JP2022169989A - ポリマーの製造方法、ポリマー、化合物および粘着剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】主鎖がアクリレート骨格の動的共有結合ポリマーを合成するための有用な方法を提供すること。【解決手段】以下一般式(I)で表される構造単位を有する原料ポリマーに、以下一般式(II)で表される化合物を反応させる工程を含む、ポリマーの製造方法。一般式(I)中、Lは2価の連結基を表す。一般式(II)中、nは0~30の整数であり、X1およびX2は、それぞれ独立して、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基であり、Zは、アルキニル基を含む基である。TIFF2022169989000030.tif47153【選択図】図4
Description
本発明は、ポリマーの製造方法、ポリマー、化合物および粘着剤に関する。
熱、光、または触媒などの外部刺激により、可逆的に開裂する特殊な共有結合(動的共有結合)を骨格中に有する動的共有結合ポリマーが知られている。このような動的共有結合ポリマーは、重合後であっても分子構造を再編成することが可能であるため、機能性材料として注目を集めている。
動的共有結合としては、例えば、ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)ジスルフィド骨格中のジスルフィド結合を挙げることができる。ちなみに、ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)ジスルフィドは、しばしばBiTEMPSと表記される。
動的共有結合としては、例えば、ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)ジスルフィド骨格中のジスルフィド結合を挙げることができる。ちなみに、ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)ジスルフィドは、しばしばBiTEMPSと表記される。
動的共有結合を骨格中に有する動的共有結合ポリマーは、例えば、特許文献1(特開2017-202980号公報)に記載されている。具体的には、特許文献1には、下記式(11)で表される、BiTEMPS骨格を有するメタクリレート系架橋ポリマーの構造が例示されている。
特許文献1の記載によれば、下記式〔11〕のポリマーは、末端に2つのメタクリレート基を有するBiTEMPS-ジメタクリレートと、任意のメタクリレートモノマーとを共重合させることで、合成することができる。
特許文献1の記載によれば、下記式〔11〕のポリマーは、末端に2つのメタクリレート基を有するBiTEMPS-ジメタクリレートと、任意のメタクリレートモノマーとを共重合させることで、合成することができる。
上述のように、特許文献1において、上記式〔11〕のメタクリレート系架橋ポリマーは、末端に2つのメタクリレート基を有するBiTEMPS-ジメタクリレートと、任意のメタクリレートモノマーとの共重合により合成される旨が記載されている。
本発明者らは、動的共有結合ポリマーの構造バリエーションを増やし、新たな用途に動的共有結合ポリマーを適用することを意図して、上記式〔11〕のような主鎖がメタクリレート骨格(主鎖がメチル基を有する)のポリマーではなく、主鎖がアクリレート骨格(主鎖がメチル基を有しない)の動的共有結合ポリマーを合成することを試みた。具体的には、側鎖にBiTEMPS骨格を有するアクリレートモノマーを重合して、側鎖にBiTEMPS骨格を有するアクリレートポリマーを合成することを試みた。
しかし、上記試みによっては意図するアクリレートポリマーを合成することはできなかった。おそらく、アクリレートモノマーはメタクリレートポリマーに比べてラジカル重合における生長末端が不安定であるため、生長末端がBiTEMPS骨格にアタックするなどして、意図するアクリレートポリマーを合成できなかったものと推測される。
よって、主鎖がアクリレート骨格の動的共有結合ポリマーを合成するためには、引用文献1に記載されていない新たな方法が必要である。
しかし、上記試みによっては意図するアクリレートポリマーを合成することはできなかった。おそらく、アクリレートモノマーはメタクリレートポリマーに比べてラジカル重合における生長末端が不安定であるため、生長末端がBiTEMPS骨格にアタックするなどして、意図するアクリレートポリマーを合成できなかったものと推測される。
よって、主鎖がアクリレート骨格の動的共有結合ポリマーを合成するためには、引用文献1に記載されていない新たな方法が必要である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的の1つは、主鎖がアクリレート骨格の動的共有結合ポリマーを合成するための有用な方法を提供することである。
本発明者らは、以下に提供される発明を完成させ、上記課題を解決した。
本発明は、以下である。
以下一般式(I)で表される構造単位を有する原料ポリマーに、以下一般式(II)で表される化合物を反応させる工程を含む、ポリマーの製造方法。
一般式(I)中、Lは2価の連結基を表す。
一般式(II)中、
nは0~30の整数であり、
X1およびX2は、それぞれ独立して、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基であり、
Zは、アルキニル基を含む基である。
nは0~30の整数であり、
X1およびX2は、それぞれ独立して、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基であり、
Zは、アルキニル基を含む基である。
また、本発明は、以下である。
以下一般式(I')で表される構造単位を有するポリマー。
一般式(I')中、
Lは2価の連結基であり、
nは0~30の整数であり、
X1およびX2は、それぞれ独立して、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基であり、
Z'は、1,2,3-トリアゾール環を含む連結基である。
Lは2価の連結基であり、
nは0~30の整数であり、
X1およびX2は、それぞれ独立して、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基であり、
Z'は、1,2,3-トリアゾール環を含む連結基である。
また、本発明は、以下である。
以下一般式(II)で表される化合物。
一般式(II)中、
nは0~30の整数であり、
X1およびX2は、それぞれ独立して、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基であり、
Zは、アルキニル基を含む基である。
nは0~30の整数であり、
X1およびX2は、それぞれ独立して、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基であり、
Zは、アルキニル基を含む基である。
また、本発明は、以下である。
以下一般式(II-1)で表される化合物。
一般式(II-1)中、
複数のR1は、それぞれ独立に、水素原子または炭化水素基であり、
R2は、水素原子または-L2-R2'で表される基であり、L2は単結合または2価の連結基であり、R2'は水素原子または飽和炭化水素基である。
複数のR1は、それぞれ独立に、水素原子または炭化水素基であり、
R2は、水素原子または-L2-R2'で表される基であり、L2は単結合または2価の連結基であり、R2'は水素原子または飽和炭化水素基である。
また、本発明は、以下である。
上記のポリマーを含有する粘着剤。
本発明により、主鎖がアクリレート骨格の動的共有結合ポリマーを合成することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
図面はあくまで説明用のものである。図面により本発明は限定的に解釈されない。
図面はあくまで説明用のものである。図面により本発明は限定的に解釈されない。
本明細書中、数値範囲の説明における「X~Y」との表記は、特に断らない限り、X以上Y以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換か無置換かを記していない表記は、置換基を有しないものと置換基を有するものの両方を包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有しないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書における「有機基」の語は、特に断りが無い限り、有機化合物から1つ以上の水素原子を除いた原子団のことを意味する。例えば、「1価の有機基」とは、任意の有機化合物から1つの水素原子を除いた原子団のことを表す。
本明細書における「有機基」の語は、特に断りが無い限り、有機化合物から1つ以上の水素原子を除いた原子団のことを意味する。例えば、「1価の有機基」とは、任意の有機化合物から1つの水素原子を除いた原子団のことを表す。
<ポリマーの製造方法>
