JP2022170778A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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昭宏 山崎
Akihiro Yamazaki
貴博 齋藤
Takahiro Saito
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Abstract

【課題】本発明の目的は、内部の異物の排出性を高めることができる燃料噴射弁を提供することにある。【解決手段】本発明の燃料噴射弁は、可動鉄心を有する可動子と、可動鉄心との間に磁気吸引力を発生する固定鉄心と、可動子及び固定鉄心25を内包する筒状体と、を備え、固定鉄心25の外周面と筒状体の内周面との間に、固定鉄心25の上流側と下流側とを連通する連通路25hを有する。【選択図】図4A

Description

本発明は、燃料を噴射する燃料噴射弁に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2019-7393号公報(特許文献1)に記載された燃料噴射弁が知られている。この燃料噴射弁は、筒状体の内側に可動子と固定鉄心とを収容し、固定鉄心の中央部には中心軸線に沿う方向に貫通して燃料通路を構成する貫通孔が形成れている(段落0022参照)。固定鉄心は筒状に形成され、筒状体の基端側に形成された大径部から筒状体の内側に挿入され、筒状体の基端側に形成された小径部に圧入固定されている(段落0025参照)。
この燃料噴射弁では、固定鉄心の基端側の外周面が先端側の外周面に対して小径に形成され、筒状体の内周面との間に隙間が形成されている(図1参照)。
特開2019-7393号公報
特許文献1の燃料噴射弁では、固定鉄心の基端側の外周面と筒状体の内周面との間に形成される隙間が燃料の流れる方向において袋小路となり、燃料噴射弁の製造過程においてこの袋小路(隙間)に異物(コンタミ)が入り込むことにより、燃料噴射弁の内部清掃を兼ねる慣らし運転における異物の排出効率が低下し、慣らし運転に長時間を要することとなり、燃料噴射弁の生産性が低下する。
本発明の目的は、内部の異物の排出性を高めることができる燃料噴射弁を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の燃料噴射弁は、
可動鉄心を有する可動子と、
前記可動鉄心との間に磁気吸引力を発生する固定鉄心と、
前記可動子及び前記固定鉄心を内包する筒状体と、
を備え、
前記固定鉄心の外周面と前記筒状体の内周面との間に、前記固定鉄心の上流側と下流側とを連通する連通路を有する。
本発明によれば、燃料噴射弁内部の異物の排出性を高めることができ、燃料噴射弁の生産性を向上することができる。
本発明に係る燃料噴射弁1の一実施例について、弁軸心(中心軸線)に沿う断面を示す断面図である。 図1に示すノズル部8の近傍を拡大して示す断面図である。 可動子27近傍を拡大して示す縦断面図である。 本発明の燃料噴射弁1に適用される固定鉄心25の一実施例(実施例1)について、固定鉄心25の外観を示す斜視図である。 図4Aの固定鉄心25を基端側(可動鉄心27aの側とは反対側)から見た外観を示す平面図である。 図4Aの固定鉄心25の隙間形成部25hの近傍を拡大して示す、中心軸線1aに垂直な断面図である。 本発明の燃料噴射弁1に適用される固定鉄心25の一実施例(実施例2)について、固定鉄心25の外観を示す斜視図である。 図5Aの固定鉄心25を基端側(可動鉄心27aの側とは反対側)から見た外観を示す平面図である。 図5Aの固定鉄心25の隙間形成部25hの近傍を拡大して示す、中心軸線1aに垂直な断面図である。 本発明の燃料噴射弁1に適用される固定鉄心25の一実施例(実施例3)について、固定鉄心25の外観を示す斜視図である。 図6Aの固定鉄心25の外周面の形状を平面上に展開した図である。 図6Aの固定鉄心25を用いた場合の燃料流れを説明する概念図である。 燃料噴射弁1が搭載された内燃機関の断面図である。 本発明との比較例である燃料噴射弁1’に係る図であり、固定鉄心25の近傍を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、各図及び各実施例で同様な構成には同じ符号を付して、重複する説明を省略するものとする。
図1を参照して、燃料噴射弁1の全体構成について説明する。図1は、本発明に係る燃料噴射弁の一実施例について、弁軸心(中心軸線)に沿う断面を示す断面図である。なお、中心軸線1aは、弁体27c、ロッド部(接続部)27b及び可動鉄心27aが一体に設けられた可動子27の軸心(弁軸心線)に一致し、且つ筒状体5の中心軸線に一致している。
図1において、燃料噴射弁1の上端部(上端側)を基端部(基端側)と呼び、下端部(下端側)を先端部(先端側)と呼ぶ場合がある。基端部(基端側)及び先端部(先端側)という呼び方は、燃料の流れ方向或いは図示しない燃料配管に対する燃料噴射弁1の取り付け構造に基づいている。また、本明細書において説明される上下関係は図1を基準とするもので、燃料噴射弁1を内燃機関に搭載した形態における上下方向とは必ずしも一致しない。
