JP2022180912A - 担持体の製造方法及び担持体 - Google Patents

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Abstract

【課題】無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体を簡便に製造できる担持体の製造方法、担持体、ゴム組成物及びタイヤを提供する。【解決手段】ミクロフィブリル化植物繊維、エポキシ基を有する可塑剤及び水を混合して混合物1を作製する工程1と、前記混合物1のpHを10.0以上に調整し、次いでpHを6.0~7.0に調整して混合物2を作製する工程2と、無機粉体に前記混合物2を噴霧、乾燥して、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体を作製する工程3とを含む担持体の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、担持体の製造方法、担持体、ゴム組成物及びタイヤに関する。
ゴムなどのポリマー中に、シリカ等の無機粉体や、セルロース繊維などのミクロフィブリル化植物繊維などのフィラーを分散させる手法として、例えば、フィラーの水分散スラリーとゴムラテックスと混合し、更に凝固、脱水、乾燥して複合体を作製するウェットマスターバッチ法(WMB法)が提案されている。しかしながら、WMB法は、輸送や製造時のコストが高くなる等の課題がある。
本発明は、前記課題を解決し、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体を簡便に製造できる担持体の製造方法、担持体、ゴム組成物及びタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ミクロフィブリル化植物繊維、エポキシ基を有する可塑剤及び水を混合して混合物1を作製する工程1と、
前記混合物1のpHを10.0以上に調整し、次いでpHを6.0~7.0に調整して混合物2を作製する工程2と、
無機粉体に前記混合物2を噴霧、乾燥して、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体を作製する工程3とを含む担持体の製造方法に関する。
前記工程1は、ミクロフィブリル化植物繊維の含有率0.1~20質量%のミクロフィブリル化植物繊維水溶液が使用され、ホモジナイザーを用いて混合されることが好ましい。
前記可塑剤は、エポキシ化植物油を含むことが好ましい。
前記無機粉体は、シリカ粒子を含むことが好ましい。
前記シリカ粒子がシリカ粒子の凝集体を含むことが好ましい。
前記シリカ粒子の凝集体は、グラニュール形状及び/又はマイクロパール形状を有するものであることが好ましい。
前記工程1は、前記ミクロフィブリル化植物繊維100質量部(固形分)に対する前記エポキシ基を有する可塑剤の添加量が50~200質量部であることが好ましい。
前記工程3は、前記無機粉体100質量部に対する前記ミクロフィブリル化植物繊維の添加量が30~100質量部であることが好ましい。
前記工程3は、流動層乾燥機内に流動させた前記無機粉体に、前記混合物2を噴霧、乾燥して行われることが好ましい。
本発明は、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体であって、
応力をかけることで、前記無機粉体と前記ミクロフィブリル化植物繊維とが解離する担持体に関する。
前記担持体は、前記担持体100質量%中の前記無機粉体の含有率が30.0~99.0質量%、前記ミクロフィブリル化植物繊維の含有率が1.0~70.0質量%であることが好ましい。
前記担持体は、平均粒子径100μm以下の粉末であることが好ましい。
前記担持体は、前記ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径及び前記無機粉体の平均粒子径が下記式を満たすことが好ましい。
無機粉体の平均粒子径/ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径<0.50
前記担持体は、ゴム組成物又は樹脂組成物の添加剤であることが好ましい。
本発明は、前記担持体と、ゴム成分とを混合したタイヤ用ゴム組成物に関する。
本発明は、前記ゴム組成物からなる部材を備えるタイヤに関する。
本発明は、ミクロフィブリル化植物繊維、エポキシ基を有する可塑剤及び水を混合して混合物1を作製する工程1と、前記混合物1のpHを10.0以上に調整し、次いでpHを6.0~7.0に調整して混合物2を作製する工程2と、無機粉体に前記混合物2を噴霧、乾燥して、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体を作製する工程3とを含む担持体の製造方法であるので、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体を簡便に製造できる。
<担持体の製造方法>
本発明は、ミクロフィブリル化植物繊維、エポキシ基を有する可塑剤及び水を混合して混合物1を作製する工程1と、前記混合物1のpHを10.0以上に調整し、次いでpHを6.0~7.0に調整して混合物2を作製する工程2と、無機粉体に前記混合物2を噴霧、乾燥して、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体を作製する工程3とを含む担持体の製造方法である。前記製造方法は、簡便な製法であるにもかかわらず、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体を良好に製造できる。
このような作用効果が得られるメカニズムは明らかではないが、以下のように推察される。
先ず、工程1で凝集力が強いミクロフィブリル化植物繊維をエポキシ基を有する可塑剤と混合した後、続く工程2で工程1で得られた混合物1のpHを10.0以上に調整することにより、ミクロフィブリル化植物繊維のOH基と、可塑剤のエポキシ基との間に相互作用が生じ、更にpHを6.0~7.0に調整して中和することで、ミクロフィブリル化植物繊維の凝集が防止された混合物2が作製されると考えられる。そして、続く工程3において、無機粉体に、凝集が防止された状態のミクロフィブリル化植物繊維とエポキシ基を有する可塑剤とを含む混合物2を噴霧し、更に乾燥することにより、無機粉体の表面にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体が作製されると考えられる。従って、このような簡便な製法あるにもかかわらず、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体の製造が可能となると推察される。
また、このような担持体は、凝集力が低いため、該担持体と、ゴムや樹脂などとの混合時に、無機粉体、ミクロフィブリル化植物繊維がバラバラになりやすく、フィラーの分散性に優れた組成物も容易に作製可能であると推察される。
(工程1)
工程1では、ミクロフィブリル化植物繊維、エポキシ基を有する可塑剤及び水を混合し、ミクロフィブリル化植物繊維及びエポキシ基を有する可塑剤を含む混合物1が作製される。
ミクロフィブリル化植物繊維としては、破壊強度、耐摩耗性等の観点から、セルロースミクロフィブリルが好ましい。セルロースミクロフィブリルとしては、天然物由来のものであれば特に制限されず、例えば、果実、穀物、根菜などの資源バイオマス、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、及びこれらを原料として得られるパルプや紙、布、農作物残廃物、食品廃棄物や下水汚泥などの廃棄バイオマス、稲わら、麦わら、間伐材などの未使用バイオマスの他、ホヤ、酢酸菌等の生産するセルロースなどに由来するものが挙げられる。これらミクロフィブリル化植物繊維は、1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、本明細書において、セルロースミクロフィブリルとは、典型的には、平均繊維径が数十μm(20~30μm以下等)以下、好ましくは10μm以下の範囲内であるセルロース繊維、より典型的には、セルロース分子の集合により形成されている平均繊維径500nm以下の微小構造を有するセルロース繊維(平均繊維径が数十μm以下、10μm以下、500nm以下のミクロフィブリル化植物繊維)を意味する。なお、典型的なセルロースミクロフィブリルは、例えば、上記のような平均繊維径を有するセルロース繊維の集合体として形成されていることができる。
ミクロフィブリル化植物繊維の製造方法としては特に限定されないが、例えば、セルロースミクロフィブリルの原料を必要に応じて水酸化ナトリウム等のアルカリで化学処理した後、リファイナー、二軸混練機(二軸押出機)、二軸混練押出機、高圧ホモジナイザー、媒体撹拌ミル、石臼、グラインダー、振動ミル、サンドグラインダー等により機械的に磨砕ないし叩解する方法が挙げられる。これらの方法では、化学処理によって原料からリグニンが分離されるため、リグニンを実質的に含有しないミクロフィブリル化植物繊維が得られる。また、その他の方法として、セルロースミクロフィブリルの原料を超高圧処理する方法なども挙げられる。
ミクロフィブリル化植物繊維としては、例えば、(株)スギノマシン、ダイセルファインケム(株)等の製品を使用できる。
なお、ミクロフィブリル化植物繊維は、前記のとおり、上記製造方等法により得られた未変性のミクロフィブリル化植物繊維でも十分にポリマー中に配向させることができるが、当然に、未変性のミクロフィブリル化植物繊維の他、酸化処理や種々の化学変性処理などを施したものや、セルロースミクロフィブリルの由来となり得る天然物(例えば、木材、パルプ、竹、麻、ジュート、ケナフ、農作物残廃物、布、紙、ホヤセルロース等)をセルロース原料として、酸化処理や種々の化学変性処理などを行い、その後に必要に応じて解繊処理を行ったものも使用できる(化学変性ミクロフィブリル化植物繊維等)。
