JP2022166210A - 焙煎挽きコーヒー粉末及びその製造方法 - Google Patents

焙煎挽きコーヒー粉末及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】風味を損なうことなく5分間で低温淹出コーヒー飲料を調製することを可能にする乾燥焙煎挽きコーヒー製品、乾燥焙煎挽きコーヒー製品を製造する方法、及び乾燥焙煎挽きコーヒー製品の使用が提供される。【解決手段】少なくとも10重量%の可溶性コーヒー固形物を、しみ込まされ及び/又はコーティングされた焙煎挽きコーヒー粒子を含み、可溶性コーヒー固形物は60℃未満の温度で抽出されたものである、乾燥焙煎挽きコーヒー製品とする。【選択図】図1

Description

本発明は、低温淹出コーヒー飲料を調製するための焙煎挽きコーヒー製品、並びに焙煎挽きコーヒー粉末の製造方法に関する。
本明細書における従来技術のいかなる検討も、そのような従来技術が、当技術分野において周知である又は一般知識の一部を形成すると認めるものとみなされるべきではない。
コーヒー飲料は、従来、焙煎挽きコーヒー豆を温水で淹出することによって製造されている。低温水で焙煎挽きコーヒー豆を淹出することは、とりわけ、低温淹出コーヒーの味が、高温淹出コーヒーの味より滑らかである(酸味が低く、苦味も少ない)ので、低温淹出コーヒーは、胃の問題を有する人にはより良好であるため、コーヒー飲料を調製するための一般的な方法となっている。いわゆる「低温淹出コーヒー」は、挽きコーヒーを室温以下(典型的には4℃~30℃)で長い時間期間(典型的には12~24時間)水に浸すことによって調製されるコーヒー飲料を指す。一般に、所望の風味を生成するためにコーヒーと水との間の接触時間の増加が必要とされるので、より粗い挽きサイズが低温淹出において採用される。更に、挽きコーヒー豆を低温水に浸す時間が長いほど、コーヒー飲料の風味が強くなり、風味豊かで深いコーヒー抽出物を作るのには、12~16時間浸漬するのが最適であると一般に考えられている。しかしながら、低温淹出コーヒーを調製するのに必要な長い浸漬時間中に、コーヒーの香りが低下することがあり得る。最終調製ステップは、「Toddy」淹出システムの場合には、紙コーヒーフィルタ、微細な金属篩、フレンチプレス又はフェルトを使用して、水からコーヒー粉を濾過することからなる。低温淹出コーヒーを調製するために使用されるコーヒー対水に応じて、飲料はそのまま消費されるか、又はその後の消費のために希釈され得る。
低温淹出コーヒーを調製するための低温又は室温の水の使用により、高温でのみ可溶性であり、コーヒーに関連する苦味及び酸味の原因となる、コーヒーに含有される油及び酸の望ましくない酸化及び抽出が回避される。したがって、低温淹出コーヒーは通常、高温淹出によって調製されたコーヒーよりも酸味が低く、苦味が少ない。一方、低温淹出コーヒーは、必要とされる長い調製時間中のコーヒーの香りの低下、及び/又は低温又は室温の水中での抽出のより遅い速度論のために、コーヒーの風味が低下することがある。
Kyoto(登録商標)低温淹出法、Masonジャー、フレンチプレス、Cold Brew Toddy(登録商標)及びバケット淹出を含む、低温淹出の小規模製造に使用される様々な周知の技術及びコーヒーメーカーがある。これらのコーヒーメーカーは、通常、例えば、フィルタを収容する、プラスチックで作製され得るリザーバで構成され、リザーバは、飲料を収集するために使用されるポットの上部に配置される。焙煎挽きコーヒーを、水と共にリザーバ内に配置する。通常、風味豊かな低温淹出コーヒーを得るために典型的に使用される焙煎挽きコーヒーの量は、例えばドリップコーヒーを淹出するために通常使用される焙煎挽きコーヒーの量よりも多い。次いで、混合物を室温又は4℃のいずれかで8~24時間浸し、その後濾過して低温淹出コーヒー飲料を回収する。低温淹出コーヒー飲料を調製するための従来の方法の各々は、消費者にとって長すぎると知覚される、長い調製時間を必要とする。更に、コーヒーメーカーを使用すると、風味強度に関して低温淹出コーヒーの一貫した品質をもたらすことができる。
したがって、消費者が低温淹出コーヒー飲料を調製するためのより迅速な方法を有し、典型的な低温淹出コーヒーの風味を一貫して豊富に有することを可能にするようにする必要がある。
工業規模のプロセスは、現在、室温以下の水中に、通常はフィルタを備えたステンレス鋼製タンク内で長期間にわたって焙煎挽きコーヒー豆を浸すのと同じ原理に従っている。したがって、工業規模での低温淹出物の製造も時間がかかる。