燃料噴射弁1には、金属材製の筒状体5によって、その内側に燃料流路(燃料通路)3がほぼ中心軸線1aに沿うように構成されている。筒状体5は、磁性を有するステンレス等の金属素材を用い、深絞り加工等のプレス加工により中心軸線1aに沿う方向に段付きの形状に形成されている。これにより、筒状体5は、一端側5aの径が他端側5bの径に対して大きくなっている。
筒状体5の基端部には燃料供給口2が設けられ、この燃料供給口2に、燃料に混入した異物を取り除くための燃料フィルタ13が取り付けられている。
筒状体5の基端側端部は径方向外側に向けて拡径するように曲げられた鍔部(拡径部)5dが形成され、鍔部5dとカバー47の基端側端部47aとで形成される環状凹部(環状溝部)4にOリング11が配設されている。
筒状体5の先端部には、弁体27cと弁座部材15とからなる弁部7が構成されている。弁座部材15は、筒状体5の先端側端部の内側に挿入され、レーザ溶接19により筒状体5に固定されている。レーザ溶接19は、筒状体5の外周側から全周に亘って実施されている。この場合、弁座部材15を筒状体5の先端側端部の内側に圧入した上で、弁座部材15をレーザ溶接により筒状体5に固定してもよい。
筒状体5の中間部には弁体27cを駆動するための駆動部9が配置されている。駆動部9は電磁アクチュエータ(電磁駆動部)で構成されている。具体的には、駆動部9は、固定鉄心25、可動子(可動部材)27、電磁コイル29、及びヨーク33によって構成されている。固定鉄心25は、筒状体5の内部(内周側)に固定される。可動子(可動部材)27は、筒状体5の内部において固定鉄心25に対して先端側に配置され、中心軸線1aに沿う方向に移動可能である。電磁コイル29は、可動子27に構成された可動鉄心27aと固定鉄心25とが微小ギャップδ1を介して対向する位置で、筒状体5の外周側に外挿される。ヨーク33は、電磁コイル29の外周側で電磁コイル29を覆う。
筒状体5の内側には可動子27が収容されており、筒状体5は可動鉄心27aの外周面と対向して可動鉄心27aを囲繞するハウジングを構成している。
可動鉄心27a、固定鉄心25及びヨーク33は、電磁コイル29に通電することによって発生する磁束が流れる閉磁路を構成する。磁束は微小ギャップδ1を通過するが、微小ギャップδ1の部分で筒状体5を流れる漏れ磁束を低減するため、筒状体5の微小ギャップδ1に対応する位置に、非磁性部或いは筒状体5の他の部分よりも弱磁性の弱磁性部5cが設けられている。以下、この非磁性部或いは弱磁性部5cは、単に非磁性部5cと呼んで説明する。非磁性部5cは、筒状体5に非磁性化処理を行うことにより、或いは、筒状体5の外周面に環状凹部を形成することにより、構成することができる。
電磁コイル29は、樹脂材料で筒状に形成されたボビン31に巻回され、筒状体5の外周側に外挿されている。電磁コイル29はコネクタ41に設けられたターミナル43に電気的に接続されている。コネクタ41には図示しない外部の駆動回路が接続され、ターミナル43を介して、電磁コイル29に駆動電流が通電される。
固定鉄心25は、磁性金属材料からなる。固定鉄心25は筒状に形成され、中心部を中心軸線1aに沿う方向に貫通する貫通孔25aを有する。固定鉄心25は、筒状体5の小径部5bの基端側に圧入固定され、筒状体5の中間部に位置している。固定鉄心25は溶接により筒状体5に固定してもよいし、溶接と圧入を併用して筒状体5に固定してもよい。
可動子27は、可動鉄心27aとロッド部(接続部)27bと弁体27cとで構成される。可動鉄心27aは円環形状である。弁体27cは弁座15b(図2参照)と当接する部材である。弁座15b及び弁体27cは協働して燃料通路を開閉する。ロッド部27bは細長い円筒形状であり、可動鉄心27aと弁体27cとを接続する接続部である。可動鉄心27aは、弁体27cと連結され、固定鉄心25との間に作用する磁気吸引力によって、弁体27cを開閉弁方向に駆動するための部材である。
本実施例では、ロッド部27bと弁体27cとを一部材で構成し、ロッド部27bに弁体27cを固定している。ロッド部27bと弁体27cとの固定は、溶接により行われる。可動子27は、ロッド部27bと弁体27cとを別部材で構成し、ロッド部27bと弁体27cとを一体に固定した構造であってもよい。
ロッド部27bは円筒形状であり、孔27baを有する。孔27baは可動鉄心27aの下端部に開口を形成し、可動鉄心27aの内側に連通している。ロッド部27bには内側と外側とを連通する連通孔(開口部)27boが形成されている。ロッド部27bの外周面と筒状体5の内周面との間には燃料室37が形成されている。固定鉄心25の貫通孔25a内の燃料通路3は孔27ba及び連通孔27boを通じて燃料室37に連通している。孔27ba及び連通孔27boは貫通孔25a内の燃料通路3と燃料室37とを連通する燃料流路3を構成する。
