JP2022169982A - フレーム式災害用ボックス及びフレーム式災害用ボックス組立体 - Google Patents
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Abstract
【課題】強度を持ち、少人数でも居住空間として利用できるフレーム式災害用ボックスを提供すること。【解決手段】フレーム11の組み合わせにより居住空間として利用できる大きさの箱体形状の骨格をなし、少なくとも一つの面は人が入室可能な入室面であり、入室面以外の少なくとも1つの面には、内側面構成部材31と外側面構成部材32を有する仕切面部30を備え、少なくとも1つの仕切面部30の内側面構成部材31と外側面構成部材32の間に防音材33を備えたフレーム式災害用ボックスとする。【選択図】図3
Description
本発明は、フレーム式災害用ボックス及びフレーム式災害用ボックス組立体に関するものである。
特許文献1に記載されているように、災害があった場合などに避難所となる学校の体育館内では、段ボールを用いて間仕切りをすることで、非難する世帯ごとの空間を確保することが行われている。この場合、段ボールの連結は、段ボールの一部を利用したり、テープなどを用いてなされたりしている。
ところで、この場合、間仕切りをするのは段ボールであり、強度を有しないため、数日で破れたりする。また、引用文献1に記載のような構成では、天井面が開放されており、プライバシーの確保は困難である。また、このような間仕切りは、通常、世帯を構成する複数人が共有する空間を確保するのに対応した設計がなされており、個人での利用が避けられたりする。また、段ボールを広げるための制約が多く、使用できる場所は限定的である。
本件の発明者は、この点について鋭意検討することにより、解決を試みた。本発明が解決しようとする課題は、強度を持ち、少人数でも居住空間として利用できるフレーム式災害用ボックスを提供することである。
上記課題を解決するため、フレームの組み合わせにより居住空間として利用できる大きさの箱体形状の骨格をなし、少なくとも一つの面は人が入室可能な入室面であり、入室面以外の少なくとも1つの面には、内側面構成部材と外側面構成部材を有する仕切面部を備え、少なくとも1つの仕切面部の内側面構成部材と外側面構成部材の間に防音材を備えたフレーム式災害用ボックスとする。
また、少なくとも一つの仕切面部は、内側面構成部材と外側面構成部材の間に配線空間を備えた構成とすることが好ましい。
また、少なくとも上下若しくは左右の何れかに上記フレーム式災害用ボックスが連結され、連結されるフレーム式災害用ボックスの連結面側に防音材を備えた仕切面部を配置したフレーム式災害用ボックス組立体とすることが好ましい。
また、連結したフレーム式災害用ボックスの入室面が向く方向が互いに異なる構成とすることが好ましい。
また、フレーム式災害用ボックスを積層した積層体を間隔をあけて複数配置し、これらの積層体にわたすように屋根材を取り付けた構成とすることが好ましい。
また、積層体の間の空間に出入りするために使用される出入口を開閉する開閉部材を支持するための開閉部材支持部を屋根材に備えた構成とすることが好ましい。
本発明では、強度を持ち、少人数でも居住空間として利用できるフレーム式災害用ボックスを提供することが可能となる。
以下に発明を実施するための形態を示す。図1乃至図4に示されていることから理解されるように、本実施形態のフレーム式災害用ボックス1は、フレーム11の組み合わせにより居住空間として利用できる大きさの箱体形状の骨格をなしている。また、フレーム式災害用ボックス1の少なくとも一つの面は人が入室可能な入室面13であり、入室面13以外の少なくとも1つの面には、内側面構成部材31と外側面構成部材32を有する仕切面部30を備え、少なくとも1つの仕切面部30の内側面構成部材31と外側面構成部材32の間に防音材33を備えている。このため、強度を持ち、少人数でも居住空間として利用できるフレーム式災害用ボックス1を提供することが可能となる。
実施形態のフレーム式災害用ボックス1は概略直方体状であり、フレーム連結金具12を用いて複数の金属製のフレーム11を連結して、箱体形状の骨格が形成されている。例えば、高さ1200mm×幅2000mm×奥行1000mmの大きさの箱体形状の骨格である。図1に示す例では、側方にある面のうちの一面が開放されており、入室可能な入室面13となっている。また入室面13以外の面は、天面部41や底面部42や側面部43や背面部44に板材が備えられている。この板材に鉄板を使用すれば強度を持たせることができる。また、板材の内側面にはクッション材などを固定するのが好ましい。なお、板材をフレーム11にネジなどで固定するようにすれば分解可能であり、使用しないときは分解して保管しておくことができる。
