JP2022165810A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022165810000001
【課題】着用中に、吸収体に設けられたスリットをつたって体液が拡散され、漏れを生じにくくする吸収性物品を提供することにある。
【解決手段】吸収性コア(32)を有する吸収性物品(10)であって、股下部(M)において、吸収性コア(32)には前後方向に延在する少なくとも一対のスリット(40)が設けられており、一対のスリット(40)は、前後方向において、前側端部領域(40A)、後側端部領域(40B)、及び中間領域(40C)を有し、前側端部領域(40A)のうち幅方向の最も外側に位置する部位を前側最外端(40Ag)とし、後側端部領域(40B)のうち幅方向の最も外側に位置する部位を後側最外端(40Bg)とし、中間領域(40C)のうち幅方向の最も外側に位置する部位を中間最外端(40Cg)としたとき、中間最外端(40Cg)は、前側最外端(40Ag)及び後側最外端(40Bg)よりも幅方向の外側に位置している。
【選択図】図3

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
吸収した体液等の液拡散性をコントロールするために、吸収体の股下部にスリットを設けた吸収性物品が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、薄型の吸収体が溝部を有し、該溝部が折曲変形し易いことで、吸液前及び吸液後においても良好なフィット性を保持する吸収性物品が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第6705103号公報 特許第4255196号公報
特許文献1に開示された吸収性物品においては、スリットの前方部が幅方向の内側に向かうように湾曲し、中央部が長手方向に沿って延び、後方部が幅方向の外側に向かうように湾曲している。このようなスリットの場合、装着後の着用者の歩行や脚を閉じる動作等により、吸収体の両側部から内側に力が加わり、スリットよりも幅方向外側にある吸収体が中央側に移動することで、スリットの中央部及び後方部が潰れて物理的空間がなくなる虞がある。それにより、吸収された尿の後側への拡散性が低下し、漏れが発生する可能性がある。
また、特許文献2に開示された吸収性物品においては、着用者の鼠径部に対応する領域に、長手方向に沿う幅方向の内側に湾曲した一対の曲線状の溝部が設けられている。このような溝部の場合、同様に、装着後の着用者の歩行や脚を閉じる動作等によって吸収体の両側部から内側に力が加わることで、一対の溝部のそれぞれの空間が保持できずに潰れてしまう虞がある。その結果、吸収された体液の拡散が十分に行われず、吸収体表面に溜まった体液がサイドから漏れる虞がある。
本発明は、上記のような問題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、着用中に、吸収体に設けられたスリットを伝って体液が拡散され、漏れを生じにくくする吸収性物品を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、展開かつ伸長状態において互いに交差する前後方向と幅方向と厚さ方向とを有し、液吸収性の吸収性コアを有する吸収性物品であって、着用時に着用者の股下に位置する股下部において、前記吸収性コアには、前記前後方向に延在する少なくとも一対のスリットが設けられており、前記一対のスリットは、前記前後方向において、前側端部領域、後側端部領域、及び前記前側端部領域と前記後側端部領域とに挟まれた中間領域を有し、前記前側端部領域のうち前記幅方向の最も外側に位置する部位を前側最外端とし、前記後側端部領域のうち前記幅方向の最も外側に位置する部位を後側最外端とし、前記中間領域のうち前記幅方向の最も外側に位置する部位を中間最外端としたとき、前記中間最外端は、前記前側最外端及び前記後側最外端よりも前記幅方向の外側に位置していることを特徴とする吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、着用中に、吸収体に設けられたスリットを伝って体液が拡散され、漏れを生じにくくする吸収性物品を提供することが可能となる。
本実施形態における、展開かつ伸長状態の吸収性物品10の平面図である。 図1のS1-S1線に沿った吸収パッド10の断面図である。 吸収パッド10に備えられた、展開且つ伸長状態の吸収体30の平面図である。 本実施形態に係る使い捨ておむつ1の概略斜視図である。 展開した使い捨ておむつ1に装着した吸収パッド10を示す平面図である。 図6Aは本実施形態に係る一対のスリット40と比較例のスリット40’とを説明する図である。図6Bは吸収パッド10を装着して引き上げた際の本実施例の一対のスリット40の状態と比較例のスリット40’の状態とを説明する図である。 吸収性コア32の一部拡大図である。 吸収性コア32の一部拡大図である。 本実施形態に係る一対のスリット40の変形例を示す図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