本実施形態のポリマーの製造方法は、以下一般式(I)で表される構造単位を有する原料ポリマーに、以下一般式(II)で表される化合物を反応させる工程を含む。
本実施形態のポリマーの製造方法は、以下一般式(I)で表される構造単位を有する原料ポリマーに、以下一般式(II)で表される化合物を反応させる工程を含む。
一般式(I)中、Lは2価の連結基を表す。
一般式(II)中、
nは0~30の整数であり、
X1およびX2は、それぞれ独立して、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基であり、
Zは、アルキニル基を含む基である。
nは0~30の整数であり、
X1およびX2は、それぞれ独立して、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基であり、
Zは、アルキニル基を含む基である。
前述のように、動的共有結合を有するアクリレートモノマーを直接重合(ラジカル重合など)して、動的共有結合を有するアクリレートポリマーを合成することは難しい。
よって、まず、動的共有結合を有しないアクリレートポリマーを準備し、そのアクリレートポリマーの側鎖または末端に動的共有結合を導入することが考えられる。具体的には、動的共有結合を有しないアクリレートポリマーの側鎖または末端に、動的共有結合を有する化合物を付加反応させることが考えられる。
しかし、付加反応においては、動的共有結合を有する化合物が、その化合物中の動的共有結合が開裂することなく、アクリレートポリマーの側鎖または末端に付加する必要がある。すなわち、動的共有結合が開裂しない比較的温和な反応条件で、動的共有結合を有する化合物をアクリレートポリマーの側鎖または末端に導入する必要がある。
よって、まず、動的共有結合を有しないアクリレートポリマーを準備し、そのアクリレートポリマーの側鎖または末端に動的共有結合を導入することが考えられる。具体的には、動的共有結合を有しないアクリレートポリマーの側鎖または末端に、動的共有結合を有する化合物を付加反応させることが考えられる。
しかし、付加反応においては、動的共有結合を有する化合物が、その化合物中の動的共有結合が開裂することなく、アクリレートポリマーの側鎖または末端に付加する必要がある。すなわち、動的共有結合が開裂しない比較的温和な反応条件で、動的共有結合を有する化合物をアクリレートポリマーの側鎖または末端に導入する必要がある。
本実施形態においては、動的共有結合を有しないアクリレートポリマーとして、一般式(I)で表される構造単位を有する原料ポリマー、すなわち、側鎖にアジド基(-N3)を有するアクリレートポリマーを用いることとした。そして、そのアジド基に、一般式(II)で表される、アルキニル基を含む基Zを有する動的共有結合含有化合物を付加反応させることにより、動的共有結合を有するアクリレートポリマーを製造することとした。
アジド基とアルキニル基とは、付加環化反応を起こし、1,2,3-トリアゾール環を作る。この反応は、ヒュスゲン環化付加反応として知られている(ヒュスゲン環化付加反応は、クリックケミストリーと呼ばれる技術分野における代表的反応であることから、しばしば「クリック反応」とも称される)。一般に、ヒュスゲン環化付加反応において、アジド基およびアルキニル基はその他の官能基とほとんど反応せず、基本的にお互いだけと反応する。すなわち、ヒュスゲン環化付加反応を利用して、一般式(I)における-N3部分と一般式(II)におけるZが含むアルキニル基とを反応させることで、動的共有結合を壊さずに、動的共有結合をアクリレートポリマーに導入することができる。
ヒュスゲン環化付加反応は、銅塩を触媒として用いることにより反応が進みやすくなることが知られている。本実施形態においては、触媒を用いてもよいし、用いなくてもよい。
ヒュスゲン環化付加反応の参考文献として、特開2018-517802号公報を挙げておく。この文献には、ヒュスゲン環化付加反応(クリック反応)を用いて、ポリマーの架橋構造を形成する技術が記載されている。
ヒュスゲン環化付加反応は、銅塩を触媒として用いることにより反応が進みやすくなることが知られている。本実施形態においては、触媒を用いてもよいし、用いなくてもよい。
ヒュスゲン環化付加反応の参考文献として、特開2018-517802号公報を挙げておく。この文献には、ヒュスゲン環化付加反応(クリック反応)を用いて、ポリマーの架橋構造を形成する技術が記載されている。
ちなみに、ヒュスゲン環化付加反応の結果として、得られるアクリレートポリマー中には、1,2,3-トリアゾール環が形成される。この1,2,3-トリアゾール環の存在により、例えば、得られたポリマーを接着剤や粘着剤などに適用した場合、基材(特に、銅などの金属基材)に対する優れた接着力や密着性を期待することができる。
本実施形態のポリマーの製造方法に関する説明を続ける。
(一般式(I)で表される構造単位を有する原料ポリマーについて)
本実施形態においては、原料ポリマー(一般式(II)で表される化合物を反応させる前のポリマー)として、前掲の一般式(I)で表される構造単位を有するポリマーを準備する。
本実施形態においては、原料ポリマー(一般式(II)で表される化合物を反応させる前のポリマー)として、前掲の一般式(I)で表される構造単位を有するポリマーを準備する。
一般式(I)におけるLは、任意の2価の連結基であることができる。2価の連結基の具体例としては、アルキレン基、オキシアルキレン基、脂環式基、芳香族基、エーテル基、エステル基、チオエーテル基、スルフィド基、カルボニル基、アミド基(-CONH-)、および、これらを含有する基が挙げられる。また、上記した基のうち2つ以上が連結された基も挙げられ、さらに、ポリオキシアルキレン基など、同一の基が2以上連結した基も挙げられる。アルキレン基は直鎖状でも分岐状でもあってよい。脂環式基は単環でも多環でもよい。Lが2価の有機基である場合、Lの好ましい炭素数は1~20、より好ましい炭素数は1~12、さらに好ましい炭素数は1~6である。ただし、Lが脂環式基を含む場合、Lの好ましい炭素数は3~20であり、Lが芳香族基を含む場合、Lの好ましい炭素数は6~20である。
Lは、好ましくは、アルキレン基、または、オキシアルキレン基を含む基(例えばポリオキシアルキレン基、具体的にはポリオキシエチレン基など)である。これら基の炭素数は好ましくは1~20である。製造コストの観点からはアルキレン基は直鎖状であることが好ましい。
Lは、任意の置換基で置換されていてもよい。置換基の例としては、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数6~20の脂環式基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~20のアラルキル基、炭素数6~10のアリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基など、特に限定されない。
一般式(I)におけるLの特に好ましい例を以下に示す。
一般式(I)で表される構造単位を有する原料ポリマーは、例えば、トシルオキシ基(通常-OTsと略記される)、メシルオキシ基、ノシルオキシ基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基など、ヒドロキシ基がスルホニル保護基で保護された基を有するアクリレートポリマーに対し、アジ化ナトリウム(NaN3)を反応させることで得ることができる。この反応は、例えばN,N-ジメチルホルムアミドなどの適当な溶剤中で行うことができる。この反応は室温でも進行する。
ヒドロキシ基がスルホニル保護基で保護された基を有するアクリレートポリマーとして、具体的には、以下一般式(Ip)で表される構造単位を有するポリマーを挙げることができる。
一般式(Ip)において、Lの定義および具体的態様は一般式(I)と同様であり、Rは1価の有機基を表す。Rの1価の有機基としては、アルキル基やアリール基を挙げることができる。これら基は、さらにアルキル基や電子求引性基(フッ素原子などのハロゲン原子、ニトロ基など)で置換されていてもよい。
一般式(Ip)において、-SO2-R部分の特に好ましい構造としては、メタンスルホニル基(しばしばMsと略記される)、p-トルエンスルホニル基(しばしばTsと略記される)、o-ニトロベンゼンスルホニル基(しばしばNsと略記される)、トリフルオロメタンスルホニル基 (しばしばTfと略記される)などを挙げることができる。
一般式(Ip)において、-SO2-R部分の特に好ましい構造としては、メタンスルホニル基(しばしばMsと略記される)、p-トルエンスルホニル基(しばしばTsと略記される)、o-ニトロベンゼンスルホニル基(しばしばNsと略記される)、トリフルオロメタンスルホニル基 (しばしばTfと略記される)などを挙げることができる。
ヒドロキシ基がスルホニル保護基で保護された基を有するアクリレートポリマーは、ヒドロキシ基がスルホニル保護基で保護された基を有するアクリレートモノマーを重合することで得ることができる。
