JP2022171419A - 半導体スイッチング素子の駆動装置およびその駆動方法、電力変換装置 - Google Patents

半導体スイッチング素子の駆動装置およびその駆動方法、電力変換装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スイッチング素子のターンオフ時のサージ電圧を低減することができなかった。【解決手段】電圧駆動型の半導体スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路と、前記半導体スイッチング素子に印加されるゲート電圧を、前記半導体スイッチング素子の閾値電圧よりも大きく、前記半導体スイッチング素子のミラー電圧よりも小さい、所定の保持電圧に保持するゲート電圧保持回路とを備え、前記ゲート電圧保持回路は、前記半導体スイッチング素子のターンオフ時における前記半導体スイッチング素子の主端子間電圧の立ち上がり後、前記主端子間電圧が極大値となる前に、前記ゲート電圧を前記保持電圧に保持する動作を開始する半導体スイッチング素子の駆動装置。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体スイッチング素子の駆動装置およびその駆動方法、電力変換装置に関する。
半導体スイッチング素子は、例えばインバータ回路を構成し、スイッチング動作を行わせることにより電力変換装置として用いられる。このような半導体スイッチング素子は、スイッチング動作のターンオン・ターンオフに伴って、スイッチング損失が発生する。半導体スイッチング素子のターンオフ時においては、ゲート駆動速度が増加するほどスイッチングに要する時間が短くなるため、スイッチング損失は減少するが、主端子間電圧のサージ電圧は増加する。また、半導体スイッチング素子がターンオフするときに、電圧または電流が激しく増減を繰り返すリンギングが生じる。リンギングが生じると電磁ノイズが増加する。このため、半導体スイッチング素子や半導体スイッチング素子に繋がる回路に対する絶縁性の確保の観点からも、半導体スイッチング素子のリンギングのみならず、サージ電圧も低減することが要求される。
特許文献1には、半導体スイッチング素子の主端子間電圧がピーク値となったタイミング以降に、ゲート電圧を閾値より大きい値に制御し、スイッチング素子のターンオフ時のリンギング振動を減衰する装置が開示されている。
特開2017‐70164号公報
特許文献1の装置では、スイッチング素子のターンオフ時のサージ電圧を低減することができなかった。
本発明による半導体スイッチング素子の駆動装置は、電圧駆動型の半導体スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路と、前記半導体スイッチング素子に印加されるゲート電圧を、前記半導体スイッチング素子の閾値電圧よりも大きく、前記半導体スイッチング素子のミラー電圧よりも小さい、所定の保持電圧に保持するゲート電圧保持回路とを備え、前記ゲート電圧保持回路は、前記半導体スイッチング素子のターンオフ時における前記半導体スイッチング素子の主端子間電圧の立ち上がり後、前記主端子間電圧が極大値となる前に、前記ゲート電圧を前記保持電圧に保持する動作を開始する。
本発明による半導体スイッチング素子の駆動方法は、電圧駆動型の半導体スイッチング素子の駆動方法であって、前記半導体スイッチング素子のターンオフ時における前記半導体スイッチング素子の主端子間電圧の立ち上がり後、前記主端子間電圧が極大値となる前に、前記半導体素子に印加されるゲート電圧を、前記半導体スイッチング素子の閾値電圧よりも大きく、前記半導体スイッチング素子のミラー電圧よりも小さい、所定の保持電圧に保持する動作を開始する。
本発明によれば、スイッチング素子のターンオフ時のサージ電圧を低減することができる。
電力変換装置を用いた電動機制御システムの全体構成図を示す。 第1の実施形態に係るゲート駆動装置の回路図である。 比較例に係るゲート駆動装置の回路図である。 (A)(B)(C)(D)(E)(F)(G)半導体スイッチング素子のターンオフ時の波形の一例を示す図である。 (A)(B)(C)(D)(E)(F)(G)半導体スイッチング素子のターンオフ時の波形の別例1を示す図である。 (A)(B)(C)(D)(E)(F)(G)半導体スイッチング素子のターンオフ時の波形の別例2を示す図である。 第1の実施形態の変形例に係るゲート駆動装置の回路図である。 第2の実施形態に係るゲート駆動装置の回路図である。 半導体スイッチング素子のミラー電圧、閾値電圧の電流依存を示す図である。 半導体スイッチング素子のミラー電圧、閾値電圧の温度依存を示す図である。 第2の実施形態の変形例に係るゲート駆動装置の回路図である。
以下、本発明の実施形態として、第1の実施形態および第2の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、半導体スイッチング素子は、例えばインバータ回路を構成し、スイッチング動作を行わせることにより電力変換装置として用いる。電力変換装置は、供給された直流電力を基に交流電流を出力して、電気自動車やハイブリッド自動車の電動機を駆動する。第1の実施形態および第2の実施形態において、参照番号が同一のものは、同一の構成あるいは類似の機能を備えた構成を示している。
[第1の実施形態]
図1は、電力変換装置1000を用いた電動機制御システムの全体構成図を示す。
電力変換装置1000は、バッテリ100より供給された直流電力を基に交流電流を出力して、電動機300を駆動する。
電力変換装置1000は、インバータ回路200、指令論理部400を備えている。バッテリ100及びインバータ回路200の正極接続線と負極接続線の間には、平滑コンデンサ110が設けられている。
インバータ回路200は、上・下アームよりなる半導体スイッチング素子101の直列回路をUVW相の三相分備えている。上・下アームのそれぞれの半導体スイッチング素子101は、例えば、MOSFETで構成されている。各相の上アームのMOSFETの高電位側端子には、平滑コンデンサ110の第1端(正極接続線)に接続されている。各相の上アームのMOSFETの低電位端子側には、各相の下アームのMOSFETの高電位側端子が接続されている。各相の下アームのMOSFETの低電圧端子側には、平滑コンデンサ110の第2端(負極接続線)に接続されている。
各相において、上アームのMOSFETの低電位側端子と、下アームのMOSFETの高電位側端子との接続点は、電動機300の巻線310の一端に接続されている。各相の巻線310の他端は、中性点に接続されている。電動機300は、例えば永久磁石界磁型の同期電動機である。
