JP2022176141A - 凍結飲料用組成物 - Google Patents

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大 儘田
Hiroshi Mamada
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Abstract

【課題】凍結した後、半解凍または半凍結させて飲用する際の塩味が低減された凍結飲料用組成物を提供すること。【解決手段】1.7mEq/L~850mEq/Lのナトリウムイオンおよび0.5~30w/w%のグリセリンを含むことを特徴とする、凍結飲料用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、凍結飲料用組成物に関し、好適な一態様としては、常温流通可能で、冷凍した後半解凍させて、あるいは半冷凍してシャーベット状として飲用可能な凍結飲料用組成物に関する。
近年、常温で流通可能で、シャーベット状又は氷塊状に凍結させた飲料を解凍しながら飲用できる、いわゆる凍結飲料(フローズン飲料やシャーベット飲料、アイススムージー、アイススラリーなどとも言われる)が知られている。市場に流通している製品としては、アルコール性飲料及び非アルコール性飲料のいずれも存在し、例えば、アルコール濃度5%の「氷結(登録商標)アイススムージー」や清涼飲料水のコカ・コーラ(登録商標)フローズン、ポカリスエットアイススラリーなどが市販されている。これらはいずれも袋状の容器に充填されており、冷凍凍結したものを飲用時に適度に解凍し、また手でもみほぐすなどして柔らかくして容器の口部から吸い出して飲用できるものである。
これらは、飲用することで冷感を得るための手段や、暑熱環境下におけるスポーツ時などにおいて、飲用することで身体内部から冷却し、深部体温を下げて熱中症を予防するための手段等として、近年需要が高くなっている。
グリセリンは糖アルコールの一種で、別名グリセロールとしても知られる物質である。グリセリンは体内で解糖系にて代謝されて、筋肉の収縮や生命活動におけるエネルギーの貯蔵や供給に関わるATP(アデノシン三リン酸)を産生することや、糖新生によりエネルギー源となるグルコースを産生するため、体内で重要な働きを果たす物質である。さらに、グリセリンは、水とともに摂取することにより、水のみを摂取した際と比較して、尿の生成が減少することが知られている(非特許文献1)。また、運動前に摂取することにより、体液貯留量を上昇させ、脱水予防の効果があることが知られている(非特許文献2)。
今までに凍結飲料に関する技術については、複数の技術が報告されている。
ぶどう糖、麦芽糖、デキストリン、及び糖アルコールから選ばれる1種以上の糖類と、ペクチン、及び大豆多糖類の両者を含む多糖類系安定剤とを含有し、糖類の配合量A(重量%)、ペクチンの配合量B(重量%)、大豆多糖類の配合量C(重量%)が所定の関係式で示される条件を満足し、0~30℃で液状化可能であり、かつ0℃未満で凍結可能であるシャーベット状飲料用組成物に関する技術(特許文献1)や,ぶどう糖、麦芽糖、デキストリン、及びオリゴから選ばれる1種以上の澱粉糖を含む糖類を含有し、糖類のDE値A%、飲料の可溶性固形分B%、液温26℃における飲料の粘度CmPa・sが所定の関係式で示される条件を満足し、0~30℃で液状化可能であり、かつ0℃未満で凍結可能であるシャーベット状飲料用組成物に関する技術(特許文献2)、ショ糖及び/又はトレハロースを含み、pHが2.0~4.0である、シャーベット状飲料用飲料に関する技術が開示されている(特許文献3)。
特許文献1~3に開示された技術は、糖類や多糖類系安定剤などの指定された原料の含有量および、それらを含む組成物の性状について関係式を用いて詳細に規定することや、糖類の配合およびその糖類のDE値、可溶性固形物や粘度といったそれらを含む組成物の物性について関係式を用いて詳細で規定すること、指定された原料を含有し、pHを規定された範囲に規定することにより、凍結飲料の飲用時の風味や食感、シャーベット性状などを良好なものとしているものであり、解凍した際の風味変化に関する技術でもない。
一般的に凍結飲料を解凍してから飲み始めの方が味が濃く、飲み終わりにかけて薄くなることが知られ、その風味差は飲料中の可溶性固形分量が多いほど大きい。