国際公開第2011/002750号は、コーヒー粉と水との混合物を真空下でチャンバ内に浸し、その後濾過して飲料を回収する飲料淹出方法を記載している。この方法はコーヒーを迅速に淹出することを可能にするが、この文書は、真空抽出を低温水で行うことができることを述べているけれども、低温水を使用すると抽出が十分に達成されず、未発達の風味又は飲料をもたらすことを明確に述べている。
国際公開第20137019676号は、コーヒー豆を挽くために47℃未満の温度を有する水と混合することによってスラリーを調製するステップと、47℃未満の温度に少なくとも1時間スラリーを維持するステップと、固形成分から液体抽出物を分離するステップと、液体抽出物を乾燥させてインスタントコーヒーとして使用することができる固体コーヒー抽出物を得るステップと、を含む、低温淹出インスタントコーヒーの製造方法を記載している。水で再構成した時に得られるコーヒー飲料は、低温淹出コーヒーに典型的な、より少ない酸味及び苦味を示す。しかしながら、このインスタントコーヒーの安定性は、それが吸湿性であり、水分をかなり迅速に吸収することができるので、かなり低い。したがって、調製が容易かつ迅速であり、同様に常温保存可能である低温淹出コーヒーを調製するための製品を得る必要がある。
本発明の目的は、低温淹出コーヒーの典型的な風味を維持しながら、消費者にとって迅速かつ単純な方法で低温淹出コーヒー飲料を調製するための常温保存可能な乾燥焙煎挽きコーヒー製品を提供することである。本発明の目的は、低温淹出コーヒーを調製するための、そのような乾燥焙煎挽きコーヒー粉末を製造する方法を提供することでもある。最後に、本発明の目的は、乾燥焙煎挽きコーヒー製品の使用を提供することである。
本発明は、低温淹出コーヒー飲料を調製する従来の方法によって必要とされる12~24時間の代わりに、風味を損なうことなく、5分以下で低温淹出コーヒー飲料を調製することを可能にする、乾燥焙煎挽きコーヒー製品を提供する。
したがって、本発明は、焙煎挽きコーヒー製品を提供し、焙煎挽きコーヒー粒子は、少なくとも10重量%の可溶性コーヒー固形物をしみ込まされ(infused)及び/又はコーティングされ、その可溶性コーヒー固形物は60℃未満の温度で抽出される。
本発明の別の態様は、本発明に係る乾燥焙煎挽きコーヒー粉末の製造プロセスを提供し、そのプロセスは、a)焙煎挽きコーヒー豆を60℃未満の温度で抽出するステップと、b)ステップa)のコーヒー抽出物を10℃~4℃の温度に冷却するステップと、c)ステップb)の冷却コーヒー抽出物を、工程a)で抽出されなかった焙煎挽きコーヒーと、1:1~1:10の可溶性コーヒー固形物対焙煎挽きコーヒーの比で混合し、それにより焙煎挽きコーヒー粒子に可溶性コーヒー固形物をしみ込ませ及び/又はコーティングするステップと、d)ステップc)のしみ込まされ及び/又はコーティングされた焙煎挽きコーヒーを乾燥するステップと、を含む。
第3の態様では、本発明は乾燥焙煎挽きコーヒー製品の製造プロセスを提供し、そのプロセスは、a)焙煎挽きコーヒー対水の比が1:1~1:5で、60℃未満の温度で焙煎挽きコーヒーを水と混合し、それによってスラリーを得るステップと、b)10~35℃の温度で1~12分間75mbar~400mbarの圧力を加えることにより、真空チャンバ内でスラリーの焙煎挽きコーヒーを抽出するステップと、c)ステップb)のスラリーを乾燥するステップと、を含む。
第4の態様では、本発明は、飲料を調製する方法を提供し、その方法は、本発明に係る乾燥焙煎挽きコーヒー製品を、液体、好ましくは水と、35℃未満の温度で、乾燥焙煎挽きコーヒー製品対水の比が1:5~1:20で、混合するステップと、混合物を5分未満浸すステップと、混合物を濾過して飲料を回収するステップと、を含む。
別の目的では、本発明は、本発明の乾燥焙煎挽きコーヒー製品を含む飲料コーヒーカプセルを提供する。
更に別の目的では、本発明は、飲料ディスペンサ内で飲料を調製する方法を提供し、その方法は、飲料ディスペンサが、本発明に係る乾燥焙煎挽きコーヒー製品を収容する少なくとも1つの容器を備え、方法は、容器から一回分の乾燥焙煎挽きコーヒー製品を投入するステップと、35℃未満の温度で液体、好ましくは水と混合するステップと、を含む。
以下、本発明について、添付図面に示されたそのいくつかの実施形態を参照して更に説明する。
抽出されなかった焙煎挽きコーヒーの構造(上部写真)と比較した、真空抽出(下部写真)後の、本発明に係る焙煎挽きコーヒー製品の構造を示す。
本明細書では、説明部分、実施例、及び特許請求の範囲を読んで理解する時に考慮する必要がある、以下の用語又は表現を定義する。
