JP2022185513A - ブローバイガス処理装置の昇温機構およびブローバイガス処理装置の昇温機構を備えるエンジン - Google Patents

ブローバイガス処理装置の昇温機構およびブローバイガス処理装置の昇温機構を備えるエンジン Download PDF

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Abstract

【課題】低温時においてブローバイガスに含まれる水分が凍結することを抑制することができるブローバイガス処理装置の昇温機構およびブローバイガス処理装置の昇温機構を備えるエンジンを提供すること。【解決手段】ブローバイガス処理装置の昇温機構800は、エンジンのシリンダヘッドに組付けられたヘッドカバー4と、ヘッドカバー4内に配置されてブローバイガスを処理するブローバイガス処理装置100と、ヘッドカバー4の外面703に固定されて熱を発生する加熱手段600と、を備える。ブローバイガス処理装置100は、ヘッドカバー4に固定されヘッドカバー4の内部を複数の領域に仕切る仕切り壁部200と、仕切り壁部200に設けられブローバイガスをオイルとガスとに分離する分離部330と、を有する。ヘッドカバー4は、仕切り壁部200と接触し加熱手段600が発生する熱を分離部330に伝える熱伝導部700を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、ディーゼルエンジン等の内燃機関に搭載されて、ブローバイガスをオイルとガスとに分離するブローバイガス処理装置の昇温機構およびブローバイガス処理装置の昇温機構を備えるエンジンに関する。
例えばディーゼルエンジンのヘッドカバーには、ブローバイガスフィルタが内蔵されている。ブローバイガスフィルタは、ブローバイガスをオイルと未燃焼ガス等のガスとに分離する。ブローバイガスから分離されたオイルは、水分(水蒸気)を含んでいる。
特許文献1には、ブローバイガス還流装置が開示されている。特許文献1に記載されたブローバイガス還流装置では、ブローバイガスからオイルを捕捉して除去するオイルセパレータが、ヘッドカバーの内部に取り付けられている。オイルセパレータは、インパクタ構造のフィルタ部を有する。インパクタ構造のフィルタ部は、ブローバイガスを増速させる増速機構と、増速されたブローバイガスを衝突させる壁面と、を備える。
しかし、上述した構造のオイルセパレータでは、オイルに含まれる水分が、例えばフィルタ部の増速機構において低温時に凍結することがある。オイルに含まれる水分が例えばフィルタ部の増幅機構において凍結すると、クランクケースの内圧が上昇し、任意のシール部が破損するおそれがある。この点において、特許文献1に記載されたブローバイガス還流装置には、改善の余地がある。
特開2021-8848号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、低温時においてブローバイガスに含まれる水分が凍結することを抑制することができるブローバイガス処理装置の昇温機構およびブローバイガス処理装置の昇温機構を備えるエンジンを提供することを目的とする。
前記課題は、エンジンに生じるブローバイガスを処理するブローバイガス処理装置の昇温機構であって、前記エンジンのシリンダヘッドに組付けられたヘッドカバーと、前記ヘッドカバー内に配置されて前記ブローバイガスを処理するブローバイガス処理装置と、前記ヘッドカバーの外面に固定されて熱を発生する加熱手段と、を備え、前記ブローバイガス処理装置は、前記ヘッドカバーに固定され前記ヘッドカバーの内部を複数の領域に仕切る仕切り壁部と、前記仕切り壁部に設けられ前記ブローバイガスをオイルとガスとに分離する分離部と、を有し、前記ヘッドカバーは、前記仕切り壁部と接触し前記加熱手段が発生する熱を前記分離部に伝える熱伝導部を有することを特徴とする本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構により解決される。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構によれば、熱を発生する加熱手段が、ヘッドカバーの外面に固定されている。ヘッドカバーの内部には、エンジンに生じるブローバイガスを処理するブローバイガス処理装置が配置されている。ブローバイガス処理装置は、仕切り壁部と分離部とを有する。仕切り壁部は、ヘッドカバーに固定されており、ヘッドカバーの内部を複数の領域に仕切る。分離部は、仕切り壁部に設けられており、ブローバイガスをオイルとガスとに分離する。そして、ヘッドカバーは、熱伝導部を有する。熱伝導部は、仕切り壁部と接触しており、加熱手段が発生する熱を分離部に伝える。これにより、本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構は、低温時においてブローバイガスに含まれる水分が分離部において凍結することを抑制することができる。また、加熱手段が発生する熱は、直接的に分離部に伝わるわけではなく、ブローバイガス処理装置の仕切り壁部と接触したヘッドカバーの熱伝導部を介して分離部に伝わる。これにより、本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構は、分離部が高温になることを抑え、ブローバイガスに含まれるオイルが炭化することを抑えつつ、低温時においてブローバイガスに含まれる水分が分離部において凍結することを抑制することができる。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構において、好ましくは、前記仕切り壁部は、前記熱伝導部と接触し前記加熱手段が発生する熱を受けて前記分離部に伝える熱伝導補助部を有し、前記外面は、前記熱伝導補助部の上面に対して傾斜していることを特徴とする。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構によれば、仕切り壁部は、熱伝導補助部を有する。熱伝導補助部は、熱伝導部と接触しており、加熱手段が発生する熱を受けて分離部に伝える。また、加熱手段が固定されたヘッドカバーの外面は、熱伝導補助部の上面に対して傾斜している。そのため、ヘッドカバーの熱伝導部をヘッドカバーの他の部分に比べて肉厚に形成するためのスペースをヘッドカバーの内部に確保することができる。これにより、このスペースを利用して、ヘッドカバーの他の部分に比べて肉厚の熱伝導部を設け、ヘッドカバーの熱伝導部と仕切り壁部の熱伝導補助部との接触面積をより広く設定することができる。従って、本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構は、加熱手段が発生する熱をヘッドカバーの熱伝導部と仕切り壁部の熱伝導補助部とを介して分離部に効率的に伝え、低温時においてブローバイガスに含まれる水分が分離部において凍結することをより一層抑制することができる。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構において、好ましくは、前記仕切り壁部は、前記熱伝導部と接触し前記加熱手段が発生する熱を受けて前記分離部に伝える熱伝導補助部を有し、前記外面は、前記熱伝導補助部の上面に対して垂直であることを特徴とする。