JP2022179138A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作動油の油温が所定値を超過した高温であっても、運転者が期待する走行用駆動トルクが一対の駆動輪に伝達されるようにして運転者が覚える違和感を低減できる車両の制御装置を提供する。【解決手段】車両10の電子制御装置100は、(a)作動油OILの油温THoilが所定の判定温度TH1を超えた場合には、電動式オイルポンプ60の動作制限を実行し、(b)電動式オイルポンプ60の動作制限が実行され、K0クラッチ20が解放状態とされ、且つ、電動機MGからクリープトルクTcrが出力されていない場合において、非走行レンジから走行レンジへシフトレンジが切り替えられると、電動式オイルポンプ60の動作制限を解除して変速用係合装置CBを係合状態にさせる作動油OILを供給する係合制御を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、走行用駆動力源であるエンジン及び電動機と、電動式オイルポンプと、を備えた車両の、制御装置に関する。
電動式オイルポンプが吐出する作動油の油温が所定値を超過して高温となった場合には、電動式オイルポンプの内部が高温状態になって電動式オイルポンプの耐久性が低下するおそれがある。そのため、電動式オイルポンプの吐出量を制限する制御を行うことが一般的である。例えば、特許文献1に記載のものがそれである。
特開2013-68267号公報
ところで、エンジンと、クリープトルクを出力可能な電動機と、それらエンジン及び電動機の間の動力伝達を断接する第1係合装置と、前記電動機から一対の駆動輪への動力伝達を可能とするために係合状態とされる第2係合装置と、それら第1係合装置及び第2係合装置の作動状態を制御する作動油を吐出する電動式オイルポンプと、を備えた車両において、非走行レンジから走行レンジへシフトレンジが切り替えられた場合には、少なくとも第2係合装置を係合させるための油圧が必要である。しかし、作動油の油温が所定値を超過した高温であって電動式オイルポンプの動作が制限されていると、運転者が期待する走行用駆動トルクが一対の駆動輪に伝達されないため、運転者が違和感を覚えるおそれがある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、作動油の油温が所定値を超過した高温であっても、運転者が期待する走行用駆動トルクが一対の駆動輪に伝達されるようにして運転者が覚える違和感を低減できる車両の制御装置を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、エンジンと、クリープトルクを出力可能な電動機と、前記エンジン及び前記電動機の間の動力伝達を断接する第1係合装置と、前記電動機から一対の駆動輪への動力伝達を可能とするために係合状態とされる第2係合装置と、前記第1係合装置及び前記第2係合装置の作動状態を制御する作動油を吐出する電動式オイルポンプと、を備えた車両の、制御装置であって、(a)前記作動油の油温が所定値を超えた場合には、前記電動式オイルポンプの動作制限を実行し、(b)前記電動式オイルポンプの前記動作制限が実行され、前記第1係合装置が解放状態とされ、且つ、前記電動機から前記クリープトルクが出力されていない場合において、非走行レンジから走行レンジへシフトレンジが切り替えられると、前記電動式オイルポンプの前記動作制限を解除して前記第2係合装置を前記係合状態にさせる前記作動油を供給する係合制御を実行することにある。
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、(a)前記電動機から前記クリープトルクが出力されることにより前記第1係合装置及び前記第2係合装置の作動状態を制御する前記作動油を吐出する機械式オイルポンプが駆動され、(b)前記電動式オイルポンプの前記動作制限が実行され、前記第1係合装置が解放状態とされ、且つ、前記電動機から前記クリープトルクが出力されている場合において、前記非走行レンジから前記走行レンジへシフトレンジが切り替えられると、前記電動式オイルポンプの前記動作制限を維持して前記係合制御を実行することにある。
第3発明の要旨とするところは、第1発明又は第2発明において、前記係合制御の実行開始時点における前記電動機の回転速度が所定の判定速度以下である場合には、前記係合制御は、前記第2係合装置に供給する前記作動油の指示圧をステップ的に急増させて前記第2係合装置を前記係合状態にする急係合指令を行い、その後、前記電動機の出力トルクを零値から前記クリープトルクのトルク値以上に増加させる、急速ガレージ制御であることにある。
第4発明の要旨とするところは、第1発明乃至第3発明のいずれか一の発明において、前記シフトレンジが前記走行レンジであり且つ前記電動機から前記クリープトルクが出力されていない場合に、前記電動式オイルポンプの連続作動時間が、前記動作制限の開始時点における前記作動油の油温に応じて予め定められた所定の期間に制限されることにより、前記電動式オイルポンプの前記動作制限が実行されることにある。
第1発明の車両の制御装置によれば、(a)前記作動油の油温が所定値を超えた場合には、前記電動式オイルポンプの動作制限が実行され、(b)前記電動式オイルポンプの前記動作制限が実行され、前記第1係合装置が解放状態とされ、且つ、前記電動機から前記クリープトルクが出力されていない場合において、非走行レンジから走行レンジへシフトレンジが切り替えられると、前記電動式オイルポンプの前記動作制限を解除して前記第2係合装置を前記係合状態にさせる前記作動油を供給する係合制御が実行される。このように、非走行レンジから走行レンジへシフトレンジが切り替えられた場合には、一時的に電動式オイルポンプの動作制限を解除することで、運転者が期待する走行用駆動トルクが一対の駆動輪に速やかに伝達されやすくなってドライバビリティの悪化が抑制され、運転者が覚える違和感が低減される。なお、電動式オイルポンプの動作制限が解除される時間は短時間であるため、電動式オイルポンプにダメージが生じて耐久性が低下することが抑制される。