「周囲温度」という表現は、人々が通常慣れている典型的な室内温度として理解されたい。科学的及び技術的な文脈では、一般的に認知されている周囲温度は20℃である。
表現「可溶性コーヒー固形物」は、水で抽出可能なコーヒーマトリックス内に含有される全ての固形物を含む。これらには、クロロゲン酸及びそれらのそれぞれのラクトン、残りの遊離糖及びアミノ酸、トリゴネリン及びカフェインなどのコーヒーアルカロイド、有機酸、無機酸及び塩が含まれるが、これらに限定されない。可溶性コーヒー固形物は、コーヒー飲料の風味に寄与する。
全てのパーセントは、特に明記しない限り、重量を基準とする。「重量%」及び「wt%」という表現は同義である。これらは乾燥重量に基づくパーセントで表現された量を指す。
本願に記載される種々の態様、特徴、実施例及び実施形態は、互換性があること、及び/又はともに組み合わせることができることに留意されたい。
本明細書中で使用する場合、「含む」、「含んでいる」という語は、限定的又は網羅的な意味で解釈されるべきではない。換言すれば、これらは「含むが、これらに限定されない」ことを意味することを目的としている。
高温(90℃~95℃)での抽出は、最適なコーヒー風味を生成するのに理想的な方法として一般に受け入れられている。低温水による抽出は、ドリップ淹出コーヒーの風味よりも酸味が少なく、苦味が少ない典型的な風味をもたらすことが知られている。これは主に、酸味及び苦味の原因となる油及び酸が高温でのみ可溶性であり、したがって低温抽出中に抽出されないという事実によるものである。この典型的な風味プロファイルは、低温淹出コーヒー消費者によって認識されているが、「平坦」で、高温淹出コーヒーの全体風味を欠いていると感じられる場合がある。コーヒー風味に寄与する可溶性コーヒー固形物は、室温以下では水への溶解度が著しく低下している。したがって、低温淹出コーヒー飲料を調製するために、室温以下でなど、低温で挽いたコーヒーを淹出する場合、抽出時間は、粉からのコーヒー固形物の抽出を最大にするために、著しく延長されなければならない。
本発明の第1の目的は、少なくとも10重量%の可溶性コーヒー固形物をしみ込まされ及び/又はコーティングされた焙煎挽きコーヒー粒子を含む乾燥焙煎挽きコーヒー製品を提供することであり、ここで可溶性コーヒー固形物は60℃以下の温度で抽出されている。
一実施形態では、可溶性コーヒー固形物は、55℃未満、又は50℃未満、又は45℃未満、又は40℃未満、又は35℃未満、又は30℃未満、又は25℃未満、又は20℃未満の温度で抽出されている。更に別の実施形態では、可溶性コーヒー固形物は、60℃~20℃の温度で、又は50℃~20℃の温度で、又は40℃~20℃の温度で、又は30℃~20℃の温度で抽出されている。更に別の実施形態では、可溶性コーヒー固形物は、室温以下で抽出されている。
本発明に係る焙煎挽きコーヒー製品は、従来の焙煎挽きコーヒー豆を数時間淹出する代わりに、低温淹出コーヒー飲料を調製するのに必要な時間は5分未満であるので、低温淹出コーヒー飲料を調製するのに特に便利である。
本発明は、低温淹出コーヒー飲料の全体的な風味を損なうことなく、従来の低温淹出コーヒー飲料の調製方法と比較して短い抽出時間で低温淹出コーヒー飲料を製造することを可能にする乾燥焙煎挽き製品を提供する。この目的のために、本発明に係る乾燥焙煎挽きコーヒー製品は、低温で、すなわち、60℃未満の温度で水で抽出された少なくとも10重量%の可溶性コーヒー固形物をしみ込まされ及び/又はコーティングされた焙煎挽き粉末粒子を含む。浸漬及び/又はコーティングによって意味されることは、低温で抽出され、焙煎挽きコーヒーと混合された可溶性コーヒー固形物が焙煎挽きコーヒー粒子によって吸収され、結果として、4℃~35℃の温度を有する液体中で淹出してわずか数分後に抽出収率が増加することである。実際、本発明者らは、本発明に係る焙煎挽き製品の抽出収率が、室温で液体中で1分間の淹出後に、既に約25重量%であることを見出した。そのような低温での焙煎挽きコーヒー豆からのコーヒー固形物の抽出は、一般に「低温淹出」と呼ばれ、低い酸味及び苦味の風味を維持することを可能にする。本発明の焙煎挽きコーヒー粉末の更なる利点は、30℃未満の温度で液体中で淹出すると、より強力で濃いコーヒー様の風味を発現することである。
本発明の焙煎挽きコーヒー粒子は、少なくとも10重量%の可溶性コーヒー固形物をしみ込まされ及び/又はコーティングされている。一実施形態では、焙煎挽き粉末は、10重量%~50重量%の可溶性コーヒー固形物、又は15重量%~50重量%の可溶性コーヒー固形物、又は20重量%~50重量%の可溶性コーヒー固形物をしみ込まされ及び/又はコーティングされる。更に別の実施形態では、焙煎挽き粒子は、15重量%~40重量%の可溶性コーヒー固形物、又は20重量%~40重量%の可溶性コーヒー固形物でしみ込まされ/及びコーティングされる。