ミクロフィブリル化植物繊維の化学変性の態様としては、例えば、エステル化処理、エーテル化処理、アセタール化処理等が例示される。具体的には、アセチル化等のアシル化、シアノエチル化、アミノ化、スルホンエステル化、リン酸エステル化、アルキルエステル化、アルキルエーテル化、複合エステル化、β-ケトエステル化、ブチル化等のアルキル化、塩素化、等が好ましく例示される。更には、アルキルカルバメート化、アリールカルバメート化も例示できる。
化学変性ミクロフィブリル化植物繊維は、置換度が0.2~2.5の範囲内となるように化学変性されていることが好ましい。ここで置換度とは、セルロースの水酸基のうち化学変性によって他の官能基に置換された水酸基のグルコース環単位当りの平均個数を意味し、理論上最大値は3である。該置換度は、0.3~2.5の範囲内であることがより好ましく、0.5~2.3の範囲内であることが更に好ましく、0.5~2.0の範囲内であることが特に好ましい。なお、上記化学変性ミクロフィブリル化植物繊維が2種以上の組み合わせからなる場合、置換度は、化学変性ミクロフィブリル化植物繊維全体での平均として算出される。
化学変性ミクロフィブリル化植物繊維における該置換度は、例えば、0.5N-NaOHと0.2N-HClとを用いる滴定法やNMR、赤外吸収スペクトル等の測定によって確認できる。
好適な化学変性ミクロフィブリル化植物繊維としては、置換度が0.3~2.5の範囲内のアミノ化ミクロフィブリル化植物繊維を例示できる。該置換度は、0.3~2.3が好ましく、0.5~2.3がより好ましく、0.7~2.0が更に好ましく、0.9~1.8が特に好ましい。
化学変性ミクロフィブリル化植物繊維がアセチル化ミクロフィブリル化植物繊維の場合は置換度が0.3~2.5、スルホンエステル化ミクロフィブリル化植物繊維の場合は置換度が0.3~1.8、アルキルエステル化ミクロフィブリルセルロースの場合は置換度が0.3~1.8、複合エステル化ミクロフィブリルセルロースの場合は置換度が0.4~1.8、β-ケトエステル化ミクロフィブリルセルロースの場合は置換度が0.3~1.8、アルキルカルバメート化ミクロフィブリルセルロースの場合は置換度が0.3~1.8、アリールカルバメート化ミクロフィブリルセルロースの場合は置換度が0.3~1.8の範囲内が好ましい。
アセチル化は、例えば、ミクロフィブリル化植物繊維に、酢酸、濃硫酸、無水酢酸を加えて反応させる方法等で行なうことができる。具体的には、例えば、酢酸とトルエンとの混合溶媒中、硫酸触媒存在下で、ミクロフィブリル化植物繊維と無水酢酸とを反応させてアセチル化反応を進行させ、その後、溶媒を水に置き換える方法等、従来公知の方法で行なうことができる。
アミノ化は、例えば、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル(TEMPO)等のN-オキシル化合物を用いた酸化処理を行った後に、例えば、アルコール(例えば、エタノール等の炭素数1~10のアルコール(好ましくは炭素数1~5のアルコール、より好ましくは炭素数1~4の第1級アルコール))中で、アミン化合物(例えば、オレイルアミン等の炭素数1~30の第1級アミン化合物(好ましくは飽和結合又は不飽和結合を有する炭素数3~25の第1級アミン化合物、より好ましくは不飽和結合を有する炭素数6~23の第1級アミン化合物、更に好ましくは不飽和二重結合を有する炭素数10~20の第1級アミン化合物))や4級アルキルアンモニウム塩(好ましくは、炭素数1~30の4級アルキルアンモニウム塩、より好ましくは、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド等の炭素数1~20の4級アルキルアンモニウムハライド)と反応させ、親核置換反応させる方法や、トシルエステル化など公知の方法により行なうことができる。
スルホンエステル化は、例えば、ミクロフィブリル化植物繊維を硫酸に溶解して、水中に投入するのみの簡単な操作で行なうことができる。他にも、無水硫酸ガス処理、クロルスルホン酸とピリジンによって処理する方法等で行なうことができる。
リン酸エステル化は、例えば、ジメチルアミン処理等を施したミクロフィブリル化植物繊維をリン酸と尿素とで処理する方法により行なうことができる。
アルキルエステル化は、例えば、ミクロフィブリル化植物繊維を塩基性条件下でカルボン酸クロライドを用いて反応させるSchotten-Baumann法(ショッテン・バウマン法)で行うことができ、また、アルキルエーテル化は、ミクロフィブリル化植物繊維を塩基性条件下でハロゲン化アルキルを用いて反応させるWilliamson法等で行なうことができる。
塩素化は、例えば、DMF(ジメチルホルムアミド)中で塩化チオニルを加えて加熱する方法で行なうことができる。
複合エステル化は、例えば、ミクロフィブリル化植物繊維に2種類以上のカルボン酸無水物またはカルボン酸クロライドを塩基性条件下で反応させる方法で行なうことができる。
β-ケトエステル化は、例えば、ミクロフィブリル化植物繊維にジケテンやアルキルケテンダイマーを反応させる方法、もしくはミクロフィブリル化植物繊維とアルキルアセトアセテートのようなβ-ケトエステル化合物のエステル交換反応により行なうことができる。
アルキルカルバメート化は、例えば、ミクロフィブリル化植物繊維にアルキルイソシアナートを塩基性触媒またはスズ触媒存在下で反応させる方法で行なうことができる。
アリールカルバメート化は、例えば、ミクロフィブリル化植物繊維にアリールイソシアナートを塩基性触媒またはスズ触媒存在下で反応させる方法で行なうことができる。
工程1に使用されるエポキシ基を有する可塑剤は、エポキシ基を有する可塑化作用を持つ材料である。エポキシ基を有する可塑剤としては、植物油のエポキシ化物、不飽和脂肪酸のエポキシ化物などが好適であり、植物油のエポキシ化物がより好ましい。
植物油のエポキシ化物、不飽和脂肪酸のエポキシ化物としては、エポキシ化不飽和トリグリセライド、エポキシ化不飽和脂肪酸モノエステル類などが挙げられる。具体的には、エポキシ化植物油(エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ヒマワリ油など)、エポキシ化不飽和脂肪酸オクチルエステル、エポキシ化不飽和脂肪酸デシルエステル、エポキシ化不飽和脂肪酸ブチル等が挙げられる。
エポキシ基を有する可塑剤のオキシラン酸素量は、特に限定されないが、ミクロフィブリル化植物繊維の水酸基と可塑剤のエポキシ基との間に相互作用の観点から、好ましくは4.0質量%以上、より好ましくは5.5質量%以上、更に好ましくは6.5質量%以上、特に好ましくは7.0質量%以下である。上限は特に限定されないが、好ましくは15.0質量%以下、より好ましくは12.0質量%以下、更に好ましくは10.0質量%以下である。
なお、オキシラン酸素量は、試料を氷酢酸に溶解させ、臭化水素酸-氷酢酸溶液で滴定を行い、試料に含まれるオキシラン酸素量を求める基準油脂分析試験法に基づき測定される。
工程1に使用可能な水は特に限定されず、例えば、水道水、イオン交換水(脱イオン水)、蒸留水などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、イオン交換水が好ましい。水は、ミクロフィブリル化植物繊維、エポキシ基を有する可塑剤以外の材料として別途配合すること、後述するミクロフィブリル化植物繊維水溶液中に含まれる材料として配合すること等、種々の態様で配合可能であるが、なかでも、前記ミクロフィブリル化植物繊維水溶液に含まれる材料として配合することが好適である。
工程1のミクロフィブリル化植物繊維、エポキシ基を有する可塑剤及び水を含む混合物1の調製において、より効果が得られる観点から、ミクロフィブリル化植物繊維は、水中に分散させた水溶液(ミクロフィブリル化植物繊維水溶液)の状態で、他の材料と混合することが望ましい。
ミクロフィブリル化植物繊維水溶液は、公知の方法で製造でき、例えば、ホモジナイザー(高速ホモジナイザー、超音波ホモジナイザーなど)、コロイドミル、ブレンダ―ミルなどを用いてミクロフィブリル化植物繊維を水中に分散させることで調製できる。調製の際の温度や時間も、ミクロフィブリル化植物繊維が水中に十分分散するように適宜設定できる。
ミクロフィブリル化植物繊維水溶液中のミクロフィブリル化植物繊維の含有率(固形分)は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは3.0質量%以下、特に好ましくは1.0質量%以下である。
ミクロフィブリル化植物繊維と、エポキシ基を有する可塑剤と、水とを混合して、これらの成分を含む混合物1を作製する工程1は、公知の混合方法で実施できる。例えば、ミクロフィブリル化植物繊維、エポキシ基を有する可塑剤、水を、自公転式混合装置、ホモジナイザー(高速ホモジナイザー、超音波ホモジナイザーなど)、コロイドミル、ブレンダ―ミル等を用いる公知の方法で、混合、分散させることにより、混合物1を調製できる。調製の際の温度や時間は、ミクロフィブリル化植物繊維が十分分散するよう、通常行われる範囲で適宜設定したり、混合物が所望の粘度となるよう粘度を測定しながら適宜調整したりできる。例えば、温度は、5~80℃が好ましく、10~50℃がより好ましく、12~40℃が更に好ましい。
ミクロフィブリル化植物繊維と、エポキシ基を有する可塑剤と、水とを混合する工程1において、効果がより得られる観点から、ミクロフィブリル化植物繊維100質量部(固形分)に対するエポキシ基を有する可塑剤の添加量は、10~300質量部の範囲内が好ましい。下限は、50質量部以上がより好ましく、70質量部以上が更に好ましく、80質量部以上が特に好ましい。上限は、200質量部以下がより好ましく、150質量部以下が更に好ましく、120質量部以下が特に好ましい。