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構によれば、仕切り壁部は、熱伝導補助部を有する。熱伝導補助部は、熱伝導部と接触しており、加熱手段が発生する熱を受けて分離部に伝える。また、加熱手段が固定されたヘッドカバーの外面は、熱伝導補助部の上面に対して垂直である。そのため、加熱手段の配置構造を簡易化しつつ、ヘッドカバーの熱伝導部と仕切り壁部の熱伝導補助部との接触面積を確保することができる。これにより、本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構は、加熱手段の配置構造が複雑化することを抑えつつ、加熱手段が発生する熱をヘッドカバーの熱伝導部と仕切り壁部の熱伝導補助部とを介して分離部に効率的に伝えることができる。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構において、好ましくは、前記加熱手段は、チタン酸バリウムを主成分とする半導体セラミックを用いた正温度特性を有するヒータであることを特徴とする。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構によれば、加熱手段は、チタン酸バリウムを主成分とする半導体セラミックを用いた正温度特性を有するヒータである。そのため、温度が上昇すると、ある温度で急激に増加する抵抗値を加熱手段に設定できる。これにより、加熱手段は、低温時には大電流が流れて発熱量を増大させ、発熱するのに従って抵抗値が増大して電流を制限して発熱量を抑えることできる。従って、本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構は、分離部が高温になることを抑え、ブローバイガスに含まれるオイルが炭化することを抑えつつ、低温時においてブローバイガスに含まれる水分が分離部において凍結することを抑制することができる。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構において、好ましくは、前記熱伝導部のうち前記仕切り壁部と接触した部分の肉厚は、前記熱伝導部のうち前記仕切り壁部と接触していない他の部分の肉厚よりも厚いことを特徴とする。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構によれば、熱伝導部のうち仕切り壁部と接触した部分の肉厚は、熱伝導部のうち仕切り壁部と接触していない他の部分の肉厚よりも厚い。そのため、加熱手段が発生する熱は、ヘッドカバーの他の部分に比べて、仕切り壁部と接触した部分に伝わりやすい。また、ヘッドカバーの他の部分に比べて、仕切り壁部と接触した部分の熱容量を増やすことができる。これにより、本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構は、加熱手段が発生す熱を分離部に効率よく伝え、低温時においてブローバイガスに含まれる水分が分離部において凍結することをより一層抑制することができる。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構において、好ましくは、前記分離部は、前記分離部により前記ブローバイガスから分離された前記オイルをオイル案内部へ導く方向に傾斜して設けられていることを特徴とする。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構によれば、分離部は、分離部によりブローバイガスから分離されたオイルをオイル案内部へ導く方向に傾斜しているため、ブローバイガスから分離されたオイルをオイル案内部により確実に導くことができる。これにより、本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構は、オイルが分離部に滞留することを抑制して、低温時においてブローバイガスのオイルに含まれる水分が分離部において凍結することを抑制することができる。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構において、好ましくは、前記分離部は、前記ブローバイガスの流速を鉛直方向に対して傾斜した方向に沿って上昇させる流速上昇操作部と、前記流速上昇操作部により流速の上がった前記ブローバイガスを通すフィルタと、前記フィルタを通った前記ブローバイガスを衝突させて前記オイルと前記ガスとに分離する衝突板と、を有し、前記衝突板と対向する前記流速上昇操作部の表面は、前記オイル案内部に向かって下方に傾斜していることを特徴とする。
本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構によれば、流速上昇操作部は、ブローバイガスの流速を鉛直方向(上下方向)に対して傾斜した方向に沿って上昇させながら衝突板にブローバイガスを衝突させる。これにより、ブローバイガスは、オイルとガスとに確実に分離される。そして、衝突板においてブローバイガスから分離されたオイルは、フィルタを通って、衝突板と対向する流速上昇操作部の表面に落下する。ここで、流速上昇操作部の表面は、オイル案内部に向かって下方に傾斜している。そのため、流速上昇操作部の表面に落下したオイルは、流速上昇操作部の表面を自重で流れてオイル案内部に導かれる。これにより、本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構は、オイルが分離部に滞留することを抑制して、低温時においてブローバイガスのオイルに含まれる水分が分離部において凍結することを抑制することができる。
前記課題は、エンジンに生じるブローバイガスを処理するブローバイガス処理装置の昇温機構を備えるエンジンであって、前記ブローバイガス処理装置の昇温機構は、前記エンジンのシリンダヘッドに組付けられたヘッドカバーと、前記ヘッドカバー内に配置されて前記ブローバイガスを処理するブローバイガス処理装置と、前記ヘッドカバーの外面に固定されて熱を発生する加熱手段と、を有し、前記ブローバイガス処理装置は、前記ヘッドカバーに固定され前記ヘッドカバーの内部を複数の領域に仕切る仕切り壁部と、前記仕切り壁部に設けられ前記ブローバイガスをオイルとガスとに分離する分離部と、を有し、前記ヘッドカバーは、前記仕切り壁部と接触し前記加熱手段が発生する熱を前記分離部に伝える熱伝導部を有することを特徴とする本発明に係るエンジンにより解決される。
