JP2022168717A - 予測装置、予測方法、予測プログラム、施設制御装置、施設制御方法、および制御プログラム - Google Patents

予測装置、予測方法、予測プログラム、施設制御装置、施設制御方法、および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】焼却施設の運用の改善に寄与する。【解決手段】予測装置(1)は、ホッパに投入された焼却対象物を指定された速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、焼却対象物の移動状態を示す移動データを生成する移動データ生成部(103)と、生成された前記移動データと前記速度とに基づいて焼却対象物の性状を予測する性状予測部(105)と、を備える【選択図】図1

Description

本発明は、焼却炉で焼却される焼却対象物の性状を予測する予測装置等に関する。
一般的なごみの焼却施設には、ホッパと呼ばれる漏斗状の装置が設けられている。ごみピットと呼ばれる貯留設備に貯留されたごみは、クレーン等により掴み上げられてホッパに投入される。そして、ホッパ内のごみは、先に投入されたものから順に給じん装置により焼却炉に送り込まれて焼却される。ホッパに関する技術としては、例えば、下記の特許文献1が挙げられる。特許文献1には、周期的に計測したホッパレベルに基づいてブリッジを検出することが記載されている。
特開平10-238735号
上述のように、ホッパ内に投入されたごみは、順次給じん装置により焼却炉に送り込まれて焼却されるが、送り込まれたごみの性状に応じて燃焼の仕方は異なるものとなる。例えば、水分を多く含む湿ったごみが送り込まれた場合には焼却炉内の温度が下がることがある。一方、乾燥した燃えやすいごみが送り込まれた場合には焼却炉内の温度が上がることがある。これは、ごみに限らず、いかなる焼却対象物を焼却する際にも共通する事象である。
このため、ホッパ内に投入された焼却対象物が焼却される前の段階でその性状を把握することができれば、焼却施設の運用の改善にも資すると考えられる。例えば、焼却対象物の性状から、焼却炉内の状態を予測することが可能になり、これにより状態の悪化を未然に防ぐこと等も可能になる。また、例えば、焼却炉の自動制御や、ホッパへの焼却対象物の投入の自動制御等も可能になる。しかしながら、従来はホッパ内に投入された焼却対象物の性状を予測することは行われていなかった。例えば、上記特許文献1においても、ホッパ内に投入されたごみの性状の予測については示唆すらされていない。
本発明の一態様は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、焼却施設の運用の改善に寄与する予測装置等を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る予測装置は、ホッパに投入された焼却対象物を指定された速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、前記ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、前記焼却対象物の移動状態を示す移動データを生成する移動データ生成部と、前記移動データ生成部が生成した前記移動データと前記速度とに基づいて、焼却される前記焼却対象物の性状を予測する予測部と、を備える。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る施設制御装置は、ホッパに投入された焼却対象物を指定された速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、前記ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、前記焼却対象物の移動状態を示す移動データを生成する移動データ生成部と、前記移動データ生成部が生成した前記移動データと前記速度とに基づいて、(1)前記ホッパへの焼却対象物の投入制御、(2)前記速度の制御、(3)前記焼却炉内における前記焼却対象物の搬送速度の制御、(4)前記焼却炉内における前記焼却対象物の燃焼制御、および(5)前記焼却対象物の撹拌制御、の少なくとも何れかを行う機器制御部と、を備える。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る予測方法は、1または複数の情報処理装置が実行する焼却対象物の性状の予測方法であって、ホッパに投入された焼却対象物を指定された速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、前記ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、前記焼却対象物の移動状態を示す移動データを生成するステップと、前記ステップで生成した前記移動データと前記速度とに基づいて、焼却される前記焼却対象物の性状を予測するステップと、を含む。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る施設制御方法は、1または複数の情報処理装置が実行する施設制御方法であって、ホッパに投入された焼却対象物を指定された速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、前記ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、前記焼却対象物の移動状態を示す移動データを生成するステップと、前記ステップで生成した前記移動データと前記速度とに基づいて、(1)前記ホッパへの焼却対象物の投入制御、(2)前記速度の制御、(3)前記焼却炉内における前記焼却対象物の搬送速度の制御、(4)前記焼却炉内における前記焼却対象物の燃焼制御、および(5)前記焼却対象物の撹拌制御、の少なくとも何れかを行うステップと、を含む。
本発明の一態様によれば、焼却施設の運用の改善に寄与することができる。
本発明の実施形態1に係る予測装置の要部構成の一例を示すブロック図である。 上記予測装置を含む施設制御システムの構成例を示す図である。 ごみの有無の判定方法の例を示す図である。 移動データの生成方法の例を示す図である。 給じん速度と移動量の関係を示す図である。 上記予測装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る予測装置の要部構成の一例を示すブロック図である。 かさ密度について予測値と実際の値との関係を示した図である。 低位発熱量の予測方法を説明する図である。 上記予測装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態3に係る施設制御装置の要部構成の一例を示すブロック図である。 上記施設制御装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
〔実施形態1〕
(システム構成)
本実施形態に係る施設制御システム100の構成を図2に基づいて説明する。図2は、施設制御システム100の構成例を示す図である。図2には、施設制御システム100をごみ焼却施設に適用した例を示している。なお、施設制御システム100は、ごみに限られず任意の焼却対象物を焼却する任意の焼却施設に適用することができる。
