン部材32と付勢部材33が配置される。支持部材34は、カーボン部材32及び付勢部材33がX軸方向にずれるのを防止する。
ドロスボックス3は、ガラスリボンGの温度を調整すべく、ヒータ37を備えてもよい。ヒータ37は、ガラスリボンGの下方に設けられてもよい。ドロスボックス3において、ガラスリボンGの温度は、フロートガラスのガラス転移点Tgを基準として、(Tg-50℃)~(Tg+30℃)であることが好ましい。
ドロスボックス3は、ガラスリボンGよりも上方に、フード38と、フード38の上に配置された断熱材39と、断熱材39の一部とフード38とを貫通してフード38の下面から吊り下げられたドレープ40と、を備える。ドレープ40は、鋼材あるいはガラス材などの耐火材からなる板状の部材である。
ドレープ40は、ドロスボックス3の上部空間を、ガラスリボンGの搬送方向(X軸方向)に複数の空間に仕切る。ドロスボックス3の上部空間は、ガラスリボンGよりも上側の空間である。ドレープ40は、例えば、各搬送ロール31の回転中心線の真上に配置される。ドレープ40は、各搬送ロール31の軸方向(Y軸方向)に延びている。
徐冷炉5は、ガラスリボンGを搬送ロール51によって搬送しながらガラスの歪点以下の温度に徐冷する。徐冷炉5は、ガラスリボンGの温度を調整するため、天井及び底壁にヒータ(不図示)を備える。搬送ロール51は、モータ等の駆動装置(不図示)によって回転駆動され、その駆動力によってガラスリボンGを水平方向に搬送する。徐冷炉5は、下流側の出口にて外部に開放されている。それゆえ、徐冷炉5の内部には、大気が流入する。
ところで、ドロスボックス3の内部には、徐冷炉5の内部から大気が流入しうる。大気は、ドロスボックス3の外壁に形成された不図示の穴(例えば搬送ロール31を挿通する穴)、あるいは、ドロスボックス3と徐冷炉5の間の隙間GPなどからも、ドロスボックス3の内部に流入しうる。
従来、ドロスボックス3の内部に大気が流入することで、大気中の酸素ガスによってカーボン部材32が酸化消耗してしまい、搬送ロール31に付着したドロスの除去が困難になるという問題があった。また、従来、ドロスボックス3の内部に大気が流入すると、ガラスリボンGの下面に付着した溶融金属Mが酸化して、ドロス欠陥が生成してしまうという問題があった。
また、ドロスボックス3の上部空間には、フロートバスの内部から還元性ガスが流入しうる。従来、流入した還元性ガスは、ガラスリボンGの上方から下方に回り込みことがあり、ドロスボックス3の下部空間からフロートバス2の内部に向けて逆流することがあった。逆流した還元性ガスによって溶融金属MがガラスリボンGと共にドロスボックス3の内部に持ち込まれやすくなり、ガラスリボンGの下面に生じるドロス欠陥が増加してしまうという問題があった。
次に、図2を参照して、一実施形態に係るドロスボックス3の詳細について説明する。搬送ロール31、カーボン部材32、付勢部材33及び支持部材34は、ガラスリボンGの搬送方向(X軸方向)に間隔をおいて複数配置される。搬送ロール31の軸方向は、ガラスリボンGの幅方向(Y軸方向)と同一方向である。
ドロスボックス3は、ドロスボックス3の下部空間において、n個(nは2以上の自然数)の搬送ロール31の各々にカーボン部材32を当接させることを含む。nは、図2では3であるが、2でもよいし、4以上でもよい。
本明細書では、ドロスボックス3の下部空間をガラスリボンGの搬送方向(X軸方向)にカーボン部材32で区画したn+1個の空間のうち、搬送方向の上流側から下流側に向けてk番目に位置する空間を、第k空間と定義する。
また、本明細書では、ドロスボックス3の内部に設けたn個の搬送ロール31のうち、搬送方向の上流側から下流側に向けてk番目に位置する搬送ロール31を、第k搬送ロール31-kと定義する。
更に、本明細書では、第k搬送ロール31-kに当接されるカーボン部材32を、第kカーボン部材32-kと定義する。また、第kカーボン部材32-kを付勢する付勢部材33を、第k付勢部材33-kと定義する。更に、第kカーボン部材32-kを支持する支持部材34を、第k支持部材34-kと定義する。