そのため、風味差を小さくするには可溶性固形分を少なくすればよいが、飲みごたえの観点から好ましくない。これを解決する技術として、凍結飲料にタマリンドシードガムと高甘味度甘味料を含有させて解凍時の甘味変化を緩和する方法が知られている(特許文献4)が、甘味と色に関する技術であり、塩味低減に関しての知見はない。
International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism、 2007、 17、 390-408 International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism、 2020、 30、 83-98
特開2007-330216号公報 特開2008-11835号公報 特開2010-259335号公報 特許6405300号
市場に常温で流通可能な凍結飲料は、販売店舗にてあらかじめ凍結して販売している場合もあるが、店舗によっては常温で販売している場合もある。常温で販売している場合は、生活者はあらかじめ凍結飲料をシャーベット状又は氷塊状に凍結させた後に、半解凍した状態で飲用するか、半冷凍させた状態で飲用することになる。
凍結飲料を半凍結、または半解凍した状態では、凍っていない液体部分と凍結している固体部分が存在し、液体部分では味が濃くなるという課題がある。
一方で運動中や夏の暑い時期は汗とともにミネラル成分が体外へ排出されるため、ミネラル分の補給が必要であり、特にナトリウムは多くの飲料に配合されている。
しかしながら,ナトリウムを凍結飲料に配合する際、凍結して半解凍あるいは半凍結した液体部分のナトリウムイオン濃度が通常の飲料よりも高くなり、その結果塩味が強くなる。
上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ナトリウムを一定量含む凍結飲料用組成物に、グリセリンを配合すると、半冷凍、あるいは半解凍した際に強くなる液体部分の塩味を低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
かかる知見により得られた本発明の態様は次のとおりである。
(1)1.7mEq/L~850mEq/Lのナトリウムイオンおよび0.5~30w/w%のグリセリンを含むことを特徴とする、凍結飲料用組成物、
(2)ナトリウムイオンの配合量が食塩換算で0.05~5.0w/w%である、(1)に記載の凍結飲料用組成物、
(3)ナトリウムイオンが塩化ナトリウム由来である(1)に記載の凍結飲料用組成物、
(4)アルコールの配合量が1.0w/w%未満の非アルコール性凍結飲料用組成物である、(1)~(3)のいずれかに記載の凍結飲料用組成物、
(5)さらに増粘多糖類を含有する、(1)~(4)のいずれかに記載の組成物、
(6)常温でのpHが2.0~7.0である、(1)~(5)のいずれかに記載の凍結飲料用組成物、
(7)凍結飲料が、フローズン飲料、シャーベット飲料、アイススムージー、又はアイススラリーである(1)~(6)のいずれかに記載の凍結飲料用組成物、
(8)熱中症対策用である、(1)~(7)のいずれかに記載の凍結飲料用組成物、
(9)運動時に摂取される、(1)~(8)のいずれかに記載の凍結飲料用組成物、
である。
(10)(1)~(9)のいずれかに記載の凍結飲料用組成物を容器に充填してなる容器詰飲料。
(11)1.7mEq/L~850mEq/Lのナトリウムイオンを含有する凍結飲料用組成物に、0.5~30w/w%のグリセリンを添加することを特徴とする飲用時の塩味低減方法。
本発明の凍結飲用組成物は、凍結した後半解凍するか、半凍結して飲用する際の塩味が低減される。
本発明におけるナトリウムイオンとはナトリウムを含む化合物を水に溶かした際に電離して生じる一価の陽イオンである。塩化ナトリウムを水に溶解させた場合にもナトリウムイオンが生じる生体内では水分バランスの制御や調整、血圧維持に関わる。一方、塩味はナトリウムイオンによって引き起こされ、ナトリウムイオンを含む味覚細胞に分布するナトリウムチャネルを通して塩味として検知される。
本発明におけるナトリウムイオンの含有量は、凍結飲料用組成物中に1.7mEq/L~850mEq/Lであり、好ましくは8.5mEq/L~850mEq/L、さらに好ましくは8.5mEq/L~340mEq/Lである。