ヒドロキシ基がスルホニル保護基で保護された基を有するアクリレートモノマーは、例えば、ヒドロキシ基を有するアクリレートモノマーに、一般式:R-SO2Cl(Rの定義および具体的態様は一般式(Ip)の通り)で表される化合物を反応させることで得ることができる。この反応は、合成化学分野でよく知られた反応であり、通常、ジクロロメタンなどの溶剤中、ピリジン、N,N-ジメチル-4-アミノピリジン(DMAP)、水酸化ナトリウムなどの塩基性触媒の存在下で行われる。
ヒドロキシ基がスルホニル保護基で保護された基を有するアクリレートモノマーは、例えば、ヒドロキシ基を有するアクリレートモノマーに、一般式:R-SO2Cl(Rの定義および具体的態様は一般式(Ip)の通り)で表される化合物を反応させることで得ることができる。この反応は、合成化学分野でよく知られた反応であり、通常、ジクロロメタンなどの溶剤中、ピリジン、N,N-ジメチル-4-アミノピリジン(DMAP)、水酸化ナトリウムなどの塩基性触媒の存在下で行われる。
上記「ヒドロキシ基を有するアクリレートモノマー」として、具体的には、以下一般式(Im)で表されるモノマーを挙げることができる。
一般式(Im)において、Lの定義および具体的態様は、一般式(I)と同様である。
一般式(I)で表される構造単位を有する原料ポリマーは、一般式(I)で表される構造単位以外の構造単位(共重合単位)を有していてもよい。また、この結果として、最終的に製造されるポリマーは、追って詳述する一般式(I')で表される構造単位以外の構造単位(共重合単位)を有していてもよい。具体的な共重合単位は、最終的に製造されるポリマーの用途などに応じて適宜選択すればよい。
共重合単位の素となるモノマー(コモノマー)は、アクリレート系モノマーであってもよいし、アクリレート系モノマーではないがアクリレートと共重合可能なモノマーであってもよい。コモノマーは、例えば、得られたポリマーを粘着剤や接着剤に適用する場合、密着性、非汚染性(糊残り防止性)、軽剥離性、耐熱性等の諸性質の向上を目的として使用されうる。
コモノマーとしては、例えば、以下が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基の炭素数は、例えば1~20);
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和モノカルボン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和ジカルボン酸等のカルボキシル基含有モノマー;
無水マレイン酸、無水イタコン酸等の上記エチレン性不飽和ジカルボン酸等の酸無水物等の酸無水物基含有モノマー;
2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10-ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12-ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4-ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルアルコール、アリルアルコール、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル等の不飽和アルコール類等のヒドロキシル基(水酸基)含有モノマー;
以下に述べるアミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマーおよびシアノ基含有モノマー等の、窒素原子を官能基中に含む官能基含有モノマー、すなわち、
(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有モノマー;
アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t-ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有モノマー;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノ基含有モノマー;
スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー;
2-ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等のリン酸基含有モノマー;
グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基(グリシジル基)含有モノマー;
ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリレート、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、アリルアセトアセテート、ビニルアセトアセテート等のケト基含有モノマー;
2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマー;
メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有モノマー;
3-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等のアルコキシシリル基含有モノマー。
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和モノカルボン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和ジカルボン酸等のカルボキシル基含有モノマー;
無水マレイン酸、無水イタコン酸等の上記エチレン性不飽和ジカルボン酸等の酸無水物等の酸無水物基含有モノマー;
2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10-ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12-ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4-ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルアルコール、アリルアルコール、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル等の不飽和アルコール類等のヒドロキシル基(水酸基)含有モノマー;
以下に述べるアミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマーおよびシアノ基含有モノマー等の、窒素原子を官能基中に含む官能基含有モノマー、すなわち、
(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有モノマー;
アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t-ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有モノマー;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノ基含有モノマー;
スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー;
2-ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等のリン酸基含有モノマー;
グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基(グリシジル基)含有モノマー;
ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリレート、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、アリルアセトアセテート、ビニルアセトアセテート等のケト基含有モノマー;
2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマー;
メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有モノマー;
3-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等のアルコキシシリル基含有モノマー。
また、以下も挙げられる。これらも1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル;
スチレン、置換スチレン(α-メチルスチレン等)、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物;
アリール(メタ)アクリレート(例えばフェニル(メタ)アクリレート)、アリールオキシアルキル(メタ)アクリレート(例えばフェノキシエチル(メタ)アクリレート)、アリールアルキル(メタ)アクリレート(例えばベンジル(メタ)アクリレート)等の芳香族性環含有(メタ)アクリレート;