ドロスボックス3の下部空間は、例えば3つの搬送ロール31-1、31-2、31-3によって4つの空間S1、S2、S3、S4に区画される。4つの空間S1、S2、S3、S4のうち任意の隣り合う2つの空間では、一方から他方にガスが流れ込むことがあり、ガスが混じり合うことがある。
第1空間S1は、図2に示すように、Y軸方向視で、ドロスボックス3のフロートバス2に対向する上流壁41と、ドロスボックス3の底壁35と、第1搬送ロール31-1と、第1カーボン部材32-1と、第1支持部材34-1と、で囲まれる。
第2空間S2は、Y軸方向視で、第1搬送ロール31-1と、第1カーボン部材32-1と、第1支持部材34-1と、ドロスボックス3の底壁35と、第2搬送ロール31-2と、第2カーボン部材32-2と、第2支持部材34-2と、で囲まれる。
第3空間S3は、Y軸方向視で、第2搬送ロール31-2と、第2カーボン部材32-2と、第2支持部材34-2と、ドロスボックス3の底壁35と、第3搬送ロール31-3と、第3カーボン部材32-3と、第3支持部材34-3と、で囲まれる。
第4空間S4は、Y軸方向視で、第3搬送ロール31-3と、第3カーボン部材32-3と、第3支持部材34-3と、ドロスボックス3の底壁35と、ドロスボックス3の徐冷炉5に対向する下流壁42と、で囲まれる。
ドロスボックス3は、第1空間S1に不活性ガスを供給する第1ノズル43を備える。第1ノズル43は、例えば、ドロスボックス3のY軸方向一端又は両端の外壁から、ドロスボックス3の内部に挿入され、第1空間S1に不活性ガスを吐出する。第1ノズル43の吐出方向は、Y軸方向であるが、Z軸正方向(上方向)であってもよい。
第1空間S1は、最も上流側の空間である。第1空間S1に供給する不活性ガスは、例えば窒素ガス、又はアルゴンガス等の希ガスである。第1空間S1に供給する不活性ガスは、窒素ガス、又は希ガスを含めばよく、窒素ガスと希ガスの混合ガスであってもよい。第1空間S1には、還元性ガスは供給されない。
本実施形態によれば、第1空間S1に不活性ガスを供給することで、第1空間S1の圧力を高めることができる。従って、ドロスボックス3の外壁の穴などから第1空間S1に大気が流入するのを抑制できる。よって、大気中の酸素ガスによってカーボン部材32が酸化消耗するのを抑制できる。また、大気中の酸素ガスによってドロス欠陥が生じるのを抑制できる。
第1空間S1の圧力は、例えば、大気圧よりも1Pa~15Pa高い。第1空間S1の圧力が大気圧よりも1Pa以上高ければ、ドロスボックス3の外壁の穴などから第1空間S1に大気が流入するのを抑制できる。その結果、カーボン部材32の酸化消耗を抑制できる。また、ドロス欠陥を低減できる。第1空間S1の圧力と大気圧との差圧が15Pa以下であれば、第1空間S1に供給する不活性ガスの流量を低減できる。
また、本実施形態によれば、第1空間S1に不活性ガスを供給することで、第1空間S1の圧力を高めつつ、第1空間S1における還元性ガスの濃度を低減できる。よって、第1空間S1の真上の空間から第1空間S1へ還元性ガスが回り込むのを抑制しつつ、第1空間S1における還元性ガスの濃度を低減できる。従って、第1空間S1からフロートバス2の内部へ還元性ガスが逆流するのを抑制でき、溶融金属MがガラスリボンGと共にドロスボックス3の内部に持ち込まれるのを抑制できる。よって、ガラスリボンGの下面に生じるドロス欠陥を低減できる。
第1空間S1の水素ガス濃度は、例えば5体積%未満であり、好ましくは3体積%以下である。第1空間S1の水素ガス濃度が5体積%未満であれば、第1空間S1からフロートバス2の内部に逆流する水素ガスが少ない。第1空間S1の水素ガス濃度は、例えば1体積%以上であり、好ましくは3体積%以上である。
第1空間S1の酸素ガス濃度は、例えば100体積ppm以下であり、好ましくは10体積ppm以下である。第1空間の酸素ガス濃度が100体積ppm以下であれば、ドロス欠陥の発生を抑制しつつ、カーボン部材32の酸化消耗を抑制できる。第1空間S1の酸素ガス濃度は、0体積ppm以上であればよい。
