JP2022176720A - 調理器、調理器が備える回転体の回転制御方法 - Google Patents

調理器、調理器が備える回転体の回転制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】手間をかけずに食材をつぶすことができる調理器を実現する。【解決手段】加熱調理器は、内鍋内を回転して食材を撹拌する撹拌装置(21)を備え、撹拌装置(21)は、食材に当接し、当該撹拌装置(21)の回転力によって当該食材を撹拌する撹拌アーム(22)を有し、撹拌装置(21)の正回転方向に回転する時の回転角よりも、撹拌装置(21)逆回転方向に回転する時の回転角が大きい。【選択図】図7

Description

本発明は、食品を撹拌しながら調理する調理器、調理器が備える回転体の回転制御方法に関する。
従来、特許文献1に示すように、内鍋内の食材を撹拌しながら調理する加熱調理器が開示されている。この加熱調理器の撹拌に用いられる撹拌装置は、例えば回転体および2本の撹拌アームを有し、2本の撹拌アームが回転体から下方へ延びた状態となり、撹拌装置自体を回転させることによって、当該2本の撹拌アームが回転して内鍋内の食材を撹拌する。
特開2013-223705号公報
しかしながら、従来の加熱調理器では、撹拌装置によって内鍋の内部の食材を撹拌することはできるものの、ジャガイモ等の固形の食材を潰すには時間を要する。これは、撹拌装置が食材を撹拌することで、食材同士をぶつけ合わせ砕けるようにして、食材を潰すことになるためである。従って、従来の撹拌装置を備えた加熱調理器では、ジャガイモ等の固形の食材を内鍋に入れて調理をした場合、調理時間が長くなる。そこで、ジャガイモ等の固形の食材をできるだけ小さく切ってから、内鍋に入れることで、食材を潰す時間を短縮し、調理時間を短くすることが考えられるが、食材を事前に小さく切る必要があるため、その分、手間がかかるとい問題が生じる。
本発明の一態様は、手間をかけずに短時間で食材を潰して調理ができる調理器を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る調理器は、内鍋と、前記内鍋に蓋をする蓋体と、前記蓋体に設けられ、当該蓋体が前記内鍋に蓋をしたときに、当該内鍋内を回転して食材を撹拌する回転体と、前記回転体を正逆両方向に回転させる回転駆動部と、前記回転駆動部を制御する回転制御部と、を備え、前記回転体は、前記食材に当接し、当該回転体の回転力によって当該食材を撹拌する撹拌アームを有し、当該回転体が食材を撹拌する回転方向を正回転方向、その逆を逆回転方向とし、前記回転制御部は、前記回転体の正回転方向に回転する時の回転角よりも、当該回転体の逆回転方向に回転する時の回転角が大きくなるように、前記回転駆動部を制御することを特徴としている。
本発明の一態様に係る調理器が備える回転体の回転制御方法は、内鍋と、前記内鍋に蓋をする蓋体と、前記蓋体に設けられ、当該蓋体が前記内鍋に蓋をしたときに、当該内鍋内を回転して食材を撹拌する回転体と、前記回転体を正逆両方向に回転させる回転駆動部と、前記回転駆動部を制御する回転制御部と、を備えた調理器の回転体の回転制御方法であって、前記回転体が食材を撹拌する回転方向を正回転方向、その逆を逆回転方向とし、前記回転体の正回転方向に回転する時の回転角よりも、当該回転体の逆回転方向に回転する時の回転角が大きくなるように、前記回転駆動部を制御することを特徴としている。
本発明の一態様によれば、手間をかけずに短時間で食材を潰して調理ができる。
本発明の実施形態1に係る加熱調理器の斜視図である。 図1に示す加熱調理器が備える撹拌ユニットの斜視図である。 図2に示す撹拌ユニットの別の角度から見たときの斜視図である。 図1に示す加熱調理器において蓋が閉じた状態を真上から見た平面図である。 図4に示す加熱調理器のAA線矢視断面図である。 図1に示す加熱調理器の制御ブロック図である。 図6に示す制御による撹拌ユニットが備える回転体の回転制御の一例を説明する図である。 回転体の逆回転方向の回転角を機種毎に示した表である。