半導体スイッチング素子101としてはMOSFETに限らず、IGBTなどの電圧駆動型の半導体スイッチング素子101であればよい。また、半導体スイッチング素子101を構成する半導体は、シリコン(Si)でもよいし、ワイドギャップ半導体(炭化シリコン(SiC)や窒化ガリウム(GaN)など)でもよい。
半導体スイッチング素子101がMOSFETである場合は、例えば、SiC‐MOSFETである。このため、MOSFETにおいて、高電位側端子はドレインであり、低電位側端子はソースである。各MOSFETには、還流ダイオード(フリーホイールダイオード)102が逆並列に接続されている。還流ダイオード102としては、pn接合ダイオード、ショットキーバリアダイオード、pn接合とショットキー接合を併用するダイオードなど、各種のダイオードを用いることができる。なお、半導体スイッチング素子101がSiC‐MOSFETの場合、還流ダイオード102はSiC‐MOSFETのボディダイオードで代替してもよい。以下の説明では、半導体スイッチング素子101がMOSFETである場合を例に説明する。
指令論理部400は、半導体スイッチング素子101の駆動指令信号Pとして、オン状態を指示するオン指令、又はオフ状態を指示するオフ指令をゲート駆動装置500へ出力する。これにより、指令論理部400は、電動機300の制御量をその指令値に制御すべく、各相において、上アームの半導体スイッチング素子101と下アームの半導体スイッチング素子101とを交互にオン状態にする。制御量は、例えば電動機300のトルクである。
ゲート駆動装置500は、各半導体スイッチング素子101に対応してそれぞれ設けられ、指令論理部400からの駆動指令信号Pを取得し、取得した駆動指令信号Pに基づいて、半導体スイッチング素子101をオン状態又はオフ状態にする。
図2は、第1の実施形態に係るゲート駆動装置500の回路図である。
図2においては、図1に示すインバータ回路200におけるU相の下アームに係る半導体スイッチング素子101とそのゲート駆動装置500を図示している。その他、U相の上アーム、V相およびW相の上・下アームの各半導体スイッチング素子101とそのゲート駆動装置500も同様の構成である。以下においては、U相の下アームの半導体スイッチング素子101とそのゲート駆動装置500の構成および動作について説明するが、他の半導体スイッチング素子101とそのゲート駆動装置500の構成および動作も同様である。
ゲート駆動装置500は、正側電源4、第1のMOSFET5、オン側ゲート抵抗6、バッファ回路7、負側電源8、ゲート電圧保持回路9より構成される。
ゲート電圧保持回路9は、オフ側ゲート抵抗10、第2のMOSFET11、ゲート電圧引き上げMOSFET12、ゲート電圧引き上げ抵抗13、ホールド回路14より構成される。
ゲート駆動装置500の出力部1は、半導体スイッチング素子101のゲート端子Gに接続する。ゲート駆動装置500の基準電位2は、半導体スイッチング素子101のソース端子Sに接続する。また、ゲート駆動装置500の入力部3には、指令論理部400が接続する。
正側電源4には、第1のMOSFET5のソースとゲート電圧引き上げMOSFET12のソースとが接続する。第1のMOSFET5のドレインはオン側ゲート抵抗6の一端に、第2のMOSFET11のドレインはオフ側ゲート抵抗10の一端にそれぞれ接続している。オン側ゲート抵抗6の他端とオフ側ゲート抵抗10の他端は、ともにゲート駆動装置500の出力部1に接続している。
第2のMOSFET11のソースは、負側電源8に接続している。第1のMOSFET5のゲートと第2のMOSFET11のゲートは、ともにバッファ回路7の出力部に接続しており、バッファ回路7の入力部には、ゲート駆動装置500の入力部3が接続している。
ゲート電圧引き上げMOSFET12のドレインは、ゲート電圧引き上げ抵抗13を介してゲート駆動装置500の出力部1に接続している。ホールド回路14の出力部Rは、ゲート電圧引き上げMOSFET12のゲートに接続しており、ホールド回路14の入力部Qは、検出回路15に接続している。
検出回路15は、コンデンサ16、抵抗17、コンパレータ18より構成される。コンデンサ16と抵抗17とで構成される微分回路において、コンデンサ16の一端がMOSFETのドレイン端子Dに、抵抗17の一端が半導体スイッチング素子101のソース端子Sにそれぞれ接続している。コンデンサ16の他端と抵抗17の他端は、ともにコンパレータ18の第1の入力端子に接続しており、コンパレータ18の第2の入力端子は、参照電圧Vrefの電圧源に接続している。コンパレータ18の出力端子は、ゲート電圧保持回路9の中のホールド回路14の入力部Qに接続している。
指令論理部400から駆動指令信号Pはゲート駆動装置500に入力する。ゲート駆動装置500は、駆動指令信号Pが入力している間、第1のMOSFET5をオン、第2のMOSFET11をオフするようにバッファ回路7を動作させる。これにより、正側電源4からオン側ゲート抵抗6を介して半導体スイッチング素子101のゲートに向かって電流(ゲート電流)を流す。このとき、半導体スイッチング素子101のゲート-ソース間(G-S端子間)の容量が充電されて半導体スイッチング素子101の閾値電圧を超える電圧(例えば+18V)が印加され、半導体スイッチング素子101をオンさせて半導体スイッチング素子101に電流を流す(ターンオン)。ターンオンのスイッチング速度は、オン側ゲート抵抗6の抵抗値(Ron)を調整することで制御される。
また、ゲート駆動装置500は、指令論理部400から駆動指令信号Pが入力していない間は、第1のMOSFET5をオフ、第2のMOSFET11をオンするようにバッファ回路7を動作させる。これにより、半導体スイッチング素子101のゲートからオフ側ゲート抵抗10を介して負側電源8に向かってゲート電流を流す。このとき、半導体スイッチング素子101のG-S端子間の容量が放電されて半導体スイッチング素子101の閾値電圧を下回る電圧(例えば-5V)が印加されて、半導体スイッチング素子101をオフさせて半導体スイッチング素子101の電流を遮断する(ターンオフ)。ターンオフのスイッチング速度は、オフ側ゲート抵抗10の抵抗値(Roff)を調整することで制御される。なお、負側電源8の電位は必ずしもマイナスでなくともよく、例えば基準電位(0V)でもよい。
このように、指令論理部400からの駆動指令信号Pにより、電圧駆動型の半導体スイッチング素子101を駆動するためのゲート駆動回路は、第1のMOSFET5、オン側ゲート抵抗6および第2のMOSFET11、オフ側ゲート抵抗10によって構成される。