N-ビニル-2-ピロリドン、N-メチルビニルピロリドン、N-ビニルピリジン、N-ビニルピペリドン、N-ビニルピリミジン、N-ビニルピペラジン、N-ビニルピラジン、N-ビニルピロール、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルオキサゾール、N-ビニルモルホリン、N-ビニルカプロラクタム、N-(メタ)アクリロイルモルホリン等の窒素原子含有環を有するモノマー;
エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレン等のオレフィン系モノマー;
塩化ビニル、塩化ビニリデン等の塩素含有モノマー;
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル系モノマー;
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート。
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル;
スチレン、置換スチレン(α-メチルスチレン等)、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物;
アリール(メタ)アクリレート(例えばフェニル(メタ)アクリレート)、アリールオキシアルキル(メタ)アクリレート(例えばフェノキシエチル(メタ)アクリレート)、アリールアルキル(メタ)アクリレート(例えばベンジル(メタ)アクリレート)等の芳香族性環含有(メタ)アクリレート;
N-ビニル-2-ピロリドン、N-メチルビニルピロリドン、N-ビニルピリジン、N-ビニルピペリドン、N-ビニルピリミジン、N-ビニルピペラジン、N-ビニルピラジン、N-ビニルピロール、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルオキサゾール、N-ビニルモルホリン、N-ビニルカプロラクタム、N-(メタ)アクリロイルモルホリン等の窒素原子含有環を有するモノマー;
エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレン等のオレフィン系モノマー;
塩化ビニル、塩化ビニリデン等の塩素含有モノマー;
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル系モノマー;
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート。
さらに、多官能性モノマーとして、例えばヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることもできる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
一般式(I)で表される構造単位を有する原料ポリマーの数平均分子量は、特に限定されず、最終的なポリマーの用途などに応じて適切に調整すればよい。原料ポリマーの数平均分子量は、例えば2000~250000、好ましくは4000~250000、より好ましくは10000~200000、さらに好ましくは40000~100000である。
また、一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーの分散度(PDI)は、例えば1.2~2.5である。
また、一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーの分散度(PDI)は、例えば1.2~2.5である。
ポリマー(原料ポリマーや、その前駆体ポリマーなど)を得るにあたって、モノマーを重合する方法は特に限定されない。アクリレート系ポリマーの合成で公知の重合技術を、本実施形態においても用いることができる。
本実施形態においては、ラジカル重合(フリーラジカル重合)、リビングラジカル重合などの手法によりポリマーを得ることが好ましい。
本実施形態においては、ラジカル重合(フリーラジカル重合)、リビングラジカル重合などの手法によりポリマーを得ることが好ましい。
ラジカル重合(フリーラジカル重合)において使用可能な重合開始剤は特に限定されない。例えば、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス(メチルイソブチレ-ト)、2,2'-アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリル、1,1'-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)等のアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、ジ-t-ブチルベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシピバレート、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等の過酸化物系重合開始剤、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩等が挙げられる。開始剤は1種または2種以上を併用して用いることができる。また、分子量の調整などのために連鎖移動剤を用いてもよい。
リビングラジカル重合を採用する場合には、金属触媒を用いることが好ましい。具体的には、Cu(0)、Cu+、Cu2+、Fe+、Fe2+、Fe3+、Ru2+、Ru3+等の金属を含む金属触媒を使用できる。これらの中でも銅を含む金属触媒、特にCu(0)を含む触媒が好ましく用いられる。
また、金属触媒には、通常は有機配位子が使用される。金属への配位原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子等が挙げられる。これらの中でも、窒素原子およびリン原子が好ましい。有機配位子の具体例としては、2,2'-ビピリジンおよびその誘導体、1,10-フェナントロリンおよびその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリス(ジメチルアミノエチル)アミン(Me6TREN)、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等が挙げられる。
リビングラジカル重合を採用する場合、開始剤としては、1-フェニルエチルクロリド、1-フェニルエチルブロミド、クロロホルム、四塩化炭素、2-ブロモプロピオニトリル、2-クロロプロピオン酸およびその誘導体、2-ブロモプロピオン酸およびその誘導体、2-クロロイソ酪酸およびその誘導体、2-ブロモイソ酪酸およびその誘導体などの有機ハロゲン化合物が挙げられる。これらのうち、重合開始効率の観点から、第3級炭素原子にハロゲン原子が結合した有機ハロゲン化合物が好ましく、2-ブロモイソ酪酸エステルがより好ましく、2-ブロモイソ酪酸エチル、2-ブロモイソ酪酸プロピルがより好ましく、2-ブロモイソ酪酸エチルがさらに好ましい。
また、金属触媒には、通常は有機配位子が使用される。金属への配位原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子等が挙げられる。これらの中でも、窒素原子およびリン原子が好ましい。有機配位子の具体例としては、2,2'-ビピリジンおよびその誘導体、1,10-フェナントロリンおよびその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリス(ジメチルアミノエチル)アミン(Me6TREN)、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等が挙げられる。
リビングラジカル重合を採用する場合、開始剤としては、1-フェニルエチルクロリド、1-フェニルエチルブロミド、クロロホルム、四塩化炭素、2-ブロモプロピオニトリル、2-クロロプロピオン酸およびその誘導体、2-ブロモプロピオン酸およびその誘導体、2-クロロイソ酪酸およびその誘導体、2-ブロモイソ酪酸およびその誘導体などの有機ハロゲン化合物が挙げられる。これらのうち、重合開始効率の観点から、第3級炭素原子にハロゲン原子が結合した有機ハロゲン化合物が好ましく、2-ブロモイソ酪酸エステルがより好ましく、2-ブロモイソ酪酸エチル、2-ブロモイソ酪酸プロピルがより好ましく、2-ブロモイソ酪酸エチルがさらに好ましい。
(一般式(II)で表される化合物について)
一般式(II)において、X1およびX2の、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基は、具体的には、それぞれ独立に、窒素原子と一緒になって炭素数2~8のシクロヘテロアルキル基を形成する基であるか、または、窒素原子と一緒になって含窒素複素芳香環基を形成する基である。
X1およびX2の、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基は、好ましくは、窒素原子と一緒になって炭素数2~8のシクロヘテロアルキル基を形成する基であり、より好ましくは、窒素原子と一緒になって炭素数3~7のシクロヘテロアルキル基を形成する基であり、さらに好ましくは、窒素原子と一緒になって炭素数4~6のシクロヘテロアルキル基を形成する基であり、特に好ましくは、窒素原子と一緒になって炭素数5のシクロヘテロアルキル基(ピペリジン骨格)を形成する基である。