第2発明の車両の制御装置によれば、第1発明において、(a)前記電動機から前記クリープトルクが出力されることにより前記第1係合装置及び前記第2係合装置の作動状態を制御する前記作動油を吐出する機械式オイルポンプが駆動され、(b)前記電動式オイルポンプの前記動作制限が実行され、前記第1係合装置が解放状態とされ、且つ、前記電動機から前記クリープトルクが出力されている場合において、前記非走行レンジから前記走行レンジへシフトレンジが切り替えられると、前記電動式オイルポンプの前記動作制限が維持されて前記係合制御が実行される。電動機からクリープトルクが出力されることにより機械式オイルポンプが駆動されて作動油が吐出されるため、電動式オイルポンプの動作制限が維持されても、運転者が期待する走行用駆動トルクが一対の駆動輪に速やかに伝達されやすくなってドライバビリティの悪化が抑制され、運転者が覚える違和感が低減される。
第3発明の車両の制御装置によれば、第1発明又は第2発明において、前記係合制御の実行開始時点における前記電動機の回転速度が所定の判定速度以下である場合には、前記係合制御は、前記第2係合装置に供給する前記作動油の指示圧をステップ的に急増させて前記第2係合装置を前記係合状態にする急係合指令を行い、その後、前記電動機の出力トルクを零値から前記クリープトルクのトルク値以上に増加させる、急速ガレージ制御である。急速ガレージ制御により運転者が期待する走行用駆動トルクが電動機から一対の駆動輪に速やかに伝達されるとともに第2係合装置の係合に伴う係合ショックの発生も抑制されるため、ドライバビリティの悪化が抑制される。
第4発明の車両の制御装置によれば、第1発明乃至第3発明のいずれか一の発明において、前記シフトレンジが前記走行レンジであり且つ前記電動機から前記クリープトルクが出力されていない場合に、前記電動式オイルポンプの連続作動時間が、前記動作制限の開始時点における前記作動油の油温に応じて予め定められた所定の期間に制限されることにより、前記電動式オイルポンプの前記動作制限が実行される。これにより、シフトレンジの切り替えに備えて電動式オイルポンプが駆動されることで、運転者が期待する走行用駆動トルクが電動機から一対の駆動輪に速やかに伝達されてドライバビリティの悪化が抑制されるとともに、電動式オイルポンプの連続作動時間が制限されることで電動式オイルポンプの耐久性が低下することが抑制される。
本発明の実施例に係る電子制御装置を備える車両の概略構成図であるとともに、車両における各種制御のための制御機能の要部を表す機能ブロック図である。 図1に示す電子制御装置の制御作動を説明するフローチャートの一例である。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比及び形状等は必ずしも正確に描かれていない。
本発明の実施例に係る電子制御装置100を備える車両10の概略構成図であるとともに、車両10における各種制御のための制御機能の要部を表す機能ブロック図である。
車両10は、走行用駆動力源であるエンジン12及び電動機MGと、エンジン12と一対の駆動輪14との間の動力伝達経路に設けられた動力伝達装置16と、油圧制御回路56と、電子制御装置100と、を備える。車両10は、ハイブリッド車両である。
エンジン12は、周知の内燃機関である。エンジン12は、後述する電子制御装置100によって、エンジン12に備えられたスロットルアクチュエータや燃料噴射装置や点火装置等が制御されることによりエンジン12の出力トルクであるエンジントルクTe[Nm]が制御される。
動力伝達装置16は、車体に取り付けられる非回転部材であるケース18内において、エンジン12側から順に、K0クラッチ20、電動機連結軸32、トルクコンバータ22、自動変速機24等を備える。動力伝達装置16は、自動変速機24の出力回転部材である変速機出力軸36に連結されたディファレンシャルギヤ26、ディファレンシャルギヤ26に連結された一対の車軸38等を備える。
動力伝達装置16は、エンジン12とK0クラッチ20とを連結するエンジン連結軸30を備える。
K0クラッチ20は、エンジン12と一対の駆動輪14との間の動力伝達経路のうちエンジン12と電動機MGとの間に配設されたクラッチである。電動機連結軸32は、K0クラッチ20とトルクコンバータ22とを連結している。K0クラッチ20は、例えば多板式或いは単板式のクラッチにより構成される油圧式の摩擦係合装置である。K0クラッチ20は、油圧制御回路56から供給される調圧された油圧であるK0油圧PRk0[Pa]によりK0クラッチ20の伝達トルク容量(K0クラッチ20の係合力)であるK0トルクTk0[Nm]が変化させられることで、係合状態や解放状態などの作動状態が切り替えられる。車両10において、K0クラッチ20が係合状態にある場合は、エンジン12とトルクコンバータ22とがK0クラッチ20を介して動力伝達可能に連結される。一方、K0クラッチ20が解放状態にある場合は、エンジン12とトルクコンバータ22との間の動力伝達が遮断される。K0クラッチ20は、エンジン12と電動機MGとを断接するクラッチとして機能する。K0クラッチ20が係合状態にある場合には、電動機連結軸32は、その一端がK0クラッチ20を介してエンジン12に連結されることでエンジン12により回転駆動させられる。なお、K0クラッチ20は、本発明における「第1係合装置」に相当する。
トルクコンバータ22は、周知の流体式動力伝達装置である。トルクコンバータ22は、電動機連結軸32に連結されたポンプ翼車22aと、自動変速機24の入力回転部材である変速機入力軸34に連結されたタービン翼車22bと、ポンプ翼車22aとタービン翼車22bとを直結するロックアップクラッチ22cと、を備える。ポンプ翼車22aには、機械式オイルポンプ58が連結されている。機械式オイルポンプ58は、エンジン12や電動機MGの走行用駆動力源により回転駆動されることによって、作動油OILを油圧制御回路56へ圧送する。
トルクコンバータ22は、K0クラッチ20を介してエンジン12に連結されている。自動変速機24は、トルクコンバータ22に連結されており、トルクコンバータ22と一対の駆動輪14との間の動力伝達経路に設けられている。トルクコンバータ22及び自動変速機24は、各々、走行用駆動力源(エンジン12、電動機MG)と一対の駆動輪14との間の動力伝達経路の一部を構成している。