展開かつ伸長状態において互いに交差する前後方向と幅方向と厚さ方向とを有し、液吸収性の吸収性コアを有する吸収性物品であって、着用時に着用者の股下に位置する股下部において、前記吸収性コアには、前記前後方向に延在する少なくとも一対のスリットが設けられており、前記一対のスリットは、前記前後方向において、前側端部領域、後側端部領域、及び前記前側端部領域と前記後側端部領域とに挟まれた中間領域を有し、前記前側端部領域のうち前記幅方向の最も外側に位置する部位を前側最外端とし、前記後側端部領域のうち前記幅方向の最も外側に位置する部位を後側最外端とし、前記中間領域のうち前記幅方向の最も外側に位置する部位を中間最外端としたとき、前記中間最外端は、前記前側最外端及び前記後側最外端よりも前記幅方向の外側に位置していることを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、当該中間最外端の部分が前側最外端及び後側最外端よりも幅方向の外側に位置していることから、着用時に吸収性物品を引き上げた際に、当該中間最外端の部分が早い段階で着用者の脚からの力を受けることになる。またその際、スリットが直線や幅方向内側に湾曲している場合と比較して、脚の力がスリットにかかる範囲が狭くなり、中間最外端部分が幅方向内側に向かって変形しつつも、幅方向の中央側に空間が残りやすくなる。また、脚からの力によって中間最外端部分が潰れてしまっても、スリットの前側及び後側端部領域は、中間最外端部分よりも幅方向の内側に位置しているため力を受けにくく、スリットの空間が保持されやすい。スリット全体が潰れずに前側及び後側端部領域のスリットが維持されることで、当該前方及び後方のスリットが流路となって尿等の体液を拡散させることができ、漏れを生じにくくすることができる。
かかる吸収性物品であって、前記吸収性コアは、少なくとも前記股下部において、前記幅方向の内側に括れた括れ部を有し、前記前後方向において、前記一対のスリットの両端は、前記括れ部の両端の位置、又は前記括れ部の前記両端よりも内側に配置されていることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、吸収性コアの括れ部では、吸収性物品の幅方向の両端から吸収性コアまでの物理的な距離が離れているため、着用時に、当該括れ部に対しては脚からの力がかかりにくくなる。また、脚からの力がかかる際にも、括れ部は脚の形状に沿って面で力を受け易い。股下部における括れ部は、排尿を最初に受ける部分であり、そのような括れ部が設けられている範囲内にスリットの前後方向の両端が配置されていることで、一対のスリットの形状を保持し易くなる。それにより、体液拡散効果を向上させることができる。
かかる吸収性物品であって、前記括れ部は、前記括れ部を前記前後方向において3等分した前方括れ領域、中央括れ領域、及び、後方括れ領域を有し、前記一対のスリットの前記前後方向の前端は、前記前方括れ領域に位置し、前記一対のスリットの前記前後方向の後端は、前記後方括れ領域に位置していることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、括れ部では、中央括れ領域を中心に脚からの力を受けやすいが、中央括れ領域にあるスリットが変形しても、スリットの前後端が前方括れ領域及び後方括れ領域まで延在していることで、スリットの前後端部分は潰れにくくなり、液拡散効果を維持することができる。
かかる吸収性物品であって、前記一対のスリットはそれぞれ、前記幅方向に所定の間隔をおいて前記前後方向に連続する内側縁と外側縁とを有し、前記前側最外端に対応する前記幅方向に沿った前記内側縁上の位置を前側内端、前記後側最外端に対応する前記幅方向に沿った前記内側縁上の位置を後側内端とすると、前記幅方向において、前記前側最外端から前記吸収性コアの外端までの長さは、前記吸収性物品の前記幅方向の中心線から前記前側内端までの長さよりも長く、前記後側最外端から前記吸収性コアの外端までの長さは、前記吸収性物品の前記幅方向の中心線から前記後側内端までの長さよりも長いことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、スリットの前方及び後方では、スリットよりも幅方向外側の吸収性コアの幅(長さ)を広く設けることで、スリットに対して幅方向外側からかかる脚からの力を、スリットよりも幅方向外側の吸収体(吸収性コア)で干渉させる。それにより、一対のスリットの空間を保持しやすくなる。スリットの前側及び後側端部領域の空間が潰れにくくなることで、液拡散効果を維持しやすくなる。
かかる吸収性物品であって、前記中間最外端に対応する前記幅方向に沿った前記内側縁上の位置を中間内端とすると、前記幅方向において、前記中間最外端から前記吸収性コアの外端までの長さは、前記吸収性物品の前記幅方向の中心線から前記中間内端までの長さよりも短いことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、スリットの中間最外端の位置においては、スリットよりも幅方向内側にある吸収性コアが体液を最初に受ける領域であるため、当該領域(すなわち、吸収性物品の幅方向中心線からスリットの中間内端までの長さで定義される領域)が狭くなると、十分な吸収量が担保しにくくなる。スリットの前側及び後側端部領域でスリットよりも幅方向外側の吸収性コアの長さを広く設けつつ、所謂、同時に逆の関係を維持することで、スリットの潰れにくさと、排尿初期の吸収性の担保の両立を図ることができる。
かかる吸収性物品であって、前記一対のスリットは、前記前側端部領域及び前記後側端部領域に、前記前後方向に沿った直線部分を有しており、前記中間最外端を頂点とする前記幅方向の外側に湾曲した湾曲部を有していることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、幅方向外側に向かう湾曲部を設けることで一対のスリット間の空間を確保しやすくなり、排尿をしっかりと受け止め易くなる。また、湾曲部が脚からの力によって変形した場合でも、吸収した体液を、スリットの前側端部領域及び後側端部領域の直線部分を伝って前後方向に拡散させることができる。
かかる吸収性物品であって、前記湾曲部の前記前後方向における長さは、前記前側端部領域及び前記後側端部領域のそれぞれの前記直線部分の前記前後方向の長さの合計よりも長いことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、前側及び後側端部領域の直線部分の長さの合計が湾曲部の長さよりも長い場合と比較して、湾曲部の長さの方が前側及び後側端部領域の直線部分の長さの合計よりも長い方が、排尿を最初に受ける湾曲部におけるスリットの間の空間を広く確保でき、漏れが発生する虞を低減できる。