本発明の実施形態を図面に基づいて以下に説明する。なお、本実施形態では、本発明の調理器の例として加熱調理器について説明する。図1は、本実施形態の加熱調理器を示す斜視図である。
(加熱調理器101の構造)
図1に示すように、加熱調理器101は、調理器本体部(筐体)11と蓋体12とを備えている。調理器本体部11と蓋体12とは後部の回転支持部13によって連結されている。したがって、蓋体12は回転支持部13を中心として回転し、調理器本体部11に対して開閉自在となっている。
調理器本体部11は、食材を収容する内鍋14を有し、内鍋14は、調理器本体部11の内部の凹部に出し入れ自在に収納されている。
蓋体12は、外蓋15と内蓋16とを有する。外蓋15は、蓋体12の筐体部となっており、主として樹脂にて形成されている。内蓋16は、例えばアルミニウムやステンレス等の金属材料により円板状に形成され、蓋体12を閉じたときに、内鍋14の蓋となり、内鍋14の上面を塞ぐようになっている。内蓋16は、外蓋15の内面に設けられ、例えば外周部分を外蓋15に嵌合させることにより、外蓋15に対して着脱自在となっている。内蓋16の表面(内鍋14を内蓋16で蓋をしたときに当該内鍋14に対向する面)16aには、内鍋14に収容された食材を撹拌するための1本の撹拌アーム22を有する撹拌装置(回転体)21が設けられている。撹拌装置21の詳細について以下に説明する。
(撹拌装置21の構成)
図2は、撹拌装置21の表面21aから見た斜視図、図3は、撹拌装置21の裏面21bから見た斜視図である。
撹拌装置21は、図3に示すように、裏面21bに後述する駆動モータ31の駆動軸32が接続される接続部24が設けられている。接続部24は、撹拌装置21の裏面21bの一端部に設けられており、先端部に切込み24aが形成され、駆動軸32の突起と係合するようになっている。これにより、駆動モータ31の駆動力が駆動軸32を伝わり、当該駆動軸32に係合状態で接続している接続部24に伝わり、当該接続部24を中心に撹拌装置21自体が回転する。
また、撹拌装置21が備える撹拌アーム22は、一端部が接続部24の形成位置から離れた側面21cで軸支され、回動自在となっている。なお、撹拌アーム22は、自重により回動するようになっている。つまり、撹拌アーム22は、図2に示すように、撹拌装置21の表面21aが上を向いている間は回動せず、図3に示すように、撹拌装置21の裏面21bが上を向いている間は下側に回動する。このように、撹拌アーム22が自重により回動する構成となっているため、撹拌装置21内には、撹拌アーム22を駆動するためのモータやモータの駆動力を伝達するためのギヤ等は設けられていない。
従って、撹拌装置21の軽量化、且つ小型化を実現することができるため、撹拌装置21を備えた加熱調理器101の小型化を図ることができる。但し、撹拌装置21の構造は、上記の例に限定されるものではなく、撹拌アーム22の回動を自重で行うのではなく、モータの駆動力によって行ってもよい。
(撹拌アーム22の動作)
図4は、加熱調理器101の蓋体12を閉めた状態を示す平面図であり、図5は、図4に示す加熱調理器101のAA線矢視断面図である。
撹拌アーム22は、自重によって、撹拌装置21に回動自在に支持されている。つまり、撹拌アーム22は、蓋体12の動きに連動して、図5に示す矢印の方向に回動する。蓋体12が開いている場合には、内蓋16の表面16a側に回動し、蓋体12が閉じている場合には、内鍋14側に回動する。但し、撹拌アーム22は、内鍋14側の回動は規制されている。ここでは、撹拌アーム22は、内鍋14の中心X線上に位置するまで回動すると、その先に回動しないように規制されている。