一般式(II)において、X1およびX2の、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基は、具体的には、それぞれ独立に、窒素原子と一緒になって炭素数2~8のシクロヘテロアルキル基を形成する基であるか、または、窒素原子と一緒になって含窒素複素芳香環基を形成する基である。
X1およびX2の、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基は、好ましくは、窒素原子と一緒になって炭素数2~8のシクロヘテロアルキル基を形成する基であり、より好ましくは、窒素原子と一緒になって炭素数3~7のシクロヘテロアルキル基を形成する基であり、さらに好ましくは、窒素原子と一緒になって炭素数4~6のシクロヘテロアルキル基を形成する基であり、特に好ましくは、窒素原子と一緒になって炭素数5のシクロヘテロアルキル基(ピペリジン骨格)を形成する基である。
上記シクロヘテロアルキル基または含窒素複素芳香環基の水素原子の一部または全部は、任意の置換基により置換されていてもよい。すなわち、X1およびX2は、それぞれ、Z以外の任意の置換基で置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。
置換基としては、例えば、直鎖または分岐のアルキル基、直鎖または分岐のアルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルキルオキシ基、脂環式基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基などの有機基を挙げることができる。炭化水素基の炭素数は、例えば1~10、好ましくは1~6である。好ましい置換基は直鎖または分岐のアルキル基もしくは直鎖または分岐のアルコキシ基であり、より好ましい置換基は直鎖のアルキル基または直鎖のアルコキシ基であり、さらに好ましい置換基はメチル基またはメトキシ基である。また、置換基は、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基などのであってもよい。
特に、窒素原子に隣接する炭素原子に結合する水素原子の一部または全部が、炭化水素基などの置換基により置換されていることが、動的共有結合であるジスルフィド結合の適度な安定性の点で好ましい。
置換基としては、例えば、直鎖または分岐のアルキル基、直鎖または分岐のアルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルキルオキシ基、脂環式基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基などの有機基を挙げることができる。炭化水素基の炭素数は、例えば1~10、好ましくは1~6である。好ましい置換基は直鎖または分岐のアルキル基もしくは直鎖または分岐のアルコキシ基であり、より好ましい置換基は直鎖のアルキル基または直鎖のアルコキシ基であり、さらに好ましい置換基はメチル基またはメトキシ基である。また、置換基は、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基などのであってもよい。
特に、窒素原子に隣接する炭素原子に結合する水素原子の一部または全部が、炭化水素基などの置換基により置換されていることが、動的共有結合であるジスルフィド結合の適度な安定性の点で好ましい。
一般式(II)において、nは、好ましくは0である。
一般式(II)におけるZは、好ましくは、末端に-C≡CHを有する基である。Zが末端に-C≡CHを有する基であることにより、反応性が一層高まる。
Zは、より具体的には、-L1-C≡CHで表される。L1は、2価の連結基であり、例えば、アルキレン基、脂環式基、芳香族基、エーテル基、エステル基(-COO-または-OCO-)、チオエーテル基、スルフィド基、カルボニル基、アミド基(-CONH-または-NHCO-)、ウレタン基、および、これらのうち2つ以上が連結された基などであることができる。
Zは、より具体的には、-L1-C≡CHで表される。L1は、2価の連結基であり、例えば、アルキレン基、脂環式基、芳香族基、エーテル基、エステル基(-COO-または-OCO-)、チオエーテル基、スルフィド基、カルボニル基、アミド基(-CONH-または-NHCO-)、ウレタン基、および、これらのうち2つ以上が連結された基などであることができる。
一般式(II)で表される化合物は、好ましくは、以下一般式(II-1)で表される化合物を含む。
一般式(II-1)中、
複数のR1は、それぞれ独立に、水素原子または炭化水素基であり、
R2は、水素原子または-L2-R2'で表される基であり、L2は単結合または2価の連結基であり、R2'は水素原子または飽和炭化水素基である。
L2の2価の連結基は、例えば、アルキレン基、脂環式基、芳香族基、エーテル基、エステル基(-COO-または-OCO-)、チオエーテル基、スルフィド基、カルボニル基、アミド基(-CONH-)、ウレタン基、および、これらのうち2つ以上が連結された基などであることができる。これらの中でも、エーテル基、エステル基、アミド基およびウレタン基が好ましく、エーテル基がより好ましい。
複数のR1は、それぞれ独立に、水素原子または炭化水素基であり、
R2は、水素原子または-L2-R2'で表される基であり、L2は単結合または2価の連結基であり、R2'は水素原子または飽和炭化水素基である。
L2の2価の連結基は、例えば、アルキレン基、脂環式基、芳香族基、エーテル基、エステル基(-COO-または-OCO-)、チオエーテル基、スルフィド基、カルボニル基、アミド基(-CONH-)、ウレタン基、および、これらのうち2つ以上が連結された基などであることができる。これらの中でも、エーテル基、エステル基、アミド基およびウレタン基が好ましく、エーテル基がより好ましい。
R1は、好ましくは直鎖または分岐のアルキル基であり、より好ましくは直鎖アルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。R1の炭素数は、例えば1~10、好ましくは1~6である。
R2'が飽和炭化水素基である場合、R2'の炭素数は、例えば1~10、好ましくは1~6である。飽和炭化水素基は、直鎖または分岐のアルキル基、シクロアルキル基、脂環式基などであることができる。コスト等の観点から、R2は好ましくは直鎖または分岐のアルキル基、より好ましくは直鎖アルキル基、さらに好ましくはメチル基である。
R2'が飽和炭化水素基である場合、R2'の炭素数は、例えば1~10、好ましくは1~6である。飽和炭化水素基は、直鎖または分岐のアルキル基、シクロアルキル基、脂環式基などであることができる。コスト等の観点から、R2は好ましくは直鎖または分岐のアルキル基、より好ましくは直鎖アルキル基、さらに好ましくはメチル基である。
一般式(II)や一般式(II-1)で表される化合物として、特に好ましくは、後掲の実施例で示すMeO-BiTEMPS-alkyneや、その前駆体であるHO-BiTEMPS-alkyneなどを挙げることができる。また、以下に示す化合物も好ましい。
一般式(II)や一般式(II-1)で表される化合物は、例えば、まず、「対称的な構造を有する」2種の動的共有結合含有化合物を準備し、これら2種の化合物における動的共有結合を「組み換える」ことで得ることができる。具体的には、以下のようにして、一般式(II)で表される化合物を得ることができる。
・まず、以下一般式(IIa)で表される化合物および以下一般式(IIb)で表される、動的共有結合を中心として対称的な構造を有する化合物2種(X1、X2、Zおよびnの定義および具体的態様は一般式(II)と同様)を準備する。
・その後、N,N-ジメチルアセトアミドなどの適当な溶剤中で、準備した化合物2種を加熱する。
・まず、以下一般式(IIa)で表される化合物および以下一般式(IIb)で表される、動的共有結合を中心として対称的な構造を有する化合物2種(X1、X2、Zおよびnの定義および具体的態様は一般式(II)と同様)を準備する。
・その後、N,N-ジメチルアセトアミドなどの適当な溶剤中で、準備した化合物2種を加熱する。
一般式(IIa)で表される化合物および一般式(IIb)で表される化合物を得る方法については、例えば、A. Takahashi, R. Goseki, H. Otsuka Angew. Chem. Int. Ed., 56, 2016-2021 (2017)や、H. Yokochi, R. Takashima, D. Aoki, H. Otsuka Polym. Chem., 11, 3357-3363 (2020)などを参考にすることができる。また、一般式(II)や一般式(II-1)で表される化合物を得るにあたっては、特許第6813147号公報の記載も参考とすることができる。
(補足)