図2に示すごみ焼却施設には、ごみGを貯留するごみピットBと、ごみGを焼却する焼却炉Cが設けられている。ごみピットB内のごみGは、クレーンによりホッパAに投入される。ホッパAの上部には外側に拡がるように傾斜した傾斜面A1が形成されており、ごみGはこの傾斜面A1上を滑り落ちてホッパAの内部に入り、ここで一時的に収容される。そして、ホッパA内のごみGは、その下部の開口部A2から焼却炉Cに順次送り込まれて焼却される。
施設制御システム100は、焼却炉Cで焼却されるごみの性状を予測するシステムであり、予測装置1と撮影装置2を含む。撮影装置2はホッパAの上方に配置されており、ホッパAを所定時間毎に上方から撮影する。そして予測装置1は、撮影装置2が撮影した各画像を取得し、それらの画像を用いて、焼却されるごみの性状を予測する。
より詳細には、撮影装置2は、ホッパAについて時系列の複数の画像を撮影する。そして、予測装置1は、撮影装置2が撮影した時系列の複数の画像から生成された、複数の当該画像が撮影された期間におけるごみGの移動状態を示す移動データに基づいて、ごみの性状を予測する。
本発明の発明者らは、ホッパを上方から撮影した画像を精査した結果、焼却対象物の性状の相違が、焼却対象物の移動状態の相違として表れることを見出した。例えば、焼却対象物を焼却炉に送り込む速度を同じにしていても、水分含量が多く燃えにくい焼却対象物は、水分含量が少なく燃えやすい焼却対象物と比べて、ホッパ内における単位時間あたりの移動量が大きくなる傾向があることが分かった。
予測装置1は、この知見に基づいてごみの性状を予測する。すなわち、ごみの性状の相違は、画像に写るごみの移動状態の相違として表れるから、上記の構成によれば、ごみの性状を予測することができる。そして、ごみの性状を把握することは、焼却施設の適正な運用に役立つため、予測装置1によれば、焼却施設の運用の改善に寄与することができる。
具体的には、予測装置1は、ごみの性状の予測結果に基づいて、ごみ焼却施設内の機器を制御する。これにより、ごみの性状に応じた妥当な制御を行い、焼却施設の運用の改善に寄与することが可能になる。なお、ごみ焼却施設内の機器の制御は、ごみ焼却施設の運転員等が行ってもよく、この場合、予測装置1はごみの性状の予測結果を運転員等に対して出力すればよい。この場合、予測装置1が機器の制御を行う必要はない。
予測装置1の配置場所は特に限定されず、例えば、ごみ焼却施設に配置してもよいし、複数のごみ焼却施設の監視を行う監視センター等に配置してもよい。また、図2には、1つの予測装置1により、1つのごみ焼却施設におけるごみの性状を予測する例を示しているが、1つの予測装置1により複数のごみ焼却施設におけるごみの性状を予測することも可能である。この場合、例えば予測装置1をクラウドサーバとしてもよい。
(予測装置の構成)
図1に基づいて予測装置1の構成を説明する。図1は、予測装置1の要部構成の一例を示すブロック図である。図示のように、予測装置1は、予測装置1の各部を統括して制御する制御部10と、予測装置1が使用する各種データを記憶する記憶部11を備えている。また、予測装置1は、予測装置1が他の装置と通信するための通信部12、予測装置1に対する各種データの入力を受け付ける入力部13、予測装置1が各種データを出力するための出力部14を備えている。
また、制御部10には、データ取得部101、判定部102、移動データ生成部103、標準移動量算出部104、性状予測部(予測部)105、影響予測部106、および機器制御部107が含まれている。そして、記憶部11には、画像DB111と標準移動量算出式112が記憶されている。
データ取得部101は、ホッパAを上方から撮影した時系列の複数の画像を取得する。上述のように、施設制御システム100では、撮影装置2がホッパAを上方から撮影した時系列の複数の画像を撮影するから、データ取得部101は、撮影装置2が撮影した画像を取得すればよい。なお、データ取得部101は、通信部12を介した通信により撮影装置2から画像を取得してもよいし、入力部13を介して入力された画像を取得してもよい。データ取得部101は、取得した画像を画像DB111に記録する。なお、撮影装置2は、動画像を撮影するものであってもよい。この場合、データ取得部101は、撮影装置2が撮影した動画像から時系列の複数の画像(例えば、所定時間おきのフレーム画像)を取得すればよい。
判定部102は、データ取得部101が取得した画像における、ごみの性状を予測するための解析の対象となる対象領域にごみが写っているか否かを判定する。対象領域におけるごみの判定方法の詳細は図3に基づいて後述する。
移動データ生成部103は、データ取得部101が取得し、画像DB111に記録した時系列の複数の画像から、複数の当該画像が撮影された期間におけるごみの移動状態を示す移動データを生成する。移動データの生成方法の詳細は図4に基づいて後述する。
標準移動量算出部104は、ごみを焼却炉に送り込む速度、すなわち給じん速度を特定する。そして、標準移動量算出部104は、特定した給じん速度から、標準移動量算出式112を用いて、ごみを上記特定した給じん速度で焼却炉に送り込んだときの、標準的なごみの移動量(以下、標準の移動量と呼ぶ)を算出する。
標準移動量算出式112は、給じん速度と、当該給じん速度でごみを焼却炉に送り込んだときの当該ごみの標準の移動量との関係を示す数式である。標準移動量算出式112とこれを用いた標準の移動量の算出方法の詳細は図5に基づいて後述する。
性状予測部105は、移動データ生成部103が生成した移動データと給じん速度とに基づいて、焼却されるごみの性状を予測する。具体的には、性状予測部105は、移動データ生成部103が生成した移動データが示す移動量と、標準移動量算出部104が算出する標準の移動量との差を、ごみの性状の予測結果として算出する。
影響予測部106は、性状予測部105が予測したごみの性状に基づいて、当該ごみを焼却することによる、焼却炉の燃焼状態への影響を予測する。影響予測部106が出力する予測結果は、燃焼状態への影響の大きさを示すものであってもよい。例えば、燃焼状態への影響の大きさを大、中、小、および影響なしの4段階で表す場合、影響予測部106は、何れかの段階を示す情報を予測結果として出力すればよい。また、影響予測部106は、燃焼状態の予測値(例えば、低位発熱量の予測値)を予測結果として出力してもよい。燃焼状態に対する影響の予測については図5に基づいて後述する。
機器制御部107は、影響予測部106の予測結果に基づいてごみ焼却施設の機器を制御する。例えば、機器制御部107は、(1)ホッパへのごみの投入制御、(2)給じん速度の制御、(3)焼却炉内におけるごみの搬送速度(火格子速度)の制御、および(4)焼却炉内におけるごみの燃焼制御、の少なくとも何れかを行ってもよい。
なお、上記(1)について、燃焼を促進したい場合には、ごみピット内のごみのうち比較的燃えやすいごみをホッパに投入し、燃焼を抑制したい場合には比較的燃えにくいごみをホッパに投入するように制御してもよい。ごみピット内のごみの性状分布については別途管理しておいてもよいし、後述するように性状予測部105の予測結果に基づいて特定してもよい。
また、上記(2)について、燃焼を促進したい場合には給じん速度を上げて、燃焼を抑制したい場合には給じん速度を下げてもよい。上記(3)の火格子速度についても同様である。なお、状況によっては、燃焼を促進するための制御として、給じん速度を下げること、および火格子速度を下げることの少なくとも何れかを適用することが有効な場合もある。
また、上記(4)について、ごみの燃焼制御は、例えば、バーナでの加熱や燃焼空気の供給量の制御によって実現できる。つまり、燃焼を促進したい場合(発生熱量を高めたい場合)には、バーナで加熱するか、または、燃焼空気の供給量を増やせばよく、逆に燃焼を抑制したい(発生熱量を低下させたい場合)場合には燃焼空気の供給量を減らせばよい。なお、状況によっては、燃焼を抑制するための制御として、燃焼空気の供給量を減らすことが有効な場合もある。