規制手段としては、支持軸23に突起(図示せず)を設けて、撹拌アーム22が所定の位置まで回動したときに、当該支持軸23の突起が撹拌装置21内に設けられた係合部(図示せず)に係合することで、当該撹拌アーム22の回転を規制する。すなわち、撹拌アーム22は、蓋体12の内蓋16の表面16aに沿った第1位置(収納位置)から、当該第1位置とは異なる第2位置(撹拌位置)まで回動するように、回動範囲が設定されている。第1位置から、当該第1位置とは異なる第2位置までの回動範囲とは、例えば図5に示すように、矢印で示した範囲となる。すなわち、撹拌アーム22の長手方向が、内蓋16の表面16aに沿った位置(第1位置)から内鍋14の底面14aに対してほぼ垂直な位置(第2位置)になるまでの範囲が当該撹拌アーム22の回動範囲となる。この撹拌アーム22の回動範囲は、当該撹拌アーム22が自重によって回動する場合の回動範囲として規定しているが、撹拌アーム22がモータによって回動する場合にはこの限りではない。
撹拌装置21の撹拌アーム22は、蓋体12が内鍋14に蓋をしたときに当該内鍋14の内容物を撹拌可能な状態となるよう回動し、蓋体12が内鍋14を開放したときに当該内鍋14から完全に離脱した状態となるように回動する。これにより、撹拌アーム22は、撹拌時には確実に内鍋14内の内容物を撹拌し、内鍋14の開放時には、当該内鍋14から内容物を取り出す際の邪魔にならないようにできる。なお、撹拌アーム22の長さは、撹拌装置21が所定の位置に停止した状態で、蓋体12を開放させて、撹拌アーム22を回動させた場合に、当該撹拌アーム22が内鍋14に接触しない長さに設定されている。
(制御系統の構成)
図6は、加熱調理器101の制御系統の構成を示すブロック図である。図6に示すように、加熱調理器101は制御部51を備えている。制御部51には、撹拌装置21を駆動させる駆動モータ31、蓋開閉センサ52、操作パネル53、ヒータ54が接続されている。
蓋開閉センサ52は、蓋体12すなわち内蓋16の開状態および閉状態を検知する。蓋開閉センサ52には、例えば蓋体12に設けられたホールICおよび調理器本体部11に設けられた磁石からなる構成の他、マイクロスイッチなど、蓋体12の開閉を検知できる従来周知の種々の構成を適用可能である。
操作パネル53は、調理の開始等の加熱調理器101に対する操作の指示をユーザが行うためのパネルである。操作パネル53は、蓋開閉センサ52によって蓋体12が閉じた状態を検知したときに、ユーザの操作を受付ける。この操作パネル53としては、液晶パネルで構成されるタッチパネルであってもよいし、パネルに物理キーを配置したパネルであってもよい。操作パネル53は、一般的な調理メニューの選択を行うことの他に、撹拌装置21を用いて食材を潰すためのメニューも選択できるようになっている。すなわち、加熱調理器101では、一般的な調理メニューが選択され、調理開始ボタンが押されると、内鍋14内の食材の加熱を開始し、選択した調理メニューに食材の撹拌が設定されている場合には、撹拌装置21を動作させる。一方、加熱調理器101では、食材を潰すためのメニューが選択され、操作パネル53の開始ボタンが押されると、撹拌装置21を動作させ、撹拌アーム22によって内鍋14内の食材を潰す。食材を潰す際の撹拌装置21の動作の詳細については後述する。
ヒータ54は、例えば調理器本体部11における内鍋14の下方位置に設けられ、内鍋14を加熱する。これにより、内鍋14内の食材を潰しながら、そして、撹拌しながら加熱調理することができる。
(撹拌装置21の撹拌時の動作)
