JP2022170156A - 多層配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁信頼性に優れた多層配線基板を提供する。【解決手段】本発明の多層配線基板は、互いに積層された2以上の層126を備え、前記2以上の層126の各々は、第1面とその裏面である第2面とを有した絶縁樹脂層であって、前記第1面で開口した溝部Gが設けられた絶縁樹脂層1263と、前記溝部Gの底面を被覆した部分を含んだ無機絶縁層1264と、前記絶縁樹脂層1263の前記溝部Gを埋め込んだ配線部1262Wを含んだ導体層1262と、前記配線部1262Wの側面を被覆することなしに前記配線部1262Wの前記第1面側の面を被覆した第1金属含有層1261aと、前記第1金属含有層1261aと前記配線部1262Wとの間に介在した部分と、前記配線部1262Wの側面を被覆した部分とを含み、前記第1金属含有層1261aの材料とは異なる金属材料からなる第2金属含有層1261bとを含む。【選択図】図2

Description

本発明は、多層配線基板に関する。
近年、半導体装置の高速化及び高集積化が進む中で、半導体チップを搭載するフリップチップボールグリッドアレイ(Flip Chip-Ball Grid Array)用配線基板、即ち、FC-BGA基板にも、半導体チップとの接合に使用する接合端子の狭ピッチ化及び基板内の配線の微細化が求められている。その一方で、FC-BGA基板とマザーボードとの接合には、従来とほぼ変わらないピッチで配列した接合端子による接合が要求されている。これらの要求のもと、FC-BGA基板と半導体チップとの間に、インターポーザとも呼ばれる、微細な配線を含む多層配線基板を設ける技術が採用されている。
その一つは、シリコンインターポーザ技術である。このシリコンインターポーザ技術は、シリコンウェハ上に、微細な配線を各々の層が含んだ多層配線構造を、半導体回路の製造技術を用いて形成することによりインターポーザを製造するというものである。
また、上記の多層配線構造をシリコンウェハ上に形成するのではなく、FC-BGA基板に直接作り込む手法も開発されている。この手法は、コア層が例えばガラスエポキシ基板からなるFC-BGA基板の製造において、化学機械研磨(CMP)などを利用して、上記の多層配線構造を形成するというものである。これについては、特許文献1に開示されている。
更に、インターポーザをガラス基板等の支持体の上に形成し、そのインターポーザをFC-BGA基板と接合させ、その後、インターポーザから支持体を剥離することで、上記の多層配線構造を、FC-BGA基板上に設ける方式(以下、転写方式という)もある。これについては、特許文献2に開示されている。
多層配線構造に含まれる配線は、セミアディティブ法によって作製することができる。そのような方法は特許文献3に開示されている。
特開2014-225671号公報 国際公開第2018/047861号 特開2018-022894号公報
本発明は、絶縁信頼性に優れた多層配線基板を提供することを目的とする。
本発明の一態様によると、互いに積層された2以上の層を備え、前記2以上の層の各々は、第1面とその裏面である第2面とを有した絶縁樹脂層であって、前記第1面で開口した溝部が設けられた絶縁樹脂層と、前記溝部の底面を被覆した部分を含んだ無機絶縁層と、前記絶縁樹脂層の前記溝部を埋め込んだ配線部を含んだ導体層と、前記配線部の側面を被覆することなしに前記配線部の前記第1面側の面を被覆した第1金属含有層と、前記第1金属含有層と前記配線部との間に介在した部分と、前記配線部の側面を被覆した部分とを含み、前記第1金属含有層の材料とは異なる金属材料からなる第2金属含有層とを含んだ多層配線基板が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記無機絶縁層は、前記溝部の前記底面と前記溝部の側壁との接続部を被覆した部分を更に含んだ上記態様に係る多層配線基板が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記無機絶縁層は、前記溝部の側壁を被覆した部分を更に含んだ上記態様の何れかに係る多層配線基板が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記無機絶縁層は、前記第1面を被覆した部分を更に含んだ上記態様の何れかに係る多層配線基板が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記無機絶縁層は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素、フッ素を添加した酸化ケイ素、炭素を添加した酸化ケイ素、酸化タンタル、窒化タンタル及び酸化アルミニウムからなる群より選ばれる1以上の絶縁体を含んだ上記態様の何れかに係る多層配線基板が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記絶縁樹脂層は厚さ方向に一体に形成され、前記絶縁樹脂層は、前記第1面で開口した第1凹部、及び、前記第2面で開口し、前記第1凹部の1以上と連通した第2凹部が更に設けられ、前記無機絶縁層は、前記第1凹部の底面を被覆した部分を更に含み、前記導体層は、前記絶縁樹脂層の前記第1凹部を埋め込んだランド部と、前記ランド部の位置で前記第1面から突き出たビア部とを更に含み、前記ビア部は、前記第1面側で隣接する絶縁樹脂層の前記第2凹部を埋め込み、前記第1金属含有層は、前記ランド部の側面を被覆することなしに前記ランド部の前記第1面側の面と、前記ビア部の側面とを更に被覆している上記態様の何れかに係る多層配線基板が提供される。
ここで、絶縁樹脂層が「厚さ方向に一体に形成され」ていることは、この絶縁樹脂層には、その厚さ方向に対して交差する界面が内部に存在していないこと、即ち、単層構造を有していることを意味している。なお、互いに積層された複数の絶縁層が同じ材料からなる場合であっても、その断面を走査電子顕微鏡などの電子顕微鏡で観察することにより、それらの界面を確認することができる。
本発明の更に他の態様によると、前記無機絶縁層は、前記第1凹部の側壁を被覆した部分を更に含んだ上記態様に係る多層配線基板が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記第1金属含有層うち前記配線部の前記第1面側の面を被覆した前記部分の幅D1が、前記第2金属含有層の表面のうち、前記第1面を含む平面と向き合った領域の幅D2よりも小さい上記態様の何れかに係る多層配線基板が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記第1金属含有層はチタンを含み、前記第2金属含有層は銅を含んだ上記態様の何れかに係る多層配線基板が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記第2金属含有層のうち、前記配線部の側面を被覆した前記部分の算術平均粗さRaが10nm以下である上記態様の何れかに係る多層配線基板が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記溝部は、その長さ方向に垂直な断面が逆テーパ状である上記態様の何れかに係る多層配線基板が提供される。
本発明の更に他の態様によると、第1配線基板と、前記第1配線基板に接合された第2配線基板とを備え、前記第1及び第2配線基板は、それらの間に介在した接合電極を介して互いに電気的に接続され、第2配線基板は、上記態様の何れかに係る多層配線基板である複合配線基板が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記第1配線基板はフリップチップボールグリッドアレイ用配線基板であり、前記第2配線基板はインターポーザである上記態様に係る複合配線基板が提供される。
本発明の更に他の態様によると、上記態様の何れかに係る複合配線基板と、前記第2配線基板の前記第1配線基板とは反対側の面に実装された機能デバイスとを備えたパッケージ化デバイスが提供される。
ここで、「機能デバイス」は、電力及び電気信号の少なくとも一方が供給されることにより動作するデバイス、外部からの刺激により電力及び電気信号の少なくとも一方を出力するデバイス、又は、電力及び電気信号の少なくとも一方が供給されることにより動作し且つ外部からの刺激により電力及び電気信号の少なくとも一方を出力するデバイスである。機能デバイスは、例えば、半導体チップや、ガラス基板などの半導体以外の材料からなる基板上に回路や素子が形成されたチップのように、チップの形態にある。機能デバイスは、例えば、大規模集積回路(LSI)、メモリ、撮像素子、発光素子、及びMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の1以上を含むことができる。MEMSは、例えば、圧力センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、傾斜センサ、マイクロフォン、及び音響センサの1以上である。一例によれば、機能デバイスは、LSIを含んだ半導体チップである。