一実施形態では、本発明の焙煎挽きコーヒー粒子をしみ込まされ及び/又はコーティングされた可溶性コーヒー固形物の90%は、20℃の温度の水中で5分間淹出すると、低温淹出コーヒー飲料中に回収される。これは、次いで、本発明の乾燥焙煎挽きコーヒー粉末を用いて低温淹出コーヒー飲料を調製するための抽出時間が、従来の焙煎挽きコーヒーから出発して低温淹出コーヒー飲料を調製する従来の方法と比較して、減少するという利点を有する。
一実施形態では、本発明に係る乾燥焙煎挽きコーヒー製品は、可溶性コーヒー固形物をしみ込まされ及び/若しくはコーティングされていない焙煎挽きコーヒー豆と、又は、製造コーヒー飲料又は可溶性コーヒーから生じる焙煎挽きコーヒー残渣である、使い尽くされたコーヒーとしても知られている、使用済み挽きコーヒーと、並びに/又は微粉化焙煎コーヒーと、など、他のコーヒー製品と、ブレンド、すなわち混合することができる。本発明の乾燥焙煎挽きコーヒー製品を他のコーヒー製品とブレンドすることにより、例えば、淹出後に得られる飲料中のコーヒー風味の増加をもたらすことができるか、又はブレンド製品の常温安定性を改善することができる。
本発明の一実施形態では、本発明に係る焙煎挽きコーヒー製品の抽出収率は、20℃の温度で、液体中、例えば水中で、焙煎挽きコーヒー製品を5分間淹出した後、15重量%~50重量%である。比較すると、20℃の水で5分間未満抽出した通常の焙煎挽きコーヒー豆を抽出することによって達成できる抽出収率は、約15重量%以下である(表1参照)。抽出収率は、乾燥コーヒーから抽出された可溶性コーヒー固形物のパーセントであり、カップの風味プロファイルを決定する。乾燥した挽いたコーヒーの約30重量%だけが水溶性であり、残りは一般にセルロース及び油などの非水溶性材料である。最良の風味及び味が、18重量%~20重量%の抽出で達成されることが一般に認められている。抽出収率、したがって風味プロファイルに影響を及ぼす因子は、挽きコーヒー粒子サイズ(表面積)、コーヒー/水の接触時間、及び撹拌である。これらの因子の全ては、淹出水に溶解する可溶性コーヒー固形物の量に影響を及ぼす。本発明に係る焙煎挽きコーヒー粉末の20℃の温度での水中淹出は、驚くべきことに、15重量%~50重量%の抽出収率をもたらし、したがって5分間の非常に短い淹出時間(すなわち短いコーヒー/水接触時間)にもかかわらず最適なコーヒー風味を提供する。
一実施形態では、抽出収率は、20℃の液体中で4.5分間、又は4分間、又は3.5分間、又は3分間、又は2.5分間淹出した後、15%~50%である。
本発明の更に別の実施形態では、抽出収率は、20℃の温度で5分間液体中で抽出する場合、15重量%~45重量%、又は15重量%~40重量%、又は15重量%~35重量%、又は15重量%~30重量%、又は15重量%~25重量%である。別の実施形態では、抽出収率は、20重量%~50重量%、又は25重量%~50重量%、又は30重量%~50重量%である。
TDS(全溶解固形物)もコーヒー豆の抽出を測定するために使用することができ、TDSはカップ中のコーヒー固形物のパーセント、すなわちコーヒー/水混合物の強度、言い換えれば風味の強度に関する。典型的な数字は、フィルタコーヒーで約1.5%、エスプレッソで15%である。TDSは、ポータブルコーヒー屈折計を使用して直接測定することができる。TDSに影響を及ぼし、したがって風味の強度に影響を及ぼす因子は、使用される乾燥挽きコーヒーの投入量、及びカップ内の水の体積である。
一実施形態では、低温淹出コーヒーを調製するための乾燥焙煎挽きコーヒー製品は、焙煎挽きコーヒー粒子にしみ込ませ及び/又はコーティングする可溶性コーヒー固形物を少なくとも10重量%含み、ここで乾燥焙煎挽きコーヒー粉末の抽出収率は、20℃の液体中で5分間淹出する場合、10重量~50重量%である。
疑義を避けるために、本発明の乾燥焙煎挽き製品は可溶性ではない。一実施形態では、焙煎挽き粒子は、400μm~1.2mmのサイズを有し、粒子サイズは、低温淹出飲料の調製方法及び所望の抽出収率に適合させることができる。
焙煎挽きコーヒーは、当技術分野で周知の熱処理、すなわち生コーヒー豆の焙煎とそれに続く豆の粉砕によって得られる。焙煎挽きコーヒー豆は、任意の様々な、例えば、アラビカ又はロブスタ由来であり得る。