撹拌装置21は、図5に示すように、蓋体12が閉じた状態のとき、接続部24に接続された駆動軸32の中心を通る線Yを回転中心として回転する。撹拌装置21は、内鍋14内の食材を撹拌する場合には、内鍋14内の撹拌位置にある撹拌アーム22が内蓋16側に回動しない方向に回転するように回転制御される。これにより、撹拌アーム22によって内鍋14内の食材を撹拌することができる。ここで、撹拌アーム22が内蓋16側に回動しない方向に回転する場合に撹拌装置21が回転する方向を正回転方向(撹拌方向)、撹拌アーム22が内蓋16側に回動する方向に回転する場合に撹拌装置21が回転する方向を逆回転方向とする。つまり、撹拌アーム22は、上述したように第1位置から第2位置まで回動するように、当該撹拌アーム22の一端部が撹拌装置21に支持されている。そして、撹拌装置21が正回転時には、第2位置を維持し、撹拌装置21の逆回転時には、第2位置から第1位置まで回動する。この場合、内鍋14内の食材を撹拌するための回転体である撹拌装置21の回転を制御するだけで、食材を潰すことが可能となるので、別途食材を潰すための装置を用意する必要がない。しかも、撹拌装置21は、食材の撹拌と、食材の潰しとを行うことが可能となるので、従来のように、潰す必要のある食材を用いた調理を行う場合のように、調理前(内鍋に投入する前)に食材を小さく切り分ける必要がなく、調理の手間が省けるという効果を奏する。
この撹拌装置21を正逆両方の回転方向に回転させる制御は、撹拌装置21を回転させる駆動モータ(回転駆動部)31を駆動制御する制御部(回転制御部)51によって行われる。
(撹拌装置21の食材潰し時の動作)
図7は、撹拌アーム22によって食材を潰す際の撹拌装置21の回転動作を説明するための図である。ここで、撹拌装置21による食材を撹拌する回転方向を正回転方向、その逆を逆回転方向とする。
制御部51は、食材潰し時には、撹拌装置21が正回転方向に回転(正回転)する際の回転角(正方向回転角)よりも、撹拌装置21が逆回転方向に回転(逆回転)する際の回転角(逆方向回転角)が大きくなるように、駆動モータ31を制御する。制御部51は、撹拌装置21が図7に示すように回転するように駆動モータ31を制御する。なお、図7に示す回転制御は一例であり、これに限定されるものではない。
撹拌装置21は、まず、図7に示すように、始点(1)から正回転し、終点(1)まで約90°回転する。始点(1)から終点(1)までの間、撹拌装置21の撹拌アーム22は、上述した第1位置から第2位置に回動する際に、内鍋14内の食材に先端部が刺さる、あるいは食材に押圧した状態を維持しながら、撹拌装置21と共に正回転する。
そして、撹拌装置21は、終点(1)を始点(2)として逆回転し、始点(1)を超えて終点(2)まで回転する。このときの回転角度は、撹拌装置21が最初に回転した始点(1)から終点(1)までの90°に、始点(1)から終点(2)までの逆転回転したときの回転角θ(ここでは、0°<θ<270°)を加えた角度(90°+θ)になる。始点(2)から終点(2)までの間、撹拌装置21の撹拌アーム22は、上述した第2位置から第1位置、すなわち蓋体12の内鍋14に対向する面に対して垂直状態から、蓋体12の内鍋14に対向する面に沿った第1位置になるように維持される。つまり、撹拌アーム22は、撹拌装置21が逆回転することによって内鍋14内の食材に刺さった先端部を抜きながら、あるいは食材への押圧を開放しながら第2位置から第1位置に回動することになる。
さらに、撹拌装置21は、終点(2)を始点(3)として正回転し、終点(3)まで約90°回転する。始点(3)から終点(3)までの間、撹拌装置21の撹拌アーム22は、上述した第1位置から第2位置に回動する際に、内鍋14内の食材に先端部が刺さる、あるいは食材に押圧した状態を維持しながら、撹拌装置21と共に正回転する。この場合、撹拌アーム22の先端が内鍋14内の食材に刺さる位置、あるいは当接する位置は、前回の撹拌装置21が正回転(始点(1)から終点(1)まで回転)する際に、撹拌アーム22の先端が内鍋14内の食材に刺さる位置、あるいは押圧する位置とは異なる。