図2に示すことから理解されるように、入室面13には、カーテンなど、目隠しができる可動式の目隠し部材71を取り付けるのが好ましい。目隠し部材71はフレーム11に取り付けるようにすれば良い。フレーム11は、このような付属品の取付部として機能できるようにするのが好ましく、付属品がフレーム11に沿って移動できるように取り付け可能とするのがより好ましい。
図3に示す例では、入室面13以外の面には、内側面構成部材31と外側面構成部材32を有する仕切面部30を備えている。実施形態の内側面構成部材31と外側面構成部材32は、板材であり、内側面構成部材31と外側面構成部材32の間には、フレーム11の太さ程度の幅の空間が形成されている。
内側面構成部材31と外側面構成部材32の間の空間には、付加的な機能を与えるための部材を配置することができる。例えば、図4に示すことから理解されるように、内側面構成部材31と外側面構成部材32の間の空間に防音材33を配置することができる。特に、人が触れる可能性の高い天井面部41や背面部44や底面部42に設けられた仕切面部30に防音材33を備えるようにするのが好ましい。
また、内側面構成部材31と外側面構成部材32の間に配線空間34を設けるようにし、この配線空間34に配線などを通してもよい。例えば、左側に位置する側面部43や右側に位置する側面部43の内側面構成部材31と外側面構成部材32の間の空間に配線などを通すようにすれば、入室面13からフレーム式災害用ボックス1の内部に配線を引き回すようにしなくても電気製品を使用することが可能となる。
図5及び図6に示すことから理解されるように、フレーム11に電灯72を固定したり、側面部43にコンセント73などを設けたりするなど、入室面13以外の面に配線処理を行うようにするのが好ましい。なお、実施形態のフレーム11には取付溝11aが備えられており、この取付溝11aを利用して電灯72をフレーム11に取り付けている。
ところで、フレーム式災害用ボックス1を連結してフレーム式災害用ボックス組立体80を構成するようにしても良い。例えば図7に示すように、フレーム式災害用ボックス1を上下に連結させれば、設置面積は一定のまま、フレーム式災害用ボックス1の数を増やすことができ、より多くの人が利用できるようになる。例えば、フレーム式災害用ボックス1が上下2段となるように連結させる場合、フレーム11に梯子(図示しない)などを取り付けるようにし、上側に位置するフレーム式災害用ボックス1にアクセスしやすいようにするのが好ましい。
フレーム式災害用ボックス1を上下に連結させる場合、フレーム式災害用ボックス1同士が対向する面に防音材33を備えるようにするのが好ましい。防音材33はフレーム式災害用ボックス1とフレーム式災害用ボックス1の間に配置しても良いし、下側に位置するフレーム式災害用ボックス1の天面部41及び/又は上側に位置するフレーム式災害用ボックス1の底面部42を構成する仕切面部30の内側面構成部材31と外側面構成部材32の間の空間に防音材33を配置しても良い。
図ではわからないが、図8に示す例では下側に位置するフレーム式災害用ボックス1の天面部41及び上側に位置するフレーム式災害用ボックス1の底面部42を構成する仕切面部30の内側面構成部材31と外側面構成部材32の間の空間に防音材33を配置している。なお、対向するフレーム11間を連結する連結金具81を用いてフレーム式災害用ボックス1同士を固定するのが好ましい(図8参照)。
ところで、実施形態のフレーム式災害用ボックス1は板材が着脱自在のため、入室面13を自由に設定することができる。例えば、同一方向が入室面13となるように、フレーム式災害用ボックス1を段積みしていた場合でも、いずれかの入室面13を反転させれば、上側のフレーム式災害用ボックス1を使用する人と下側のフレーム式災害用ボックス1を使用する人の入室面13へのアクセス経路を分けることができる。このため、利用者の変化などに対応することができる。なお、図9に示す例では下段のフレーム式災害用ボックス1の入室面13が見え、上段のフレーム式災害用ボックス1の入室面13が見えないように示されている。