かかる吸収性物品であって、前記一対のスリットはそれぞれ、前記幅方向に所定の間隔をおいて前記前後方向に連続する内側縁と外側縁とを有し、前記中間最外端に対応する前記幅方向に沿った前記内側縁上の位置を中間内端としたとき、前記内側縁は、前記中間内端を頂点とする前記幅方向の外側に湾曲した湾曲部を有していることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、着用時に脚からの力を受けて、スリットよりも幅方向外側の吸収性コアがスリットよりも幅方向内側の吸収性コアにぶつかった際に、スリットの内側縁が当該湾曲部を有することで、スリットの部位が起点となって一対のスリットの間の空間部分が着用者側に凸状になりやすくなる。それにより、排尿を最初に吸収する湾曲部の空間が肌に密着しやすくなる。
かかる吸収性物品であって、前記一対のスリットのそれぞれにおいて、前記前側端部領域のうち前記幅方向の最も内側に位置する部位を前側最内端とし、前記後側端部領域のうち前記幅方向の最も内側に位置する部位を後側最内端とし、前記前側最内端から前記後側最内端までを結ぶ仮想線を引いた際に、前記中間内端から前記仮想線までの前記幅方向の長さは、前記中間内端の位置における前記一対のスリットの前記幅方向の長さよりも長いことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、湾曲部が湾曲している幅(すなわち、中間内端から仮想線までの長さ)がスリット自体の幅よりも小さい場合と比べて、湾曲部が湾曲している幅が大きいことで、一対のスリット間の空間が保持されやすい。それにより、排尿をしっかりと受けとめやすくなり、吸収した尿をスリットによって拡散することで、漏れの発生を低減しやすくなる。
かかる吸収性物品であって、前記中間内端は、前記前側最外端及び前記後側最外端よりも前記幅方向の内側に位置していることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、中間内端が前側最外端(後側最外端)よりも幅方向の外側に位置するほど、湾曲部の湾曲の程度は大きくなり、湾曲部において面で脚からの力を受けにくくなる。湾曲部を過度に湾曲させないことで、湾曲部において脚からの力を面で受けて、スリットの間の空間を保持しやすくする。
展開かつ伸長状態において互いに交差する前後方向と幅方向と厚さ方向とを有し、液吸収性の吸収性コアを有する吸収性物品であって、着用時に着用者の股下に位置する股下部において、前記吸収性コアには、前記前後方向に延在する少なくとも一対のスリットが設けられており、前記一対のスリットは、前記股下部において、前記幅方向の外側に突出する凸部を有することを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、着用時に吸収性物品を引き上げた際に、幅方向の外側に突出している凸部が早い段階で着用者の脚からの力を受けることになる。またその際、スリットが直線や幅方向内側に湾曲している場合と比較して、脚の力がスリットにかかる範囲が狭くなり、該凸部が幅方向内側に向かって変形しつつも、幅方向の中央側に空間が残りやすくなる。それにより、排尿をしっかりと受けとめやすくなる。また、脚からの力によって凸部が潰れてしまっても、スリットのうち、凸部よりも幅方向の内側に位置している部分はスリットの空間が保持されやすい。よって、空間が維持されているスリットの部分が流路となって尿等の体液を拡散させることができ、漏れを生じにくくすることができる。
===実施形態===
以下、本発明に係る吸収性物品として、使い捨ておむつの内側に装着する吸収パッドを例に挙げて実施形態を説明する。ただし、本発明に係る吸収性物品は、上記に限らず、大人用及び乳幼児用のパンツ型使い捨ておむつや、テープ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン等にも適用できる。
<吸収パッド10の基本構成>
図1は、本実施形態における、展開かつ伸長状態の吸収性物品10(以下、「吸収パッド10」)の平面図である。図2は、図1のS1-S1線に沿った吸収パッド10の断面図である。図3は、吸収パッド10に備えられた、展開且つ伸長状態の吸収体30の平面図である。
吸収パッド10は、図1に示すように、展開かつ伸長状態において平面視縦長形状の部材であり、互いに交差する「前後方向」、「幅方向」、及び「厚さ方向」を有している。以下の説明において、「前後方向」とは、吸収パッド10の製品の長手方向を示し、吸収パッド10の着用時における着用者の腹側の方向を「前側」とし、着用者の背側の方向を「後側」とする。「厚さ方向」とは、吸収パッド10の製品が有する厚みの方向を示し、「幅方向」とは、前後方向及び厚さ方向に直交する短手方向を示す。また、「幅方向」においては、紙面の中央側を内側、両側を外側とする。また、厚さ方向は、吸収パッド10の使用時において着用者の肌と接する側となる「肌側」と、その反対側となる「非肌側」とを有する。
なお、製品としての吸収パッド10は、前後方向の略中央において後述するトップシート20が内側となるように折り畳まれており、上述の「展開状態」とは、吸収パッド10を前後方向に開くことで、吸収パッド10を平面上に展開した状態のことである。また、「伸長状態」とは、吸収パッド10が備える各弾性部材(例えば、後述する弾性部材52、54等)を伸長させることにより、平面図に示す部材を皺なく伸長させ、吸収パッド10を構成する各部材の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い寸法になるまで伸長させた状態のことをいう。そして、非伸長状態であって、各弾性部材が自然に収縮して平面図に示す部材等に皺等が生じている状態のことを「自然状態」という。