そして、さらに、終点(3)を新たな始点として、前回の始点(2)から終点(2)までの回転角と同じ回転角だけ、撹拌装置21を逆回転させ、そのときの終点をさらに始点として、撹拌装置21を90°正回転させる。このように、撹拌装置21の正回転方向に回転する時の回転角よりも、撹拌装置21の逆回転方向に回転する時の回転角が大きくなるように、撹拌装置21の回転制御を続けることで、撹拌装置21が正回転する際に、内鍋14内の食材に撹拌アーム22の先端がささる位置、あるいは食材の当接位置(押圧位置)を常に異ならせることが可能となる。これにより、撹拌アーム22によって、内鍋14内の食材を効率よく潰すことができる。この制御を繰り返すことで、内鍋14内の食材を撹拌装置21の撹拌アーム22によって効率的に潰すことができる。
(撹拌装置21の回転角の決め方)
ここで、撹拌装置21の逆回転方向に回転する時の回転角(図7では、90°+θ)は、撹拌アーム22の長さ、内鍋14内の食材の嵩高さ、撹拌アーム22の撹拌装置21への取付け半径に応じて設定される。具体的には、以下の式(1)によって回転角を求める。
撹拌装置21の回転角(rad)=√(L×H)/r・・・(1)
ここで、式(1)の各パラメータは、以下の通りである。
L:アーム長さ
r:アーム取付半径
H:食材嵩高さ
アーム長さLは、図5に示すように、撹拌アーム22の長さであり、撹拌装置21に支持されている支持軸23から先端までの長さである。アーム取付半径rは、撹拌アーム22の取付半径であり、撹拌装置21の回転中心であるYから支持軸23までの長さである。食材嵩高さHは、内鍋14内に収容されている食材の嵩高さである。ここで、食材嵩高さHは、内鍋14の底面からの高さが当該内鍋14の上端部から所定の距離(例えば2cm)下がった位置とする。
撹拌装置21の逆回転方向に回転する時の回転角を求める際の撹拌アーム22の長さ等の各パラメータは、加熱調理器101の全体の大きさ等機種によって異なる。例えば、図8に示すように、撹拌装置21の回転角(rad)は、装置毎に異なる。なお、撹拌装置21の正回転方向に回転する時の回転角については、式(1)のような数式によって求めて設定するのではなく、撹拌装置21の逆回転方向に回転する時の回転角よりも小さくなるように任意に設定する。
上述したように、食材の嵩高さHは、内鍋14の底面からの高さが当該内鍋14の上端部から所定の距離下がった位置(例えば、上端部から2cm下がった位置)というように予め決められている。しかしながら、内鍋14内の食材の嵩高さを当該内鍋14の上端部から食材の表面までの距離として定義すれば、赤外線センサ等の距離センサを用いて食材の表面までの距離を測定するようにしてもよい。具体的には、距離センサによって、当該距離センサから内鍋14に収容された食材の表面までの距離を測定し、測定値から食材の嵩高さを求める。例えば予め距離センサによって測定される距離と、内鍋14の食材の嵩高さとの対応関係をテーブルとして予め用意し、距離センサによって実際に測定された測定値から上記テーブルを用いて食材の嵩高さを求める。
このように、距離センサを用いれば、内鍋14内の食材の嵩高さを随時検出することが可能となるので、式(1)を用いて求める撹拌装置21の回転角(rad)を、内鍋14内の食材の嵩高さに応じて設定することができる。これにより、内鍋14に対して予め設定された嵩高さとなるように食材を入れなくても、食材の嵩高さを求めることができるので、内鍋14に収容される食材の嵩高さに応じて撹拌装置21の逆回転方向に回転する時の回転角を適切に設定することができる。
なお、本実施形態では、内鍋14内の食材が潰れて所望する状態になるまで、撹拌装置21が正回転する回転角(ここでは、90°)と、撹拌装置21が逆回転する回転角(ここでは、90°+θ(0<θ<270°))を固定した場合について説明した。しかしながら、内鍋14内の食材は、時間経過に伴って撹拌装置21による撹拌が進めば、食材が潰れて嵩高さも小さくなる。このように、時間経過に伴って食材は潰されていき、嵩高さも小さくなるため、食材を潰すのに要する力も小さくて済む。つまり、時間経過に伴って、撹拌装置21の逆回転方向に回転する時の回転角を小さくして、撹拌装置21が正回転方向に回転する時の回転角と、撹拌装置21が逆回転方向に回転する時の回転角との比率を小さくしてもよい。この場合、時間経過と共に、食材が潰されて嵩高さが小さくなることを利用している。経過時間と食材の潰れ方(食材の嵩高さ)は食材の種類によって異なるので、食材毎の経過時間と食材の嵩高さのテーブルを用いることで、食材に応じた適切なタイミングで、上記比率を変更(小さく)することができる。