本発明における塩化ナトリウムとは、食塩と同義であり、食品、医薬部外品、医薬品などに通常使用される塩化ナトリウムで、飲料に用いることができるものであれば、特に限定されない。凍結飲料用組成物中のナトリウムイオンの全部又は一部が塩化ナトリウム由来である場合の塩化ナトリウムの含有量は、凍結飲料用組成物中に0.01w/w%~5.0w/w%が好ましく、0.05w/w%~5.0w/w%がより好ましく、0.05w/w%~2.0w/w%がさらに好ましい。
本発明におけるグリセリンとは、食品、医薬部外品、医薬品などに通常使用されるグリセリンで、飲料に用いることができるものであれば、特に限定されない。また、本発明のグリセリンの含有量は、飲用時の塩味低減効果等の観点から、凍結飲料用組成物中に0.5w/w%~30.0w/w%が好ましい。
本発明の凍結飲料用組成物には、必要に応じ糖類(グリセリンを除く)を配合することができる。糖類(グリセリンを除く)とは、食品、医薬部外品、医薬品などに通常使用される糖類(グリセリンを除く)で、飲料に用いることができるものであれば、特に限定されない。例えば、ブドウ糖、果糖、ガラクトース等の単糖類、ショ糖、ラクトース、トレハロース、マルトース等の二糖類、キシリトール、トレハロース、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、パラチニット、還元水飴等の糖アルコール、キサンタンガム、グァーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、タマリンドシードガム、タラガム、アルギン酸、寒天、ヒアルロン酸、ペクチン等の増粘多糖類やデキストリン等が挙げられる。本発明における糖類(グリセリンを除く)の含有量は、特に限定されないが、本発明の凍結飲料用組成物中30w/w%以下が好ましい。
増粘多糖類を他の糖類と併用する場合は、増粘多糖類の含有量は、半解凍時の性状や容器からの出しやすさを担保するという観点から0.01~5.0w/w%が好ましく、特に0.01~3.0w/w%が好ましい。
本発明の凍結飲料用組成物は、アルコール性飲料及び非アルコール性飲料のいずれでもよいが、非アルコール性凍結飲料用組成物であることが好ましい。非アルコール性凍結飲料用組成物であれば、大人から子供まで幅広い年代の人々に提供可能である。また、特に、暑熱環境下における身体冷却を目的(例えば、熱中症対策用)として飲用する際には、アルコール摂取に伴う利尿作用に起因する脱水などを引き起こす可能性があるため、アルコール非配合が望ましい。本発明の非アルコール性凍結飲料用組成物の態様では、アルコールが配合されていないか、原料由来の微量のアルコールであれば含んでいてもよい。本発明の非アルコール性凍結飲料用組成物におけるアルコールの含有量は、1.0w/w%未満が好ましく、0.5w/w%未満がより好ましく、0.1w/w%未満が更に好ましく、0w/w%が最も好ましい。
本発明の凍結飲料用組成物は、容器に充填した形態で、常温で流通させることが可能であり、冷凍凍結したものを飲用時に半解凍するか、半冷凍して、固体と液体が存在する状態で飲用するものであり、シャーベット状としても飲用することができる。
本発明の凍結飲料用組成物をシャーベット状として飲用する場合、液と固体を均一にすることが好ましい。シャーベット状とは、微細な氷結晶と液体が混ざった状態であり、流動性のある状態をとなっていることをいう。このようなシャーべット状の凍結飲料として、例えばフローズン飲料、シャーベット飲料、アイススムージー、又はアイススラリーが挙げられる。
本発明の凍結飲料用組成物は、容器の外からもみほぐすなどして飲みやすくすることができるということから、単に冷凍凍結した後、半解凍する(冷凍後自然解凍、加熱又は手で揉みほぐすなど)、あるいは半冷凍するだけでシャーベット状になるものが好ましく、容器の外からもみほぐすなどして飲みやすくすることが可能である。本発明の容器は、口部を有する可撓性袋状容器、T-パウチ容器、スティックパウチ、PETボトル等を用いることができる。また、キャップ付きの口部を有する可撓性袋状容器が好ましい。