固定鉄心25の貫通孔25aには可動子27の付勢部材39が設けられている。本実施例では、付勢部材39をコイルばねで構成している。コイルばね39の一端は、可動鉄心27aの内側に設けられたばね座27ag(図3参照)に当接している。コイルばね39の他端部は、固定鉄心25の貫通孔25aの内側に配設されたアジャスタ(調整子)35の下端部(先端側端面)に当接している。コイルばね39は、可動鉄心27aに設けられたばね座27agとアジャスタ(調整子)35の下端との間に、圧縮状態で配設されている。
コイルばね39は、弁体27cが弁座15b(図2参照)に当接する方向(閉弁方向)に可動子27を付勢している。中心軸線1aに沿う方向におけるアジャスタ35の位置を貫通孔25a内で調整することにより、コイルばね39による可動子27(すなわち弁体27c)の付勢力が調節される。
アジャスタ35は、中心部を中心軸線1aに沿う方向に貫通する燃料流路3を有する。燃料供給口2から供給された燃料は、アジャスタ35の燃料流路3を流れた後、固定鉄心25の貫通孔25aの先端側部分の燃料流路3に流れ、可動子27内に構成された燃料流路3に流れる。
ヨーク33は、磁性を有する金属材料でできており、燃料噴射弁1のハウジングを兼ねている。ヨーク33は大径部33aと小径部33bとを有する段付きの筒状に形成されている。大径部33aは電磁コイル29の外周を覆って円筒形状を成しており、大径部33aの先端側に大径部33aよりも小径の小径部33bが形成されている。小径部33bは筒状体5の小径部5bの外周に圧入又は挿入されている。小径部33bの内周面は筒状体5の外周面に緊密に接触している。このとき、小径部33bの内周面の少なくとも一部は、可動鉄心27aの外周面と筒状体5を介して対向しており、この対向部分に形成される磁路の磁気抵抗を小さくしている。ヨーク33の先端側端部は、筒状体5と、全周に亘ってレーザ溶接24により接合されている。
筒状体5の先端部には円筒状のプロテクタ49が外挿され、筒状体5の先端部がプロテクタ49によって保護されている。プロテクタ49のフランジ部49aと、ヨーク33の小径部33bと、ヨーク33の大径部33aと小径部33bとの段差面とによって環状溝34が形成され、環状溝34にOリング46が外挿されている。Oリング46は、燃料噴射弁1が内燃機関に取り付けられる際に、内燃機関側に形成された挿入口の内周面とヨーク33における小径部33bの外周面との間で液密及び気密を確保するシールとして機能する。
燃料噴射弁1の中間部から基端側端部の近傍までの範囲に、樹脂カバー47がモールドされている。樹脂カバー47の先端側端部はヨーク33の大径部33aの基端側の一部を被覆している。また、樹脂カバー47を形成する樹脂によりコネクタ41が一体的に形成されている。
次に、図2を参照して、ノズル部8の構成ついて、詳細に説明する。図2は、図1に示すノズル部8の近傍を拡大して示す断面図である。
弁座部材15には、中心軸線1aに沿う方向に貫通する貫通孔15d,15c,15v,15eが形成されている。この貫通孔の途中には下流側に向かって縮径する円錐面15vが形成されている。円錐面15v上には弁座15bが構成され、弁体27cが弁座15bに離接することにより、燃料通路の開閉が行われる。なお、弁座15bが形成された円錐面15vを弁座面と呼ぶ場合もある。また弁座15bは、弁体27cと当接する弁座面15v側のシール部を構成する。
貫通孔15d,15c,15v,15eにおける、円錐面15vから上側の孔部分15d,15c,15vは、弁体27cを収容する弁体収容孔を構成する。弁体収容孔15d,15c,15vの内周面に、弁体27cを中心軸線1aに沿う方向に案内するガイド面15cが形成されている。ガイド面15cは可動子27を案内する二つのガイド面のうち、下流側に位置する下流側ガイド面を構成する。
下流側ガイド面15cとこの下流側ガイド面15cに摺接する弁体27cの摺接面27cbとは、可動子27の変位を案内する下流側ガイド部50Aを構成する。
ガイド面15cの上流側には、上流側に向かって拡径する拡径部15dが形成されている。拡径部15dは弁体27cの組付けを容易にすると共に、燃料通路断面を拡大するのに役立っている。一方、弁座面15vの下端部は燃料導入孔15eに接続され、燃料導入孔15eの下端面が弁座部材15の先端面15tに開口している。
弁座部材15の先端面15tには、ノズルプレート21nが取り付けられている。ノズルプレート21nは弁座部材15にレーザ溶接23により固定されている。レーザ溶接部23は、複数の燃料噴射孔70が形成された噴射孔形成領域を取り囲むようにして、この噴射孔形成領域の周囲を一周している。
また、ノズルプレート21nは板厚が均一な板状部材(平板)で構成され、複数の燃料噴射孔70が形成されている。複数の燃料噴射孔70の形態は特に問わない。燃料噴射孔70の上流側に燃料に旋回力を付与する旋回室を有するものであってもよい。燃料噴射孔70の中心軸線70aは燃料噴射弁の中心軸線1aに対して平行であってもよいし、傾斜していてもよい。
本実施例において、燃料噴射孔70を開閉する弁部7は弁座部材15と弁体27cとによって構成され、燃料噴霧の形態を決定する燃料噴射部21はノズルプレート21nによって構成される。そして、弁部7と燃料噴射部21とは、燃料噴射を行うためのノズル部8を構成している。すなわち、本実施例におけるノズル部8は、ノズルプレート21nがノズル部8の本体側(弁座部材15)の先端面15tに接合されて構成されている。