本発明に係るエンジンによれば、ブローバイガス処理装置の昇温機構の加熱手段は、ヘッドカバーの外面に固定されており、熱を発生する。ヘッドカバーの内部には、エンジンに生じるブローバイガスを処理するブローバイガス処理装置が配置されている。ブローバイガス処理装置は、仕切り壁部と分離部とを有する。仕切り壁部は、ヘッドカバーに固定されており、ヘッドカバーの内部を複数の領域に仕切る。分離部は、仕切り壁部に設けられており、ブローバイガスをオイルとガスとに分離する。そして、ヘッドカバーは、熱伝導部を有する。熱伝導部は、仕切り壁部と接触しており、加熱手段が発生する熱を分離部に伝える。これにより、本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構は、低温時においてブローバイガスに含まれる水分が分離部において凍結することを抑制することができる。また、加熱手段が発生する熱は、直接的に分離部に伝わるわけではなく、ブローバイガス処理装置の仕切り壁部と接触したヘッドカバーの熱伝導部を介して分離部に伝わる。これにより、本発明に係るブローバイガス処理装置の昇温機構は、分離部が高温になることを抑え、ブローバイガスに含まれるオイルが炭化することを抑えつつ、低温時においてブローバイガスに含まれる水分が分離部において凍結することを抑制することができる。
本発明によれば、低温時においてブローバイガスに含まれる水分が凍結することを抑制することができるブローバイガス処理装置の昇温機構およびブローバイガス処理装置の昇温機構を備えるエンジンを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構を備えるエンジンを示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構の構造例を示すX-Z平面における断面図である。 本発明の第1実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構を示す斜視図である。 図3のB-B線における加熱手段とヘッドカバーの内部構造例とを示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構を示す斜視図である。 図5のC-C線における加熱手段とヘッドカバーの内部構造例とを示す断面図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
(エンジン1の概要)
図1は、本発明の第1実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構を備えるエンジンを示す断面図である。
図2は、本発明の第1実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構の構造例を示すX-Z平面における断面図である。
図1に示すエンジン1は、内燃機関であって、例えば産業用ディーゼルエンジンである。エンジン1は、例えばターボチャージャ付きの過給式の高出力な3気筒エンジンや4気筒エンジン等の多気筒エンジンである。エンジン1は、例えば建設機械、農業機械、芝刈り機のような車両等に搭載される。
エンジン1は、シリンダブロック2と、シリンダヘッド3と、ヘッドカバー4と、オイルパン7と、ブローバイガス処理装置100と、を備える。シリンダヘッド3は、シリンダブロック2の上に組付けられている。アルミニウム製のヘッドカバー4は、シリンダヘッド3の上に組付けられている。シリンダブロック2は、上部のシリンダ5と、下部のクランクケース6と、を有する。オイルパン7は、クランクケース6の下部に配置されている。ピストン8は、シリンダ5内に配置されている。クランク軸9は、クランクケース6内に配置されている。ピストン8は、コンロッド10を介してクランク軸9に連結されている。
図1に表したように、エンジン1は、ブローバイガス処理装置の昇温機構800を備える。ブローバイガス処理装置の昇温機構800は、ヘッドカバー4と、ブローバイガス処理装置100と、加熱手段600と、を有する。加熱手段600は、ヘッドカバー4の外面に固定されている。ブローバイガス処理装置の昇温機構800の詳細については、後述する。
図1に示すように、シリンダ5は、動弁カム室11を有する。動弁カム室11には、動弁カム軸12が収容されている。タペット13がタペットガイド孔14に沿って上下動可能になっている。タペット13の下部は、動弁カム軸12に載っている。プッシュロッド15は、挿通孔16に通っている。ロッカーアーム17は、ヘッドカバー4内に配置されている。プッシュロッド15の上端部は、ロッカーアーム17に当接している。
ロッカーアーム17は、スプリング18によりプッシュロッド15の上端部側に付勢されている。吸気弁19および排気弁20は、動弁カム軸12が回転することで、プッシュロッド15とロッカーアーム17とを介して伝えられた動力により上下動し、吸気口と排気口とをそれぞれ開閉する。
図1に示すように、例えばオイル流出孔21が、タペット13に設けられている。オイル落下孔22が、動弁カム室11からクランクケース6まで設けられている。これにより、挿通孔16と、タペット13の内部と、オイル流出孔21と、動弁カム室11と、オイル落下孔22は、オイル戻し経路99を構成している。オイル戻し経路99は、ヘッドカバー4内のオイルを、クランクケース6内を通ってオイルパン7に戻すことができる。シリンダヘッド3の各気筒は、吸気通路30と、排気通路31と、に接続されている。
図1に示すように、エンジン1の圧縮行程および燃焼行程の少なくともいずれかにおいて、ブローバイガスBGが発生することがある。ブローバイガスBGは、ピストン8とシリンダ5との隙間を通ってクランクケース6内に流入するガスであり、未燃焼の燃料成分や燃焼済みのガス成分やオイル等のミストを含んでいる。シリンダ5とピストン8との隙間からクランクケース6に漏れ出したブローバイガスBGは、例えば上述したオイル戻し経路99を通じて、ヘッドカバー4内へ上昇する。すなわち、ブローバイガスBGは、シリンダ5とピストン8との隙間からクランクケース6に漏れ出すと、例えばブローバイガス通過経路としてのオイル戻し経路99のオイル落下孔22と、動弁カム室11と、タペット13のオイル流出孔21と、挿通孔16と、を通じて、ヘッドカバー4内に侵入する。
図1と図2に示すように、ブローバイガス処理装置100が、ヘッドカバー4内に設けられている。ブローバイガス処理装置100は、ブローバイガスBGを、オイルOL(図2参照)と、オイルOLのミストを分離したガス(処理後のガス)G(図2参照)と、に分離する役割を有する。例えばブローバイガスBGに含まれるガスGは、ブローバイガス処理装置100を介して、ヘッドカバー4の外部の吸気系に接続された配管41に送られる。ブローバイガスBGに含まれるガスGは、ブローバイガスBGからオイルOLとオイルOLのミストとを除いた例えば未燃焼ガス成分や燃焼ガス成分である。なお、オイル(潤滑剤成分)OLは、例えばヘッドカバー4とシリンダヘッド3内とオイル戻し経路99とを通じて、オイルパン7に回収される。
図1に示すように、吸気配管50の接続管50Tと配管41とは、ブローバイガス混合継手70により互いに接続されている。新規な吸気ARは、吸気配管50に吸入されると、エアクリーナ52と接続管50Tとを通過して、ブローバイガス混合継手70の主配管71に入る。一方、ブローバイガス処理装置100によりオイルOLがブローバイガスBGから分離された後のガスGは、ブローバイガス処理装置100の出口部40から配管41を通じてブローバイガス混合継手70の副配管72に入る。これにより、新規な吸気ARとガスGとが、ブローバイガス混合継手70において混合されて、吸入空気Bとなる。
