JP2022178255A - ステアリングシャフト - Google Patents

ステアリングシャフト Download PDF

Info

Publication number
JP2022178255A
JP2022178255A JP2021084912A JP2021084912A JP2022178255A JP 2022178255 A JP2022178255 A JP 2022178255A JP 2021084912 A JP2021084912 A JP 2021084912A JP 2021084912 A JP2021084912 A JP 2021084912A JP 2022178255 A JP2022178255 A JP 2022178255A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
tooth
resin layer
axial direction
steering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021084912A
Other languages
English (en)
Inventor
潤 山田
Jun Yamada
映穂 齋藤
Akiho Saito
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2021084912A priority Critical patent/JP2022178255A/ja
Publication of JP2022178255A publication Critical patent/JP2022178255A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】インナーシャフトまたはアウターシャフトに設けられる樹脂層の軸方向長さが、より小さいステアリングシャフトを提供すること。【解決手段】ステアリングシャフトは、外周に周方向に沿って複数の第1歯が並ぶ第1歯部と、第1歯部から、中心軸の軸方向の一方側に延びる第1軸部と、を有するインナーシャフトと、内周に周方向に沿って複数の第2歯が並び、且つ、第1歯部の外周側に配置される第2歯部と、第2歯部から軸方向の他方側に延びる第2軸部と、を有するアウターシャフトと、第1歯部の軸方向の一部と第2歯部の軸方向の一部との間に配置される樹脂層と、アウターシャフトの軸方向の一方側の端部に取り付けられる筒状のブッシュと、を備え、ブッシュにおける軸方向の一方側の先端は、第1歯部において樹脂層よりも軸方向の一方側に位置する第1部位の外周に接する。【選択図】図7

Description

本開示は、ステアリングシャフトに関する。
車両には、操作者(運転者)のステアリングホイールに対する操作を車輪に伝えるための装置としてステアリング装置が設けられる。ステアリング装置は、回転トルクを伝えるステアリングシャフトを備える。ステアリングシャフトは、金属製のアウターシャフトおよびインナーシャフトと、樹脂層と、を備え、アウターシャフトの内周にインナーシャフトが挿入される。ここで、例えば特許文献1のように、アウターシャフトとインナーシャフトとをスプライン結合し、アウターシャフトとインナーシャフトとを相対的に軸方向にスライド可能に構成することができる。また、インナーシャフトの歯の外周に軸方向に沿って樹脂層を形成し、この樹脂層部分がアウターシャフトの歯の内周に挿入されるようにすることができる。この場合、樹脂層は、例えば、インナーシャフトの歯とアウターシャフトの歯との干渉音を抑制するために設けられる。
実開昭55-070661号公報
インナーシャフトまたはアウターシャフトに設けられる樹脂層の軸方向長さが、より小さいステアリングシャフトが望まれる。
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、インナーシャフトまたはアウターシャフトに設けられる樹脂層の軸方向長さが、より小さいステアリングシャフトを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本開示の一態様に係るステアリングシャフトは、外周に周方向に沿って複数の第1歯が並ぶ第1歯部と、前記第1歯部から、中心軸の軸方向の一方側に延びる第1軸部と、を有するインナーシャフトと、内周に周方向に沿って複数の第2歯が並び、且つ、前記第1歯部の外周側に配置される筒状の第2歯部と、前記第2歯部から前記軸方向の他方側に延びる第2軸部と、を有するアウターシャフトと、前記第1歯部の前記軸方向の一部と前記第2歯部の前記軸方向の一部との間に配置される樹脂層と、前記アウターシャフトの前記軸方向の一方側の端部に取り付けられる筒状のブッシュと、を備え、前記ブッシュにおける前記軸方向の一方側の先端は、前記第1歯部において前記樹脂層よりも前記軸方向の一方側に位置する第1部位の外周に接する。