また、本実施例では、弁体27cは、球状を成すボール弁を用いている。このため、弁体27cにおけるガイド面15cと対向する部位には、周方向に間隔を置いて複数の切欠き面27caが設けられ、この切欠き面27caによって下流側ガイド部50Aにおける燃料通路15h(図3参照)が構成されている。弁体27cはボール弁以外の弁体で構成することも可能である。例えば、ニードル弁を用いてもよい。
図3を参照して、可動子27近傍の構成について、詳細に説明する。図3は、可動子27近傍を拡大して示す縦断面図である。
本実施例では、可動鉄心27aとロッド部27bとが一部材で一体に形成されている。可動鉄心27aの上端面27abの中央部には、下端側に向けて窪んだ凹部27aaが形成されている。凹部27aaの底部には、ばね座27agが形成され、コイルばね39の一端がばね座27agに支持されている。さらに、凹部27aaの底部には、ロッド部27bの内側に連通する開口部27afが形成されている。開口部27afは、固定鉄心25の貫通孔25aから凹部27aa内の空間(燃料通路)27aiに流入した燃料を、ロッド部27bの内側の空間(燃料通路)27biに流す燃料通路を構成する。
すなわち可動子27は、一端部に設けられた弁体27cと他端部に設けられた可動鉄心27aとの間に延設され可動鉄心27aよりも小径のロッド部27bと、可動鉄心27aの内周側27aiからロッド部27bの内周側に連通するように形成された燃料通路27biと、を有する。
本実施例では、ロッド部27bと可動鉄心27aとを一部材で構成しているが、別々の部材で構成したものを一体に組み付けてもよい。
可動鉄心27aの上端面27abは、固定鉄心25の下端面25bと対向する面である。上端面27abと下端面25bとは、相互に磁気吸引力が作用する磁気吸引面を構成する。可動鉄心27aの外周面27acは筒状体5の内周面5eに摺動するように構成されている。内周面5eは上流側ガイド面を構成し、外周面27acは上流側ガイド面5eに摺接する。上流側ガイド面5eと可動鉄心27aの外周面27acとは、可動子27の変位を案内する上流側ガイド部50Bを構成する。
可動子27は、上流側ガイド部50Bと上述した下流側ガイド部50Aとの二点で案内されて、中心軸線(弁軸心線)1aに沿う方向に往復動作する。
ここで、図8の比較例を参照して、固定鉄心25の基端側部分における異物(コンタミ)の滞留の可能性について説明する。図8は、本発明との比較例である燃料噴射弁1’に係る図であり、固定鉄心25の近傍を示す断面図である。
図8の燃料噴射弁1’では、固定鉄心25’が筒状体5の内周面5eに圧入されて固定されている。固定鉄心25’は、筒状体5の内周面5eへの圧入部となる大径外周面25c1と、大径外周面25c1に対して基端側に形成された基端側小径外周面(上側小径外周面)25c2と、大径外周面25c1に対して先端側に形成された先端側小径外周面(下側小径外周面)25c3と、を有する。先端側小径外周面25c3は可動鉄心27aの側、すなわち固定鉄心25における可動鉄心27aとの対向面の側に形成される外周面であり、基端側小径外周面25c2は可動鉄心27aとの対向面25bの側とは反対側、すなわち燃料供給口2の側に形成される外周面である。
基端側小径外周面25c2及び先端側小径外周面25c3の外径は、大径外周面25c1の外径よりも小さい。基端側小径外周面25c2の外径と先端側小径外周面25c3の外径とは、同じ大きさ(寸法)であってもよいし、いずれか一方の大きさ(寸法)が他方の大きさ(寸法)に対して大きくても、或いは小さくてもよい。
固定鉄心25’の筒状体5への圧入に際して、大径外周面25c1が筒状体5の小径側5bの内周面に圧入される。筒状体5の基端側に大径部5aが形成されていることにより、固定鉄心25’を筒状体5に組み付ける際に、固定鉄心25’に圧入荷重をかける必要がない。
基端側小径外周面25c2及び先端側小径外周面25c3は、その外径が大径外周面25c1の外径よりも小さく形成されていることで、筒状体5に対する固定鉄心25’の圧入部の圧入方向における範囲が固定に必要かつ十分な大きさに限定される。
特に、基端側小径外周面25c2が設けられていることで、基端側小径外周面25c2と筒状体5の内周面5eとの間に隙間S2が形成される。この隙間S2は、燃料の流れる方向において袋小路となり、燃料噴射弁1’の製造過程においてこの袋小路(隙間)に異物(コンタミ)Cが入り込むことで、燃料噴射弁1’における異物Cの排出性が低下する。燃料噴射弁1’の製造過程においては、燃料噴射弁1’の内部清掃を兼ねる慣らし運転が行われるが、この慣らし運転における異物Cの排出効率が低下し、慣らし運転に長時間を要することとなる。その結果、燃料噴射弁1’の生産性は低下する。