また、フレーム式災害用ボックス組立体80を一人で使用できるようにしても良い。例えば、上段のフレーム式災害用ボックス1をプライベート空間とするため、フレーム式災害用ボックス1の対向面の一部に開口部を形成するようにしても良い(図10及び図11参照)。この場合、上段のフレーム式災害用ボックス組立体80は前後左右に位置する面の全てを板材で覆うようにすることができる。このようにすれば一人用の独立した空間を形成することができる。
また、フレーム式災害用ボックス1を水平方向に連結してフレーム式災害用ボックス組立体80を構成するようにしても良い(図12参照)。この場合、連結したボックスの入室面13は対向しないようにすれば良い。
また、フレーム式災害用ボックス1を積層した積層体を間隔をあけて複数配置し、これらの積層体にわたすように屋根材82を取り付けるようにするのが好ましい(図13及び図14参照)。積層体と積層体の間の空間が屋根材82でカバーされていることにより、積層体の利用者の利便性を高めることができる。
例えば、フレーム式災害用ボックス1を積層した積層体の入室面13が対向するように間隔をあけて配置し、これらの積層体にわたすように屋根材82を取り付ければ、積層体と積層体の間の空間も含めて、一つのまとまった空間とすることができる。このため、複数人で使用するプライベート空間として利用しやすくなる。
また、積層体の間の空間に出入りするために使用される出入口を開閉する開閉部材75を支持するための開閉部材支持部を屋根材82に備えた構成とすることが好ましい(図15及び図16参照)。屋根材82に開閉部材75(扉やビニールシートやカーテンなど)を支持させれば、より一層、プライベート空間として利用しやすくなる。なお、開閉部材支持部は開閉部材75を摺動可能にするものであるのが好ましい。実施形態ではフレーム11に備えた取付溝11aを開閉部材支持部として機能させている。
以上、実施形態を例に挙げて本発明について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。例えば、フレーム式災害用ボックスを前後左右に連結させるようにしても良い。
1 フレーム式災害用ボックス
11 フレーム
13 入室面
30 仕切面部
31 内側面構成部材
32 外側面構成部材
33 防音材
34 配線空間
75 開閉部材
80 フレーム式災害用ボックス組立体
82 屋根材
11 フレーム
13 入室面
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31 内側面構成部材
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34 配線空間
75 開閉部材
80 フレーム式災害用ボックス組立体
82 屋根材
Claims (6)
- フレームの組み合わせにより居住空間として利用できる大きさの箱体形状の骨格をなし、
少なくとも一つの面は人が入室可能な入室面であり、
入室面以外の少なくとも1つの面には、内側面構成部材と外側面構成部材を有する仕切面部を備え、
少なくとも1つの仕切面部の内側面構成部材と外側面構成部材の間に防音材を備えたフレーム式災害用ボックス。 - 少なくとも一つの仕切面部は、内側面構成部材と外側面構成部材の間に配線空間を備えた請求項1に記載のフレーム式災害用ボックス。
- 少なくとも上下若しくは左右の何れかに請求項1又は2に記載のフレーム式災害用ボックスが連結され、
連結されるフレーム式災害用ボックスの連結面側に防音材を備えた仕切面部を配置したフレーム式災害用ボックス組立体。 - 連結したフレーム式災害用ボックスの入室面が向く方向が互いに異なる請求項3に記載のフレーム式災害用ボックス組立体。
- フレーム式災害用ボックスを積層した積層体を間隔をあけて複数配置し、これらの積層体にわたすように屋根材を取り付けた請求項3又は4に記載のフレーム式災害用ボックス組立体。
- 積層体の間の空間に出入りするために使用される出入口を開閉する開閉部材を支持するための開閉部材支持部を屋根材に備えた請求項5に記載のフレーム式災害用ボックス組立体。
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JP2021075767A JP2022169982A (ja) | 2021-04-28 | 2021-04-28 | フレーム式災害用ボックス及びフレーム式災害用ボックス組立体 |
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