このように、インナーシャフトは、ブッシュの先端および樹脂層を介してアウターシャフトに対して径方向で支持される。また、ブッシュの先端と樹脂層とは軸方向に離隔される。即ち、ブッシュの先端が第1部位に接する位置と、樹脂層との間には、樹脂層が設けられていない。ここで、ブッシュがない状態で、樹脂層のみの軸方向長さを小さくすると、インナーシャフトを支持する部位の軸方向長さが小さくなるため、振動剛性が低下する。しかし、本開示では、樹脂層から離隔した位置でブッシュの先端がインナーシャフトを支持しているため、振動剛性が高くなり、ステアリングシャフトに振動が入力された場合でも、インナーシャフトの振動を抑制することが可能となる。以上より、ブッシュの先端が第1部位に接する位置から樹脂層までの範囲に樹脂層を形成していない本開示は、ブッシュの先端が第1部位に接する位置から樹脂層までの範囲に連続して樹脂層を形成する場合と同等の振動剛性が得られつつ樹脂層の軸方向長さをより小さくすることが可能となる。
上記のステアリングシャフトの望ましい態様として、前記樹脂層は、前記第1歯部における前記軸方向の他方側の端部の外周に設けられる。アウターシャフトに対してインナーシャフトが軸方向にスライドする場合、インナーシャフトの第1歯部に樹脂層を設けると、樹脂層がインナーシャフトと共に移動する。従って、樹脂層によってインナーシャフトの軸方向の他方側の端部が常に支持される。特に、第1歯部における軸方向の他方側の端部に樹脂層を設ける場合、ブッシュの先端がインナーシャフトの第1部位に接する位置と樹脂層との軸方向の距離が、より大きくなる。従って、インナーシャフトをアウターシャフトに対して、より安定して支持することが可能となる。
上記のステアリングシャフトの望ましい態様として、前記第2歯の歯先と前記樹脂層との間には、隙間が設けられる。これによれば、インナーシャフトがアウターシャフトに対して軸方向にスライドする場合、隙間から空気が抜けるため、インナーシャフトをアウターシャフトに対してスムーズにスライドさせることが可能となる。
上記のステアリングシャフトの望ましい態様として、前記ブッシュの前記先端の内周面は、前記第1歯の歯先に接し、前記先端の内周面と前記第1歯の歯底との間には、隙間が設けられる。従って、インナーシャフトがアウターシャフトに対して軸方向にスライドする場合、隙間から空気が抜けるため、インナーシャフトをアウターシャフトに対してスムーズにスライドさせることが可能となる。
本開示のステアリングシャフトによれば、インナーシャフトまたはアウターシャフトに設けられる樹脂層の軸方向長さが、より小さいステアリングシャフトを提供することが可能となる。
図1は、実施形態におけるステアリング装置の斜視図である。 図2は、図1のII-II線による断面図である。 図3は、実施形態に係るステアリングシャフトの側面図である。 図4は、図3のステアリングシャフトを分解した図である。 図5は、実施形態に係るブッシュの斜視図である。 図6は、実施形態に係るブッシュの斜視図である。 図7は、実施形態に係るステアリングシャフトの一部を断面にした側面図である。 図8は、実施形態に係るステアリングシャフトの一部を断面にした側面図である。 図9は、図3のIX-IX線による断面図である。 図10は、図3のX-X線による断面図である。 図11は、図10のA部分を拡大した断面図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、以下の説明において、ステアリングシャフト3の中心軸Axに沿った方向を軸方向と呼び、中心軸Axに交差する方向(例えば、中心軸Axに直交する方向)を径方向と呼ぶ。また、車体における前方をFRと示し、車体における後方をRRと示し、車体における右方をRHと示し、車体における左方をLHと示す。
図1は、実施形態におけるステアリング装置の斜視図である。図2は、図1のII-II線による断面図である。
最初に、ステアリング装置1の基本的な構成について説明する。図1に示すように、ステアリング装置1は、ステアリングホイール2と、ステアリングシャフト3と、ステアリングコラム4と、ギヤボックス5と、コラムブラケット6と、を備える。