また慣らし運転において異物Cを排出することができない場合、図8に矢印で示すように、出荷後に異物Cが動き、可動鉄心27aの摺動部やシート部に噛み込みが発生する虞がある。可動鉄心27aの摺動部やシート部に異物Cが噛み込むと可動子17の動作不良を招き、特にシート部に異物Cが噛み込んだ場合、燃料が噴きっ放しになるという不具合を生じることになる。特に筒状体5の基端側に大径部5aが形成されている場合、異物Cが隙間S2に入り込み易くなり、製造過程において燃料噴射弁1’の内部に異物Cが滞留し易くなる。
このような出荷後の動作不良や不具合を防止するため、燃料噴射弁1’の異物Cを排出するための慣らし運転には長時間を要する。
本実施例では、製造過程において燃料噴射弁1の内部に滞留する異物Cの排出性を向上させることで、燃料噴射弁1の内部清掃を兼ねる慣らし運転に時間を短縮し、燃料噴射弁1の生産性を向上させる。以下、このための手段(実施例)について、具体的に説明する。
[実施例1]
図4A乃至4Cを参照して、本発明の固定鉄心25の構成について説明する。
図4Aは、本発明の燃料噴射弁1に適用される固定鉄心25の一実施例(実施例1)について、固定鉄心25の外観を示す斜視図である。
本実施例の燃料噴射弁1では、固定鉄心25が筒状体5の内周面5eに圧入されて固定されている。固定鉄心25は、筒状体5の内周面5eへの圧入部となる大径外周面(第1外周面)25c1と、大径外周面25c1に対して燃料噴射弁1の基端側に形成され大径外周面25c1よりも小径の基端側小径外周面(上側小径外周面、第2外周面)25c2と、大径外周面25c1に対して燃料噴射弁1の先端側に形成され大径外周面25c1よりも小径の先端側小径外周面(下側小径外周面、第3外周面)25c3と、を有する。大径外周面25c1、基端側小径外周面25c2及び先端側小径外周面25c3は、図8の比較例と同様に構成される。
図8の比較例と同様に、基端側小径外周面25c2の外径D2及び先端側小径外周面25c3の外径D3は、大径外周面25c1の外径D1よりも小さい(D2,D3<D1)。基端側小径外周面25c2の外径D2と先端側小径外周面25c3の外径D3とは、同じ大きさ(寸法)であってもよいし、いずれか一方の大きさ(寸法)が他方の大きさ(寸法)に対して大きくても、或いは小さくてもよい。本実施例では、基端側小径外周面25c2の外径D2と先端側小径外周面25c3の外径D3とは、同じ大きさ(寸法)とする(D2=D3)。
基端側小径外周面25c2と大径外周面25c1との間には、基端側小径外周面25c2から大径外周面25c1に向かって拡径するテーパ面(第1テーパ面)25s1が形成される。また、先端側小径外周面25c3と大径外周面25c1との間には、先端側小径外周面25c3から大径外周面25c1に向かって拡径するテーパ面(第2テーパ面)25s2が形成される。
本実施例の固定鉄心25は、大径外周面25c1に中心軸線1aに沿う方向に延設された溝形状部25hを有する。溝形状部25hは、大径外周面25c1の上端(基端側端部)から下端(先端側端部)までを貫通するように形成される。すなわち溝形状部25hは、筒状体5に対する固定鉄心25の圧入部を貫通して、圧入部の上流側隙間(上流側空間)S2と下流側隙間(下流側空間)S3とを連通するように設けられる。
図4Bは、図4Aの固定鉄心25を基端側(可動鉄心27aの側とは反対側)から見た外観を示す平面図である。
本実施例では、固定鉄心25の外周と筒状体5の内周面5eとの間に、前記固定鉄心の上流側と下流側とを連通する連通路25hが形成される。連通路25hは固定鉄心25の外周と筒状体5の内周面5eとの間に隙間(第1隙間)を形成し、連通路25hは固定鉄心25の基端側小径外周面25c2と筒状体5の内周面5eとの間に形成される隙間(第2隙間)S2を通じて固定鉄心25の上流側に連通する。
本実施例では、固定鉄心25の外周面に形成された溝形状部25hが、固定鉄心25の外周と筒状体5の内周面5eとの間に隙間(第1隙間)を形成して、圧入部25c1の上流側隙間(第2隙間)S2(図8参照)と下流側隙間(第3隙間)S3(図8参照)とを連通する連通路を形成する。このため溝形状部25hは、隙間形成部又は連通路形成部と呼んで説明する。
溝形状部25hを筒状体5の内周面5eに形成してもよい。しかし筒状体5は厚さ寸法が小さいため、溝形状部25hは固定鉄心25の側に形成することが好ましい。
隙間形成部(連通路形成部)25hは、固定鉄心25の外周面から径方向内側に窪んだ形状を成して固定鉄心25の中心軸線に沿う方向に延設され、固定鉄心25の大径外周面25c1の周方向に間隔を置いて複数設けられる。この場合、隙間形成部25hは、大径外周面25c1の周方向に等間隔に配置されるとよい。なお本実施例では、固定鉄心25の中心軸線は燃料噴射弁1の中心軸線1aと一致する。
固定鉄心25の大径外周面25c1は、周方向に間隔を置いて複数設けられる連通路形成部25hの間に形成される外周面部が筒状体5の内周面5eに圧入される。筒状体5の内周面5eに圧入される外周面部の総面積は、固定鉄心25の可動鉄心27aと対向する端面25bの面積よりも大きくなるようにするとよい。これにより、磁路としてヨーク33につながる固定鉄心25の外周面の面積を大きくすることができ、固定鉄心25とヨーク33との接続部における磁気飽和を起こし難くすることができる。