本発明の更に他の態様によると、積層された2以上の層を形成することを含み、前記2以上の層の各々の形成は、凹部が設けられた絶縁樹脂層上に、溝と1以上が前記凹部と連通した貫通孔とを有するダミー層を形成することと、前記ダミー層の上面と、前記凹部、前記溝及び前記貫通孔の内面とを被覆した第1金属含有層を形成することと、前記第1金属含有層上に、前記第1金属含有層とは異なる金属材料からなる第2金属含有層を形成することと、前記ダミー層上に、前記凹部と前記溝と前記貫通孔とを埋め込むように、導体層を形成することと、前記凹部、前記溝、又は前記貫通孔外に位置した部分が除去されるように前記導体層を研磨して、前記導体層のうち、前記凹部を埋め込んだ部分、前記貫通孔を埋め込んだ部分、及び、前記溝を埋め込んだ部分を、それぞれ、ビア部、ランド部及び配線部として得ることと、その後、前記ダミー層を除去することと、前記第1金属含有層の露出部を除去することと、少なくとも前記ランド部の上面及び前記配線部の上面を被覆するように、無機絶縁層を形成することと、前記無機絶縁層を被覆するとともに、前記ランド部及び前記配線部の間の隙間を埋め込み、前記ランド部の1以上の位置に凹部が設けられた絶縁樹脂層を形成することと、前記無機絶縁層のうち、これを被覆した前記絶縁樹脂層に設けられた前記凹部の位置で露出した部分を除去することとを含んだ多層配線基板の製造方法が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記無機絶縁層は、前記ランド部の側面と前記配線部の側面とを更に被覆するように形成する上記態様に係る多層配線基板の製造方法が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記無機絶縁層は、前記ダミー層を除去することによって露出した前記絶縁樹脂層を更に被覆するように形成する上記態様の何れかに係る多層配線基板の製造方法が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記無機絶縁層は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素、フッ素を添加した酸化ケイ素、炭素を添加した酸化ケイ素、酸化タンタル、窒化タンタル及び酸化アルミニウムからなる群より選ばれる1以上の絶縁体を含んだ上記態様の何れかに係る多層配線基板の製造方法が提供される。
本発明の更に他の態様によると、前記ダミー層は感光性の樹脂からなる上記態様の何れかに係る多層配線基板の製造方法が提供される。
本発明によると、絶縁信頼性に優れた多層配線基板が提供される。
本発明の一実施形態に係るパッケージ化デバイスを概略的に示す断面図。 図1に示すパッケージ化デバイスが含んでいる多層配線基板を概略的に示す断面図。 図2に示す多層配線基板の一部を拡大して示す断面図。 本発明の他の実施形態に係る多層配線基板の一部を拡大して示す断面図。 本発明の更に他の実施形態に係る多層配線基板の一部を拡大して示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における一工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係るパッケージ化デバイスの製造方法の一工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係るパッケージ化デバイスの製造方法の他の工程を概略的に示す断面図。 本発明の一実施形態に係るパッケージ化デバイスの製造方法の更に他の工程を概略的に示す断面図。 比較例に係る多層配線基板を概略的に示す断面図。 図33に示す多層配線基板の一部を拡大して示す断面図。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は、上記態様の何れかをより具体化したものである。以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化した例を示すものであって、本発明の技術的思想を、以下に記載する構成要素の材質、形状、構造、及び配置等に限定するものではない。本発明の技術的思想には、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
以下の説明において参照する図面では、同様又は類似した機能を有する構成要素に、同一の参照符号を付している。ここで、図面は模式的なものであり、厚さ方向の寸法と厚さ方向に垂直な方向、即ち面内方向の寸法との関係や、複数の層の厚さ方向における寸法の関係等は、現実のものとは異なり得ることに留意すべきである。従って、具体的な寸法は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、2以上の構成要素の寸法の関係が、複数の図面の間で異なっている可能性があることにも留意すべきである。更に、幾つかの図面では、同一の構造を、他の図面とは天地を逆にして描いていることにも留意すべきである。
なお、本開示において、「上面」及び「下面」は、板状部材又はそれに含まれる層の2つの主面、即ち、厚さ方向に垂直であり且つ最も広い面積を有する面及びその裏面であって、図面において上方に示された面と下方に示された面とをそれぞれ意味している。また、「側面」とは、上記主面に対して垂直であるか又は傾いた面を意味している。
また、本開示において、「AAをBBの上に」という記載は、重力方向とは無関係に使用している。「AAをBBの上に」という記載によって特定される状態は、AAがBBと接触した状態を包含する。「AAをBBの上に」という記載は、AAとBBとの間に他の1以上の構成要素を介在させることを除外するものではない。
<構造>
図1は、本発明の一実施形態に係るパッケージ化デバイスを概略的に示す断面図である。
図1に示すパッケージ化デバイス1は、複合配線基板10と、機能デバイス20と、封止樹脂層30と、接合電極40とを含んでいる。
機能デバイス20は、例えば、半導体チップ、又は、ガラス基板などの半導体以外の材料からなる基板上に回路や素子が形成されたチップである。ここでは、一例として、機能デバイス20は半導体チップであるとする。即ち、ここでは、パッケージ化デバイス1は、半導体パッケージである。
パッケージ化デバイス1は、複数の機能デバイス20を含んでいる。パッケージ化デバイス1は、機能デバイス20を1つのみ含んでいてもよい。
機能デバイス20は、接合電極40を介して、複合配線基板10へ接合されている。ここでは、機能デバイス20は、フリップチップボンディングによって、複合配線基板10へ接合されている。機能デバイス20の1以上は、ワイヤボンディングなどの他のボンディング法によって複合配線基板10へ接合されていてもよい。
接合電極40は、機能デバイス20と複合配線基板10との間で、狭いピッチで配列している。接合電極40は、例えば、はんだからなる。機能デバイス20をワイヤボンディングによって複合配線基板10へ接合する場合、例えば、金ワイヤを用いて機能デバイス20と複合配線基板とを電気的に接続することができる。
封止樹脂層30は、機能デバイス20と複合配線基板10との間に介在した部分と、機能デバイス20の側面を少なくとも部分的に被覆した部分とを含んでいる。封止樹脂層30は、機能デバイス20を複合配線基板10へ固定している。
複合配線基板10は、FC-BGA基板11と、多層配線基板12と、封止樹脂層13と、接合電極14とを含んでいる。
FC-BGA基板11は、第1配線基板の一例である。FC-BGA基板11は、例えば、図示しないマザーボードへ接合される。
FC-BGA基板11は、コア層111と、絶縁層112と、導体層113と、絶縁層114と、接合用導体115とを含んでいる。
コア層111は、絶縁層である。コア層111は、例えば、織布又は不織布に熱硬化性の絶縁樹脂を含浸させた繊維強化基板である。織布又は不織布としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、又はアラミド繊維を使用することができる。絶縁樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂を使用することができる。
コア層111には、貫通孔が設けられている。導体層113の一部は、貫通孔の側壁を被覆している。ここでは、導体層113の一部は、側壁が導体からなる貫通孔を生じるように、コア層111に設けられた貫通孔の側壁を被覆している。これら側壁が導体からなる貫通孔は、絶縁体で埋め込んでもよい。
導体層113の残りと絶縁層112とは、コア層111の両主面上で多層配線構造を形成している。各多層配線構造は、交互に積層された導体層113及び絶縁層112を含んでいる。
多層配線構造が含む各絶縁層112は、例えば、絶縁樹脂層である。絶縁層112には、貫通孔が設けられている。
導体層113は、銅などの金属又は合金からなる。導体層113は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。
多層配線構造が含む各導体層113は、配線部とランド部とを含んでいる。絶縁層112を間に挟んでコア層111と向き合った導体層113は、絶縁層112に設けられた貫通孔の側壁を被覆したビア部を更に含んでいる。
絶縁層114は、上記の多層配線構造上に設けられている。絶縁層114は、例えば、ソルダーレジストなどの絶縁樹脂層である。絶縁層114には、上記多層配線構造の最表面に位置した導体層113へ連通する貫通孔が設けられている。
接合用導体115は、導体層113のうち絶縁層114の貫通孔の位置で露出した部分に設けられた金属バンプである。なお、接合用導体は、接合端子ともいう。接合用導体115は、例えば、はんだからなる。
多層配線基板12は、第2配線基板である。多層配線基板12は、接合電極40を介して機能デバイス20に接合されるとともに、接合電極14を介してFC-BGA基板11に接合されている。即ち、多層配線基板12は、機能デバイス20とFC-BGA基板11との接合を媒介するインターポーザである。多層配線基板12の厚さは、例えば、10μm以上300μm以下の範囲内にある。多層配線基板12については、後で詳述する。
接合電極14は、多層配線基板12と機能デバイス20との間で配列している。接合電極14のピッチは、接合電極40のピッチと比較してより広く且つFC-BGA基板11の下面に位置した接合用導体115のピッチと比較してより狭い。接合電極14は、例えば、はんだからなる。