電動機MGは、電力から機械的な動力を発生させる電動機機能及び機械的な動力から電力を発生させる発電機機能を有する回転電気機械であって、所謂モータジェネレータである。電動機MGは、後述するインバータ52を介して車両10に備えられたバッテリ54に接続されている。バッテリ54は、電動機MGに対して電力を授受する蓄電装置である。電動機MGは、後述する電子制御装置100によってインバータ52が制御されることにより、電動機MGの出力トルクである電動機トルクTm[Nm]が制御される。電動機トルクTmは、例えば電動機MGの回転方向がエンジン12の運転時と同じ回転方向である正回転の場合、加速側となる正トルクでは力行トルクであり、減速側となる負トルクでは回生トルクである。前記電力は、特に区別しない場合には電気エネルギーも同意である。前記動力は、特に区別しない場合にはトルクや力も同意である。なお、電動機トルクTmは、本発明における「電動機の出力トルク」に相当する。
電動機MGは、ケース18内において、電動機連結軸32に動力伝達可能に連結されている。つまり、電動機MGは、K0クラッチ20とトルクコンバータ22との間の動力伝達経路に動力伝達可能に連結されている。見方を換えれば、電動機MGは、K0クラッチ20を介することなくトルクコンバータ22や自動変速機24と動力伝達可能に連結されている。
自動変速機24は、走行用駆動力源(エンジン12及び電動機MG)と一対の駆動輪14との間に配設され、例えば不図示の1組又は複数組の遊星歯車装置と、その1組又は複数組の遊星歯車装置を構成する回転要素間或いは回転要素と非回転要素との間を選択的に係合させる複数の変速用係合装置CBと、を備える、周知の遊星歯車式の自動変速機である。変速用係合装置CBは、例えばクラッチやブレーキなどの湿式多板型の油圧式摩擦係合装置である。変速用係合装置CBは、各々、油圧制御回路56から供給される調圧された油圧であるCB油圧PRcb[Pa]によりそれぞれの伝達トルク容量であるCBトルクTcb[Nm]が変化させられることで、係合状態や解放状態などの作動状態が切り替えられる。
自動変速機24は、例えば変速用係合装置CBのうちの何れかの係合装置の係合によって、変速比γat(ギヤ比ともいう)γat(=AT入力回転速度Ni[rpm]/AT出力回転速度No[rpm])が異なる複数の変速段(ギヤ段ともいう)のうちの何れかの変速段が形成される有段変速機である。AT入力回転速度Niは、変速機入力軸34の回転速度であり、自動変速機24の入力回転速度である。AT入力回転速度Niは、トルクコンバータ22の出力回転速度であるタービン回転速度Nt[rpm]と同値である。AT入力回転速度Niは、タービン回転速度Ntで表すことができる。AT出力回転速度Noは、変速機出力軸36の回転速度であり、自動変速機24の出力回転速度である。複数の変速段のうち、変速比γatが最も大きいのが最もロー側の第1速変速段であり、ハイ側の変速段ほど変速比γatが小さくなっている。
ディファレンシャルギヤ26は、一対の駆動輪14のそれぞれに連結された一対の車軸38に適宜差回転を与えつつ駆動力を伝達する周知のディファレンシャルギヤである。
電動式オイルポンプ60は、ポンプ用モータ62による回転駆動により作動油OILを油圧制御回路56へ圧送する。ポンプ用モータ62は、電動式オイルポンプ60を回転駆動するための専用のモータである。
シフトレバー68のシフト操作ポジションPOSshは、例えば「P操作ポジション」、「R操作ポジション」、「N操作ポジション」、「D操作ポジション」の各操作ポジションである。P操作ポジションは、自動変速機24をPレンジ(=ニュートラル状態とされ且つ変速機出力軸36が回転不能に機械的に固定されるレンジ)にするパーキング操作ポジションである。R操作ポジションは、自動変速機24をRレンジ(=車両10の後進走行を可能とするレンジ)にする後進走行操作ポジションである。N操作ポジションは、自動変速機24をNレンジ(=ニュートラル状態とされるレンジ)にするニュートラル操作ポジションである。D操作ポジションは、自動変速機24をDレンジ(=自動変速機24の全ての変速段を用いて自動変速制御を実行して前進走行を可能とするレンジ)にする前進走行操作ポジションである。運転者により「P操作ポジション」、「R操作ポジション」、「N操作ポジション」、「D操作ポジション」の各操作ポジションが選択されることにより、自動変速機24のシフトレンジが「P」(=Pレンジ)、「R」(=Rレンジ)、「N」(=Nレンジ)、「D」(=Dレンジ)にそれぞれ切り替えられる。自動変速機24のシフトレンジにおいて、「P」及び「N」は非走行レンジであり、「R」及び「D」は走行レンジである。
油圧制御回路56は、機械式オイルポンプ58及び/又は電動式オイルポンプ60から圧送された作動油OILの油圧を元圧として、ケース18内の各部に必要な作動油OILを供給する。例えば、油圧制御回路56は、電子制御装置100から入力されたCB油圧制御信号Scbに基づいて、自動変速機24内に設けられた変速用係合装置CBを断接させる制御油圧を生成して、各変速用係合装置CBのアクチュエータにそれぞれ出力する。油圧制御回路56は、電子制御装置100から入力されたLU油圧制御信号Sluに基づいて、トルクコンバータ22のロックアップクラッチ22cを断接させる制御油圧であるクラッチ油圧Plu[Pa]を生成して、ロックアップクラッチ22cのアクチュエータに出力する。油圧制御回路56は、電子制御装置100から入力されたK0油圧制御信号Sk0に基づいて、K0クラッチ20を断接させる制御油圧であるK0油圧PRk0を生成して、K0クラッチ20のアクチュエータに出力する。機械式オイルポンプ58及び電動式オイルポンプ60の少なくとも一方から吐出された作動油OILは、K0クラッチ20及び変速用係合装置CBの作動状態を制御するのに用いられる。
例えば、車両10が停止しており、且つ、機械式オイルポンプ58及び電動式オイルポンプ60の駆動が停止している場合には、K0クラッチ20や変速用係合装置CBは解放状態となるように構成されている。また、例えば、変速用係合装置CBが全て解放状態とされることで自動変速機24が「N」(=Nレンジ)とされ、変速用係合装置CBのうちの2つが係合状態とされることで自動変速機24で所望の変速段が形成される。