一方、排気通路31からの排気は、ターボチャージャ60のタービン62に供給されることで、タービン62とブロア61とを高速回転させる。混合された吸入空気Bは、ターボチャージャ60のブロア61へ供給されて圧縮される。圧縮された吸入空気Cは、吸気系の吸気通路30へ過給される。
(ブローバイガス処理装置100)
次に、図1に示すブローバイガス処理装置100の好ましい構造例を、図2を参照して説明する。
ここで、図1と図2に示すX方向は、図1に示すエンジン1の前後方向、すなわちクランク軸9の軸方向である。Y方向は、エンジン1の左右方向である。Z方向は、エンジン1の上下方向(鉛直方向)である。X、Y、Z方向は、互いに直交している。
図1および図2に示すように、ブローバイガス処理装置100は、ブリーザ装置あるいはブレザともいい、ヘッドカバー4内に配置されている。図2に示すように、ブローバイガス処理装置100は、ブローバイガスBGを、オイルOLと、ガスGと、に分離して、オイルOLおよびガスGを別々の経路で案内できる。
図1に表したように、ブローバイガス処理装置100は、主要構造部101と、出口部40と、を有する。
図2に表したように、主要構造部101は、ヘッドカバー4内に設けられている。主要構造部101は、分離部330を有する。出口部40は、ヘッドカバー4の上方に突出して設けられている。出口部40は、主要構造部101のX方向である前後方向に関して、例えば略中央の位置CPに配置されている。出口部40は、エンジン1の例えば略中央の位置CPにおいて、エンジン1の吸気系に対して供給しようとするガスGの圧力を調整して、主要構造部101から導かれたガスGだけをエンジン1の吸気系の配管41へ送る。出口部40には、例えば調圧弁(ダイヤフラム)が設けられている。出口部40に設けられた調圧弁は、新規な吸気ARが図1に示すブローバイガス混合継手70および吸気系の配管41を介してエンジン1内に流入することを抑える。
<ブローバイガス処理装置100の主要構造部101>
ブローバイガス処理装置100の主要構造部101の好ましい構造例を、図1および図2を参照して説明する。
図1および図2に示すように、ヘッドカバー4は、上面部4Aと、前面部4Bと、後面部4Cと、左右面部4Dと、を有している。主要構造部101は、上面部4Aと、前面部4Bと、後面部4Cと、左右面部4Dと、で囲まれた空間に配置されている。図2に示すように、主要構造部101は、ブローバイガスBGを取り入れて案内し、ブローバイガスBGから、ブローバイガスBGに含まれるオイルOLと、ガスGと、を分離する。
そして、主要構造部101は、ブローバイガスBGから分離されたオイルOLおよびガスGがエンジン1の外部に漏れないように、オイルOLおよびガスGを別々の経路で案内する。ヘッドカバー4は、ヘッドカバー4の内部がヘッドカバー4の外部に対して気密性を保った状態でシリンダヘッド3に保持されている。これにより、ブローバイガスBGと、ブローバイガスBGから分離されたオイルOLおよびガスGと、がエンジン1の外部に漏れることが抑えられている。
図2に示すように、主要構造部101は、概略的には、第1ブローバイガス取り入れ部111と、第2ブローバイガス取り入れ部112と、分離部330と、第1オイル案内溝部151と、第2オイル案内溝部152と、第1オイルドレン161と、第2オイルドレン162と、を有する。第1オイル案内溝部151および第2オイル案内溝部152のそれぞれは、本発明の「オイル案内部」の一例である。
図2に示すように、主要構造部101は、上述した構成要素を構成するために、仕切り壁部200と、案内壁部203と、案内板295と、を有する。仕切り壁部200は、ヘッドカバー4内においてX-Y平面に、すなわち水平に配置されており、ヘッドカバー4の下部領域4Pと、上部領域4Q、4Rと、を仕切っている。従って、下部領域4Pと、上部領域4Q、4Rと、は、互いに独立した空間になっている。このように、仕切り壁部200は、ヘッドカバー4の内部を複数の領域に仕切っている。
図2に示すように、案内壁部203は、処理後のガスGだけを出口部40へ確実に案内する。案内壁部203は、仕切り壁部200と、ヘッドカバー4の上面部4Aと、の間に配置されており、上部領域4Qと、上部領域4Rと、を仕切っている。
<第1ブローバイガス取り入れ部111と第2ブローバイガス取り入れ部112>
次に、第1ブローバイガス取り入れ部111と第2ブローバイガス取り入れ部112について、図2を参照して説明する。
第1ブローバイガス取り入れ部111と第2ブローバイガス取り入れ部112とは、仕切り壁部200と案内板295とにより形成された孔であり、ブローバイガスBGを取り入れる。仕切り壁部200は、分離部330を中心にして、第1案内下面部231側と第2案内下面部232側とに分かれている。第1ブローバイガス取り入れ部111は、前面部4B寄りの位置(すなわちエンジン1の前側)に設けられて前側からブローバイガスBGを取り入れる。また、第2ブローバイガス取り入れ部112は、後面部4C寄りの位置(すなわちエンジン1の後側)に設けられて後側からブローバイガスBGを取り入れる。
図1に示すように、クランクケース6内を上昇してきたブローバイガスBGは、図2に示すヘッドカバー4の下部領域4Pに達すると、第1ブローバイガス取り入れ部111を通って仕切り壁部200の第1案内下面部231と案内板295との間に取り入れられ、分離部330に向かって案内される。あるいは、ブローバイガスBGは、第2ブローバイガス取り入れ部112を通って第2案内下面部232と案内板295との間に取り入れられ、分離部330に向かって案内される。そして、ブローバイガスBGは、前後方向であるX方向に関して中央位置RPにある分離部330のインパクタ120に達する。
<ブローバイガス処理装置の昇温機構800>
次に、本実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800の好ましい構造例を、図面を参照して説明する。
図3は、本発明の第1実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構を示す斜視図である。
図4は、図3のB-B線における加熱手段とヘッドカバーの内部構造例とを示す断面図である。
本実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800は、ヘッドカバー4と、ブローバイガス処理装置100と、加熱手段600と、を有する。加熱手段600は、ヘッドカバー4の上面部4A付近の外面に取り付けボルト601を用いて交換可能に固定されている。
ブローバイガス処理装置100の分離部330は、インパクタ式セパレータとも言い、インパクタ120と、フィルタ130と、衝突板133と、取付用のネジ139,139と、を有している。図2に表したように、分離部330は、エンジン1の前後方向において中央位置RPに設けられている。