封止樹脂層13は、FC-BGA基板11と多層配線基板12との間に介在した部分を含んでいる。なお、封止樹脂層は、アンダーフィル層ともいう。封止樹脂層13は、第2配線基板12をFC-BGA基板11へ固定している。
多層配線基板12について、図2及び図3を参照しながら、更に詳しく説明する。
図2は、図1に示すパッケージ化デバイス1が含んでいる多層配線基板12を概略的に示す断面図である。図3は、図2に示す多層配線基板12の一部を拡大して示す断面図である。
図2及び図3に示す多層配線基板12は、図2に示すように、2以上の層126と、絶縁樹脂層124と、絶縁樹脂層123と、導体層122と、密着層127aと、シード層127bと、導体層129と、絶縁樹脂層130と、表面処理層131とを含んでいる。
2以上の層126は、互いに積層されている。ここでは、2つの層126が積層されている。層126の数は、3以上であってもよい。
これら層126の各々は、絶縁樹脂層1263と、無機絶縁層1264と、導体層1262と、第1金属含有層1261aと、第2金属含有層1261bとを含んでいる。
絶縁樹脂層1263は、例えば、厚さ方向に一体に形成されている。絶縁樹脂層1263は、好ましくは、フィラーを含んでいない絶縁樹脂からなる。
絶縁樹脂層1263は、図2及び図3に示すように、第1面S1と、その裏面である第2面S2とを有している。絶縁樹脂層1263には、複数の第1凹部R1、複数の溝部G、及び、複数の第2凹部R2が設けられている。
第1凹部R1は、第1面S1で開口している。第1凹部R1は、後述するランド部1262Lで埋め込まれたランド用凹部である。
第1凹部R1は、深さが互いに等しい。第1凹部R1の深さは、絶縁樹脂層1263の厚さよりも小さい。
第1凹部R1の1以上は、溝部Gの1つと連通している。また、第1凹部R1の1以上は、この第1凹部R1が設けられた絶縁樹脂層1263が有している第2凹部R2と連通している。
第1凹部R1は、開口と側壁と底面とを有している。第1凹部R1の底面は、厚さ方向に対して垂直な平面である。一例によれば、第1凹部R1は円形状の底面を有しており、第2凹部R2と連通した第1凹部R1の底面は円形に開口している。
第1凹部R1は、ここでは、厚さ方向に対して垂直な方向の寸法が開口から底面に向かって漸次大きくなる形状を有している。即ち、第1凹部R1は、ここでは、厚さ方向に対して垂直な断面が逆テーパ状である。一例によれば、第1凹部R1は、円錐台形状を有している。第1凹部R1は、厚さ方向に平行な断面が矩形状であってもよい。即ち、第1凹部R1は、高さ方向が厚さ方向に平行な角柱又は円柱形状を有していてもよい。
溝部Gは、第1面S1で開口している。溝部Gは、後述する配線部1262Wで埋め込まれている。溝部Gの深さは、第1凹部R1の深さと等しい。
溝部Gは、開口と側壁と底面とを有している。溝部Gの底面は、厚さ方向に対して垂直な平面である。
溝部Gは、開口から底面に向かって幅が漸次広くなる形状を有している。即ち、溝部Gは、ここでは、長さ方向に対して垂直な断面が逆テーパ状である。溝部Gは、長さ方向に対して垂直な断面が矩形状であってもよい。
第2凹部R2は、第2面S2で開口している。第2凹部R2は、後述するビア部1262Vで埋め込まれたビア用凹部である。
第2凹部R2は、第1凹部R1の1以上と連通している。具体的には、第2凹部R2の各々は、第1凹部R1の何れかと連通している。
第2凹部R2は、開口と側壁とを有している。第2凹部R2は、その底部の位置で、第1凹部R1と連通している。厚さ方向に垂直な平面への第2凹部R2の正射影は、この第2凹部R2と連通した第1凹部R1の底面の先の平面への正射影の輪郭によって取り囲まれている。
第2凹部R2は、厚さ方向に対して垂直な方向の寸法が開口から底部へ向かって漸次大きくなる形状を有している。即ち、第2凹部R2は、厚さ方向に対して垂直な断面が逆テーパ状である。一例によれば、第2凹部R2は、円錐台形状を有している。第2凹部R2は、厚さ方向に平行な断面が矩形状であってもよい。即ち、第2凹部R2は、高さ方向が厚さ方向に平行な角柱又は円柱形状を有していてもよい。
なお、第1凹部R1、溝部G及び第2凹部R2については、後で更に詳しく説明する。
無機絶縁層1264は、溝部Gの底面及び側壁を被覆した部分と、絶縁樹脂層1263の第1面S1を被覆した部分と、第1凹部R1の底面及び側壁を被覆した部分とを含んでいる。
図2に示すように、無機絶縁層1264は、これを含んだ層126の絶縁樹脂層1263が有する第2凹部R2の位置に、貫通孔を有している。
導体層1262は、絶縁樹脂層1263の第1凹部R1及び溝部Gをそれぞれ埋め込んだランド部1262L及び配線部1262Wと、ランド部1262Lの位置で第1面S1から突出したビア部1262Vとを含んでいる。各導体層1262において、ビア部1262Vの各々は、その導体層1262が含んでいるランド部1262Lの1つと一体に形成されている。各導体層1262のビア部1262Vは、その導体層1262のランド部1262L及び配線部1262Wによって第1凹部R1及び溝部Gがそれぞれ埋め込まれた絶縁樹脂層1263とその第1面S1側で隣接した他の絶縁樹脂層の第2凹部R2を埋め込んでいる。
導体層1262は、銅などの金属又は合金からなる。導体層1262は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。一例によれば、導体層1262は銅からなる。
第1金属含有層1261aは、図2及び図3に示すように、配線部1262Wの側面を被覆することなしに配線部1262Wの第1面S1側の面を被覆している。また、第1金属含有層1261aは、ランド部1262Lの側面を被覆することなしにランド部1262Lの第1面S1側の面を被覆している。また、第1金属含有層1261aは、図2における、ビア部1262Vの側面及び下面を被覆している。
第1金属含有層1261aは、後述するダミー層125及び絶縁樹脂層124への第2金属含有層1261bの密着性を向上させて、第2金属含有層1261bの剥離を生じ難くする密着層又はシード密着層である。また、第1金属含有層1261aは、導体層1262から絶縁樹脂層1263への金属の拡散を生じ難くするバリア層である。一例によれば、第1金属含有層1261aは、酸化チタン層などのチタンを含有した層である。
第2金属含有層1261bは、第1金属含有層1261aと配線部1262Wとの間に介在した部分と、配線部1262Wの側面を被覆した部分とを含む。また、第2金属含有層1261bは、第1金属含有層1261aとランド部1262Lとの間に介在した部分と、ランド部1262Lの側面を被覆した部分とを更に含む。また、第2金属含有層1261bは、第1金属含有層1261aとビア部1262Vとの間に介在した部分を含む。第2金属含有層1261bは、導体層1262の電解めっきによる成膜において、給電層としての役割を果たすシード層である。
第2金属含有層1261bは、第1金属含有層1261aの材料とは異なる金属材料からなる。第2金属含有層1261bは、導体層1262と同じ材料からなっていてもよい。或いは、第2金属含有層1261bは、導体層1262の材料と比較してイオン化傾向が小さい金属材料からなっていてもよい。第2金属含有層1261bは、例えば、銅を含む。第2金属含有層1261bが銅を含む場合、絶縁樹脂層1263と第2金属含有層1261bとの間で層間剥離が生じにくい。なお、互いに積層された2つの層が同じ材料からなる場合であっても、積層方向に平行な断面を、例えば、走査電子顕微鏡で観察することにより、それら層間の界面を確認することができる。
第2金属含有層1261bのうち、配線部1262Wの側面を被覆した部分は、算術平均粗さRaが10nm以下であることが好ましい。上記部分の算術平均粗さRaが10nm以下であると、上記部分の表面を通る電子の移動距離が小さいため、高い伝送特性を達成することができる。また、上記部分の算術平均粗さRaが10nm以下であると、無機絶縁層1264にピンホールが生じにくい。
算術平均粗さRaは、JIS B 0601:2013に準拠した方法により得られる。
絶縁樹脂層124は、図2に示すように、層126からなる多層配線構造の一方の主面上に設けられている。絶縁樹脂層124の材料は、絶縁樹脂層1263の材料と同じであってもよく、異なっていてもよい。
絶縁樹脂層124には、それと隣接した層126が含むビア部1262Vの位置に、貫通孔が設けられている。絶縁樹脂層124の貫通孔は、それと隣接した層126が含むビア部1262Vによって埋め込まれている。
絶縁樹脂層124の貫通孔は、層126側で開口した凹部である。これら凹部は、ここでは、厚さ方向に対して垂直な方向の寸法が下方から上方に向かって漸次大きくなる形状を有している。即ち、絶縁樹脂層124の凹部は、ここでは、厚さ方向に対して垂直な断面が逆テーパ状である。一例によれば、これら貫通孔は、円錐台形状を有している。これら貫通孔は、厚さ方向に平行な断面が矩形状であってもよい。即ち、これら貫通孔は、高さ方向が厚さ方向に平行な角柱又は円柱形状を有していてもよい。
絶縁樹脂層123は、絶縁樹脂層124上に設けられている。絶縁樹脂層123の材料は、絶縁樹脂層124及び1263の材料と同じであってもよく、異なっていてもよい。絶縁樹脂層123には、絶縁樹脂層124の貫通孔の位置に貫通孔が設けられている。
導体層122は、絶縁樹脂層123の貫通孔を埋め込んでいる。導体層122は、多層配線基板12と機能デバイス20との接合のための電極である。導体層122は、例えば、銅からなる。
導体層129は、上方に位置した層126が含んでいる絶縁樹脂層1263の第2凹部R2を埋め込むとともに、その絶縁樹脂層1263の第2面S2のうち第2凹部R2の開口及びその周囲の領域を被覆している。導体層129は、銅などの金属又は合金からなる。