動力伝達装置16において、エンジン12から出力される動力は、K0クラッチ20が係合された場合に、エンジン連結軸30から、K0クラッチ20、電動機連結軸32、トルクコンバータ22、自動変速機24、ディファレンシャルギヤ26、及び一対の車軸38等を順次介して一対の駆動輪14へ伝達される。電動機MGから出力される動力は、K0クラッチ20の作動状態にかかわらず、電動機連結軸32から、トルクコンバータ22、自動変速機24、ディファレンシャルギヤ26、及び一対の車軸38等を順次介して一対の駆動輪14へ伝達される。
電子制御装置100は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。電子制御装置100は、必要に応じてエンジン制御用、電動機制御用、油圧制御用等の各コンピュータを含んで構成される。なお、電子制御装置100は、本発明における「制御装置」に相当する。
電子制御装置100には、車両10に備えられた各種センサ等(例えばエンジン回転速度センサ70、タービン回転速度センサ72、出力回転速度センサ74、電動機回転速度センサ76、アクセル開度センサ78、スロットル弁開度センサ80、バッテリセンサ82、油温センサ84、シフトポジションセンサ86など)による検出値に基づく各種信号等(例えばエンジン12の回転速度であるエンジン回転速度Ne[rpm]、AT入力回転速度Niと同値であるタービン回転速度Nt、車速V[km/h]に対応するAT出力回転速度No、電動機MGの回転速度である電動機回転速度Nm[rpm]、運転者の加速操作の大きさを表す運転者のアクセル操作量であるアクセル開度θacc[%]、電子スロットル弁の開度であるスロットル弁開度θth[%]、バッテリ54のバッテリ温度THbat[℃]やバッテリ充放電電流Ibat[A]やバッテリ電圧Vbat[V]、作動油OILの油温THoil[℃]、運転者により操作されたシフトレバー68の操作ポジションを表すシフト操作ポジションPOSshなど)が、それぞれ入力される。
電子制御装置100からは、車両10に備えられた各装置(例えばエンジン12、インバータ52、油圧制御回路56、ポンプ用モータ62など)に各種指令信号(例えばエンジン12を制御するためのエンジン制御信号Se、電動機MGを制御するための電動機制御信号Sm、変速用係合装置CBを制御するためのCB油圧制御信号ScbやK0クラッチ20を制御するためのK0油圧制御信号Sk0やロックアップクラッチ22cを制御するためのLU油圧制御信号Slu、電動式オイルポンプ60を制御するためのEOP制御信号Seopなど)が、それぞれ出力される。
電子制御装置100は、ハイブリッド制御部102、クラッチ制御部104、変速制御部106、油温判定部108、シフト判定部110、クリープカット判定部112、EOP制御部114、MOP状態判定部116、及び回転速度判定部118を機能的に備える。
ハイブリッド制御部102は、エンジン12の作動を制御するエンジン制御部102aと、インバータ52を介して電動機MGの作動を制御する電動機制御部102bと、を機能的に備え、それらの制御機能によりエンジン12及び電動機MGによるハイブリッド駆動制御等を実行する。
ハイブリッド制御部102は、例えば駆動要求量マップにアクセル開度θacc及び車速Vを適用することで、運転者による車両10に対する駆動要求量を算出する。前記駆動要求量マップは、アクセル開度θacc及び車速Vと駆動要求量との間の関係が予め実験的に或いは設計的に求められて記憶されたマップである。前記駆動要求量は、例えば一対の駆動輪14における要求駆動トルクTrdem[Nm]である。要求駆動トルクTrdemは、運転者が期待する走行用駆動トルクである。要求駆動トルクTrdemは、見方を換えればそのときの車速Vにおける要求駆動パワーPrdem[W]である。前記駆動要求量としては、一対の駆動輪14における要求駆動力Frdem[N]、変速機出力軸36における要求AT出力トルク等を用いることもできる。前記駆動要求量の算出では、車速Vに替えてAT出力回転速度Noなどを用いても良い。
ハイブリッド制御部102は、伝達損失、補機負荷、自動変速機24の変速比γat、バッテリ54の充電可能電力Win[W]や放電可能電力Wout[W]等を考慮して、要求駆動パワーPrdemを実現するように、エンジン12を制御するエンジン制御信号Seと、電動機MGを制御する電動機制御信号Smと、を出力する。エンジン制御信号Seは、例えばそのときのエンジン回転速度NeにおけるエンジントルクTeを出力するエンジン12のパワーであるエンジンパワーPe[W]の指令値である。電動機制御信号Smは、例えばそのときの電動機回転速度Nmにおける電動機トルクTmを出力する電動機MGの消費電力Wm[W]の指令値である。
バッテリ54の充電可能電力Winは、バッテリ54の入力電力の制限を規定する入力可能な最大電力であり、バッテリ54の入力制限を示している。バッテリ54の放電可能電力Woutは、バッテリ54の出力電力の制限を規定する出力可能な最大電力であり、バッテリ54の出力制限を示している。バッテリ54の充電可能電力Winや放電可能電力Woutは、例えばバッテリ温度THbat及びバッテリ54の充電状態値(予め定められた満充電容量に対する実際に蓄電されている充電量の比)SOC[%]に基づいて電子制御装置100により算出される。