図4に表したように、ヘッドカバー4の内部には、仕切り壁部200が設けられている。仕切り壁部200は、ヘッドカバー4に固定され、インパクタ120の絞り孔121と、ほぼ断面L字型の熱伝導補助部199と、を有する。分離部330は、仕切り壁部200において、X-Y平面に沿った水平面に対して所定の傾斜角度θだけ傾いて設けられている。具体的には、図2に表したように、分離部330は、分離部330によりブローバイガスBGから分離されたオイルOLを第1オイル案内溝部151および第2オイル案内溝部152へ導く方向に傾斜して設けられている。さらに具体的には、図4に表したように、インパクタ120の上面122が、X-Y平面に沿った水平面に対して所定の傾斜角度θだけ傾いている。インパクタ120の上面122は、第1オイル案内溝部151および第2オイル案内溝部152に向かって下方に傾斜している。本実施形態のインパクタ120の上面122は、本発明の「流速上昇操作部の表面」の一例である。なお、分離部330は、必ずしもX-Y平面に沿った水平面に対して傾斜していなくともよく、X-Y平面に沿った水平面に平行に設けられていてもよい。具体的には、インパクタ120の上面122は、X-Y平面に沿った水平面に平行であってもよい。
フィルタ130および衝突板133は、インパクタ120の上面122に設けられた設定部400の上に載置されている。傾斜角度θは、例えば5度以上、45度以下程度である。傾斜角度θが5度よりも小さいと、分離部330よりブローバイガスBGから分離されたオイルOLを、オイル出口傾斜案内部500を介して第1オイル案内溝部151および第2オイル案内溝部152へ速やかに誘導しにくくなる。また、傾斜角度θが45度よりも大きいと、インパクタ120の絞り孔121の入口部分の有効開口面積が狭くなってブローバイガスBGをインパクタ120へ誘導しにくくなる。
図2と図4に表すインパクタ120は、ノズルあるいはオリフィスの機能を有していて、好ましくは少なくとも2つの貫通する絞り孔121を有している。絞り孔121の軸方向は、Z方向である鉛直方向あるいは上下方向に沿っているのではなく、上述した傾斜角度θだけ、Z方向に対して傾斜している。
インパクタ120は、ブローバイガスBGを絞り孔121に沿って斜め上方に向けて通すことで、ブローバイガスBGの流速を上昇させることができる流速上昇操作部である。図2に表したように、インパクタ120は、エンジン1の前後方向において中央位置RPに設けられている。これにより、第1ブローバイガス取り入れ部111により取り入れられるブローバイガスBGと、第2ブローバイガス取り入れ部112により取り入れられるブローバイガスBGと、が、均等にインパクタ120へと案内される。インパクタ120は、絞り孔121に流入するブローバイガスBGの流速を高めた上で、ブローバイガスBGをフィルタ130へ導く。フィルタ130は、例えばグラスウール等の材質により作られている。フィルタ130は、衝突板133と、インパクタ120の設定部400と、の間に挟まれるようにして、取付用のネジ139により固定されている。衝突板133は、例えば鉄板等の金属板である。
図2に例示するように、ブローバイガスBGは、インパクタ120の絞り孔121に流入して斜めに上昇することで、流速が上がる。流速の上がったブローバイガスBGは、フィルタ130を通って異物を除去され、衝突板133の下面に衝突することで、オイルOLと、ガスGと、に分離される。分離部330によりブローバイガスBGから分離されたガスGは、フィルタ130から放出される。フィルタ130から放出されたオイルOLのミストを含まないガスGは、案内壁部203により案内されて上部領域4Qの通路135を通って、出口部40へ導かれる。
一方で、分離部330によりブローバイガスBGから分離されたオイルOLは、図2においてフィルタ130を通って落ちていき、インパクタ120の上面122に落下する。インパクタ120の上面122に落下したオイルOLは、インパクタ120の上面122に沿って流れ、第1オイル案内溝部151および第2オイル案内溝部152に向かって流れていく。
<加熱手段600>
次に、図4を参照して、加熱手段600の構造例を説明する。
図4に表した加熱手段600としては、好ましくはPTCヒータ(Positive temperature coefficient heater:正温度特性を有するヒータ)が用いられている。但し、加熱手段600は、PTCヒータに限定されるわけではない。以下の説明では、加熱手段がPTCヒータである場合を例に挙げる。PTCヒータのサイズは小型であり、PTCヒータの消費電力は小さい。しかも、PTCヒータは、チタン酸バリウム(BaTiO)を主成分とする半導体セラミック材料を用いた加熱体であり、正温度特性を有する。PTCヒータは、主成分に別の成分を組み合わせることにより温度が上昇すると、ある温度(キュリー温度)で抵抗値を急激に増加させることができる。
図4に表す加熱手段600は、制御部180の指示により電圧が与えられると、低温時には大電流が流れて発熱量を増大させ、加熱手段600が発熱するに従って抵抗値が増大して電流を制限して発熱量を抑える。PTCヒータのセラミック材料が有する自己温度制御機能により、加熱手段600の温度は、キュリー点温度近辺よりも高い温度には上昇しない。本実施形態の加熱手段600のキュリー点温度は、ブローバイガスBGに含まれるオイルOLが炭化する温度よりも低い温度であり、例えば85℃~105℃である。すなわち、PTCヒータは、小型で低消費電力でありながら、図1に示すエンジン1を搭載した機器が、低温時においてオイルOLに含まれる水分がインパクタ120において凍結するのを、大きな発熱量で回避するのに有効である。
図3と図4に表したように、加熱手段600は、ヘッドカバー4に対して傾斜して配置されている。具体的には、加熱手段600は、図4に表したように、X-Y平面に対して傾斜角度αだけ傾斜している。すなわち、加熱手段600は、図1に示すエンジン1のクランク軸9の軸方向を含むX-Y平面に対して交差する方向に沿って、例えば45度の傾斜角度αで傾斜して設けられている。傾斜角度αは、45度に限らず、任意の角度を設定できる。加熱手段600は、ヘッドカバー4の傾斜肉厚部4Wのめねじ部4Vに対して取り付けボルト601をねじ込むことで、取り付けられている。加熱手段600は、取り付けボルト601を外せば、加熱手段600が例えば故障した場合には交換が可能である。
図4に表したように、ヘッドカバー4は、熱伝導部700を有している。また、熱伝導部700は、傾斜部701と、伝熱用肉厚部分702と、を有している。熱伝導部700の伝熱用肉厚部分702は、仕切り壁部200の熱伝導補助部199と接触している。傾斜部701および伝熱用肉厚部分702の外面には、取り付け平面703が形成されている。本実施形態の取り付け平面703は、本発明の「ヘッドカバーの外面」の一例である。本実施形態の加熱手段600は、取り付け平面703に載置され固定されている。
上述したように、加熱手段600は、ヘッドカバー4に対して傾斜して配置されている。具体的には、取り付け平面703は、熱伝導補助部199の上面199Aに対して傾斜している。取り付け平面703と、熱伝導補助部199の上面199Aと、の間の角度は、前述した傾斜角度αに相当する。そのため、ヘッドカバー4と分離部330との間のスペースを利用して、ヘッドカバー4の他の部分に比べてより肉厚になった熱伝導部700の伝熱用肉厚部分702を設けることができる。従って、加熱手段600が発生する熱は、熱伝導部700の伝熱用肉厚部分702を通じて、分離部330に効率よく伝わる。