図1に示すように、ステアリングホイール2は、ステアリングシャフト3における後方端部に連結されている。そして、運転者がステアリングホイール2を操作すると、中心軸Axを中心にステアリングシャフト3が回転し、ステアリングシャフト3に操作トルクが付与される。
図1に示すように、ステアリングシャフト3の前方側には、ギヤボックス5が設けられている。ギヤボックス5には、ECU51および電動モータ52が組み付けられている。ECU51は、電動モータ52の動作を制御する。ECU51および電動モータ52によって、ステアリングシャフト3に補助トルクが付与される。つまり、本実施形態のステアリング装置1は、運転者の操舵を電動モータ52で補助する電動パワーステアリング装置である。
図2に示すように、ステアリングシャフト3は、アウターシャフト31と、インナーシャフト32と、を備えるが、ステアリングシャフト3の構成については、詳細に後述する。
図1および図2に示すように、ステアリングコラム4は、中心軸Axの軸方向に沿って延在する。ステアリングコラム4は、ステアリングシャフト3の外周側に配置される外筒である。ステアリングコラム4は、ステアリングシャフト3を回転可能に支持する。
図1および図2に示すように、ステアリングコラム4の外周側には、コラムブラケット6が設けられる。コラムブラケット6は、天板部61と、一対の側板部62、63と、縦板64と、を備える。
図1および図2に示すように、天板部61は、左右方向に沿って延びる。天板部61は、図示しない車体に取り付けられる。また、ステアリングコラム4の上端部には、左右一対の突出部41、42が設けられる。突出部41、42は、それぞれ上方に向けて突出する。突出部41、42のそれぞれには、前後方向に延びるテレスコピック長孔411が設けられる。さらに、側板部62、63のそれぞれには、上下方向に延びるチルト長孔621が設けられる。
図2に示すように、側板部63の左側には、カム機構74が設けられ、カム機構74の左側には、操作レバー70が配置される。そして、ロッド71が左右方向(車幅方向)に延びる。ロッド71は、操作レバー70、カム機構74、側板部63のチルト長孔621、突出部41のテレスコピック長孔411、突出部42のテレスコピック長孔411、側板部62のチルト長孔621、パッド76の貫通孔761を貫通する。ロッド71の右側の端部には、ナット751が締結される。
側板部62、63は天板部61を介して車体に固定される。側板部63のチルト長孔621の前後方向長さは、ロッド71の径と略同一である。また、パッド76の貫通孔761の径(前後方向長さ)は、ロッド71の径と略同一である。従って、ロッド71の前後位置は、車体に対して変動しない。
また、突出部42のテレスコピック長孔411内をロッド71が相対的に移動可能である。従って、操作レバー70を回転方向の一方向に揺動させると、カム機構74が作用して、ロッド71がテレスコピック長孔411内を前後方向に相対的に移動可能となる。この場合、ロッド71は車体に対して前後位置が変動しないため、ステアリングコラム4と共にステアリングシャフト3およびステアリングホイール2が前後方向(軸方向)に移動可能となる。さらに、側板部62、63のチルト長孔621内をロッド71が相対的に上下移動可能である。即ち、操作レバー70を回転方向の一方向に揺動させると、カム機構74が作用して、ロッド71がチルト長孔621内を上下方向に相対的に移動可能となる。これにより、ステアリングコラム4と共にステアリングシャフト3およびステアリングホイール2が上下方向に移動可能となる。
なお、操作レバー70を回転方向の他方向に揺動させる場合、カム機構74が作用して、ロッド71のテレスコピック長孔411内の移動が阻止される。このため、ステアリングコラム4と共にステアリングシャフト3およびステアリングホイール2の前後方向(軸方向)の移動が阻止される。さらに、操作レバー70を回転方向の他方向に揺動させる場合、カム機構74が作用して、ロッド71のチルト長孔621内の移動が阻止される。このため、ステアリングコラム4と共にステアリングシャフト3およびステアリングホイール2の上下方向の移動が阻止される。
次いで、ステアリングシャフト3について説明する。図3は、実施形態に係るステアリングシャフトの側面図である。図4は、図3のステアリングシャフトを分解した図である。図5は、実施形態に係るブッシュの斜視図である。図6は、実施形態に係るブッシュの斜視図である。図7は、実施形態に係るステアリングシャフトの一部を断面にした側面図である。図8は、実施形態に係るステアリングシャフトの一部を断面にした側面図である。図9は、図3のIX-IX線による断面図である。図10は、図3のX-X線による断面図である。図11は、図10のA部分を拡大した断面図である。なお、以下において、車体の前方側を中心軸Axの軸方向の一方側と呼び、車体の後方側を軸方向の他方側と呼ぶ場合がある。また、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラム部に適用するが、コラム部の適用に限定されず、例えばインターミディエイトシャフト(中間軸)に適用することも可能である。なお、図7は、インナーシャフト32が、アウターシャフト31に対して最も後方側に位置した図であり、図8は、インナーシャフト32が、アウターシャフト31に対して最も前方側に位置した図である。