工程1では、混合物1(100質量%)の固形分含有率を0.1質量%以上に調整することが好ましく、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上である。上限は特に限定されないが、好ましくは20.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下、更に好ましくは3.0質量%以下、特に好ましくは1.0質量%以下である。
(工程2)
工程2では、工程1で得られた混合物1のpHを10.0以上に調整し、次いで、pHを6.0~7.0に調整して、ミクロフィブリル化植物繊維及びエポキシ基を有する可塑剤を含む混合物2が作製される。
混合物1のpHを10.0以上に調整するが、ミクロフィブリル化植物繊維と、エポキシ基を有する可塑剤との相互作用の観点から、該pHは10.5以上が好ましく、11.0以上がより好ましく、11.5以上が更に好ましく、12.0以上が特に好ましい。上限は特に限定されないが、14.0以下が好ましく、13.5以下がより好ましく、13.0以下が更に好ましく、12.5以下が特に好ましい。
pH10.0以上への調整は、公知の方法を採用でき、例えば、混合物1への塩基性化合物の添加し、必要に応じて混合(撹拌など)する方法などにより実施できる。添加、混合は公知の方法で実施でき、例えば、工程1の混合方法と同様の方法を採用できる。
塩基性化合物としては特に限定されないが、塩基性無機化合物が好適である。
塩基性無機化合物としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物などの金属水酸化物;アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩などの金属炭酸塩;アルカリ金属炭酸水素塩などの金属炭酸水素塩;アルカリ金属リン酸塩などの金属リン酸塩;アルカリ金属酢酸塩などの金属酢酸塩;アルカリ金属水素化物などの金属水素化物;アンモニアなどが挙げられる。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。アルカリ土類金属水酸化物としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどが挙げられる。アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。アルカリ土類金属炭酸塩としては、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどが挙げられる。アルカリ金属炭酸水素塩としては、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどが挙げられる。アルカリ金属リン酸塩としては、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウムなどが挙げられる。アルカリ金属酢酸塩としては、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどが挙げられる。アルカリ金属水素化物としては、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどが挙げられる。
なかでも、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属炭酸水素塩、金属リン酸塩、アンモニアが好ましく、金属水酸化物がより好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが更に好ましい。上記塩基性化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ミクロフィブリル化植物繊維のOH基と、可塑剤のエポキシ基との反応を進行させる観点から、混合物1のpHを10.0以上に調整する際、温度は、好ましくは5~80℃、より好ましくは10~50℃、更に好ましくは15~35℃である。また、pH10.0以上での処理時間(反応時間)は、通常、1分以上であり、好ましくは10分~48時間、より好ましくは1~24時間、更に好ましくは3~16時間である。
pHを10.0以上に調整した後の混合物1を、続いて、pH6.0~7.0に調整がするが、中和性の観点から、該pHの下限は、6.1以上が好ましく、6.2以上がより好ましく、6.3以上が更に好ましい。上限は、6.9以下が好ましく、6.8以下がより好ましく、6.7以下が更に好ましい。
pH6.0~7.0への調整は、公知の方法を採用でき、例えば、pH10.0以下への調整後の混合物1に酸性化合物を添加する方法により実施できる。また、必要に応じて混合(撹拌など)してもよい。添加、混合は公知の方法で実施でき、例えば、工程1の混合方法と同様の方法を採用できる。
酸性化合物としては特に限定されず、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、メタリン酸、ほう酸、ボロン酸、スルファニル酸、スルファミン酸などの無機酸;ギ酸、酢酸、グリコール酸、シュウ酸、プロピオン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、グルタル酸、グルコン酸、乳酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、イタコン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、スチレンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、バルビツール酸、アクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸、4-ヒドロキシ安息香酸、アミノ安息香酸、ナフタレンジスルホン酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、トルエンスルフィン酸、ベンゼンスルフィン酸、α-レゾルシン酸、β-レゾルシン酸、γ-レゾルシン酸、没食子酸、フロログリシン、スルホサリチル酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、ビスフェノール酸などの有機酸などが挙げられる。なかでも、塩酸、酢酸、硫酸、ギ酸などが好ましく、塩酸がより好ましい。上記酸性化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中和性の観点から、pH10.0以下への調整後の混合物1のpHを6.0~7.0に調整する際、温度は、好ましくは5~80℃、より好ましくは10~50℃、更に好ましくは15~35℃である。また、pH6.0~7.0での処理時間(中和時間)は、通常、3秒以上であり、好ましくは10秒~10時間、より好ましくは30秒~5時間、更に好ましくは1分~3時間である。
工程2では、混合物2(100質量%)の固形分含有率を0.3質量%以上に調整することが好ましく、より好ましくは0.7質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上である。上限は特に限定されないが、好ましくは20.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下、更に好ましくは5.0質量%以下、特に好ましくは2.0質量%以下である。
(工程3)
工程3では、無機粉体に工程2で得られた混合物2を噴霧し、乾燥することで、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維を付着させた担持体が作製される。
工程3に使用可能な無機粉体としては、シリカ、カーボンブラック、炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレイ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、マイカなどの無機フィラーが挙げられる。なかでも、シリカが好ましい。なお、本明細書において、ミクロフィブリル化植物繊は、無機粉体に該当しないものとする。
工程3に使用される無機粉体の平均粒子径は、好ましくは24nm以下、より好ましくは17nm以下、更に好ましくは15nm以下であり、また、好ましくは6nm以上、より好ましくは9nm以上、更に好ましくは12nm以上である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、本明細書において、無機粉体の平均粒子径の測定方法は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察が用いられる。具体的には、無機粉体の粒子を透過型電子顕微鏡で写真撮影し、粒子の形状が球形の場合には球の直径を粒子径とし、針状又は棒状の場合には短径を粒子径とし、不定型の場合には中心部からの平均粒径を粒子径とし、微粒子100個の粒径の平均値を平均粒子径とする。
シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水シリカ)、湿式法シリカ(含水シリカ)などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは40m/g以上、より好ましくは50m/g以上、更に好ましくは60m/g以上である。また、シリカのNSAは、好ましくは250m/g以下、より好ましくは220m/g以下、更に好ましくは200m/g以下である。上記範囲内であると、効果がより好適に得られる傾向がある。