隙間形成部25hは、中心軸線1aに垂直な断面が円弧形状をした溝形状部で構成される。すなわち隙間形成部25hは、曲率半径rの円弧面により形成される。隙間形成部25hは、曲率半径rが一定の円弧面に限らず、径方向内側に向かって窪む曲面(凹面)形状に形成されてもよい。
本実施例では、隙間形成部25hの中で最も径方向内側に位置する部位(最深部)における中心軸線1aからの距離(中心軸線1aを中心とする半径位置)はR25hであり、R25hは基端側小径外周面25c2の半径R25c2に等しい。すなわち隙間形成部25hの最深部と基端側小径外周面25c2とは中心軸線1aから同距離にある。本実施例では、基端側小径外周面25c2と先端側小径外周面25c3とは同じ半径で、中心軸線1aから同距離にある。このため、隙間形成部25hの最深部と先端側小径外周面25c3とは中心軸線1aから同距離にある。言い換えれば、隙間形成部25hの最深部における固定鉄心25の中心軸線からの距離R25hは、基端側小径外周面25c2の半径R25c2(=D2/2)及び先端側小径外周面25c3の半径(D3/2)と同じ大きさに形成される。
固定鉄心25は磁路を形成する部材であり、隙間形成部25hの形成状態によっては磁路の断面積を小さくすることになり兼ねない。本実施例では、可動鉄心27aとの対向面25bに対して、径方向外側に隙間形成部25hが形成されるため、磁路の断面積を小さくすることはない。また、隙間形成部25hの最深部と基端側小径外周面25c2及び先端側小径外周面25c3とが中心軸線1aから同距離に位置することで、隙間形成部25hの径方向寸法を磁路断面積に影響しない範囲で最大に確保することができる。
本実施例では、隙間形成部25hは、テーパ面(第1テーパ面)25s1とテーパ面(第2テーパ面)25s2とを含む範囲に形成される、特に本実施例では、R25hとR25c2とが等しくなるように隙間形成部25hが形成されていることにより、図4Aに示すように、隙間形成部25hはテーパ面25s1及びテーパ面25s2の全範囲に亘って形成される。すなわち隙間形成部25hは、テーパ面25s1における燃料噴射弁1の基端側に位置する縁部(上縁部)からテーパ面25s2における燃料噴射弁1の先端側に位置する縁部(下縁部)に及ぶ範囲に形成される。隙間形成部25hは、上流側隙間(上流側空間)S2(図8参照)と下流側隙間(下流側空間)S3(図8参照)とを連通するように形成されていればよく、隙間形成部25hの最深部の深さや中心軸線1aに沿う方向における長さ(形成範囲)は、必ずしも本実施例で説明した形態に限定される訳ではない。
図4Cは、図4Aの固定鉄心25の隙間形成部25hの近傍を拡大して示す、中心軸線1aに垂直な断面図である。
図4Cに示すように、直径φcの球面内に収まる異物Cは、隙間形成部25hによって固定鉄心25の外周と筒状体5の内周面5eとの間に形成される隙間(連通路)を通じて、圧入部25c1の上流側に設けられた上流側隙間(上流側空間)S2(図8参照)から圧入部25c1の下流側に設けられた下流側隙間(下流側空間)S3(図8参照)に流下して、固定鉄心25の下流側に移動することができる。
本実施例では、隙間形成部25hは曲率半径rの円弧面により形成される。この場合、直径φcは、筒状体5の内周面5eの半径(筒状体5の内径)R5eと、隙間形成部25hの中で最も径方向内側に位置する部位(最深部)の半径R25hとの差分(R5e-R25h)に等しい。なお、半径R5eは、固定鉄心25の圧入部25c1の半径、すなわち圧入部25c1の外径D1の二分の一大きさ(D1/2)とみなして差し支えない。
本実施例では、隙間形成部25hを設けることによって、上流側隙間(上流側空間)S2が袋小路となることを防ぐことができる。
上流側隙間(上流側空間)S2に入り込んだ異物Cは、慣らし運転において、隙間形成部25hによって形成される隙間(連通路)を通じて固定鉄心25の下流側へ移動する。燃料噴射弁1では、弁体27cと弁座15bとの間に構成されるシート部において燃料通路の断面積が絞られる。このシート部を通過できる微小な異物Cは燃料噴射孔70を通じて燃料噴射弁1の外部に排出され、燃料噴射弁1の内部の異物Cの排出性を高めることができる。隙間形成部25hは、大径外周面25c1の周方向に等間隔に配置されることで、異物Cの排出性能が周方向で均一になり、排出性能がさらに向上する。
一方、シート部を通過することができない異物Cは、シート部に噛み込んで燃料噴射弁1の動作不良を引き起こす。慣らし運転において動作不良を起こした燃料噴射弁1は、不良品として出荷品から除外される。これにより本実施例では、不良品が出荷されるのを未然に防ぐことができる。
このように本実施例では、上流側隙間(上流側空間)S2に入り込んだ異物Cの、固定鉄心25の下流側への移動が促進されることにより、短い慣らし運転で、異物Cの排出、又は異物Cによる不良品の選別が可能になる。このために、上述したφcをシート部の隙間寸法よりも大きな値(寸法)に設定するとよい。これにより、燃料噴射弁1の不良を引き起こす大きさの異物Cを、上流側隙間(上流側空間)S2から固定鉄心25の下流側へ確実に移動させることで、不良品の選別の精度が向上する。