詳細は後述するが、検出回路15は、半導体スイッチング素子101のターンオフ時において、半導体スイッチング素子101のドレイン-ソース間電圧(VDS)の立ち上がりをコンパレータ18の参照電圧Vrefと比較して検出する。ドレイン-ソース間電圧(VDS)の立ち上がりを検出すると、ホールド回路14の入力部Qに検出信号を出力する。ゲート電圧保持回路9は、検出回路15から検出信号が入力された後、すなわち半導体スイッチング素子101のターンオフ時における半導体スイッチング素子101のドレイン-ソース間電圧(VDS)である主端子間電圧の立ち上がり後、主端子間電圧が極大値となる前に所定の保持電圧に保持する動作を開始する。すなわち、ゲート電圧保持回路9が動作を開始すると、ゲート電圧引き上げMOSFET12をオンする。これにより、半導体スイッチング素子101に印加されるゲート電圧を、半導体スイッチング素子101の閾値電圧よりも大きく、半導体スイッチング素子101のミラー電圧よりも小さい、所定の保持電圧Vkeepに保持する。
図3は、比較例に係るゲート駆動装置500の回路図である。
比較例に係るゲート駆動装置500は、図2に示した本実施形態に係るゲート駆動装置500の回路図からゲート電圧保持回路9および検出回路15を取り除いた構成である。この比較例は、本実施形態との比較のために、本実施形態を適用しないゲート駆動装置500を示したものである。図2に示した本実施形態と同一の構成には同一の参照番号を付してその説明を簡略にする。
指令論理部400から駆動指令信号Pがゲート駆動装置500へ入力されると、第1のMOSFET5がオン、第2のMOSFET11がオフする。そして、半導体スイッチング素子101をオンさせて半導体スイッチング素子101に電流を流す(ターンオン)。
また、指令論理部400から駆動指令信号Pが入力していない間は、第1のMOSFET5がオフ、第2のMOSFET11がオンする。そして、半導体スイッチング素子101をオフさせて半導体スイッチング素子101の電流を遮断する(ターンオフ)。
図4(A)、図4(B)、図4(C)、図4(D)、図4(E)、図4(F)、図4(G)は、半導体スイッチング素子101のターンオフ時の波形の一例を示す図である。図4(B)、図4(C)、図4(D)、図4(E)の各図の実線は、比較例である図3のゲート駆動装置500における波形を示す。また、これら各図の破線は、本実施形態である図2のゲート駆動装置500における波形であり、主に比較例との差分を示す。
図4(A)は、指令論理部400からのゲートオフ指令Pを、図4(B)は、半導体スイッチング素子101のゲート電流を、図4(C)は、半導体スイッチング素子101のゲートソース間電圧を、図4(D)は、半導体スイッチング素子101のドレイン電流を示す。図4(E)は、半導体スイッチング素子101のドレインソース間電圧を、図4(F)は、検出回路15内の出力信号(VOUT)を、図4(G)は、ゲート電圧引き上げMOSFET12へのオン指令(R)を示す。なお、図4(D)と図4(E)は途中で交差し、互いの位置が入れ替わっている。
以下に、図4(A)、図4(B)、図4(C)、図4(D)、図4(E)、図4(F)、図4(G)に示す半導体スイッチング素子101のターンオフについて、図2等を参照して説明する。
図4(A)に示すように、時刻t0において、指令論理部400から半導体スイッチング素子101をオフするゲートオフ指令Pが入力する。すると、図4(C)に示すように、半導体スイッチング素子101のゲート-ソース間電圧(VGS)が減少する。時刻t1から、半導体スイッチング素子101はVGSが一定となるミラー期間に入る。これとともに、図4(E)に示すように、ドレイン-ソース間電圧(VDS)(以下、ドレイン-ソース間電圧を主端子間電圧と称する場合がある)が上昇し始める。
VDSが上昇すると、図4(F)に示すように、検出回路15内において、VDSの微分波形に相当する電圧(VOUT)が出力する。VDSの上昇に伴ってVOUTが増加し、時刻t2において、コンパレータ18において、VOUT>Vrefとなると、検出回路15は、半導体スイッチング素子101のターンオフを検出し、検出信号Qをホールド回路14に出力する。
図4(G)に示すように、ホールド回路14は、一定の回路遅延dの経過後の時刻t3において、ゲート電圧引き上げMOSFET12のオン指令Rを出力する。これにより、ゲート電圧引き上げMOSFET12をオフからオンに切り替えるとともに、オン状態を一定時間T(ホールド時間T)だけ保持する。また、時刻t3において、ゲート電圧引き上げMOSFET12がオン状態に移行したとき、第1のMOSFET5はオフ状態、第2のMOSFET11はオン状態になっている。
このため、ゲート駆動装置500の出力部1の電位は、正側電源4(電圧:Vp)と負側電源8(電圧:Vm)の間の電圧を、ゲート電圧引き上げ抵抗13(抵抗値:Rlift)とオフ側ゲート抵抗10(抵抗値:Roff)で分圧した値にほぼ一致する。すなわち、ゲート電圧引き上げMOSFET12のオン指令Rが出力されている時刻t3~t5の期間は、ゲート駆動装置500の出力電圧(出力部1と基準電位2の間の電圧)は、次式(1)で示す保持電圧Vkeepに保持される。
Vkeep=(Vp-Vm)*Roff/(Rlift+Roff)+Vm・・・(1)
すなわち、時刻t3~t5の期間、ゲート電圧保持回路9が動作することにより、ゲート駆動装置500の出力電圧の絶対値は、|Vm|から|Vkeep|に減少する(|Vm|>|Vkeep|)。
これにより、図4(B)の破線で示すように、半導体スイッチング素子101のG-S端子間の容量を放電するゲート電流(IG)の絶対値は、時刻t3から減少する。したがって、半導体スイッチング素子101をオフさせて半導体スイッチング素子101の電流を遮断する速度も時刻t3以降で遅くなる。そして、図4(E)の破線で示すように、半導体スイッチング素子101のドレイン-ソース間電圧(VDS)の上昇速度(dv/dt)も時刻t3以降に低下することで、VDSのサージ電圧(Vsurge)を実線で示す比較例と比較して低減することができる。
このように、サージ電圧を低減するためには、dv/dtを低下させることが必要になるため、ゲート電流の絶対値を減少させるタイミング(時刻t3)は、VDSが極大値に達するタイミング(時刻t4)よりも早いことが必要である。すなわち、ゲート電圧引き上げMOSFET12がオンしてゲート電圧保持回路9が動作を開始する時刻t3は、VDSが極大値に達する時刻t4に先行している必要がある。
本実施形態のように、検出回路15を用いてVDSの上昇(立ち上がり)を検出する場合は、半導体スイッチング素子101がミラー期間に入ってVDSが上昇を開始する時刻t1以降に、VDSの立ち上がりを検出する。また、VDSの立ち上がりの検出タイミング(時刻t2)は、コンパレータ18の参照電圧Vrefを調整することで、設定できる。これにより、ゲート電圧保持回路9が動作を開始する時刻t3をVDSが極大値に達する時刻t4に先行するように設定する。