傾斜部701は、傾斜肉厚部4Wと伝熱用肉厚部分702との間に形成されており、仕切り壁部200の熱伝導補助部199とは接触していない。本実施形態の傾斜部701は、本発明の「熱伝導部のうち仕切り壁部と接触していない他の部分」の一例である。傾斜部701の肉厚は、傾斜肉厚部4Wの肉厚よりも薄い。伝熱用肉厚部分702の肉厚は、傾斜部701の肉厚よりも厚く設定されている。しかも、傾斜部701の内面701Nは、傾斜角度αで傾斜している。好ましくは伝熱用肉厚部分702の内面702Mは、X-Z平面に沿って垂直に形成されている。
伝熱用肉厚部分702は、PTC素子部602が発生する熱を、矢印で示す熱伝導経路RRに沿って、仕切り壁部200の熱伝導補助部199に直接伝える機能を有する。これにより、PTC素子部602が発生する熱は、熱伝導経路RRに沿って熱伝導補助部199を経て、分離部330の2つの絞り孔121へ確実に伝導することができる。このように、仕切り壁部200の熱伝導補助部199は、ヘッドカバー4の熱伝導部700と接触し、加熱手段600が発生する熱を熱伝導部700を介して受けて分離部330に伝える。加熱手段600は、PTC素子部602と、回路基板と、必要な回路素子と、を備えている。PTC素子部602の発熱面は、ヘッドカバー4の熱伝導部700の取り付け平面703に対して密着している。伝熱用肉厚部分702の下面702Dは、仕切り壁部200の熱伝導補助部199に対して、機械的にしかも熱的に密着している。
(加熱手段600の動作例)
次に、上述したエンジン1を使用した場合の加熱手段600の動作例を説明する。
図1に示すエンジン1を搭載した機器が、例えば-35℃の低温の使用環境温度下で稼働された場合を例に挙げる。本発明の範囲外であるが、もし上述した加熱手段600がヘッドカバー4に装備されていないと、図4に表す破線で示す領域ST内の分離部330の2つの絞り孔121が、ブローバイガスBGのオイルOLに含まれている水分の凍結により閉塞されてしまうおそれがある。2つの絞り孔121が閉塞すると、クランクケース6の内圧が上昇し、エンジン1に設けられた任意のシール部が破損するおそれがある。
そこで、本発明の第1実施形態では、分離部330の2つの絞り孔121における水分の凍結による閉塞を防止するために、図4に表したように、熱伝導部700の伝熱用肉厚部分702は、加熱手段600のPTC素子部602が発生する熱を、矢印で示す熱伝導経路RRに沿って、仕切り壁部200の熱伝導補助部199に直接伝える。
これにより、PTC素子部602が発生する熱を、熱伝導補助部199を経て、分離部330の2つの絞り孔121へと確実に伝導することができる。そのため、図4に表す破線で示す領域ST内の分離部330の2つの絞り孔121が、ブローバイガスBGのオイルOLに含まれている水分の凍結により閉塞されてしまうのを防止できる。従って、クランクケース6の内圧が上昇することを抑え、エンジン1に設けられた任意のシール部が破損することを抑えることができる。
上述したように、伝熱用肉厚部分702の肉厚は、傾斜部701の肉厚よりも厚く設定されているので、伝熱用肉厚部分702の断面積は、傾斜部701の断面積よりも広く設定されている。伝熱用肉厚部分702と傾斜部701との外気温度はほぼ同じであるので、相対的に広い断面積を有する伝熱用肉厚部分702は、PTC素子部602が発生する熱を、相対的に狭い断面積を有する傾斜部701に比べて伝え易い。このため、PTC素子部602が発生する熱は、矢印で示す熱伝導経路RRに沿って、伝熱用肉厚部分702と仕切り壁部200の熱伝導補助部199とに直接的により確実に伝えることができる。
本願発明者が実験を行った結果、実際に分離部330の2つの絞り孔121の昇温を確認することができ、分離部330の凍結によるクランクケース6の内圧上昇が見られなかった。
絞り孔121における水分の凍結による閉塞を防ぐためには、好ましくは絞り孔121付近の温度を0℃前後にすればよく、例えば10℃以上など0℃よりもはるかに高い温度に設定する必要はない。
また、PTC素子部602が発生する熱が、伝熱用肉厚部分702と熱伝導補助部199を経て、分離部330の2つの絞り孔121へ伝わるため、加熱手段600が分離部330の2つの絞り孔121の部分を直接的に加熱する場合と比較して、分離部330の2つの絞り孔121の部分が高温になることを抑えることができる。このため、ブローバイガスBG中のオイルOL分が炭化してしまうのを防ぐことができる。従って、炭化したオイルが絞り孔121を閉塞してしまう閉塞リスクをも回避することができる。
また、加熱手段600がヘッドカバー4の内部に設置されると、加熱手段600がヘッドカバー4に挿入された部分のシール性が必要になるが、本実施形態では、加熱手段600がヘッドカバー4の外面としての取り付け平面703に取り付けられているため、ヘッドカバー4の構造が複雑化することを抑えることができる。
本実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800によれば、ヘッドカバー4の熱伝導部700は、仕切り壁部200と接触しており、加熱手段600が発生する熱を分離部330に伝える。これにより、本実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800は、低温時においてブローバイガスBGに含まれる水分が分離部330において凍結することを抑制することができる。また、加熱手段600が発生する熱は、直接的に分離部330に伝わるわけではなく、ブローバイガス処理装置100の仕切り壁部200と接触したヘッドカバー4の熱伝導部700を介して分離部330に伝わる。これにより、本実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800は、分離部330が高温になることを抑え、ブローバイガスBGに含まれるオイルOLが炭化することを抑えつつ、低温時においてブローバイガスBGに含まれる水分が分離部330において凍結することを抑制することができる。
また、加熱手段600が固定されたヘッドカバー4の取り付け平面703は、仕切り壁部200の熱伝導補助部199の上面199Aに対して傾斜している。そのため、ヘッドカバー4の熱伝導部700をヘッドカバー4の他の部分に比べて肉厚に形成するためのスペースをヘッドカバー4の内部に確保することができる。これにより、このスペースを利用して、ヘッドカバー4の他の部分に比べて肉厚の熱伝導部700を設け、ヘッドカバー4の熱伝導部700と仕切り壁部200の熱伝導補助部199との接触面積をより広く設定することができる。従って、本実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800は、加熱手段600が発生する熱をヘッドカバー4の熱伝導部700と仕切り壁部200の熱伝導補助部199とを介して分離部330に効率的に伝え、低温時においてブローバイガスBGに含まれる水分が分離部330において凍結することをより一層抑制することができる。