本実施例のような隙間形成部25hは、ドリルの側面を大径外周面25c1に沿うように当て、切削加工を行うことによって簡単に形成することができる。或いは、ドリル先端を大径外周面25c1に沿うように移動させて切削加工を行うことでも、隙間形成部25hを形成することができる。
或いは、固定鉄心25を型に嵌めて製作する際に、隙間形成部25hを形成してもよい。この場合は、隙間形成部25hの形状選択の自由度が高まる。
[実施例2]
図5A乃至5Cを参照して、本発明の固定鉄心25の構成について説明する。図5Aは、本発明の燃料噴射弁1に適用される固定鉄心25の一実施例(実施例2)について、固定鉄心25の外観を示す斜視図である。図5Bは、図5Aの固定鉄心25を基端側(可動鉄心27aの側とは反対側)から見た外観を示す平面図である。図5Cは、図5Aの固定鉄心25の隙間形成部25hの近傍を拡大して示す、中心軸線1aに垂直な断面図である。
本実施例では、固定鉄心25の外周面25c1に形成される隙間形成部25hが平面を成す溝形状部で構成される。すなわち隙間形成部(連通路形成部)25hは、平面形状に形成されて固定鉄心25の外周面から径方向内側に窪んだ形状を成す。
この場合、隙間形成部25hの中で最も径方向内側に位置する部位(最深部)は、溝形状部25hの幅W25h方向における中央部に位置する。なお、溝形状部25hの幅W25h方向は、ほぼ固定鉄心25の外周面25c1の周方向に沿う。
隙間形成部25hの形状以外の構成は、実施例1と同様である。本実施例においても、直径φc,D1,D2,D3及び半径R5e,R25h,R25c2は実施例1と同様に構成され、シート部を通じて粒径がφc以下の異物Cを燃料噴射弁1の外部に排出することができ、かつ固定鉄心25に構成される磁路の断面積を最大にすることができる。
本実施例のような隙間形成部25hは、幅広のエンドミルや旋盤等を用いて加工することができる。
[実施例3]
図6A乃至6Cを参照して、本発明の固定鉄心25の構成について説明する。
図6Aは、本発明の燃料噴射弁1に適用される固定鉄心25の一実施例(実施例3)について、固定鉄心25の外観を示す斜視図である。
本実施例では、固定鉄心25の外周面25c1に形成される隙間形成部25hは実施例1と同様な形状を成しているものの、その個数が実施例1の場合よりも少ない。本実施例では、隙間形成部25hは一つで構成される。
図6Bは、図6Aの固定鉄心25の外周面の形状を平面上に展開した図である。
本実施例では、固定鉄心25の外周を周方向に旋回する従って、テーパ面(第1テーパ面)25s1は燃料噴射弁1の先端側に近づくように傾斜して設けられる。そして基端側から見てテーパ面25s1が最も深くなる部位(最深部)25s1aに、一つの隙間形成部(連通路)25hが設けられている。最深部25s1aは、テーパ面25s1の中で固定鉄心25の下端面(可動鉄心27aとの対向面)25bに最接近する部位である。すなわち隙間形成部(連通路形成部)25hは、テーパ面(第1テーパ面)25s1が燃料噴射弁1の先端側に最接近する位置に配置される。
本実施例では、テーパ面25s2は中心軸線1aに沿う方向Aに対して垂直となるように形成される形態を示しているが、傾斜していてもよい。
図6Cは、図6Aの固定鉄心25を用いた場合の燃料流れを説明する概念図である。
本実施例では、異物Cは燃料流れに乗り、中心軸線1aに沿う方向Aに対して傾斜したテーパ面25s1に案内されて隙間形成部(連通路)25hに到る。このため、一つの隙間形成部(連通路)25hで、異物Cを上流側隙間(上流側空間)S2(図8参照)から排出することができる。
隙間形成部25hは一つに限定される訳ではなく、複数設けてもよい。この場合、基端側から見てテーパ面25s1が最も深くなる部位(最深部)25s1aを固定鉄心25の周方向に複数個設け、各最深部25s1aに隙間形成部25hを配置する。ただし、隙間形成部25hを切削加工のような方法で形成する場合は、加工工数を減らすため、隙間形成部25hの数は少ない方が好ましい。
また隙間形成部25hは、実施例2で説明した形状と同様な形状に形成してもよい。
図17を参照して、本発明に係る燃料噴射弁を搭載した内燃機関について説明する。図7は、燃料噴射弁1が搭載された内燃機関の断面図である。
内燃機関100のエンジンブロック101にはシリンダ102が形成されおり、シリンダ102の頂部に吸気口103と排気口104とが設けられている。吸気口103には、吸気口103を開閉する吸気弁105が、また排気口104には排気口104を開閉する排気弁106が設けられている。エンジンブロック101に形成され、吸気口103に連通する吸気流路107の入口側端部107aには吸気管108が接続されている。
燃料噴射弁1の燃料供給口2(図1参照)には燃料配管110が接続される。