一般に、半導体スイッチング素子101のターンオフ時においてVDSは連続的かつ滑らかに上昇するため、VDSの波形から主端子間電圧の立ち上がりを一意に検出することは困難である。本実施形態では、検出回路15内の出力電圧VOUTが半導体スイッチング素子101のVDSの上昇に伴って増加する現象を利用して、コンパレータ18においてVOUT>Vrefを検出することで主端子間電圧の立ち上がりを検出している。したがって、図4(E)に示した主端子間電圧VDSの立ち上がりの検出時刻t2は、必ずしも図中の「変曲点A」のタイミングに限定されるものではない。具体的には、半導体スイッチング素子101がミラー期間に入りVDSが上昇し始める時刻t1から、半導体スイッチング素子101の主端子間電圧の変化率dv/dtが最大となって、図4(F)に示す検出回路15の出力信号VOUTが最大となる時刻t3までの期間内の任意の時点で、主端子間電圧VDSの立ち上がりを検出すればよい。
また、VDSが極大値に達するタイミングよりも早いタイミングでゲート電圧保持回路9の動作を開始する必要があると述べたが、必ずしも時刻t3でゲート電圧保持回路9を動作させることに限定されるものではない。すなわち、主端子間電圧VDSの立ち上がりの検出時刻t2以降であってVDSが極大値に達する時刻t4までの期間内の任意の時刻において、ゲート電圧保持回路9が動作を開始する時刻を適宜設定すればよい。図4(G)はその一例で示すものである。
図4(B)の破線に示すように、時刻t3にてゲート電圧保持回路9が動作を開始することにより、ゲート電流(IG)の絶対値が減少する。また、図4(G)に示すように、時刻t3にてゲート電圧保持回路9が動作を開始することにより、ゲート電圧引き上げMOSFET12のオン指令(R)がハイになる。ただし、図4(C)に示すように、時刻t3においては、ゲート電圧保持回路9が動作を開始しても、半導体スイッチング素子101のゲート-ソース間電圧(VGS)はミラー電圧(Vmiller)のまま一定になる。すなわち、時刻t3~t5までの期間、ゲート駆動装置500の出力電圧は式(1)で示すVkeepに保持されるが、半導体スイッチング素子101のVGSは、図4(C)の破線で示すように、ミラー期間が終了する時刻BまではVmillerのまま一定である。
ミラー期間が終了する時刻B以降では、時刻t5まで半導体スイッチング素子101のVGSはVmillerではなくVkeepに保持される。これは、ミラー期間中の半導体スイッチング素子101のVGSは、外部からのゲート制御電圧(ゲート駆動装置500の出力電圧)には依存せずに、半導体スイッチング素子101自身の特性で決まる次式(2)のミラー電圧に保持されるためである。
Vmiller=Vth+ID/gm・・・(2)
ここでVthはMOSFETである半導体スイッチング素子101の閾値電圧、IDは半導体スイッチング素子101を流れるドレイン電流、gmは半導体スイッチング素子101の伝達コンダクタンスである。
図4(C)に示すように、ミラー期間が終了した時刻Bから時刻t5までの間、ゲート-ソース間電圧(VGS)はVkeepに保持されている。このときVkeepは、半導体スイッチング素子101のミラー電圧Vmillerよりも小さく、半導体スイッチング素子101の閾値電圧Vthよりも大きい値に保持されている。VGSをVthよりも大きいVkeepに一定時間持ち上げる(保持する)ことにより、半導体スイッチング素子101には次式(3)に示す電流(テール電流:Itail)が流れる。
Itail=gm*(Vkeep-Vth)・・・(3)
これにより、半導体スイッチング素子101のターンオフ時においてVDSが極大値になる時刻t4以降に、半導体スイッチング素子101の内部に、図4(D)の破線で示すようなテール電流(Itail)が流れ、半導体スイッチング素子101に損失が発生する。これによりインバータ回路200を構成する回路内の寄生インダクタンスや寄生容量に蓄積されたエネルギーが消費され、リンギング振動を効果的に減衰させることができる。式(3)から明らかなように、Vkeepの値を調整することによりテール電流(Itail)の大きさも制御でき、リンギング振動の減衰度合を制御することも可能である。
ここで、本実施形態を適用しない比較例を参照して、リンギングについて述べる。ゲート型スイッチング素子がターンオフすると、ゲート型スイッチング素子の主端子間の電圧が急激に上昇するとともに、ゲート型スイッチング素子の主端子間に流れる電流(主電流)が急激に低下する。すると、ゲート型スイッチング素子が介装されている配線に存在する寄生インダクタによって起電力が生じる。この起電力によって、主端子間電圧は、図4(E)の実線で示すように、ターンオフ直後にピーク値まで上昇し、その後、増減を繰り返す。また、主端子間電圧の増減に連動して、図4(D)の実線で示すように、主電流も増減を繰り返す。このように、ゲート型スイッチング素子がターンオフするときには、そのゲート型スイッチング素子にリンギングが生じる。
図5(A)、図5(B)、図5(C)、図5(D)、図5(E)、図5(F)、図5(G)は、半導体スイッチング素子101のターンオフ時の波形の別例1を示す図である。図5(B)、図5(C)、図5(D)、図5(E)の各図の実線は、比較例である図3のゲート駆動装置500における波形を示す。また、これら各図の破線は、本実施形態である図2のゲート駆動装置500における波形であり、主に比較例との差分を示す。
図5(A)は、指令論理部400からのゲートオフ指令Pを、図5(B)は、半導体スイッチング素子101のゲート電流を、図5(C)は、半導体スイッチング素子101のゲートソース間電圧を、図5(D)は、半導体スイッチング素子101のドレイン電流を示す。図5(E)は、半導体スイッチング素子101のドレインソース間電圧を、図5(F)は、検出回路15内の出力信号(VOUT)を、図5(G)は、ゲート電圧引き上げMOSFET12へのオン指令(R)を示す。
図4(A)、図4(B)、図4(C)、図4(D)、図4(E)、図4(F)、図4(G)と比較して、図5(C)、図5(D)が図4(C)、図4(D)とは異なる。
図5(C)に示すように、半導体スイッチング素子101のゲートソース間電圧が時刻Bから時刻t5において緩やかに変化する場合がある。例えば、図2に示したゲート駆動装置500の出力部1とMOSFETのゲート端子Gとの間には、配線インダクタンスや寄生抵抗といったインピーダンス成分が存在する。このため、ゲート駆動装置500の出力電圧を、図4(C)の破線で示すように階段状に変化させても、半導体スイッチング素子101のVGSは図5(C)の破線で示すように緩やかに変化する場合がある。