密着層127aは、上方に位置した層126が含んでいる絶縁樹脂層1263の第2凹部R2の内面を被覆した部分と、その絶縁樹脂層1263の第2面S2のうち第2凹部R2の開口の周囲の領域を被覆した部分とを含んでいる。密着層127aは、絶縁樹脂層1263へのシード層127bの密着性を向上させて、シード層127bの剥離を生じ難くする層である。
シード層127bは、密着層127a上に設けられている。シード層127bは、導体層129の電解めっきによる成膜において、給電層としての役割を果たす。
絶縁樹脂層130は、上方に位置した層126が含んでいる絶縁樹脂層1263及び導体層129上に設けられている。絶縁樹脂層130には、導体層129の位置に貫通孔が設けられている。
表面処理層131は、導体層129のうち、絶縁樹脂層130の貫通孔内で露出した部分の上に設けられている。表面処理層131は、導体層129の表面の酸化防止及びはんだに対する濡れ性向上のために設ける。
図3における長さt1は、隣り合う2つの層126における、一方の層126が有する第1面S1と、他方の層126が含む溝部Gの底面との間の距離である。長さt2は、層126における溝部Gの深さである。長さt3は、層126が含む溝部Gの底面と、この層126の第2面S2との間の距離である。長さt4は、層126が含む溝部Gの底面の幅である。長さt5は、溝部Gの幅方向に隣り合った溝部Gの底面間の距離である。
図4は、本発明の他の実施形態に係る多層配線基板12の一部を拡大して示す断面図である。この実施形態に係る多層配線基板12は、図4に示す幅D1が図4に示す幅D2よりも小さいこと以外は、上述した多層配線基板12と同じである。幅D1は、第1金属含有層1261aうち配線部1262Wの第1面S1側の面を被覆した部分の幅である。言い換えると、幅D1は、配線部1262Wの長さ方向と垂直であり、配線部1262Wの厚さ方向に垂直な方向における、第1金属含有層1261aの幅である。幅D2は、第2金属含有層1261bの表面のうち、第1面S1を含む平面と向き合った領域の幅である。
幅D1が幅D2よりも小さい場合、無機絶縁層1264と第2金属含有層1261bとが接する面積が大きいため、無機絶縁層1264と第2金属含有層1261bとの間で層間剥離が生じにくい。
図5は、本発明の更に他の実施形態に係る多層配線基板12の一部を拡大して示す断面図である。この実施形態に係る多層配線基板12では、無機絶縁層1264が溝部Gの底面及び側面の角部を被覆している。即ち、この実施形態に係る多層配線基板12では、無機絶縁層1264が、溝部Gの底面を被覆した部分と、溝部Gの底面と溝部Gの側壁との接続部を被覆した部分と、絶縁樹脂層1263の第1面S1を被覆した部分とを含んでいる。無機絶縁層1264が、溝部Gの底面及び側壁を被覆した部分と、絶縁樹脂層1263の第1面S1を被覆した部分と、第1凹部R1の底面及び側壁を被覆した部分とを含む代わりに、溝部Gの底面を被覆した部分と、溝部Gの底面と溝部Gの側壁との接続部を被覆した部分と、絶縁樹脂層1263の第1面S1を被覆した部分とを含んでいること以外は、上述した多層配線基板12と同じである。
図5に示すように、絶縁樹脂層1263の第1面S1のうち、無機絶縁層1264が含む、溝部Gの底面を被覆した部分の真下には無機絶縁層1264が設けられていない。
この実施形態によると、例えば、配線のライン/スペースが5μm/5μm程度である場合、無機絶縁層1264が溝部Gの側面全体を被覆せずとも、高い絶縁信頼性を達成することができる。
<製造方法>
このパッケージ化デバイス1が含む多層配線基板12は、例えば、以下の方法により製造することができる。
図6乃至図29は、本発明の一実施形態に係る多層配線基板の製造方法を概略的に示す断面図である。
この方法では、先ず、図6に示すように、支持体2の一方の面に剥離層3を形成する。
支持体2は、支持体2を通じて剥離層3に光を照射する場合もあるため、透光性を有していることが有利である。支持体2としては、例えば、ガラス板を用いることができる。矩形のガラス板は、大型化に適している。また、ガラス板は、優れた平坦性及び高い剛性を実現可能である。そのため、支持体2としてのガラス板は、その上に微細なパターンを形成するのに適している。
また、ガラス板はCTE(coefficient of thermal expansion;熱膨張率)が小さく歪みにくいことから、パターン配置精度及び平坦性の確保に優れている。支持体2としてガラス板を用いる場合、ガラス板の厚さは、製造プロセスにおける反りの発生を抑制する観点から厚い方が望ましく、例えば0.5mm以上、好ましくは1.2mm以上である。
ガラス板のCTEは、3ppm以上16ppm以下であることが好ましく、FC-BGA基板11及び機能デバイス20のCTEとの整合性の観点から10ppm程度がより好ましい。
ガラスとしては、例えば、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、ソーダガラス、又は、サファイヤガラス等が用いられる。
一方、剥離層3に熱によって発泡する樹脂を用いる等、支持体2を剥離する際に支持体2に光の透過性が要求されない場合は、支持体2には、歪みの少ない材料、例えばメタルやセラミックスなどを用いることができる。
以下、一例として、剥離層3の材料は紫外光(UV光)を吸収して剥離可能となる樹脂であり、支持体2はガラス板であるとする。
剥離層3は、例えば、UV光などの光を吸収することにより発熱若しくは変質して剥離可能となる樹脂でもよく、又は、熱によって発泡して剥離可能となる樹脂でもよい。剥離層3の材料は、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、オキセタン樹脂、マレイミド樹脂、及び、アクリル樹脂などの有機樹脂、並びに、アモルファスシリコン、ガリウムナイトライド、金属酸化物層などの無機層から選ぶことができる。剥離層3は、光分解促進剤、光吸収剤、増感剤、及びフィラー等の添加剤を更に含有していてもよい。
剥離層3は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。また、例えば、支持体2上に形成される多層配線構造の保護を目的として、剥離層3上に保護層を設けてもよく、支持体2と剥離層3との間にそれらの密着性を向上させる層を更に設けてもよい。また、剥離層3と多層配線構造との間に、レーザー光反射層や金属層を更に設けてもよい。
なお、剥離層3の材料として、UV光などの光、例えばレーザー光によって剥離可能となる樹脂を用いる場合、支持体2が透光性であれば、剥離層3へは、支持体2を介して光を照射してもよい。
次に、真空中で、図7に示すように、密着層4a及びシード層4bを形成する。密着層4aは、剥離層3へのシード層4bの密着性を向上させて、これ以降の工程においてシード層4bの剥離を防止する層である。また、シード層4bは、導体層122を形成するための電解めっきにおいて、給電層としての役割を果たす。
密着層4a及びシード層4bは、例えば、スパッタリング法又は蒸着法により形成することができる。密着層4a及びシード層4bの材料としては、例えば、Cu、Ni、Al、Ti、Cr、Mo、W、Ta、Au、Ir、Ru、Pd、Pt、AlSi、AlSiCu、AlCu、NiFe、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、AZO(Aluminum-doped Zinc Oxide)、ZnO、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)、TiN、Cu、Cu合金、又はこれらを複数組み合わせたものを使用することができる。ここでは、一例として、電気特性及び製造の容易性の観点並びにコスト面を考慮して、密着層4a及びシード層4bにそれぞれにチタン層及び銅層を採用し、それらはスパッタリング法で形成することとする。
密着層4a及びシード層4bの合計膜厚は、1μm以下とすることが好ましい。ここでは、一例として、密着層4aとして厚さが50nmのチタン層を形成するとともに、シード層4bとして厚さが300nmの銅層を形成することとする。
次に、図8に示すように、シード層4b上にレジスト層121を形成する。レジスト層121は、感光性樹脂からなる。感光性樹脂としては、例えば、感光性ポリイミド樹脂、感光性ベンゾシクロブテン樹脂、感光性エポキシ樹脂又はそれらの変性物を用いることが可能である。感光性樹脂は、液状であってもよく、フィルム状であってもよい。
レジスト層121の材料として液状の感光性樹脂を用いる場合は、レジスト層121は、例えば、スリットコート、カーテンコート、ダイコート、スプレーコート、静電塗布法、インクジェットコート、グラビアコート、スクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、スピンコート、及びドクターコートの何れかの方法でシード層4b上に形成することができる。レジスト層121としてフィルム状のレジストを用いる場合は、レジスト層121は、例えば、ラミネート、真空ラミネート、真空プレスなどの何れかの方法でシード層4b上に設けることができる。
次に、フォトリソグラフィにより、レジスト層121に貫通孔を形成する。貫通孔の平面視の形状は、機能デバイス20の接合電極のピッチや形状に応じて設定する。ここでは、一例として、貫通孔は、開口が直径25μmの円形状を有し、ピッチが55μmであるとする。ここで、平面視とは、対象物を厚さ方向に観察すること、即ち、厚さ方向に垂直な平面への対象物の正射影を観察することをいう。
レジスト層121の厚さは、次に形成する導体層122の厚さに応じて設定される。ここでは、一例として、レジスト層121の厚さは8μmとする。