また、ホッパを上方から撮影したときに写るごみは、直前までごみピット内に存在していたものであり、そのごみをごみピット内の何れの位置で取得したかは特定可能である。このため、性状予測部105の予測結果から、あるいは影響予測部106の予測結果から、ごみピット内のごみの性状分布を予測することが可能である。
機器制御部107は、この性状分布に基づいて、ごみピット内のごみの撹拌制御を行ってもよい。例えば、機器制御部107は、燃えにくいごみが分布しているエリアで優先的に撹拌を行うように制御してもよいし、燃えにくいごみが分布しているエリアのごみと、燃えやすいごみが分布しているエリアのごみとを混合・撹拌させて均質化してもよい。なお、ごみの撹拌とは、ごみの性状(特に燃えやすさ)を改善するための処理であり、例えばごみをクレーンで掴み上げて落下させたり、掴み上げたごみをばらまいたりすることにより行われる。
以上のように、予測装置1は、ホッパに投入されたごみを指定された給じん速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、ごみの移動状態を示す移動データを生成する移動データ生成部103と、生成された移動データと給じん速度とに基づいて、ごみの性状を予測する性状予測部105と、を備える。
上述のように、ごみの性状の相違は、画像に写るごみの移動状態の相違として表れるから、上記の構成によれば、ごみの性状を予測することができる。そして、ごみの性状を把握することは、焼却施設の適正な運用に役立つため、上記の構成によれば、焼却施設の運用の改善に寄与することができる。
また、詳細は後述するが、移動データは、異なるタイミングで撮影された2枚の画像があれば生成することができる。このため、機械学習等を行う必要がなく、ごみ焼却施設において予測装置1の運用をすぐに開始することができる。また、撮影装置2の設置場所や撮影角度が多少変更されても特に影響なくごみの性状を予測することができる。さらに、ごみ焼却施設内に設置した撮影装置2のレンズには汚れが付着することも想定されるが、付着した汚れには動きがないため、そのような汚れが移動データの生成に与える影響も限定的である。つまり、予測装置1を含む施設制御システム100には、導入が容易であり、かつ安定した運用が可能であるという利点がある。
(ごみの有無の判定について)
判定部102によるごみの有無の判定について図3に基づいて説明する。図3は、ごみの有無の判定方法の例を示す図である。図3に示す画像Dは、ホッパを上方から撮影した画像である。画像Dには、ホッパの傾斜面を滑り落ちていくごみが写っているが、傾斜面の全体にごみが写っていはいない。具体的には、ホッパの傾斜面のうち下流側の領域d2にはごみが写っているが、上流側の領域d1にはごみは写っていない。
ここで、移動データ生成部103が、領域d1のようにごみが写っていない領域について移動データを生成したとすると、移動データが示す移動量がゼロまたはゼロに近い値となる可能性がある。そして、移動量がゼロまたはゼロに近い値となったときには、実際には存在しないごみについての誤った予測結果を出力してしまう可能性がある。
上記のような誤った予測を回避するため、予測装置1は判定部102を備えている。判定部102は、画像中の対象領域にごみが写っているか否かを判定する。そして、移動データ生成部103は、判定部102が対象領域にごみが写っていると判定した画像間における移動量を示す移動データを生成する。これにより、対象領域に対象物が写っていない画像がごみの性状の予測に用いられなくなるため、上述のような誤った予測を防ぐことができる。なお、詳細は後述するが、対象領域はホッパの傾斜面上、より詳細には領域d2のように下流側の傾斜面上に設定することが好ましい。
ごみが写っているか否かは撮影された画像を用いて判定してもよいし、撮影された画像に所定の画像処理を施すことによりごみの有無を判定しやすくした上で判定してもよい。上記画像処理としては、例えばCanny法が挙げられる。Canny法は、画像におけるエッジ検出のためのアルゴリズムである。図3に示す画像D1は、画像DからCanny法でエッジ検出することにより生成された画像である。一般的にごみの外観は、ホッパの表面形状と比べてはるかに複雑である。このため、図3の例では、ごみが写っていない領域d1と比べて、ごみが写る領域d2では多数のエッジが検出されている。
よって、判定部102は、ホッパを撮影した画像にCanny法を適用してエッジ検出し、対象領域で検出されたエッジの数が閾値以上の画像をごみが写っている画像と判定し、対象領域で検出されたエッジの数が閾値未満の画像をごみが写っていない画像と判定してもよい。
無論、Canny法以外のエッジ検出手法を適用してもよい。また、エッジ検出以外の手法によりごみの有無を判定することもできる。例えば、判定部102は、画像を構成する各画素の輝度値およびRGB値の少なくとも何れかを解析することによりごみの有無を判定してもよい。また、例えば、判定部102は、ごみの有無を判別できるように学習させた学習済みモデル(例えばニューラルネットワークモデル)によりごみの有無を判定してもよい。
(移動データの生成方法)
移動データ生成部103による移動データの生成方法について図4に基づいて説明する。図4は、移動データの生成方法の例を示す図である。より詳細には、図4には、時刻tにホッパの傾斜面上を撮影した画像E1と、時刻t+Δtにホッパの傾斜面上を撮影した画像E2との間におけるごみの移動状態を示す移動データFを、画像相関法により生成する例を示している。なお、図4において、y方向はごみが下降する方向、つまりホッパの傾斜面(図2の傾斜面A1参照)の上流側から下流側に向かう方向であり、x方向は上記傾斜面上におけるy方向に垂直な方向である。
画像相関法は、時系列の2枚の画像について、各画像に写る各粒子の移動量を画像処理で演算して、算出した移動量をベクトルとして表す手法である。例えば、画像E1において、破線の枠囲みで示すごみは位置e1に写っているが、画像E2では位置e1よりも下方の位置e2に写っている。このごみの移動状態は、移動データFでは、位置e1から位置e2までの変位を示すベクトルf1として表される。また、他の位置についても同様にベクトルが算出される。
このように、移動データFでは、画像E1およびE2における各位置におけるごみの移動状態が表される。具体的には、移動データFからは、画像E1およびE2における各位置におけるごみは、y方向(ホッパの傾斜面の下流側つまり下降方向)に向かって移動していることが分かる。なお、移動データFにおいて、y方向成分の値が閾値以上のベクトルについては実線の矢印で示し、閾値未満のベクトルについては破線の矢印で示している。これにより、ごみの移動が速い位置と遅い位置があることも分かる。
以上のように、移動データ生成部103は、画像E1、E2に写る傾斜面に設定された複数の所定の位置のそれぞれに写る画像要素について、当該画像要素が画像E1、E2間で下降方向に移動した移動量を示す移動データを生成してもよい。
ホッパの傾斜面においては、ごみは概ね同じ下降方向に向けて滑り落ちていくため、ホッパの傾斜面は、ごみがスムーズに下降しているか、下降が滞っているかの判定に好適な位置である。よって、前記の構成によれば、ごみがスムーズに下降しているか、下降が滞っているかを的確に示す移動データを生成することができる。そして、この移動データを用いてごみの性状を予測することにより、信頼性の高い予測を行うことができる。これは、上述のように、ごみの性状の相違は、画像に写るごみの移動状態の相違として表れるためである。