図3および図4に示すように、ステアリングシャフト3は、中心軸Axの軸方向に延びる。ステアリングシャフト3は、アウターシャフト31と、インナーシャフト32と、ブッシュ33と、を備える。アウターシャフト31がステアリングシャフト3における後方側(軸方向の他方側)に位置し、インナーシャフト32がアウターシャフト31に対して前方側(軸方向の一方側)に位置する。
アウターシャフト31の前方端部は、インナーシャフト32に外嵌されている。具体的には、アウターシャフト31の前方端部と、インナーシャフト32の後方端部とは、スプライン嵌合されている。よって、アウターシャフト31は、インナーシャフト32に対し軸方向にスライド可能であるため、ステアリング装置1は、テレスコピック機能を有する。なお、アウターシャフト31は入力軸とも称し、インナーシャフト32は出力軸とも称する。
図7、図8および図10に示すように、アウターシャフト31は、全体が筒状である。アウターシャフト31は、第2歯部310と、第2軸部311と、を有する。第2歯部310の内周には、第2歯9が周方向に沿って等間隔に複数設けられる。
図7および図8に示すように、第2歯部310は、端313から端312までの軸方向に沿った範囲に設けられる。即ち、第2歯9は、図7および図8における端313から端312まで軸方向に沿って延びる。第2歯部310の後方側には、第2軸部311が軸方向で隣接している。即ち、第2軸部311は、端312から端314まで延びる。第2軸部311の内周は、歯が形成されていない円筒面である。
図7、図8および図10に示すように、インナーシャフト32は、第1歯部320と、第1軸部321と、を有する。第1歯部320の外周には、第1歯8が周方向に沿って複数設けられる。なお、本実施形態において、インナーシャフト32は、全体が中実である。また、インナーシャフト32は、アウターシャフト31に対してスプライン嵌合されている。
図7および図8に示すように、第1歯部320は、端323から端322までの範囲に略同一断面形状で設けられる。ここで、略同一断面形状とは、図9のように、中心軸Axを含む断面の形状が軸方向において略同一であるという意味である。第1歯部320の軸方向長さは長さL3である。即ち、第1歯8は、図7および図8における端322から端323まで軸方向に沿って延びる。第1歯部320の前方側(軸方向の一方側)には、第1軸部321が軸方向で隣接している。即ち、第1軸部321は、端322から端326まで延びる。また、第1歯部320における後方側(軸方向の他方側)の端部の外周には、樹脂層10が設けられる。樹脂層10は、端11から端12まで軸方向に沿って延びる。即ち、樹脂層10の軸方向長さは長さL1である。また、第1歯部320において、樹脂層10よりも前方側(軸方向の一方側)は、第1部位324である。即ち、第1部位324の軸方向長さは長さL2である。なお、インナーシャフト32の後方側(軸方向の他方側)の端は端325である。また、本実施形態では、樹脂層10はインナーシャフト32に設けられるが、アウターシャフト31に設けることも可能である。このように、樹脂層10は、第1歯部320の軸方向の一部と、第2歯部310の軸方向の一部と、の間に配置される。
次に、ブッシュ33について説明する。図5および図6に示すように、ブッシュ33は、中心軸Axの軸回りの周方向に沿って延びる筒形状を有する。具体的には、ブッシュ33は、円筒部331と、テーパ部332と、先端333と、を有する。ブッシュ33は、本実施形態では、例えば、ゴムまたは樹脂などの弾性を有する部材で一体に成形される。ただし、円筒部331と、テーパ部332および先端333と、を別体で成形したのち、それぞれを接合してもよいが、テーパ部332および先端333は、ゴムまたは樹脂などの弾性を有する部材で成形することが好ましい。円筒部331は、先端333よりも径が大きい。円筒部331は、ブッシュ33全体における後方側(軸方向の他方側)に位置する。図7および図8に示すように、円筒部331がアウターシャフト31における前方側の端部の外周に圧入されることによって、ブッシュ33がアウターシャフト31に取り付けられる。詳細には、第2歯部310の前方側の端部の外周に嵌合されている。図5から図8に示すように、テーパ部332は、前方側に行くに従って経が小さくなるテーパ形状を有する。