なお、これら貫通孔を形成した後、現像時の残渣除去を目的として、プラズマ処理を行ってもよい。
次に、図9に示すように、シード層4b上に、電解めっきにより導体層122を形成する。導体層122は、機能デバイス20との接合用の電極を構成する。導体層122を形成するための電解めっきとしては、例えば、電解ニッケルめっき、電解銅めっき、電解クロムめっき、電解Pdめっき、電解金めっき、電解ロジウムめっき、及び電解イリジウムめっき等が挙げられる。これらの中でも、電解銅めっきは、簡便且つ安価で、良好な電気伝導性を達成できることから望ましい。
導体層122は、上記の通り、機能デバイス20との接合用の電極となる。そのため、導体層122の厚さは、はんだ接合の観点から1μm以上であることが望ましく、生産性の観点から30μm以下であることが望ましい。
次に、図10に示すように、レジスト層121を除去する。レジスト層121は、例えば、ドライエッチング法によって除去するか、又は、アルカリ性の溶液や溶剤に浸漬させることにより溶解させるか若しくは剥離する。
次に、図11に示すように、導体層122を包埋するように、絶縁樹脂層123を形成する。絶縁樹脂層123の材料は、感光性の樹脂であってもよく、非感光性の樹脂であってもよい。絶縁樹脂層123の材料は、後述する絶縁樹脂層124、130及び1263の材料と同一であってもよく、異なっていてもよい。
次に、図12に示すように、物理研磨、又は、物理研磨と化学機械研磨(CMP)とにより、導体層122の上面を露出させる。なお、このようにして得られる構造は、ダマシン工法で得ることもできる。
次に、図13に示すように、導体層122及び絶縁樹脂層123上に、導体層122の位置に貫通孔を有する絶縁樹脂層124を設ける。なお、絶縁樹脂層124の貫通孔は、絶縁樹脂層124の第2面、ここでは、絶縁樹脂層124の上面で開口した第2凹部R2である。第2凹部R2は、断面が矩形形状を有するように形成してもよいが、順テーパ形状に形成することが好ましい。順テーパ形状に形成すると、第2凹部R2内で不連続部を生じさせることなく、第1金属含有層1261a及び第2金属含有層1261bを形成することが容易になる。
絶縁樹脂層124は、例えば、感光性樹脂からなる。この感光性樹脂としては、例えば、レジスト層121について上述したのと同様の材料を使用することができる。また、貫通孔を有する絶縁樹脂層124は、例えば、レジスト層121について上述したのと同様の方法により形成することができる。
或いは、絶縁樹脂層124は、非感光性樹脂からなる。非感光性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、エポキシ樹脂又はそれらの変性物を用いることが可能である。ポリイミドなどの非感光性樹脂は、絶縁性及び機械特性に優れているのに加え、高い耐熱性を達成し得る。また、非感光性樹脂は、シリカ、アルミナ、ジルコニア等の無機粒子が充填剤(フィラー)として加えられてもよい。ここでは、一例として、非感光性樹脂として、非感光性のポリイミド樹脂を用いる。
非感光性樹脂は、液状であってもよく、フィルム状であってもよい。
液状の非感光性樹脂を用いる場合、絶縁樹脂層124は、例えば、スリットコート、カーテンコート、ダイコート、スプレーコート、静電塗布法、インクジェットコート、グラビアコート、スクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、スピンコート、及びドクターコートから選ばれる方法により形成することができる。
絶縁樹脂層124として、フィルム状の非感光性樹脂を設ける場合は、ラミネート、真空ラミネート、真空プレスなどが適用できる。
ここでは、一例として、感光性のエポキシ樹脂をスピンコート法により導体層122及び絶縁樹脂層123上へ塗布する。感光性のエポキシ樹脂は、比較的低温で硬化させることができ、硬化に伴う収縮が少ないため、その後の微細パターン形成に有利である。また、ここでは、一例として、絶縁樹脂層124は、2μmの厚さに形成することとする。
なお、絶縁樹脂層124を形成した後、表面を平坦化するために、物理研磨に供するか、又は、物理研磨と及びCMP等の研磨とに供してもよい。なお、絶縁樹脂層124の材料として非感光性樹脂を用いる場合、貫通孔は、例えば、レーザー光照射によって形成することができる。
次に、図14に示すように、絶縁樹脂層124及び導体層122上に、溝G’と、1以上が第2凹部R2と連通した貫通孔R1’とを有するダミー層125を形成する。ダミー層125の溝G’及び貫通孔R1’は、それぞれ、絶縁樹脂層1263の溝部G及び第1凹部R1に相当する。
ダミー層125は、感光性樹脂からなる。この感光性樹脂としては、例えば、レジスト層121について上述したのと同様の材料を使用することができる。また、溝G’及び貫通孔R1’を有するダミー層125は、例えば、レジスト層121について上述したのと同様の方法により形成することができる。
ダミー層125が有する貫通孔R1’は、その上面における開口径が、絶縁樹脂層124の貫通孔のその上面における開口径と比較してより大きくなるように形成する。また、貫通孔R1’は、順テーパ形状に形成する。そして、溝G’も、長さ方向に垂直な断面が順テーパ形状を有するように形成する。
溝G’及び貫通孔R1’は、断面が矩形形状を有するように形成してもよいが、順テーパ形状に形成すると、溝G’及び貫通孔R1’内で不連続部を生じさせることなく、第1金属含有層1261a及び第2金属含有層1261bを形成することが容易になる。
また、溝G’及び貫通孔R1’を、断面が順テーパ形状を有するように形成した場合、それらの断面積を変更することなしに、断面を矩形状とした場合と比較して、絶縁樹脂層1263と無機絶縁層1264との接触面積が大きくなる。それ故、絶縁樹脂層1263と無機絶縁層1264との密着性を向上させることができる。同様に、絶縁樹脂層1263と導体層1262との密着性も向上させることができる。従って、層間剥離を生じ難くすることができる。
次に、真空中で、図15に示すように、ダミー層125の上面と、第2凹部R2の内面と、溝G’の内面と、貫通孔R1’の内面とを被覆した第1金属含有層1261aを形成する。続いて、第1金属含有層1261a上に、第1金属含有層1261aとは異なる金属材料からなる第2金属含有層1261bを形成する。
第1金属含有層1261a及び第2金属含有層1261bは、それぞれ、シード密着層(又は密着層)及びシード層である。第1金属含有層1261a及び第2金属含有層1261bには、それぞれ、密着層4a及びシード層4bについて上述したのと同様の材料を使用することができる。また、第1金属含有層1261a及び第2金属含有層1261bは、それぞれ、密着層4a及びシード層4bについて上述したのと同様の方法により形成することができる。
第2金属含有層1261bの材料は、導体層1262と同じ材料であることが好ましい。
第1金属含有層1261aの厚さと第2金属含有層1261bの厚さとの合計は、1μm以下であることが好ましい。この場合、電解めっきの給電層として好ましい。
第1金属含有層1261aの厚さは、10nm乃至100nmの範囲内にあることが好ましく、30nm乃至80nmの範囲内にあることがより好ましい。
第2金属含有層1261bの厚さは、40nm乃至400nmの範囲内にあることが好ましく、100nm乃至350nmの範囲内にあることがより好ましい。
ここでは、一例として、電気特性、製造の容易性の観点及びコスト面を考慮し、更には、絶縁樹脂層1263と第2金属含有層1261bとの密着性を向上させるため、第1金属含有層1261aとしてチタンを含む層を採用する。また、電気特性、製造の容易性の観点及びコスト面を考慮して、第2金属含有層1261bとして銅を含む層を採用する。第1金属含有層1261a及び第2金属含有層1261bは、スパッタリング法で順次形成する。また、第1金属含有層1261aの厚さは50nmとし、第2金属含有層1261bの厚さは300nmとする。
なお、後述する第1金属含有層1261aのエッチングにおいて銅のエッチングレートよりもエッチングレートが十分大きければ、第1金属含有層1261aの材料としてチタン以外を使用することもできる。また、第1金属含有層1261aと第2金属含有層1261bとの間には、第1金属含有層1261aの材料及び第2金属含有層1261bの材料とも異なる金属材料からなる層を設けても良い。
次に、図16に示すように、第2金属含有層1261b上に導体層1262’を形成する。導体層1262’は、第2凹部R2と溝G’及び貫通孔R1’とを埋め込むように形成する。導体層1262’には、導体層122について上述したのと同様の材料を使用することができる。また、導体層1262’は、導体層122について上述したのと同様の方法により形成することができる。ここでは、一例として、導体層1262は、電解めっきによって形成した銅層であるとする。
次に、図17に示すように、導体層1262’、第1金属含有層1261a及び第2金属含有層1261bを、物理研磨及びCMP等の研磨に供して、導体層1262’、第1金属含有層1261a及び第2金属含有層1261bのうち、第2凹部R2、溝G’又は貫通孔R1’外に位置した部分を除去する。なお、この研磨に伴い、ダミー層125の上面近傍の部分も除去され得る。
図16に示す導体層1262’のうち、上記の研磨を行った後に残った部分が図17に示す導体層1262である。
以上のようにして、導体層1262のうち、第2凹部R2を埋め込んだ部分、貫通孔R1’を埋め込んだ部分、及び溝G’を埋め込んだ部分を、それぞれ、ビア部1262V、ランド部1262L及び配線部1262Wとして得る。この方法によると、研磨によってビア部1262V、ランド部1262L及び配線部1262Wを得るため、セミアディティブ法と比較して、平滑な導体表面が得られる。