吸収パッド10は、トップシート20、バックシート22、及び吸収体30を有する。トップシート20は、吸収パッド10の着用時に、着用者の肌に面し、吸収体30を覆っている。トップシート20は、液透過性のシートから構成されていてよい。また、吸収パッド10を構成するトップシート20,吸収体30等の各資材はそれぞれ、厚さ方向に隣り合う部材とホットメルト接着剤等の接着剤で接合されている。
バックシート22は、吸収パッド10の着用時に厚さ方向において非肌側に向けられ、使い捨ておむつに面する(図2参照)。バックシート22は、液不透過性のシートから構成されていてよい。例えば、ポリエチレンやポリプロピレンの樹脂フィルム等であってもよい。バックシート22により、吸収体30によって吸収された尿等体液が、肌側から非肌側に浸透してしまうことが抑制され、即ち、吸収パッド10を使い捨ておむつの肌側に重ねて使用する際に、吸収パッド10によって吸収された尿等が、非肌側の使い捨ておむつに浸透してしまうことを抑制できる。また、バックシート22は、幅方向における平面サイズがトップシート20及び吸収体30よりも大きく、幅方向の両端部では、バックシート22の肌側面とトップシート20の非肌側面とが接合された後、図2に示すように、該両端部が幅方向の内側且つ厚さ方向の肌側に折り返される。ここでは、トップシート20の幅方向の平面サイズよりも大きいバックシート22の端部がトップシート20の肌側面に接合されているが、これに限られない。トップシート20とバックシート22の幅方向における平面サイズは同じであってもよく、バックシート22の肌側面とトップシート20の非肌側面とが接合された後、幅方向の両端部において両シート20、22を共に幅方向の内側且つ厚さ方向の肌側に折り返す構成であってもよい。
吸収体30は、トップシート20とバックシート22との間に設けられている。吸収体30は、排泄液を吸収して内部に保持する部材であり、吸収材料からなる吸収性コア32を備えている。吸収性コア32を構成する吸収材料は、例えば、液体吸収性繊維であるパルプ繊維や、セルロース系吸収性繊維、高吸収性ポリマー(所謂SAP)等の液体吸収性粒状物から形成できる。吸収性コア32は、液透過性のコアラップシート34で覆われているが、コアラップシート34は必ずしも設けられてなくても良い。コアラップシート34は、例えば不織布又はティッシュシートから構成することができる。また、吸収体30の前後方向の前側及び後側には、幅方向の側縁において一部が切り欠かれた切り欠き部38が設けられている(図3)。
また、吸収パッド10は、厚さ方向において吸収体30とトップシート20との間に別の液透過性のシート部材を有していてもよい。
また、吸収パッド10は、バックシート22の非肌側面に、使い捨ておむつに係止する係止部25を有する。係止部25は、図1において透視的に示している。吸収パッド10を使い捨ておむつに装着する際に、係止部25によって吸収パッド10をずれにくくすることができる。
本実施形態の吸収パッド10は、図1及び図2に示すように、サイドシート50及び弾性部材52,54をさらに有している。弾性部材54は、前後方向に沿って延在しており、バックシート22の非肌面側に設けられている。サイドシート50は、バックシート22の非肌面側で弾性部材54を覆っている。弾性部材54は、前後方向に伸長した状態でバックシート22に取り付けられ、当該弾性部材54により、吸収パッド10の幅方向の周縁部は、自然状態において前後方向に収縮した状態になる。
サイドシート50は、図2に示すように、バックシート22の非肌面側から、吸収パッド10の幅方向の外側縁を通って、トップシート20側へ延びている。サイドシート50のトップシート20側における幅方向の端部は、内側に折り返されており、弾性部材52を包んでいる。弾性部材52は、前後方向に伸長した状態でサイドシート50に取り付けられる。弾性部材52は外力が働いていない状態(所謂、自然状態)で収縮した状態になり、これによって、サイドシート50のトップシート20側に、起立性のギャザーが構成される。この起立性のギャザーによって液体の横漏れを抑制することができる。
吸収パッド10は、図1に示すように、着用時に着用者の股下に位置する股下部Mを有する。そして、吸収体30の吸収性コア32には、当該股下部Mにおいて、前後方向に延在する一対のスリット40が設けられている。一対のスリット40は、実質的に吸収性コア32を含まない領域である。すなわち、一対のスリット40は、吸収性コア32の坪量がゼロの領域である。ここで、実質的に吸収性コア32を含まない領域は、吸収性コア32を構成する吸収材料を設計上含まない領域を意味し、換言すると、実質的に吸収性コア32を含まない領域は、製造時に微量の吸収材料が混入した領域を含む概念である。本実施形態では、スリットとして一対のスリット40を設けているが、少なくとも一対設けられていればよく、吸収性コア32は、さらに複数のスリット40を有していてもよい。なお、スリット40の具体的な構成については、後述する。
また、吸収体30の剛性を高めるために、吸収体30に複数の圧搾部45が設けられていることが好ましい(図2及び図3参照)。本実施形態においては、圧搾部45は、吸収体30において全体的に設けられているが、一部の領域のみに設けられていてもよい。また、本実施形態の圧搾部45は、吸収体30の非肌面側から格子状に形成されている。より具体的には、圧搾部45は、吸収体30に対して非肌面側から厚さ方向に圧力を加えることによって、吸収体30の厚みが薄くなっており、密度が周囲よりも高い状態となっている。また、圧搾部45の格子形状は、第1の方向と、第1の方向に交差する第2の方向等に沿って直線状に形成されていてよく、該第1の方向及び第2の方向は、前後方向に対して傾斜した方向であってもよい。圧搾部45は、本実施形態の形状に限らず、吸収体30の剛性を高めることができるパターンによって形成されていればよい。圧搾部45によって製品全体に剛性を付与するだけでなく、圧搾部45の配置パターンによって、吸収体30が、着用者の動きに追従して長手方向や幅方向以外の斜めの方向にも変形しやすくなる。なお、圧搾部45は、吸収体30の肌面側から圧力を加えて形成されていてもよい。また、圧搾部45は、吸収体30のみならず、吸収体30とトップシート20に対して圧搾を行うことで形成されていてもよい。