図7から図9に示すように、先端333は円筒形状を有する。先端333の径は、円筒部331の径よりも小さい。先端333は第1部位324の外周に接する。
つまり、図9に示すように、第1歯8は、歯先(頂部)81と、歯面(側面)83と、歯底(底部)82と、を有する。先端333の内周面334は、第1歯8の歯先(頂部)81に接している。なお、全ての第1歯8と先端333の内周面334とが接することが好ましい。これによって、先端333と、インナーシャフト32の第1部位324との間には、隙間100が設けられる。詳細には、隙間100は、内周面334と、歯面(側面)83と、歯底(底部)82と、で囲まれた略台形形状を有する。第1歯8は、周方向に沿って等間隔に配置されるため、隙間100も周方向に沿って等間隔に設けられる。
また、図10および図11に示すように、樹脂層10は、第1歯8の外周に設けられる。樹脂層10は、第1歯部320の全周に亘って設けられる。前述のように、第1歯8は、歯先(頂部)81と、歯面(側面)83と、歯底(底部)82と、を有する。従って、樹脂層10は、歯先(頂部)81、歯面(側面)83および歯底(底部)82の外周に形成される。
また、図11に示すように、アウターシャフト31の第2歯部310は、第2歯9を有する。第2歯9は、歯先(頂部)91と、歯面(側面)92と、歯底(底部)93と、を有する。歯先(頂部)91と樹脂層10との間に隙間110が設けられる。以下に詳細に説明する。
図11に示すように、樹脂層10の厚さD1は、第1歯部320の全周に亘って略同一である。第2歯9の歯先(頂部)91と、第1歯8の歯底(底部)82との径方向距離は距離D2である。樹脂層10の外周面10aと歯先(頂部)91との径方向距離は距離D3である。距離D2は、厚さD1よりも大きい。従って、距離D3は、距離D2から厚さD1を引いた距離である。即ち、距離D3は、隙間110の径方向距離である。
また、第2歯9の歯面(側面)92と、第1歯8の歯面(側面)83との間においては、樹脂層10と歯面(側面)92との間には隙間がなく、且つ、樹脂層10と歯面(側面)83との間にも隙間がない。即ち、樹脂層10は、歯面(側面)92および歯面(側面)83の双方に接している。
さらに、図11に示すように、歯底(底部)93と樹脂層10との間に隙間120が設けられる。つまり、第2歯9の歯底(底部)93と、第1歯8の歯先(頂部)81との径方向距離は距離D4である。歯底(底部)93と、樹脂層10の外周面10aとの径方向距離は距離D5である。距離D4は、厚さD1よりも大きい。従って、距離D5は、距離D4から厚さD1を引いた距離である。即ち、距離D5は、隙間120の径方向距離である。
以上説明したように、ステアリングシャフト3は、外周に周方向に沿って複数の第1歯8が並ぶ第1歯部320と、第1歯部320から車体前方側(軸方向の一方側)に延びる第1軸部321と、を有するインナーシャフト32と、内周に周方向に沿って複数の第2歯9が並び、且つ、第1歯部320の外周側に配置される第2歯部310と、第2歯部310から車体後方側(軸方向の他方側)に延びる第2軸部311と、を有するアウターシャフト31と、第1歯部320の軸方向の一部と第2歯部310の軸方向の一部との間に配置される樹脂層10と、第2歯部310の車体前方側の端部に取り付けられる筒状のブッシュ33と、を備え、ブッシュ33における車体前方側の先端333は、第1歯部320において樹脂層10よりも車体前方側に位置する第1部位324の外周に接する。
このように、インナーシャフト32は、ブッシュ33の先端333および樹脂層10を介してアウターシャフト31に対して径方向で支持される。また、ブッシュ33の先端333と樹脂層10とは軸方向に離隔される。即ち、ブッシュ33の先端333が第1部位324に接する位置と、樹脂層10との間には、樹脂層が設けられていない。ここで、ブッシュ33がない状態で、樹脂層10のみの軸方向長さを小さくすると、インナーシャフト32を支持する部位の軸方向長さが小さくなるため、振動剛性が低下する。