次に、図18に示すように、ダミー層125を除去する。ダミー層125は、ドライエッチング法やアルカリ性の溶液や溶剤に浸漬することで除去できる。
次に、図19に示すように、図18に示す構造において第1金属含有層1261aの露出部をエッチング剤により除去する。第1金属含有層1261aの露出部の除去により、ランド部1262Lの側面及び配線部1262Wの側面を被覆する第2金属含有層1261bを露出させる。
エッチング剤としては、第2金属含有層1261bに対して、第1金属含有層1261aを選択的にエッチングする薬液を使用する。このエッチングによると、第2金属含有層1261bのうち、配線部1262W及びランド部1262Lの側面を被覆した部分の平滑性は維持される。エッチング液としては、第2金属含有層1261bのエッチングレートに対する、第1金属含有層1261aのエッチングレートが10倍以上であるエッチング液を用いることが好ましい。
例えば、このエッチング後において、第2金属含有層1261bのうち、配線部1262W及びランド部1262Lの側面を被覆した部分は、算術平均粗さRaが10nm以下である。
なお、図4を参照しながら説明した幅D1は幅D2より小さくてもよい。幅D1及び幅D2が同程度である場合において、無機絶縁層1264と第2金属含有層1261bとの密着性が不十分であるときは、幅D1を幅D2よりも小さくすることで、無機絶縁層1264と第2金属含有層1261bとが接する面積を大きくすることができる。これにより、無機絶縁層1264と第2金属含有層1261bとの密着性を向上させることができる。
次に、図20に示すように、絶縁樹脂層124及び導体層1262上に、無機絶縁層1264を形成する。無機絶縁層1264は、絶縁樹脂層124の上面と、配線部1262Wの上面及び側面と、ランド部1262Lの上面及び側面とを被覆するように形成する。
無機絶縁層1264は、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)により形成する。無機絶縁層1264は、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素、フッ素を添加した酸化ケイ素、炭素を添加した酸化ケイ素、酸化タンタル、窒化タンタル及び酸化アルミニウムからなる群より選ばれる1以上の絶縁体からなる。
無機絶縁層1264の厚さは、0.05μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましい。無機絶縁層1264が薄すぎると、ピンホール等の不連続部を生じ易くなる。無機絶縁層1264の厚さは、1μm未満であることが好ましく、0.5μm以下であることがより好ましい。無機絶縁層1264を厚くすると、例えば、その成膜やエッチングによるその部分的な除去に、より長い時間が必要となる。また、無機絶縁層1264が厚すぎると、無機絶縁層1264と絶縁樹脂層1263との間、又は、無機絶縁層1264と第2金属含有層1261bとの間で層間剥離が生じやすくなる。
なお、無機絶縁層1264と絶縁樹脂層1263との密着性を向上させるために、無機絶縁層1264をシランカップリング剤で処理してもよい。
次に、図21に示すように、無機絶縁層1264を被覆するとともに、ランド部1262L及び配線部1262Wの間の隙間を埋め込んだ絶縁樹脂層1263を設ける。絶縁樹脂層1263には、第2凹部R2としての貫通孔を形成する。なお、絶縁樹脂層1263のうち、絶縁樹脂層1263の下面及び上面は、それぞれ、第1面S1及び第2面S2である。また、絶縁樹脂層1263のうちランド部1262Lで埋め込まれた凹部は、上述した第1凹部R1である。そして、絶縁樹脂層1263のうち配線部1262Wで埋め込まれた凹部は、上述した溝部Gである。
絶縁樹脂層1263は、感光性樹脂又は非感光性樹脂からなる。この感光性樹脂又は非感光性樹脂としては、例えば、レジスト層121及び絶縁樹脂層124について上述したのと同様の材料を使用することができる。また、第1凹部R1、第2凹部R2及び溝部Gを有する絶縁樹脂層1263は、例えば、レジスト層121及び絶縁樹脂層124について上述したのと同様の方法により形成することができる。
絶縁樹脂層1263の厚さは、例えば、1.5μm乃至5μmの範囲内にある。ここでは、一例として、絶縁樹脂層1263は、2μmの厚さに形成することとする。
次に、図22に示すように、無機絶縁層1264のうち、第2凹部R2内で露出した部分を除去する。この除去は、例えば、絶縁樹脂層1263をマスクとして用いたドライエッチングによって行う。
以上のようにして、第1金属含有層1261aと、第2金属含有層1261bと、導体層1262と、絶縁樹脂層1263と、無機絶縁層1264とを含んだ層126を得る。
次に、図14乃至図22を参照しながら説明した工程からなるシークエンスを繰り返す。これにより、2つの層126を含んだ多層配線構造を得る。なお、上記のシーケンスを更に2回以上繰り返すと、多層配線構造が含む層126の数を3以上とすることができる。
次に、図23に示すように、上方の層126が含んでいる絶縁樹脂層1263の上面と、その第2凹部R2の内面とを被覆した密着層127aを形成する。続いて、密着層127a上に、密着層127aの材料とは異なる金属材料からなるシード層127bを形成する。シード層127bは、好ましくは、導体層129と同じ材料からなるか又は導体層129の材料と比較してイオン化傾向が小さい金属材料からなる。
密着層127a及びシード層127bには、それぞれ密着層4a及びシード層4bについて上述したのと同様の材料を使用することができる。また、密着層127a及びシード層127bには、それぞれ密着層4a及びシード層4bについて上述したのと同様の方法により形成することができる。
次に、図24に示すように、シード層127b上に、貫通孔を有しているレジスト層128を形成する。レジスト層128の貫通孔の各々は、上方の層126が含んでいる絶縁樹脂層1263に設けられた第2凹部R2と連通している。
レジスト層128は、感光性樹脂からなる。レジスト層128には、レジスト層121について上述したのと同様の材料を使用することができる。また、レジスト層128は、レジスト層121について上述したのと同様の方法により形成することができる。
次に、図25に示すように、シード層127b上に導体層129を形成する。導体層129には、導体層122について上述したのと同様の材料を使用することができる。導体層129は、導体層122について上述したのと同様の方法により形成することができる。
次に、図26に示すように、レジスト層128を除去する。レジスト層128は、レジスト層121について上述したのと同様の方法により除去することができる。
次に、図27に示すように、密着層127a及びシード層127bの露出部を除去する。密着層127a及びシード層127bは、例えば、薬液に浸漬することで除去できる。薬液としては、例えば、過酸化水素を含む薬液を使用することができる。
次に、図28に示すように、絶縁樹脂層1263及び導体層129上に絶縁樹脂層130を形成する。絶縁樹脂層130は、導体層129の位置に貫通孔を有している。絶縁樹脂層130は、例えば、絶縁樹脂層1263及び導体層129上にソルダーレジストを設け、これに露光及び現像を施すことにより形成することができる。なお、ソルダーレジストから得られる絶縁層は、ソルダーレジスト層ともいう。
ソルダーレジストの材料としては、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの絶縁樹脂を用いることができる。ここでは、一例として、ソルダーレジストとして、フィラーを含有した感光性エポキシ樹脂を使用することとする。
次に、図29に示すように、導体層129上に表面処理層131を設ける。表面処理層131は、導体層129の表面の酸化防止及びはんだに対する濡れ性向上の目的で設ける。ここでは、一例として、表面処理層131として無電解Ni/Pd/Auめっき層を形成することとする。
表面処理層131としては、OSP(Organic Solderability Preservative)膜、即ち、水溶性プレフラックスによる表面処理層を形成してもよい。或いは、表面処理層131として、無電解スズめっき又は無電解Ni/Auめっき層を形成してもよい。
次に、表面処理層131上に、接合用導体132を形成する。接合用導体132は、例えば、はんだバンプなどの金属バンプである。接合用導体132は、例えば、はんだボールなどのはんだ材料を表面処理層131上へ配置し、これらを溶融させ、その後、冷却して表面処理層131に固着させることにより形成することができる。
以上のようにして、支持体2によって支持された多層配線基板12、即ち、支持体付き多層配線基板を得る。
このようにして得られる支持体付き多層配線基板を使用すると、図1に示すパッケージ化デバイス1は、例えば、以下の方法により製造することができる。
図30は、本発明の一実施形態に係るパッケージ化デバイスの製造方法における一工程を概略的に示す断面図である。図31は、本発明の一実施形態に係るパッケージ化デバイスの製造方法における他の工程を概略的に示す断面図である。図32は、本発明の一実施形態に係るパッケージ化デバイスの製造方法における更に他の工程を概略的に示す断面図である。
先ず、図30に示すように、支持体2によって支持された多層配線基板12とFC-BGA基板11とを接合する。次いで、それらの接合部を、封止樹脂層13で封止する。