また、加熱手段600は、PTCヒータである場合には、温度が上昇すると、ある温度で急激に増加する抵抗値を有する。この場合、加熱手段600は、低温時には大電流が流れて発熱量を増大させ、発熱するのに従って抵抗値が増大して電流を制限して発熱量を抑えることできる。従って、本実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800は、分離部330が高温になることを抑え、ブローバイガスBGに含まれるオイルOLが炭化することを抑えつつ、低温時においてブローバイガスBGに含まれる水分が分離部330において凍結することを抑制することができる。
熱伝導部700のうち仕切り壁部200と接触した伝熱用肉厚部分702の肉厚は、熱伝導部の700うち仕切り壁部200と接触していない傾斜部701の肉厚よりも厚い。そのため、加熱手600段が発生する熱は、傾斜部701に比べて、伝熱用肉厚部分702に伝わりやすい。また、傾斜部701に比べて、伝熱用肉厚部分の熱容量を増やすことができる。これにより、本実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800は、加熱手段600が発生す熱を分離部330に効率よく伝え、低温時においてブローバイガスBGに含まれる水分が分離部330において凍結することをより一層抑制することができる。
また、分離部330は、分離部330によりブローバイガスBGから分離されたオイルOLを第1オイル案内溝部151および第2オイル案内溝部152へ導く方向に傾斜しているため、ブローバイガスBGから分離されたオイルOLを第1オイル案内溝部151および第2オイル案内溝部152により確実に導くことができる。これにより、本実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800は、オイルOLが分離部330に滞留することを抑制して、低温時においてブローバイガスBGのオイルOLに含まれる水分が分離部330において凍結することを抑制することができる。
また、流速上昇操作部としてのインパクタ120は、ブローバイガスBGの流速を鉛直方向(上下方向)に対して傾斜した方向に沿って上昇させながら衝突板133にブローバイガスBGを衝突させる。これにより、ブローバイガスBGは、オイルOLとガスGとに確実に分離される。そして、衝突板133においてブローバイガスBGから分離されたオイルOLは、フィルタ130を通って、衝突板133と対向するインパクタ120の上面122に落下する。ここで、インパクタ120の上面122は、第1オイル案内溝部151および第2オイル案内溝部152に向かって下方に傾斜している。そのため、インパクタ120の上面122に落下したオイルOLは、インパクタ120の上面122を自重で流れて第1オイル案内溝部151および第2オイル案内溝部152に導かれる。これにより、本実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800は、オイルOLが分離部330に滞留することを抑制して、低温時においてブローバイガスBGのオイルOLに含まれる水分が分離部330において凍結することを抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、図5と図6を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。本発明の第2実施形態の構成要素が、上述した本発明の第1実施形態の構成要素と実質的に同じである場合には、同じ符号を記してその説明を省略する。
図5は、本発明の第2実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構を示す斜視図である。
図6は、図5のC-C線における加熱手段とヘッドカバーの内部構造例とを示す断面図である。
すでに説明した本発明の第1実施形態では、図3と図4に表したように、加熱手段600が、ヘッドカバー4に対して傾斜角度αで傾斜して設けられている。これに対して、本発明の第2実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800Aでは、図5と図6に表したように、加熱手段600Aがヘッドカバー4Xに対して、ほぼ垂直方向、すなわちほぼクランク軸9の軸方向を含むX-Y平面に対してほぼ垂直方向に沿って設けられている。具体的には、取り付け平面703は、熱伝導補助部199の上面199Aに対して垂直である。この点が、第1実施形態の加熱手段600の場合とは異なる。
図6に表したように、加熱手段600Aは、PTC素子部602と、回路基板と、必要な回路素子と、を備えている。PTC素子部602の発熱面は、ヘッドカバー4Xの熱伝導部700Aの取り付け平面703に対して密着している。熱伝導部700Aは、ほぼ垂直に形成された肉厚部となっていて、長方形断面形状を有する。熱伝導部700Aの下面702Fは、仕切り壁部200の熱伝導補助部199に対して、機械的にしかも熱的に密着している。
熱伝導部700Aは、PTC素子部602が発生する熱を、矢印で示す熱伝導経路RRに沿って、仕切り壁部200の熱伝導補助部199に直接伝える機能を有する。これにより、PTC素子部602が発生する熱は、熱伝導補助部199を経て、分離部330の2つの絞り孔121へ伝導することができる。
これにより、図6に表す破線で示す領域ST内の分離部330の2つの絞り孔121が、ブローバイガスBGのオイルOLに含まれている水分の凍結により閉塞されてしまうのを防止できる。熱伝導部700Aの肉厚は、ほかの部分の肉厚よりも厚く設定されている。そのため、熱伝導部700Aは、PTC素子部602が発生する熱を、熱伝導補助部199を経て、分離部330の2つの絞り孔121へ伝え易い。
加熱手段600Aは、単に上下方向(鉛直方向)に設けられている。そして、加熱手段600Aが発生する熱は、熱伝導部700Aを通じて効率よく伝導することができる。そのため、加熱手段600Aの配置構造を簡単化しつつ、加熱手段600Aが発生する熱を熱伝導補助部199を経て分離部330の2つの絞り孔121に効率よく伝導させることができる。熱伝導部700Aの肉厚が、ヘッドカバー4の他の部分の肉厚よりも厚いので、熱伝導部700Aの熱容量を増やすことができ、加熱手段600Aが発生す熱を、分離部330に効率よく伝えることができる。
本実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800Aによれば、加熱手段600が固定されたヘッドカバー4の取り付け平面703は、熱伝導補助部199の上面199Aに対して垂直である。そのため、加熱手段600の配置構造を簡易化しつつ、ヘッドカバー4の熱伝導部700と仕切り壁部200の熱伝導補助部199との接触面積を確保することができる。これにより、本実施形態に係るブローバイガス処理装置の昇温機構800Aは、加熱手段600の配置構造が複雑化することを抑えつつ、加熱手段600が発生する熱をヘッドカバー4の熱伝導部700と仕切り壁部200の熱伝導補助部199とを介して分離部330に効率的に伝えることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