別例1では、VGSが図5(C)の破線で示すように緩やかに変化する場合を示すもので、ゲート駆動装置500の動作と波形との関係は、図4(A)、図4(B)、図4(C)、図4(D)、図4(E)、図4(F)、図4(G)を参照して既に説明した内容と同様である。
図5(C)の破線で示すように、半導体スイッチング素子101のゲートソース間電圧は、図4(C)と比較して、時刻Bから時刻t5までの間にVmillerからVkeepへと緩やかにVGSが減少する。このため、図5(D)の破線に示すように、テール電流(Itail)が相対的に大きく流れることになり、より効果的に半導体スイッチング素子101のリンギング振動を制御できる効果がある。
図6(A)、図6(B)、図6(C)、図6(D)、図6(E)、図6(F)、図6(G)は、半導体スイッチング素子101のターンオフ時の波形の別例2を示す図である。図6(B)、図6(C)、図6(D)、図6(E)の各図の実線は、比較例である図3のゲート駆動装置500における波形を示す。また、これら各図の破線は、本実施形態である図2のゲート駆動装置500における波形であり、主に比較例との差分を示す。
図6(A)は、指令論理部400からのゲートオフ指令Pを、図6(B)は、半導体スイッチング素子101のゲート電流を、図6(C)は、半導体スイッチング素子101のゲートソース間電圧を、図6(D)は、半導体スイッチング素子101のドレイン電流を示す。図6(E)は、半導体スイッチング素子101のドレインソース間電圧を、図6(F)は、検出回路15内の出力信号(VOUT)を、図6(G)は、ゲート電圧引き上げMOSFET12へのオン指令(R)を示す。
図4(A)、図4(B)、図4(C)、図4(D)、図4(E)、図4(F)、図4(G)と比較して、図6(E)が図4(E)とは異なる。
この別例2では、ゲート電圧保持回路9が動作を開始する時刻t3より前のゲート駆動速度を、図4の一例や図5の別例1に比べて高速化している点が異なる。ゲート駆動速度の高速化は、例えば図2に示すゲート駆動装置500のオフ側ゲート抵抗10の抵抗値(Roff)を低減することによって実現する。Roffを低減することにより、図6(E)の破線で示すように、時刻t3より前で半導体スイッチング素子101のドレイン-ソース間電圧(VDS)の上昇速度(dv/dt)が増加する。
これにより、VDSとドレイン電流(ID)の積の時間積分で決まるターンオフ損失(Eoff)を図4の一例や図5の別例1の場合に比べて低減することができる。一方、時刻t3以降ではゲート電圧保持回路9が動作するため、図4の一例や図5の別例1の場合と同様に、サージ電圧やリンギング振動の抑制効果が得られる。
一般に、車載向けインバータのような半導体スイッチング素子のスイッチング動作を利用した電力変換装置では、スイッチング動作の高周波化により、回路に用いるインダクタやコンデンサなどの受動素子を小さくすることができ、装置の小型化を図ることが可能となるため、高周波スイッチング化が進められてきた。また、半導体スイッチング素子として多数キャリアデバイスであるSiC‐MOSFETは、Si-IGBTのように少数キャリアに起因するターンオフ時のテール電流が発生しないためスイッチング損失を低減でき、高周波スイッチングに好適である。また、ワイドバンドギャップ半導体であるSiCの動作限界温度はSiよりも高く、熱抵抗が大きい小型のヒートシンクでの冷却も可能となる。このように、SiC‐MOSFETは、電力変換回路全体の小型化に寄与でき、Si-IGBTと駆動方式に互換性があるため、車載向けインバータへのSiC‐MOSFETの適用は今後ますます進むと考えられる。
しかしながら、SiC‐MOSFETはスイッチング損失が小さいとはいえ、高周波スイッチング化が進むほど電力損失全体に占めるスイッチング損失の割合が増大するため、スイッチング損失のさらなる低減が重要である。また、高速スイッチング化によりスイッチング時のdv/dtが大きくなると、サージ電圧やリンギング振動により半導体スイッチング素子から発生する電磁ノイズ(EMI)が大きくなる。さらに、車載向けインバータの小型化が進むにつれて、半導体スイッチング素子の周囲の電子機器が電磁ノイズから受ける影響もより大きくなる。このように、スイッチング損失の抑制とノイズの低減とはトレードオフの関係にあるため、車載向けインバータにとって両者を最適化できる駆動装置が望ましい。
本実施形態によれば、ゲート駆動装置500は、半導体スイッチング素子101のターンオフ損失を抑制しつつ、リンギング振動とサージ電圧との両方とも低減することができる。したがって、サージ電圧、スイッチング損失(発熱)が低減され、半導体スイッチング素子101より発生する電磁ノイズも減少するので、半導体スイッチング素子101により構成されるインバータ回路200の小型化や電動機300等の絶縁性の確保や電磁ノイズの抑制が可能になり、電動機300を車両に搭載した場合は、電気自動車やハイブリッド自動車の制御システムの高効率化や高信頼化に寄与することができる。
なお、図2に示す検出回路15は、半導体スイッチング素子101のターンオフ時におけるVDSの立ち上がり後で、VDSが極大値となる前に、半導体スイッチング素子101に印加されるゲート電圧を上述の保持電圧Vkeepに保持することを実現するための一手段である。図2に示す検出回路15に限定されるものではなく、例えば、以下に述べる変形例に記載の構成としてもよい。
図7は、第1の実施形態の変形例に係るゲート駆動装置500の回路図である。
図7に示すように、検出回路15の代わりにタイマー回路19を用いる。タイマー回路19には、指令論理部400からゲートオフ指令Pが入力され、ゲートオフ指令Pが入力されてから所定時間が経過した後に検出信号Qをホールド回路14へ出力する。図2に示すゲート駆動装置500と同一の個所には同一の符号を付してその説明を簡略に行う。
図4の波形を参照して説明すると、時刻t0において、図4(A)に示すように、指令論理部400から半導体スイッチング素子101をオフするためのゲートオフ指令Pが出力される。タイマー回路19は所定時間の経過後に、例えば図4に示す時刻t2で、検出信号Qをホールド回路14へ出力する。図4(G)に示すように、ホールド回路14は、一定の回路遅延dの経過後の時刻t3において、ゲート電圧引き上げMOSFET12のオン指令Rを出力する。すなわち、タイマー回路19によって、半導体スイッチング素子101のターンオフ時におけるVDSの立ち上がり後で、VDSが極大値となる前に、半導体スイッチング素子101に印加されるゲート電圧を上述のVkeepに保持することを実現する。
[第2の実施形態]
図8は、第2の実施形態に係るゲート駆動装置500’の回路図である。