<使い捨ておむつ1の基本構成>
続いて、吸収パッド10の取り付け対象であるおむつの一例として、使い捨ておむつ1について説明する。図4は、本実施形態に係る使い捨ておむつ1の概略斜視図である。図5は、展開した使い捨ておむつ1に装着した吸収パッド10を示す平面図である。図5は、伸長させた状態の使い捨ておむつ1及び吸収パッド10を示している。使い捨ておむつ1は、図4に示すようなパンツ型に限らず、テープ式のおむつであってもよく、また、大人用のおむつ、乳幼児用のおむつ、或いは、ショーツ型ナプキン等であってもよい。
使い捨ておむつ1は、着用者の胴回りに当てられる胴回り領域と、着用者の股下に当てられる股下域と、を有する。着用時に着用者の腹側に位置する前胴回り部の幅方向外側に位置する前胴回り端部4,4が、着用時に着用者の背側に位置する後胴回り部の幅方向の外側に位置する後胴回り端部6,6とそれぞれ接合されることによって、使い捨ておむつ1がパンツ型に形成される。使い捨ておむつ1は、パンツ型に形成された状態で、着用者の脚回りを囲む一対の脚回り開口部LHを有する。股下域は、一対の脚回り開口部LH間の領域である。
使い捨ておむつ1は、吸収性本体1Aを含む。吸収性本体1Aは、表面シート、裏面シート、及び表面シートと裏面シートとの間の吸収体130を含んでいてよい。吸収体130は、少なくとも股下域に設けられている。吸収体130は、粉砕パルプや高吸収性ポリマーなどの混合粉体で形成されていてよい。
上述した吸収パッド10は、使い捨ておむつ1の股下域に装着される。着用者が排泄を行った後、吸収パッド10のみを取り換えることができる。吸収パッド10のみを複数回交換することによって、使い捨ておむつ1自体の交換頻度が少なくなり、使い捨ておむつ1を長持ちさせることができる。
<スリット40>
本実施形態の一対のスリット40は、図3に示すように、前後方向において、前側端部領域40A、後側端部領域40B、及び前側端部領域40Aと後側端部領域40Bとに挟まれた中間領域40Cを有している。ここで、前側端部領域40Aは、前後方向において一対のスリット40を10等分したときの前側の1/10の領域としてもよく、後側端部領域40Bは、同10等分したときの後側の1/10の領域としてもよい。あるいは、一般的にスリットは、一定の幅が前後方向(長手方向)に連続する部分と、前端又は後端に向かって幅が狭くなる幅狭部を有しており、当該幅狭部を上述の前側(後側)端部領域40A(40B)としてもよい。
従来、本発明の吸収パッド10のように、おむつの内側に装着して使用する吸収パッドや、その他の吸収性物品においても、液拡散性の確保や変形しやすくするために、吸収性コアの股下領域に、平面視で直線、或いは、幅方向の内側に向かって湾曲するスリットや溝部が設けられることがある。図6Aは、本実施形態に係る一対のスリット40と比較例のスリット40’とを説明する図であり、図6Bは、吸収パッド10を装着して引き上げた際の本実施例の一対のスリット40の状態と比較例のスリット40’の状態とを説明する図である。比較例では、一例として、スリット40’が平面視で直線形状である場合を示している。
まず、装着時に吸収パッドを使い捨ておむつに取り付けて引き上げた際、おむつ及び吸収パッドに対してどのように力がかかるかについて、実施例を用いて説明する。吸収パッド10を取り付けた使い捨ておむつを引き上げると、吸収パッド10は、股下部Mにおいて、着用者の脚からの幅方向内側に向かう力(側圧)を受けることとなる。脚からの力を受けると、一対のスリット40よりも幅方向外側の吸収体30(吸収性コア32)の部分が幅方向の中央側に移動する。
同様に、比較例においても、吸収パッドをおむつに取り付けて引き上げた際、股下部Mにおいては、着用者の脚からの力が吸収パッドにかかる。一対のスリット40’は、直線かつ平行であるため、前後方向に沿って力を受けてスリット全体が潰れやすくなり、一対のスリット40’それぞれの物理的空間が保持されにくくなる(図6B参照。スリット40’の空間を点線で図示)。その結果、尿等の体液がスリット40’を経由して拡散されにくくなり、吸収体の表面に溜まった体液が幅方向の縁部から流れて漏れが生じる虞がある。
この点、本実施例のスリット40は、股下部Mにおいて、幅方向の外側に突出する凸部T(図6A)を有している。具体的には、前側端部領域40Aのうち幅方向の最も外側に位置する部位を前側最外端40Agとし、後側端部領域40Bのうち幅方向の最も外側に位置する部位を後側最外端40Bgとし、中間領域40Cのうち幅方向の最も外側に位置する部位を中間最外端40Cgとしたとき、中間最外端40Cgは、前側最外端40Ag及び後側最外端40Bgよりも幅方向の外側に位置している(図3及び図6A参照)。
一対のスリット40のうち、中間最外端40Cgの部分が前側最外端40Ag及び後側最外端40Bgよりも幅方向の外側に位置していることから、図6Aに示すように、着用時に吸収パッド10を引き上げる際に、当該中間最外端40Cgの部分が早い段階で脚からの力を受けることになる。図6Aの比較例を見ると、スリット40’が直線であるため、スリット40’に脚の力が掛かる範囲X1(斜線部分)が本実施形態のスリット40に力がかかる範囲X2(斜線部分)よりも広くなっており、すなわち、スリット40’が変形し始める面積が広くなっている。そして、引き上げによって股間の幅が狭くなるにつれて比較例のスリット40’はほぼ潰れてしまい、スリット40’の空間はなくなる可能性がある(図6Bの比較例参照)。本実施例のように、スリット40に力がかかる範囲(X2)が狭くなることで、中間最外端40Cgの部分が幅方向内側に向かって変形しつつも、幅方向の中央側に空間が残りやすくなる。また、スリット40のうち中間最外端40Cgの部分が潰れてしまっても、前側端部領域40A及び後側端部領域40Bは中間最外端40Cgよりも幅方向の内側に位置しているため、前側端部領域40A及び後側端部領域40Bの空間が保持されやすい(図6B参照)。スリット40全体が潰れずにスリット40の前方部分(前側端部領域40A)及び後方部分(後側端部領域40B)が維持されることで、当該前側端部領域40A及び後側端部領域40Bが流路となって尿等の体液を拡散させることができ、漏れを生じにくくすることができる。