ハイブリッド制御部102は、電動機MGの出力のみで要求駆動トルクTrdemを賄える場合には、走行モードをモータ走行(=EV走行)モードとする。ハイブリッド制御部102は、EV走行モードでは、K0クラッチ20の解放状態において、走行用駆動力源(エンジン12、電動機MG)のうちの電動機MGのみから走行用駆動力を出力して走行するEV走行を行う。一方で、ハイブリッド制御部102は、少なくともエンジン12の出力を用いないと要求駆動トルクTrdemを賄えない場合には、走行モードをエンジン走行モードすなわちハイブリッド走行(=HV走行)モードとする。ハイブリッド制御部102は、HV走行モードでは、K0クラッチ20の係合状態において、走行用駆動力源(エンジン12、電動機MG)のうちの少なくともエンジン12から走行用駆動力を出力して走行するエンジン走行すなわちHV走行を行う。他方で、ハイブリッド制御部102は、電動機MGの出力のみで要求駆動トルクTrdemを賄える場合であっても、バッテリ54の充電状態値SOCが予め定められたエンジン始動閾値未満となる場合やエンジン12等の暖機が必要な場合などには、HV走行モードを成立させる。前記エンジン始動閾値は、エンジン12を強制的に始動してバッテリ54を充電する必要がある充電状態値SOCであることを判定するための予め定められた閾値である。このように、ハイブリッド制御部102は、要求駆動トルクTrdem等に基づいて、EV走行モードとHV走行モードとを適宜切り替える。
エンジン制御部102aは、車両10に対する駆動要求量を実現するようにエンジントルクTeを制御する。電動機制御部102bは、車両10に対する駆動要求量を実現するように電動機トルクTmを制御する。具体的には、EV走行モードにおいては、電動機制御部102bは、要求駆動トルクTrdemを実現するように電動機トルクTmを制御する。HV走行モードにおいては、エンジン制御部102aは、要求駆動トルクTrdemの全部又は一部を実現するようにエンジントルクTeを制御し、電動機制御部102bは、要求駆動トルクTrdemに対してエンジントルクTeでは不足するトルク分を補うように電動機トルクTmを制御する。
前述したように、EV走行モードでは、エンジン12は運転停止しており、K0クラッチ20が解放状態となっている。例えば、EV走行モードにおいて運転者により車両10を停止させるブレーキ操作(例えば、不図示のホイールブレーキを作動させるためのブレーキペダルの踏み込み操作)が行われると、電子制御装置100は、車両10を停止させる。
この車両10の停止状態では、シフトレンジは走行レンジ(例えば「D」)であり、電動機MGの電費低減及びNV(Noise Vibration)性能の向上のために電動機回転速度Nmが零値とされて電動機MGからクリープトルクTcr[Nm]を出力させないクリープカット制御が実行される。EV走行モードでの車両10の停止状態におけるクリープトルクTcrとは、例えばエンジン12の運転停止状態において一時的な停車中にブレーキオフ(例えば、不図示のブレーキペダルが踏み戻された状態)とされたことによって、アクセルオフ(例えば、不図示のアクセルペダルが踏み戻された状態)のままで車両10がゆっくり動くクリープ現象を生じさせるために電動機MGから出力させる予め定められた所定トルクである。電動機MGからクリープトルクTcrが出力されることにより機械式オイルポンプ58も駆動され、K0クラッチ20及び変速用係合装置CBの作動状態を制御する作動油OILが機械式オイルポンプ58から吐出される。
シフト判定部110は、シフトレンジが走行レンジであるか否かを判定する。クリープカット判定部112は、クリープカット制御が実行されているか否かを判定する。シフト判定部110によりシフトレンジが走行レンジであると判定され且つクリープカット判定部112によりクリープカット制御が実行されていると判定されると、EOP制御部114は、運転者のガレージ操作(例えばD操作ポジションからR操作ポジションへのシフトレバー68の切替操作)に備えて、変速用係合装置CBの断接状態を速やかに切り替えられるように電動式オイルポンプ60の駆動を開始して作動油OILを吐出させる。ガレージ操作とは、非走行レンジ(P操作ポジション及びN操作ポジションのいずれか一方)から走行レンジ(R操作ポジション及びD操作ポジションのいずれか一方)への運転者によるシフトレバー68の切替操作である。ガレージ操作は、例えばR操作ポジションからD操作ポジションへの切替操作やD操作ポジションからR操作ポジションへの切替操作などにおいてN操作ポジションを経由する場合も含み、また、D操作ポジションからN操作ポジションを経由して再度D操作ポジションへ切り替える切替操作も含む。ガレージ操作は、本発明における「非走行レンジから走行レンジへシフトレンジが切り替えられる」場合に相当する。なお、ガレージ操作に伴って係合される変速用係合装置CBは、例えば自動変速機24をRレンジやDレンジの第1速変速段を形成するための変速用係合装置CBのうちの一部の係合装置である。変速用係合装置CBは、本発明における「第2係合装置」に相当する。
電動式オイルポンプ60の駆動が継続すると、電動式オイルポンプ60から吐出される作動油OILの油温THoilが上昇する。油温判定部108は、作動油OILの油温THoilが所定の判定温度TH1[℃]を超過しているか否かを判定する。所定の判定温度TH1は、電動式オイルポンプ60を作動させても電動式オイルポンプ60の耐久性に影響を与えない温度範囲の上限値(=上限許容温度)として、実験的に或いは設計的に予め定められた温度である。なお、所定の判定温度TH1は、本発明における「所定値」に相当する。
油温判定部108により作動油OILの油温THoilが所定の判定温度TH1を超過していると判定されると、EOP制御部114は、電動式オイルポンプ60の駆動停止を実行する。なお、この電動式オイルポンプ60の駆動停止は、本発明における「電動式オイルポンプの動作制限」に相当する。電動式オイルポンプ60の駆動停止に伴い、電動機制御部102bは、電動式オイルポンプ60の替わりに機械式オイルポンプ58を駆動するため、クリープカット制御からの復帰制御を開始する。すなわち、電動機制御部102bは、電動機MGからクリープトルクTcrを出力させる制御を開始する。
電動式オイルポンプ60の駆動停止時点から電動機MGからクリープトルクTcrが出力されて機械式オイルポンプ58が安定して駆動される時点までの過渡期においては、電動機回転速度Nmも機械式オイルポンプ58から吐出される作動油OILの油圧も不安定な状態である。そのため、この過渡期にガレージ操作が行われると、ドライバビリティが悪化するおそれがある。なお、この過渡期は、例えば電動式オイルポンプ60の駆動停止が実行され、K0クラッチ20が解放状態とされ、且つ、電動機MGからクリープトルクTcrが出力されていない状態である。