なお、シリカのNSAは、ASTM D3037-93に準じてBET法で測定される値である。
シリカとしては、例えば、デグッサ社、ローディア社、東ソー・シリカ(株)、ソルベイジャパン(株)、(株)トクヤマ等の製品を使用できる。
工程3において、無機粉体への混合物2の噴霧、乾燥は、例えば、公知の流動層乾燥機を用いて実施できる。「流動層乾燥機」とは、缶体に温めた流動化空気を供給し、内部に投入した被処理物を流動循環させながら乾燥することを目的とする装置であり、工程3では、噴霧機構を備えた流動層乾燥機が使用される。この場合、流動層乾燥機内において、無機粉体を流動させると共に、混合物2を噴霧することで、無機粉体の表面の少なくとも一部にミクロフィブリル化植物繊維を付着させ、更に乾燥されることにより、無機粉体の表面の少なくとも一部にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体が得られる。
噴霧機構としては、例えば、スプレーノズルなどの噴出装置、吐出装置などを使用できる。噴出装置、吐出装置は、装置に設けられた流動層における底部、側部、天部などに取り付けることができ、流動層に向けて噴霧できる。噴霧は、流動層の中心部に向けて噴霧するのみならず、種々の方法を適用して噴霧する態様が挙げられる。流動層乾燥機は、更に、粉体に対して、攪拌・転動作用を与えるために、攪拌羽や回転円盤に代表される攪拌・混合・転動機構を供える装置でもよい。
流動層乾燥機としては、より効果が得られる観点から、例えば、公知の流動層造粒乾燥機(流動層造粒装置)を好適に使用できる。流動層造粒乾燥機は、流動層造粒に通常使用されている装置を使用でき、例えば、被処理物を収容・造粒・乾燥するための造粒槽と、被処理物を流動させる熱風を供給する熱風供給装置と、被処理物に液体を噴霧するためのスプレーノズルとを備える装置などが挙げられる。
流動層造粒乾燥機のなかでも、より効果が得られる観点から、造粒において、噴流、転動、攪拌、パルス発生機構などを備えた複合型流動層造粒乾燥機が好ましく、転動機構を備えた乾燥機(転動流動造粒コーティング装置)、パルス発生機構を備えた乾燥機(パルス流動層造粒乾燥機)がより好ましく、転動機構を備えた乾燥機が更に好ましい。このような複合型流動層造粒乾燥機では、流動層の側面などからの強制循環や、整粒解砕、流動層内のブレードローターの回転、パルス発生機構などにより、造粒物に、噴流、転動、攪拌、風速の周期的な変化などが施される。
流動層乾燥機は、乾燥風として熱風を流動層内に導入するものが好ましい。
乾燥時の処理条件に関し、熱風の温度(給気温度)は、被処理物に含まれる成分などを考慮して適宜設定すればよいが、好ましくは60~180℃、より好ましくは70~150℃、更に好ましくは80~120℃の範囲である。熱風の風速(給気風量)は、好ましくは0.1~3.0m/sec、より好ましくは0.2~2.5m/sec、更に好ましくは0.3~2.0m/secである。
工程3における処理時間(乾燥時間)は、被処理物に含まれる成分などを考慮して適宜設定すればよいが、好ましくは1分以上、より好ましくは5分以上、更に好ましくは7分以上であり、また、好ましくは10時間以下、より好ましくは1時間以下、更に好ましくは30分以下である。
流動層乾燥機への混合物2の投入速度は、噴霧状態などを考慮して適宜設定すればよいが、好ましくは1.0g/分以上、より好ましくは3.0g/分以上、更に好ましくは5.0g/分以上であり、また、好ましくは20.0g/分以下、より好ましくは10.0g/分以下、更に好ましくは8.0g/分以下である。
工程3の噴霧、乾燥工程において、無機粉体100質量部に対するミクロフィブリル化植物繊維の添加量は、より効果が得られる観点から、好ましくは10質量部以上、より好ましくは30質量部以上、更に好ましくは40質量部以上、特に好ましくは50質量部以上であり、また、好ましくは150質量部以下、より好ましくは100質量部以下、更に好ましくは80質量部以下、特に好ましくは70質量部以下である。
流動層乾燥機の市販品としては、フローコーター(フロイント産業社製)、GPCG-CTシリーズ、WST/WSGシリーズ、BFシリーズ、PLSシリーズ(パルス流動層造粒乾燥機)、MPシリーズ(転動流動造粒コーティング装置)(以上、パウレック社製)等を挙げることができる。
工程3の乾燥は、作製される担持体(100質量%)の固形分含有率を85質量%以上に調整することが好ましく、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは92質量%以上、特に好ましくは94質量%以上である。上限は特に限定されず、100質量%でもよい。なお、「固形分含有率」とは、担持体100質量%中におけるミクロフィブリル化植物繊維、無機粉体、エポキシ化植物油などの成分から構成される固体状の成分の含有率を指す。
工程3により、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体が作製されるが、本明細書において、該担持体とは、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着しているものであれば特に限定されない。例えば、無機粉体表面の少なくとも一部にミクロフィブリル化植物繊維が付着しているもの、無機粉体表面の少なくとも一部がミクロフィブリル化植物繊維で被覆されているもの、などが挙げられる。また、無機粉体の粒子の表面の少なくとも一部にミクロフィブリル化植物繊維が付着しているものでも、無機粉体の凝集体の表面の少なくとも一部にミクロフィブリル化植物繊維が付着しているものでもよい。
作製される担持体としては、例えば、無機粉体の凝集体の表面の少なくとも一部にミクロフィブリル化植物繊維が付着したものが挙げられる。
無機粉体の凝集体の表面の少なくとも一部にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体は、平均粒子径が100μm以下の粒子(粉末)であることが好ましい。該平均粒子径は、50μm以下がより好ましく、30μm以下が更に好ましく、20μm以下が特に好ましい。下限は特に限定されないが、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上、更に好ましくは5μm以上である。ここで、流動層乾燥機を用いて製造される造粒物(前記担持体)の粒径制御は、流動層内の滞留量を調整する方法、噴霧ノズル位置を調整する方法、等により実施できる。
無機粉体の凝集体としては、シリカ粒子の凝集体が好適であり、この場合、担持体は、シリカ粒子の凝集体の表面の少なくとも一部にミクロフィブリル化植物繊維が付着したものである。
無機粉体の凝集体の形状としては、グラニュール形状(顆粒形状)、マイクロパール形状などの形状を持つ凝集体などが例示される。
<担持体>
前記製造方法により、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が担持された担持体が得られる。このような担持体としては、無機粉体の凝集体の表面にミクロフィブリル化植物繊維が付着しているものなどが挙げられる。前記担持体は、該担持体(100質量%)中の固形分含有率が85質量%以上であることが好ましく、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは92質量%以上、特に好ましくは94質量%以上である。なお、「固形分含有率」とは、担持体100質量%中におけるミクロフィブリル化植物繊維、無機粉体、エポキシ化植物油などの成分から構成される固体状の成分の含有率を指す。
前記担持体は、平均粒子径が100μm以下の粒子(粉末)であることが好ましい。該平均粒子径は、50μm以下がより好ましく、30μm以下が更に好ましく、20μm以下が特に好ましい。下限は特に限定されないが、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上、更に好ましくは5μm以上である。
前記担持体は、該担持体100質量%中の前記無機粉体の含有率が30.0~99.0質量%、前記ミクロフィブリル化植物繊維の含有率が1.0~70.0質量%であることが好ましい。該無機粉体の含有率は、より好ましくは60.0~97.0質量%、更に好ましくは80.0~95.0質量%、特に好ましくは85.0~93.0質量%である。該ミクロフィブリル化植物繊維の含有率は、より好ましくは3.0~30.0質量%、更に好ましくは4.0~20.0質量%、特に好ましくは5.0~10.0質量%である。
ミクロフィブリル化植物繊維と無機粉体とを含む担持体としては、空気中に流動させた前記無機粉体に、前述の平均繊維径10μm以下のミクロフィブリル化植物繊維及び前記エポキシ基を有する可塑剤を含む混合物を噴霧、乾燥することにより得られる粉末状の担持体が挙げられる。このような担持体は、例えば、前記製造方法などにより製造できる。
無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体としては、応力をかけることで、前記無機粉体と前記ミクロフィブリル化植物繊維とが解離する担持体が挙げられる。担持体に応力を印加することで、無機粉体の凝集体と該凝集体の表面に付着しているミクロフィブリル化植物繊維とからなる担持体が崩れて、無機粉体の凝集体とミクロフィブリル化植物繊維とが解離し、無機粉体、ミクロフィブリル化植物繊維の凝集がバラバラになると考えられる。このような担持体は、例えば、前記製造方法などにより製造できる。
なお、本明細書において、「応力をかけることで、前記無機粉体と前記ミクロフィブリル化植物繊維とが解離する担持体」とは、下記試験条件下において、以下に記載されている解離前後の状態を有する担持体をいう。
(試験条件)