封止樹脂層13の材料としては、例えば、樹脂とフィラーとの混合物を使用することができる。樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、オキセタン樹脂、及びマレイミド樹脂の1種又はこれらの樹脂の2種以上の混合物を使用することができる。フィラーとしては、例えば、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、及び酸化亜鉛の1種又はこれらの2種以上を使用することができる。封止樹脂層13は、例えば、液状の材料をFC-BGA基板11と多層配線基板12との間に充填させることにより形成することができる。
以上のようにして、FC-BGA基板11と多層配線基板12とを含んだ複合配線基板10を得る。なお、この時点では、多層配線基板12上には、支持体2が設けられたままである。
次に、図31に示すように、支持体2側から剥離層3にレーザー光50を照射して、図32に示すように、支持体2と複合配線基板10とを互いから剥離する。上述した通り、剥離層3の材料は紫外光(UV光)を吸収して剥離可能となる樹脂であるため、レーザー光50の照射により、複合配線基板10から支持体2を剥離することが可能である。剥離層3が複合配線基板10上に残留した場合には、例えば、エッチングによって除去する。また、密着層4a及びシード層4bも、例えば、エッチングにより除去する。
その後、複合配線基板10へ、図1に示す機能デバイス20を接合する。
機能デバイス20の接合に先立って、表面に露出した導体層122上に、酸化防止及びはんだに対する濡れ性向上の目的で、無電解Ni/Pd/Auめっき層、OSP膜、無電解スズめっき層、及び無電解Ni/Auめっき層などの表面処理層を設けてよい。
次いで、それらの接合部を、封止樹脂層30で封止する。
封止樹脂層30の材料としては、例えば、封止樹脂層13の材料として例示したものを使用することができる。封止樹脂層30は、例えば、封止樹脂層13について上述したのと同様の方法により形成することができる。
以上のようにして、図1に示すパッケージ化デバイス1が完成する。
上記の方法では、多層配線基板12をFC-BGA基板11へ接合した後に、機能デバイス20を多層配線基板12へ接合している。その代わりに、機能デバイス20を多層配線基板12へ接合した後に、多層配線基板12をFC-BGA基板11へ接合してもよい。
なお、上述した方法によると、導体層122及び129の表面は、例えば、算術平均粗さRaが100nm以上となる。これらの表面が粗いと、部品間の接続信頼性が高い。
<効果>
シリコンインターポーザ技術によって得られるインターポーザ、所謂シリコンインターポーザは、シリコンウェハと半導体前工程用の設備とを用いて製造されている。シリコンウェハは、形状及びサイズに制限があり、1枚のウェハから製造できるインターポーザの数は、必ずしも多くはない。そして、その製造設備も高価である。それ故、シリコンインターポーザは高価である。また、シリコンウェハは半導体であることから、シリコンインターポーザを使用すると、伝送特性が劣化するという問題もある。
上記の多層配線基板12の製造に、シリコンウェハは不要である。また、多層配線基板12では、絶縁層の多くを絶縁樹脂層とすることができる。それ故、上記の多層配線基板12は、安価な材料及び設備で製造することができ、低コスト化が可能であり、また、優れた伝送特性も達成し得る。
微細な配線パターンを有する導体層を含んだ多層配線構造をFC-BGA基板に直接作り込む手法は、シリコンインターポーザに見られる伝送特性の劣化は小さい。しかしながら、この手法には、FC-BGA基板自体の製造歩留まりの問題や、ガラスエポキシ基板などのコア層上に、微細な配線パターンを有する導体層を含んだ多層配線構造を形成する難易度が高いため、全体的に製造歩留まりが低いという課題がある。更に、このFC-BGA基板では、その厚さを二等分する平面に対して高い対称性を実現することは難しい。それ故、そのようなFC-BGA基板は、加熱時に反りや歪みを生じ易い。
上記の複合配線基板10及びパッケージ化デバイス1の製造においては、FC-BGA基板11とは別に、多層配線基板12を製造し、それらを互いに接合する。微細な配線パターンを有する導体層1262を含んだ多層配線構造は、FC-BGA基板11には作り込まず、多層配線基板12に作り込む。それ故、上記の複合配線基板10及びパッケージ化デバイス1は、高い歩留まりで製造可能である。
また、複合配線基板10の製造において、微細な配線パターンを有する導体層1262を含んだ多層配線構造は、ガラスエポキシ基板などのコア層上に形成するのではなく、支持体2上に形成する。支持体2として平滑性に優れたものを使用することができるため、その上に形成する微細パターン等は高い形状精度で形成可能である。このような理由でも、上記の複合配線基板10及びパッケージ化デバイス1は、高い歩留まりで製造可能である。
また、上記の複合配線基板10及びパッケージ化デバイス1では、FC-BGA基板11において、その厚さを二等分する平面に対して高い対称性を実現することは容易であり、また、多層配線基板12においても、その厚さを二等分する平面に対して高い対称性を実現することは容易である。それ故、上記の複合配線基板10及びパッケージ化デバイス
1は、加熱時に反りや歪みを生じ難い。
また、微細な配線を形成する方法として、セミアディティブ法がある。セミアディティブ法では、先ず、下地層を準備し、下地層上に第1金属含有層及び第2金属含有層を形成する。次に、第2金属含有層上にレジスト層をパターン状に形成し、電解銅めっきにより第2金属含有層上に配線部を含む導体層を形成する。次に、レジストを除去し、その後、不要な第1金属含有層及び第2金属含有層を更に除去する。具体的には、レジストの除去後に、第1金属含有層及び第2金属含有層のうち導体層によって被覆されていない部分をエッチングにより除去する。その後、下地層及び導体層を絶縁樹脂層で被覆する。このようにして、下地層上に微細な配線等を形成する。
この方法によると、不要な層をエッチングする際に、導体層の表面もエッチングされる。その結果、導体層の表面が粗くなる。この場合、導体層の表面の算術平均粗さRaは100nm程度である。このように導体層の表面が粗い場合、特には、配線部の表面が粗い場合、その表面を通る電子の移動距離が大きいため、高い伝送特性が達成できない。
また、上記のセミアディティブ法において、導体層の材料、例えば、銅が絶縁樹脂層中に拡散することを防ぐために、不要な第1金属含有層及び第2金属含有層を除去した後に、配線部の表面に無機絶縁層を設けることがある。しかしながら、上述した通り、上記のセミアディティブ法によると導体層の表面が粗いため、無機絶縁層が薄い、例えば、1μm未満である場合に無機絶縁層にピンホールが生じやすい。ピンホールが生じると、ピンホールから導体層の材料が絶縁樹脂層中に拡散するため、高い絶縁信頼性を達成することができない。
また、無機絶縁層を厚くした場合、その成膜やエッチングによるその部分的な除去に、より長い時間が必要となる。また、この場合、導体層に含まれる銅の線膨張係数と無機絶縁層の材料の線膨張係数との差によって、導体層と無機絶縁層との間では剥離が生じやすい。特に、導体面積の広いビア部においては、層間剥離に伴う断線が生じやすい。また、上記の場合、無機絶縁層の材料の線膨張係数と絶縁樹脂層の材料の線膨張係数との差によって、無機絶縁層と絶縁樹脂層との間でも剥離が生じやすい。
一方、上述した多層配線基板12の製造方法によると、配線部1262Wの側面は、第2金属含有層1261bによって被覆されている。また、上述した方法によると、配線部の上面、及び、第2金属含有層1261bのうち、配線部1262Wの側面を被覆した部分はほとんどエッチングされない。このため、配線部1262Wの上面及び第2金属含有層1261bの上記部分の表面は平滑である。配線部1262Wの上面及び第2金属含有層1261bの上記部分の表面が平滑である場合、配線部1262Wの上面及び第2金属含有層1261bの上記部分の表面を通る電子の移動距離は小さいため、高い伝送特性を達成することが可能である。また、配線部1262Wの上面及び第2金属含有層1261bの上記部分の表面が平滑である場合、無機絶縁層1264にはピンホールが生じにくいため、無機絶縁層1264を厚くすることなく、高い絶縁信頼性を達成することが可能である。
また、上述した多層配線基板12では、図2乃至図5に示すように、第1金属含有層1261aは配線部1262Wの第1面S1側の面を被覆している。このため、隣り合う2つの層126において、一方の層126が含む配線部1262Wから、他方の層126が含む絶縁樹脂層1263への金属の拡散は生じ難い。よって、上述した多層配線基板12は、優れた絶縁信頼性を達成することができる。
また、上述した多層配線基板12では、図2乃至図5に示すように、第1金属含有層1261aは、配線部1262Wの側面を被覆することなしに配線部1262Wの第1面S1側の面を被覆している。このため、例えば、第1金属含有層1261aの材料として、配線部1262Wの材料よりも導電率が小さいものを使用した場合、上述した多層配線基板12は、配線部1262Wの側面を更に被覆した第1金属含有層1261aを備えた多層配線基板よりも低い配線抵抗率を達成することができる。
次に、上述した多層配線基板12及びその製造方法を用いた場合の作用効果について説明する。
(実施例)
図2及び図3を参照しながら説明した多層配線基板12を、図6乃至図29を参照しながら説明した方法により製造した。多層配線基板12の長さt1、t2、t3、t4及びt5は2μmとした。無機絶縁層1264の厚さは0.05μmとした。第2金属含有層1261bのうち、配線部1262Wの側面を被覆した部分の算術平均粗さRaは10nm程度である。
(比較例1)
図33は、多層配線基板12’を概略的に示す断面図である。図34は、図33に示す多層配線基板12’の一部を拡大して示す断面図である。
図33及び図34に示す多層配線基板12’は、以下の点を除き、実施例に係る多層配線基板12と同様である。