電動機MGからクリープトルクTcrが出力されて機械式オイルポンプ58が安定して駆動された後は、電動機回転速度Nmも機械式オイルポンプ58から吐出される作動油OILの油圧も安定な状態である。そのため、この安定な状態においてガレージ操作が行われると、過渡期のようにドライバビリティが悪化することはない。
電動機制御部102bによりクリープカット制御からの復帰制御が開始されると、シフト判定部110は、シフトポジションセンサ86から入力されたシフト操作ポジションPOSshに基づいて、ガレージ操作が行われたか否かを判定する。
電動機制御部102bによりクリープカット制御からの復帰制御が開始されると、MOP状態判定部116は、機械式オイルポンプ58が安定した駆動状態であるか否かを判定する。例えば、クリープカット制御からの復帰制御の開始時点から所定の安定化期間が経過した場合には、機械式オイルポンプ58が安定した駆動状態であると判定される。所定の安定化期間は、実験的に或いは設計的に予め定められた、復帰制御の開始時点から機械式オイルポンプ58の駆動状態が安定するまでの期間である。
油温判定部108により作動油OILの油温THoilが所定の判定温度TH1を超過していると判定されたことにより電動式オイルポンプ60の駆動停止が実行され、シフト判定部110によりガレージ操作が行われたと判定され、且つ、MOP状態判定部116により機械式オイルポンプ58が安定した駆動状態ではないと判定された場合(以下、「過渡状態判定時」と記す。)には、EOP制御部114は、電動式オイルポンプ60の駆動停止の動作制限を一時的に解除して電動式オイルポンプ60の駆動を開始する。また、過渡状態判定時に、回転速度判定部118は、後述する係合制御の実行に先立ち、係合制御の実行開始時点における電動機回転速度Nmが所定の判定速度Nm_jdg以下であるか否かを判定する。所定の判定速度Nm_jdgは、後述する急速ガレージ制御を実行しても変速用係合装置CBの係合に伴って発生するショックが許容範囲内となる、実験的に或いは設計的に予め定められた電動機回転速度Nmの回転速度範囲の上限値であって、例えば零近傍の回転速度である。過渡状態判定時に、回転速度判定部118により電動機回転速度Nmが所定の判定速度Nm_jdg以下(例えば零値)であると判定されると、変速制御部106及び電動機制御部102bは、急速ガレージ制御を実行する。過渡状態判定時に、回転速度判定部118により電動機回転速度Nmが所定の判定速度Nm_jdgを超過していると判定されると、変速制御部106及び電動機制御部102bは、通常ガレージ制御を実行する。
ここで、急速ガレージ制御及び通常ガレージ制御について説明する。急速ガレージ制御は、電動機回転速度Nmが所定の判定速度Nm_jdg以下の状態で変速用係合装置CBに供給する作動油OILの指示圧をステップ的に急増させて変速用係合装置CBを速やかに係合状態にする急係合指令を行い、その後、電動機トルクTmを零値からクリープトルクTcrのトルク値以上に増加させる制御である。指示圧とは、変速用係合装置CBに供給される作動油OILに対して電子制御装置100から指示される目標油圧であって、この指示圧に応じて実圧が変化する。ステップ的とは、変速用係合装置CBの指示圧を漸増するのではなく、係合開始時点から例えば最大圧まで瞬時に(=段階状に)急増させることであり、これにより変速用係合装置CBが速やかに係合させられる。通常ガレージ制御は、変速用係合装置CBに供給する作動油OILの指示圧を漸増させて急係合指令に比べて緩やかに変速用係合装置CBを係合状態にする緩係合指令を行う制御である。通常ガレージ制御では、電動機MGからトルクが出力されていても変速用係合装置CBが緩やかに係合されるため、変速用係合装置CBの係合に伴うショックが抑制される。
油温判定部108により作動油OILの油温THoilが所定の判定温度TH1を超過していると判定されたことにより電動式オイルポンプ60の駆動停止が実行され、シフト判定部110によりガレージ操作が行われたと判定され、且つ、MOP状態判定部116により機械式オイルポンプ58が安定した駆動状態であると判定された場合には、EOP制御部114は、電動式オイルポンプ60の駆動停止の動作制限を維持し、変速制御部106及び電動機制御部102bは、通常ガレージ制御を実行する。
油温判定部108により作動油OILの油温THoilが所定の判定温度TH1以下であると判定されると、シフト判定部110は、ガレージ操作が行われたか否かを判定する。油温判定部108により油温THoilが所定の判定温度TH1以下であると判定され且つシフト判定部110によりガレージ操作が行われたと判定されると、回転速度判定部118は、電動機回転速度Nmが所定の判定速度Nm_jdg以下であるか否かを判定する。回転速度判定部118により電動機回転速度Nmが所定の判定速度Nm_jdg以下であると判定されると、変速制御部106及び電動機制御部102bは急速ガレージ制御を実行し、回転速度判定部118により電動機回転速度Nmが所定の判定速度Nm_jdgを超過していると判定されると、変速制御部106及び電動機制御部102bは通常ガレージ制御を実行する。
変速制御部106及び電動機制御部102bにより急速ガレージ制御及び通常ガレージ制御のいずれかが実行されるとクリープカット制御は終了し、その後、EOP制御部114は、電動式オイルポンプ60が駆動されている場合には、電動式オイルポンプ60の駆動停止を実行する。
図2は、図1に示す電子制御装置100の制御作動を説明するフローチャートの一例である。図2のフローチャートは、EV走行モードで車両10が停止している場合に繰り返し実行される。
