JP2022186106A - 除塵装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本実施形態の除塵装置は、包装体を搬送するコンベアに付設されている。包装体は、コンベアで搬送される物品であって包装された物品である。包装体の具体例としては、トイレットロールやキッチンペーパなどのさまざまな紙製品が紙製あるいはフィルム製といった任意の資材で包装されたものが挙げられる。
そのほか、本実施形態の説明で用いる方向については、つぎのように定義する。紙製品や包装体の製造過程が上流から下流へ進捗する方向をMD方向(Machine Direction,図面中には「MD」と記す)とする。重力の作用する方向に沿う方向を下方(図面中には「D」と記す)とし、下方の反対方向を上方(図面中には「U」と記す)とする。これらの上下方向とMD方向との双方に直交する方向をCD方向(Cross Direction)とする。
下記の一実施形態では、除塵装置に関する構成を項目[1]で説明し、項目[1]の構成による作用および効果を項目[2]で述べる。
[1.構成]
図1に示すように、除塵装置1はコンベア10に付設されている。
コンベア10は、包装体9の搬送装置であり、周回するベルト20の設けられたベルトコンベアである。
ベルト20は、コンベア10における下流側および上流側に設けられたローラR1,R2に巻き掛けられた無端の帯状部材である。ローラR1,R2の少なくとも一方を回転させることにより、ローラR1,R2に巻き掛けられたベルト20が周回する。
なお、ベルト20における外面30のうち下方を向く下面3Dには、包装体9が載置されず、包装体9で覆われる領域が存在しない。
ここで例示するポーズ機構40では、図3に示すように、CD方向に対向して一対が配置されたヘッド41のそれぞれにロッド42が連結されている。ヘッド41は、包装体9を挟み込むことの可能な形状や大きさに形成されている。ロッド42は、ヘッド41のそれぞれに対してCD方向外側(ヘッド41どうしが対向する側とは反対側)に連結され、CD方向に沿って往復駆動される。
上記のコンベア10に対して、図1に示すように、つぎに説明する除塵装置1が付設されている。
除塵装置1は、塵埃を除去する装置である。この除塵装置1には、給気系の噴気部2および排気系の吸引部3が設けられている。
噴気部2は、気体を噴射して塵埃を吹き飛ばす給気要素である。噴気部2で噴射する気体としては、空気をはじめとした種々のガスを用いることができる。
本除塵装置1の噴気部2には、ベルト20の下面3Dへ向けて気体を噴射するロア噴気部2Dと、ベルト20の上面3Uへ向けて気体を噴射するアッパ噴気部2Uとが併設されている。ロア噴気部2Dは、ベルト20に対して下方に配置されており、下面3Dに付着した塵埃を吹き飛ばす。アッパ噴気部2Uは、ベルト20に対して上方に配置されており、上面3Uに付着した塵埃を吹き飛ばす。
インジェクタD1,D2,D3,D4によって気体が噴射される領域は、インジェクタD1,D2,D3,D4の配置されたCD方向位置に応じた領域である。具体的には、ベルト20の下面3DにおけるCD方向の全領域にインジェクタD1,D2,D3,D4から気体が噴射される。
図1に示すように、吸引部3は、ロア噴気部2Dによって吹き飛ばされた塵埃を吸い込む排気要素である。この吸引部3は、ロア噴気部2Dと同様にベルト20に対して下方に配置されており、下面3Dから吹き飛ばされた塵埃を吸い込む。
なお、図示省略の排気装置あるいは減圧装置が塵埃を吸い込むために吸引部3に接続されており、吸引部3に内蔵されているフィルタによって塵埃が捕集あるいは分離される。
本除塵装置1には、ロア噴気部2Dによって吹き飛ばされた塵埃が吸引部3によって吸い込まれる空間を囲むハウジング4が設けられている。
ハウジング4には、ロア噴気部2Dからベルト20の下面3Dへの気体の噴射領域2Iに開口5が設けられている。すなわち、ハウジング4は、ロア噴気部2Dによる塵埃の吹き飛ばしを阻害せずに、ロア噴気部2Dによって吹き飛ばされた塵埃の飛散を防止する覆いとして設けられている。
本実施形態の除塵装置1は、上述の構成を備えるため、下記のような作用および効果を得ることができる。
(1)ロア噴気部2Dによってベルト20の下面3Uから吹き飛ばされた塵埃が吸引部3で吸い込まれるため、下面3Uに付着していた塵埃がベルト20の外面30へ再び付着したり包装体9へ付着したりするのを抑えることができる。
すなわち、ベルトに載置された物品へ向けて上方から気体を噴射する従来の除塵装置では、上面のうち搬送対象の物品が載置されていた領域から塵埃を除去することが困難である。これに対して本除塵装置1によれば、ベルト20の外面30において搬送対象の包装体9が載置されていた領域からも塵埃を除去可能である。