なお、移動データは、傾斜面以外が写る画像部分についてもまとめて生成してもよい。この場合、性状予測部105は、移動データ生成部103が生成した移動データのうち、傾斜面が写る部分に設定された対象領域内の移動データを用いてごみの性状を予測すればよい。
無論、ごみの移動方向が概ね同様の方向となる領域を対象領域とすればよいのであり、傾斜面以外の領域を対象領域としてもよい。例えば、ホッパの内表面のうち、傾斜面の下流側で該傾斜面と接続する内表面上の領域(通常は垂直方向に延在する)を対象領域としてもよく、傾斜面上とそれ以外の部分の両方を含む領域を対象領域としてもよい。
また、移動データは、ごみの移動状態を示すデータであればよく、上述の例に限られない。例えば、ごみの移動速度を移動データとしてもよい。また、異なる時刻に撮影された2枚の画像の差分を示す差分画像を移動データとしてもよい。
(標準移動量の算出~燃焼状態の予測)
標準移動量算出部104による標準移動量の算出方法と、性状予測部105によるごみの性状の予測方法と、影響予測部106による燃焼状態の予測について、図5に基づいて説明する。図5は、給じん速度と移動量の関係を示す図である。
図5に示すグラフHは、あるごみ焼却施設において様々な給じん速度下で測定した様々な性状のごみの移動量をプロットしたものである。なお、グラフHの上側には、給じん速度の分布を示すヒストグラムh1を示し、グラフHの右側には移動量の分布を示すヒストグラムh2を示している。なお、ここで、移動量とは、ごみを撮影した時系列の2枚の画像間に写る当該ごみの下降方向への移動量である。
図示のように、給じん速度とごみの移動量との間には、給じん速度が大きくなるほど移動量も大きくなるという相関関係が存在する。この相関関係は、例えば回帰分析により定式化することができる。図5の例では、回帰分析により求めた、給じん速度とごみの移動量との関係を示す回帰式であるy=F(x)を示す直線をh3で示している。つまり、h3は回帰直線である。予測装置1は、このような回帰式を標準移動量算出式112として記憶部11に記憶している。
標準移動量算出部104は、現在の給じん速度を特定して標準移動量算出式112に代入することにより、現在の給じん速度における標準の移動量を算出する。これにより、妥当な値の標準の移動量を算出することができる。例えば、現在の給じん速度がx1であった場合、標準の移動量はy=F(x1)となる。
この場合、性状予測部105は、移動データ生成部103が生成した移動データが示す移動量と、ごみの標準の移動量との差を予測結果として算出してもよい。上述のように、本発明の発明者らの検討の結果、水分含量が多く燃えにくいごみは、水分含量が少なく燃えやすいごみと比べて、ホッパ内における単位時間あたりの移動量が大きくなる傾向があることが分かっている。このため、移動データが示す移動量と標準の移動量との差は、ごみの燃えやすさを示すものといえる。したがって、上記の構成によれば、ごみの燃えやすさを示す値を予測結果として算出することができる。
例えば、図5の例のように、現在の給じん速度がx1である場合に、移動データ生成部103が生成した移動データが示す移動量がy1であったとする。この給じん速度と移動量の組み合わせを、図5ではグラフHのグラフ平面上の点h4で表している。上述のように、給じん速度がx1であるときの標準の移動量はy=F(x1)であるから、この例では性状予測部105は、y’=y1-F(x1)を予測結果として算出する。
このようにして算出されたy’は、その値が大きいほど、そのごみの性状が標準的なごみの性状と乖離していることを示している。より詳細には、y’が負の値である場合には、y’の絶対値が大きいほどそのごみの移動量が小さいことを示す。一般に、軽いごみは、標準的な重量のごみと比べて移動速度が小さく、水分が少なく燃えやすいから、y’が負の値であってy’の絶対値が大きいごみは燃えやすいといえる。
一方、y’が正の値である場合には、y’の絶対値が大きいほどそのごみの移動量が大きいことを示す。一般に、重いごみは、標準的な重量のごみと比べて移動速度が大きく、水分が多く燃えにくいから、y’が正の値であってy’の絶対値が大きいごみは燃えにくいといえる。
このため、例えば、図5において、あるごみの移動量と給じん速度が、回帰直線h3よりも上側に設定された領域h5内にプロットされる場合、そのごみは燃えにくいごみであるといえる。一方、図5において、あるごみの移動量と給じん速度が、回帰直線h3よりも下側に設定された領域h6内にプロットされる場合、そのごみは燃えやすいごみであるといえる。点h4は、回帰直線h3より下側の領域h6内にあるから、点h4のごみは燃えやすいごみであるといえる。
以上のことから、影響予測部106は、y’の値に応じてごみを分類し、その分類結果を予測結果として出力してもよい。例えば、影響予測部106は、性状予測部105が算出したy’の値が領域h5またはh6内にプロットされる場合には燃焼状態への影響があると予測してもよい。影響予測部106は、影響の大きさについては、y’の値の大きさに応じて判定すればよい。また、影響予測部106は、領域h5とh6の間の領域にプロットされる場合には燃焼状態への影響がないと予測してもよい。
なお、燃焼状態の予測方法は、予想の対象とする燃焼状態に応じた手法を適宜用いればよく、上記の例に限られない。例えば、影響予測部106は、低位発熱量を予測してもよい。この場合、y’の値と低位発熱量との相関関係を定式化しておけばよい。そして、影響予測部106は、その式を用いて低位発熱量を予測すればよい。
また、標準の移動量の求め方も上述の例に限られない。例えば、上述の例と同様にごみ焼却施設において様々な給じん速度下で様々な性状のごみの移動量を測定した上で、給じん速度を複数の数値範囲に区分して、各区分における標準の移動量を求めておいてもよい。標準の移動量は、例えば各区分における移動量の平均値や中央値等としてもよい。この場合、標準移動量算出部104は、現在の給じん速度が何れの区分に属するかにより標準の移動量を特定すればよい。
また、回帰分析のような線形モデルにより標準の移動量を求める代わりに、例えばニューラルネットワーク等の非線形モデルにより標準の移動量を求めてもよい。この場合、給じん速度と標準の移動量との関係を機械学習させた標準移動量予測モデルを予め用意しておく。そして、標準移動量算出部104は、この標準移動量予測モデルに給じん速度を入力することにより、標準の移動量を算出すればよい。
(処理の流れ)
予測装置1が実行する処理の流れ(予測方法)について図6に基づいて説明する。図6は、予測装置1が実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、図6の処理は、例えば、撮影装置2が新たな画像を撮影する毎に行われる。
S1では、データ取得部101が、ホッパを上方から撮影した時系列の画像を取得し、画像DB111に記録する。上述のように、これらの画像は撮影装置2(図2参照)が撮影するので、データ取得部101は撮影装置2が撮影した画像を取得すればよい。
S2では、判定部102が、S1で取得された画像における対象領域にごみが写っているか否かを判定する。対象領域にごみが写っているか否かの判定方法は図3に基づいて説明したとおりであるからここでは説明を繰り返さない。S2でYESと判定された場合にはS3に進み、S2でNOと判定された場合には図6の処理は終了する。