5グラムの担持体を計りとり、超音波付与前(解離前)に、網目が200メッシュのフィルタを通したとき、フィルタを通過する物質を計量すると、4.5グラム以上になる。
一方、0.5グラムの担持体を5cmのガラス製の容器に密封して、30分間、25KHzの超音波を付与した後(解離後)に、同じフィルタを通したとき、フィルタを通過する物質を計量すると、0.45グラム以上になる。
更に、その通過した物質中の50質量%以上がセルロースである。
また、本明細書において、「解離」とは、応力の印加前に比べて、無機粉体と、ミクロフィブリル化植物繊維との付着の少なくとも一部が解かれた状態であり、望ましくは、無機粉体、ミクロフィブリル化植物繊維が付着せず、別々に存在する材料の状態である。
前記応力は、前記解離の観点から、バンバリーミキサーにより付与されることが好ましい。この場合、担持体のみに応力を付与してもよいが、他に後述するゴム成分などを含むゴム組成物に応力が付与され、それにより、無機粉体と、ミクロフィブリル化植物繊維とが解離する担持体であることが望ましい。
前記バンバリーミキサーの混練条件は、ローター回転数が20rpm以上であることが好ましい。より好ましくは25rpm以上、更に好ましくは40rpmである。上限は特に限定されないが、好ましくは100rpm以下、より好ましくは80rpm以下、更に好ましくは70rpm以下である。
前記応力は、前記解離の観点から、2軸スクリュー押出機により付与されることが好ましい。他に後述するゴム成分などを含むゴム組成物に応力が付与され、それにより、無機粉体と、ミクロフィブリル化植物繊維とが解離する担持体であることが望ましい。
前記2軸スクリュー押出機の混練条件は、ローター回転数が50rpm以上であることが好ましい。より好ましくは70rpm以上、更に好ましくは80rpmである。上限は特に限定されないが、好ましくは500rpm以下、より好ましくは300rpm以下、更に好ましくは200rpm以下である。
より効果が得られるという観点から、前記担持体(無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体)は、ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径及び無機粉体の平均粒子径が下記式を満たすことが好ましい。
無機粉体の平均粒子径/ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径<0.50
無機粉体の平均粒子径/ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径は、より好ましくは0.45以下、更に好ましくは0.40以下である。
<ゴム組成物、樹脂組成物>
前記担持体は、ゴム組成物や樹脂組成物の添加剤として使用できる。組成物に該担持体を配合することで、ミクロフィブリル化植物繊維、無機粉体を組成物内に良好に分散することが可能であり、所望の補強効果を付与できる。なかでも、ゴム組成物に前記担持体を配合することが望ましい。
(ゴム組成物)
ゴム組成物において、ゴム成分100質量部に対して、ミクロフィブリル化植物繊維の含有量は、好ましく1質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは7質量部以上であり、また、好ましくは100質量部以下、より好ましくは90質量部以下、更に好ましくは85質量部以下である。
ゴム組成物において、無機粉体の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上である。該含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは120質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。
無機粉体としては、前記のとおり、シリカが好ましいが、ゴム組成物において、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上である。該含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは120質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。
ゴム組成物のゴム成分としては、ジエン系ゴムなどが挙げられる。ジエン系ゴムとしては、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などが挙げられる。また、ブチル系ゴム、フッ素ゴムなども挙げられる。なかでも、タイヤ物性の観点からは、イソプレン系ゴム、BR、SBRが好ましい。
ジエン系ゴムは、非変性ジエン系ゴムでもよいし、変性ジエン系ゴムでもよい。
変性ジエン系ゴムとしては、シリカ等の充填剤と相互作用する官能基を有するジエン系ゴムであればよく、例えば、ジエン系ゴムの少なくとも一方の末端を、上記官能基を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性ジエン系ゴム(末端に上記官能基を有する末端変性ジエン系ゴム)や、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性ジエン系ゴムや、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性ジエン系ゴム(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性ジエン系ゴム)や、分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能化合物により変性(カップリング)され、水酸基やエポキシ基が導入された末端変性ジエン系ゴム等が挙げられる。
上記官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、シリル基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、アンモニウム基、イミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、カルボキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、水酸基、オキシ基、エポキシ基等が挙げられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、アミノ基(好ましくはアミノ基が有する水素原子が炭素数1~6のアルキル基に置換されたアミノ基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1~6のアルコキシ基)、アルコキシシリル基(好ましくは炭素数1~6のアルコキシシリル基)が好ましい。
イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、改質NR、変性NR、変性IR等が挙げられる。NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。IRとしては、特に限定されず、例えば、IR2200等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。改質NRとしては、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(UPNR)等、変性NRとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等、変性IRとしては、エポキシ化イソプレンゴム、水素添加イソプレンゴム、グラフト化イソプレンゴム等、が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量は、好ましく5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上であり、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは85質量%以下である。
ブタジエンゴム(BR)としては特に限定されず、例えば、高シス含量のBR、1,2-シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR(SPB含有BR)、希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴム(希土類系BR)、スズ化合物により変性されたスズ変性ブタジエンゴム(スズ変性BR)等、タイヤ工業において一般的なものが挙げられる。BRは、市販品としては、宇部興産(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。BRは、非変性BRでもよいし、変性BRでもよい。
BRのシス含量は、良好な氷雪上性能、耐摩耗性等の観点から、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上である。
なお、本明細書において、シス含量(シス-1,4-結合量)は、赤外吸収スペクトル分析や、NMR分析により測定されるシグナル強度から算出される値である。
ゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましく5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上であり、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは85質量%以下である。