なお、図6Aの比較例では、スリット全体が直線形状であったが、例えば、スリットの前後方向の中央領域においてスリットが幅方向内側に湾曲している場合であっても、同様であると考える。すなわち、スリットの前後方向の中央が幅方向の内側に湾曲していると、吸収パッド10の着用時に脚からの力が加わった際にスリットがより潰れやすくなる。故に、そのようなスリットの場合、スリットを通じて体液を拡散させるのは困難であると考える。
図3に示すように、吸収性コア32は、少なくとも股下部Mにおいて、幅方向の内側に括れた括れ部Cを有している。括れ部Cの前後方向における前側の終端位置は前端CFであり、後側の終端位置は後端CBである。そして、前後方向において、一対のスリット40の両端である前端40Fe及び後端40Beは、括れ部Cの両端(前端CF、後端CB)よりも内側に配置されている。なお、一対のスリット40の前端40Fe及び後端40Beの位置はこれに限らず、前後方向において、括れ部Cの両端(前端CF、後端CB)の位置であってもよい。括れ部Cでは、吸収パッド10の幅方向の両端から吸収性コア32までの物理的な距離が離れている。そのため、着用の際、当該括れ部Cに対しては着用者の脚からの力がかかりにくくなる。また、脚からの力がかかる際にも、括れ部Cは脚の形状に沿って面で力を受け易い。結果的に、吸収パッド10のうち排尿を最初に受ける前後方向の中央部(股下部M)において一対のスリット40の形状を保ち易くなり、吸収された体液の拡散性を向上させることができる。
また、スリット40の前端40Fe(後端40Be)から吸収性コア32の前端(後端)までの長さは、50mm以上であることが好ましい。それにより、吸収された体液がスリット40を通じて拡散しても、吸収性コア32の前後端部までには到達しにくくなり、漏れを防ぐことができる。
図7は、吸収性コア32の一部拡大図である。図7では、一対のスリット40を見えやすくするために、圧搾部45を省略している。吸収性コア32の括れ部Cは、括れ部Cを前後方向において3等分した前方括れ領域C1、中央括れ領域C2、及び、後方括れ領域C3を有する。本実施形態において、一対のスリット40の前端40Feは、前方括れ領域C1に位置し、一対のスリット40の後端40Beは、後方括れ領域C3に位置している。着用時において、括れ部Cでは、中央括れ領域C2を中心に着用者の脚からの力(側圧)を受けやすい。しかし、そのような側圧によって中央括れ領域C2にある一対のスリット40が変形しても、一対のスリット40の前端40Fe及び後端40Beが、それぞれ前方括れ領域C1又は後方括れ領域C3まで延在していることで、スリット40の前端40Fe及び後端Be付近の部分は潰れにくくなる。潰れずに空間が維持されている前端40Fe及び後端Be付近の部分により液拡散効果を維持することができ、吸収された体液が前後方向に拡散され得る。
また、図7に示すように、一対のスリット40はそれぞれ、幅方向に所定の間隔をおいて前後方向に連続する内側縁40inと外側縁40outとを有している。ここで、スリット40の前側最外端40Agに対応する幅方向に沿った内側縁40in上の位置を前側内端40An、スリット40の後側最外端40Bgに対応する幅方向に沿った内側縁40in上の位置を後側内端40Bnとすると、幅方向において、前側最外端Agから吸収性コア32の外端までの長さW1は、吸収パッド10の幅方向の中心線CLから前側内端40Anまでの長さW2よりも長い(W1>W2)。また、後側最外端Bgから吸収性コア32の外端までの長さW3は、吸収パッド10の幅方向の中心線CLから後側内端40Bnまでの長さW4よりも長い(W3>W4)。一対のスリット40の前側端部領域40A及び後側端部領域40Bでは、スリット40よりも幅方向外側の吸収性コア32の幅(長さ)を広く設けることで、(即ち、長さW1及び長さW3を広く設けることで)、スリット40に対して幅方向外側からかかる力を、スリット40よりも幅方向外側にある吸収性コア32の部分で干渉させる。それにより、スリット40の空間を保持しやすくなる。スリット40の前側端部領域40A及び後側端部領域40Bの空間がつぶれにくくなることで、液拡散効果を維持しやすくなる。
また、本実施形態では、スリット40の中間最外端に40Cg対応する幅方向に沿った内側縁40in上の位置を中間内端40Cnとすると、幅方向において、中間最外端40Cgから吸収性コア32の外端までの長さW5は、吸収パッド10の幅方向の中心線CLから中間内端40Cnまでの長さW6よりも短くなっている(W5<W6)。スリット40の中間最外端40Cg付近の部分は、スリット40よりも幅方向の内側部分にある吸収性コア32が体液を最初に受ける領域であり、当該領域(すなわち、図7の長さW6で定義される領域)が狭くなると、十分な吸収量が担保しにくくなる。吸収パッド10の幅方向の中心線CLから中間内端40Cnまでの長さW6を長くすることで、一対のスリット40の間の幅方向の間隔を広く確保でき、しっかりと吸収できる。そして、上述のように、スリット40の前側端部領域40A及び後側端部領域40Bにおいては、逆の関係(長さW1>長さW2、及び、長さW3>W4)を維持することで、スリット40の潰れにくさと、初期の吸収性の担保の両立を図ることができる。