本発明の飲用組成物のpHは、常温で好ましくは2.0~7.0であり、微生物の繁殖を抑える観点と飲用時の塩味低減効果等の観点から、さらに好ましくは、pH2.0~5.0である。上記のpHにするためのpH調整剤としては、食品、医薬部外品、医薬品などに通常使用されるpH調整剤を使用することができる。例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、酢酸等の有機酸及びそれらの塩類、リン酸、塩酸等の無機酸およびそれらの塩類、水酸化ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。風味の観点から、好ましくは、クエン酸、リンゴ酸、リン酸である。
本発明の飲用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分として、ビタミン類、ミネラル類(ナトリウムを除く)、アミノ酸類又はその塩類、植物抽出物、乳酸菌等の成分を適宜に含有させることができる。さらに、本発明の凍結飲料用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、抗酸化剤、着色料、香料、矯味剤、界面活性剤、増粘剤、安定剤、保存料、甘味料、酸味料等の添加剤を適宜配合することもできる。上記アミノ酸類として、グリシンを用いると、凝固点降下が緩和され、飲用時の解凍に伴う液体部分のナトリウムイオンの濃度差が小さくなるため、より塩味を低減することができ、飲用中にわたって必要なナトリウムイオンを摂取できる。グリシンの含有量は特に制限されるものではないが、凍結飲料用組成物中0.1w/w%~25.0w/w%が好ましく、0.5w/w%~20.0w/w%がより好ましく、0.5w/w%~10.0w/w%がさらに好ましい。
本発明において熱中症対策とは、熱中症の発症の予防、又は熱中症の症状軽減を意味する。また、本発明の運動時とは、運動競技だけでなく、日常生活における作業や運動、走行、自転車こぎなども含まれる。本発明の凍結飲料用組成物が熱中症対策用であることや運動時に摂取されることは、製品名、製品の本体、容器又は包装への表示、あるいは商品に関するポスターやテレビCM、店頭POP、説明会などでの説明などにより判断することができる。
本発明の凍結飲料用組成物は、常法により製造することができ、その方法は特に限定されるものではない。通常、各成分を量りとり、適量の精製水にて溶解、撹拌した後、必要に応じてpHを調整し、さらに精製水を加えて容量調整し、必要に応じてろ過、殺菌処理を施し、容器に充填することにより得られる。好ましくは、原料の全部又は一部を90~130℃で1秒~5分間殺菌し、さらに10~40℃程度に冷却して製造するのがよい。殺菌には通常の殺菌機を用いればよく、例えば、プレート式殺菌機、チューブラー式殺菌機、ジャケット付きタンク等を使用することができる。また、冷却には通常の冷却機を用いればよく、例えば、熱交換プレート、チューブラー式冷却機、ジャケット付きタンク等を使用することができる。
以下に、実施例等を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等に何ら限定されるものではない。以下では特に断らない限り「%」は「w/w%」を意味する。なお、以下の実施例、比較例では、グァーガムはユニテックフーズ株式会社製、クエン酸は食品添加物クエン酸一水和物、塩化ナトリウムは精製塩(含量99.0%以上のもの)、グリセリンは食品添加物グリセリン(含量99.9%のもの)、D-ソルビトール液はソルビトールの含量が70%のものを用いた。
<凍結飲料用組成物の調製>
(実施例1~4,比較例1~4)
下記表1に記載の処方(実施例1~4及び比較例1~4)を次の方法に従い、凍結飲料用組成物を調製した。
全量の40%程度の精製水に、事前にD-ソルビトール液、グリセリンとグァーガムを粉体混合したもの、塩化ナトリウム、クエン酸一水和物を撹拌しながら添加し、水浴を用いて90℃まで加熱したのち、40℃程度まで放冷した。その後、下記の表1に示した濃度となるように、必要に応じて、砂糖を添加し、精製水にて重量合わせを行い、調合液を得た。これらの調合液を、マルエム社製スクリュー管No.7に40gずつ充填し、キャップを閉めた後に恒温槽を用いて、80℃で25分間殺菌したのち、放冷して、凍結飲料用組成物を得た。