SBRとしては特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E-SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)等を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
SBRのスチレン含量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。また、該スチレン含量は、好ましくは75質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは65質量%以下である。
なお、本明細書において、SBRのスチレン含量は、H-NMR測定により算出される。
SBRのビニル含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。上記ビニル含有量は、好ましくは75質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは65質量%以下である。
なお、ビニル含有量(1,2-結合ブタジエン単位量)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
SBRとしては、例えば、住友化学(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等により製造・販売されているSBRを使用できる。
ゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましく5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上であり、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは85質量%以下である。
ゴム組成物は、カーボンブラックを含んでもよい。
カーボンブラックとしては特に限定されず、SAF、ISAF、HAF、MAF、FEF、SRF、GPF、APF、FF、CF、SCF及びECFのようなファーネスブラック(ファーネスカーボンブラック);アセチレンブラック(アセチレンカーボンブラック);FT及びMTのようなサーマルブラック(サーマルカーボンブラック);EPC、MPC及びCCのようなチャンネルブラック(チャンネルカーボンブラック);グラファイトなどをあげることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは30m/g以上、より好ましくは35m/g以上、更に好ましくは40m/g以上である。上限は特に限定されないが、好ましくは250m/g以下、より好ましくは200m/g以下、更に好ましくは180m/g以下である。
なお、カーボンブラックのNSAは、JIS K 6217-2:2001によって求められる。
ゴム組成物において、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上である。該含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは120質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。
トレッド用ゴム組成物は、シリカと共にシランカップリング剤を含むことが好ましい。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4-トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、などのスルフィド系、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン、Momentive社製のNXT、NXT-Zなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、などのグリシドキシ系、3-ニトロプロピルトリメトキシシラン、3-ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、効果がより良好に得られるという理由から、スルフィド系、メルカプト系が好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、デグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。
ゴム組成物において、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、3質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。また、上記含有量は、25質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましく、15質量部以下が更に好ましい。
ゴム組成物は、前述の製造方法で使用される前記エポキシ基を有する可塑剤以外に他の可塑剤を含んでもよい。他の可塑剤としては、他の液体可塑剤(25℃で液体(液状)の可塑剤)、固体可塑剤(25℃で固体の可塑剤)が挙げられる。可塑剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
液体可塑剤としては特に限定されず、オイル、液状樹脂、液状ジエン系ポリマー等が挙げられる。なかでも、効果がより得られる観点から、オイルが好ましい。
オイルとしては特に限定されず、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物などの公知のオイルが挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、TDAE、MES等の低PCA(多環式芳香族)プロセスオイルなどを使用できる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油(キャノーラ油)、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。これらは、1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
固体可塑剤としては、例えば、常温(25℃)で固体状態の芳香族ビニル重合体、クマロンインデン樹脂、クマロン樹脂、インデン樹脂、フェノール樹脂、ロジン樹脂、石油樹脂、テルペン系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。また、樹脂は、水添されていてもよい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ゴム組成物において、可塑剤の総量(担持体中の可塑剤及び別途配合した可塑剤の総量)は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは7質量部以上である。上限は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは45質量部以下、更に好ましくは40質量部以下である。
ゴム組成物は、老化防止剤を含有することが好ましい。
老化防止剤としては特に限定されないが、フェニル-α-ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′-ビス(α,α′-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N-イソプロピル-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N′-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン等のp-フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス-[メチレン-3-(3′,5′-ジ-t-ブチル-4′-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤などが挙げられる。なかでも、p-フェニレンジアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤が好ましく、N-(1,3-ジメチルブチル)-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン、2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合物がより好ましい。市販品としては、例えば、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。
ゴム組成物において、老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。該含有量は、好ましくは7.0質量部以下、より好ましくは4.0質量部以下である。
ゴム組成物は、ステアリン酸を含んでもよい。ゴム組成物において、ステアリン酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5~10質量部以上、より好ましくは0.5~5質量部である。
なお、ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、例えば、日油(株)、花王(株)、富士フィルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。
ゴム組成物は、酸化亜鉛を含んでもよい。前記ゴム組成物において、酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5~10質量部、より好ましくは1~5質量部である。