本発明の第2の目的は、本発明に係る乾燥焙煎挽きコーヒー粉末の製造プロセスを提供することであり、そのプロセスは、a)焙煎挽きコーヒー豆を60℃未満の温度で抽出するステップと、b)ステップa)の抽出物を10℃~4℃の温度に冷却するステップと、c)ステップb)で得られた抽出物を、ステップa)で抽出されなかった焙煎挽きコーヒーと、1:1~1:10の可溶性コーヒー固形物対焙煎挽きコーヒーの比で混合し、それにより焙煎挽きコーヒー粒子に可溶性コーヒー固形物をしみ込ませ及び/又はコーティングするステップと、d)ステップc)のしみ込まされ及び/又はコーティングされた焙煎挽きコーヒーを乾燥するステップと、を含む。
焙煎挽きコーヒー豆の抽出は、当技術分野において非常に周知であり、欧州特許第0826308号又は同第0916267号に記載されている抽出方法などの任意の適切な方法によって達成することができる。したがって、抽出は、抽出セル又は任意の他の抽出装置で実行することができる。抽出は、任意の適切な水性液体、例えば、水又は水ベースのコーヒー抽出物中で行うことができる。
抽出中、可溶性コーヒー固体は焙煎挽きコーヒーマトリックスから抽出され、抽出されなかった焙煎挽きコーヒーと混合されると、これらの可溶性コーヒー固形物は焙煎挽き粒子の表面にしみ込まされ及び/又はコーティングされる。これは、可溶性コーヒー固体が焙煎挽きコーヒーマトリックスに埋め込まれる通常の挽きコーヒー豆とは対照的に、可溶性コーヒー固形物が淹出中に水に容易にアクセス可能であるという効果を有し、それによって非常に短い淹出時間で抽出収率を増加させる。
ステップa)の抽出は、60℃未満の温度で行われる。これは、有利には、より低い酸味及びより少ない苦味の風味、したがって滑らかな風味をもたらし、これは低温淹出コーヒー飲料に特徴的であり、消費者によって特に認識される。別の実施形態では、ステップa)の抽出は、55℃未満、又は50℃未満、又は45℃未満、又は40℃未満、又は35℃未満、又は30℃未満、又は25℃未満、又は20℃未満の温度で行うことができる。更に別の実施形態では、ステップa)の抽出は、60~20℃、又は55℃~20℃、又は50℃~20℃の間、又は45℃~20℃、又は40℃~20℃、又は35℃~20℃、又は30℃~20℃、の温度で行われる。更に別の実施形態では、ステップa)の抽出は、室温以下の温度で実施される。
次に、ステップa)で得られたコーヒー抽出物を、10℃~4℃の温度に冷却する。この冷却ステップは、抽出物の粘度を増加させる効果を主に有し、それにより、可溶性コーヒー固形物を有する焙煎挽きコーヒー粒子の後続の浸漬及び/又はコーティングを改善する。一実施形態では、抽出物は9℃~4℃、又は8℃~4℃、又は7℃~4℃、又は6℃~4℃の温度に冷却される。更に別の実施形態では、抽出物を10℃~5℃、又は10℃~6℃、又は10℃~7℃の温度に冷却する。
ステップb)の低温コーヒー抽出物は、抽出されなかった焙煎挽きコーヒーと、1:1~1:10の可溶性コーヒー固形物対焙煎挽きコーヒーの比で混合され、それによって抽出されなかった焙煎挽きコーヒー粒子が可溶性コーヒー固形物でしみ込まされ及び/又はコーティングされるが、これは、可溶性コーヒー固形物が焙煎挽き豆に吸収されることを意味するので、可溶性コーヒー固形物が焙煎挽きコーヒーマトリックスに埋め込まれた通常の挽きコーヒー豆とは対照的に、淹出中に水に容易にアクセス可能である。本発明者らは、本発明に係る焙煎挽きコーヒー製品を20℃の温度の液体中で5分間淹出すると、低温水での淹出時に従来の焙煎挽きコーヒーと比較して、1.2~2倍多いコーヒー固形物が遊離されることを見出した。結果として、本発明に係る乾燥コーヒー製品の抽出収率は、TDSと同様に増加する。これは、低温淹出コーヒー飲料は少なくとも12時間ではなく、数分で調製することができるので、風味を損なうことなく低温淹出コーヒー飲料を得るのに必要な時間を著しく短縮するという特別な利点を有する。
ステップa)で得られた冷却コーヒー抽出物は、直接冷却し、次いで抽出していない焙煎挽きコーヒー豆と混合するか、あるいは例えば真空蒸発により、冷却ステップの前に4重量%~55重量%のTC(すなわち全固形物含有量)まで濃縮するか、のいずれかとすることができる。一実施形態では、ステップa)のコーヒー抽出物は、4重量%~50重量%のTC、又は4重量%~45重量%のTC、又は4重量%~40重量%のTC、又は4重量%~35重量%のTC、又は4重量%~30重量%のTCに濃縮される。抽出物の濃縮は、焙煎挽きコーヒー粒子の浸漬及び/又はコーティングを改善する効果を有する。
一実施形態では、ステップb)のコーヒー抽出物を使用済みの挽いたコーヒーと混合する。可溶性コーヒー固形物でしみ込まされ及び/又はコーティングされた使用済み挽きコーヒーは、本発明に係る乾燥焙煎挽きコーヒー製品の常温安定性を改善することができる。