(実施例5~6,比較例5~6)
下記表2に記載の処方(実施例5~6及び比較例5~6)を次の方法に従い、凍結飲料用組成物を調製した。
まず、1000mlの精製水にグァーガム5gとクエン酸一水和物20gを投入し、よく攪拌し、分散させたのち、2500gとなるように精製水で重量調整した。その後、攪拌しながら90℃となるまで水浴で加温し、40℃以下まで放冷し、再度全量2500gとなるように重量調整し、共通ベース溶液を調製した。次に、200mlの精製水に塩化ナトリウム25gを溶解させ、その後全量250gとなるように精製水で重量調整し、10%塩化ナトリウム溶液を調製した。最後に、表2に示す各処方の最終濃度となるように、250gの共通ベース溶液に、10%塩化ナトリウム溶液を添加し、必要に応じて、グリセリンまたはD-ソルビトール液をさらに添加し、全量500gとなるように精製水で重量調製し、よく攪拌した。その後、マルエム社製のスクリュー管No.8に約100gずつ充填し、恒温槽にて80℃25分間殺菌をし、放冷し、マルエム社製のスクリュー管No.7に40gずつ充填しなおし、表2に示す各処方の凍結飲料用組成物を得た。
(実施例7,比較例7~8)
下記表2に記載の処方(実施例7及び比較例7~8)を次の方法に従い、凍結飲料用組成物を調製した。
まず、800mlの精製水にグァーガム4gと塩化ナトリウム4.8gを投入し、よく攪拌し、分散させたのち、2000gとなるように精製水で重量調整した。その後、攪拌しながら90℃となるまで水浴で加温し、40℃以下まで放冷し、再度全量2000gとなるように精製水で重量調整し、共通ベース溶液を調製した。次に、50gの精製水にクエン酸一水和物0.5gを溶解させ、その後全量100gとなるように精製水で重量調整し、クエン酸溶液を調製した。最後に、表2に示す各処方の最終濃度となるように、250gの共通ベース溶液に、必要に応じて、グリセリンまたはD-ソルビトール液を添加し、さらにクエン酸溶液を添加し、全量500gとなるように精製水で重量調整し、よく攪拌した。その後、マルエム社製のスクリュー管No.8に約100gずつ充填し、恒温槽にて80℃25分間殺菌をし、放冷し、マルエム社製のスクリュー管No.7に40gずつ充填しなおし、表2に示す各処方の凍結飲料用組成物を得た。
(実施例8~9、比較例9~11)
下記表3に記載の処方(実施例8~9及び比較例9~11)を次の方法に従い、凍結飲料用組成物を調製した。
まず、600mlの精製水にグァーガム4gとクエン酸一水和物0.4gを投入し、よく攪拌し、分散させたのち、1500gとなるように精製水で重量調整した。その後、攪拌しながら90℃となるまで水浴で加温し、40℃以下まで放冷し、全量3000gとなるように精製水で重量調整し、共通ベース溶液を調製した。次に、100mlの精製水に塩化ナトリウム20gを溶解させ、その後全量200gとなるように重量調整し、10%塩化ナトリウム溶液を調製した。最後に、表3に示す各処方の最終濃度となるように、250gの共通ベース溶液に、10%塩化ナトリウム溶液を添加し、必要に応じて、グリセリンまたはD-ソルビトール液をさらに添加し、全量500gとなるように重量調整し、よく攪拌した。その後、マルエム社製のスクリュー管No.8に約100gずつ充填し、恒温槽にて80℃25分間殺菌をし、放冷し、マルエム社製のスクリュー管No.7に40gずつ充填しなおし、表3に示す各処方の凍結飲料用組成物を得た。
<塩味評価基準>
塩化ナトリウムを1.5g、1.0g、0.5g、0.3g、0.2g、0.1g、0.05gとなるように測り取り、精製水で100gに重量調整を行い、1.5w/w%、1.0w/w%、0.5w/w%、0.3w/w%、0.2w/w%、0.1w/w%の塩化ナトリウム水溶液を得た。
これらの水溶液を50ml入るプラスチック容器に約20ml注ぎ、専門パネル2名で塩味を評価し、評価基準を表4のように設定した。
<塩味評価>
(実施例1~4、比較例1~4)
表1に記載の凍結飲料用組成物を、-20℃の冷凍庫に保管し凍結させ、完全に凍結したのを確認後、30℃の水浴に90秒浸して液体と固体部分が存在する凍結後半解凍サンプルを得た。凍結後半解凍サンプルの液体部分を10ml測り取り、塩味を専門パネル2名で表4の基準で評価した。結果を表1に併せて示した。