なお、酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、例えば、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。
ゴム組成物には、ワックスを配合してもよい。ゴム組成物において、ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5~10質量部、より好ましくは1~5質量部である。
ワックスとしては特に限定されず、石油系ワックス、天然系ワックスなどが挙げられ、また、複数のワックスを精製又は化学処理した合成ワックスも使用可能である。これらのワックスは、単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
石油系ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。天然系ワックスとしては、石油外資源由来のワックスであれば特に限定されず、例えば、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ライスワックス、ホホバろうなどの植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン、鯨ろうなどの動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、ペトロラクタムなどの鉱物系ワックス;及びこれらの精製物などが挙げられる。市販品としては、例えば、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。
ゴム組成物には、硫黄を配合してもよい。
トレッド用ゴム組成物において、硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは0.7質量部以上である。該含有量は、好ましくは6.0質量部以下、より好ましくは4.0質量部以下、更に好ましくは3.0質量部以下である。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄などが挙げられる。市販品としては、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ゴム組成物は、加硫促進剤を含んでもよい。
トレッド用ゴム組成物において、加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、通常、0.3~10質量部、好ましくは0.5~7質量部である。
加硫促進剤の種類は特に制限はなく、通常用いられているものを使用可能である。加硫促進剤としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT-N)等のチウラム系加硫促進剤;N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N’-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤が好ましい。
ゴム組成物において、加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.3~4.0質量部、好ましくは0.5~2.5質量部、更に好ましくは0.7~1.6質量部である。
ゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記担持体と、ゴム成分とを混合する工程を含む製法が挙げられる。具体的には、例えば、前記担持体、ゴム成分等の各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法などにより製造できる。
混練条件としては、加硫剤及び加硫促進剤以外の添加剤を混練するベース練り工程では、混練温度は、通常50~200℃、好ましくは80~190℃であり、混練時間は、通常30秒~30分、好ましくは1分~30分である。加硫剤、加硫促進剤を混練する仕上げ練り工程では、混練温度は、通常100℃以下、好ましくは室温~80℃である。また、加硫剤、加硫促進剤を混練した組成物は、通常、プレス加硫などの加硫処理が施される。加硫温度としては、通常120~200℃、好ましくは140~180℃である。
ゴム組成物は、タイヤ用部材として好適に適用できる。
タイヤ用部材としては特に限定されず、キャップトレッド、サイドウォール、ベーストレッド、ビードエイペックス、クリンチエイペックス、インナーライナー、アンダートレッド、ブレーカートッピング、プライトッピング等、任意のタイヤの各部材が挙げられる。
前記タイヤ用部材は、前記製造方法などにより得られるゴム組成物を押出成形したもので、前記ミクロフィブリル化植物繊維が押出方向に配向したものであることが望ましい。この場合、タイヤ部材に優れた補強効果などを付与できる。
タイヤとしては、空気入りタイヤ、非空気入りタイヤなどが挙げられる。なかでも、空気入りタイヤが好ましい。例えば、夏用タイヤ(サマータイヤ)、冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ、スノータイヤ、スタッドタイヤなど)として好適に使用できる。タイヤは、乗用車用タイヤ、大型乗用車用、大型SUV用タイヤ、トラック、バスなどの重荷重用タイヤ、ライトトラック用タイヤ、二輪自動車用タイヤ、レース用タイヤ(高性能タイヤ)などに使用可能である。
タイヤは、上記担持体などを含むゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤ用部材の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ用部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造することができる。
(樹脂組成物)
前記担持体を樹脂組成物の添加剤として用いる場合、該樹脂組成物としては、例えば、分散用樹脂と、前記担持体とを含むものが挙げられる。
分散用樹脂としては、特に限定されず公知の樹脂が挙げられる。例えば、石油系樹脂、石炭系樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂などが挙げられるが、中でも、石油系樹脂及び石炭系樹脂からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましく、石油系樹脂がより好ましい。
石油系樹脂としては、例えば、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5C9系石油樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、及びこれらの水素化物、並びに、これらに環状の多塩基酸無水物(例えば、無水マレイン酸)を(グラフト)付加した変性物が挙げられる。中でも、C9系石油樹脂が好ましい。
前記石炭系樹脂としては、例えば、クマロン樹脂、クマロンインデン樹脂、及びこれらの水素化物、並びに、これらに環状の多塩基酸無水物(例えば、無水マレイン酸)を(グラフト)付加した変性物が挙げられる。
前記テルペン系樹脂としては、例えば、α-ピネン樹脂、β-ピネン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、及びこれらの水素化物、並びに、これらに無水マレイン酸を付加した変性物が挙げられる。
前記ロジン系樹脂としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トールロジンや、前記ロジンを原料とした水添ロジン、不均化ロジン、マレイン酸変性ロジン、フマル酸変性ロジン、(メタ)アクリル酸変性ロジン、アルコールと縮合したエステル化ロジン、フェノール変性ロジンが挙げられる。
前記分散用樹脂は、JIS K2207に準拠した環球式試験における軟化点が135℃以下であることが望ましい。該軟化点としては、120℃以下が好ましく、110℃以下がより好ましい。一方、該軟化点としては、40℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましく、80℃以上が更に好ましい。
樹脂組成物において、分散用樹脂100質量部に対して、ミクロフィブリル化植物繊維の含有量は、好ましく1質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは7質量部以上であり、また、好ましくは100質量部以下、より好ましくは90質量部以下、更に好ましくは85質量部以下である。
樹脂組成物において、無機粉体の含有量は、分散用樹脂100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上である。該含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは120質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。
樹脂組成物は公知の方法で製造でき、例えば、公知の混練方法により実施できる。使用可能な混練機としては、2本ロールミル、3本ロールミル、単軸押出混練機、2軸押出混練機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー等が挙げられる。
樹脂組成物は、種々の形状に成形して用いることができる。形状としては、例えば、シート状、フィルム状、ペレット状、粉末状等が挙げられる。これらの形状を有する成形材料は、例えばプレス成形、射出成形、押出成形、ブロー成形、延伸成形、発泡成形、トランスファー成形、積層成形、注型成形等を用いて得られる。