図8においては、図1に示すインバータ回路200におけるU相の下アームに係る半導体スイッチング素子101とそのゲート駆動装置500’を図示している。その他、U相の上アーム、V相およびW相の上・下アームの各半導体スイッチング素子101とそのゲート駆動装置500’も同様の構成である。以下においては、U相の下アームの半導体スイッチング素子101とそのゲート駆動装置500’の構成および動作について説明するが、他の半導体スイッチング素子101とそのゲート駆動装置500’の構成および動作も同様である。
第2の実施形態のゲート駆動装置500’は、図2に示す第1の実施形態のゲート駆動装置500に対し、ゲート電圧保持回路9の中に第2のオフ側ゲート抵抗20、出力段MOSFET21、切替スイッチ22が追加されている。また、第2の実施形態では、保持電圧制御部600が追加されている。それ以外の構成は、図2に示した第1の実施形態と同様である。図2と同一の個所には同一の符号を付してその説明を簡略に行う。
図8に示すように、出力段MOSFET21のソースは、負側電源8に接続している。出力段MOSFET21のドレインは、第2のオフ側ゲート抵抗20を介してゲート駆動装置500’の出力部1に接続している。出力段MOSFET21のゲートは、切替スイッチ22を介して第2のMOSFET11のゲートに接続している。保持電圧制御部600には、半導体スイッチング素子101の温度(Tj)ならびに半導体スイッチング素子101を流れる電流(ID)またはインバータ回路200の出力電流(ID)のセンシング値が入力され、保持電圧制御部600の出力部は、切替スイッチ22に接続している。半導体スイッチング素子101の温度(Tj)は、半導体スイッチング素子101の近傍に設置された図示省略したサーミスタなどの温度センサより取得する。半導体スイッチング素子101を流れる電流(ID)またはインバータ回路200の出力電流(ID)は、図示省略した電流センサより取得する。
保持電圧制御部600は、入力されるTjまたはIDの値に基づいて、制御信号Sを切替スイッチ22に送信する。切替スイッチ22は、制御信号Sを受信した場合は、切替スイッチ22を短絡し、第2のMOSFET11のゲートと出力段MOSFET21のゲートが両方ともバッファ回路7の出力部に接続した状態になる。また、切替スイッチ22は、制御信号Sを受信しない場合は、切替スイッチ22を開放し、第2のMOSFET11のゲートのみがバッファ回路7の出力部に接続した状態になる。
保持電圧制御部600が制御信号Sを送信して切替スイッチ22が短絡した場合、半導体スイッチング素子101のターンオフ時において、第2のMOSFET11と出力段MOSFET21とが両方ともオン状態になる。したがって、ゲート電圧保持回路9が動作を開始したとき、ゲート駆動装置500’の出力電圧(図8の出力部1と基準電位2の間の電圧)は、次式(4)で示す保持電圧Vkeep1に保持される。
Vkeep1=(Vp-Vm)*Roffs/(Rlift+Roffs)+Vm・・(4)
ここで、Roffsはオフ側ゲート抵抗10(Roff)と第2のオフ側ゲート抵抗20(Roff1)とを並列にした合成抵抗であり、Roffs<Roffである。
保持電圧制御部600が制御信号Sを送信ぜず切替スイッチ22が開放された場合、MOSFETのターンオフ時において、第2のMOSFET11のみがオン状態になる。したがって、ゲート電圧保持回路9が動作を開始したとき、ゲート駆動装置500’の出力電圧は、第1の実施形態で説明した式(1)で示す保持電圧Vkeepに保持される。
半導体スイッチング素子101のゲート抵抗による分圧比の違いにより、切替スイッチ22が短絡した場合のVkeep1は切替スイッチ22が開放された場合のVkeepよりも小さくなる(Vkeep1<Vkeep)。すなわち、保持電圧制御部600に入力されるTjまたはIDのセンシング値に応じて切替スイッチ22を開閉することによって、ゲート電圧保持回路9の動作時の保持電圧Vkeepを半導体スイッチング素子101の動作条件(温度、電流)に応じて変更することができる。
図9は、半導体スイッチング素子101のミラー電圧(Vmiller)、閾値電圧(Vth)の電流に対する依存性を示す図である。横軸は半導体スイッチング素子101に流れる電流IDであり、縦軸はミラー電圧(Vmiller)、閾値電圧(Vth)などの電圧である。
第1の実施形態において説明した式(2)に示すように、Vmillerは半導体スイッチング素子101を流れる電流IDが大きいほど大きくなる。一方で、一般にVthの電流依存性は小さい。第1の実施形態では、ゲート電圧保持回路9の動作時の保持電圧Vkeepは電流IDが変化しても変わらないため、図9の破線aに示すようになる。このとき、図9から明らかなように、VkeepとVthの差である差電圧(Vkeep-Vth)も略一定になる。したがって、第1の実施形態において説明した式(3)より、ターンオフ時においてVDSが極大値になる時刻t4以降(図4(D)参照)の時刻Bで半導体スイッチング素子101内部に流れるテール電流(Itail)も、略一定になる。一般に、半導体スイッチング素子101のターンオフ時のリンギング振動の振幅は、半導体スイッチング素子101を流れる電流IDが大きいほど大きくなるため、半導体スイッチング素子101を流れる電流IDが大きい時は、Itailも増大させた方がリンギング振動の抑制効果が大きくなる。
そこで、第2の実施形態では、図9の実線bで示すように、IDがある電流Icを超える場合は、切替スイッチ22を開放してVkeepを増加、すなわち差電圧(Vkeep-Vth)を上昇させることによってItailを増大させる。IDがIc以下の場合は、切替スイッチ22を短絡してVkeepを減少、すなわち差電圧(Vkeep-Vth)を低減させることによってItailも減少させる。
これにより、リンギング振動が激しくなる大電流時にItailを増大させてリンギング振動の抑制効果を大きくし、それ以外の動作領域ではItailを必要以上に増大させないことにより、スイッチング損失の過剰な増加を招かないようにすることができる。
図10は、半導体スイッチング素子101のミラー電圧(Vmiller)、閾値電圧(Vth)の温度に対する依存性を示す図である。横軸は半導体スイッチング素子101の温度Tjであり、縦軸はミラー電圧(Vmiller)、閾値電圧(Vth)などの電圧である。