本発明の第3の目的は、本発明に係る乾燥焙煎挽きコーヒー製品の製造プロセスを提供することであり、そのプロセスは、a)焙煎挽きコーヒー対水の比が1:1~1:5で、60℃未満の温度で焙煎挽きコーヒーを水と混合し、それによってスラリーを得るステップと、b)10~35℃の温度で1~12分間75mbar~400mbarの圧力を加えることにより、真空チャンバ内でスラリーの焙煎挽きコーヒーを抽出するステップと、c)ステップb)のスラリーを乾燥するステップと、を含む。
焙煎挽きコーヒーをステップa)において60℃未満の温度で水と混合する。一実施形態では、焙煎挽きコーヒーは、55℃未満、又は50℃未満、又は45℃未満、又は40℃未満、又は35℃未満、又は30℃未満の、25℃未満、又は20℃未満の温度で水と混合する。更に別の実施形態では、焙煎挽きコーヒーは30℃~20℃の温度で水と混合する。更に別の実施形態では、焙煎挽きコーヒーは室温以下で水と混合する。
抽出ステップb)は、真空チャンバ内又は任意の適切な密閉容器内で実施することができる。抽出中の真空の適用により、より低温でのスラリーの沸騰が可能になる一方で、周囲の液体を焙煎された粉の細孔に引き込むことも可能になる。これら2つの現象は、コーヒー粒子の浸漬及び/又はコーティングをもたらし、それは、本発明の焙煎挽きコーヒー製品を淹出することによって低温淹出コーヒー飲料を得るのに著しく短い淹出時間、すなわち同じTDSを得るために従来の低温淹出で必要とされる数時間と比較して、強い滑らかな風味を有しながら、数分間を可能にする。更に、真空抽出中に、焙煎挽きコーヒー粒子の内部構造は、閉鎖孔が少なく、解放孔が多い、空隙を有する構造に大幅に変化し、それによって淹出中に水と接触し得る表面積が増加する(図1、下部の写真参照)。これは、本発明に係る乾燥コーヒー製品の抽出収率及びTDSを更に向上させる効果を有することができ、したがって低温淹出コーヒー飲料の風味に良い影響を与える。
一実施形態では、ステップb)の抽出は、1~10分間、又は1~5分間、75mbar~400mbarの圧力を加えることによって行われる。別の実施形態では、圧力は5~12分間又は5~10分間加えられる。
一実施形態では、スラリー中の焙煎挽きコーヒーの抽出は、60℃未満の温度で1~12分間75mbar~400mbarの圧力を加えることによって真空チャンバ内で行われる。
別の実施形態では、スラリー中の焙煎挽きコーヒーの抽出は、60℃未満の温度で1~5分間75mbar~400mbarの圧力を加えることによって真空チャンバ内で行われる。
真空抽出に使用される水の量は抽出収率に影響を与えることがわかった。実際、より多くの水を有することは抽出収率を増加させることを可能にする。したがって、一実施形態では、焙煎挽きコーヒーは、1:1~1:3のコーヒー対水の比で水と混合される。
しみ込まされ及び/又はコーティングされた焙煎挽きコーヒーの乾燥は、乾燥焙煎挽きコーヒー製品の特性を確実にする任意の適切な方法によって行うことができる。適切な乾燥方法としては、凍結乾燥、スプレー乾燥及び真空ベルト乾燥が挙げられる。
本発明の第4の目的は、飲料を調製する方法を提供することであり、その方法は、本発明に係る乾燥焙煎挽きコーヒー製品を液体、好ましくは水と、35℃未満の温度で、1:5~1:20の焙煎挽きコーヒー製品対水の比で混合するステップと、混合物を5分間以内浸すステップと、混合物を濾過して飲料を回収するステップと、を含む。この方法は、消費者が数回のステップで低温淹出コーヒー飲料を調製することができ、従来の低温淹出コーヒー飲料を調製する方法と比較して淹出時間を著しく短くできるという利点を有する。
好ましい実施形態では、飲料を調製する方法は、本発明に係る乾燥焙煎挽きコーヒー製品を、35℃~4℃の温度で、液体、好ましくは水と、1:5~1:20の焙煎挽きコーヒー製品対水の比で混合するステップと、混合物を5分間浸すステップと、混合物を濾過して飲料を回収するステップと、を含む。
一実施形態では、本発明の乾燥焙煎挽きコーヒー製品は、20℃の液体中で淹出した後に2重量%を超えるTDSを提供する。低温での淹出時間が短いために、得られたTDSは驚くほど高く、低温淹出コーヒーの風味の強度を改善するという利点を有する。
本発明の乾燥焙煎挽きコーヒー製品は、好ましくは20℃の温度で液体、好ましくは水に浸される。一実施形態では、本発明の乾燥焙煎挽きコーヒー製品を淹出するために使用される液体の温度は、4℃~20℃、又は4℃~15℃、又は4℃~10℃に含まれる温度を有する。