S3(移動データを生成するステップ)では、移動データ生成部103が、S1で取得された画像と、該画像より前に撮影された画像から、焼却対象物であるごみの移動状態を示す移動データを生成する。例えば、S1で時刻t+Δtに撮影された画像が取得された場合、移動データ生成部103は、画像DB111から時刻tに撮影された画像を読み出す。そして、移動データ生成部103は、時刻tから時刻t+Δtまでの期間におけるごみの移動状態を示す移動データを生成する。移動データの生成方法は図4に基づいて説明したとおりであるからここでは説明を繰り返さない。
S4では、標準移動量算出部104が、給じん速度を特定すると共に、特定した給じん速度から、標準移動量算出式112を用いて標準の移動量を算出する。なお、給じん速度がどのような値に設定されているかは、予測装置1のユーザが入力部13を介して入力するようにしてもよいし、通信部12を介してごみ処理施設の制御装置と通信することにより特定してもよい。
S5(性状を予測するステップ)では、性状予測部105が、焼却されるごみの性状を予測する。より詳細には、性状予測部105は、S3で移動データ生成部103が生成した移動データが示す移動量と、S4で標準移動量算出部104が給じん速度を用いて算出した標準の移動量との差を、予測の結果として算出する。上述のように、標準の移動量は給じん速度を用いて算出されているから、S5において、性状予測部105は移動データと給じん速度とに基づいてごみの性状を予測しているといえる。
S6では、影響予測部106が、S5で性状予測部105が予測したごみの性状に基づいて当該ごみを焼却することによる、焼却炉の燃焼状態への影響を予測する。なお、燃焼状態の予測は必須ではなく、S5の予測結果に基づいてS7以降の処理を行うことも可能である。
S7では、機器制御部107が、S6の予測結果に基づいて、焼却炉における燃焼状態を良好に保つための制御を行うか否かを判定する。S7でYESと判定された場合にはS8の処理に進み、S8では、機器制御部107は、焼却炉における燃焼状態を良好に保つための制御を行う。一方、S7でNOと判定された場合には、S8の処理は行われずに図6の処理が終了する。
なお、S7の判定基準は予め定めておけばよく、S8の制御内容の決定方法も予め定めておけばよい。例えば、燃焼状態への影響の大きさを大、中、小、および影響なしの4段階で予測する場合、影響なし以外の予測結果であれば制御を行う(S7でYESと判定する)ようにしてもよい。そして、燃焼状態への影響が大きいと予測された場合ほど、機器制御部107は、燃焼を促進または抑制するための制御の制御量を大きくしてもよい。
ここで、機器制御部107は、例えば以下のようにして、燃焼を促進する制御を行うか、抑制する制御を行うかを決定してもよい。まず、機器制御部107は、S3で移動データ生成部103が生成した移動データが示す移動量の方が、S4で標準移動量算出部104が給じん速度を用いて算出した標準の移動量よりも大きいか否かを判定する。この判定において、移動データ生成部103が生成した移動データが示す移動量の方が大きいと判定された場合、そのごみは標準的なごみよりも水分量が多く燃えにくいごみであると考えられるため、機器制御部107は、燃焼を促進する制御(例えば、バーナによる加熱や燃焼空気量を増加させる制御)を行うことを決定すればよい。一方、標準の移動量の方が大きいと判定された場合、そのごみは標準的なごみよりも水分量が少なく燃えやすいごみであると考えられるため、機器制御部107は、燃焼を抑える制御(例えば、燃焼空気量を減少させる制御)を行うことを決定すればよい。これにより、焼却炉内の燃焼状態を良好な状態に保つことができる。
また、S7では、ホッパに投入されたごみが焼却炉に送り込まれるまでのタイムラグを考慮した制御を行ってもよい。例えば、機器制御部107は、ホッパに投入されたごみが焼却炉に送り込まれるまでの時間を、給じん速度等を用いて計算し、当該時間の経過時に、当該ごみについて予測された燃焼状態への影響に応じた制御を行ってもよい。
また、制御内容によっては、その制御の結果が燃焼状態に反映されるまでにタイムラグが生じるものもある。このため、機器制御部107は、制御の結果が燃焼状態に反映されるタイミングが、当該ごみが焼却炉に送り込まれるタイミングと同じか、または早くなるように制御を行ってもよい。
また、S7において、機器制御部107が性状予測部105の予測結果から制御内容を決定する構成としてもよい。この場合、S6の処理は省略されると共に、影響予測部106は不要となる。
以上のように、本実施形態に係る予測方法は、ホッパに投入されたごみを指定された給じん速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、前記ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、前記ごみの移動状態を示す移動データを生成するステップ(S3)と、前記ステップで生成した前記移動データと前記給じん速度とに基づいて、焼却される前記ごみの性状を予測するステップ(S5)と、を含む。この予測方法によれば、焼却施設の運用の改善に寄与することができる。
なお、実施形態1の冒頭で述べた通り、施設制御システム100は、ごみ焼却施設に限られず、任意の焼却対象物を焼却する焼却施設に適用することができ、ホッパに収容される焼却対象物はごみに限られない。つまり、上述した実施形態に記載した「ごみ」は、任意の「焼却対象物」に読み替えることができる。これは後述する実施形態2以降においても同様である。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。これは後述する実施形態3においても同様である。
(予測装置の構成)
図7は、本実施形態に係る予測装置1Aの要部構成の一例を示すブロック図である。予測装置1Aは、標準移動量算出部104を備えておらず、性状予測部105と影響予測部106の代わりに、かさ密度予測部(予測部)105Aと発熱量予測部106Aを備えている点で図1に示した予測装置1と相違している。また、予測装置1Aの記憶部11には、標準移動量算出式112が記憶されておらず、代わりにかさ密度予測式112Aと発熱量予測式113Aが記憶されている点でも予測装置1と相違している。
かさ密度予測部105Aは、移動データ生成部103が生成した移動データが示す移動量と、給じん速度と、かさ密度予測式112Aを用いて、かさ密度を算出する。かさ密度予測式112Aは、ごみの移動量および給じん速度と、当該ごみのかさ密度との関係を示す数式である。かさ密度の予測方法の詳細は図8に基づいて後述する。
発熱量予測部106Aは、ごみのかさ密度と、当該ごみを焼却したときの低位発熱量(発熱量)との関係を示す発熱量予測式113Aを用いて、当該ごみを焼却したときの低位発熱量(発熱量)の予測値を算出する。低位発熱量(発熱量)の予測方法の詳細は図9に基づいて後述する。
(かさ密度の予測方法)
本発明の発明者らは、ごみの移動量と給じん速度を用いてかさ密度を表すことができないか検討した。この検討の結果、様々なかさ密度のごみについて、移動量と給じん速度を測定した結果を用いた重回帰分析により求めた下記の数式(1)によりかさ密度を予測することができることを見出した。
y=ax1+bx2+cx1*x2+d (1)
なお、上記数式(1)において、yはかさ密度[t/m](tは質量の単位:トン)、x1は給じん速度[m/h]、X2はごみの移動量(画像相関法で算出した無次元量)であり、a~dは重回帰分析により求めた係数である。