各種原料の合成反応や、ヒュスゲン環化付加反応における具体的条件や、使用可能な溶剤、試薬などについては、合成化学の知見を適宜適用することができる。また、合成により得られる各種原料やポリマーについては、不純物や未反応物が除去または低減されていることが好ましい。不純物や未反応物を除去または低減する手法については、合成化学分野における公知の手法を適宜適用することができる。
各種原料の合成反応や、ヒュスゲン環化付加反応における具体的条件や、使用可能な溶剤、試薬などについては、合成化学の知見を適宜適用することができる。また、合成により得られる各種原料やポリマーについては、不純物や未反応物が除去または低減されていることが好ましい。不純物や未反応物を除去または低減する手法については、合成化学分野における公知の手法を適宜適用することができる。
<ポリマー>
典型的には上記のポリマーの製造方法により、以下一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーを製造することができる。
典型的には上記のポリマーの製造方法により、以下一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーを製造することができる。
一般式(I')中、
Lは2価の連結基であり、
nは0~30の整数であり、
X1およびX2は、それぞれ独立して、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基であり、
Z'は、1,2,3-トリアゾール環を含む連結基である。
Lは2価の連結基であり、
nは0~30の整数であり、
X1およびX2は、それぞれ独立して、窒素原子とともに含窒素複素環を形成する基であり、
Z'は、1,2,3-トリアゾール環を含む連結基である。
n、X1およびX2の具体的態様は、一般式(II)で説明したとおりである。
一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーの数平均分子量は、特に限定されず、ポリマーの用途などに応じて適切に調整すればよい。ポリマーの数平均分子量は、例えば2000~250000、好ましくは4000~250000、より好ましくは10000~200000、さらに好ましくは40000~100000である。
また、一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーの分散度(PDI)は、例えば1.2~2.5、好ましくは1.2~2.0、より好ましくは1.3~1.8である。
ポリマーの数平均分子量や分散度を適切に調整することで、例えば、ポリマーを後述の易剥離性の粘着剤に適用したときの性能向上を期待することができる。
また、一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーの分散度(PDI)は、例えば1.2~2.5、好ましくは1.2~2.0、より好ましくは1.3~1.8である。
ポリマーの数平均分子量や分散度を適切に調整することで、例えば、ポリマーを後述の易剥離性の粘着剤に適用したときの性能向上を期待することができる。
一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーのガラス転移温度は、特に限定されず、ポリマーの用途などに応じて適切に調整すればよい。ポリマーのガラス転移温度は。例えば、ポリマー中の一般式(I')で表される構造単位の比率、共重合単位の化学構造および比率、ポリマーの分子量などにより調整することができる。
一例として、一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーのガラス転移温度は、例えば-80~100℃、好ましくは-60~75℃、さらに好ましくは-50~50℃、特に好ましくは-50~0℃、とりわけ好ましくは-50~-20℃である。ガラス転移温度を適切に設計することにより、例えば、ポリマーを、粘着剤や接着剤用途に適用しやすくなる。
一例として、一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーのガラス転移温度は、例えば-80~100℃、好ましくは-60~75℃、さらに好ましくは-50~50℃、特に好ましくは-50~0℃、とりわけ好ましくは-50~-20℃である。ガラス転移温度を適切に設計することにより、例えば、ポリマーを、粘着剤や接着剤用途に適用しやすくなる。
一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーの全構造単位中の、一般式(I')で表される構造単位の比率は、特に限定されず、ポリマーの用途などに応じて適切に調整すればよい。
一般式(I')で表される構造単位の比率は、ポリマーの全構造単位中、例えば3~50mol%、好ましくは3~40mol%、より好ましくは3~30mol%である。
原料ポリマーにおける、一般式(I)で表される構造単位と共重合単位との比率を調整することで、最終的に得られるポリマーにおいて、一般式(I')で表される構造単位の比率を調整することができる。
一般式(I')で表される構造単位の比率は、ポリマーの全構造単位中、例えば3~50mol%、好ましくは3~40mol%、より好ましくは3~30mol%である。
原料ポリマーにおける、一般式(I)で表される構造単位と共重合単位との比率を調整することで、最終的に得られるポリマーにおいて、一般式(I')で表される構造単位の比率を調整することができる。
一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーは、一般式(I')で表される構造単位に該当しない構造単位(共重合単位)を有していてもよい。
共重合単位については、一般式(I)で表される構造単位を有する原料ポリマーに関して、コモノマーとして説明した事項を参照されたい。
共重合単位については、一般式(I)で表される構造単位を有する原料ポリマーに関して、コモノマーとして説明した事項を参照されたい。
一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーは、以下に説明するように、粘着剤に適用されることが好ましい。つまり、一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーは、粘着剤成分として用いられる(粘着剤の製造に用いられる)ポリマーということもできる。
<ポリマーの用途>
動的共有結合ポリマーは機能性材料として注目を集めている。よって、一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーは、様々な技術分野、例えば、エラストマー、塗料、コーティング剤、修復性高分子材料などへの応用が考えられる。
動的共有結合ポリマーは機能性材料として注目を集めている。よって、一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーは、様々な技術分野、例えば、エラストマー、塗料、コーティング剤、修復性高分子材料などへの応用が考えられる。
具体例として、一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーを含む粘着剤または接着剤、特に粘着剤を調製することが考えらえる。一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーにおいて、共重合単位などを適切に選択することにより、性能良好な粘着剤または接着剤を得ることができると考えられる。
一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーを、粘着剤または接着剤に適用した場合、動的共有結合の性質に起因して、熱などの外部刺激により粘着力または接着力を容易に低下させる設計が可能と考えられる。つまり、一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーを用いて、易解体性の粘着剤または接着剤を調製することが可能と考えられる。
粘着剤または接着剤の具体的態様は特に限定されない。例えば以下のような態様が考えられる。
・一般式(I')で表される構造単位を有するポリマー自体が室温において基材に塗布可能な程度に低粘度であれば、ポリマーをそのまま粘着剤または接着剤として用いることが考えられる。
・一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーの粘度が室温において大きすぎる場合は、適当な溶剤(典型的には有機溶剤)を用いて粘度を調整して、ペースト状の粘着剤または接着剤として用いることが考えられる。
・一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーを、適当な溶剤(典型的には有機溶剤)に溶解または分散させて塗布液とし、この塗布液を適当な基材に塗布し、そして溶剤を乾燥させる。このようにして「粘着テープ」を作製することが考えられる。基材は特に限定されず、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、変性ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリオレフィン等の樹脂フィルムなどを適宜利用可能である。