まず、シフト判定部110及びクリープカット判定部112の機能に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S10において、シフトレンジが走行レンジであり且つクリープカット制御が実行されているか否かが判定される。S10の判定が肯定された場合は、EOP制御部114の機能に対応するS20において電動式オイルポンプ60の駆動が開始され、油温判定部108の機能に対応するS30において電動式オイルポンプ60の駆動開始時点における油温THoilに応じた所定の許容期間Tope[sec]が経過したか否かが判定される。所定の許容期間Topeは、電動式オイルポンプ60の駆動開始時点における油温THoilに応じて、電動式オイルポンプ60を連続作動させても電動式オイルポンプ60の耐久性に影響を与えない、実験的に或いは設計的に予め定められた期間である。なお、「電動式オイルポンプ60の駆動開始時点における油温THoilに応じた所定の許容期間Topeが経過したか否かの判定」は、「作動油OILの油温THoilが所定の判定温度TH1を超過しているか否かの判定」と同義である。所定の許容期間Topeは、本発明における「所定の期間」に相当する。S10の判定が否定された場合はリターンとなる。
S30の判定が肯定された場合は、EOP制御部114の機能に対応するS40において電動式オイルポンプ60の駆動停止が実行され、電動機制御部102bの機能に対応するS50においてクリープカット制御からの復帰制御が開始され、且つ、シフト判定部110の機能に対応するS60においてガレージ操作が行われたか否かが判定される。S30の判定が否定された場合は、シフト判定部110の機能に対応するS120においてガレージ操作が行われたか否かが判定される。
S60の判定が肯定された場合は、MOP状態判定部116の機能に対応するS70において機械式オイルポンプ58が安定した駆動状態であるか否かが判定される。S60の判定が否定された場合は、S60が再度実行される。
S70の判定が否定された場合は、EOP制御部114の機能に対応するS80において電動式オイルポンプ60の駆動が動作制限下であるにもかかわらず開始され、回転速度判定部118の機能に対応するS90において電動機回転速度Nmが所定の判定速度Nm_jdg以下であるか否かが判定される。S70の判定が肯定された場合は、変速制御部106及び電動機制御部102bの機能に対応するS130において通常ガレージ制御が実行され(クリープカット制御が終了させられ)、そしてS110が実行される。
S90の判定が肯定された場合は、変速制御部106及び電動機制御部102bの機能に対応するS100において急速ガレージ制御が実行され(クリープカット制御が終了させられ)、EOP制御部114の機能に対応するS110において電動式オイルポンプ60の駆動停止が実行され、そしてリターンとなる。S90の判定が否定された場合は、S130が実行され、S110が実行され、そしてリターンとなる。
本実施例によれば、(a)作動油OILの油温THoilが所定の判定温度TH1を超えた場合には、電動式オイルポンプ60の駆動停止が実行され、(b)電動式オイルポンプ60の駆動停止が実行され、K0クラッチ20が解放状態とされ、且つ、電動機MGからクリープトルクTcrが出力されていない場合において、ガレージ操作が行われると、電動式オイルポンプ60の駆動停止を解除して変速用係合装置CBを係合状態にさせる作動油OILを供給する係合制御が実行される。このように、非走行レンジから走行レンジへシフトレンジが切り替えられた場合には、一時的に電動式オイルポンプ60の駆動停止が解除されることで、運転者が期待する走行用駆動トルクが一対の駆動輪14に速やかに伝達されやすくなってドライバビリティの悪化が抑制され、運転者が覚える違和感が低減される。なお、電動式オイルポンプ60の駆動停止が解除される時間は短時間であるため、電動式オイルポンプ60にダメージが生じて耐久性が低下することが抑制される。
本実施例によれば、(a)電動機MGからクリープトルクTcrが出力されることによりK0クラッチ20及び変速用係合装置CBの作動状態を制御する作動油OILを吐出する機械式オイルポンプ58が駆動され、(b)電動式オイルポンプ60の駆動停止が実行され、K0クラッチ20が解放状態とされ、且つ、電動機MGからクリープトルクTcrが出力されている場合において、ガレージ操作が行われると、電動式オイルポンプ60の駆動停止が維持されて係合制御が実行される。電動機MGからクリープトルクTcrが出力されることにより機械式オイルポンプ58が駆動されて作動油OILが吐出されるため、電動式オイルポンプ60の駆動停止が維持されても、運転者が期待する走行用駆動トルクが一対の駆動輪14に速やかに伝達されやすくなってドライバビリティの悪化が抑制され、運転者が覚える違和感が低減される。
本実施例によれば、係合制御の実行開始時点における電動機回転速度Nmが所定の判定速度Nm_jdg以下である場合には、係合制御は、変速用係合装置CBに供給する作動油OILの指示圧をステップ的に急増させて変速用係合装置CBを速やかに係合状態にする急係合指令を行い、その後、電動機トルクTmを零値からクリープトルクTcrのトルク値以上に増加させる、急速ガレージ制御である。急速ガレージ制御により運転者が期待する走行用駆動トルクが電動機MGから一対の駆動輪14に速やかに伝達されるとともに変速用係合装置CBの係合に伴う係合ショックの発生も抑制されるため、ドライバビリティの悪化が抑制される。
本実施例によれば、シフトレンジが走行レンジであり且つ電動機MGからクリープトルクTcrが出力されていない場合に、電動式オイルポンプ60の連続作動時間が、作動油OILの油温THoilに応じて予め定められた所定の許容期間Topeに制限されることにより、電動式オイルポンプ60の駆動停止が実行される。これにより、運転者のガレージ操作に備えて電動式オイルポンプ60が駆動されることで、運転者が期待する走行用駆動トルクが電動機MGから一対の駆動輪14に速やかに伝達されてドライバビリティの悪化が抑制されるとともに、電動式オイルポンプ60の連続作動時間が制限されることで電動式オイルポンプ60の耐久性が低下することが抑制される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