(実施例5~7,比較例5~8)
表2に記載の凍結飲料用組成物を、-20℃の冷凍庫に保管し凍結させ、完全に凍結したのを確認後、30℃の水浴に90秒浸して液体と固体部分が存在する凍結後半解凍サンプルを得た。凍結後半解凍サンプルの液体部分を10ml測り取り、塩味を専門パネル2名で表4の基準で評価した。結果を表2に併せて示した。なお、溶解した液体部分が10ml以下の場合は、溶解した全量を分取し、評価した。
(実施例8~9,比較例9~11)
表3に記載の凍結飲料用組成物を、-20℃の冷凍庫に保管し凍結させ、完全に凍結したのを確認後、30℃の水浴に90秒浸して液体と固体部分が存在する凍結後半解凍サンプルを得た。凍結後半解凍サンプルの液体部分を10ml測り取り,塩味を専門パネル2名で表4の基準で評価した。結果を表3に併せて示した。なお、溶解した液体部分が10ml以下の場合は、溶解した全量を分取し、評価した。
Figure 2022176141000001
表1の実施例1~4、比較例1~4に示したように、凍結後半解凍した凍結飲料用組成物の塩味は、同じ糖アルコールであるソルビトールを配合した場合と比較して、グリセリンを配合すると塩味が低減された。また、砂糖の有無によらず、グリセリンを配合することで塩味が低減された。
Figure 2022176141000002
表2の実施例5~6、比較例5~6に示したように、pHが3.5や4.4であっても、凍結後半解凍した凍結飲料用組成物の塩味は、同じ糖アルコールであるソルビトールを配合した場合と比較して、グリセリンを配合すると塩味が低減された。
また、実施例7、比較例7~8に示したように、凍結後半解凍した凍結飲料用組成物の塩味は、糖アルコールを含まない場合や同じ糖アルコールであるソルビトールを配合した場合と比較して、グリセリンを配合すると塩味が低減された。
Figure 2022176141000003
表3の実施例8~9、比較例9~11に示したように、凍結後半解凍した凍結飲料用組成物の塩味は、糖アルコールを含まない場合や同じ糖アルコールであるソルビトールを配合した場合と比較して、グリセリンを配合すると塩味が低減された。
Figure 2022176141000004
<製剤例>
以下表5に、本発明の凍結飲料用組成物の製剤例を挙げる。
Figure 2022176141000005
本発明の好適な一態様として、常温流通可能で、冷凍して半解凍、あるいは半解凍して飲用する、容器詰め飲用組成物において、半冷凍または半解凍時の液体部分の塩味を低減し、飲用性を向上させた凍結飲料用組成物の提供が可能となった。本発明の凍結飲料用組成物は、ナトリウムの摂取が必要となる熱中症対策用又は運動時に摂取される凍結飲料用組成物として有用である。

Claims (11)

  1. 1.7mEq/L~850mEq/Lのナトリウムイオンおよび0.5~30w/w%のグリセリンを含むことを特徴とする、凍結飲料用組成物。
  2. ナトリウムイオンの配合量が食塩換算で0.05~5.0w/w%である、請求項1に記載の凍結飲料用組成物。
  3. ナトリウムイオンが塩化ナトリウム由来である、請求項1に記載の凍結飲料用組成物。
  4. アルコールの配合量が1.0w/w%未満の非アルコール性凍結飲料用組成物である、請求項1~3のいずれかに記載の凍結飲料用組成物。
  5. さらに増粘多糖類を含有する、請求項1~3のいずれかに記載の凍結飲料用組成物。
  6. 常温でのpHが2.0~7.0である、請求項1~3のいずれかに記載の凍結飲料用組成物。
  7. 凍結飲料が、フローズン飲料、シャーベット飲料、アイススムージー、又はアイススラリーである請求項1~3のいずれかに記載の凍結飲料用組成物。
  8. 熱中症対策用である、請求項1~3のいずれかに記載の凍結飲料用組成物。
  9. 運動時に摂取される、請求項1~3のいずれかに記載の凍結飲料用組成物。
  10. 請求項1~3のいずれかに記載の凍結飲料用組成物を容器に充填してなる容器詰飲料。
  11. 1.7mEq/L~850mEq/Lのナトリウムイオンを含有する凍結飲料用組成物に、0.5~30w/w%のグリセリンを添加することを特徴とする飲用時の塩味低減方法。

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