ドロスボックス3は、第i空間(iは2以上n以下の自然数)に還元性ガスを供給する第2ノズル44を含む。第2ノズル44は、最上流の第1空間S1と最下流の第(n+1)空間(例えば第4空間S4)を除く空間に、還元性ガスを供給する。還元性ガスによって酸素ガスを水蒸気などに変えることができ、酸素ガス濃度を低減できる。
第1空間S1には、上記の通り、還元性ガスが供給されず、不活性ガスが供給される。第1空間S1の隣の第2空間S2に還元性ガスが不足するのを回避すべく、第2ノズル44は少なくとも第2空間S2に還元性ガスを供給することが好ましい。つまり、第i空間は、少なくとも第2空間S2を含むことが好ましい。なお、第2ノズル44は、第3空間S3に還元性ガスを供給してもよい。
第i空間に供給する還元性ガスは、例えば、水素ガス、一酸化炭素ガス又はアセチレンガスを含有する。水素ガス、一酸化炭素ガス、及びアセチレンガスは、還元性に優れている。なお、第i空間に供給する還元性ガスは、水素ガスなどを含めばよく、更に不活性ガスを含んでもよい。
第i空間に供給する還元性ガスは、好ましくは0.1体積%~20体積%の水素ガスを含有し、より好ましくは10体積%~20体積%の水素ガスを含有する。水素ガス濃度が0.1体積%以上であれば、酸素ガスを還元する効果が得られやすい。また、水素ガス濃度が20体積%以下であれば、還元性ガスの管理が容易である。
第2ノズル44は、例えば、ドロスボックス3のY軸方向一端又は両端の外壁から、ドロスボックス3の内部に挿入され、第i空間に還元性ガスを吐出する。第2ノズル44の吐出方向は、図2に示すようにY軸方向であってもよいし、図3及び図4に示すようにZ軸正方向(上方向)であってもよい。
図3及び図4に示すように、第2ノズル44は、例えば、Y軸方向に延びる水平管441と、水平管441に沿って形成された不図示のスリットを上方に延長する鉛直管442と、を含んでもよい。水平管441は、ドロスボックス3のY軸方向一端の外壁の穴に挿入されている。鉛直管442は、上方に向けて開放されており、上方に向けて還元性ガスを吐出する。図4及び図5に示すように鉛直管442のY軸方向寸法は特に限定されず、第i空間のY軸方向一端又は両端にのみ鉛直管442が配置されてもよいし、第i空間のY軸方向全体にわたって鉛直管442が配置されてもよい。
図6に示すように、第2ノズル44は、Y軸方向に延びる水平管441と、水平管441に形成された吐出孔443と、を含んでもよい。吐出孔443はY軸方向に間隔をおいて複数設けられてもよい。第i空間のY軸方向一端又は両端にのみ吐出孔443が配置されてもよいし、第i空間のY軸方向全体にわたって吐出孔443が配置されてもよい。吐出孔443は、上方に向けて開放されており、上方に向けて還元性ガスを吐出する。
図3に示すように、第2ノズル44は、上流側の搬送ロール31(例えば第1搬送ロール31-1)に向けて還元性ガスを吐出してもよい。第1搬送ロール31-1の外周面の近傍では、第1搬送ロール31-1の回転方向に気流が生じる。その気流によって、還元性ガスを第1カーボン部材32-1に供給でき、第1カーボン部材32-1の近傍における酸素ガス濃度を効率的に低減できる。
本実施形態によれば、第i空間に還元性ガスを供給することで、第i空間の圧力を高めることができる。従って、ドロスボックス3の外壁の穴などから第i空間に大気が流入するのを抑制できる。よって、大気中の酸素ガスによってカーボン部材32が酸化消耗するのを抑制できる。また、大気中の酸素ガスによってドロス欠陥が生じるのを抑制できる。
第i空間の圧力は、例えば、大気圧よりも1Pa~15Pa高い。第i空間の圧力が大気圧よりも1Pa以上高ければ、ドロスボックス3の外壁の穴などから第i空間に大気が流入するのを抑制できる。その結果、カーボン部材32の酸化消耗を抑制できる。また、ドロス欠陥を低減できる。第i空間の圧力と大気圧との差圧が15Pa以下であれば、第i空間に供給する還元性ガスの流量を低減できる。