図8は、上記数式(1)により算出したかさ密度の予測値を縦軸とし、実際のかさ密度を横軸として、予測値と実際の値との関係を示した図である。図8に示すグラフJから、上記数式(1)により、かさ密度を精度よく予測できていることがわかる。グラフJに示す例において、決定係数は0.8565であった。
なお、本発明の発明者らは、比較のため、下記の数式(2)によりかさ密度を予測することについても試みた。
y=ax1+b (2)
数式(2)によるかさ密度の予測値も、実際のかさ密度とある程度整合するものであったが、決定係数は数式(1)を用いた場合に及ばなかった。このことから、ごみの移動量がかさ密度の推定精度の向上に寄与していることがわかる。
無論、数式(1)を用いる以外にも、種々の方法により、給じん速度とごみの移動量からかさ密度の予測値を算出することが可能である。つまり、給じん速度およびごみの移動量と、かさ密度との関係をモデル化した任意の予測モデルを用いて、かさ密度の予測値を算出することができる。
以上のように、本発明の発明者らの検討の結果、ごみのホッパ内における移動量および給じん速度と、そのごみのかさ密度との間には相関関係があることが分かった。したがって、ごみの移動量と給じん速度と当該ごみのかさ密度との関係を示すかさ密度予測式112Aを用いてかさ密度を算出するかさ密度予測部105Aを備えた予測装置1Aによれば、妥当な値のかさ密度を予測結果として算出することができる。
また、給じん速度は、毎秒変化する値でありリアルタイム性が高い。また、ごみの移動量も、例えば毎分単位で取得できるリアルタイム性の高い情報である。そして、以下説明するように、ごみの移動量は、かさ密度に依存する値でもある。
まず、給じん速度とごみの移動量との間には相関関係があることが分かっている。ただし、同じ給じん速度であってもごみの移動量にはばらつきが生じる。このばらつきの一因として、ごみの重量の相違が考えられる。つまり、ごみがホッパ内を沈降する際に、重いごみは、軽いごみよりも自重による圧縮の程度が大きく、それにより単位時間あたりの移動量すなわち移動速度が大きくなると考えられる。このように、ごみがホッパ内を沈降する速度は、給じん速度とごみの自重による圧縮の影響を受ける。したがって、給じん速度とごみの自重による圧縮度合いとによって、単位体積あたりの重量であるかさ密度が変わる。よって、ごみの移動量は、給じん速度に加えて、かさ密度にも依存するものといえる。
このように、上記の構成によれば、リアルタイム性の高い情報からホッパ内のごみのかさ密度を推定することができる。具体的には、ホッパを上方から複数回撮影し、その撮影時における給じん速度を特定するだけでかさ密度の予測値を算出することができる。これにより、かさ密度からごみの低位発熱量をリアルタイムで推定することも可能になり、推定結果を焼却炉の制御へ活かすことも可能となる。
なお、かさ密度は、後述する数式(3)により算出することも可能である。ただし、この方法では、ごみの処理量(重量)を妥当な値とするために、上記所定期間を例えば1日等の比較的長い期間に設定する必要があり、焼却炉の制御に利用できるようなタイミングでかさ密度を算出することができない。
(低位発熱量の予測方法)
発熱量予測部106Aによる低位発熱量の予測方法について、図9に基づいて説明する。図9は、低位発熱量の予測方法を説明する図である。また、図9には、図2に示したホッパAの下部の開口部A2付近の断面概略図もあわせて示している。
ごみ焼却施設では、ホッパに投入されたごみは、しばらくの間ホッパ内に滞留し、その後、焼却炉に送り込まれて焼却されるため、ホッパを上方から撮影した画像に写るごみが焼却されたときの低位発熱量を測定することは難しい。
そこで、本発明の発明者らは、まず、焼却炉における一日の平均発熱量とその一日における平均のかさ密度から、かさ密度と低位発熱量との関係を特定した。発熱量予測部106Aは、このようにして特定された関係を利用して、かさ密度から低位発熱量を求める。
図9に示すように、ホッパAの内部に収容されたごみは、開口部A2から焼却炉Cに送り込まれる。このため、開口部A2の断面積をSoとし、平均給じん速度をVとし、焼却炉Cを一日(24時間)稼働させたときの、当該焼却炉Cの処理量は下記のように表される。
(1日の処理量)[ton/day]={V[m/h]×24[h/day]}×So[m2]×(かさ密度)[ton/m3
したがって、かさ密度は下記のように表される。
(かさ密度)=(1日の処理量)/(V×24×So) (3)
図9のKは、上記のようにして求めたかさ密度と、焼却炉Cにおけるその日の低位発熱量Huとの関係を示すグラフである。図示のように、ばらつきはあるものの、全体としてかさ密度と低位発熱量との間には相関があることがわかる。より詳細には、かさ密度と低位発熱量とは比例関係にあり、このため、かさ密度と低位発熱量との関係は直線k1で表すことができる。
よって、この直線k1の数式を発熱量予測式113Aとして記憶部11に記憶させておけば、発熱量予測部106Aは、当該数式を用いて、かさ密度予測部105Aが予測したかさ密度から低位発熱量を求めることができる。
以上のように、ごみのかさ密度は、そのごみを焼却したときの低位発熱量と相関があることが分かった。よって、かさ密度と低位発熱量との関係を示す発熱量予測式113Aを用いて低位発熱量を予測する発熱量予測部106Aを備えた予測装置1Aによれば、妥当な値の低位発熱量を予測結果として算出することができる。
なお、上述のように、ごみの移動量と給じん速度から、かさ密度を算出することができ、かさ密度から低位発熱量を算出することができるため、かさ密度を算出することなく、ごみの移動量と給じん速度から低位発熱量を算出することも可能である。つまり、発熱量予測部106Aは、移動データ生成部103が生成した移動データが示す移動量と、給じん速度と、その給じん速度で焼却炉に送り込まれるごみを焼却したときの低位発熱量との関係を示す数式を用いて、当該ごみの低位発熱量を算出してもよい。このような構成であっても、妥当な値の低位発熱量を、ごみの性状を示す予測結果として算出することができる。
ごみの低位発熱量を算出する数式としては、例えば上述したような回帰式が適用であるが、この例に限定されない。発熱量予測部106Aは、給じん速度およびごみの移動量と、低位発熱量との関係をモデル化した任意の予測モデルを用いて、低位発熱量の予測値を算出することができる。
(処理の流れ)
予測装置1Aが実行する処理の流れ(予測方法)について図10に基づいて説明する。図10は、予測装置1Aが実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、図10のS11~S13の処理の説明は、図6のS1~3と同様であるから省略する。
S14(性状を予測するステップ)では、かさ密度予測部105Aが、S13で生成された移動データが示す移動量と、当該移動量でごみが移動したときの給じん速度とをかさ密度予測式112Aに代入してかさ密度の予測値を算出する。
S15では、発熱量予測部106Aが、S14で算出されたかさ密度の予測値を発熱量予測式113Aに代入して低位発熱量の予測値を算出する。なお、上述のように、かさ密度を算出することなく、ごみの移動量と給じん速度から低位発熱量を算出することも可能である。この場合、S14は省略され、S15がごみの性状(具体的には低位発熱量)を予測するステップとなる。
S16では、機器制御部107が、S15の予測結果に基づいて、焼却炉における燃焼状態を良好に保つための制御を行うか否かを判定する。S16でYESと判定された場合にはS17の処理に進み、S17では、機器制御部107は、焼却炉における燃焼状態を良好に保つための制御を行う。一方、S16でNOと判定された場合には、S17の処理は行われずに図10の処理が終了する。