吸気管108には燃料噴射弁1の取付け部109が形成されており、取付け部109に燃料噴射弁1を挿入する挿入口109aが形成されている。挿入口109aは吸気管108の内壁面(吸気流路)まで貫通しており、挿入口109aに挿入された燃料噴射弁1から噴射された燃料は吸気流路内に噴射される。二方向噴霧の場合、エンジンブロック101に吸気口103が二つ設けられた形態の内燃機関を対象として、それぞれの燃料噴霧が各吸気口103(吸気弁105)を指向して噴射される。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、一部の構成の削除や、記載されていない他の構成の追加が可能である。
1…燃料噴射弁、1a…中心軸線、5…筒状体、5e…筒状体5の内周面、25…固定鉄心、25c1…固定鉄心25の大径外周面、25c2…固定鉄心25の基端側小径外周面、25c3…固定鉄心25の先端側小径外周面、25h…連通路(連通路形成部)、25s1…第1テーパ面、25s1a…第1テーパ面25s1が燃料噴射弁の先端側に最接近する位置、25s2…第2テーパ面、27…可動子、27a…可動鉄心、S2…固定鉄心25の基端側小径外周面25c2と筒状体5の内周面5eとの間に形成される隙間。

Claims (12)

  1. 可動鉄心を有する可動子と、
    前記可動鉄心との間に磁気吸引力を発生する固定鉄心と、
    前記可動子及び前記固定鉄心を内包する筒状体と、
    を備え、
    前記固定鉄心の外周面と前記筒状体の内周面との間に、前記固定鉄心の上流側と下流側とを連通する連通路を有する燃料噴射弁。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記連通路は、前記固定鉄心の外周面に形成された連通路形成部により構成される燃料噴射弁。
  3. 請求項2に記載の燃料噴射弁において、
    前記固定鉄心は、前記筒状体の内周面に圧入される大径外周面と、前記大径外周面に対して燃料噴射弁の基端側に形成され前記大径外周面よりも小径の外周面を成す基端側小径外周面と、を有し、
    前記連通路形成部の上流側端部は、前記固定鉄心の前記基端側小径外周面と前記筒状体の前記内周面との間に形成される隙間を通じて前記固定鉄心の上流側に連通する燃料噴射弁。
  4. 請求項3に記載の燃料噴射弁において、
    前記連通路形成部は、前記固定鉄心の外周面から径方向内側に窪んだ形状を成して前記固定鉄心の中心軸線に沿う方向に延設され、前記外周面の周方向に間隔を置いて複数設けられる燃料噴射弁。
  5. 請求項4に記載の燃料噴射弁において、
    前記連通路形成部は、前記固定鉄心の外周面から径方向内側に窪んだ曲面形状を成す燃料噴射弁。
  6. 請求項4に記載の燃料噴射弁において、
    前記連通路形成部は、平面形状に形成されて前記固定鉄心の外周面から径方向内側に窪んだ形状を成す燃料噴射弁。
  7. 請求項5又は6に記載の燃料噴射弁において、
    前記固定鉄心は、前記大径外周面に対して燃料噴射弁の先端側に形成され前記大径外周面よりも小径の外周面を成す先端側小径外周面を有し、
    前記基端側小径外周面と前記大径外周面との間には、前記基端側小径外周面から前記大径外周面に向かって拡径する第1テーパ面が形成され、
    前記先端側小径外周面と前記大径外周面との間には、前記先端側小径外周面から前記大径外周面に向かって拡径する第2テーパ面が形成される燃料噴射弁。
  8. 請求項7に記載の燃料噴射弁において、
    前記連通路形成部は、前記第1テーパ面と前記第2テーパ面とを含む範囲に形成される燃料噴射弁。
  9. 請求項8に記載の燃料噴射弁において、
    前記基端側小径外周面と前記先端側小径外周面とは、両者の半径が同じ大きさに形成され、
    前記連通路形成部の中で最も径方向内側に位置する部位における前記固定鉄心の中心軸線からの距離は、前記基端側小径外周面及び前記先端側小径外周面の半径と同じ大きさに形成される燃料噴射弁。
  10. 請求項9に記載の燃料噴射弁において、
    前記連通路形成部は、前記第1テーパ面における燃料噴射弁の基端側に位置する縁部から前記第2テーパ面における燃料噴射弁の先端側に位置する縁部に及ぶ範囲に形成される燃料噴射弁。
  11. 請求項4に記載の燃料噴射弁において、
    前記固定鉄心は、前記大径外周面に対して燃料噴射弁の先端側に形成され前記大径外周面よりも小径の外周面を成す先端側小径外周面を有し、
    前記固定鉄心の前記大径外周面は、周方向に間隔を置いて複数設けられる前記連通路形成部の間に形成される外周面部が前記筒状体の内周面に圧入され、
    前記筒状体の内周面に圧入される前記外周面部の総面積は、前記固定鉄心の前記可動鉄心と対向する端面の面積よりも大きい燃料噴射弁。
  12. 請求項3に記載の燃料噴射弁において、
    前記基端側小径外周面と前記大径外周面との間には、前記基端側小径外周面から前記大径外周面に向かって拡径する第1テーパ面が形成され、
    前記固定鉄心の外周を周方向に旋回する従って、前記第1テーパ面は燃料噴射弁の先端側に近づくように傾斜し、
    前記連通路形成部は、前記第1テーパ面が燃料噴射弁の先端側に最接近する位置に配置される燃料噴射弁。
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