・一般式(I')で表される構造単位を有するポリマー自体が室温において基材に塗布可能な程度に低粘度であれば、ポリマーをそのまま粘着剤または接着剤として用いることが考えられる。
・一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーの粘度が室温において大きすぎる場合は、適当な溶剤(典型的には有機溶剤)を用いて粘度を調整して、ペースト状の粘着剤または接着剤として用いることが考えられる。
・一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーを、適当な溶剤(典型的には有機溶剤)に溶解または分散させて塗布液とし、この塗布液を適当な基材に塗布し、そして溶剤を乾燥させる。このようにして「粘着テープ」を作製することが考えられる。基材は特に限定されず、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、変性ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリオレフィン等の樹脂フィルムなどを適宜利用可能である。
一般式(I')で表される構造単位を有するポリマーの粘着剤への適用について、具体的には後掲の実施例を参照されたい。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
本発明の実施態様を、実施例および比較例に基づき詳細に説明する。念のため述べておくと、本発明は実施例のみに限定されない。
<合成>
(1)アクリル酸(4-トシルオキシブチル)(TsOBA)の合成
(1)アクリル酸(4-トシルオキシブチル)(TsOBA)の合成
300mLの2口ナスフラスコに、アクリル酸(4-ヒドロキシブチル)(8.32mL、60.0mmol)、トリエチルアミン(TEA、16.6mL、120mmol)、(4-ジメチルアミノ)ピリジン (DMAP、0.733g、6.00mmol)、ジクロロメタン(120mL)を入れた。氷冷下で塩化パラトルエンスルホニル(TsCl、17.2g、90.0mmol)を加え、室温窒素雰囲気下で3時間攪拌した。水を加えて反応を停止したのち希塩酸を加え、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。固体をろ過した溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)により精製し、その後、減圧乾燥することで無色透明液体を得た。(収量17.2g、収率96%)
1H NMR(500MHz、CDCl3)による同定データは、図1に示した。図1においては、イタリック体で表した水素原子の化学シフトの値を示している。
(2)側鎖にアジド基を有するポリアクリル酸ブチル(PBA-azide-n)の合成
30mLシュレンク管に、アクリル酸ブチル(BA、5.41mL、38mmol)、アクリル酸(4-トシルオキシブチル)(TsOBA、0.597g、2.0mmol)、2-ブロモイソ酪酸エチル(6μL、0.04mmol)、銅線(φ1mm×5cm)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF、5.4mL)を入れ、凍結脱気を3回行った。トリス[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミン(Me6TREN、4μL、0.02mmol)を入れ、窒素雰囲気室温で8時間攪拌した。反応後、溶液をテトラヒドロフラン(THF、20mL)で希釈し、活性アルミナカラムにより銅触媒を除去した。溶液を濃縮し、-50℃に冷却したメタノールに投入することで粘性固体を得た。得られた粘性固体をメタノールに再沈殿することで精製し、無色粘性固体を得た。
100mLナスフラスコに、得られた粘性固体、アジ化ナトリウム(0.219g、3.37mmol)、DMF(30mL)を入れ、室温で24時間攪拌した。反応後、溶液を水に投入することで粘性固体を得たのち、固体を水に再沈殿することで精製した。得られた粘性固体を酢酸エチルに溶解し、無水硫酸マグネシウムで乾燥したのち溶媒留去、減圧乾燥を行った。以上により無色粘性固体を得た。(収量2.79g、収率54%)
100mLナスフラスコに、得られた粘性固体、アジ化ナトリウム(0.219g、3.37mmol)、DMF(30mL)を入れ、室温で24時間攪拌した。反応後、溶液を水に投入することで粘性固体を得たのち、固体を水に再沈殿することで精製した。得られた粘性固体を酢酸エチルに溶解し、無水硫酸マグネシウムで乾燥したのち溶媒留去、減圧乾燥を行った。以上により無色粘性固体を得た。(収量2.79g、収率54%)
(3)BiTEMPSアルキン誘導体(MeO-BiTEMPS-alkyne)の合成
(3-1)ヒドロキシ基とアルキンを有するBiTEMPS誘導体(HO-BiTEMPS-alkyne)の合成
(3-1)ヒドロキシ基とアルキンを有するBiTEMPS誘導体(HO-BiTEMPS-alkyne)の合成
100mLナスフラスコに、既報(以下参考文献)に従って合成したBiTEMPS-diol(3.77g、10.0 mmol)およびBiTEMPS-dialkyne(4.52g、10.0mmol)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc、20mL)を入れ、窒素雰囲気下、100℃で1時間攪拌した。溶媒留去したのち固体を酢酸エチルに投入し、不溶成分をろ過した。ろ液を濃縮したのちヘキサン/酢酸エチル混合溶媒に投入し、不溶成分を遠心分離(10000rpm、10分間)により沈降させた。その後、上澄みを回収、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)により精製するした。以上により、白色固体を得た。(収量3.25g、収率78%)
参考文献:A. Takahashi, R. Goseki, H. Otsuka Angew. Chem. Int. Ed., 56, 2016-2021 (2017)、および、H. Yokochi, R. Takashima, D. Aoki, H. Otsuka Polym. Chem., 11, 3357-3363 (2020)
参考文献:A. Takahashi, R. Goseki, H. Otsuka Angew. Chem. Int. Ed., 56, 2016-2021 (2017)、および、H. Yokochi, R. Takashima, D. Aoki, H. Otsuka Polym. Chem., 11, 3357-3363 (2020)
1H NMR(500MHz、CDCl3)による同定データは、図2に示した。図2においては、イタリック体で表した水素原子の化学シフトの値を示している。
(3-2)MeO-BiTEMPS-alkyneの合成
100mLの二口ナスフラスコに、HO-BiTEMPS-alkyne(2.90g、7.00mmol)、脱水DMAc(20mL)を入れた。氷冷下で水素化ナトリウム(60% dispersion in oil、0.310g、7.70mmol)を加え、窒素雰囲気下、0℃で30分間攪拌した。ヨードメタン(0.654mL、10.5mmol)を滴下し、室温で24時間攪拌した。水で反応を停止し、ジエチルエーテルで3回抽出を行った。有機層を水で2回洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。固体をろ過した溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5~9/1)により精製したのち減圧乾燥した。以上により白色固体を得た。(収量2.41g、収率80%)
1H NMR(500MHz、CDCl3)による同定データは、図3に示した。図3においては、イタリック体で表した水素原子の化学シフトの値を示している。
(4)ヒュスゲン環化付加反応によるBP-nの合成
50mLナスフラスコに、PBA-azide-n(2.79g)、MeO-BiTEMPS-alkyne(0.51g、1.18mmol)、臭化銅(I)(3.0mg、0.02mmol)、THF(30mL)を入れ、窒素バブリングを15分間行った。N,N,N',N",N"-ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA、5μL、0.02mmol)を加えてさらに窒素バブリングを10分間行い、その後、窒素雰囲気下室温で2時間攪拌した。反応後、溶液をテトラヒドロフラン(THF、20mL)で希釈し、活性アルミナカラムにより銅触媒を除去した。溶液を濃縮し、-50℃に冷却したヘキサンに投入することで粘性固体を得た。得られた粘性固体をヘキサンに再沈殿することで精製したのち減圧乾燥した。以上により無色粘性固体を得た。(2.89g、89%)
(補足)
PBA-azide-nの合成においては、BAとTsOBAの共重合比率を変えることなどにより、TsOBA由来の構造単位の比率が、仕込み比で5mol%、10mol%および20mol%の3種の原料ポリマーを合成した(それぞれ、PBA-azide-5、PBA-azide-10およびPBA-azide-20と記載する)。上記(2)においては、PBA-azide-5の合成例を示した。