また、本実施形態によれば、第i空間に還元性ガスを供給することで、第i空間に流入した酸素ガスを水蒸気などに変えることができ、酸素ガスによる酸化を抑制できる。従って、カーボン部材32が酸化消耗するのを抑制できる。また、ドロス欠陥が生じるのを抑制できる。
第i空間の水素ガス濃度は、例えば1体積%~20体積%であり、好ましくは2体積%~10体積%である。第i空間の水素ガス濃度が1体積%以上であれば、第i空間に流入した大気中の酸素ガスが還元されやすい。一方、第i空間の水素ガス濃度が20体積%以下であれば、第i空間に供給する還元性ガスの管理が容易である。
第i空間の酸素ガス濃度は、例えば100体積ppm以下であり、好ましくは50体積ppm以下である。第i空間の酸素ガス濃度が100体積ppm以下であれば、ドロス欠陥の発生を抑制しつつ、カーボン部材32の酸化消耗を抑制できる。第i空間の酸素ガス濃度は、0体積ppm以上であればよい。
第(n+1)空間は、最下流の空間であり、例えば第4空間S4である。第(n+1)空間に供給する還元性ガスは、例えば、水素ガス、一酸化炭素ガス又はアセチレンガスを含有し、更に不活性ガスを含有してもよい。また、第(n+1)空間に供給する不活性ガスは、例えば窒素ガス、又はアルゴンガス等の希ガスである。
本実施形態によれば、第(n+1)空間に不活性ガス又は還元性ガスを供給することで、第(n+1)空間の圧力を高めることができる。従って、ドロスボックス3の外壁の穴などから第(n+1)空間に大気が流入するのを抑制できる。よって、大気中の酸素ガスによってカーボン部材32が酸化消耗するのを抑制できる。また、大気中の酸素ガスによってドロス欠陥が生じるのを抑制できる。
第(n+1)空間の圧力は、例えば、大気圧よりも1Pa~15Pa高い。第(n+1)空間の圧力が大気圧よりも1Pa以上高ければ、ドロスボックス3と徐冷炉5の間の隙間GPなどから第(n+1)空間に大気が流入するのを抑制できる。その結果、カーボン部材32の酸化消耗を抑制できる。また、ドロス欠陥を低減できる。第(n+1)空間の圧力と大気圧との差圧が15Pa以下であれば、第(n+1)空間に供給するガスの流量を低減できる。
第(n+1)空間の水素ガス濃度は、例えば1体積%~20体積%であり、好ましくは2体積%~10体積%である。第(n+1)空間の水素ガス濃度が1体積%以上であれば、第(n+1)空間に流入した大気中の酸素ガスが還元されやすい。一方、第(n+1)空間の水素ガス濃度が20体積%以下であれば、第(n+1)空間に供給する還元性ガスの管理が容易である。
第(n+1)空間の酸素ガス濃度は、例えば100体積ppm以下であり、好ましくは50体積ppm以下である。第(n+1)空間の酸素ガス濃度が100体積ppm以下であれば、ドロス欠陥の発生を抑制しつつ、カーボン部材32の酸化消耗を抑制できる。第(n+1)空間の酸素ガス濃度は、0体積ppm以上であればよい。
以下、実験データについて説明する。下記の例1が比較例であり、例2が実施例である。例1と例2では、図3に示すドロスボックス3を用いて、表1に示す条件でフロートガラスを製造した。例1では第2空間S2に水素含有ガスを供給しなかったのに対し、例2では第2空間S2に水素含有ガスを供給した点を除き、例1と例2では同じ条件でフロートガラスを製造した。水素含有ガスは、水素ガスを12体積%含有し、窒素ガスを88体積%含有するものを用いた。
Figure 2022188662000002
表1に示すように、例1では第2空間S2に水素含有ガスを供給しなかったのに対し、例2では第2空間S2に水素含有ガスを供給した点を除き、例1と例2では同じ条件でフロートガラスを製造した。
表1において、例1と例2で、第2空間S2の水素ガス濃度が同一であるのは、水素含有ガスの供給はドロスボックス3のY軸方向中央で実施したのに対し、水素ガス濃度の測定はドロスボックス3のY軸方向一端で実施したからである。
但し、表1から明らかなように、例2では、第2空間S2に水素含有ガスを供給したので、例1に比べて第2空間S2の圧力が高くなっていた。また、例2では、第2空間S2に水素含有ガスを供給したので、水素含有ガスの回り込みによって、例1に比べて第3空間S3の水素ガス濃度が高くなっていた。