前述の実施例では、電動式オイルポンプ60の動作制限は、電動式オイルポンプ60の連続作動時間を所定の許容期間Topeに制限して電動式オイルポンプ60の駆動停止が実行される態様であったが、例えば電動式オイルポンプ60の回転速度を電動式オイルポンプ60の耐久性に影響を与えないように低回転速度に制限する態様であっても良い。電動式オイルポンプ60の回転速度が低回転速度に制限されると、電動式オイルポンプ60の回転速度が制限されない場合よりも作動油OILの油温THoilの上昇が抑制されて電動式オイルポンプ60の耐久性の低下が抑制されるとともに、電動式オイルポンプ60の駆動停止が実行される場合よりもドライバビリティの悪化が抑制される。
前述の実施例では、図2のフローチャートにおけるS30では、電動式オイルポンプ60の駆動開始時点における油温THoilに応じた所定の許容期間Topeが経過したか否かが判定されたが、その替わりに作動油OILの油温THoilが所定の判定温度TH1を超過しているか否かが判定される態様であっても良い。
前述の実施例では、図2のフローチャートにおけるS90の判定が肯定された場合のS100での係合制御は、急速ガレージ制御であったが、通常ガレージ制御であっても良い。過渡状態判定時にガレージ操作が行われた場合において、電動式オイルポンプ60の動作制限が解除されない場合に比較して、電動式オイルポンプ60の動作制限が解除される場合には、通常ガレージ制御であってもドライバビリティの悪化が抑制されて運転者が覚える違和感が低減される。
前述の実施例では、電動機MGからクリープトルクTcrが出力されることによりK0クラッチ20及び変速用係合装置CBの作動状態を制御する作動油OILを吐出する機械式オイルポンプ58が駆動される態様であったが、本発明はこの態様に限らない。例えば、車両10に機械式オイルポンプ58が設けられていない態様であっても良い。機械式オイルポンプ58が設けられていない場合であっても、電動式オイルポンプ60の駆動停止が実行され、K0クラッチ20が解放状態とされ、且つ、電動機MGからクリープトルクTcrが出力されていない場合において、ガレージ操作が行われると電動式オイルポンプ60の駆動停止を一時的に解除して係合制御が実行されることで、ドライバビリティの悪化が抑制されるとともに電動式オイルポンプ60にダメージが生じて耐久性が低下することが抑制される。
前述の実施例では、自動変速機24は遊星歯車式であったが、本発明における自動変速機24は、常時噛合型平行軸式など他の構成の有段変速機であっても良い。
前述の実施例では、流体式伝動装置としてトルクコンバータ22が用いられたが、本発明はこの態様に限らない。例えば、流体式伝動装置として、トルクコンバータ22に替えて、トルク増幅作用のないフルードカップリングなどの他の流体式伝動装置が用いられても良い。また、流体式伝動装置は、必ずしも備えられている必要はなく、例えば発進用のクラッチに置き換えられても良い。
なお、上述したのはあくまでも本発明の実施例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両
12:エンジン
14:一対の駆動輪
20:K0クラッチ(第1係合装置)
58:機械式オイルポンプ
60:電動式オイルポンプ
100:電子制御装置(制御装置)
CB:変速用係合装置(第2係合装置)
D:Dレンジ(走行レンジ)
MG:電動機
N:Nレンジ(非走行レンジ)
Nm:電動機回転速度(電動機の回転速度)
Nm_jdg:所定の判定速度
OIL:作動油
P:Pレンジ(非走行レンジ)
R:Rレンジ(走行レンジ)
Tcr:クリープトルク
TH1:所定の判定温度(所定値)
THoil:油温
Tm:電動機トルク(電動機の出力トルク)
Tope:所定の許容期間(所定の期間)

Claims (4)

  1. エンジンと、クリープトルクを出力可能な電動機と、前記エンジン及び前記電動機の間の動力伝達を断接する第1係合装置と、前記電動機から一対の駆動輪への動力伝達を可能とするために係合状態とされる第2係合装置と、前記第1係合装置及び前記第2係合装置の作動状態を制御する作動油を吐出する電動式オイルポンプと、を備えた車両の、制御装置であって、
    前記作動油の油温が所定値を超過した場合には、前記電動式オイルポンプの動作制限を実行し、
    前記電動式オイルポンプの前記動作制限が実行され、前記第1係合装置が解放状態とされ、且つ、前記電動機から前記クリープトルクが出力されていない場合において、非走行レンジから走行レンジへシフトレンジが切り替えられると、前記電動式オイルポンプの前記動作制限を解除して前記第2係合装置を前記係合状態にさせる前記作動油を供給する係合制御を実行する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記電動機から前記クリープトルクが出力されることにより前記第1係合装置及び前記第2係合装置の作動状態を制御する前記作動油を吐出する機械式オイルポンプが駆動され、
    前記電動式オイルポンプの前記動作制限が実行され、前記第1係合装置が解放状態とされ、且つ、前記電動機から前記クリープトルクが出力されている場合において、前記非走行レンジから前記走行レンジへシフトレンジが切り替えられると、前記電動式オイルポンプの前記動作制限を維持して前記係合制御を実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記係合制御の実行開始時点における前記電動機の回転速度が所定の判定速度以下である場合には、前記係合制御は、前記第1係合装置に供給する前記作動油の指示圧をステップ的に急増させて前記第1係合装置を前記係合状態にする急係合指令を行い、その後、前記電動機の出力トルクを零値から前記クリープトルクのトルク値以上に増加させる、急速ガレージ制御である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記シフトレンジが前記走行レンジであり且つ前記電動機から前記クリープトルクが出力されていない場合に、前記電動式オイルポンプの連続作動時間が、前記動作制限の開始時点における前記作動油の油温に応じて予め定められた所定の期間に制限されることにより、前記電動式オイルポンプの前記動作制限が実行される
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の車両の制御装置。
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