なお、S16の判定基準は予め定めておけばよく、S17の制御内容の決定方法も予め定めておけばよい。例えば、S15で算出された低位発熱量の予測値が予め定められた正常範囲外であるときに制御を行う(S16でYESと判定する)ようにしてもよい。そして、発生熱量の予測値が正常範囲の下限値未満であった場合には、機器制御部107は、発生熱量を高めるための制御(例えば、バーナによる加熱や燃焼空気量を増加させる制御)を行えばよい。一方、発生熱量の予測値が正常範囲の上限値を超えた場合には、機器制御部107は、発生熱量を低下させるための制御(例えば、燃焼空気量を減少させる制御)を行えばよい。これにより、焼却炉内の燃焼状態を良好な状態に保つことができる。
〔実施形態3〕
(施設制御装置の構成)
図11は、本実施形態に係る施設制御装置1Bの要部構成の一例を示すブロック図である。施設制御装置1Bは、ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から生成した移動データと給じん速度とに基づいてごみ焼却施設内の機器を制御する装置である。
施設制御装置1Bは、上述した予測装置1および予測装置1Aと比べて、ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から移動データを生成する点で共通しており、ごみの性状の予測を行わずに機器を制御する点で相違している。このため、図2において、予測装置1を施設制御装置1Bに置き換えた施設制御システム100を構成することも可能である。
施設制御装置1Bは、図1に示した予測装置1と比べて、標準移動量算出部104と性状予測部105と影響予測部106を備えておらず、代わりに制御内容決定部105Bを備えている。また、施設制御装置1Bの記憶部11には、標準移動量算出式112が記憶されておらず、代わりに制御内容決定モデル112Bが記憶されている。
制御内容決定部105Bは、移動データ生成部103が生成した移動データと給じん速度とに基づいてごみ焼却施設内の機器に対する制御内容を決定する。例えば、制御内容決定部105Bは、(1)ホッパへのごみの投入制御、(2)給じん速度の制御、(3)焼却炉内におけるごみの搬送速度(火格子速度)の制御、(4)焼却炉内におけるごみの燃焼制御、および(5)ピット内のごみの撹拌制御の少なくとも何れかについての制御内容を決定してもよい。制御内容には、例えば制御対象と制御量等が含まれていてもよい。
なお、これらの制御は、適正な燃焼状態を維持するために必要な制御である。このため、制御内容決定部105Bは、適正な燃焼状態を維持するために行うべき制御がないときには、制御を行わないことを決定する。
より詳細には、制御内容決定部105Bは、制御内容決定モデル112Bを用いて制御内容を決定する。制御内容決定モデル112Bは、移動データと給じん速度から制御内容を決定できるように構築されたモデルである。例えば、火格子速度の制御量を決定する場合、移動量と給じん速度を説明変数とし、適正な燃焼状態を維持するために最適な火格子速度を目的変数とする制御内容決定モデル112Bを用いてもよい。このような制御内容決定モデル112Bは、重回帰分析で構築することもできるし、ニューラルネット等の他のアルゴリズムで構築することもできる。
そして、機器制御部107は、制御内容決定部105Bが決定した制御をごみ焼却施設の機器に対して行う。上述のように、制御内容決定部105Bは移動データと給じん速度とに基づいて制御内容を決定するから、機器制御部107は、移動データと給じん速度とに基づいてごみ焼却施設の機器を制御しているといえる。
以上のように、施設制御装置1Bは、ホッパに投入されたごみを指定された給じん速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、ごみの移動状態を示す移動データを生成する移動データ生成部103と、移動データ生成部103が生成した移動データと給じん速度とに基づいて、(1)ホッパへのごみの投入制御、(2)給じん速度の制御、(3)焼却炉内におけるごみの搬送速度の制御、(4)焼却炉内におけるごみの燃焼制御、および(5)ピット内のごみの撹拌制御、の少なくとも何れかを行う機器制御部107と、を備えている。
上述のように、ごみ等の焼却対象物の性状の相違は、画像に写る焼却対象物の移動状態の相違として表れる。そして、焼却対象物の性状の相違は、焼却対象物の適正な燃焼状態を維持するために必要な制御の内容に影響を与える。よって、画像に写るごみの移動状態から、ごみの適正な燃焼状態を維持するために必要な制御を特定することができる。したがって、上記の構成によれば、ごみの性状に応じた妥当な制御を行い、焼却施設の運用の改善に寄与することができる。
(処理の流れ)
施設制御装置1Bが実行する処理の流れ(施設制御方法)について図12に基づいて説明する。図12は、施設制御装置1Bが実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、図12のS21~S23の処理の説明は、図6のS1~3と同様であるから省略する。
S24では、制御内容決定部105Bが、制御内容決定モデル112Bを用いて制御内容を決定する。例えば、S23で生成された移動データが移動量を示すデータであり、制御内容決定モデル112Bが、移動量と給じん速度を説明変数とし、適正な燃焼状態を維持するために最適な給じん速度の変化量を目的変数とするモデルであったとする。この場合、制御内容決定部105Bは、S23で生成された移動データが示す移動量と、給じん速度を制御内容決定モデル112Bに入力して得られる値から、適正な燃焼状態を維持するために最適な給じん速度の変化量を決定する。
S25では、機器制御部107が、焼却炉における燃焼状態を良好に保つための制御を行うか否かを判定する。S25でYESと判定された場合にはS26の処理に進み、S26では、機器制御部107は、S24で決定された内容の制御を行う。一方、S25でNOと判定された場合には、S26の処理は行われずに図12の処理が終了する。
なお、S25の判定基準は予め定めておけばよい。例えば、S24で制御を行わないこと、あるいは制御量がゼロであると決定されない限り、制御を行う(S25でYES)と判定するようにしてもよい。また、例えば、最適と予測される制御内容と共にその予測の確信度を示す数値を出力する制御内容決定モデル112Bを用いる場合、確信度が閾値以上の場合に制御を行う(S25でYES)と判定するようにしてもよい。また、例えば、S24で決定した制御内容をオペレータに提示して、その制御を実行するか否かをオペレータに入力させてもよい。
以上のように、本実施形態に係る施設制御方法は、ホッパに投入されたごみを指定された給じん速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、ごみの移動状態を示す移動データを生成するステップ(S23)と、S23で生成した移動データと給じん速度とに基づいて、(1)ホッパへのごみの投入制御、(2)給じん速度の制御、(3)焼却炉内におけるごみの搬送速度の制御、(4)焼却炉内におけるごみの燃焼制御、および(5)ピット内のごみの撹拌制御、の少なくとも何れかを行うステップ(S26)と、を含む。この施設制御方法によれば、焼却施設の運用の改善に寄与することができる。
〔ブリッジの発生について〕