しかし、本実施形態では、樹脂層10から離隔した位置でブッシュ33の先端333がインナーシャフト32を支持しているため、振動剛性が高くなり、ステアリングシャフト3に振動が入力された場合でも、インナーシャフト32の振動を抑制することが可能となる。以上より、ブッシュ33の先端333が第1部位324に接する位置から樹脂層10までの範囲に樹脂層を形成していない本実施形態は、ブッシュ33の先端333が第1部位324に接する位置から樹脂層10までの範囲に連続して樹脂層を形成する場合と同等の振動剛性が得られつつ樹脂層10の軸方向長さをより小さくすることが可能となる。
樹脂層10は、第1歯部320における車体後方側(軸方向の他方側)の端部の外周に設けられる。
アウターシャフト31に対してインナーシャフト32が軸方向にスライドする場合、インナーシャフト32の第1歯部320に樹脂層10を設けると、樹脂層10がインナーシャフト32と共に移動する。従って、樹脂層10によってインナーシャフト32の車体後方側(軸方向の他方側)の端部が常に支持される。特に、第1歯部320における軸方向の他方側の端部に樹脂層10を設けるため、ブッシュ33の先端333がインナーシャフト32の第1部位324に接する位置と樹脂層10との軸方向の距離が、より大きくなる。従って、インナーシャフト32をアウターシャフト31に対して、より安定して支持することが可能となる。
第2歯9の歯先91と樹脂層10との間には、隙間110が設けられる。第2歯9の歯底93と樹脂層10との間には、隙間120が設けられる。従って、インナーシャフト32がアウターシャフト31に対して軸方向にスライドする場合、隙間110、120から空気が抜けるため、インナーシャフト32をアウターシャフト31に対してスムーズにスライドさせることが可能となる。
ブッシュ33の先端333の内周面334は、第1歯8の歯先81に接し、先端333の内周面334と第1歯8の歯底82との間には、隙間100が設けられる。従って、インナーシャフト32がアウターシャフト31に対して軸方向にスライドする場合、隙間110から空気が抜けるため、インナーシャフト32をスムーズにスライドさせることが可能となる。
なお、本開示は、前述した実施形態に限定されず、本開示の技術思想に基づいて種々の変形および変更が可能である。例えば、実施形態では、本開示の技術をステアリングシャフト3に適用したが、図1に示す中間シャフト(インターミディエイトシャフト)200に適用することも可能である。
中間シャフト(インターミディエイトシャフト)200は、図外の自在継手(ユニバーサルジョイント)を介してインナーシャフト32に連結される。つまり、中間シャフト200の一端は、図外の自在継手を介してインナーシャフト32に連結され、中間シャフト200の他端は、図1に示すように、自在継手210に連結される。自在継手210は、図外のピニオンシャフトを介して、ステアリングギヤユニットを構成するピニオン軸に連結される。
1 ステアリング装置
2 ステアリングホイール
3 ステアリングシャフト
4 ステアリングコラム
5 ギヤボックス
6 コラムブラケット
8 第1歯
9 第2歯
10 樹脂層
31 アウターシャフト
32 インナーシャフト
33 ブッシュ
41、42 突出部
51 ECU
52 電動モータ
61 天板部
62、63 側板部
64 縦板
70 操作レバー
71 ロッド
74 カム機構
76 パッド
81 歯先(頂部)
82 歯底(底部)
83 歯面(側面)
91 歯先(頂部)
92 歯面(側面)
93 歯底(底部)
100、110、120 隙間
200 中間シャフト(インターミディエイトシャフト)
210 自在継手
310 第2歯部
311 第2軸部
312、313、314 端
320 第1歯部
321 第1軸部
322、323 端
324 第1部位
325 端
331 円筒部
332 テーパ部
333 先端
334 内周面
411 テレスコピック長孔
621 チルト長孔
761 貫通孔
Ax 中心軸
D1 厚さ
D2、D3、D4、D5 距離

Claims (4)

  1. 外周に周方向に沿って複数の第1歯が並ぶ第1歯部と、前記第1歯部から、中心軸の軸方向の一方側に延びる第1軸部と、を有するインナーシャフトと、
    内周に周方向に沿って複数の第2歯が並び、且つ、前記第1歯部の外周側に配置される筒状の第2歯部と、前記第2歯部から前記軸方向の他方側に延びる第2軸部と、を有するアウターシャフトと、
    前記第1歯部の前記軸方向の一部と前記第2歯部の前記軸方向の一部との間に配置される樹脂層と、
    前記アウターシャフトの前記軸方向の一方側の端部に取り付けられる筒状のブッシュと、を備え、
    前記ブッシュにおける前記軸方向の一方側の先端は、前記第1歯部において前記樹脂層よりも前記軸方向の一方側に位置する第1部位の外周に接する、
    ステアリングシャフト。
  2. 前記樹脂層は、