例えば、加熱手段600,600Aは、PTCヒータを用いているが、他の種類の加熱手段、例えば回路基板に電熱線を配置した構造のものを採用しても良く、特に限定されない。分離部330は、図示例では傾斜して配置されているが、分離部はX-Y平面に沿って水平に配置されていても良い。
本発明のエンジンの例として、本実施形態に係るエンジン1を例示している。エンジン1は、ターボチャージャ付きの過給式のディーゼルエンジンである。しかし、これに限らず、本発明のエンジンは、自然吸気式のディーゼルエンジン、ターボチャージャ付きの過給式のガソリンエンジン、自然吸気式のガソリンエンジン等であってもよい。
1:エンジン、 2:シリンダブロック、 3:シリンダヘッド、 4:ヘッドカバー、 4A:上面部、 4B:前面部、 4C:後面部、 4D:左右面部、 4P:下部領域、 4Q:上部領域、 4R:上部領域、 4V:めねじ部、 4W:傾斜肉厚部、 4X:ヘッドカバー、 5:シリンダ、 6:クランクケース、 7:オイルパン、 8:ピストン、 9:クランク軸、 10:コンロッド、 11:動弁カム室、 12:動弁カム軸、 13:タペット、 14:タペットガイド孔、 15:プッシュロッド、 16:挿通孔、 17:ロッカーアーム、 18:スプリング、 19:吸気弁、 20:排気弁、 21:オイル流出孔、 22:オイル落下孔、 30:吸気通路、 31:排気通路、 40:出口部、 41:配管、 50:吸気配管、 50T:接続管、 52:エアクリーナ、 60:ターボチャージャ、 61:ブロア、 62:タービン、 70:ブローバイガス混合継手、 71:主配管、 72:副配管、 99:オイル戻し経路、 100:ブローバイガス処理装置、 101:主要構造部、 111:第1ブローバイガス取り入れ部、 112:第2ブローバイガス取り入れ部、 120:インパクタ、 121:絞り孔、 122:上面、 130:フィルタ、 133:衝突板、 135:通路、 139:ネジ、 151:第1オイル案内溝部、 152:第2オイル案内溝部、 161:第1オイルドレン、 162:第2オイルドレン、 180:制御部、 199:熱伝導補助部、 199A:上面、 200:仕切り壁部、 203:案内壁部、 231:第1案内下面部、 232:第2案内下面部、 295:案内板、 330:分離部、 400:設定部、 500:オイル出口傾斜案内部、 600、600A:加熱手段、 601:取り付けボルト、 602:PTC素子部、 700:熱伝導部、 700A:熱伝導部、 701:傾斜部、 701N:内面、 702:伝熱用肉厚部分、 702D、702F:下面、 702M:内面、 703:取り付け平面、 800、800A:ブローバイガス処理装置の昇温機構、 AR:吸気、 B:吸入空気、 BG:ブローバイガス、 C:吸入空気、 G:ガス、 OL:オイル

Claims (8)

  1. エンジンに生じるブローバイガスを処理するブローバイガス処理装置の昇温機構であって、
    前記エンジンのシリンダヘッドに組付けられたヘッドカバーと、
    前記ヘッドカバー内に配置されて前記ブローバイガスを処理するブローバイガス処理装置と、
    前記ヘッドカバーの外面に固定されて熱を発生する加熱手段と、
    を備え、
    前記ブローバイガス処理装置は、
    前記ヘッドカバーに固定され前記ヘッドカバーの内部を複数の領域に仕切る仕切り壁部と、
    前記仕切り壁部に設けられ前記ブローバイガスをオイルとガスとに分離する分離部と、
    を有し、
    前記ヘッドカバーは、前記仕切り壁部と接触し前記加熱手段が発生する熱を前記分離部に伝える熱伝導部を有することを特徴とするブローバイガス処理装置の昇温機構。
  2. 前記仕切り壁部は、前記熱伝導部と接触し前記加熱手段が発生する熱を受けて前記分離部に伝える熱伝導補助部を有し、
    前記外面は、前記熱伝導補助部の上面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のブローバイガス処理装置の昇温機構。
  3. 前記仕切り壁部は、前記熱伝導部と接触し前記加熱手段が発生する熱を受けて前記分離部に伝える熱伝導補助部を有し、
    前記外面は、前記熱伝導補助部の上面に対して垂直であることを特徴とする請求項1に記載のブローバイガス処理装置の昇温機構。
  4. 前記加熱手段は、チタン酸バリウムを主成分とする半導体セラミックを用いた正温度特性を有するヒータであることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のブローバイガス処理装置の昇温機構。
  5. 前記熱伝導部のうち前記仕切り壁部と接触した部分の肉厚は、前記熱伝導部のうち前記仕切り壁部と接触していない他の部分の肉厚よりも厚いことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のブローバイガス処理装置の昇温機構。
  6. 前記分離部は、前記分離部により前記ブローバイガスから分離された前記オイルをオイル案内部へ導く方向に傾斜して設けられていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のブローバイガス処理装置の昇温機構。
  7. 前記分離部は、
    前記ブローバイガスの流速を鉛直方向に対して傾斜した方向に沿って上昇させる流速上昇操作部と、
    前記流速上昇操作部により流速の上がった前記ブローバイガスを通すフィルタと、
    前記フィルタを通った前記ブローバイガスを衝突させて前記オイルと前記ガスとに分離する衝突板と、
    を有し、
    前記衝突板と対向する前記流速上昇操作部の表面は、前記オイル案内部に向かって下方に傾斜していることを特徴とする請求項6に記載のブローバイガス処理装置の昇温機構。
  8. エンジンに生じるブローバイガスを処理するブローバイガス処理装置の昇温機構を備えるエンジンであって、
    前記ブローバイガス処理装置の昇温機構は、
    前記エンジンのシリンダヘッドに組付けられたヘッドカバーと、
    前記ヘッドカバー内に配置されて前記ブローバイガスを処理するブローバイガス処理装置と、
    前記ヘッドカバーの外面に固定されて熱を発生する加熱手段と、
    を有し、
    前記ブローバイガス処理装置は、
    前記ヘッドカバーに固定され前記ヘッドカバーの内部を複数の領域に仕切る仕切り壁部と、
    前記仕切り壁部に設けられ前記ブローバイガスをオイルとガスとに分離する分離部と、
    を有し、
    前記ヘッドカバーは、前記仕切り壁部と接触し前記加熱手段が発生する熱を前記分離部に伝える熱伝導部を有することを特徴とするエンジン。

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