ホッパでは、ホッパ内のごみが架橋状に詰まるブリッジが発生することがある。ブリッジが発生すると、ホッパの上部(ブリッジの発生箇所およびその上方)におけるごみの移動量は、ごみの性状によらず、著しく少なくなるか、あるいはゼロになる。したがって、ブリッジが発生しているときに撮影された画像からごみの性状を予測することは難しい。
このため、上記各実施形態で説明した予測装置1および1Aは、ブリッジの発生を検知するブリッジ検知部を備え、ブリッジ検知部がブリッジの発生を検知したときには、ごみの性状の予測を行わないようにしてもよい。また、予測装置1および1Aは、ブリッジの発生中はごみの性状の予測結果をホールドしておき、ブリッジが解消した後で性状の予測を再開してもよい。
ブリッジの発生および解消を検知する方法は特に限定されず、例えば移動データ生成部103が生成する移動データが示すごみの移動量に基づいてブリッジの発生および解消を検知することもできる。施設制御装置1Bも同様であり、ブリッジの発生を検知して、ブリッジの発生中には制御をホールドしておき、ブリッジが解消した後で制御を再開してもよい。
また、逆に、ブリッジの発生がごみの性状の予測結果に影響を与えることを利用して、ごみの性状の予測結果からブリッジの発生を検知することも可能である。例えば、予測装置1Aは、予測したかさ密度と、実測したかさ密度との間に乖離が生じている場合に、ブリッジが発生したと判定してもよい。また、長時間ブリッジが続いた場合には、低位発熱量への影響も生じるため、予測装置1Aは、予測した低位発熱量が、図9に示す直線k1から乖離している場合に、ブリッジが発生したと判定してもよい。
〔変形例〕
上述の各実施形態で説明した各処理の実行主体は任意であり、上述の例に限られない。つまり、相互に通信可能な複数の装置により、予測装置1、1A、施設制御装置1Bと同様の機能を有するシステムを構築することができる。例えば、図6におけるS1~S3の処理をある情報処理装置に実行させ、生成された移動データを他の情報処理装置に送信して、当該他の情報処理装置によりS4~S8の処理を行うようにしてもよい。図9および図12に示す各処理についても同様である。
〔ソフトウェアによる実現例〕
予測装置1、1A、施設制御装置1B(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に制御部10に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラム(予測プログラム/制御プログラム)により実現することができる。
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 予測装置
103 移動データ生成部
104 標準移動量算出部
105 性状予測部(予測部)
1A 予測装置
103 移動データ生成部
105A かさ密度予測部(予測部)
1B 施設制御装置
103 移動データ生成部
107 機器制御部

Claims (10)

  1. ホッパに投入された焼却対象物を指定された速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、前記ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、前記焼却対象物の移動状態を示す移動データを生成する移動データ生成部と、
    前記移動データ生成部が生成した前記移動データと前記速度とに基づいて、焼却される前記焼却対象物の性状を予測する予測部と、を備える予測装置。
  2. 前記移動データは、前記焼却対象物の移動量を示すデータであり、
    前記予測部は、前記移動データ生成部が生成した前記移動データが示す移動量と、前記焼却対象物を前記速度で前記焼却炉に送り込むときの前記焼却対象物の標準の移動量との差を前記予測の結果として算出する、請求項1に記載の予測装置。
  3. 前記焼却対象物を前記焼却炉に送り込む速度と、当該速度で焼却対象物を前記焼却炉に送り込んだときの当該焼却対象物の標準の移動量との関係を示す数式を用いて前記標準の移動量を算出する標準移動量算出部を備える、請求項2に記載の予測装置。
  4. 前記移動データは、前記焼却対象物の移動量を示すデータであり、
    前記予測部は、前記移動データ生成部が生成した前記移動データが示す移動量と、前記焼却対象物を前記焼却炉に送り込む速度と、当該焼却対象物のかさ密度との関係を示す数式を用いて、前記かさ密度を前記予測の結果として算出する、請求項1に記載の予測装置。
  5. 前記移動データは、前記焼却対象物の移動量を示すデータであり、
    前記予測部は、前記移動データ生成部が生成した前記移動データが示す移動量と、前記焼却対象物を前記焼却炉に送り込む速度と、当該焼却対象物を焼却したときの低位発熱量との関係を示す数式を用いて、前記低位発熱量を前記予測の結果として算出する、請求項1に記載の予測装置。
  6. ホッパに投入された焼却対象物を指定された速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、前記ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、前記焼却対象物の移動状態を示す移動データを生成する移動データ生成部と、
    前記移動データ生成部が生成した前記移動データと前記速度とに基づいて、(1)前記ホッパへの焼却対象物の投入制御、(2)前記速度の制御、(3)前記焼却炉内における前記焼却対象物の搬送速度の制御、(4)前記焼却炉内における前記焼却対象物の燃焼制御、および(5)前記焼却対象物の撹拌制御、の少なくとも何れかを行う機器制御部と、を備える施設制御装置。
  7. 1または複数の情報処理装置が実行する焼却対象物の性状の予測方法であって、
    ホッパに投入された焼却対象物を指定された速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、前記ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、前記焼却対象物の移動状態を示す移動データを生成するステップと、
    前記ステップで生成した前記移動データと前記速度とに基づいて、焼却される前記焼却対象物の性状を予測するステップと、を含む予測方法。
  8. 1または複数の情報処理装置が実行する施設制御方法であって、
    ホッパに投入された焼却対象物を指定された速度で焼却炉に送り込む焼却施設において、前記ホッパを上方から撮影した時系列の複数の画像から、前記焼却対象物の移動状態を示す移動データを生成するステップと、
    前記ステップで生成した前記移動データと前記速度とに基づいて、(1)前記ホッパへの焼却対象物の投入制御、(2)前記速度の制御、(3)前記焼却炉内における前記焼却対象物の搬送速度の制御、(4)前記焼却炉内における前記焼却対象物の燃焼制御、および(5)前記焼却対象物の撹拌制御、の少なくとも何れかを行うステップと、を含む施設制御方法。
  9. 請求項1に記載の予測装置としてコンピュータを機能させるための予測プログラムであって、上記移動データ生成部および上記予測部としてコンピュータを機能させるための予測プログラム。
  10. 請求項6に記載の施設制御装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記移動データ生成部および前記機器制御部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
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