本発明の他の目的は、本発明の乾燥焙煎挽きコーヒー製品を含む飲料コーヒーカプセルを提供することである。20℃の液体中で5分以下の後に、15重量%~50重量%の抽出収率で、本発明の乾燥焙煎挽きコーヒー製品は、Nescafe Dolce Gusto(商標)システムなどの、カプセルを使用するシステムで低温淹出のコーヒー飲料を調製することを可能にする。
本発明の更に別の目的は、飲料ディスペンサ内で飲料を調製するための方法を提供することであり、飲料ディスペンサが、本発明の乾燥焙煎挽きコーヒー製品を収容する少なくとも1つの容器を含み、方法は、容器から一回分の焙煎挽きコーヒー製品を投入するステップと、35℃未満の温度で液体、好ましくは水と混合するステップと、を含む。
以下の実施例を参照して本発明を更に説明する。特許請求の範囲に記載された本発明は、これらの実施例により決して限定されるものではないことが理解されるであろう。
実施例1 乾燥焙煎挽きコーヒー製品及び低温淹出コーヒー飲料の調製
a)乾燥焙煎挽きコーヒー製品を調製するために、新鮮な焙煎挽きコーヒー豆(1:4のコーヒー:水の比で水と混合した)を、室温で水を用いてコーヒー抽出セル中で抽出して抽出物を得た。抽出収率は14重量%であった。次いで、抽出物を真空蒸発により全固形物含有量(TC)30重量%まで濃縮した。焙煎挽きコーヒーに可溶性コーヒー固形物をしみ込ませ及び/又はコーティングするために、可溶性コーヒー固形物対使用済み焙煎挽きコーヒーの重量比が1:2となるように、4℃に冷却された濃縮抽出物を、同じく4℃に冷却された使用済み焙煎挽きコーヒーと混合した。混合物を凍結乾燥した。その後、乾燥ケーキを850μmの均一粒子サイズに挽いた。
低温淹出コーヒー飲料を調製するために、本発明に係る乾燥焙煎挽きコーヒー製品20gを500mLの氷低温水に穏やかに分散させ、3分間浸した。このスラリーをドリップ淹出コーヒーメーカーの紙コーヒーフィルタで濾過した。1.5重量%の可溶性コーヒー固形物含有量を有する高度に風味のよい低温淹出コーヒー飲料を、本発明に係る乾燥焙煎挽きコーヒー製品を使用して5分未満で製造した。
b)乾燥焙煎挽きコーヒー製品を調製するために、新鮮な焙煎挽きコーヒー豆を室温で1:3(サンプル2)又は1:2.4(サンプル1)のコーヒー:水の比で混合して、スラリーを製造した。次いで、スラリーを真空チャンバに入れ、2分間300ミリバールの圧力をかけた。真空を破り、スラリーを直ちに凍結乾燥した。
低温淹出コーヒー飲料を調製するために、5g若しくは10gの従来の焙煎挽きコーヒー(基準)又は5g若しくは10gのサンプル1若しくはサンプル2のいずれかを、ドリップコーヒーメーカー上の、20℃で10mLの水で濡らした、予め濡らした濾紙上に配置し、次いで、5分間の全淹出時間の間、20℃の水90mLで紙フィルタ上に直接淹出した。低温淹出コーヒー飲料は、3重量%(比1:3)及び2.8重量%(比1:2.4)のTCをもたらした。抽出収量サンプル1及び2は、従来の焙煎挽きコーヒーの抽出収量と比較して、上記の淹出条件下で著しく増加することが見出された。
Figure 2022166210000002
実施例2 低温淹出コーヒーバッグ
乾燥焙煎挽きコーヒー製品を調製するために、新鮮な焙煎挽きコーヒー豆(1:4のコーヒー:水の比で水と混合した)を20℃の水を用いてコーヒー抽出セル中で抽出して抽出物を得た。抽出収率は14重量%であった。次いで、抽出物を真空蒸発によって40重量%の全固形物含有量まで濃縮した。濃縮抽出物を4℃で冷却し、1:1.2の比でこれも4℃で冷却した新鮮な焙煎挽きコーヒー豆と混合して、焙煎挽きコーヒーに可溶性コーヒー固形物をしみ込ませ及び/又はコーティングした。混合物を凍結乾燥し、その後粉砕した。次いで、乾燥焙煎挽きコーヒー製品を、等量の新鮮な焙煎挽きコーヒー豆とブレンドした。7gのブレンドを紙バッグに充填した。バッグを室温で5分間200mLの水に浸した。低温淹出コーヒー飲料は、非常に香りがあった。
実施例3 低温淹出コーヒーカプセル
乾燥焙煎挽きコーヒー製品を調製するために、新鮮な焙煎挽きコーヒー豆を20℃の水を用いてコーヒー抽出セル中で抽出して抽出物を得た。抽出収率は、アラビカコーヒー豆を使用して12重量%であった。抽出物を40%の全固形物含有量に濃縮し、4℃で冷却した。浸漬及び/又はコーティングのために、濃縮抽出物を、これも以前に4℃で冷却された等量の新鮮な焙煎挽きコーヒーと混合した。コーティングされたコーヒーを凍結乾燥し、その後、800μmの平均粒子サイズに粉砕した。
低温淹出コーヒー飲料を調製するために、10gの製品をコーヒーマシンカプセルに充填した。カプセルを使用して室温で200mLの水を使用して低温淹出コーヒー飲料を製造した時、1.5重量%の可溶性コーヒー固形物を含有する低温淹出コーヒー飲料を調製した。