図8は、吸収性コア32の一部拡大図である。図8においても、一対のスリット40を見えやすくするために、圧搾部45を省略している。同図に示すように、本実施形態の一対のスリット40は、前側端部領域40A及び後側端部領域40Bに、前後方向に沿った直線部分STをそれぞれ有している。そして、スリット40は、中間最外端40Cgを頂点とする幅方向の外側に湾曲した湾曲部CVを有している。吸収性コア32のうち、湾曲部CVよりも幅方向内側の部分は、排尿を最初に受ける部分であり、そのような排尿を受ける部分に湾曲部CVを有することで、一対のスリット40間の空間を確保しやすくなる。また、着用中に湾曲部CVが着用者の脚からの力を受けて変形した場合でも、スリット40の前側端部領域40A及び後側端部領域40Bの直線部分STを伝って、吸収された体液を前後方向に拡散することができる。
また、スリット40の湾曲部CVの前後方向における長さを長さL1とし、前側端部領域40Aにおける直線部分STの長さを長さL2、後側端部領域40Bにおける直線部分STの長さをL3とすると、長さL1は、直線部分STの前後方向の長さL2と長さL3との合計よりも長い(L1>L2+L3)。前側端部領域40A及び後側端部領域40Bのそれぞれの直線部分STの長さの合計(L2+L3)が湾曲部CVの長さL1よりも長い場合と比較して、湾曲部CVの長さL1の方が前側及び後側端部領域40A、40Bの直線部分STの長さの合計(L2+L3)よりも長い方が、排尿を最初に受ける湾曲部CVの空間(一対の湾曲部CV、CVによって挟まれる空間)を広く確保できる。それにより、漏れが発生する虞を低減できる。
また、スリット40の中間最外端40Cgに対応する幅方向に沿った内側縁40in上の位置を中間内端40Cnとしたとき、内側縁40inも同様に、中間内端40Cnを頂点とする幅方向の外側に湾曲した湾曲部CV’を有していることが好ましい。吸収パッド10の着用時に、着用者の脚からの力を受けてスリット40よりも幅方向外側の吸収性コア32が、スリット40よりも幅方向内側の吸収性コア32にぶつかった際に、スリット40の内側縁40inが当該湾曲部CV’を有することで、スリット40の部位が起点となって一対のスリット40の間にある吸収性コア32が着用者側に凸状になりやすくなる。それにより、排尿を最初に吸収する湾曲部CV(CV’)の空間(一対の湾曲部CV、CVによって挟まれる空間)が肌に密着しやすくなる。排尿を最初に吸収する部分が肌に密着することでよりしっかりと尿を吸収し、漏れの発生を低減できる。
また、図8においても、図7と同様に、スリット40の前側最外端40Agに対応する幅方向に沿った内側縁40in上の位置を前側内端40An、スリット40の後側最外端40Bgに対応する幅方向に沿った内側縁40in上の位置を後側内端40Bnとしている。本実施形態では、スリット40の前側端部領域40Aのうち幅方向の最も内側に位置する部位は前側内端40Anであり、後側端部領域40Bのうち幅方向の最も内側に位置する部位は、後側内端40Bnである。そして、前側内端40Anから後側内端40Bnまでを結ぶ仮想線Vrを引いた際に、中間内端40Cnから仮想線Vrまでの幅方向の長さW7は、中間内端40Cnの位置におけるスリット40の幅方向の長さW8よりも長いことが好ましい(図8中の一部拡大図参照)。湾曲部CV’が湾曲している幅(ここでは長さW7)がスリット40の幅(長さW8)よりも小さい場合と比べて、湾曲部CV’が湾曲している幅(W7)が大きいことで、一対のスリット40間の空間が保持されやすい。一対のスリット40間の空間を確保することで、尿をしっかりと吸収及び拡散し、漏れが発生する虞を低減しやすくなる。
また、本実施形態において、スリット40の中間内端40Cnは、前側最外端40Ag及び後側最外端40Bgよりも幅方向の内側に位置している。スリット40の中間内端40Cnが前側最外端40Ag(後側最外端40Bg)よりも幅方向の外側に位置するほど、湾曲部CV(CV’)の湾曲の程度が大きくなり、湾曲部CVにおいて面で脚からの力を受けにくくなる。湾曲部CV(CV’)が過度に湾曲しないことで、吸収パッド10の引き上げ後においても湾曲部CVにおいて面で力を受けとめて、一対のスリット40の空間を確保しやすくなる。
図9は、本実施形態に係る一対のスリット40の変形例を示す図である。なお、当該変形例において、本実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。本実施形態の一対のスリット40は、中間領域40Cの前後方向の略中央において幅方向の外側に凸状になっていたが、これに限定されない。図9に示す変形例のように、例えば、スリット40のうち幅方向の外側に湾曲する部分が前後方向の中央よりも前側であってもよい。変形例の一対のスリット40のそれぞれにおいて、前側端部領域40Aのうち幅方向の最も内側に位置する部位を前側最内端40Apとし、後側端部領域40Bのうち幅方向の最も内側に位置する部位を後側最内端40Bpとする。そして、前側最内端40Apから後側最内端40Bpまでを結ぶ仮想線Vrを引いた際に、スリット40の中間内端40Cnから仮想線Vrまでの幅方向の長さW7は、中間内端40Cnの位置における一対のスリット40の幅方向の長さW8よりも長いことが好ましい。湾曲部CVが湾曲している幅(W7)がスリット40の幅(W8)よりも小さい場合と比べて、湾曲部CVが湾曲している幅(W7)が大きいことで、吸収パッド10の着用後に一対のスリット40の間の空間が保持されやすい。それにより、体液をしっかりと吸収した後にスリット40を伝って液が拡散され、漏れの発生を低減しやすくなる。
===その他の実施形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
1 使い捨ておむつ
1A 吸収性本体
4 前胴回り端部
6 後胴回り端部
10 吸収パッド(吸収性物品)
20トップシート
22 バックシート
25 係止部
30 吸収体
32 吸収性コア
34 コアラップシート
40 スリット
40A 前側端部領域、40Ag 前側最外端
40An 前側内端、
40Ap 前側最内端
40B 後側端部領域、40Bg 後側最外端
40Bn 後側内端
40Bp 後側最内端
40C 中間領域、40Cg 中間最外端