一般に、Vthは温度Tjが高いほど小さくなる。また、第1の実施形態において説明した式(2)に示すように、Vthの低下にともなってVmillerも低減する。したがって、半導体スイッチング素子101の温度Tjの上昇にともなって、VmillerもVthも減少する。第1の実施形態では、ゲート電圧保持回路9の動作時の保持電圧Vkeepは温度Tjが変化しても変わらないため、図10の破線cに示すようになる。このとき、VkeepとVthの差電圧(Vkeep-Vth)は、図10から明らかなように温度が高くなるほど増加する。したがって、第1の実施形態において説明した式(3)より、ターンオフ時においてVDSが極大値になる時刻t4(図4(D)参照)以降に、半導体スイッチング素子101内部に流れるテール電流(Itail)は温度が高くなるほど増加する。半導体スイッチング素子101の高温時にテール電流(Itail)が増大すると、スイッチング損失の過剰な増加を招き、半導体スイッチング素子101の発熱量や内部温度が増大する可能性が考えられる。
そこで、第2の実施形態では、図10の実線dに示すように、半導体スイッチング素子101の温度Tjがある温度Tcを超える場合は、切替スイッチ22を短絡してVkeepを減少、すなわち差電圧(Vkeep-Vth)を低減させることによってItailも減少させる。TjがTc以下の場合は、切替スイッチ22を開放してVkeepを増加、すなわち差電圧(Vkeep-Vth)を上昇させることによってItailも増大させる。
これにより、半導体スイッチング素子101のスイッチング損失の増大や内部温度の上昇を招きやすい高温動作時では、Itailを減少させてスイッチング損失の過剰な増加を招かないようにし、それ以外の動作領域ではItailを適切な範囲内で増大させることにより、十分なリンギング抑制効果を得ることができる。
本実施形態によれば、第1の実施形態で述べた効果に加えて、半導体スイッチング素子101の動作環境(温度や電流)が変動した場合でも、サージ電圧、スイッチング損失(発熱)が低減され、半導体スイッチング素子101より発生する電磁ノイズも減少するので、動作環境の変動に対する制御の堅牢性を増すことができる。
なお、図8に示したゲート駆動装置500’では、第2のオフ側ゲート抵抗20、出力段MOSFET21、切替スイッチ22からなる部品群を、ゲート電圧保持回路9に1組だけ追加した例を示したが、本実施形態はこれに限るものではなく、この部品群を複数組並列に追加してもよい。部品群の並列数を増やして、各部品群の切替スイッチの開閉の組み合わせを、半導体スイッチング素子101の動作環境(温度や電流)に応じて、保持電圧制御部600から制御する。これにより、保持電圧Vkeepの値を動作環境(温度や電流)に応じてより細かく変更することができる。具体的には、図9や図10に示したような電流や温度に応じたVkeepの切替制御を、1段階ではなく、複数の制御値[Ic、Tc]を設定することにより多段階で制御することができる。また、電流と温度など複数の動作環境を組み合わせて、Vkeepの切替制御を行うこともできる。
また、図8に示したゲート駆動装置500’では、ゲート電圧保持回路9にオフ側ゲート抵抗20、出力段MOSFET21、切替スイッチ22からなる部品群を第2のMOSFET11側と並列に設けたが、以下に説明する変形例のように構成してもよい。
図11は、第2の実施形態の変形例に係るゲート駆動装置500”の回路図である。
図11に示す変形例に係るゲート駆動装置500”は、図8に示すゲート駆動装置500’と比較して、ゲート電圧保持回路9の中に第2のオン側ゲート抵抗23、出力段MOSFET24、切替スイッチ25が追加されている。さらに、図8に示した第2のオフ側ゲート抵抗20、出力段MOSFET21、切替スイッチ22が削除されている。それ以外の構成は、図8に示した第2の実施形態と同様である。図8、図2と同一の個所には同一の符号を付してその説明を簡略に行う。
図11に示すように、出力段MOSFET24のソースは、正側電源4に接続している。出力段MOSFET24のドレインは、第2のオン側ゲート抵抗23と切替スイッチ25を介してゲート駆動装置500”の出力部1に接続している。出力段MOSFET24のゲートは、ゲート電圧引き上げMOSFET12のゲートとともにホールド回路14の出力部Rに接続している。保持電圧制御部600には、半導体スイッチング素子101の温度(Tj)ならびに半導体スイッチング素子101を流れる電流(ID)またはインバータ回路200の出力電流(ID)のセンシング値が入力され、保持電圧制御部600の出力部は、切替スイッチ25に接続している。
保持電圧制御部600は、入力されるTjまたはIDの値に基づいて、制御信号Sを切替スイッチ25に送信する。切替スイッチ25は、制御信号Sを受信した場合は、切替スイッチ25を短絡し、ゲート電圧引き上げMOSFET12と出力段MOSFET24とが両方ともゲート駆動装置500”の出力部1に接続した状態になる。したがって、ゲート電圧保持回路9が動作したとき、ゲート駆動装置500”の出力電圧(出力部1と基準電位2の間の電圧)は、次式(5)に示す保持電圧Vkeep2に保持される。
Vkeep2=(Vp-Vm)*Roff/(Rons+Roff)+Vm・・(5)
ここで、Ronsはゲート電圧引き上げ抵抗13(Rlift)と第2のオン側ゲート抵抗23(Ron1)とを並列化した合成抵抗であり、Rons<Rliftである。
また、切替スイッチ25は、制御信号Sを受信しない場合は、切替スイッチ25を開放し、ゲート電圧引き上げMOSFET12のみがゲート駆動装置500”の出力部1に接続した状態になる。したがって、ゲート電圧保持回路9が動作したとき、ゲート駆動装置500”の出力電圧は、第1の実施形態で説明した式(1)で示す保持電圧Vkeepに保持される。
式(1)と式(5)より、ゲート抵抗による分圧比の違いにより、切替スイッチ25が短絡した場合のVkeep2は切替スイッチ25が解放した場合のVkeepよりも大きくなる(Vkeep2>Vkeep)。すなわち、保持電圧制御部600に入力されるTjまたはIDのセンシング値に応じて切替スイッチ25を開閉することによって、ゲート電圧保持回路9の動作時の保持電圧Vkeepを半導体スイッチング素子101の動作環境(温度、電流)に応じて変更することができる。半導体スイッチング素子101の動作環境の変化に対する切替スイッチ25の制御は、図9や図10等を参照して説明した内容と同様である。
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)半導体スイッチング素子101の駆動装置は、電圧駆動型の半導体スイッチング素子101を駆動するゲート駆動回路と、半導体スイッチング素子101に印加されるゲート電圧を、半導体スイッチング素子101の閾値電圧Vthよりも大きく、半導体スイッチング素子101のミラー電圧Vmillerよりも小さい、所定の保持電圧Vkeepに保持するゲート電圧保持回路9とを備え、ゲート電圧保持回路9は、半導体スイッチング素子101のターンオフ時における半導体スイッチング素子101の主端子間電圧の立ち上がり後、主端子間電圧が極大値となる前に、ゲート電圧を保持電圧Vkeepに保持する動作を開始する。これにより、スイッチング素子のターンオフ時のサージ電圧を低減することができる。