また、これに伴い、BP-nの合成においては、側鎖にBiTEMPS骨格を有する構造単位の比率が、おおよそ5mol%、10mol%および20mol%の3種の原料ポリマーを合成した(それぞれ、BP-5、BP-10およびBP-20と記載する)。上記(4)においては、BP-5の合成例を示した。
PBA-azide-nの合成においては、BAとTsOBAの共重合比率を変えることなどにより、TsOBA由来の構造単位の比率が、仕込み比で5mol%、10mol%および20mol%の3種の原料ポリマーを合成した(それぞれ、PBA-azide-5、PBA-azide-10およびPBA-azide-20と記載する)。上記(2)においては、PBA-azide-5の合成例を示した。
また、これに伴い、BP-nの合成においては、側鎖にBiTEMPS骨格を有する構造単位の比率が、おおよそ5mol%、10mol%および20mol%の3種の原料ポリマーを合成した(それぞれ、BP-5、BP-10およびBP-20と記載する)。上記(4)においては、BP-5の合成例を示した。
BP-10の1H NMRスペクトルと帰属を、図4に示した。
図4の1H NMRスペクトルから理解されるとおり、ヒュスゲン環化付加反応を利用することで、主鎖がアクリレート骨格の動的共有結合ポリマーを合成することができた。
図4の1H NMRスペクトルから理解されるとおり、ヒュスゲン環化付加反応を利用することで、主鎖がアクリレート骨格の動的共有結合ポリマーを合成することができた。
<ポリマーの特性測定>
BP-5、BP-10およびBP-20の、数平均分子量Mn、分散度PDI、側鎖にBiTEMPS骨格を有する構造単位の比率(BiTEMPS比率)およびガラス転移温度Tgを測定した。結果を下表に示す。
数平均分子量Mnおよび分散度PDIは、サイズ排除クロマトグラフィー(東ソー社製、HLC-8320GPC、検出器:示差屈折率検出器)を用いて測定した。溶離液としてはテトラヒドロフランを用いた。数値の算出にあたっては、標準ポリスチレン(Mn:4430-3242000、Mw/Mn:1.03-1.08)を用いて作成した検量線を利用した。
BiTEMPS比率は、核磁気共鳴分光法 (装置:Bruker製、ASCEND 500)により、図4におけるシグナルb,b'とシグナルpの積分比から算出した。
ガラス転移温度Tgは、示差走査熱量計(島津製作所製、DSC-60A Plus)を用いて、10℃/minの昇降温速度で測定した。
BP-5、BP-10およびBP-20の、数平均分子量Mn、分散度PDI、側鎖にBiTEMPS骨格を有する構造単位の比率(BiTEMPS比率)およびガラス転移温度Tgを測定した。結果を下表に示す。
数平均分子量Mnおよび分散度PDIは、サイズ排除クロマトグラフィー(東ソー社製、HLC-8320GPC、検出器:示差屈折率検出器)を用いて測定した。溶離液としてはテトラヒドロフランを用いた。数値の算出にあたっては、標準ポリスチレン(Mn:4430-3242000、Mw/Mn:1.03-1.08)を用いて作成した検量線を利用した。
BiTEMPS比率は、核磁気共鳴分光法 (装置:Bruker製、ASCEND 500)により、図4におけるシグナルb,b'とシグナルpの積分比から算出した。
ガラス転移温度Tgは、示差走査熱量計(島津製作所製、DSC-60A Plus)を用いて、10℃/minの昇降温速度で測定した。
<粘着剤としての利用可能性の評価>
得られたポリマーの、粘着剤としての利用可能性を、以下のようにして評価した。
まず、BP-10のテトラヒドロフラン溶液を、ポリイミドフィルム(カプトン(登録商標)、297mm×25mm×0.025mm)基材表面に、バーコーターを用いて、端から150mmにわたって塗布し、一晩真空乾燥した。塗布量は、乾燥膜厚が、デジタルマイクロメーターを用いた測定で約30μmとなるように調整した。これにより、粘着テープを作製した。
得られたポリマーの、粘着剤としての利用可能性を、以下のようにして評価した。
まず、BP-10のテトラヒドロフラン溶液を、ポリイミドフィルム(カプトン(登録商標)、297mm×25mm×0.025mm)基材表面に、バーコーターを用いて、端から150mmにわたって塗布し、一晩真空乾燥した。塗布量は、乾燥膜厚が、デジタルマイクロメーターを用いた測定で約30μmとなるように調整した。これにより、粘着テープを作製した。
作製した粘着テープを、以下a)またはb)の方法で、被着材:SUS304板(150mm×70mm×0.8mm)に貼りつけて、評価用サンプルを作製した。
a)非架橋サンプル
粘着テープを被着材に貼付し、油圧式圧縮機(井元製作所製、MC-1A45)を用いて1MPaで圧着した。
b)架橋サンプル
a)と同様の手順の後、ホットプレートを用いて、140℃で30秒間加熱を行うことで、BP-nの架橋反応を行った。
a)非架橋サンプル
粘着テープを被着材に貼付し、油圧式圧縮機(井元製作所製、MC-1A45)を用いて1MPaで圧着した。
b)架橋サンプル
a)と同様の手順の後、ホットプレートを用いて、140℃で30秒間加熱を行うことで、BP-nの架橋反応を行った。
上記のa)またはb)の方法で作製した評価用サンプルを、室温で30分間静置した。その後、基材の接着していない端を180°折り返してあらかじめ約10mm剥離させ、その後、300mm/minの速度で剥離を行った(n=3)。剥離には、卓上試験機(島津製作所製EZ-L、100Nロードセル)を用いた。この剥離で得られた荷重-変位曲線の、はじめと終わりの各25mmを除外した部分の平均試験力を剥離強度とした。
結果を以下に示す。
結果を以下に示す。
a)の方法による評価結果から、得られたポリマーBP-10を用いて作製した粘着テープは、熱が加えられておらず非架橋の状態において、ステンレス板に強く粘着したことが理解される。
一方で、b)の方法による評価結果から、得られたポリマーBP-10を用いて作製した粘着テープは、140℃で30秒間という比較的低温で短時間の加熱により、粘着力を大きく失うことが理解される。
上記結果より、得られたポリマーは、粘着剤、より具体的には易解体性の粘着剤への適用可能性があるといえる。
一方で、b)の方法による評価結果から、得られたポリマーBP-10を用いて作製した粘着テープは、140℃で30秒間という比較的低温で短時間の加熱により、粘着力を大きく失うことが理解される。
上記結果より、得られたポリマーは、粘着剤、より具体的には易解体性の粘着剤への適用可能性があるといえる。
Claims (12)
- 請求項1に記載のポリマーの製造方法であって、
前記一般式(I)におけるLは、炭素数1~20のアルキレン基、または、オキシアルキレン基を含む炭素数1~20の基である、ポリマーの製造方法。 - 請求項1または2に記載のポリマーの製造方法であって、
前記一般式(II)におけるZは、末端に-C≡CHを有する基である、ポリマーの製造方法。 - 請求項5に記載のポリマーであって、
前記一般式(I')におけるLは、炭素数1~20のアルキレン基、または、オキシアルキレン基を含む炭素数1~20の基であるポリマー。 - 請求項5または6に記載のポリマーであって、
ガラス転移温度が-50~-20℃であるポリマー。 - 請求項5~7のいずれか1項に記載のポリマーであって、
数平均分子量が2000~250000であるポリマー。 - 請求項5~8のいずれか1項に記載のポリマーであって、
全構造単位中の一般式(I')で表される構造単位の比率が3~50mol%であるポリマー。 - 請求項5~9のいずれか1項に記載のポリマーを含有する粘着剤。
Priority Applications (2)
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JP2021075778A JP2022169989A (ja) | 2021-04-28 | 2021-04-28 | ポリマーの製造方法、ポリマー、化合物および粘着剤 |
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US4166864A (en) * | 1977-03-28 | 1979-09-04 | Union Carbide Corporation | Pesticidal unsymmetrical bis-arylcarbamate disulfide compounds |
US6946458B2 (en) * | 1999-07-22 | 2005-09-20 | University Of South Florida | N-thiolated beta-lactams: novel antibacterial agents for methicillin-resistant Staphylococcus aureus |
-
2021
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2022
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