    前記第1歯部における前記軸方向の他方側の端部の外周に設けられる、
    請求項1に記載のステアリングシャフト。
  3. 前記第2歯の歯先と前記樹脂層との間には、隙間が設けられる、
    請求項1または2に記載のステアリングシャフト。
  4. 前記ブッシュの前記先端の内周面は、前記第1歯の歯先に接し、
    前記先端の内周面と前記第1歯の歯底との間には、隙間が設けられる、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のステアリングシャフト。
JP2021084912A 2021-05-19 2021-05-19 ステアリングシャフト Pending JP2022178255A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021084912A JP2022178255A (ja) 2021-05-19 2021-05-19 ステアリングシャフト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021084912A JP2022178255A (ja) 2021-05-19 2021-05-19 ステアリングシャフト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022178255A true JP2022178255A (ja) 2022-12-02

Family

ID=84238871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021084912A Pending JP2022178255A (ja) 2021-05-19 2021-05-19 ステアリングシャフト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022178255A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4255118B2 (ja) ステアリングコラムのガタ防止構造
JP5418834B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
EP1767432B1 (en) Tilt-telescopic steering column apparatus
JP2014151704A (ja) ステアリング装置
JP5737456B2 (ja) ステアリングコラムおよびテレスコピック式ステアリング装置
JP5273228B2 (ja) ラックピニオン式ステアリング装置
CN109421786B (zh) 电动转向柱装置
JP2022178255A (ja) ステアリングシャフト
JP2006205956A (ja) ステアリングコラムのガタ防止構造
JP6882120B2 (ja) 電動ステアリングコラム装置
JP6448201B2 (ja) ステアリング装置
JP4211126B2 (ja) ステアリング位置調整制御装置
JP2011255818A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2000072014A (ja) ステアリング装置
JP2011046310A (ja) 車両用操舵装置
JP3532122B2 (ja) 電動転舵ステアリングコラム
JP6882121B2 (ja) 電動ステアリングコラム装置
JP5434250B2 (ja) 車両用ステアリングダンパ装置及びステアリング装置
JP2008195354A (ja) ステアリング装置
JP2008049890A (ja) ステアリングコラムのガタ防止構造
JP6896567B2 (ja) 電動ステアリングコラム装置
WO2019092998A1 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4424022B2 (ja) 車両用ステアリングコラム装置
KR20170079881A (ko) 전동식 조향장치 및 그 조립방법
JP2023019496A (ja) 電動パワーステアリング装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240227

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20240227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20240227