延いては、ベルト20に付着していた塵埃が包装体9へ付着することを抑制することができ、包装体9の品質向上に寄与する。
そのほか、従来の除塵装置においてベルトの上面へ向けて気体を噴射する機構は、コンベアで搬送される物品と干渉しない位置や形状に設ける必要があり、ベルトに対して上方に配置するうえで制約を招くおそれがある。これに対し、ベルト20の下面3Dへ向けて気体を噴射するロア噴気部2Dは、ベルト20に対して下方に配置する際に包装体9(コンベア10で搬送される物品)と干渉しにくいため、除塵装置1のレイアウト自由度を確保することに資する。
ポーズ機構40によって搬送が一時的に停止されている包装体9には周回するベルト20の上面3Uが摺動しているため、上面3Uに付着した塵埃が部分領域3Pに溜まりうる。このように塵埃の溜まりうる部分領域3Pへ向けてアッパ噴気部2Uから空気が噴射されることにより、一時停止した包装体9への付着を招きやすい塵埃を除去することができる。更に言えば、ベルト20の上面3Uに摺動する包装体9が紙製の資材で包装されている場合には、ベルト20の上面3Uが紙製の資材に対して摺動することにより発生しうる資材からの紙粉を除去することもできる。この点からも塵埃が包装体9へ付着することを抑制することができ、包装体9の品質向上に寄与する。
延いては、コンベア10から下流側へ送給される包装体9に対して紙粉をはじめとした塵埃の付着を抑制することでき、包装体9の品質向上に資する。
上述の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、適宜組み合わせることもできる。
構成を簡素化する観点からは、アッパ噴気部に加えてまたは代えて、ハウジングを省略してもよい。
・ロア噴気部
・ロア噴気部,吸引部
・ロア噴気部,吸引部,ハウジング
・アッパ噴気部
・アッパ噴気部,ロア噴気部
・アッパ噴気部,ロア噴気部,吸引部
・アッパ噴気部,ロア噴気部,吸引部,ハウジング
少なくとも塵埃を除去する要素が設けられた除塵装置がポーズ機構の設けられたコンベアに付設されていれば、ポーズ機構によって一時的に搬送の停止された包装体9への付着を招きやすい塵埃を除去することができる。そのため、塵埃が包装体へ付着することを抑制することができ、包装体9の品質向上に寄与する。
2 噴気部
3 吸引部
4 ハウジング
5 開口
9 包装体
10 コンベア
20 ベルト
2D ロア噴気部
2I ロア噴気部2Dから下面3Dへの気体の噴射領域
2U アッパ噴気部
30 外面
3D 下面
3P 部分領域
3U 上面
40 ポーズ機構
41 ヘッド
42 ロッド
D1,D2,D3,D4 インジェクタ
R1,R2 ローラ
U1,U2 噴気口
Claims (5)
- 周回するベルトにおいて周回方向の外側を向く外面のうち上向きの上面に包装体が載置されるコンベアの除塵装置であって、
前記外面のうち下向きの下面へ向けて気体を噴射し、前記下面に付着した塵埃を吹き飛ばすロア噴気部と、
前記ロア噴気部で吹き飛ばされた前記塵埃を吸い込む吸引部と、を備えた
ことを特徴とする除塵装置。 - 前記ロア噴気部から前記下面への気体の噴射領域に開口を有し、前記ロア噴気部によって吹き飛ばされた塵埃が前記吸引部によって吸い込まれる空間を囲むハウジングを備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の除塵装置。 - 前記ロア噴気部は、前記ベルトの帯幅方向に並ぶ複数のインジェクタを有し、前記インジェクタのそれぞれから前記気体を噴射する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の除塵装置。 - 互いに間隔をあけて順次送給された前記包装体が前記上面に載置された状態で前記ベルトの周回を継続したまま前記上面に載置された当該包装体の搬送を一時的に停止するポーズ機構の付設された前記コンベアの除塵装置であって、
前記ポーズ機構によって搬送が一時的に停止された前記包装体に対して上流側に隣接した前記上面の部分領域へ向けて気体を噴射するアッパ噴気部を備えた
ことを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の除塵装置。 - 前記アッパ噴気部は、前記ベルトの帯幅方向外側に一対の噴気口を有し、前記噴気口のそれぞれから前記気体を噴射する
ことを特徴とする請求項4に記載の除塵装置。
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