ここで、経過時間に応じた撹拌装置21が正回転方向に回転する時の回転角と、撹拌装置21が逆回転方向に回転する時の回転角との比率を小さくする方法としては、撹拌装置21が正回転方向に回転する時の回転角を一定にし、撹拌装置21が逆回転方向に回転する時の回転角を小さくしていく方法と、撹拌装置21が正回転方向に回転する時の回転角を大きくしていき、撹拌装置21が逆回転方向に回転する時の回転角を小さくするとの両方を小さくしていく方法とがある。何れの方法であっても、撹拌装置21が正回転方向に回転する時の回転角よりも、撹拌装置21が逆回転方向に回転する時の回転角の方が大きくなるように、撹拌装置21の回転を制御している。つまり、撹拌装置21の逆回転方向に回転する時の回転角と正回転方向に回転する時の回転角の比率が小さくなるように、撹拌装置21の回転が制御される。
上述したように、時間経過に伴い、撹拌装置21の逆回転方向に回転する時の回転角と正回転方向に回転する時の回転角の比率を小さくするのは一例であり、これに限定されるものではない。例えば、内鍋14内の食材の嵩高さに応じて、撹拌装置21の逆回転方向に回転する時の回転角と正回転方向に回転する時の回転角の比率を小さくしてもよい。
内鍋14内の食材の嵩高さに応じて、撹拌装置21の正回転方向に回転する時の回転角と、逆回転方向に回転する時の回転角との比率を小さくする場合、内鍋14内の食材の嵩高さを、例えば上述した距離センサを用いて随時求めることになる。
このように、撹拌装置21の正回転方向に回転する時の回転角と、逆回転方向に回転する時の回転角との比率を、内鍋14内の食材の嵩高さに応じて小さくすれば、食材を常に最適な力で潰すことができるので、撹拌装置21を駆動する駆動モータ31の消費電力を抑えことができる。
駆動モータ31の消費電力は、トルクに応じて増減する。つまり、トルクが大きければ、駆動モータ31の消費電力は多くなり、トルクが小さければ、駆動モータ31の消費電力は少なくなる。トルクが大きいときには、内鍋14内の食材が十分に潰されておらず、嵩高さが高いことが推測でき、トルクが小さいときには、内鍋14内の食材が潰された状態で、嵩高さが低いことが推測できる。これにより、駆動モータ31の消費電力を測定することで、内鍋14内の食材の嵩高さを推定することが可能となる。従って、撹拌装置21を駆動する駆動モータ31の消費電力量に応じて、撹拌装置21の逆回転方向に回転する時の回転角と正回転方向に回転する時の回転角の比率を小さくしてもよい。
なお、本実施形態では、撹拌アーム22を一本備えた撹拌装置21の例について説明したが、これに限定されるものではなく、撹拌アーム22を2本備えた撹拌装置を用いてもよい。2本の撹拌アーム22を用いる場合には、内鍋14内の食材を二箇所で潰すことになるため、より効率良く潰すことができる。
また、本実施形態では、加熱調理器101が備える撹拌装置21を用いて食材を潰すようにしている。つまり、加熱調理器101が加熱調理を行う際に使用する撹拌装置21をそのまま援用して、撹拌装置21の回転制御を行うことで食材を潰すようにしている。このため、食材を潰すための専用の装置を別途設ける必要はない。
本実施形態では、本発明の調理器を加熱調理器101に適用した例について説明したが、これに限定されるものではなく、加熱を行わない調理器に適用してもよい。