40Cn 中間内端
40Fe 前端、40Be 後端、
40in 内側縁、40out 外側縁
45 圧搾部
50 サイドシート
52、54 弾性部材
130 吸収体
C 括れ部、CF 前端、
CB 後端、CV 湾曲部
C1 前方括れ領域、C2 中央括れ領域、C3 後方括れ領域
M 股下部
LH 脚回り開口部
ST 直線部分
Vr 仮想線

Claims (11)

  1. 展開かつ伸長状態において互いに交差する前後方向と幅方向と厚さ方向とを有し、
    液吸収性の吸収性コアを有する吸収性物品であって、
    着用時に着用者の股下に位置する股下部において、前記吸収性コアには、前記前後方向に延在する少なくとも一対のスリットが設けられており、
    前記一対のスリットは、前記前後方向において、前側端部領域、後側端部領域、及び前記前側端部領域と前記後側端部領域とに挟まれた中間領域を有し、
    前記前側端部領域のうち前記幅方向の最も外側に位置する部位を前側最外端とし、前記後側端部領域のうち前記幅方向の最も外側に位置する部位を後側最外端とし、前記中間領域のうち前記幅方向の最も外側に位置する部位を中間最外端としたとき、
    前記中間最外端は、前記前側最外端及び前記後側最外端よりも前記幅方向の外側に位置している
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記吸収性コアは、少なくとも前記股下部において、前記幅方向の内側に括れた括れ部を有し、
    前記前後方向において、前記一対のスリットの両端は、前記括れ部の両端の位置、又は前記括れ部の前記両端よりも内側に配置されている
    ことを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項2に記載の吸収性物品であって、
    前記括れ部は、前記括れ部を前記前後方向において3等分した前方括れ領域、中央括れ領域、及び、後方括れ領域を有し、
    前記一対のスリットの前記前後方向の前端は、前記前方括れ領域に位置し、
    前記一対のスリットの前記前後方向の後端は、前記後方括れ領域に位置している
    ことを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記一対のスリットはそれぞれ、前記幅方向に所定の間隔をおいて前記前後方向に連続する内側縁と外側縁とを有し、
    前記前側最外端に対応する前記幅方向に沿った前記内側縁上の位置を前側内端、前記後側最外端に対応する前記幅方向に沿った前記内側縁上の位置を後側内端とすると、
    前記幅方向において、
    前記前側最外端から前記吸収性コアの外端までの長さは、前記吸収性物品の前記幅方向の中心線から前記前側内端までの長さよりも長く、
    前記後側最外端から前記吸収性コアの外端までの長さは、前記吸収性物品の前記幅方向の中心線から前記後側内端までの長さよりも長い
    ことを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項4に記載の吸収性物品であって、
    前記中間最外端に対応する前記幅方向に沿った前記内側縁上の位置を中間内端とすると、
    前記幅方向において、前記中間最外端から前記吸収性コアの外端までの長さは、前記吸収性物品の前記幅方向の中心線から前記中間内端までの長さよりも短い
    ことを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の吸収性物品であって、
    前記一対のスリットは、
    前記前側端部領域及び前記後側端部領域に、前記前後方向に沿った直線部分を有しており、
    前記中間最外端を頂点とする前記幅方向の外側に湾曲した湾曲部を有している
    ことを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項6に記載の吸収性物品であって、
    前記湾曲部の前記前後方向における長さは、前記前側端部領域及び前記後側端部領域のそれぞれの前記直線部分の前記前後方向の長さの合計よりも長い
    ことを特徴とする吸収性物品。
  8. 請求項6又は7に記載の吸収性物品であって、
    前記一対のスリットはそれぞれ、前記幅方向に所定の間隔をおいて前記前後方向に連続する内側縁と外側縁とを有し、
    前記中間最外端に対応する前記幅方向に沿った前記内側縁上の位置を中間内端としたとき、
    前記内側縁は、前記中間内端を頂点とする前記幅方向の外側に湾曲した湾曲部を有している
    ことを特徴とする吸収性物品。
  9. 請求項8に記載の吸収性物品であって、
    前記一対のスリットのそれぞれにおいて、前記前側端部領域のうち前記幅方向の最も内側に位置する部位を前側最内端とし、前記後側端部領域のうち前記幅方向の最も内側に位置する部位を後側最内端とし、前記前側最内端から前記後側最内端までを結ぶ仮想線を引いた際に、
    前記中間内端から前記仮想線までの前記幅方向の長さは、前記中間内端の位置における前記一対のスリットの前記幅方向の長さよりも長い
    ことを特徴とする吸収性物品。
  10. 請求項8又は9に記載の吸収性物品であって、
    前記中間内端は、前記前側最外端及び前記後側最外端よりも前記幅方向の内側に位置している
    ことを特徴とする吸収性物品。
  11. 展開かつ伸長状態において互いに交差する前後方向と幅方向と厚さ方向とを有し、
    液吸収性の吸収性コアを有する吸収性物品であって、
    着用時に着用者の股下に位置する股下部において、前記吸収性コアには、前記前後方向に延在する少なくとも一対のスリットが設けられており、
    前記一対のスリットは、前記股下部において、前記幅方向の外側に突出する凸部を有する
    ことを特徴とする吸収性物品。

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