例1と例2では、暗室の中でフロートガラスの端面に光を照射し、フロートガラスの溶融金属Mに接触していた面を検査し、長径が20μmを超えるドロス欠陥の単位面積当たりの個数を調べた。調べた個数は、相対値で表1に示す。表1から明らかなように、例2では第1空間S1にNガスを供給し且つ第2空間S2に水素含有ガスを供給したので、例1に比べて、ドロス欠陥の個数を低減できた。
また、例1と例2では、表1に示す条件でフロートガラスを連続的に50日間製造し、50日間でカーボン部材32の酸化消耗が生じたか否かを目視で調べた。表1において、カーボン部材32の評価が「〇」であることは酸化消耗が目視で無かったことを意味し、カーボン部材32の評価が「×」であることは酸化消耗が目視で有ったことを意味する。表1から明らかなように、例2では第1空間S1にNガスを供給し且つ第2空間S2に水素含有ガスを供給したので、例1に比べてカーボン部材32の酸化消耗を抑制できた。
以上、本開示に係るフロートガラス製造方法について説明したが、本開示は上記実施形態等に限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本開示の技術的範囲に属する。
1 フロートガラス製造装置
2 フロートバス
3 ドロスボックス
31 搬送ロール
32 カーボン部材
5 徐冷炉
M 溶融金属
G ガラスリボン

Claims (10)

  1. フロートバスに貯留した溶融金属の上で成形したガラスリボンを、ドロスボックスの内部に設けたn個(nは2以上の自然数)の搬送ロールによって前記フロートバスから引き出し、徐冷炉に送ることを含む、フロートガラス製造方法であって、
    前記ドロスボックスの内部であって前記ガラスリボンよりも下側の下部空間において、n個の前記搬送ロールの各々にカーボン部材を当接させることを含み、
    前記下部空間を前記ガラスリボンの搬送方向に前記カーボン部材で区画したn+1個の空間のうち、前記搬送方向の上流側から下流側に向けてk番目に位置する前記空間を、第k空間と定義すると、
    前記下部空間のうちの第1空間に不活性ガスを供給することと、前記下部空間のうちの第i空間(iは2以上n以下の自然数)に還元性ガスを供給することと、を含む、フロートガラス製造方法。
  2. 前記第i空間は、少なくとも第2空間を含む、請求項1に記載のフロートガラス製造方法。
  3. 前記下部空間のうちの第(n+1)空間に不活性ガス又は還元性ガスを供給することを含む、請求項1又は2に記載のフロートガラス製造方法。
  4. 前記第i空間において、搬送方向上流側の前記搬送ロールに向けて還元性ガスを供給することを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のフロートガラス製造方法。
  5. 前記第i空間に供給する還元性ガスは、水素ガス、一酸化炭素ガス又はアセチレンガスを含有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のフロートガラス製造方法。
  6. 前記第i空間に供給する還元性ガスは、0.1体積%~20体積%の水素ガスを含有する、請求項1~5のいずれか1項に記載のフロートガラス製造方法。
  7. 前記第1空間の水素ガス濃度は、3体積%未満である、請求項1~6のいずれか1項に記載のフロートガラス製造方法。
  8. 前記第i空間の水素ガス濃度は、1~20体積%である、請求項1~7のいずれか1項に記載のフロートガラス製造方法。
  9. 前記第i空間の圧力は、大気圧よりも1Pa~15Pa高い、請求項1~8のいずれか1項に記載のフロートガラス製造方法。
  10. 前記第i空間の酸素ガス濃度は、100体積ppm以下である、請求項1~9のいずれか1項に記載のフロートガラス製造方法。
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