また、上記実施形態で説明した撹拌装置21の回転制御を行う制御部51の処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは上記制御部51で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る調理器(加熱調理器101)は、内鍋14と、前記内鍋14に蓋をする蓋体12と、前記蓋体12に設けられ、当該蓋体12が前記内鍋14に蓋をしたときに、当該内鍋14内を回転して食材を撹拌する回転体(撹拌装置21)と、前記回転体(撹拌装置21)を正逆両方向に回転させる回転駆動部(駆動モータ31)と、前記回転駆動部(駆動モータ31)を制御する回転制御部(制御部51)と、を備え、前記回転体(撹拌装置21)は、前記食材に当接し、当該回転体(撹拌装置21)の回転力によって当該食材を撹拌する撹拌アーム22を有し、当該回転体(撹拌装置21)が食材を撹拌する回転方向を正回転方向、その逆を逆回転方向とし、前記回転制御部(制御部51)は、前記回転体(撹拌装置21)の正回転方向に回転する時の回転角よりも、当該回転体(撹拌装置21)の逆回転方向に回転する時の回転角が大きくなるように、前記回転駆動部を制御する。
上記構成によれば、回転体の正回転転方向に回転する時の回転角よりも、当該回転体の逆回転転方向に回転する時の回転角が大きくなるように、前記回転駆動部を制御することで、回転体が逆回転から正回転に転じるとき、回転体の撹拌アームの正回転の開始位置が、前回の回転体の正回転の開始位置よりも当該回転体の逆回転方向側にずれる。この動作を続けることで、撹拌アームの回転開始地点は回転体の逆回転方向にずれ続けるので、これに伴って、撹拌アームが正回転開始時に内鍋内の食材に当接する位置もずれ続けることになる。つまり、食材は、回転体の正回転時に撹拌アームによって複数の箇所で押圧されるようになるため、回転体の正回転時に撹拌アームによって同じ箇所で押圧され続ける場合に比べて、潰れやすくなる。
本発明の態様2に係る調理器(加熱調理器101)は、上記態様1において、前記撹拌アーム22は、自重により、前記蓋体12の前記内鍋14に対向する面に沿った第1位置から、垂直な第2位置まで回動するように、当該撹拌アーム22の一端部が前記回転体(撹拌装置21)に支持され、前記回転体(撹拌装置21)の正回転方向に回転する時には、前記第2位置を維持し、前記回転体(撹拌装置21)の逆回転方向に回転する時には、前記第2位置から前記第1位置まで回動してもよい。
上記の構成によれば、内鍋の食材を撹拌するための回転体の回転を制御するだけで、食材を潰すことが可能となるので、別途食材を潰すための装置を用意する必要がない。しかも、回転体は、食材の撹拌と、食材の潰しとを行うことができるので、従来のように、潰す必要のある食材を用いた調理を行う場合のように、調理前(内鍋に投入する前)に食材を小さく切り分ける必要がなく、調理の手間が省ける。
本発明の態様3に係る調理器(加熱調理器101)は、上記態様1または2において、前記回転体(撹拌装置21)の正回転方向に回転する時の回転角と、逆回転方向に回転する時の回転角との比率を、前記回転体(撹拌装置21)の回転開始からの経過時間に応じて変更してもよい。
上記の構成によれば、食材の嵩高さに応じた適切なタイミングで、回転体の正回転方向に回転する時の回転角と、逆回転方向に回転する時の回転角との比率を変更(小さく)することができる。
本発明の態様4に係る調理器(加熱調理器101)は、上記態様1または2において、前記回転体(撹拌装置21)の正回転方向に回転する時の回転角と、逆回転方向に回転する時の回転角との比率を、前記内鍋14内の食材の嵩高さに応じて変更してもよい。
上記の構成によれば、食材の嵩高さに応じた適切なタイミングで、回転体の正回転方向に回転する時の回転角と、逆回転方向に回転する時の回転角との比率を変更(小さく)することができる。
本発明の態様5に係る調理器(加熱調理器101)は、上記態様1または2において、前記回転駆動部は、駆動モータ31であり、前記回転体(撹拌装置21)の正回転方向に回転する時の回転角と、逆回転方向に回転する時の回転角との比率を、前記駆動モータ31が消費する消費電力量に応じて変更してもよい。