実施例4 低温淹出ミルクコーヒー飲料
7gの本発明の乾燥焙煎挽きコーヒー製品を含有する実施例2に係る低温淹出コーヒーバッグを、200mLの低温2%脂肪ミルク中で5分間淹出した。
本発明は、以下のようであってもよい。
[1]
少なくとも10重量%の可溶性コーヒー固形物を、しみ込まされ及び/又はコーティングされた焙煎挽きコーヒー粒子を含み、前記可溶性コーヒー固形物は60℃未満の温度で抽出されたものである、乾燥焙煎挽きコーヒー製品。
[2]
前記焙煎挽き粒子が、10重量%~50重量%の可溶性コーヒー固形物を、しみ込まされ及び/又はコーティングされる、[1]に記載の乾燥焙煎挽きコーヒー製品。
[3]
前記乾燥焙煎挽きコーヒー製品が、可溶性コーヒー固形物をしみ込まされていない及び/若しくはコーティングされていない焙煎挽きコーヒー豆と、又は、使用済みの挽いたコーヒーと及び/若しくは微粉化焙煎コーヒーと、ブレンドされている、上述のいずれか一つに記載の乾燥焙煎挽きコーヒー製品。
[4]
前記焙煎挽きコーヒー製品の抽出収率が、前記焙煎挽きコーヒー製品を20℃の温度を有する液体中で5分間淹出した後に、15重量%~50重量%である、上述のいずれか一つに記載の乾燥焙煎挽きコーヒー製品。
[5]
前記焙煎挽きコーヒー粒子が、400μm~1.2mmのサイズを有する、上述のいずれか一つに記載の乾燥焙煎挽きコーヒー製品。
[6]
前記焙煎挽きコーヒーが、アラビカ及び/又はロブスタ由来である、上述のいずれか一つに記載の乾燥焙煎挽きコーヒー製品。
[7]
a)焙煎挽きコーヒー豆を60℃未満の温度で抽出するステップと、
b)ステップa)の前記コーヒー抽出物を10℃~4℃の温度に冷却するステップと、
c)ステップb)の前記冷却コーヒー抽出物を、ステップa)で抽出されなかった焙煎挽きコーヒーと、1:1~1:10の可溶性コーヒー固形物対焙煎挽きコーヒーの比で混合し、それにより前記焙煎挽きコーヒー粒子に可溶性コーヒー固形物をしみ込ませ及び/又はコーティングするステップと、
d)ステップc)の前記しみ込まされ及び/又はコーティングされた焙煎挽きコーヒーを乾燥するステップと、
を含む、[1]~[6]のいずれか一つに記載の乾燥焙煎挽きコーヒー粉末の製造プロセス。
[8]
ステップa)の前記抽出物が、前記冷却ステップb)の前に4重量%~55重量%のTCに濃縮される、[7]に記載のプロセス。
[9]
ステップc)において、ステップb)で得られた前記抽出物が、使用済みの挽いたコーヒーと混合される、[7]又は[8]に記載のプロセス。
[10]
d)焙煎挽きコーヒー対水の比が1:1~1:5で、60℃未満の温度で焙煎挽きコーヒーを水と混合し、それによってスラリーを得るステップと、
e)10~35℃の温度で1~12分間75mbar~400mbarの圧力を加えることにより、真空チャンバ内で前記スラリーの焙煎挽きコーヒーを抽出するステップと、
f)ステップb)の前記スラリーを乾燥するステップと、
を含む、[1]~[6]のいずれか一つに記載の前記乾燥焙煎挽きコーヒー製品の製造プロセス。
[11]
ステップa)において、焙煎挽きコーヒーを水と、コーヒー:水の比が1:1~1:3で混合する、[10]に記載のプロセス。
[12]
前記焙煎挽きコーヒーが、ステップd)において、凍結乾燥、スプレー乾燥、又は真空ベルト乾燥によって乾燥される、[7]及び[10]のいずれか一つに記載のプロセス。
[13]
[7]~[12]のいずれか一つに記載の前記プロセスによって得ることができる、乾燥焙煎挽きコーヒー製品。
[14]
飲料を調製する方法であって、[1]~[6]及び[13]のいずれか一つに記載の前記乾燥焙煎挽きコーヒー製品を、液体、好ましくは水と、35℃未満の温度で、焙煎挽きコーヒー製品対水の比が1:5~1:20で、混合するステップと、前記混合物を5分未満浸すステップと、前記混合物を濾過して前記飲料を回収するステップと、を含む方法。
[15]
[1]~[6]及び[13]のいずれか一つに記載の前記乾燥焙煎挽きコーヒー製品を含む飲料カプセル。
[16]
飲料ディスペンサ内で飲料を調製する方法であって、前記飲料ディスペンサが、[1]~[6]及び[13]のいずれか一つに記載の前記乾燥焙煎挽きコーヒー製品を収容する少なくとも1つの容器を備え、前記方法は、前記容器から一回分の前記焙煎挽きコーヒー製品を投入するステップと、35℃未満の温度で液体、好ましくは水と混合するステップと、を含む、方法。

Claims (1)

  1. 本明細書に実質的に記載された発明。

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