(2)半導体スイッチング素子101の駆動方法は、電圧駆動型の半導体スイッチング素子101の駆動方法であって、半導体スイッチング素子101のターンオフ時における半導体スイッチング素子101の主端子間電圧の立ち上がり後、主端子間電圧が極大値となる前に、半導体素子に印加されるゲート電圧を、半導体スイッチング素子101の閾値電圧よりも大きく、半導体スイッチング素子101のミラー電圧よりも小さい、所定の保持電圧に保持する動作を開始する。これにより、スイッチング素子のターンオフ時のサージ電圧を低減することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した第1および第2の実施形態を次のように変形して実施することができる。
(1)第1および第2の実施形態では、三相のインバータ回路200を例に説明したが、これに限らず、上下一対のアームを備える電力変換装置に適用できる。また、上下一対のアームは、アーム単体もしくは複数のアームがケース内に格納され、電極端子がケース外に引き出されてなるパワー半導体モジュールによって構成されてもよい。そして、パワー半導体モジュール内に、ゲート駆動装置500、500’、500”が格納(内蔵)されていてもよい。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限り、本発明の技術思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。また、上述の実施形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよく、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置き換えをすることが可能である。
1・・・ゲート駆動装置の出力部、2・・・基準電位、3・・・ゲート駆動装置の入力部、4・・・正側電源、5・・・第1のMOSFET、6・・・オン側ゲート抵抗、7・・・バッファ回路、8・・・負側電源、9・・・ゲート電圧保持回路、10・・・オフ側ゲート抵抗、11・・・第2のMOSFET、12・・・ゲート電圧引き上げMOSFET、13・・・ゲート電圧引き上げ抵抗、14・・・ホールド回路、15・・・検出回路、16・・・コンデンサ、17・・・抵抗、18・・・コンパレータ、19・・・タイマー回路、20・・・第2のオフ側ゲート抵抗、21、24・・・出力段MOSFET、22、25・・・切替スイッチ、23・・・第2のオン側ゲート抵抗、100・・・バッテリ、101・・・電圧駆動型の半導体スイッチング素子(例えば、SiC-MOSFET)、102・・・還流ダイオード、110・・・平滑コンデンサ、200・・・インバータ回路、300・・・電動機、310・・・電動機の巻線、400・・・指令論理部、500、500’、500”・・・ゲート駆動装置、600・・・保持電圧制御部。

Claims (9)

  1. 電圧駆動型の半導体スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路と、
    前記半導体スイッチング素子に印加されるゲート電圧を、前記半導体スイッチング素子の閾値電圧よりも大きく、前記半導体スイッチング素子のミラー電圧よりも小さい、所定の保持電圧に保持するゲート電圧保持回路とを備え、
    前記ゲート電圧保持回路は、前記半導体スイッチング素子のターンオフ時における前記半導体スイッチング素子の主端子間電圧の立ち上がり後、前記主端子間電圧が極大値となる前に、前記ゲート電圧を前記保持電圧に保持する動作を開始する半導体スイッチング素子の駆動装置。
  2. 請求項1に記載の半導体スイッチング素子の駆動装置において、
    前記半導体スイッチング素子のターンオフ状態を検出する検出回路を備え、
    前記ゲート電圧保持回路は、前記検出回路の検出信号により前記動作を開始する半導体スイッチング素子の駆動装置。
  3. 請求項1に記載の半導体スイッチング素子の駆動装置において、
    前記半導体スイッチング素子へのゲートオフ指令から所定時間が経過したことを計測するタイマー回路を備え、
    前記ゲート電圧保持回路は、前記タイマー回路による前記所定時間の経過後に前記動作を開始する半導体スイッチング素子の駆動装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の半導体スイッチング素子の駆動装置において、
    前記ゲート電圧保持回路は、前記半導体スイッチング素子の温度、および/または前記半導体スイッチング素子に流れる電流値に基づいて、前記保持電圧を変更する半導体スイッチング素子の駆動装置。
  5. 請求項4に記載の半導体スイッチング素子の駆動装置において、
    前記ゲート電圧保持回路は、前記半導体スイッチング素子の温度が第1の温度のときの前記ゲート電圧を、前記半導体スイッチング素子の温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度のときの前記ゲート電圧よりも高い前記保持電圧に設定する半導体スイッチング素子の駆動装置。
  6. 請求項4に記載の半導体スイッチング素子の駆動装置において、
    前記ゲート電圧保持回路は、前記半導体スイッチング素子の電流値が第1の電流値のときの前記ゲート電圧を、前記半導体スイッチング素子の電流値が前記第1の電流値よりも大きい第2の電流値のときの前記ゲート電圧よりも低い前記保持電圧に設定する半導体スイッチング素子の駆動装置。
  7. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の半導体スイッチング素子の駆動装置と、
    前記半導体スイッチング素子で構成されるインバータ回路とを備えた電力変換装置。
  8. 電圧駆動型の半導体スイッチング素子の駆動方法であって、
    前記半導体スイッチング素子のターンオフ時における前記半導体スイッチング素子の主端子間電圧の立ち上がり後、前記主端子間電圧が極大値となる前に、前記半導体素子に印加されるゲート電圧を、前記半導体スイッチング素子の閾値電圧よりも大きく、前記半導体スイッチング素子のミラー電圧よりも小さい、所定の保持電圧に保持する動作を開始する半導体スイッチング素子の駆動方法。
  9. 請求項8に記載の半導体スイッチング素子の駆動方法において、
    前記半導体スイッチング素子の温度、および/または前記半導体スイッチング素子に流れる電流値に基づいて、前記保持電圧を変更する半導体スイッチング素子の駆動方法。
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