上記の構成によれば、食材の嵩高さに応じた適切なタイミングで、回転体の正回転方向に回転する時の回転角と、逆回転方向に回転する時の回転角との比率を変更(小さく)することができる。
本発明の態様6に係る調理器(加熱調理器101)は、上記態様1~5の何れか1態様において、前記内鍋14を加熱する加熱部(ヒータ54)を備えていてもよい。
上記の構成によれば、加熱調理と、食材潰しの処理とを同じ調理器で行うことができるので、加熱調理を行う際に、食材を固形のまま内鍋にいれて、調理を開始することが可能となる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
11 調理器本体部
12 蓋体
13 回転支持部
14 内鍋
14a 底面
15 外蓋
16 内蓋
16a、21a 表面
21 撹拌装置(回転体)
21b 裏面
21c 側面
22 撹拌アーム
23 支持軸
24 接続部
31 駆動モータ(回転駆動部)
32 駆動軸
51 制御部(回転制御部)
52 蓋開閉センサ
53 操作パネル
54 ヒータ(加熱部)
101 加熱調理器

Claims (7)

  1. 内鍋と、
    前記内鍋に蓋をする蓋体と、
    前記蓋体に設けられ、当該蓋体が前記内鍋に蓋をしたときに、当該内鍋内を回転して食材を撹拌する回転体と、
    前記回転体を正逆両方向に回転させる回転駆動部と、
    前記回転駆動部を制御する回転制御部と、
    を備え、
    前記回転体は、前記食材に当接し、当該回転体の回転力によって当該食材を撹拌する撹拌アームを有し、当該回転体が食材を撹拌する回転方向を正回転方向、その逆を逆回転方向とし、
    前記回転制御部は、
    前記回転体の正回転方向に回転する時の回転角よりも、当該回転体の逆回転方向に回転する時の回転角が大きくなるように、前記回転駆動部を制御する、調理器。
  2. 前記撹拌アームは、
    自重により、前記蓋体の前記内鍋に対向する面に沿った第1位置から、垂直な第2位置まで回動するように、当該撹拌アームの一端部が前記回転体に支持され、
    前記回転体の正回転方向に回転する時には、前記第2位置を維持し、前記回転体の逆回転方向に回転する時には、前記第2位置から前記第1位置まで回動する、請求項1に記載の調理器。
  3. 前記回転体の正回転方向に回転する時の回転角と、逆回転方向に回転する時の回転角との比率を、前記回転体の回転開始からの経過時間に応じて変更する、請求項1または2に記載の調理器。
  4. 前記回転体の正回転方向に回転する時の回転角と、逆回転方向に回転する時の回転角との比率を、前記内鍋内の食材の嵩高さに応じて変更する、請求項1または2に記載の調理器。
  5. 前記回転駆動部は、駆動モータであり、
    前記回転体の正回転方向に回転する時の回転角と、逆回転方向に回転する時の回転角との比率を、前記駆動モータが消費する消費電力量に応じて変更する、請求項1または2に記載の調理器。
  6. 前記内鍋を加熱する加熱部を備えている、請求項1~5の何れか1項に記載の調理器。
  7. 内鍋と、前記内鍋に蓋をする蓋体と、前記蓋体に設けられ、当該蓋体が前記内鍋に蓋をしたときに、当該内鍋内を回転して食材を撹拌する回転体と、前記回転体を正逆両方向に回転させる回転駆動部と、前記回転駆動部を制御する回転制御部と、を備えた調理器の回転体の回転制御方法であって、
    前記回転体が食材を撹拌する回転方向を正回転方向、その逆を逆回転方向とし、
    前記回転体の正回転方向に回転する時の回転角よりも、当該回転体の逆回転方向に回転する時の回転角が大きくなるように、前記回転駆動部を制御する、回転体の回転制御方法。
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