成形材料には、必要に応じて、滑材、ワックス類、着色剤、安定剤、フィラー、その他の各種の添加剤を配合してもよい。
成形材料から作製される成形体は、例えば、自動車、電車、船舶、飛行機等の輸送機器の内装材、外装材、構造材等;パソコン、テレビ、電話、時計等の電化製品等の筺体、構造材、内部部品等;携帯電話等の移動通信機器等の筺体、構造材、内部部品等;携帯音楽再生機器、映像再生機器、印刷機器、複写機器、スポーツ用品等の筺体、構造材、内部部品等;建築材;文具等の事務機器等、容器、コンテナー等に使用できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
ミクロフィブリル化植物繊維1:(株)スギノマシン製のBiNFi-s(超高圧ウォータージェット技術で加工したセルロース微細繊維、平均繊維径:35nm、平均繊維長:650nm)
ミクロフィブリル化植物繊維2:(株)スギノマシン製のBiNFi-s Tシリーズ(カルボキシメチル化したセルロースナノファイバー、平均繊維径:35nm、平均繊維長:650nm)
エポキシ化大豆油:ADEKA社製(オキシラン酸素量7.0質量%)
エポキシ化アマニ油:新日本理化社製(オキシラン酸素量8.5質量%)
シリカ1:エボニックデグッサ社製のウルトラシルVN3(平均粒子径17nm)
シリカ2:エボニックデグッサ社製のウルトラシル9100GR(平均粒子径15nm)
SBR:日本ゼオン(株)製のNipol 1502(E-SBR、スチレン量23.5質量%)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックN220(NSA111m/g)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
硫黄:細井化学工業(株)製のHK-200-5(5質量%オイル含有粉末硫黄)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
<混合物1-1~1-3の作製>
ミクロフィブリル化植物繊維50gに純水2950gを添加し、ミクロフィブリル化植物繊維の0.5質量%(固形分濃度)懸濁液を作製し、高速ホモジナイザー(IKAジャパン社製の「T50」、回転数:10000rpm)で約5分撹拌して均一な水分散液を調製した。
表1の配合処方に従って、上記調製した水分散液(ミクロフィブリル化植物繊維の乾燥質量(固形分)換算)に、エポキシ化植物油を添加し、混合物1-1~1-3(固形分率:約0.6質量%、水分率:約99.4質量%)を調整した。
Figure 2022180912000001
<混合物2-1~2-3の作製>
作製された混合物1-1~1-3に1N水酸化ナトリウム水溶液をpH12.0まで添加した後、室温、回転数300rpmの条件下で、撹拌機で一晩撹拌した。次いで、1N塩酸水溶液を添加して、pH6.0~7.0に調整し、混合物2-1~2-3(固形分率:約1.2質量%、水分率:約98.8質量%)を調製した。
<噴霧・乾燥工程>
下記流動層乾燥機に、表2に記載の処方で、シリカと、得られた混合物2-1~2-3とを導入し、下記条件下で、シリカに混合物2-1~2-3を噴霧、造粒、乾燥し、担持体1~7を得た。作製された担持体1~7(シリカ粒子の凝集体の表面の少なくとも一部にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体)の固形分含有率、平均粒子径、担持体100質量%中のシリカ含有率及びミクロフィブリル化植物繊維の含有率、シリカの平均粒子径、ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径、シリカの平均粒子径/ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径を表3に示した。
(使用装置)
転動流動造粒コーティング装置((株)パウレック製、MP-01型)
(条件)
シリカ量:100g
給気温度:80℃
給気風量:0.3m/分
乾燥時間:120分
混合物の投入速度:5.0g/分
スプレーノズル径:1.2mm
ノズル先端:0.0mm出し
バグフィルター払い落とし圧力:0.15MPa
Figure 2022180912000002
Figure 2022180912000003
転動流動造粒コーティング装置を用いて、シリカにミクロフィブリル化植物繊維及びエポキシ基を有する可塑剤を含む混合物混合物を噴霧し、造粒、乾燥することにより、シリカ表面にミクロフィブリル化植物繊維が担持(付着)した担持体(粉末状の担持体)が得られた。よって、簡便な製法により、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体の製造が可能であった。
また、このような担持体は、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着したもので、応力をかけることで前記無機粉体と前記ミクロフィブリル化植物繊維とが解離するものであった。
<ゴム組成物の作製>
表4に示す配合処方に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃で4分間混練りした。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加して80℃で4分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で12分間、2mm厚の金型でプレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
得られた加硫ゴム組成物を以下の方法で評価した。なお、表4の基準比較例は、比較例1とした。
〔評価方法〕
(ミクロフィブリル化植物繊維の分散性)
加硫ゴム組成物を電子顕微鏡により観察し、ゴムマトリックス中のミクロフィブリル化植物繊維の分散性を評価した。基準比較例のミクロフィブリル化植物繊維の分散性を100とし、各配合ゴムを指数表示した。指数が大きいほど、ミクロフィブリル化植物繊維の分散性が良好であることを示す。
(破断強度)
加硫ゴム組成物を用いて3号ダンベル型ゴム試験片を作製し、JIS K6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-引張特性の求め方」に準じて引張試験を行い、破断強度(TB)を測定した。基準比較例のゴム試験片(基準試験片)のTB指数を100とし、下記計算式により、各配合のTBを指数表示した。TB指数が大きいほど破断強度が大きく補強性に優れることを示す。
(TB指数)=(各配合のTB)/(基準比較例のTB)×100
Figure 2022180912000004
表4から、担持体1~7を用いた実施例1~7は、ミクロフィブリル化植物繊維、シリカの分散性が良好で、優れた補強性の付与が可能であった。

Claims (16)

  1. ミクロフィブリル化植物繊維、エポキシ基を有する可塑剤及び水を混合して混合物1を作製する工程1と、
    前記混合物1のpHを10.0以上に調整し、次いでpHを6.0~7.0に調整して混合物2を作製する工程2と、
    無機粉体に前記混合物2を噴霧、乾燥して、無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体を作製する工程3とを含む担持体の製造方法。
  2. 前記工程1は、ミクロフィブリル化植物繊維の含有率0.1~20質量%のミクロフィブリル化植物繊維水溶液が使用され、ホモジナイザーを用いて混合される請求項1記載の担持体の製造方法。
  3. 前記可塑剤は、エポキシ化植物油を含む請求項1又は2記載の担持体の製造方法。
  4. 前記無機粉体は、シリカ粒子を含む請求項1~3のいずれかに記載の担持体の製造方法。
  5. 前記シリカ粒子がシリカ粒子の凝集体を含む請求項4記載の担持体の製造方法。
  6. 前記シリカ粒子の凝集体は、グラニュール形状及び/又はマイクロパール形状を有するものである請求項5記載の担持体の製造方法。
  7. 前記工程1は、前記ミクロフィブリル化植物繊維100質量部(固形分)に対する前記エポキシ基を有する可塑剤の添加量が50~200質量部である請求項1~6のいずれかに記載の担持体の製造方法。
  8. 前記工程3は、前記無機粉体100質量部に対する前記ミクロフィブリル化植物繊維の添加量が30~100質量部である請求項1~7のいずれかに記載の担持体の製造方法。
  9. 前記工程3は、流動層乾燥機内に流動させた前記無機粉体に、前記混合物2を噴霧、乾燥して行われる請求項1~8のいずれかに記載の担持体の製造方法。
  10. 無機粉体にミクロフィブリル化植物繊維が付着した担持体であって、
    応力をかけることで、前記無機粉体と前記ミクロフィブリル化植物繊維とが解離する担持体。
  11. 前記担持体100質量%中の前記無機粉体の含有率が30.0~99.0質量%、前記ミクロフィブリル化植物繊維の含有率が1.0~70.0質量%である請求項10記載の担持体。
  12. 平均粒子径100μm以下の粉末である請求項10又は11記載の担持体。
  13. 前記ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径及び前記無機粉体の平均粒子径が下記式を満たす請求項10~12のいずれかに記載の担持体。
    無機粉体の平均粒子径/ミクロフィブリル化植物繊維の平均繊維径<0.50
  14. ゴム組成物又は樹脂組成物の添加剤である請求項10~13のいずれかに記載の担持体。
  15. 請求項10~14のいずれかに記載の担持体と、ゴム成分とを混合したタイヤ用ゴム組成物。
  16. 請求項15記載のゴム組成物からなる部材を備えるタイヤ。
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