即ち、多層配線基板12’は、層126の代わりに層126’を含んでいる。各層126’は、絶縁樹脂層1263と、第1金属含有層1261a’と、第2金属含有層1261b’と、導体層1262’と、無機絶縁層1264’とを含んでいる。第1金属含有層1261a’と、第2金属含有層1261b’と導体層1262’との形成に、従来のセミアディティブ法を利用したため、配線部1262W’の側面は第2金属含有層1261b’によって覆われていない。また、配線部1262Wの断面は、略矩形形状を有している。これらの点を除けば、比較例に係る多層配線基板12’は、実施例に係る多層配線基板12と同様である。
なお、図34において、長さt1’は、隣り合う2つの層126’における、一方の層126’が有する第1面S1と、他方の層126’が含む溝部の底面との間の距離である。長さt2’は、層126’における溝部の深さである。長さt3’は、層126’が含む溝部の底面と、この層126’の第2面S2との間の最短距離である。長さt4’は、層126’が含む溝部の底面の幅である。長さt5’は、溝部の幅方向に隣り合った溝部の底面間の距離である。
多層配線基板12’の長さt1’、t2’、t3’、t4’及びt5’は2μmとした。無機絶縁層1264’の厚さは0.05μmとした。
(比較例2)
比較例2に係る多層配線基板は、無機絶縁層1264’の厚さを0.05μmから0.5μmへ変更したこと以外は、比較例1に係る多層配線基板と同様である。
(比較例3)
比較例3に係る多層配線基板は、無機絶縁層1264’の厚さを0.05μmから1μmへ変更したこと以外は、比較例1に係る多層配線基板と同様である。
(作用効果の確認)
実施例に係る多層配線基板12及び比較例1乃至3に係る多層配線基板12’について、以下の評価を行った。
(評価方法)
線間絶縁信頼性を評価した。130℃、85%RHの環境下で、3.3Vのバイアスを配線間に印加し、192時間1MΩ以上であることを合格基準とした。
(評価結果)
実施例に係る多層配線基板12は、上記の合格基準を満たした。一方、比較例1及び2に係る多層配線基板12’は、上記の合格基準を満たさなかった。また、比較例3に係る多層配線基板12’は、無機絶縁層1264’と絶縁樹脂層1263との間、及び、無機絶縁層1264’と絶縁樹脂層124との間で剥離が生じたため、絶縁信頼性の評価ができなかった。
1…パッケージ化デバイス、2…支持体、3…剥離層、4a…密着層、4b…シード層、10…複合配線基板、11…FC-BGA基板、12…多層配線基板、12’…多層配線基板、13…封止樹脂層、14…接合電極、20…機能デバイス、30…封止樹脂層、40…接合電極、50…レーザー光、111…コア層、112…絶縁層、113…導体層、114…絶縁層、115…接合用導体、121…レジスト層、122…導体層、123…絶縁樹脂層、124…絶縁樹脂層、125…ダミー層、126…層、126’…層、1261a…第1金属含有層、1261a’…第1金属含有層、1261b…第2金属含有層、1261b’…第2金属含有層、1262…導体層、1262’…導体層、1262L…ランド部、1262L’…ランド部、1262V…ビア部、1262V’…ビア部、1262W…配線部、1262W’…配線部、1263…絶縁樹脂層、1264…無機絶縁層、127a…密着層、127b…シード層、128…レジスト層、129…導体層、130…絶縁樹脂層、131…表面処理層、132…接合用導体、G…溝部、G’…溝部、R1…第1凹部、R1’…貫通孔、R2…第2凹部S1…第1面、S2…第2面。

Claims (19)

  1. 互いに積層された2以上の層を備え、前記2以上の層の各々は、
    第1面とその裏面である第2面とを有した絶縁樹脂層であって、前記第1面で開口した溝部が設けられた絶縁樹脂層と、
    前記溝部の底面を被覆した部分を含んだ無機絶縁層と、
    前記絶縁樹脂層の前記溝部を埋め込んだ配線部を含んだ導体層と、
    前記配線部の側面を被覆することなしに前記配線部の前記第1面側の面を被覆した第1金属含有層と、
    前記第1金属含有層と前記配線部との間に介在した部分と、前記配線部の側面を被覆した部分とを含み、前記第1金属含有層の材料とは異なる金属材料からなる第2金属含有層と
    を含んだ多層配線基板。
  2. 前記無機絶縁層は、前記溝部の前記底面と前記溝部の側壁との接続部を被覆した部分を更に含んだ請求項1に記載の多層配線基板。
  3. 前記無機絶縁層は、前記溝部の側壁を被覆した部分を更に含んだ請求項1に記載の多層配線基板。
  4. 前記無機絶縁層は、前記第1面を被覆した部分を更に含んだ請求項1乃至3の何れか1項に記載の多層配線基板。
  5. 前記無機絶縁層は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素、フッ素を添加した酸化ケイ素、炭素を添加した酸化ケイ素、酸化タンタル、窒化タンタル及び酸化アルミニウムからなる群より選ばれる1以上の絶縁体を含んだ請求項1乃至4の何れか1項に記載の多層配線基板。
  6. 前記絶縁樹脂層は厚さ方向に一体に形成され、
    前記絶縁樹脂層は、前記第1面で開口した第1凹部、及び、前記第2面で開口し、前記第1凹部の1以上と連通した第2凹部が更に設けられ、
    前記無機絶縁層は、前記第1凹部の底面を被覆した部分を更に含み、
    前記導体層は、前記絶縁樹脂層の前記第1凹部を埋め込んだランド部と、前記ランド部の位置で前記第1面から突き出たビア部とを更に含み、
    前記ビア部は、前記第1面側で隣接する絶縁樹脂層の前記第2凹部を埋め込み、
    前記第1金属含有層は、前記ランド部の側面を被覆することなしに前記ランド部の前記第1面側の面と、前記ビア部の側面とを更に被覆している請求項1乃至5の何れか1項に記載の多層配線基板。
  7. 前記無機絶縁層は、前記第1凹部の側壁を被覆した部分を更に含んだ請求項6に記載の多層配線基板。
  8. 前記第1金属含有層うち前記配線部の前記第1面側の面を被覆した前記部分の幅D1が、前記第2金属含有層の表面のうち、前記第1面を含む平面と向き合った領域の幅D2よりも小さい請求項1乃至7の何れか1項に記載の多層配線基板。
  9. 前記第1金属含有層はチタンを含み、前記第2金属含有層は銅を含んだ請求項1乃至8の何れか1項に記載の多層配線基板。
  10. 前記第2金属含有層のうち、前記配線部の側面を被覆した前記部分の算術平均粗さRaが10nm以下である請求項1乃至9の何れか1項に記載の多層配線基板。
  11. 前記溝部は、その長さ方向に垂直な断面が逆テーパ状である請求項1乃至10の何れか1項に記載の多層配線基板。
  12. 第1配線基板と、前記第1配線基板に接合された第2配線基板とを備え、前記第1及び第2配線基板は、それらの間に介在した接合電極を介して互いに電気的に接続され、第2配線基板は、請求項1乃至11の何れか1項に記載の多層配線基板である複合配線基板。
  13. 前記第1配線基板は、フリップチップボールグリッドアレイ用配線基板であり、前記第2配線基板はインターポーザである請求項12に記載の複合配線基板。
  14. 請求項12又は13に記載の複合配線基板と、
    前記第2配線基板の前記第1配線基板とは反対側の面に実装された機能デバイスと
    を備えたパッケージ化デバイス。
  15. 積層された2以上の層を形成することを含み、前記2以上の層の各々の形成は、
    凹部が設けられた絶縁樹脂層上に、溝と1以上が前記凹部と連通した貫通孔とを有するダミー層を形成することと、
    前記ダミー層の上面と、前記凹部、前記溝及び前記貫通孔の内面とを被覆した第1金属含有層を形成することと、
    前記第1金属含有層上に、前記第1金属含有層とは異なる金属材料からなる第2金属含有層を形成することと、
    前記ダミー層上に、前記凹部と前記溝と前記貫通孔とを埋め込むように、導体層を形成することと、
    前記凹部、前記溝、又は前記貫通孔外に位置した部分が除去されるように前記導体層を研磨して、前記導体層のうち、前記凹部を埋め込んだ部分、前記貫通孔を埋め込んだ部分、及び、前記溝を埋め込んだ部分を、それぞれ、ビア部、ランド部及び配線部として得ることと、
    その後、前記ダミー層を除去することと、
    前記第1金属含有層の露出部を除去することと、
    少なくとも前記ランド部の上面及び前記配線部の上面を被覆するように、無機絶縁層を形成することと、
    前記無機絶縁層を被覆するとともに、前記ランド部及び前記配線部の間の隙間を埋め込み、前記ランド部の1以上の位置に凹部が設けられた絶縁樹脂層を形成することと、
    前記無機絶縁層のうち、これを被覆した前記絶縁樹脂層に設けられた前記凹部の位置で露出した部分を除去することと
    を含んだ多層配線基板の製造方法。
  16. 前記無機絶縁層は、前記ランド部の側面と前記配線部の側面とを更に被覆するように形成する請求項15に記載の多層配線基板の製造方法。
  17. 前記無機絶縁層は、前記ダミー層を除去することによって露出した前記絶縁樹脂層を更に被覆するように形成する請求項15又は16に記載の多層配線基板の製造方法。
  18. 前記無機絶縁層は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素、フッ素を添加した酸化ケイ素、炭素を添加した酸化ケイ素、酸化タンタル、窒化タンタル及び酸化アルミニウムからなる群より選ばれる1以上の絶縁体を含んだ請求項15乃至17の何れか1項に記載の多層配線基板の製造方法。
  19. 前記ダミー層は感光性の樹脂からなる請求項15乃至18の何れか1項に記載の多層配線基板の製造方法。
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